JP2016040583A - 屈折集光エネルギー変換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 屈折集光エネルギー変換システムを提供すること。
【解決手段】 本発明の屈折集光エネルギー変換システムは、旋回可能な台座と、
台座上に仰角が可変に支持された屈折媒体と、前記屈折媒体を通過した太陽光を受けて太陽光エネルギーを、異なる波長の光エネルギー、熱エネルギー、機械的エネルギー、または電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換要素とを備え、前記屈折媒体は、平行に入射する光線を光軸に沿った複数の焦点に分散させて集光することを特徴としている。
また、前記屈折媒体は、直径が2.4〜4mの凸レンズの形状を有しており、エネルギー変換要素の損傷を改善し、効率的なエネルギー変換を可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、屈折集光方式を用いるエネルギー変換システムに関し、より詳細には、光軸の回りに多焦点を形成する光学媒体として用いる屈折集光エネルギー変換システムに関する。
太陽光をエネルギー源として使用するエネルギー変換方式は、一般に太陽炉(solar furnace/Solar thermal collector)として参照され、レンズや反射鏡等を用いて太陽光を集光し、太陽光を熱エネルギーに変換するエネルギー変換方式である。また、非特許文献にも示すように、世界中で大規模太陽炉が稼働中であり、さらに建設中のものや建設計画が進められているのが現状である。NEDO上述した太陽炉には、太陽光をレンズで屈折させ集光する方式と、反射板または反射鏡で反射させ集光する方式がある。レンズで太陽光を屈折させる場合、従来、片面または両面が凸面を有する凸レンズ等を屈折媒体として使用して、焦点に太陽光を集光し、焦点位置に光−熱エネルギー変換要素を配置して、熱エネルギーへと変換する。反射板または反射鏡を使用する方式では、凹面鏡を使用して焦点位置に太陽光を集光し、焦点位置に配置した光−熱エネルギー変換要素によって、熱エネルギーへと変換する方式である。
太陽光を他の形式のエネルギーへと変換する方式として、大規模太陽光発電(メガソーラー)方式が知られているものの大面積が必要であり、このため、電力消費地から遠隔したメガソーラー発電施設で発電を行い、送電線で電力消費地まで送電する必要がある。さらに、送電するには、高電圧に変換するなどの付加的な設備も必要とされ、また送電ロス自体も避けることができないと言う問題がある。
一方、太陽光を熱エネルギーに変換する方式は、太陽電池よりも直接的に太陽光の持つエネルギーを利用することができるので、小面積でシステムを構成でき、電力消費地に近接して設置できるという利点がある。
これまで、太陽エネルギーを使用したエネルギー変換方式は例えば、以下の先行技術文献に記載されている。
特開2012−38954号公報 特開2007−145686号公報 特開2011−163688号公報 特開2010−63453号公報
関西大学、システム理工学部、佐伯祐、論文「セラミックレーザーの増幅特性」(http://www.kansai-u.ac.jp/ordist/pdf/2012/e5.pdf) NHK 大科学実験http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005300895_00000&p=box NEDO 再生可能エネルギー技術白書 第2版、―再生可能エネルギー普及拡大にむけて克服すべき課題と処方箋― 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構[編]、発行年月: 2014年2月
反射式の太陽炉は、反射鏡表面を光触媒で汚れが付きにくくしてあるが、埃などの掃除が大きな労力となる。このため、反射鏡に塵除けを被せる方法もあるが、太陽光は、カバーを入出光の合計2回通過して、焦点に反射されることになるので、エネルギー損失が大きい。かといって太陽炉全体を悪天候の時に閉じる可動式の屋根で覆うのは、費用がかかる。また、反射鏡は、基本的に凧のような板のため風で煽られやすく、風に弱く、熱による形状の変化を起こしやすいという問題もある。
一方、屈折集光方式は、比較的小面積で効率的なエネルギー変換を行うことができるものの、従来のレンズでは、焦点に全エネルギーが集中し、中心部が4000℃、周辺部が2000℃という温度の温度勾配により照射開始数秒で爆発するなど、エネルギー変換要素を損傷させる場合もあり、また焦点に集光された太陽光は、幾何光学的に対称に発散するので、必然的にエネルギー変換要素の内部に形成される焦点位置が超高温となってしまうことを避けられないと言う問題点もあった。
さらに、我が日本は日射量がサンベルト地帯に比べて少ないので、太陽炉の設置には、不利である。しかしながら、稼働に必要な水が豊富に在る点などを利用して、比較的小型で、小空間かつエネルギー利用性を目的に応じて変更可能とし、日本に向いた太陽炉を提供することが必要とされていた。さらに、軽自動車を駆動することが可能な太陽炉が求められていた。また、エネルギー利用においての、生産と消費のギャップを埋める。例えば、昼と夜、夏と冬、晴天と荒天、消費地と発電地とのギャップを越える装置が求められていた。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、屈折集光式エネルギー変換方式において使用する屈折集光要素は、屈折集光要素によって集光された光線が、屈折集光要素から所定の距離にある仮想焦点位置の前後で概ね連続した焦点領域を形成する特性を有する。このため本発明では、太陽光のエネルギーを整え、単一の焦点位置にではなく、光軸に沿った焦点領域に分散させることが可能となる。
この焦点領域に、光−エネルギー変換要素を光軸に沿って配置することにより、光−エネルギー変換要素内でほぼ均等なエネルギー分布を提供でき、効率的な光エネルギーの使用を可能とする。
すなわち、本発明によれば、
旋回可能な台座と、
台座上に仰角が可変に支持された屈折媒体と、
前記屈折媒体を通過した太陽光を受けて太陽光エネルギーを、異なる波長の光エネルギー、熱エネルギー、機械的エネルギー、または電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換要素とを備え、
前記屈折媒体は、平行に入射する光線を光軸に沿った複数の焦点に分散させて集光することを特徴とする、屈折集光エネルギー変換システムが提供できる。前記屈折媒体は、直径が2.4〜4mの凸レンズの形状を有することが好ましい。
さらに、前記エネルギー変換要素が、前記屈折媒体の光軸に沿った焦点位置に配置されることが好ましい。前記エネルギー変換要素が、レーザ装置、スターリングエンジン、人工光合成装置、プラズマ化学炉、タービン発電システム、温水製造装置、温風製造装置、太陽電池のいずれかから選択されることが好ましい。
さらに、本発明では、異なるエネルギー変換形式を使用する複数の前記エネルギー変換要素を備え、前記複数のエネルギー変換要素を生成するべきエネルギーに応じて交換するための手段を備えることが好ましい。
本実施形態の屈折集光式エネルギー変換システム(以下、Solar Rays Collector; SRCとして参照する。)100の実施形態を示す図。 従来レンズ及び本実施形態のレンズの合焦態様の相違を示した図。 本実施形態のレンズの合焦点特性を示した図。 実施形態の屈折集光式エネルギー変換装置100のサイズ的なメリットを説明する図。
100 SRC
101 プラグ保持機構
102 レンズ
103 台座
104 支持部
105 APC
106 PC
107 プラグ
108 電源
以下、本発明を、実施形態を持って説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。図1は、本実施形態の屈折集光式エネルギー変換システム(以下、Solar Rays Collector; SRCとして参照する。)100の実施形態を示す。SRC100は、プラグ保持機構101を備えており、エネルギー変換要素であるプラグ107を着脱自在に保持している。また、レンズ102は、雨、風、埃に対する耐候性を得るために、光学要素を太陽光に対して露出させる部分を除きシュラウド(図示せず)で囲われている。レンズ102は、台座103上に支持部104を介して保持されており、台座103は、回転、角度が可能な支持部でレンズを太陽の日周運動に合わせて駆動する。
焦点にある太陽光エネルギー変換装置を、任意の太陽エネルギー変換装置に最適な状態で使用できる角度で、太陽方向を自動追尾出来る構成とされている。レンズ102は、要求されるエネルギー密度を得る目的で、直径を2.4〜4mとすることができ、日周運動に対応して、仰角が30〜85°の範囲で可変とされている。台座103内には、APC105、制御用のPC106、電源108が配置されていて、SRC100の各機能が提供されている。APC105は、後述する光−エネルギー変換要素(以下、本実施形態では、プラグとして参照する。)107を所定の目的に応じて自動的に交換するためのものであり、例えば、レーザ媒体、熱交換機、スターリングエンジンその他、光エネルギーを他の波長の光エネルギー、熱、又は機械エネルギーへの変換を可能とするためのプラグを、PC106に実装された制御プログラムにしたがって行う。
電源108は、商用電源からの電力供給を受けることもできるし、2次電池を使用して、スターリングエンジンを使用した発電装置によりSRC100が生成した電力を蓄電し、外部電力の供給を受けること無く、稼働させることもできる。
台座103は、円形、4角、6角等の形状とされ、太陽追尾機能により、太陽を追尾することができる。レンズは、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、人工水晶、水、透明セルロースナノファイバー、ダイヤモンド、透明気体を中空な筐体に封入して形成することができる。2次レンズは、長期間使用した場合、再研磨が必要となるが、作業により口径が小さくなっても、簡単な調整で使用出来るようにすることができる。また、外気温が通年0℃以下の極地方では、少ない日射量を補うために、更に大きな口径で、極地に豊富に存在する氷で2次レンズを製造使用できる。ガラスに比べて氷の光学性能は劣るので、大きな口径となるが、材料費はタダ同然であり、その実際はNHKの大科学実験が多少参考となる、氷レンズは溶けても、壊れても又水を氷らせたり削って作ればよい。
