JP2016065251A - 塩で変性された静電気散逸性ポリマー - Google Patents

塩で変性された静電気散逸性ポリマー Download PDF

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Abstract

【課題】静電気散逸性熱可塑性ウレタン(TPU)およびその組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、静電気散逸性熱可塑性ウレタン(TPU)およびその組成物に関する。本発明は、(a)固有散逸性ポリマーおよび(b)ハロゲンフリーのリチウム含有塩を含む組成物を提供する。本発明はまた、本明細書に記載の固有散逸性ポリマー組成物を含む成形ポリマー物品も提供する。本発明はまた、本明細書に記載の固有散逸性ポリマー組成物を作製するプロセスも提供する。このプロセスは、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を固有散逸性ポリマーに混合するステップを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性プラスチックウレタン(TPU)を含む組成物など静電気散逸性ポリマーおよびブレンドに関する。
大部分のプラスチックの表面には、静電気の帯電が形成され、保持されることが周知されている。プラスチック材料は、電気伝導性が低いため静電荷が蓄積する傾向が顕著である。この種の静電気の帯電の形成および保持は問題となる可能性がある。たとえば、熱可塑性フィルムのシートに静電荷が存在すると、シートが相互に付着し、したがってその後の処理のためのシートの分離がより難しくなる恐れがある。さらに、静電荷が存在すると、プラスチック袋に包装にされたものに粉塵が付着することがあり、たとえば、販売訴求力が低下する可能性がある。
マイクロエレクトロニクス装置の複雑さおよび感度が高まっており、エレクトロニクス産業では静電放電の制御に特に関心が集まっている。低圧放電でも、高感度装置に深刻な損傷を引き起こす恐れがある。静電荷の蓄積および散逸を制御する必要性から、多くの場合、こうした装置の組立環境全体をある程度導電性がある材料で作ることが不可欠になる。また、電気装置および設備を保存、輸送、保護または支持するため、静電気保護パッケージ、部品入れ、ケーシングおよびカバーを導電性ポリマー材料で作ることも必要となる場合がある。
製造または使用中にプラスチックに蓄積する静電荷の蓄積の防止は、様々な静電気散逸(ESD)材料の使用により達成されてきた。こうした材料は、製造後の物品に噴霧または浸漬被覆することができるコーティングとして使用してもよい。ただし、この方法は通常、一時的な解決法となる。あるいは、こうした材料は処理の過程で物品の作製に使用するポリマーに組み込むことで耐久性の指標を高めることもできる。
しかしながら、こうした比較的低分子量の静電気散逸性材料(帯電防止剤)を様々なマトリックスまたはベースポリマーに組み込むことには、それ自体限界がある。たとえば、大部分のポリマーの従来の処理には高温が必要とされ、これは帯電防止剤を損傷または破壊し、それによりそのESD特性が役に立たなくなることがある。さらに、比較的高分子量のESD剤の多くは、使用されるマトリックスまたはベースポリマーと混和できない。さらに、帯電防止剤の使用は、使用される組成物に短期間のESD特性しか付与できない。また、帯電防止剤の性能および有効性は、湿度の影響を受けることが多い。これらの欠点および限界のない優れたESD特性を与えることが求められている。
さらに、多くの帯電防止剤は性質上、カチオン性またはアニオン性のいずれかである。こうした剤は、プラスチック、特にPVCの分解を引き起こしやすく、その結果物理的性質の低下または喪失をもたらす。他の帯電防止剤は、ベースポリマーそのものより分子量が著しく低い。多くの場合、こうした低分子量の帯電防止剤は、望ましくない潤滑特性を有し、ベースポリマーに組み込むことが難しい。この低分子量帯電防止剤をベースポリマーに組み込むと、ベースポリマーの成形性が低下することが多い。なぜなら帯電防止剤は、処理中にプラスチックの表面に移動し、型の表面にコーティングを頻繁に堆積させ、製品の表面仕上げを破壊する可能性があるからである。いくつかの場合では、製品の表面が非常に油っこくマーブル模様になる。比較的低分子量のESD剤で起こり得る他の問題には、蒸発による静電気散逸能の消失、望ましくない臭いの発生、または製品と接触する物品表面の応力亀裂またはひび割れの助長がある。
比較的低分子量の公知の帯電防止剤の1つにエチレンオキシドのホモポリマーまたはコポリマーのオリゴマーがある。一般に、比較的低分子量のエチレンオキシドのポリマーまたはポリエーテルを帯電防止剤として使用することは、潤滑性に関する上記の問題、表面問題、またはESD特性の有効性の低下により制限される。さらに、こうした低分子量ポリマーは、ベースポリマーから容易に抽出されるか、または摩耗することにより静電気散逸特性を失う可能性があり、場合によっては不必要に大量の望ましくない抽出可能なアニオン、特に塩化物アニオン、硝酸アニオン、リン酸アニオンおよび硫酸アニオンを生成することもある。
従来技術には、高分子量の静電気散逸剤のいくつかの例がある。一般に、こうした添加剤は、エチレンオキシドまたは同様の材料、たとえばプロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、グリシジルエーテルおよび同種のものの高分子量ポリマーである。こうした添加剤は上述の問題を克服する高分子量材料であることが要求されてきた。しかしながら、こうした従来技術のESD添加剤は、電気伝導性と許容可能な低レベルの抽出可能なアニオンおよび/またはカチオン、特に、クロリド、フルオライド、ブロミド、ニトレート、ホスフェート、スルフェートおよびアンモニウムとの所望のバランスを有しておらず、その結果、こうしたESD添加剤を含む製造された任意の物品に、一部の最終用途に許容できない特性を発現させることがある。
たとえば、特許文献1は、電子デバイスに使用されるポリマー、特に静電気散逸のためのハロゲン含有塩を含むポリマーを提供する。こうしたポリマーは、電気伝導性と許容可能な低レベルの抽出可能なアニオンおよび/またはカチオンとのバランスが取れている。しかしながら、こうしたポリマーは、ハロゲン含有のESD添加剤によりバランスを取っている。
また、物品および環境全般の両方においてハロゲンの存在を減らすよう引き続き迫られている。多くのESD添加剤はハロゲンを含むため、多くの用途で必要とされるESD特性を維持しようとする場合、ハロゲン含有量を減らす、および/またはゼロする取り組みは困難になる。本発明は、ESD材料のハロゲン含有量を減らす、および/またはゼロすることを可能にしながら、優れたESD性を与えるハロゲンフリーのESD添加剤を提供する。また、本発明は、上記で論じた従来のESD添加剤に関連する他の問題の1つまたは複数も解消する。
