JP2016061988A - エレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイス - Google Patents

エレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイス Download PDF

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【課題】本発明は、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供することを課題とする。【解決手段】Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物であるエレクトロクロミック材料を用いることにより、前記課題を解決できる。【選択図】図6

Description

本発明は、エレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスに関する。
黒色を示すエレクトロクロミック材料の開発は困難とされてきた。材料の吸収スペクトルは材料の化学構造に応じて決まり、吸収スペクトルの半値幅は、通常100nm以下であるため、単色を吸収するものはあるが、可視光領域全域にわたって、光吸収するような半値幅の広いエレクトロクロミック材料は得られていないためである。
黒色を示すエレクトロクロミック材料の報告はある。
例えば、特許文献1は、互いに対向する第1電極層及び第2電極層と、前記第1電極層上の、印加される電圧によって、カラー色相または黒色を示したり、あるいは透明になるエレクトロクロミック(電気変色)材料を含むエレクトロクロミック(電気変色)層と、前記エレクトロクロミック(電気変色)層と接触し、前記第1電極層と前記第2電極層との間に位置する電解質層と、前記第2電極層上の反射層と、を含む反射型カラー表示素子に関するものであり、酸化状態で赤色を示し、還元状態で黒色を示すエレクトロクロミック(電気変色)材料が開示されている。
特許文献2は、不揮発表示装置であって、内部構造に起因した色を呈する構造起因呈色素子を含む第2表示部と、前記第2表示部よりユーザ側の位置に配置されたエレクトロクロミック層を含む第1表示部と、前記第1表示部及び第2表示部を支持する透明基材と、を備え、前記第1表示部と前記第2表示部とで色の情報を表示すると共に、当該色の情報を無給電で保持することを特徴とする不揮発表示装置に関するものであり、前記第1表示部は、透明基材の他方の面に形成された透明な第2電極と、エレクトロクロミック材料により形成されたエレクトロクロミック層と、前記エレクトロクロミック層に接して設けられた電解質層と、前記電解質層と前記エレクトロクロミック層との積層体を挟むように前記第2電極と対向して設けられた透明な第1電極と、を備えており、少なくとも1つの前記第1表示部の前記第2電極に、白色又は黒色を呈する下地色膜を形成したものが開示されている。
特許文献3は、黒を含む着色された画像が表示される表示体と、前記表示体の画面内において指定された位置を取得する位置取得部と、前記表示体の画面内において指定された領域を前記位置取得部によって取得された位置を用いて特定し、該特定された領域に予め定められた形状の着色されていない図形が表示されるように、前記表示体の当該領域を制御する制御部とを有する表示装置に関するものであり、前記表示体はエレクトロクロミック表示体であるものが開示されている。
特許文献4は、少なくとも炭素材料を含有し、該炭素材料の表面に含窒素官能基が配向し、かつ該含窒素官能基に電気化学的に酸化還元されうる補助化合物が固定化されている電気化学的表示素子用電極に関するものであり、対向電極間に、金属塩化合物を含有した電解質層および白色散乱物を有し、かつ対向電極の少なくとも一方が、電気化学的表示素子用電極であり、かつ該対向電極間に電圧を印加することにより、黒色と白色を表示する表示素子が開示されている。
特許文献5は、少なくともカラーフィルター、透明状態と黒色状態が任意に切り替わる表示層、白色反射層を有することを特徴とするカラー表示素子に関するものであり、透明状態と黒色状態が任意に切り替わる前記表示層が、導電性または半導体性微粒子に有機エレクトロクロミック化合物を担持したエレクトロクロミック組成物を含むものであるものが開示されている。
しかし、これらは、色純度、色変換速度、色変換の明瞭さ等の点で、ディスプレイに必要とされる黒色表示の要求を満たすものではない。
そのため、黒色を示すエレクトロクロミック材料の開発が重要な課題とされている。
特開2013−218332号公報 特開2013−148727号公報 特開2011−13660号公報 特開2009−300494号公報 特開2006−267831号公報
R.M.Kellet,T.G.Spiro,Inorg.Chem.24(1985)2373 C.V.Krishnan,N.Sutin,J.Am.Soc.Chem.103(1981)2141 E.R.Nightingale Jr.,J.Phys.Chem.63(1959)1381 J.Kielland,J.Am.Soc.Chem.59(1937)1675 Y.Zhang,P.S.Cremer,Annu.Rev.Phys.Chem.61(2010)63