本実施形態で使用するレンズは、1次レンズまたは2次レンズとして使用する場合でも、太陽エネルギーが仮想焦点位置の回りに光軸に沿って分散集中するので、プラグ107を太陽エネルギーの集中による破損させることなく、太陽エネルギーの変換効率を高めることができる。つまり本願では、光を集めるだけでなく、整えているのである。また、本実施形態で使用するレンズは、焦点が分散しているため、従来レンズに比べ、レンズ本体の温度上昇も抑制することができる。
また、本実施形態で、プラグ107として例えばスターリングエンジンを使用する場合、そのヘッド部分には、黒体が好ましいが、カーボンナノチューブの耐熱限界は1000度以下が求められる。従来のレンズでは、太陽光線が一点に集中するので、耐熱限界を容易に超えてしまうが、本実施形態のレンズは、太陽光線が仮想焦点位置の前後に軸方向に分布するので、エネルギー密度の高い領域に太陽光を集光させることができる。
図2は、上述した従来レンズ及び本実施形態のレンズの合焦態様の相違を示した図である。図2(a)が従来のレンズを使用した場合であり、図2(b)が本実施形態のレンズを使用した場合の合焦態様を示す。図2(a)に示すように従来のレンズでは、ヘッド部分に熱が集中し、ヘッドの耐熱限界を容易に超えてしまう。しかしながら、本実施形態のレンズを使用することにより、太陽光は、焦点領域に軸方向に分布するため、ヘッドの過剰加熱が抑制され、また効率的な加熱が可能となる。
図3は、本実施形態のレンズの合焦点特性を示した図である。図3に示すように、本実施形態で使用するレンズは、光軸方向に沿って、仮想焦点位置Xを含んで焦点領域を形成する。本実施形態では、当該仮想焦点位置Xにプラグの適切な領域を配置することにより、プラグの損傷を防止しながら、太陽光線の有効利用を行うことができる。また、他の実施形態では、プラグ107をSRC100から分離し、さらに日周運動に合わせて回動するミラーを設けることで、プラグ107が、日周運動と同期して移動しないように固定しながら必要とされるエネルギー容量を提供できるようにサイズを変更することもできる。
図3に示したレンズは、概ね多焦点レンズとして参照することができるが、レンズの中心から同心円状に、所定の領域に区分し、当該所定の領域の曲率を、光軸に沿って複数の焦点を形成するように、球面レンズを研磨することによって製造することができる。加増焦点位置Xは、当該球面レンズの焦点位置として参照することができる。
上述したレンズの大きさは、概ね2m〜4mとすることができ、レンズ直径が2.45mでレンズ硝材がBK7であると仮定すると、レンズの厚みが約0.8m、重量は5トンである。仮想焦点位置Xは、レンズ中心から2mで、その前後0.15mの間に多数の焦点を有する。なお、重量については、使用する光学媒質を例えばポリカーボネート、PMMAなどのプラスチック材料とすることまたはプラスチック−無機複合レンズとすることにより、軽減することができる。なお、プラスチック等の材料を使用する場合、表面形状を成形するための金型を製造し、インフレーション成形によって十分な強度の中空筐体を形成し、当該中空筐体内に所定の密度の流体を充填することによって、屈折媒体を形成することができる。この方法によれば、重量、生産性、およびコストを改善することができ、より汎用性を高めることができる。
図4は、本実施形態の屈折集光式エネルギー変換装置100のサイズ的なメリットを説明する図である。屈折集光式エネルギー変換装置100のレンズ直径を2.45mとする。それを台座103上に載せた場合概ね4〜5m程度の高さで、台座サイズが概ね3×3m(9m)の面積が有れば最小限の太陽炉を構成することができる。比較のために、オペレータ110および例えば小型スターリングエンジンをプラグ107として用いるものとして、屈折集光エネルギー変換装置100の近くに記載する。
台座103内には、プラグ交換装置(APC)105が配置されていて、交換可能に保持された複数のプラグ107を収容している。レンズ102は、フルパワーで動作させた場合に、プラグ内温度を1000℃程度にまで加熱することができる径とされているので、用途に応じてプラグ107を、例えばスターリングエンジン、給湯用温水発生器、レーザ発信器など適宜交換することができる。図4に示すように、本実施形態の屈折式集光エネルギー変換装置100は、2坪程度の専有面積で、多機能エネルギー変換を可能とするので、反射炉タイプの太陽炉に比較して、家庭用エネルギー発生装置として十分適用することができる。
太陽光の焦点部に複数の交換可能で多種類のプラグ107を使用でき、専用制御ソフトを使用することで任意の時間帯で、エネルギー消費側に最適なエネルギー変換装置を、ソフトが選択してSRC100に挿入し使用する。反射式太陽炉と違うのは、その焦点が太陽と反対側に有ることにある。このため、保守点検の際に、作業者が、太陽光の照射を受ける虞が排除でき、安全性も確保することができる。
<補充的説明>
上記要求を達成すべく、この発明の構成、作用を一層明らかにするために、以下この発明屈折集光方式太陽炉の好適な実施の形態について、ほぼ請求項の順番に示した順番に沿って説明する。直径が2.4〜4mの片面または両面が凸面を有する凸レンズが、水平からの角度が可変で30〜85°傾斜して設置され、かつ凸レンズを保持する旋回基台が回転して、太陽を絶えず追尾して集光することを特徴とする屈折集光方式多目的太陽炉。この本願装置の中核をなす装置を、Solar Rays Collector、略してSRCと命名する。
好ましい態様の外観は、竹筒上部を斜めに切り落とした形状を持つシュラウドで屈折集光エネルギー変換装置を包囲することが好ましい。雨、風、埃に対する耐候性を得るために、換気用空調装置を除き、ほぼ全閉型である。円形、4角、6角の形状を持つ大きさ3m角位の台座の上に、レーダーのように左右に回転し、上下に角度の変わる、レンズ支持装置をもち、回転、角度が可能な支持部でレンズを太陽の日周運動に合わせて駆動する。2次レンズの周囲に反射鏡を取り付ける態様もできる、日周運動の妨げにならない範囲で、取り付けた反射鏡により、太陽方向に集光した光を、焦点部の鏡で、均一に二次レンズに入光させるものである。このようなハイブリッド型は、構造が複雑になり反射鏡の保守が大変ではあるが、大きな付加太陽光を得ることができる。
焦点にある太陽光エネルギー変換装置を、任意の太陽エネルギー変換装置に最適な状態で使用できる角度で、太陽方向を自動追尾出来ることがこのましい。日本の道路交通法で定める車幅制限の2.45m以内に台座の外寸を、出来れば収めたい。特別な許可を取れば、幅3.1m迄の車幅は可能である。実際の運用では、道路交通法の制限は無視できないので、2次レンズの大きさへの制限事項である。多数の反射鏡や、大型構造物であるタワーが無いので、設置場所の移動も容易である。ヘリコプターによる、短距離の空中移送も可能であり、送電線の敷設が難しい立地でも、自然環境に負荷の少ないエネルギーを得ることが可能となる。
一次レンズを使用すれば、二次レンズの直径を小さく出来、外寸も小さく出来る。露天設置のため、出来るだけ多くの構成装置は、機器を守るためカバーで覆われている。レンズなどを保護する各種形式の可動式覆いも、装置設置場所の気象条件に応じて装着できる。想定している、悪天候は、風、埃、雨、雪などである。
レンズの材料としてはガラス、ポリカーボネート、アクリル、人工水晶、水、透明セルロースナノファイバー、透明気体を屈折素材として使用する。理想としては、人造ダイヤも考えられるが、実際に創る自信はない。本願発明者の別発明である、多重焦点の非球面凸レンズを用いる二次レンズも考えられる。このレンズを使用すると、一点に光エネルギーが集中しないことにより、エントリープラグの特性によっては、エネルギー変換の効率を高めたり、稼働の安全性を高めたりすることが出来る。
このレンズは焦点が分散しているため、従来レンズに比べ、レンズ本体の温度上昇少ない傾向にある。この技術が無いことが、大型の屈折集光方式太陽炉がほとんど存在しない利用の一つである。総量としての太陽光は大きいほど好ましいが、レンズの焦点である一点に集中し過ぎると装置が焼損してしまう、例えばスターリングエンジンのヘッド部分には、黒体が好ましいが、カーボンナノチューブの耐熱限界は1000度以下が求められる、一方スターリングエンジンを安定的に作動させるためには、総熱量は大きいほど効率が良い。例えて言えば、フライパンでチャーハンを作る場合、フライパン全体に高熱がまんべんなく回ることにより、美味しいチャーハンが出来る、もし強火の熱がフライパンの一点に集中したら、フライパンは熔けて穴が開き使えなくなってしまう。
現在のレンズの概算の大きさは、直径2.45m、レンズ硝材はBK7の時、レンズの厚み0.8m、重量は5トンである。中心焦点距離は2mで、その前後0.15mの間に多数の焦点を有する。重さ5トンというのは、いささか重すぎると、発明人も考えているので、どうやってダイエットすれば、理想体となるかは、現在試行中である。現在時点で、技術の高い日本の某社では、本願とは異なる用途で直径1.8mのレンズを製造した実績がある。かなり大型のレンズであるが、天文用途では、人類は「TMT」という
直径30mという巨レンズを計画している。海外の太陽炉では、出力はメガワット、タワーの高さは100m以上、敷地は東京ドーム3〜4個分、ヘリオスタットの鏡は4万枚以上という設備が、NEDOの資料の如く多数あるので、日本人がたかだかSRCのレンズが5トンと騒いでいる印象となる。太陽光の焦点部に複数の交換可能で多機能の、太陽光エネルギー変換装置(エントリープラグ)を使用出来る構造であり、専用制御ソフトを使用することで任意の時間帯で、エネルギー消費側に最適なエネルギー変換装置を、ソフトが選択してSRCに挿入し使用する。反射式太陽炉と違うのは、その焦点が太陽と反対側に有ることを特徴とする。
二次電池を内蔵するか、又は二次電池に容易に接続出来る構造とすることで、より安定したエネルギー変換を可能とする。二次電池は、台座外側パネルの南方方向を中心に太陽電池を貼り付けても良い。本願は比較的大量のレンズ素材を使用するので、材料のリサイクルを十分念頭においた設計を心がけたレンズ素材のリサイクル性を高めた設計の屈折集光方式太陽炉である。レンズの安全、簡単な脱着交換が出来る機構である。二次レンズは長期間使用した場合、再研磨が必要となるが、作業により口径が小さくなっても、簡単な調整で使用出来るようにする。溶融する高熱が容易に入手出来れば、ガラスのリサイクル性は非常に高いが、本願の太陽炉を利用すれば、リサイクルも容易である。
