JP2016063609A - 運用計画策定装置、運用計画策定方法および運用計画策定プログラム - Google Patents

運用計画策定装置、運用計画策定方法および運用計画策定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】短い計算時間で不確実性をより正確に考慮した運用計画を求める。【解決手段】重み算出部42は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出する。運用計画算出部43は、対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで前記複数の発電機の運用計画を算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、運用計画策定装置、運用計画策定方法および運用計画策定プログラムに関する。
火力発電所および揚水式水力発電所の運用計画は、最適化問題として定式化される。この最適化問題は、発電機起動停止計画問題と呼ばれ、ラグランジュ緩和法や分枝切除法等を適用することで効率的に最適解または準最適解が得られる。発電機起動停止計画問題において、電力需要の予測誤差や再生可能エネルギーの出力予測誤差のような不確実性を考慮する各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1では、電力需要や風力発電、太陽光発電の想定値として、複数のシナリオを考慮し、全てのシナリオに対する平均発電費を最小化する運用計画を求める。
特許文献1では、シナリオと各シナリオの重みは与えられたものとしているが、不確実性を考慮した計画を立てるには、シナリオに不確実性の性質を反映させる必要がある。このため、複数のシナリオを用いた発電機起動停止計画問題で運用計画を作る場合、シナリオの生成法やその重みの与え方が重要となる。不確実性の確率分布(電力需要や風力発電出力、太陽光発電出力の確率分布)から標本抽出でシナリオを多数生成すれば、モンテカルロ法の原理によって、不確実性の性質がシナリオに適切に反映される。
特開2007−228676号公報 特開2010−213477号公報 特許第4980303号
Papavasiliou, A.; Oren, S.S.; and O’Neill. "Reserve requirements for wind power integration: a scenario-based stochastic programming framework". IEEE Trans. Power Syst. 2011, Vol. 26, No. 4, pp. 2197-2206
上記の技術では、運用計画の信頼性を向上させるためには、多数のシナリオを用いて運用計画を求める必要がある。しかしながら、シナリオ数を増やすと運用計画の最適化問題の計算にかかる計算時間が増加する。このため、例えば、限られた計算時間で運用計画を算出しようとする場合は、十分な数のシナリオを用いることができず、シナリオに偏りが生じ、得られる運用計画の信頼性が低下する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、短い計算時間で不確実性をより正確に考慮した運用計画を求めることができる運用計画策定装置、運用計画策定方法および運用計画策定プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の運用計画策定装置は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出する重み算出部と、前記対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、前記重み算出部により算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、前記対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで前記複数の発電機の運用計画を算出する運用計画算出部と、を有することを特徴とする。
本発明は、短い計算時間で不確実性をより正確に考慮した運用計画を求めることができるという効果を奏する。
図1は、代表点の重みの一例を示す図である。 図2は、運用計画策定装置の機能的な構成の一例を示す図である。 図3は、周辺確率を近似したヒストグラムの一例を示す図である。 図4は、運用計画策定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、需要の上限、下限の一例を示す図である。 図6は、複数シナリオで用いるシナリオの一例を示す図である。 図7は、発電機パラメータの一例を示す図である。 図8は、複数シナリオの評価結果の一例示す図である。 図9は、周辺化シナリオの評価結果の一例示す図である。 図10は、複数シナリオと周辺化シナリオの発電費の期待値を比較した結果の一例を示す図である。 図11は、複数シナリオと周辺化シナリオの計算時間を比較した結果の一例を示す図である。 図12は、運用計画策定プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
以下に、本発明にかかる運用計画策定装置、運用計画策定方法および運用計画策定プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
最初に、発電機の運用計画について説明する。近年、地球温暖化防止に向けては、化石燃料に由来する温室効果ガスの排出量を削減することが課題である。また、各種燃料の可採埋蔵量の減少による燃料価格の高騰が懸念されており、多様なエネルギー源を組み合わせて利用することが重要である。これらの課題を解決するエネルギー源として、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの活用が検討されている。
再生可能エネルギーの出力は、天候によって変わるため、再生可能エネルギーを大量に導入した場合の電力系統への影響が懸念されている。この影響を分析する手法の一つとして、発電機起動停止計画手法(Unit Commitment Method)が用いられている。以下では発電機起動停止計画手法を「UC手法」と呼ぶ。
