JP2016066929A - 無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までの時間を、回路規模を抑制しつつ、所定時間よりも短くした無線装置を提供する。【解決手段】他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムとセルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムを記憶するメモリと、第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、メモリに記憶された第1のプログラムを第1のプロセッサへローディングし、第1のプロセッサで第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に第2のプロセッサへ第1のプログラムをローディングし、第1及び第2のプロセッサにおいて第1のプログラムを実行させてデータに対してセルサーチ処理を並列に実行させる制御部とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は無線装置に関する。
現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの無線通信システムが広く利用されている。また、無線通信の分野では、通信速度や通信容量を更に向上させるべく、次世代の通信技術について継続的な議論が行われている。例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)ではLTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信規格や、LTEをベースとしたLTE−A(LTE-Advanced)と呼ばれる通信規格の標準化が完了若しくは検討されている。
このような無線通信システムにおいて通信端末は、電源立ち上げ時や待ち受け時、あるいは通信中などにおいてセルサーチ処理を行う場合がある。セルサーチ処理では、例えば、無線信号に含まれる同期信号に基づいてフレームタイミングやセルID(Identification)を検出するなどの処理が行われる。通信端末はセルサーチを行うことで、基地局と同期して無線信号を送信又は受信でき、また、無線通信を行う場合の基本的な情報も取得できる。
セルサーチ処理には、例えば、キャリアサーチ(以下ではバンドサーチと称する場合がある)処理と初期セルサーチ処理、及び周辺セルサーチ処理の3種類の処理がある。
バンドサーチ処理は、例えば、初期セルサーチ処理を行う前に移動端末が無線通信に利用するキャリア周波数を特定するための処理である。また、初期セルサーチ処理は、例えば、バンドサーチ処理で特定したキャリア周波数に基づいて、フレームタイミングやシンボルタイミング、使用周波数、セルID(Identification)などを取得するための処理である。通信端末は、例えば、バンドサーチ処理後に初期セルサーチ処理を行うことで、初期セルサーチ処理の際にキャリア周波数を効率的に検出することができる。
周辺セルサーチ処理は、例えば、通信端末において基地局と無線通信を行っているときに行われる処理である。周辺セルサーチ処理により、例えば、通信端末は他セルのIDを最大で5つ取得できる。
通信端末は無線信号に含まれる同期信号を用いてセルサーチを行う。W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)などの3G方式やLTE方式においては、2種類の同期信号が用いられる。
図26(A)及び図26(B)は3G方式、図27(A)及び図27(B)はLTE方式における無線フレームの構成例をそれぞれ表す。
図26(A)及び図26(B)に示すように、3G方式においては1つの無線フレーム内に15個のスロットを含む。各スロットの先頭シンボルにはP−SCH(Primary Synchronization Channel)とS−SCH(Secondary Synchronization Channel)が含まれる。通信端末はP−SCH(又はPSC(Primary Synchronization Channel)と称される場合もある)を利用して第1の同期信号を検出する。また、通信端末はS−SCH(又はSSC(Secondary Synchronization Channel)と称される場合もある)を利用して第2の同期信号を検出する。通信端末は第1及び第2の同期信号を利用してセルサーチを行う。
また、図27(A)及び図27(B)に示すように、LTE方式においては1つの無線フレーム内に、10個のサブフレームを含み、各サブフレームには2つのスロットを含み、さらに各スロットは7個のシンボルを含む。先頭である1番目のスロットの6番目と7番目のシンボルにS−SCHとP−SCHがそれぞれ含まれる。また、先頭から11番目のスロットの6番目と7番目のシンボルにS−SCHとP−SCHがそれぞれ含まれる。通信端末は、P−SCHを利用してPSS(Primary Synchronization Signal:以下では第1の同期信号と称する場合がある)を検出する。また、通信端末は、S−SCHを利用してSSS(Secondary Synchronization Signal:以下では第2の同期信号と称する場合がある)を検出する。通信端末は第1及び第2の同期信号を利用してセルサーチを行う。
いずれの方式においても、初期セルサーチ処理においては、通信端末は第1段階で第1の同期信号を用いてシンボルタイミングなどを検出する。そして、通信端末は、第2段階で第2の同期信号を用いてフレームタイミングやセルIDグループなどを検出し、スクランブルコードを特定する。
このような無線通信に関する技術として、例えば、以下のような技術がある。
すなわち、スロットごとに全ての同期コードで相関値を検出してその偏差を積算して、スクランブルコードグループ番号に対応するフレーム相関値を検出し、当該相関値に基づいてフレームタイミングを検出するようにした携帯無線端末がある。
この技術によれば、無線伝搬環境の変化に関わらず高精度にフレームタイミングを検出できる携帯端末装置を提供できる、とされる。
また、ベースバンド信号に対してリファレンス符号との相関が取られた後、制御部による制御により、出力信号を複数の報知チャネル復調部又は通話チャネル用の複数の復調部へ出力させ、各復調部において処理を行わせるようにしたCDMAセルラーシステムの受信装置がある。
この技術によれば、回路を大型化せず、セルサーチに要する時間を短縮できる、とされる。
さらに、キャリアサーチ後にセルサーチを行うようにした移動局装置において、キャリアサーチに際して、割り当てられた周波数帯域において受信電力測定を行い、受信電力が閾値を超えた周波数付近にサービスキャリアを探索する範囲を限定するようにした技術がある。
この技術によれば、キャリアサーチを効率的に行い、サービスキャリアを検出する間での時間を短縮化すると共に、無駄なセルサーチ回数を減らして消費電力を低減し、結果として連続待ち受け時間を長期化できる移動局装置を提供できる、とされる。
特開2002−185441号公報 特開平11−191896号公報 特開2003−60551号公報
上述したスロットごとに全ての同期コードで相関値を検出してその偏差を積算する技術は、スクランブルコードグループ番号を特定する際に、既知の信号系列と受信信号系列に基づいて相関演算を順次行うことになる。また、スクランブルコードグループ番号を特定する前の段階で、例えば、第1段階として第1の同期信号(PSSやPSCなど)を用いてシンボルタイミングなどの検出を行う場合がある。従って、当該技術では、第1段階からスクランブルコードグループ番号を特定するまでの処理を順次行っていることから、処理時間が所定時間以上長くなる場合がある。
また、上述した出力信号を複数の報知チャネル復調部又は通話チャネル用の複数の復調部へ出力する技術においても、ベースバンド信号に対して相関演算処理を行うようにしている。この場合、相関演算に際して、ベースバンド信号の信号系列と既知の信号系列との間で相関演算を順次行うことになる。従って、当該技術においても、相関演算の処理時間が所定時間以上長くなる場合がある。
さらに、サービスキャリアの探索範囲を限定する技術は、例えば、キャリアサーチ(又はバンドサーチ)処理に際して、割り当てられた周波数帯域において受信電力測定を行っている。従って、当該技術では、受信電力測定に際して、割り当てられた周波数帯域の全ての周波数に対してバンドサーチ処理を行うことになる。この場合、サービスキャリアを特定する際に、既知の信号系列と受信信号系列との相関演算が順次行われることになり、バンドサーチ処理にかかる時間が所定時間以上長くなる場合がある。
よって、上述した3つの技術では、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までにかかる時間が所定時間以上長くなる場合がある。このような場合、移動端末において、シンボルタイミング同期やフレームタイミング同期が行われた後に行われる復調処理や復号処理の開始時間が当初開始予定時間よりも遅くなってしまう。その結果、通話サービスなどの各種サービスの要求後サービスの提供が行われるまで時間も所定時間以上長くなる場合がある。
そこで、一開示は、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くした無線装置を提供することにある。
また、一開示は、バンドサーチ処理開始からから初期セルサーチ処理終了までの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くした無線装置を提供することにある。
一開示は、無線装置において、他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムと前記セルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムを記憶するメモリと、前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを前記第1のプロセッサへローディングし、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第2のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1及び第2のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させる制御部とを備える。
サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くした無線装置を提供することができる。また、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くした無線装置を提供することができる。