SRCの構造要素を、太陽から発せられている太陽光が進む方向に沿って解説する、
◎一次レンズは、宇宙空間に設置する。又は地上の小規模、大規模の反射光式ヘリオスタット。
◎二次レンズは、直径が2.4〜4mの片面または両面が凸面を有する凸レンズ又はフレネルレンズ。
◎三次レンズ又は絞りは、二次レンズの焦点の前方50cmから1m位に設置し、焦点への、太陽光線の品質を最適に調整する。多重焦点の非球面凸レンズを用いることも出来る。この三次レンズはエネルギー変換時に必要があれば使用する。
◎エントリープラグはレンズの焦点、焦点周辺に先端が位置する。
◎エネルギー変換部遮蔽装置。
◎自動プラグ交換装置APC、Automatic Plug Changer、SRCシステムが選択したエントリープラグを高速で交換する装置。
◎エントリープラグマガジン、SRCの作動を妨げないSRC底部、多くは前方に位置し、エントリープラグの保管と、調整、SRC外部への取り出しを行う。
◎照明装置。
◎二次レンズ駆動機構。
◎各種センサー。
◎制御装置。複数のSRC太陽炉を使用する場合は、多くの制御機能は、太陽炉を群管理する中央制御装置一つで賄うことが出来る。
◎多数のSRCの広域管理を可能とする通信装置。
このような内容だが、実際にSRCを製作するには、発明者の人脈が無いと、実現は困難を極め、実施は不可能である。必要な資源はレンズの設計、製造技術、大量のカルシウム原料の入手先と方法、必要となる各種専用ソフトの入手と開発等々である。
以下は、SRC構成部品の更に詳細の説明である。
一次レンズは、宇宙空間に設置する。又は地上の小規模、大規模の反射光式ヘリオスタットである。危険のある人工密集地を避けた設置場所で、イカルスのような宇宙空間で可能となる大型の一次レンズで絞り込んだ太陽光を二次的に集める集合体用の要素として使用することも本願の屈折集光方式太陽炉では可能である。静止軌道上に1次レンズ又は反射鏡を設置することにより、地球の横を通り過ぎて利用されていない太陽光も地球に取り込みたい。試算ではあるが太陽から出る光の22億分の1しか地球には当たっていない。逆に考えると太陽が放出しているエネルギーはとんでもない大きさである。この新しい技術により従来方法より多くの太陽光エネルギーを人類のために使用することが出来る。
宇宙空間に巨大レンズを設置するのは、少し前なら全く荒唐無稽な007的技術であるが、現在空気のない宇宙空間で、太陽電池やアンテナとして巨大な膜構造物が展開して設置されており、厚さは0.1mm、髪の毛と同じ太さで軽くて曲がる、まるでガラスで作ったフィルムのような新素材ガラスも開発された、さらなる技術を追加すれば一次レンズを宇宙空間に設置する実現の可能性は確実に近づいていると感じている。
欧米のあるグループは、温暖化による地球の高温化を和らげる手立てとして、太陽と地球の間に日傘をさすことを大まじめに研究している。費用は、400兆円近くかかるようで、壮大すぎる話しだが、温暖化の被害が減るのならば十分費用が釣り合うと主張している。又、光ダクト、ライトトンネルの利用も考えられる、入光部に太陽の自動追尾機能を持たせれば、二次レンズをほぼ固定型と出来るが、ライトトンネル分だけ必要となる装置の容積は大きくなる。ライトトンネル(スカイライトチューブ)を使用すれば、建物の地下部分にSRCを設置することも出来る。この場合入光部を大きく取ることによりライトトンネルを使用することによるエネルギー損失を相殺出来る。多くの装置を使う場合は、植物のように、入光部を段違いにすることで、十分な太陽光を取り込むことが出来る。
二次レンズは、直径が2.4〜4mの片面または両面が凸面を有する凸レンズ
単純な拡大鏡のような両面が凸面を有する凸レンズは、焦点距離を、レンズの直径とほぼ
同じ2.5m位とすることが出来る。日周運動の自動追尾は、電動、油圧などの動作装置を使用する。最近は大型の太陽炉が稼働しており、これらの装置類も入手は容易である。
簡単に説明すると、太陽熱の入射量は600W/m2(日本国内MAX)〜1000W/m2(米国アリゾナ州MAX)で地域的な要素が大きい。一日でも変動しますので平均的にはこの6割を日照時間約8時間利用できます。エントリープラグのひとつスターリングエンジン側は約20〜25%を入射量から電気に変換できます。受光部の温度を高く維持できればMAXの発電効率となります。日本国内の場合150W/m2の発電が出来るため、1000W÷150W÷3.14の平方は約1.45mとなります。
半径1.25m掛ける半径1.25m掛ける3.14で面積は4.9m2(平方米)以上、設置する場所と気候と日照時間でレンズの大きさが決まりますので、最高の日照条件で大体スターリングエンジンで1kWを日本で発電するレンズのサイズは半径2.4mとなります。比較ですが、一般的な太陽電池は、発電効率が、170W/m2(平方)の発電が出来るためほぼ互角です。このためSRCは、貯蔵可能エネルギーの生産に向いています。太陽の偉大さを感じる上記の数値です。地球から太陽迄は、光速でも何分もかかりますが、これだけのエネルギーが地表に注いでいる事実には感動します。太陽から出る光の22億分の1しか地球には当たっていないにも拘わらずです。
現在のところ大型レンズは製造コストが非常に高価となるため、天体望遠鏡や教育目的の実験以外ではあまり利用されていません。これらの製造法は、六角形の柱状光学ガラスを合体溶融させ、研磨して製作しています。ガラス、アクリルで一台を試験的に製作した場合、一台で数千万円かかる。これでは本願まで過去に、太陽炉に大型凸レンズを利用しようという考えが浮かばなかったのは、費用の面からは当然であります。
しかしながら、日本企業だけで、日本と世界の工場で200万トン以上の各種ガラスを安価に製造しており、SRCも量産に漕ぎ着ければ、重さ単価でいえば、建物用ガラスと、自動車用ガラスの中間的な値段で製造が可能となる。ビルの外壁に使用されているガラスには、一枚200〜500kgのガラスはいくらでも存在する、むしろガラスの多用は現代建築の特徴といえるかもしれない。この200万トン以上の生産量から考えるとせいぜい1枚5トンの使用ガラス量は微微たるものである。当初は分割したガラスを枠に組み付ける方法もあるがSRCの大きさのものを作れる金型で製造すれば製造費用も低減できるであろう。商業用ガラスに使われる「タンク窯」ではガラスは10トン〜100トンの規模で生産される。普及型(非イメージングアプリケーション)SRCに要求される精度は、天文学の観測用のレンズ(イメージングアプリケーション)ほどの精度は要求されないので、安く作ることが出来る。つまりガラスは、いまや4000年前程貴重品ではないということに発明者は気づいた。
ガラスの原料となる二酸化ケイ素(シリカ)は石英、珪砂、珪石などの形で産出する。天然の石英の資源量には限りがあるが、工業的には代わりに人工石英がもちいられる。珪砂や珪石の資源量は非常に潤沢であり、地球の資源で8番目に多いので、地球で使用する間は資源枯渇の心配はない。工業用の純度の高いものも世界中に広く分布する。成熟した砂漠の砂にも多く含まれる。融点は、1700度であるが、SRCで融解に必要とされる熱量の供給は十分に可能である。つまりガラスで造られているSRCをガラス溶融炉として使用し、次々とSRCの原料を無尽蔵に製造することが出来る。
つまりSRCを製作するのに、必要な材料とエネルギーは潤沢に存在し、枯渇の心配もほとんど考慮しないでよい。参考であるが、100円ショップで販売している拡大鏡は、重さは150gである。拡大鏡に比べれば多くのガラスを使用するが、高級外車を購入出来る人物なら買える価格で、SRCは販売提供出来る。SRCは、大多数を占める普及機以外に、高級機、特殊用途機を提供する。
本願出願の発明者が初めて想到した特徴の一つは、製造費用を、大量生産により革命的に低減することにより、屈折集光方式レンズの持つ特長を極大化した点である。SRCは多少設置台数が増えても、今迄利用されていなかったエネルギーを使用するだけなので、化石燃料を燃焼させるより、地球環境に与える影響は格段に小さい。
一台の太陽炉が使用するレンズ素材の量は約5トンと、トン(1000kg)単位のため、リサイクルの容易さが、極めて重要となってくる。このため本願発明の太陽炉においては、簡単にレンズ素材に分別出来るような構造としてある、ちなみに、試作品では、水族館で仕様済みの大型アクリルを入手して試作を実施した。通常これらは、ほとんど廃棄される事例がないのでリサイクル費用が嵩み、埋設処理されリサイクル使用はされていない。
三次レンズ又は絞りは、焦点の前方50cmから1m位に設置し、装填したエントリープラグ先端焦点への、太陽光線の品質をエネルギー変換に最適な物に調整する。太陽光に含まれる不要な周波数も取り除く。この三次レンズは必要がある場合には使用する。二次レンズに多重焦点の非球面凸レンズを用いた場合、エントリープラグによっては最適な光とするために微調整を行う三次レンズとすることも出来る。
この本願装置の中核をなす装置Solar Rays Collector、略してSRCの焦点部に装填する太陽光エネルギー変換装置を、エントリープラグ(挿入器)として命名する。
現在太陽光を利用する場合、太陽電池を使用する場合が圧倒的に多く、エネルギーをまず電力の形にすることが多いが、人間の生活では、暖房用に温風を求めたり、風呂用に温水を必要とする。これらの要求に対しては、直接温風や温水を提供した方が、装置(エントリープラグ)の価格が安くなり効率が良い場合もある。本願発明では、温風や温水を製造するエントリープラグを短時間で入れ替えることにより、太陽光から変換するエネルギーの利用を効率的に実施することが出来る特徴がある。なんでも電気という信仰は、原発の大事故が発生する前の、東電によるオール電化の洗脳教育による、偏向知識である。原発事故以降、再生エネルギーが流行だが、多くはメガソーラー発電所であり、電気中心主義より脱却が不十分である。先行技術で明らかであるが、太陽炉は色々な反応を組み合わせて、コンビナートのごとく様々な出力を得ることが可能だが、本願において、あらゆる可能性に言及することは、際限がなくなる記述となるのでやらず、太陽光より有用なエネルギーを変換した記述にとどめる。
エントリープラグは、用途によっては特別に大きなエントリープラグも使用するが、外寸、最大重量は、大まかな規格として定め、手動での容易な交換が可能とする。
