JP2016042506A - 太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】製造される際にアルミニウム箔パターンが破断されるのを抑制した太陽電池用金属箔積層体を提供する。
【解決手段】太陽電池用金属箔積層体1は、シート状に形成された基材11と、基材の一方の面11aに積層された接着層12と、接着層の基材とは反対側に積層されたアルミニウム箔パターン13と、接着層とアルミニウム箔パターンとの間に積層された補強フィルムパターン14と、を備え、補強フィルムパターンの破断強度がアルミニウム箔パターンの破断強度よりも大きく、アルミニウム箔パターンの破断伸度が補強フィルムパターンの破断伸度よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュールに関する。
近年、自然エネルギーを利用する発電システムである太陽光発電の普及が急速に進められている。太陽光発電をするための太陽電池モジュールは、例えば図9に示す太陽電池モジュール100のように、光の入射面に配置されたフロントパネル101と、その裏面側に配置された太陽電池モジュール用基材(基材)102と、フロントパネル101と太陽電池モジュール用基材102との間に封止された多数の太陽電池セル103とを有している。また、太陽電池セル103は、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム等で形成された封止用フィルム104に挟まれて封止されている。
この太陽電池モジュール100では、多数の太陽電池セル103が配線材105で電気的に直列に接続されている。太陽電池セル103は、太陽光の受光面である表面103a側にマイナス電極、裏面103b側にプラス電極が設けられているため、配線材105で接続すると、表面103aに配線材105が重なり、光電変換の面積効率が低下する欠点があった。
また、上述した太陽電池セル103の電極配置では、配線材105が太陽電池セル103の表面103a側から裏面103b側に回り込む構造になるため、各部材の熱膨張率の差が原因で配線材105が断線するおそれがあった。
そこで、特許文献1、2では、プラス電極とマイナス電極の両電極が裏面に設置されたバックコンタクト方式の太陽電池セルが提案されている。この方式の太陽電池セルは、裏面で直列に接続することが可能であり、表面の受光面積が犠牲にならない。したがって、受光率と光電変換の面積効率の低下を防止できる。また、配線材を表面側から裏面側に回り込む構造にしなくてもよいため、各部材の熱膨張率の差による配線材の断線も防止できる。
このような太陽電池モジュールでは、絶縁性の基材の表面に接着剤層を介して太陽電池セルに接続するための配線パターンを有する金属箔を被着した太陽電池用金属箔積層体(以下、「金属箔積層体」とも略称する)を、太陽電池用バックシート(基材)に積層させてなる部品を、市場に流通させることがある。
例えば図10に示す太陽電池モジュール110用の金属箔積層体115では、基材116の上に絶縁性接着剤層117を介して配線パターンを形成した金属箔118を積層させている。絶縁性接着剤層117と金属箔118との間には、配線パターンを形成した補強フィルム119及び絶縁性接着層120が積層されている。
この金属箔積層体115の金属箔118には、太陽電池セル121の裏面に設けた図示しない電極が導電性接続部材122を介して接合される。そして、金属箔積層体115の金属箔118と太陽電池セル121とが通電することになる。
ところで、上述した金属箔積層体115において、金属箔118を形成する金属として主に銅が用いられていた。しかしながら、銅は高価であるため、例えば特許文献3のように、金属箔に比較的低廉なアルミニウム箔を用いることが提案されている。
特開2005−11869号公報 特開2009−111122号公報 特開2007−76288号公報
しかしながら、アルミニウム箔は銅箔等に比べて破断耐性が弱い。このため、アルミニウム箔を配線等の形状にパターン化してアルミニウム箔パターンとする製造工程中、ならびに、製造後の金属箔積層体において、アルミニウム箔パターンが破断して断線しやすい問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、製造時にアルミニウム箔パターンが破断されるのを抑制した太陽電池用金属箔積層体、及びこの太陽電池用金属箔積層体を備える太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の太陽電池用金属箔積層体は、シート状に形成された基材と、前記基材の一方の面に積層された接着層と、前記接着層の前記基材とは反対側に積層されたアルミニウム箔パターンと、前記接着層と前記アルミニウム箔パターンとの間に積層された補強フィルムパターンと、を備え、前記補強フィルムパターンの破断強度が前記アルミニウム箔パターンの破断強度よりも大きく、前記アルミニウム箔パターンの破断伸度が前記補強フィルムパターンの破断伸度よりも大きいことを特徴としている。
