JP2016055773A - 航空機 - Google Patents

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Abstract

【課題】航空機の主翼へのフェアリングの支持に関し、主翼に係る一次構造の荷重伝達系への影響を軽減することが可能な航空機を提供する。【解決手段】航空機は、主翼の少なくとも中央部の下面を覆うセンターフェアリング22を備えている。フェアリング22の左右方向における両方の端縁28と、外翼14の下面14Aとの間にはシール29が介装されている。フェアリング22に設けられるフィッティング27のうち、最も外舷側に位置する最外舷フィッティング27OUTと、外翼14に設けられる外翼フィッティング17OUTとが前後方向に沿ったピンP1,P2を介してピン結合され、外翼フィッティング17OUTが、端縁28よりも内舷側で、かつ、中央翼13と外翼14とを接合するスプライスプレート16の位置以外で外翼14と結合している。【選択図】図5

Description

本発明は、航空機に関する。詳しくは、航空機の胴体の下側で主翼の少なくとも中央部の下面を覆うフェアリングを主翼に支持する構造に関する。
航空機の胴体の下部と、胴体に設けられる主翼の中央部の下面とに亘り、ベリーフェアリング(Belly Fairing)と呼ばれる空力覆いが設けられている。
ベリーフェアリング(以下、フェアリング)は、空力面を形成するパネルと、パネルを裏側から補強するスチフナとを備えている。
このフェアリングは、胴体の下部や主翼の下面に複数の支持用部材(サポート)を介して支持されている。
フェアリングの主翼への支持に関し、フェアリングの左右方向で最も外舷側に位置する最外舷支持用部材は、例えば特許文献1に示すように、フェアリングの左右方向の端縁よりも内舷側に位置し、主翼の中央翼と外翼とを接合する構造に固定されている。
米国特許出願公開第2003/0168554号明細書
特許文献1のように構成されていると、中央翼と外翼とを接合する接合構造を含んで構成される一次構造の荷重伝達系に、フェアリングに作用する荷重が入力される。それによって一次構造の荷重伝達系に影響が及ぶことはできるだけ避けたい。
また、図8に示すように、フェアリング1の左右方向の端縁1Aは、主翼2の下面2Aに近接しており、端縁1Aと下面2Aとの間にはシール3が介装されている。フェアリング1は、左右方向で最も外舷側の支持用部材4の位置から、さらに外舷側に離間した端縁1Aにかけて片持ち状に主翼2に支持されている。
飛行中、フェアリングの左右方向の両端側は、周囲の大気に対して主翼の下面側と同程度に負圧となる。そのため、フェアリング1の片持ち範囲1Bが、フェアリング1の内外の圧力差により内側から外側へと向かう荷重Fを受けて撓み(一点鎖線参照)、フェアリング1の端縁1Aが主翼2の下面2Aから離れると、端縁1Aと下面2Aとの間に隙間があいてしまう。そうすると端縁1Aの付近の気流が阻害されて空気抵抗が増加し、空気抵抗による騒音発生にも繋がる。
そこで、スチフナを増やすことによってフェアリング1の剛性を高めると、片持ち範囲1Bの変形量が抑えられるので、端縁1Aが主翼2の下面2Aに近接した状態を維持するために有効ではあるが、フェアリング1の重量が増加してしまう。
以上より、本発明は、航空機の主翼へのフェアリングの支持に関し、主翼に係る一次構造の荷重伝達系への影響を軽減することを第1の目的とする。
また、本発明は、航空機の重量増加を避けながら、フェアリングの端縁が主翼の下面に近接した状態を維持するようにフェアリングを主翼に支持させることを第2の目的とする。
本発明の航空機は、胴体と、胴体の下側に設けられる主翼と、主翼の少なくとも中央部の下面を覆うフェアリングと、を備えている。
主翼は、中央部に位置する中央翼と、中央翼の左右両側にそれぞれ接合される外翼と、を備えている。
フェアリングの左右方向における両方の端縁と、外翼の下面との間にはシールが介装されている。
本発明は、フェアリングにおける左右方向の複数の箇所にそれぞれ設けられるフィッティングのうち、最も外舷側に位置する最外舷フィッティングと、外翼に設けられる外翼フィッティングとが、前後方向に沿ったピンを介してピン結合され、外翼フィッティングが、端縁よりも内舷側で、かつ、中央翼と外翼とを接合する接合構造の位置以外で外翼と結合していることを特徴とする。