大体外径20cm以内、重量8kg以内、長さ50cm以内だが、長さは少々長くても構わない。形状は中空型も考えられる。どのような道具も改良され辿る道のりだが、運用を通じて標準規格に収束させる予定である。直径が最大で25cm位、最大重量は、10kgだが、手に持って交換する事態も考えて5kg以下の重量が好ましい。いずれのエントリープラグも出来るだけ手で持ち運べる重量に収めることができる。反応を効率的に実現するため左右に揺動させたり、振動させる機構をもたせることも出来る。
重量が軽いため、エントリープラグのみ、最適な使用箇所に移動して使用することができる。日本列島を順番に北上したり、南半球と北半球を往復したりである。1kw以下の小型の各種反応炉は、続々と製作されている。エントリープラグの反応効率が改善されれば、二次レンズの直径は小さくすることもできるし、又は反応の出力を大きくすることもできる。
二次レンズの緯度(上下)方向への太陽追尾動作を簡略化するために、レンズよりはるかに軽量なプラグの方で、焦点位置にプラグを遷移させる機構とすることも出来き、二次レンズの重量による変形にも対応することができる。この方式は、二次レンズが多重焦点の場合は、求められる精度が単焦点ほど厳密でないので、より簡単に実施することが出来る。レーザカルシウム還元、スターリングエンジン、プラズマ化学炉、タービン発電システム、人工光合成等のエントリープラグの作動を安定させるためには、装置の冷却機能も必要となるが、その冷却系は共有することが出来る。
SRCはその設置場所で必要とされるエネルギー需要を全て満たすことに重点を置いており、他者への融通、販売は二義的、三義的な目標である。
SRCで得たエネルギーで作動する装置によるエントリープラグの分類
冷房
暖房
温水
光合成
直流発電
交流発電
プラズマ化学
カルシウム還元
カルシウムは長期保管が可能なエネルギー資源なため、たまたま大量に製造しても、SRC一台当たりならほとんど危険なく、保管、移動、販売が可能である。カルシウムを詰めた状態でエントリープラグごと、業者工場との往復も可能である。
エントリープラグの作動に必要な太陽エネルギーの大きさ順に並べた、エントリープラグの分類。
レーザカルシウム還元-日射量が非常に条件の良い場合
スターリングエンジン-日射量が非常に条件の良い場合
プラズマ化学炉
タービン発電システム
人工光合成
太陽電池
温水製造
温風発生
乾燥作業用温風
食物の暖め
レーザカルシウム還元装置を、SRCのエントリープラグとすることで、初めて少ないエネルギー費用で還元反応を容易に起こすことが可能となる。詳細は、後述するが、SRCで焦点に集めた太陽光を、レーザカルシウム還元装置搭載のエントリープラグの先端部分に照射し、先端部の太陽光(直接)励起レーザ装置で高エネルギーレーザ光を発生させ、そのレーザ光を酸化カルシウムに照射して還元する。
カルシウム還元反応には、1000度以上の高温が必要である。これだけのエネルギーを電気その他から得ようとするのは、エネルギーコストや装置が大変である。当然家庭用の太陽電池パネルで十分な電力を得ることは出来ない。他のエネルギー源を利用するカルシウム還元反応は、主に費用がかかり過ぎるため商業ベースでの実施は不可能である。
又、還元反応装置はマグネシウムを使用するのが有名である、35cm角のMgで、1家庭の電気、1−2週間〜約1ヶ月分確保できると考えられる。小規模な建物の自給用保存エネルギーとしては、12分の量である。Mgは3000度以上の高温が還元に必要であり、その技術の確立には様々な壁があるが、カルシウムを使用する本願発明は若干壁の高さが低い。但し壁が低いかわり、カルシウムから得られるエネルギーはマグネシウムより少ない。
マグネシウムとカルシウムのエネルギー源としての位置づけは、原発と石油に似ている、専門技能を持つ職員が運転する原発と、一般人が動かす灯油ストーブといった具合である。レーザカルシウム還元装置と同様の技術は、カルシウム還元反応により大きなエネルギーを必要とする特許公開2007−145686のマグネシウム還元装置や他の研究機関での実証済みである。当該技術は、マグネシウムとフレネルレンズを使用するところに特徴があるが、本願発明は、反応物質がカルシウムである点と直径が2.4〜4mの片面または両面が凸面を有する凸レンズを使用する点が大きく異なる。
フレネルレンズを使用した場合の利点は、装置を軽く作れる点である。さらに本願出願時点では、フレネルレンズを使用した方が、明らかに費用が安い。しかしながら必要なエネルギーが得られる透明度の高いフレネルレンズの開発に時間がかかるため、技術的に実現への壁は高い。
本願発明でのレーザカルシウム還元装置の名称はレーザ還元装置、エネルギー変換装置、カルシウム生成方法および発熱システムである。本願発明の技術分野は、酸化カルシウム(1)、酸化カルシウムを保持する反応容器(2)と、還元反応を酸化カルシウムに起こさせるレーザ発振器(3)から構成される、酸化カルシウムを還元反応させた生成物のカルシウムを利用する装置。又は酸化されたカルシウム化合物、アルミニウム化合物を還元し何回も再利用するサイクル装置である。高耐圧光ファイバーを利用すれば、複数のSRCからのレーザ光を集約出来るので、大型の反応炉を使用すれば、還元反応炉の数は減らすことが可能である。
本発明のカルシウムのメリットは、ガソリンや重油のような引火性がないので、地中表面近くに埋めておき、簡単な遮蔽処理によって安全に貯蔵することができ、大災害時にも漏洩・爆発・安全衛生的な問題を生じさせることがないので、安定供給の難しい自然エネルギーを貯蔵することができる。家庭用の貯蔵エネルギーとしては、好適である。本発明によれば、環境に対して最小限の負荷を与えつつ自然エネルギーを、貯蔵することを可能とする
SRCエネルギー変換装置で得たエネルギーの内、自家消費以上の余剰は、他に販売することも可能である。代表的なものが電力であるが、カルシウムは専用コンテナーで運搬し販売することも可能である。
還元反応を安定的に継続させるための補完レーザの発振、発振されたレーザでの光ケーブルによる誘導利用も考えられる。レーザカルシウム還元装置については、より詳細に後述する。
スターリングエンジンのエントリープラグについて述べる。スターリングエンジンは、理想的にはカルノーサイクルを実現する熱機関である。熱エネルギーを運動エネルギーに変換する効率はカルノーサイクルを超える事は出来ないため、存在しうる熱機関の中で最も高い効率で熱エネルギーを運動エネルギーに変換する事ができる。また、逆に運動エネルギーを熱エネルギーに変換する事もできる。現実的にはカルノーサイクルを完全に実現することはできないが、スターリングエンジンによる熱エネルギーからの変換効率はカルノーサイクルに最も近いといわれている。ただし理論上の効率を出すことが実際の装置では難しく、燃焼熱の多くはガス以外の部分に流れて浪費されてしまい、理論効率に近づけるためには複雑な構造が必要になる。スターリングエンジンは、すでに反射光集光方式太陽炉でも、エネルギー変換装置として利用されている。
スターリングエンジンは、直径20cm、長さ30cm位の集熱ヘッド部分に均一に太陽光を当てる程効率が良い。三次レンズ又は絞りを適切に使用したり、二次レンズに多重焦点レンズを使用すると作動効率が良くなる。スターリングエンジンでも、発電機部分は共有することは、可能である。
この技術で、利用出来るのは、第二次世界対戦終了頃に頂点を迎えた、レシプロ戦闘機用、星形エンジンである。星形エンジンの技術は、レース仕様の戦闘機に現代でも受け継がれている。本願発明でのスターリングエンジンはピストンの作動を安定化させるための、作動安定化装置を持つ。作動安定化装置とは、集熱ヘッドを加熱するヒーターで、短時間太陽光が雲などで遮られた場合、集熱ヘッドが冷えピストンの作動が不安定にならないようにする装置である。アルバック理工社のお湯と水で作動する可搬型小型発電システムも同様に利用できる機構である。加熱ヒーターへの電気は、二次電池又は、外部の電源から供給する。
次に、人工光合成装置について述べる。
人工光合成により発生する水素があった場合、水素燃料電池の燃料としても使用出来る。光合成に際しては水を使用するので、リサイクル品であるが、水を得ることも出来る。特開2010−63453号公報の、光合成基板、その製造方法、光合成反応法および光合成装置、株式会社豊田中央研究所殿の技術を援用する。人工光合成で製造したエタノールなどは、石油同様に長期貯蔵が可能な、燃料である。地球上に豊富にある水と、地球温暖化の原因として削減策が急がれるCOから生成されるメタノールは、蓄電できない太陽電池と違い、貯蔵も可能。発電とCO削減を同時に実現する上、便利な低炭素燃料も生み出すエコ技術といえる。
本願発明での太陽電池による発電は、主に日照の弱い、日の出と日没時間の太陽光発電に使用するエントリープラグである。通常の太陽電池は、効率を考えて南向きの屋根に設置されていることが多いが、日の出と日没時間の発電量は、電池が太陽に正対しないために極めて少ない。本願発明のSRCは、その時間帯でも、自動追尾機能により、太陽と正対することが容易なので、いくらかの発電をすることが可能である。さらに二次レンズに多重焦点レンズを使用した場合、太陽電池を立体的に組むことにより、発電効率を向上させる事が出来る。NEDOの研究による集光型太陽電池は、45パーセントの変換効率を発表している。太陽電池の発電効率を上げるため、日本設置のSRCは電池背面を水冷構造とするのも一考である。
焦点部に設置する太陽電池は、多重焦点レンズを使用した場合、立体的にすることが可能で、一見小さな装置であるが、発電面積は大きくなり、多くの電気を得ることできる。2012年時点の、宇宙用太陽電池は、大きさが12.5cm角で、値段は一枚1000円位、40パーセントの効率を越え、変換効率は45パーセント、0.5wの発電量、200度位の温度に耐えることが可能であり、最大400度の高熱にも耐える事が出来る。SRCは、温度が上がり過ぎる場合、わざと、太陽の正対位置からずらして、太陽電池の焼損を防ぐことが出来る。正に日照の弱い、日の出と日没時間の発電に使用するエントリープラグには最適である。
その他のエントリープラグ。
タービン発電システムは、蓄熱熱交換システムより得られた蒸気により、蒸気タービンを駆動し発電を行うものであるが、SRCでは通常の火力発電システムのような高温・高圧の蒸気が得られる。温水製造は、媒体は水で温水を作る。夕方は、一番ガス灯油代がかかる風呂用となる。温風発生は、媒体は空気で主に冬の暖房用途や、乾燥作業用温風である。
NAS電池を動作させるには300℃前後までに温めて、電極のナトリウムを溶融する必要があるが、この熱源にもSRCは利用出来る。各種実験用エントリープラグが使用出来る。