また、上記の太陽電池用金属箔積層体において、前記アルミニウム箔パターンは、回路状に形成されていることがより好ましい。
また、上記の太陽電池用金属箔積層体において、前記アルミニウム箔パターンと前記補強フィルムパターンとの間に第二の接着層パターンが積層されていることがより好ましい。
また、上記の太陽電池用金属箔積層体において、前記アルミニウム箔パターンは、焼きなまし処理をされていることがより好ましい。
また、本発明の太陽電池モジュールは、上記のいずれかに記載の太陽電池用金属箔積層体を備えることを特徴としている。
本発明の太陽電池用金属箔積層体及び太陽電池モジュールによれば、製造時にアルミニウム箔パターンが破断されるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態の金属箔積層体の側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 同金属箔積層体の製造方法を説明する側面の断面図である。 従来の太陽電池モジュールの側面の断面図である。 従来の太陽電池モジュールの側面の断面図である。
以下、本発明に係る金属箔積層体の一実施形態を、図1から図8を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の金属箔積層体1は、シート状に形成されたバックシート(基材)11と、バックシート11の一方の面11aに積層された接着樹脂層(接着層)12と、接着樹脂層12のバックシート11とは反対側に積層されたアルミニウム箔パターン13と、接着樹脂層12とアルミニウム箔パターン13との間に積層された補強フィルムパターン14とを備えている。
この例では、アルミニウム箔パターン13と補強フィルムパターン14との間に第二の接着層パターン15が積層されている。
すなわち、本金属箔積層体1は、バックシート11、接着樹脂層12、補強フィルムパターン14、第二の接着層パターン15、及びアルミニウム箔パターン13を、バックシート11の厚さ方向である積層方向Dに、順次積層した構成となっている。
バックシート11は、フィルム状またはシート状に形成されている。バックシート11の材料には、例えばアクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ウレタン、エポキシ、メラミン、スチレン、又はこれらを共重合した樹脂を用いることが可能である。断熱性や弾力性や光学特性の制御のため、必要に応じてバックシート11中に有機または無機フィラー等の混入を行うことも可能である。
接着樹脂層12には、例えば熱硬化性樹脂であるウレタン、アクリル、エポキシ、ポリイミド、オレフィン、又はこれらを共重合した接着剤を使用することができる。紫外線照射により接着樹脂層12を硬化させることが困難であるため、加熱により接着樹脂層12を硬化させることが好ましい。
接着樹脂層12の厚さ(積層方向Dの長さ)は、20μm(マイクロメートル)以上であることが望ましい。接着樹脂層12の厚さが20μm未満だと、後述するように刃型Bを接着剤12Aの層内で止めることが困難となる。
補強フィルムパターン14には、例えばアクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ウレタン、エポキシ、メラミン、ナイロン、スチレン、又はこれらを共重合した樹脂を用いることが可能である。断熱性や弾力性や機械特性の制御のため、必要に応じて補強フィルムパターン14中に有機または無機フィラー等の混入を行うことも可能である。
補強フィルムパターン14は、アルミニウム箔パターン13の破断耐性を補強するために用いられている。
第二の接着層パターン15には、例えば熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂であるウレタン、アクリル、エポキシ、ポリイミド、オレフィン、又はこれらを共重合した電気的絶縁性を有する接着剤を使用することができる。第二の接着層パターン15の硬化には、加熱もしくは紫外線照射等の手段を用いることができる。