UC手法は、最適化問題を解くことで、需給バランス等の制約条件を満たす経済的な電源の運転計画を求める手法である。UC手法では、事前に想定した電力需要に対する最適な発電機の起動停止および負荷配分を計算する。電力需要は、再生可能エネルギーを考慮する場合、再生可能エネルギーの出力分を差し引いたものとする。しかし、再生可能エネルギーを考慮する場合、計画時に想定する電力需要と運用時の電力需要とが異なることを考慮することが重要と考えられ、再生可能エネルギーの出力予測誤差を不確実性として最適化問題の中で取り扱う必要がある。近年、この再生可能エネルギーの不確実性を複数のシナリオで表現する手法が用いられている。
複数シナリオを用いるUC手法は、従来のUC手法と整合性があり、またモンテカルロ法の一種であることから理論的に妥当な方法である。しかし、モンテカルロ法で不確実性を正確に表現するには、十分に多くのシナリオが必要だが、UC手法の計算には、時間がかかるので使えるシナリオの数には制限がある。そして、限られた数のシナリオを用いる場合は、その不確実性の表現能力に疑問が残る。このため限られた数のシナリオでより正確に不確実性を表現する手法の開発が重要になる。
より正確に不確実性を表現する方法としては、各シナリオに対して重みをつける方法が検討されている。例えば、非特許文献1には、多数のシナリオの中から独自の基準で重要なシナリオを選び、選ぶ前と選んだ後でシナリオの時間帯毎の平均値のずれが最小になるように重みをつける方法が提案されている。しかし、シナリオ選択アルゴリズムを設計する必要があり、重みのつけ方も理論的に妥当ではないことが課題として残される。このようにシナリオの選択や重みづけについては、改善の余地がある。
そこで、本発明者は、基本的な制約条件のみを考慮したUC手法がシナリオを時間帯毎に独立なものへと単純化できることに着目し、新たな運用計画策定の手法を発明した。このような単純化をすると、シナリオの重みを、再生可能エネルギーの出力分を差し引いた需要の不確実性の一時間断面での確率(周辺確率)で決めることができる。本実施例では、このように確率で重みをつけたシナリオを周辺化シナリオと呼ぶ。この周辺化シナリオは、複数シナリオと同様に理論的な妥当性を有することを以下で説明する。
[通常のUC手法]
まず、通常のUC手法を説明する。通常のUC手法では、最適化問題を解くことで、発電機の起動停止計画を得る。この最適化問題をUC問題と呼ぶ。以下にUC問題の定式化の一例を示す。
通常のUC手法におけるUC問題の目的関数は、例えば、以下の式(1)になる。
Figure 2016063609
また、UC問題では、各種の制約条件を設定する。制約条件としては、例えば、需給バランス制約、発電機出力の上下限制約、上げ代・下げ代制約、最小起動時間制約・最小停止時間制約がある。なお、制約条件は、これらに限定されるものではない。例えば、上記の制約条件以外にも、揚水式水力やランプ制約、燃料消費量制約、潮流制約、運用計画を算出する対象期間の最初の時間帯の発電機の起動、停止を定めた初期条件、対象期間の最後の時間帯の発電機の起動、停止を定めた終端条件を制約条件として追加した定式化してもよい。
需給バランス制約は、例えば、以下の式(2)となる。
Figure 2016063609
発電機出力の上下限制約は、例えば、以下の式(3)となる。
Figure 2016063609
上げ代・下げ代制約は、例えば、以下の式(4)となる。
Figure 2016063609
最小起動時間制約・最小停止時間制約は、例えば、以下の式(5)〜(8)式となる。
Figure 2016063609
添え字「i」は、発電機番号を表し、「I」は、発電機番号の集合である。添え字「t」は、時間帯を表し、「T」は、計画期間に含まれる時間帯の添え字集合である。gi,tは、発電機番号iの発電機の時間帯tの出力である。gimaxは、発電機番号iの発電機giの出力の上限であり、giminは、発電機番号iの発電機giの出力の下限である。ui,tは、発電機の起動停止状態を示し、起動中を「1」とし、停止中を「0」とする。vup i,tは、時間帯tで起動した場合に「1」となり、それ以外で「0」の変数である。vDN i,tは、時間帯tで停止した場合に「1」となり、それ以外で「0」の変数である。MUTは、最小起動時間であり、MDTは、最小停止時間である。Dtは、計画段階で想定する電力需要(以下、単に「需要」とも呼ぶ)である。Dmin,tは、計画段階で想定する時間帯tの需要の下限であり、Dmax,tは、計画段階で想定する時間帯tの需要の上限である。
目的関数は、燃料費CFUEL i,tと起動費CUP i,tからなる。燃料費CFUEL i,tと起動費CUP i,tは、それぞれ発電機iの時間帯tでの燃料費と起動費を表す。
燃料費は、発電機出力の二次関数、または区分線形関数、一次関数などの燃料費関数で表現できる。燃料費関数として二次関数を用いた場合は、最適化計算に要する時間が長くなるので、高速な計算には区分線形関数か一次関数が適している。本実施例では、発電機giの燃料費は、例えば、以下の式(9)とする。
発電機giの燃料費= ai+bi・gi ・・・(9)
iは、発電機giが発電する際の固定費である。biは、発電機iが発電する際の発電量に応じた変動費の傾きを示すパラメータである。
起動費は、発電機の起動に要する費用である。本実施例では、発電機giの起動費は、例えば、以下の式(10)とする。
発電機iの起動費= ci・vup i,t ・・・(10)
iは、発電機iが1回起動する際の費用である。なお、ciは、全発電機で同じ値としてもよい。また、各発電機の起動費をそれぞれ固定値として計算を行ってもよい。
例えば、上記の式(2)に示した需給バランス制約は、各発電機の時間帯tの出力gi,tの合計が時間帯tの需要Dtと一致することを制約する条件である。上記の式(3)に示した発電機出力の上下限制約は、発電機iが起動している場合、発電機iの出力gi,tが発電機iの出力の上限gimaxと、出力の下限giminの間にあることを制約する条件である。上記の式(4)に示した上げ代・下げ代制約は、時間帯t毎に需要に対して各発電機を合わせて出力にどの程度の余裕を持たせるかを定める制約する条件である。例えば、式(4)は、時間帯tに起動中の各発電機の出力の下限gimin,tの合計が、時間帯tの需要の下限Dmin,t以下であり、時間帯tに起動中の各発電機の出力の上限gimax,tの合計が、時間帯tの需要の上限Dmax,t以上であることを定めている。上げ代・下げ代制約により、計画段階での需要の不確実性(予測誤差)に対応するための予備力が確保できる。式(5)は、起動した時間帯から最小起動時間MUTの間、起動中であることを制約する条件である。式(6)〜(8)は、一旦停止すると、最小停止時間MDTの間、停止中であることを制約する条件である。
