JP2016049530A - 水処理システム用の微生物担体および水処理装置 - Google Patents

水処理システム用の微生物担体および水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 微生物的安全性の高い水処理用の微生物担体を提供する。
【解決手段】 有機物を含む原水を生物処理槽10A〜10D内で微生物により浄化する水処理用の微生物担体は、生物処理槽10A〜10D内に固定する固定式微生物担体であって、予め既知の微生物のコロニを形成して微生物食物連鎖系を有する生物群を生息させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水処理システム用の微生物担体に関する。より詳しく述べると有機性成分を含有する水を生物処理する際の微生物担体に関する。本発明はさらに当該水処理システム用の微生物担体を用いた水処理装置に関する。
従来、活性汚泥法の処理、河川や湖沼の浄化など微生物を利用した処理を行う際に、微生物を使用している。
これらの微生物処理の代表例として、好気性生物学的排水処理が挙げられる。好気性生物学的排水処理には、これまで活性汚泥法が広く用いられてきたが、近年、浸漬濾床法又は固定床法(以下、単に浸漬濾床法という)と呼ばれる排水処理方法が提案され、実用化されている。好気性浸漬濾床法では、処理槽内に微生物を付着させるための充填材を浸漬濾床として充填し、この処理槽内に排水を導入するとともに、曝気を行う。これにより、充填材上で微生物が増殖し、この微生物が曝気によって排水中に溶け込んだ溶存酸素を利用して、排水中の汚濁物質の除去を行うものである。
気性浸漬濾床法は、活性汚泥法に比べて設備の維持管理が容易であり、かつ活性汚泥法より汚濁物質除去能が高いとされている。また、浸漬濾床法は、処理槽内に浸漬濾床を設けて排水処理を行うものであるため、メタン発酵、脱窒などの嫌気性生物学的排水処理にも有効である。
浸漬濾床法は、充填材上で増殖した微生物を利用して排水処理を行うものであり、充填材は汚濁物質の除去に関与する微生物を高濃度に保持するためのものであることから、浸漬濾床法では充填材によって処理性能が決定されるといっても過言ではない。そのため、従来より、浸漬濾床法では様々な充填材が使用されており、例えば、有機系材料からなる充填材としては、ひも状、網状(漁網状等)、不定形粒状、筒状(ラシヒリング等)、ハニカム板状、板状(波板等)などのものがあり、無機系材料からなる充填材としては、砕石、玉砂利、大理石、焼成品、コークス、カキ殻などがある。
この場合、無機系材料からなる充填材は、有機系材料からなる充填材に比べて比重が重い、槽壁を損傷しやすい、充填材自体が摩耗しやすい、空隙率が低いため閉塞しやすい、といった欠点を有する。一方、有機系材料からなる充填材は、種々の形状に成型することができ、形状によっては微生物保持能力が高いものがある。特に、図8に示すような筒面が網状に形成された合成樹脂製円筒状ネット50(内径4〜10cm、長さ数m程度)は、微生物保持能力が高く、酸素の溶解速度が速いという点で優れた充填材である。この充填材50は、通常、図9に示すように、水平にかつ一段毎に向きを変えて井桁状に積み重ねて処理槽52内に設置するものである。
特許文献1によると、図8に示した充填材50は、下記に示す欠点を有するものであった。
(イ)両端が開口した筒状であるため、外方から径方向に加わる力に対しての強度が弱い。そのため、微生物の付着により充填材全体の重量が大きくなった状態において、点検時等に処理槽から水を抜いて浮力が無くなると、充填材が上に積まれた充填材の重量によってつぶれ、水を再度処理槽に導入しても充填材が元の形状に復元しなくなる。その結果、充填材がつぶれた箇所で目詰まりが生じたり、空気が通らなくなったりする上、処理性能も低下する。
(ロ)長尺であるため、一定方向に沿って規則正しく積まなければ処理槽内にうまく充填することができず、したがって充填に比較的手間がかかり、充填コストが高くなる。
そのため特許文献1に記載の発明は、微生物保持能力が高く、酸素溶解速度が速い上、強度が高くて容易につぶれることがなく、しかも処理槽内に簡単に充填することが可能な充填材を提供することを課題とし、二つの発明を提案している。
[第1発明]熱可塑性プラスチックからなり、中空四面体状構造に形成されているとともに、全ての面が網状であることを特徴とする水処理用充填材(図10)。
[第2発明]熱可塑性プラスチックからなり、筒体の周壁部を押しつぶすようにして固着することにより該筒体の軸方向一端側を閉塞し、他端側を開口した構造に形成されているとともに、周面が網状であることを特徴とする水処理用充填材(図11)。