本発明は、許容できない高レベルの抽出可能なアニオン、特に、塩化物アニオン、硝酸アニオン、リン酸アニオンおよび硫酸アニオンを含まずに、比較的低い表面抵抗率および体積抵抗率を示す静電気散逸性ポリマーまたは添加剤を得るという難問を解決する。その結果、こうした静電気散逸性ポリマーは、最終製品に他の望ましくない特性を発現させずに、エレクトロニクス産業に有用なベースポリマー組成物に組み込まれ得る。
米国特許第6,140,405号明細書
本発明は、(a)固有散逸性ポリマーおよび(b)ハロゲンフリーのリチウム含有塩を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、ハロゲンフリーのリチウム含有塩は、下記式を持つ塩を含む。
Figure 2016065251
式中、−X−、−X−、−X−および−X−は各々独立に−C(O)−、−C(R)−、−C(O)−C(R)−または−C(R)−C(R)−であり、式中、RおよびRは各々独立に水素またはヒドロカルビル基であり、式中、所定のX基のRおよびRは結合して環を形成していてもよい。
ハロゲンフリーのリチウム含有塩は、下記式を持つ塩をさらに含んでもよい。
Figure 2016065251
式中、−X−、−X−、−X−および−X−は各々独立に−C(O)R、−C(R)、−C(O)−C(R)または−C(R)−C(R)であり、式中、RおよびRおよびRは各々独立に水素またはヒドロカルビル基であり、式中、所定のX基のR、Rおよび/またはRは結合して環を形成していてもよい。なおさらなる実施形態では、塩は部分的に閉環していてもよい、すなわちX基およびX基は、式(I)に示した定義を有し、式(I)にあるように結合していてもよい一方、XおよびXは、式(II)に示した定義を有し、式(II)にあるように結合していない。
いくつかの実施形態では、固有散逸性ポリマーは熱可塑性エラストマーを含み、少なくとも2種のポリマーのブレンドであってもよい。熱可塑性エラストマーは、熱可塑性ウレタンでも、コポリアミドでも、コポリエステルエーテルでも、ポリオレフィンポリエーテルコポリマーでも、またはこれらの組み合わせでもよい。
本発明はまた、本明細書に記載の固有散逸性ポリマー組成物を含む成形ポリマー物品も提供する。
本発明はまた、本明細書に記載の固有散逸性ポリマー組成物を作製するプロセスも提供する。このプロセスは、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を固有散逸性ポリマーに混合するステップを含む。
本発明の組成物は、ASTM D−257で測定した場合、約1.0×10Ω/sq〜約1.0×1012または約1.0×1010Ω/sqの表面抵抗率を有してもよく、さらに本組成物は、塩化物アニオン、硝酸アニオン、リン酸アニオンおよび硫酸アニオンの4種すべての群から測定された抽出可能な全アニオンを約8,000ppb未満を有し、約1,000ppb未満の前記塩化物アニオン、約100ppb未満の前記硝酸アニオン、約6,000ppb未満の前記リン酸アニオン、および約1,000ppb未満の前記硫酸アニオンを有してもよい。
一実施形態において、たとえば、以下の項目が提供される。
(項目1)
(a)固有散逸性ポリマー;
(b)ハロゲンフリーのリチウム含有塩
を含む組成物。
(項目2)
前記ハロゲンフリーのリチウム含有塩は下記式を持つ塩を含むものであり:
Figure 2016065251


式中、−X−、−X−、−X−および−X−は各々独立に−C(O)−、−C(R)−、−C(O)−C(R)−または−C(R)−C(R)−であり、RおよびRは各々独立に水素またはヒドロカルビル基であり、所定のX基の前記RおよびRは結合して環を形成していてもよい
項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記ハロゲンフリーのリチウム含有塩はリチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムビス(グリコラト)ボレート、リチウムビス(ラクタト)ボレート、リチウムビス(マロナト)ボレート、リチウムビス(サリチレート)ボレート、リチウム(グリコラト,オキサラト)ボレートまたはこれらの組み合わせを含む、項目1に記載の組成物。
(項目4)
前記組成物は1種または複数種の追加のリチウム含有塩をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目5)
前記固有散逸性ポリマーは熱可塑性エラストマーを含む、項目1に記載の組成物。
(項目6)
前記固有散逸性ポリマーは熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)、ポリオレフィンポリエーテルコポリマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー(COPE)、ポリエーテルブロックアミドエラストマー(COPA)、またはこれらの組み合わせを含む、項目1に記載の組成物。
(項目7)
前記固有散逸性ポリマーは、(a)少なくとも1種のポリエーテルポリオール中間体を(b)少なくとも1種のジイソシアネートおよび(c)少なくとも1種の鎖延長剤と反応させることにより作製される熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を含み;
(a)の前記ポリエーテルポリオール中間体は、少なくとも1種のジアルキレングリコール、および少なくとも1種のジカルボン酸またはそのエステルもしくは無水物から誘導される中間体を含み;(a)は必要に応じてポリエステルポリオールをさらに含み得る、項目1に記載の組成物。
(項目8)
前記固有散逸性ポリマーは少なくとも2種のポリマーのブレンドを含む、項目1に記載の組成物。
(項目9)
前記ポリマーのブレンドはポリエステル系TPU、ポリエーテル系TPU、ポリエステル基およびポリエーテル基の両方を含むTPU、ポリカーボネート、ポリオレフィン、スチレン系ポリマー、アクリルポリマー、ポリオキシメチレンポリマー、ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、またはこれらの組み合わせの2つ以上を含む、項目8に記載の組成物。
(項目10)
項目1に記載の固有散逸性ポリマー組成物を含む成形ポリマー物品。
(項目11)
前記物品は電子部品の包装材料;リチウムイオン電池の構築に使用される電池内セパレーター;クリーンルーム設備の部品および応用品;ファイバー;またはこれらの組み合わせを含む、項目10に記載のポリマー物品。
(項目12)
I.ハロゲンフリーのリチウム含有塩を固有散逸性ポリマーに混合するステップ
を含む固有散逸性ポリマー組成物を作製するプロセス。
(項目13)
前記ハロゲンフリーのリチウム含有塩は前記ポリマーの重合中に前記固有散逸性ポリマーに加えられ、前記固有散逸性ポリマー組成物が得られる、項目12に記載のプロセス。(項目14)
