JP2016057303A - 連続的な密度勾配を用いたサンプルの分離・検出装置 - Google Patents

連続的な密度勾配を用いたサンプルの分離・検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】細胞懸濁液内の所定の細胞を分取・分画し、ポピュレーション分布の計測を行う方法の一つとして、フローサイトメータが用いられている。しかし、フローサイトメータは大型、高価、熟練を要する、時間を要する等の問題を抱えており、小型・軽量・安価・簡便な装置が求められている。
【解決手段】流体を遠心力で制御して、連続的な濃度(密度)勾配を作製し、そこに細胞懸濁液を重層し遠心することで、細胞の密度による分離を実時間で観察し、撮影した画像から、サンプル中に含まれる細胞の密度毎の個数分布(密度スペクトル)を解析する、さらには、所望の細胞を回収する手法および装置を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、濃度(密度)の異なる溶液を混合し、無段階の濃度(密度)勾配を作製する手法・装置、及びそれを用いて、粒子や懸濁物質、血液や培養細胞、微生物等の検出対象を分離・回収する手法・装置に関する。
体内から血液を採取し、それを分析して病気の診断等を行うことが病気の治療や健康診断において重要である。血液は、赤血球や白血球の血球細胞や、血小板、血清などを含んでいるが、血液を高精度に組成分離し、それぞれの成分を回収して分析し、病気や健康診断に活かすことが臨床現場で求められている。また研究目的でも、生体組織から取り出した様々な細胞の中から目的の細胞や血液細胞の固形成分を組成分離するための方法がいくつか開発されている。例えば、白血球は、細胞性免疫にかかわるT細胞、体液性免疫にかかわるB細胞に分類できるが、これらは、各々の細胞の表面に存在する抗原の種類により分類される(CD分類)。CD分類ごとの細胞数(ポピュレーション)は、感染症や免疫能のゴールドスタンダード(決定的な判断基準)である。
通常、あるCDのポピュレーションは、血液細胞に、そのCDに対する蛍光修飾付きモノクローナル抗体を添加し、フローサイトメータにより計数を行う。フローサイトメータにおいては、細胞懸濁液を、細胞が縦列状態になるほど細い毛細管中に流し、その途中において蛍光励起のためのレーザーを照射、光ディテクタにより蛍光の有無を判断することにより、当該CDを持つ細胞であるかを判断する。ただし、フローサイトメータは、大型・高価で、下準備を含め、熟練者による取り扱いが必要で、結果が出るまでに時間がかかるといった問題がある。
細胞を分離するもう一つの方法として、密度勾配遠心法が挙げられる。この方法は、試験管スケールで、実用化されている。しかし、高密度の溶液と低密度の溶液を混合して密度勾配を作製するのに熟練が必要で、かつ、無用な振動などにより、せっかく作製した密度勾配が乱れてしまうといった欠点がある。専用のグラディエントメーカーも市販されているが(非特許文献1)、高価であるといった問題がある。さらには、扱う液の量が、数ミリリットルから数十ミリリットルであるので、密度勾配遠心法で細胞を分離しようとした場合、数ミリリットルから数十ミリリットルの細胞懸濁液が必要となる。したがって、例えば、血液の血球検査などに使用する際は、有資格者による採血が必要であり、採血に伴う患者のストレスも大きいこととなる。しかも、採血した血液を分離するためには、大型の遠心機が必要である。
もし、血液一滴程度(数十マイクロリットル)で密度勾配遠心分離を行い、血球細胞の分離パターンをその場解析することができれば、被験者の採血ストレスを軽減でき、病気の診断(CDポピュレーション検査等)のみならず、個人個人の分離パターンをモニタリングして健康状態(病気の進行状況)をチェックする、いわゆる、ポイント・オブ・ケアが可能になると期待される。
そのためには、数マイクロリットルの体積からの連続的な濃度(密度)勾配作製を可能とし、密度勾配遠心で分画された細胞の実時間映像をコンピュータで画像解析して、サンプル中に含まれる細胞の密度毎の個数分布を解析するシステムが必要である。
Application Sheet C02: 7th edition、 March 2013 :AXIS SHIELD
現在、細胞懸濁液内の所定の細胞を分取・分画し、ポピュレーション分布の計測を行う方法の一つとして、フローサイトメータが用いられている。しかし、フローサイトメータは大型、高価、熟練を要する、時間を要する等の問題を抱えており、小型・軽量・安価・簡便な装置が求められている。
本発明では、回転体(特に、円板状回転体)上で、流体を遠心力で制御して、連続的な濃度(密度)勾配を作製し、そこに細胞懸濁液を重層して遠心することで、細胞の密度による分離を実時間で観察し、撮影した画像から、サンプル中に含まれる細胞の密度毎の個数分布(密度スペクトル)を解析する、さらには、所望の細胞を回収する手法および装置を提供する。
本発明では、回転体上で、流体を遠心力で制御して、連続的な濃度(密度)勾配を作製し、そこに細胞懸濁液を重層して遠心することで、細胞の密度による分離を実時間で観察し、撮影した画像から、サンプル中に含まれる細胞の密度毎の個数分布(密度スペクトル)を解析する、さらには、所望の細胞を回収する手法および装置を提供する。これにより、既存のフローサイトメータにとって代わる、小型・軽量・安価・簡便な装置による微量の血液サンプルからの血球成分の高精度分離・解析を実現する。
詳しくは、高密度溶液を入れておく液槽、低密度溶液を入れておく液槽、両者を混合するための液槽と、それらを結ぶ細い連結流路を回転体上に作製する。高密度溶液の液槽は背が高くて幅が細く、低密度溶液の液槽は背が低く幅が太い(ここで言う高さとは、回転体を遠心した時の遠心方向に関する高さを指す)。遠心を開始すると、各溶液槽から混合槽に溶液が流れ込むが、液が流れ出る圧力(=液の高さ×液の密度×重力加速度)は、背の高い高密度溶液の方が大きい。高密度溶液槽の幅を狭くすることで、液面の降下が急速になり、ひいてはある時点において低密度溶液の流量の方が大きくなる。すなわち、混合槽において、回転中心軸に近い側を上部とした場合、上部よりも下部の方が高密度溶液の割合が大きく、上部の方に低密度溶液の割合が大きいことになり、上部から下部に向かう「連続的な」濃度(密度)勾配が作製されることになる。
その後、例えば、血液を導入すると、各種血球は、血球自身の密度に相当する位置まで移動してそこに留まる。この時の様子を、ストロボスコピック撮影し、画像をコンピュータで画像処理することにより、とどまった位置での細胞の「密度スペクトル」が得られる。導入する血液に特定CD(Cluster of Differentiation)成分をあらかじめモノクローナル抗体により蛍光ラベルしておけば、その成分のポピュレーションが蛍光を発することになり、計測が可能である。