本発明は、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供することを課題とする。
上記事情を鑑みて、本発明者は、エレクトロクロミック特性を示す様々なメタロ超分子ポリマーを合成し、黒色表示が可能かどうか検討してきた。しかし、これまで、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料は得られなかった。
そこで、これまでに合成したメタロ超分子ポリマーについて、電圧印加時の環境を様々変えて、試行錯誤を繰り返した。その結果、メタロ超分子ポリマーの一つであるCo(II)メタロ超分子ポリマーは、有機溶媒中では薄オレンジ色がかった透明色から薄黄緑色にしか電界変色しないが、水溶液中で薄オレンジ色がかった透明色から黒色に電界変色したことを見出して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1) Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物であることを特徴とするエレクトロクロミック材料。
(2) 前記Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物が、化学式(1)で表される化合物であり、mは1以上10以下であり、nは2以上1万以下であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック材料。
(3) アニオンXが、Cl、ClO 、PF 、BF 、I、CO 2−、SO 2−、CHCOOの群から選択されるいずれか一又は二以上のイオンであることを特徴とする(2)に記載のエレクトロクロミック材料。
(4) Co(II)メタロ超分子ポリマーを20wt%以上の水を含む電解液中に浸漬することを特徴とするエレクトロクロミック材料の製造方法。
(5) 容器と、前記容器の中に充填された電解液と、前記電解液中に浸漬された電極と、対電極と、を有し、前記電極が、電極部と、前記電極部を覆うエレクトロクロミック材料膜と、からなり、前記エレクトロクロミック材料膜が、(1)〜(3)のいずれかに記載のエレクトロクロミック材料からなり、前記電解液が、20wt%以上の水を含むことを特徴とするエレクトロクロミックデバイス。
(6) 前記電解液中に、参照電極も備えられていることを特徴とする(5)に記載のエレクトロクロミックデバイス。
本発明のエレクトロクロミック材料は、Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物である構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明のエレクトロクロミック材料の製造方法は、Co(II)メタロ超分子ポリマーを20wt%以上の水を含む電解液中に浸漬する構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料を容易に製造できる。
本発明のエレクトロクロミックデバイスは、容器と、前記容器の中に充填された電解液と、前記電解液中に浸漬された電極と、対電極と、を有し、前記電極が、電極部と、前記電極部を覆うエレクトロクロミック材料膜と、からなり、前記エレクトロクロミック材料膜が、(1)に記載のエレクトロクロミック材料からなり、前記電解液が、20wt%以上の水を含む構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイスの一例を示す図であって、正面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)と、(b)のB−B’線における断面図(c)である。 電極の一例を示す図であって、正面図(a)と、(a)のC−C’線における断面図(b)と、(a)のD−D’線における断面図(c)である。 本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料の製造方法の一例を示す工程図である。 CoL1形成直後のCoL1/ITO表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。 電解液(0.1M TEAClO in HO)中のCoL1/ITOのCV測定結果である。 0.0Vの時のCoL1/ITOの色を示す写真(a)と、−1.5Vの時のCoL1/ITOの色を示す写真(b)である。 電解液(0.1M TEAClO in HO)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。 ACN浸漬後のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。 電解液(0.1M TEAClO in ACN)中のCoL1/ITOのCV測定結果である。 0.0Vの時のCoL1/ITOの色、表面の結果を示す写真(a)と、−1.5Vの時のCoL1/ITOの色、表面の結果を示す写真(b)である。 電解液(0.1M TEAClO in ACN)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM中倍率像(b)と、SEM高倍率像(c)である。 試験例3(電解液pH3)〜試験例10(電解液pH10)までのCV測定結果である。 