図1は無線装置の構成例を表す図である。 図2は無線通信システムの構成例を表わす図である。 図3は無線装置の構成例を表わす図である。 図4は無線装置の構成例を表す図である。 図5はベースバンド受信部の構成例を表す図である。 図6はバンドサーチ部の構成例を表す図である。 図7は初期セルサーチの構成例を表す図である。 図8は復調部又は復号部の構成例を表す図である。 図9はDSPの構成例を表す図である。 図10は経路の例を表す図である。 図11はベースバンド送信部の構成例を表す図である。 図12は無線信号の例を表す図である。 図13はバンドサーチ処理の動作例を表すフローチャートである。 図14は初期セルサーチ処理の動作例を表すフローチャートである。 図15(A)と図15(B)は動作例1を説明するための図である。 図16(A)と図16(B)は動作例2を説明するための図である。 図17(A)と図17(B)は動作例3を説明するための図である。 図18(A)と図18(B)は動作例4を説明するための図である。 図19は全体動作例を表すフローチャートである。 図20は全体動作例を表すフローチャートである。 図21は全体動作例を表すフローチャートである。 図22(A)から図22(K)は全体動作例を表すシーケンス図である。 図23(A)から図23(I)は全体動作例を表すシーケンス図である。 図24(A)から図24(J)は全体動作例を表すシーケンス図である。 図25は無線装置の構成例を表す図である。 図26(A)と図26(B)は無線フレームの構成例を表す図である。 図27(A)と図27(B)は無線フレームの構成例を表す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態における無線装置100の構成例を表す図である。無線装置100は、メモリ180、第1及び第2のプロセッサ181−1,181−2、及び制御部182を備える。
メモリ180には、他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムと、セルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムが記憶される。
第1のプロセッサ181−1は第1のプログラムを実行する。
第2のプロセッサ181−2は第2のプログラムを実行する。
制御部182は、メモリ180に記憶された第1のプログラムを第1のプロセッサ181−1へローディングする。また、制御部182は、第1のプロセッサ181−1で第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合、第2のプロセッサ181−2へ第1のプログラムをローディングする。そして、制御部182は、第1及び第2のプロセッサ181−1,181−2において第1のプログラムを実行させてデータに対してセルサーチ処理を並列に実行させる。
このように、本第1の実施の形態においては、セルサーチ処理が第1のプロセッサ181−1だけではなく、第2のプロセッサ181−2を利用して並列に実行させる。この場合、第2のプロセッサ181−2は、例えば、復調処理及び/又は復号処理が行われるプロセッサである。このような第2のプロセッサ181−2を用いてセルサーチ処理が並列に実行されることで、第1のプロセッサ181−1だけでセルサーチ処理が行われる場合と比較して、処理時間を短縮させることができる。よって、無線装置100において、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までのセルサーチ処理の処理時間も、所定時間よりも短くさせることができ、結果として、サービス開始要求からサービスが開始されるまでの時間も所定時間よりも短くさせることができる。
具体的な回数について以下記載する。
バンドサーチにおける相関演算の回数については、例えば、以下のようになる。すなわち、3G方式においてOperating Band1の場合、バンド幅は2110MHz〜2170MHzの60HMzである。このバンド幅内において使用可能な周波数は2112.4MHz〜2167MHz、チャネルラスタは200KHzであり、従って、バンド数は(2167.6−2112.4)/0.2=276となる。すなわち、3G方式においてOperating Band1の場合、バンドサーチにおいては276回の相関演算が行われる場合がある。
LTE方式においては、Operating Band1の場合、バンド幅は2110MHz〜2170MHzの60MHzであり、チャネルラスタ100KHzであるため、バンド数は60/0.1=600となる。すなわち、LTE方式においてOperating Band1の場合、バンドサーチにおいては600回の相関演算が行われる。
このように、バンドサーチが順次行われる場合、例えば、相関演算の回数については276回や600回となる場合がある。
本無線装置100では、第1及び第2のプロセッサ181−1,181−2において第1のプログラムを実行させてデータに対してセルサーチ処理を並列に実行させるようにしている。従って、本無線装置100では、バンドサーチ処理を複数のプロセッサ181−1,181−2により並列に行わせているため、バンドサーチ処理における相関演算の回数も276回(3G方式)や600回(LTE方式)よりも、短くさせることができる。
一方、スクランブルコードを特定するための相関演算の回数については、例えば、以下のようになる。
すなわち、3G方式においてS−SCHにより送信される第2の同期信号には512種類のスクランブルコードのうちいずれかによりスクランブル処理が施されている。従って、通信端末では、512種類のスクランブルコードを特定するために、少なくとも512回の相関演算を行う。
また、LTE方式においてS−SCHにより送信される第2の同期信号には、例えば、8種類のスクランブルコードのうちいずれかによりスクランブル処理が施されている。従って、通信端末では、8種類のスクランブルコードを特定するために、少なくとも8回の相関演算を行う。
従って、スクランブルコードを特定するための相関演算が順次行われる場合、例えば、相関演算の回数は512回(3G方式)や8回(LTE方式)となる場合がある。
本無線装置100では、第1及び第2のプロセッサ181−1,181−2においてセルサーチ処理を並列に行わせているため、スクランブルコードを特定するための相関演算の回数も、512回(3G方式)や8回(LTE方式)よりも短くさせることができる。
このように無線装置100では、バンドサーチの際の相関演算の回数やスクランブルコードの特定する際の相関演算の回数を所定回数よりも少なくさせることができ、従って、セルサーチ処理にかかる時間も所定時間よりも短くさせることができる。
また、無線装置100について本処理を実行するための回路を追加することなく、上述した処理を行うことが可能となっている。
従って、本無線装置100は、サービスの提供を受けるまでの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くさせることができる。また、本無線装置100は、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くさせることができる。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。
<無線通信システムの構成例>
最初に無線通信システムの構成例について説明する。図2は無線通信システム10の構成例を表す図である。無線通信システム10は、移動端末装置100と無線基地局装置(以下、基地局と称する場合がある)200を備える。
移動端末装置100は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、パーソナルコンピュータ、タブレットなどの無線装置である。移動端末装置100は基地局200の通信可能範囲(以下ではセルと称する場合がある)において基地局200と無線通信を行う。これにより、例えば、移動端末装置100は通話サービスやウェブページの閲覧サービスなど各種サービスの提供を受けることが可能となる。
基地局200は、自局セル内の移動端末装置100と無線通信を行うことが可能な他の無線装置である。基地局200は、複数の移動端末装置100と並列に無線通信が可能である。また、基地局200は、公衆ネットワークなどの有線回線に接続され、IP(Internet Protocol)パケットなどのパケットデータをサーバ装置との間で交換できる。
また、基地局200は、無線区間における下りリンク通信(基地局200から移動端末装置100への通信方向)と上りリンク通信(移動端末装置100から基地局200への通信方向)についてスケジューリングの制御を行う。基地局200はスケジューリング結果などを含む制御信号を生成して移動端末装置100へ送信する。移動端末装置100は制御信号に基づいて無線通信を行う。
基地局200は、データや制御信号などを移動端末装置100へ送信する際に無線フレームを用いて送信する。上述したように、図26(A)及び図26(B)は3G方式の無線フレームの構成例を表し、図27(A)及び図27(B)はLTE方式の無線フレームの構成例を表す。
3G方式の場合、各スロットの先頭シンボルにP−SCHとS−SCHが含まれる。基地局200は、1スロット期間(666.6μs)ごとにP−SCHとS−SCHを利用して第1の同期信号(PSC)と第2の同期信号(SSC)を送信する。
LTE方式の場合、先頭の1番目のスロットの6番目と7番目のシンボルにS−SCHとP−SCHとがそれぞれ含まれる。また、先頭から11番目のスロットの6番目と7番目のシンボルにS−SCHとP−SCHとがそれぞれ含まれる。基地局200は、5サブフレーム期間(5ms)毎に第1の同期信号(PSS)と第2の同期信号(SSS)を送信する。
移動端末装置100は、第1の同期信号(PSCやPSS)と第2の同期信号(SSCやSSS)を利用してセルサーチ処理を行う。移動端末装置100はセルサーチ処理により、無線通信を行うのに最適な基地局200に対してシンボルタイミングやフレームタイミングを検出できる。
移動端末装置100はソフトウェア無線装置の一例でもある。ソフトウェア無線装置100は、例えば、電子回路又はハードウェアに変更を加えることなく、ソフトウェアを変更することによって通信方式などを変更することが可能な無線装置のことである。移動端末装置100は、ハードウェアを変更することなく、通信方式を3G方式からLTE方式へ切り替えたり、LTE方式から3G方式へ切り替えることができる。
なお、以下において移動端末装置100を無線装置100と称する場合がある。
また、本第2の実施の形態においては、W−CDMAやCDMA2000などの通信方式のことを、例えば、3G方式と称する場合がある。また、LTEによる通信方式のことを、例えば、LTE方式と称する場合がある。
さらに、本第2の実施の形態においてはバンドサーチ処理と初期セルサーチ処理のことをまとめてセルサーチ処理と称する場合がある。
なお、上記したようにバンドサーチ処理は、例えば、初期セルサーチ処理前において行われ、無線通信に利用するキャリア周波数を特定するための処理のことである。また、初期セルサーチ処理は、例えば、バンドサーチ処理で特定したキャリア周波数に対して、フレームタイミング、シンボルタイミングなどを検出し、使用周波数やセルIDなどセル固有の情報(以下では、セル情報と称する場合がある)を取得するための処理のことである。各処理の詳細は後述する。
<無線装置100の構成例>
図3は無線装置100の構成例を表す図である。
無線装置100は通信部101、アンテナ102〜104、アプリケーションプロセッサ105、各種センサ106、ディスプレイ制御部107、ディスプレイ108、電源制御部109、コンセント及びバッテリ110を備える。また、無線装置100は、メモリ制御部111、可搬型メモリ112、カメラ制御部113、カメラ部114、オーディオ制御部115、マイク及びスピーカ116を備える。