式(9)、(10)を用いて、目的関数を線形とした場合、式(1)から(8)は、混合整数線形計画問題に属する。比較的小規模な混合整数線形計画問題は現実的な時間で厳密解を求めることができる。
[複数シナリオを用いたUC手法]
次に、複数シナリオを用いたUC手法を説明する。複数シナリオを用いたUC手法では、不確実性によって起こり得る需要の時系列として、いくつかの代表例をシナリオとして最適化問題へ組み込む。複数のシナリオを用いたUC問題では、各シナリオにおける発電機の起動停止のタイミングは共通とする。これは火力発電機では、起動停止を計画的に行う必要があるためである。その一方で、各発電機出力はシナリオ毎に最適化する。これは不確実性にあわせて発電機の出力を制約の範囲内で臨機応変に制御できるためである。すなわち、運用計画策定では、複数シナリオを用いてどのタイミングでどの発電機を起動停止するかのタイミングを求める。そして、求めた運用計画のタイミングで発電機を起動または停止し、起動中の発電機の出力を制御する。
複数シナリオを用いたUC問題では、シナリオを複数用いるため、発電機出力gと需要Dに対してシナリオを示す添え字「s」を新たに付け加えて、次のように書き換える。
目的関数は、上述の式(1)から、例えば、以下の式(11)になる。
Figure 2016063609
需給バランス制約は、上述の式(2)から、例えば、以下の式(12)になる。
Figure 2016063609
発電機出力の上下限制約は、上述の式(3)から、例えば、以下の式(13)になる。
Figure 2016063609
起動停止のタイミングは、全シナリオで共通なので、起動停止状態変数uには、添え字sをつけない。また、再生可能エネルギーを考慮する場合は、需要Dとして、電力需要から再生可能エネルギーの出力を引いたものを考える。以降、需要は再生可能エネルギーの出力を差し引いたものとする。
「S」は、シナリオの添え字の集合で、|S|がシナリオ数を表す。目的関数は、各シナリオの発電費の平均となっており、シナリオを需要の確率分布から標本抽出した場合は、目的関数がモンテカルロ積分となる。この場合、不確実性に対する発電費の期待値の推定量を最適化していることになるので、理論的に妥当な方法となる。
複数シナリオを用いたUC手法は、シナリオ数が1つの場合、通常のUC手法と一致する。このことから、複数シナリオを用いる方法は従来のUC手法との整合性がある。
複数シナリオを用いたUC手法では、発電費が不確実性に対してロバストになる。通常のUC手法では、計画時に想定したシナリオだけに最適化された計画が作成されるので、計画時に想定していないシナリオに対しては発電費が増加する可能性がある。複数シナリオを用いたUC手法では、複数の想定シナリオに対する平均的な発電費を最適化した計画を作成するので、想定外のシナリオに対しても発電費がロバストであることが期待できる。
複数シナリオを用いたUC手法では、運用計画の信頼性を向上させるためには、多数のシナリオを用いて運用計画を求める必要がある。しかしながら、シナリオ数を増やすと運用計画の最適化問題の計算にかかる計算時間が増加する。このため、例えば、限られた計算時間で運用計画を算出しようとする場合は、十分な数のシナリオを用いることができず、シナリオに偏りが生じ、得られる運用計画の信頼性が低下する。
[周辺化シナリオ]
次に、本提案手法である周辺化シナリオについて説明する。本発明者は、複数シナリオを用いたUC問題について、シナリオの時間的な連続性を無視することができることを見出した。つまり、ある時間帯tにおいて、ある二つのシナリオの需要を入れ替えた問題は、元の問題と数学的に等しい。これは式(1)から(8)で定義したUC問題では、時間帯tの発電機出力が時間帯tでの需要のみで決まり、その他の時間帯の需要の影響を受けないためである。本提案手法では、このようにシナリオの時間的な連続性を無視するため、時間的な連続性のある制約条件を考慮した場合は成り立たない。このため、本提案手法では、ランプ制約や燃料消費量制約などの時間的な連続性のある制約条件を除外する。ランプ制約とは、前の時間帯から変動可能な出力幅を示す制約である。燃料消費量制約とは、ある期間の間で発電機で使用可能な燃料から生じる制約である。制約条件は、影響が十分に小さければ、無視することができる。本実施例では、ランプ制約や燃料消費量制約は、影響が十分に小さいものとして、無視する。
シナリオの時間的な連続性を無視することができる場合は、ある時間帯の発電機出力がその時間帯の需要のみで決まるので、各時間帯の発電機出力の実現確率は、その時間帯での需要の確率(周辺確率)で決まる。このため、時間帯毎に独立なシナリオを考え、各シナリオの重みを時間帯毎に不確実性の周辺確率で決めることができる。
周辺化シナリオを用いたUC問題では、目的関数は、上述の式(1)、(11)から、例えば、以下の式(14)ように表せる。
Figure 2016063609
t,sはシナリオの重みである。各時間帯毎に、重みwt,sの合計は1とする。すなわち、各時間帯tに対して、Σwt,s=1とする。目的関数以外の定式化は複数シナリオを用いたUC問題と同じである。
通常、シナリオに重みをつける場合は、一つのシナリオに対して一つの重みをつける。しかし、周辺化シナリオでは、一つのシナリオでも時間帯によって重みが異なる。この理由は、周辺化シナリオでは時間帯毎に独立にシナリオを考えるためであり、添え字番号sが同じでも、シナリオ同士には関係がない。また、時間帯によってシナリオ数を変えることもできる。
周辺化シナリオを用いた手法は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、1以上の電力需要の代表点を設定する。例えば、時間帯毎に、当該時間帯の需要の上下限の間を等分割するように代表点を設定する。そして、各代表点の電力需要に対する重みを求める。例えば、需要が、時間帯毎に、当該時間帯の需要の上下限の間で正規分布するものとした場合、各代表点の重みを一時間断面での需要の確率(周辺確率)に比例するように決定する。図1は、代表点の重みの一例を示す図である。図1の例では、時間と需要と重みの3つの軸が示されている。図1の例では、時間毎に、需要の上限と下限の間に4つの代表点が配置されており、各代表点の重みの大きさが棒状に示されている。すなわち、各棒の位置が需要の代表点の位置であり、周辺化シナリオをあらわしており、棒の高さが周辺化シナリオの重みをあらわしている。図1の例では、時間帯毎に、代表点を等間隔に配置しているが、代表点を任意に配置することも可能である。その場合の重みの決定法は、例えば、後述の代表点の重みの決定方法を用いる。
