JP2016066133A - ポインティング・スティックの入力を処理する方法、コンピュータおよびコンピュータ・プログラム - Google Patents

ポインティング・スティックの入力を処理する方法、コンピュータおよびコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ポインティング・スティックが生成する操作情報を増やす方法を提供する。
【解決手段】ポインティング・スティック100は、操作面109を含む操作カバー101と4個の圧力センサ151〜157を含む。操作面109には、周辺部と中央部に押圧位置を定義する。周辺部を緩やかに押圧操作したときは、移動操作と判断してマウス・カーソルを移動させる。周辺部または中央部を移動操作よりも短い時間で、かつ所定値以上の押圧力で押圧操作をしたときはタップ操作と判断してあらかじめ定義された動作をする。タップ操作に対して押圧位置に対応する複数の識別情報を定義することで、カーソル・キーの代用、キー・コンビネーションの代用、またはマウス・カーソルのジャンプ移動のように、ポインティング・スティックで操作できる処理を増加させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明はコンピュータを操作するポインティング・スティックを有効に活用する技術に関し、さらには、ポインティング・スティックが生成する入力情報を増加させる技術に関する。
コンピュータは、ディスプレイの画面に表示するマウス・カーソルを移動させてオブジェクトを選択したり画面の表示を変更させたりするためのポインティング・デバイスを備える。ポインティング・デバイスには、マウスまたはタッチパッドなどの他にポインティング・スティックがある。ポインティング・スティックは、トラック・ポイント(登録商標)とも呼ばれキーボードのキーの間に設けられる。ポインティング・スティックは、指をキーのホーム・ポジションに置いたまま操作できること、マウスのように操作スペースを必要としないこと、電車や自動車などで膝の上でもコンピュータを保持しながら操作し易いことなどの理由で主としてノートブック型パーソナル・コンピュータ(ノートPC)に採用されている。
ポインティング・スティックは、マウス・カーソルを移動する方向と移動速度に対応する信号を生成するために操作ポストに加えられた力を圧力センサまたは歪みゲージで検出する。特許文献1は、トラック・ポイントを用いた文字入力装置を開示する。文字入力装置は、歪みセンサまたは圧力スイッチで構成され、スティックに加えられたX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の力を検出する。文字の字画を形成するときにスティックにZ軸方向に力を加えながらX、Y軸方向の力を加えると線を描き、Z軸方向に力を加えないときは線を描かない。
特許文献2は、十字状に配置した4個の圧力センサに支持棒を中心にして傾斜が可能な板を経由して圧力を加えることで、カーソルを移動させる方向と移動の大きさに対応する信号を生成する入力装置を開示する。特許文献3は、歪みゲージ式のポインティング・スティックに対してZ方向の力を加えて選択操作をする入力装置を開示する。特許文献4は、タッチパッド自体をスライドさせることでマウス・ポインタを大きく動かすことができる入力装置を開示する。
特開2005−301874号公報 特開平2−222019号公報 特許第3504404号公報 特開2011−134258号公報
これまでのポインティング・スティックでは、マウス・カーソルを移動させる信号と特許文献3に記載するようにZ軸方向の力による選択操作の信号を生成していた。Windows(登録商標)8では、モダンUIというタッチスクリーンに対する操作に便利なユーザ・インターフェースを提供する。このようなインターフェースをノートPCのキーボードとポインティング・スティックで操作するときに、モザイク状のタイルに対して広範囲にマウス・カーソルを移動させてから実行操作をする場合がある。ポインティング・スティックは、マウス・カーソルの移動先を微調整するために感度の制約を受ける。よってポインティング・スティックで、マウス・カーソルを長い距離移動させると指に負担がかかるという弊害がある。このような弊害は、ディスプレイが大型化したりデュアル・ディスプレイを使用したりする場合に一層顕著になる。
また、タイルのドラッグ操作や画面のスクロールは、ポインティング・スティックだけではできないため、外付けのマウスが使用できない環境ではタッチパッドを使用したりポインティング・スティックと機械式のマウス・ボタンとを併用したりする。また、Windows(登録商標)では、Windows(登録商標)キーと他のキーを同時に押下して構成したキー・コンビネーションに対してさまざまな機能を定義することができるが、キー・コンビネーションと定義された機能の関係をキーの名称だけで記憶することは容易ではない。また、キーには、4つの方向を示すキーで構成したカーソル・キー(矢印キーともいう。)のように指をホーム・ポジションにおいた状態では操作し難いものがある。