図12のCVスペクトルの還元電流の大きさ{log(icathodic)/mAcm}とpH値との関係を示すグラフである。 試験例1(電解液pH1)、試験例2(電解液pH2)、試験例7(電解液pH7)のCV測定結果の比較である。 試験例14(ClO )と、試験例7(Cl)と、試験例20(CHCOO)のCVスペクトルである。 試験例7−2(pH7)、試験例9−2(pH9)、試験例11−2(pH11)、試験例13−2(pH13)のCoL1膜の色のpH効果の光学観察結果を示す写真である。 試験例1−2(pH1)、試験例7−2(pH7)、試験例13−2(pH13)の膜の吸収スペクトルのpH依存性を示すグラフである。 酸性又は中性雰囲気下(a)及びアルカリ性雰囲気下(b)の金属配位子の近傍の環境を説明するモデル図である。 0.0V、−0.6V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.4Vとしたときの試験例7(pH7)の膜の透過率(Transmittance)測定結果を示すスペクトルである。 試験例7−2(pH7)の膜の光学観察結果を示す写真である。 0.0V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.1V、−1.2V、−1.3V、−1.4V、−1.5Vとしたときの試験例13−2(pH13)の膜の透過率(Transmittance)測定結果を示すスペクトルである。 試験例13−2(pH13)の膜の光学観察結果を示す写真である。 電界on/offに対する透過率の時間変化の結果(エレクトロクロミック・レスポンス)の一例を示すグラフである。
(本発明の実施形態)
(エレクトロクロミックデバイス)
まず、本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイスについて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイスの一例を示す図であって、正面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)と、(b)のB−B’線における断面図(c)である。
図1(a)〜(c)に示すように、本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイス20は、容器21と、容器21の中に充填された電解液24と、電解液24中に浸漬された電極25と、対電極27と、参照電極26とを有して概略構成されている。
参照電極26は、必須の構成ではない。これを備えることにより、電極25上に製膜した物質の酸化還元電位を正しく測定することができる。
各電極にはそれぞれ、電源(図示略)に接続された配線28が接合部29により接続され、電圧印加可能とされている。
容器21は、凹部21cを有するガラス、プラスチック等の透明材料からなり、凹部21cに電解液24を充填できる構成とされている。透明材料からなる容器21なので、電圧印加により変色する電極25の表面状態を観測可能とされている。電極25を視認できればよく、全部を透明材料で形成する必要はない。
容器21には蓋22が取り付けられている。これにより、容器21をひっくり返しても凹部21cに充填した電解液24を漏らさず、安定して保持できる構成とされている。
電解液24は、例えば、0.1Mのテトラエチルアンモニウムパークロレート(Tetraethylammonium perchlorate:TEAClO)水溶液である。
電解質はTEAClOに限らず、KClO、LiClO等としてもよい。
電解質濃度は0.01〜0.5Mとすればよく、0.05〜0.3Mが好ましく、0.07〜0.2Mがより好ましい。この濃度範囲とすると、再現性の高いCVグラフが得られる。
溶媒は、水又は水溶液である。水溶液は、例えば、水の濃度が20wt%以上の有機溶媒との混合溶液であり、有機溶媒としてはアセトニトリル(ACN)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)の群から選択される一又は二以上の有機溶媒を挙げることができる。
HCl及び/又はNaClのようなpH調製試薬を添加して、所望のpHに調整してもよい。
図2は、電極の一例を示す図であって、正面図(a)と、(a)のC−C’線における断面図(b)と、(a)のD−D’線における断面図(c)である。
図2に示すように、電極25は、基板31の一面に形成された電極部32と、電極部32を覆うエレクトロクロミック材料膜34と、から構成されている。
電極部32は、例えば、ITO等の透明電極膜である。
エレクトロクロミック材料膜34は、本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料からなる。
(エレクトロクロミック材料)
次に、本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料について説明する。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料は、Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物であって、先に記載の化学式(1)で表される化合物である。ここで、Xはアニオンであり、mは1以上10以下であり、nは2以上1万以下である。
