JP2016076878A - ブランチライン型方向性結合分配器 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送線路に要求される長さの起算点を考慮してブランチライン型方向性結合分配器を小型化する構成を提供する。
【解決手段】方向性結合分配器1は、マイクロ波の入出力のための4つのポートと、それぞれのポートから経路が2つに分岐するように配置される4つの分岐部と、それぞれの分岐部同士を接続する4つの伝送線路と、を備える。4つの伝送線路は、多段伝送線路としての第1伝送線路31及び第3伝送線路33を含んでいる。多段伝送線路は、当該伝送線路の端部の線路幅が中央部の線路幅と比べて狭い。多段伝送線路と分岐部を介して接続される接続伝送線路としての第2伝送線路32及び第4伝送線路34は、多段伝送線路の端部の線路幅の中央より外側から起算される線路長が1/4波長に相当する電気長を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、マイクロ波を結合又は分配するブランチライン型方向性結合分配器に関する。
従来から、図11に示すようなブランチライン型方向性結合分配器(以下、方向性結合分配器)が知られている。図11の方向性結合分配器100は、4つのポートと、4つのT字状の分岐部と、4つの伝送線路と、から構成される。
具体的には、第1分岐部121は、第4伝送線路134と第1ポート111と第1伝送線路131とを接続する。第2分岐部122は、第1伝送線路131と第2ポート112と第2伝送線路132とを接続する。第3分岐部123は、第2伝送線路132と第3ポート113と第3伝送線路133とを接続する。第4分岐部124は、第3伝送線路133と第4ポート114と第4伝送線路134とを接続する。
この種の方向性結合分配器100では、第1ポート111に入力された信号は、第2ポート112及び第3ポート113から出力されるが、第4ポート114からは出力されない。また、第2ポート112から出力される信号と第3ポート113から出力される信号には、90°の位相差が存在する。
特許文献1は、上記の方向性結合分配器において、伝送線路にスタブ又はリアクタンス素子を設けて特性インピーダンスを変化させる技術を開示する。これにより、例えば伝送線路の線路幅に誤差があり、所定の特性インピーダンスが得られていない場合であっても、リアクタンス素子により特性インピーダンスを調整することができる。また、非特許文献1は、スタブにより特性インピーダンスが変化することを利用して伝送線路の長さを抑え、これにより、方向性結合分配器を小型化する技術を開示する。
特開平4−104502号公報
柴田純也、他5名、「スタブを用いた3dBブランチラインカプラの小型化設計」、電子情報通信学会技術研究報告.NW,マイクロ波、社団法人 電子情報通信学会、2007年12月11日、107(394)、p.41−46
ここで、図11に示す方向性結合分配器では、第2分岐部122から第3分岐部123までの長さ(即ち第1分岐部121から第4分岐部124までの長さ)を1/4波長にする必要がある。詳細には、図11の方向性結合分配器100の信号の流れ方等を考慮すると、第2分岐部122のうち比較的内側(第3分岐部123側)の部分から、第3分岐部123のうち比較的内側(第2分岐部122側)の部分までの長さを1/4波長にする必要がある。そのため、第2ポート112から第3ポート113までの長さは、1/4波長に、第1分岐部121及び第3伝送線路133の線路幅の大部分を加えた値となる。そのため、方向性結合分配器100のサイズが大きくなる。
なお、特許文献1は、方向性結合分配器の小型化を目的としていない。非特許文献1は、伝送線路の長さを抑えることで方向性結合分配器を小型化することを目的としているだけであり、上記の1/4波長がどの部分から起算されるかについては記載されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、伝送線路に要求される長さの起算点を考慮してブランチライン型方向性結合分配器を小型化する構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のブランチライン型方向性結合分配器が提供される。即ち、ブランチライン型方向性結合分配器は、マイクロ波の入出力のための4つのポートと、それぞれの前記ポートから経路が2つに分岐するように配置される4つの分岐部と、それぞれの前記分岐部同士を接続する4つの伝送線路と、を備える。4つの前記伝送線路は、多段伝送線路を含んでおり、当該多段伝送線路は、当該伝送線路のうち前記分岐部との接続箇所近傍である端部の線路幅が中央部の線路幅と比べて狭い。前記多段伝送線路に前記分岐部を介して接続される接続伝送線路は、前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側から起算される線路長が1/4波長である。
