[実施の形態1]
まず、本実施の形態における携帯端末装置100のハードウエア構成について説明する。図1に、携帯端末装置100のハードウエア構成例を示す。携帯端末装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、記憶回路103、無線通信用アンテナ111、無線通信制御回路113、スピーカ制御回路115、スピーカ117、マイク制御回路119、マイク121、LCD(Liquid Crystal Display)制御回路123、LCD125、タッチパッド127、キー群129、GPS(Global Positioning System)装置131及びカメラ133を有している。
CPU101は、モデムCPUとアプリケーションCPUとからなることもある。記憶回路103は、例えば、ROM(Read Only Memory)105とRAM(Random Access Memory)107とフラッシュメモリ109とを有している。ROM105は、例えば、オペレーティングシステムなどのプログラムや予め設定されているデータを格納している。RAM107は、例えばアプリケーションなどのプログラムを展開する領域を含んでいる。RAM107は、一時的なデータを格納する領域も含んでいる。フラッシュメモリ109は、例えば、アプリケーションなどのプログラムや保持すべきデータを格納している。
LCD制御回路123は、指定された動作周波数でクロック回路を動作させ、LCD125を駆動させる。LCD125は、表示画面を表示する。タッチパッド127は、例えば、LCD125の表示面上に配置されたパネル状のセンサであり、タッチ操作による指示を受け付ける。具体的には、LCD125とタッチパッド127とは、一体としたタッチパネルとして用いられる。キー群129の各ハードキーは、筐体の一部に設けられている。
無線通信用アンテナ111は、近距離無線通信方式、セルラー方式及び無線LAN(Local Area Network)方式による無線電波を受信する。無線通信用アンテナ111は、複数のアンテナを含んでいてもよい。無線通信制御回路113は、各方式における使用周波数に応じて無線通信の制御を行う。無線通信制御回路113は、例えば近距離無線通信方式のプロトコルに従って、近くに存在する機器を探索する。そして、検出された機器との間でデータ通信を制御する。
スピーカ制御回路115は、音データに関するデジタル/アナログ変換を行う。スピーカ117は、アナログデータを音として出力する。マイク制御回路119は、音データに関するアナログ/デジタル変換を行う。マイク121は、音をアナログデータに変換する。
GPS装置131は、位置を計測する。カメラ133は、例えば静止画像及び動画像を撮影する。
尚、図1に示した携帯端末装置100は、携帯電話器(フィーチャーフォンとスマートフォンとを含む)であり、携帯型の電子機器の例である。但し、本実施の形態を、他の携帯型の電子機器に適用してもよい。例えば腕時計型やめがね型などのウエラブル端末、タブレット端末、ゲーム機、歩数計、録音機、音楽再生機、カメラ、画像再生機、テレビ放送受信機、ラジオ放送受信機、コントローラ、電子時計、電子辞書、電子翻訳機、無線機、GPS発信機、計測器、健康支援機器又は医療機器などの携帯型の電子機器において、携帯端末装置100と同様のモジュールを設け、以下に述べる処理を実行するようにしてもよい。
図2に、実施の形態1における画面遷移の第1例を示す。図2は、右方向に時間の経過を示している。尚、以下の画面遷移の例を示す他の図も、同様に右方向に時間の経過を示している。期間201は、携帯端末装置100の通常モードでカメラアプリケーション画面が表示されている期間である。通常モードでは、画面の表示や操作の受付に関する制限がない。
期間201の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わっている。以下では、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わることを、携帯端末装置100がロックするという。例えば、所定期間においてユーザの操作を受け付けない場合や、携帯端末装置100をロックさせる指示を受け付けた場合に、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わる。携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わるタイミングを、以下ではロック時という。
携帯端末装置100のモードがロックモードになると、例えば携帯端末装置100のLCD125が暗転する。図2の例で、ロックモードにおける画面をロック画面という。ロック画面は、LCD125の一部の領域のみを表示する画面、輝度を下げた画面、或いは暗転した画面であってもよい。
期間203は、携帯端末装置100のロックモードでロック画面が表示されている期間である。
例えば、ロックモードにおいて、携帯端末装置100は、一部のプログラムの動作を休止させる。更に、ロックモードにおいて、携帯端末装置100は、タッチパッド127への操作を受け付けないようになる。但し、ロックモードにおいて、携帯端末装置100は、キー群129のうちの一部のキーあるいは全部のキーの押下による操作を受け付ける。そして、当該キーの押下による操作を受け付けた場合に、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わる。
期間203の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。つまり、携帯端末装置100が通常モードに復帰している。携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わったタイミングを、以下ではロック解除時という。
従来技術によれば、ロック解除時には、画面をロックする直前に表示されていた画面(以下、ロック直前の表示画面という。)が再表示されることが多い。図2の例では、期間201で表示されていたカメラアプリケーション画面が再表示されている。期間205は、復帰した通常モードでカメラアプリケーション画面が表示されている期間である。
図2の例は、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示を受け付けたと想定している。所定期間は、例えば10秒間である。この場合のクローズ指示は、表示しているカメラアプリケーション画面を閉じさせることを携帯端末装置100に指示するものである。カメラアプリケーション画面を閉じさせるとホーム画面が表示される。期間207は、携帯端末装置100の通常モードでホーム画面が表示されている期間である。つまり、クローズ指示を受け付けた時点で、カメラアプリケーション画面からホーム画面へ切り替わることになる。
図2の例のように、通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに閉じられる場合は、当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、ロック解除時のカメラアプリケーション画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
図3に、実施の形態1における画面遷移の第2例を示す。期間301及び期間303における携帯端末装置100の状態は、図2の期間201及び期間203における携帯端末装置100の状態と同様である。
図3の例では、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからの切り替え指示を受け付けたと想定している。この場合の切り替え指示は、表示しているカメラアプリケーション画面を閉じて、ブラウザ画面を開かせることを携帯端末装置100に指示している。期間305は、復帰した通常モードでカメラアプリケーション画面が表示されている期間である。期間307は、カメラアプリケーション画面から切り替わったブラウザ画面が表示されている期間である。
図3の例のように、通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに切り替えられる場合は、当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、ロック解除時のカメラアプリケーション画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
図4に、実施の形態1における画面遷移の第3例を示す。期間401は、携帯端末装置100の通常モードで音楽プレーヤー画面が表示されている期間である。期間401の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わっている。期間403は、携帯端末装置100のロックモードでロック画面が表示されている期間である。
そして、期間403の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。期間405は、復帰した通常モードで音楽プレーヤー画面が表示されている期間である。