さらには、溶液槽・混合槽等を持つ回転体を、薄膜をはさんで2枚以上貼り合わせ、一方の回転体上での密度による細胞分離が終了した時点で、所望の位置の薄膜をレーザー穿孔すれば、所望の細胞を薄膜反対側の液槽に取り出すことが可能となる。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.以下を含む、検出対象を含むサンプルの分離・検出装置、
(1)回転体、
(2)該回転体に設置された2以上の溶液槽、
(3)該回転体に設置された混合槽、
(4)該回転体に設置されたサンプル槽又はサンプル投入口、
(5)各溶液槽と該混合槽を連結する溶液連結流路、及び
(6)該サンプル槽と該混合槽を連結するサンプル連結流路を備え、
該回転体の回転による遠心力により、各溶液槽の溶液、サンプル槽又はサンプル投入口からの溶液が、該混合槽に連結流路を介して、導入されることを特徴とする、分離・検出装置。
2.前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部並びに前記サンプル槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の中心より遠い位置に設置されていることを特徴とする、前項1に記載の分離・検出装置。
3.前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の略同心円上、又は、前記回転体の中心より近い位置に設置されていることを特徴とする、前項1に記載の分離・検出装置。
4.前記溶液連結流路は、前記混合槽に連結する前に、合流していることを特徴とする、前項1〜3のいずれか1に記載の分離・検出装置。
5.前記検出対象は、粒子、懸濁物質、細胞、微生物のうち少なくとも1を含むことを特徴とする前項1〜4のいずれか1に記載の分離・検出装置。
6.前記回転体の上に少なくとも複数の溶液槽、混合槽、連結流路並びにサンプル槽若しくはサンプル投入口のセットを有することを特徴とする前項1〜5のいずれか1に記載の分離・検出装置。
7.さらに、回収槽は、前記回転体を介して混合槽の反対側に設置されており、
レーザーにより穿孔することにより、検出対象を該回収槽に回収できることを特徴とする前項1〜6のいずれか1に記載の分離・検出装置。
8.さらに、廃液槽は、前記回転体の反対側に設置されており、レーザーにより穿孔することにより、混合槽から溶液を回収できることを特徴とする前項1〜7のいずれか1に記載の分離・検出装置。
9.混合槽の回転体面に対する垂直方向の深さは、他の槽と比較して、浅く設置されていることにより、検出分解能が向上されていることを特徴とする前項1〜8のいずれか1に記載の分離・検出装置。
10.下記の工程を含む、検出対象を含むサンプルの分離・検出方法、
(1)密度の異なる2つの溶液を、遠心力を用いて、1つの容器に導入することにより、該容器内に連続的な密度勾配を作製する工程、及び
(2)検出対象を含むサンプルを該容器に導入することにより、該検出対象をそれぞれの密度に対応する位置に分離する工程。
11.前項1〜9のいずれか1に記載の分離・検出装置を使用する、以下の(1)〜(4)のいずれか1以上の方法。
(1)光をパルス状に混合槽に照射することにより、連続密度勾配の作製および密度による検出対象の分離の様子をストロボスコピックに実時間で観察する方法
(2)パルス状に照射する照明光を混合槽に斜め照射して、画像を暗視野的に取得する方法
(3)光をパルス状に複数の混合槽に照射することにより、複数の混合槽を同時に観察する方法
(4)ストロボスコピック撮影した画像を画像処理することにより、サンプル中に含まれる検出対象の密度毎の個数分布の情報を得る方法
12.前項1〜9のいずれか1に記載の分離・検出装置を使用する、以下の(1)〜(3)のいずれか1以上の方法。
(1)各溶液槽にあらかじめ色の異なる溶液を導入しておき、サンプル導入時の密度勾配が色調により確認できる方法
(2)検出対象を蛍光染色しておき、蛍光励起光を混合槽に照射することにより、検出対象がどの密度に分布するかを検出する方法
(3)検出対象を複数の蛍光染色しておき、複数の蛍光励起光を混合槽に照射することにより、異なる蛍光を同時に検出する方法
また、本発明は以下の通りである。
1.以下を含む粒子分離用装置。
(1)溶液を入れておくための複数の液槽(以下、溶液槽)、
(2)それらの溶液を混合するための液槽(以下、混合槽)、
(3)サンプルを入れておくための液槽(以下、サンプル槽)又はサンプル導入口、
(4)各槽又は該サンプル導入口を連結する連結溝、
(5)円板状回転体、及び
(6)該円板状回転体の回転動作を制御するための制御系、を有し、
遠心力を用いて、各溶液槽からの溶液を、連結溝を介して混合槽に導入することにより、連続的な密度勾配を作製し、その後にサンプル槽またはサンプル導入口からサンプルを導入して、サンプル中に含まれる複数の懸濁物質をそれぞれの密度に対応する位置に分離することを特徴とする、粒子分離用装置。
2.前記混合槽と連結溝の連結部は、前記溶液槽と連結溝の連結部並びに前記サンプル槽又はサンプル投入口と連結溝の連結部と比較して、前記回転体の中心より遠い位置に設置されていることを特徴とする、前項1に記載の分離装置。
3. 前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の略同心円上、又は、前記回転体の中心より近い位置に設置されていることを特徴とする、前項1に記載の分離用装置。
4.前項1〜3のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、円板状回転体が、回転動作を制御する制御系から着脱が可能であることを特徴とする粒子分離用装置。
5.前項1〜4のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、溶液槽、混合槽、サンプル槽及び/又は連結溝のいずれかの形に切り抜いた円板状回転体と、その表裏の一方または両方に、薄板または薄膜を貼り付けることにより、溶液槽・混合槽・サンプル槽・連結溝を形成することを特徴とする粒子分離用装置。
6.前項1〜4のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、溶液槽・混合槽・サンプル槽・連結溝のいずれかの形に溝を掘った円板状回転体と、該円板状回転体に薄板または薄膜を貼り付けることにより、溶液槽、混合槽、サンプル槽、及び/又は連結溝を形成することを特徴とする粒子分離用装置。
7.前項1〜6のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、複数の溶液槽および溶液槽と混合槽を連結する連結溝が、それぞれ異なった高さ・幅・深さなどの幾何学的形状を持ち、その結果として、遠心した時の時刻の関数としての流量が異なることを利用して、混合槽において遠心方向下側から上側に向かって密度が低くなるような連続密度勾配を作製することを特徴とする粒子分離用装置。