これにより、多段伝送線路の端部の線路幅を中央部より狭くすることで、接続伝送線路の線路長を、多段伝送線路の線路幅の中央より外側から起算することができる。従って、従来と異なり線路幅の大部分がブランチライン型方向性結合分配器のサイズに寄与しないので、サイズを抑えることができる。なお、伝送線路は中央部の線路幅が広くなっているため、所定の特性インピーダンスを維持することができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、4つの前記伝送線路は、2つの前記多段伝送線路を含んでおり、当該多段伝送線路は、互いに平行に配置されることが好ましい。
これにより、一般的なブランチライン型方向性結合分配器において、サイズを抑えることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、2つの前記多段伝送線路を接続する前記接続伝送線路は、一方の前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側から、他方の前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側までの長さが1/4波長であることが好ましい。
これにより、接続伝送線路の線路長の両端を、多段伝送線路の端部の線路幅の中央より外側とすることができる。従って、ブランチライン型方向性結合分配器のサイズを一層抑えることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、4つの前記伝送線路のうち2つの前記伝送線路は互いに平行であるとともに特性インピーダンスが等しく、残りの2つの前記伝送線路は、互いに平行であるとともに特性インピーダンスが等しい。4つの前記伝送線路のうち、特性インピーダンスが小さい方の2つの前記伝送線路が前記多段伝送線路である。
これにより、特性インピーダンスが小さい方の伝送線路は一般的に線路幅が広いので、この線路幅を狭くすることで、ブランチライン型方向性結合分配器のサイズを大幅に抑えることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、前記多段伝送線路は、当該多段伝送線路と平行に配置される前記伝送線路に近づくように、前記中央部が突出していることが好ましい。
これにより、線路幅を内側に広くすることができるので、ブランチライン型方向性結合分配器のサイズを一層抑えることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、前記多段伝送線路の前記中央部が台形状に突出することが好ましい。
これにより、マイクロ波の流れをスムーズにすることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、前記多段伝送線路の前記中央部が当該多段伝送線路の線路長の方向と垂直に突出することが好ましい。
これにより、例えば台形状に突出する場合は線路幅があまり広くない部分が含まれるので、上記のように同じ線路幅になるように突出させることで、線路幅の突出量を抑えることができる。
前記のブランチライン型方向性結合分配器においては、前記分岐部に接続される2つの前記伝送線路は、当該分岐部との接続箇所近傍における線路幅が等しいことが好ましい。
これにより、分岐部においてはマイクロ波の結合又は分岐のみが行われるため(即ち分岐部ではインピーダンス制御が行われないため)、分岐部が信号に及ぼす影響を低減することができる。従って、例えば2つの信号の最適出力周波数を合わせることができる。
本発明の一実施形態に係る、方向性結合分配器の斜視図。 方向性結合分配器の回路構成図。 方向性結合分配器のSパラメータを示すグラフ。 方向性結合分配器が出力する信号の位相差を示すグラフ。 第1変形例の方向性結合分配器の回路構成図。 第2変形例の方向性結合分配器の回路構成図。 第2変形例の方向性結合分配器が出力する信号の周波数特性を示すグラフ。 第2実施形態の方向性結合分配器の回路構成図。 第2実施形態の方向性結合分配器のSパラメータを示すグラフ。 第2実施形態の方向性結合分配器が出力する信号の位相差を示すグラフ。 従来の方向性結合分配器の回路構成図。
