JP2016036777A - 排水処理方法及び排水処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中のBOD成分、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる排水処理方法などを提供することを課題としている。
【解決手段】 排水中で微細藻類を培養する第一処理工程と、該第一処理工程にて前記微細藻類を培養した後の排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理工程とを備え、第一処理工程後の第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、第二処理工程にて水処理する排水処理方法等を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排水処理方法及び排水処理設備に関する。
従来、排水処理方法としては、様々なものが知られており、例えば、細菌や微細藻類などの微生物を利用して排水を浄化する方法が知られている。
この種の排水処理方法としては、例えば、細菌や原生動物などを含む活性汚泥によって排水中の有機物(生物的酸素要求量BOD成分)を分解して減少させる活性汚泥法が知られている。また、排水中の有機物(BOD成分)を分解して減少させ、窒素分を硝化してさらに窒素ガスへ変換して除去する硝化脱窒法が広く採用されている。また、排水中の有機物(BOD成分)と窒素分とを十分に減らすことができ、リン分も減少させることができる嫌気無酸素好気法(AO法)が知られている(非特許文献1及び非特許文献2)。
一方で、この種の排水処理方法としては、例えば、太陽光を利用して光合成微生物を培養し排水中の窒素分及びリン分を減少させる光合成培養装置(光バイオリアクタ)と、この装置に併設され窒素分及びリン分を減少させる嫌気−好気活性汚泥処理装置とによって、排水中の窒素分及びリン分を減らす方法も提案されている(特許文献1)。
特開2002-276387号公報
下水道施設計画・設備指針と解説 後編 2009年度版 社団法人日本下水道協会 最新環境浄化のための微生物学 稲森悠平編 講談社サイエンティフィク 2008年12月10日 第1刷発行
しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2に記載されたAO法を採用した排水処理方法では、排水中に含まれる無機窒素分としてのアンモニアを硝化するために、比較的長時間にわたって十分な酸素ガスを供給する必要があり、酸素ガス等を供給するための動力を多く必要とする。また、必ずしもリン分を十分に減少させることができない。特許文献1に記載された嫌気−好気活性汚泥処理装置を利用する排水処理方法も、上記と同様の問題を有する。
特許文献1に記載の光バイオリアクタでは、光合成微生物の培養に伴い多糖類などの光合成産物が老廃物等として産生されることがあるため、光バイオリアクタから流出する処理水の水質は、必ずしも良好でない場合がある。これに対して、特許文献1には、太陽光が強い昼間に光バイオリアクタから流出する処理水の水質をより向上させるために、例えば、光バイオリアクタから流出する処理水を嫌気−好気活性汚泥処理装置で水処理することが記載されている。しかしながら、光バイオリアクタによって排水中の窒素分及びリン分を完全に除去すると、嫌気−好気活性汚泥処理装置によって、BOD成分を必ずしも十分に減らすことができない。本発明者らは、このような技術的事実を見いだした。
本発明は、上記の点を考慮し、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中のBOD成分、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる排水処理方法及び排水処理設備を提供することを課題とする。また、酸素ガス等を供給するための動力を抑えることができる排水処理方法及び排水処理設備を提供することを他の課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る排水処理方法は、排水中で微細藻類を培養する第一処理工程と、該第一処理工程にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理工程とを備え、第一処理工程後の第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、第二処理工程にて水処理することを特徴とする。
上記構成からなる排水処理方法においては、第一処理工程にて、排水中で微細藻類を培養するため、排水中に比較的多量に含まれる窒素分やリン分を栄養素として微細藻類が十分に増殖することができる。しかも、排水中に比較的多量に含まれる有機物(BOD成分)を栄養素として微細藻類が増殖することができる。そして、微細藻類の増殖に伴って、排水中の窒素分やリン分が微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、排水中の窒素分やリン分が十分に減少する。
そして、第二処理工程にて、第一処理工程を施した後の第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、活性汚泥法によって水処理することにより、微細藻類の増殖に利用されなかった排水中の有機物や微細藻類からの溶存態有機老廃物といったBOD成分、窒素分、及びリン分を活性汚泥によって減少させることができる。
即ち、第二処理工程で水処理される水が、5〜15mg/Lの全窒素量で窒素分を含み、かつ、1〜3mg/Lの全リン量でリンを含むことによって、活性汚泥の増殖に必要な窒素及びリンの量を確保できる。その結果、微細藻類由来の溶存態有機老廃物などの排水中の有機物(BOD成分)を活性汚泥によって減少させることができる。
しかも、上記排水処理方法では、微細藻類に光合成させる場合に光合成によって第一処理水に酸素ガスが供給されることから、また、酸素ガスを消費する硝化反応を必ずしも要さないことから、比較的大量の酸素ガスを供給しなくても、排水中の窒素分を十分に減らすことができる。
従って、本発明に係る排水処理方法では、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中のBOD成分(微細藻類由来のBOD成分を含む)、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる。また、本発明に係る排水処理方法では、酸素ガス等の供給に必要な動力を抑えることもできる。
本発明に係る排水処理方法においては、前記第一処理工程では、光を照射しつつ微細藻類を培養することが好ましい。
斯かる構成により、微細藻類に光合成をさせることができ、微細藻類の増殖をより促進させることができる。微細藻類の増殖がより促進されると、微細藻類の細胞内に取り込まれる窒素分やリン分の量がより多くなる。従って、排水中の窒素分やリン分をより十分に減少させることができる。