図4の例では、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示も切り替え指示も受け付けていないと想定している。つまり、ロック解除時から所定期間において、再表示された画面の表示が継続している。
図4の例のように、通常モードへの復帰によって再表示された画面がそのまま表示され続けている場合には、当該画面の再表示に支障がないとユーザが思っていると推量される。本実施の形態では、図4の例のように再表示された画面がしばらく表示される場合には、その後も従来通りロック解除時に当該画面を再表示するように制御する。
図5に、実施の形態1における画面遷移の第4例を示す。図5の例は、図2の例あるいは図3の例から学習した成果を反映している。期間501及び期間503における携帯端末装置100の状態は、図2の期間201及び期間203における携帯端末装置100の状態と同様である。
携帯端末装置100は、ロック解除時におけるカメラアプリケーション画面の再表示が、図2あるいは図3に示したようにすぐに中断されたことを学習している。従って、携帯端末装置100は、カメラアプリケーション画面を再表示する代わりに、ホーム画面を表示する。期間505は、復帰した通常モードでホーム画面が表示されている期間である。
図2の例や図3の例のような状況で、通常モードへの復帰による画面の再表示を好まないと推測される場合には、再表示を行なわないようにすれば、面倒な操作が要らなくなり、ユーザの便宜に資することになる。
例えばユーザの意に反してカメラアプリケーション画面が再表示されると、カメラアプリケーション画面を誤って操作し、意図せずにその場の画像を撮影してしまう恐れがある。カメラアプリケーション画面の再表示に限らず、ユーザが所定のアプリケーションによる画面の再表示を好まない場合がある。
図6に、実施の形態1に係る携帯端末装置100のモジュール構成例を示す。携帯端末装置100は、タイマ601と、受付部603とを有する。タイマ601は、時間の計測を行なう。受付部603は、タッチパッド127及びキー群129を介して、ユーザからの指示を受け付ける。
携帯端末装置100は、制御部605を有する。制御部605は、通常モードからロックモードに遷移するための第1制御処理及びロックモードから通常モードに遷移するための第2制御処理を実行する。制御部605は、表示処理部607、記憶処理部609、切替部611、検索部613、学習部615、第1記憶部621、第2記憶部623及び第3記憶部625を有する。
表示処理部607は、LCD制御回路123を介して、LCD125に画面を表示させる処理を実行する。記憶処理部609は、一時的なデータ(例えば、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の名前)を第3記憶部625に記憶させる処理を実行する。切替部611は、携帯端末装置100のモードを切り替える処理を実行する。検索部613は、条件テーブルを検索する処理を実行する。学習部615は、ロック解除時に再表示された画面の表示が所定期間において継続されたか、あるいは所定期間内に中断されたかに基づいて、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件を学習する。
第1記憶部621は、条件テーブルを記憶する。条件テーブルには、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件が設定される。第2記憶部623は、記録テーブルを記憶する。記録テーブルは、ロック解除時の再表示された画面の表示が、所定期間において継続された回数及び同じく所定期間内に中断された回数を計数するために用いられる。第3記憶部625は、一時的なデータ(例えば、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の名前)を記憶する。
図6の例で、携帯端末装置100は、更にアプリケーション部631a乃至アプリケーション部631dを有している。アプリケーション部631は、例えばカメラアプリケーション部、音楽プレーヤー部、ゲームソフトウエア部あるいはドキュメントビュワー部などである。
上述したタイマ601、受付部603、制御部605、表示処理部607、記憶処理部609、切替部611、検索部613及び学習部615は、ハードウエア資源(例えば、図1)と、以下で述べる処理をプロセッサに実行させるプログラムとを用いて実現される。
上述した第1記憶部621、第2記憶部623及び第3記憶部625は、ハードウエア資源(例えば、図1)を用いて実現される。
図7に、実施の形態1に係る条件テーブルの例を示す。条件テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件毎にレコードを有する。そして、各レコードは、当該条件の項目に相当するフィールドを有している。実施の形態1において、当該条件の項目は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の種別である。従って、図7に示した条件テーブルのレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドを有している。ここでは、当該条件の項目の数が1であるので、アプリケーション名以外のフィールドは設けられていない。この例では、アプリケーション部631の種別をアプリケーション名で識別しているが、アプリケーション名以外の識別子でアプリケーション部631の種別を識別するようにしてもよい。
図7の例では、アプリケーション名として、カメラアプリケーション部の名前が設定されている。アプリケーション名は、画面ロックの解除直後に再表示させない画面を特定するために用いられる。尚、条件テーブルにおけるレコードは、携帯端末装置100における学習処理によって生成される。
図7に示した例に従えば、カメラアプリケーション部が提供しているカメラアプリケーション画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後ロックが解除された場合には、カメラアプリケーション画面は再表示されずに、他の画面(例えば、ホーム画面)が表示される。一方、例えば音楽プレーヤー部が提供している音楽プレーヤー画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後ロックが解除された場合には、音楽プレーヤー画面が再表示される。
図8に、実施の形態1に係る記録テーブルの例を示す。記録テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件の候補毎に、レコードを有している。記録テーブルにおけるレコードは、当該条件候補の項目のためのフィールドを有している。実施の形態1において、当該条件候補の項目は、ロック時に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の種別である。従って、図8に示した記録テーブルにおけるレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドを有している。図8の例では、カメラアプリケーション部に対応するレコードと、音楽プレーヤー部に対応するレコードとが示されているが、他のアプリケーション部631に対応するレコードは、省略されている。
また、記録テーブルにおけるレコードは、当該条件候補の項目のためのフィールドに加えて、中断回数を設定するためのフィールドと、継続回数を設定するためのフィールドとを有している。中断回数は、ロック解除後に当該アプリケーション部631が提供する画面が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数である。継続回数は、ロック解除後に当該アプリケーション部631が提供する画面が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数である
図8に示した記録テーブルの第1レコードは、ロック解除後にカメラアプリケーション部が提供する画面(カメラアプリケーション画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「10」であることを示している。更に、当該第1レコードは、ロック解除後にカメラアプリケーション部が提供する画面(カメラアプリケーション画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「1」であることを示している。
図8に示した記録テーブルの第2レコードは、ロック解除後に音楽プレーヤー部が提供する画面(音楽プレーヤー画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「1」であることを示している。更に、当該第2レコードは、ロック解除後に音楽プレーヤー部が提供する画面(音楽プレーヤー画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「10」であることを示している。
図9に、モードと制御処理の関係を示す。制御部605は、通常モードにおいて、ロックモードに遷移するための第1制御処理を行なう。更に、制御部605は、ロックモードにおいて、通常モードに遷移するための第2制御処理を行なう。