エネルギー変換部遮蔽装置を解説する。エントリープラグ後半部をこの遮蔽装置の裏側に配置し、SRC操作者を、二次レンズで集光された強烈な太陽エネルギーより保護する。多くのエントリープラグ前半部は、SRC炉内焦点部に設置される構造である。エントリープラグの属性によって、前半部内側は、反射素材としてもよい。後半部はエントリープラグを安定的に作動させるために、前半部より後半部の温度が低い方が好ましい。この遮蔽装置は、中心部に出入り口を持つエントリープラグ挿入口を持つ。特別に大きいサイズのエントリープラグや、実験装置を使用する場合は、その形状にあった遮蔽版を取り付ける。必要ならば、重量のある二次レンズを釣り合わせるためのカウンターバランサーとなる構造物を付加する。
自動プラグ交換装置APC、Automatic Plug Changer
SRCの設置される各設置場所のエネルギー使用要求は、様々である。その様々な要求に合わせるために、本願発明は、他種類の太陽エネルギー変換装置を、極めて高速で交換出来る。APCは工作機械のATCにも似て、秒単位で汎用型エントリープラグを交換、起動出来る。
高級外車を購入出来る人物なら買える価格で、SRCは提供出来るが、一つのエネルギー交換装置だけでは、使える稼働時間が短くなり、日照条件の変化の激しい日本では、装置を設置しても全く採算が合わない。本願発明の特長は、APCの使用によりSRCの稼働可能時間を出来るだけ長くして採算性を高める点にある。
これにより日射量がサンベルトに比べると少なく太陽炉に不向きな日本でも大きな利得を達成できる。1974年の香川県におけるサンシャイン計画の1MWパイロットプラントの実証試験が、二度と実施されなかった原因の一つが日射量不足である。日本には、本願で使用する様々な太陽炉に関係する、要素技術は豊富に存在するが、日照条件が悪いために、ほぼサンベルト地帯への技術輸出が中心となっている。
中国もPM2.5などのエアロゾルにより、日射量が少ない。エアロゾルが大気中に増えると、太陽光を反射して地表面に到達する光量を減らすことから、気候変動にも大きな影響を与えると言われている。エアロゾル(aerosol)とは大気中に固体もしくは液体の微細な粒子が比較的安定して浮遊し存在している状態を指す。中国の黄砂、火山灰、海塩粒子、土壌粒子、ディーゼル黒煙、たばこ煙、アスベスト粒子など、自然発生したものから、人間活動によって生成されたものまでさまざまな種類がある。雨や雪の凝結核として欠かせないものであるが、たとえば炭鉱などで多量にエアロゾルを吸入すると「じん肺」にかかることがある。大気汚染が改善されると本願の出番であり、化石燃料を使用しないため、さらなる環境改善ができる。
日照条件の良いサンベルト地帯では、APCはあまり出番はないかもしれない。エントリープラグの交換機構だけで十分だろう。同じ出力でも、小さな口径の2次レンズがサンベルト地帯では使用出来、逆に敷地に空間的余裕があるので、より大口径のレンズも設置出来ます。しかしながら、太陽光が強すぎるサンベルト地帯では、レンズの素材によっては、耐久性が悪くなる可能性がある。かように、SRCの構成要素は、設置場所、目的により様々な形態が予想される。
エントリープラグマガジン又はストッカーは、エントリープラグの保管と、調整、外部への取り出しを行い、SRCの作動を妨げないSRC底部、多くは前方に位置する。
エントリープラグの必要に応じて、還元されたカルシウムや、生成されたアルコールや水素の、法定保管可能量以内で保管する一時保管容器も装備する。
エントリープラグマガジンに装填されるエントリープラグを列挙し種類を整理する。
カルシウム還元装置。
プラズマ化学炉。
スターリングエンジン装置。
タービン発電システム。
人工光合成装置。
太陽電池装置。
温水製造装置。
温風発生装置。
乾燥作業用温風装置。
食物の暖め装置。
上記装置の予備機。
試験用プラグ。
その他。
これらを全部を揃えるのは、費用的には大変である。一人一人の個別SRC使用者の、エネルギー需要に合わせて、エントリープラグを購入すべきである。
当然ながら予備プラグは、別の貯蔵場所に置いておくことも出来る。
接続規格が統一されていれば、エントリープラグは、レンタル運用とすることも出来る。
カルシウム還元装置は、工場との間を、通わせることも考えられる。出来上がった金属カルシウムを工場で取り出し、新たに、酸化カルシウムを充填し、SRC使用者に返却するサイクルを構築するものである。
照明装置。
保守用照明の充実。
本願発明は、主に太陽が出ている昼間は稼働するため、機械の保守調整は、夜間に実施することが多い。このため夜間の保守や調整が容易に実施出来るように、主に照明や害虫除けを工夫する。SRCの最大効果を達成するために特願2009−036101号明細書に記載した二次電池等を有効活用する。中位のエネルギー保管に二次電池を使用し、長期間のエネルギー保管には、カルシウム還元装置で精製したカルシウムや、人工光合成で得たアルコールを充当する。
二次レンズ駆動機構では、水平からの角度が可変で30〜85°傾斜して駆動出来、かつ、凸レンズを保持する旋回基台が回転して太陽を追尾して集光することを可能とする。円形、4角、6角の形状を持つ大きさ3m角位の台座の上に、レーダーのように左右に回転し、上下に角度の変わる、レンズ支持装置をもち、回転、角度が可能な支持部でレンズを太陽の日周運動に合わせて駆動する。
SRCは設置場所固有の緯度、経度、高度、大気差に合わせ、専用ソフトを使用し調整した専用設計を施すことで、エネルギー変換効率を高めた屈折集光方式多目的太陽炉である。設置場所固有の、緯度、経度、高度、大気差に合わせた専用設計をSRCに施すことで、エネルギー変換効率を高めた屈折集光方式多目的太陽炉とする。どこまで地域差に合わせて、製品種類を増やすかは、どの装置においても、困難なものだが、設置場所により、日照の条件が大きく異なる宿命があるため、本出願においては、日本の横浜を仮想設置場所として、各種可動範囲や、装置の仕様が決定してある。実際の設置場所が、一日中太陽光が当たることは稀であるので、設置場所毎に違う太陽光の建物などの遮蔽物に対して対応した個別の運転プログラムを提供する。
レンズの角度調整が手動操作でも或る程度可能で有るような構造とする。石等が当たり、レンズが破損することを防ぐため、予防措置として、レンズの支持枠の近傍に衝撃吸収装置(ダンパー)を設ける。表面層に、柔軟性のあるガラスを貼り付けるのも一考である。
各種センサー
二次レンズ枠上方、左右どちらかの、センサーポッド内に装備し、太陽の方向、日射量、気温、温度、湿度、気圧、風速、風向、雨量、地磁気、地震、花粉その他を計測する。センサーポッド内には、空の状態を撮影する、動画、静止画カメラや、通信用アンテナ、GPSアンテナその他を装備してもよい。あくまでも災害時の使用に限定するが、本願発明の太陽炉は、台座部を緊急時の避難場所としても活用出来る設計とする。エントリープラグの表面温度の分布を計測するセンサーも設けることができる。
SRC制御装置は、センサー・システム、コンピュータとデータ・リンクによる情報システム、エントリープラグ管制システム、レンズ駆動システム、などが連結されている。SRC稼働時のあらゆる局面において、太陽の捜索から識別、判断から稼働に至るまでを、迅速に行なうことができる。本システムはきわめて優秀な情報能力をもっていることから、情勢をすばやく分析できるイージスシステム(Aegis Weapon System 略称 AWS)を参考としている。
単数のSRCの制御、最小限の台数でのセル的制御、群管理、サイト管理、地域全体とSRCの台数、設置場所面積が大きくなるに従い制御も大がかりとなる。複数のSRC太陽炉を使用する場合は、個別のSRCは、機能部分のみを準備すればよく、多くの制御機能は、太陽炉を群管理する中央制御装置一つで賄うことが出来、全体に必要となる費用を削減することが出来る。
設置場所固有の、緯度、経度、高度に合わせた専用設計を施すことで、エネルギー変換効率を高めた屈折集光方式多目的太陽炉とする。どこまで地域差に合わせて、製品種類を増やすか決定するのは、どんな装置においても、困難なものだが、設置場所により、日照の条件が大きく異なる宿命があるため、本出願においては、日本の横浜を仮想設置場所としてある。
空の状態を静止画、動画でカメラにより撮影して、AIにより空の状態を判断する。光学機器設計のフィット(長野県下諏訪町)は魚眼レンズを使い360度全方位を撮影し、遠隔地のパソコンなどから確認できるシステム=写真は試作品=を開発した。撮影した2つの動画を合成し、インターネットを通じてデータを配信する。魚眼レンズを左右に配置した機器で上下左右の全方向を撮影する。ソフトウエアで動画を合成し、データを専用のビュアーで確認できるようにする。向きの変更や動画の拡大などにも対応している。
尚この様なセンサー、環境条件測定装置は高価なため、太陽炉が、近接して複数有る設置場所の場合、1つか2つで良い。太陽の自動追尾機能を持つが、状況によっては、エントリープラグに当たる太陽光が、少々弱い方が、具合が良い場合、わざと追跡精度を落とし太陽光入射量を低減する。ガス台での、調理の際に、火口にフライパンを微妙に近づけたり遠ざけたりして調理する雰囲気である。屋根上の太陽電池パネル、ブラインド太陽電池との統合運用も実施する。SRC統合システムは、最近急速に普及し始めた、各社のHEM、home energy manegement sysytem のサブシステム又は、一部となることも出来る。
安全装置
或る時点の太陽エネルギーが、需要に合わせて、装填したエントリープラグの最適エネルギーを大幅に越える可能性がある場合は、二次レンズの方向を太陽よりずらす事により、プラグ装置の焼損を回避する。このため、最も太陽エネルギーが強くなる真夏の12時の太陽高度は、追尾の駆動機構としては、実験目的以外では必要条件ではない。
強風による影響も注意しなければならない。通常稼働時は、裏側にあるが、台風などの強風時や、大雪などからSRCのレンズや、装置類を保護するための保護板を装備する。展開機構は、外周の旋回ベースを活用する形となる。この保護版の内側を光ダクトと兼用にすることも出来る。敷地に余裕がある場合は稼働式上屋の利用も十分可能である。
大きなガラスのため、全破壊は起きにくいが、万一割れてガラス片が落下しても、人員や装置に被害が最小となる設計とする。各使用エントリープラグに最適な消火設備を用意し、爆風も上方に抜ける設計とする。二次レンズは大きなレンズであるが、倒れても転がって、割れないような外形も検討する。
地震の場合、自動停止し、暴走を防ぐ。