通信部101は、アンテナ102〜104で受信した無線信号に対して、周波数変換処理や復調処理、復号処理などを施して、ユーザデータなどを復元する。通信部101は復元したユーザデータなどをアプリケーションプロセッサ105へ出力する。また、通信部101は、アプリケーションプロセッサ105から出力されたユーザデータなどに対して、符号化処理や復調処理、周波数変換処理などを施して無線信号に変換し、アンテナ102〜104へ出力する。さらに、通信部101ではセルサーチ処理を行う。通信部101の詳細などは後述する。
アンテナ102〜104は、例えば、3G方式及びLTE方式の無線信号を送信するアンテナ102、Wifi(Wireless Fidelity)方式のアンテナ103、他の通信方式のアンテナ104を含む。アンテナ102〜104は、例えば、1又は複数あればよい。
アプリケーションプロセッサ105は、通信部101、各種センサ106、ディスプレイ制御部107、電源制御部109、メモリ制御部111、カメラ制御部113、オーディオ制御部115と接続される。アプリケーションプロセッサ105は、例えば、種々のアプリケーションプログラムを実行し、通信部101や各種センサ106、ディスプレイ制御部107などとの間でユーザデータなどを交換する。
各種センサ106は、例えば、加速度センサや地磁気センサなどである。各種センサ106は、アプリケーションプロセッサ105の指示により動作し、検出した値などをアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
ディスプレイ制御部107は、例えば、アプリケーションプロセッサ105から出力された文字データや画像データなどのユーザデータをディスプレイ108へ出力し、ディスプレイ108上で操作された操作情報などを検出してアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
ディスプレイ108は、例えば、液晶ディスプレイであって、ディスプレイ制御部107から受け取った文字データや画像データに基づき文字や画像などを表示する。また、ディスプレイ108には、各種ボタンなども表示され、ユーザ操作に応じた操作情報を生成してディスプレイ制御部107へ出力することもできる。
電源制御部109は、例えば、バッテリ110の電源をオンまたはオフにするなど、コンセント及びバッテリ110を制御する。
メモリ制御部111は、例えば、無線装置100に装着された可搬型メモリ112に対して、可搬型メモリ112に対するデータの書き込みや読み出しを制御する。メモリ制御部111は、例えば、可搬型メモリ112以外にも無線装置100内の他のメモリと接続され、当該他のメモリを制御するようにしてもよい。
カメラ制御部113は、例えば、アプリケーションプロセッサ105からの指示に基づき、カメラ部114のカメラ機能を制御する。例えば、カメラ制御部113はカメラ部114で撮像された画像データなどをアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
オーディオ制御部115は、例えば、スピーカ及びマイク116を制御し、アプリケーションプロセッサ105から受け取った音声データなどをスピーカ116へ出力し、マイク116から取得した音声データなどをアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
<通信部101の構成例>
次に通信部101の構成例について説明する。図4は通信部101の構成例を表している。
通信部101はベースバンド受信部120、制御部140、及びベースバンド送信部150を備える。
ベースバンド受信部120は、アンテナ102から無線信号を受け取り、無線信号に対して周波数変換処理、復調処理、及び誤り訂正復号化処理などを施すことで、データを復元する。ベースバンド受信部120は復元したデータをアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
ベースバンド送信部150は、アプリケーションプロセッサ105から送信データを受け取り、送信データに対して誤り訂正符号化処理、変調処理、周波数変換処理などを施し、無線信号を生成する。ベースバンド送信部150は無線信号をアンテナ102へ出力する。
制御部140は、ベースバンド受信部120とベースバンド送信部150を制御する。例えば、制御部140はモード信号をベースバンド受信部120とベースバンド送信部150へ出力する。モード信号は、例えば、セルサーチ処理を開始することを指示する信号や通常処理を開始することを指示する信号などがある。制御部140はモード信号によりベースバンド受信部120とベースバンド送信部150を制御できる。
また、制御部140は、SRAM(Static Random Access Memory)141を備える。SRAM141には、セルサーチ処理を実行するためのセルサーチ用プログラムや、復調処理を実行するための復調処理用プログラム、誤り訂正復号化処理を実行するための復号用プログラムなどが記憶される。制御部140は、これらのプログラムを読み出して、ベースバンド受信部120へダウンロード(又は出力)する。ベースバンド受信部120ではダウンロードしたこれらのプログラムを実行することで、セルサーチ処理や復調処理、誤り訂正復号化処理を実行できる。
また、SRAM141には変調処理や誤り訂正符号化処理などを実行するためのプログラムを記憶される。制御部140は、このようなプログラムを読み出してベースバンド送信部150へダウンロードし、ベースバンド送信部150においてダウンロードしたプログラムを実行することで変調処理や符号化処理などを行うことができる。
以降では、1)ベースバンド受信部120の構成例、2)ベースバンド送信部150の構成例について説明する。
<1.ベースバンド受信部120の構成例>
図5はベースバンド受信部120の構成例を表す図である。
ベースバンド受信部120は、RF(Radio Frequency)部121、バンドサーチ部122、初期セルサーチ部123、パスサーチ部124、復調部125、復号部126を備える。
RF部121は、例えば、低雑音増幅回路、周波数変換回路、AGC(Automatic Gain Control)回路などを備え、アンテナ102から受け取った無線信号を、I相成分(同相成分)とQ相成分(直交成分)の2系統を有するIQデータに変換する。RF部121は、IQデータをバンドサーチ部122、初期セルサーチ部123、パスサーチ部124へ出力する。また、RF部121は、IQデータを復調部125と復号部126へ出力することもできる。さらに、RF部121は、IQデータをベースバンド送信部150へ出力することもできる。
バンドサーチ部122は、RF部121から受け取ったIQデータに対してバンドサーチ処理を行い、バンドサーチ処理により検出したバンド情報を初期セルサーチ部123へ出力する。バンドサーチ処理の詳細は後述する。バンド情報は、例えば、無線装置100において無線信号の送信や受信に用いるキャリア周波数を含む。
なお、バンドサーチ部122はDSP(Digital Signal Processor)で構成され、例えば、DSPにおいてバンドサーチ処理が行われてもよい。この際、バンドサーチ部122は、制御部140のSRAM141に記憶されたバンドサーチ用プログラムをダウンロードし、当該バンドサーチ用プログラムをDSPで実行することでバンドサーチ処理を行う。バンドサーチ部122の構成例は後述する。
初期セルサーチ部123は、RF部121から受け取ったIQデータとバンドサーチ部122から受け取ったバンド情報に基づいて初期セルサーチ処理を行い、初期セルサーチ処理により検出したセル情報をパスサーチ部124へ出力する。初期セルサーチ処理の詳細は後述する。バンド情報は、例えば、シンボルタイミングやフレームタイミング、セルIDなどの情報を含む。
なお、初期セルサーチ部123はDSPで構成され、DSPにおいて初期セルサーチ処理が行われてもよい。この際、初期セルサーチ部123は、制御部140のSRAM140に記憶された初期セルサーチ用プログラムをダウンロードし、当該初期セルサーチ用プログラムをDSPで実行することで初期セルサーチ処理を行う。初期セルサーチ部123の構成例は後述する。
パスサーチ部124は、例えば、RF部121から受け取ったIQデータの先頭位置を特定し、初期セルサーチ部123から受け取ったセル情報に基づいて、当該先頭位置をフレームタイミングやシンボルタイミングに一致させるよう処理を行う。パスサーチ部124は、このように同期させた(又はパス追従させた)IQデータを復調部125へ出力する。
復調部125は、パス追従後のIQデータに対して復調処理を施し、復調後の尤度データを復号部126へ出力する。復調部125は、DSP127を備え、復調処理をDSP127で行わせる。DSP127は、SRAM141から復調処理用プログラムを受け取り、当該復調処理用プログラムを実行することで復調処理を行う。
復号部126は、復調部125から尤度データを受け取り、当該尤度データに対して誤り訂正復号化処理(以下では、復号処理と称する場合がある)を施す。復号部126は、DSP128を備え、復号処理をDSP128で行わせる。DSP128は、SRAM141から復号処理用プログラムを受け取り、当該復号処理用プログラムを実行することで復号処理を行う。復号部126は、復号処理後のデータ(又は復元したデータ)をアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
次に、1.1)バンドサーチ部122、1.2)初期セルサーチ部123、1.3)復調部125と復号部126の構成例について説明する。
<1.1 バンドサーチ部122の構成例>
図6はバンドサーチ部122の構成例を表す図である。バンドサーチ部122はDSPで構成されてもよい。
バンドサーチ部122は、バンドサーチ制御部1221、DRAM(Dynamic Random Access Memory)1222、相関演算部1223を備える。
バンドサーチ制御部1221は、制御部140からセルサーチ処理開始指示を示す信号(又はモード信号)を受けると、制御部140のSRAM141からバンドサーチ用プログラムを受け取り、当該バンドサーチ用プログラムの実行を開始する。これにより、バンドサーチ制御部1221はバンドサーチ処理を実行できる。
また、バンドサーチ制御部1221は、DRAM1222へ書き込みアドレスを出力し、当該アドレスにIQデータを記憶する。さらに、バンドサーチ制御部1221は、DRAM1222へ読み出しアドレスを出力し、当該アドレスに記憶されたIQデータをDRAM1222から読み出して相関演算部1223へ出力させる。
RF部121から出力され、DRAM1222に記憶されるIQデータは、中心周波数(又はキャリア周波数)が異なる複数のIQデータである。例えば、複数のIQデータとしては、所定周波数帯(2112.4MHz〜2167MHzなどのOperating Band1)において、中心周波数が200KHzごとに異なるIQデータである。
相関演算部1223では、複数のIQデータに対して既知の信号系列であるリファレンス信号を用いて相関演算を行う。例えば、相関演算部1223では、相互相関型のデジタルマッチドフィルタ(又は相互相関型のタイミング検出回路)を含み、このような回路により相関演算が行われる。相関演算としては、例えば、自己相関型であってもよく、この場合、相関演算部1223には自己相関型のタイミング検出回路が含まれる。
