JP2016049777A5 - - Google Patents

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金属及び誘電体層から作られる赤色全方向構造色
本発明は、全方向構造色、特に、吸収体層及び誘電体層を有する多層積層体によってもたらされる赤色全方向構造色に関する。
関連出願の相互参照
本願は、2014年8月15日出願の米国特許出願第14/460,511号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2014年4月1日出願の米国特許出願第14/242,429号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2013年12月23日出願の米国特許出願第14/138,499号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2013年6月8日出願の米国特許出願13/913,402号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2013年2月6日出願の米国特許出願13/760,699号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2012年8月10日出願の米国特許出願13/572,071号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2011年2月5日出願の米国特許出願13/021,730号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2010年6月4日出願の米国特許出願12/793,772号(米国特許第8,736,959号)の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2009年2月18日出願の米国特許出願12/388,395号(米国特許第8,749,881号)の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2007年8月12日出願の米国特許出願11/837,529号(米国特許第7,903,339号)の一部継続出願(CIP)である。2013年6月8日出願の米国特許出願第13/913,402号は、2011年1月26日出願の米国特許出願13/014,398号の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2010年6月4日出願の米国特許出願12/793,772号の一部継続出願(CIP)である。2011年1月26日出願の米国特許出願第13/014,398は、2010年1月13日出願の米国特許出願13/014,398号(米国特許第8,593,728号)の一部継続出願(CIP)であり、これは更に、2009年2月19日出願の米国特許出願12/389,256号(米国特許第8,329,247号)の一部継続出願(CIP)であり、これらのすべては、それらの全体が参照により援用される。
多層構造体から作られる顔料が知られている。さらに、高彩度全方向構造色を呈する、又はもたらす顔料も知られている。しかしながら、従来技術の顔料は、所望の色特性を得るために、39層もの薄膜層を必要としていた。
薄膜多層顔料の生産に関するコストは、必要とされる層の数に比例すると理解されたい。そのため、誘電体材料の多層積層体を使用した高彩度全方向構造色の生産に関するコストは、非常に高額になりうる。それゆえ、最小限の薄膜層を必要とする高彩度全方向構造色が望ましい。
赤色全方向構造色を与える多層構造体を提供する。この多層構造体は、コア層、コア層にわたって延在する半導体層、及び半導体層にわたって延在する誘電体層を含む。この半導体層は、550ナノメートル(nm)より小さい波長を有する入射白色光の70%超を吸収する。さらに、誘電体層は、コア層との組み合わせで、概して550nmより大きい波長を有する入射白色光の70%超を反射する。組み合わせ、コア層、半導体層、及び誘電体層は:(1)550〜700nmの間の中心波長を有し、幅が200nmより小さい幅である、可視電磁放射の狭帯域(反射ピーク又は反射帯域)を反射し、;かつ(2)その全方向性反射体を0〜45°の間の角度から観察したときに、100nmより小さい色ずれを有する、全方向性反射体を形成する。いくつかの例では、反射される可視電磁放射の狭帯域の幅は、175nm未満、好ましくは150nm未満、より好ましくは125nm未満、さらにより好ましくは100nm未満である。
顔料は、犠牲層を利用して、ウェブ上に多層構造体のコーティングを作製することにより、多層構造体から製造することができる。犠牲層が除去された後、剥がされたコーティングは、面の最長が20μm、かつ厚さが0.3〜1.5μmの独立した小片に砕かれる。そして、この小片を、ポリマー材料、例えばバインダー、添加剤、及びベースコート樹脂等と混合して、全方向構造色塗料を供給することができる。
図1Aは、500nmの波長を有する電磁放射(EMR)に曝されたZnS誘電体層内のゼロ又はゼロに近い電場点の略図である。 図1Bは、300,400,500,600、及び700nmの波長を有するEMRに曝した場合の、電場の絶対値の二乗(|E|)と図1Aに示したZnS誘電体層の厚さとの関係を示すグラフである。 図2は、基板又は反射体層を覆って延在し、かつ誘電体層の外面の垂直方向に対して角度θで電磁放射に曝された誘電体層の略図である。 図3は、434nmの波長を有する入射EMRに関してZnS誘電体層内のゼロ又はゼロに近い電場点に位置するCr吸収体層を有するZnS誘電体層の略図である。 図4は、白色光に曝された、Cr吸収体層を有しない多層積層体(例えば図1A)、及びCr吸収体層を有する多層積層体(例えば図3A)についての、反射率%と反射EMR波長との関係を示すグラフである。 図5Aは、Al反射体層を覆って延在するZnS誘電体層(例えば図1A)が呈する、第一の高調波及び第二の高調波を示すグラフである。 図5Bは、Al反射体層にわたって延在するZnS誘電体層と、さらに図5Aに示した第二の高調波を吸収するようにZnS誘電体層内に位置するCr吸収体層とを有する多層積層体についての、反射率%と反射EMR波長との関係を示すグラフである。 図5Cは、Al反射体層にわたって延在するZnS誘電体層と、さらに図5Aに示した第一高調波を吸収するようにZnS誘電体層内に位置するCr吸収体層とを有する多層積層体についての、反射率%と反射EMR波長との関係を示すグラフである。 図6Aは、0°及び45°で入射光に曝した場合の、Cr吸収体層の電場の角依存性を示す電場の二乗と誘電体層の厚さとの関係を示すグラフである。 図6Bは、外表面の垂線に対して0°及び45°の角度(0°は表面に対して垂直である)で白色光に曝した場合の、Cr吸収体層による吸光度%と反射EMR波長との関係を示すグラフである。 図7Aは本発明の実施形態による赤色全方向構造色多層積層体の略図である。 図7Bは0°及び45°の入射角で図7Aに示した多層積層体を白色光に曝露した場合の、図7Aに示したCu吸収体層の吸光度%と反射EMR波長との関係を示すグラフである。 