アニオンXとしては、Cl、ClO 、PF 、BF 、I、CO 2−、SO 2−、CHCOOの群から選択されるいずれか一又は二以上のイオンを挙げることができる。
化学式(1)に示すCo(II)メタロ超分子ポリマーの水和物は、所定の条件の下、0V時は薄オレンジ色がかった透明色であり、電解液中で−1.5V印加時に黒色となる。
なお、Co(II)メタロ超分子ポリマーは、0V時は薄オレンジ色がかった透明色であり、電解液中で−1.5V印加時に薄黄緑色となる。
(エレクトロクロミック材料の製造方法)
次に、本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料の製造方法の製造方法を説明する。
図3は、本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料の製造方法の一例を示す工程図である。
まず、一面に平面略矩形状に形成した電極部32を形成した平面視略矩形状の基板31を用意する。
次に、Co(II)メタロ超分子ポリマーを溶解した溶液35を調製する。濃度は0.01wt%以上5.0wt%以下とする。0.05wt%以上0.5wt%以下とすることがより好ましい。溶媒としてはメタノール、エタノールの群から選択される一又は二以上の有機溶媒を用いることができる。
次に、この溶液を用いて、湿式塗布法により、電極部32の一部を覆うようにCo(II)メタロ超分子ポリマー膜33を成膜する(Coating)。
湿式塗布法としては、スピンコーティング法、ディッピング法、キャスト法等を挙げることができる。塗布後、自然乾燥しても、加熱乾燥してもよい(Dry)。
次に、容器21に満たした電解液24中にCo(II)メタロ超分子ポリマー膜33を浸漬する(Immerse)。これにより、エレクトロクロミック材料膜34が形成される。
電解液24は、先に記載の電解液である。
20wt%以上の水を含む電解液中に浸漬することを要する。これにより、mが1以上となる水和物を形成できる。水の割合が20wt%未満の電解液や、浸漬時間が5秒未満の場合は、mが1以上となる水和物を形成できない。
通常、電解液24中に電極を浸漬したままの状態で、他の電極も浸漬してから、蓋により密封状態にしてから、配線を行うことにより、エレクトロクロミックデバイスとする。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料は、Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物であるである構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料は、前記Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物が、先に記載の式(1)で表される化合物であり、Xはアニオンであり、mは1以上10以下であり、nは2以上1万以下である構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料は、アニオンXが、Cl、ClO 、PF 、BF 、I、CO 2−、SO 2−、CHCOOの群から選択されるいずれか一又は二以上のイオンである構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料の製造方法は、Co(II)メタロ超分子ポリマーを20wt%以上の水を含む電解液中に浸漬する構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミック材料を容易に製造できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイス20は、容器21と、前記容器の中に充填された電解液24と、前記電解液中に浸漬された電極25と、対電極26と、を有し、前記電極25が、電極部32と、前記電極部を覆うエレクトロクロミック材料膜24と、からなり、前記エレクトロクロミック材料膜34が、先に記載のエレクトロクロミック材料からなり、前記電解液24が、20wt%以上の水を含む構成なので、黒色表示可能なエレクトロクロミックデバイスを提供できる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミックデバイスは、電解液24中に、参照電極27も備えられている構成なので、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜34への印加電位を正しく計測することができる。
本発明の実施形態であるエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。 しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(Co(II)メタロ超分子ポリマー合成)
まず、Co(II)メタロ超分子ポリマー{Co(II)Metallo−Supramolecular Polymer}を合成した。
次に、Co(II)メタロ超分子ポリマーを溶媒メタノールに濃度4mg/mLで分散して、Co(II)メタロ超分子ポリマー溶液を調製した。
次に、一面に透明電極膜が形成された基板を用意した。基板は25mm縦×25mm横×1mm厚さのガラス基板であり、一端側から他端側にむけて、100nm厚さのITO膜が形成されたもの(ITO基板)を用意した。