8.前項1〜7のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、溶液槽と混合槽、あるいはサンプル槽と混合槽を連結する連結溝の断面が、円形である時は直径、半円形であるときは半径、矩形であるときは短径、その他の形状であるときはその短径が1mm以下であることを特徴とする粒子分離用装置。
9.前項1〜8のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、溶液槽と混合槽をつなぐ連結溝が、混合槽に入る前に合流することを特徴とする粒子分離用装置。
10.前項1〜9のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、円板状回転体の上に少なくとも複数の溶液槽・混合槽・連結溝のセットを有することを特徴とする粒子分離用装置。
11.前項1〜10のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、遠心時に分離検出対象となる粒子が占めるべき位置の混合槽の円板状回転体面と垂直方向の深さを他の部分より浅く作ることにより、対象となる粒子の密度の検出分解能をあげることを特徴とする粒子分離用装置。
12.前項1〜11のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、円板状回転体の回転に同期して、光をパルス状に照射することにより、連続密度勾配の作製および密度による粒子分離の様子をストロボスコピックに実時間で観察することを特徴とする粒子分離用装置。
13.前項1〜12のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、円板状回転体の回転に同期してパルス状に照射する照明光を斜め照射して、画像を暗視野的に取得することを特徴とする粒子分離用装置。
14.前項1〜13のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、それぞれの溶液槽にあらかじめ色の異なる溶液を導入しておき、サンプル導入時の密度勾配が色調により確認できることを特徴とする粒子分離用装置。
15.前項1〜14のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、ストロボスコピック撮影した画像をコンピュータにより画像処理することにより、サンプル中に含まれる粒子の密度毎の個数分布を電子データとして得ることを特徴とする粒子分離用装置。
16.前項1〜15のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、検出対象となる粒子の表面特異箇所をあらかじめ蛍光染色しておき、円板状回転体が特定の位置に来た時に蛍光励起光を照射することにより、どの密度を持つ粒子がどの特異箇所を持つかを計測できるようにしたことを特徴とする粒子分離用装置。
17.前項1〜16のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、円周上複数の箇所において励起光を照射し、異なる放射光を観察することにより、異なる特異箇所を独立に検出することを特徴とする粒子分離用装置。
18.前項1〜17のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、複数の蛍光を重ね合わせることにより、粒子からの多色蛍光の検出を可能とすることを特徴とする粒子分離用装置。
19.前項1〜4のいずれか1に記載の粒子分離用装置において、溶液槽・混合槽等を持つ円板状回転体を、薄膜をはさんで2枚以上貼り合わせ、一方の円板状回転体上での密度による粒子分離が終了した時点で、所望の位置の薄膜をレーザーにより穿孔することにより、所望の粒子を薄膜反対側の液槽に取り出すことを特徴とする粒子分離用装置。
20.前項19記載の密度による粒子分離用装置において、所望の粒子が、密度の検出分解能が高い位置に来るように、あるいは、レーザー照射により取り出しやすい位置に来るように、あらかじめ液を除去するための液槽を薄膜の反対側に設けておき、ここをレーザー穿孔することにより、液面の調節を行うことを特徴とする粒子分離用装置。
21.以下を含む分離装置。
(1)回転体、
(2)該回転体に設置された2以上の溶液槽、
(3)該回転体に設置された混合槽、
(4)該回転体に設置されたサンプル槽又はサンプル投入口、
(5)各溶液槽と該混合槽を連結する溶液連結流路、及び
(6)該サンプル槽又はサンプル投入口と該混合槽を連結するサンプル連結流路を備え、
該回転体の回転による遠心力により、各溶液槽の溶液、サンプル槽又はサンプル投入口からの溶液が、該混合槽に連結流路を介して、導入されることを特徴とする、分離装置。
22.前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部並びに前記サンプル槽又はサンプル投入口と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の中心より遠い位置に設置されていることを特徴とする、前項21に記載の分離装置。
23.前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の同心円上、さらには中心より近い位置に設置されていることを特徴とする、前項21に記載の分離装置。
24.前項21〜23のいずれか1に記載の分離装置であって、前記溶液連結流路及び前記サンプル連結流路は、前記混合槽に連結する前に、合流していることを特徴とする、分離装置。
25.前項21〜24のいずれか1に記載の分離装置であって、前記溶液槽、前記混合槽、前記サンプル槽又はサンプル投入口、前記各溶液槽と該混合槽を連結する溶液連結流路、及び該サンプル槽又はサンプル投入口と該混合槽を連結するサンプル連結流路を含む分離ユニットは、前記回転体とは独立に形成され、前記回転体から着脱可能であることを特徴とする、分離装置。
26.前項25に記載の分離装置であって、前記分離ユニットは、前記回転体に対して複数設置することが可能であることを特徴とする、分離装置。
27.前項26に記載の分離装置であって、光をパルス状に照射するタイミングをずらすことにより、前記複数設置された分離ユニットをそれぞれ独立して観察できるようにすることを特徴とする、分離装置。
28.前項1〜16又は前項21〜24のいずれか1に記載の分離用装置において、複数の光学フィルタを切り替えて放射光を観察することにより、異なる表面抗原を独立に検出することを特徴とする、分離装置。