図8は、0°の入射角で白色光に曝した概念立証用の赤色全方向構造色多層積層体の、反射率%と反射EMR波長との関係の計算/シミュレーションデータ及び実験データの比較を示すグラフである。 図9は本発明の実施形態に基づく全方向構造色多層積層体の略図である。 図10は本発明の実施形態による全方向構造色多層積層体の略図である。 図11は本発明の実施形態に基づく全方向構造色多層積層体の略図である。 図12は本発明の実施形態に基づく全方向構造色多層積層体の略図である。 図13は本発明の実施形態に基づく多層積層体構造を有する小片又は顔料の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。 図14は図13に示した個々の小片の断面のSEM画像である。 図15Aは本発明の実施形態に従って設計、製造され、図15Dに示したカラーマップ上で36°の色相を有する橙色を有する顔料を用いて塗装されたパネルの略図である。 図15Bは本発明の実施形態に従って設計、製造され、図15Dに示したカラーマップ上で26°の色相を有する暗赤色を有する顔料を用いて塗装されたパネルの略図である。 図15Cは本発明の実施形態に従って設計、製造され、図15Dに示したカラーマップ上で354°の色相を有する明るいピンク色を有する顔料を用いて塗装されたパネルの略図である。 図15DはCIELAB色空間を用いたa**カラーマップである。 図15Eは図15A〜15Cに代表される塗料の顔料に使用された11層設計品の略図である。 図16Aは本発明の実施形態による7層積層体の略図である。 図16Bは本発明の実施形態による7層積層体の略図である。 図16Cは本発明の実施形態による7層積層体の略図である。 図16Dは本発明の実施形態による7層積層体の略図である。 図17は彩度及び色相シフトを従来の塗料と図15Bに示したパネルを塗装するために使用した塗料との間で比較した、CIELAB色空間を用いたa*b*カラーマップの一部を示すグラフである。 図18は本発明の実施形態に基づく7層設計品についての、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図19は本発明の実施形態に基づく7層設計品についての、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図20は本発明のもう一つの実施形態に基づく5層積層体の略図である。 図21は本発明のもう一つの実施形態に基づく5層積層体を提供する2層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図22は本発明のもう一つの実施形態に基づく7層積層体の略図である。 図23は本発明のもう一つの実施形態に基づく7層積層体を提供する3層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図24は本発明のもう一つの実施形態に基づく11層積層体の略図である。 図25は本発明のもう一つの実施形態に基づく11層積層体を提供する5層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図26は本発明のもう一つの実施形態に基づく6層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図27は本発明のもう一つの実施形態に基づく4層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図28は本発明のもう一つの実施形態に基づく5層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。 図29は本発明のもう一つの実施形態に基づく4層設計品の、反射率と波長との関係を示すグラフである。
全方向構造色、例えば赤色全方向色を与える多層積層体を提供する。このように、多層積層体は塗料顔料、所望の色を提供する薄膜、及びその他同様のものとしての用途がある。
全方向構造色を与える多層積層体は、コア層、コア層にわたって延在する半導体層、及び半導体層にわたって延在する誘電体層を含んでいる。この半導体層は、550nm未満の波長を有する入射白色光の70%超を吸収する。誘電体層はこのコア層と組み合わせ、550nmより大きい波長を有する入射白色光の70%超を反射する。誘電体層の厚さは、反射される70%超の入射白色光の波長が、550nm超、560nm超、580nm超、600nm超、620nm超、640nm超、660nm超、680nm超、又はそれらの中間の波長となるように前もって決定することができると考えられたい。言い換えれば、Lab色システムマップ上で、望ましい、35及び350の間の色相、彩度及び/又は明度を有する特定の色が反射され、人の目によって観察できるように、誘電体層の厚さを選択し、製造することができる。さらに、本公開の目的のため、色は、a及びbをLab色システムのカラーコーディネートとして、tan−1(b/a)によって定義される。
いくつかの例において、多層積層体はLab色空間において315°〜45°の間の色を有している。さらに、多層積層体は50より大きい彩度、及び30°未満の色相シフトを有している。他の例において、彩度は55超であり、好ましくは60超であり、さらに好ましくは65超であり、及び/又は色相シフトが25°未満であり、好ましくは20°未満であり、さらに好ましくは15°未満であり、さらにより好ましくは10°未満である。いくつかの例において、コア層及び誘電体層は、550nmより大きい波長を有する入射白色光の80%超を反射し、他の例においては、90%超を反射する。さらに、いくつかの例において、半導体層はおよそ550nm未満の波長を有する入射白色光の80%超を吸収し、他の例においては90%超を吸収する。
本文において、「およそ」とは、いくつかの例において+及び/又は−20nm、他の例において+及び/又は−30nm、さらに他の例においては+及び/又は−40nm、さらにまた他の例において+及び/又は−50nmを言及していると理解されたい。
コア層、半導体層、及び誘電体層は、中心波長が550nmであり、EMRスペクトルにおける可視IR端である、電磁放射の狭帯域(以下、反射ピーク又は反射帯域という)を反射する、全方向反射体を形成する。全方向反射体を白色光に曝し、0°〜45°の間の角度から観察した場合に、反射帯域は200nm未満の幅を有しており、色ずれは100nm未満である。色ずれは、反射帯域の中心波長のずれの形態であってよく、又は代替的に、UV側端の反射帯域のずれの形態であってよい。本発明の目的のため、電磁放射の反射帯域は、可視スペクトルにおける最大反射波長の反射高さの半分における反射帯域の幅として規定される。さらに、反射電磁放射の狭帯域、例えば全方向構造色の「色」は、35°未満の色相シフトを有しており、ある実施例において、25°未満の色相シフトを有している。
