JP2016057120A - 電子体温計とその製造方法 - Google Patents

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加藤浩之
Kosuke Kato
上田 修
Osamu Ueda
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【課題】簡素な構成で体温測定時間を短縮可能な電子体温計を提供する。【解決手段】サーミスタ12の側周面がキャップ11の先端部内壁面に当接し、金属材料からなる固定剤13がサーミスタ12の後方を覆った状態で固定されており、且つリード線14の先端部も固定剤13によって固定された測温部10を有する。これにより、サーミスタ12とキャップ11及び固定剤13との接触面積が大きくなる一方、サーミスタ12周囲の空隙が小さくなると共に、サーミスタ12が強固に固定される。【選択図】図1

Description

本発明は、腋下や舌下等の被測定部位に測温部を挟み込むことで体温を測定する電子体温計に関する。
一般に、電子体温計の測温部は、ステンレス等の金属製キャップ内において、サーミスタや熱電対又は白金線等の感温素子が、エポキシ樹脂などの固定剤によって固定されて成る。このような構成の測温部を有する電子体温計によって体温を測定する際は、先ずは人体に接触しているキャップで受熱し、キャップと感温素子が接している部位では直接、キャップと感温素子が離れている部位では固定剤を介して、それぞれ感温素子に熱が伝わることで、体温が測定される。
ところで、現在一般的に普及している実測式の電子体温計による体温の測定時間は、概ね腋下であれば10分程度、舌下でも5分程度を必要とする場合が多い。しかしながら、このように5〜10分もの間電子体温計を所定位置に保持しておくことは煩わしい。したがって、従来から体温測定時間の短縮が強く要望されている。なお、予測式の電子体温計においては、体温測定時間は数十秒と早いため、基本的にはこのような強い要求はないが、体温測定時間をより短縮できることは好ましい。
そこで、体温測定時間の短縮を図った電子体温計として、例えば下記特許文献1が提案されている。すなわち、特許文献1においては、キャップの形状を改良しており、キャップを扁平としたうえで、長径A、短径B、軸方向長さCが0.5≦B/A<1.0かつ3×B≦Cの関係を満たすように設計している。
特開2012−251771号公報
特許文献1では、測温部のキャップの形状を所定の条件を満たす特殊な形状とする必要があるため、製造が煩雑となるばかりか、歩留まりも悪化する恐れがある。したがって、従来からの基本的構成を変更することなく、簡素な構成で体温測定時間を短縮することが望ましい。
そこで、単純には電子体温計における測温部の固定剤を、従来のエポキシ樹脂よりも熱伝導率の高い金属材料に変更することが考えられる。また、キャップと感温素子との接触面積もできるだけ大きいことが好ましい。しかし、感温素子としてサーミスタを用いる場合、サーミスタ表面は一般にガラス製であることから、金属材料との親和性が良くない。しかも、従来ではサーミスタのみを固定するに十分な量しか固定剤は充填されず、サーミスタに接続されるリード線はフリー(非固定)な状態であることが多かった。
このため、従来のように固定剤をキャップ内へ先に充填したうえで、その上方からサーミスタを挿入する製造方法では、サーミスタ表面と金属材料との親和性の少なさや溶融した金属材料の浮力等によりサーミスタが金属材料表面に浮いてしまう。これでは、サーミスタが固定剤によって確りと固定されず不安定となり、最悪の場合はサーミスタが抜け外れて製品不良の原因となる。しかも、キャップとサーミスタとの距離も大きくなってキャップとサーミスタとの接触部位が無くなることで、せっかく固定剤を熱伝導率の高い金属材料に変更したとしても、返って測定時間が長期化する恐れもある。