本発明に係る排水処理方法においては、前記第一処理工程では、前記光としての自然光を照射しつつ微細藻類を培養することが好ましい。
斯かる構成により、人工的な光エネルギーを利用しなくとも微細藻類に光合成をさせることができ、しかも、上述のごとく、排水中の窒素分やリン分をより十分に減少させることができる。
本発明に係る排水処理方法においては、前記二処理工程の前記活性汚泥法が、標準活性汚泥法、又は、膜分離活性汚泥法であることが好ましい。
本発明に係る排水処理設備は、排水中で微細藻類を培養する第一処理部と、該第一処理部にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理部とを備え、
前記第一処理部にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、前記第二処理部にて水処理するように構成されていることを特徴とする。
本発明の排水処理方法及び排水処理設備は、上述したように、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中のBOD成分、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができるという効果を奏する。また、本発明の排水処理方法及び排水処理設備は、酸素ガス等を供給するための動力を抑えることができる。
一実施形態の排水処理設備における一態様の概略を表した概略図。 一実施形態の排水処理設備における他態様の概略を表した概略図。 一実施形態の排水処理設備における他態様の概略を表した概略図。 一実施形態の排水処理設備における他態様の概略を表した概略図。 一実施形態の排水処理設備における他態様の概略を表した概略図。 第一処理工程にて排水の水質を経時的に測定した結果を表すグラフ。 第一処理工程にて排水の水質を経時的に測定した結果を表すグラフ。 第一処理工程にて排水の水質を経時的に測定した結果を表すグラフ。 O法を行うための設備の一例を模式的に示した模式図。
以下、本発明に係る排水処理設備の一実施形態について、図面を参照しつつ詳しく説明する。
本実施形態の排水処理設備1は、図1に示すように、排水A中で微細藻類を培養する第一処理部2と、該第一処理部2にて微細藻類を培養した後の排水Aを活性汚泥法によって水処理する第二処理部3とを備えるものである。
詳しくは、本実施形態の排水処理設備1は、排水Aを第一処理部2に供給し、第一処理部2にて排水A中で微細藻類を培養するように構成されている。また、本実施形態の排水処理設備1は、第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水Aを第二処理部3に供給し、第二処理部3にて活性汚泥法によって排水Aを水処理するように構成されている。そして、活性汚泥法によって排水Aを第二処理部3にて水処理することにより、浄化された浄化水C(第二処理水)を得るように構成されている。
即ち、排水処理設備1では、外部から供給された排水Aが第一処理部2を経て、排水としての第一処理水となり、第一処理水を少なくとも含む排水が第二処理部3を経て、浄化水C(第二処理水)となる。
本実施形態の排水処理設備1においては、第一処理部2にて、排水中で微細藻類を培養するため、排水中に比較的多量に含まれる窒素分やリン分を栄養素として微細藻類が十分に増殖することができる。しかも、排水中に比較的多量に含まれる有機物(BOD成分)を栄養素として微細藻類が増殖することができる。そして、微細藻類の増殖に伴って、排水中の窒素分やリン分が微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、排水中の窒素分やリン分が十分に減少する。
そして、第二処理部3にて、第一処理部2にて窒素分やリン分が減少した第一処理水を含む排水を、活性汚泥法によって水処理することにより、微細藻類の増殖に利用されなかった排水中の有機物や微細藻類からの溶存態有機老廃物といったBOD成分、窒素分、及びリン分を活性汚泥によって減少させることができる。
しかも、比較的大量の酸素ガスを必要とする硝化反応を行わなくても、排水中の窒素分を十分に減らすことができる。
従って、本実施形態の排水処理設備1では、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、微細藻類由来のBOD成分を含む排水中のBOD成分、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる。また、本実施形態の排水処理設備1では、酸素ガス等を供給するための動力を抑えることができる。
さらに詳しくは、本実施形態の排水処理設備1は、図1に示すように、第二処理部3に供給される排水の全窒素量及び全リン量を測定する測定部11を備える。また、本実施形態の排水処理設備1は、第一処理部に供給される前の排水と、第一処理部にて処理(培養)された後の第一処理水(排水)とを混合する混合部12を備える。なお、図2〜図5において、測定部11は、図示していない。
測定部11は、第二処理部3に供給される排水の全窒素量及び全リン量を測定するように構成されている。測定部11によって、第二処理部3に供給される排水の全窒素量及び全リン量を確認することができる。
混合部12は、いったん排水処理設備1に取り込まれた排水であって第一処理部2に供給される前の排水の一部を取り出す排水取出経路12aと、排水取出経路12aを経た排水と、第一処理部2にて処理(培養)された後の第一処理水(排水)と、を混合する混合槽12bとを有する。混合部12によって、第一処理部に供給される前の排水と、第一処理部にて処理(培養)された後の第一処理水(排水)とを混合し、混合した排水を第二処理部へ供給することができる。
混合部12を備えた排水処理設備1では、第一処理部での培養によって第一処理水(排水)の全窒素量が5mg/L未満、又は、全リン量が1mg/L未満まで低下したとしても、第一処理部に供給される前の排水の比較的多量の窒素分、リン分を含む排水を、第一処理水と混合できる。従って、第二処理部で水処理される排水の全窒素量を、5mg/L以上に調整することができ、また、同様に、全リン量を1mg/L以上に調整することができる。従って、第二処理部で水処理される排水の全窒素量、全リン量をそれぞれ5〜15mg/L、1〜3mg/Lに調整することができる。
なお、本明細書において、全窒素量は、水中に溶解している全窒素量(溶存態全窒素)であり、全リン量は、水中に溶解している全リン量(溶存態全リン)である。
本実施形態の排水処理設備1は、混合部12を備えず、第一処理部2にて全窒素量が5〜15mg/Lとなり且つ全リン量が1〜3mg/Lとなった第一処理水(排水)を、第二処理部3にて水処理するように構成されていてもよい。