これまでポインティング・スティックの用途は主としてマウス・カーソルの移動に限られていたが、ポインティング・スティックがより多くの操作情報を生成できるようにすれば前述のポインティング・スティックの利点を一層生かすことができる。そこで本発明の目的は、ポインティング・スティックが生成する操作情報を増やす方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、ポインティング・スティックによるマウス・カーソルの移動を容易にする方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、指をホーム・ポジションにおいた状態で操作できるキーの範囲を広げる方法を提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような方法を実現するコンピュータおよびコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明にかかるポインティング・スティックは、押圧操作をするための操作面を備える操作カバーと、操作カバーの下部に配置され操作面に加えられた圧力を検出する複数の圧力センサとを備える。システムは操作面に対する移動操作に応じて生成された圧力センサの検出圧力から移動情報を生成する。さらに、所定値以上の押圧力でかつ移動操作よりも短時間で終了するタップ操作に応じて生成された圧力センサの検出圧力からタップ情報を生成する。
このような構成によれば、圧力センサの検出圧力だけで移動情報に加えてタップ情報を生成できるためポインティング・スティックが生成する操作情報を増加させることができる。タップ情報は、圧力センサの検出圧力が第3の閾値を越えてから第3の閾値より小さい第2の閾値に低下するまでの時間が所定値未満のときに成立する立ち下がり条件に基づいて生成することができる。さらに圧力センサの検出圧力が第2の閾値より小さい第1の閾値を超えてから第3の閾値に上昇するまでの時間が所定値未満のときに成立する立ち上がり条件を加えて生成することができる。
このとき圧力センサの検出圧力は、各圧力センサの検出圧力の合計値とすることができる。システムは、タップ情報を生成した直後のいずれかの圧力センサの検出圧力が第1の閾値以上のときには引き続いて移動情報を生成することができる。システムは、所定の時間内に、圧力センサの検出圧力が第1の閾値を超えてから第1の閾値より大きい第3の閾値を越えさらに第1の閾値と前記第3の閾値の間にある第2の閾値まで低下したときにタップ情報を生成するようにしてもよい。
タップ情報は、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの方向に対応する識別情報を含むことができる。このときタップ情報は、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの絶対値が所定値よりも小さい状態に対応する識別情報を含むようにしてもよい。タップ情報は各圧力センサの検出圧力の合計値に対応する強度情報を含むようにしてもよい。移動情報は、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの絶対値に対応する移動量と合成ベクトルの方向に対応する移動方向を示す情報を含むことができる。
本発明により、ポインティング・スティックが生成する操作情報を増やす方法を提供することができた。さらに本発明により、ポインティング・スティックによるマウス・カーソルの移動を容易にする方法を提供することができた。さらに本発明により、指をホーム・ポジションにおいた状態で操作できるキーの範囲を広げる方法を提供することができた。さらに本発明により、そのような方法を実現するコンピュータおよびコンピュータ・プログラムを提供することができた。
ノートPCに搭載するポインティング・スティック100の概要を説明するための図である。 圧力センサ151〜157の配置を説明するための図である。 ポインティング・スティック100の構成を説明するための図である。 カーソル・モードで押圧操作されたポインティング・スティック100が移動情報を生成する方法を説明するための図である。 入力システム300がタップ・モードで押圧操作されたことを認識する方法を説明するための図である。 入力システム300がタップ・モードで押圧操作されたことを認識する方法を説明するための図である。 入力システム300の構成を説明するための図である。 入力システム300が生成するタップ情報の構成を説明するための図である。 入力システム300の動作手順を示すフローチャートである。 タップ情報の利用方法を説明するための図である。
[ポインティング・スティック]
図1(A)は、ポインティング・スティック100を実装したノートPC10の外形を示す斜視図で、図1(B)はポインティング・スティック100の近辺を拡大した側面図である。ノートPC10は、開閉可能なように相互にヒンジ結合されたディスプレイ筐体11とシステム筐体13を含む。ディスプレイ筐体11はディスプレイ15を収納する。
ディスプレイ15には、マウス・カーソル16が表示されている。システム筐体13は、内部にプロセッサ、メイン・メモリ、およびハードディスク・ドライブなどのシステム・デバイスを収納し、上面にはキーボード・ユニット19を搭載する。ハードディスク・ドライブは、ポインティング・スティック100の後に説明する操作情報を生成するためのプログラムを記憶する。
キーボート・ユニット19は、右端に4個の矢印キーで構成したカーソル・キー21を含む複数のキーと、Gキー、HキーおよびBキーの間にポインティング・スティック100を含んでいる。ポインティング・スティック100は、キーボード・ユニット19のホーム・ポジションに指を置いて人指し指で操作できるようにキーボード・ユニット19のほぼ中央に配置している。カーソル・キー21を操作するときは、通常のユーザはホーム・ポジションから指が離れるため、円滑なキー操作が中断される。
ポインティング・スティック100は複数の圧力センサ151〜157(図2)と操作カバー101と制御回路を実装する印刷回路基板(PCB)103を含む。ポインティング・スティック100は、操作カバー101の頂部に形成された操作面109に加えられる垂直方向の押圧力を複数の圧力センサ151〜157が検出してマウス・カーソル16の移動方向と単位時間当たりの移動量(移動速度)に対応する移動情報と、定義されたさまざまな機能に対応するタップ情報を生成する。
