JP2016039963A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】演出制御ユニット510のCGROM516には、客待ち演出に用いられる複数のデモ画像データ(客待ち画像データ)として、通常デモ画像データD1と専用デモ画像データD2という2種類のデモ画像データを持つ。演出制御ユニット510は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信することで計測が開始される経過時間がタイムアップ時間の場合(S3705でYes)、ONになっている計測フラグをOFFにする(S3703、S3704でYes、S3706)。その後、発射球検出装置による発射球検出があるか否かを判断し(S3707)、発射球検出がない場合(S3707でNo)、客待ち通常演出コマンドをセットする(S3708)。一方、発射球検出がある場合(S3707でYes)、客待ち専用演出コマンドをセットする(S3709)。
【選択図】図37
Description
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159(図28の(b)参照)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
なお、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する制御を行う。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAMと、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)と、を備えている。なお、演出制御部300の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
この電力制御スイッチ330は、外部から操作可能な操作部を有して、ホールにおいて設定可能としても良く、また、特定の条件に応じて節電制御を行うようなスイッチとしても良い。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。なお、画像/音響制御部310の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROMには、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
画像/音響制御部310の図示しないROMには、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。画像/音響制御部310の図示しないCPUは、ROMに記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320の図示しないROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。ランプ制御部320の図示しないCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320の図示しないROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部の図示しないCPUは、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄変動制御部237は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。同図を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の乱数取得部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄判定部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、遊技制御部200は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、遊技制御部200は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のステップ902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の判定(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の判定の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の判定の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の判定の構成例、図17(d)には当たり乱数の判定の構成例が、それぞれ示されている。