3G方式の場合、例えば、以下のような相関演算が行われる。すなわち、相関演算部1223は、リファレンス信号として既知の信号系列(第1の同期信号(PSC)に対応する信号系列)と、DRAM1222から読み出された複数のIQデータの各々との積をサンプル毎に算出して加算する。その際、相関演算部1223は、サンプル毎の相関値を積分する区間(666.6μs)を複数のブロックに分割し、各ブロックで相関値を算出し、隣接するブロックに対して相関値の複素共役を乗算する。相関演算部1223は加算した加算値を相関結果としてバンドサーチ制御部1221へ出力する。
LTE方式の場合は、例えば、サンプル毎の相関値を積分する区間が5msであること、リファレンス信号としては第1の同期信号(PSS)に対応する既知の信号系列であること以外は、3G方式の場合と同様である。
例えば、既知の信号系列であるレファレンス信号はバンドサーチ制御部1221内(又はバンドサーチ部122内)のメモリに記憶されてもよい。
バンドサーチ制御部1221は、相関演算部1223から相関結果を受け取り、複数の相関結果の中から最も相関結果の高いもの求め、当該相関結果が得られたIQデータの中心周波数(又はキャリア周波数)をバンド情報として初期セルサーチ部123へ出力する。
なお、バンドサーチ処理に関して、バンドサーチ部122のDSP、復調部125のDSP127、及び復号部126のDSP128など複数のDSPで行われる場合がある。この場合、バンドサーチ部122はバンドサーチ処理の一部を行い、その相関結果を制御部140へ出力する。他のDSP127,128でもバンドサーチ処理の他の一部の処理を行い、その相関結果を制御部140へ出力する。制御部140では相関結果をマージ(又は併合)して、マージした結果を本来のバンドサーチ処理が行われるバンドサーチ部122へ出力する。バンドサーチ制御部1221ではマージ結果を受け取って、例えば、最も相関の高いキャリア周波数をバンド情報として検出して初期セルサーチ部123へ出力する。バンドサーチ処理の詳細などは後述する。
<1.2 初期セルサーチ部123の構成例>
次に初期セルサーチ部123の構成例について説明する。図7は初期セルサーチ部123の構成例を表す図である。
図7に示すように初期セルサーチ部123は、初期セルサーチ制御部1231、DRAM1232、相関演算部1233を備える。
初期セルサーチ制御部1231は、制御部140からセルサーチ処理開始指示を示す信号(又はモード信号)を受け取ると、制御部140のSRAM141から初期セルサーチ用プログラムを受け取り、当該初期セルサーチ用プログラムの実行を開始する。これにより、初期セルサーチ制御部1231は初期セルサーチ処理を実行できる。
また、初期セルサーチ制御部1231は、DRAM1232へ書き込みアドレスを出力し、当該アドレスにIQデータを記憶する。さらに、初期セルサーチ制御部1231は、DRAM1232へ読み出しアドレスを出力し、DRAM1232に書き込まれたIQデータのうち、バンドサーチ部122から受け取ったバンド情報に対応する周波数を有するIQデータを読み出す。これにより、例えば、バンドサーチ制御部1221は複数のIQデータのうちから、キャリア周波数に対応する周波数を有するIQデータを読み出すことができ、セルサーチ処理対象のIQデータを効率的に読み出すことができる。
相関演算部1233は、DRAM1232から読み出したIQデータに対して、既知の信号系列であるリファレンス信号を利用して相関演算を行う。相関演算部1233は、例えば、バンドサーチ部122の相関演算部1223と同様に、相互相関型のデジタルマッチドフィルタや、自己相関型のタイミング検出回路が含まれてもよい。相関演算自体は、バンドサーチ部122の相関演算部1223で行われる処理と同様の処理が行われる。
ただし、リファレンス信号としては、3G方式の場合は第1の同期信号(PSC)と第2の同期信号(SSC)に対応する既知の信号系列、LTE方式の場合は第1の同期信号(PSS)と第2の同期信号(SSS)に対応する既知の信号系列がある。
この際、相関演算部1233は、第1の同期信号(PSC又はPSS)に対応する既知の信号系列をリファレンス信号として、IQデータに対して相関演算を行う。また、相関演算部1233は、第2の同期信号(SSC又はSSS)に対応する既知の信号系列をリファレンス信号として、IQデータに対して相関演算を行う。このように、相関演算部1233はリファレンス信号により、IQデータに含まれる2種類の同期信号を検出しようとしている。なお、相関演算自体は、例えば、バンドサーチ部122の相関演算部1223で行われる相関演算と同様である。
相関演算部1233は、相関結果を初期セルサーチ部123へ出力する。初期セルサーチ制御部1231では、相関演算部1233から受け取った相関結果に基づいて、サブフレームタイミングやシンボルタイミング、フレームタイミング、P−SCH番号、セルIDなどを検出する。
この際、初期セルサーチ制御部1231では検出結果について確認処理(又はベリファイ)を行う。そして、初期セルサーチ制御部1231では、例えば、検出結果が閾値の範囲内であれば検出結果をセル情報としてパスサーチ部124へ出力し、範囲内でなければ、再度、DRAM1232からIQデータを読み出して相関演算部1233にて相関演算を行わせる。
なお、初期セルサーチ処理に関して、初期セルサーチ部123のDSP、復調部125のDSP127、及び復号部126のDSP128など、複数のDSPで行われる場合がある。この場合、初期セルサーチ部123は初期セルサーチ処理の一部を行い、その相関結果を制御部140へ出力する。他のDSP127,128でも初期セルサーチ処理の他の一部の処理を行い、その相関結果を制御部140へ出力する。制御部140では相関結果をマージして、マージした結果を本来の初期セルサーチ処理が行われる初期セルサーチ部123へ出力する。初期セルサーチ部123ではマージした結果を受け取って、サブフレームタイミングやシンボルタイミングなどの検出を行う。初期セルサーチ処理の詳細などは後述する。
<1.3 復調部125と復号部126>
次に復調部125と復号部126の構成例について説明する。図8は復調部125の構成例を表す図である。復調部125は復号部126とほぼ同一構成のため、代表して復調部125について説明する。
復調部125はデータ選択部1251とDSP127を備える。
データ選択部1251は、RF部121から出力された受信IQデータ(以下では、IQデータ(受信)と称する場合がある)と、パスサーチ部124から出力されたパス追従後のIQデータ(以下では、IQデータ(パス追従後)と称する場合がある)を入力する。そして、データ選択部1251は、制御部140から受け取ったモード信号に基づいて、IQデータ(受信)又はIQデータ(パス追従後)のいずれか一方をDSP127へ出力する。例えば、データ選択部1251は、モード信号がセルサーチ処理開始指示を示す信号のときはIQデータ(受信)、モード信号が通常処理(又は本来の処理)を示す信号のときはIQデータ(パス追従後)を出力する。
DSP127は、復調用プログラムをSRAM141からダウンロードし、ダウンロードした復調用プログラムを実行し、データ選択部1251から受け取ったIQデータ(パス追従後)に対して復調処理を行う。DSP127は復調処理後のIQデータ(パス追従後)を復号部126へ出力する。
また、DSP127は、バンドサーチ用プログラム又は初期セルサーチ用プログラム(以下では、この2つのプログラムをまとめて「セルサーチ用プログラム」と称する場合がある)をSRAM141からダウンロードできる。そして、DSP127は、ダウンロードしたセルサーチ用プログラム実行し、データ選択部1251から受け取ったIQデータ(受信)に対してセルサーチ処理の一部を実行する。DSP127はセルサーチ処理後の相関結果を制御部140へ出力する。
一方、復号部126は例えば以下のようになる。すなわち、データ選択部1251は、モード信号に基づいて、IQデータ(受信)又は復調部125から出力された尤度データをDSP128へ出力する。例えば、モード信号がセルサーチ処理開始指示を示す信号のときはIQデータ(受信)、モード信号が通常処理を示す信号のときは尤度データを出力する。
DSP128は、復号処理用プログラムをSRAM141からダウンロードし、ダウンロードした復号処理用プログラムを実行することで、尤度データに対して復号処理を行うことができる。DSP128は復号処理後のIQデータを復元された受信データとしてアプリケーションプロセッサ105へ出力する。
また、DSP128は、セルサーチ用プログラムをSRAM141からダウンロードし、ダウンロードしたセルサーチ用プログラムを実行し、データ選択部1251から受け取った尤度データに対してセルサーチ処理の一部を実行する。DSP128はセルサーチ処理後の相関結果などを制御部140へ出力する。
<1.3.1 DSP127,128の構成例>
次に、復調部125のDSP127と復号部126のDSP128の構成例について説明する。図9はDSP127,128の構成例を表す図である。2つのDSP127,128はほぼ同一構成のため、代表してDSP127について説明する。
DSP127は、プログラムメモリ1271、DRAM1272、及びDSP制御部1273を備える。
プログラムメモリ1271は、SRAM141からダウンロードした復調処理用プログラムやセルサーチ用プログラムを記憶する。
DRAM1272は、DSP制御部1273からの書き込みアドレスに応じて、当該アドレスにIQデータ(受信)又はIQデータ(パス追従後)を記憶する。また、DRAM1272は、DSP制御部1273からの読み出しアドレスに応じて、当該アドレスに記憶されたIQデータ(受信)又はIQデータ(パス追従後)が読み出される。
DSP制御部1273は、制御部140から受け取ったモード信号に基づいて、プログラムメモリ1271から復調用プログラム又はセルサーチ用プログラムを読み出し、セルサーチ処理又は復調処理を行う。
DSP制御部1273は、セルサーチ処理の際は、DRAM1272からIQデータ(受信)を読み出して、セルサーチ処理を行う。セルサーチ処理の際に行われる相関演算はDSP制御部1273において行われる。その際、DSP制御部1273はリファレンス信号を利用して相関演算を行うが、リファレンス信号は内部メモリなどに保持されてもよい。相関演算は、例えば、バンドサーチ部122の相関演算部1223や初期セルサーチ部123の相関演算部1233で行われる相関演算と同様である。DSP制御部1273は相関結果を制御部140へ出力し、復調処理後のIQデータを復号部126へ出力する。
一方、DSP制御部1273は、復調処理の際は、DRAM1272からIQデータ(パス追従後)を読み出して処理を行う。
DSP128の場合もほぼ同様である。DSP制御部1273においてセルサーチ処理が行われる場合はプログラムメモリ1271からセルサーチ用プログラムを読み出して処理を行い、相関結果を制御部140へ出力する。DSP制御部1273で復号処理が行われる場合は、プログラムメモリ1271から復号用プログラムを読み出して実行することで、尤度データに対して復号処理を行う。復号後のデータはアプリケーションプロセッサ105へ出力される。
以上、ベースバンド受信部120の構成例について説明した。次にベースバンド受信部120における経路の例について説明する。
<経路例>
図10はベースバンド受信部120における経路例を表す図である。図10に示すように、IQデータ(受信)がパスサーチ部124に入力されて同期処理が施された後、復調部125から復号部126を経由してアプリケーションプロセッサ105へ出力される通常の経路がある。
本無線装置100では、IQデータ(受信)が復調部125のDSP127と復号部126のDSP128へ入力されて、2つのDSP127,128でセルサーチ処理が行われるための経路がある。DSP127,128におけるセルサーチ処理の結果(又は相関結果)は制御部140へ出力される。
