JP2016051947A - 回転型回線器 - Google Patents

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勤 北薗
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哲郎 小嶋
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Abstract

【課題】回転電機装置の回転側と静止側間の回線は、従来は、電力回線と信号回線の双方が可能なスリップリングが主流であったが、回線信号の高速化に伴いスリップリングの対応性が低下してきた。しかし、電力回線がスリップリングから脱却できず、電力回線と高速通信信号の回線機能を持つ、回転電機装置に適用可能な軽量小型の回線器がない。
【解決手段】本発明による回転型回線器は、電極間に導電体或いは誘電体を設置した電極対の適用によって、スリップリングよりも小型化し、また、高速信号回線を光半導体素子による空間光通信で実現することによって、電力回線と信号回線の双方の機能を持つ回線器を軽量小型で実現することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は回転機構を持つ電機装置の回転部位における、静止側と回転側との間の電力回線及び信号回線技術に関する。
回転部位の回転側と静止側との間の通信、例えば、回転側に設置されたビデオカメラにおける静止側からの給電と静止側への画像信号の送出は、スリップリング(以下、SR)と呼ばれる回線器具が多用されてきている。しかし、近時のハイビジョン画像(High Definition-Serial Digital Interface 1.485Gbps)のような高速信号に対しては、従来のSRでは伝送が難しくなってきたことから、光半導体素子(opto semiconductor element)を用いて空間光路を構成し、光通信で回線を行う器材も現れている。しかし、この光通信用器材は回転側への電力回線機能を持たないので、別途、回転トランスやSRを電力回線用器材として適用し回転型回線器を構成しているのが現状である。
特開2010−45206公報
近時、回転電機装置の回転側と静止側間の通信は、低速回線信号にはSR、高速信号には光通信による回線器(以下、光回線器)との区分になって来ている。
このとき回転トランスやSRといった電力回線器材を光回線器内部に設置すると大型化することから、光回線器には電力回線器材を光回線器の外部に別途設置することが多い。
光回線器の小型化のために、その筐体内部の転がり軸受を、導電性グリースを封入した導電性転がり軸受に代えて電気路化することもありうる。
その場合には導電性能の経時劣化が懸念されるので、板バネやブラシによる機械的アース機構の併用が推奨されている。即ち、転がり軸受の電気路化は、導電性グリースの封入では無く、機械的アース機構の応用になりSRに帰結する。
本発明はこのような課題に対して成されたもので、SRの不足性能である、高速信号に対する回線機能を持った回転型回線器の小型で簡素な構造での実現が課題になる。
上記課題を解決するため本発明が提案する手段を以下に述べる。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1は、
筐体に固定された静止体と回転体とを、同一の軸を中心として相対回転可能に軸受を用いて構成し、
前記静止体上の電極と前記回転体上の電極との間で電力回線(power circuit)を行うと共に、前記回転体上に設置され回線信号に対応した信号光を発出する発光器と前記静止体上に設置された受光器との間に空間光路を構成して行う光通信によって、前記電極間では電気通信によって信号回線(signal circuit)を行う、ことを特徴としている。
これにより、例えば、静止側から電極を介した電力回線を行いながら回転側と静止側の間で、高速信号から低速信号までの信号回線を行うことが可能になる。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項2は、
筐体に固定された静止体と回転体とを、同一の軸を中心として相対回転可能に軸受を用いて構成し、
前記静止体上の電極と前記回転体上の電極との間で電力回線を行うと共に、前記電極間の電気通信によって信号回線を行う、ことを特徴としている。
これにより、例えば、光回線のない、電力回線機能と信号回線機能のみの回転型回線器を得ることができる。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項3は、
前記電極は、前記静止体上の前記電極と前記回転体上の前記電極の間に導電体或いは誘電体を設置した電極対として構成され、前記軸受と組合せて適用されて、前記電力回線と前記信号回線から成る電気回線を行うことを特徴としている。
これにより、例えば、本回転型回線器の内蔵軸受を転がり玉軸受として回転負荷用部材とし、電極対を電力回線と信号回線用部材として、それらを組合せた状態で電気回線を行う、簡素な構造の回転型回線器を得ることができる。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項4は、
前記電極対は、電気的並列接続により所要の前記電極対を生成するように構成され電気回線を行うことを特徴としている。
これにより、例えば、導電体を導電性を持つ軸受とすれば、電極対を電気抵抗器と見做せるので、並列接続することによって所要の抵抗値の電気回路を構成できる。この回路を適用すれば、多種類の電源と多チャンネルの信号の回線が必要な場合には、各電極対を独立的に、また大きな電流が必要な場合には各導電性軸受出力を並列的に加算すればよい。