移動情報およびタップ情報の生成方法と、タップ情報の利用方法については後に詳しく説明する。PCB103は金属プレート59に固定される。操作カバー101の頂部は平面的に円形の操作面109を構成している。操作面109は、周辺のキー55、57の頂部とほぼ同じかそれらより低くなっている。操作カバー101は、周囲がキー55、57を含む3個のキーで囲まれており側面には指が入らないため操作面109に対して上から下へ向かうPCB103の方向への押圧操作だけができるようになっている。
キーボード・ユニット19の手前側には、キーボードを操作する際に掌を載せるパームレスト17が設けられている。スペース・キーの手前側にはタッチパッド23が配置されている。タッチパッド23は、タッチ面のいずれかの位置を押下したときに動作する機械式のスイッチが組み込まれており、スワイプ操作の他にタッチ面の押下位置とスイッチの動作とを組み合わせて、左ボタン、中央ボタン、右ボタンからなる従来の機械式のマウス・ボタンに相当する入力をすることができる。
タッチパッド23は、ポインティング・スティック100の操作に不慣れなユーザが使用したり、ポインティング・スティック100だけでは完結できない操作をするために使用したりするが、本発明によりポインティング・スティック100に対するユーザの意図を反映した操作に応じて生成する操作情報の量が増加すると、タッチパッド23で行っていた多くの操作をポインティング・スティック100から行えるようになる。
図2は、PCB103に取り付けられた圧力センサの平面的な配置を説明するための図である。図2(A)は操作カバー101を点線で示した平面図で、図2(B)は圧力センサの側面図である。圧力センサの数は3個以上であれば特に限定する必要はないが、スペースおよびコストなどの点では3個〜5個の範囲で選択することが望ましい。図2では一例として4個の圧力センサ151〜157を示している。本発明においては圧力センサ151〜157の検出原理を特に限定する必要はないが、一例として圧電素子を採用することができる。
各圧力センサ151〜157は立方体の筐体の内部に圧電素子を備え、ロッド151a〜157aに加えられた圧力に対応する電圧信号を出力する。圧力センサ151〜157はすべて同一の規格のものを採用することが望ましい。本実施例では圧力センサ151〜157が、PCB103の平面に定義したX−Y座標の原点に対して対称になるように、操作カバー101の中心軸158に対して放射状に配置されている。
図3は、ポインティング・スティック100の構成を説明するための図である。ポインティング・スティック100は、操作カバー101と図2のように配置された圧力センサ151〜157とPCB103を含んでいる。図3(A)は、操作カバー101をPCB103側から見た裏側の平面図で、図3(B)は操作カバー101の断面図で、図3(C)は圧力センサ151〜157を操作カバー101で覆って構成したポインティング・スティック100を指で操作する様子を示す断面図である。
操作カバー101は、一例としてアルミニウム合金で形成しており、天井部128の表面に操作面109が形成され裏面に圧力センサ151〜157のロッド151a〜157aに圧力を加える圧力面131a〜137aが形成されている。操作カバー101は中心軸158に対称になるように製作されている。圧力面131a〜137aは、操作カバー101をPCB103に取り付けた状態で、PCB103に平行な平面である。天井部128の周囲には脚部125が延びている。脚部125の内壁と圧力面131a〜137aは、圧力センサ151〜157を収納する収納部141〜147を構成する。
脚部125には操作カバー101をPCB103に固定するためのタッピング加工されたネジ穴126、127が形成されている。脚部125は、PCB103の裏面からネジでスプリング・ワッシャを介して圧力面131a〜137aとロッド151a〜157aの受圧面に隙が空かないように固定される。操作カバー101が固定されたときに圧力センサ151〜157にはわずかなほぼ均等の圧力が加わり、操作面109に加えられた押圧力で圧力面131a〜137aがわずかに変位しても敏感に反応できるようにしている。
[操作モード]
ポインティング・スティック100は、操作面109を押圧位置、押圧力および押圧時間でユーザの操作意図を反映したカーソル・モードおよびタップ・モードの2つの操作モードで操作することができる。ここにカーソル・モードとは、ユーザ・ファンクション361(図7)に移動方向と単位時間当たりの移動量(移動速度)の情報を含む移動情報を入力するユーザの操作方法をいう。移動情報は、典型的にはユーザ・ファンクション361がディスプレイ15に表示されたマウス・カーソル16の移動、および画面のスクロール、画面の拡大、画面の縮小または画面の回転などのような表示画面の変更などに利用することができる情報である。移動情報の利用方法は、あらかじめ設定してもよいが、ポインティング・スティック100だけを操作したときはマウス・カーソル16を移動させ、タッチパッド23の操作と組み合わせて他の機能を実現するようにしてもよい。
タップ・モードとは、ユーザ・ファンクション361に移動情報とは異なる複数の識別情報と識別情報に付随する強度情報を含むタップ情報を入力するユーザの操作方法をいう。識別情報と強度情報については、図8を参照して説明する。ユーザ・ファンクション361はタップ情報を、カーソル・キー21の押下、同時に押下するWindows(登録商標)キーと他のキー・コンビネーション、所定量のカーソルのジャンプ移動などに相当するイベントとして定義することができる。以下に説明するように、入力システム300(図7)は圧力センサ151〜157の検出圧力だけから操作モードを特定することができる。