前記ハロゲンフリーのリチウム含有塩は湿潤吸収により前記固有散逸性ポリマーに加えられ、前記固有散逸性ポリマー組成物が得られる、項目12に記載のプロセス。
(項目15)
前記ハロゲンフリーのリチウム含有塩は前記固有散逸性ポリマーに配合され、前記固有散逸性ポリマー組成物が得られる、項目12に記載のプロセス。
本発明の様々な特徴および実施形態について非限定的な例示により下記に記載する。
固有散逸性ポリマー
本発明の組成物は、固有散逸性ポリマーを含む。それは、静電気散逸(ESD)特性を有するポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリマーは、熱可塑性エラストマーを含む。こうした材料は一般に、その骨格構造にソフトおよび/もしくはゴム状セグメントならびに/またはブロックと組み合わされたハードおよび/もしくは結晶セグメントならびに/またはブロックを有するポリマーとして説明することができる。
いくつかの実施形態では、固有散逸性ポリマーは、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)、ポリオレフィンポリエーテルコポリマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー(COPE)、ポリエーテルブロックアミドエラストマー(COPAまたはPEBA)、またはこれらの組み合わせを含む。好適なコポリマーの例として、ポリオレフィン−ポリエーテルコポリマーが挙げられる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種のポリオール中間体を少なくとも1種のジイソシアネートおよび少なくとも1種の鎖延長剤と反応させることにより熱可塑性ポリウレタン樹脂を作製する。ポリオール中間体はポリエーテルポリオールであってもよく、少なくとも1種のジアルキレングリコール、および少なくとも1種のジカルボン酸またはそのエステルもしくは無水物から誘導してもよい。ポリオール中間体は、ポリアルキレングリコールおよび/またはポリ(ジアルキレングリコールエステル)であってもよい。好適なポリアルキレングリコールには、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマー、およびこれらの組み合わせがある。また、ポリオール中間体は、2つ以上の異なる種類のポリオールの混合物であってもよい。いくつかの実施形態では、ポリオール中間体は、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールを含む。
ポリマー成分は、2種以上のポリマーのブレンドであってもよい。こうしたブレンドに使用するのに好適なポリマーは、上述のポリマーのいずれかを含む。また、好適なポリマーとして、ポリエステル系TPU、ポリエーテル系TPU、ポリエステル基およびポリエーテル基の両方を含むTPU、ポリカーボネート、ポリオレフィン、スチレン系ポリマー、アクリルポリマー、ポリオキシメチレンポリマー、ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、またはこれらの組み合わせも挙げられる。
本明細書に記載のブレンドに使用するのに好適なポリマーとして、ホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。好適な例としては、
(i)ポリオレフィン(PO)、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン、エチレンプロピレンゴム(EPR)、ポリオキシエチレン(POE)、環状オレフィンコポリマー(COC)またはこれらの組み合わせ;
(ii)スチレン系、たとえばポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、スチレンブタジエンゴム(SBRまたはHIPS)、ポリαメチルスチレン、スチレン無水マレイン酸(SMA)、スチレン−ブタジエンコポリマー(SBC)(スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(SBS)およびスチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンコポリマー(SEBS)など)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンコポリマー(SEPS)、スチレンブタジエンラテックス(SBL)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)および/もしくはアクリル酸エラストマーで変性したSAN(たとえば、PS−SBRコポリマー)またはこれらの組み合わせ;
(iii)熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU);
(iv)ポリアミド、たとえばNylonTM、たとえばポリアミド6,6(PA66)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド12(PA12)、コポリアミド(COPA)またはこれらの組み合わせ;
(v)アクリルポリマー、たとえばポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、メタクリル酸メチルスチレン(MS)コポリマーまたはこれらの組み合わせ;
(vi)ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)またはこれらの組み合わせ;
(vii)ポリオキシエメチレン(polyoxyemethylene)、たとえばポリアセタール;
(viii)ポリエステル、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、コポリエステルおよび/またはポリエステルエラストマー(COPE)、たとえばポリエーテル−エステルブロックコポリマー、たとえばグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)ポリ乳酸(PLA)またはこれらの組み合わせ;
(ix)ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)またはこれらの組み合わせ;
あるいはこれらの組み合わせ
が挙げられる。