また、誘電体を誘電性軸受やチタン酸バリウム粒子を混合したエポキシ樹脂材とすれば、電極対はコンデンサにできるので、電界結合技術により電気回線を行う回線器を構成できる。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項5は、
前記電極対は、導電体或いは誘電体の内側面と回転体上電極との間に、特定の中心角度範囲の回転境界面を持つよう構成され、前記回転境界面を介して電気回線を行うことを特徴
としている。
これにより、例えば、回転角度検出器を得ることができる。
電力回線機能を有し、高速信号の回線可能な回転型回線器の効果について述べる。
1.スリップリング(SR)の不足性能の獲得
SRは電力回線と信号回線の双方の機能を併せ持つものの、高速信号の回線能力は不足している。一方、本回転型回線器は、その不足性能を光半導体素子による光回線と電極対による電気回線で信号回線機能を実現、獲得する。
2.電力の非接触回線
誘電体を設置した電極対で、回転部位にコンデンサを形成し電力を高周波伝送することによって、重く高価なフェライトやリッツ線を用いないで電力の非接触回線が行える。
3.ユーザ負荷の軽減
光半導体素子の駆動電力がこの回転型回線器内蔵の電極対により供給できるので、光半導体素子駆動用電源への仕様の要求がなくなり、ユーザ側の設計負荷の軽減になる。
4.回転角度検出器
回転型回線器に内蔵可能な小型の回転角度検出器を得ることができる。
本発明の回転型回線器の構成を示す説明図である。 光回線と電気回線を行う回転型回線器の全体構造を示す説明図である。 電極対の入出力構造を示す説明図である。 電極対と軸受との組合せ構造と1系統の電気回線系を示す説明図である。 2重×2層構造の電極対で構成する電極対を示す説明図である。 並列接続で生成された電極対で構成される電気回線系を示す説明図である。 2重×2層構造の電極対の他の構成を示す説明図である。 電極対の角度検出機能を示す説明図である。 光回線を行う回転型回線器を示す説明図である。 受光器としての光ファイバの配置を示す説明図である。
本回転型回線器を実施するための最良の形態について説明する。
本回転型回線器(10)は、回転体(1)と静止体(2)の間で電力と信号(情報)の送受を行う回線器材で、電気回線と光回線の2種類の手段があり、電力回線(power circuit)と信号回線(signal circuit)の2種類の機能がある。
図1に示すように、前者の電気回線は電力回線と信号回線が可能であるが、後者の光回線は、電力回線は困難であるので信号回線のみになる。
そして、電気回線は、電気信号の回線信号(30)と回線電力(31)を電気信号のままで、回転体(1)と静止体(2)の間を接触状態で回線する接触式と非接触状態で回線する非接触式の2種類の回線形態がある。
次に、光回線は、電気信号の回線信号(30)を光信号に変換した後、回転体(1)上の発光器(91)から静止体(2)上の受光器(92)に向け、回転側と静止側の間の対向空間に光路を構成して光通信を行う回線系である。
さて、回転型回線器(10)は、回転側から静止側への回線系(Down Link D/L系)と静止側から回転側への回線系(Up Link U/L系)があるが、機能的構成は同一である。
以下では、光回線系はD/L系を基に、電気回線系はU/L系を基に説明することとする。
図2は、本発明が適用される回転型回線器(10)の全体構造図である。
今、軸受(5)を転がり軸受(51)と摺動性すべり軸受(52)の総称とすると、軸受(5)は電極対(6)を軽荷重化し、回転体(1)の回転運動を保持するほか、空間光路の伝送距離の安定化等の機能を持った構造部材として適用される。
図は、軸受(5)の内輪側に装着される部材を回転体(1)、外輪側に装着される部材を静止体(2)として、それらが対向空間を構成した状態で、回転体(1)が静止体(2)に対し回転軸(4)を中心に回転する構造を表している。
また、筐体(3)は静止体(2)を固定し、回転体(1)は筐体(3)に対し軸受(5)を介し接続される構造である。
さて、軸受(5)と電極対(6)の設置位置としては、図に示す#1〜#3の三つが代表的な位置として挙げられる(これ以外の位置を選択してもよい)。
#1は回転体(1)と静止体(2)の対向空間近傍位置、#2は回転体(1)の縦長中央点近傍位置、そして#3は回転シャフト(41)上の位置である。
但し、回転シャフト(41)とは、ユーザの回転電機装置の回転側とこの回転型回線器(10)の回転体(1)との接続部材である。
軸受(5)を構造部材、電極対(6)を電流路として機能させ、電極対(6)を軽荷重環境化して電流路性能を安定させるため、図の#1〜#3の位置に設置した軸受(5)と電極対(6)を組合せて適用する。
例えば、#1の軸受(5)を転がり軸受(51)としたとき、電極対(6)は、#1、或いは#2、或いは#3の位置に設置することになる。
最初に、光半導体素子(9)による光回線系について説明する。
回転体(1)は、発光機能の光半導体素子(9)(以下、発光素子と略)、発光器(91)、外部信号処理回路及び発光素子駆動制御回路等から構成される。
回転体(1)は、例えば、回転体(1)にビデオカメラが搭載されるときには、外部信号処理回路が、ビデオカメラの画像等の回線信号(30)に対応させて発光素子を発光させるための信号処理を行うと共に、発光素子駆動制御回路への入力信号を生成し、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser、面発光レーザ)、LD(Laser Diode)或いはLED(Light Emitting Diode )等の発光素子を駆動し出光させる機能を有している。