このように周辺化シナリオと重みを決めると、目的関数は、リーマン和の計算になる。すなわち、複数シナリオでは、発電費の期待値をモンテカルロ積分で推定していたが、その計算をリーマン和で置き換えたものが周辺化シナリオである。複数シナリオと周辺化シナリオは、ともに、目的関数は、不確実性に対する発電費の期待値の推定量であり、シナリオ数を増やすことで、目的関数が発電費の期待値に近づいていくことから、両手法とも理論的に妥当な方法と考えられる。
複数シナリオ(モンテカルロ積分)では、標本抽出によるシナリオの偏りが、推定量の誤差につながる。これに対して、周辺化シナリオ(リーマン和)では、事前にシナリオの偏りを取り除くことができれば、推定量の誤差を小さくできる。UC問題では、需要の上下限を等分割するシナリオは、広範なシナリオを偏りなく考慮できる点で妥当なシナリオ生成法と考えられ、このため複数シナリオに比べて、目的関数が不確実性に対する発電費の期待値に近い値となることが期待できる。なお、需要は時間的な相関を持つと考えられるので、一時間断面での需要の確率の取り扱いには注意を要する。ここでの一時間断面の確率とは、周辺確率である。周辺確率が陽に得られない場合でも、多数のシナリオを標本抽出し、時間帯毎にヒストグラムを作れば周辺確率を計算できる。
[運用計画策定装置の構成]
次に、本願の提案手法を適用した運用計画策定装置10の構成について説明する。図2は、運用計画策定装置の機能的な構成の一例を示す図である。図2に示すように、運用計画策定装置10は、表示部20と、入力部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。運用計画策定装置10は、図2に示した機能部以外にも既知の各種の機能部を有してもよい。例えば、運用計画策定装置10は、他の端末と通信を行う通信インタフェース部などを有してもよい。
表示部20は、各種情報を表示する表示デバイスである。表示部20としては、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスが挙げられる。表示部20は、各種情報を表示する。例えば、表示部20は、各種の操作画面や策定された運用計画を表示する。
入力部21は、各種の情報を入力する入力デバイスである。例えば、入力部21としては、運用計画策定装置10に接続されたキーボードやマウス、運用計画策定装置10に設けられた各種のボタン、表示部20上に設けられた透過型のタッチセンサなどの入力デバイスが挙げられる。なお、図2の例では、機能的な構成を示したため、表示部20と入力部21を別に分けているが、例えば、タッチパネルなど表示部20と入力部21を一体的に設けたデバイスで構成してもよい。
記憶部22は、各種のデータを記憶する記憶デバイスである。例えば、記憶部22は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部22は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。
記憶部22は、制御部23で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部22は、後述する運用計画策定処理を実行する運用計画策定プログラムを含む各種のプログラムを記憶する。さらに、記憶部22は、制御部23で実行されるプログラムで用いられる各種データを記憶する。例えば、記憶部22は、目的関数データ30と、制約条件データ31と、パラメータデータ32と、運用計画データ33とを記憶する。
目的関数データ30は、運用計画の算出に用いる目的関数に関する情報を記憶したデータである。例えば、目的関数データ30には、式(14)に示した目的関数や、式(9)、(11)示した目的関数で用いる燃料費関数のデータが記憶される。
制約条件データ31は、各種の制約条件に関する情報を記憶したデータである。例えば、制約条件データ31には、式(2)〜(8)に示した各種の制約条件が記憶される。
パラメータデータ32は、目的関数や制約条件、運用条件など演算で用いる各種のパラメータの情報を記憶したデータである。例えば、パラメータデータ32には、式(9)に示した各発電機の燃料費を定めるai、biの値や、運用計画を算出する対象期間、対象期間の時間帯毎の需要の上限、下限、上限と下限の間の需要の確率分布などが記憶される。
目的関数データ30、制約条件データ31およびパラメータデータ32は、必要に応じて管理者により入力部21から登録される。なお、目的関数データ30、制約条件データ31およびパラメータデータ32は、ネットワークを介して他の端末装置から登録されてもよい。
運用計画データ33は、最適化問題を解くことで算出された各発電機の運用計画に関する情報を記憶したデータである。
制御部23は、運用計画策定装置10を制御するデバイスである。制御部23としては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。制御部23は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部23は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部23は、受付部40と、配置部41と、重み算出部42と、運用計画算出部43と、出力制御部44とを有する。
受付部40は、各種の受け付けを行う。例えば、受付部40は、運用計画に関する各種の情報の入力や運用計画に関する各種の操作指示を受け付ける。例えば、受付部40は、不図示の操作画面を表示部20に表示させ、入力部21からの入力操作により各種の操作指示を受け付ける。例えば、受付部40は、各発電機の燃料費を定めるai、biの値や、運用計画を算出する対象期間、対象期間の時間帯毎の需要の上限、下限、上限と下限の間の需要の確率分布など各種のパラメータを受け付ける。受付部40は、受け付けたパラメータのデータをパラメータデータ32に格納する。また、例えば、受付部40は、運用計画の策定指示などの各種の操作指示を受け付ける。
