JP2016061428A - 密封装置 - Google Patents

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紘明 金田
Hiroaki Kaneda
紘明 金田
広 梅林
Hiroshi Umebayashi
広 梅林
雄輝 室田
Yuki Murota
雄輝 室田
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Abstract

【課題】装着溝に対する装着状態が安定し、装着溝が無くても装着でき、界面漏れが発生せず、装着箇所が磁性体で無くても装着でき、十分なシール性が発揮され、密封装置を取付け面へ取り付けてから圧縮する作業手順を実現し、よって取付け作業性が良好で、利用可能な箇所(分野)が広い密封装置を提供する。
【解決手段】互いに対向する二部材間をシールする密封装置であって、弾性体よりなるシール部材と、粘弾性体よりなり粘着性を有する粘着部材とを備える。シール部材は、二部材のうちの一方の部材に接触する第1接触部と、他方の部材に接触する第2接触部と、第1接触部に設けた凹み部とを備える。粘着部材は、凹み部に保持されるとともに一方の部材に粘着する。粘着部材の一部は、凹み部から外部へ突出するように配置されるとともに装着時圧縮されたときに弾性変形して第1接触部と同一面上まで後退することにより第1接触部を一方の部材に接触させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シール技術に係る密封装置に関する。本発明の密封装置は例えば、自動車関連、建設機械関連または工場設備関連の各分野においてガスケットとして用いられる。
例えば大型の機械設備やエンジンのシリンダヘッドカバーなどでは、図5に示すように筐体51のガスケット装着溝53の開口部が下向きとなることが多い。このため一般には、ガスケット61の側面に脱落防止用の突起62を設け、この突起62による係合ないし抜け止めをもってガスケット61を装着溝53内に保持することが行なわれている(特許文献1参照)。
しかしながら、この場合、脱落防止用の突起62が装着溝53の側面に強く接触するため、装着作業に際しガスケット61を押し込むように嵌め込むことになり、その結果として、ガスケット61が装着溝53内で傾くなど、装着状態が不安定になり易い問題がある。
また、仕様によっては、装着箇所にガスケット装着溝が無い場合もあり、この場合にはガスケットを装着することができない。したがってこの場合には、接着剤や両面テープ等の接着手段を用いて装着作業を行なっている。(特許文献2参照)。
しかしながら、この場合、接着剤等の接着手段によってガスケットを強固に接着してしまうと、メンテナンス等で取り外すことが困難になる。加えて、両面テープを用いる場合には、テープとガスケットとの界面およびテープと筐体との界面で界面漏れが発生し、シール性が著しく低下する懸念がある。
上記問題を解決する手段として、本願出願人は先に、磁石入りのガスケットを提案しており、この磁石入りのガスケットによれば、磁石の吸引力をもってガスケットを装着することができる(特許文献3参照)。
しかしながら、この場合、装着箇所が磁性体に限定されてしまうため、装着箇所が樹脂やアルミ等の非磁性体の場合にはガスケットを装着することができない。
また、パッキンを挟み込む作業を容易にするためにパッキン本体の材質をゲル状樹脂としたり、パッキンの組み付けを容易にするためにパッキン本体の材質を自己粘着性を有する材料としたりする技術が開発されている(特許文献4〜5)。
しかしながら、これらの技術は、パッキン本体の材質をもっぱら粘着性を備えていることを条件として選定しているため、材質によっては、粘着性を備えていてもシール性を十分に備えていないことがある。したがって例えば、シールに必要な面圧が確保されない、あるいは密封流体であるガスが透過してしまうなどの、シールにとって不都合となる事象が発生することがある。