次に、第1制御処理について説明する。図10に、第1制御処理フローを示す。タイマ601は、携帯端末装置100をロックするタイミングに至ったか否かを判定する(S1001)。携帯端末装置100をロックするタイミングに至っていないと判定した場合には、受付部603は、携帯端末装置100をロックさせる指示を受け付けたか否かを判定する(S1003)。携帯端末装置100をロックさせる指示を受け付けていないと判定した場合には、S1001の処理に戻る。
一方、S1001において、携帯端末装置100をロックするタイミングに至ったと判定した場合、あるいはS1003において、携帯端末装置100をロックさせる指示を受け付けたと判定した場合には、記憶処理部609は、現在携帯端末装置100で表示している画面を提供しているアプリケーション部631を特定する(S1005)。例えば、記憶処理部609は、表示処理部607から現在携帯端末装置100で表示している画面を提供しているアプリケーション部631の名前を取得する。そして、記憶処理部609は、特定したアプリケーション名を第3記憶部625に記憶する(S1007)。第3記憶部625は、少なくともロックが解除されるタイミングまでアプリケーション名を記憶し続ける。切替部611は、携帯端末装置100のモードを通常モードからロックモードに切り替える(S1009)。以下に述べる第2制御処理を除き、ロックモードにおける携帯端末装置100の動作は、従来技術による。そして、制御部605は、第2制御処理を起動して(S1011)、第1制御処理を終える。
次に、第2制御処理について説明する。本実施の形態では、第2制御処理(A)が行われる。図11に、第2制御処理(A)フローを示す。受付部603は、ロックを解除させる指示を受け付けたか否かを判定する(S1101)。ロックを解除させる指示を受け付けていないと判定した場合には、S1101の処理を繰り返す。
一方、ロックを解除させる指示を受け付けたと判定した場合には、検索部613は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前(以下、ロック時のアプリケーション名という。)を読む(S1103)。ロック時のアプリケーション名をキーとして、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルを検索する(S1105)。
表示処理部607は、ロック時のアプリケーション名が、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったか否かを判定する(S1107)。ロック時のアプリケーション名が、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに無かったと判定した場合には、表示処理部607は、ロック直前に表示画面を提供していたアプリケーション部631が提供する画面を表示する(S1109)。その結果、ロック直前の表示画面と同じ画面が表示される。そして、学習部615は、学習処理(A)を実行する(S1111)。
一方、S1107において、ロック時のアプリケーション名が、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったと判定した場合には、表示処理部607はホーム画面を表示する(S1113)。
ここで、S1111において起動される学習処理(A)について説明する。図12に、学習処理(A)フローを示す。学習部615は、ロック解除時から所定の期間が経過したか否かを判定する(S1201)。ロック解除時から所定の期間が経過していないと判定した場合には、受付部603は、ユーザからの指示を受け付けたか否かを判定する(S1203)。ユーザからの指示を受け付けていないと判定した場合には、S1201の処理に戻る。
S1201において、ロック解除時から所定の期間が経過したと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名に対応する継続回数をカウントアップする(S1205)。つまり、継続回数に1が加えられる。
一方、S1203において、ユーザからの指示を受け付けたと判定した場合には、学習部615は、当該ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であるか否かを判定する(S1207)。ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、ユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であるか否かを判定する(S1209)。表示画面を閉じさせる指示は、表示画面を提供しているアプリケーション部631自体を停止させる指示であってもよい。また、表示画面を閉じさせる指示は、アプリケーション部631に対する指示であってもよい。更に、表示画面を閉じさせる指示は、アプリケーション部631以外のモジュールに対する指示であってもよい。
S1207において、S1203で受け付けたユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であると判定した場合、あるいはS1209において、S1203で受け付けたユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であると判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名に対応する中断回数をカウントアップする(S1211)。
続いて、学習部615は、追加処理(A)を実行する(S1213)。図13に、追加処理(A)フローを示す。学習部615は、図12のS1211でカウントアップされた中断回数が所定数に至ったか否かを判定する(S1301)。所定数は、例えば10である。当該中断回数が所定数に至っていないと判定した場合には、追加処理(A)を終える。
一方、当該中断回数が所定数に至ったと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、当該アプリケーション名を第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに追加する(S1303)。但し、当該アプリケーション名が既に条件テーブルに存在する場合には、そのまま追加処理(A)を終える。追加処理(A)を終えると、図12に示した学習処理(A)も終える。
S1301において、学習部615は、中断回数と継続回数との合計に対する中断回数の割合が、所定値を超えたか否かを判定するようにしてもよい。例えば当該割合が所定値を超えたと判定した場合には、中断回数が所定数に至ったと判定した場合と同様に処理する。また、例えば当該割合が所定値を超えていないと判定した場合には、中断回数が所定数に至っていないと判定した場合と同様に処理する。
S1301において、学習部615は、中断回数から継続回数を引いた差が、所定数に至ったか否かを判定するようにしてもよい。例えば当該差が所定数に至ったと判定した場合には、中断回数が所定数に至ったと判定した場合と同様に処理する。また、例えば当該差が所定数に至っていないと判定した場合には、中断回数が所定数に至っていないと判定した場合と同様に処理する。
また、図12のS1211において、学習部615は、再表示から中断までの経過時間が短いほど大きな値となる重みを割り当て、重みの累計を算出し、S1301において、学習部615は、回数に代えて重みの累計が、所定値を超えたか否かを判定するようにしてもよい。例えば当該重みの累計が所定値を超えたと判定した場合には、中断回数が所定数に至ったと判定した場合と同様に処理する。また、例えば当該重みの累計が所定値を超えていないと判定した場合には、中断回数が所定数に至っていないと判定した場合と同様に処理する。
図12の説明に戻る。S1209において、S1203で受け付けた指示が表示画面を閉じさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、S1203で受け付けた指示が、再表示させた画面を提供しているアプリケーション部631への指示であるか否かを判定する(S1215)。S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示ではないと判定した場合には、S1201の処理へ戻る。
一方、S1215において、S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合には、そのまま学習処理(A)を終える。すなわち、S1211及びS1213を通らないので、ユーザの意図に反した学習を防ぐことができる。ユーザからアプリケーション部631へ何らかの関与が有ったと認められる場合は、ユーザは当該アプリケーション部631が提供する画面の再表示を容認していると推測される。
尚、S1215において、S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、学習処理(A)を終える前に、学習部615は、中断回数を減らす処理を実行するようにしてもよい。具体的には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名に対応する中断回数を所定数だけ減らす。