次に、図1及び図2を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、等しい、平行、垂直等と説明したときに、厳密に等しい、平行、垂直である場合だけでなく、ある程度の誤差が生じていても良い。本明細書では、このような微小な誤差が生じている場合であっても、等しい、平行、垂直等に該当するものとする。
第1実施形態のブランチライン型方向性結合分配器(以下、方向性結合分配器)1は、レーダ装置に設けられる。具体的には、円偏波を発生させる円偏波発生装置や、送信波が物標で反射した反射波(マイクロ波)を受信する受信回路等に設けられる。なお、方向性結合分配器1は、レーダ装置に限られず、高周波の信号(マイクロ波)の分配又は合成を行う装置(例えば通信装置)に設けられていても良い。
第1実施形態の方向性結合分配器1は、図1に示すように、設置層2(導体)の上に誘電層3を形成し、その上に線状の導体箔を配列したマイクロストリップラインとして構成されている。方向性結合分配器1の導体箔により、従来例と同様に、4つのポートと、4つのT字状の分岐部と、4つの伝送線路と、が形成されている。
具体的には、第1分岐部21は、第4伝送線路(接続伝送線路)34と第1ポート11と第1伝送線路(多段伝送線路)31とを接続する。第2分岐部22は、第1伝送線路31と第2ポート12と第2伝送線路32とを接続する。第3分岐部23は、第2伝送線路(接続伝送線路)32と第3ポート13と第3伝送線路(多段伝送線路)33とを接続する。第4分岐部24は、第3伝送線路33と第4ポート14と第4伝送線路34とを接続する。また、第1実施形態では4つのポートは全て平行である。
また、第1分岐部21に接続される2つの伝送線路のうち一方(第1伝送線路31)は、第1ポート11に平行に接続される。また、第1分岐部21に接続される2つの伝送線路のうち他方(第4伝送線路34)は、第1ポート11に垂直に接続される。第2分岐部22、第3分岐部23、及び第4分岐部24に接続される2つの伝送線路も同様にポートに垂直又は平行に接続される。
第1ポート11から第4ポート14は、同じ特性インピーダンスZ1(例えば50Ω)を有する。第1伝送線路31及び第3伝送線路33は同じ特性インピーダンスZ2(例えば35.4Ω)を有する。第2伝送線路32及び第4伝送線路34は同じ特性インピーダンスZ3(例えば50Ω、√2×Z2)を有する。なお、第1伝送線路31及び第3伝送線路33は、端部の線路幅が中央部の線路幅よりも狭くなっている。また、第1伝送線路31〜第4伝送線路34は、1/4波長に相当する電気長を有している。
例えば第1ポート11から入力された信号は、第1伝送線路31のみを経由して第2ポート12に到達する。また、第1ポート11から入力された信号は、第1伝送線路31及び第2伝送線路32を経由して第3ポート13に到達するとともに、第4伝送線路34及び第3伝送線路33を経由して第3ポート13に到達する。第3ポート13に到達した2つの信号は同位相であるので、第3ポート13からも信号が出力される。なお、第4ポート14に到達する2つの信号は逆位相であるので、2つの信号を合成することで打ち消し合う。
以上により、第1ポート11に入力された信号は、第2ポート12及び第3ポート13のみから出力される。また、第2ポート12から出力される信号と、第3ポート13から出力される信号には、90°の位相差が存在する。
また、方向性結合分配器1は、上下対称及び左右対称なので、例えば第2ポート12に入力された信号は、第1ポート11及び第4ポート14から出力される。
次に、第1伝送線路31及び第3伝送線路33の具体的な形状及びその効果について説明する。
図2に示すように、第1伝送線路31は、2つの端部31aと、それらの間に位置する中央部31bと、から構成される。一方の端部31aは、第1分岐部21との接続箇所近傍に配置されており、他方の端部31aは、第2分岐部22との接続箇所近傍に配置されている。中央部31bは、2つの端部31aを接続するように、かつ伝送線路が内側(第3伝送線路33側)に台形状に突出するように形成されている。具体的には、中央部31bは、2つの傾斜部とその間に位置する水平部から構成されており、傾斜部では線路幅がL1からL2、又は、L2からL1へ変化し、水平部では線路幅はL2で一定となる。なお、中央部31bの水平部は、第1伝送線路31の線路長の半分以上を占めている。ここで、線路長とは、主として信号が進む方向の伝送線路の大きさである。なお、線路幅とは、主として信号が進む方向に垂直な方向の伝送線路の大きさである。