図4は、カーソル・モードで操作されたポインティング・スティック100が移動情報を生成する方法を説明する図である。ユーザは、操作面109に置かれた指の姿勢を変化させて重心位置をずらし操作面109の所定の押圧位置が作用点になるように力を加えた押圧操作をする。この押圧操作を移動操作ということにする。圧力センサ151〜157は、それぞれ操作面109の作用点に加えられた力に応じた検出圧力Pa〜Pdを出力する。
検出圧力Pa〜Pdと圧力センサ151〜157の座標を、Pa(1,0)、Pb(−1,0)、Pc(0,1)、Pd(0,−1)とすれば、各検出圧力Pa〜Pdをベクトル合成することができる。一例ではx方向の圧力成分PxをPx=Pa−Pbで計算し、y方向の圧力成分PyをPy=Pc−Pdで計算する。PxとPyからベクトル合成した合力Prの角度θを移動方向に対応させ、合力Prの絶対値を単位時間当たりの移動量Lに対応させることができる。
入力システム300は、マウス・カーソル16の移動量Lと合力Prの絶対値をL=M(Pr)の関数を使って操作感が良好になるように関連付けることができる。移動量Lをたとえばパルス数とすれば、ユーザ・ファンクション361は1パルスに一定の移動距離を対応させることでマウス・カーソル16の移動速度を反映させることができる。入力システム300は、移動量のx軸方向の成分Lx=M(Fr)×Px/Prとy軸方向の成分Ly=M(Pr)×Py/Prをユーザ・ファンクション361に送る。
Lx、Lyを受け取ったユーザ・ファンクション361はたとえばマウス・カーソル16を現在の位置から角度θの方向に単位時間にL=M(Pr)だけ移動させることができる。圧力センサ151〜157がx軸およびy軸上に存在しない場合、および圧力センサの数が3個または5個のときは、各圧力センサの出力をx軸方向の成分とy軸方向の成分に分解およびベクトル合成して同様に計算することができる。
図5、図6は、ポインティング・スティック100がタップ・モードで操作されたことを入力システム300が認識する方法を説明するための図である。タップ・モードで押圧操作をするときにユーザは、カーソル・モードのときと同じように操作面109に置いた指の姿勢を変えて重心位置をずらしたり押圧位置を変えたりして、操作面109の所定の押圧位置が作用点になるように押圧力を加えるが、移動操作のときよりも短い時間でかつ強い力で押圧操作をする。このときの押圧操作をタップ操作ということにする。
入力システム300は検出圧力の大きさと所定値以上の検出圧力が発生している時間からタップ操作と移動操作を区別し、中心軸158に対する作用点の方向にタップ情報の種類を関連付ける。図5は、圧力センサ155、151、157、153、155の順番に、操作面109のそれらの真上に最も近い押圧位置に対してタップ操作をしたときの各圧力センサ151〜157の検出圧力Pa〜Pdの一例を示す図である。
ライン201a〜201dが示すように、タップ操作がされた押圧位置に最も近い圧力センサ151〜157の検出圧力Pa〜Pdが4つの検出圧力の中で最大になる。ライン203c、203a、203d、203b、203cはそのときの圧力センサ151〜157の検出圧力をスカラー値として合計した合計圧力Ptを示している。図5は合計圧力Ptのピーク値または時間積分値が、タップ操作の一要素である押圧力の大きさを反映していることを示している。
図6のライン231〜239は、4つの圧力センサ151〜157の検出圧力をスカラー計算で合計した合計圧力Ptを示している。タップ操作は、一例において合計圧力Ptに対して3つの閾値を設定して特定することができる。タップ操作の特定にベクトル合成した合力Pr(図4)の絶対値ではなくスカラー値である合計圧力Ptを採用するのは、合計圧力が強い力でタップ操作をするユーザの意図をよく反映するからである。またタップ操作の特定に、4個の検出圧力Pa〜Pdのなかで最も大きい検出圧力を採用しないのは、たとえば、圧力センサ151と155がほぼ同じ圧力を検出するように押圧される場合と、圧力センサ151または155の真上が同じ押圧力で押圧される場合があるため、タップ操作の特定に利用することが困難になるからである。
ライン231は、1回だけタップ操作が行われたあとに操作面109から指が離れたたときの様子を示している。閾値TH1は、移動操作またはタップ操作が行われるときの最低の圧力に対応する。閾値TH1は、操作面109から指が離れているときにも発生するノイズが生成する圧力や圧力センサ151〜157に残留している圧力と、ユーザの意図的な押圧操作による検出圧力を区別する目的で設定する。
合計圧力Ptが閾値TH1を越えたときに入力システム300は、移動操作またはタップ操作のいずれかが行われたと判断して処理を開始する。あるいは入力システム300は、いずれかの検出圧力Pn(Pn<Pt)が閾値TH1を越えたときに処理を開始してもよい。閾値TH2は、タップ操作を特定するための時間要素を検出するために設定する。閾値TH3は、タップ操作を特定するための圧力要素を検出するために設定する。ここにTH3>TH2>TH1の関係がある。
ここで、合計圧力Ptが閾値TH1を越えてから閾値TH3に到達するまでの時刻t1から時刻t2までの時間を立ち上がり時間Δtuといい、合計圧力が閾値TH3を越えてから閾値TH2に低下するまでの時刻t2から時刻t3までの時間を立ち下がり時間Δtdということにする。入力システム300は立ち上がり時間Δtuには閾値THUを設定し、立ち下がり時間Δtdには閾値THDを設定する。入力システム300は一例において、Pt≧TH3の圧力要素とΔtu<THUの時間要素からなる立ち上がり条件、およびPt<TH2の圧力要素とΔtd<THDの時間要素からなる立ち下がり条件の2つの条件が成立したときにタップ操作を認識する。