本明細書で使用する場合、ポリ塩化ビニル(PVC)、ビニルポリマーまたはビニルポリマー材料とは、ビニルハライドおよびビニリデンハライドのホモポリマーおよびコポリマーをいい、CPVCなどの後ハロゲン化ポリビニルハライドを含む。こうしたビニルハライドおよびビニリデンハライドの例として、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデンおよび同種のものがある。ビニルハライドおよびビニリデンハライドは相互に共重合していてもよいし、あるいは、各々が、少なくとも1種の末端CH=C<基を持つ1種または複数種の重合可能なオレフィン性モノマーと共重合していてもよい。こうしたオレフィン性モノマーの例として、α,β−オレフィン性不飽和カルボン酸、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、α−シアノアクリル酸および同種のもの;アクリル酸のエステル、たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、シアノアクリル酸エチル、アクリル酸ヒドロキシエチルおよび同種のもの;メタクリル酸のエステル、たとえばメタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、ヒドロキシエチルメタクリレートおよび同種のもの;ニトリル、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニトリルおよび同種のもの;アクリルアミド、たとえばメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドおよび同種のもの;ビニルエーテル、たとえばエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテルおよび同種のもの;ビニルケトン;スチレンおよびスチレン誘導体、たとえばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンおよび同種のもの;ビニルナフタレン、クロロ酢酸アリルおよびクロロ酢酸ビニル、酢酸ビニル、ビニルピリジン、メチルビニルケトン;ジオレフィン、たとえばブタジエン、イソプレン、クロロプレンおよび同種のもの;ならびに当業者に公知の種類の他の重合可能なオレフィン性モノマーを挙げることができる。一実施形態では、ポリマー成分は、ポリ塩化ビニル(PVC)および/またはポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。
また、本発明の組成物に使用するのに好適なポリマーは、低分子量ポリエーテルオリゴマーから誘導されるポリマーとして説明することができ、このポリマーは、比較的低い表面抵抗率および体積抵抗率を示すものの、一般に過剰レベルの抽出可能なアニオンを含まない。
本発明に有用な低分子量ポリエーテルオリゴマーは、約200〜約5000の数平均分子量を有するエチレンオキシドのホモポリマーを含んでもよい。また、低分子量ポリエーテルオリゴマーは、2種以上の共重合可能なモノマーのコポリマーを含んでもよく、この場合、モノマーの1つはエチレンオキシドであり、約200〜約20,000の数平均分子量を有する。
エチレンオキシドと共重合できるコモノマーの好例として、1,2−エポキシプロパン(プロピレンオキシド);1,2−エポキシブタン;2,3−エポキシブタン(シスおよびトランス);1,2−エポキシペンタン;2,3−エポキシペンタン(シスおよびトランス);1,2−エポキシヘキサン;2,3−エポキシヘキサン(シスおよびトランス);3,4−エポキシヘキサン(シスおよびトランス);1,2−エポキシヘプタン;1,2−エポキシデカン;1,2−エポキシドデカン;1,2−エポキシオクタデカン;7−エチル−2−メチル−1,2−エポキシウンデカン;2,6,8−トリメチル−1,2−エポキシノナン;スチレンオキシドが挙げられる。
エチレンオキシドとのコモノマーとして使用できる他のコモノマーには、シクロヘキセンオキシド;6−オキサビシクロ[3,1,0]−ヘキサン;7−オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタン;3−クロロ−1,2−エポキシブタン;3−クロロ−2,3−エポキシブタン(epxybutane);3,3−ジクロロ−1,2−エポキシプロパン;3,3,3−トリクロロ−1,2−エポキシプロパン;3−ブロモ−1−2−エポキシブタン、3−フルオロ−1,2−エポキシブタン;3−ヨード−1,2−エポキシブタン;1,1−ジクロロ−1−フルオロ−2,3−エポキシプロパン;1−クロロ−1,1−ジクロロ−2,3−エポキシプロパン;および1,1,1,2−ペンタクロロ−3,4−エポキシブタンがある。
コモノマーとして有用な少なくとも1種のエーテル結合を含む典型的なコモノマーには、エチルグリシジルエーテル;n−ブチルグリシジルエーテル;イソブチルグリシジルエーテル;t−ブチルグリシジルエーテル;n−ヘキシルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジルエーテル;ヘプタフルオロイソプロピルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル;4−メチルフェニルグリシジルエーテル;ベンジルグリシジルエーテル;2−フェニルエチルグリシジルエーテル;1,2−ジヒドロペンタフルオロイソプロピルグリシジルエーテル;1,2−トリヒドロテトラフルオロイソプロピルグリシジルエーテル;1,1−ジヒドロテトラフルオロプロピルグリシジルエーテル;1,1−ジヒドロノナフルオロペンチル(dihydranonafluoropentyl)グリシジルエーテル;1,1−ジヒドロペンタデカフルオロオクチルグリシジルエーテル;1,1−ジヒドロペンタデカフルオロオクチル−α−メチルグリシジルエーテル;1,1−ジヒドロペンタデカフルオロオクチル−β−メチルグリシジルエーテル;1,1−ジヒドロペンタデカフルオロオクチル−α−エチルグリシジルエーテル;2,2,2−トリフルオロエチルグリシジルエーテルが挙げられる。
エチレンオキシドと共重合するコモノマーとして有用な少なくとも1種のエステル結合を含む他のコモノマーとしていくつか例を挙げると、酢酸グリシジル;クロロ酢酸グリシジル;酪酸グリシジル;およびステアリン酸グリシジルがある。
エチレンオキシドと重合できる典型的な不飽和コモノマーには、アリルグリシジルエーテル;4−ビニルシクロヘキシルグリシジルエーテル;α−テルピニルグリシジルエーテル;シクロヘキセニルメチルグリシジルエーテル;p−ビニルベンジルグリシジルエーテル;アリルフェニル(allyphenyl)グリシジルエーテル;ビニルグリシジルエーテル;3,4−エポキシ−1−ペンテン;4,5−エポキシ−2−ペンテン;1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン;3,4−エポキシ−1−ビニルクロヘキセン;1,2−エポキシ−5−シクロオクテン;アクリル酸グリシジル;メタクリル酸グリシジル;クロトン酸グリシジル;グリシジル4−ヘキセノエートがある。
エチレンオキシドと共重合するのに好適な他の環状モノマーには、最大25個の炭素原子を含む4員環以上の環状エーテルがあるが、テトラヒドロピランおよびその誘導体を除く。4員環以上の例示的な環状エーテルには、オキセタン(1,3−エポキシド)、テトラヒドロフラン(1,5−エポキシド)およびオキセパン(1,6−エポキシド)、ならびにそれらの誘導体がある。