コア層は50〜200nmの厚さを有しており、反射体コア層、吸収体/反射体コア層、又は誘電体層であってよい。反射体コア層は、反射体材料、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)及び/又はこれらの合金から作られる。吸収体/反射体コア層は、吸収体/反射体材料、例えば、クロム(Cr)、銅(Cu)、金(Au)、スズ(Sn)及び/又はこれらの合金から作られる。誘電体コア層は、誘電体材料、例えばガラス及び/又は雲母から作られ、又は代替的に、有色誘電体材料、例えばFe、CuO及び/又はこれらの組み合わせから作られる有色誘電体層である。
半導体層は、5〜400nmの間の厚さを有しており、半導体材料、例えば、ケイ素(Si)、アモルファスSi、ゲルマニウム(Ge)、又は電磁波スペクトルの可視範囲に電子バンドギャップを有する他の半導体層及びこれらの組み合わせから作られる。Siという用語は、結晶質のSiを言及していると理解されたい。
誘電体層は、所望の調整波長であって、可視白色光における、所望の対象波長によって決定される調整波長のため、0.1QW〜4.0QWの間の厚さを有している。誘電体材料から作られる誘電体層は、ZnS、TiO、Si、HfO、Nb、Ta及びこれらの組み合わせのような、1.6超の屈折率を有している。ある例において、誘電体層は、有色誘電体材料、例えばFe、CuO、及びこれらの組み合わせから作られる有色誘電体層である。
本明細書によって公開されているある実施形態において、全方向反射体は、半導体層及び誘電体層の間にわたって延在する、随意の部分的吸収体層を含んでいる。部分的吸収体層は、2〜30nmの厚さを有しており、選択された材料、例えばCr、Cu、Au、Sn及びこれらの組み合わせから作られる。
もう一つの実施形態において、全方向反射体は前述の半導体層(さらに第1の半導体層として知られている)に加えて、第2の半導体層を有している。さらに、第2の半導体層は誘電体層にわたって延在しており、誘電体層に対して、第1の半導体層の反対側に配置されている。第2の半導体層が存在する場合には、全方向反射体はさらに前述の誘電体層(さらに第1の誘電体層として知られている)に加えて、第2の半導体層にわたって延在し、第2の半導体層に対して第1の誘電体層の反対側に配置されている、第2の誘電体層を有していてよい。
半導体層は、白色光スペクトル中の所望の範囲の波長を吸収し、もう一つの所望の範囲の白色光スペクトルを反射するように選択される。例えば、紫、青、緑、黄色に応じた波長(例えば400〜550nm)の電磁放射を吸収するが、しかし、赤(即ち、580〜赤外(IR)範囲)に応じた電磁放射を反射するように、半導体は設計及び生産される。
本明細書において公開されている全方向反射体を作る多層積層体の全体の厚さは、2ミクロン(μm)未満であり、いくつかの例において1.5μm未満であり、他の例では1.0μm未満であり、さらに他の例では0.75μm未満である。
ある例において、誘電体層は0.1〜2.0QWの光学的厚さを有しており、他の例においては、誘電体層は0.1〜1.8QWの間の厚さを有している。さらに他の例では、誘電体層は1.9QW未満の光学的厚さを有しており、例えば、1.8QW未満、1.7QW未満、1.6QW未満、1.5QW未満、1.4QW未満、1.3QW未満、1.2QW未満、又は1.1QW未満である。代替的に、誘電体層は光学的厚さが2.0QW超である。
誘電体層は1.60、1.62、又は1.70を超える屈折率を有しており、誘電性材料、例えば、ZnS、Si、TiO、HfO、Nb、Ta、これらの組み合わせ、及びその他これらと同様のものから作られる。ある例において、誘電体層は有色誘電体材料、例えばFe、CuO及びこれらと同種のものから作られる、有色誘電体層又は選択的誘電体層である。本発明の適用上、「有色誘電体材料」又は「有色誘電体層」の用語は、透過白色光の一部のみを透過し、白色光の他の部分は反射する誘電体材料又は誘電体層を言及している。例えば、有色誘電体層は、400から600nmの間の波長を有する電磁放射を透過し、600nm超の波長を反射することができる。この様に、有色誘電体材料又は有色誘電体層はオレンジ、赤、及び/又は橙赤色の外観を有している。
誘電体層の位置は、ゼロ又はゼロに近いエネルギー境界が吸収体層又は半導体層及び誘電体層の間に存在するようになっている。言い換えると、ゼロ又はゼロに近いエネルギー境界が、誘電体層−半導体層、又は誘電体層−吸収体層の境界に位置するように、誘電体層は厚みを有している。ゼロ又はゼロに近いエネルギー場が存在する誘電体層の厚さは、入射EMR波長の関数であると理解されたい。加えて、ゼロ又はゼロに近い電場に対応する波長は、誘電体層−半導体層の境界、又は誘電体層−吸収体層の境界を透過し、他方、ゼロ又はゼロに近い電場に対応しない波長は、これらを透過しないことを、さらに理解されたい。この様に、所望の入射白色光の波長が誘電体層−半導体層の境界又は誘電体層−吸収体層の境界を透過し、コア層で反射し、そして誘電体層−半導体層の境界又は誘電体層−吸収体層の境界を透過して戻るように、誘電体層の厚さは設計及び生産される。同様に、所望でない入射白色光の波長が誘電体層−半導体層の境界又は誘電体層−吸収体層の境界を透過しないように、誘電体層の厚さは作製される。
上記のことから、ゼロ又はゼロに近い電場の境界に対応しない波長は半導体層又は吸収体層によって吸収され、従って反射されない。このように、所望の「鮮明な」色、構造色としても知られる色が、提供される。加えて、誘電体層の厚さは、表面に赤色であり、かつ全方向の外見を有する表面を提供することができるように、所望の第1の高調波及び/又は第2の高調波が作られる厚さである。
上記の吸収体層に関する誘電体層及びゼロ又はゼロに近い電場に関して、図1AはAl反射層にわたって延在するZnS誘電体層の略図である。ZnS誘電体層は、143nmの総厚を有しており、かつ500nmの波長を有する入射電磁放射に対してゼロ又はゼロに近いエネルギー点は77nmに存在する。言い換えると、ZnS誘電体層は、500nmの波長を有する入射EMRに対して、Al反射体から77nmの距離に、ゼロ又はゼロに近い電場を示す。加えて、図1Bは、複数の異なる入射EMR波長に対する、ZnS誘電体層を渡るエネルギー場のグラフを提供している。グラフに示される通り、誘電体層は500nmの波長に対して、77nmの厚さにおいてゼロの電場を有しているが、しかし、300、400、600、及び700nmのEMRの波長に対してはゼロでない電場を77nmの厚さにおいて有している。
原理によって限定されるものではないが、例えば図1Aで図示されるような誘電体層のゼロ又はゼロに近いエネルギー点の厚さの計算は、以下に論ずるとおりである。
図2を参照すると、屈折率「n」を有する基板又はコア層2上の、総厚「D」、増分の厚さ「d」及び屈折率「n」を有する誘電体層4が示されている。入射光は誘電体層4の外表面5を、外表面5に対して垂直な線6に対して角度θで当たり、同じ角度で外表面5から反射される。入射光は、線6に対して角度θで外表面5を通って誘電体層4の中に透過し、角度θで基板層2に当たる。