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM(不図示)に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM(不図示)にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM(不図示)にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。何れの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM(不図示)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM(不図示)に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM(不図示)から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM(不図示)にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM(不図示)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM(不図示)にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM(不図示)から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM(不図示)にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM(不図示)から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM(不図示)にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2403)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM(不図示)において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、演出制御部300は、RAM(不図示)に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
図27は、演出制御ユニットのハードウェア構成を示す図である。
図27に示す演出制御ユニット510は、図3に示した演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320に対応している。図示の例では、演出制御ユニット510は、演出制御基板510aとランプ制御基板510bとを接続して構成される。演出制御基板510aは、図3に示した演出制御部300および画像/音響制御部310の機能を実現する。ランプ制御基板510bは、図3に示したランプ制御部320の機能を実現する。
次に、演出制御ユニット510の動作について説明する。
パチンコ遊技機100において遊技が行われると、主制御基板(遊技制御部200)から演出制御ユニット510の演出制御基板510aへ、遊技状態を示すコマンドが定期的に送信される。演出制御基板510aがこのコマンドを受信すると、まず、シスコン511が、受信コマンドからパチンコ遊技機100の遊技状態の情報を取得し、大当たり遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態等の遊技状態に応じて、実行する演出を設定する。そして、シスコン511(演出制御部300)は、設定した演出の実行を指示するコマンドを演出制御CPU513(画像/音響制御部310)およびランプ制御基板510bのランプ制御CPU524(ランプ制御部320)に送る。
VDP515は、演出制御CPU513の指示に基づいて、CGROM516から演出に用いる画像のデータを読み出す。そして、読み出したデータからビットマップ画像等の画像データを生成し、LCDI/F522を介してLCD528へ出力する。
音IC517は、演出制御CPU513の指示に基づいて、音データROM519から演出に用いる音声のデータを音データRAM518へ読み込む。そして、音データRAM518からデータを読み出し、音声駆動基板I/F523を介して音声駆動基板529へ出力する。音声駆動基板529は、演出制御基板510aから受信したデータをアナログ信号に変換してスピーカ156(図1または図3参照)へ送信し、楽曲や効果音、音声等を出力させる。
次に、パチンコ遊技機100の枠部材150の構成について説明する。
図28は、枠部材150の構成を説明する斜視図であり、(a)は、遊技盤保持枠22を開けた状態を示す図であり、(b)は、透明板保持枠21を遊技盤保持枠22に対して回転させて開けた状態を示す図である。