他の好適な環状モノマーは、最大25個の炭素原子を含む環状アセタールである。例示的な環状アセタールには、トリオキサン、ジオキソラン、1,3,6,9−テトラオキサシクロウンデカン、トリオキセパン、トロキソカン(troxocane)、ジオキセパン、およびそれらの誘導体がある。
他の好適な環状モノマーには、最大25個の炭素原子を含む環状エステルがある。例示的な環状エステルとして、β−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ζ−エナントラクトン、η−カプリルラクトン、ブチロラクトン、およびそれらの誘導体がある。その後、すぐ上に上述した方法により調製された低分子量ポリエーテルオリゴマーは、様々な鎖延長剤と反応させ、選択した塩で変性して本発明の静電気散逸性ポリマー添加剤または帯電防止剤を形成することができる。
ポリエステル−エーテルブロックコポリマーの好ましい実施形態は、エチレングリコール、テレフタル酸またはジメチルテレフタレートおよびポリエチレングリコールの反応生成物を含む。これら、および利用することができる他のポリエステル−エーテルコポリマーの他の例は、全体を援用するthe Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Vol.12,John Wiley & Sons, Inc.,NY,N.Y.,1988,49−52頁のほか、米国特許第2,623,031号;同第3,651,014号;同第3,763,109号;および同第3,896,078号に記載されている。
あるいは、低分子量ポリエーテルオリゴマーを反応させて、1つまたは複数の低分子量ポリエーテルオリゴマーブロック、および1つまたは複数のポリアミドブロックを含む静電気散逸剤を形成してもよい。あるいは、低分子量ポリエーテルオリゴマーを二酸の存在下でポリアミドと反応させてポリエーテルエステルアミドを形成してもよい。この種のポリマーに関するさらなる情報は、米国特許第4,332,920号で確認することができる。
まずポリエステル中間体について述べると、過剰当量のジエチレングリコールをかなり過小当量の脂肪族、好ましくは4〜10個の炭素原子を持つアルキルジカルボン酸、最も好ましくはアジピン酸と反応させることによりヒドロキシル末端飽和ポリエステルポリマーが合成される。
このヒドロキシル末端ポリエステルオリゴマー中間体は、さらに延長剤グリコールと共に大過剰当量の非ヒンダードジイソシアネートと、いわゆるワンショットで反応されて、すなわちオリゴマー、ジイソシアネートおよび延長剤グリコールを同時に一緒に反応されて、平均分子量が概ね約60,000〜約500,000、好ましくは約80,000〜約180,000、最も好ましくは約100,000〜約180,000の非常に高分子量の線状ポリウレタンを生成する。
あるいは、ポリエチレングリコールを含むエチレンエーテルオリゴマーグリコール中間体は、非ヒンダードジイソシアネートおよび延長剤グリコールと共反応されて高分子量ポリウレタンポリマーを生成してもよい。有用なポリエチレングリコールは、一般式H−(OCHCH−OHの線状ポリマーであり、nはエチレンエーテル繰り返し単位の数であり、nは少なくとも11、および11〜約115である。分子量ベースで見ると、有用なポリエチレングリコールの範囲は、約500〜約5000、好ましくは約700〜約2500の平均分子量を有する。本発明に有用な市販されているポリエチレングリコールは典型的には、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール1500、およびポリエチレングリコール4000と呼ばれるものである。
本発明によれば、高分子量熱可塑性ポリウレタンは、好ましくはワンショットプロセスでエチレンエーテルオリゴマーグリコール中間体、芳香族または脂肪族非ヒンダードジイソシアネート、および延長剤グリコールを一緒に反応させることにより生成される。モルベースで見ると、オリゴマーグリコール中間体1モルに対して延長剤グリコールの量は、約0.1〜約3.0モル、望ましくは約0.2〜約2.1モル、好ましくは約0.5〜約1.5モルである。モルベースで見ると、高分子量ポリウレタンポリマーは、延長剤グリコールとオリゴマーグリコールとの総モル数1.0(すなわち、延長剤グリコール+オリゴマーグリコール−1.0)に対して約0.97〜約1.02モル、好ましくは約1.0モルの非ヒンダードジイソシアネートを含む。
有用な非ヒンダードジイソシアネートは、芳香族の非ヒンダードジイソシアネートを含み、たとえば、1,4−ジイソシアナトベンゼン(PPDI)、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m−キシレンジイソシアネート(XDI)のほか、非ヒンダード環状脂肪族ジイソシアネート、たとえば1,4−シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、およびH12MDIが挙げられる。最も好ましいジイソシアネートはMDIである。好適な延長剤グリコール(すなわち、鎖延長剤)は、2〜6個の炭素原子を有し、第一級アルコール基のみを含む脂肪族短鎖グリコールである。好ましいグリコールとして、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサン−ジメタノール、ヒドロキノンジ(ヒドロキシエチル)エーテルおよび1,6−ヘキサンジオールがあり、最も好ましいグリコールは1,4−ブタンジオールである。
本発明によれば、ヒドロキシル末端エチレンエーテルオリゴマー中間体、非ヒンダードジイソシアネート、および脂肪族延長剤グリコールは、100℃を超える温度、通常約120℃にてワンショット重合プロセスで同時に共反応される。そうすると、反応は発熱性であり、反応温度は約200℃〜250℃超に上昇する。
ハロゲンフリーのリチウム含有塩
本発明の組成物は、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を含む。いくつかの実施形態では、その塩は、下記式で表されるものであり、
Figure 2016065251
式中、−X−、−X−、−X−および−X−は各々独立に−C(O)−、−C(R)−、−C(O)−C(R)−または−C(R)−C(R)−であり、RおよびRは各々独立に水素またはヒドロカルビル基であり、式中、所定のX基のRおよびRは結合して環を形成していてもよい。いくつかの実施形態では、塩は、上に示した式(II)で表されるものであっても、または上述の他の実施形態のいずれかであってもよい。
いくつかの実施形態では、塩は式Iで表されるものであり、式中、−X−、−X−、−X−および−X−は−C(O)−である。
好適な塩はさらに、リチウムビス(オキサレート)ボレートなどこうした塩の開環、〜エート(−ate)構造を含む。