<2 ベースバンド送信部150の構成例>
次にベースバンド送信部150の構成例について説明する。図11はベースバンド送信部150の構成例を表す図である。
図11に示すように、ベースバンド送信部150は符号化部151、変調部152、周波数マッピング部153、及びRF部155を備える。
符号化部151は、アプリケーションプロセッサ105から送信データを受け取り、送信データに対して誤り訂正符号化処理(以下、符号化処理と称する場合がある)を施す。符号化部151はDSP157を備え、SRAM141から符号化処理用プログラムをダウンロードし、DSP157にて当該プログラムを実行することで符号化処理を行うことができる。
変調部152は、符号化後の送信データに対して変調処理を施す。変調部152にもDSP158を備え、SRAM141から符号化処理用プログラムをダウンロードし、DSP158にて当該プログラムを実行することで変調処理を行うことができる。
周波数マッピング部153は、変調部152から出力された変調後の送信データに対して、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)処理などを施すことで周波数マッピング処理を行う。周波数マッピング部153から出力されたデータはIQデータ(送信)としてRF部155へ出力される。
RF部155は、IQデータ(送信)に対して、CPの付加、周波数変換などを行って無線信号に変換し、変換後の無線信号をアンテナ102へ出力する。
ベースバンド送信部150においても、符号化部151と変調部152の2つのDSP157,158があり、この2つのDSP157,158に対して、セルサーチ用プログラムをダウンロードしてセルサーチ処理を行わせることができる。以降の説明においては、セルサーチ処理を行わせるDSPとして、主にベースバンド受信部120内の複数のDSPを用いる例について説明するが、ベースバンド送信部150のDSP157,158を含む複数のDSPを用いてセルサーチ処理を行うようにしてもよい。この場合、DSP157、158の双方を用いることもできるし、いずれか一方を用いてもよい。また、ベースバンド送信部150内の他のDSPを用いてもよい。
<動作例>
次に無線装置100における動作例について説明する。最初に1)バンドサーチ処理と初期セルサーチ処理の詳細について説明し、その後、2)本無線装置100における全体動作例について説明する。
<1.バンドサーチ処理と初期セルサーチ処理>
図12から図14はバンドサーチ処理と初期セルサーチ処理の各処理を説明するための図である。最初に図12を利用してバンドサーチ処理と初期セルサーチ処理の相違点などを説明する。
図12はある周波数において受信した無線信号の例を表しており、横軸は時間、縦軸はパワーを表す。
図12に示すようにバンドサーチ処理は、例えば、初期セルサーチ処理前に行われる。バンドサーチ処理では第1の同期信号(PSC,PSS)を利用して行われ、無線装置100で使用されるキャリア周波数が検出される。
一方、初期セルサーチ処理はバンドサーチ処理後に行われる。初期セルサーチ処理ではバンドサーチ処理により検出されたキャリア周波数を利用して無線信号を検出し、検出した無線信号に含まれる第1の同期信号(PSC,PSS)を利用してシンボルタイミングなどが検出される。その後、第2の同期信号(SSC,SSS)を利用してフレームタイミングなどが検出される。
このようにバンドサーチ処理と初期セルサーチ処理は異なるタイミングで行われる。
次にハンドサーチ処理の詳細について説明する。図13はバンドサーチ処理の動作例を表すフローチャートである。バンドサーチ処理は、例えば、RF部121とバンドサーチ部122において行われる処理である。
RF部121とバンドサーチ部122はバンドサーチ処理を開始すると(S10)、最初に設定した周波数(例えばある周波数帯における最低周波数)をキャリア周波数として以下の処理を繰り返す(S11)。
RF部121はキャリア周波数切替制御を行う(S12)。最初のループでは、例えば、RF部121はキャリア周波数の切り替えを行わずに最初に設定した周波数のままとする。
次に、RF部121はAGCが引き込むまで待つ(S13)。RF部121にはAGC回路があり、受信した無線信号のレベルを適正なレベルに補正する処理が行われる。本処理では、無線信号のレベルが適正なレベルに達するまで待ち、達すると次の処理が行われる。
次に、バンドサーチ部122はP−SCHにより送信された第1の同期信号(PSC,PSS)を検出する(S14)。
例えば、以下のような処理が行われる。すなわち、RF部121(例えば図5)は適正なレベルに達した無線信号に対して周波数変換などの処理を行ってIQデータ(受信)を出力する。バンドサーチ制御部1221(例えば図6)はDRAM1222にIQデータ(受信)を記憶させた後、DRAM1222から読み出し、相関演算部1223にてリファレンス信号との相関演算を行わせる。バンドサーチ制御部1221は相関演算区間におけるIQデータ(受信)とリファレンス信号との相関結果を得る。
図13に戻り、次に、バンドサーチ部122は全ての検索キャリア周波数について検索したか否かを判別する(S15)。例えば、バンドサーチ制御部1221は内部メモリなどに全検索キャリア周波数の上限値などの情報を有し、最初に最低周波数を設定し(S12)、順次周波数を上げていき、上限値に達したか否かにより判別できる。
すべての検索キャリア周波数について検索していないとき(S15でNo)、処理はS11に移行し、S11からS15までの処理を繰り返す。例えば、RF部121はキャリア周波数として次の周波数に切り替えて受信処理を行い、当該周波数に対応する無線信号を得る。そして、バンドサーチ部122では当該周波数に対応する相関結果を得る(S14)。このようにバンドサーチ部122では順次周波数を切り替えて各々の周波数における相関結果を得る。
全ての検索キャリア周波数について検索したとき(S15でYes)、バンドサーチ部122ではキャリア周波数を検出する(S16)。例えば、バンドサーチ制御部1221は検出した複数の相関結果のうち、相関結果の最も高い周波数をキャリア周波数として検出する。
そして、一連のバンドサーチ処理が終了する(S17)。
図14は初期セルサーチ処理の動作例を表すフローチャートである。初期セルサーチ部123は処理を開始すると(S20)、P−SCHの検出を行う(S21)。上述したように、相関演算部1233においてリファレンス信号(第1の同期信号に対応する既知の信号系列)とIQデータ(受信)との相関結果が演算される。そして、初期セルサーチ制御部1231において相関結果に基づいてシンボルタイミングやP−SCH番号などが検出される。
次に、初期セルサーチ部123は、S−SCHの検出を行う(S22)。上述したように、相関演算部1233においてリファレンス信号(第2の同期信号に対応する既知の信号系列)とIQデータ(受信)との相関結果が演算される。そして、初期セルサーチ制御部1231において相関結果に基づいてフレームタイミング、スクランブルコード、セルIDグループなどが検出される。
次に、初期セルサーチ部123はベリファイ(確認)を行う(S23)。例えば、初期セルサーチ制御部1231では検出した各タイミングやセルIDグループなどが所定の範囲内か否かによりベリファイを行う(S23)。
初期セルサーチ部123は、検出結果が所定の範囲内であることを確認すると(S23でYes)、初期セルサーチ処理を終了する(S24)。一方、初期セルサーチ部123は、検出結果が所定の範囲内にないことを確認すると(S23でNo)、P−SCHの検出から処理を繰り返す(S21〜S23)。
<本動作例>
次に無線装置100の動作例について説明する。
上述したように、本無線装置100では、例えば、セルサーチ処理の際に使用されない他のDSPを用いて、バンドサーチ部122や初期セルサーチ部123のDSPとともにセルサーチ処理を分割して行わせるようにしている。他のDSPとして、例えば、復調部125のDSP127と復号部126のDSP128が用いられる。
セルサーチ処理が行われているときは、バンドサーチ部122や初期セルサーチ部123においてバンドサーチ処理や初期セルサーチ処理がそれぞれ行われており、復調部125や復号部126においては本来の処理(復調処理や復号処理など)は行われない。従って、復調部125や復号部126のDSP127,128を用いてセルサーチ処理を行うことが可能となる。この場合、他のDSPとして、ベースバンド送信部150のDSP157,158が用いられてもよい。
なお、以下の動作例としては、セルサーチ処理の際に他のDSPとして、例えば、2つのDSP127,128が用いられるものとして説明する。また、バンドサーチ部122と初期セルサーチ部123はDSP(以下、DSP122、DSP123と称する場合がある)で構成されるものとして説明する。
本動作例では複数のDSP122,123,127,128を用いてセルサーチ処理が行われることになるが、具体的には、以下に示す4つの動作例がある。
<1.動作例1>
動作例1は、IQデータに対する相関演算の区間を、使用可能な複数のDSPの個数で分割し、分割された各区間のIQデータに対して複数のDSPの各々で相関演算を行う例である。
図15(A)及び図15(B)は動作例1を説明するための図である。図15(A)の例では、使用可能な複数のDSPとして3つのDSP#1〜#3がある。
3G方式において第1の同期信号(PSC)は666.6μsごとに基地局200から送信される。この場合、セルサーチ処理の際に第1の同期信号(PSC)に対する相関演算は、例えば、666.6μsの区間のIQデータ(受信)に対して行われる。従って、動作例1では、第1の同期信号(PSC)に対する相関演算区間(666.6μs)を、DSP#1〜#3の個数で分割し、分割された各区間のIQデータに対して、各DSP#1〜#3において相関演算を行わせる。
LTE方式の場合、第1の同期信号(PSS)は5msごとに基地局200から送信される。従って、LTE方式の場合は、5msの相関演算区間を3つのDSP#1〜#3の個数で分割し、分割された各区間のIQデータ(受信)に対して各DSP#1〜#3で相関演算が行わせる。
なお、第1の同期信号(PSC,PSS)に対する相関演算は、バンドサーチ処理の際(例えば図13のS14)と初期セルサーチ処理の際(例えば図14のS21)において行われる。従って、バンドサーチ処理の際では、例えば、3つのDSP122,127,128を用いることが可能となる。また、初期セルサーチ処理の際において、例えば、3つのDSP123,127,128を用いることが可能である。
図15(A)に示すように、各DSP#1〜#3はIQデータ(受信)を分割された各区間で処理を行っているが、例えば、各DSP#1〜#3は並列(又は同時)に処理が行われる。例えば、以下のような処理が行われる。
すなわち、IQデータ(受信)は各DSP122(又は123),127,128の各DRAM1222(又は1232),1272に一斉に書き込まれる。この場合、制御部140は分割区間のどの区間に対して相関演算を行わせるかを指示する信号を各DSP122(又は123),127,128に出力する。各DSP122(又は123),127,128の制御部1221(又は1231),1273ではDRAM1222(又は1232),1272に書き込まれたIQデータ(受信)のうち、制御部140から指示された区間のIQデータを読み出して、当該IQデータに対して相関演算を行わせる。
