JP2016038927A - データストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法 - Google Patents
データストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】単一の再生ヘッドで複数のトラックの記録データを同時に読出しトラック数に比例する高速なデータ転送速度で復号可能なデータストレージ装置等を提供する。
【解決手段】データストレージ装置は、複数のトラックそれぞれにデータを記録する記録ヘッドと、記録媒体と、隣接する複数の記録トラックの幅の和に略等しい幅の再生ヘッドと、複数のトラックのデータを再生ヘッドにより同時に読出して得られた信号を処理するデータ処理部(再生用データ処理部)とを有する。記録媒体は隣接するトラックの1ビット分の記録ビット磁化がそれぞれヘッド移動方向に沿って最短磁化転移間隔に等しい1ビット分の記録磁化長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有し、データ処理部は再生ヘッドによる一括読出しトラックの磁化信号を加算した信号を基に各記録トラックの磁化情報データを分離して復号して高速データ転送レートを実現できる信号処理を行う。
【選択図】図1
【解決手段】データストレージ装置は、複数のトラックそれぞれにデータを記録する記録ヘッドと、記録媒体と、隣接する複数の記録トラックの幅の和に略等しい幅の再生ヘッドと、複数のトラックのデータを再生ヘッドにより同時に読出して得られた信号を処理するデータ処理部(再生用データ処理部)とを有する。記録媒体は隣接するトラックの1ビット分の記録ビット磁化がそれぞれヘッド移動方向に沿って最短磁化転移間隔に等しい1ビット分の記録磁化長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有し、データ処理部は再生ヘッドによる一括読出しトラックの磁化信号を加算した信号を基に各記録トラックの磁化情報データを分離して復号して高速データ転送レートを実現できる信号処理を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、データストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法に関し、特に、ハードディスク装置や磁気テープ装置などのデジタルデータの記録再生に用いるデータストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録再生方式などに関する。
これまでデータストレージ装置は、主として記録媒体上の単位面積当たりの記録ビット数である面記録密度の向上を性能規範として発展してきた。面記録密度は、ヘッド記録媒体走行方向の線密度とクロストラック方向の記録トラックの単位長さ当たりの密度であるトラック密度の積になる。これまで、線密度とトラック密度は両者とも概ね等しく増加し、互いにバランスのとれた進歩をしてきているが、近年にいたって、線密度の向上が技術的により難しくなってきており、記録トラック幅を狭めるトラック密度の向上の割合が増えている。
一方で、ハードディスク装置は、読み書きのデータ転送速度が高速であるほどデータ転送に要する時間が少なくて済むので、優れた性能を提供できる。
しかし、トラック密度に依存した面密度の向上では、ハードディスク装置として必要な記録容量は確保できるものの、データ転送速度が不十分な状況に陥る。これはハードディスク装置に限らず磁気テープ装置などにおいても同様の短所となる。
しかし、トラック密度に依存した面密度の向上では、ハードディスク装置として必要な記録容量は確保できるものの、データ転送速度が不十分な状況に陥る。これはハードディスク装置に限らず磁気テープ装置などにおいても同様の短所となる。
ところで、昨今のファイルサイズやデータ量の増大を背景にデータストレージ装置におけるデータ転送速度向上の要求は強い。記録される情報の巨大化のため、転送レートの向上がなければ情報アクセスに要する時間は長くなる一方であり、大量のデータを短時間で送受できる高速の記録再生、すなわちデータ転送の高速化が必須である。
データストレージ装置でのデータ転送速度は、線密度とヘッド媒体間相対速度の積で与えられるので、線密度は単に記録容量を増加させるだけでなく、データ転送の高速性を決める重要な性能因子である。特に、磁気ディスク装置においては、ヘッド媒体間相対速度は記録トラックの半径とディスク回転速度に比例するが、トラック径はディスクの大きさで決まり、ディスク回転数にも消費電力やディスク回転安定性の確保などから上限があって無暗に大きくすることができない。
しかし、この線密度の向上は、記録時の分解能制約やヘッドディスク間浮上量の短縮の限界、再生ヘッドの空間分解能の制約のために必ずしも容易に改善できないものである。
このため、近年では現状では改善がより容易なトラック密度を増加させて面記録密度を向上させる傾向にある。特に、記録時に記録ヘッドをトラック幅より狭い間隔で動かしてトラックの重ね書き記録を行うことで、広いトラック幅の記録ヘッドを用いて狭いトラック幅の記録を形成する瓦記録方式(Shingled magnetic recording)は高いトラック密度を得る典型的な手法である(例えば、非特許文献1参照)。
データストレージ装置でのデータ転送速度は、線密度とヘッド媒体間相対速度の積で与えられるので、線密度は単に記録容量を増加させるだけでなく、データ転送の高速性を決める重要な性能因子である。特に、磁気ディスク装置においては、ヘッド媒体間相対速度は記録トラックの半径とディスク回転速度に比例するが、トラック径はディスクの大きさで決まり、ディスク回転数にも消費電力やディスク回転安定性の確保などから上限があって無暗に大きくすることができない。
しかし、この線密度の向上は、記録時の分解能制約やヘッドディスク間浮上量の短縮の限界、再生ヘッドの空間分解能の制約のために必ずしも容易に改善できないものである。
このため、近年では現状では改善がより容易なトラック密度を増加させて面記録密度を向上させる傾向にある。特に、記録時に記録ヘッドをトラック幅より狭い間隔で動かしてトラックの重ね書き記録を行うことで、広いトラック幅の記録ヘッドを用いて狭いトラック幅の記録を形成する瓦記録方式(Shingled magnetic recording)は高いトラック密度を得る典型的な手法である(例えば、非特許文献1参照)。
Roger Wood, Mason Williams, Aleksandar Kavcic, and Jim Miles、"The Feasibility of Magnetic Recording at 10 Terabits Per Square Inch on Conventional Media"、IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS、FEBRUARY 2009、VOL.45、NO2、p.917-923
佐藤、村岡、中村、"多値パーシャルレスポンスによるマルチトラック一括再生方式"、日本応用磁気学会誌、supplement S2、1995、p.92-95
木川田、本多、大内、"隣接トラックに直交符号を用いた高トラック密度記録方式"、電子情報通信学会技術報告、1994、MR94-104
Y.Maruko, K.Miura, H.Muraoka、"Study of simultaneous readback of two shingled tracks、"ICAUMS2012/36th Conference on Magnetics in Japan、4pA-4、p.248
山本、三浦、青井、村岡、"シングル記録における隣接トラック重畳波形の線形性"、日本応用磁気学会誌、2011、第35巻、第5号、p.409-413
しかしながら、非特許文献1に記載された技術は、高い面記録密度で記録する技術であり、高面記録密度に記録されたデータを高速に読み出してデータ転送速度を高速化する技術ではない。
本願発明者は、もし、複数のトラックを同時に再生することができれば、データ転送速度をトラック数に比例して高速化できると考えた。