図28に示すように、枠部材150は、縦長の所謂フレーム構造である枠部材本体としての外枠10と、外枠10に開閉自在に装着される前面枠(内枠)20と、を備えている。
外枠10は、4つの金属製の枠部材である右縦枠部材11、左縦枠部材12、上横枠部材13および下横枠部材14と、外枠10の四隅に位置し、隣り合う枠部材を相互に連結する角部材15とを有する。
そして、図28の(a)に示すように、閉めた状態の透明板保持枠21および遊技盤保持枠22を一体で外枠10に対して回転させて開けることが可能である。また、同図の(b)に示すように、透明板保持枠21および遊技盤保持枠22を閉めた状態において、遊技盤保持枠22を単独で外枠10および遊技盤保持枠22に対して回転させて開けることが可能である。
なお、前面枠20の遊技盤保持枠22には、外枠10の右縦枠部材11と係合して前面枠20が開かないように施錠するための施錠部材23,24,25が設けられている。この施錠部材23,24,25は、パチンコ遊技機100の正面側に配設されている不図示の鍵穴に不図示の鍵を差し込んで所定の方向に回転することで、連動して施錠動作および開錠動作を行う。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う払出制御部が構成された払出制御基板(不図示)と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット555と、が枠部材150の前面枠20に配設されている。
続いて、パチンコ遊技機100が備える発射ユニットについて図28の(b)、図29および図30を用いて説明する。ここにいう発射ユニットは、遊技者がハンドル151(図1参照)に触れてレバー152(同図参照)を操作したことを検知すると、レバー152の操作角度に対応する打球力で皿153(図2の(b)または図29の(a)参照)の遊技球を発射する等の機能を果たすものである。
図28の(b)に示すように、発射ユニットは、透明板保持枠21に取り付けられた球送り装置30と、遊技盤保持枠22に取り付けられた発射装置40と、を備えている。なお、発射ユニットは、透明板保持枠21に取り付けられた上述のハンドル151、レバー152(図1参照)および皿153(図2の(b)または図29の(a)参照)をさらに備えている。
図29は、発射ユニットの構成を説明する図である。同図の(a)は、透明板保持枠21の概略右側面図であり、球送り装置30を斜線で図示する。同図の(b)は、発射装置40を拡大して示す斜視図である。
同図の(a)に示すように、発射ユニットは、皿153の遊技球を一列に整列する球通路レール163をさらに備えている。この球通路レール163は、整列した遊技球を球送り装置30の入り口30aに供給する。
球送り装置30の入り口30aは、球通路レール163に近接する球送り装置30の面に形成され、また、出口30bは、発射装置40に近接する球送り装置30の面に形成されている。言い換えると、入り口30aが形成されている面と出口30bが形成されている面とは、互いに反対側に位置する。
なお、本実施の形態では、皿153(図2の(b)も参照)は、透明板保持枠21に保持される構成を採用するが、透明板保持枠21に保持されない構成例も考えられる。
発射装置40は、図29の(b)に示すように、球送り装置30から遊技球が供給される発射レール41を備えている。この発射レール41は、遊技球が乗る上面が横断面でM字状になるように形成されている。発射レール41は、水平面に対して傾斜するように配設されている。発射された遊技球は、傾斜する発射レール41を駆け上がるように進み、レール部材60,70(図1または図31の(a)参照)により形成される通路を上昇していく。
なお、発射装置40において、遊技球は、発射レール41の下端から上端の方向に発射される。すなわち、発射レール41の発射の方向は、下端から上端へ向かう方向である。
遊技盤保持枠22側にて発射される遊技球は、発射レール41から接続レール42およびレール部材70を通って遊技盤110の遊技領域111へと進む。
図30に示すように、発射装置40は、上述の発射レール41および接続レール42のほかに、回転可能な打球槌43と、打球槌43に回転させる駆動源としてのロータリーソレノイド44と、をさらに備えている。また、発射装置40は、打球槌43の回転範囲を規制するストッパ45,46と、打球槌43を所定位置に保持するためのマグネット47と、を備えている。球送り装置30から供給された遊技球は、発射レール41における発射位置40aに停止する。なお、発射位置40aは、マグネット47の下側部分が傾斜して発射レール41との離間距離が遊技球の直径よりも小さくなることにより形成されている。