これにより、DSP122(又は123)では、3つに分割されたIQデータのうち最初の区間のIQデータに対して相関演算が行われる。また、DSP127では、3つに分割されたIQデータのうち、中央の区間のIQデータに対して相関演算が行われる。さらに、DSP128では、3つに分割されたIQデータのうち、最後の区間のIQデータに対して相関演算が行われる。各DSP122(又は123)は相関演算を並列に行う。
このように動作例1では、第1の同期信号(PSC,PSS)に対する相関演算を、バンドサーチ部122や初期セルサーチ部123だけで行わせるのではなく、複数のDSPを用いて分割して並列に処理を行わせている。
従って、第1の同期信号(PSC,PSS)に対する相関演算がバンドサーチ部122や初期セルサーチ部123だけで行われる場合と比較して、複数のDSPで相関演算が行われる分、本処理では相関演算結果を高速に取得できる。例えば、相関演算を行わせる複数のDSPの個数が4つあれば、1つのDSPにより順次行われる場合と比較して、1/4で相関演算結果の取得が可能となる。
よって、無線装置100は、1つのDSPにより順次行われる場合と比較して、相関演算結果を高速に取得できるため、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までにかかる時間も所定時間よりも短くすることができる。その結果、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間も所定時間よりも短くすることができる。
<動作例2>
次に動作例2について説明する。動作例2は、スクランブルコードを特定する場合において、スクランブルコードの種類(又は種類数)を、使用可能な複数のDSPの個数で分割し、分割された各スクランブルコードを複数のDSPの各々で特定するようにした例である。
図16(A)及び図16(B)は動作例2を説明するための図である。図16(A)の例では、使用可能な複数のDSPとして3つのDSP#1〜#3がある。また、スクランブルコードの種類は、3G方式の場合は512種類、LTE方式の場合は8種類ある。例えば、第2の同期信号に対して複数種類のいずれのスクランブルコードがスクランブルされ、スクランブルされた第2の同期信号(SSC,SSS)が無線装置100に送信されてくる。本動作例2は、例えば、既知の信号系列を用いてスクランブルコードを特定する際に行われる処理である。
本動作例でのスクランブルコードの特定は、例えば、初期セルサーチ処理における第2の同期信号(SSC,SSS)を検出する際(例えば図14ので22)に行われる。3つのDSP#1〜#3としては、例えば、DSP123,127,128がある。
図16(A)の例では、3G方式の場合、DSP#1にスクランブルコード#1〜#170、DSP#2にスクランブルコード#171〜#340、DSP#3にスクランブルコード#341〜#512をそれぞれ特定させるように処理を行わせることができる。LTE方式の場合では、DSP#1にスクランブルコード#1〜#3、DSP#2にスクランブルコード#4〜#6、DSP#3にスクランブルコード#7〜#8をそれぞれ特定させるように処理を行わせることができる。
スクランブルコードの種類の分割のさせ方は、例えば、任意でもよい。初期セルサーチ部123に対しては特定させるスクランブルコードの種類(又は数)を、他のDSPよりも多くすることもできるし、少なくさせることもできる。
各DSP#1〜#3においてどのスクランブルコードを特定させるかは、制御部140からの指示信号(例えばスクランブルコード#1〜#512を示す指示信号)によって行わせてもよい。また、各DSP#1〜#3は、動作例1と同様に並列に処理を行う。
例えば、以下のような処理が行われる。すなわち、制御部140はDSP123,127,128へ当該指示信号を出力する。当該指示信号には各DSP123,127、128がどのスクランブルコードを特定するかの情報も含まれる。DSP123の初期セルサーチ制御部1231は、当該指示信号に対応する既知のリファレンス信号を相関演算部1233,1273へ出力する。また、DSP127,128のDSP制御部1273は、当該指示信号に対応する既知のリファレンス信号を利用して相関演算を行う。
これにより、例えば、DSP123ではスクランブルコード#1〜#170を特定するための処理が相関演算部1233などで行わせることが可能となる。また、DSP127ではスクランブルコード#171〜#340を特定するための処理がDSP制御部1273において行わせることが可能となる。さらに、DSP128ではスクランブルコード#341〜512を特定するための処理がDSP制御部1273で行わせることが可能となる。各DSP123,127,128ではこのような処理を並列に行う。
このように動作例2では、複数のDSP123,127,128の各々では、複数種類のスクランブルコートのうち、分割された各スクランブルコードを特定するための相関演算を並列に行うことができる。
従って、初期セルサーチ部123だけが全種類のスクランブルコードを特定する場合と比較して、各DSP123,127,128が一部のスクランブルコードを特定すればよいため、スクランブルコードを高速に特定できる。
よって、本無線装置100では、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までにかかる時間も所定時間よりも短くすることができる。その結果、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間も所定時間よりも短くすることができる。
<動作例3>
動作例3は、バンドサーチ処理対象となるバンド(又は周波数帯域)又はバンド幅(又は周波数帯域幅)を、使用可能な複数のDSPで分割し、分割された各バンドに対して複数のDSPの各々でバンドサーチ処理を行わせる例である。バンドサーチ処理対象のバンドは、例えば、無線信号の送信や受信に利用されるシステム周波数帯域である。
図17(A)〜図17(D)は動作例3を説明するための図である。図17(A)の例でも、使用可能な複数のDSPとして3つのDSP#1〜#3がある。バンドサーチ処理は、例えば、バンドサーチ部122で行われる。そのため、DSP#1〜#3としては、DSP122,127,128がある。
3G方式の場合、1つのバンド(例えばOperating Band1)に対しては276回のバンドサーチが行われる場合がある。図17(A)の例では、バンド幅を3つに分割する。そして、例えば、DSP#1では2112.4MHz〜2130.8MHzのバンドに対してハンドサーチ処理を行わせる。また、DSP#2では2131MHz〜2149.4MHzのバンドに対してバンドサーチ処理を行わせる。また、DSP#3では2149.6MHz〜2167.6MHzに対してバンドサーチ処理を行わせる。その結果、各DSP#1〜#3でのバンドサーチの回数は92(=(2130.8−2112.4)/0.2など)回ずつとなる。
また、LTE方式の場合も、1つのバンド(例えばOperating Band1)に対しては600回のバンドサーチが行われる場合がある。バンド幅を3つに分割して処理を行わせることで、例えば、DSP#1では2110MHz〜2130MHz、DSP#2では2130〜2150MHz、DSP#3では2150MHz〜2170MHzに対してバンドサーチが行われる。その結果、各DSP#1〜#3でのバンドサーチの回数は200(=20/0.1など)となる。
このように、バンドサーチ処理において対象となるバンド幅を使用可能な複数のDSPで分割しで各DSPにおいてバンドサーチを行わせることで、バンドサーチ部122だけで処理を行わせる場合と比較して、バンドサーチの回数を少なくさせることができる。
各DSP#1〜#3がどのバンドに対してバンドサーチ処理を行わせるかは、例えば、制御部140からの指示信号に基づく。また、各DSP#1〜#3は動作例1と同様に並列に処理を行う。
例えば、以下のような処理が行われる。すなわち、制御部140はDSP122,127,128へ当該指示信号を出力する。当該指示信号には、DSP122に対しては2112.4MHz〜2130.8MHzのバンドを処理するよう指示する情報が含まれる。また当該指示信号には、DSP127に対しては2131MHz〜2149.4MHzのバンドを処理するように指示する情報が含まれる。さらに、当該指示信号にはDSP128に対しては2149.6MHz〜2167.6MHzのバンドを処理するよう指示する情報が含まれる。各DSP122,127,128の制御部1231,1271は、当該指示信号に基づいて、指示されたバンドのIQデータ(受信)をDRAM1222,1232,1272から読み出し、相関演算を行わせる。各DSP122,127,128で行われるバンドサーチ処理は並列に行われる。
このように動作例3では、複数のDSP122,127,128においてバンドサーチ処理が行われることで、各DSP122,127,128におけるバンドサーチの回数が所定回数より少なくなる。そして、各DSP122,127,128におけるハンドサーチ処理が並列に行われことで、バンドサーチ処理にかかる時間は所定時間よりも短くなる。
従って、動作例3では、バンドサーチ処理の処理時間が所定時間より短くなり、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までにかかる時間も所定時間よりも短くなる。その結果、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間も所定時間よりも短くなる。
<動作例4>
動作例4は、キャリアアグリゲーションが行われる場合、複数のキャリア(又は複数の周波数帯域)の各々を、使用可能な複数のDSPで振り分けて(又は集めた周波数帯域を複数のDSPで分割して)、バンドサーチ処理と初期セルサーチ処理を行わせる例である。
図18(A)から図18(D)は動作例4を説明するための図である。図18(A)の例では、3つのコンポーネントキャリア#1〜#3の各々を、3つのDSP#1〜#3の各々に振り分ける例を表している。
キャリアアグリゲーションは、例えば、複数のコンポーネントキャリア(又は複数の周波数帯域)を用いた通信のことである。各コンポーネントキャリアには所定の帯域幅(例えば、20MHz)の周波数帯が割り当てられる。各コンポーネントキャリアは連続した又は不連続の周波数帯に割り当てられ、例えば、下り通信と上り通信に各々最大5つのコンポーネントキャリアが割り当てられる。
図18(B)から図18(D)の例では以下のようになる。すなわち、キャリア#1として800MHz帯の周波数帯のコンポーネントキャリアが割り当てられ、DSP#1に当該キャリア#1が振り分けられる。キャリア#2として1.5GHz帯の周波数帯におけるコンポーネントキャリアが割り当てられ、当該キャリア#2はDSP#2に振り分けられている。さらに、キャリア#3として2.0GHz帯の周波数帯におけるコンポーネントキャリアが割らてられ、DSP#3に当該キャリア#3が振り分けられている。
どのキャリア#1〜#3をどのDSP#1〜#3に振り分けるかは、例えば、制御部140からの指示信号に基づく。また、各DSP#1〜#3は動作例1と同様に並列に処理を行う。
例えば、以下のような処理が行われる。すなわち、制御部140は、DSP122(又は123),127,128へ当該指示信号を出力する。当該指示信号には、例えば、コンポーネントキャリアの識別番号やバンドとそのバンド幅の情報などが含まれる。各DSP122(又は123),127,128の制御部1221(又は1231),1271は、当該指示信号に基づいて、指示されたキャリアのIQデータ(受信)をDRAM1222(又は1232),1272から読み出して相関演算を行わせる。