しかし、従来の技術においては、それぞれのトラックは独立して記録再生が行われ、同時に読み出すのは1つのトラックだけである。したがって、複数のトラックを同時に読み出すには、同時に再生できる複数の再生ヘッドが必要である。しかし、通常のトラック幅は数十ナノメートルと極めて狭く、再生ヘッドを近接して精度よく並べるのは容易ではない。
もし、単一の再生ヘッドを利用して複数のトラックの情報を一括再生してそれぞれを復号できれば、その再生ヘッドのトラック幅は概ね複数のディスクに記録されたトラック幅の和でよいので、極度に狭いトラック幅を形成する必要がなく再生ヘッドの作製上の利点もある。
もし、単一の再生ヘッドを利用して複数のトラックの情報を一括再生してそれぞれを復号できれば、その再生ヘッドのトラック幅は概ね複数のディスクに記録されたトラック幅の和でよいので、極度に狭いトラック幅を形成する必要がなく再生ヘッドの作製上の利点もある。
しかし、例えば、単純に、幅の広い再生ヘッドを用いて、複数のトラックに記録されている磁化に応じたデータを同時に一括再生することでデータ転送レートを増加させようとした場合、この複数のトラックに記録されたデータ(情報)が、読出時に加算されてしまう。これはITI(Inter Track Interference)とも呼ばれる、トラック間の強いクロストークノイズが混入していることになるので、本来の目的のトラックの信号品質が大きく損なわれて、そのままでは各時刻で複数のトラックの情報を読み出して分離して復号することができない。
例えば、各トラックの記録磁化によるデータ(信号)は垂直磁気記録ではディスク面に上向きあるいは下向きの2通りになる+1または−1であり、幅広の再生ヘッドにより2つのトラックの記録磁化によるデータを同時に読みだして得られる加算信号は、+1+1=+2,+1−1=0,−1+1=0,−1−1=−2の4通りのいずれかである。このため、幅広の再生ヘッドにより2つのトラックの記録磁化を読み出して得られた加算信号が0(ゼロ)の場合、どちらのトラックが+1でどちらが−1かが区別できず、復号不能になる。
例えば、各トラックの記録磁化によるデータ(信号)は垂直磁気記録ではディスク面に上向きあるいは下向きの2通りになる+1または−1であり、幅広の再生ヘッドにより2つのトラックの記録磁化によるデータを同時に読みだして得られる加算信号は、+1+1=+2,+1−1=0,−1+1=0,−1−1=−2の4通りのいずれかである。このため、幅広の再生ヘッドにより2つのトラックの記録磁化を読み出して得られた加算信号が0(ゼロ)の場合、どちらのトラックが+1でどちらが−1かが区別できず、復号不能になる。
これまでに、1つの再生ヘッドで2つのトラックを同時に再生して復号するために、再生ヘッドの分解能では読み出せない、極めて高い線密度で+1と−1の磁化を交互に細かく形成して等価的なゼロ磁化レベルを導入する提案がなされている(例えば、非特許文献2参照)。
等価的なゼロ磁化の導入により1つのトラック当たりで3通りの磁化レベルを利用できれば、+1+1=2、+1+0=+1、0+0=0、−1+0=−1、−1−1=−2、の5通りの加算後の信号レベルの組合せが可能になるので、ここから4通りを選択する多値記録によって2トラック単一再生ヘッド同時再生で4通り以上の記録磁化の組合せを可能にし、2ビットのデータを記録できるようにしている。
しかし、通常の記録において極限まで高線密度化した状態で、等価ゼロ磁化のために再生ヘッド分解能を上回る更に高い線密度記録で等価的なゼロ磁化を形成することは困難で広く実現されるに至らなかった。また、ゼロ磁化からのノイズが大きく、復号時のSN比が劣化する問題もあった。すなわち、ゼロ磁化を実現するにはゼロ磁化のための交互記録の高線密度を基準にして本来の線密度をより低い線密度に下げる必要があり、転送レート増加の利点はなかった。
等価的なゼロ磁化の導入により1つのトラック当たりで3通りの磁化レベルを利用できれば、+1+1=2、+1+0=+1、0+0=0、−1+0=−1、−1−1=−2、の5通りの加算後の信号レベルの組合せが可能になるので、ここから4通りを選択する多値記録によって2トラック単一再生ヘッド同時再生で4通り以上の記録磁化の組合せを可能にし、2ビットのデータを記録できるようにしている。
しかし、通常の記録において極限まで高線密度化した状態で、等価ゼロ磁化のために再生ヘッド分解能を上回る更に高い線密度記録で等価的なゼロ磁化を形成することは困難で広く実現されるに至らなかった。また、ゼロ磁化からのノイズが大きく、復号時のSN比が劣化する問題もあった。すなわち、ゼロ磁化を実現するにはゼロ磁化のための交互記録の高線密度を基準にして本来の線密度をより低い線密度に下げる必要があり、転送レート増加の利点はなかった。
また、直交符号を用いて記録磁化を形成すれば、読出し時に信号処理によって非目的トラックの情報を消すことができるので、2トラック単一再生ヘッド同時再生において、クロストークノイズを消して目的トラックのデータを分離復号する提案(例えば、非特許文献3参照)が知られている。しかし、この方法では、入力されたユーザデータ1ビットを記録するためにディスクでのビット磁化数が4ビット(ディスクに記録する符号で4シンボル)を要して符号化効率が劣る欠点があった。これは転送レートの面ではトラック当たり25%に低下することを意味しており、2トラック並列でも半分に低下してしまう実用上の欠点であった。
以上、従来の磁気記録方式において複数トラックのデータを単一ヘッドで加算して読み出し、単一トラック記録再生と同等の線密度で、加算信号からそれぞれのトラックのデータを分離復号して転送レートをトラック数に比例して増加させた記録再生を行うことはできなかった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、単一のヘッドで2つまたはそれ以上の複数のトラックに記録されているデータを同時に読み出して高速なデータ転送速度とし、且つ、データを高符号効率に復号すること、ディスクなどの記録媒体と再生ヘッドの相対速度を上げることなく、高速なデータ転送速度を実現すること、などを目的とする。
複数のトラックを記録再生する際に、2つのトラックそれぞれの1ビット分の磁化領域に対して隣接するトラックの磁化転移位置をヘッド移動方向に沿って1ビットの半分の長さだけ位相をずらして記録し、1つの幅広再生ヘッドにより2つのトラックから同時に読み出す際の信号品質の検討(例えば、非特許文献4,非特許文献5参照)が行われており、単一の再生ヘッドの複数トラック読出しによってその信号の加算性(線形性)はほぼ失われないことが確認されている。これによれば、複数トラック同時再生信号を復号する際にその線形性を前提とした復号方法は有効である。
このような目的を達成するために、本発明によるデータストレージ装置は、一括再生の対象となる複数のトラックそれぞれに、いったん記録データを半導体バッファメモリ等にバッファしておいた後、各記録トラックにデータを適切に配分してこれを記録する手段を備え、前記記録媒体の隣接する2つまたはそれ以上のトラックに亘って配置された再生ヘッドと、前記記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録領域のデータを前記再生ヘッドにより同時に読み出して得られた加算信号を処理するデータ処理部と、を有し、前記記録媒体は、隣接するトラックの1ビット分の記録磁化がそれぞれヘッド移動方向に沿って1ビット分の記録領域の長さよりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有し、前記データ処理部は、前記記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録磁化のデータを一括再生する複数のトラック幅の和に概ね等しいトラック幅を有する再生ヘッドにより複数トラックを同時に読み出して得られた加算信号(再生信号)に基づいて前記記録トラック磁化のデータを復号する処理を行う処理部を有することを特徴とする。