入力システム300は他の例において、Pt≧TH3の時間要素と、時刻t1から時刻t3までの立ち上がり・立ち下がり時間Δudに対して閾値TUDを設定したときのΔud<TUDの時間要素からなる条件からタップ操作を認識することもできる。この場合、Pt<TH3の押圧操作のときには、時刻t1からTUDが経過したあとでないと、タップ操作の条件が不成立であることすなわち移動操作であることを認識することができない。これに対して立ち上がり条件と立ち下がり条件で判断すれば、入力システム300は、立ち上がり条件が成立しないPt<TH3の押圧操作のときには、時刻t1からTHUが経過した直後に移動操作を認識することができ、立ち上がり条件が成立しかつ立ち下がり条件が成立しないときに遅くてもΔtu+THDが経過した直後に移動操作を認識することができる。
ライン233は、タップ操作の立ち上がり条件は満たしているが、立ち下がり条件を満たさないで、最初から移動操作が行われたときの様子を示している。入力システム300は時刻t2からTHDに相当する時間が経過した時刻txで移動操作を認識して移動情報を生成することができる。ライン235は、入力システム300が時刻t3でタップ情報を生成した後に、引き続いて検出したいずれかの検出圧力Pnが閾値TH1より大きいため、移動情報を生成しているときの様子を示している。ライン237は移動操作に続いてタップ操作が行われるときの様子を示している。
入力システム300は、合計圧力Ptが閾値TH1を越えてから閾値THUに相当する時間が経過したときにPt≧TH3の条件が成立しないため立ち上がり条件が成立しないと判断し、時刻t1から閾値THUに相当する時間が経過した後に移動操作と判断して移動情報を生成する。入力システム300は時刻t4ですべての検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になったときに移動操作が終了したと認識してリセットする。その後時刻t5から時刻t6までの間に新たなタップ操作を認識する。
ライン239は、最初に連続して3回のタップ操作が行われ、その後時刻t3以降に移動操作が行われるときの様子を示している。連続的なタップ操作では、各タップ操作が認識されたときに、すべての検出圧力Pa〜Pdが一旦閾値TH1未満になってタップ操作の2つの条件を判定することができる状態になる。
[入力システム]
図7は、入力システム300の構成を説明するための図である。入力システム300は、圧力センサ151〜157、A/D変換部351、操作モード判定部353、バッファ355、移動情報生成部357、およびタップ情報生成部357で構成されており、ユーザ・ファンクション361に移動情報およびタップ情報を送る。
一例としてA/D変換部351、操作モード判定部353、バッファ355、移動情報生成部357およびタップ情報生成部359は、PCB103に実装したハードウェアとファームウェアで構成することができる。ユーザ・ファンクション361は、ノートPC10のCPU、メイン・メモリなどのハードウェアと、デバイス・ドライバ、OSおよびユーティリティ・プログラムなどのソフトウェアで構成され、入力システム300から受け取った移動情報とタップ情報を処理して動作する。
A/D変換部351は、検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1を越えた圧力センサ151〜157のアナログ信号をディジタル信号に変換して操作モード判定部353に送る。操作モード判定部353は、受け取ったディジタル信号を順番にバッファ355に記憶する。操作モード判定部353は、図6で説明したように、立ち上がり条件と立ち下がり条件がいずれも成立したと判断した直後にタップ操作を認識してバッファ355に蓄積されたデータをFIFO方式で取り出す。操作モード判定部353は、立ち上がり条件または立ち下がり条件が成立しないと判断した直後に移動操作を認識してバッファ355に蓄積されたデータをFIFO方式で取り出す。
操作モード判定部353は、バッファ355から取り出したデータを、移動操作が行われたと判断したときは移動情報生成部357に送り、タップ操作が行われたと判断したときはタップ情報生成部359に送る。操作モード判定部353は、タップ操作と判断してそれまでにバッファに蓄積したデータをタップ情報生成部359に送った後は、それ以降すべての検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になるまでバッファに蓄積したデータを移動情報生成部357に送る。
操作モード判定部353は、すべての検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になったと判断したときにデータの出力を停止するとともにバッファ355をクリアする。移動情報生成部357は、受け取ったデータから移動情報を生成してユーザ・ファンクション361に出力する。タップ情報生成部359は、受け取ったデータからタップ情報を生成してユーザ・ファンクション361に送る。ユーザ・ファンクション361は受け取った移動情報およびタップ情報をさまざまな入力イベントとして利用する。
図8は、入力システム300が生成するタップ情報の構成について説明するための図である。入力システム300はタップ操作を認識したときに、操作面109の押圧位置に関連付けた複数の離散的なまたは連続的な識別情報と、識別情報に付随した強度情報を生成する。強度情報は、タップ情報の用途によってはユーザ・ファンクション361が利用しない場合もある。図8(A)は、操作面109に定義した押圧位置を説明するための図である。
操作面109には移動操作およびタップ操作の押圧位置として、圧力センサ151〜157の真上付近の位置を含む円環状の周辺部109aとX−Y座標の原点(中心軸158)付近に存在する円形の中央部109bを定義する。周辺部109aには8個の離散的な押圧位置110a〜110iを例示しているが、押圧位置はこれに限るものではない。押圧位置110a、110c、110e、110gは、各圧力センサ155、151、157、153に最も強い圧力を加える位置に相当する。