ロータリーソレノイド44は、不図示の制御回路からのパルスに応答して打球槌43を回転させる。すなわち、ロータリーソレノイド44通電時には、図30の(b)に示すように、打球槌43がストッパ46に接する位置まで回転することで、槌先端部43bで発射レール41の遊技球を打球し、遊技球は発射位置40a(図30の(a)参照)にて発射される。発射装置40は、かかる発射機構により、上述したように1分間に例えば100個を電動発射可能である。
付言すると、打球槌43による打球後にはロータリーソレノイド44の回転トルクが消失する。そして、打球槌43は、打球槌43がストッパ46に衝突した反動および打球槌43の自重によって逆方向に回転し、ストッパ45に接して停止する。
次に、本実施の形態に係る遊技盤110は、遊技盤本体50を有する。この本実施の形態に係る遊技盤本体50は、ベニヤ(合板、木)製ではなく、光を透過する樹脂製の板状部材であり、透明遊技板である。より詳しくは、遊技盤本体50は、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるものであり、ポリカーボネート(PC)製である。すなわち、本実施の形態に係る遊技盤本体50は、凹凸形状や切欠き形状を切削する工程を省略することが可能であり、このために、凹凸形状や切欠き形状の端面が磨りガラス状に形成されない。
また、本実施の形態に係る遊技盤本体50を、樹脂製部材を接着剤で互いに貼り合わせることで構成する場合にも適用することが考えられる。
図31および図32は、遊技盤本体50の構成を説明する図である。図31の(a)は正面図、(b)は底面図である。図32は背面図である。なお、説明の便宜のためにレール部材60,70を実線で示している。
図31および図32に示すように、遊技盤本体50は、前面50aにレール部材60を取り付けるのに用いられる6つの取り付け穴を備え、また、前面50aにレール部材70を取り付けるのに用いられる7つの取り付け穴を備えている。そして、6つの取り付け穴の各々に固定ピン61〜66が圧入されることで、レール部材(内レール)60が遊技盤本体50に取り付けられる。また、7つの取り付け穴の各々に固定ピン71〜77が圧入されることで、レール部材(外レール)70が遊技盤本体50に取り付けられる。
なお、遊技盤本体50の左上の位置にレールガイド(不図示)が取り付けられる。より具体的には、たわませて湾曲形状のレール部材(外側レール)70の外側(遊技領域111の外側)に、レールガイド(不図示)が配設される。
また、樹脂製の遊技盤本体50の厚さTは、ベニヤ製の遊技盤の厚さと同じであり、19mmである。このため、本実施の形態では、枠部材150、より具体的には遊技盤保持枠22の共用化を図ることが可能である。
また、板厚t1に形成された遊技盤本体50の部分55を設けることにより、遊技盤本体50に取り付けられる各種役物等がなるべく前面50a寄りに位置することになる。このため、遊技盤本体50の後面50bのスペースをより広く確保することが可能になり、各種の機構部品等の設計条件を緩和することが可能になる。
なお、後面50bの部分55は、遊技くぎを取り付けるために必要な厚さを確保すべく、それ以外の後面50bの部分56の板厚t2よりも厚い板厚t1を採用している。
次に、発射ユニットによる遊技球の発射を検出するための装置(発射球検出装置)80について説明する。
図33は、発射球検出装置80を説明する図であり、遊技盤本体50の前面50a側(図31の(a)参照)から見た概略正面図である。
ここにいう発射球検出装置80は、図33に示すように、遊技領域111(図1参照)に向けて進む遊技球を検出する検出部81と、検出部81の検出結果を基に、演出面にそれを反映させるか否かを判断する上述の演出制御ユニット510と、を含んで構成される。
かかる検出部81として、遊技球を無接触で検出する近接センサを用いることができるが、他の形式のセンサを用いることも考えられる。
付言すると、本実施の形態における検出部81は、発射されて遊技領域111に向かう遊技球を検出する一方で、発射されたものの遊技領域111に至らずに戻ってくる遊技球(戻り球、ファール球)を検出しない位置(いわゆる一方向検出の位置)に配設されている。
こうして、検出部81は、遊技領域111に向けて発射した遊技球を遊技領域111に入る前に検出し、その検出結果を演出制御ユニット510に送信する。
このようなファール球の場合に切り替え制御に反映させない構成として、発射された遊技球が遊技領域111へ入る入り口の位置(レール部材60の上端位置(図1または図31参照))に設けられ遊技球が逆戻りしないように作用する所謂バックストップの動きを検出部81で検出する例が考えられる。
例えば、遊技盤110の盤面に向けて一の発射台から発射された遊技球が一の発射台に帰って再び盤面に向けて発射可能になるように遊技球を循環して搬送する循環経路を有する遊技機ないし遊技機ユニットである。このような遊技機の場合には、遊技領域111の入り口に検出部81を配置する構成例を採用することができる。