さらに、本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、排水A中の浮遊物を沈殿させ浮遊物を減少させる第一沈殿槽4と、第一処理部2にて培養後の第一処理水(排水)に含まれる浮遊物を沈殿させ浮遊物を減少させる第二沈殿槽5と、第二処理部3にて水処理されることにより得られた浄化水Cに含まれる浮遊物を沈殿させ浮遊物を減少させた浄化水Cを得る第三沈殿槽6とを備える。
そして、本実施形態の排水処理設備1は、排水Aに含まれる浮遊物を第一沈殿槽4にて沈殿させ、浮遊物を減少させた排水Aを第一処理部2に供給するように構成されている。また、第一処理部2にて培養後の第一処理水を含有する排水に含まれる浮遊物を第二沈殿槽5にて沈殿させ、第二沈殿槽5にて浮遊物を減少させた排水を第二処理部3に供給するように構成されている。また、第二処理部3にて得られた浄化水Cに含まれる浮遊物を第三沈殿槽6にて沈殿させるように構成されている。
なお、本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、排水Aに含まれる砂を沈殿させるための沈砂槽7を第一沈殿槽4の上流側にさらに備えていてもよい。
前記第一処理部2に供給される排水Aは、有機態窒素及び有機態リンを含有するBOD成分を含むものである。
前記BOD成分は、生物化学的酸素要求量(BOD)によって示される有機成分である。BOD成分の量は、JIS K0102(工場排水試験法 生物化学的酸素消費量(BOD))に従って測定される値である。
前記有機態窒素は、窒素分(窒素含有化合物)の一部であり、窒素分としては、有機態窒素又は無機態窒素が挙げられる。前記排水Aは、通常、窒素分としての有機態窒素と、窒素分としての無機態窒素とを含む。
前記窒素分は、全窒素量によって示される窒素成分である。全窒素量は、JIS K01020(工場排水試験法 全窒素 総和法)に従って測定される値である。
前記有機態窒素としては、例えば、タンパク質、アミノ酸等が挙げられる。
前記無機態窒素としては、例えば、アンモニウムイオン、硝酸イオン等が挙げられる。
前記有機態リンは、リン分(リン含有化合物)の一部であり、リン分としては、有機態リン又は無機態リンが挙げられる。前記排水Aは、通常、リン分としての有機態リンと、リン分としての無機態リンとを含む。
前記リン分は、全リン量によって示されるリン成分である。全リン量は、JIS K01020(工場排水試験法 全リン モリブデン青吸光光度法)に従って測定される値である。
前記有機態リンとしては、例えば、リン脂質、核酸等が挙げられる。
前記無機態リンとしては、例えば、リン酸イオン等が挙げられる。
前記排水Aは、通常、BOD成分として、有機態窒素、有機態リン、窒素(N)やリン(P)を含まない有機物を含んでいる。
BOD成分は、微生物によって、より分子量が小さい物質へと分解(加水分解等)され、微細藻類の栄養素(炭素源)、及び、活性汚泥中の細菌等の栄養素(炭素源)として利用される。
一方、無機態窒素及び無機態リンは、微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、主に微細藻類の栄養素として利用される。
なお、前記排水Aは、第一処理部2に送られる前において、砂などをさらに含み得る。
前記排水Aの全窒素量は、排水Aが下水である場合、第一処理部2に送られる前において、通常、10mg/L以上70mg/L以下である。斯かる排水Aの全窒素量は、15mg/Lよりも多いことが好適であり、更には30mg/Lよりも多いことが好適である。
前記排水Aの全リン量は、第一処理部2に送られる前において、通常、1.5mg/L以上10mg/L以下である。斯かる排水Aの全リン量は、3mg/Lよりも多いことが好適である。
また、前記排水Aが下水の場合、流入する下水のBOD値は、200mg/L以下である。前記排水Aが下水の一次処理水の場合、一次処理水のBOD値は、第一処理部2に送られる前において、50〜160mg/Lである。なお、上記の排水処理装置において除去されるBOD成分の量は、BOD値換算で、通常、40〜150mg/Lである。
なお、前記一次処理水は、例えば、微細藻類から排出される有機老廃物(主要成分は多糖類)、微細藻類の増殖に利用されなかった有機物などのBOD成分を含む。
前記排水Aとしては、具体的には、例えば、下水が挙げられる。また、醸造工場、食品工場、化学工場、電子産業工場、パルプ工場等の工場や石炭火力発電所から排出される産業排水、及びそれら産業排水の処理水などの内、リン及び窒素を含み微細藻類が資化可能な糖類(ブドウ糖や果糖など)、アルコール(エタノールなど)や有機酸(酢酸など)を含有する排水、或いはリン、窒素を含みBODの含有量が200mg/L以下である排水にも適用できる。
前記下水としては、例えば、下水処理場に流入する下水流入水が挙げられる。
なお、下水処理の分野においては、通常、第一沈殿槽4で処理した後の排水を一次処理水という。本実施形態においては、一次処理水を活性汚泥処理せずに微細藻類で水処理し、その後、活性汚泥で水処理する。以下、沈砂槽7及び第一沈殿槽4で水処理された後の排水Aを一次処理水ともいう。本実施形態においては排水として一次処理水を利用することが好ましい。
前記沈砂槽7は、設備1外から供給される排水Aを内部に貯め、排水Aに含まれる砂を沈殿させるように構成されている。
なお、本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、沈砂槽7から第一処理部2へ、第一沈殿槽4を経ずに排水Aを送るように構成されていてもよい(図2等の破線矢印にて図示)。
前記第一沈殿槽4は、沈砂槽7から供給された排水Aに含まれる浮遊物を沈殿させるように構成されている。
前記第一沈殿槽4においては、内部に貯めた排水Aを、例えば10分〜3時間静置することにより、排水Aに含まれる浮遊物を沈殿させることができる。
前記第一処理部2は、排水Aと微細藻類とを収容する培養槽2aを有する。前記第一処理部2は、沈砂槽7や第一沈殿槽4を経て送られてきた排水Aを培養槽2a内に取り入れ、培養槽2aにおいて、排水A中で微細藻類を培養するように構成されている。
前記第一処理部2においては、排水A中で微細藻類が培養されるため、排水A中に比較的多量に含まれる炭素源を栄養素として微細藻類が十分に増殖することができる。しかも、排水A中に比較的多量に含まれる窒素分やリン分を栄養素として微細藻類が十分に増殖することができる。そして、微細藻類の増殖に伴って、排水A中の窒素分やリン分が微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、排水A中の窒素分やリン分が十分に減少する。
本実施形態の排水処理設備1は、第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、第二処理部3にて水処理するように構成されている。
即ち、第一処理部2は、排水Aの全窒素量が15mg/L以下に低下するまで微細藻類を培養するように構成されている。また、第一処理部2は、排水Aの全リン量が3mg/L以下に低下するまで微細藻類を培養するように構成されている。