図12の例では、S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示である場合には、当該アプリケーション部631が提供する画面の表示を中断させるというユーザの意思はないものと推測している。但し、S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S1201の処理に戻るようにしてもよい。あるいは、S1203で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S1205の処理に移るようにしてもよい。
そして、学習処理(A)を終えると、図11のS1115の処理へ戻る。
図11の説明に戻る。S1111において実行した学習処理(A)が終了した場合、及びS1113においてホーム画面を表示させた場合には、切替部611は、携帯端末装置100のモードをロックモードから通常モードに切り替える(S1115)。上述した第1制御処理を除き、通常モードにおける携帯端末装置100の動作は、従来技術による。そして、制御部605は、第1制御処理を起動して(S1117)、第2制御処理を終える。
本実施の形態によれば、ロック解除後の再表示に適さない画面を他の画面に置き換えるように設定できる。
また、再表示された画面を提供しているアプリケーション部631に対するユーザの指示が有った場合に、当該画面を再表示させない画面として学習しないので、ユーザが再表示を容認していると推測される画面について、その後も再表示するようにできる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件の項目に携帯端末装置100の位置を加える例について説明する。
図14に、実施の形態2における画面遷移の第1例を示す。期間1401は、携帯端末装置100の通常モードでゲームソフトウエア画面が表示されている期間である。期間1401の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わっている。期間1403は、携帯端末装置100のロックモードでロック画面が表示されている期間である。
そして、期間1403の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。期間1405は、復帰した通常モードでゲームソフトウエア画面が表示されている期間である。尚、携帯端末装置100は、ロック解除時においてユーザが勤務する会社内に存在するものとする。
図14の例は、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示を受け付けたと想定している。ゲームソフトウエア画面を閉じさせるとホーム画面が表示される。期間1407は、復帰した通常モードでホーム画面が表示されている期間である。
図14の例のように、会社において通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに閉じられる場合は、会社における当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、会社においてロック解除時のゲームソフトウエア画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
会社において通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに他の画面(例えば、ホーム画面)に切り替えられた場合も、同様に会社における当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、会社においてロック解除時のゲームソフトウエア画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
図15に、実施の形態2における画面遷移の第2例を示す。期間1501及び期間1503における携帯端末装置100の状態は、図14の期間1401及び期間1403における携帯端末装置100の状態と同様である。
そして、期間1503の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。期間1505は、復帰した通常モードでゲームソフトウエア画面が表示されている期間である。尚、携帯端末装置100は、ロック解除時においてユーザの自宅内に存在するものとする。
図15の例では、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示も切り替え指示も受け付けていないと想定している。つまり、ロック解除時から所定期間において、再表示された画面の表示が継続している。
図15の例のように、自宅において通常モードへの復帰によって再表示された画面がそのまま表示され続けている場合には、自宅における当該画面の再表示に支障がないとユーザが思っていると推量される。本実施の形態では、図15の例のように、ある場所での再表示された画面がしばらく表示される場合には、従来通りその場所におけるロック解除時に当該画面を再表示する。
図16に、実施の形態2における画面遷移の第3例を示す。図16の例は、図14の例から学習した成果を反映している。期間1601及び期間1603における携帯端末装置100の状態は、図14の期間1401及び期間1403における携帯端末装置100の状態と同様である。
携帯端末装置100は、会社においてロック解除時におけるゲームソフトウエア画面の再表示が、図14に示したようにすぐに中断されたことを学習している。従って、携帯端末装置100は、ゲームソフトウエア画面を再表示する代わりに、ホーム画面を表示する。期間1605は、復帰した通常モードでホーム画面が表示されている期間である。尚、自宅においてロック解除時におけるゲームソフトウエア画面の再表示は、図15に示したように中断されていないので、自宅におけるロック解除時には従来通りゲームソフトウエア画面を再表示する。
図17に、実施の形態2に係る携帯端末装置100のモジュール構成例を示す。タイマ601、受付部603、アプリケーション部631a乃至アプリケーション部631dは、図6に示した実施の形態1の場合と同様である。制御部605は、図6に示した表示処理部607、記憶処理部609、切替部611、検索部613、学習部615、第1記憶部621、第2記憶部623及び第3記憶部625に加えて、計測部1701を有する。計測部1701は、携帯端末装置100の現在位置を計測する。計測部1701は、ハードウエア資源(例えば、図1)と、以下で述べる処理をプロセッサに実行させるプログラムとを用いて実現される。
図18に、実施の形態2に係る条件テーブルの例を示す。上述した通り、条件テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件毎にレコードを有する。実施の形態2において、当該条件の項目は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の種別と、ロック解除時における携帯端末装置100の位置である。そして、アプリケーション部631の種別と位置とのAND条件による組み合わせが、当該条件である。従って、図18に示した条件テーブルのレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドと、位置を設定するためのフィールドとを有している。図18の例では、アプリケーション名として、ゲームソフトウエア部の名前が設定され、位置として、ユーザが勤務する会社の地理座標が設定されている。この例では、当該アプリケーション名によって特定される画面は、当該地理座標において画面ロックの解除直後に再表示させない画面であると学習されている。
図18に示した例に従えば、ゲームソフトウエア部が提供しているゲームソフトウエア画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後ユーザが勤務する会社においてロックが解除された場合には、ゲームソフトウエア画面は再表示されずに、他の画面(例えば、ホーム画面)が表示される。一方、例えばゲームソフトウエア部が提供しているゲームソフトウエア画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後ユーザの自宅においてロックが解除された場合には、ゲームソフトウエア画面が再表示される。
図19に、実施の形態2に係る記録テーブルの例を示す。上述した通り、記録テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件の候補毎に、レコードを有している。実施の形態2において、当該条件候補の項目は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の種別と、ロック解除時における携帯端末装置100の位置である。従って、図19に示した記録テーブルにおけるレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドと、位置を設定するためのフィールドを有している。図19の例では、ゲームソフトウエア部とユーザが勤務する会社の地理座標とに関するレコードと、ゲームソフトウエア部とユーザの自宅の地理座標とに関するレコードとが示されているが、他のアプリケーション部631と地理座標とに関するレコードは、省略されている。