より詳しくは、本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、例えば、図1に示すような、回転体{円板状回転体(図1:1)}内に2つ以上の閉じた液槽(以下、溶液槽;図1:2、3)、両者を混合するための閉じた液槽(以下、混合槽;図1:5)、サンプルを入れておくサンプル槽(図1:4)、またはサンプル導入口(図1:13)、それらを連結する閉じた連結流路{連結溝(図1:8、9、10)}を作製し、密度の異なる溶液をそれぞれの溶液槽(図1:2、3)に入れ円板状回転体を回転させると、各溶液槽(図1:2、3)の高さ・幅・深さなどの幾何学的形状の違いによって、遠心時の流量が時刻の関数として異なることを利用して、混合槽において遠心方向下側から上側に向かって密度が低くなるような連続密度勾配を作製することができることを発見した。
溶液槽を、複数個配置することで、よりきめ細やかな密度勾配を作製することが可能である。また、図1では、溶液槽(図1:2、3)が混合槽(図1:5)より遠心上側にある配置としているが、各溶液槽・混合槽の底面が同心円上にある配置とした場合でも同様の効果が期待できる(参照:図8)。
また、円板状回転体の回転に同期して、光をパルス状に照射することにより(図5:22)、連続密度勾配の作製および密度による粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの分離の様子をストロボスコピックに実時間で観察することができることを確認し、これとは別に、溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)等を持つ円板状回転体(図1:1)と回収槽(図1:6)・廃液槽を(図1:7)を持つ円板状回転体(図1:15)を、薄膜(図1:16)をはさんで2枚貼り合わせ、密度により分離した所望の細胞を、薄膜反対側の液槽に取り出すため、薄膜をレーザー穿孔するためのシステム(図1:17、18、19)を開発して本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明は、遠心力を用いて流体を制御することにより、連続的な密度勾配を作製する方法に関する。
〔1〕着脱可能な円板状回転体(図1:1)内に、異なる密度の溶液を独立に導入できる2つ以上の溶液槽(図1:2、3)、遠心時に各溶液槽から流出した液を混合するための混合槽(図1:5)、および、サンプルを入れておく閉じたサンプル槽(図1:4)またはサンプル導入口(図1:13)、それらを連結する閉じた連結溝(図1:8、9、10)の4つ、および必要に応じた空気抜き孔を有することを特徴とする。
〔2〕溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)・サンプル槽(図1:4)・連結溝(図1:8、9、10)のいずれかの形に切り抜いた円板状回転体と、その表裏の一方または両方に、薄板または薄膜を貼り付けることにより、閉じた溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)・サンプル槽(図1:4)・連結溝(図1:8、9、10)を形成することを特徴とする。
〔3〕溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)・サンプル槽(図1:4)・連結溝(図1:8、9、10)のいずれかの形に溝を掘った円板状回転体と、それを閉じる形で薄板または薄膜を貼り付けることにより、閉じた溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)・サンプル槽(図1:4)・連結溝(図1:8、9、10)を形成することを特徴とする。
〔4〕複数の溶液槽(図1:2、3)それぞれが異なった高さ・幅・深さなどの幾何学的形状を持ち、幾何学的形状の違いと連結溝(図1:8、9)のコンダクタンス(流れやすさ)によって、遠心した時におけるそれぞれの溶液槽(図1:2、3)からの流量が異なることを利用して、混合槽(図1:5)において遠心方向下側から上側に向かって密度が低くなるような連続密度勾配を作製することを特徴とする。
〔5〕溶液槽(図1:2、3)と混合槽(図1:5)、それぞれを連結する連結溝(図1:8、9)の断面が、円形である時は直径、半円形であるときは半径、矩形であるときは短径、その他の形状であるときはその短径が1mm以下であることを特徴とする。
〔6〕溶液槽(図1:2、3)と混合槽(図1:5)をつなぐ連結溝(図1:8、9)が、混合槽(図1:5)に入る前に合流することを特徴とする。
〔7〕図1に示すように、円板状回転体(図1:1)の上に、溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)・連結溝(図1:8、9)のセットを複数個有することを特徴とする。
この場合、各セットを独立して観察・検出するためには、光をパルス状に照射するタイミングをずらす制御を行うこととなるが、これも本発明の特徴となる。
〔8〕装置から着脱可能な円板状回転体と、その回転動作を制御する制御系を持ち、遠心力を用いて流体を制御することにより連続的な密度勾配を作製し、その後にサンプル槽(図1:4)またはサンプル導入口(図1:13)からサンプルを導入し、サンプル中に含まれる複数の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などをそれぞれの密度に対応する位置に分離することを特徴とする。
〔9〕連続密度勾配の作製に用いる溶液は、密度の異なる溶液を用いれば密度勾配を作製でき、pHの異なる溶液を用いればpH勾配を作製できる等、溶液の種類を問わないことを特徴とする。
本発明の第2の発明は、円板状回転体の回転に同期して、光をパルス状に照射することにより、連続密度勾配の作製および密度による粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの分離の様子をストロボスコピックに実時間で観察することに関する。
〔10〕図1のA-A'断面図の混合槽(図1:5)の形状に示すように、遠心時に分離検出対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などが占めるべき位置の混合槽の円板状回転体面と垂直方向の深さを他の部分より浅く作ることにより、対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度の検出分解能をあげることを特徴とする。
〔11〕円板状回転体の回転に同期してパルス状に照射する照明光を斜め照射して、画像を暗視野的に取得することを特徴とする。
〔12〕各溶液槽(図1:2、3)にあらかじめ色の異なる溶液を導入しておき、連続密度勾配の作製をストロボスコピックに実時間で観察・確認することを特徴とする。
〔13〕ストロボスコピック撮影した画像をコンピュータ(図1:32)により画像処理することにより、サンプル中に含まれる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度毎の個数分布を電子データとして得ることを特徴とする。
〔14〕図1に示すような、円板状回転体の円周上複数の箇所において、励起光の照射と異なる放射光(蛍光)を観察・検出することを特徴とする。