前記第一処理部2は、微細藻類に光合成をさせるために、光Bを微細藻類に照射するように構成されている。
前記第一処理部2が、光Bを微細藻類に照射するように構成されていることにより、微細藻類に光合成をさせることができ、微細藻類の増殖をより促進させることができる。微細藻類の増殖がより促進されると、微細藻類の細胞内に取り込まれる窒素分やリン分の量がより多くなる。従って、排水中の窒素分やリン分をより十分に減少させることができる。
なお、前記第一処理部2において微細藻類に光Bを照射することにより、微細藻類は、光合成によって二酸化炭素を細胞内に取り込んで糖類などを合成しつつ増殖し得る(光独立栄養)。また、微細藻類の一部は、光合成しつつ排水A中の無機炭素源及び有機炭素源を栄養素として利用しつつ増殖し得る(光従属栄養)。
前記第一処理部2は、太陽光などの自然光Bを培養槽2a内の微細藻類に照射するように構成されていることが好ましい。
微細藻類に照射する光Bとして太陽光などの自然光Bが採用されることにより、人工的な光エネルギーを利用しなくとも微細藻類に光合成をさせることができ、しかも、上述のごとく、排水中の窒素分やリン分をより十分に減少させることができる。
前記第一処理部2は、例えば、屋外に設置されることにより、太陽光Bを微細藻類に直接的に照射するように構成されている。また、前記第一処理部2は、例えば、屋内に設置されつつ、屋外から取り入れた太陽光Bを間接的に微細藻類に照射するように構成されている。
さらに、前記第一処理部2は、天候に関わらず、より確実に微細藻類に光合成をさせるために、培養槽2a内の微細藻類に光Bを照射する照明機器2bを有する。
前記第一処理部2は、例えば図2に示すように、培養槽2aに収容する排水A中の微細藻類に照明機器2bから光Bを照射するように構成されている。
前記培養槽2aは、培養槽2aの内部に収容する微細藻類の光合成を促進させるべく、例えば、上方から照射される光Bが排水Aを透過して底部にまで届くように、比較的深さが浅く形成されている。
具体的には、前記培養槽2aは、例えば、20cm〜50cmの排水A深さとなるように設定されている。
前記培養槽2aとしては、例えば、開放系の培養槽、又は、閉鎖系の培養槽(フォトバイオリアクター)などが挙げられる。
前記開放系の培養槽としては、例えば、レースウェイ型のもの、円形型のものなどが挙げられる。該開放系の培養槽は、建設費が比較的安いという利点を有する。開放系の培養槽は、通常、深さが比較的浅いため、比較的広大な設置面積を必要とする。
前記閉鎖系の培養槽(フォトバイオリアクター)としては、例えば、平板型のもの、チューブ型のもの、太陽光集光・光転送・内部照射型のもの、完全人工光利用型のものなどが挙げられる。なお、閉鎖系の培養槽が、内部に光を照射できる槽である場合、槽は、深さが例えば5mなど、比較的深い槽であってもよい。
前記培養槽2aとしては、設置する場所の条件、培養する微細藻類の種類などに応じて、適宜、最適なものが採用される。
前記培養槽2aにおいて微細藻類に照射される光Bの強度は、特に限定されるものではないが、例えば、ユーグレナ属(Euglena)を培養する場合、50μmol photons/m・s〜500μmol photons/m・sの強度であることが好ましい。
前記光Bの強度が50μmol photons/m・s以上であることにより、光合成をより促すことができるという利点がある。また、光の強度が500μmol photons/m・s以下、好ましくは200μmol photons/m・s以下であることにより、光による増殖阻害をより確実に抑制できるという利点がある。
前記第一処理部2は、微細藻類に光Bを照射する期間と、光Bを照射しない期間とを交互に設けることにより、培養槽2a内の排水A中で微細藻類を増殖させるように構成されていてもよい。
即ち、前記第一処理部2は、微細藻類に光Bを照射して光合成を行わせつつ微細藻類を増殖させる期間と、暗条件下にて従属栄養培養によって微細藻類を増殖させる期間とを繰り返し交互に設けるように構成されていてもよい。
前記第一処理部2において微細藻類に光Bを照射する期間は、通常、日光が出ている昼の時間に相当する8時間〜15時間である。また、微細藻類に光合成を行わせない暗条件の期間は、通常、日光が出ていない夜の時間に相当する9時間〜16時間である。これらの期間は、状況や目的に応じて変化させることができる。
なお、本明細書中における「暗条件」とは、培養期間を通じて光の照射強度を平均した場合にその値が数μmol photons/m・s以下(多くとも10μmol photons/m・sを超えない)となることを意味する。
前記第一処理部2では、例えば、微細藻類としてユーグレナ(Euglena)属生物を採用する場合、培養槽2aにおける培養温度が、20℃〜30℃であることが好ましい。
前記第一処理部2における排水AのpHは、微細藻類が増殖できるpHであれば、特に限定されない。該pHとしては、例えば、ユーグレナ(Euglena)属生物を培養する場合には、pH3.0〜8.0が採用される。
前記第一処理部2は、排水AのpHを調整すべく、塩酸のような無機酸を排水Aに添加するように構成されていてもよく、酢酸のような有機酸を排水Aに添加するように構成されていてもよい。
前記第一処理部2は、図2に示すように、二酸化炭素を含む気体によって培養槽2a中の排水Aを曝気するための曝気管2cを有する。
前記曝気管2cは、培養槽2aの底部に配されており、二酸化炭素を含む気体を培養槽2aの底部側から排水A中へ気泡状に供給するように構成されている。
二酸化炭素を含む気体としては、例えば、空気、排気ガス、炭酸ガス、又は、これらの混合ガス等が挙げられる。
前記第一処理部2においては、例えば、二酸化炭素を含む気体として二酸化炭素を比較的多く含む排気ガスを採用し、該排気ガスを曝気管2cを経由させて培養槽2a内の排水Aに供給することにより、排水Aを曝気によって撹拌しつつ、効率よく微細藻類に光合成を行わせることができる。
また、前記第一処理部2においては、例えば、明条件において微細藻類の光合成によって排水中に供給される酸素ガス量が、暗条件において微細藻類が呼吸するために不十分な場合に、前記気体として空気を採用し、曝気管2cを経由させて排水A中に該空気を供給することにより、排水Aを曝気して撹拌しつつ、培養槽2a内の微細藻類に呼吸用の酸素を供給することができる。
前記第一処理部2は、微細藻類を培養しつつ曝気管2cによって排水Aを常時曝気するように構成されていてもよく、所定の時間間隔を空けて排水Aを曝気するように構成されていてもよい。
なお、前記第一処理部2は、微細藻類と排水Aとを槽内にて撹拌する撹拌装置(図示せず)を有してもよい。
前記微細藻類は、昆布やワカメと異なり、通常、単細胞性である。また、通常、細胞の大きさが概ね数マイクロメートルから数十マイクロメートルの微小な藻類である。
前記微細藻類は、通常、光合成能力を有する。