また、実施の形態1における図8の場合と同様に、記録テーブルにおけるレコードは、当該条件候補の項目のためのフィールドに加えて、中断回数を設定するためのフィールドと、継続回数を設定するためのフィールドとを有している。
図19に示した記録テーブルの第1レコードは、ユーザが勤務する会社において、ロック解除後にゲームソフトウエア部が提供する画面(ゲームソフトウエア画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「10」であることを示している。更に、当該第1レコードは、ユーザが勤務する会社において、ロック解除後にゲームソフトウエア部が提供する画面(ゲームソフトウエア画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「1」であることを示している。
図19に示した記録テーブルの第2レコードは、ユーザの自宅において、ロック解除後にゲームソフトウエア部が提供する画面(ゲームソフトウエア画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「1」であることを示している。更に、当該第2レコードは、ユーザの自宅において、ロック解除後にゲームソフトウエア部が提供する画面(ゲームソフトウエア画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「10」であることを示している。
本実施の形態では、第2制御処理(A)に代えて第2制御処理(B)が行われる。図20に、第2制御処理(B)フローを示す。受付部603は、ロックを解除させる指示を受け付けたか否かを判定する(S2001)。ロックを解除させる指示を受け付けていないと判定した場合には、S2001の処理を繰り返す。
一方、ロックを解除させる指示を受け付けたと判定した場合には、検索部613は、第3記憶部625からロック時のアプリケーション名を読む(S2003)。計測部1701は、携帯端末装置100の現在位置を計測する(S2005)。計測部1701は、例えばGPS装置131を用いる。
検索部613は、ロック時のアプリケーション名と現在位置との組み合わせをキーとして、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルを検索する(S2007)。当該キーは、AND条件によってアプリケーション名と現在位置とを組み合わせている。また、位置の比較においては、所定の誤差は許容される。つまり、検索部613は、条件テーブルにおいて、S2003で読んだロック時のアプリケーション名と同じアプリケーション名が設定されており、更にS2005で計測した現在位置を基準とする所定領域内(例えば現在位置を中心とする所定半径以下の円領域内)の位置が設定されているレコードを探す。
表示処理部607は、ロック時のアプリケーション名と現在位置との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったか否かを判定する(S2009)。ロック時のアプリケーション名と現在位置との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに無かったと判定した場合には、表示処理部607は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631が提供する画面を表示する(S2011)。その結果、ロック直前の表示画面と同じ画面が表示される。そして、学習部615は、学習処理(B)を実行する(S2013)。
一方、S2009において、ロック時のアプリケーション名と現在位置との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったと判定した場合には、表示処理部607はホーム画面を表示する(S2015)。
ここで、S2013において起動される学習処理(B)について説明する。図21に、学習処理(B)フローを示す。計測部1701は、携帯端末装置100の現在位置を計測する(S2101)。計測部1701は、例えばGPS装置131を用いる。
学習部615は、ロック解除時から所定の期間が経過したか否かを判定する(S2103)。ロック解除時から所定の期間が経過していないと判定した場合には、受付部603は、ユーザからの指示を受け付けたか否かを判定する(S2105)。ユーザからの指示を受け付けていないと判定した場合には、S2103の処理に戻る。
S2103において、ロック解除時から所定の期間が経過したと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S2101で計測した現在位置との組み合わせに対応する継続回数をカウントアップする(S2107)。つまり、継続回数に1が加えられる。上述した通り、位置の比較においては、所定の誤差は許容される。もし、当該アプリケーション名と現在位置との組み合わせに係るレコードが第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにない場合には、当該アプリケーション名と現在位置との組み合わせに係る新たなレコードを生成し、生成されたレコードの中断回数に「0」を設定し、同じく継続回数に「1」を設定する。
一方、S2105において、ユーザからの指示を受け付けたと判定した場合には、学習部615は、ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であるか否かを判定する(S2109)。ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、ユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であるか否かを判定する(S2111)。
S2109において、S2105で受け付けたユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であると判定した場合、あるいはS2111において、S2105で受け付けたユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であると判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S2101で計測した現在位置との組み合わせに対応する中断回数をカウントアップする(S2113)。つまり、中断回数に1が加えられる。上述した通り、位置の比較においては、所定の誤差は許容される。もし、当該アプリケーション名と現在位置との組み合わせに係るレコードが第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにない場合には、当該アプリケーション名と現在位置との組み合わせに係る新たなレコードを生成し、生成されたレコードの中断回数に「1」を設定し、同じく継続回数に「0」設定する。
続いて、学習部615は、追加処理(B)を実行する(S2115)。図22に、追加処理(B)フローを示す。学習部615は、図21のS2113でカウントアップされた中断回数が所定数に至ったか否かを判定する(S2201)。当該中断回数が所定数に至っていないと判定した場合には、追加処理(B)を終える。
一方、当該中断回数が所定数に至ったと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、当該アプリケーション名と、S2101で計測した現在位置との組み合わせを第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに追加する(S2203)。但し、当該アプリケーション名と現在位置との組み合わせが既に条件テーブルに存在する場合には、そのまま追加処理(B)を終える。追加処理(B)を終えると、図21に示した学習処理(B)も終える。
図21の説明に戻る。S2111において、S2105で受け付けた指示が表示画面を閉じさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、S2105で受け付けた指示が、再表示させた画面を提供しているアプリケーション部631への指示であるか否かを判定する(S2117)。S2105で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示ではないと判定した場合には、S2103の処理へ戻る。
一方、S2117において、S2105で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合には、そのまま学習処理(B)を終える。すなわち、S2113及びS2115を通らないので、ユーザの意図に反した学習を防ぐことができる。ユーザからアプリケーション部631へ何らかの関与が有ったと認められる場合は、ユーザは現在位置における当該アプリケーション部631が提供する画面の再表示を容認していると推測される。