上述したように、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、発射球検出装置80(図33参照)により、遊技者による遊技球の発射行為に関する検出を行う。そして、かかる検出結果は、各種演出の制御に用いられ得る。
ここにいう各種演出としては、例えば節電制御に関連する演出や、入球に基づく演出以外の演出などを挙げることができる。
まず、第1の実施の形態について図34および図35を用いて説明する。この第1の実施の形態は、複合的な演出を実行するための電力を状況に応じて節電する制御に関するものである。
すなわち、演出制御部300に信号出力する電力制御スイッチ330(図3参照)は、例えば、通常の電力消費量で演出のための動作を行う通常モードと、通常モードよりも少ない電力消費量で演出のための動作を行う省電力モード(節電モード)と、の切り替え制御を演出制御部300が行うためのものである。また、このような切り替え制御は、発射球検出装置80の検出部81(図33参照)の検出結果を基に行われる。
より詳細には、演出制御部300は、電力制御スイッチ330(図3参照)からの信号が通常モードと省電力モードへの切り替えることである場合、通常モードと省電力モードとの間における切り替えを検出部81の検出結果も用いて行う。
そして、第1の実施の形態では、省電力モードから通常モードに移行するタイミングすなわち省電力モードを解除するタイミングについてのものである。
第1の実施の形態によるパチンコ遊技機100は、演出に用いられる装置(演出装置)として、画像表示部114、スピーカ156、可動役物115、盤ランプ116および枠ランプ157(図1または図3参照)を備えている。これらの演出装置は、いずれも電力の供給を受けて作動する。
そして、上述の電力制御スイッチ330(図3参照)からの信号および上述の検出部81の検出結果を基に、演出装置に供給される電力が制御される。
同図に示す電力制御装置90は、電力供給部91と、電力制御部92とを備え、演出装置に電力を供給する。ここで、電力供給部91は、例えば、演出制御部300、画像/音響制御部310およびランプ制御部320に電力を供給する電源(不図示)とすることができる。
電力制御部92は、各演出装置を制御する各制御CPUにより構成することができる。具体的には、画像表示部114およびスピーカ156に供給される電力は、画像/音響制御部310により制御され、可動役物115、盤ランプ116および枠ランプ157に供給される電力は、ランプ制御部320により制御される。このような電力制御部92は、各種の演出装置による演出を抑制する。
なお、省電力モードでは、通常モードよりも少ない電力消費量で演出のための動作が行われるが、省電力モードでの動作中において常時、演出装置への電力供給量を低下させるとは限らない。例えば、パチンコ遊技機100が客待ち状態である時に行われる客待ち演出等のように、遊技者の気分を煽る演出ではない場合に限定して演出装置への電力供給量を抑制するように制御しても良い。これらの設定は、パチンコ遊技機100の機種ごとに適宜行うことができる。
次に、省電力モードから通常モードへ移行する処理すなわち省電力モードを解除する処理である省電力モード解除処理について説明する。
なお、省電力モードは、客待ち演出が所定時間継続して行われるときに移行するモードであり、演出装置(図34参照)の消費電力が低減される。
かかる客待ち演出は、客待ちコマンド受信処理にてセットされる客待ち演出コマンド(ステップ2507参照)によって実行されるものであり、例えば客待ち画像(デモ画像)が画像表示部114(図3参照)ないしLCD528(図27参照)に表示される。そして、客待ち演出コマンドは、入球に対応する所定処理を行っていない状態が所定時間経過すると、セットされる。ここにいう所定処理を行っていない状態とは、大当たり中でなく、抽選による図柄変動中でもなく、保留球もない状態をいう。
同図に示す処理例では、まず電力制御装置90の電力制御部92(図34参照)は、省電力モード中であるか否かを判断する(ステップ3501)。省電力中である場合(ステップ3501でYes)、次に入球があるか否かを判断する(ステップ3502)。
なお、かかる入球については、第1始動口スイッチ211等の各種スイッチの検出結果を通知する遊技制御部200からのコマンドにより電力制御部92が確認できる。
なお、省電力モード中でない場合(ステップ3501でNo)にも、モード復帰処理を終了する。
この発射球の検出は、上述の発射球検出装置80(図33参照)から送信されるコマンドないし情報を基に判断される。
このように、省電力モード中に入球がない場合であっても発射球検出があれば、省電力モードを解除し、通常モードでの演出が行われる。これにより、入球があるまで省電力モードのままになるという事態が回避され、省電力モード下で遊技球を打ち続けることになるという遊技者が快く感じ難い場面を回避することが可能になる。