前記微細藻類としては、ユーグレナ(Euglena)属に属する微細藻類、クロレラ(Chlorella)属に属する微細藻類、オーキセノクロレラ(Auxenochlorella)属に属する微細藻類、ボトリオコッカス(Botryococcus)属に属する微細藻類、ナンノクロリス(Nannochloris)属に属する微細藻類、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)属に属する微細藻類、ネオクロリス(Neochloris)属に属する微細藻類、シュードコッコミクサ(Pseudococcomyxa)属に属する微細藻類、セネデスムス(Scenedesmus)属に属する微細藻類からなる群より選択された少なくとも1種が好ましい。
前記ユーグレナ(Euglena)属に属する微細藻類としては、例えば、Euglena gracilisEuglena longaEuglena caudataEuglena oxyurisEuglena tripterisEuglena proximaEuglena viridisEuglena sociabilisEuglena ehrenbergiiEuglena desesEuglena pisciformisEuglena spirogyraEuglena acusEuglena geniculataEuglena intermediaEuglena mutabilisEuglena sanguineaEuglena stellataEuglena terricolaEuglena klebsiEuglena rubra、又は、Euglena cyclopicolaなどが挙げられる。
具体的には、前記ユーグレナ(Euglena)属に属する微細藻類としては、例えば、Euglena gracilis などが挙げられる。
前記クロレラ(Chlorella)属に属する微細藻類としては、例えば、Chlorella vulgarisChlorella pyrenoidosa、又は、Chlorella sorocinianaなどが挙げられる。
前記オーキセノクロレラ(Auxenochlorella)属に属する微細藻類としては、例えば、Auxenochlorella protothecoidesなどが挙げられる。
前記ボトリオコッカス(Botryococcus)属に属する微細藻類としては、例えば、Botryococcus brauniiなどが挙げられる。Botryococcus brauniiとしては、例えば、後述するBotryococcus tsukuba1が挙げられる。
前記ナンノクロリス(Nannochloris)属に属する微細藻類としては、例えば、Nannochloris bacillarisNannochloris normandinaeなどが挙げられる。
前記ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)属に属する微細藻類としては、例えば、Nannochloropsis oculataなどが挙げられる。
前記ネオクロリス(Neochloris)属に属する微細藻類としては、例えば、Neochloris aquaticaNeochloris cohaerensNeochloris conjunctaNeochloris gelatinosaNeochloris pseudostigmataNeochloris pseudostigmaticaNeochloris pyrenoidosaNeochloris terrestrisNeochloris texensisNeochloris vigensisNeochloris wimmeriNeochloris oleoabundansなどが挙げられる。
前記シュードコッコミクサ(Pseudococcomyxa)属に属する微細藻類としては、例えば、Pseudococcomyxa ellipsoideaなどが挙げられる。
前記セネデスムス(Scenedesmus)属に属する微細藻類としては、例えば、Scenedesmus sp.R-16 Scenedesmus rubescens Scenedesmus ovaltermusScenedesmus disciformisScenedesmus acumunatusAcutodesmus obliquus(Scenedesmus acumunatusの一種)Scenedesmus dimorphusなどが挙げられる。
上記の微細藻類の培養株は、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(郵便番号292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)、独立行政法人国立環境研究所微生物系統保存施設(郵便番号305-8506 茨城県つくば市小野川16-2)、又は、The Culture Collection of Algae at the University of Texas at Austin, USA(http://web.biosci.utexas.edu/utex/default.aspx)などから容易に入手される。
前記微細藻類としては、例えば、下水中に含まれる自然発生微細藻類が採用される。自然発生微細藻類は、上記クロレラ(Chlorella)属に属する微細藻類及び上記セネデスムス(Scenedesmus)属に属する微細藻類のいずれかを少なくとも含む。
前記第二沈殿槽5は、第一処理部2から供給された第一処理水を少なくとも含む排水に含まれる浮遊物を沈殿させるように構成されている。具体的には、第二沈殿槽5は、第一処理部2から供給された第一処理水を含有する排水に含まれる浮遊物としての微細藻類を、沈殿させるように構成されている。
前記第二沈殿槽5においては、内部に貯めた排水を、例えば30〜180分間静置することにより、排水に含まれる微細藻類を沈殿させることができる。
前記第二沈殿槽5は、槽内に凝集剤が添加されるように構成され、添加された凝集剤によって微細藻類を沈殿させるように構成されていてもよい。
前記第二沈殿槽5において沈殿させる微細藻類が上記のユーグレナ属に属する微細藻類である場合には、排水と微細藻類との比重差がより大きくなることから、より確実に浮遊物としての微細藻類を沈殿させることができる。
前記第二処理部3は、例えば図2に示すように、少なくとも第二沈殿槽5から供給された排水(必要に応じて第一沈殿槽4からの排水を含む)を、散気しつつ活性汚泥によって水処理する散気槽3aと、該散気槽3aに酸素を含む気体を供給する散気管3bとを有する。
前記第二処理部3は、散気槽3a内部に排水を収容し、散気管3bから供給される気体により排水を散気しつつ活性汚泥によって排水を水処理するように構成されている。即ち、活性汚泥法によって排水を水処理するように構成されている。
なお、本実施形態の排水処理設備1は、活性汚泥によって水処理された浄化水C(第二処理水)を第二処理部3から第三沈殿槽6へ送るように構成されている。