更にまた、プレキャストしたコンクリート2次製品の接合部分における水漏れ防止用のパッキンとして、合成ゴム独立発泡体よりなる条材の1面に半円型の凹状溝を設け、ブチルゴム系粘着組成物を凹状溝深さの50〜80%に充填し、更に条材の平裏面に部の全幅に対して50〜80%の幅にブチルゴム系粘着組成物を貼着せしめた技術が開発されている(特許文献6)。
しかしながら、この技術は、ブチルゴム系粘着組成物を凹状溝深さの50〜80%に充填するため、合成ゴム独立発泡体よりなる条材が圧縮されて弾性変形しなければ、凹状溝内に充填されたブチルゴム系粘着組成物は条材の表面に露出せず、条材1面側の取付け面に届かない。したがって、パッキンを条材1面側の取付け面へ取り付けてから圧縮すると云う作業手順を実現できないものであって、取付け作業性が良くなく、利用可能な箇所(分野)が限定されてしまっている。
実開平7−18069号公報 特開2012−119627号公報 実用新案登録第3173946号公報 特開2002−295686号公報 特開2010−124072号公報 実開平3−92740号公報
本発明は以上の点に鑑みて、装着溝に対する装着状態が安定し、装着溝が無くても装着することができ、界面漏れが発生せず、装着箇所が磁性体で無くても装着することができ、十分なシール性が発揮され、密封装置を取付け面へ取り付けてから圧縮する作業手順を実現し、よって取付け作業性が良好で、利用可能な箇所(分野)が広い密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による密封装置は、互いに対向する二部材間をシールする密封装置であって、弾性体よりなるシール部材と、粘弾性体よりなり粘着性を有する粘着部材とを備え、前記シール部材は、前記二部材のうちの一方の部材に接触する第1接触部と、前記二部材のうちの他方の部材に接触する第2接触部と、前記第1接触部に設けた凹み部とを備え、前記粘着部材は、前記凹み部に保持されるとともに前記一方の部材に粘着し、前記粘着部材の一部は、前記凹み部から外部へ突出するように配置されるとともに装着時圧縮されたときに弾性変形して前記第1接触部と同一面上まで後退することにより前記第1接触部を前記一方の部材に接触させるものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による密封装置は、上記した請求項1記載の密封装置において、前記粘着部材およびこれを保持する凹み部は、前記シール部材の幅方向中央部に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3による密封装置は、上記した請求項1記載の密封装置において、前記粘着部材およびこれを保持する凹み部は、前記シール部材の幅方向両端部にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
上記構成を備える本発明の密封装置は、弾性体よりなるシール部材と、粘弾性体よりなり粘着性を有する粘着部材との組み合わせよりなる。シール部材は、二部材のうちの一方の部材に接触する第1接触部と、二部材のうちの他方の部材に接触する第2接触部と、第1接触部に設けた凹み部とを備える。粘着部材は、凹み部に保持されるとともに一方の部材に粘着するが、粘着部材の一部は、凹み部から外部へ突出するように配置されるとともに装着時圧縮されたときに弾性変形して第1接触部と同一面上まで後退し、これにより第1接触部を一方の部材に接触させる。一方の部材に装着溝が設けられている場合、粘着部材は装着溝の底面部に粘着し、シール部材は装着溝の底面部に接触する。上記弾性変形による後退作動を円滑にするには、粘着部材をシール部材よりも弾性変形しやすい材質とするのが好ましい。
シール部材は、第1接触部をもって二部材のうちの一方の部材に接触するとともに第2接触部をもって二部材のうちの他方の部材に接触するので、二部材間の隙間をシールするシール機能を発揮する。一方、粘着部材は、凹み部に保持されるとともに一方の部材に粘着するので、当該密封装置の装着に関する粘着作用を発揮する。したがって本発明ではこのようにシール部材と粘着部材とで、担当する機能が明確に分担されている。
本発明は、以下の効果を奏する。