これにより、例えば、DSP122(又は123)に対してはキャリア#1、DSP127に対してはキャリア#2、DSP128に対してはキャリア#3に対して、セルサーチ処理が行われる。この場合、各DSP122(又は123),127,128は並列にセルサーチ処理を行う。
このように動作例4では、複数のDSP122(又は123),127,128において各コンポーネントキャリアが振り分けられて並列にセルサーチ処理が行われる。従って、バンドサーチ部122や初期セルサーチ部123において全コンポーネントキャリアに対してバンドサーチ処理や初期セルサーチ処理がそれぞれ行われる場合と比較して、複数のDSPにてセルサーチ処理が行われる分、セルサーチ結果を高速に取得できる。
従って、本無線装置100では、セルサーチ処理の処理時間も所定時間よりも短くなり、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までにかかる時間も所定時間よりも短くなる。その結果、本無線装置100では、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間も短くなる。
<全体動作例>
次に全体の動作例について説明する。図19から図21は全体動作例を表すフローチャート、図22(A)から図24(J)は全体動作例を表すシーケンス図をそれぞれ表す。
全体動作例についてはフローチャートを用いて説明する。適宜、シーケンス図を用いて説明する。
無線装置100は無線信号の受信を開始し(S30)、通信方式(RAT)を切り替えて(S31)、セルサーチモードへ移行する(S32)。例えば、制御部140は、通信方式の切り替え指示信号を生成して、ベースバンド受信部120とベースバンド送信部150へ出力する。また、制御部140は、セルサーチモードへ移行することを示すモード信号をベースバンド受信部120とベースバンド送信部150へ出力する。
次に、無線装置100は、セルサーチ部においてセルサーチ用プログラムをダウンロードする(S33)。例えば、制御部140は、SRAM141からバンドサーチ用プログラムと初期セルサーチ用プログラムとを読み出し、バンドサーチ部122と初期セルサーチ部123へそれぞれダウンロードする。
次に、無線装置100は、復調部125に対してセルサーチ用プログラムをダウンロードする(S34)。例えば、制御部140はSRAM141からバンドサーチ用プログラム又は初期セルサーチ用プログラムを読み出して復調部125へダウンロードする。
次に、無線装置100は、復号部126に対してセルサーチ用プログラムをダウンロードする(S35)。例えば、制御部140はSRAM141からバンドサーチ用プログラム又は初期セルサーチ用プログラムを読み出して復号部126へダウンロードする。
なお、S33からS35までの処理の順番は図19に示す順番と異なっていてもよい。
次に、無線装置100はセルサーチ処理を開始する(S36)。例えば、制御部140は、セルサーチ開始信号を生成し、生成したセルサーチ開始信号をバンドサーチ部122や初期セルサーチ部123、復調部125、及び復号部126へ送信する。なお、図22(A)から図22(F)は、RAT切り替えからセルサーチ処理開始指示までのシーケンス例を表している。
図20に戻り、次に、無線装置100は、使用可能な各DSPにおいて、S37からS40までの処理を行う。すなわち、DSP122,123,127,128はIQデータ(受信)をDRAM1222,1232,1272に書き込む(S37)。次に、DSP122,123,127,128はDRAM1222,1232,1272からIQデータ(受信)を読み出し(S38)、IQデータ(受信)に対してリファレンス信号との相関演算を行わせる(S39)。次に、DSP122,123,127,128は相関結果を取得し、取得した相関結果を制御部140へ出力する(S40)。
この場合、動作例1から動作例4において説明したように、制御部140は各DSP122,123,127,128へ、IQデータに対して分割した各区間(動作例1)、又は分割したスクランブルコードの種類(動作例2)を指示する指示信号を出力する。また、制御部140は各DSP122,123,127,128へ、分割した各バンド幅(動作例3)、又は振り分けた各コンポーネントキャリア(動作例4)を指示する指示信号を出力する。
図24(A)から図24(J)は、図23(H)から図23(I)までのシーケンス例の詳細例を表している。図24(A)から図24(J)までの例は、動作例1の例を表している。この例では、セルサーチ部(バンドサーチ部122又は初期セルサーチ部123)のDSP、復調部125及び復号部126の各DSP127,128において、分割された区間のIQデータに対して相関演算が行われる。
図20に戻り、次に、無線装置100は相関結果をマージし(S41)、マージした結果に基づいて、バンド情報とセル情報を特定する(S42)。例えば、制御部140はマージした結果をバンドサーチ部122や初期セルサーチ部123に出力し、バンドサーチ部122においてバンド情報が特定され、初期セルサーチ部123においてセル情報が特定される。
なお、図22(G)から図22(J)は、DRAM1222,1232,1272への書き込みから、セル情報が特定されるまでのシーケンス例を表している。
図20に戻り、次に、無線装置100は通常の受信処理モードへ移行する(S43)。例えば、制御部140はベースバンド受信部120とベースバンド送信部150へ、通常の受信処理モードへ移行することを示すモード信号を出力する。
次に、無線装置100は復調部125で復調用プログラム、復号部126において復号用プログラムをダウンロードする(S44)。例えば、制御部140はSRAM141から復調用プログラムと復号用プログラムを読み出して、復調部125と復号部126の各DSP127,128へそれぞれダウンロードする。
次に、無線装置100は、IQデータ(受信)に対してデータ復元処理を開始する(S45)。例えば、復調部125ではIQデータ(パス追従後)に対して復調処理、復号部126では尤度データに対して復号処理が行われる。
次に、無線装置100は受信処理を終了したか否かを判別する(図21のS46)。例えば、制御部140は一定期間RF部121に無線信号が入力されないことを検知すると受信処理を終了すると判別し、そうでないことを検知したときは受信処理を終了しないと判別する。
無線装置100は、受信処理を終了すると判別すると(S46でYes)、一連の処理を終了する(S51)。一方、無線装置100は、受信処理を終了しないと判別すると(S46でNo)、パスサーチ処理を行う(S47)。
次に、無線装置100は、パスサーチ処理によりIQデータ(パス追従後)に対して復調処理(S38)と復号処理を行う(S49)。
次に、無線装置100は、復号後のデータを上位レイヤ、例えばアプリケーションプロセッサ105へ出力する(S50)。
なお、図23(B)から図23(I)は復調用プログラムと復号用プログラムがダウンロードされた後、復調及び復号が行われるまでのシーケンス例を表している。
以上説明したように、本第2の実施の形態においてはセルサーチ処理が実行される場合、使用されていないリソース(又は遊休のリソースと称する場合もある)を利用して、セルサーチ処理を並列に実行させるようにしている。これにより、例えば、バンドサーチ部122又は初期セルサーチ部123で単独でセルサーチ処理が実行される場合と比較して、バンドサーチ処理開始からから初期セルサーチ処理終了までの時間を短くできる。結果として、例えば、サービス要求後、サービスの提供を受けるまでの時間を、かかる場合と比較して短くできる。
また、本第2の実施の形態においては、上述した処理を行う場合において無線装置100において新たな回路は追加されていない。
従って、本無線装置100は、サービスの提供を受けるまでの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くさせることができる。また、バンドサーチ処理開始から初期セルサーチ処理終了までの時間を、回路規模の増大を抑制しつつ、所定時間よりも短くさせることができる。
[その他の実施の形態]
次にその他の実施の形態について説明する。
図25は、無線装置100のハードウェアの構成例を表す図である。無線装置100は、さらに、ROM(Read Only Memory)170、RAM171、CPU(Central Processing Unit)172、DSP173−1〜173−N(Nは2以上の整数)、RF部174を備える。
CPU172はROM170に記憶されたプログラムを読み出してRAM171にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種機能を実行する。CPU172は、例えば、第2の実施の形態における制御部140に対応する。
RAM171は、例えば、セルサーチ用プログラムや復調用プログラム、復号用プログラム、符号化用プログラム、変調用プログラムなどが記憶される。CPU172は、RAM171からこれらのプログラムを適宜読み出して、DSP173−1〜173―Nにダウンロードする。RAM171は、例えば、第2の実施の形態におけるSRAM141に対応する。
DSP173−1〜173−Nは、バンドサーチ処理や初期セルサーチ処理、復調処理や復号処理、符号化処理や変調処理などを行う。各処理に応じて各DSP173−1〜173−Nが設けられてもよい。DSP173−1〜174−Nは、例えば、第2の実施の形態におけるバンドサーチ部122、初期セルサーチ部123、パスサーチ部124、復調部125、復号部126、符号化部151、変調部152に対応する。
RF部174は、DSP173−1〜1743−Nから出力されたデータなどを無線信号に変換してアンテナ102へ出力する。また、RF部174は、アンテナ102から無線信号を受け取ってベースバンド帯域のデータに変換してDSP173−1〜173−4へ出力する。RF部174は、例えば、第2の実施の形態におけるRF部121とRF部155に対応する。
図25に示す無線装置100においても第2の実施の形態で説明した処理などを行うことが可能である。
上述した実施の形態においては、無線装置100は移動端末装置を例にして説明した。例えば、移動しない固定通信端末装置でもよい。ガスや電気などの測定値を他の固定通信端末装置を経由してサーバ装置へ送信するようなシステムがある。このような固定通信端末装置は家庭に固定して設置されており、無線通信により、測定値などのデータを他の固定通信端末装置やサーバ装置へ送信できる。このような固定通信端末装置であっても、上述した処理などを実行することも可能である。
また、上述した実施の形態においては、無線装置100においては各ブロック122,123,127,128,157,158についてはDSPを例にして説明した。例えば、各ブロック122,123,127,128,157,158はFPGA(Field Programmable Gate Array)や、CPUとROM及びRAMの組み合わせなど、プロセッサ又はコントローラやメモリなどを含むものであってもよい。
以上まとめると付記のようになる。
(付記1)
他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムと前記セルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムを記憶するメモリと、