本明細書では、主翼の上面側を「上」、下面側を「下」というものとする。
また、航空機の機首側を「前」、尾翼側を「後」というものとする。
さらに、胴体の左側を「左」、胴体の右側を「右」といい、胴体の左右のそれぞれにおいて、左右方向の胴体側を「内舷側」、その反対側を「外舷側」というものとする。
本発明における外翼フィッティングは、中央翼と外翼とを接合する接合構造の位置以外で外翼と結合しており、当該接合構造には結合されていない。そのため、接合構造を含んで構成される一次構造の荷重伝達系への影響を軽減することができる。
また、最外舷フィッティングと外翼フィッティングとがピン結合されていると、揚力により主翼が変形し、主翼の下面側が外舷側に引っ張られるように変位した際に、その変位に追従して外翼フィッティングおよび最外舷フィッティングがピンの軸周りに相対回転し、それに伴って主翼とフェアリングとがピンに直交する面内において相対変位する。このため、主翼とフェアリングとに過大な応力を生じさせない。
本発明の航空機においては、少なくとも最外舷フィッティングに設けられるピンが、端縁よりも内舷側で、かつ、接合構造よりも外舷側に位置していることが好ましい。
そうすると、最外舷フィッティングは、接合構造よりも外舷側に位置するピンを介して外翼フィッティングに結合される。当該ピンの位置が、フェアリングの最外舷の支持位置となるので、フェアリングの最外舷の支持位置からフェアリングの端縁にかけての片持ち範囲の長さが、接合構造の位置あるいはそれよりも内舷側にフェアリングの最外舷の支持位置が存在していた従来例と比べて短い。このため、フェアリングの内外の圧力差に起因する空力荷重によってもフェアリングが撓み難いので、フェアリングの端縁が外翼の下面に近接した状態を保つことができる。そうすると、フェアリングの端縁と外翼の下面との間がシールにより塞がれた状態を保つことができるので、隙間に起因する空気抵抗の増加や、空気抵抗による騒音発生を避けることができる。
本発明の航空機においては、最外舷フィッティングと外翼フィッティングとが、リンクを介してピン結合されていることが好ましい。
そうすると、リンクを介さないで最外舷フィッティングと外翼フィッティングとが直接ピン結合されている場合と比べて、主翼およびフェアリングのピンに直交する面内における位置の自由度が増すので、主翼の変形に対してフェアリングをより十分に追従させることができる。
本発明の航空機においては、外翼フィッティングが、最外舷フィッティングよりも外舷側に位置していることが好ましい。
そうすると、外翼フィッティングおよび最外舷フィッティングが左右方向の同じ位置で上下に並んでいる場合に比べ、外翼フィッティングおよび最外舷フィッティングを上下方向に省スペースで配置することができるので、フェアリングと外翼との間の空間が狭い場合でも、その空間内に各フィッティングとリンクとを収めることができる。
したがって、本発明は、空気抵抗を低減するために薄く作られたフェアリングにも、好ましく適用することができる。
本発明によれば、航空機の主翼へのフェアリングの支持に関し、主翼に係る一次構造の荷重伝達系への影響を軽減することができる。
また、本発明によれば、スチフナを増やすことなどによってフェアリングの剛性を高めることなく、フェアリングの片持ち範囲の変形量を抑えることができるので、航空機の重量増加を避けながら、フェアリングの端縁が主翼の下面に近接した状態を維持することができる。
それに加えて、最外舷フィッティングと外翼フィッティングとのピン結合により、主翼の変形にフェアリングを追従させることができるので、主翼およびフェアリングに過大な応力が作用することを避けることができる。
本発明の実施形態に係る航空機の下側に設けられるベリーフェアリングを示す平面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 図1のベリーフェアリングの一部を裏側から示す斜視図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 図4の要部拡大図である。 センターフェアリングと、中央翼および外翼を接合するスプライスプレートとを示す模式図である。 (a)は主翼の変形を示す模式図であり、(b)は主翼の変形にフェアリングが追従する様子を示す図である。 従来例に係るベリーフェアリングおよび主翼の下面を示す模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る航空機について説明する。