第1実施形態では、端部31aの線路幅L1は、中央部31bの線路幅L2より大幅に狭い(例えば、1/2以下又は1/3以下)。また、端部31aの線路幅L1は、第1ポート11の線路幅L3及び第4伝送線路34の線路幅L4よりも小さい。中央部31bは、端部31aを狭くしたことによる特性インピーダンスを補うために線路幅が太くなっており、第1伝送線路31の特性インピーダンスは従来例と同じ値である。なお、第3伝送線路33は、第1伝送線路31と同様の構成の、2つの端部33aと、中央部33bと、から構成される。
ここで、上述のように第2伝送線路32及び第4伝送線路34の線路長は、1/4波長である必要がある。換言すれば、第1分岐部21から第4分岐部24までの長さ、及び、第2分岐部22から第3分岐部23までの長さが1/4波長である。
ここで、従来例(図11)では、線路幅L1が広いため、第1ポート111から第3ポート113に流れる信号が第1伝送線路131の内側の端部を流れ易い。特に、本実施形態のように高周波の信号は、第1伝送線路131の内側(第3伝送線路133側)の端部を流れ易い。以上により、第1ポート111から第3ポート113に流れる信号は、主として第1伝送線路131の内側を流れる。そのため、第2伝送線路132の1/4波長の起算点は第1伝送線路131の内側の端部近傍となる(図11を参照)。同様に、第3伝送線路133の内側の端部近傍が第2伝送線路132の1/4波長の起算点となる。従って、1/4波長に加え、線路幅L1の大部分を加えた値が方向性結合分配器1の一方向におけるサイズとなる。従って、方向性結合分配器1のサイズが大きくなってしまう。
この点、第1実施形態では、図2に示すように端部31aの線路幅L1が比較的狭い。この場合、出願人が行ったシミュレーションによると、端部31aを通る信号の電流の密度の差が小さくなり、信号が第1伝送線路31のうち主として外側を流れることが明らかになった。そのため、第2伝送線路32の1/4波長の起算点は第1伝送線路31の外側の端部近傍となる。同様に、第3伝送線路33の外側の端部近傍が第2伝送線路32の1/4波長の起算点となる。従って、1/4波長に線路幅L1のごく一部を加えた値が方向性結合分配器1のサイズとなる。従って、方向性結合分配器1のサイズを大幅に抑えることができる。なお、第2伝送線路32の1/4波長の詳細な起算点は、端部31aの線路幅の中央よりも外側、更に詳細には、端部31aの線路幅の外端から1/3以内である(第4伝送線路34も同様)。
また、従来では、設計時に第1伝送線路131の線路長及び線路幅L1を変更することで所望の特性及び形状の第1伝送線路131(ひいては方向性結合分配器100)を実現できる。これに対し第1実施形態では、端部31aの線路長及び線路幅L1と、中央部31bの線路長及び線路幅L2と、を変更することができるので、要求される仕様等に応じてより柔軟に第1伝送線路31(ひいては方向性結合分配器1)の特性及び形状を定めることができる。
次に、図3及び図4を参照して、第1実施形態の方向性結合分配器1の性能を評価するために行ったシミュレーションの結果について説明する。図3からは、SパラメータS21及びS31が約−3dBであることが分かり、図4からは、SパラメータS21及びS31の位相差が約90°であることが分かる。これにより、第1実施形態の形状の方向性結合分配器1であっても、問題なくブランチライン型の方向性結合分配器の機能を発揮させることができる。
次に、図5を参照して、第1実施形態の第1変形例について説明する。
第1実施形態では、中央部31bは台形状であるが、第1変形例では内側(第3伝送線路33側)に垂直に突出するように形成された矩形状である。具体的には、中央部31bは、全ての部分において同じ線路幅L2(>線路幅L1)を有している。このように中央部31bの全ての部分が線路幅L2である場合、上記の実施形態のように線路幅がL1から徐々にL2に変化している構成と比較して、線路幅L2の広さを若干抑えることができる。従って、突出長さが制約されている場合等において、第1伝送線路31を効率的に配置することができる。
次に、図6及び図7を参照して、第1実施形態の第2変形例について説明する。
第1実施形態では、端部31aの線路幅L1は、第4伝送線路34の線路幅L4よりも小さい。この点、第2変形例では、図6に示すように、線路幅L1と線路幅L4とが等しい。
これにより、伝送される信号が分岐部を通過する際に、方向のみが変化し、分岐部では特性インピーダンスは変化しない。特性インピーダンスは、信号が端部31aを通過して中央部31bに到達する時に変化する。このように、第1実施形態では、信号が方向する位置と信号の特性インピーダンスが変化する位置とを異ならせることができるので、第1分岐部21の影響を軽減することができる。