また、上記本発明のデータストレージ装置のデータ記録方法は、前記データストレージ装置の記録媒体に記録する二値データをいったん半導体バッファメモリ等に記憶し、その後予め規定された方法に基づいて複数のトラックに配分して、記録ヘッドにより各トラックの記録領域に書き込むことを特徴とする。入力データをいったん高速の半導体バッファメモリに記憶することは記録時の等価的なデータ転送速度を向上できる効果もある。
また、上記本発明のデータストレージ装置のデータ再生方法は、データ処理部により、データストレージ装置の記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録磁化のデータを再生ヘッドにより同時に読み出して得られた加算信号から、前記記録磁化のデータを復号する処理を行うことを特徴とする。
本発明のデータストレージ装置は、単一の再生ヘッドで2つまたはそれ以上の複数のトラックに記録されているデータを同時に読み出すことで、ディスクなどの記録媒体とヘッドの相対速度を増加させることなく、高速なデータ転送速度で復号することができる。
また、本発明によれば、上記データストレージ装置のデータ記録方法、上記データストレージ装置のデータ再生方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記データストレージ装置のデータ記録方法、上記データストレージ装置のデータ再生方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るデータストレージ装置は、データが記録されるディスクなどの記録媒体と、複数のトラックそれぞれにデータを記録する記録用データ処理部と、記録媒体に情報を書き込む記録ヘッドと、一括再生しようとする記録媒体の隣接する複数のトラックの幅の和と概ね等しいトラック幅の再生ヘッドと、記録媒体の複数のトラックの記録磁化を再生ヘッドにより同時に一括して読み出して得られたヘッド再生信号に基づいて、データを復号する処理を行うデータ処理部と、を有する。
詳細には、データストレージ装置は、記録時に、入力記録データを半導体バッファメモリなどにいったん記憶し、記録媒体の複数の隣接するトラックに復号方法に応じて適切に分割記録し、再生時に、幅広の再生ヘッドにより複数の隣接するトラックを並列して同時に一括再生することで等価的に高速のデータ転送速度を実現するものである。具体的には、データストレージ装置は、記録時に入力データを一時記憶する手段と適切な方法で複数トラックに分割記録する手段と、この複数のトラックのデータをトラック幅の広い再生ヘッドによって一括して同時に読み出す再生手段と、一括して読みだされた再生信号(加算信号)からデータを復号するデータ処理部を有する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。詳細には、例えば、ハードディスク装置や磁気テープ装置などの磁気記録媒体に対するデジタルデータの記録再生に用いるデータストレージ装置を説明する。また、データストレージ装置へのデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法などを説明する。
本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。なお、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
図1は本発明に係るデータストレージ装置10の一例を示す機能ブロック図である。
データストレージ装置10は、記録ヘッド1w(1)や再生ヘッド1r(1)などのヘッド1、記録媒体2、記録用データ処理部11、バッファメモリ12(記憶部)、エンコーダ・エラー訂正符号付加部13、ヘッドセレクタ回路14、スピンドルモータ18、駆動回路19、コントロール回路20、再生信号増幅部21、等化器22、再生用データ処理部23、デコーダ・エラー訂正部25、などを有する。なお、記録ヘッド1wを記録ヘッド1、再生ヘッド1rを再生ヘッド1とも表記する。
データストレージ装置10は、記録ヘッド1w(1)や再生ヘッド1r(1)などのヘッド1、記録媒体2、記録用データ処理部11、バッファメモリ12(記憶部)、エンコーダ・エラー訂正符号付加部13、ヘッドセレクタ回路14、スピンドルモータ18、駆動回路19、コントロール回路20、再生信号増幅部21、等化器22、再生用データ処理部23、デコーダ・エラー訂正部25、などを有する。なお、記録ヘッド1wを記録ヘッド1、再生ヘッド1rを再生ヘッド1とも表記する。
記録用データ処理部11は、例えば、コンピュータ8(PC)などから入力される二値データを、記録媒体2に記録するために、半導体メモリ等で構成されるバッファメモリ12にいったん複数のトラックに記録されるべきデータを格納した後、それを予め規定された方法に基づいて複数のトラックに適切に分配する処理を行って、各トラックに記録されるデータを生成する。生成されたデータはディスク回転に応じてトラックごとに順次記録媒体に磁化情報として記録される。
詳細には、記録用データ処理部11は、入力される二値データを各実施例に対応した記録方式で変換して、各トラックに記録されるデータを生成する。
詳細には、記録用データ処理部11は、入力される二値データを各実施例に対応した記録方式で変換して、各トラックに記録されるデータを生成する。
エンコーダ・エラー訂正符号付加部13は、記録用データ処理部11から出力されたデータに対して、磁気記録等のために必要なラン長制限等の符号化を行い、エラー訂正処理のためのパリティビットの付加等、所定の記録前の符号化処理を施す。
ヘッドセレクタ回路14は、複数ある記録ヘッドや再生ヘッドを選択するもので、エンコーダ・エラー訂正符号付加部13から出力された信号を記録ヘッド1w(1)に出力する。なお、記録ヘッド1w(1)には記録符号に応じた記録電流が印加されるが、ここではその記録電流印加回路は省略されている。また、ヘッドセレクタ回路14は、データをディスクから読み取る際には適切な再生ヘッドを選択してその再生信号を再生信号増幅部21に出力する。
スピンドルモータ18は、例えば、ディスクなどの記録媒体2を回転させる。また、ヘッドアクチュエータは駆動回路19からの駆動信号に基づいてヘッドを特定のトラック位置に移動させた後、高精度に目標トラック上に再生ヘッドを追従させる。
駆動回路19は、コントロール回路20の制御により、ヘッドアクチュエータやスピンドルモータ18に駆動信号を出力する。
制御部としてのコントロール回路20は、データストレージ装置10の各構成要素、コントロール回路20は、記録用データ処理部11、再生用データ処理部23などを統括的に制御する。
再生信号増幅部21は、自動利得制御回路(AGC)や、可変利得増幅器(VGA)などの増幅器であり、再生ヘッド1r(1)から出力された信号を増幅して出力する。
等化器22は、フィルタやイコライザーなどから成り、再生信号増幅部21からの信号からノイズなどの不要な成分を除去して出力する。また、等化器22は、後述のパーシャルレスポンス方式において、ヘッド再生信号を所定の波形を有するアナログ信号波形に等化する役割を持つ。
再生用データ処理部23は、記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの磁化を再生ヘッド1r(1)により同時一括読み出しで得られた加算信号と、記録領域のデータを特定する特定の方法によって、複数記録トラックの磁化データを復号する処理を行う。再生用データ処理部23の詳細な動作などに関して後述する。
デコーダ・エラー訂正部25は、エンコーダ・エラー訂正符号付加部13の逆の機能を有し、磁気記録用符号からNRZなどの通常の二値情報に変換する。デコーダ・エラー訂正部25は、再生用データ処理部23からのデータに所定の誤り訂正処理なども施して出力する。
デコーダ・エラー訂正部25からのデータは、コンピュータ9(PC)などに出力される。
例えば、コントロール回路20が、記録用データ処理部11、バッファメモリ12、エンコーダ・エラー訂正符号付加部13、ヘッドセレクタ回路14,駆動回路19などを制御して、記録ヘッド1w(1)により記録媒体2にデータを記録する。