必要発電量1kwが単位となる理由を以下に述べる。最近湯を沸かすという点では従来の電気ポットと変わりがないが、保温機能を省いてより強力な発熱に特化し、マグカップ数杯分程度の小容量の水をすぐに沸騰できるものを称して「電気ケトル」と呼んでいる場合が多い。この電気ケトルは、使用電力がほぼ1kwでコップ1杯の水をたった数分で沸騰させることが出来る。この事実から、1kwの発電能力が、個人が生活する一般住宅においては、かなりの電力になることが判り、基本的な理解容易な単位に成り得ることが判る。高耐圧光ファイバーで、レーザ光を集め、溶接に利用出来る。地下室等の屋内照明にも利用出来る。スターリングエンジンも、水素発生装置も、太陽光励起レーザ装置も、1kw以下でも効率的にエネルギーを変換できる装置が本願では詳細に述べないが、続々と製作されている。
通信機能
プライバシーの問題に注意して、他者が所有するSRCシステムにも、情報を提供する。
主に天気情報について、日本の個別SRCからの大量の生情報を、情報センターで集約し、情報分析をした後、各地のSRCに日照予報などを提供する有料サービスも検討する。簡単に説明すると、日本において天候は、西方より、変化することが多いので、気象観測点でもある各SRCより、刻々の天気情報が集まれば、アメダス観測点が、多くなるのと同じで極小地域の正確な天気予報が出来る。これらの情報を、SRC所有者の了解があれば、第三者に販売することも可能である。
本願発明の、駆動装置は、主に太陽を自動追尾するものであり、全方向、全天を追えるものではないが。限定的には、本邦でも運用が拡大中の天頂型通信衛星を追尾することは、可能である。このような場合は、自由に動く雲台のような二次的装置を使用すれば、有線又は、地上の無線通信が困難な場所でも、SRCはエネルギー発生装置でもあるため、情報の遣り取りが可能となる。光速光通信を増幅して受信することも可能である。このSRCの機能は、さらに広範囲に展開設置した、電波望遠鏡として活用することも可能である。いずれかのエントリープラグで、故障による使用停止による損害が大きくならないように、必要に応じて予備のプラグを用意しておく。
その他用途向けエントリープラグ
安全手軽で安くこれだけ強力なエネルギーを得られる装置は、ほとんどないため、発明者も考えつかなかった利用例が出現するかもしれない。多くの実験装置では、大量の電力を使用しているため、高い日本の電気料金が、実験費用が高騰する原因となり、十分な実験ができない。
それらの実験、実用用に、用途を特定しないプラグを提供する。例えば低温核融合の起動装置として実験したり、光触媒を使用しての水素製造や量子電池等である。量子電池とは紫外線照射による金属酸化物の光励起構造変化を利用して、バンドギャップ中に新たなエネルギー準位を形成し、バンドギャップ中のエネルギー準位に電子を捕獲することにより充電を行うという動作原理に基づくが、実際に製作するのは容易ではない。本願による、実機が完成すれば、日本の科学の進歩を縁の下から嵩上げすることができるだろう。SRCは、待望されていた研究用産業用の安価なガス台のようなものである。それらの実験、実用用に、用途を特定しないプラグを提供する。例えば低温核融合の起動装置として実験したり、光触媒を使用しての水素製造や量子電池等である。量子電池とは紫外線照射による金属酸化物の光励起構造変化を利用して、バンドギャップ中に新たなエネルギー準位を形成し、バンドギャップ中のエネルギー準位に電子を捕獲することにより充電を行うという動作原理に基づくが、実際に製作するのは容易ではない。
他の出願でも、簡単に紫外線照射と記載されているが、現在の技術では、高エネルギーの紫外線を、少ない電力で発生させるのは容易ではない。本願発明の大きな特長が、極めて少ない電力で、紫外線を出すことが出来る点である。
SRCで焦点に集めた太陽光を、先端部の太陽光(直接)励起レーザ装置で高エネルギーレーザ光を発生させ、そのYAGレーザで第3、第4高調波となる紫外線レーザ光を照明器具内のCL_MS素子に照射し、事務所等の照明用白色光を得ることが出来る。従来方法では、レーザの発振に電力を使いすぎるため、このような照明用途での紫外線レーザの利用はほぼ考えられない。RC構造の新規建設のビル屋上にSRCを設置すれば、太陽の日照があれば、ほとんど外部電力を消費しないで、ビル内部の照明が可能である。曇天場合は、蓄電池の電力により、CL_MS素子に紫LEDを照射し、事務所等の照明用白色光を得ることが出来る。この組み合わせによれば、黄色の発光を起こすことも出来る
日本放送協会(NHK)は “クルムス蛍光体”を用いた白色LED照明器具を、小糸製作所と共同開発した。まぶしさを低減し、目に優しいのが特徴とのこと。NHKでは現在、テレビ番組の制作現場において、省エネルギー光源として白色LED照明器具の導入を進めているが、一部出演者から「光源が視界に入るとまぶしく感じる」という意見が寄せられていた。“クルムス蛍光体”を用いた白色LEDは、従来の白色LEDと比べてフラットな分光スペクトル特性をもっており、まぶしさを低減することが可能だという。“クルムス蛍光体”は、紫色光を吸収し、黄色に発光する蛍光体で、2012年に小糸製作所、東京工業大学、名古屋大学が開発した。
スタジオでキャスターを照らす「キャスターライト」と、ロケや中継で使用する「ソフトライト」の2種類の照明器具を試作。従来型の白色LED照明器具との比較評価を実施したところ、約9割から「試作品はまぶしくない」との回答を得たとのこと。また演色性(物体を照射したときの色の再現性)にも優れているという。
YAG第3高調波(波長355nm)について、
YAG基本波を3分の1の波長に変換したものです。紫外波長領域のレーザであり、ビームを目で確認することはできません。紫外波長領域のレーザになるとどんな材料でも吸収率が高くなるために加工できるようになるのが特徴です。
YAG第4高調波(波長266nm)について、
YAG基本波を4分の1の波長に変換したものです。紫外波長領域のレーザであり、ビームを目で確認することはできません。どんな材料も加工でき、熱影響のほとんど無い微細な加工が可能ですが、取扱が非常に難しくなります。
太陽光エネルギー変換中止中のSRC装置へのエネルギーの供給は、蓄電池や、貯蔵していた水素による燃料電池、カルシウム等を充当する。レンズガラス上端の各太陽炉の間の空間に、静音型小型建物用風力発電のプロペラかレンズ風車を設置し電力を得ることも出来る。南方に向いた屋根の上は、太陽電池パネルの設置に極めて好ましい。
本願発明は、屋根設置型太陽電池、温水器と併用が出来る、単独でも使用出来るし、HEM、home energy manegement sysytemも利用し、同時に使用することも出来る。光ダクトを使用すれば、屋内にSRCを設置することも可能である。但し導光ダクトは、長くなる程光エネルギーが減少するので、その長さは、短い程好ましい。ダクトの目安の長さとしては、SRCユーザーの求めるエネルギー量を満たす太陽光を確保出来る長さとする。
SRCを様々な場所に設置する。
墓地に設置する。その他の実施例であるが、本願発明を墓地に組み込むことも出来、その場合墓地という宗教施設の雰囲気に馴染む外観を優先的に取り上げる。多数のSRCを設置した場合、高耐圧光ファイバーで、レーザ光を集中させる方法もある。水上に設置した場合は、防水性が重要となるが、旋回機能や、レンズ傾斜機能を、浮力を利用した構造とすることで、大幅に簡素化することが出来る。波の少ない、湾内か、湖沼での運用となる。大型コンテナ船に搭載し、燃料を多少倹約することもできる。部品として持ち込み、隕石対策をすれば、月面での使用も可能だろう。
保護装置
雨天の場合は、晴天時に比べ、日射量が極端に減り、レンズ表面も汚れやすくなるために、保護板を使用することとなる。保護版は光ダクトと共用とする設計も十分可能である。
SRC装置内の温度上昇、低下を防ぐために、空調機器を装備する。SRCは稼働中の危険を避けるための人間の侵入制限領域が、そもそも反射式に比べると格段に小さい。反射式太陽炉の場合、広大な敷地全てに作業員が入ることが出来なくなるが、SRCは危険を避けるための侵入制限領域が、装置周辺だけである。このため、設置面積も少ないので、農地や隣地の一部に設置し、必要な電力などを送電線無しに供給することが出来る。
以下、レーザカルシウム還元装置の詳細について説明する。太陽電池や、風力等から得られる電力で高出力レーザを発振させることも可能ではあるが、現在の技術では、採算は取れない。開発中のビル並の巨大な大型の大出力風力発電装置なら、設置場所があれば、なんとか可能だろう。
レーザカルシウム還元装置は、酸化カルシウム(1)、酸化カルシウムを保持する反応容器(2)と、還元反応を酸化カルシウムに起こさせるレーザ発振器(3)から構成される。酸化カルシウムを還元し、生成物としてカルシウムを得る。このため、SRC100で集光した太陽光をプラグ107として実装されるレーザ共振器に集光することで、太陽光励起レーザを発振させる。
従来特許で示されている還元装置は、水素の生産に拘りすぎてるきらいがあるので、本願発明では、水素や酸素の回収は、二義的なものとし詳細には記述しない。先行技術では、金属酸化物を再生可能エネルギーを使用してアルカリ金属またはアルカリ土類元素に還元した後、再度酸化させるサイクルを構築し、色々な反応をコンビナートのように組み合わせる様々な手法があるが、本願では、発明の説明を簡単に記述する。 今回の出願では、最も技術的、費用的に困難なカルシウムのエネルギー源を還元により生産、提供する段階迄とする。カルシウムエネルギー源を、水素化カルシウムとして燃料電池と組み合わせるような有効利用の手段の詳細は、各企業に任せるのが効率的である。
[カルシウムを用いた技術的背景]
カルシウムを用いたエネルギー貯蔵を本願では提案します。カルシウムを水と反応させるとモル当たり86キロカロリーの熱と水素を発生します。発生した水素を燃料電池として使用したり、水素燃焼エネルギーの58キロカロリーを使うこともできます。反応生成物である酸化カルシウムは、太陽光や風力などの自然エネルギーを用いてカルシウムに戻すことができます。これにより、安定供給の難しい自然エネルギーを貯蔵することができるのです。現在のエネルギー変換効率では、カルシウムへの還元は、無駄となるエネルギーが多いが、電気に比べれば、カルシウムは遙かに長期保存が可能であり、カルシウムのリサイクル再使用により、循環するエネルギー体系が構築出来る。SRCを使用すれば、将来はエネルギー変換効率も大幅な向上が期待できる。他のエネルギーとの関係では、工場施設で還元処理を実施した後に、回収する酸素を、水素を利用した装置に供給し、水を生成することも出来る。カルシウム化合物、アルミニウム化合物を還元する効率の悪さという、弱点を、安全に長期間エネルギーを貯蔵出来る長所が上回る。使用可能なエネルギーという観点では。カルシウムはマグネシウムに3割程劣るが、一般国民が日常扱うエネルギー源としては、反応が穏やかなため暴走反応の可能性が低く安全性が遙かに高く利用しやすい。灯油と等価の発生エネルギーの費用が、灯油換算の30パーセント位を予想している。当初は車などの輸送機器での利用は想定していない。