図8(B)は押圧位置110aと押圧位置110bの間の周辺部109aに対して1回のタップ操作が行われたときの各圧力センサ151〜157の検出圧力Pa〜Pdの一例を模式的に示している。時刻t1で合計圧力Ptを示す圧力センサ153の検出圧力Pbが閾値TH1を越えてから、タップ操作の2つの条件が時刻t2で成立しているものとする。操作モード判定部353は時刻t2が経過した直後にそれまでバッファ355に記録していたデータを取り出して、タップ情報生成部359に送る。
タップ情報生成部359は、各検出圧力Pa〜Pdのピーク値P1p〜P4pと、時刻t1から時刻t2までの検出圧力Pa〜Pdをそれぞれ時間積分した積分値P1i〜P4iを計算する。タップ情報生成部359はピーク値P1p〜P4pおよび積分値P1i〜P4iのそれぞれについて、図8(C)に示すようにベクトル合成した合力Psの角度θp、角度θiを求め、両者に重み付けをしてから平均角度θを計算する。たとえば、ピーク値の重みを0.6とし、積分値の重みを0.4としたときの平均角度θは、(0.6×θp+0.4×θi)として計算する。
重み付けの値は多くの被験者のデータからユーザの意図を最も反映している値を取得する。ピーク値または積分値のいずれか一方だけから識別情報を計算してもよいが、両方を組み合わせた方が一層ユーザのタップ操作の意図を反映することができる。ここに合力PsのX軸からの平均角度θは中心軸158の周囲の方向に対応させた識別情報に相当する。強度情報は、識別情報を計算したときのピークP1p〜P4pおよび積分値P1i〜P4iまたはいずれか一方の合力Psの絶対値として求める。タップ情報生成部359はこのときも、強度情報をピーク値と積分値に重み付けしたそれぞれの合力Psの絶対値の平均値として求めるようにしてもよい。ユーザは操作面109の中心部109bを押圧していずれの方向も意図しないタップ操作をすることができる。このとき図8(D)に示すように、検出圧力Pa〜Pdはほぼ等しくなり合力Psの絶対値としての強度情報は小さくなる。
タップ情報生成部359は合力Psの絶対値が所定値よりも小さいときは、識別情報を平均角度θではなく原点を示す情報として生成することができる。識別情報は平均角度θの連続量として生成してもよいが、たとえば押圧位置110a〜110hに対応するように、原点を中心にして45度ずつ離散した8個の離散量として生成することができる。タップ情報生成部359はこのとき離散的な識別情報を平均角度θが最も近い押圧位置110a〜110hに関連付けることができる。ユーザ・ファンクション361は離散的な識別情報をカーソル・キーの代用や組み合わせによるコンビネーション・キーの代用に利用することができる。
[入力システムの動作手順]
図9は、入力システム300の動作手順を示すフローチャートである。ここでは、適宜図6〜図8を参照して説明する。ブロック401で、ユーザがポインティング・スティック100の操作面109から指を離すか、指を載せているが合計圧力Ptが閾値TH1未満の状態である。操作モード判定部353は、操作モードの判断を開始しておらずバッファ355にデータを記憶しない。ブロック403で操作モード判定部353は、合計圧力Ptが時刻t1で閾値TH1を越えたと判断して、それ以降はすべての検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になるまでデータをバッファ355に記憶する。
ブロック405で操作モード判定部353は、データを受け取った時刻t1からの立ち上がり時間Δtuを計測し、さらに合計圧力Ptを計算する。立ち上がり時間Δtuが閾値THU未満の間に合計圧力Ptが閾値TH3以上にならないときは立ち上がり条件が不成立と判断してブロック451に移行する。立ち上がり時間Δtuが閾値THU未満の間に時刻t2で合計圧力Ptが閾値TH3以上になったときは立ち上がり条件が成立したと判断してブロック407に移行する。
ブロック407で操作モード判定部353は、時刻t2からの立ち下がり時間Δtdを計測し、さらに合計圧力Ptを計算する。立ち下がり時間Δtdが閾値THD未満の間に合計圧力Ptが閾値TH2未満にならないときは立ち下がり条件が不成立と判断してブロック451に移行する。操作モード判定部353は立ち下がり時間Δtdが閾値THD未満の間に合計圧力Ptが閾値TH2未満になったときは立ち下がり条件が成立したと判断してブロック409に移行する。ブロック409で操作モード判定部353は、バッファ355に記憶していた時刻t1以降のデータをタップ情報生成部359に送る。タップ情報生成部359は、受け取ったデータから識別情報と強度情報を生成してユーザ・ファンクション361に出力する。
ブロック411で操作モード判定部353は、すべての圧力センサの検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になったことを検出するとデータの出力を停止してブロック403に戻る。さらに操作モード判定部353は、バッファ355をクリアしてデータの出力を停止する。ブロック451で操作モード判定部353は、バッファ355に記憶していた時刻t1以降のデータを移動情報生成部357に送る。移動情報生成部357は、受け取ったデータから移動情報を生成してユーザ・ファンクション361に出力する。ブロック453で操作モード判定部353は、すべての圧力センサの検出圧力Pa〜Pdが閾値TH1未満になったことを検出するとデータの出力を停止してブロック403に戻る。さらに操作モード判定部353は、バッファ355をクリアしてデータの出力を停止する。
[タップ情報の利用]