いくつかの実施形態では、ハロゲンフリーのリチウム含有塩は、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムビス(グリコラト)ボレート、リチウムビス(ラクタト)ボレート、リチウムビス(マロナト)ボレート、リチウムビス(サリチレート)ボレート、リチウム(グリコラト,オキサラト)ボレートまたはこれらの組み合わせを含む。
この塩がポリマー反応生成物に結合する、および/または引き付けられる正確なメカニズムは完全には分かっていないが、この塩は意外にも、得られるポリマーの表面抵抗率および体積抵抗率を改善することができ、これを許容できない高レベルの抽出可能なアニオンの存在なしに達成し得る。さらに、静電気減衰時間は許容可能な範囲にとどまる、すなわち、減衰時間は早すぎることも、または遅すぎることもない。
また、本発明の組成物は、ESD添加剤として有効な1種または複数種の追加の塩をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、こうした追加の塩として、リチウム以外の金属を含む金属含有塩が挙げられる。こうした追加の塩としてはさらにハロゲン含有塩を挙げることができる。こうした塩には、金属含有塩、塩錯体、または非金属イオンもしくは分子と金属イオンとの結合により形成される塩化合物がある。存在する塩の量は、組成物全体のESD特性を向上させるのに効果な量であればよい。任意の塩成分は、ワンショット重合プロセスの間に加えられてもよい。
本発明に有用な追加の塩の例として、LiClO、LiN(CFSO、LiPF、LiAsF、LiI、LiCl、LiBr、LiSCN、LiSOCF、LiNO、LiC(SOCF、LiSおよびLiMRが挙げられ、MはAlまたはBであり、Rはハロゲン基、ヒドロカルビル基、アルキル基またはアリール基である。一実施形態では、塩は一般にリチウムトリフルオロメタンスルホンアミドと呼ばれるLiN(CFSOであるか、またはトリフルオロメタンスルホン酸のリチウム塩である。ワンショット重合に加えるように選択された塩の有効量は、ポリマー100重量部に対して少なくとも約0.10重量部、0.25重量部、あるいはさらには0.75重量部であってもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、スルホネート型アニオン性帯電防止剤をさらに含む。好適な例として、金属アルキルスルホネートおよび金属アルキル芳香族スルホネートがある。金属アルキルスルホネートは、アルキル基が1〜35個または8〜22個の炭素原子を有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属脂肪族スルホネートを含んでもよい。アルカリ金属はナトリウムおよびカリウムを含んでもよく、アルカリ土類金属はカルシウム、バリウムおよびマグネシウムを含んでもよい。金属アルキルスルホネートの特定の例として、n−ヘキシルスルホン酸ナトリウム、n−ヘプチルスルホン酸ナトリウム、n−オクチルスルホン酸ナトリウム、n−ノニルスルホン酸ナトリウム、n−デシルスルホン酸ナトリウム、n−ドデシルスルホン酸ナトリウム、n−テトラデシルスルホン酸ナトリウム、n−ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、n−ヘプタデシルスルホン酸ナトリウムおよびn−オクタデシルスルホン酸ナトリウムが挙げられる。金属アルキル芳香族スルホネートの特定の例としては、1〜35個または8〜22個の炭素原子を持つアルキル基で置換された1〜3個の芳香族核を含むスルホン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩がある。芳香族スルホン酸には、たとえば、ベンゼンスルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸、ジフェニル−4−スルホン酸およびジフェニルエーテル4−スルホン酸がある。金属アルキル芳香族スルホネートとして、たとえば、ヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。他の実施形態では、本発明の組成物はスルホネート型アニオン性帯電防止剤を実質的に含まないか、または含まない。
本発明の組成物は、イオン性液体などの非金属を含む帯電防止添加剤をさらに含んでもよい。好適な液体として、トリ−n−ブチルメチルアンモニウムビス−(トリフルオロエタンスルホニル)イミド(3MTMからFC−4400として入手可能)、イオン性液体の1種または複数種のBasionicsTM系列(BASFTMから入手可能)、および同様の材料が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明は、金属含有塩と共に共溶媒を使用することを許容する。いくつかの実施形態では、共溶媒を使用すると、塩の帯電を小さくして、ESD特性に同じ効果を与えることができる。好適な共溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、γブチロラクトン、およびN−メチル−2−ピロリドンが挙げられる。共溶媒が存在する場合、ポリマーの100重量部に対して少なくとも約0.10重量部、0.50重量部、あるいはさらには1.0重量部使用してもよい。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、本明細書に記載の共溶媒のいずれかもしくは全部を実質的に含まないか、または含まない。
他の実施形態では、本発明の組成物は、本明細書に記載の金属含有塩のいずれかもしくは全部を実質的に含まないか、または含まない、および/あるいは、上述の非ハロゲンリチウム含有塩を除いて任意のESD添加剤を実質的に含まないか、または含まない。
組成物全体における選択した塩の有効量は、ポリマー100部に対して少なくとも約0.10部、いくつかの実施形態では、少なくとも約0.25部、あるいはさらには少なくとも約0.75部であってもよい。いくつかの実施形態では、こうした量は、組成物中に存在する個々の塩に対する量である。他の実施形態では、こうした量は、組成物中に存在する全塩の総量に適用する。
追加添加剤
本発明の組成物は有用な追加添加剤をさらに含んでもよく、こうした添加剤は好適な量で利用すればよい。こうした任意の追加添加剤として、不透明顔料、着色剤、鉱物および/または不活性充填剤、安定剤、たとえば光安定剤、潤滑剤、UV吸収剤、加工助剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、および望ましいような他の添加剤が挙げられる。有用な不透明顔料には、二酸化チタン、酸化亜鉛およびチタネートイエローがある。有用な着色顔料には、カーボンブラック、イエローオキサイド、ブラウンオキサイド、ローシェンナもしくはバーントシェンナまたはローアンバーもしくはバーントアンバー、酸化クロムグリーン、カドミウム顔料、クロム顔料、ならびに他の混合金属酸化物および有機顔料がある。有用な充填剤としては、珪藻土(superfloss)粘土、シリカ、タルク、雲母、ウォラストナイト(wallostonite)、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムが挙げられる。必要に応じて、酸化防止剤などの有用な安定剤を使用してもよく、フェノール系酸化防止剤が挙げられるのに対し、有用な光安定剤には、有機ホスフェート、および有機スズチオレート(メルカプチド)がある。有用な潤滑剤としては、金属ステアレート、パラフィン油およびアミドワックスが挙げられる。有用なUV吸収剤には、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−ヒドロキシベンゾフェノンがある。また、添加剤を使用してTPUポリマーの加水分解安定性を向上させてもよい。上述したこれらの任意の追加添加剤は各々、本発明の組成物中に存在しても、または除外されてもよい。