本発明の密封装置は、粘着部材の粘着力により装着箇所に装着されるものであって、密封装置側面に設ける脱落防止用の突起による係合ないし抜け止めをもって装着溝内に保持されるものではない。したがって、装着作業に際し密封装置を押し込むように嵌め込む必要がないため、密封装置が装着溝内で傾くことがなく、よって装着状態を安定化させることができる。また、装着溝が無くても装着することができ、装着箇所が磁性体で無くても装着することができる。
本発明の密封装置は、シール部材および粘着部材の組み合わせよりなるものでありながら、シール部材が二部材の双方に対し直接密接する。したがって、シール部材および二部材間に両面テープ等の第三の部材が介在することを原因とする界面漏れの発生を抑制することができる。
本発明の密封装置は、シール部材および粘着部材の組み合わせよりなり、シール部材がシール機能を発揮するとともに粘着部材が粘着機能を発揮し、部材ごとに機能が明確に分担されている。したがってシール部材の材質としてもっぱら優れたシール機能を発揮する材料を選定できるため、シールに必要な面圧が確保されない、あるいは密封流体であるガスが透過してしまうなどの、シールにとって不都合な事象が発生するのを抑制することができる。
本発明の密封装置は、粘着部材の粘着力により一方の部材に装着され、装着後圧縮されることによりシール部材が一方の部材に接触する。したがって密封装置を装着箇所に装着してから圧縮すると云う作業手順を実現することができるものであって、このため取付け作業性を向上させ、利用可能な箇所(分野)を拡大することができる。
本発明の実施例に係る密封装置の要部断面図 同密封装置の装着状態を示す要部断面図であって、(A)は同密封装置を装着溝に嵌め込んだ状態の断面図、(B)は同密封装置を装着溝に嵌め込んで圧縮した状態の断面図 本発明の他の実施例に係る密封装置の要部断面図 同密封装置の装着状態を示す要部断面図であって、(A)は同密封装置を装着溝に嵌め込んだ状態の断面図、(B)は同密封装置を装着溝に嵌め込んで圧縮した状態の断面図 従来例に係る密封装置の装着状態を示す要部断面図
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)確実なシールと取り付けやすさを両立させるべく、ガスケットをシール部と粘着部から構成し、部分的に機能を分ける。すなわち、ガスケットをシール部と粘着部に分けることで、シール部で通常のゴムシールと同様に確実なシールを実現し、かつ粘着部で取り付けやすくする。
(2)ガスケットの基部底面の一部にシール部(例えばシリコーンゴム)より変形しやすい粘着部(例えばウレタンゲル)を設けることにより、一方の相手部材には、ガスケットの基部と粘着部を接触させ、他方の相手部材にはシール部を接触させる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る密封装置の長手直角方向の要部断面を示し、図2(A)(B)は同密封装置の装着状態の要部断面を示している。当該実施例に係る密封装置は図2(B)に示すように、互いに対向する二部材のうちの一方の部材である筐体(ケース)51と他方の部材である蓋52との間の隙間(図示せず)をシールするガスケット11として構成されている。一方の部材である筐体51には、ガスケット11を装着するための断面矩形状のガスケット装着溝53が設けられ、このガスケット装着溝53は開口部が下向きであるため、図2(A)に示す蓋52を被せる前の状態においてガスケット11が自重により脱落(落下)しないように対応する必要がある。ガスケット11は、ガスケット装着溝53に装着された状態(図2(A))で蓋52が被せられ(図2(B))、筐体51と蓋52との間をシールする。
ガスケット11は、弾性体よりなるシール部材21と、粘弾性体よりなり粘着性を有する粘着部材31との組み合わせにより構成されている。