マグネシウムは、主に海水中に溶けている塩化マグネシウムを取り出し、それを大量の電力を消費して溶融塩電解したり、ドロマイト(苦灰石)という鉱石から石炭を燃やす熱を使って得られるが、酸化カルシウムは、貝殻を利用することにより得られる塩化マグネシウムを処理することで、電力や石炭を大量に必要とする工程を省くことが出来る。日本では産業廃棄物として分類されている、かっては無く、養殖が近年になって盛んになったホタテ貝の貝殻の確認埋蔵量は500万トン、これは1年間に日本に降ると思われる黄砂の総量とほぼ同じであり、大変な分量である。ホタテ貝が副生物として人間に製造をしてくれており実に有り難い。酸化カルシウム(さんかカルシウム、quick lime)は化学式 CaO で表わされる化合物である。
慣用名として、生石灰(きせっかい)とも呼ばれる(俗称で、消石灰(しょうせっかい)と区別するため「せいせっかい」あるいは「なませっかい」とも言う場合もある)。炭酸カルシウムを900℃以上に加熱すると二酸化炭素を放出して生ずる。融点は2572℃。いわゆる石灰「いしばい」というのは、本来は生石灰のことであったが、後に消石灰も指すようになった。生とは英語の quick lime から来ている。quick とは狩りなどで捕まえた小動物がもがいて動くさまを表す語で、まさに「生きている」という意味である。この反応はマヤの神殿に使用されたモルタルにも使われているようである。水を加えると発熱し、数百℃にまで温まった後、水酸化カルシウム(慣用名:消石灰)を生成する。乾燥剤や、殺虫剤などに用いられる他、缶入の清酒や弁当を温めるために水と生石灰を袋詰し、紐を引くと両者が混合して発熱するようにした便利な商品もある。
今後急速に普及しそうな電池にカルシウム電池(オーム殿等が販売)があるが、使用後のカルシウムの再生にも本願発明は利用出来る。工業的には製鋼用、セメント原料が多く、陶磁器、ガラスの副原料そして土壌改良剤、るつぼの内張り用耐熱材などにも利用される。あるいは炭化カルシウム(カーバイド)、水酸化カルシウム(消石灰)の生産原料でもある。また19世紀中頃から20世紀初頭にかけて水素ガス灯の発光体〈ガスマントル〉として使用された。生石灰の2008年度日本国内生産量は 9,543,740t、消費量は 951,502tである。月面にある灰長石にもカルシウムは含まれる」。灰長石(かいちょうせき、anorthite、アノーサイト)は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)の一種。長石グループの鉱物で、カルシウムに富む斜長石。化学組成は CaAl2Si2O8で、曹長石(NaAlSi3O8)と連続固溶体をつくる。火成岩や変成岩に普通に含まれる造岩鉱物である。
[アルミニウムの技術的背景]
特許第3467729号等の技術を利用すれば、給湯、暖房にカルシウムやアルミニウムを活用出来る。参考の為に記載する商品のホームページがhttp://www.srch.net/heat-pack/index.htmlである。カルシウム、アルミニウムとも環境へ与える負荷が少ない。
熱を発生させるためのもう一つの原料であるアルミニウムはたくさんある金属のなかでも、一番リサイクルしやすい金属である。アルミニウムは、さびたり、腐ったりしにくいので、溶かして固めれば、何回でも生まれ変わることが出来ます。原料のボーキサイトから新しいアルミニウムを作るには、大量のエネルギーが必要だが、リサイクルして作れば、必要なエネルギーは30分ぶんの1ですみます。わずかなエネルギーで何度も繰り返し使えるから、アルミニウムでできた製品はゴミにならない。 電気や地球の資源であるボーキサイトをムダ遣いすることもありません。つまり価格的にも、環境面でも、極めて優れた製品に進化してきたアルミニウムは、非常に地球にやさしい金属である。
[レーザ還元装置の技術的背景]
なぜレーザが必要?
マグネシウムより必要エネルギーの少ない、酸化カルシウムの還元でも、1000度以上という高温を必要とします。ただ太陽光を集めたり、単なる電気エネルギーでは、このような高温を効率的に安価に達成できません。レーザを使用することでSRC全体を暖めずに局所的に反応容器のみの高温を実現する効率よい還元が可能となる。
なかでも好適なのは、近年急速に改良が進んでいる紫外線レーザです。紫外線(UV)レーザ波長380nm未満を紫外線(UV)と呼びます。波長200nm以下を真空紫外(DUV)と呼ぶこともありますがここでは波長400nm未満をすべて紫外線(UV)レーザとしてまとめています。波長が短いので原理的に非常に高い集光性があり、フォトンエネルギーが高く、さまざまな物質に非常に良く吸収され、電気エネルギーから光エネルギーに変換するエネルギー効率に優れている。nsecオーダー以下のパルス動作のものが多く、微細加工に向きます。紫外線(UV)レーザは価格の面では、相対的に高価ではあるが、需要の拡大に応じて、大量生産体制が整えば、急速な価格の低廉化が進むことが十分予想されます。
本願出願人は、本願発明の先行技術文献について、鋭意、調査を進めてきた。本願出願人の先行技術調査に基づけば、本願発明の直近先行技術は、特開2007−145686号公報(以下、「直近先行文献」という。)に開示されている発明(以下、「直近先行技術」という。)である。この直近先行文献には、マグネシウムに関する発明が開示されている。
[直近先行技術における問題点〜その1]
直近先行技術における第1の問題点としては、直近先行技術はマグネシウムに関する発明なので、マグネシウムを海水より取り出すのに、大量のエネルギーを消費するのは本末転倒である。大規模な海水淡水化を実施している産油国でなければ到底実働出来ないことを問題点として挙げることができる。太陽光(直接)励起レーザの出力が十分ではなくご苦労されている。
[直近先行技術における問題点〜その2]
直近先行技術における第2の問題点としては、マグネシウムを安全に貯蔵するのが困難なことが、挙げられる。近年はマグネシウム合金という形態が登場し、これは純粋金属マグネシウムより、安全に貯蔵できそうである。
[直近先行技術における問題点〜その3]
酸化カルシウムの還元に必要な1000度以上という温度もかなりの高温だが、酸化マグネシウムの還元には、4000度以上というとてつもない高温を必要とします。
[用語「強力なレーザ」]
特許請求の範囲及び明細書において使用する「強力なレーザ」なる用語は、酸化カルシウムの還元が出来る、少なくとも1000度以上という高温を発生出来るレーザです。ただ太陽光を集めたり、単なる電気エネルギーでは、このような高温を達成できません。レーザによってSRC全体を暖めずに局所的に高温を実現し、効率よい還元を可能としました。
真空紫外線(しんくうしがいせん)とは電磁波の一種で、紫外線の中でもっとも波長の短い10−200nm付近の領域をいう。波長帯の区分方法によっては、軟X線と一部が重なることもある。英語のVacuum Ultra Violetの頭文字をとってVUVともいう。「真空紫外線」という呼び名は、この波長帯が酸素分子・窒素分子などの吸収帯に当たるため大気中を通過できず、真空状態でのみ伝播することによる。ただし波長と媒質によっては真空紫外線が透過することもあり、真空紫外線を使用する装置の窓にはそのような物質を使用する。これより波長が短くなるとX線となって透過力が強まり、波長の長い紫外線や可視光線となっても物質中を透過しやすくなる。人工的な発生源としては、真空中でのアーク放電、シンクロトロン放射などがある。真空紫外レーザとしてはArFエキシマレーザー(193nm)やF2レーザー(157nm)などがある。高エネルギー光源として、さまざまな化学反応のエネルギー源となっている。半導体の製造工程では、回路の微細化に伴いリソグラフィのための露光光源が短波長化しており、ArFエキシマレーザーなどが使用されるようになった。
以下に本願発明の実施態様について説明する。
主に余剰電力を有効利用する強力なレーザを使用し、カルシウム化合物、アルミニウム化合物を、光化学反応で還元することで生成されるカルシウム、アルミニウムを再利用する。ホタテ貝の貝殻は、99パーセントが炭酸カルシウムであるが、これを、1000度以上の高温で焼くことにより多用な材料に変身するため、本願発明に適した処理加工を実施する。この処理に必要な熱源は、太陽炉SRCや、太陽電池より得ることも可能である。
酸化されたカルシウム化合物、アルミニウム化合物をレーザ光線や太陽炉を使用して還元するレーザ還元装置であって、金属酸化物と触媒を収容し、照射窓を備える真空容器と、前記真空容器内部に前記照射窓を介してレーザ光線を照射、必要なら揺動して照射して前記金属酸化物を還元するレーザと、回収された酸素ガスを貯蔵する酸素貯蔵装置を備える、レーザ還元装置が好ましい。
また本発明では、「高温」とは、常温を含まず、本発明で使用する材料を還元することができる温度を意味する。通年エネルギーサイクルを考えた場合、夏に貯蔵して、冬使うといった感じだろうか?この形態では、販売、回収の輸送エネルギーが、大きく節約できる利点がある。現在家庭用の太陽電池で5〜10kw位の発電は可能となっている。パネルの発電効率は、暫時向上しているので、2012年頃には家庭での必要量以上の発電が可能となる。その余剰電力の受け皿として電気自動車用の二次電池が考えられるが、電池は値段が当分高く、放電現象により長期のエネルギー保存には向かない。
光源として太陽光を使用する太陽光励起レーザも知られている。例えば、北海道大学によると、太陽光をレーザに変換できる新しい結晶の開発に成功したとのこと。太陽光というのは、地球に大量に降り注いでいるエネルギー源だが、その波長・位相・方向がバラバラでありエネルギー密度が薄い。一方、レーザ光はそれらが揃っており、極めてエネルギー密度の高い光である。現在は、発振器を使って人工的に作り出しているが、この結晶に太陽光を照射することで、極めてエネルギー密度の高いレーザ光へと変換出来る。今までの材料では、太陽光を効率良く吸収し、レーザ光へと変換することが出来なかった。この材料を用いることで、その点が解決する。今回創りだした結晶を通すことで、太陽光がレーザへと変換される。