例えば、省電力モード時に発射球が検出されると、通常モードに移行すると共に客待ち演出を終了するという応用例が考えられる。また、客待ち演出時に発射球検出があると、客待ち演出を終了する応用例も考えられる。
次に、第1の実施の形態が有する意義について改めて説明する。
例えば照明等を抑える等の制御により消費電力を低減させる省電力モードを備える遊技台(パチンコ遊技機100)において、省電力モードを解除するタイミングとしては、入賞時またはゲート通過時とすること(入球検出時)が考えられ、そのような機種が存在する。また、ハンドル151(図1参照)に触れたことを検出するタイミング(タッチセンサ検出時)で省電力モードを解除したり、遊技者が遊技台の前にいることないし椅子に座ったことを検出するタイミング(人感センサ検出時)で省電力モードを解除したりする制御例も考えられる。
しかしながら、解除タイミングを入球検出時とする場合、遊技者が遊技球の発射を開始した後に何らかの理由で入球しないときには、照明が抑えられた省電力モードのままである。そのような状況で遊技球を発射し続けることは、遊技者にとって好ましくなく、かえって遊技者に不要なストレスを与えてしまいかねない。すなわち、遊技者は、発射中の遊技台に対する遊技の継続意思を喪失し他台に移ったり、遊技に対する楽しみを期待してホール店にやって来たものの早々とホール店を後にしたりする行動をとってしまうという懸念がある。このように、入球検出時に省電力モードを解除する場合には、遊技者の遊技意欲を低減させてしまうおそれがある。
また、タッチセンサ検出時とする場合、実際に遊技球を発射する前の段階で省電力モードを解除すると、遊技球が皿に投入されていないときには遊技球が発射されないことから、省電力モードを解除しなくても済む場面であるといえる。また、人感センサ検出時とする場合、遊技台の状態を確認するために遊技台の前に立ち止まったり椅子に座ったりするときにも省電力モードが解除されてしまう。すなわち、タッチセンサ検出時や人感センサ検出時に省電力モードを解除する制御を採用すると、省電力モードによる節電効果を十分に得られないことが予想される。
画像表示部114、スピーカ156、枠ランプ157、盤ランプ116および可動役物115(図1、図3または図34参照)は、演出手段の一例である。
発射球検出装置80の検出部81(図33または図34参照)は、検出手段の一例である。電力制御装置90の電力制御部92(図34参照)すなわち演出制御ユニット510の演出制御CPU513およびランプ制御CPU524(図27または図33参照)は、抑制手段の一例であり、解除手段の一例である。
すなわち、第1の実施の形態では、省電力モードから通常モードへの移行タイミングは、入球を検出した場合のほか、発射球を検出した場合も含まれる。したがって、遊技球の発射を開始したものの入球がない場面であっても、省電力モードが解除され、遊技者の遊技意欲の低減を図ることが可能になる。
また、遊技球の発射まではなく、実際に遊技球を発射するタイミングで通常モードに復帰するので、不要な省電力モードの解除を回避でき、節電効果を十分に得ることが可能になる。
さらには、発射球検出装置80の検出部81は接続レール42およびレール部材60,70により形成される遊技領域111に向かう通り道に配設されていることから(図33参照)、遊技球の発射を、遊技球が遊技領域111(図1参照)に入る前に検出することから、早期の通常モード復帰が可能になり、遊技者の遊技に対する高揚感をより高めることが可能になる。
次に、第2の実施の形態について図36を用いて説明する。この第2の実施の形態は、通常モードから省電力モードに移行するタイミングについてのものである。
なお、第2の実施の形態は、複合的な演出を実行するための電力を状況に応じて節電する制御に関するものである点で第1の実施の形態と共通するものの、通常モードから省電力モードへの移行タイミングに関するものである点で、省電力モードから通常モードへの移行タイミングに関する第1の実施の形態と相違する。
第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、電力制御装置90(図34参照)を備えている。
図36は、第2の実施の形態に係る省電力モード移行処理を説明するフローチャートである。
同図に示す処理例では、電力制御装置90の電力制御部92(図34参照)は、客待ち演出中であるか否かを調べる(ステップ3601)。かかる客待ち演出は、客待ちコマンドセット(ステップ2507参照)を契機に行われるものである。
なお、客待ち演出コマンドがRAM(不図示)にセットされていない場合(ステップ3602でNo)、省電力モード移行処理を終了する。
タイムアップしている場合(ステップ3604でYes)、次に、発射球検出があるか否かを判断する(ステップ3605)。すなわち、客待ち演出が実行されている場合にも、遊技球が発射されていることも想定されることから、発射球検出の有無についての判断を行う。