尚、S2117において、S2105で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、学習処理(B)を終える前に、学習部615は、中断回数を減らす処理を実行するようにしてもよい。具体的には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S2101で計測した現在位置との組み合わせに対応する中断回数を所定数だけ減らす。
図21の例では、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示である場合には、当該アプリケーション部631が提供する画面の表示を中断させるというユーザの意思はないものと推測している。但し、S2105で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S2103の処理に戻るようにしてもよい。あるいは、S2105で受け付けた指示が当該アプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S2107の処理に移るようにしてもよい。
そして、学習処理(B)を終えると、図20のS2017の処理へ戻る。
図20の説明に戻る。S2013において実行した学習処理(B)が終了した場合、及びS2015においてホーム画面を表示させた場合には、切替部611は、携帯端末装置100のモードをロックモードから通常モードに切り替える(S2017)。そして、制御部605は、第1制御処理を起動して(S2019)、第2制御処理を終える。
本実施の形態によれば、所定の場所に限って所定画面を再表示させないように条件を設定できる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件の項目に携帯端末装置100の近くに存在する機器の装置識別子を加える例について説明する。
図23に、実施の形態3における画面遷移の第1例を示す。期間2301は、携帯端末装置100の通常モードでドキュメントビュワー画面が表示されている期間である。期間2301の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードが通常モードからロックモードに切り替わっている。期間2303は、携帯端末装置100のロックモードでロック画面が表示されている期間である。
そして、期間2303の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。期間2305は、復帰した通常モードでドキュメントビュワー画面が表示されている期間である。尚、携帯端末装置100は、ロック解除時において、近距離無縁通信方式によって近くの装置Aを検出しているものとする。
図23の例は、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示を受け付けたと想定している。ドキュメントビュワー画面を閉じさせるとホーム画面が表示される。期間2307は、復帰した通常モードでホーム画面が表示されている期間である。
図23の例のように、近くに装置Aが存在する状況で通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに閉じられる場合は、近くに装置Aが存在する状況における当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、近くに装置Aが存在する状況におけるロック解除時のドキュメントビュワー画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
近くに装置Aが存在する状況における通常モードへの復帰によって再表示された画面がすぐに他の画面(例えば、ホーム画面)に切り替えられた場合も、同様に当該状況における当該画面の再表示をユーザが好まない可能性がある。携帯端末装置100は、近くに装置Aが存在する状況におけるロック解除時のドキュメントビュワー画面の再表示が所定期間内に中断されたことを学習する。
例えば、ドキュメントビュワー画面が機密文書を表示しており、装置Aのユーザが部外者である場合には、装置Aの近くでドキュメントビュワー画面を再表示することは、機密保持の観点から好ましくない。
図24に、実施の形態3における画面遷移の第2例を示す。期間2401及び期間2403における携帯端末装置100の状態は、図23の期間2301及び期間2303における携帯端末装置100の状態と同様である。
そして、期間2403の終わりにおいて、携帯端末装置100のモードがロックモードから通常モードに切り替わっている。期間2405は、復帰した通常モードでドキュメントビュワー画面が表示されている期間である。尚、携帯端末装置100は、ロック解除時において、近距離無縁通信方式によって近くの装置Bを検出しているものとする。
図24の例では、ロック解除時から所定期間内に、ユーザからのクローズ指示も切り替え指示も受け付けていないと想定している。ロック解除時から所定期間において、再表示された画面の表示が継続している。
図24の例のように、近くに装置Bが存在する状況における通常モードへの復帰によって再表示された画面がそのまま表示され続けている場合には、当該状況における当該画面の再表示に支障がないとユーザが思っていると推量される。本実施の形態では、図24の例のように、ある装置が近くに存在する状況において再表示された画面がしばらく表示される場合には、当該状況におけるロック解除時に、従来通り当該画面を再表示する。
例えば、ドキュメントビュワー画面が機密文書を表示していても、装置Bのユーザが関係者であれば、装置Bの近くでドキュメントビュワー画面を再表示しても支障はない。
図25に、実施の形態3における画面遷移の第3例を示す。図25の例は、図23の例から学習した成果を反映している。期間2501及び期間2503における携帯端末装置100の状態は、図23の期間2301及び期間2303における携帯端末装置100の状態と同様である。
携帯端末装置100は、近くに装置Aが存在する状況におけるロック解除時におけるドキュメントビュワー画面の再表示が、図23に示したようにすぐに中断されたことを学習している。従って、携帯端末装置100は、ドキュメントビュワー画面を再表示する代わりに、ホーム画面を表示する。期間2505は、復帰した通常モードでホーム画面が表示されている期間である。尚、近くに装置Bが存在する状況におけるロック解除時におけるドキュメントビュワー画面の再表示は、図15に示したように中断されていない場合には、その後も行なわれるように制御する。
図26に、実施の形態3に係る携帯端末装置100のモジュール構成例を示す。タイマ601、受付部603、アプリケーション部631a乃至アプリケーション部631dは、図6に示した実施の形態1の場合及び図17に示した実施の形態2の場合と同様である。制御部605は、図6に示した表示処理部607、記憶処理部609、切替部611、検索部613、学習部615、第1記憶部621、第2記憶部623及び第3記憶部625に加えて、探索部2601を有する。探索部2601は、携帯端末装置100の周辺に存在する機器を探索する。探索部2601は、ハードウエア資源(例えば、図1)と、以下で述べる処理をプロセッサに実行させるプログラムとを用いて実現される。
図27に、実施の形態3に係る条件テーブルの例を示す。上述した通り、条件テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件毎にレコードを有する。実施の形態3において、当該条件の項目は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の種別と、ロック解除時において近接していた装置の識別子である。そして、アプリケーション部631の種別と装置識別子とのAND条件による組み合わせが、当該条件である。従って、図27に示した条件テーブルのレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドと、装置識別子を設定するためのフィールドとを有している。図27の例では、アプリケーション名として、ドキュメントビュワー部の名前が設定され、装置識別子として、装置Aの識別子が設定されている。この例では、アプリケーション名によって特定される画面は、装置識別子で特定される機器の近くにおいて画面ロックの解除直後に再表示させない画面であると学習されている。
図27に示した例に従えば、ドキュメントビュワー部が提供しているドキュメントビュワー画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後近くに装置Aが存在する状況でロックが解除された場合には、ドキュメントビュワー画面は再表示されずに、他の画面(例えば、ホーム画面)が表示される。一方、例えばドキュメントビュワー部が提供しているドキュメントビュワー画面が表示されているときに携帯端末装置100がロックし、その後近くに装置Aが存在しない状況でロックが解除された場合には、ドキュメントビュワー画面が再表示される。