識別情報と強度情報で構成するタップ情報は、ユーザ・ファンクション361が任意に機能を定義して利用することができる。一例としてユーザ・ファンクション361は離散的な識別情報を、カーソル・キー21のイベントとして利用する。カーソル・キーは4個の矢印キーで構成しているため、たとえば図8(A)の押圧位置110a、110c、110e、110gの近辺がタップ操作されたときに生成される4つの離散的な識別情報を各カーソル・キー21に割り当てると、ホーム・ポジションに指を置いたままで、カーソル・キー21と同じ操作をすることができる。一例では、表計算アプリケーションのセルに入力するときに、順番に隣接する縦方向または横方向のセルをカーソル・キー21で選択する操作を、ポインティング・スティック100のタップ操作で代用することができる。
図10(A)は、ノートPC10を起動したときにWindows(登録商標)が表示するモダンUIという画面の一例を示している。画面がタッチスクリーンに表示されているときは、モザイク状に表示された複数のタイルに対して、指でタップ操作やドラッグ操作をしてアプリケーションやフォルダーにアクセスすることができる。すべてのタイルは、一度に画面に表示することができないが、タッチスクリーンをスワイプ操作して表示部分を移動させてから残りのタイルにアクセスすることができる。
モダンUIをタッチスクリーンではない通常のディスプレイ15が表示するときは、タイルにアクセスするためには、カーソル・キー21を操作してフォーカスするタイルを隣接するタイルの順番に選択してから所定のタイルに対して実行キーを操作することができる。あるいは、離れた位置のタイルに短時間でアクセスする場合は、ポインティング・スティック100でマウス・カーソル16を移動させて所定のタイルの上でタッチパネル23をクリックする。
カーソル・キー21の操作のときはホーム・ポジションから指が離れ、マウス・カーソル16を従来のポインティング・スティックで長い距離移動させるときは指が疲れる。本実施の形態にかかるポインティング・スティック100では、操作面109の周辺部101aにタップ操作をして任意の方向のタイルを順番に選択し、所望のタイルを選択したときに中央部101bにタップ操作をすれば、ホーム・ポジションに指を置きながら短時間でタイルにアクセスすることができる。このときの識別情報は、連続的な識別情報でもよいが、周辺部109aの8つの離散的な識別情報と中央部の1個の離散的な識別情報とすることでもよい。
他の例としては識別情報を、ショートカット・キーやWindows(登録商標)キーのような2以上のキーを同時に押下するキー・コンビネーションに割り当てることができる。図10(B)は、キー・コンビネーションの機能に離散的な識別情報を割り当てた様子を示す図である。ディスプレイ15に8個のキー・コンビネーションの機能に関連する文字または図形などをマトリクス状に配置したガイド画面500を表示して、ガイド画面500の各要素に図8(A)で説明した周辺部109aと中央部109bの9個の押圧位置に対応する離散的な識別情報を割り当てた様子を示している。
ユーザ・ファンクション361は、「選択」という要素に割り当てた中央部101bの押圧位置に対応するタップ情報を受け取ったときにガイド画面500を表示し、ガイド画面500の8個の要素に関連付けた周辺部101aの押圧位置に対応するタップ情報を受け取ったときに割り当てた機能を処理する。キー・コンビネーションは使い慣れないとキーの名称だけで割り当てられている機能を記憶することが難しいが、ガイド画面500とポインティング・スティック100に対するタップ操作で容易に同等の機能を利用する方法を実現することができる。ユーザ・ファンクション361は、中央部109bのタップ操作により、「選択」に対応する識別情報が生成されるたびに、異なるメニュー画面を表示するようにしてもよい。
他の例として図10(C)に示すようにユーザ・ファンクション361は連続的な識別情報と強度情報を、マウス・カーソル16のジャンプ移動に利用することができる。ポインティング・スティック100は、マウス・カーソル16の位置を微調整する必要があるため、感度を必要以上に高めることができない。このことは、マウス・カーソル16を長い距離移動させるときに、操作面109を強い力で長い時間押圧する必要があることを意味する。
ポインティング・スティック100は、周辺部109aをタップ操作したときに連続的な識別情報を生成し、かつ、押圧力に応じた強度情報を生成することができる。ユーザ・ファンクション361は、強度情報に位置501から503までのマウス・カーソル16のジャンプ移動の距離を対応させ、連続的な識別情報にマウス・カーソル16の移動方向を対応させる。マウス・カーソル16をジャンプ移動させると、ユーザがその所在を見失うこともあるため、画面にはジャンプ基からジャンプ先までの軌跡505を一時的に表示させることが望ましい。タップ操作で位置503までジャンプ移動したあとは、図6のライン235のように引き続いて移動操作をしてマウス・カーソル16の位置の微調整をすることができる。
これまで離散的な識別情報について、1個の識別情報に1つの機能を割り当てる例を説明したが、本発明では離散的な識別情報を2個以上組み合わせることもできる。たとえば、所定の短い時間のうちに離散的な押圧位置に対するタップ操作で生成された同一または異なる識別情報に対して、ユーザ・ファンクション361は、単独の識別情報とは異なる機能を割り当てることで、ポインティング・スティック100で操作できる範囲を拡大させることができる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10 ノートPC
16 マウス・カーソル
21 カーソル・キー
100 ポインティング・スティック
101 操作カバー
103 印刷回路基板(PCB)
109 操作面
109a 操作面の周辺部
109b 操作面の中央部
110a〜110h 離散的な押圧位置
151〜157 圧力センサ