これらの追加添加剤が存在する場合、本発明の組成物中に組成物の0または0.01重量パーセント〜5または2重量パーセント存在してもよい。こうした範囲は、組成物中に存在する各追加添加剤に別々に適用しても、または存在する全追加添加剤の総量に適用してもよい。
産業上の利用性
本明細書に記載の組成物は、上述のハロゲンフリーのリチウム含有塩を上述の固有散逸性ポリマーに混合することにより調製される。さらに、1種または複数種の追加の塩、ポリマーおよび/または添加剤が存在してもよい。塩は、様々な方法でポリマーに加えられてもよく、化学的またはin−situプロセスと定義され得る方法もあれば、物理的または混合プロセスと定義され得る方法もある。
いくつかの実施形態では、固有散逸性ポリマーにハロゲンフリーのリチウム含有塩をポリマーの重合中に加え、固有散逸性ポリマー組成物を得る。
いくつかの実施形態では、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を湿潤吸収により固有散逸性ポリマーに加え、固有散逸性ポリマー組成物を得る。
いくつかの実施形態では、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を固有散逸性ポリマーに配合および/またはブレンドして、固有散逸性ポリマー組成物を得る。
得られた本発明の組成物は、上述の固有散逸性ポリマーの1種または複数種と上述のハロゲンフリーのリチウム含有塩の1種または複数種との組み合わせを含む。組成物は有効量の塩を含んでもよく、前記塩はポリマーと適合性があるため、得られる組成物は、ASTM D−257で測定した場合、約1.0×10Ω/sq〜約1.0×1010Ω/sqの表面抵抗率を有し、さらに、この塩変性ポリマーは、塩化物アニオン、硝酸アニオン、リン酸アニオンおよび硫酸アニオンの4種すべての群から測定された抽出可能な全アニオンを約8,000ppb(parts per billion)未満を有し、約1,000ppbの前記塩化物アニオン、約100ppb未満の前記硝酸アニオン、約6,000ppb未満の前記リン酸アニオン、および約1,000ppb未満の前記硫酸アニオンを有する。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アスタチン原子またはこれらの組み合わせ(前記原子のイオンを含む)を実質的に含まないか、または含まない。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、および/もしくはアスタチン原子、ならびに/またはこれらの1種または複数種のイオンを含む塩および/もしくは他の化合物を実質的に含まないか、または含まない。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、全ハロゲン原子、ハロゲン含有塩、および/または他のハロゲン含有化合物を実質的に含まないか、または含まない。実質的に含まないとは、組成物が、10,000ppm(parts per million)未満、あるいはさらに10,000ppbのフッ素/フルオライド、塩素(chorine)/クロリド、臭素/ブロミド、ヨウ素/ヨージド、アスタチン/アスタチド、またはこれらの原子/そのイオンの組み合わせを含むことを意味する。
これらのポリマー組成物は、その有利なESDおよび/または固有散逸特性のため電子デバイスと共に使用されるプラスチックアロイの形成に有用である。組成物は、特にESD特性が懸念されるポリマー物品の調製に使用してもよい。上述の組成物を使用してもよい用途の例として、建設および建築材料および設備、機械のハウジング、製造設備、ならびにポリマーシートおよびフィルムが挙げられる。さらに詳細な例として、燃料処理設備、たとえば燃料ラインおよび蒸気戻し設備;事務用設備;クリーンルームおよび建築領域などの床のためのコーティング;クリーンルーム設備、たとえば衣類、床張り材、マット、電子パッケージ、ハウジング、チップホルダー、チップレール、運搬箱および運搬箱のふた;医療用応用品(application);電池部品、たとえば仕切りおよび/またはセパレーター等が挙げられる。本発明の組成物は、あるレベルのESD特性を必要とする任意の物品に使用することができる。
一実施形態では、本発明の組成物を使用して、電子部品の包装材料;リチウムイオン電池の構築に使用される電池内セパレーター;クリーンルーム消耗品および建築材料;帯電防止コンベヤーベルト;ファイバー;事務機器の部品;帯電防止衣類および靴、またはこれらの組み合わせとして使用されるポリマー物品を作製する。
組成物は、射出成形、圧縮成形、スラッシュ成形、押出、熱成形注型、回転成形、焼結および真空成形など様々な溶融加工技術を用いて使用され得る。また、本発明の物品は、懸濁プロセス、マス(mass)プロセス、エマルジョンプロセスまたは溶液プロセスにより作られた樹脂から作製してもよい。
上述の材料の一部は、最終配合物において相互作用することが知られており、したがって最終配合物の成分は、最初に加えた成分と異なる場合がある。たとえば、(たとえば、洗剤の)金属イオンは、他の分子の他の酸性またはアニオン性部位に移動することができる。金属イオンにより形成された製品は、本発明の組成物を利用して目的の用途で形成された製品を含めて、簡単に説明できない場合がある。それでも、こうしたすべての変性物および反応生成物は、本発明の範囲内に含まれる。本発明は、上述の成分を混合することにより調製された組成物を包含する。
本発明について、特に有利な実施形態を示す以下の実施例によりさらに説明する。これらの例は、本発明を説明するために提供するものであり、本発明を限定することを意図するものではない。
実施例セット1
PEG系TPUをリチウムビス(オキサレート)ボレート塩と混合することにより、一連のESD組成物を調製する。塩は、湿潤吸収によりTPUに加える。様々な塩レベルで複数のサンプルを調製し、組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット2