シール部材21は、筐体51および蓋52の双方に対しそれぞれ接触し、筐体51および蓋52間の隙間をシールするシール機能を発揮する。このためシール部材21は、筐体51におけるガスケット装着溝53の底面部53aに接触する断面直線状の第1接触部22と、蓋52の平面部52aに接触する断面曲線・山型リップ状の第2接触部23と、断面直線状の左右の側面部(内周面および外周面)24,24とよりなる外形4面を備えて断面略D字形とされている。
また、断面直線状の第1接触部22に凹み部25が設けられている。この凹み部25は、ガスケット長手方向に延びる溝として第1接触部22の幅方向中央部に形成され、また断面直線状の底面部25aと、底面部25aの幅方向両端からそれぞれ溝幅を漸次拡大するよう斜めに立ち上げ形成された断面直線・斜面状の左右の側面部25b,25bとよりなる内形3面を備えて断面略台形状の溝として形成されている。
一方、粘着部材31は、上記凹み部25に保持されるとともに筐体51に粘着することによりガスケット11の装着に関する粘着機能を発揮する。このため粘着部材31は、凹み部25の底面部に粘着する断面直線状の第1粘着部32と、ガスケット装着溝53の底面部53aに粘着する断面曲線・山型リップ状の第2粘着部33と、断面直線状の左右の側面部(内周面および外周面)34,34とよりなる外形4面を備えてこれも断面略D字形とされている。
また、この粘着部材31は、凹み部25の深さdよりも大きな高さhを有するように成形され、これにより粘着部材31はその先端側の一部(先端部)が凹み部25から外部へ突出するように配置されている。突出量は上記深さdと高さhとの差により設定されている。また、粘着部材31の左右側方であって粘着部材31の側面部34と凹み部25の側面部25bとの間には、この粘着部材31が圧縮され弾性変形したときに変形の逃げ場となる空隙部26が設けられている。粘着部材31の形状としては、密封装置11全体の自重を支える粘着力が得られるように一方の部材である筐体51に対する接触面積を設定する。
シール部材21は、ゴム、ゲルまたは樹脂等の弾性体によって成形され、当該実施例では、ゴム状弾性体の一種であるシリコーンゴムによって成形されている。尚、シール部材の材質は特に限定されず、ゴム、ゲルまたは樹脂等の弾性体であれば良い。
一方、粘着部材31は、粘着性を有するゴム、ゲルまたは樹脂等の粘弾性体によって成形され、当該実施例では、ゲル状粘弾性体の一種であるウレタンゲルによって成形されている。また、粘着部材31はシール部材21よりも弾性変形しやすい材料によって成形され、具体的には、使用温度における貯蔵せん断弾性率が10Pa〜10Pa、一層好ましくは10Pa〜10Paのゴム、ゲルまたは樹脂等の粘弾性体によって成形されている。粘着部材31はその粘着性をもってシール部材21に取り付けられているが、取り付けの強度を高めるため必要に応じて、加硫接着、接着剤または両面テープなどの接着手段を用いてシール部材21に取り付けられるようにしても良い。
尚、シール部材21および粘着部材31の一体化については、特に限定されず、加硫接着、接着剤または両面テープなどによる接着のほか、粘着部材31の粘着のみによる一体化を行なっても本発明の趣旨を損なうものではない。つまり、シール部材21に粘着部材31が粘着しているだけでも良い。
上記構成のガスケット11は図1に示したように、シール部材21に粘着部材31が粘着され、すなわちシール部材21の第1接触部22に設けた凹み部25の底面部25aに対し粘着部材31の第1粘着部32が粘着されることによりガスケット製品として製作される。
そして、その装着に際し図2(A)に示すように、ガスケット11はガスケット装着溝53にその下方から装着され、このとき、粘着部材31は第2粘着部33においてガスケット装着溝53の底面部53aに粘着される。尚このとき、シール部材21は未だ筐体51に接触しておらず、シール部材21の第1接触部22とガスケット装着溝53の底面部53aとの間およびシール部材21の左右の側面部24とガスケット装着溝53の左右の側面部53bとの間にはそれぞれ間隙が設定されている。またこのとき、シール部材21の第2接触部23は、ガスケット装着溝53の開口部より下方へ突出している。ガスケット11は、粘着部材31の第2粘着部33においてガスケット装着溝53の底面部53aに対し剥離可能に粘着される。