図28に、実施の形態3に係る記録テーブルの例を示す。上述した通り、記録テーブルは、ロック直前の表示画面の再表示を回避する条件の候補毎に、レコードを有している。実施の形態3において、当該条件候補の項目は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631の種別と、ロック解除時において近接していた装置の識別子である。従って、図28に示した記録テーブルにおけるレコードは、アプリケーション名を設定するためのフィールドと、装置識別子を設定するためのフィールドを有している。図28の例では、ドキュメントビュワー部と装置Aの識別子とに関するレコードと、ドキュメントビュワー部と装置Bの識別子とに関するレコードとが示されているが、他のアプリケーション部631と装置識別子とに関するレコードは、省略されている。
また、実施の形態1における図8の場合及び実施の形態2における図19と同様に、記録テーブルにおけるレコードは、当該条件候補の項目のためのフィールドに加えて、中断回数を設定するためのフィールドと、継続回数を設定するためのフィールドとを有している。
図28に示した記録テーブルの第1レコードは、近くに装置Aが存在する状況において、ロック解除後にドキュメントビュワー部が提供する画面(ドキュメントビュワー画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「10」であることを示している。更に、当該第1レコードは、近くに装置Aが存在する状況において、ロック解除後にドキュメントビュワー部が提供する画面(ドキュメントビュワー画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「1」であることを示している。
図28に示した記録テーブルの第2レコードは、近くに装置Bが存在する状況において、ロック解除後にドキュメントビュワー部が提供する画面(ドキュメントビュワー画面)が再表示された場合に、所定期間内にその表示を中断した回数が「1」であることを示している。更に、当該第2レコードは、近くに装置Bが存在する状況において、ロック解除後にドキュメントビュワー部が提供する画面(ドキュメントビュワー画面)が再表示された場合に、所定期間においてその表示を継続した回数が「10」であることを示している。
図29に、第2制御処理(C)フローを示す。S2001の処理及びS2003の処理は、図20を用いて説明した実施の形態2の場合と同様である。
探索部2601は、携帯端末装置100の周辺に存在する機器を探索する(S2901)。探索部2601は、近距離無線通信方式に従って問い合わせの信号を送信し、その問い合わせの信号に対して応答の信号を受信した場合に、応答の信号から問い合わせに応じた機器の装置識別子を特定する。装置識別子は、例えば近距離無線通信方式における装置のIDである。このとき、探索部2601は、例えば無線通信用アンテナ111及び無線通信制御回路113を用いる。
検索部613は、ロック時のアプリケーション名と機器の識別子との組み合わせをキーとして、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルを検索する(S2903)。当該キーは、AND条件によってアプリケーション名と機器の識別子とを組み合わせている。つまり、検索部613は、条件テーブルにおいて、S2003で読んだロック時のアプリケーション名と同じアプリケーション名が設定されており、更にS2901で探索された機器の装置識別子と同じ装置識別子が設定されているレコードを探す。
表示処理部607は、ロック時のアプリケーション名と機器識別子との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったか否かを判定する(S2905)。ロック時のアプリケーション名と機器識別子との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに無かったと判定した場合には、表示処理部607は、ロック直前の表示画面を提供していたアプリケーション部631が提供する画面を表示する(S2011)。その結果、ロック直前の表示画面と同じ画面が表示される。そして、学習部615は、学習処理(C)を実行する(S2907)。
一方、S2905において、ロック時のアプリケーション名と機器識別子との組み合わせが、第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに有ったと判定した場合には、表示処理部607はホーム画面を表示する(S2015)。
ここで、S2907において起動される学習処理(C)について説明する。図30に、学習処理(C)フローを示す。探索部2601は、図29のS2901の処理と同様に、携帯端末装置100の周辺に存在する機器を探索する(S3001)。
学習部615は、ロック解除時から所定の期間が経過したか否かを判定する(S2103)。ロック解除時から所定の期間が経過していないと判定した場合には、受付部603は、ユーザからの指示を受け付けたか否かを判定する(S2105)。ユーザからの指示を受け付けていないと判定した場合には、S2103の処理に戻る。
S2103において、ロック解除時から所定の期間が経過したと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S3001の探索で得られた装置識別子との組み合わせに対応する継続回数をカウントアップする(S3003)。つまり、継続回数に1が加えられる。もし、当該アプリケーション名と当該装置識別子との組み合わせに係るレコードが第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにない場合には、当該アプリケーション名と当該装置識別子との組み合わせに係る新たなレコードを生成し、生成されたレコードの中断回数に「0」を設定し、同じく継続回数に「1」を設定する。
一方、S2105において、ユーザからの指示を受け付けたと判定した場合には、学習部615は、ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であるか否かを判定する(S2109)。ユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、ユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であるか否かを判定する(S2111)。
S2109において、S2105で受け付けたユーザからの指示が表示画面を切り替えさせる指示であると判定した場合、あるいはS2111において、S2105で受け付けたユーザからの指示が表示画面を閉じさせる指示であると判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S3001の探索で得られた装置識別子との組み合わせに対応する中断回数をカウントアップする(S3005)。つまり、中断回数に1が加えられる。もし、当該アプリケーション名と当該装置識別子との組み合わせに係るレコードが第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにない場合には、当該アプリケーション名と当該装置識別子との組み合わせに係る新たなレコードを生成し、生成されたレコードの中断回数に「1」を設定し、同じく継続回数に「0」を設定する。
続いて、学習部615は、追加処理(C)を実行する(S3007)。図31に、追加処理(C)フローを示す。学習部615は、図30のS3005でカウントアップされた中断回数が所定数に至ったか否かを判定する(S3101)。当該中断回数が所定数に至っていないと判定した場合には、追加処理(C)を終える。
一方、当該中断回数が所定数に至ったと判定した場合には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、当該アプリケーション名と、S3001の探索で得られた装置識別子との組み合わせを第1記憶部621に記憶されている条件テーブルに追加する(S3103)。但し、当該アプリケーション名と当該装置識別子との組み合わせが既に条件テーブルに存在する場合には、そのまま追加処理(C)を終える。追加処理(C)を終えると、図30に示した学習処理(C)も終える。
図30の説明に戻る。S2111において、S2105で受け付けた指示が表示画面を閉じさせる指示ではないと判定した場合には、学習部615は、S2105で受け付けた指示が、再表示させた画面を提供しているアプリケーション部631への指示であるか否かを判定する(S2117)。S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示ではないと判定した場合には、S2103の処理へ戻る。
一方、S2117において、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示であると判定した場合には、そのまま学習処理(C)を終える。すなわち、S3005及びS3007を通らないので、ユーザの意図に反した学習を防ぐことができる。ユーザからアプリケーション部631へ何らかの関与が有ったと認められる場合は、ユーザは所定の機器が近くにある状況における当該アプリケーション部631が提供する画面の再表示を容認していると推測される。