北海道大学大学院工学研究院 樋口幹雄准教授と理化学研究所基幹研究所光グリーンテクノロジー特別研究ユニット和田智之ユニットリーダーらの研究グループは,太陽光のエネルギーを高効率でレーザ光に変換できるCr,Nd:CaAlO4 結晶の開発に成功しました。この結晶は,太陽光のエネルギーが最大となる波長帯近傍の波長(500nm)で十分に大きい吸収を示すとともに,従来材料の吸収が最大となる波長(430nm)で比較すると70倍以上の吸収断面積を有することから,高効率で太陽光エネルギーを吸収できるとともに,その吸収したエネルギーにより近赤外領域で強い蛍光を示すもので、特許出願しています(特願 2012-148655)。
太陽光を励起光源として使用すれは、化石燃料により生成された電気を直接使用した電気−光変換プロセスを使用することなく、レーザ発振のための光源とすることができ、水素発生装置、レーザ還元装置といった工業的装置に対して、レーザ装置をより容易、かつ低コスト、さらに低い環境負荷のもとで使用することができると考えられる。色々な機関で太陽光励起レーザは、実験に成功している。しかしながら、変換プロセス上の問題から多くは電力を大量に使用してレーザ光を発生させているのが、現状である。
加えて、風力発電、潮力発電、地熱発電など化石燃料に依存しない発電方式も実用化されつつある。例えば、近年では、風力発電は、条件により発電量が著しく変動するという特徴はあるものの、ピーク発電量では、2000kWhを超える電力を提供することが可能とされているが、条件により発電量が著しく変化するという大きな問題を抱えている。
この電力によって発振するレーザを使用するレーザ還元装置を用いることにより、カルシウムの形でエネルギーを蓄えることができ、環境負荷を低減したエネルギー供給が可能となる。
レーザカルシウム還元装置用エントリープラグの形状は、断面が円形、楕円形、放物線形などを使用することができ、円形断面の収容装置を使用する場合には、収容装置の曲率と冷却冷媒の屈折率に応答した位置にレーザ媒質が配置される。また、収容装置が楕円形の場合には、レーザ媒質を一方の焦点に配置し、他方の焦点に太陽光を集光した配置とすることができ、これらの形状を組み合わせてレーザ媒質に集光させることができる。
本発明では、収容装置は、レーザ媒体へと太陽光を集光させる機能を有しており、また内部に冷却液体を保持しているのでレーザ媒体の冷却と共に冷却液体による冷却を受けることができる。
冷却液体としては水を使用することが、コストおよび操作性の点から好ましく、また、冷却冷媒は、太陽光線を透過させ、同時にレーザ媒体に太陽光を集光させることが可能な形状またはレンズを含む収容装置内に密閉または流通させることもできる。日本は、日射量がサンベルト地帯に比べて少ないが、サンベルト地帯のメガソーラーは、水が貴重で高価なのに、水が何トンも必要である。日本は、水は豊富にあり冷却効率が高いので、本願では、効率的なエネルギー変換ができる。冷却後の温水を活用することも出来る。装置への熱の影響に注意しながら、SRC外部、又は内部に蓄熱槽を設けてもよい。
次に、プラズマ化学炉について説明する。株式会社タクマ殿のプラズマ炉を示す。アークプラズマは、高温・高エネルギー密度で,これを利用した加熱では,加熱雰囲気や加熱状態の制御が容易である。このため,これまでにこのプラズマは,溶接・切断・容射などの加工や,金属の還元・精錬などの冶金,石炭のアセチレン化などの化学工業の分野などで,その特徴が注目され,多方面で利用されつつあり,特に最近は廃棄物処理への適用が注目を集めている。そのため,具体的な中小容量機器の販売台数は,高い伸び率を示している。当然ながらカルシウム還元装置とすることも可能である。
普及の障害となっているのは、電気代の高さである。プラズマ化学炉は、多くの場合その稼働に大量の電力を必要とするため、電気料金の高い日本では、製造技術がありながらほとんど実用プラントとしては、稼働していない。水力電力が豊富で安価な北欧では急速に実用化されつつある。本願発明の屈折集光方式多目的太陽炉を利用すれば、外部電力への依存が少ないので、わずかなエネルギー費用で、プラズマ化学炉を実現することができる。又、密集設置が可能な本願発明の特徴を活かし、SRC100を有機的に連結することで、効率の良い化学反応を得ることが出来る、例えば装置Aをプラズマ化学炉とし太陽熱で予熱し、装置Bより電極用電力を供給し、装置Cより自発紫外線レーザを供給し、装置Dを予備装置として割り当てるなどである。このような使用法は、扱うエネルギー量が多いため、当面は専門知識のある人間による、コンビーナートのような形態になるだろう。
プラズマは次のような特徴を有している。プラズマは1万〜3万度の高温度で,100kW/cm2 程度の高エネルギー流を形成する。このため,プラズマを用いることで気体の急速加熱やほとんどの工業材料の急速溶融が可能である。高温プラズマは分子,原子,イオン,電子からなり,従来困難であった化学反応の可能性や反応の高速化が可能となる。
トーチプラズマでは,数10m/秒以上の高速エネルギー流が容易に得られる。このため,熱エネルギーに加え,粉体や流体に高速の運動エネルギーを付与できる。放電の時間制御が容易なため、プラズマの発生・停止が容易にできる。これにより,起動・停止制御装置の簡易化や過熱装置全体の小型化が可能となる。加熱雰囲気となる作動ガスと温度の選択により,酸化・還元・不活性化などと化学反応が容易に制御できる。酸化カルシウムを還元することや、大阪大学などで研究が進んでいるが、放射性廃棄物の放射能を低減させる可能性も持っている。プラズマの直径を調整し,安定化させることで大容量ないし高輝度の発光体を容易に得ることができる。
日本の科学技術開発に貢献する。
総日射量を無駄なく活用できる。
初期費用が安い。
装置の移動が簡単。
一つの作動単位が、SRCなので、個別で稼働させ、利用することが出来る。
塩害にも反射式よりも強い。風に強い。外形が竹筒を斜めに切断したような形状のため、風を受け流すことが出来る。稼働中の危険を避けるための、侵入制限領域が、反射式に比べると格段に小さい。反射式太陽炉の場合、広大な敷地全てに作業員が入ることが出来なくなるが、本願方式の場合、各個別の装置の、二次レンズと焦点の間以外は、遮光保護具を使用すれば、安全に作業が出来る。エネルギー利用において、生産と消費のギャップを埋めるSRC、例えば、昼と夜、夏と冬、晴天と荒天、消費地と発電地とのギャップを越えることができる。離島や、過疎地で、エネルギーを生産し、消費地に運ぶことができる
ヘリオスタットの反射鏡は太陽光を集光タワーに反射する設計のため、ヘリオスタットの集光タワーの南側は、空き地となることが多いので、ヘリオスタット運転用のエネルギーを提供する装置として、非常用装置のエネルギー源としてSRCを設置することもできる。
追従効果が高い、ヘリオスタットは、太陽を追尾した後、集光タワーの焦点部に正確に当てなければならないため、構造、制御が複雑になるが、本願発明は、太陽や、擬似太陽を正確に追尾するだけなので、構造制御が簡単になる。
使用する設置面積当たりの発電効率が高い。
複数焦点の場合、単焦点の場合より、より高精度なエネルギー利用が出来る。
海上型コンテナーに密集実装し、車両、輸送機器で移動可能な屈折集光方式太陽炉である。
装置が重いために、自重で安定して設置出来る。
高さが最小3m程度なため、30m以上の高さとなる集光タワーより、保守が楽である。
装置の高さが一般的な民家の1階より低いので、周囲の風景に溶け込みやすい。筍型の様態のモックアップを示す。自然は豊かながら、エネルギー入手が困難となりつつある農村部で、多目的太陽炉として設置した例です。
外套部は、目立たない茶色としましたが、デジタル迷彩の緑も相応しいようです。赤色のエントリープラグ反応部に集光されています。SRCを製作するのに、必要な材料もエネルギーも潤沢に存在し、枯渇の心配もほとんど考慮しないでよい。
各家庭において安全な熱源を持つことにより、災害等が起きても安心である。
他の出願でも、簡単に紫外線照射と記載されているが、現在の技術では、高エネルギーの紫外線を、少ない電力で発生させるのは容易ではない。本願発明の大きな特長が、極めて少ない電力で、紫外線を出すことが出来る点である。
SRCの欠点は重い為、屋根などに設置することが難しいが、RC構造の建物なら、屋根設置も多少可能で。SRCで焦点に集めた太陽光を、先端部の太陽光(直接)励起レーザ装置で高エネルギーレーザ光を発生させ、紫外線レーザ光を照明器具内のCL_MS素子に照射し、事務所等の照明用白色光を得ることが出来る。
発明者が商品化したスマートインバーターが利用できる。
雰囲気光のような、変動の激しいエネルギーの低い太陽光発電には、発明者が商品化したOPTUSEによる、太陽電池での発電が好適である。
太陽炉の使用は偉大な先達が、様々に取り組んで来た技術であり、その知見の上に少しでも新たなる技術を本願により実体化させたいものである。

Claims (5)

  1. 旋回可能な台座と、
    台座上に仰角が可変に支持された屈折媒体と、
    前記屈折媒体を通過した太陽光を受けて太陽光エネルギーを、異なる波長の光エネルギー、熱エネルギー、機械的エネルギー、または電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換要素とを備え、
    前記屈折媒体は、平行に入射する光線を光軸に沿った複数の焦点に分散させて集光することを特徴とする、屈折集光エネルギー変換システム。
  2. 前記屈折媒体は、直径が2.4〜4mの凸レンズの形状を有する、請求項1の屈折集光エネルギー変換システム。
  3. 前記エネルギー変換要素が、前記屈折媒体の光軸に沿った焦点位置に配置されることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の屈折集光エネルギー変換システム。
  4. 前記エネルギー変換要素が、レーザ装置、スターリングエンジン、人工光合成装置、プラズマ化学炉、タービン発電システム、温水製造装置、温風製造装置、太陽電池のいずれかから選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の屈折集光エネルギー変換システム。
  5. 異なるエネルギー変換形式を使用する複数の前記エネルギー変換要素を備え、前記複数のエネルギー変換要素を生成するべきエネルギーに応じて交換するための手段を備える、請求項1〜4のいずれか1項の記載のエネルギー変換システム。
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