〔15〕複数の蛍光を重ね合わせることにより、粒子や懸濁物質、細胞、微生物などからの多色蛍光の検出を可能とすることを特徴とする。
〔16〕検出対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの表面特異箇所をあらかじめ蛍光染色しておき、円板状回転体が特定の位置に来た時に蛍光励起光を照射することにより、どの密度を持つ粒子や懸濁物質、細胞、微生物などがどの表面特異箇所を持つかを計測できるようにすることを特徴とする。
なお、蛍光が非常に微弱である、あるいは粒子や懸濁物質、細胞、微生物などが非常に微小であり画像の分解能が必要であるといった理由により、蛍光の観察または検出時の回転速度は、分離時の回転速度よりも低下させることもあり、必要に応じて回転を停止させた上で実施されることもありうる。
本発明の第3の発明は、密度により分離した所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを、薄膜反対側の液槽に取り出すための方法に関する。
〔17〕溶液槽(図1:2、3)・混合槽(図1:5)等を持つ円板状回転体(図1:1)と回収槽(図1:6)・廃液槽(図1:7)等を持つ円板状回転体(図1:15)を、薄膜(図1:16)をはさんで2枚貼り合わせた円板状回転体を用いて、密度による粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの分離を行った後、所望の位置の薄膜をレーザー穿孔(図1:20)して、所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを薄膜反対側の回収槽(図1:6)に取り出すためのレーザーアブレーションシステム(図1:17、18、19)を有することを特徴とする。
本発明によれば、数マイクロリットルから数ミリリットルの体積で、無段階(連続的)な密度勾配を作製することができるため、一滴程度の血液(数十マイクロリットル)での血球の分離パターン解析が可能となる。遠心装置を含め装置全体がポータブルであり、操作も簡便である。必要な血液量が少なく、被験者の採血ストレスを軽減でき、病気の診断のみならず、個人個人の血球分離パターンをモニタリングして健康状態(病気の進行状況)をチェックする、いわゆる、ポイント・オブ・ケアが可能となる。さらには、密度勾配遠心で分離した細胞を回収する技術は、特定の細胞を分取するセルソーターとして使用することも可能である。
円板状回転体の基本構成とレーザーアブレーションシステム、及びサンプルの分離・検出装置全体の概略図。 本発明の密度勾配作製に関する原理図。 本発明で作製される密度勾配の解析解のグラフ(例)。縦軸は、混合槽の底面からの位置を示し、横軸は、溶液槽2に入っていた溶液の混合槽内での相対的密度を示す。 円板状回転体の全体及び拡大図。 本発明のサンプルの分離・検出装置。 混合槽内に作製したトリパンブルーの密度勾配と画像解析結果。Aは、混合槽内のトリパンブルーの密度勾配を示し、Bは、混合槽内トリパンブルーの密度勾配の解析結果を示す。 本発明の実施例で使用した細胞の顕微鏡観察と密度勾配遠心分離の結果。Aは、TIG-120細胞の顕微鏡観察像、Bは、マウスES細胞の顕微鏡観察像、Cは、混合槽内で密度勾配遠心分離された細胞群、及びDは、カルセイン染色したTIG120細胞の蛍光観察像を示す。 回転体中心からの溶液槽と混合槽の位置関係。 連結溝の形状調整と連続密度勾配の分布範囲の関係。 溶液密度の調製と連続密度勾配の分布範囲の関係。 連続密度勾配による白血球の精密分離結果。 蛍光染色した細胞の連続密度勾配による分離と観察。 連続密度勾配による血液の分離結果。
本発明の検出対象を含むサンプルの分離・検出装置は、少なくとも以下を有する。
(1)回転体、
(2)該回転体に設置された2以上の溶液槽、
(3)該回転体に設置された混合槽、
(4)該回転体に設置されたサンプル槽又はサンプル投入口、
(5)各溶液槽と該混合槽を連結する溶液連結流路、及び
(6)該サンプル槽と該混合槽を連結するサンプル連結流路を備え、
該回転体の回転による遠心力により、各溶液槽の溶液、サンプル槽又はサンプル投入口からの溶液が、該混合槽に連結流路を介して、導入されることを特徴とする、分離・検出装置。
本発明の検出対象を含むサンプルの分離・検出装置は、検出対象を分離及び/又は検出することに利用されるが、本発明の連続密度勾配による原理を利用した測定・検出・解析にも用いることができる。
本発明の「回転体」は、該回転体の回転による遠心力により、各溶液槽の溶液、サンプル槽又はサンプル投入口からの溶液が、該混合槽に連結流路を介して、導入されることができれば特に限定されず、例えば、円板、四角、三角等を例示することができる。
本発明の「溶液連結流路」は、内部に溶液を通すことができれば特に限定されず、例えば、パイプ、流路溝(連結溝)等を例示することができる。
本発明の「検出対象」は、特に限定されないが、粒子、懸濁物質、細胞、、微生物等を例示することができる。その大きさは概ね0.1マイクロメートルから1ミリメートル程度、比重は0.5から1.5程度の範囲に含まれるものが例示されるが、これに限定されるものではない。
本発明の「サンプル」は、特に限定されないが、生体由来、環境由来、科学研究由来、工業生産由来等を例示することができる。
本発明の1の発明は、密度の異なる溶液を入れておく複数の溶液槽、両者を混合するための混合槽、サンプルを入れておくサンプル槽またはサンプル導入口、それらを連結する閉じた連結溝の4つ、および必要に応じて空気抜き孔を有する、装置から着脱可能な円板状回転体からなる連続密度勾配作製装置である。遠心力を用いて流体を制御することにより連続的な密度勾配を作製し、その後にサンプル槽またはサンプル導入口からサンプルを導入し、サンプル中に含まれる複数の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などをそれぞれの密度に対応する位置に分離する密度によるサンプルの分離・検出装置である。回転動作を制御する制御系は、装置の携帯性を確保する観点から、ポータブルCDプレーヤー等に用いられる回転制御装置程度の物を用いてもよい。
本発明の2の発明では、円板状回転体は、ディスポーザブルであることを想定し、回転動作を制御する制御系から着脱が可能であることを特徴とする。
なお、分離に必要な溶液槽、混合槽、サンプル槽、連結溝等の構成をまとめて最小限のディスポーザブルであるユニットとすることも可能であるから、この場合は着脱可能なユニットは円板状の形状には限定されない。
本発明の3の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体において、溶液槽・混合槽・サンプル槽・連結溝のいずれかの形に切り抜いた円板に、その表裏の一方または両方に、薄板または薄膜を貼り付けることで、各槽を閉じた液槽とする。すなわち、薄板または薄膜を張り付ける各部位をシールして液漏れのない密閉空間を形成する。