また、例えば、コントロール回路20が、ヘッドセレクタ回路14、再生信号増幅部21、等化器22、再生用データ処理部23、デコーダ・エラー訂正部25などを制御して、再生ヘッド1r(1)により記録媒体2からデータを読み出して再生しデータを復号する。
<第1実施例(再帰的復号)>
図2は本発明の第1実施例に係るデータストレージ装置10の記録媒体上の複数の一括再生記録トラックと幅広再生ヘッドのその空間的な配置に関する一例を示す概念図である。
図2は本発明の第1実施例に係るデータストレージ装置10の記録媒体上の複数の一括再生記録トラックと幅広再生ヘッドのその空間的な配置に関する一例を示す概念図である。
記録媒体2は、磁気ディスクなどであってもよいし、磁気テープなどであってもよい。記録媒体2は、垂直記録方式であってもよいし、水平磁気記録方式であってもよい。本実施形態では、垂直記録方式を採用する。この場合、記録領域は、磁化膜(磁性体)に対して垂直に上向き又は下向きに磁化することで、二値データをビットに対応付けて記録可能である。
記録媒体2においては、トラック1とトラック2の複数のトラック、それぞれにデータに応じて磁化として記録される。詳細には、同図では、トラック1は時系列にA1,A3,A5の記録磁化ビット(磁化ビット)、トラック2にはA0,A2,A4,A6の記録磁化ビットが示されている。それぞれの磁化のヘッド走行方向(同図横方向)の磁化の長さがビット長であり、ビット磁化ごとの磁化転移間の距離にも等しい。従って、線密度は単位長さ当たりに入る記録磁化の個数に相当する。なお、記録トラック幅は同図奥行き方向の記録磁化の幅に相当している。同図では再生ヘッド1のトラック幅は記録トラック幅の2倍に概ね等しい。
本発明において、相隣接する記録トラックにおいて、磁化ビットの位相がずれていることを前提とする。たとえば、隣接する記録トラックの磁化ビットA1とA2、あるいはA2とA3を比べると、その1ビットの記録磁化の中央位置は互い違いである。信号としてみると、位相が半ビット長だけ異なっている。A0とA1の境界である磁化転移は隣接するトラックの磁化ビットA1のビット中央に相当する。すなわち、記録磁化ビット3がそれぞれヘッド移動方向に沿って1ビット分の記録磁化ビット3のビット長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有する。
再生ヘッド1は、幅広に形成されており、詳細には、記録媒体2の隣接する2つまたはそれ以上のトラックの幅と概ね等しいトラック幅に形成されている。本実施形態では、再生ヘッド1は、記録媒体2の2つまたはそれ以上のトラックに亘って配置され、2つまたはそれ以上のトラックの記録磁化ビットのデータを同時に読み出すことができるように構成されている。詳細には、図2に示した例では、ヘッド1が図右方向に移動し、または、記録媒体2が図左方向に移動して、ヘッド1が2つの隣接するトラック(トラック1、トラック2)を同時に読み出して、加算信号(再生信号)を出力する。
データの読出し点は図2のX1、X2、X3、・・・で示すように、各1ビット磁化の前半分と後ろ半分の中間点で2回ほど再生ヘッド1の出力信号を検出できるクロック位置としている。たとえば、A1に対してはX1とX2の時刻で2回出力を読み出すことになる。具体的には、加算信号X1はA0とA1のデータの加算値、加算信号X2はA1とA2のデータの加算値、加算信号X3はA2とA3のデータの加算値、加算信号X4はA3とA4のデータの加算値、加算信号X5はA4とA5のデータの加算値、加算信号X6はA5とA6のデータの加算値、・・・である。
データの読出し点は図2のX1、X2、X3、・・・で示すように、各1ビット磁化の前半分と後ろ半分の中間点で2回ほど再生ヘッド1の出力信号を検出できるクロック位置としている。たとえば、A1に対してはX1とX2の時刻で2回出力を読み出すことになる。具体的には、加算信号X1はA0とA1のデータの加算値、加算信号X2はA1とA2のデータの加算値、加算信号X3はA2とA3のデータの加算値、加算信号X4はA3とA4のデータの加算値、加算信号X5はA4とA5のデータの加算値、加算信号X6はA5とA6のデータの加算値、・・・である。
データ処理部は、記録媒体2の2つまたはそれ以上のトラックの記録磁化ビットのデータを、再生ヘッド1により同時に読み出して得られた加算信号を処理してデータを復号する。
図3は本発明の第1実施例に係るデータストレージ装置における原理的な復号方法を説明するための概念図である。
次に、図3や上述した図面を参照しながら、第1実施例を説明する。第1実施例では、1ビット磁化情報を2回のサンプリングによって検出し、1ビット前の情報を再帰的に用いて復号する。詳細には、本実施例では、データ処理部は、再生ヘッド1が記録媒体2に対して再生ヘッド移動方向に少なくとも1ビット分の記録磁化の長さだけ移動した場合、ヘッド1から得られた2回のヘッド再生信号に対して先行するヘッド再生信号を利用して2回目のサンプリングで得られたヘッド再生信号を再帰的に復号する処理部を有する。
次に、図3や上述した図面を参照しながら、第1実施例を説明する。第1実施例では、1ビット磁化情報を2回のサンプリングによって検出し、1ビット前の情報を再帰的に用いて復号する。詳細には、本実施例では、データ処理部は、再生ヘッド1が記録媒体2に対して再生ヘッド移動方向に少なくとも1ビット分の記録磁化の長さだけ移動した場合、ヘッド1から得られた2回のヘッド再生信号に対して先行するヘッド再生信号を利用して2回目のサンプリングで得られたヘッド再生信号を再帰的に復号する処理部を有する。
記録時には、一連の二値入力データa(k)(kは時刻順のビット番号を示す)を交互に複数のトラックに分配して記録する。ここで、二値要素は磁気記録の記録磁化がディスク面に上向きか下向きかによって再生ヘッドが検出する再生磁束の向きが変わるので、これに対応させて+1と−1から成るとする。添え字は各データ要素の時刻を表す。
入力データを分割数N=2、すなわち2つのトラックに分割して並列記録する。詳細には、各トラックに対応して、記録媒体2への記録用データb1(k)、b2(k)を生成する。このときに図3に示すように、トラック2の1ビット目のデータb2(1)は二値入力データaの初期値を−1とし、次のビットである入力データa(2)=−1をトラック1のデータb1(1)として記録する。
次の入力データa(3)=+1は、データb2(2)、すなわち、トラック2の2番目のビットとして記録する。同様に、a(4)=−1はb1(2)にトラック1の2番目のビットとして記録する。
以降、トラック1とトラック2に互い違いに順次入力データを割り振り、ディスクの1周目でトラック1をa(2),a(4),・・・と連続して記録し、次の1周でa(1),a(3),・・・とトラックごとに記録を行う。
次の入力データa(3)=+1は、データb2(2)、すなわち、トラック2の2番目のビットとして記録する。同様に、a(4)=−1はb1(2)にトラック1の2番目のビットとして記録する。
以降、トラック1とトラック2に互い違いに順次入力データを割り振り、ディスクの1周目でトラック1をa(2),a(4),・・・と連続して記録し、次の1周でa(1),a(3),・・・とトラックごとに記録を行う。
再生過程では、トラック1とトラック2の両記録磁化ビットを一括して読み込むトラック幅の広い再生ヘッド1により両トラックを加算した信号が再生される。
例えば、比較例(従来例)では、トラック1に+1、トラック2に−1が記録された場合と、その逆のトラック1に−1、トラック2に+1が記録された場合とでは、どちらも加算信号の値は0になり、復号不能となる。
本発明の第1実施例では、各トラックの各記録磁化ビット当たり2回のオーバーサンプリングをしている。このため、各トラックで同一の記録領域(ビットセル)内では同じデータが連続して記録されている。この性質を使って、加算信号から既知のビットを引くことでデータを求めることが可能になる。
例えば、加算信号c(k)、k=2の場合を説明する(図3の点線で囲まれた範囲)。この場合、トラック1ではデータが−1、トラック2ではデータが+1であるので、ヘッド1から加算信号として0が出力される。