第二の接着層パターン15は、アルミニウム箔パターン13に接触接するため絶縁性を有する必要がある。具体的には、第二の接着層パターン15の絶縁抵抗値が10Ω(オーム)以上であることが好ましい。
第二の接着層パターン15は、後述するように、刃型Bによる切断時ならびに積層体不要領域R2を剥離し除去する行程において、アルミニウム箔13Aと補強フィルム14Aとの密着性を保持する必要がある。このため、第二の接着層パターン15の密着強度は40N/cm(ニュートン・パー・センチメートル、4000N/m)以上であることが望ましい。
アルミニウム箔パターン13には、アルミニウム箔パターン13に要求される電気抵抗値に応じて、任意のアルミニウム材料ならびに膜厚のアルミニウム箔を使用することができる。
アルミニウム箔パターン13を、導電性に優れた高純度アルミニウムで形成することで、金属箔積層体1の通電抵抗値を下げることができる。具体的には、アルミニウム箔パターン13をアルミニウムの含有量が重量比で99%以上の高純度アルミニウムで形成することが望ましい。
このアルミニウム箔パターン13は、アルミニウム材料が焼きなまし処理された焼きなまし軟質材である。一般的に、アルミニウム材料は焼きなまし処理されることで、後述する破断強度及び破断伸度が小さくなる。アルミニウム箔パターン13は、後述するアルミニウム箔13Aがパターン化されたものである。
なお、アルミニウム箔パターン13に、マンガン、鉄、シリコン又は他の不純物金属を含ませることで、アルミニウム箔パターン13自体の破断強度を向上(大きく)させることができる。
後述するように、アルミニウム箔パターン13は刃型Bで切断されて形成されるため、アルミニウム箔パターン13の厚さは500μm以下であることが望ましい。アルミニウム箔パターン13の厚さが500μmを超えると、刃型Bによるアルミニウム箔パターン13の切断端面が変形し、大きなバリが形成される問題がある。
補強フィルムパターン14、第二の接着層パターン15、及びアルミニウム箔パターン13は、積層方向Dに見たときに、互いに同一の回路状(配線パターン状)に形成されて重なる。ここで言う回路状とは、線状の部材が、基準面上において様々な方向に延びる直線状や、U字形やS字形等の曲線状に形成された形状のことを意味する。
図1において、補強フィルムパターン14、第二の接着層パターン15、及びアルミニウム箔パターン13は、図1が表示される面(紙面)に直交する直交方向Eに延びているとする。
アルミニウム箔パターン13を構成する配線の間には、積層方向Dに見たときに接着樹脂層12が配置される。
補強フィルムパターン14の破断強度は、アルミニウム箔パターン13の破断強度よりも大きい。
ここで、破断強度について規定する。フィルム状や箔状の被検体が延びる方向の長さがL(m)で、被検体の延びる方向に直交する平面による断面積がA(m)であるとする。被検体に延びる方向に荷重P(N)をかけたときに、被検体が長さLから△L(m)伸びて破断したとする。すなわち、被検体の破断時の長さは(L+△L)の値である。このとき、被検体の破断強度は、P/A(N/m)で規定される。
また、アルミニウム箔パターン13の破断伸度が、補強フィルムパターン14の破断伸度よりも大きい。
被検体の破断伸度は、前述の条件のときに、(△L/L)の値で規定される。
アルミニウム箔パターン13の破断伸度、すなわち後述するアルミニウム箔13Aの破断伸度は、10%(0.1)以上とすることが望ましい。アルミニウム箔パターン13の破断伸度が10%未満の場合、さらに破断伸度の少ない補強フィルムパターン14、すなわち後述する補強フィルム14Aを選定する必要があり、補強フィルムパターン14のコストが上昇する。
補強フィルムパターン14、すなわち後述する補強フィルム14Aの破断強度は50N/mm以上とすることが望ましい。補強フィルムパターン14の破断強度が50N/mm未満の場合、補強フィルムパターン14の下地となる後述する接着剤12Aの接着力も50N/mm以下とする必要が生じる。この場合、接着剤12Aの接着力不足により、補強フィルム14Aと接着剤12Aとが剥離してしまう不良が発生する。
次に、以上のように構成された金属箔積層体1の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、補強フィルム14A上に絶縁性の第二の接着剤15Aを塗工する。補強フィルム14Aは、補強フィルムパターン14が回路状に形成される前のフィルム状のものである。第二の接着剤15Aは、第二の接着層パターン15が回路状に形成される前であって、さらに硬化する前のシート状のものである。