本発明の4の発明では、2の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体において、溶液槽・混合槽・サンプル槽・連結溝のいずれかの形に溝を掘った円板に、それを閉じる形で、薄板または薄膜を貼り付けることで、各槽を閉じた液槽とする。
本発明の5の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体内の溶液槽において、遠心時における各溶液槽からの流量を、各溶液槽の高さ・幅・深さなどの幾何学的形状で流体制御する。これにより各溶液槽内の溶液の混合比を、経時変化させ、混合槽において遠心方向下側から上側に向かって密度が低くなるような連続密度勾配を作製する。混合槽の配置は、溶液槽より遠心上側・下側いずれでもよい。
本発明の6の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体内の連結溝において、溶液槽と混合槽、あるいはサンプル槽と混合槽を連結する連結溝の断面が、円形である時は直径、半円形であるときは半径、矩形であるときは短径、その他の形状であるときはその短径が1mm以下とする。これにより、連結溝から排出される溶液の落下速度を低速で行い、混合槽内の密度勾配を乱さずに済む。
本発明の7の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体内の連結溝において、溶液槽と混合槽をつなぐ連結溝を混合槽に入る前に合流させることで、混合槽内における各溶液槽からの溶液の混合を促進する。
本発明の8の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体内の溶液槽において、複数個の溶液槽を配置することで、より細やかな密度勾配を作製することが可能である。
本発明の9の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置の円板状回転体において、遠心時に分離検出対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などが占めるべき位置の混合槽の円板状回転体面と垂直方向の深さを他の部分より浅く作ることにより、対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度の検出分解能をあげることが可能となる。
本発明の10の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、密度勾配遠心で分離されるサンプルの分離の様子を実時間で観察するため、円板状回転体の回転に同期して、光をパルス状に照射し、ストロボスコピックに撮影する。
本発明の11の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、円板状回転体の回転に同期して照射する照明光を斜め照射することで、画像を暗視野的に取得する。これにより、カメラのレンズ内に照射(励起)光が入らず、背景光のないコントラストの良い画像を取得することができる。
本発明の12の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、密度勾配の傾きの評価を、各溶液槽に色の異なる溶液を導入して、混合槽内に作製した密度勾配を色調解析で行う。
本発明の13の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、ストロボスコピック撮影した画像をコンピュータにより画像解析し、サンプル中に含まれる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度毎の個数分布を調べる。
本発明の14の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、検出対象となる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの表面の特異箇所を蛍光染色し、円板状回転体が特定の位置に来た時に励起光を照射して蛍光観察することにより、どの密度を持つ粒子や懸濁物質、細胞、微生物などがどの表面特異箇所を持つかを計測できる。
本発明の15の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、円板状回転体の円周上複数の箇所において異なる励起光を照射し、異なる蛍光を観察・検出することで、異なる表面特異箇所を独立に検出することができる。
なお、励起光は同一であっても、蛍光を観察・検出するための光学フィルタを切り替えることにより異なる蛍光を独立に検出する場合には、光学フィルタを切り替えながら検出を行う機構を具備すればよい。
本発明の16の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、複数の蛍光を重ね合わせることで、粒子や懸濁物質、細胞、微生物などからの多色蛍光を検出することが可能である。
本発明の17の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、密度勾配遠心で分離した所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを回収するため、溶液槽・混合槽等を持つ円板状回転体を、薄膜をはさんで2枚以上貼り合わせ、一方の円板状回転体での密度による分離が終了した時点で、所望の位置の薄膜をレーザーで穿孔することにより、所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを薄膜反対側の液槽に取り出す。
本発明の18の発明では、1の発明に記載の密度によるサンプルの分離・検出装置において、レーザー穿孔で余分な液を排出し、液面の調節を行うことで、所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの位置を制御することが可能である。
(検出対象を含むサンプルの分離・検出装置の構成)
本発明の検出対象を含むサンプルの分離・検出装置の構成は、遠心力を用いて、各溶液槽からの溶液を、連結溝(連結流路)を介して混合槽に導入することにより、連続的な密度勾配を作製し、その後にサンプル槽またはサンプル導入口からサンプルを導入して、サンプル中に含まれる検出対象(複数の懸濁物質)をそれぞれの密度に対応する位置に分離することができれば、特に、限定されないが、図1に記載の構成を例示することができる。
例えば、図2に記載のように、混合槽5と連結溝8(連結流路)の連結部25は、溶液槽2と連結溝8(連結流路)の連結部26、溶液槽3と連結溝9(連結流路)の連結部27及びサンプル槽4と連結溝10(連結流路)の連結部28(参照:図1)と比較して、回転体中心29(参照:図1)より遠い位置に設置されている。