図1に示す航空機10は、胴体11と、胴体11の下側に設けられる主翼12と、主翼12の下面12Aおよび胴体11の下部11Aに亘り設けられるベリーフェアリング20とを備えている。
主翼12は、詳しい図示を省略するが、主翼12の長さ方向に間隔をおいて配置される複数のリブと、主翼12の前後に配置されて複数のリブを連結するスパーと、主翼12の上下に配置されてリブおよびスパーにより支持されるスキンとを備えたボックス構造をなしている。上側スキンおよび下側スキンの各々の裏側には、主翼12の長さ方向に沿って複数のストリンガーが設けられている。主翼12の内部には燃料が貯留される。
図2に、リブ12R、上側スキン12U、下側スキン12L、および後側スパー12Spが示されている。また、図4にはリブ12R、下側スキン12L、およびストリンガー12Stが示されている。
主翼12は、図1に示すように、主翼12の左右方向の中央部に位置する中央翼13と、中央翼13の左右両側に位置する外翼14,14とに区分されている。中央翼13と外翼14,14との境界Bにはリブが配置されている。
中央翼13は、図2に示すように、胴体11の構造部材11Bに接合されている。中央翼13の下面13Aは、ベリーフェアリング20に覆われている。
左右の外翼14,14(図1)は、それぞれ、中央翼13とスプライスプレート16(図6)を介して接合されている。スプライスプレート16は、中央翼13と外翼14との境界Bに沿って、下側スキン12Lの下側に配置されている(図5)。このスプライスプレート16と、下側スキン12Lの上側に配置されたコード18(chord)とは、厚み方向に貫通する複数のファスナ16Fにより中央翼13および外翼14と一体化されている。
スプライスプレート16は、飛行時に主翼12に加えられる大きな荷重を伝達する一次構造部材であり、荷重を分散して伝達するために、図6に示すように前端側16Aおよび後端側16Bが中央部16Cに比べて広がった形状をしている。
外翼14,14には所定の上反角θが与えられている(図4)。
ベリーフェアリング20は、図1に示すように、中央翼13よりも前方の位置から、中央翼13よりも後方の位置までに亘り延在している。ベリーフェアリング20は、中央翼13の前端131と胴体11との間や、中央翼13の後端132と胴体11との間、中央翼13と外翼14,14との接合部(スプライスプレート16)などに生じる凹凸部を覆って空力的に整形し、航空機10の空力性能を向上させる。
ベリーフェアリング20は、図3および図4に示すように、左右方向の中央部20Cが左右方向の両端部20A,20Bに対して下側に凸となる向きに少し湾曲している。ベリーフェアリング20と中央翼13および胴体11との間には、図示しない主脚の収納部や、各種の装備品が配置される。
ベリーフェアリング20には、主脚を出し入れする開口121および主脚の車輪を収容するケース122(図3)や、ベリーフェアリング20の内側に配置された装備品を整備するために着脱される図示しないアクセスパネル等が設けられている。
ベリーフェアリング20は、図1に示すように、中央翼13よりも前方に位置する前方フェアリング21と、中央翼13の下方に位置するセンターフェアリング22と、センターフェアリング22よりも後方で主脚の収納部が配置される主脚フェアリング23と、主脚フェアリング23よりも後方に位置する後方フェアリング24とから構成されている。
ベリーフェアリング20は、本実施形態の各領域(21〜24)に限らず、適宜に分割することができる。また、各領域(21〜24)をさらに細かい領域に分割することもできる。
これらのフェアリング21〜24は、図3に示す複数の支持用部材30(図2も参照)を介して主翼12の下面12A(中央翼13の下面13Aおよび外翼14の下面14A)あるいは胴体11の下部11A(図1)に吊り下げられる。
以下、図3〜図7を参照して、中央翼13に対応するセンターフェアリング22について説明する。
センターフェアリング22(以下、フェアリング22)は、図3および図4に示すように、空力面を形成するパネル25と、パネル25を裏側から補強する複数のスチフナ26とを備えている。
パネル25は、図3に示すように、胴体11に設定された機軸A(図1)に対応する中心線Lに対して左右対称に形成されている。
パネル25は、アルミニウム合金等の金属材料、あるいは、炭素繊維やガラス繊維等を含む繊維強化樹脂から、平面視で略矩形状に形成されている。