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図3を参照すると、方程式19は434nmの波長を有するEMRに曝されたときの、図1Aに示されるZnS誘電体層内のゼロ又はゼロに近い電場点が、70nm(波長500nmに対する77nmの代わりに)にあることを算出するために用いられた。加えて、15nmの厚さのCr吸収体層がAl反射体から70nmの厚さのところに挿入され、ゼロ又はゼロに近い電場のZnS−Cr境界が得られた。この様な本発明の構造は、434nmの波長を有する光がCr−ZnS境界を通過することを許すが、しかし、434nmの波長を有しない光を吸収する。言い換えると、Cr−ZnS境界は、434nmの波長を有する光に関してゼロ又はゼロに近い電場を有しており、そしてこれにより、434nmの光はこの境界を通過する。しかしながら、Cr−ZnS境界は434nmの波長を有しない光に対してはゼロ又はゼロに近い電場を持たず、そしてこれにより、このような光はCr吸収体層及び/又はCr−ZnS境界に吸収され、Al反射体層によって反射されない。
所望の434nmの±10nmの光の数パーセントはCr−ZnS境界を通過すると理解されたい。しかしながら、このような反射される光の狭帯域、例えば434±10nmは、それでも人の目には鮮明な構造色をもたらすと、さらに理解されたい。
図3における、多層積層体内のCr吸収体のこの結果は、反射率と反射されたEMR波長との関数が示されている図4に図示されている。Cr吸収体層を有しない、図3に示されるZnS誘電体層に対応する点線によって示されるように、狭反射ピークが約400nmにおいて存在するが、しかしより広いピークが約550nm以上において存在する。加えて、500nmの波長の領域において、未だ多量の反射される光が存在する。この様に、多層積層体が構造色を有し又は示すことを阻害する二つのピークが存在する。
対称的に、図4の実線は、Cr吸収体層が存在する図3に示される構造に対応している。図において示される通り、約434nmにおいて鋭いピークが存在し、そして434nm超の波長に対して反射率の鋭い減少が、Cr吸収体層によってもたらされる。実線により表現される鋭いピークは、鮮明な/構造色として視覚的に表れると理解されたい。さらに、図4では反射ピーク又は帯域の幅が測定される場所が図示されており、例えば、帯域の幅は反射波長の最大の50%の反射率の部分おいて決定され、この部分はさらに半値幅(FWHM)としても知られている。
図3に示される多層積層体の全方向挙動に関して、反射光の第一高調波のみがもたらされるように、ZnS誘電体層の厚さが設計されまたは設定される。「青」色のためにはこれで十分であるが、しかしながら、「赤」色を作り出すためにはさらなる考慮が必要であると理解されたい。例えば、赤色のための角度非依存性の制御は、より厚い誘電体層が必要であり、これにより、高い高調波設計、即ち、第2及びさらには起こりうる第3の高調波の存在が不可避となるため、困難である。さらに、暗赤色色相空間は非常に狭い。したがって、赤色多層積層体は高い角度変動を有している。
赤色のためのより高い角度変動を克服するため、本願は、角度に依存しない、赤色を提供する、独特かつ新規の設計/構造を開示する。例えば、図5Aは、誘電体層の外表面が0°及び45°から観察されたときに、入射白色光に対して第1及び第2の高調波を表す誘電体層を図示している。グラフにおいて示されるように、誘電体層の厚さによって低角度依存性(小さいΔλ)がもたらされるが、しかしながら、この様な多層積層体は青色(第1の高調波)及び赤色(第2の高調波)の組み合わせを有し、このように、所望の「赤のみ」の色のためには適合しない。それゆえ、望まない高調波系列を吸収するために吸収体層を使用した概念/構造が発展してきた。図5Aでは、試料が0°及び45°の角度から観測されたときの、所与の反射ピークの反射帯域の中心波長(λ)、及び中心波長の散乱又はシフト(Δλ)の位置の例が、さらに図示されている。
次に、図5Bを参照すると、図5Aに示される第2の高調波は、適切な誘電体層の厚さ(例えば72nm)において、Cr吸収体層によって吸収され、鮮明な青色が得られる。本発明のより重要なこととして、図5Cは、誘電体層の異なる厚さ(例えば125nm)において、Cr吸収体層によって第1の高調波を吸収することにより、赤色が得られることを図示している。しかしながら、図5Cは、Cr吸収体層を使用しても、多層積層体による所望の角度依存性を超えてしまう、例えば、所望のΔλよりも大きくなってしまうことを、さらに図示している。
青色と比べて、赤色のλの大きいシフトは、暗赤色色相空間が非常に狭いこと、及びCr吸収体層がゼロでない電場に対応する波長を吸収するという事実、即ち、電場がゼロ又はゼロに近いとき、光を吸収しないことによると理解されたい。したがって、図6Aは、異なる入射角度により、光波長に対するゼロ又はゼロでないポイントが異なることを図示している。この様な要因は、図6Bに示される角度依存性の吸収、即ち、0°及び45°の吸収カーブの違いの結果をもたらす。したがって、多層積層体の設計及び角度非依存性をさらに改良するために、電場がゼロ又はほぼゼロであるか否かとは無関係に、例えば青色光を吸収する吸収体層が使用される。
特に、図7Aは、Cr吸収体層の代わりにCu吸収体層がZnS誘電体層にわたって延在する多層積層体が図示されている。この様な「有色」又は「選択的」吸収体層を使用した結果が図7Bに示され、これは、図7Aに図示される多層積層体の、0°及び45°の吸収線の集合のより「隙間のない」配置を表している。この様に、図6B及び図7Bの比較は、非選択的吸収体層よりも選択的吸収体層を使用したときに吸収角度非依存性が顕著に向上することを示している。
上述に基づいて、概念立証用の多層積層体が設計されかつ製造された。加えて、概念立証用の多層積層体についての計算/シミュレーション結果及び試験の実際の実験データが比較された。特に、また図8のグラフのプロットにおいて示されるように、鮮明な赤色が作られ(700nmより大きい波長は、一般に人の目には見えない。)、計算/シミュレーションと実際の試料から得られた実験の光のデータとの間で、きわめて良好な一致が得られた。言い換えると、計算/シミュレーションは、本発明の一つまたは複数の実施形態及び/又は公知の多層積層体に基づく多層積層体の設計の結果をシミュレートすることができ、かつ/又はシミュレートするために使用することができる。
シミュレーションされ、及び/又は実際に生産された多層積層体の試料が下記の表1において提供される。表に示されるとおり、本明細書で開示された本発明の設計は、少なくとも5の異なる層構造を含んでいる。加えて、この試料はシミュレートされ、及び/又は広い範囲の材料から作成された。高い彩度、低い色相シフト、及び優れた反射を示した試料が得られた。さらに、3層及び5層の試料は、120〜200nmの総厚を有しており;7層の試料は350〜600nmの総厚を有しており;9層の試料は440〜500nmの総厚を有しており;また、11層の試料は600〜660nmの総厚を有していた。
Figure 2016049777
層の実際の配列について参照すると、図9は、参照番号10により、5層設計品の半分を図示している。全方向反射体10は反射体層100、反射体層100にわたって延在する誘電体層110、及び誘電体層110にわたって延在する吸収体層120を有している。5層設計品を供給するために、もう一つの誘電体層及びもう一つの吸収体層は、反射体層100の反対側に配置されることができると理解されたい。