図7は、第2変形例の方向性結合分配器1を用いて、第1ポート11から信号を入力したときにおける第2ポート12及び第3ポート13の出力値を計算した結果を概略的に示すグラフである。図7からは、2つの信号の最適出力周波数は等しいことが分かる。この計算結果により、第1実施形態の方向性結合分配器1を用いることで、最適出力周波数のズレを抑制可能であることが明らかになった。
上述したように各伝送線路はλ/4の線路長を有している。そのため、レーダ装置等のような高周波の信号では各伝送線路の長さが短くなる。この結果、信号の伝送経路における分岐部が占める割合が多くなり、分岐部の影響を受け易くなる。そのため、従来例の方向性結合分配器100では最適出力周波数のズレが増大する。この点、第2変形例の方向性結合分配器1を用いることで、レーダ装置等のような高周波信号を用いる場合であっても、最適出力周波数のズレを抑えることができる。
なお、第2変形例では、第1伝送線路31の線路幅L1は、第1ポート11の線路幅L3よりも狭いが、同じ又は第1ポート11よりも広くても良い。特に、線路幅L1、線路幅L3、及び線路幅L4を全て同一にすることで、最適出力周波数のズレを一層確実に抑制することができる。
次に、図8を参照して、第2実施形態の方向性結合分配器1について説明する。なお、第2実施形態の説明では、上記の第1実施形態と同様の部材については同じ符号を付し、説明を省略することがある。
第1実施形態では、第1ポート11から入力された信号は、向きが180度異なる方向(第2ポート12)からも出力される。これに対し、第2実施形態では、第1ポート11から入力された信号は、向きが変わることなく第2ポート12及び第3ポート13から出力される。
また、第1実施形態では、特性インピーダンスが低い方の伝送線路である第1伝送線路31及び第3伝送線路33の線路幅を2段階にしているが、第2実施形態では、特性インピーダンスが高い方の伝送線路である第2伝送線路32及び第4伝送線路34の伝送線路の線路幅を2段階にしている。従って、第2実施形態では、第2伝送線路32及び第4伝送線路34が多段伝送線路に該当し、第1伝送線路31及び第3伝送線路33が接続伝送線路に該当する。
第2伝送線路32は、第1実施形態の第1伝送線路31と同様に、2つの端部32aと、中央部32bと、から構成されている。端部32aの線路幅L5は、中央部32bの線路幅L6よりも狭い。なお、第4伝送線路34も第2伝送線路32と同様に、2つの端部34aと、中央部34bと、から構成されている。
これにより、端部32a及び端部34aの線路幅を狭くすることで、第1実施形態と同様に第1伝送線路31及び第3伝送線路33の1/4波長の起算点を第2伝送線路32の外側の端部近傍にすることができるので、方向性結合分配器1のサイズを抑えることができる。
次に、図9及び図10を参照して、第1実施形態と同様に、第2実施形態の方向性結合分配器1の性能を評価するために行ったシミュレーションの結果について説明する。図9からは、SパラメータS21及びS31が約−3dBであることが分かり、図10からは、SパラメータS21及びS31の位相差が約90°であることが分かる。これにより、第2実施形態の形状の方向性結合分配器1であっても、問題なくブランチライン型の方向性結合分配器の機能を発揮させることができる。
なお、第1実施形態において、第2伝送線路32及び第4伝送線路34の線路幅を2段階にしても良いし、第2実施形態において、第1伝送線路31及び第3伝送線路33の線路幅を2段階にしても良い。
以上に説明したように、上記の方向性結合分配器1は、マイクロ波の入出力のための4つのポートと、それぞれのポートから経路が2つに分岐するように配置される4つの分岐部と、それぞれの分岐部同士を接続する4つの伝送線路と、を備える。4つの伝送線路は、多段伝送線路(第1実施形態においては第1伝送線路31及び第3伝送線路33、第2実施形態においては第2伝送線路32及び第4伝送線路34)を含んでいる。多段伝送線路は、当該伝送線路の端部の線路幅が中央部の線路幅と比べて狭い。多段伝送線路と分岐部を介して接続される接続伝送線路(第1実施形態においては第2伝送線路32及び第4伝送線路34、第2実施形態においては第1伝送線路31及び第3伝送線路33)は、多段伝送線路の端部の線路幅の中央より外側から起算される線路長が1/4波長である。