次に、キャスト法により、Co(II)メタロ超分子ポリマー溶液を用いて、1×1cmの領域に50μLドロップして、透明電極膜32の一部を覆うように、かつ、一端側から他端側にむけて約2/3の距離まで、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜を形成した。
塗布後、50℃に加熱したオーブンで加熱乾燥した。
以上により、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜(CoL1と略記する。)がITO膜上に成膜された板状の電極(CoL1/ITO)を形成した。
(SEM観察)
CoL1形成直後のCoL1/ITO表面のSEM観察を行った。
図4は、CoL1形成直後のCoL1/ITO表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。
平滑な表面が得られた。
(電極の作製)
まず、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜がITO膜上に成膜された板状の電極(CoL1/ITO)を用意した。
次に、電解液(0.1M TEAClO in HO)を調製した。
次に、ガラス製容器中に電解液を満たした。
次に、電解液中にCoL1/ITOを形成した基板を浸漬した。
このとき、一端側を底側にし、他端側を電解液に浸漬しないように配置した。これにより、CoL1/ITOは完全に電解液に浸漬させた。
次に、参照電極(Ag/AgCl)、Pt製スプリング型の対電極も浸漬させ、電解液の漏れ防止のために蓋を取り付け、各電極に配線を接続し、配線をそれぞれ電源に接続した。
以上により、エレクトロクロミックデバイス・システム(実施例1)を完成した。
エレクトロクロミックデバイス・システム(実施例1)では、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜が電解液(0.1M TEAClO in HO)中に浸漬されており、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜は、Co(II)メタロ超分子ポリマー水和物からなる膜(CoL1水和物)が作成された。
(CV測定)
このエレクトロクロミックデバイス・システム(実施例1)を用いて、100mV/sのスキャン速度で、10cycle、0Vから−1.4Vの間でCV測定を行った。
図5は、電解液(0.1M TEAClO in HO)中のCoL1/ITOのCV測定結果である。
酸化電位0V、還元電位−1.4VのCVが再現性高く得られた。
(光学写真観察)
0.0Vの時のCoL1/ITOの色と、−1.5Vの時のCoL1/ITOの色の光学写真観察を行った。
図6は、0.0Vの時のCoL1/ITOの色を示す写真(a)と、−1.5Vの時のCoL1/ITOの色を示す写真(b)である。
0.0Vの時、薄オレンジ色がかった透明色であったが、−1.5Vの時、黒色に変色した。
(SEM観察)
電解液(0.1M TEAClO in HO)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM観察を行った。
図7は、電解液(0.1M TEAClO in HO)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。
平滑な表面が得られた。
(比較例1)
まず、実施例1と同様にして、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜がITO膜上に成膜された板状の電極(CoL1/ITO)を形成した。
(SEM観察)
次に、有機溶媒(ACN)にCoL1/ITOを5分間浸漬した。
浸漬後のCoL1/ITOの表面のSEM観察を行った。
図8は、ACN浸漬後のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM高倍率像(b)である。
平滑な表面が得られた。
次に、電解液(0.1M TEAClO in ACN)を調製した。
次に、ガラス製容器中に電解液を満たした。
次に、電解液中にCoL1/ITOを形成した基板を浸漬した。
このとき、一端側を底側にし、他端側を電解液に浸漬しないように配置した。これにより、CoL1/ITOを完全に電解液に浸漬させた。
次に、参照電極(Ag/AgCl)、Pt製スプリング型の対電極も浸漬させ、電解液の漏れ防止のために蓋を取り付け、各電極に配線を接続し、配線をそれぞれ電源に接続した。
以上により、エレクトロクロミックデバイス・システム(比較例1)を完成した。
つまり、電解液として(0.1M TEAClO in ACN)を用いた他は実施例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(比較例1)を完成した。
エレクトロクロミックデバイス・システム(比較例1)では、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜が電解液(0.1M TEAClO in ACN)中に浸漬されており、Co(II)メタロ超分子ポリマー水和物からなる膜は形成されていない。
(CV測定)