なお、ステップ3605の発射球検出は、第1の実施の形態における省電力モード解除処理のステップ3504と同じ内容である。
このような省電力モードに移行させない制御により、客待ち演出中に入球がない場合であっても遊技球を発射していれば、省電力モードに移行しない。
例えば、客待ち演出時に発射球が検出されると、客待ち演出を終了する応用例も考えられる。また、客待ち演出前の段階で発射球検出があると、客待ち演出の開始を留保する応用例も考えられる。
次に、第2の実施の形態が有する意義について改めて説明する。
遊技が行われていない状態が継続すると遊技中でないことを示す客待ち演出を開始する遊技台において、客待ち演出が所定時間行われると、消費電力を低減させるための省電力モードに移行するものがある。そして、客待ち演出中に遊技が開始されると客待ち演出が終了し、また、省電力モード中に遊技が開始されると省電力モードが解除される。
このような機種で遊技を行う場合、遊技者は遊技球を発射し続けているものの、遊技台では遊技が行われていない状態であると判断されることがあり得る。そのような場合には、残念ながら客待ち演出が開始されてしまう。その後、客待ち演出の開始後にも遊技者が遊技球を発射し続けているとき、遊技台は、まだ遊技が行われていない状態が継続していると判断されると、今度は省電力モードに移行してしまう。
そのような省電力モードは、節電意識の高い昨今では遊技台以外の種々の機器にも導入され、なじみあるものである。しかしながら、遊技者からすると、遊技球の発射を止めていないのに一方的に客待ち演出を実行し、さらには例えば遊技台の照明が暗くなるという遊技台の振る舞いは、遊技を継続する意欲や高揚感を低下させたり、遊技台に対するイメージを悪化させたりする可能性が高いと予想される。
画像表示部114、スピーカ156、枠ランプ157、盤ランプ116および可動役物115(図1、図3または図34参照)は、演出手段の一例である。
発射球検出装置80の検出部81(図33または図34参照)は、検出手段の一例である。電力制御装置90の電力制御部92(図34参照)すなわち演出制御ユニット510の演出制御CPU513およびランプ制御CPU524(図27または図33参照)は、抑制手段の一例であり、保留手段の一例である。
すなわち、第2の実施の形態では、通常モードから省電力モードへの移行は、客待ち状態が所定時間継続する場合であっても、発射球を検出すると留保される。したがって、球技球を発射し続けている場面では省電力モードに移行しなくなり、節電効果が低下するものの、遊技者の遊技意欲の低減等を図ることが可能になる。
次に、第3の実施の形態について図37を用いて説明する。第3の実施の形態は、客待ち演出ないしデモ画面についてのものである。
なお、第3の実施の形態は、第1の実施の形態および第2の実施の形態が備える発射球検出装置80(図33参照)、電力制御スイッチ330(図3参照)および電力制御装置90(図34参照)を備える構成であるが、電力制御スイッチ330および電力制御装置90を備えない構成例とすることもできる。すなわち、第3の実施の形態では、通常モードと省電力モードとの間の移行制御を行う例(第1の実施の形態または第2の実施の形態を参照)のほか、かかる移行制御を行わない例も考えられる。
図37の(a)に示すように、演出制御ユニット510のCGROM516(図27参照)には、客待ち演出に用いられる複数のデモ画像データ(客待ち画像データ)を含む各種データが格納されている。すなわち、CGROM516は、通常デモ画像データD1と専用デモ画像データD2という2種類のデモ画像データを持つ。
客待ち演出では、通常デモ画像データD1と専用デモ画像データD2のいずれか一が用いられる制御例のほか、専用デモ画像データD2が通常デモ画像データD1と共に用いられる制御例も考えられる。言い換えると、客待ち演出を、専用デモ画像データD2が用いられない場合(第1の客待ち演出)と専用デモ画像データD2が用いられる場合(第2の客待ち演出)とに分類することができる。
なお、図37の(b)に示す客待ちコマンド受信処理は、上述した客待ちコマンド受信処理(図25参照)に代えて行われるものである。そして、図37の(b)に示すステップ3701〜3706は、上述のステップ2501〜2506(図25参照)に対応するものであることから、その説明を省略することがある。
そして、タイムアップの場合(ステップ3705でYes)、シスコン511は、ONになっている計測フラグをOFFにする(ステップ3703、ステップ3704でYes、ステップ3706)。
発射球検出がない場合(ステップ3707でNo)、シスコン511は、客待ち通常演出コマンドをセットする(ステップ3708)。一方、発射球検出がある場合(ステップ3707でYes)、客待ち専用演出コマンドをセットする(ステップ3709)。このように、客待ち通常演出コマンドまたは客待ち専用演出コマンドをセットすると、客待ちコマンド受信処理を終了する。