第二の接着剤15Aの塗工には、グラビア印刷、マイクログラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等、一般的な印刷法を使用することができる。補強フィルム14Aは、第二の接着剤15Aとの密着性を向上させるために、片面もしくは両面にコロナ処理などの易接着処理を施してもよい。
次に、図3に示すように、第二の接着剤15A上にアルミニウム箔13Aを積層する。アルミニウム箔13Aは、アルミニウム箔パターン13が回路状に形成される前の箔状のものである。
アルミニウム箔13Aの積層には、ドライラミネート、真空圧着、加熱ラミネート等、任意の積層法を用いることができる。
次に、図4に示すように、第二の接着剤15Aを硬化して第二の接着層15Bにする。第二の接着層15Bは、第二の接着層パターン15が回路状に形成される前のシート状のものである。
第二の接着剤15Aの硬化には、加熱、紫外線照射、レーザー照射、電子線照射等、第二の接着剤15Aに適応した任意の手法をとることができる。第二の接着剤15Aの硬化に加熱を用いる場合、アルミニウム箔13Aと補強フィルム14Aとの熱膨張率の差に留意する必要がある。具体的には、補強フィルム14Aの軟化温度以下の温度で第二の接着剤15Aを加熱することが望ましい。
なお、前述の行程では、補強フィルム14A上に第二の接着剤15Aを塗布してからアルミニウム箔13Aを積層した。しかし、アルミニウム箔13A上に第二の接着剤15Aを塗布してから補強フィルム14Aを積層してもよい。
次に、図5に示すように、バックシート11の上面に接着剤12Aを塗工する。接着剤12Aは、接着樹脂層12が硬化する前のものである。
接着剤12Aの塗工には、グラビア印刷、マイクログラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、押出し塗工等、一般的な印刷法を使用することができる。接着樹脂層12の厚さは20μm以上が望ましい。バックシート11の上面に接着剤12Aを1回塗工するだけでなく、接着剤12Aを複数回塗工することで、接着樹脂層12の厚さを確保してもよい。
次に、図6に示すように、接着剤12Aの上面に補強フィルム14Aを積層する。補強フィルム14Aの積層には、ドライラミネート、真空圧着、加熱ラミネート等、任意の積層法を用いることができる。この段階では接着剤12Aは完全には硬化しておらず、加熱ラミネートを行う場合、接着剤12Aが硬化しない低温とすることが望ましい。具体的な温度は、接着剤12Aの硬化温度に依存する。
なお、前述の行程では、バックシート11の上面に接着剤12Aを塗布してから接着剤12Aの上面に補強フィルム14Aを積層した。しかし、補強フィルム14Aの上面に接着剤12Aを塗布してから接着剤12Aの上面にバックシート11を積層してもよい。
次に、図7に示すように、刃型Bをアルミニウム箔13A上から押し当てて、アルミニウム箔13A、第二の接着層15B、及び補強フィルム14Aからなる予備積層体20を全厚さにわたり切断する。刃型Bにはピナクル刃などの、ハーフカット工法が可能な刃型を使用することが望ましい。刃型Bの刃先端B1は、接着剤12Aの層内で止め、バックシート11を切断しないことが望ましい。
予備積層体20を刃型Bで切断することで、予備積層体20を、金属箔積層体1に用いる積層体必要領域R1と、金属箔積層体1に用いない積層体不要領域R2とに切断して分離する。
次に、図8に示すように、接着剤12Aから積層体不要領域R2を剥離し除去する。積層体不要領域R2は、硬化した第二の接着層15Bによりアルミニウム箔13Aと補強フィルム14Aとが強固に接着している。したがって、接着力がより弱い、接着剤12Aと補強フィルム14Aとの界面で剥離が発生する。
積層体不要領域R2を剥離する工程において、アルミニウム箔13A(アルミニウム箔パターン13)が補強フィルム14A(補強フィルムパターン14)よりも先に破断すると、アルミニウム箔13Aの破断面が鋭利な刃物となって補強フィルム14Aを切断する不良が発生する。アルミニウム箔13Aの破断耐性を補強する補強フィルム14Aが切断されると、アルミニウム箔13Aが破断されやすくなる。補強フィルム14Aが切断されるのを防ぐために、アルミニウム箔13Aの破断伸度を補強フィルム14Aの破断伸度よりも大きくする必要がある。
破断伸度を大きくしたアルミニウム箔13Aは、一般的に破断強度が弱くなる。このため、補強フィルム14Aの破断強度をアルミニウム箔13Aの破断強度よりも大きくし、補強フィルム14Aで、補強フィルム14A及びアルミニウム箔13A全体としての破断強度を保持する必要がある。