このエレクトロクロミックデバイス・システム(比較例1)を用いて、100mV/sのスキャン速度で、10cycle、0Vから−1.2Vの間でCV測定を行った。
図9は、電解液(0.1M TEAClO in ACN)中のCoL1/ITOのCV測定結果である。
酸化電位及び還元電位がはっきりせず、再現性の低いCVが得られた。
(光学写真観察)
図10は、0.0Vの時のCoL1/ITOの色、表面の結果を示す写真(a)と、−1.5Vの時のCoL1/ITOの色、表面の結果を示す写真(b)である。
0.0Vの時、薄オレンジ色がかった透明色であったが、−1.5Vの時、薄黄緑色に変色した。
(SEM観察)
電解液(0.1M TEAClO in ACN)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM観察を行った。
図11は、電解液(0.1M TEAClO in ACN)中、−1.5V、5分間印加時のCoL1/ITOの表面のSEM低倍率像(a)と、SEM中倍率像(b)と、SEM高倍率像(c)である。
複数の微小な再結晶体(還元体)が表面に析出した。これは。不可逆体であり、酸化電圧を印加しても、元に戻らないものであった。
Co(I)は強力な求核試薬(ルイス塩)なので(非特許文献1、2)、容易にプロトン化され、HO分子により安定化されるためである。
(試験例1)
GCE(Glassy carbon electrode)を用意し、Co(II)メタロ超分子ポリマー膜がGCE上に成膜された電極(CoL1/GCE)を形成したこと、及び、電解液(0.1M KCl in HO)を用いたこと、pH調製試薬(HCl及び/又はNaOH)を添加して電解液をpH1.0に調製したことの他は実施例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例1)を完成した。
(試験例2)
電解液をpH2.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例2)を完成した。
(試験例3)
電解液をpH3.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例3)を完成した。
(試験例4)
電解液をpH4.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例4)を完成した。
(試験例5)
電解液をpH5.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例5)を完成した。
(試験例6)
電解液をpH6.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例6)を完成した。
(試験例7)
電解液をpH7.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例7)を完成した。
(試験例8)
電解液をpH8.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例8)を完成した。
(試験例9)
電解液をpH9.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例9)を完成した。
(試験例10)
電解液をpH10.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例10)を完成した。
(試験例11)
電解液をpH11.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例11)を完成した。
(試験例12)
電解液をpH12.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例12)を完成した。
(試験例13)
電解液をpH13.0に調製したことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例13)を完成した。
(CV測定)
図12は、試験例3(電解液pH3)〜試験例10(電解液pH10)までのCV測定結果である。
CVスペクトルはいずれも可逆的であった。
図13は、図12のCVスペクトルの還元電流の大きさ{log(icathodic)/mAcm}とpH値との関係を示すグラフである。
還元電流の大きさは、pH値の減少とともに増加した。
還元電流の大きさは、下記化学反応式(2)で示される。H生成割合を示す。
図14は、試験例1(電解液pH1)、試験例2(電解液pH2)、試験例7(電解液pH7)のCV測定結果の比較である。
試験例1(電解液pH1)では、目視で、気泡(バブル)の発生を確認した。つまり、試験例1(電解液pH1)は、かなり大きな触媒電流(catalytic current)であった。
(アニオン効果:Anion effect)
(試験例14)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、ClO を用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例14)を完成した。
(試験例15)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、PF を用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例15)を完成した。