前記散気槽3aは、細菌、原生動物、後生動物等の生物種を含む活性汚泥によって、好気的条件下において排水中のBOD成分(有機炭素源)を分解する水処理を行うように構成されている。
前記散気管3bは、散気槽3aの底部に配されており、酸素を含む気体としての空気等を散気槽3aの底部側から排水中へ気泡状に供給するように構成されている。
前記第二処理部3によって排水が上記のごとく活性汚泥法によって水処理されることにより、排水に含まれていた有機物(BOD成分)が二酸化炭素へと分解される。そして、十分に浄化された浄化水が得られる。
また、前記第二処理部3において活性汚泥法によって排水が水処理されることにより、例えば、排水に含まれる有機態窒素が、より分子量の小さいアンモニアイオンなどへ分解され得る。同様に、排水に含まれる有機態リンが、より分子量の小さいリン酸イオンなどへ分解され得る。活性汚泥法による水処理においては、排水中に含まれる窒素分やリン分が硝化脱窒工程及び生物学的脱リン工程を経ることなく、活性汚泥中に取り込まれ、排水が浄化される。
本実施形態の排水処理設備1においては、第一処理部2によって、排水中の窒素分やリン分が微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、排水に含まれる窒素分やリン分が十分に減少する。さらに、第二処理部3によって、微細藻類に利用されなかったBOD成分(有機態窒素、有機態リン、又は、窒素やリンを含まない有機物など)や微細藻類から排出されるBOD成分(主に、窒素やリンを含まない多糖類などの有機物)が活性汚泥によって二酸化炭素にまで分解される。従って、本実施形態の排水処理設備1においては、BOD成分、窒素分、リン分のいずれもが十分に減少した浄化水を得ることができる。
一般的な嫌気無酸素好気法(AO法)では、排水中のリン分を必ずしも安定的に減少させることができない。また、排水に含まれる窒素分の大半を硝化細菌によって硝化させるために、曝気によって多量の酸素ガスを硝化反応にて使用するため、多量の酸素ガス、及び、酸素ガスを供給するための大型の散気動力が必要となる。
このように、一般的な排水処理設備と比較して、本実施形態の排水処理設備1においては、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中の有機物(BOD成分)、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる。しかも、本実施形態の排水処理設備1は、微細藻類の光合成によって第一処理水に酸素ガスが供給されることから、また、酸素ガスを消費する硝化反応を必ずしも要さないことから、酸素ガスを供給するための大規模な散気装置などを必ずしも必要としないため、コンパクト化されたものとなり得る。
前記第二処理部3の散気槽3aに供給される排水の全窒素量は、5〜15mg/Lに調整される。前記第二処理部3の散気槽3aに供給される排水の全リン量は、1〜3mg/Lに調整される。全窒素量及び全リン量の調整は、必要に応じて、第一沈殿槽4からの排水を、散気槽3aに供給される排水と混合させることによって行うことができる。
前記第二処理部3に供給される排水の全窒素量及び全リン量が、それぞれ5mg/L以上、1mg/L以上であることにより、活性汚泥に含まれる微生物の増殖に必要な全窒素量や全リン量をより確実に確保でき、活性汚泥に含まれる微生物の増殖をより確実に促進できる。従って、BOD成分をより十分に分解することができる。
一方、排水中の全窒素量及び全リン量が、それぞれ15mg/L以下、3mg/L以下であることにより、窒素分やリン分を細胞内に取り込む性能が比較的低い微生物を含む活性汚泥によっても、窒素分やリン分をさらに減らすことにより、浄化水中の全窒素量や全リン量を十分に低くすることができる。
本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水が、脱窒反応などを伴う嫌気的処理を経ずに、第二処理部3へ供給されるように構成されている。第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水が嫌気的処理を経ない分、排水処理設備をコンパクト化できる。
なお、第二処理部3へ供給される排水は、第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水(排水)を少なくとも含む。第二処理部3へ供給される排水は、いったん排水処理設備1に取り込まれた排水Aであって第一処理部2に供給される前の第一沈殿槽4からの排水Aを含んでいても良い。
前記第三沈殿槽6は、第二処理部3から供給された浄化水C(第二処理水)に含まれる浮遊物を沈殿させるように構成されている。具体的には、第二処理部3から供給された浄化水Cに含まれる浮遊物としての活性汚泥を沈殿させ、活性汚泥が減少した浄化水Cを得るように構成されている。
そして、本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、第三沈殿槽6にて活性汚泥が減少した浄化水Cを設備1外へ送るように構成されている。
前記第三沈殿槽6においては、内部に貯めた浄化水Cを、例えば1〜4時間静置することにより、浄化水Cに含まれる活性汚泥を沈殿させることができる。
前記第三沈殿槽6は、槽内に凝集剤を添加するように構成され、添加された凝集剤によって活性汚泥を沈殿させるように構成されていてもよい。
本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、第二沈殿槽5にて沈殿させた微細藻類を第一処理部2に返送する微細藻類返送用経路8と、第三沈殿槽6にて沈殿させた活性汚泥を第二処理部3に返送する活性汚泥返送用経路9と、活性汚泥法による水処理によって得られた浄化水Cを設備1外へ送る浄化水取出用経路10とをさらに備える。
前記微細藻類返送用経路8は、例えば、微細藻類返送用配管8によって形成され、第二沈殿槽5においていったん沈殿させた微細藻類を第一処理部2へ送るように構成されている。前記微細藻類返送用配管8によって、いったん沈殿した微細藻類を第一処理部2に送ることにより、第一処理部2にて培養する微細藻類濃度を高めることができる。微細藻類濃度を高めることにより、排水中のBOD成分、窒素分、リン分をより速く減少させることができる。
前記活性汚泥返送用経路9は、例えば、活性汚泥返送用配管9によって形成され、第三沈殿槽6においていったん沈殿させた活性汚泥を第二処理部3へ送るように構成されている。前記活性汚泥返送用配管9によって、いったん沈殿した活性汚泥を第二処理部3に送ることにより、第二処理部3における汚泥濃度を高めることができる。
前記浄化水取出用経路10は、例えば、浄化水取出用配管10によって形成され、例えば図2に示すように、第三沈殿槽6において活性汚泥が減少した浄化水Cを設備1外へ送るように構成されている。
前記浄化水取出用配管10によって設備1外へ送られた浄化水Cは、例えば、河川や海へ放流されるか、又は、下水へ放流される。