配置部41は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、1以上の電力需要の代表点を配置する。例えば、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の、運用計画で重視する事象に対して影響度の高い部分に代表点を密に配置する。例えば、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に等間隔で代表点を配置する。このように等間隔で代表点を配置することにより、不確実性を全体的に考慮できる。なお、本実施例では、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に自動的に代表点を配置するが、入力部21から代表点の配置の操作指示に応じて代表点を配置してもよい。また、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、配置する代表点の数が異なってもよい。
重み算出部42は、配置部41により配置された代表点の電力需要に対する重みを算出する。例えば、重み算出部42は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、代表点の電力需要に対する重みの合計が1となるように、当該上限および下限の間に設定された代表点の電力需要に対する重みを算出する。時間帯毎の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布は、例えば、入力部21から予め与えられるものとしてもよい。また、時間帯毎の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布は、上限および下限の間で需要が正規分布であるものとして求めてもよい。
ここで、ある時間帯において、不確実性の周辺確率が与えられた際の、代表点の重みの決定方法をより具体的に説明する。重みを決定するために、図3に示すような周辺確率を近似したヒストグラムを考える。図3は、周辺確率を近似したヒストグラムの一例を示す図である。各ビンが代表点を一つ含むようにヒストグラムを作り、各代表点の重みはビンの面積とする。例えば、各ビンの幅は管理者が事前に決め、ビンの高さは、ビンの面積(=「高さ×幅」)が次の条件を満たすように決める。その条件は、周辺確率をp(x)、ビンの範囲をaからb、ビンの高さをhとすれば、ビンの高さが、以下の式(15)を満たすところである。
Figure 2016063609
この積分を容易に計算できない場合や、より簡単に計算したい場合は、ビン内の任意の周辺確率の値(例えば、aとbの中点はp((b−a)/2)をpxとして以下の式(16)のように近似してもよい。
Figure 2016063609
この近似を用いると、例えば、代表点を等間隔に配置し、各ビンの幅(b−a)が等しいと想定した場合、各代表点での周辺確率に比例し、和が1となるように正規化した値を重みとして使うことができる。
運用計画算出部43は、運用計画の算出を行う。例えば、運用計画算出部43は、制約条件データ31の制約条件やパラメータデータ32に基づき、式(14)に示す目的関数の最適化問題を解くことで複数の発電機の運用計画を算出する。この最適化問題では、対象期間の時間帯毎に、各発電機の起動、停止が求まる。また、代表点毎に、代表点の需要を得るための各発電機の出力が求まる。運用計画算出部43は、算出結果を各発電機の運用計画として運用計画データ33に格納する。
出力制御部44は、算出された運用計画データ33の出力の制御を行う。例えば、出力制御部44は、対象期間の時間帯毎に、各発電機の起動、停止や、代表点毎に、代表点の需要を得るための各発電機の出力を表示部20に表示させる。また、例えば、出力制御部44は、運用計画データ33を外部の端末装置へ出力する。これにより、管理者は、出力された情報から対象期間の時間帯毎の各発電機の運用計画を把握できる。
[処理の流れ]
本実施例に係る運用計画策定装置10が発電機の運用計画を策定する運用計画策定処理の流れについて説明する。図4は、運用計画策定処理の手順の一例を示すフローチャートである。この運用計画策定処理は、所定のタイミング、例えば、運用計画の策定が指示されたタイミングで実行される。
図4に示すように、配置部41は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に等間隔で代表点を配置する(S10)。重み算出部42は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、配置された代表点の電力需要に対する重みを算出する(S11)。運用計画算出部43は、制約条件データ31の制約条件やパラメータデータ32に基づき、式(14)に示す目的関数の最適化問題を解くことで複数の発電機の運用計画を算出する(S12)。運用計画算出部43は、算出結果を運用計画データ33に格納し(S13)、処理を終了する。
[複数シナリオと周辺化シナリオの比較]
次に、複数シナリオと周辺化シナリオそれぞれを用いて得られる起動停止計画の発電費を、具体例を用いて比較する。需要の不確実性を考える場合、計画時にシナリオとして想定する需要と、運用時に生じる需要は異なる。このため、運用時の発電費で計画を評価する必要がある。そこで、複数シナリオと周辺化シナリオでそれぞれ運用計画を求めて、運用時の発電費で計画を評価する。運用時の発電費は、多数のシナリオを用いたモンテカルロ法により推定する。本実施例では、1000本のシナリオを用いてモンテカルロ法により求めた発電費を運用時の発電費と推定する。
最初に、評価の際の条件について説明する。起動停止計画の運用時の発電費は、起こり得る全ての需要系列に対する発電費の平均値と考えることができる。すなわち、起動停止計画の運用時の発電費は、需要の確率分布に対する発電費の期待値である。発電費の期待値を正確に求めることは難しいが、その推定値はモンテカルロ法で求まる。モンテカルロ法では需要の確率分布から標本抽出で複数の需要系列(シナリオ)を生成し、これらの需要系列それぞれに対して、経済負荷配分問題を解くことで得られる発電費の平均値が期待値の推定値となる。なお、経済負荷配分問題とは、得られた起動停止計画に基づき、UC問題の起動停止状態変数を固定したものである。