次いで、図2(B)に示すように、筐体51にその下方から蓋52を重ねて、筐体51および蓋52を締結すると、ガスケット11はその厚み方向に圧縮され、すなわちシール部材21および粘着部材31が共にその厚み方向に圧縮されるが、このうち特に粘着部材31は圧縮され弾性変形することによりその全量が凹み部25内に収められ、その結果として、粘着部材31の第2粘着部33がシール部材21の第1接触部22と同一面上まで相対に後退し、これによりシール部材21の第1接触部22がガスケット装着溝53の底面部53aに密接する。したがって、シール部材21の第1接触部22がガスケット装着溝53の底面部53aに密接するとともに第2接触部23が蓋52の平面部52aに密接するため、筐体51および蓋52間の隙間をシール部材21によって十分にシールすることができる。
また、上記構成のガスケット11によれば、以下の作用効果が発揮される。
上記構成のガスケット11は、粘着部材31の粘着力により装着箇所であるガスケット装着溝53に装着されるものであって、ガスケット11の側面(シール部材21の側面部24)に脱落防止用の突起を設けてこの突起の係合ないし抜け止めをもってガスケット装着溝53内に保持されるものではない。したがって、ガスケット装着作業に際しガスケット11を押し込むように嵌め込む必要がないため、ガスケット11がガスケット装着溝53内で傾くことがなく、よってガスケット11の装着状態を安定化させることができる。また、ガスケット装着溝53が無くてもガスケット11を装着箇所に装着することができ、装着箇所が磁性体で無くてもガスケット11を装着箇所に装着することができる。
上記構成のガスケット11は、シール部材21および粘着部材31の組み合わせよりなるものでありながら、一方のシール部材21が筐体51および蓋52の双方に対し直接密接する。したがって、シール部材21のシール面となる第1接触部22および筐体51間またはシール部材21のシール面となる第2接触部23および蓋52間に両面テープ等の第三の部材が介在しないため、第三の部材により界面漏れが発生するのを抑制することができる。
上記構成のガスケット11は、シール部材21および粘着部材31の組み合わせよりなり、シール部材21がシール機能を発揮するとともに粘着部材31が粘着機能を発揮し、部材ごとに機能が明確に分担されている。したがって、シール部材21の材質としてもっぱら優れたシール機能を発揮する材料を選定できるため、シールに必要な面圧が確保されない、あるいは密封流体であるガスが透過してしまうなどの、シールにとって不都合な事象が発生するのを抑制することができる。
また、上記構成のガスケット11は、粘着部材31の粘着力により筐体51に装着され、装着後圧縮されることによりシール部材21が筐体51に接触する。したがって、ガスケット11を装着箇所に装着してから圧縮すると云う作業手順を実現することができるものであって、このため取付け作業性を向上させ、利用可能な箇所(分野)を拡大することができる。
尚、上記実施例では、シール部材21の第1接触部22に凹み部25を1箇所設けてこの凹み部25に粘着部材31を1本取り付けたが、この凹み部25および粘着部材31はそれぞれ複数設けるようにしても良い。
他の実施例・・・
図3および図4(A)(B)に示す他の実施例において、シール部材21の第1接触部22には凹み部25が2箇所設けられ、この凹み部25にそれぞれ粘着部材31が取り付けられている。凹み部25は第1接触部22の幅方向両端部に設けられ、それぞれ一方の側面部を解放した断面矩形の段差状のものとして形成されている。また、粘着部材31はこれも断面矩形状に成形されており、各部の寸法は、凹み部25の深さをd、粘着部材31の高さをh、粘着部材31の幅をw、凹み部25の幅をw’として、
d<h、w=w’(またはw≒w’)
に設定されている。
したがって上記実施例と同様、d<hであるので、粘着部材31はその先端側の一部(先端部)が凹み部25から外部へ突出するように配置されている。また、w=w’(またはw≒w’)であるので、粘着部材31は圧縮され弾性変形したとき、図4(B)に示すようにその一部が凹み部25から側面方向へはみ出すように弾性変形しやすくされている。