一方、上記問題を避けるため、先に充填した溶融状態の金属材料に対して、キャップ先端部までサーミスタを強い力で挿入保持した場合、金属材料がガラスに弾かれることで、先に充填してある金属材料がサーミスタの上方まで浮き上がってしまう、逆転現象が生じることが分かった。この場合、キャップとサーミスタとが確実に接触しているとしても、当該サーミスタの周囲は空気層で覆われることになってしまう。当該空気層は断熱層としても利用されるほど熱伝導率が低いため、体温測定時間が長引く原因となる。
このような問題から、感温素子としてサーミスタを使用し、且つ固定剤として金属材料を使用する場合は、従来の製造手順とは逆に、先ずはサーミスタをキャップ内へ配した後に、その上から金属材料を充填することが考えられる。しかしながら、単に製造手順を逆にしただけでも、やはり問題が生じることが分かった。
ここで、従来はサーミスタの軸方向とキャップの軸方向とが平行になるように、サーミスタをキャップ内へ縦向きに挿入、配置していた。また、上述のように、ガラス製のサーミスタ表面は金属材料との親和性が悪い。さらに、通常キャップの内径はおよそ2.5〜4.0mm程度であり、キャップ内周面とサーミスタ測周面との距離は小さい。しかも、溶融した金属材料は表面張力や粘度が高いため、いわゆる「だま(球状)」の状態になりやすい。したがって、サーミスタをキャップ内に挿入してから溶融した金属材料を充填したとしても、金属材料はサーミスタ表面で弾かれやすく、且つ、粘度と表面張力の影響によってサーミスタとキャップの間の狭い空間に金属材料が流入しないことがわかった。その結果、サーミスタの周囲が空気層で覆われた状態となってしまい、やはり体温測定時間が長引く原因となる。
また、サーミスタは一般的に縦長である。したがって、キャップ内へサーミスタが縦向きに配されていると、キャップ内周面とサーミスタ側周面との間には必然的に一定の距離(空間)が生じ、しかもその空間はサーミスタの長径分生じるため、その空間体積が大きい。しかも、キャップとサーミスタとは、その先端部同士が接触しているだけなので、両者の接触面積も小さい。このように、サーミスタがキャップ内へ縦向きに配されている限り、体温測定時間の短縮には限界がある。
また、サーミスタには様々な形状があり、直方体や円柱のような側周面が平坦なサーミスタでは、その先端部しかキャップの先端部へ当接させることはできない。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、簡素な構成で体温測定時間を短縮可能な電子体温計とその製造方法を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明は金属製キャップの内部に配された感温素子が、前記キャップの内部に充填した固定剤によって固定されて成る測温部を有する電子体温計であって、前記感温素子として楕円体形状のサーミスタを使用し、且つ前記固定剤として金属材料を使用している。そのうえで、前記サーミスタの側周面が前記キャップの先端部内壁面に当接し、且つ前記固定剤が前記サーミスタの後方を覆った状態で、前記サーミスタに接続されるリード線も前記固定剤によって固定されていることを特徴とする。前記金属材料としては、クリームハンダを使用することが好ましい。
上記電子体温計において測温部を製造する際は、前記キャップの先端部内壁面に前記サーミスタの側周面を当接させた状態で配してから、前記固定剤を前記キャップ内へ充填して固定する。
本発明によれば、楕円体形状のサーミスタを使用しているため、その側周面をキャップの先端部内壁面に当接させることができる。これにより、サーミスタとキャップとの接触面積、すなわちキャップからサーミスタへ直接伝熱される受熱面積が大きくなる。
また、サーミスタへの間接的な伝熱経路となる固定剤として、エポキシ樹脂よりも熱伝導率の高い金属材料を使用している。ここで、楕円体形状のサーミスタ側周面の曲率半径は、サーミスタ両端部と比べて大きく、ほぼフラットな状態に近い。したがって、サーミスタにおけるキャップ後端側の側周面は、固定剤によってほぼ完全に覆われる。これにより、サーミスタにおけるキャップ後端側の側周面へは、固定剤を介して体温が伝達される。このように、サーミスタをキャップ内へ縦向きに配していた従来では、ほぼサーミスタの先端部、あるいはその一部のみからしかまともに受熱できなかったことに対し、本発明ではサーミスタの側周面をキャップの先端部内壁面に当接させた状態(いわゆる横向き状態)で配すことで、サーミスタにおけるキャップ先端側の側周面へはキャップから、キャップ後端側の側周面へは固定剤から伝熱され、サーミスタのほぼ全体を使って受熱できる。これら種々の要因により、体温測定時間が大幅に短縮される。