UC問題としては、上述の式(1)から(8)を用いる。需要については、需要の上限、下限を図5に示すものとする。図5は、需要の上限、下限の一例を示す図である。図5の例では、運用計画を算出する対象期間として1〜24の時間帯毎の需要の上限、下限が示されている。需要の確率は、各時間帯で独立な正規分布とし、その平均は上限値と下限値を足して二で割ったものとし、標準偏差は、平均からの上限値または下限値までの大きさの半分となるようにする。複数シナリオおよびモンテカルロ法による評価のためのシナリオはこの正規分布からの標本抽出で生成するが、標本抽出時に上限値を上回る、あるいは下限値を下回る場合は、再度標本抽出しなおす。
周辺化シナリオについては、上述のように、上限値と下限値とその間の等分割点を代表点としたシナリオに用いる。複数シナリオとシナリオ数を比較し易くするため、周辺化シナリオの各時間帯の代表点の数(シナリオ数)は、同一とする。各シナリオの重みは、前述の正規分布の確率密度関数に比例し、重みの和が1となる値を用いる。
シナリオ数は、複数シナリオ、周辺化シナリオともに2から50までシナリオ数を変えて計画を求める。複数シナリオは乱数の種によって得られるシナリオが異なるので、乱数の種を変えて10回試行を行う。モンテカルロ法による評価では、運用時の発電費の推定に用いるための1000本のシナリオは、計画を求める際に用いるシナリオとは別に生成する。図6は、複数シナリオで用いるシナリオの一例を示す図である。図6の例では、複数シナリオで用いる5本のシナリオが示されている。なお、評価を通してこの1000本のシナリオは、同じものを使うので、モンテカルロ法で評価した発電費の大きさで、計画同士を比較できる。
発電機の燃料費関数は、上述の式(9)を用いる。発電機パラメータは、図7に示すものとする。図7は、発電機パラメータの一例を示す図である。図7では、行が各発電機に対応している。一列目は発電機番号を示している。二列目、三列目が発電機出力の上下限、四列目、五列目が燃料費関数のパラメータ、六列目、七列目が最小起動時間・最小停止時間である。起動費はゼロとする。
運用計画を求める対象期間は、t=1からt=24までの24時間帯とする。MUTとMDTについては起動停止変数の初期条件と終端条件が必要になる。これについては、仮想的に時間帯t=24の次に時間帯t=1が続くものと考える。最適化手法にはGurobiの分枝切除法を用い、厳密解を求める。
複数シナリオの評価結果について説明する。図8は、複数シナリオの評価結果の一例示す図である。横軸は、シナリオ数を示し、縦軸は、発電費を示している。図8の例では、計画時の発電費とモンテカルロ法で評価した発電費の期待値が示されている。各シナリオ数での計画時の発電費は、乱数を変えてシナリオを生成し、計画を求めた場合の10試行の平均である。複数シナリオの発電費の期待値は、求めた計画に沿って対象期間の時間帯に各発電機を起動、停止させた際に、計画を求める時に用いたシナリオとは別の、1000本のシナリオに対する発電費の平均値である。図8に示されるように、期待値は、シナリオ数の増加とともに減少することが確認できる。これに対して、計画時の発電費は、ばらついている。モンテカルロ積分の性質上、このばらつきはシナリオ数の増加とともに減少するが、図8に示されるように、顕著な減少傾向は見られない。
次に、周辺化シナリオの評価結果について説明する。図9は、周辺化シナリオの評価結果の一例示す図である。横軸は、シナリオ数を示し、縦軸は、発電費を示している。図9の例でも、計画時の発電費とモンテカルロ法で評価した発電費の期待値を示している。周辺化シナリオの発電費の期待値は、シナリオ数が2本から10本までは減少傾向にあり、それ以降はほとんど変動しない。一方、計画時の発電費は、シナリオ数の増加とともに減少する傾向がある。また発電費の期待値よりも計画時の発電費の方が高い点が、複数シナリオの結果と異なる。
図10は、複数シナリオと周辺化シナリオの発電費の期待値を比較した結果の一例を示す図である。横軸は、シナリオ数を示し、縦軸は、発電費の期待値を示している。複数シナリオでは、上述の10回試行した「平均」と、10回試行した中でもっとも発電費の期待値が高い計画のケースを「最高」とし、低い計画のケースを「最低」として示している。図10に示されるように、平均的な複数シナリオの計画に比べると、周辺化シナリオで得られる計画の方が発電費の期待値が低い。特にシナリオ数が15以下の場合に着目し、複数シナリオの発電費が最高のケースと比較すると、周辺化シナリオを用いることで発電費の期待値を0.1%から0.4%程度改善できている。
次に得られる計画の発電費のばらつきに着目する。複数シナリオでは、標本抽出の度に異なるシナリオが得られるので、同数のシナリオを用いたとしても得られる計画が変化する。図10の最高ケースと最低ケースの差をみると、シナリオ数を増やせばその差は小さくなるが、シナリオ数を50本にしても差がゼロにはならない。一方で、周辺化シナリオではシナリオ数を変えても計画時の発電費のばらつきが小さい。
次に、複数シナリオと周辺化シナリオの計算時間を比較した結果を説明する。図11は、複数シナリオと周辺化シナリオの計算時間を比較した結果の一例を示す図である。横軸は、シナリオ数を示し、縦軸は、計算時間を示している。複数シナリオでは、10回試行の平均計算時間を示している。図11に示されるように、複数シナリオと周辺化シナリオでは計算時間は同程度といえる。
このように、図9、図10に示すように、計画時の発電費と発電費の期待値の差に注目して複数シナリオと周辺化シナリオを比べると、その差は周辺化シナリオの方が小さい。なお、図9に示した複数シナリオの計画時の発電費は10回試行の平均を示している。これより周辺化シナリオの重みが適切に設定されているものと考えられる。
図10から、シナリオ数が50本以下では、複数シナリオの代わりに周辺化シナリオを用いることで、発電費の期待値が改善できることがわかる。また、周辺化シナリオでは、得られる計画の発電費の期待値のばらつきが少なく、周辺化シナリオの方が信頼性は高いと考えられる。