1ビット前に遡ると同じ記録領域(ビットセル)のデータb1(1)の値は−1であることが1クロック前の復号時、すなわちk=1の時刻に既知になっている。このデータを再帰的に2クロック目のk=2での復号に用いてトラック1のデータb1(2)の値が−1であり、再生ヘッド1からの加算信号の値が0であることから、加算信号のc(2)=0からトラック1のビット磁化−1を減算することで、トラック2のデータb2(2)の値が+1であると復号できる。
1ビット前に遡ると同じ記録領域(ビットセル)のデータb1(1)の値は−1であることが1クロック前の復号時、すなわちk=1の時刻に既知になっている。このデータを再帰的に2クロック目のk=2での復号に用いてトラック1のデータb1(2)の値が−1であり、再生ヘッド1からの加算信号の値が0であることから、加算信号のc(2)=0からトラック1のビット磁化−1を減算することで、トラック2のデータb2(2)の値が+1であると復号できる。
すなわち、本実施例では、データ処理部は、再生ヘッド1が記録媒体2に対してヘッド移動方向に半ビット長分の記録磁化の長さだけ移動した場合、再生ヘッド1で得られた二つの加算信号に基づいて、一方のトラックの加算信号での値を再帰的に等しいと置いて他方トラックの信号を求めることで、記録領域に記録されたデータを再帰的に復号するので、簡単な構成により、クロストークノイズ(トラック間干渉)を推定して差し引くことで2つのトラックのデータを復号することができる。
また、本実施例では、記録媒体の複数のトラックの記録領域のデータを単一の再生ヘッド1により同時並列に読み出して得られた加算信号に基づいてデータを復号するので、2トラックのデータが同時並列に出力され2倍速の高速データ転送速度となる。
また、本実施例では、記録媒体の複数のトラックの記録領域のデータを単一の再生ヘッド1により同時並列に読み出して得られた加算信号に基づいてデータを復号するので、2トラックのデータが同時並列に出力され2倍速の高速データ転送速度となる。
なお、ここでは2トラックで例示したが、3トラック以上のNトラック並列時においても、記録時の隣接トラックの記録磁化ビットの位相差を磁化ビット長の1/Nにするとともに、再生時には1ビット内をN回のオーバーサンプリングで信号検出を行うことで、データ転送レートをN倍化できる。復号時においてオーバーサンプリングした1ビット磁化が等しい値であることを利用して再帰的に演算を行うことで、Nトラックでもクロックごとに未知のトラック磁化は1つだけにすることができ復号可能となる。
図4は3トラックを単一のヘッドにより読み出すデータストレージ装置の一例を示す図である。
図4に示したように、記録媒体2に記録された複数のトラックのうち、3つのトラックを単一のヘッドにより読み出すように、データストレージ装置を構成してもよい。
この場合、記録媒体2は、隣接するトラックの1ビット分の記録領域がそれぞれヘッド移動方向に沿って1ビット分の記録領域の長さの1/3だけ位相をずらして配置された構造を有する。
また、第1実施例、第2実施例(後述)、第3実施例(後述)のように、データを記録媒体の各トラックにそれぞれ記録し、単一のヘッドにて3つのトラックを同時に読み出すことで、高速なデータ転送速度となる。
なお、4トラック以上の場合にも同様に拡張することができる。
図4に示したように、記録媒体2に記録された複数のトラックのうち、3つのトラックを単一のヘッドにより読み出すように、データストレージ装置を構成してもよい。
この場合、記録媒体2は、隣接するトラックの1ビット分の記録領域がそれぞれヘッド移動方向に沿って1ビット分の記録領域の長さの1/3だけ位相をずらして配置された構造を有する。
また、第1実施例、第2実施例(後述)、第3実施例(後述)のように、データを記録媒体の各トラックにそれぞれ記録し、単一のヘッドにて3つのトラックを同時に読み出すことで、高速なデータ転送速度となる。
なお、4トラック以上の場合にも同様に拡張することができる。
<第2実施例(プリコーダ(事前符号器)を用いた復号)>
図5は本発明の第2実施例に係るデータストレージ装置の動作を説明するための概念図である。詳細には、図5(a)はヘッド1とトラックの一例を示す図であり、図5(b)は変換テーブルの一例を示す図である。
図5は本発明の第2実施例に係るデータストレージ装置の動作を説明するための概念図である。詳細には、図5(a)はヘッド1とトラックの一例を示す図であり、図5(b)は変換テーブルの一例を示す図である。
上述した第1実施例の再帰的な復号方法では、復号ビットを用いて次のビットの復号を行うため、もし、エラーが生じると次のビットの復号も誤るため、次々と誤り伝搬する可能性がある。たとえば、図3において、b1(1)を雑音混入のために+1と間違えると、c(2)の復号時に加算信号0から差し引く値が正しい−1ではなく間違った+1となるので復号されるb2(2)は−1とエラーになる。この結果、次のb1(3)についても引き続いてエラーが伝搬する。
これを改善するために、第2実施例では、複数のトラックにデータを互い違いに記録する際に、予めプリコーダ(事前符号器)でデータを符号化しておき、クロックごとの加算信号自体が復号すべきデータに一致するよう記録に先だって入力データを適切なプリコーダにより演算したデータを、記録媒体の各トラックに第1実施例と同様に位相をずらして記録する。
そして、再生ヘッドによる読み出し時に、複数トラックから幅広の再生ヘッドからの加算信号を、変換テーブルに基づいて、データを復号する処理を行う。
そして、再生ヘッドによる読み出し時に、複数トラックから幅広の再生ヘッドからの加算信号を、変換テーブルに基づいて、データを復号する処理を行う。
一例として、図5に示すように、2トラックのビット磁化がいずれも+1であり再生ヘッドによる加算信号が+2になる場合、並びに2トラックビット磁化がいずれも−1で再生ヘッド出力が−2になる場合の復号データは+1であるとし、2トラックのいずれかのビット磁化が+1で他方トラックのビット磁化が−1だった場合には−1と復号することにしておく。ここで変換テーブルは、再生ヘッドからの加算信号に対応させて出力データを出力するために用いる。
第2実施例では、記録用データ処理部11は、データストレージ装置10の記録媒体2に記録する二値データを、予め規定された変換テーブルに整合するように複数のトラックに配分する各データをプリコーダ(事前符号化)を利用して記録用データ処理部により生成し、記録ヘッド1w(1)により各トラックに磁化情報を書き込む。
第2実施例では、再生用データ処理部23は、再生ヘッドにより得られた加算信号と、加算信号をデータに変換する変換テーブルとに基づいて、データを復号する処理を行う処理部を有する。
次に、具体的に説明する。
図5(a)に示したように、トラック2の初期値をc(1)=−1とすると、1番目の入力データa(1)が−1であるので、トラック1の最初のデータb(1)は、トラック1のc(1)とトラック2のb(1)の和である再生ヘッドからの加算信号は変換テーブルから−1となる値である0になればよいから、トラック1のb(1)は予めプリコーダによって+1としておく。
次のビットは、トラック1については同じビットセルのb(2)=+1のままであり、これにトラック2を加算した再生ヘッド出力が−1となるようにトラック2のビット磁化はc(2)を−1にして記録すればよい。
以降、3ビット目はトラック2のビット磁化は同じくc(3)=が−1のビットセルなので、復号出力が+1になるためには、トラック1のb(3)は−1とする。
図5(a)に示したように、トラック2の初期値をc(1)=−1とすると、1番目の入力データa(1)が−1であるので、トラック1の最初のデータb(1)は、トラック1のc(1)とトラック2のb(1)の和である再生ヘッドからの加算信号は変換テーブルから−1となる値である0になればよいから、トラック1のb(1)は予めプリコーダによって+1としておく。
次のビットは、トラック1については同じビットセルのb(2)=+1のままであり、これにトラック2を加算した再生ヘッド出力が−1となるようにトラック2のビット磁化はc(2)を−1にして記録すればよい。