しかも、楕円体形状のサーミスタの側周面をキャップの先端部内壁面に当接させている状態であれば、キャップの径方向におけるキャップとサーミスタとの距離は小さくなり、キャップ軸方向における空間寸法もサーミスタの短径分となる。したがって、サーミスタを縦向きに配した場合と比べて、キャップとサーミスタの間に形成される空間体積が根本的に小さくなる。そのため、仮にキャップとサーミスタとの間の空間に固定剤が流入しないとしても、熱伝導率の低い空気層の存在による悪影響は小さく、効果的に体温測定時間を短縮できる。
また、サーミスタに接続されるリード線も固定剤によって固定されているため、サーミスタはより確実に固定される。これにより、サーミスタのガタつきや抜け外れが確実に防止されるのみならず、サーミスタとキャップとの密着度も高くなる。
キャップ内へサーミスタを予め配した後に固定剤をキャップ内へ充填すれば、上記構成の測温部を確実に製造することができる。しかも、固定剤を後から充填しているため、サーミスタに対して固定剤から押圧力が作用し、より強固に固定することができる。
測温部周辺の断面図である。 測温部の製造工程における第1ステップを示す断面図である。 測温部の製造工程における第2ステップを示す断面図である。 測温部の製造工程における第3ステップを示す断面図である。 実施例の測温部の断面写真である。 比較例の測温部の断面写真である。 体温測定時間を計測した結果を示すグラフである。
電子体温計としては、金属製キャップの内部に配された感温素子が、キャップの内部に充填した固定剤によって固定されて成る測温部を有するものであれば特に限定されない。具体的には、実測式の電子体温計のほか、予測式の電子体温計であってもよい。特に、従来では体温測定に数分を要していた実測式の電子体温計であれば、体温測定時間を短縮できるという本発明の効果を最大限享受できる点で好ましい。さらに、小数第一位まで測定する一般的な電子体温計のほか、生理周期などを把握するために一般的な体温計よりも高精度に(小数第二位まで)体温を測定可能な婦人体温計にも好適に適用できる。また、体温等を表示する液晶表示部等を備える本体部の先端に測温部が設けられた一体型の電子体温計のほか、ペン型の測温部が本体部とケーブルで繋がれたセパレートタイプのものにも適用可能である。これら電子体温計は、主として腋下や舌下等の被測定部位に測温部を挟み込むことで体温を測定するものである。以下、一体型の電子体温計を例に挙げて説明する。
図1に示すように、電子体温計1は、体温の測定部位となる測温部10と、測定された体温を表示等する本体部20とを備える。測温部10は、キャップ11の内部に、感温素子としてのサーミスタ12と、これを固定する固定剤13とが収容されて成る。本体部20の筐体21には、測定された体温等を表示する図外の液晶表示部やオン/オフスイッチなどが設けられており、本体部20の内部には、体温を測定演算する図外のマイクロコンピュータなどが配されている。サーミスタ12とマイクロコンピュータとは、サーミスタ12の後方に連続するリード線14によって連結されている。なお、本体部20の筐体21は、ABS樹脂などの合成樹脂製である。
キャップ11は、先端が閉塞し後端が開口する中空筒状を呈し、体温が伝わり易いように、熱伝導率の高い薄肉の金属、例えばステンレス板などからなる。キャップ11は筐体21の先端部分へ挿嵌される。
サーミスタ12は卵型の楕円体であり、キャップ11内部の最先端部位において、その側周面がキャップ11の先端部内壁面に当接した状態で配置固定されている。すなわち、サーミスタ12は横向きに配されている。サーミスタ12は、その側周面がキャップ11の先端部内壁面に当接している限り、ある程度斜め横向き(キャップ11の軸方向とサーミスタ12の軸方向とが斜めに交差する状態)に配すこともできるが、キャップ11の軸方向とサーミスタ12の軸方向(長径軸)とが直行する状態、すなわち真横向きに配すことが好ましい。キャップ11とサーミスタ12との接触面積が最も大きくなるからである。