次に、光回線系の作動方式を説明する。
発光素子で電光変換された光信号の回線信号(30)は発光器(91)から発出され、図2の中で回転軸(4)に平行の破線矢印で表わされているD/Lの光路になる。
次に、光路で伝送された信号光は、静止体(2)上の受光器(92)で受光され、回転型回線器(10)の外部に回線信号(30)として出力されるという作動方式である。
そのため、静止体(2)は、受光器(92)、受光機能の光半導体素子(9)(以下、受光素子と略)、光ファイバ(93)及び上記の発光側とは逆機能の信号処理回路等から構成される。
このとき、この受光側は、光回線系を構成するために、これらの受光器(92)が一つの円周上に隙間なく並べられた構造であるという特徴がある。また、発光器(91)数と円周の数(同心円数)とは一致するという特徴もある(細部は後段で説明する)。
すると、この隙間なく並べられた受光器(92)の代わりに、数千本もの光ファイバ素線を密着した構造の光ファイババンドル(Optical Fiber Bundle)を受光器(92)とする選択もあるが、この場合も受光器(92)出力を受光素子に導光する操作は同一であるので同様に扱える。
今、発光器(91)からの出力を、発光素子から直接出力される信号光と発光素子の出力を一旦光ファイバ(93)に光結合後、光ファイバ(93)から出力される信号光の2種類としてみる(この場合には、後者の発光器(91)は光ファイバ(93)になるが、前者の発光器(91)は単にレンズ等の光学系を意味することになる)。
さて、上記の光回線系は、発光器(91)出力を発光素子から直接出力される信号光として空間伝送させた後、静止側の受光器(92)を受光素子として、直接受光するように構成しても良いし、受光器(92)を光ファイバ(93)として、一旦光ファイバ(93)に光結合した後受光素子に導光するとしてもよい。
勿論、発光素子出力を光ファイババンドルで集光した後、受光素子に導光してもよい。
また、この構成とは逆に、光ファイバ(93)出力を発光器(91)出力として空間伝送後、受光器(92)を受光素子として、直接受光素子で受光するように光回線系を構成しても良いし、一旦光ファイバ(93)に光結合した後、受光素子に導光してもよい。
勿論、光ファイババンドルを経由して受光素子に導光するとしてもよい。
即ち、発光素子からの直接の出力光と光ファイバ(93)からの出力光という2種類の信号光と受光素子と光ファイバ(93)という2種類の受光器(92)とを組合せるのみでも多くの光回線系が構成できる。
これは、回転型回線器(10)の光回線系の構成に対し多くの選択肢があることを意味しており、光回線系は上記したいずれの方式でも構成可能である。
また、光ファイバ(93)も、プラスチック系或いは石英系では回線系の構成構造が異なるという多様性がある。
従って、図1は光回線系を特定の構成や方式で示してない。
図2の#1を軸受(5)、#2を電極対(6)とする構成を基に、電極対(6)による電気回線系について説明する。
この構成において、軸受(5)を転がり軸受(51)とすることによって、#2の電極対(6)を軽荷重化させ、#2の電極対(6)が良好な電流路機能を果す電気回線系を構成することができる。
図3に電極対(6)の構造を示す。
図中の導電体(71)or誘電体(81)とある部材を、導電体(71)或いは誘電体(81)とすることによって二つの電気的要素を電極対(6)に与えることができる。
図に示すように、導電体(71)或いは誘電体(81)は、それらの内側面と回転体上電極(61)とが回転境界面(63)を構成するように、また、それらの外側面を静止体上電極(62)に一体化するように固定される。
次に、同図は、静止体上電極(62)の任意のA点から電流を入力し、回転境界面(63)を電流の流路として、回転体上電極(61)の任意のB点から出力する電流路機能の適用法を示している。
また、これとは逆方向(B→A)の電流路とする場合、導電体(71)及び誘電体(81)は極性を持たない、として構成できるので、上記の(A→B)と同様に適用できる。
次に、図4に軸受(5)と電極対(6)の組合せ適用法と電極対(6)による電気回線系の構成法を示す。
図4(1)は、#1の位置に転がり軸受(51)を1個、#2の位置に電極対(6)を2個設置し、電極対(6)で電力回線を行っている状態を表している。
このとき、#1の転がり軸受(51)を構造部材、#2の電極対(6)を電流路として機能させることになるが、その形態には、図4(2)のように、図4(1)の#1の転がり軸受(51)を摺動性すべり軸受(54)と呼ばれる耐重荷重性のある軸受に変更することも有り得る構造となる(転がり軸受(51)を摺動性すべり軸受(54)に変更のみ)。
今、図4に示すように、#2の2個の電極対(6)を#2(1)と#2(2)と呼び、共に図3に示す電気的構造を持たせて、次の二つの回線系に適用する。
電力回線系への適用例;図4(3)、信号回線系への適用例;図4(4)
まず、図4(3)と図4(4)の回路の共通部分を、図4(3)を用いて説明する。
図4(3)は、ビデオカメラ(35)を電力回線の負荷とする電力回線系であるが、#2(1)が負荷への電力入力ライン、#2(2)が負荷からのリターンラインに適用される状態を表すと共に、#2の電極対(6)上に描いた横破線の上方が回転体(1)側で、下方が静止体(2)側であることを示している。
次に、#2の電極対(6)は、回転体上電極(61)と静止体上電極(62)の間に、導電体(71)を設置した電極対(6)である導電性電極対(7)と、誘電体(81)を設置した電極対(6)である誘電性電極対(8)の二つから成り、前者の導電体(71)の場合には抵抗器(72)になり、後者の誘電体(81)ではコンデンサ(82)になる。
ここで、回転体上電極(61)と静止体上電極(62)との間の電極間挿入材料は、図1に示したように回転境界面(63)の回転状態で二分される。
一つが、接触回転の場合であり、他が非接触回転の場合である。
前者の接触回転の場合の電極間挿入材料を上記の導電体(71)とする理由を述べる。
まず、接触回転であることから耐摩耗性が必要になることであり、次に、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)方式の外部信号処理回路と発光駆動制御回路および発光素子としてVCSEL素子を採用した回路の駆動電力が3.3(V)×10(mA)程度でよいので、静止側電源(32)を24(V)とすれば電極間挿入材料の抵抗値は1000(Ω)程度以下であればよいことになる。
一方、導電体(71)の抵抗値は小さい程よいので、具体的には、導体である金属系すべり軸受としても良いが、上記のようにその抵抗値が1000(Ω)程度の導電性軸受であっても適合するので、電極間挿入材料を、導体を包含させる意味で導電体(71)とする。
次に、後者の非接触回転の場合には、電極間挿入材料には耐摩耗性が不要になると共に、直流電圧に対し電流を通さない絶縁体(高周波電圧では可)であれば良いので誘電体(81)と設定する。