図10における参照番号20は、7層設計品の半分を図示しており、その中で、もう一つの誘電体層130は吸収体層120にわたって延在しており、そのため誘電体層130は吸収体層120に関して誘電体層110と反対側に配置されている。
図11は9層設計品の半分を図示しており、その中で、第2の吸収体層105は、反射体層100と誘電体層110との間に位置されている。最後に、図12は11層設計品の半分を図示しており、その中で、もう一つの吸収体層140は誘電体層130にわたって延在しており、さらにもう一つの誘電体層150が吸収体層140にわたって延在している。
本発明の実施形態に基づく多層構造を有する複数の顔料の走査型電子顕微鏡(SEM)画像が、図13に示されている。図14は、この顔料のうち一つの、より高倍率のSEM画像であり、多層構造を示している。これらの顔料は、3つの異なる赤色塗料の製造に使用され、そしてこれらの赤色塗料は、試験のため3つのパネルに塗られた。図15A〜15Cは、実際に塗装されたパネルの概略図であり、というのも、パネルの実際の写真は、印刷し、コピーすると灰色/黒色に見え、白黒になってしまうからである。図15Dにおける色マップ上、図15Aは36°の色である橙色を表現しており、図15Bは26°の色である暗赤色を表現しており、また、図15Cは354°の色である明るいピンク色を表現している。さらに、図15Bに表現される暗赤色パネルは、44の明るさL*及び67の彩度C*を有していた。
図15Eは、図15A〜15Cに描かれているパネルを塗装するために使用された顔料を代表する11層設計品の略図である。多様な層の例示的な厚さに関して、表2は対応する多層積層体/顔料それぞれの実際の厚さを提供している。表2の厚さの値に示されるように、11層設計品の全体の厚みは2ミクロン未満であり、1ミクロン未満であることもできる。
Figure 2016049777
7層設計品及び7層多層積層体は、このような顔料を生産するために使用することができると理解されたい。4つの7層多層積層体の例が図16A〜16Dにおいて示されている。図16Aは、7層積層体を図示しており、この積層体は、(1)反射体層100;(2)反射体層にわたって延在し、かつ反射体層100関して互いに反対側に配置されている、一対の誘電体層110;(3)一対の誘電体層110にわたって延在する一対の選択的吸収体層120a;(4)一対の選択的吸収体層120aにわたって延在する一対の誘電体層130を有している。
当然に、誘電体層110及び選択的吸収体層120aの厚さは、選択的吸収体層120aと誘電体層110との境界及び選択的吸収体層120aと誘電体層130との境界が、図15Dに示される色マップのピンク‐赤‐橙領域(315<色<45及び/又は550nm<λ<700nm)の所望の光波長に関して、ゼロ又はゼロに近い電場を有するようになっている。このように、所望の赤色光は層130−120a−110を通過し、層100で反射され、そして層110−120a−130を通過して戻る。対称的に、赤色でない光は、選択的吸収体層120aによって吸収される。さらに、上記において論じられかつ図7A−7Bにおいて示されている赤色以外の光に対して、選択的吸収体層120Aは角度非依存吸収性を有する。
誘電体層100及び/又は130の厚さは、多層積層体の赤色光の反射が全方向性となるような厚さになっていると理解されたい。全方向反射は、反射光の微小なΔλによって測定され、又は決定される。例えば、いくつかの例において、Δλは120nm未満である。他の例において、Δλは100nm未満である。さらに他の例において、Δλは80nm未満であり、好ましくは60nm未満であり、さらにより好ましくは50nm未満であり、またさらにいっそう好ましくは40nm未満である。
全方向反射は、低い色相シフトによってもさらに測定することができる。例えば、図17に示されるように、本発明の実施形態に基づいた多層積層体から製造される顔料の色相シフトは、30°又はそれ未満であり(Δθ参照)、いくつかの例において、色相シフトは25°又はそれ未満であり、好ましくは20°未満であり、より好ましくは15°未満であり、さらにより好ましくは10°未満である。対称的に、従前の顔料は、45°又はそれより大きい色相シフトを呈する(Δθ参照)。
図16Bは7層積層体を図示しており、この積層体は:(1)選択的反射体層100a;(2)選択的反射体層100aにわたって延在し、かつその両側で互いに向かいあって配置されている一対の誘電体層110;(3)一対の誘電体層110にわたって延在する一対の選択的吸収体層120a;(4)一対の選択的吸収体層120aにわたって延在する一対の誘電体層130を有する。
図16Cは7層積層体を図示しており、この積層体は:(1)選択的反射体層100a;(2)選択的反射体層100aにわたって延在し、かつその両側に向かい合って配置されている一対の誘電体層110;(3)一対の誘電体層110にわたって延在する一対の選択的吸収体層120;(4)一対の選択的吸収体層120にわたって延在する一対の誘電体層130を有する。
図16Dは7層積層体を図示しており、この積層体は:(1)選択的反射体層100;(2)選択的反射体層100にわたって延在し、かつその両側に向かい合って配置されている一対の誘電体層110;(3)一対の誘電体層110にわたって延在する一対の選択的吸収体層120;(4)一対の選択的吸収体層120にわたって延在する一対の誘電体層130を有する。
図18を参照すると、反射体の表面に対して0および45°の角度から白色光に曝されたときの、7層設計品の全方向反射体に関する、反射率百分率と反射されたEMRの波長とのプロットが示されている。このプロットに示されるように、550nm未満の波長に対して全方向反射体がもたらす0°及び45°の曲線は、共に非常に小さい反射率、例えば10%未満の反射率を表している。しかしながら、この曲線によって示されるように、この反射体は、560〜570nmの間の波長において反射率の鋭い増加をもたらし、700nmにおいて最大の約90%に達する。この曲線のグラフの右手側(IR側)の部分又は領域は、反射体によってもたらされる反射帯域のIR部分を表現していると理解されたい。
この全方向反射体によってもたらされる、反射率の鋭い増加は、550nm以下の波長の低反射率部分から高反射率部分、例えば>70%の部分に延びる、各曲線のUV側端によって特徴づけられる。UV端側の直線部分200は、x軸に関して60°より大きい角度(β)に傾いており、反射率軸上の約40の長さL及び1.4の傾きを有している。ある例において、直線部分はx軸に関して70°より大きい角度に傾いており、他方、他の例ではβは75°よりも大きい。さらに、反射帯域は200nm未満の可視FWMHを有しており、ある例において、150nm未満の可視FWMHを、他の例において100nm未満の可視FWMHを有する。加えて、図18で表されるような可視反射帯域の中心波長λは、反射帯域のUV側端と可視FWHMのIRスペクトルのIR端から等距離にある波長として定義される。