様々なポリマーをリチウムビス(オキサレート)ボレート塩と混合することにより、一連のESD組成物を調製する。各例に存在する塩の量は全組成物の2重量パーセントである。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット3
ポリエチレングリコール(PEG)系熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)をグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)系配合物に混合し、追加添加剤パッケージを加えることにより、一連の十分に配合されたESD組成物を調製する。PEG系TPUを塩と混合するが、各例で異なる塩を使用する。比較例3−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタン−スルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を約0.4重量%の添加率(treat rate)で含む。実施例3−Bは、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を約0.3重量%の添加率で含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット4
PEG系TPUをPETG系配合物に混合することにより、一連のESD組成物を調製する。各例に使用したPEG系TPUを塩と混合する。比較例4−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタン−スルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を含む。本発明の実施例は、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット5
PEG系TPUおよびPETG系TPUを追加添加剤パッケージと混合することにより、一連の十分に配合されたESD組成物を調製する。各例に使用したPEG系TPUを塩と混合する。比較例5−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタンスルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を約0.05重量%の添加率で含む。本発明の実施例は、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を約0.04重量%の添加率で含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット6
PEG系TPUおよびアクリルポリマーを追加添加剤パッケージと混合することにより、一連の十分に配合されたESD組成物を調製する。各実施例に使用したPEG系TPUを塩と混合する。比較例6−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタンスルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を約0.09重量%の添加率で含む。本発明の実施例は、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を約0.07重量%の添加率で含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット7
PEG系TPUおよびポリプロピレン系ポリマーを追加添加剤パッケージと混合することにより、一連の十分に配合されたESD組成物を調製する。各例に使用したPEG系TPUを塩と混合する。比較例7−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタンスルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を約0.4重量%の添加率で含む。本発明の実施例は、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を約0.3重量%の添加率で含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251
実施例セット8
PEG系TPUおよびスチレン系ポリマーを追加添加剤パッケージと混合することにより、一連の十分に配合されたESD組成物を調製する。各実施例に使用したPEG系TPUを塩と混合する。比較例8−Aは、リチウム(ビス)トリフルオロメタンスルホンイミド、ハロゲン含有リチウム塩を約0.3重量%の添加率で含む。本発明の実施例は、リチウムビス(オキサレート)ボレート塩、ハロゲンフリーのリチウム塩を約0.2重量%の添加率で含む。組成物のESD特性を測定する。この試験結果を下記表にまとめてある。
Figure 2016065251

これらの結果から、ハロゲンフリーのリチウム含有塩を利用する本発明の組成物は、ハロゲン含有塩および類似のESD添加剤を使用して得られるものと同等のESD特性を与えることが示される。
上記に言及した文書は各々本明細書に援用する。実施例を除いて、あるいは他に明示的に記載されている場合を除いて、材料の量、反応条件、分子量、炭素原子数および同種のものを特定する本説明の数量はすべて、「約」という語で修飾されているものと理解すべきである。他に記載がない限り、パーセントの値、ppmの値および部の値はすべて重量ベースである。他に記載がない限り、本明細書に言及した化学物質または組成物は各々、市販グレードに通常存在すると理解される異性体、副生成物、誘導体および他のこうした材料を含む可能性がある市販グレードの材料と解釈すべきである。しかしながら、各化学成分の量は、他に記載がない限り、化学材料に通常存在し得る任意の溶媒または希釈油を除いて示す。本明細書に記載された量、範囲および比率の上限および下限は、独立に組み合わせてもよいことを理解すべきである。同様に、本発明の各要素の範囲および量は、他の要素のいずれかの範囲または要素と一緒に使用してもよい。本明細書で使用する場合、他に定義しない限り、「実質的に含まない」という表現は、検討中の組成物の基本的および新規な特徴に大きな影響を与えない量を意味してもよく、いくつかの実施形態では、「実質的に含まない」は、当該材料の5重量%以下、4重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%または0.1重量%が存在することを意味することもあり、なお他の実施形態では当該材料の1,000ppm未満、500ppm、あるいはさらに100ppmが存在することを意味することもある。本明細書で使用する場合、「から本質的になる」という表現は、検討中の組成物の基本的および新規な特徴に大きな影響を与えない物質が含まれることを許容する。

Claims (1)

  1. 明細書中に記載の発明。
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