以下で、それぞれの場合の回路構成を個々に説明する。
さて、図4(3)は、#2の電極対(6)を誘電性電極対(8)として構成した、ビデオカメラ(35)への電力回線系を示している。
図は、静止側電源(32)が高周波電力源であり、#2(1)の電極対(6)にA点で入力された後、誘電性電極対(8)が構成するコンデンサの蓄放電作用によってB点に回線電力(31)が出力される状況を、また、#2(2)がビデオカメラ(35)からのリターンラインにB点からA点の方向に適用される状況を表している。
また、この場合、通常は、回転側にあるビデオカメラ(35)には高周波電力が整流器(34)により整流された後、供給されるのでその状況も示してある。
ここで、図中のA点及びB点は図3におけるそれらと同一であって、誘電性電極対(8)への入力点がA、出力点がBの意であり、特性改善要素(33)は負荷への電力の伝送効率等の回線系特性を向上させるための共振回路化用の電気部材であって、具体的にはコイル等を意味する。
次に、図4(3)を、#2の電極対(6)が導電性電極対(7)である場合の電力回線系に読み替える。
この場合には、#2の電極対(6)は抵抗器(72)になり直流送電が可能になるので、図中の特性改善要素(33)と整流器(34)は省略可能になり、簡素な回路構造になる。