パネル25は、図3および図4に示すように、左右方向の中央部である中央部20Cから、左右方向の端縁28,28までの全体が、外翼14の下面14Aに向けて大きい曲率半径でなだらかに湾曲している。そのため、中央翼13の下面13Aに対して最も離れている中央部20Cにおいても、パネル25の高さ(上下方向の寸法)が抑えられており、パネル25全体としての厚みが薄い。こうすることで、フェアリング22を含めた航空機10の全体の断面積を小さくすることができるので空気抵抗を低減することができる。
複数のスチフナ26は、それぞれ、図3に示すようにパネル25の左右方向の全幅、あるいは端縁28付近を除いてパネル25のほぼ全幅に亘り延びており、パネル25の裏面側にファスナで固定されている。スチフナ26は、アクセスパネルと干渉しないように配置されている。
各スチフナ26は、左右方向の複数箇所で、支持用部材30を介して中央翼13に支持される。
スチフナ26によりパネル25に必要な剛性を与えることができ、かつ、支持用部材30を介してフェアリング22を中央翼13に確実に支持させることができるように、スチフナ26の位置、本数、材料等が定められる。
支持用部材30は、図4に示すように、中央翼13の下側スキン12Lの裏側に設けられたストリンガー12Stに支持される。スチフナ26は、ストリンガー12Stに対応する位置に配置される。
フェアリング22に設けられる支持用部材30はいずれも、図4に示すように、スチフナ26に設けられるフィッティング27と、主翼12のストリンガー12Stに設けられる主翼フィッティング17とに対してピン結合される。
本実施形態は、フェアリング22の左右方向で最も外舷側に位置する支持用部材30の位置と、支持用部材30の形態とに主要な特徴を有する。以下では、フェアリング22の左右方向で最も外舷側に位置する支持用部材30のことを最外舷支持用部材30OUTと称する。
まず、図5および図6を参照し、フェアリング22の左右方向の端縁28の付近の構成について説明した後、最外舷支持用部材30OUTについて説明する。
フェアリング22の端縁28は、図6に示すように、前後方向にほぼ沿って連続している。
図5に示すように、最外舷支持用部材30OUTが設けられるスチフナ26の端部26Aは、フェアリング22の端縁28から内舷側に退いている。つまり、フェアリング22の端縁28から内舷側の所定の位置までの範囲にはスチフナ26が設けられておらず、フェアリング22の端縁28はパネル25の左右方向の端縁に相当する。
端縁28は、図5および図6に示すように、中央翼13および外翼14を接合するスプライスプレート16よりも外舷側に位置している。換言すれば、スプライスプレート16の全体がフェアリング22により覆われている。
端縁28は、図5に示すように、外翼14の下面14Aに近接しており、端縁28と下面14Aとの間にはシール29が介装されている。シール29は、例えばシリコーン系ゴム等の弾性材料から構成されており、下面14Aに押し付けられている。
シール29は、端縁28の裏側に固定される固定部291と、端縁28と下面14Aとの間を塞ぐ封止部292とを有している。封止部292は、断面V字状に形成されている。固定部291と封止部292との間には段差部293が形成されている。固定部291に対して封止部292は揺動変形可能である。
さて、フェアリング22の最も外舷側に位置する最外舷支持用部材30OUTは、図3に示すように、端縁28よりも内舷側の位置で、スチフナ26の左右両端に設けられている。本実施形態では、2本のスチフナ26に合計で4つの最外舷支持用部材30OUTが設けられている。最外舷支持用部材30OUTの数は、フェアリング22の大きさや重量等に応じて適宜に定めることができる。
図5に示すように、最外舷支持用部材30OUTは、スチフナ26に固定されたフィッティング27と、外翼14の下面14Aの裏側のストリンガー12Stに固定された主翼フィッティング17と、これらフィッティング27,17を連結するリンク32とを備えている。
以下では、最外舷支持用部材30OUTが備えるフィッティング27のことを最外舷フィッティング27OUTと言い、最外舷支持用部材30OUTが備える主翼フィッティング17のことを外翼フィッティング17OUTと言うものとする。