また、図8の記載のような、溶液槽2、溶液槽3及び混合槽5及びそれらを連結する連結溝(連結流路)の構成(形状)にすれば、溶液槽2又は溶液槽3の底面(回転体中心29より遠い面)が、混合槽5の底面(回転体中心29より遠い面)と比較して、回転体中心29により近い位置又は遠い位置のどちらでも良い。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではない。本発明では、以下の実施形態の構成を適宜置換することも可能であり、他の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
(二液混合による連続密度勾配に関する原理)
本発明における、二液混合による連続密度勾配に関する原理につき示す。
図2のように、時間t における、各溶液槽内の液の高さをh1(t)、h2(t)、h(t)とし、円板状回転体を回転させた際に遠心力で誘起される各溶液槽内の流速q1、q2を以下で表すとする。
ただし、c:各連結流路部におけるコンダクタンス、p:各溶液の密度、g:kgからNへの換算係数とする。
各溶液槽内の液面の高さをhiとすると、
ただし、Si:各溶液槽の断面積
ただし、hi(t):初期の液の高さ、τi:時定数
ここで、h10 >h20 で、かつ、初期における各溶液槽内の溶液の体積が等しいとすると、
すなわち、τ1 <τ2で、溶液槽2側の溶液がより早く流出される。
混合槽内の液量、S h(t)は、溶液槽2、3から流出された液の合算であるので、以下となる。
また、h(t)における溶液の密度は、二液の混合比Rで決まる。
t=tにおいては、
例えば、図2において、b = 3a、c1 = c2、p1 = p2とした場合、混合槽内における密度勾配は、図3のような無段階な連続勾配となる。
(円板状回転体の作製)
本実施例では、各溶液槽のサイズとして、図2のaを4mm、bを12mmとした。図4に示した写真は、円板状回転体である。まず、この円板状回転体を用いてどのような密度勾配が作製されるかを、色素液(トリパンブルー)を用いて色の濃淡で評価した。溶液槽2にトリパンブルー(0.4%)を40μL、溶液槽3にPBSを40μL入れ、図5に示す本発明の分離・検出装置を用いて、3000rpmで30秒間円板状回転体を遠心して、混合槽内にトリパンブルーの密度勾配を作製した。撮影した画像とコンピュータ(図1:32)で画像解析した結果を図6に示す。
次に、本発明で作製した連続密度勾配による細胞の分離実験を、細胞サイズの異なる、マウスES細胞(マウス胚性幹細胞)とTIG-120細胞(ヒト表皮線維芽細胞)の混合液(図7A、B)を用いて行った。溶液槽2にリンフォプレップ(AXS社、密度:1.077g/mL)を40μL、溶液槽3に細胞培養液DMEMを40μL入れ、3000rpmで30秒間円板状回転体を遠心して、リンフォプレップとDMEMの密度勾配層を混合槽5内に作製した後、 106個/mLに調製した細胞懸濁液40μLを混合槽内の密度勾配層に重層した。円板状回転体を回転する装置には、円板状回転体の回転を検知するセンサー(図1:30)を搭載し、回転に同期させて白色LEDを発光させ、混合槽内における細胞の挙動をコンピュータに接続したカメラでストロボスコピックに撮影した。図7Cは、3000rpmで遠心してから20秒後の細胞の分離状況を示している。図7Cで、上層のバンドがTIG-120細胞で、下層のバンドがマウスES細胞である。図7Dは、カルセイン染色したTIG-120細胞を遠心分離した結果の画像で、この場合は光源として青色LEDを使用し、カメラのレンズフィルターに515nm以上の光のみを通すシャープカットフィルターを使用した。蛍光染色されたTIG-120細胞が濃縮分離されてゆく経過観察が可能であった。
(連結流路の形状調整と連続密度勾配の分布範囲の関係)
ピコ秒レーザー(515nm, 200kHz, 50W)で4種類の連結流路{連結溝形状(幅と深さ)}を作製した。オプティプレップ(AXS社)を、PBSで、Iodixanol 濃度が40%(密度:1.215g/mL)と5%(密度:1.033 g/mL)となるように調製した溶液を、それぞれ、溶液槽2と溶液槽3に入れ、各連結溝形状を用いて混合することで連続密度勾配を作製した。その後、標準比重粒子(1.06g/mL, 1.1g/mL, 1.2g/mL)を導入して3000rpmの遠心で分離された粒子の位置により連続密度勾配の状態を比較した。その結果、連結溝の形状により連続密度勾配の作製時間と連続密度勾配の分布範囲を制御できることを確認した(図9)。
(溶液密度の調整と連続密度勾配の分布範囲の関係)
オプティプレップ(AXS社)をPBSで希釈し、Iodixanol 濃度が40%(密度:1.215g/mL)と30%(密度:1.163g/mL)となる2種類の溶液を用意した。溶液槽3に5%(密度:1.033g/mL)溶液を入れ、溶液槽2に40%と30%の溶液を入れた場合に作製される連続密度勾配の分布範囲の違いを、標準比重粒子を用いて確認した。その結果、溶液槽2、3に入れる溶液の密度を変えることで、連続密度勾配の傾きを制御できることが示された(図10)。
(連続密度勾配による白血球の精密分離結果)
オプティプレップ(AXS社)を、PBSで、Iodixanol 濃度が30%(密度:1.163g/mL)と5%(密度:1.033 g/mL)となるように調製した溶液を、それぞれ、溶液槽2と溶液槽3に入れ、図9のF1流路を用いて連続密度勾配を作製した。ポリモルホプレップ(AXS社)を用いて白血球と赤血球に分離したウサギ保存血から、白血球を採取し、採取した白血球液を、上記連続密度勾配液に導入し、3000rpmの回転で遠心分離した。その結果、白血球内の様々な細胞(マクロファージ、B細胞、T細胞、好中球、好酸球、好塩基球等)が密度の違いにより精密に分離されることが確認された(図11)。
(蛍光染色した細胞の連続密度勾配による分離と観察)
カルセインAMを用いて蛍光染色した培養細胞(Jurkat細胞)1000個を、Iodixanol 濃度が30%(密度:1.163g/mL)と5%(密度:1.033 g/mL)の溶液で作製した連続密度勾配に導入し、3000rpmの回転で遠心分離した。遠心分離後、回転停止の状態で、照明を青色LEDに切り替え、515nm以上の光のみを通すシャープカットフィルターを通してカメラ撮影した。その結果、回転停止の状態であれば、分離された細胞1個1個を蛍光の輝点としてカウントできることが確認された(図12)。
(連続密度勾配による血液の分離結果)
円板状回転体の混合槽に赤血球を凝集・沈降させ連続密度勾配を作製する溶液を注入した後、血液を重層し円板状回転体を遠心して分離状態を確認した。遠心と同時に赤血球が凝集・沈降し、3分後には赤血球と白血球が分離し、さらに白血球は単核球と顆粒球に分離した(図13)。
通常の試験管による分離検査では約30分要するが、本発明の分離・検出装置では3分程度で分離でき迅速性を確認した。