次に、図4(4)は、#2の電極対(6)を導電性電極対(7)或いは誘電性電極対(8)として構成した信号回線系を示している。
同図は、静止側にあるビデオカメラ信号出力回路(36)からの出力される回線信号(30)が、#2(1)の電極対(6)にA点で入力され、導電性電極対(7)の場合には抵抗器(72)の作用によって、誘電性電極対(8)の場合にはコンデンサ(82)の作用によって、B点に出力され回転側のビデオカメラ信号受信回路(37)に回線される状況を表している。
そして、#2(2)がビデオカメラ信号受信回路(37)からのリターンラインにB点からA点の方向に適用される形態は図4(3)の場合と同一である。
この図4(3)場合、#2の電極対(6)を誘電性電極対(8)とする場合、高周波通信となるため特性改善要素(33)は不要となるから、図4(4)の構成は、図4(3)の電力回線の場合とは異なり、#2の電極対(6)を導電性電極対(7)とする場合でも誘電性電極対(8)とする場合でも同じとなる。
さて、図2に示した#1の位置に転がり軸受(51)、#3の位置に複数の電極対(6)を設置して電気回線を行う構造を図5に示す(但し、図は#3の電極対(6)の構造を中心に描出するため、#1の転がり軸受(51)の描出は省略してある)。
図5は、電気的要素である電極対(6)の並列接続を構成するための多重多層構造を示す一例であって、図中に#3(1,1)〜#3(2,2)のように符号を付した4個の電極対(6)で、2重×2層構造を構成している。
今、この図5を、電力回線を行う電極対(6)として説明を行う(信号回線も同じ)。
このとき、この4個を4種類の電力を伝送する4回線系とみなすことも、4個で1種類の電力を伝送する1回線系を構成するものとみなすこともできる。
このうち、前者は既に図4を基に述べたので、今は後者の1種類の電力の回線系についての説明を行う。
この1回線系の構成の目的は、大きな電流を回転側で得るため、複数の電極対(6)を並列接続で適用することにあるが、この並列接続が複数の電極対(6)から所要の抵抗値或いは容量値(capacitance)を持つ電極対(6)を生成する手段となる。
第1層電極対(64)を、#3(1,1)と#3(1,2)の2個の電極対(6)を回転軸(4)周りに二重(同心円状)に設置した構造体とし、第2層電極対(65)を#3(2,1)と#3(2,2)の2個の電極対(6)から成る構造体とする。
第1層と第2層は必ずしも同一構造とする必要はないが図では同一として描いてある。そこで、以下では第1層電極対(64)を基にしてその細部を説明する。
第1層電極対(64)は、静止側に回転側を回転軸方向に嵌め込む操作によって得られる構造体であって、嵌め込み操作後、相対的な回転が可能になる構造である。
さて、#3(1,1)と呼ぶ電極対(6)の構造を図5を基に説明する。
まず、回転側の電極は回転シャフト(41)の表面の電極板である回転体上電極(61)で、静止側の電極が、断面がU字形の電極板である静止体上電極(62)である。
そして、回転体上電極(61)と静止体上電極(62)の間に挟まれて設置される電気部材が導電体(71)或いは誘電体(81)である。このとき、導電体(71)の場合には、#3(1,1)の電極対(6)が抵抗器(72)になり、誘電体(81)の場合には、#3(1,1)の電極対(6)がコンデンサ(82)になることは前記した通りである。

また、#3(1,2)と呼ぶ電極対(6)の構造は、静止側の電極は#3(1,1)と同じであるが、回転側の電極は回転シャフト(41)から分枝した断面形状が「U字を倒置した形」の逆U字断面の電極板である回転体上電極(61)になる。
#3(1,1)と#3(1,2)のいずれの電極対(6)も静止体上電極(62)が、導電体(71)或いは誘電体(81)を静止側に固定するための構造体を兼ねることになる。
導電体(71)或いは誘電体(81)を設置した静止体上電極(62)を、筐体(3)に取付けた後、分枝のある回転シャフト(41)である回転体上電極(61)を挿入すれば、第1層電極対(64)を得ることができる。

最後に、図5は光回線系のない回転型回線器(10)を表す、とみることもできることを付言する。
次に、図5の下部に示した、第1層電極対(64)の#3(1,1)の電極対(6)のXY断面構造を説明する。
図は、#3(1,1)の電極対(6)の外側面が静止側のU字断面電極板である静止体上電極(62)に固定され、内側面が回転シャフト(41)上の回転体上電極(61)との間に回転境界面(63)を構成しながら回転する、構造を示している。
また、図は電流の入力点になるU字断面電極板である静止体上電極(62)上のA点と、出力点となる回転シャフト(41)上の回転体上電極(61)B点を示しており、図3と同じである。
最後に、#3(1,1)以外の他の電極対(6)も同様であり、また、図5は図2の#3の位置における構造としたが、#1、#2の位置に変更しても同様であるので説明は省略する。
次に、図5の4個の電極対(6)で新たな1個の電極対(6)を生成して1種類の電力を伝送する電力回線系を図6に示す。
図6と図4(3)とは電極対(6)が並列接続か単独かだけの差であるが、この二図の関係を、図6が所要の抵抗値或いは容量値を持つ図4(3)の電極対(6)を生成するための細部構造、と見做す。
即ち、図4(3)の電極対(6)#2(1)を、図6の電極対(6)#3(1,1)と#3(1,2)の並列接続で生成し、リターンラインの図4(3)の電極対(6)#2(2)を、図6の電極対(6)#3(2,1)と#3(2,2)の並列接続で生成するという構成法である。