キャップ11の内径とサーミスタ12の長径とは、できるだけ近いことが好ましい。サーミスタ12の周囲に形成され得る空間をできるだけ小さくするためである。したがって、サーミスタ12の長径は、キャップ11の内径に対して少なくとも50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上とする。一方、キャップ11の内径に対するサーミスタ12の長径の上限は100%以下、好ましくは99%以下である。100%ではサーミスタ12を真横向きに配置できないからである。
サーミスタ12の側周面の曲率半径は、キャップ11の先端部内壁の曲率半径以下とし、最も好ましくは同一とする。両者の曲率半径が同一であれば、サーミスタ12の(キャップ11の先端側)側周面全体をキャップ11の先端部内壁面へ当接させることができ、キャップ11とサーミスタ12との接触面積が最大となるからである。一方、サーミスタ12の側周面の曲率半径がキャップ11の先端部内壁の曲率半径より大きいと、キャップ11の先端部内壁面に対してサーミスタ12の側周面が直線状になり、キャップ11の先端部内壁面とサーミスタ12の側周面との間に空間が生じるからである。
サーミスタ12の中心は、キャップ11の径方向中央部(キャップ11の軸中心線上)に位置するように配置することが好ましい。これにより、測温部10(キャップ11)の周壁からサーミスタ12までの距離が一定となることで、測温部10をどのような角度(回転角度)で腋下などの被測定部位に挟みこんでも、体温測定時間をほぼ均一化できるからである。
固定剤13には、従来から使用されているエポキシ樹脂よりも熱伝導率の高い金属材料を使用する。これにより、キャップ11から固定剤13を介して伝わる熱の伝達速度が向上し、体温測定時間を短縮できる。金属材料としては、銅やアルミニウム等を使用することもできるが、ハンダが好ましく、中でもクリームハンダが最も好ましい。ハンダは銅やアルミニウム等と比べて融点が低く、且つ常温(室温)において半固形状で軟性を示すため、キャップ11への充填作業ないし測温部10の製造が容易となるからである。
固定剤13の使用量(充填量)は従来とほぼ同等でよいが、詳細を後述する特有の製造方法を経ていることによって、固定剤13はサーミスタ12の後方を覆っている。詳しくは、サーミスタ12の直後に固定剤13が固設されており、サーミスタ12の(キャップ11の後端側)側周面全体が固定剤13で覆われている。
サーミスタ12の後方に連続するリード線14は、サーミスタ12が横向きに配されていることによって、キャップ11の内周面から後方へ延びている。そのうえで、リード線14の先端部は、そのまま所定寸法キャップ11の内周面に沿って後方へ延びており、当該部分が固定剤13によって固定されている。これにより、サーミスタ12が強固に固定される。固定剤13よりも後方では、本体部20の軸中心を通ってマイクロコンピュータと連結される。
測温部10を製造する際は、先ず、図2に示すように、先端側が下方になるようキャップ11を縦向きに設置する(第1ステップ)。次いで、図3に示すように、キャップ11の先端部内壁面にサーミスタ12の側周面を当接させた状態で配置し、治具を用いて保持する(第2ステップ)。なお、サーミスタ12をキャップ11内へ配す前に、予めリード線14を折り曲げておき、リード線14の先端部がキャップ11の内周面に沿うように保持しておく。また、この段階では、リード線14とマイクロコンピュータとは連結されていない。そのうえで、図4に示すように、サーミスタ12の上方へ固定剤13を充填することで、サーミスタ12及びリード線14の先端部を固定する(第3ステップ)。なお、固定剤13は、非溶融状態でキャップ11へ充填してからキャップ11全体を加熱して溶融することもできるし、予め溶融させた状態でキャップ11内へ流入させることもできる。その後、常温に戻して固定剤13を固化すればよい。最後に、リード線14を後端側から本体部20内へ挿通しながら、キャップ11を本体部20の先端へ挿嵌することで、電子体温計1を製造できる。