これにより、多段伝送線路の端部の線路幅を中央部より狭くすることで、当該多段伝送線路に接続される接続伝送線路の線路長の起算点を、多段伝送線路の端部の線路幅の中央より外側にすることができる。従って、ブランチライン型方向性結合分配器1のサイズを抑えることができる。なお、伝送線路は接続箇所近傍以外は線路幅が広くなっているため、所定の特性インピーダンスを維持することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記では、多段伝送線路の中央部は、内側にのみ突出しているが、外側(平行に配置される伝送線路の反対側)に突出しても良いし、内側及び外側の両方に突出していても良い。また、突出形状は、所望の特性インピーダンスが得られるのであれば、台形状及び矩形状に限られず、適宜変更することができる。
ポートと伝送線路のなす角は、平行又は垂直に限られず、例えば少し傾斜していても良い。
1 方向性結合分配器(ブランチライン型方向性結合分配器)
11 第1ポート
12 第2ポート
13 第3ポート
14 第4ポート
21 第1分岐部
22 第2分岐部
23 第3分岐部
24 第4分岐部
31 第1伝送線路
31a 端部
31b 中央部
32 第2伝送線路
33 第3伝送線路
33a 端部
33b 中央部
34 第4伝送線路

Claims (8)

  1. マイクロ波の入出力のための4つのポートと、それぞれの前記ポートから経路が2つに分岐するように配置される4つの分岐部と、それぞれの前記分岐部同士を接続する4つの伝送線路と、を備えるブランチライン型方向性結合分配器において、
    4つの前記伝送線路は、多段伝送線路を含んでおり、当該多段伝送線路は、当該伝送線路のうち前記分岐部との接続箇所近傍である端部の線路幅が中央部の線路幅と比べて狭く、
    前記多段伝送線路に前記分岐部を介して接続される接続伝送線路は、前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側から起算される線路長が1/4波長であることを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  2. 請求項1に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    4つの前記伝送線路は、2つの前記多段伝送線路を含んでおり、当該多段伝送線路は、互いに平行に配置されることを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  3. 請求項2に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    2つの前記多段伝送線路を接続する前記接続伝送線路は、一方の前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側から、他方の前記多段伝送線路の前記端部の線路幅の中央より外側までの長さが1/4波長であることを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  4. 請求項1に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    4つの前記伝送線路のうち2つの前記伝送線路は互いに平行であるとともに特性インピーダンスが等しく、残りの2つの前記伝送線路は、互いに平行であるとともに特性インピーダンスが等しく、
    4つの前記伝送線路のうち、特性インピーダンスが小さい方の2つの前記伝送線路が前記多段伝送線路であることを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    前記多段伝送線路は、当該多段伝送線路と平行に配置される前記伝送線路に近づくように、前記中央部が突出していることを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  6. 請求項5に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    前記多段伝送線路の前記中央部が台形状に突出することを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  7. 請求項5に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    前記多段伝送線路の前記中央部が当該多段伝送線路の線路長の方向と垂直に突出することを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載のブランチライン型方向性結合分配器であって、
    前記分岐部に接続される2つの前記伝送線路は、当該分岐部との接続箇所近傍における線路幅が等しいことを特徴とするブランチライン型方向性結合分配器。
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