次に、並列接続の構成法と効果を説明する。
図6ではビデオカメラ(35)への入力ライン、負荷からのリターンラインに電極対(6)を対称に並列接続を構成しているが、並列接続は、並列接続時の全電極対(6)の抵抗値、或いは容量値が所要値に一致するように構成すればよい。
すると、抵抗器(72)の並列接続、或いはコンデンサ(82)の並列接続の効果は、所要の抵抗値或いは容量値を得ることができる、ということになる。
これから、単独の電極対(6)の場合に比べ抵抗値が小さくなり、容量値(capacitance)が大きくなるので、負荷により大きな電流を回線できるという効果が生じる。
次に、図7に、図5とは別案の電極対(6)の配置構造案を示す。
図7は、回転境界面(63)を回転軸(4)に垂直面内に設定する電極対(6)の配置構造であって、回転軸(4)に垂直方向の寸法に余裕のある筐体(3)の場合に有利な構造である。
次に、図7は図5と同じ2重×2層の構造で、図中の各種符号も図5と同一である。
さて、図5と図7では、2×2個の電極対(6)から成る回線系構造を示したが、n×m 個の回線系(nとmは任意整数)の構成も可能であることは言うまでもない。
図8に、回転境界面(63)のうち、中心角がδの回転境界面(63)範囲のみが電流路である電極対(6)の構造を示す。
図8(1)のように、回転軸(4)に垂直な平面による全回転境界面(63)の断面は円Oになるから、電流路部分は円弧部分に相当し中心角δとして定義される。
これは、図5のXY断面図において、中心角(δとする)の範囲内のみを電流路とした電極対(6)ということができる。
さて、この中心角がδの電極対(6)を単独で適用する場合には、図5のように全周が電流路の場合と図8のようにδの範囲のみが流路の場合との間では、電流の飽和現象が発生するとき以外は大差は無い。
しかし、それを複数個組合せれば、δの範囲内のみが電流路である電極対(6)は、回転体(1)の回転角検出器(回転角識別器)とすることができる。
さて、δの範囲内のみが電流路となる電極対(6)の構造には2種類ある。
一つが、導電体(71)或いは誘電体(81)のδの範囲内のみを電流路とする構造であり、他が回転体上電極(61)のδの範囲内のみを電流路とする構造である。
このとき、残る片方はいずれであっても分解能角度範囲の電流路となる。
後者の場合の一例を図8(2)に示すが、図は図4の#2(1)と#2(2)の電極対(6)に、新たに#2(3)の電極対(6)を#2(2)の上方に追加した3層状設置状態を想定している(但し、図8(2)では、描出上の制約から同心円状に表記してある)。
さて、図中の太実線が、回転体上電極(61)上のδの範囲を表している。
今、線分OXを静止側に固定した、回転体(1)の回転角θの計測基準線とし、計測可能な最小検出中心角(分解能)をθとすると、図8(2)の#2(1)~ #2(3)の回転体上電極(61)のδはいずれも180(°)であるが、その設定範囲(単位は(°))は、次のようである。
#2(1);0≦θ≦180、#2(2);120≦θ≦300、そして#2(3);240≦θ≦450。
加えて、図8(2)は、δ=3θという条件の下にδとθが設定してあると共に、#2(1)〜 #2(3)のそれぞれの両端の60(°)部分が重複するように設置してある状態も表している。
次に、図8(3)を基に、3層の回転体上電極(61)の電流路の角範囲δを各180(°)としたときの、角度識別(検出)機能を説明する。
図8(3)は、縦軸方向に示した#2(1)〜#2(3)の3個の回転体上電極(61)の、回転角θに伴う出力状態を表している。
図には、#2(1)には静止側から、直流の1(V)信号が、#2(2)には2(V)信号が、そして、#2(3)には4(V)の電圧信号が入力されているので、導電体(71)の60(°)の角度幅の電流路と、回転体上電極(61)の電流路範囲δとが、回転に伴って「ON」になったときに、図に示す出力値となることを示している。
#2(1)〜 #2(3)の3個の出力電圧の加算値が、θの具体値に対して、図中に網掛けして示した、「出力」5→1→3→2→6→4→5→1・・・、となることを示している。
すると、逆に、この電圧値から回転体(1)の回転位置を知ること(角度検出)ができることになる。
その結果、回転体(1)上の回線信号(30)の各チャンネル毎の回転位置を得ることができることになり、チャンネル切換方式の回転型回線器(10)の構成が可能になる。

上記例を基に、N層の電極対(6)で回転角検出器を構成する場合を一般化する。
さて、図8(3)から、#2(1)〜 #2(3)は対称に設置されているので、どの回転体上電極(61)から作動状況の解析を始めても同じであることが分かる。
そこで、N個の回転体上電極(61)の内、最初と最後の回転体上電極(61)のみを特別扱いして関係式を導く手法を執る。
ここでの構成条件は、1回転の角度360(°)が1層からN層の電極対(6)で構成されねばならないことである。
まず、第1層では3個のθが分担すると考えて(3θ)×(第1層)とする。
次に、第2層から第(N-1)層の間は2個のθが分担すると考えれば、(2θ)×((N-2)層)となり、最後の第N層では1個のθが分担すると考えてよいので(1θ)×(第N層)となる。
ここで全N層の総和をとれば、
360=3θ+2θ(N-2)+ θ=2θN
という回転角検出器の構成条件式を得ることができる。
例えば、N=4とすればθ=45(°)となり、分解能が45(°)の角度検出器は4層の電極対(6)で構成できることが分かる。
逆に、θ=30(°)としたい場合にはNを6(層)とする必要があることになる。
次に、δ=3θと設定したのは、識別性を高めるためと、各電極対(6)の分担を同一化するためであることを付言する。
最後に、図8では電極対(6)は層状設置として説明を行ったが、図8(2)を同心円状設置(多重設置)の場合と見做せばよいから、同じ結果になることは言うまでもない。
いずれにしても、電極対(6)の電流路の角範囲を限定することによって、回転角度の識別(検出)機能を得ることができる、と言える。
図9に、図1の表の下段に記載した光回線系を示す。
さて、図9は電気回線のない光回線系のみを示している。
従って、光回線系のある回転型回線器(10)は、図9の回転シャフト(41)を、図5の回転シャフト(41)の下部に縦列接続した形態になる。理由は、図5が電気回線のみを行う「光回線系のない回転型回線器(11)」を表すと見做せるからである。
さて、図9の光回線系は、回転体(1)と静止体(2)とが面対向する、第1層電極対(64)と第2層電極対(65)の二つの位置において、回転軸(4)の回りに回転する空間光路を構成する2重×2層の構造である。
即ち、図9は回転体(1)上の9(ch1)〜9(ch4)が4個の発光素子を、静止体(2)上の9(ch1)〜9(ch4)が4個の受光素子を表し、それぞれのチャンネル間で光通信を行うD/Lの4回線系を表している。
この例は、光回線系も多重で多層の構造によって複数の回線系を構成できることを意味し、更なる光回線系数の増加には第2層電極対(65)の積層化でよいことを意味する。