最外舷フィッティング27OUTはリンク32に対してピンP1で結合されている。外翼フィッティング17OUTはリンク32に対してピンP2で結合されている。これらのピンP1,P2はいずれも前後方向に沿っている。リンク32を介してピンP1,P2で結合される最外舷フィッティング27OUTと外翼フィッティング17OUTとは、ピンP1,P2の軸周りに相対回転可能である。
外翼フィッティング17OUTは、外翼14の下側スキンを介してストリンガー12Stに結合される固定部171と、固定部171に連続し、ピンP2が設けられるピン結合部172とを有している。
最外舷フィッティング27OUTは、スプライスプレート16の下方に位置するスチフナ26の端部26Aからパネル25に沿って外舷側に向けて延出する固定部271と、固定部271の外舷側に連続し、ピンP1が設けられるピン結合部272とを有している。
フェアリング22は、ピン結合部272のピンP1の位置から端縁28にかけて片持ち支持されているとみなすことができる。以下では、ピンP1の位置から端縁28までを片持ち範囲33と称する。
最外舷支持用部材30OUTは、フェアリング22をスプライスプレート16の長さ方向の中央部16Cよりも外舷側において支持している。
外翼フィッティング17OUTの固定部171は、スプライスプレート16には位置しておらず、スプライスプレート16以外の位置にある。固定部171は、スプライスプレート16の中央部16Cの端縁16Eよりも外舷側で外翼14と結合している。図6に、固定部171の位置を白い丸で示す。
また、本実施形態では、最外舷フィッティング27OUTのピン結合部272に設けられるピンP1が、スプライスプレート16の中央部16Cの端縁16Eよりも外舷側に位置していることが好ましい。ここで、ピンP1の位置は、ピンP1の付近に位置する中央部16Cよりも外舷側であれば足り、スプライスプレート16の前端側16Aおよび後端側16Bよりも外舷側である必要はない。
さらに、本実施形態において、外翼フィッティング17OUTは、最外舷フィッティング27OUTのピン結合部272よりも外舷側に位置していることが好ましい。
さて、上述した外翼フィッティング17OUTおよび最外舷フィッティング27OUTの各々の位置および形態は、スプライスプレート16を含む一次構造への影響を軽減するためと、フェアリング22の端縁28を外翼14の下面14Aに近接した状態に保ち、かつ、空力荷重により主翼12が変形しても主翼12とフェアリング22とに過大な応力が作用するのを避けるために定められている。
上述したように、外翼フィッティング17OUTが外翼14と結合しており、中央翼13および外翼14と接合するスプライスプレート16には結合していない。そのため、フェアリング22を主翼に支持させるにあたり、スプライスプレート16を含んで構成される一次構造の荷重伝達系への影響を軽減することができる。
その上、本実施形態では、最外舷フィッティング27のピン結合部272に設けられるピンP1の位置をスプライスプレート16よりも外舷側に定めていることにより、片持ち範囲33を小さくすることに繋げている(図5)。
そうすることにより、フェアリング22がスプライスプレート16の位置やそれよりも内舷側で支持される従来例と比べて片持ち範囲33の長さが短いので、空力荷重を受けた際にフェアリング22が撓み難く、撓んだとしても変形量が小さい。
ここでいう空力荷重は、飛行中、周囲の大気に対して外翼14,14の下面14A側と同程度に負圧となるフェアリング22の左右方向の両端側において、フェアリング22の内外の圧力差に基づいて、フェアリング22の内側から外側へと向かう荷重F1のことをいう。
本実施形態では、外翼フィッティング17OUTがスプライスプレート16の中央部16Cの端縁16Eよりも外舷側で外翼と結合していることによっても、リンク32を介して結合されている最外舷フィッティング27OUTのピン結合部272のピンP1の位置から端縁28までの片持ち範囲33を小さくすることができている(図5)。
片持ち範囲33が短いためにフェアリング22の変形量が小さいと、図5に示すようにフェアリング22の端縁28が外翼14の下面14Aに近接した状態を保つことができる。そのとき、シール29の弾性力により下面14Aにシール29が押し付けられた状態を保つことができる。そのため、端縁28と下面14Aとの間に隙間を生じさせず、隙間に起因する空気抵抗の増加や、空気抵抗による騒音発生を避けることができる。