(実施例)
電子体温計の本体部には、(株)ニシトモ製の電子婦人体温計「ソフィアレイ BT−16R」を使用した。そのうえで、測温部を次のように製造した。まず、ステンレス製のキャップ内に、楕円体形状のサーミスタの側周面をキャップ先端部内壁面に当接させるように配し、その上から固定剤として非溶融状態のクリームハンダをディスペンサで充填し、加熱後、空冷して固化させた。その後、当該測温部を電子体温計の本体部へ取り付けることで、実施例の実測式電子体温計とした。当該実施例における測温部の断面写真を、図5に示す。また、実施例の電子体温計を使用して体温を測定した結果を図7に示す。なお、被測定部位は舌下とした。
図5から明らかなように、実施例における測温部では、サーミスタ側周面とキャップ先端部内壁面との接触面積が大きいと共に、サーミスタの後面(キャップ後端側の側周面)は固定剤によって全体的に覆われており、しかも、サーミスタとキャップとの間の空間は僅かであった。
(比較例)
サーミスタをキャップの径方向中央部へ縦向きに配した以外は、実施例と同様に測温部を製造し、本体部へ取り付けて比較例の実測式電子体温計とした。当該比較例における測温部の断面写真を図6に示す。なお、図6においてリード線が確認されず、且つキャップに対してサーミスタが若干小さく写っているのは、測温部の径方向偏心位置にて切断したためである。また、比較例の電子体温計を使用して同一人物で実施例と同様に体温を測定した結果も、図7に示す。
図6から明らかなように、比較例における測温部では、サーミスタとキャップとの間の空間が大きく、かつ当該空間へ固定剤は流入していないことがはっきり確認できる。なお、キャップ内へ非溶融のクリームハンダを充填した後にサーミスタを縦向きに挿入してから、溶融固化する手順で測温部を作成しても、図6と同様に大きな空間が形成されており、その断面はほぼ図6と同様であった。
そのうえで、図7の結果から明らかなように、実施例では体温計測時間(温度がほぼ一定となるまでの時間)が約30秒であることに対し、比較例では体温計測時間が約80秒であった。これにより、固定剤として金属材料を使用すれば、樹脂組成物を使用していた従来の電子体温計と比べれば体温測定時間はある程度短縮していたが、サーミスタを縦向きに配している以上、体温測定時間の短縮には限界があることが確認された。一方、サーミスタの側周面がキャップの先端部内壁面に当接した状態で配した実施例であれば、体温測定時間を大幅に短縮できることが確認された。
1 電子体温計
10 測温部
11 キャップ
12 サーミスタ
13 固定剤
14 リード線
20 本体部

Claims (4)

  1. 金属製キャップの内部に配された感温素子が、前記キャップの内部に充填した固定剤によって固定されて成る測温部を有する電子体温計であって、
    前記感温素子が楕円体形状のサーミスタであり、
    前記固定剤が金属材料であり、
    前記サーミスタの側周面が前記キャップの先端部内壁面に当接し、且つ前記固定剤が前記サーミスタの後方を覆った状態で、前記サーミスタに接続されるリード線も前記固定剤によって固定されている、電子体温計。
  2. 前記金属材料がクリームハンダである、請求項1に記載の電子体温計。
  3. 金属製キャップの内部に配された感温素子が、前記キャップの内部に充填した固定剤によって固定されて成る測温部を有する電子体温計の製造方法であって、
    前記感温素子を楕円体形状のサーミスタとし、
    前記固定剤を金属材料とし、
    前記測温部では、前記キャップの先端部内壁面に前記サーミスタの側周面を当接させた状態で配してから、前記固定剤を前記キャップ内へ充填して固定する、電子体温計の製造方法。
  4. 前記金属材料がクリームハンダである、請求項3に記載の電子体温計の製造方法。
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