そして、上記のように凹み部25および粘着部材31が複数設けられると、図4(B)に示す装着時、複数の粘着部材31、シール部材21および筐体51によって囲まれる密閉状の空間41が設定され、ガスケット11が圧縮され弾性変形することによりこの空間41の容積が縮小するので、筐体51に対しガスケット11が吸盤状の吸着する吸着効果を期待することができる。したがってガスケット11は粘着部材31による粘着効果とこの吸着効果によって筐体51に装着されるので、取付け力を増大させることができる。
密封装置11の断面形状ないしシール部材21の断面形状としては、D字形のほか、円形、楕円形または矩形などが考えられ、特に限定されるものではない。密封装置11の用途ないしシール形態としては、ガスケットのほか、Oリングまたはパッキンなどが考えられ、特に限定されるものではない。
本願発明者らは、上記図3および図4(A)(B)に示す実施例について、以下の試作試験を行なった。
すなわち、内径200mm、幅11mm、深さ7.2mm、表面粗さRa0.4μmのガスケット装着溝を持つ樹脂製の筐体に合わせ、図3に示すようなD字の断面形状を持つ内径199.5mm、幅(w21)8.5mm、高さ(h21)8.0mmのシール部材21の底面両側に、幅(w)2mm、高さ(h)3mm、先端部突出量(h’)0.5mmの粘着部材31を持つガスケット11を作製した(つぶし代0.8mm)。各部品の材料としては、シール部材21には硬度60度のシリコーンゴム、粘着部材31には硬度0度、貯蔵せん断弾性率G’が10Paのウレタンゲルを用いた。
筐体のガスケット装着溝の開口部が下向きの場合の取り付けに要する工数(人数、時間)および面圧に関して、本発明実施例品と粘着部材を持たない同形状のガスケット(以下、比較例品)とについて比較を行なった。
結果、工数は、比較例品が2人作業で4分掛かっていたものに対し、本発明実施例品は1人作業で1.5分であり、大幅な工数削減が認められた。面圧に関しては、本発明実施例品および比較例品ともに約0.9MPaであり、本発明に伴う面圧低下も無いことが確認された。本発明実施例品によれば装着状態も傾き等はなく、安定した状態であった。また、取り外しについても接着剤やテープ等で固定した場合に発生する貼り付き等も見られず、容易であった。
11 ガスケット
21 シール部材
22 第1接触部
23 第2接触部
24,25b,34,53b 側面部
25 凹み部
25a,53a 底面部
26 空隙部
31 粘着部材
32 第1粘着部
33 第2粘着部
41 空間
51 筐体(一方の部材)
52 蓋(他方の部材)
53 ガスケット装着溝

Claims (3)

  1. 互いに対向する二部材間をシールする密封装置であって、
    弾性体よりなるシール部材と、粘弾性体よりなり粘着性を有する粘着部材とを備え、
    前記シール部材は、前記二部材のうちの一方の部材に接触する第1接触部と、前記二部材のうちの他方の部材に接触する第2接触部と、前記第1接触部に設けた凹み部とを備え、
    前記粘着部材は、前記凹み部に保持されるとともに前記一方の部材に粘着し、
    前記粘着部材の一部は、前記凹み部から外部へ突出するように配置されるとともに装着時圧縮されたときに弾性変形して前記第1接触部と同一面上まで後退することにより前記第1接触部を前記一方の部材に接触させるものであることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1記載の密封装置において、
    前記粘着部材およびこれを保持する凹み部は、前記シール部材の幅方向中央部に設けられていることを特徴とする密封装置。
  3. 請求項1記載の密封装置において、
    前記粘着部材およびこれを保持する凹み部は、前記シール部材の幅方向両端部にそれぞれ設けられていることを特徴とする密封装置。
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