(試験例16)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、BF を用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例16)を完成した。
(試験例17)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、Iを用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例17)を完成した。
(試験例18)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、CO 2−を用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例18)を完成した。
(試験例19)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、SO 2−を用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例19)を完成した。
(試験例20)
電解液のアニオンとして、Clの代わりに、CHCOOを用いた他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例20)を完成した。
試験例14〜20について、CV測定を行った。
図15は、試験例14(ClO )と、試験例7(Cl)と、試験例20(CHCOO)のCVスペクトルである。
試験例14(ClO )のCVスペクトルから、Epa=−0.73、Epc=−0.99、E’=−0.86が得られた。ピーク幅が広く、疎水性(hydrophobic)であった。
試験例7(Cl)のCVスペクトルから、Epa=−0.70、Epc=−0.88、E’=−0.79が得られた。
CV形状及びポテンシャルシフトから、試験例7(Cl)は、イオン輸送抵抗であることが分かった。
ClはCoL1の対イオンとして最も優れていた。Clはイオン半径が小さいため、ポリマーフィルム内へのイオン移動が円滑であると考えられる。以降の実験にはClを用いた。
試験例20(CHCOO)のCVスペクトルから、Epa=−0.66、Epc=−0.80、E’=−0.73が得られた。ピーク幅が狭く、親水性(hydrophilic)であった。
試験例14〜20の残りのサンプルについても酸化電位Epa、還元電位Epc、酸化還元電位E’を算出した。
表1は、試験例14〜20のEpa、Epc、E’結果である。イオン半径(非特許文献3、4)、親水性(非特許文献5)も合わせて示した。
(試験例1−2)
GCEの代わりに実施例1に記載のITO基板を用いたことの他は試験例1と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例1−2)を完成した。
(試験例7−2)
GCEの代わりに実施例1に記載のITO基板を用いたことの他は試験例7と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例7−2)を完成した。
(試験例9−2)
GCEの代わりに実施例1に記載のITO基板を用いたことの他は試験例9と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例9−2)を完成した。
(試験例11−2)
GCEの代わりに実施例1に記載のITO基板を用いたことの他は試験例11と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例11−2)を完成した。
(試験例13−2)
GCEの代わりに実施例1に記載のITO基板を用いたことの他は試験例13と同様にして、エレクトロクロミックデバイス・システム(試験例13−2)を完成した。
(CoL1膜の色のpH依存性の光学観察)
次に、CoL1膜の色のpH依存性の光学観察を行った。
図16は、試験例7−2(pH7)、試験例9−2(pH9)、試験例11−2(pH11)、試験例13−2(pH13)のCoL1膜の色のpH効果の光学観察結果を示す写真である。いずれもオレンジ色がかった透明であった。pH7としたとき、最も濃い色となった。pHを上げるに従い、色は薄くなった。
(吸収スペクトル測定)
次に、CoL1膜の吸収スペクトルを測定した。
図17は、試験例1−2(pH1)、試験例7−2(pH7)、試験例13−2(pH13)の膜の吸収スペクトルのpH依存性を示すグラフである。pH13としたとき、最も透明であった。pHを下げるに従い、色は濃くなった。いずれも400〜550nmの領域にわずかな吸収が見られた。
図18は、酸性又は中性雰囲気下(a)及びアルカリ性雰囲気下(b)の金属配位子の近傍の環境を説明するモデル図である。
アルカリ性雰囲気下に比べて、酸性又は中性雰囲気下では、金属イオンから有機配位子への電荷移動吸収MLCTが強くなった。
(透過率(Transmittance)測定)
次に、電圧を0.0V、−0.6V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.4Vとしたときの試験例7−2(pH7)の膜の透過率を測定した。