以降、3ビット目はトラック2のビット磁化は同じくc(3)=が−1のビットセルなので、復号出力が+1になるためには、トラック1のb(3)は−1とする。
このように、第2実施例では、再生用データ処理部23は、ヘッド1により得られた加算信号から復号データを得る変換テーブルに基づいて、データをクロックごとに復号する。したがって、本第2実施例では前時刻での復号データを再帰的に利用する必要がなく、あるクロック時刻における2トラックの加算信号だけによって復号が可能であるので、誤り伝搬がない利点がある。
<第3実施例(パーシャルレスポンス・最尤復号方式の復号)>
第3実施例では、パーシャルレスポンス・最尤復号(PRML(Partial Response signaling with Maximum Likelihood detection))を、本発明に係るマルチトラック同時再生方式のデータストレージ装置に用いる。
第3実施例では、パーシャルレスポンス・最尤復号(PRML(Partial Response signaling with Maximum Likelihood detection))を、本発明に係るマルチトラック同時再生方式のデータストレージ装置に用いる。
図6は本発明の第3実施例に係るデータストレージ装置におけるトラック配置とクロック点の一例を示す概念図である。記録時には、入力データを第1実施例や第2実施例と同様に半ビット長ずらして、記録媒体2の隣接トラックに互い違いに割り振って記録していく。
典型的にはエンコーダ出力ビットを単にA0、A1、A2、A3、・・・と複数のトラックに交互に割り振ることで良い。また、再生時のデータ検出のクロック点は第1実施例や第2実施例とは異なって、1ビット磁化に対してその中央位置のr1、r2、・・・、ri-1、ri、ri+1、であり、再生信号のサンプリングは1ビット磁化について中央で1回だけとする。ここで記録磁化ビットは互い違いに配置されているので、片側のビット磁化中央にクロック点がある場合は他方のトラックのビット磁化はその境界の磁化転移位置に相当している。
典型的にはエンコーダ出力ビットを単にA0、A1、A2、A3、・・・と複数のトラックに交互に割り振ることで良い。また、再生時のデータ検出のクロック点は第1実施例や第2実施例とは異なって、1ビット磁化に対してその中央位置のr1、r2、・・・、ri-1、ri、ri+1、であり、再生信号のサンプリングは1ビット磁化について中央で1回だけとする。ここで記録磁化ビットは互い違いに配置されているので、片側のビット磁化中央にクロック点がある場合は他方のトラックのビット磁化はその境界の磁化転移位置に相当している。
2トラック並列記録においては、従来のパーシャルレスポンス記録方式に比べて、クロック間隔に対する記録磁化ビットのビット長を長くできる。たとえば、2トラック並列記録においてはそれぞれのトラックの記録磁化のビット長は信号をサンプリングするクロック間隔2つ分に広げることができる。これは転送レートを決めるクロック間隔を狭く設定しておきながら、記録磁化ビット長自体は過度に高い記録分解能を要しない長いビット長として良い利点を意味する。
図7は本発明の第3実施例に係るパーシャルレスポンス方式での等化器を通した後の再生パルスの一例を示す図である。ここでは垂直記録のパーシャルレスポンスとして、入力1に対して(1,2,1)の応答になる積分型のPR(121)チャネルで示すが、PR(1331)など他のクラスのPRチャネルでも同様の効果が得られるものである。この波形は従来通りsinc関数やそれに準じるパルスを適切に重畳して得られるもので、同図においては中央でピーク振幅が2のsincパルスと左右に1対のピーク振幅が1のsincパルスの重畳である。また、このパルスの実現も再生ヘッド出力波形に対して等化器を用いて可能であり特別な手段を要するものではない。
図8は本発明の第3実施例に係るデータストレージ装置のパーシャルレスポンス・最優復号(PRML)方式による復号に関する状態推移についての動作の一例を説明するための図である。複数トラックの一括同時再生に対して、以下に説明するようにパーシャルレスポンス・最尤復号方式を適用可能である。
パーシャルレスポンス(121)チャネルの応答での2トラック並列再生の再生ヘッド出力信号の一例をトラック1とトラック2からの応答に分けて説明する図である。チャネルは入力1に対して121の3ビット応答であるから、2ビット受信した状態で次のビットによって再生応答が決定される。
同図の左端の白丸の0,1,2,1,0の一連の信号はトラック1の+1の磁化ビットに対するパーシャルレスポンス(121)の応答であり、引き続く白三角印は磁化はトラック2の−1の磁化へのパーシャルレスポンス(121)応答なので、0,−1,−2,−1,0である。この+1−1と2ビット通過した状態で、白矢印で示す読出し点では、+1−2=−1の応答になっている。ここで、トラック1から白四角で示すような+1の磁化への応答として0,1,2,1,0が生じると、読出し点で観測される再生ヘッドの信号は−1+1=0である。このようにして、+1−1の状態で0の信号が再生ヘッドから生じた場合は次の磁化ビットは+1であることが分かる。
一方、別の組合せとしてトラック1とトラック2に記録磁化ビットが−1が2回連続して現れたとすると、次のトラック1での記録磁化ビットが+1であれば、−1+−2+1=−2の加算信号が再生ヘッド出力として観測され、−1−1の状態でのトラック1のビット磁化が−1であれば−4の信号になる。これをすべての場合について求めることで、図9の2トラック一括再生におけるパーシャルレスポンス(121)チャネルの状態推移図を得ることができる。
パーシャルレスポンス(121)チャネルの応答での2トラック並列再生の再生ヘッド出力信号の一例をトラック1とトラック2からの応答に分けて説明する図である。チャネルは入力1に対して121の3ビット応答であるから、2ビット受信した状態で次のビットによって再生応答が決定される。
同図の左端の白丸の0,1,2,1,0の一連の信号はトラック1の+1の磁化ビットに対するパーシャルレスポンス(121)の応答であり、引き続く白三角印は磁化はトラック2の−1の磁化へのパーシャルレスポンス(121)応答なので、0,−1,−2,−1,0である。この+1−1と2ビット通過した状態で、白矢印で示す読出し点では、+1−2=−1の応答になっている。ここで、トラック1から白四角で示すような+1の磁化への応答として0,1,2,1,0が生じると、読出し点で観測される再生ヘッドの信号は−1+1=0である。このようにして、+1−1の状態で0の信号が再生ヘッドから生じた場合は次の磁化ビットは+1であることが分かる。
一方、別の組合せとしてトラック1とトラック2に記録磁化ビットが−1が2回連続して現れたとすると、次のトラック1での記録磁化ビットが+1であれば、−1+−2+1=−2の加算信号が再生ヘッド出力として観測され、−1−1の状態でのトラック1のビット磁化が−1であれば−4の信号になる。これをすべての場合について求めることで、図9の2トラック一括再生におけるパーシャルレスポンス(121)チャネルの状態推移図を得ることができる。
このようにしておけば、あるビットの再生が終わった時点での状態で、次に受け取った再生波形の信号レベルから次の状態推移を推定することが可能である。この状態推移は、図9に示すように、復号データと対応付けられているので、組合せをたどることで復号することができる。
図10はパーシャルレスポンス(121)チャネルの状態推移を2トラック並列記録に適用した場合のトレリス線図である。同図は横軸を時刻にして状態推移図を書き直したもので、2ビット分のある時刻までの状態とその時の再生ヘッドの信号に応じて、左から右へと同図の経路をたどることで磁化ビットの復号が可能になるものである。例えば、左の状態の上から2番目の「−1+1」は、先行する記録磁化の1ビット目の値が「−1」、次の後続するビット磁化の値が「+1」であったことを示す。この時に再生ヘッドの出力が+2であれば、引き続いて「+1」磁化ビットが記録されていて、それを復号した状態では+1+1の状態に推移して、右の状態の一番下に移動することになる。すなわち、−1と+1のビット磁化が継続したのちに+2の再生ヘッド出力であれば次の磁化ビットは+1であり、従って次は+1を2回連続して状態に推移する。