以上の結果より、本発明を用いることで、動画および静止画から連続密度勾配遠心で分離された細胞のパターン解析(バンドの太さ、バンドの数、バンド間の距離、バンド間に散在する細胞の有無)が可能である。
分離した目的の細胞を分取する際には、図1に示したような、溶液槽・混合槽等を持つ円板状回転体と回収槽・廃液槽等を持つ円板状回転体を、レーザー光吸収薄膜をはさんで2枚貼り合わせた円板状回転体を用いて、連続密度勾配による細胞分離を行った後、所望の位置の薄膜をレーザーで穿孔することにより、所望の細胞を薄膜反対側の回収槽に取り出す。
また、実施例3、4の結果により、本発明の分離・検出装置では、従来では分離が困難であったXとYを含むサンプルを、流路形状及び溶液密度を調製することにより、XとYを容易に分離することができる。
本発明では、流体を遠心力で制御して、連続的な濃度(密度)勾配を作製し、そこに粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを重層し遠心することで、粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度による分離を実時間で観察し、撮影した画像から、サンプル中に含まれる粒子や懸濁物質、細胞、微生物などの密度毎の個数分布(密度スペクトル)を解析する、さらには、所望の粒子や懸濁物質、細胞、微生物などを回収する手法および装置を提供する。
1:円板状回転体(上層)、 2:溶液槽、 3:溶液槽、 4:サンプル槽、 5:混合槽、 6:回収槽、 7:廃液槽、 8:連結溝、 9:連結溝、 10:連結溝、 11:溶液導入口、 12:溶液導入口、 13:サンプル導入口、 14:サンプル導入口、 15:円板状回転体(下層)、 16:レーザー吸収性薄膜、 17:レーザー照射光学系モジュール、 18:レンズ、 19:光学系摺動レール、 20:分離した所望の検出対象を回収するためのレーザー穿孔、 21:分離した所望の検出対象の位置を調整するためのレーザー穿孔、 22:回転に同期して光るストロボスコピックな光源、 23:カメラ、 24:円板状回転体の軸受、 25:混合槽5と連結溝8の連結部、 26:溶液槽2と連結溝8の連結部、 27:溶液槽3と連結溝9の連結部、 28:サンプル槽と連結溝10の連結部、 29:回転体中心、 30:センサー、 31:分離・検出装置、 32:コンピュータ。

Claims (12)

  1. 以下を含む、検出対象を含むサンプルの分離・検出装置、
    (1)回転体、
    (2)該回転体に設置された2以上の溶液槽、
    (3)該回転体に設置された混合槽、
    (4)該回転体に設置されたサンプル槽又はサンプル投入口、
    (5)各溶液槽と該混合槽を連結する溶液連結流路、及び
    (6)該サンプル槽と該混合槽を連結するサンプル連結流路を備え、
    該回転体の回転による遠心力により、各溶液槽の溶液、サンプル槽又はサンプル投入口からの溶液が、該混合槽に連結流路を介して、導入されることを特徴とする、分離・検出装置。
  2. 前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部並びに前記サンプル槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の中心より遠い位置に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の分離・検出装置。
  3. 前記混合槽と連結流路の連結部は、前記溶液槽と連結流路の連結部と比較して、前記回転体の略同心円上、又は、前記回転体の中心より近い位置に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の分離・検出装置。
  4. 前記溶液連結流路は、前記混合槽に連結する前に、合流していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  5. 前記検出対象は、粒子、懸濁物質、細胞、微生物のうち少なくとも1を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  6. 前記回転体の上に少なくとも複数の溶液槽、混合槽、連結流路並びにサンプル槽若しくはサンプル投入口のセットを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  7. さらに、回収槽は、前記回転体を介して混合槽の反対側に設置されており、
    レーザーにより穿孔することにより、検出対象を該回収槽に回収できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  8. さらに、廃液槽は、前記回転体の反対側に設置されており、レーザーにより穿孔することにより、混合槽から溶液を回収できることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  9. 混合槽の回転体面に対する垂直方向の深さは、他の槽と比較して、浅く設置されていることにより、検出分解能が向上されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の分離・検出装置。
  10. 下記の工程を含む、検出対象を含むサンプルの分離・検出方法、
    (1)密度の異なる2つの溶液を、遠心力を用いて、1つの容器に導入することにより、該容器内に連続的な密度勾配を作製する工程、及び
    (2)検出対象を含むサンプルを該容器に導入することにより、該検出対象をそれぞれの密度に対応する位置に分離する工程。
  11. 請求項1〜9のいずれか1に記載の分離・検出装置を使用する、以下の(1)〜(4)のいずれか1以上の方法。
    (1)光をパルス状に混合槽に照射することにより、連続密度勾配の作製および密度による検出対象の分離の様子をストロボスコピックに実時間で観察する方法
    (2)パルス状に照射する照明光を混合槽に斜め照射して、画像を暗視野的に取得する方法
    (3)光をパルス状に複数の混合槽に照射することにより、複数の混合槽を同時に観察する方法
    (4)ストロボスコピック撮影した画像を画像処理することにより、サンプル中に含まれる検出対象の密度毎の個数分布の情報を得る方法
  12. 請求項1〜9のいずれか1に記載の分離・検出装置を使用する、以下の(1)〜(3)のいずれか1以上の方法。
    (1)各溶液槽にあらかじめ色の異なる溶液を導入しておき、サンプル導入時の密度勾配が色調により確認できる方法
    (2)検出対象を蛍光染色しておき、蛍光励起光を混合槽に照射することにより、検出対象がどの密度に分布するかを検出する方法
    (3)検出対象を複数の蛍光染色しておき、複数の蛍光励起光を混合槽に照射することにより、異なる蛍光を同時に検出する方法
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