また、非特許文献1によると、汚泥の主体である細菌をアメーバやゾウリ虫、ツリガネ虫などの原生動物が捕食し、それらをワムシ類やミミズなどの後生動物が食べるという一連の食物連鎖が生じており、この捕食作用によって、原生動物や後生動物の影響が大きいほど余剰汚泥の量は減容されることが記載されている。
特開平9−75972号公報
食物連鎖を利用した汚泥減容化技術 (http://kcr.kurita.co.jp/wtschool/045.html)(平成26年8月27日検索)
しかしながら、このような従来技術の微生物担体は、安定した微生物の食物連鎖を発揮までに時間がかかり、また処理する有機性処理水によっては、好ましくない微生物を処理後の水に垂れ流しすることとなる場合がある。
したがって、本発明の課題は、微生物的安全性の高い水処理用の微生物担体を提供することである。
本発明の他の課題は、このような微生物的安全性の高い水処理用の微生物担体を用いた水処理装置を提供することである。
本発明者等はこのような実情に鑑み鋭意検討した結果、微生物担体を用いた生物処理槽を用いた水処理システムにおいて、あらかじめ既知の微生物群で微生物担体上に微生物を培養して、微生物の食物連鎖系を形成すると、有機性処理水をこの生物処理槽に通流させて処理すると、有機性処理水に含まれる微生物に対して予め形成された微生物の食物連鎖系により抑制されるので、想定外の微生物が処理後の水へと流出する蓋然性が少なくなることを見出した。
したがって、本発明は、有機物を含む原水を生物処理槽内で微生物により浄化する水処理用の微生物担体であって、
前記微生物担体は、前記生物処理槽内に固定する固定式微生物担体であって、予め既知の微生物のコロニを形成して微生物食物連鎖系を有する生物群を生息させていることを特徴とする微生物担体に関する。
本発明の微生物担体は、支持体の表面に繊維糸の織物または編物から構成され、前記繊維間に微生物の生息空間が形成される微生物担体であって、前記微生物担体を構成する繊維が、A支持用の繊維と、B微生物が着床するのに十分な表面を有する微生物着床繊維との少なくとも2種類の繊維とから構成され、前記繊維間で微生物を生息空間を形成した微生物担体、
支持体の表面にループ状、ループの先端部分をカットした形状、パイルカットした繊維を有する微生物担体および/または
断面が繊維をループ状に編まれたモール状の紐状体から形成され固定した際にラセン状にするために芯材が入った微生物担体のいずれかであることが好ましい。
本発明はまた、有機物を含む原水を生物処理槽内で微生物により浄化する水処理であって、生物処理槽内に本発明の微生物担体を固定してなることを特徴とする水処理装置に関する。
本発明の生物処理槽は、2またはそれ以上の処理槽または処理区画からなることが好ましい。
本発明によると、予め既知の微生物食物連鎖系で微生物担体を構成しているので、この微生物担体を固定設置直後から所定の能力で水処理を行うことが可能であるのと同時に、処理水中に不明の微生物が混在していてもかかる微生物を抑制することが可能である。したがって、従来の生物処理システムと比較して微生物的安全性が極めて高い。
また、本発明の微生物担体を支持体の表面に繊維糸の織物または編物から構成され、前記繊維間に微生物の生息空間が形成される微生物担体であって、前記微生物担体を構成する繊維が、A支持用の繊維と、B微生物が着床するのに十分な表面を有する微生物着床繊維との少なくとも2種類の繊維とから構成され、前記繊維間で微生物を生息空間を形成した微生物担体、支持体の表面にループ状、ループの先端部分をカットした形状、パイルカットした繊維を有する微生物担体および/または断面が繊維をループ状に編まれたモール状の紐状体から形成され固定した際にラセン状にするために芯材が入った微生物担体とすると、適度の微生物の生息空間を保つことができて、微生物による水の浄化作用が効率的に行うことが可能となる。
さらに、本発明の微生物担体の先端にフック等を設けて生物処理槽に着脱自在に固定可能とすると、微生物担体の交換等ができるとともに、例えば定期的に本発明の微生物担体を取り外して微生物の状況を検査する等メンテナンス面で有利である。
本発明の微生物担体を備えた水処理装置は、設置当初から安定した水処理を行うことができるのと同時に、コンパクトでなおかつ微生物的安全性の高いシステムとすることができ、被災地や水事情のよくない地域等における生活用水として有効に利用することができる。
しかも、本発明の水処理装置は、例えばコンテナ等に搭載して設置することができるので、設備の建築費等のコストも削減でき、このようなコンテナを車両や船舶等により移動して設置することにより移動可能な水処理装置とすることが可能である。