本実施形態の排水処理設備1は、例えば図2に示すように、第二沈殿槽5において沈殿させた微細藻類を設備1外へ送り、余剰微細藻類Pとして排出するように構成されている。
また、本実施形態の排水処理設備1は、第三沈殿槽6において沈殿させた活性汚泥を設備1外へ送り、余剰活性汚泥Qとして排出するように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1においては、例えば図3に示すように、第二処理部3は、さらに、散気槽3a内で活性汚泥法によって排水が水処理されることにより得られた浄化水Cを膜濾過する膜ユニット3cを有する構成であっても良い。膜ユニット3cは、活性汚泥法によって水処理される排水に浸かるように散気槽3a内に配されている。
前記第二処理部3は、浮遊物を含む浄化水Cを膜ユニット3cに含まれる濾過膜によって膜濾過することにより、濾過膜を透過した透過水(浄化水C)を得るように構成されている。
即ち、前記膜ユニット3cを有する第二処理部3は、第一処理部2から供給された排水を膜分離活性汚泥法(MBR法)によって水処理し、排水が浄化されてなる浄化水Cを得るように構成されている。
なお、膜分離活性汚泥法(MBR法)は、活性汚泥法の一種であり、活性汚泥によって浄化された浄化水と活性汚泥との分離を濾過膜の膜分離によって行う方法である。
前記膜ユニット3cを有する第二処理部3は、例えば、少なくとも酸素を含む気体によって散気槽3a内を散気しつつ、該散気によって第二処理部3の膜ユニット3cの外表面を洗浄するように構成されている。
膜ユニット3cの表面が散気管3bから供給される気体の散気によって洗浄されることにより、膜ユニット3cの表面に付着した汚れが除去される。従って、膜ユニット3cの詰まりが抑制され膜ユニット3cによる膜濾過がより確実に行われる。
前記膜ユニット3cは、濾過膜を有し、浮遊物を含む浄化水Cを濾過膜によって膜濾過するように構成されている。
具体的には、前記膜ユニット3cは、図3に示すように、排水中に浸漬され、内側を陰圧にすることにより外側から内側へ向けて膜濾過を行い、濾過膜を透過した透過水を取り出すように構成されている。
前記濾過膜としては、効率良く膜濾過を行いつつ排水中の活性汚泥をより確実に減少させることができるという点で、精密濾過膜(MF膜)が好ましい。
前記精密濾過膜(MF膜)の孔径は、通常、0.01μmを超え10μm以下である。精密濾過膜(MF膜)の孔径は、細菌類の透過をより確実に阻止できるという点で、0.45μm以下であることが好ましい。
前記濾過膜の形状としては、従来公知のものが挙げられ、例えば、中空糸状に形成されたいわゆる中空糸膜状、又は、板状の平膜状などが挙げられる。
前記濾過膜の材質としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、セルロース、ポリアミド、セラミック等が挙げられる。
前記膜ユニット3cを有する排水処理設備1は、図3に示すように、膜ユニット3cに取り付けられた浄化水取出用配管10(透過水取出用配管)を備え、第二処理部3において膜分離(膜濾過)された浄化水Cを設備1外へ送るように構成されている。斯かる排水処理設備1は、余剰活性汚泥Qを散気槽3aから排出するように構成されてもいる。
なお、本実施形態の排水処理設備1は、例えば図4又は図5に示すように、第二沈殿槽5を備えず、膜分離ユニット2dを有する第一処理部2を備え、第一処理部2にて微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水を斯かる膜分離ユニット2dを介して第二処理部3に直接送るように構成されていてもよい。斯かる構成の排水処理設備1は、余剰微細藻類Pを培養槽2aから排出するように構成されてもいる。なお、第一処理部2の膜分離ユニット2dは、第二処理部3の膜ユニット3cと同様に構成され、微細藻類を培養する排水Aに浸かるように培養槽2a内に配されている。
また、本実施形態の排水処理設備1は、上述した混合部12を備えていなくてもよい。
次に、本実施形態の排水処理方法について説明する。
本実施形態の排水処理方法は、上述した各機器類を用いることによって実施することができる。
本実施形態の排水処理方法は、排水A中で微細藻類を培養する第一処理工程と、該第一処理工程にて前記微細藻類を培養した後の第一処理水を少なくとも含む排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理工程とを備える。
本実施形態の排水処理方法では、十分に全窒素量又は全リン量を減らした第一処理水を含む排水に対して第二処理工程を行うこととなる。第二処理工程では、必ずしも十分に全窒素量又は全リン量を減らせないことから、第一処理工程によって上記のごとく十分に全窒素量又は全リン量を減らすことにより、十分に窒素分やリン分が減少した浄化水Cを第二処理工程にて得ることができる。なお、本実施形態の排水処理方法では、第二処理工程開始時における排水の全窒素量及び全リン量は、それぞれ、5〜15mg/L、1〜3mg/Lである。
詳しくは、本実施形態の排水処理方法においては、第一処理工程にて、排水中で微細藻類を培養するため、排水中に比較的多量に含まれる窒素分やリン分を栄養素として微細藻類が十分に増殖することができる。しかも、排水中に比較的多量に含まれる有機物(BOD成分)を栄養素として微細藻類が増殖することができる。そして、微細藻類の増殖に伴って、排水中の窒素分やリン分が微細藻類の細胞内に取り込まれることにより、排水中の窒素分やリン分が十分に減少する。
また、第二処理工程にて、第一処理工程によって窒素分やリン分が減少した排水を、活性汚泥法によって水処理することにより、微細藻類の増殖に利用されなかった排水中の有機物や微細藻類由来の溶存態有機老廃物といったBOD成分、窒素分、及びリン分を活性汚泥によって減少させることができる。
しかも、比較的大量の酸素ガスを必要とする、例えば硝化反応を行わなくても、排水中の窒素分を十分に減らすことができる。
従って、本実施形態の排水処理方法では、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中のBOD成分(微細藻類由来のBOD成分を含む)、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる。
前記排水処理方法は、第一処理工程と第二処理工程とを同時に行いながら実施することができる。一方で、前記排水処理方法は、第一処理工程を所定時間行った後に第二処理工程を行うなど、第一処理工程と第二処理工程とを別々に行うことによって実施することができる。
前記第一処理工程は、上記の第一処理部2において行うことができる。
前記第一処理工程の開始時、及び実施中には、通常、排水が微細藻類を乾燥質量換算で100〜5000mg/L含む。
前記第一処理工程では、光を照射しつつ微細藻類を培養することが好ましく、光としての自然光を照射しつつ微細藻類を培養することがより好ましい。