十分にシナリオ数が多ければ複数シナリオと周辺化シナリオで得られる計画は、ほぼ一致するが、十分な数のシナリオ数を事前に知ることはできず、まずは周辺化シナリオを適用し信頼性の高い計画を得ることが有用である。また、複数シナリオと周辺化シナリオの計算時間は、同程度であり、その計算時間は、シナリオ数におおよそ比例して増える。このため、例えば、多数の発電機を考慮する場合や、計画期間を1週間程度と長く設定する場合、時間刻みを短くする場合は、UC問題の規模が大きくなり、多数のシナリオを用いることが難しくなる。このような場合にも周辺化シナリオが有効である。また、多数の検討を行うためには、計算時間は短い方が好ましく、周辺化シナリオを用いて少ないシナリオ数で計画を求めることが有用である。
[効果]
上述してきたように、本実施例に係る運用計画策定装置10は、運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出する。そして、運用計画策定装置10は、対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで複数の発電機の運用計画を算出する。これにより、運用計画策定装置10は、短い計算時間で不確実性をより正確に考慮した運用計画を求めることができる。
また、本実施例に係る運用計画策定装置10は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯に設定された代表点の電力需要に対する重みの合計が1となるように重みを算出する。これにより、運用計画策定装置10は、代表点の電力需要に対する重みの合計が1となるように重みを算出することにより、発電機の運用計画を精度よく算出できる。
また、本実施例に係る運用計画策定装置10は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に等間隔で代表点を配置する。これにより、運用計画策定装置10は、不確実性を全体的に考慮して、発電機の運用計画を算出できる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、開示の技術は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
例えば、上記の実施例では、配置部41が、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に等間隔で代表点を配置する場合について説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に、電力需要の確率分布の高いところを疎に、電力需要の確率分布の低いところを密に代表点を配置してもよい。このように電力需要の確率分布の高いところを疎に、電力需要の確率分布の低いところを密に代表点を配置することにより、一度起こると、発電費に大きな影響を与えるレア事象をより正確に考慮できる。例えば、年間を通して最大となるような電力需要が生じる場合は、生起確率は低いが、発電費に大きな影響を与える可能性がある。また、例えば、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間に、電力需要の確率分布の高いところを密に、電力需要の確率分布の低いところを疎に代表点を配置してもよい。このように上限および下限の間に、電力需要の確率分布の高いところを密に、電力需要の確率分布の低いところを疎に代表点を配置することにより、よく起こる事象を重点的に考慮できる。また、配置部41は、対象期間の時間帯毎に、配置する代表点の数が異なってもよい。例えば、配置部41は、影響度の高い時間帯については代表点の数を多く配置し、影響度の低い時間帯については代表点の数を少なく配置してもよい。例えば、配置部41は、夜間など需要の上限と下限の差が相対的に小さい時間帯については配置する代表点の数を少なし、日中、特に昼前後など需要の上限と下限の差が相対的に大きい時間帯については配置する代表点の数を多くしてもよい。影響度の低い時間帯については配置する代表点の数を少なくすることにより、運用計画を演算する際に計算量を減らすことができる。また、影響度の高い時間帯については配置する代表点の数を多くすることにより、運用計画を精度よく求めることができる。
また、上記の実施例では、運用計画策定装置10では、発電機として火力発電機の運用計画を策定する場合について説明したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、発電機として火力発電機と揚水式水力発電の運用計画を策定してもよい。このように揚水式水力発電を考慮する場合は、次の定数、変数、制約条件を追加する。例えば、制約条件として、発電状態と揚水状態の制約、出力制約、入力制約、貯水池の容量制約、貯水量の時間変化に関する制約を追加する。
発電状態と揚水状態の制約は、例えば、以下の式(17)となる。
Figure 2016063609
出力制約は、例えば、以下の式(18)となる。
Figure 2016063609
入力制約は、例えば、以下の式(19)となる。
Figure 2016063609
貯水池の容量制約は、例えば、以下の式(20)となる。
Figure 2016063609
貯水量の時間変化に関する制約は、例えば、以下の式(21)となる。
Figure 2016063609
caは、貯水池の容量である。ηは、エネルギー損失を示す定数であり、例えば、0.7程度の値とする。htは、時刻tでの貯水量変数(kWh換算)である。gPS tは、揚水式水力の出力である。dPS tは、揚水式水力の入力変数(揚水時の電力消費量)である。uDCHG tは、発電状態を示す変数であり、発電状態の場合に「1」となり、それ以外で「0」の変数である。uCHG tは、揚水状態を示す変数であり、揚水状態の場合に「1」となり、それ以外で「0」の変数である。
また、需給バランス制約は、上述の式(12)から、例えば、以下の式(22)になる。
Figure 2016063609
なお、火力発電機出力のgには添え字sをつけるが、揚水の出力gPSには添え字sをつけない。同様に、需要Dには添え字sをつけるが、揚水の入力dPSには添え字sをつけない。これは、揚水式水力の運用は共通と考えるためである。
また、上げ代・下げ代制約は、上述の式(4)から、例えば、以下の式(23)、(24)になる。
Figure 2016063609