本発明の微生物担体を設置した生物処理槽を示す図面である。 (a)、(b)は本発明で使用する微生物担体を示す図面である。 (a)、(b)は本発明で使用する微生物担体を示す図面である。 本発明で使用する微生物担体を示す図面である。 (a)、(b)は本発明で使用する微生物担体を示す図面である。 本発明で使用する微生物担体を示す図面である。 本発明で使用する微生物担体の別の一例を示す図面である。 従来の微生物担体の例を示す図面である。 従来の微生物担体の例を示す図面である。 従来の微生物担体の例を示す図面である。 従来の微生物担体の例を示す図面である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の微生物担体11は、有機物を含む原水を生物処理槽10内に固定して微生物により浄化する水処理用の微生物担体である。
なお、本実施形態では、生物処理装置10を10A,10B、10C、10Dの4槽の生物処理槽で構成しているが本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、処理すべき有機性処理水の性質に応じて幅広く適用できるものである。
また、生物処理装置10の前後に前処理装置および後処理装置として沈降タンク、凝集沈殿装置、油水分離装置、殺菌装置、ろ過装置等の従来公知の処理装置を設けることができる。
本発明の水処理装置10は、図1に示す通り、処理水導入口である処理水INと処理水排出口である処理水Outを有する区画で区切られた多槽式の生物処理槽である(本例の場合10A〜10Dの4槽)。本発明の微生物担体11は、このように構成された水処理装置に固定して使用する。
本発明の微生物担体11は、このような生物処理に基づく水処理装置に固定して使用する担体であり、例えば図2に示す通り、支持用繊維11Aと微生物着床用繊維11Bの二種類の繊維から構成された織物から微生物生息空間11Cが露出するように形成されている。
支持用繊維11Aとは、微生物担体2の形状を保持するのに十分な強度を有する繊維から形成されるものであり、このような強度を有する繊維であれば特に限定されるものではない。
本実施形態では、支持用繊維11Aを高収縮糸から形成された織物を使用している。なお、高収縮糸とは、熱付与により収縮する糸を言い、従来公知の収縮糸から強度、比重、所望とする微生物生息空間のサイズを考慮して適宜選択され、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
また、本実施形態では微生物着床用繊維11Bとして図4に示すように微生物着床部分を構成する繊維表面に多数の微細空間を有しているマイクロファイバが好適に使用できる。
本発明の好ましい実施形態おいて、微生物着床用繊維11Bに使用するマイクロファイバとして、PET等のリサイクル品を原料として製造されたマイクロファイバがリサイクルの観点から特に好ましい。このようなマイクロファイバとして、株式会社菊池エコアースからEE−RMFの商品名で販売されているリサイクルマイクロファイバが特に好ましい。
このような本発明の微生物担体11は、図3(a)に示す通り、高収縮糸からなる支持用繊維11Aとマイクロファイバ(普通糸)からなる着床用繊維11Bとを所定間隔で交差して一体化した前駆体から容易に製造できる。
このように構成した前駆体に熱を所定条件で付与すると支持用繊維11Aが収縮し、収縮しない普通糸からなる着床用繊維11Bとの間で図3(b)に示す通り所定の空隙が構成される。本発明においては、このような開口部を微生物生息空間10Cとして使用する。
同様にして、図3に示す通り、高収縮糸からなる支持用繊維11Aとマイクロファイバ(普通糸)からなる着床用繊維11Bとを積層し、例えば繊維の長手軸に対して垂直方向に所定間隔で固着する(固着部分X1、X2・・Xn)。このようにして一体化した積層体からなる前駆体に熱を所定条件で付与すると支持用繊維11Dが収縮し、収縮しない普通糸からなる着床用繊維11Bとの間で図5に示す通り所定の空隙が構成される。なお、この際の固着方法は、本発明の目的・効果を奏するものであれば特に限定されるものではなく、接着剤(例えばホットメルト接着剤)による接着、熱付与による融着、縫合など適宜選択できる。
この際の、熱付与は、使用する高収縮糸の種類、太さなどに依存して例えば熱湯中に数分、例えば2〜3分浸漬するという簡単な方法で実施できる。