本実施形態によれば、スチフナ26を増やすことなどによってフェアリング22の剛性を高めることなく、フェアリング22の片持ち範囲33の変形量を抑えることができるので、航空機10の重量増加を避けることができる。
次に、最外舷支持用部材30OUTの形態に関し、本実施形態では、主翼12に設けられた外翼フィッティング17OUTとフェアリング22に設けられた最外舷フィッティング27OUTとをピン結合している。
主翼12は、図7(a)に示すように、主として、外翼14,14に働く揚力F2による空力荷重を受けて、下向きに凸となるように(二点鎖線参照)変形する。このときフェアリング22も主翼12の変位に追従して変形する。その際、図7(b)に示すように、主翼12の下面12A側が外舷側かつ上方に引っ張られる向きに荷重F3が作用する。
その荷重F3により、外翼フィッティング17OUTが矢印で示すF3方向へ変位すると、これに追従して、外翼フィッティング17OUT、リンク32、および最外舷フィッティング27がピンP1,P2の軸周りに相対回転し、主翼12およびフェアリング22がピンP1,P2に直交する面内において相対変位する。このときリンク32は図中、反時計回りに回転し、フェアリング22と外翼14とが互いに近づく。変位後のピンP1,P2と、パネル25の一部とをそれぞれ二点鎖線で示す。
以上によれば、外翼フィッティング17OUT、リンク32、および最外舷フィッティング27を介して、フェアリング22と主翼12とがピンP1,P2における回転の自由度を持つので、フェアリング22を主翼12の変位に十分に追従変位させることができる。このため、主翼12とフェアリング22とに過大な応力を生じさせず、それらの破損を避けることができる。
また、主翼12の変位に追従してフェアリング22と外翼14とが互いに近づくと、シール29の封止部292が外舷側へと揺動し、下面14Aに接触した状態を保つので、封止部292が座屈することなく、フェアリング22の端縁28と主翼12の下面14Aとの間を十分に塞ぐことができる。
本実施形態のフェアリング22は薄型であり、左右方向の一端から他端まで湾曲面に沿って測った長さが、図7(b)に二点鎖線で示すように、上下の寸法が大きく厚型のフェアリング22´の長さと比べて短い。そのため、長さ方向に按分した応力がフェアリング22´と比べて大きい。また、フェアリング22´は、左右方向の両端側で上方に向けて屈曲しているので、主翼12の変位に追従してフェアリング22´の端部が外舷側に開くように変形することで、主翼12とフェアリング22との相対変位を吸収することができる。これに対して、本実施形態のフェアリング22は外翼14の下面14Aにほぼ沿う向きに延びているので、フェアリング22が変形することで相対変位が吸収されることを期待できない。
しかし、本実施形態のように外翼フィッティング17OUTと最外舷フィッティング27OUTとがリンク32を介してピン結合されていると、主翼12の変形にフェアリング22を十分に追従させることができる。つまり、リンク32を介して外翼フェアリング17OUTと最外舷フィッティング27OUTとがピン結合されていると、特にフェアリング22を薄く形成する上で効果が大きい。
また、本実施形態のフェアリング22によりスプライスプレート16が覆われているので、スプライスプレート16に設けられるファスナ16Fの頭部を皿状に形成しなくても空気抵抗が増加しない。
上記実施形態では、フェアリング22と外翼14との間の狭い空間にフィッティング17OUT,27OUTが互いに干渉することなく収まるように、最外舷フィッティング27OUTよりも外舷側に外翼フィッティング17OUTを配置している。これらの最外舷フィッティング27OUTと外翼フィッティング17OUTとは、互いに干渉しない程度に上下方向に近づけて配置される。このとき、最外舷フィッティング27OUTに設けられるピンP1と外翼フィッティング17OUTに設けられるピンP2とを結ぶリンク32が、外翼14の下面14Aに対して傾斜している。
一方、フェアリング22と外翼14との間の空間とフィッティング17OUT,27OUTのサイズによっては、外翼フィッティング17OUTと最外舷フィッティング27OUTを左右方向の同じ位置で上下に並べて配置することもできる。そのとき、リンク32は、外翼14の下面14Aに対してほぼ直交している。その場合、主翼12の変位に伴うリンク32の可動域が上記実施形態におけるリンク32の可動域と比べて大きい。そのため、主翼12のより大きな変位に対しても、フェアリング22を十分に追従させることができる。