さて、上記した、光回線系のある回転型回線器(10)は回転シャフト(41)の縦列接続で得られるとしたが、縦列接続でなく、回転シャフト(41)を共通として、例えば電気回線系の内側に光回線系を構成する内包構造の並列接続もあり得ることを付言する。
図9における回線対象の電気信号は、例えば、ビデオカメラ(35)の画像信号等の回線信号(30)で、図の上方に4チャンネル分が4本の細実線で示してある。
光回線系の作動方式を説明する。
上記した回線信号(30)に対応させた光信号を得るために、前記した外部信号処理回路及び発光素子駆動制御回路等で回線信号(30)に信号処理を行い、発光素子を駆動し電光変換する。
図9は、電光変換された信号である発光素子の出力光で、ch2は回転軸(4)上に、ch2以外は回転軸(4)から外れた位置に、空間光路を構成している状態を表している。
このとき、発光器(91)と受光器(92)は、図のように、全て光ファイバ(93)として回線系を構成している状態を表している。
即ち、ch1〜ch4の光信号の回線信号(30)は、9(ch1)〜9(ch4)の発光素子出力を、一旦、91(ch1)〜91(ch4)の発光器として示した光ファイバ(93)に光結合後、その先端から通信光として出力されることになる。図では、この光ファイバ(93)が回線信号(30)の1チャンネルに対し1本であることを示すために太破線としてある。
因みに、発光器(91)と受光器(92)は発光素子と受光素子とすることもできる。しかし、その場合には隙間なく並べるために多くの光半導体素子(9)を必要とするので実施される例は多くない。
さて、図9では回転体(1)上の4個の発光素子は、任意の設置位置に、任意の方向に出光するように描いてある。これは、発光素子からの出力光を光ファイバ(93)に光結合すれば、光ファイバの可撓性によって光路を曲げることが可能であるからである。
例えば、4個の発光素子(外部信号処理回路及び発光素子駆動制御回路等を含む)を一つの平面内に並列状に設置すること、或いは四つの階層状に設置することも可能である。
次に、光ファイバ(93)からの出力光は、第1層電極対(64)と第2層電極対(65)の二つの構造体の中にそれぞれ構成された空間光路を構成して光通信を行い、回線系を構築する。
このとき、第1層電極対(64)と第2層電極対(65)の構成は同一である。
そこで、以下では第1層電極対(64)を基にその細部を説明する。
第1層電極対(64)の静止側構造は92(ch1)と92(ch2)の受光器として示した光ファイバ(93)と光半導体素子(9)の受光素子から構成される。
そして、その機能は、静止側に到達した光信号の回線信号(30)を光ファイバ(93)に光結合後、その先端を受光素子に導光して光電変換し、回転型回線器(10)の外部に電気信号の回線信号(30)として出力するものである。
さて、図10に、第1層電極対(64)の静止側の光ファイバ(93)の、回転軸(4)に垂直な平面での断面図を示す。
静止側の光ファイバ(93)は回転側の構造と異なり、図10に示すように、ch1用は回転軸(4)を中心とする同心円上にa〜fの6本の光ファイバ(93)を、次に、ch2用は回転軸(4)を中心とする半径がゼロの同心円上に1本(即ち、回転軸(4)上に1本)を、それぞれ設置した構造になる。
即ち、図中の小円が光ファイバ(93)単線の断面を、大円(回転軸(4)を中心とする円O)が同心円を表している。
そして、図9ではch2用が6本であることを示す際、6本の全てを描くと煩雑になるので太実線の1本で表記してある。
勿論、6本とする理由は91(ch1)からの出力光を捕捉するために、a〜fの光ファイバ(93)を大円Oの上に隙間なく並べるためである。
このとき、正確には「大円の上に隙間なく並べる」のではなく「大円に内接する正六角形の頂点上に設置する」ことになる(任意のN本の場合には正N角形の頂点上)。
さて、図9では静止体(2)上の4個の光半導体素子(9)の受光素子は、任意の設置位置に、また、任意の方向から受光するように描いてある。これは、光ファイバ(93)からの出力光を受光素子に導光することが、光ファイバで光路を曲げることによって可能となるからである。例えば、4個の受光素子を一つの平面内に並列状に設置することも、また4個の受光素子をそれぞれ1個ずつ階層状に設置することも可能である。