前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを前記第1のプロセッサへローディングし、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第2のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1及び第2のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させる制御部と、
を備えることを特徴とする無線装置。
(付記2)
前記メモリには前記他の無線装置へ送信する送信データに対して符号化処理及び/又は変調処理を実行するための第3のプログラムが記憶され、
更に、前記第3のプログラムを実行する第3のプロセッサを備え、
前記制御部は、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第3のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1乃至第3のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させることを特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記3)
前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて前記セルサーチ処理における相関演算が行われる場合に、相関演算区間を第1の相関演算区間と第2の相関演算区間に分割し、前記第1の相関演算区間における第1のデータと前記第2の相関演算区間における第2のデータに対して前記第1及び第2のプロセッサにおいて相関演算をそれぞれ並列に実行させることを特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記4)
前記制御部は、前記第1の相関演算区間と前記第2の相関演算区間を示す指示信号を前記第1及び第2のプロセッサへ出力し、
前記第1及び第2のプロセッサは、前記指示信号に基づいて前記第1及び第2のデータに対して相関演算をそれぞれ並列に実行することを特徴とする付記3記載の無線装置。
(付記5)
前記制御部は、前記セルサーチ処理における第1又は第2のスクランブルコートの特定処理を前記第1のプロセッサにおいて実行させる場合に、前記第1のプロセッサにおいて前記第1のスクランブルコードを特定させ、前記第2のプロセッサにおいて前記第2のスクランブルコードを特定させる処理を前記第1及び第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させることを特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記6)
前記制御部は、前記第1及び第2のスクランブルコードを示す指示信号を前記第1及び第2のプロセッサへ出力し、
前記第1及び第2のプロセッサは、前記指示信号に基づいて前記第1及び第2のスクランブルコードを特定する処理をそれぞれ並列に実行することを特徴とする付記5記載の無線装置。
(付記7)
前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて前記無線装置で使用するキャリア周波数を特定する処理を実行させる場合に、所定周波数帯域を第1及び第2の周波数帯域に分割し、前記第1の周波数帯域に対して前記キャリア周波数を特定させる処理を前記第1のプロセッサ、前記第2の周波数帯域に対して前記キャリア周波数を特定させる処理を前記第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させること特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記8)
前記制御部は、前記第1及び第2の周波数帯域を示す指示信号を前記第1及び第2のプロセッサへ出力し、
前記第1及び第2のプロセッサは、前記指示信号に基づいて前記第1及び第2の周波数帯域に対して前記キャリア周波数を特定する処理を並列に実行することを特徴とする付記7記載の無線装置。
(付記9)
前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて第1及び第2の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を実行させる場合に、前記第1の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を前記第1のプロセッサ、前記第2の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を前記第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させることを特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記10)
前記制御部は、前記第1及び第2の周波数帯域を示す指示信号を前記第1及び第2のプロセッサへ出力し、
前記第1及び第2のプロセッサは、前記指示信号に基づいて前記第1及び第2の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理をそれぞれ並列に実行することを特徴とする付記9記載の無線装置。
(付記11)
前記第1及び第2のプロセッサは前記セルサーチ処理の結果を前記制御部へ出力し、
前記制御部は前記結果を併合し、当該併合した結果を前記第1のプロセッサへ出力し、
前記第1のプロセッサは前記併合した結果に基づいて前記セルサーチ処理を実行することを特徴とする付記1記載の無線装置。
(付記12)
他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムと前記セルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムを記憶するメモリと、
前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを前記第1のプロセッサへローディングし、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第2のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1及び第2のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させるコントローラと、
を備えることを特徴とする無線装置。
10:無線通信システム 100:無線装置
101:通信部 120:ベースバンド受信部
121:RF部 122:バンドサーチ部
123:初期セルサーチ部 124:パスサーチ部
125:復調部 126:復号部
127,128:DSP 140:制御部
141:SRAM 150:ベースバンド送信部
151:符号化部 152:変調部
157,158:DSP 1221:バンドサーチ制御部
1222,1232,1272:DRAM
1223,1233:相関演算部 1231:初期セルサーチ制御部
1273:DSP制御部

Claims (6)

  1. 他の無線装置から送信されたデータに対してセルサーチ処理を実行するための第1のプログラムと前記セルサーチ処理後に実行される復調処理及び/又は復号処理を実行するための第2のプログラムを記憶するメモリと、
    前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
    前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
    前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを前記第1のプロセッサへローディングし、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第2のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1及び第2のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させる制御部と、
    を備えることを特徴とする無線装置。
  2. 前記メモリには前記他の無線装置へ送信する送信データに対して符号化処理及び/又は変調処理を実行するための第3のプログラムが記憶され、
    更に、前記第3のプログラムを実行する第3のプロセッサを備え、
    前記制御部は、前記第1のプロセッサで前記第1のプログラムが実行されてセルサーチ処理が行われる場合に前記第3のプロセッサへ前記第1のプログラムをローディングし、前記第1乃至第3のプロセッサにおいて前記第1のプログラムを実行させて前記データに対して前記セルサーチ処理を並列に実行させることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  3. 前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて前記セルサーチ処理における相関演算が行われる場合に、相関演算区間を第1の相関演算区間と第2の相関演算区間に分割し、前記第1の相関演算区間における第1のデータと前記第2の相関演算区間における第2のデータに対して前記第1及び第2のプロセッサにおいて相関演算をそれぞれ並列に実行させることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  4. 前記制御部は、前記セルサーチ処理における第1又は第2のスクランブルコートの特定処理を前記第1のプロセッサにおいて実行させる場合に、前記第1のプロセッサにおいて前記第1のスクランブルコードを特定させ、前記第2のプロセッサにおいて前記第2のスクランブルコードを特定させる処理を前記第1及び第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  5. 前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて前記無線装置で使用するキャリア周波数を特定する処理を実行させる場合に、所定周波数帯域を第1及び第2の周波数帯域に分割し、前記第1の周波数帯域に対して前記キャリア周波数を特定させる処理を前記第1のプロセッサ、前記第2の周波数帯域に対して前記キャリア周波数を特定させる処理を前記第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させること特徴とする請求項1記載の無線装置。
  6. 前記制御部は、前記第1のプロセッサにおいて第1及び第2の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を実行させる場合に、前記第1の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を前記第1のプロセッサ、前記第2の周波数帯域に対して前記セルサーチ処理を前記第2のプロセッサにおいてそれぞれ並列に実行させることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
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