尚、S2117において、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示であると判定した場合に、学習処理(C)を終える前に、学習部615は、中断回数を減らす処理を実行するようにしてもよい。具体的には、学習部615は、第3記憶部625からロック直前に表示されていた画面を提供していたアプリケーション部631の名前を取得し、第2記憶部623に記憶されている記録テーブルにおいて、当該アプリケーション名と、S3001の探索で得られた装置識別子との組み合わせに対応する中断回数を所定数だけ減らす。
図30の例では、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示である場合には、アプリケーション部631が提供する画面の表示を中断させるというユーザの意思はないものと推測している。但し、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S2103の処理に戻るようにしてもよい。あるいは、S2105で受け付けた指示がアプリケーション部631への指示であると判定した場合に、S3003の処理に移るようにしてもよい。
そして、学習処理(C)を終えると、図29のS2017の処理へ戻る。
図29の説明に戻る。S2907において実行した学習処理(C)が終了した場合、及びS2015においてホーム画面を表示させた場合には、切替部611は、携帯端末装置100のモードをロックモードから通常モードに切り替える(S2017)。そして、制御部605は、第1制御処理を起動して(S2019)、第2制御処理を終える。
本実施の形態によれば、所定の機器の近くに限って所定画面を再表示させないように条件を設定できる。
尚、記録テーブルにおける中断回数は、画面をロックする直前に表示されていた画面の表示がユーザの指示によって中断されたことを示す記録の例である。中断回数に代えて、再表示から表示画面を切り替えさせる指示を受け付けたときまでの経過時間あるいは再表示から表示画面を閉じさせる指示を受け付けたときまでの経過時間を記録するようにしてもよい。そして、図13に示したS1301の処理、図22に示したS2201の処理及び図31に示したS3101の処理において、所定期間内に該当する経過時間が記録された回数をカウントして、中断回数を求めるようにしてもよい。つまり、画面をロックする直前に表示されていた画面の表示がユーザの指示によって中断されたことを示す記録は、再表示からの経過時間であってもよい。
また、ロック解除の際の再表示は、ロック解除の直後に行わなくてもよい。例えば、ロック解除から所定の期間が経過した後に画面を再表示するようにしてもよい。更に、再表示させる画面は、ロックの直前に表示させていなくてもよい。例えば、ロックされた時点から所定の期間遡った時点で表示されていた画面であってもよい。
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の機能ブロック構成はプログラムモジュール構成に一致しない場合もある。
また、上で説明した各記憶領域の構成は一例であって、上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、処理を並列に実行させるようにしても良い。
以上述べた実施の形態をまとめると、以下のようになる。
一態様の電子機器は、画面をロックする前に表示されていた画面を、画面ロックの解除後に再表示する表示処理部と、画面をロックする前に表示されていた画面を再表示してから所定期間内に、当該画面の表示がユーザの指示によって中断されたことを示す記録に基づいて、当該画面を再表示させない画面であると学習する学習部とを有する。そして、表示処理部は、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、再表示させない上記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示する。
このようにすれば、ロック解除後の再表示に適さない画面を他の画面に置き換えるように設定できる。
また、学習部は、画面をロックする前に表示されていた画面を再表示してから所定期間内に、当該画面を提供している処理部に対するユーザの指示を受け付けた場合には、当該画面を再表示させない画面として学習しないようにしてもよい。
このようにすれば、ユーザが再表示を容認していると推測される画面について、その後も再表示するようにできる。
また、学習部は、画面ロックの解除の際における電子機器自身の地理位置を計測し、当該地理位置を含む記録に基づいて、再表示させた画面を当該地理位置において再表示させない画面であると学習するようにしてもよい。表示処理部は、画面ロックの解除の際における電子機器自身の地理位置を計測し、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、計測された地理位置に基づいて再表示させない上記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示するようにしてもよい。
このようにすれば、所定の場所に限って所定画面を再表示させないように条件を設定できる。
また、学習部は、画面ロックの解除の際に電子機器と近距離で無線通信する機器を探索し、探索された機器の識別子を含む記録に基づいて、再表示させた画面を当該機器の近くで再表示させない画面であると学習するようにしてもよい。表示処理部は、画面ロックの解除の際に電子機器と近距離で無線通信する機器を探索し、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、探索された機器の近くで再表示させない上記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示するようにしてもよい。
このようにすれば、所定の機器の近くに限って所定画面を再表示させないように条件を設定できる。
また、学習部は、上記画面の表示がユーザの指示によって中断された回数が、所定数に至った場合に、当該画面を再表示させない画面として登録するようにしてもよい。
このようにすれば、同じ画面の中断が何度も繰り返されると、それ以降再表示されなくなる。
なお、上で述べた電子機器における処理をプロセッサに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納されるようにしてもよい。尚、中間的な処理結果は、一般的にメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
画面をロックする前に表示されていた画面を、画面ロックの解除後に再表示する表示処理部を有する電子機器において、
画面をロックする前に表示されていた画面を再表示してから所定期間内に、当該画面の表示がユーザの指示によって中断されたことを示す記録に基づいて、当該画面を再表示させない画面であると学習する学習部を有し、
前記表示処理部は、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、再表示させない前記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示する
電子機器。
(付記2)
前記学習部は、画面をロックする前に表示されていた画面を再表示してから所定期間内に、当該画面を提供している処理部に対するユーザの指示を受け付けた場合には、当該画面を再表示させない画面として学習しない
付記1記載の電子機器。
(付記3)
前記学習部は、画面ロックの解除の際における電子機器自身の地理位置を計測し、当該地理位置を含む前記記録に基づいて、再表示させた前記画面を当該地理位置において再表示させない画面であると学習し、
前記表示処理部は、画面ロックの解除の際における電子機器自身の地理位置を計測し、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、計測された当該地理位置に基づいて再表示させない前記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示する
付記1又は2記載の電子機器。
(付記4)
前記学習部は、画面ロックの解除の際に電子機器と近距離で無線通信する機器を探索し、探索された当該機器の識別子を含む前記記録に基づいて、再表示させた前記画面を当該機器の近くで再表示させない画面であると学習し、
前記表示処理部は、画面ロックの解除の際に電子機器と近距離で無線通信する機器を探索し、画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、探索された当該機器の近くで再表示させない前記画面であると判定した場合に、当該画面以外の画面を表示する
付記1又は2記載の電子機器。
(付記5)
前記学習部は、前記画面の表示がユーザの指示によって中断された回数が、所定数に至った場合に、当該画面を再表示させない画面として登録する
付記1乃至4のいずれか1つ記載の電子機器。
(付記6)
画面をロックする前に表示されていた画面を、画面ロックの解除後に再表示する電子機器のプロセッサに、
画面をロックする前に表示されていた画面を再表示してから所定期間内に、当該画面の表示がユーザの指示によって中断されたことを示す記録に基づいて、当該画面を再表示させない画面であると学習するステップと、
画面ロックの解除後に再表示しようとする画面が、再表示させない前記画面である場合に、当該画面以外の画面を表示するステップと
を実行させるための画面切替えプログラム。