用語「可視FWHM」は、この曲線のUV端側と、これを超えると全方向反射体によって供給される反射は人の目には見えないIRスペクトル領域の端部との間の反射帯域の幅を言及していると理解されたい。このように、本明細書で開示される本発明の設計品及び多層積層体は、鮮明な構造色をもたらすために、電磁放射の不可視IR部分を使用する。言い換えると、反射体が、IR領域に延在するさらに広い電磁放射の帯域を反射するという事実にかかわらず、本明細書が開示する全方向反射体は、反射される可視光の狭帯域を提供するために、電磁放射スペクトルの不可視IR部分を利用している。
図19を参照すると、反射体の表面に対して0°及び45°の角度から白色光に曝されたときの、もう一つの7層設計全方向反射体に関する反射率%対波長のプロットが示されている。加えて、本明細書が開示する全方向反射体によもたらされる全方向特性の定義または特性評価が示されている。特に、また本発明の反射体によって提供される反射帯域が最大、即ち図において示されるピークを有するとき、各曲線は最大反射率を呈する波長として定義される中心波長(λ)を有している。最大反射波長という用語を、λに対してさらに用いることができる。
図19に示されるとおり、表面を0°((λ(0))、即ち表面から垂直に観察した場合と比較して、全方向反射体の外表面を45°(λ(45))から観察した場合、例えば、外表面が、当該表面を観察する人の目に対して45°傾斜している場合、λのシフト又は変位が生じる。このλのシフト(Δλ)は、全方向反射体の全方向特性の度合いを提供する。当然に、ゼロシフト、即ちシフトが全くないとき、完全な全方向反射体である。しかしながら、本明細書で開示される全方向反射体は、反射体の表面の色が変わっていないかのように人の目に映り、これにより、実用的見地から反射体が全方向性である、100nm未満のΔλを提供することができる。いくつかの実施例において、本明細書で開示される全方向反射体は75nm未満のΔλを提供することができ、他の例では50nm未満のΔλを、さらに他の例においては25nm未満のΔλを、さらにより他の例においては15nm未満のΔλを提供することができる。このようなΔλのシフトは、反射体の実際の反射率対波長のプロット、及び/又は代替的に、材料及び層の厚さが既知であれば、反射体のモデリングをすることにより測定することができる。
反射体の全方向特性のもう一つの定義または特性評価は、所与の一連の角度反射帯域の側辺のシフトによって測定することができる。例えば、45°(S(45))から観察された同じ反射体からの反射に対するUV−側端と比較した、0°(S(0))から観察された全方向反射体からの反射に対するUV−側端のシフト又は置換(ΔS)は、全方向反射体の全方向特性の度合いを提供する。加えて、Δλ、例えば、図18に示されるうちの一つに似た反射帯域を供給する反射体のΔλ、即ち、可視領域にない最大反射波長に対応するピークのある反射バンド(図18参照)を使用するために、ΔSを全方向反射性の度合いとして使用することが好ましい。UV側端の(ΔS)シフトは、可視FWHMにおいて測定され、及び/又はされることができると理解されたい。
当然に、ゼロシフト、即ちまったくシフトがない(ΔS=0nm)ことは、完全な全方向反射体を特徴づけている。しかしながら、本明細書が開示する全方向反射体は、人の目にはあたかも反射体の表面の色が変わらないかのように見え、そのため、実用的見地からこの反射体は全方向性である、100nm未満のΔSを提供することができる。いくつかの例において、本明細書が開示する全方向反射体は75nm未満のΔSを提供することができ、他の例において50nm未満のΔSを提供することができ,さらに他の例において、25nm未満のΔSを提供することができ,さらにいっそう他の例において、15nm未満のΔSを提供することができる。この様なΔSのシフトは、反射体の実際の反射率対波長のプロット、及び/又は代替的に、材料及び層の厚さが既知であれば、反射体のモデリングによって測定することができる。
図20を参照すると、もう一つの実施形態に基づいた5層設計品が、参照番号30において模式的に表示されている。この5層積層体は、コア層300、コア層300にわたって延在し、かつその両側に向かい合って配置されている一対の半導体層310、及び一対の半導体層310の外表面にわたって延在する一対の誘電体層320を有している。コア層は、50〜200nmの厚さを有しており、反射体コア層、吸収体/反射体コア層、又は誘電体コア層であってよい。反射体コア層は反射体材料、例えばAl、Ag、Pt、これらの合金、及びその他同様のものから作られている。この吸収体/反射体コア層は、吸収体/反射体材料、例えばCr、Cu、Au、Sn、これらの合金、及びその他同様のものから作られている。この誘電体コア層は、誘電体中心材料、例えばガラス、雲母及びこれらと同様のものから作られている。代替的に、この誘電体中心材料は有色誘電体材料、例えば、Fe,CuO及びこれらと同様のものであってよい。
半導体層310は、5〜400nmの厚さを有しており、電磁波スペクトルの可視レンジ内に電子バンドギャップを有している、いかなる半導体材料、例えば、Si、アモルファスSi、Ge、これらの組み合わせ、及びその他同種のものからも作られる。加えて、誘電体層320は、0.1QW〜4.0QWの厚さを有しており、1.6超の屈折率を有する、当業者にとって公知であるいかなる誘電体材料、例えば、ZnS、TiO、Si、HfO、Nb、Ta、これらの組み合わせ、及び同種のものからも作られる。
この様な5層積層体の反射スペクトルが図21に示され、ここでは、一対のアモルファスSi半導体層310、及び一対のSi誘電体層320がコア層300上にある多層積層体の、反射パーセント(%R)対波長が示されている。図に示されるとおり、この多層積層体はおよそ640nmの波長を有する入射電磁放射の70%を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。
図22を参照すると、もう一つの実施形態に基づく7層設計品が参照番号32において全体的に示されている。多層積層体32は、図20に示される多層積層体30に似ているが、しかしながら、半導体層310と誘電体層320との間に随意の部分吸収体層315が存在している。この部分吸収体層は2〜30nmの厚さを有しており、部分吸収体材料、例えばCr、Cu、Au、Sn、これらの合金、及び同種のものから作られる。
コア層300、一対のアモルファスSi半導体層310、一対のCr部分吸収体層315、及び一対のSi誘電体層320を有する、このような7層積層体の反射スペクトルが図23に示されている。図に示されるとおり、この多層積層体はおよそ640nmの波長を有する入射電磁放射の70%超を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、そして45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。
もう一つの実施形態に基づく11層設計品が、図24において参照番号34で示されている。特に、第1の誘電体層320にわたって延在する一対の第2の半導体層330及び一対の第2の半導体層330にわたって延在する一対の誘電体層340が追加されていることを除いて、この11層設計品は、図22で示されている7層設計品32に類似する。11層設計品34は、随意の部分的吸収体層315を含んでいるが、しかしながら、これは必須ではないと理解されたい。