接着剤12Aからの積層体不要領域R2の剥離は、接着剤12Aと積層体不要領域R2との密着力が最低となる剥離角度で行うことが望ましい。これにより、積層体不要領域R2の剥離に必要な力を低減し、積層体不要領域R2の破断を防ぐことができる。
積層体必要領域R1は回路状に形成されているため、積層体必要領域R1がバックシート11の一方の面11aに平行な基準面上で様々な方向に延びるように形成されている場合がある。一方で、積層体不要領域R2は、基準面上で積層体必要領域R1を補完するように形成されている。アルミニウム箔パターン13、補強フィルムパターン14の破断強度、破断伸度を前述のように設定することで、接着剤12Aから積層体不要領域R2を容易かつ確実に剥離することができる。
次に、接着剤12Aを硬化して接着樹脂層12とし、図1に示す金属箔積層体1を製造する。
接着剤12Aの硬化には、加熱、紫外線照射、レーザー照射、電子線照射等、接着剤12Aに適応した任意の手法をとることができる。接着剤12Aの硬化に加熱を用いる場合、アルミニウム箔パターン13と補強フィルムパターン14ならびにバックシート11の熱膨張率の差に留意する必要がある。具体的には、補強フィルムパターン14ならびにバックシート11の軟化温度以下の温度で接着剤12Aを加熱することが望ましい。
なお、本実施形態の金属箔積層体1は、公知の太陽電池セルに接続して太陽電池モジュールを構成することができる。この太陽電池モジュールを製造する際にも、アルミニウム箔パターン13が破断されるのが抑制される。
以上説明したように、本実施形態の金属箔積層体1及び太陽電池モジュールによれば、補強フィルムパターン14の破断強度がアルミニウム箔パターン13の破断強度よりも大きく、アルミニウム箔パターン13の破断伸度が補強フィルムパターン14の破断伸度よりも大きい。このため、補強フィルムパターン14の破断伸度までアルミニウム箔パターン13が破断することがなく、アルミニウム箔パターン13の破断面で補強フィルムパターン14が破断するのを防ぐことができる。
そして、製造時にアルミニウム箔パターン13の破断耐性を補強していた補強フィルムパターン14が破断しないことで、製造時にアルミニウム箔パターン13が破断されるのを抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、アルミニウム箔パターン13が純度の高いアルミニウムで形成されている場合等には、アルミニウム箔パターン13は焼きなまし処理されていなくてもよい。
また、金属箔積層体1が第二の接着層パターン15を備えず、補強フィルムパターン14にアルミニウム箔パターン13が直接積層されていてもよい。
1 金属箔積層体(太陽電池用金属箔積層体)
11 バックシート(基材)
11a 一方の面
12 接着樹脂層(接着層)
13 アルミニウム箔パターン
14 補強フィルムパターン
15 第二の接着層パターン

Claims (5)

  1. シート状に形成された基材と、
    前記基材の一方の面に積層された接着層と、
    前記接着層の前記基材とは反対側に積層されたアルミニウム箔パターンと、
    前記接着層と前記アルミニウム箔パターンとの間に積層された補強フィルムパターンと、
    を備え、
    前記補強フィルムパターンの破断強度が前記アルミニウム箔パターンの破断強度よりも大きく、
    前記アルミニウム箔パターンの破断伸度が前記補強フィルムパターンの破断伸度よりも大きいことを特徴とする太陽電池用金属箔積層体。
  2. 前記アルミニウム箔パターンは、回路状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用金属箔積層体。
  3. 前記アルミニウム箔パターンと前記補強フィルムパターンとの間に第二の接着層パターンが積層されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池用金属箔積層体。
  4. 前記アルミニウム箔パターンは、焼きなまし処理をされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の太陽電池用金属箔積層体。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池用金属箔積層体を備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
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