このようにして形成された微生物担体11は、微生物着床用繊維11Bを有しているので、微生物着床用繊維11Bの微生物着床用表面に微生物が着床しやすく、着床した微生物が微生物生息空間である空隙に広がって繁殖する。そのため、従来技術の微生物担体に比較して容易に微生物コロニを形成できるというメリットがある。
本発明においては、図6に示す通り、微生物担体11を固定床として生物処理装置10の各生物処理槽10A、10B、10C、10Dに適用する。すなわち、図6(a)に示す通り、本発明の微生物担体11を微生物生息空間が表面に露出するように構成した板状物である。このような板状の微生物担体を、処理槽の全空間あるいは所定間隔で配置することによって、固定床の微生物処理にも適用可能である。
あるいは図6(b)に示す本発明の微生物担体11の使用例は、紐状に本発明の微生物担体を構成し、これをフックなどの固定手段で固定床に固定して適用する。このようにフック等の固定手段により固定することによって、本発明の微生物担体11を着脱自在に生物処理槽10A、10B、10C、10Dに固定可能となる。
このように水処理装置10に本発明の微生物担体11を装着することによって、安価で軽量な材料から構成され、単位体積当たり大容量の微生物を生息させる空間構成できるので、省スペースで効率的に生物学的処理が可能となる。
また、図2から図6に示す微生物担体に加えて、あるいはこれに代えて、図7に示すような支持体の表面にループ状、ループの先端部分をカットした形状、パイルカットした繊維を有する微生物担体を使用することも可能である。
さらに本発明の微生物担体11は、図2に示す通り、断面が繊維をループ状に編まれたモール状の紐状体となっているものが好ましく、ラセン状にするために芯材が入ったものがより好ましい。また、この場合、生物接触担体の表面積は、芯材1mあたり1.5m以上であることが望ましい。
本発明においては、このようにして構成された微生物担体11に本発明においては、予め既知の微生物食物連鎖系を構築する。
なお、本発明においては、例えば、図1に示す水処理装置10に図2から図7に示すような微生物担体11をまず設置して、次いで曝気下で既知の微生物溶液(培養液)、例えば同定された微生物を含む水溶液(具体的には汚泥)を微生物の餌となる有機物質とともに生物処理ユニット10に通流する。
図2から図7に示す微生物担体11は、接触面積が大きく空隙が大きい微生物担体を使用している。そのため、微生物着床用表面に微生物が着床しやすく、着床した微生物が微生物生息空間である空隙に広がって繁殖する。
また、いわゆる支持部分である表面に嫌気性微生物が着床し、次いで通性嫌気性菌、好気性菌の順で微生物が着床していくこととなる。
本発明においては、このようなこのような微生物群のコロニを形成して、微生物食物連鎖を構築するように微生物担体11に着床させていく。その際に、安全性が確認された既知の微細物群より構成された微生物溶液により培養することによりこれらの菌群により構成された微生物食物連鎖が構築される。
このように微生物担体11上に生態系に合う状態でコロニを形成した微生物は剥離することなく、バクテリアから原生動物まで多様な微生物を含んでいる。微生物担体11上の微生物群の食物連鎖は長く長期間安定した性能を発揮できる。
このようにして構成した本発明の微生物担体11は、図1に示すような水処理装置10に有効に適用可能である。すなわち、水処理装置10の生物処理槽10A、10B,10C,10Dに固定設置するだけで、適用後ただちに高性能で微生物による水の浄化処理を行うことができる。なお、本発明の水処理装置10は、本発明の微生物担体11を固定した複数の生物処理槽10A、10B,10C,10Dを設けることが好ましい。
すなわち、最も高いBODを有する水を処理する上流側のタンクには多種多様の微生物が数多く存在し、微生物の種類及び数は水質(高いBODから低いBOD)の変化に応じて変化する。
このようにして構成した本発明の水処理システムにおける生物処理槽は、微生物的安全性が高いことに加えて、1)浄化能力が高く負荷変動に強く、2)余剰汚泥の発生量が極めて少なく、3)脱窒素能力があり、4)維持管理が容易であり、5)設置面積が小さくコンテナ等の容器内に収納可能であるという特徴を有している。
本発明の水処理装置は、非常に高い処理能力を有しているので例えばコンテナ等に搭載して設置することが可能となる。
そのため、高い設備費等を削減することができるとともに、必要に応じて車載または船舶に搭載して移動可能である。
また、本発明の水処理装置は、所望に応じて再生エネルギにより駆動することが好ましい。すなわち、本発明の水処理システムは、ポンプ、モータ、ブロワ等の小電力装置で構成されているので、比較的少ない電力量で運転することができる。