実際には、再生ヘッドの出力はぴったりの+2ではなくいくらかのノイズによる誤差がある。トレリス線図においてこの誤差と本来の信号(この場合は+2)の差を用いてどの程度の確かさ(尤度)でこのトレリス線図での状態推移が起こっているのかを定量化できる。複数トラック一括再生に対する最尤復号においてもこの従来の最尤復号と同じ演算によって最も確からしい復号系列を得ることができるので、このトレリス線図を用いて尤度を計算してビタビ復号を行うことで出力系列が得られる。
図11は連続ビットの再生時の信号に対して、上記方式に基づいて2トラックの磁化信号を単一の広トラック再生ヘッドで一括再生して、パーシャルレスポンス・最尤復号方式で復号した一例を示す図である。同図において、縦軸にヘッドにより検出された加算信号の電圧を示し、横軸にビットごとの時刻を示す。ここでは10ビットのー4、−4、−2,2,2、・・・という10ビットの系列を示しているが、更に長いデータ系列においてノイズが混入した状態であっても正しく復号可能である。
このように、第3実施例のパーシャルレスポンス・最尤復号では、幅広のヘッドにより複数のトラックを読み出して得られた信号にノイズが含まれてSN比が低下した場合でも、エラーレートの劣化なくデータを復号することができる。
なお、ここではパーシャルレスポンス(121)チャネルで例示しているが、これに限らず最適なパーシャルレスポンスチャネルを用いることが可能である。
この2トラック同時再生においては、ビットセル磁化が半ビット長ずらして配置することで記録磁化のビット長を大きくしても等価的に速いデータ転送レートを得ることができる。このことは、記録再生ヘッドや磁気ディスクの記録再生分解能が従来と同様のままでも一括再生するトラック数に比例する高速データ転送再生が可能になったことに相当する。一方、記録過程では記録ヘッドと磁気ディスクの高い記録分解能が要求され、再生時の再生ヘッドの分解能や浮上量にも著しく厳しい仕様が求められている最近の磁気ディスク装置の線密度制約を緩和できる利点である。
なお、トラックを2本使って2倍のデータ速度であるから面記録密度自体は変わらない。
なお、トラックを2本使って2倍のデータ速度であるから面記録密度自体は変わらない。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置10は、複数のトラックそれぞれにデータを記録する記録媒体2と、記録媒体2の隣接する2つまたはそれ以上のトラックの幅の和と等しいかそれよりも大きい幅の再生ヘッド1と、記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの磁化データを再生ヘッド1により同時に一括して読み出して得られたヘッド再生信号を処理するデータ処理部(再生用データ処理部23)と、を有する。
記録媒体2は、隣接するトラックの1ビット分の記録磁化ビットがそれぞれヘッド移動方向に沿って最短磁化転移間隔に等しい1ビット分の記録磁化長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有する。
データ処理部は、記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録領域のデータを再生ヘッド1により同時に読み出して得られた加算信号に対して、記録磁化ビットのデータを適切な手段によって記録磁化ビットのデータを復号する処理を行う処理部を有する。
このため、単一の再生ヘッド1で2つまたはそれ以上の複数のトラックに記録されているデータを同時に読み出して高速なデータ転送速度とし、且つ、データを高精度に復号することができるデータストレージ装置10を提供することができる。
また、データストレージ装置10は、例えば、ディスクなどの記録媒体と再生ヘッドの相対速度を従来よりも上げることなく、高速なデータ転送速度を実現することができる。
記録媒体2は、隣接するトラックの1ビット分の記録磁化ビットがそれぞれヘッド移動方向に沿って最短磁化転移間隔に等しい1ビット分の記録磁化長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有する。
データ処理部は、記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録領域のデータを再生ヘッド1により同時に読み出して得られた加算信号に対して、記録磁化ビットのデータを適切な手段によって記録磁化ビットのデータを復号する処理を行う処理部を有する。
このため、単一の再生ヘッド1で2つまたはそれ以上の複数のトラックに記録されているデータを同時に読み出して高速なデータ転送速度とし、且つ、データを高精度に復号することができるデータストレージ装置10を提供することができる。
また、データストレージ装置10は、例えば、ディスクなどの記録媒体と再生ヘッドの相対速度を従来よりも上げることなく、高速なデータ転送速度を実現することができる。
つまり、本発明により、従来の応用例と同一のヘッドディスク系を用いても等価的に高いデータ転送速度と線密度を実現でき、従ってヘッドディスクの相対速度を一定にしながら高速のデータ転送を実現できるものである。
また、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置のデータ処理部(再生用データ処理部23)は、再生ヘッド1が記録媒体2に対して再生ヘッド移動方向に少なくとも1ビット分の記録磁化ビットの長さだけ移動する間に少なくとも2回のデータサンプリングを行うことで、再生ヘッド1で得られた連続する加算信号に基づいて先行する加算信号を復号することで得られる情報を、サンプリング時刻に引き続いて生じる再生ヘッド信号の復号に利用することで、記録磁化ビットに記録されたデータを再帰的に復号する処理部を有する。
このため、簡単な構成により、これまで実現できなかった単一の幅広トラック再生ヘッド1により、複数のトラックを同時に読み出して得られた加算信号に基づいて、各トラックに記録されたデータを再帰的に復号することができるデータストレージ装置を提供することができる。
このため、簡単な構成により、これまで実現できなかった単一の幅広トラック再生ヘッド1により、複数のトラックを同時に読み出して得られた加算信号に基づいて、各トラックに記録されたデータを再帰的に復号することができるデータストレージ装置を提供することができる。
また、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置のデータ処理部(再生用データ処理部23)は、あらかじめプリコーダによって記録データに演算を施すことによって、クロック点で再生ヘッド1により得られた加算信号に対して復号データに変換する変換テーブルに基づいてビットごとにデータを復号することが可能な処理部を有する。
詳細には、記録媒体に記録する二値データを、事前符号器(プリコーダ)により予め規定された変換テーブルに基づいて複数のトラックに分配して、ヘッドにより各トラックの記録領域に書き込んでおく。そして、再生用データ処理部23は、ヘッド1により得られた加算信号と、特定情報として、加算信号をデータに変換する変換テーブルとに基づいてデータを復号する処理を行うことで、簡単にデータを復号することができる。この場合、誤り伝搬を生じさせることなく、データを復号することができる。
詳細には、記録媒体に記録する二値データを、事前符号器(プリコーダ)により予め規定された変換テーブルに基づいて複数のトラックに分配して、ヘッドにより各トラックの記録領域に書き込んでおく。そして、再生用データ処理部23は、ヘッド1により得られた加算信号と、特定情報として、加算信号をデータに変換する変換テーブルとに基づいてデータを復号する処理を行うことで、簡単にデータを復号することができる。この場合、誤り伝搬を生じさせることなく、データを復号することができる。