コア層300、一対の第1のアモルファスSi半導体層310、一対のCr部分吸収体層315、一対の第1のSi誘電体層320、一対の第2のSi半導体層330及び一対の第2のSi誘電体層320を有する、このような11層積層体の反射スペクトルが、図25に示されている。図において示されるように、この多層積層体はおよそ550nm超の波長を有する入射電磁放射の70%を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、そして45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。
図26は、コア層300、一対の第1のアモルファスSi半導体層310、一対の第1のSi誘電体層320、一対の第2のSi半導体層330、一対の第2のSi誘電体層340、一対の第2のSi誘電体層340の該表面にわたって延在する一対の第3のSi半導体層、及び一対の第3のSi半導体層の外表面にわたって延在する一対の第3のSi誘電体層を有する13層積層体の反射スペクトルを示している。図に示されるとおり、この多層積層体はおよそ550nm超の波長を有する入射電磁放射の70%超を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、そして45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。
27は、コア層300、一対の第1アモルファスSi半導体層310、一対の第1のSi誘電体層320、一対の第2のSi半導体層330及び一対の第2のSi誘電体層340を有する9層設計品の反射スペクトルを示している。図において示されるとおり、この多層積層体は、不可視IR領域の電磁放射スペクトルを利用して、およそ550nm超の波長を有する入射電磁放射の70%超を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、そして45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。
図28は、コア層、コア層にわたって延在する一対の第1のSi誘電体層、一対の第1のSi誘電体層にわたって延在する一対の第1のSi半導体層、一対の第1のSi半導体層にわたって延在する一対の第2のSi誘電体層、一対の第2のSi誘電体層にわたって延在する一対の第2のSi半導体層、及び一対の第2のSi半導体層にわたって延在する一対の第3のSi誘電体層を有する11層設計品の反射スペクトルを示している。図において示されるとおり、多層積層体は、不可視IR領域の電磁放射スペクトルを利用して、およそ550nm超の波長を有する入射電磁放射の70%超を反射し、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収する。さらに、図においては示されていないものの、0°の観察角度、即ち表面に垂直な観察角度の反射スペクトルが示され、そして45°から観察されたときに反射帯域のピークは45nm未満シフトする。図29は、Cr吸収体/反射体300、一対の第1のアモルファスSi半導体層310、一対の第1のTiO誘電体層320、一対の第2のアモルファスSi半導体層330、及び一対の第2のTiO誘電体層340を有する9層設計品の反射スペクトルを示している。多層積層体はおよそ550nm超の波長を有する入射電磁放射の70%超を反射しないが、しかし、設計は、不可視IR領域を利用して、およそ550nm未満の波長の入射電磁放射の70%超を吸収することを表している。さらに、図は本発明の実施形態がどのようにして、40nm未満、例えば30nm未満の可視FWHMで測定されるUV側端のシフトを有することができるかを、表している。
本明細書中で開示される多層積層体の製造方法は、当業者に知られている任意の方法又は工程、あるいは特許権者に未だ知られていない1つまたは複数の方法であることができる。一般的な既知の方法には、ゾルゲル法、交互吸着(layer−by−layer)法、スピンコーティングなどの湿式法が挙げられる。他の既知の乾式法には、スパッタリング、化学気相成長法、及びビーム蒸着などの物理気相成長法などが挙げられる。
本明細書中で開示される多層積層体は、塗料用の顔料、表面に塗布される薄膜などのほぼ全ての着色塗料に使用することができる。例えば、顔料は所望の多層体を、犠牲層を有する膜上に配置することによって製造することができる。犠牲層を除去すると、はがれたコーティングは、20μmの最大表面長及び0.3〜1.5μmの厚さを有する、独立した小片に砕かれる。この小片はその後、ポリマー剤、例えばバインダー、添加剤、及び樹脂コート基材と混合され、全方向構造色塗料が供給される。
上記の例及び実施形態は単に例示の目的であり、その変更形態、修正形態などは当業者には明らかなはずであり、さらにそれらもやはり本発明の範囲に入るはずである。したがって本発明の範囲は、特許請求の範囲及びそのすべての等効物に及ぶ。
本発明は、下記の実施形態をさらに含んでいる:
1.コア層、前記コア層にわたって延在する半導体層であって、波長が550nm未満の入射白色光の70%超を吸収する半導体層、前記半導体層にわたって延在する誘電体層、前記誘電体層及びコア層が、波長が550nm超の入射白色光の70%超を反射する誘電体層;前記コア層、半導体層、及び誘電体層は、全方向反射体を形成し、前記全方向反射体は中心波長が550〜700nm、かつ幅が200nm未満である可視電磁放射の狭帯域を反射し、前記全方向反射体を0°〜45°の間の角度から観測したときに、色ずれが100nm未満である、赤色全方向構造色を呈する多層積層体。
2.前記半導体層が5〜400nmの間の厚さを有する、請求項1に記載の多層積層体。
3.前記半導体層が、Si、アモルファスSi、Geを含む群より選択される半導体材料から作られている半導体層、及び/又は電子バンドギャップを電磁波の可視範囲に有する他の半導体層、又はこれらの組み合わせである、前記2に記載の多層積層体。
4.前記誘電体層が0.1QW〜4.0QWの間の厚さを有する、前記3に記載の多層積層体。
5.前記誘電体層が、屈折率が1.6超であり、かつZnS、TiO、Si、HfO、Nb、Ta及びこれらの組み合わせからなる群より選択される誘電体材料から作られている、前記4に記載の多層積層体。
6.前記誘電体層がFe、CuO及びこれらの組み合わせからなる群より選択される有色誘電体材料から作られている有色誘電体である、前記4に記載の多層積層体。
7.前記半導体層及び前記誘電体層の間にわたって延在する部分吸収層をさらに有する、前記6に記載の多層積層体。
8.前記部分吸収体層が2〜30nmの間の厚さを有する、前記7に記載の多層積層体。
9.前記部分吸収体層がCr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される部分吸収体材料から作られている、請求項8に記載の多層積層体。
10.前記半導体層に加えて、第2の半導体層を有し、前記第2の半導体層は、前記誘電体層にわたって延在し、かつ前記誘電体層に関して前記半導体層の反対側に配置されており;前記コア層、半導体層、誘電体層、及び第2の半導体層が、前記全方向反射体を形成している、前記4に記載の多層積層体。