次に、図10ではa〜fの6本の光ファイバ(93)はch1用、即ち、1個の発光素子出力のみが入光する状態としたが、2個の発光素子出力が入光するとすることもできる。
但し、その場合にはa〜fの6本の光ファイバ(93)の出力を、発光素子の回転に同期して順次切換えて行く必要がある。
その2チャンネルの場合の、チャンネル切換のタイミング信号を得る手段が第0024段落と第0025段落で述べた回転角度検出(識別)器である。
また、図9の光ファイバ(93)はD/L系の構造であったが、これをU/L系に変更するには、光ファイバ(93)の回転側の構成と静止側の構成を入れ替えるのみでよい。
例えば、ch1のD/L系では、光ファイバ(93)は回転側1本、静止側6本の構成であるが、これを回転側6本、静止側1本の構成となるように光ファイバ(93)を入れ替えるのみでU/L系に変更が可能である(勿論、発光素子と受光素子の入れ替えも必要)。
前記してきた内容を下記のように要約する。
・回転型回線器(10)
電気回線と光回線の双方を持つ回線器
・光回線系のない回転型回線器(11)・・・単に、回転型回線器(11)と以下、略電気回線のみの回線器

これらから次のような応用形態が得られる。
形態A;回転型回線器(10)の電極対(6)を電力回線機能のみとする形態
光半導体素子(9)をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)方式で駆動する場合には、必要回線電力は35(m W)程度(1個の光半導体素子(8)当り)となるので特段の小型軽量化が可能になる。

形態B;回転型回線器(11)を電力回線機能のみとし、回転型回線器(10)と組合せる形態
回転型回線器(10)と回転型回線器(11)はそれぞれ別個の筐体になり、回転型回線器(11)はユーザの回転電機装置への回転側電源になる。
従来、回転トランスとスリップリングがこの形態Bの回転型回線器(11)として適用されることが多かった。

結論的には、回転型回線器(10)は、スリップリングと同様に電力回線と信号回線の双方の機能を持ちつつ、性能的にはスリップリングと同等以上といえることになる。
本発明に係る回転型回線器は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、各種の電気、電子機器等の製造に、好適に用いることができる。
1・・回転体
2・・静止体
3・・筐体
30・・回線信号
31・・回線電力
32・・静止側電源
33・・特性改善要素
34・・整流器
35・・ビデオカメラ
36・・ビデオカメラ信号出力回路
37・・ビデオカメラ信号受信回路
4・・回転軸
41・・回転シャフト
5・・軸受
51・・転がり軸受
52・・摺動性すべり軸受
53・・導電性すべり軸受
6・・電極対
61・・回転体上電極
62・・静止体上電極
63・・回転境界面
64・・第1層電極対
65・・第2層電極対
7・・導電性電極対
71・・導電体
72・・抵抗器
8・・誘電性電極対
81・・誘電体
82・・コンデンサ
9・・光半導体素子
91・・発光器
92・・受光器
93・・光ファイバ
10・・回転型回線器
11・・光回線系のない回転型回線器

Claims (5)

  1. 筐体に固定された静止体と回転体とを、同一の軸を中心として相対回転可能に軸受を用いて構成し、
    前記静止体上の電極と前記回転体上の電極との間で電力回線(power circuit)を行うと共に、前記回転体上に設置され回線信号に対応した信号光を発出する発光器と前記静止体上に設置された受光器との間に空間光路を構成して行う光通信によって、前記電極間では電気通信によって信号回線(signal circuit)を行う、ことを特徴とする回転型回線器。
  2. 筐体に固定された静止体と回転体とを、同一の軸を中心として相対回転可能に軸受を用いて構成し、
    前記静止体上の電極と前記回転体上の電極との間で電力回線を行うと共に、前記電極間の電気通信によって信号回線を行う、ことを特徴とする回転型回線器。
  3. 前記電極は、前記静止体上の前記電極と前記回転体上の前記電極の間に導電体或いは誘電体を設置した電極対として構成され、前記軸受と組合せて適用されて、前記電力回線と前記信号回線から成る電気回線を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転型回線器。
  4. 前記電極対は、電気的並列接続により所要の前記電極対を生成するように構成され電気回線を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転型回線器。
  5. 前記電極対は、導電体或いは誘電体の内側面と回転体上電極との間に、特定の中心角度範囲の回転境界面を持つよう構成され、前記回転境界面を介して電気回線を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転型回線器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020080820A1 (ko) * 2018-10-16 2020-04-23 주식회사 라이드로 무접점 전력공급 및 데이터통신 장치와 이를 이용하는 회전구동유닛을 구비한 시스템

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