さらに、最外舷フィッティング27OUTのピン結合部272が外翼フィッティング17OUTよりも外舷側に位置する構成としてもよい。その場合も、主翼12の変位に伴うリンク32の可動域が上記実施形態におけるリンク32の可動域と比べて大きいので、主翼12のより大きな変位に対しても、フェアリング22を十分に追従させることができる。
本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、最外舷フィッティング27OUTに設けられたピンP1が、スプライスプレート16の中央部16Cの端縁16Eを外舷側に超えた位置にはなく、スプライスプレート16の中央部16Cの直下に位置していてもよい。その場合でも、外翼フィッティング17OUTがスプライスプレート16以外の位置で外翼14に結合している限り、スプライスプレート16を含む一次構造の荷重伝達系への影響を軽減する目的を達成することができる。
本発明は、リンク32を介さずに、外翼フィッティング17OUTと最外舷フィッティング27OUTとを直接、1つのピンP1で結合することも許容する。その場合でも、フィッティング17OUT,27OUTが相対的に回転することで、主翼12の変位にフェアリング22を追従させることができる。
また、中央翼13と外翼14とを接合する構造は、スプライスプレート16に限らず、任意の形態であってよい。
10 航空機
11 胴体
11A 下部
11B 構造部材
12 主翼
12A 下面
12L 下側スキン
12R リブ
12St ストリンガー
12Sp 後側スパー
12U 上側スキン
13 中央翼
13A 下面
14 外翼
14A 下面
16 スプライスプレート(接合構造)
16A 前端側
16B 後端側
16C 中央部
16F ファスナ
17 主翼フィッティング
17OUT 外翼フィッティング
18 コード
20 ベリーフェアリング
20C 中央部
21 前方フェアリング
22 センターフェアリング(フェアリング)
23 主脚フェアリング
24 後方フェアリング
25 パネル
26 スチフナ
26A 端部
27 フィッティング
27OUT 最外舷フィッティング
28 端縁
29 シール
30 支持用部材
30OUT 最外舷支持用部材
32 リンク
33 片持ち範囲
121 開口
122 ケース
171 固定部
172 ピン結合部
271 固定部
272 ピン結合部
291 固定部
292 封止部
293 段差部
A 機軸
B 境界
F1 荷重
F2 揚力
F3 荷重
P1,P2 ピン

Claims (4)

  1. 胴体と、
    前記胴体の下側に設けられる主翼と、
    前記主翼の少なくとも中央部の下面を覆うフェアリングと、を備え、
    前記主翼は、
    前記中央部に位置する中央翼と、
    前記中央翼の左右両側にそれぞれ接合される外翼と、を備え、
    前記フェアリングの左右方向における両方の端縁と、前記外翼の下面との間にシールが介装され、
    前記フェアリングにおける前記左右方向の複数の箇所にそれぞれ設けられるフィッティングのうち、最も外舷側に位置する最外舷フィッティングと、前記外翼に設けられる外翼フィッティングとが、
    前後方向に沿ったピンを介してピン結合され、
    前記外翼フィッティングが、前記端縁よりも内舷側で、かつ、前記中央翼と前記外翼とを接合する接合構造の位置以外で前記外翼と結合している、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 少なくとも前記最外舷フィッティングに設けられる前記ピンが、前記端縁よりも内舷側で、かつ、前記接合構造よりも外舷側に位置している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機。
  3. 前記最外舷フィッティングと前記外翼フィッティングとは、
    リンクを介してピン結合されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の航空機。
  4. 前記外翼フィッティングは、
    前記最外舷フィッティングよりも外舷側に位置している、
    ことを特徴とする請求項3に記載の航空機。
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