また、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置は、記録媒体に複数の記録トラックに記録磁化ビットを互いにビット中央が他トラック磁化ビットの磁化転移点になるように配置して記録し、再生時にはそれぞれのトラックの磁化ビットの中央でサンプリングして磁化情報を読み出す手段を有し、データ処理部(再生用データ処理部23)は、複数のトラックの記録領域に対する再生ヘッド1による再生応答である加算信号がパーシャルレスポンスチャネルとなるように等化する等化器と、等化器による信号に基づいて、最尤復号法により適切にデータを復号する処理を行う処理部と、を有する。
このため、パーシャルレスポンス・最尤復号法(PRML)により、データを同時読出しするトラック数に比例したデータ転送レートで高速に復号することができるデータストレージ装置を提供することができる。
このため、パーシャルレスポンス・最尤復号法(PRML)により、データを同時読出しするトラック数に比例したデータ転送レートで高速に復号することができるデータストレージ装置を提供することができる。
また、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置のデータ記録方法は、データストレージ装置10の記録媒体に記録する二値データを、予め規定された特定情報に基づいて複数のトラックに配分して、再生ヘッド1により各トラックの記録領域に書き込む処理を行う。このため、簡単な処理により、複数のトラックを単一の再生ヘッドにより同時に読み込むデータストレージ装置に、所定のデータを記録することができる。
また、上記データの記録された記録媒体を提供することができる。
また、本発明の実施形態に係るデータストレージ装置のデータ再生方法は、データ処理部により、データストレージ装置の記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックのデータを再生ヘッド1により同時に読み出して得られた再生信号と、記録領域のデータを特定する手段に基づいて、記録領域のデータを復号する処理を行う。このため、簡単なステップにより、データを復号することができるデータストレージ装置のデータ再生方法を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
尚、上記実施形態では、記録媒体として、データを磁気ディスクに記録し、その磁気ディスクからデータを読み出したが、この形態に限られるものではない。複数の相隣接する記録トラックを有してそれらを一括再生した際にトラック間の加算性が成り立つ再生信号が得られる場合には本特許は有効である。
例えば、データを磁気テープに記録し、その磁気テープからデータを読み出してもよい。
例えば、データを磁気テープに記録し、その磁気テープからデータを読み出してもよい。
1…ヘッド(再生ヘッド、記録ヘッド)、
1r…再生ヘッド、
1w…記録ヘッド、
2…記録媒体、
3…記録磁化ビット、
10…データストレージ装置、
11…記録用データ処理部(データ処理部)
12…バッファメモリ(記憶部)、
13…エンコーダ・エラー訂正符号付加部
14…ヘッドセレクタ回路、
18…スピンドルモータ、
19…駆動回路、
20…コントロール回路(制御部)、
21…再生信号増幅回路、
22…等価器、
23…再生用データ処理部(データ処理部)、
25…デコーダ・エラー訂正部。
1r…再生ヘッド、
1w…記録ヘッド、
2…記録媒体、
3…記録磁化ビット、
10…データストレージ装置、
11…記録用データ処理部(データ処理部)
12…バッファメモリ(記憶部)、
13…エンコーダ・エラー訂正符号付加部
14…ヘッドセレクタ回路、
18…スピンドルモータ、
19…駆動回路、
20…コントロール回路(制御部)、
21…再生信号増幅回路、
22…等価器、
23…再生用データ処理部(データ処理部)、
25…デコーダ・エラー訂正部。
Claims (6)
- データストレージ装置であって、
複数のトラックそれぞれにデータを記録する記録媒体と、
前記記録媒体の隣接する2つまたはそれ以上のトラックに亘って配置される再生ヘッドと、
前記記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの磁化データを前記再生ヘッドにより同時に一括して読み出して得られたヘッド再生信号を処理するデータ処理部と、を有し、
前記記録媒体は、隣接するトラックの1ビット分の記録磁化ビットがそれぞれヘッド移動方向に沿って最短磁化転移間隔に等しい1ビット分の記録磁化長よりも小さい長さだけ位相をずらして配置された構造を有し、
前記データ処理部は、前記記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録領域のデータを前記再生ヘッドにより同時に読み出して得られた加算信号に基づいて、前記記録磁化ビットのデータを復号する処理を行う処理部を有することを特徴とする
データストレージ装置。 - 前記データ処理部は、前記再生ヘッドが前記記録媒体に対してヘッド移動方向に少なくとも1ビット分の記録磁化ビット長だけ移動する間に、前記再生ヘッドで得られた2回のヘッド再生信号に基づいて先行するヘッド再生信号を復号して得られた情報を利用して後続する信号の復号を再帰的に行う処理部を有することを特徴とする請求項1に記載のデータストレージ装置。
- 前記データ処理部は、前記再生ヘッドにより得られたヘッド再生信号と、ヘッド再生信号を復号データに変換する変換テーブルに基づいて、データを復号する処理を行う処理部を有することを特徴とする請求項1に記載のデータストレージ装置。
- 前記記録媒体に複数の記録トラックに記録磁化ビットを互いにビット中央が他トラック磁化ビットの磁化転移点になるように配置して記録し、再生時にはそれぞれのトラックの磁化ビットの中央でサンプリングして磁化情報を読み出す手段を有し、前記データ処理部は、前記複数のトラックに記録磁化ビットに対する前記再生ヘッドによる再生応答をパーシャルレスポンスチャネルとなるように適切に等化する等化器と、前記等化器による信号に基づいて、最尤復号法によりデータを復号する処理部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のデータストレージ装置。
- 請求項1に記載のデータストレージ装置のデータ記録方法であって、
前記データストレージ装置の記録媒体に記録する二値データを、予め規定された方法に基づいて複数のトラックに配分し、記録ヘッドにより各トラックに書き込むことを特徴とする
データストレージ装置のデータ記録方法。 - 請求項1に記載のデータストレージ装置のデータ再生方法であって、
前記データ処理部により、前記データストレージ装置の記録媒体の2つまたはそれ以上のトラックの記録領域のデータを再生ヘッドにより同時に読み出して得られた加算信号に基づいて、前記記録領域のデータを復号する処理を行うことを特徴とする
データストレージ装置のデータ再生方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014163256A JP2016038927A (ja) | 2014-08-09 | 2014-08-09 | データストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法 |
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JP2014163256A JP2016038927A (ja) | 2014-08-09 | 2014-08-09 | データストレージ装置、データストレージ装置のデータ記録方法、データストレージ装置のデータ再生方法 |
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JP2016091586A (ja) * | 2014-11-10 | 2016-05-23 | 株式会社東芝 | 磁気記録再生装置及び磁気記録再生方法 |
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2014
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