なお、計測フラグがONでない場合(ステップ3704でNo)およびタイムアップしていない場合(ステップ3705でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
また、ここにいう客待ち専用演出コマンドとは、専用デモ画像データD2を用いて客待ち演出を実行するという命令をいい、専用デモ画像データD2を用いる場合のほか、専用デモ画像データD2を通常デモ画像データD1と共に用いる場合も含まれる。すなわち、客待ち専用演出コマンドにより、上述した第2の客待ち演出が実行される。
さらに説明すると、第3の実施の形態では、客待ち通常演出コマンドによる演出と客待ち専用演出コマンドによる演出との違いを、画像表示部114に表示される画像としているが、他の演出の違いとすることも考えられる。例えば、スピーカ156からの音響演出や、枠ランプ157ないし盤ランプ116による発光演出、可動役物115による動きないし発光の演出等の演出態様である。また、小型表示器(不図示)を備える場合には、画像表示部114では、客待ち通常演出コマンドによる演出と客待ち専用演出コマンドによる演出とで異ならないものの、小型表示器(不図示)での演出が異なる演出態様も考えられる。
次に、第3の実施の形態が有する意義について改めて説明する。
遊技が行われていない状態が継続すると遊技中でないことを示す客待ち演出を開始する遊技台では、所定時間の入賞がないと客待ち状態になり、デモ画面に移行する。すなわち、遊技球が発射されているか発射されていないかを問わず、入賞がしばらくない場合には客待ち演出が開始される。しかしながら、遊技者が遊技球を発射して遊技をしている状況で客待ち演出が開始されるのは、遊技球の減少に耐えている遊技者の遊技意欲を減退させ、遊技に対する集中力が低下してしまう可能性が高いと予想される。
また、他の構成は、遊技領域111を流下する遊技球の入球に対応して所定の処理を行う遊技機100であって、前記入球により抽選を行う抽選手段234,232と、前記抽選手段234,232による抽選の結果を図柄の変動および停止の表示態様で表示する表示手段114と、前記入球に対応する前記所定の処理を行っていない状態が継続しているか否かを判定する判定手段511,512と、前記遊技領域111に向けて発射した遊技球を当該遊技領域111に入る前に検出する検出手段81と、前記判定手段511,512により前記状態が継続していると判定される場合に、前記検出手段81による検出がなければ遊技中でないことを示す第1画像D1を前記表示手段114に表示し、当該検出があれば当該第1画像D1とは異なる第2画像D2を当該表示手段114に表示する制御を行う制御手段511,512と、を備えることを特徴とするものである。
特別図柄判定部234および普通図柄判定部232(図4参照)は、抽選手段の一例である。画像表示部114(図1または図3参照)は表示手段の一例である。演出制御ユニット510のシスコン511および制御ROM512(図27参照)は、判定手段の一例であり、制御手段の一例である。
発射球検出装置80の検出部81(図33または図34参照)は、検出手段の一例である。
演出制御ユニット510のCGROM516(図27参照)は保持手段の一例である。通常デモ画像データD1(図37の(a)参照)による画像は、第1画像の一例であり、専用デモ画像データD2(同図の(a)参照)による画像を含む画像は、第2画像の一例である。
すなわち、第3の実施の形態では、客待ち演出を、遊技球発射がある場合とない場合とで互いに異なる内容としている。言い換えると、遊技球発射がない場合の客待ち演出は、従来のものである一方で、遊技球発射がある場合の客待ち演出は、従来のものとは異なる専用画像(図37の(a)に示す専用デモ画像データD2)を用いるものとする。これにより、遊技球を打ち続けているにもかかわらず開始される客待ち演出が通常のものではないことから、遊技意欲の低減や遊技に対する集中力の低下を防止することが可能になる。
100…パチンコ遊技機(遊技機)
111…遊技領域(遊技領域)
114…画像表示部(演出手段)
115…可動役物(演出手段)
116…盤ランプ(演出手段)
156…スピーカ(演出手段)
157…枠ランプ(演出手段)
510…演出制御ユニット(移行手段)
Claims (1)
- 遊技領域を流下する遊技球で遊技を行う遊技機であって、
演出を行う演出手段と、
所定の条件を満たすと前記演出手段による演出を、客待ち状態の場合に行われる客待ち演出に移行する移行手段と、
前記遊技領域に向けて発射した遊技球を当該遊技領域に入る前に検出する検出手段と、
を備え、
前記演出手段は、前記移行手段により移行されている場合に前記検出手段による検出があると、前記客待ち演出とは異なる専用演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
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