運用計画策定装置10は、このような制約条件で目的関数の最適化問題を解くことにより、火力発電機と揚水式水力発電の運用計画を求めることができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的状態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、受付部40、配置部41、重み算出部42、運用計画算出部43および出力制御部44の各処理部が適宜統合されてもよい。また、各処理部の処理が適宜複数の処理部の処理に分離されてもよい。さらに、各処理部にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
[運用計画策定プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータシステムの一例を説明する。図12は、運用計画策定プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
図12に示すように、コンピュータ300は、CPU(Central Processing Unit)310、HDD(Hard Disk Drive)320、RAM(Random Access Memory)340を有する。これら300〜340の各部は、バス400を介して接続される。
HDD320には上記の受付部40、配置部41、重み算出部42、運用計画算出部43および出力制御部44と同様の機能を発揮する運用計画策定プログラム320aが予め記憶される。なお、運用計画策定プログラム320aについては、適宜分離しても良い。
また、HDD320は、各種情報を記憶する。例えば、HDD320は、OSや周辺化シナリオの目的関数、各種の制約条件、各種のパラメータなど運用計画の策定に用いる各種データを記憶する。
そして、CPU310が、運用計画策定プログラム320aをHDD320から読み出して実行することで、実施例の各処理部と同様の動作を実行する。すなわち、運用計画策定プログラム320aは、受付部40、配置部41、重み算出部42、運用計画算出部43および出力制御部44と同様の動作を実行する。
なお、上記した運用計画策定プログラム320aについては、必ずしも最初からHDD320に記憶させることを要しない。
例えば、コンピュータ300に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」にプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ300に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
10 運用計画策定装置
22 記憶部
23 制御部
30 目的関数データ
31 制約条件データ
32 パラメータデータ
33 運用計画データ
40 受付部
41 配置部
42 重み算出部
43 運用計画算出部
44 出力制御部

Claims (8)

  1. 運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出する重み算出部と、
    前記対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、前記重み算出部により算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、前記対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで前記複数の発電機の運用計画を算出する運用計画算出部と、
    を有することを特徴とする運用計画策定装置。
  2. 対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の、運用計画で重視する事象に対して影響度の高い部分に代表点を密に配置する配置部をさらに有し、
    前記重み算出部は、対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、前記配置部により配置された代表点の電力需要に対する重みを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の運用計画策定装置。
  3. 前記配置部は、上限および下限の間に等間隔で代表点を配置する
    ことを特徴とする請求項2に記載の運用計画策定装置。
  4. 前記配置部は、上限および下限の間に、電力需要の確率分布の高いところを疎に、電力需要の確率分布の低いところを密に代表点を配置する
    ことを特徴とする請求項2に記載の運用計画策定装置。
  5. 前記配置部は、上限および下限の間に、電力需要の確率分布の高いところを密に、電力需要の確率分布の低いところを疎に代表点を配置する
    ことを特徴とする請求項2に記載の運用計画策定装置。
  6. 前記運用計画算出部は、発電機毎に、発電量の上限、発電量の下限、最小起動時間、最小停止時間を発電機に関する制約条件として、最適化問題を解くことで前記対象期間の時間帯毎の前記複数の発電機の起動および停止の運用計画を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の運用計画策定装置。
  7. 運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出し、
    前記対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、前記対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで前記複数の発電機の運用計画を算出する
    処理をコンピュータが実行する運用計画策定方法。
  8. 運用計画を算出する対象期間の時間帯毎に、当該時間帯の電力需要の上限および下限の間の電力需要の確率分布から、当該上限および下限の間に設定された1以上の代表点の電力需要に対する重みを算出し、
    前記対象期間の時間帯毎に、代表点の電力需要を複数の発電機により発電する発電費を、算出された当該代表点の電力需要の重みで重み付けし、前記対象期間の重み付けされた代表点の発電費を合計した総発電費を目的関数とする最適化問題を解くことで前記複数の発電機の運用計画を算出する
    処理をコンピュータに実行させる運用計画策定プログラム。
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