図19は、0.0V、−0.6V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.4Vとしたときの試験例7−2(pH7)の膜の透過率測定結果を示すスペクトルである。
0.0Vでは、550〜80nmの可視光領域の光透過率は90%程度であったが、電圧を下げるに従い、透過率が低下し、−1.4Vでは、8%程度となった。
(光学観察)
図20は、試験例7−2(pH7)の膜の光学観察結果を示す写真である。
0Vではオレンジ色がかった透明の膜であったが、−1.4Vで不透明の黒色膜に変化した。
(透過率(Transmittance)測定)
電圧を0.0V、−0.6V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.4Vとしたときの試験例13−2(pH13)の膜の透過率を測定した。
図21は、0.0V、−0.7V、−0.8V、−0.9V、−1.0V、−1.1V、−1.2V、−1.3V、−1.4V、−1.5Vとしたときの試験例13−2(pH13)の膜の透過率測定結果を示すスペクトルである。
0.0Vでは、550〜80nmの可視光領域の光透過率は90%程度であったが、電圧を下げるに従い、透過率が低下し、−1.5Vでは、13%程度となった。
(光学観察)
図22は、試験例13−2(pH13)の膜の光学観察結果を示す写真である。
0Vでは薄黄色がかった透明な膜であったが、−1.4Vでほぼ不透明な黒色膜に変化した。
(エレクトロクロミック・レスポンス)
電界on/offに対する透過率の時間変化を測定した。
図23は、電界on/offに対する透過率の時間変化の結果(エレクトロクロミック・レスポンス)の一例を示すグラフである。Vは(消色電位:bleached potential)であり、Vは(着色電位:darkened potential)である。
図23から、試験例7−2(pH7)、試験例9−2(pH9)、試験例11−2(pH11)、試験例13−2(pH13)の電界on時の550nmの透過率(T550,b)、電界off時の550nmの透過率(T550,d)、on時の透過率とoff時の透過率の差(ΔT550)、電界on時の透過率の緩和時間(τ)、電界off時の透過率の緩和時間(τ)を算出した。
表2は、試験例7−2(pH7)、試験例9−2(pH9)、試験例11−2(pH11)、試験例13−2(pH13)の電界on時の550nmの透過率(T550,b)、電界off時の550nmの透過率(T550,d)、on時の透過率とoff時の透過率の差(ΔT550)、電界on時の透過率の緩和時間(τ)、電界off時の透過率の緩和時間(τ)をまとめた表である。
表3は、実験条件をまとめた表である。
本発明のエレクトロクロミック材料、その製造方法及びエレクトロクロミックデバイスは、従来得ることのできなかった黒色表示可能な材料に係るものであり、エレクトロニクス産業、電子ペーパー産業等において非常に利用可能性がある。
20…エレクトロクロミックデバイス、21…容器、21c…凹部、22…蓋、24…電解液、25…電極、26…参照電極、27…対電極、28a、28b、28c…配線、29…接合部、31…基板、32…電極部(透明電極膜)、33…Co(II)メタロ超分子ポリマー膜、34…エレクトロクロミック材料(Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物)膜、35…Co(II)メタロ超分子ポリマーを溶解した溶液。

Claims (6)

  1. Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物であることを特徴とするエレクトロクロミック材料。
  2. 前記Co(II)メタロ超分子ポリマーの水和物が、化学式(1)で表される化合物であり、Xはアニオンであり、mは1以上10以下であり、nは2以上1万以下であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック材料。
    [化1]
  3. アニオンXが、Cl、ClO 、PF 、BF 、I、CO 2−、SO 2−、CHCOOの群から選択されるいずれか一又は二以上のイオンであることを特徴とする請求項2に記載のエレクトロクロミック材料。
  4. Co(II)メタロ超分子ポリマーを20wt%以上の水を含む電解液中に浸漬することを特徴とするエレクトロクロミック材料の製造方法。
  5. 容器と、前記容器の中に充填された電解液と、
    前記電解液中に浸漬された電極と、対電極と、を有し、
    前記電極が、電極部と、前記電極部を覆うエレクトロクロミック材料膜と、からなり、
    前記エレクトロクロミック材料膜が、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック材料からなり、
    前記電解液が、20wt%以上の水を含むことを特徴とするエレクトロクロミックデバイス。
  6. 前記電解液中に、参照電極も備えられていることを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミックデバイス。

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