11.前記第2の半導体層が5〜400nmの範囲内の厚さを有する、前記10に記載の多層積層体。
12.前記第2の半導体層がSi、アモルファスSi、Geからなる群より選択される半導体材料から作られている半導体層、又は電子バンドギャップを電磁波の可視領域内に有する他の半導体層又はこれらの組み合わせである、前記11に記載の多層積層体。
13.前記半導体層及び前記誘電体層の間にわたって延在する部分吸収体層を更に含んでいる、前記10に記載の多層積層体。
14.前記部分吸収体層が2〜30nmの間の厚さを有する、前記13に記載の多層積層体。
15.前記部分吸収体層がCr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される部分吸収体材料から作られている、前記14に記載の多層積層体。
16.前記誘電体層に加えて第2の誘電体層を有し、前記第2の誘電体層は、前記第2の半導体層にわたって延在しており、かつ前記第2の半導体層に関して、前記誘電体層と反対側に配置されており;前記コア層、半導体層、誘電体層、第2の半導体層、及び第2の誘電体層が、前記全方向反射体を形成している、前記12に記載の多層積層体。
17.前記第2の誘電体層が0.1QW〜4.0QWの間の厚さを有する、前記16に記載の多層積層体。
18.前記第2の誘電体層が、屈折率が1.6超であり、かつZnS、TiO、Si、HfO、Nb、Ta及びこれらの組み合わせからなる群より選択される誘電体材料から作られている、前記17に記載の多層積層体。
19.前記第2の誘電体層が、Fe、CuO及びこれらの組み合わせからなる群より選択される有色誘電体材料から作られている有色誘電体層である、前記17に記載の多層積層体。
20.前記半導体層及び前記誘電体層の間にわたって延在する部分吸収層を更に有する、前記16に記載の多層積層体。
21.前記部分吸収体層が2〜30nmの間の厚さを有する、前記20に記載の多層積層体。
22.前記部分吸収体層がCr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される部分吸収体材料から作られている、前記21に記載の多層積層体。
23.前記コア層が反射体コア層、吸収体/反射体層、及び誘電体層からなる群より選択される、前記1に記載の多層積層体。
24.前記コア層が前記反射体コア層であり、かつ50〜200nmの間の厚さを有する、前記23に記載の多層積層体。
25.前記反射コア層がAl、Ag、Pt及びこれらの合金からなる群より選択される反射体材料から作られている、前記24に記載の多層積層体。
26.前記コア層が前記吸収体/反射体層であり、かつ50〜200nmの間の厚さを有する、前記23に記載の多層積層体。
27.前記吸収体/反射体コア層が、Cr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される吸収体/反射体材料から作られている、前記26に記載の多層積層体。
28.前記コア層が前記誘電体コア層であり、かつ50〜200nmの間の厚さを有する、前記23に記載の多層積層体。
29.前記誘電体コア層が、ガラス及び雲母からなる群より選択される誘電体材料から作られている、前記28に記載の多層積層体。
30.前記誘電体コア層が、Fe、CuO及びこれらの組み合わせからなる群より選択される有色誘電体材料から作られている、前記28に記載の多層積層体。

Claims (15)

  1. コア層、
    前記コア層にわたって延在する半導体層であって、波長が550nm未満の入射白色光の70%超を吸収する半導体層、
    前記半導体層にわたって延在する誘電体層であって、前記誘電体層及びコア層が、波長が550nm超の前記入射白色光の70%超を反射する誘電体層;
    を有し、かつ
    前記コア層、半導体層、及び誘電体層は、全方向反射体を形成し、前記全方向反射体は中心波長が550〜700nm、かつ幅が200nm未満である可視電磁放射の1つの狭帯域を反射し、前記全方向反射体を0°〜45°の間の角度から観測したときに、色ずれが100nm未満であり、かつ、赤色全方向構造色を呈する、赤色全方向構造色を呈する多層積層体。
  2. 前記半導体層が5〜400nmの間の厚さを有する、請求項1に記載の多層積層体。
  3. 前記半導体層が、Si、アモルファスSi、Geからなる群より選択される半導体材料から作られている半導体層、及び/又は電子バンドギャップを電磁波の可視範囲に有する他の半導体層、又はこれらの組み合わせである、請求項2に記載の多層積層体。
  4. 前記誘電体層が0.1QW〜4.0QWの間の厚さを有する、請求項3に記載の多層積層体。
  5. 前記誘電体層が、屈折率が1.6超であり、かつZnS、TiO、Si、HfO、Nb、Ta 、Fe 、Cu O、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される誘電体材料から作られている、請求項4に記載の多層積層体。
  6. 前記半導体層及び前記誘電体層の間にわたって延在する部分吸収層をさらに有する、請求項5に記載の多層積層体。
  7. 前記部分吸収体層が、2〜30nmの間の厚さを有する、請求項6に記載の多層積層体。
  8. 前記部分吸収体層がCr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される部分吸収体材料から作られている、請求項7に記載の多層積層体。
  9. 前記半導体層に加えて、第2の半導体層を有し、前記第2の半導体層は、前記誘電体層にわたって延在し、かつ前記誘電体層に関して前記半導体層の反対側に配置されており;
    前記コア層、半導体層、誘電体層、及び第2の半導体層が、前記全方向反射体を形成している、
    請求項9に記載の多層積層体。
  10. 前記第2の半導体層が5〜400nmの範囲内の厚さを有する、請求項9に記載の多層積層体。
  11. 前記第2の半導体層がSi、アモルファスSi、Geからなる群より選択される半導体材料から作られている半導体層、電子バンドギャップを電磁波の可視領域内に有する他の半導体層、又はこれらの組み合わせである、請求項10に記載の多層積層体。
  12. 前記半導体層及び前記誘電体層の間にわたって延在する部分吸収体層を更に有する、請求項11に記載の多層積層体。
  13. 前記部分吸収体層が2〜30nmの間の厚さを有する、請求項12に記載の多層積層体。
  14. 前記部分吸収体層が、Cr、Cu、Au、Sn及びこれらの合金からなる群より選択される部分吸収体材料から作られている、請求項13に記載の多層積層体。
  15. 前記誘電体層に加えて第2の誘電体層を有し、前記第2の誘電体層は、前記第2の半導体層にわたって延在しており、かつ前記第2の半導体層に関して、前記誘電体層と反対側に配置されており;
    前記コア層、半導体層、誘電体層、第2の半導体層、及び第2の誘電体層が、前記全方向反射体を形成している、
    請求項14に記載の多層積層体。
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