そのため、例えばコンテナ等に本発明の水処理システムを収納して構成する場合に、例えばコンテナ上にソーラパネル等を設置してそこから一部または全部の電力を賄うことができる。
また、水処理を行う水源の水力を利用した水力発電や風力発電を組み込むことにより同様にして、本発明の水処理装置の電力を賄うことも可能である。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることなく幅広く適用されるものである。
本発明によると、予め既知の微生物食物連鎖系で微生物担体を構成しているので、この微生物担体を固定設置直後から所定の能力で水処理を行うことが可能であるのと同時に、処理水中に不明の微生物が混在していてもかかる微生物を抑制することが可能である。したがって、従来の生物処理システムと比較して微生物的安全性が極めて高い。
また、本発明の微生物担体を支持体の表面に繊維糸の織物または編物から構成され、前記繊維間に微生物の生息空間が形成される微生物担体であって、前記微生物担体を構成する繊維が、A支持用の繊維と、B微生物が着床するのに十分な表面を有する微生物着床繊維との少なくとも2種類の繊維とから構成され、前記繊維間で微生物を生息空間を形成した微生物担体、支持体の表面にループ状、ループの先端部分をカットした形状、パイルカットした繊維を有する微生物担体および/または断面が繊維をループ状に編まれたモール状の紐状体から形成され固定した際にラセン状にするために芯材が入った微生物担体とすると、適度の微生物の生息空間を保つことができて、微生物による水の浄化作用が効率的に行うことが可能となる。
さらに、本発明の微生物担体の先端にフック等を設けて生物処理槽に着脱自在に固定可能とすると、微生物担体の交換等ができるとともに、例えば定期的に本発明の微生物担体を取り外して微生物の状況を検査する等メンテナンス面で有利である。
本発明の微生物担体を備えた水処理装置は、設置当初から安定した水処理を行うことができるのと同時に、コンパクトでなおかつ微生物的安全性の高いシステムとすることができ、被災地や水事情のよくない地域等における生活用水として有効に利用することができる。
しかも、本発明の水処理装置は、例えばコンテナ等に搭載して設置することができるので、設備の建築費等のコストも削減でき、このようなコンテナを車両や船舶等により移動して設置することにより移動可能な水処理システムとすることが可能である。
10 水処理装置
10A,10B,10C,10D 生物処理槽
11 微生物担体

Claims (7)

  1. 有機物を含む原水を生物処理槽内で微生物により浄化する水処理用の微生物担体であって、
    前記微生物担体は、前記生物処理槽内に固定する固定式微生物担体であって、予め既知の微生物のコロニを形成して微生物食物連鎖系を有する生物群を生息させていることを特徴とする微生物担体。
  2. 前記微生物担体が支持体の表面に繊維糸の織物または編物から構成され、前記繊維間に微生物の生息空間が形成される微生物担体であって、前記微生物担体を構成する繊維が、A支持用の繊維と、B微生物が着床するのに十分な表面を有する微生物着床繊維との少なくとも2種類の繊維とから構成され、前記繊維間で微生物を生息空間を形成した微生物担体であることを特徴とする請求項1に記載の微生物担体。
  3. 前記微生物担体が支持体の表面にループ状、ループの先端部分をカットした形状、パイルカットした繊維を有する微生物担体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微生物担体。
  4. 前記微生物担体が断面が繊維をループ状に編まれたモール状の紐状体から形成され固定した際にラセン状にするために芯材が入った微生物担体であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の微生物担体。
  5. 前記微生物担体は、前記生物処理槽に着脱自在に固定可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の微生物担体。
  6. 有機物を含む原水を生物処理槽内で微生物により浄化する水処理であって、生物処理槽内に請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の微生物担体を固定してなることを特徴とする水処理装置。
  7. 前記生物処理槽は、2またはそれ以上の処理槽または処理区画からなることを特徴とする請求項6に記載の水処理装置。
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