Pa〜Pd、201a〜201d 各圧力センサの検出圧力
Pt、203a〜203d 合計圧力(スカラー値)
300 入力システム
THU 立ち上がり条件の閾値時間
THD 立ち下がり条件の閾値時間
Ps 合力(ベクトル値)

Claims (20)

  1. 押圧するための操作面を備える操作カバーと、前記操作カバーの下部に配置され前記操作面に加えられた圧力を検出する複数の圧力センサとを備えるポインティング・スティックを搭載するコンピュータに、
    前記操作面に対する移動操作に応じて生成された前記圧力センサの検出圧力から移動情報を生成するステップと、
    所定値以上の押圧力でかつ前記移動操作よりも短時間で終了するタップ操作に応じて生成された前記圧力センサの検出圧力からタップ情報を生成するステップと
    を有する処理を実行させるためのコンピュータ・プログラム。
  2. 前記タップ情報を、前記圧力センサの検出圧力が第3の閾値を越えてから前記第3の閾値より小さい第2の閾値に低下するまでの時間が所定値未満のときに生成する請求項1に記載のコンピュータ・プログラム。
  3. 前記タップ情報を、前記圧力センサの検出圧力が前記第2の閾値より小さい第1の閾値を超えてから前記第3の閾値に上昇するまでの時間が所定値未満のときに生成する請求項2に記載のコンピュータ・プログラム。
  4. 前記圧力センサの検出圧力が各圧力センサの検出圧力の合計値である請求項2または請求項3に記載のコンピュータ・プログラム。
  5. 前記タップ情報を生成した直後のいずれかの前記圧力センサの検出圧力が前記第1の閾値以上のときに引き続いて前記移動情報を生成する請求項4に記載のコンピュータ・プログラム。
  6. 前記タップ情報を、所定の時間内に、前記圧力センサの検出圧力が第1の閾値を超えてから前記第1の閾値より大きい第3の閾値を越えさらに前記第1の閾値と前記第3の閾値の間にある第2の閾値まで低下したときに生成する請求項1に記載のコンピュータ・プログラム。
  7. 前記タップ情報が、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの方向に対応する識別情報を含む請求項1に記載のコンピュータ・プログラム。
  8. 前記タップ情報が、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの絶対値が所定値よりも小さい状態に対応する識別情報を含む請求項7に記載のコンピュータ・プログラム。
  9. 前記タップ情報が各圧力センサの検出圧力の合計値に対応する強度情報を含む請求項7または請求項8に記載のコンピュータ・プログラム。
  10. 前記移動情報が、各圧力センサの検出圧力の合成ベクトルの絶対値に対応する移動量と前記合成ベクトルの方向に対応する移動方向を示す情報を含む請求項1に記載のコンピュータ・プログラム。
  11. 押圧操作をするための操作面を備える操作カバーと、前記操作カバーの下部に配置され前記操作面に加えられた圧力を検出する複数の圧力センサとを備えるポインティング・スティックから受け取った情報をコンピュータが処理する方法であって、
    前記操作面に対する移動操作に応答して生成された前記圧力センサの検出圧力に基づいてマウス・カーソルを移動させるステップと、
    所定値以上の押圧力でかつ前記移動操作よりも短時間の押圧操作に応答して生成された前記圧力センサの検出圧力に基づいて予め定義された動作をするステップと
    を有する方法。
  12. 前記操作面が円形で、前記操作面における押圧位置が前記操作面の周辺部と中央部に定義されている請求項11に記載の方法。
  13. 前記予め定義された動作が、カーソル・キーの操作に対応する動作である請求項11に記載の方法。
  14. 前記予め定義された動作が、同時に押下する複数のキーが組み合わせられたキー・コンビネーションの操作に対応する動作である請求項11に記載の方法。
  15. 前記キー・コンビネーションに対して定義された機能を示す情報を画面に表示するステップを含む請求項14に記載の方法。
  16. 前記予め定義された動作が、前記マウス・カーソルを前記圧力センサの検出圧力の大きさに応じた距離でかつ前記操作面の押圧位置に対応する方向へのジャンプ移動をさせる動作である請求項11に記載の方法。
  17. キーボードと、
    前記キーボードのキーの中央部に配置され、押圧操作をするための操作面を備える操作カバーと、
    前記操作カバーの下部に配置され前記操作面に対する押圧力を検出する複数の圧力センサと、
    前記押圧操作の押圧力と押圧時間を計算して操作モードを判定する操作モード判定部と、
    前記操作モードがカーソル・モードのときに移動情報を生成する移動情報生成部と、
    前記操作モードがタップ・モードのときに前記移動情報とは異なるタップ情報を生成するタップ情報生成部と、
    前記移動情報と前記タップ情報に対して定義された動作をするユーザ・ファンクションと
    を有するコンピュータ。
  18. 前記タップ情報が、前記操作面の中央部と周辺部を含む複数の押圧位置に対応する識別情報を含む請求項17に記載のコンピュータ。
  19. 前記識別情報が、前記複数の押圧位置のそれぞれに関連付けられた離散的な情報である請求項18に記載のコンピュータ。
  20. 前記操作モード判定部は、すべての圧力センサの検出圧力が第1の閾値未満の状態の間に前記押圧操作が行われたときに前記カーソル・モードと前記タップ・モードのいずれであるかを判定し、前記カーソル・モードと判定したあとはすべての前記圧力センサの検出圧力が前記第1の閾値未満になるまでタップ・モードとして判定する請求項17に記載のコンピュータ。
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