前記第一処理工程において光を照射しつつ微細藻類を培養することにより、微細藻類の生育をより促進できることから、微細藻類の増殖をより促進できる。微細藻類の増殖に伴って、排水A中の窒素含有化合物やリン含有化合物が微細藻類の細胞内に取り込まれる。これにより、排水A中の窒素含有化合物やリン含有化合物がより確実に減少する。従って、排水A中の窒素含有化合物やリン含有化合物をより十分に減少させて排水Aをより十分に浄化できる。
前記第一処理工程において光としての自然光を照射しつつ微細藻類を培養することにより、電力等の人工的なエネルギーを使わなくとも微細藻類に光合成させることができるという利点がある。
特に、排水処理方法において、排水Aとして下水を採用し、且つ、微細藻類に照射する光として自然光を採用することにより、排水Aとして、昼夜において窒素分やリン分の量が変動する下水を採用しても、十分に排水A中の窒素分やリン分を減少させることができるという利点がある。
即ち、下水に含まれる窒素分やリン分は、産業活動が活発化する昼間において増加し、一方で夜間において減少するところ、自然光としての太陽光は、昼間においてより強く夕方において弱まり、夜間においてなくなる。昼間において排水A中の窒素分やリン分が増加しても、上述した曝気によって二酸化炭素を十分に供給すると、より強度の強い昼間の太陽光によって微細藻類の光合成が促進される。これにより、排水Aに含まれる増加した窒素分やリン分を、強度の強い太陽光によって微細藻類に十分に取り込ませることができる。即ち、昼間における排水A中の窒素分やリン分の増加に応じて、より強度の強い昼間の太陽光によって微細藻類の増殖を促進させ、排水A中の窒素分やリン分を減少させる量を昼間において増やすことができる。従って、昼夜において窒素分やリン分の量が変動する下水を排水Aとして採用しても、下水に含まれる窒素分やリン分を十分に減少させることができる。
前記第一処理工程では、排水Aに含まれる窒素分やリン分の量に応じて、微細藻類に照射する光の強度を調整することが好ましい。
詳しくは、前記第一処理工程では、排水Aに含まれる窒素分やリン分の量と、微細藻類に照射する光の強度とを比例させることが好ましい。即ち、排水Aに含まれる窒素分やリン分の量が増えると、微細藻類に照射する光の強度を大きくし、排水Aに含まれる窒素分やリン分の量が減ると、微細藻類に照射する光の強度を小さくすることが好ましい。
前記排水処理方法では、第一処理工程後の排水(第一処理水)を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである排水を、第二処理工程にて水処理する。
全窒素量、及び、全リン量は、上述したJIS規格に記載された方法によって測定する。なお、全窒素量、及び、全リン量は、市販されている水質測定装置によって簡易的に測定することができる。
例えば、前記排水処理方法では、第一処理工程後に全窒素量が5mg/L未満となり、全リン量が1mg/Lとなった排水を、第一処理工程前の排水と混合することができる。これにより、排水の全窒素量を5〜15mg/Lに調整し、排水の全リン量を1〜3mg/Lに調整することができる。そして、全窒素量及び全リン量を上記のごとく調整した排水を第二処理工程にて水処理することができる。
また、前記排水処理方法では、第一処理工程にて全窒素量が5〜15mg/Lとなり且つ全リン量が1〜3mg/Lとなった排水としての第一処理水を、第二処理工程にて水処理することができる。
即ち、前記排水処理方法では、全窒素量が5〜15mg/Lとなるように(全窒素量が5〜15mg/Lとなるまで)第一処理工程で微細藻類を培養した後の第一処理水(排水)を、第二処理工程にて水処理することができる。また、全リン量が1〜3mg/Lとなるように(全リン量が1〜3mg/Lとなるまで)第一処理工程で微細藻類を培養した後の第一処理水(排水)を、第二処理工程にて水処理することができる。
前記第二処理工程で水処理する排水中の全窒素量や全リン量が上記の下限量以上であることにより、第二処理工程における微生物の増殖に必要な全窒素量や全リン量をより確実に確保でき、BOD成分をより十分に分解することができる。一方、第二処理工程で水処理する排水中の全窒素量や全リン量が上記の上限量以下であることにより、活性汚泥法によってより十分に窒素分やリン分を減らすことができ、浄化水中の全窒素量や全リン量を十分に低くすることができる。
本実施形態の排水処理方法では、第二処理工程で水処理する排水の全窒素量、全リン量を特に上記範囲にすることによって、多量の酸素ガスを必要とする硝化反応を行わなくとも、十分に排水の窒素分を減らすことができる。また、リン除去のための特別な工程を行わなくとも、十分にリン分を減らすことができる。従って、硝化反応に必要な酸素ガス供給装置の動力(散気動力)を大幅に削減することができる。また、リン除去の工程のための設備を必ずしも設ける必要がない。
なお、前記第一処理工程の後では、通常、排水としての第一処理水の全窒素量が8mg/L程度、排水Aの全リン量が1.5mg/L程度である。
前記第一処理工程では、光を照射しつつ微細藻類を培養する培養時間が、通常、2時間〜10時間である。
前記第一処理工程では、図4及び図5に示すように、上記の膜分離ユニット2dを用いて、培養後の微細藻類と排水とを分離することが好ましい。
前記第二処理工程は、上記の第二処理部3において行うことができる。
前記第二処理工程では、活性汚泥法として標準活性汚泥法を採用できる。標準活性汚泥法は、排水中のBOD除去を目的として行われる方法であり、斯かる方法では、有機物がガス化、低分子化される。活性汚泥法は、菌体濃度を高める担体の存在下で行ってもよい。
前記第二処理工程では、活性汚泥法としての膜分離活性汚泥法(MBR)を採用することが好ましい。
前記第二処理工程において膜分離活性汚泥法を採用することにより、例えば活性汚泥を沈殿させなくても浄化水Cに含まれる浮遊物を減少させることができるため、浄化水Cに含まれる浮遊物を効率的に減少させることができるという利点がある。
前記第二処理工程では、活性汚泥法によって排水を水処理する時間が、通常、4時間〜8時間である。なお、この時間は特に限定されず、求められる処理水質により変動する。
前記排水処理方法では、通常、第一処理工程にて前記微細藻類を培養した後の第一処理水を少なくとも含む排水を、脱窒反応などの嫌気的処理を経させずに、第二処理工程にて活性汚泥法によって水処理する。
本実施形態の排水処理設備及び排水処理方法は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の排水処理設備及び排水処理方法に限定されるものではない。
また、一般の排水処理設備及び排水処理方法において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
試験例などによって、排水処理設備及び排水処理方法をさらに詳しく説明する。
まず、第一処理部によって第一処理工程(微細藻類を培養)を行った結果を、試験例によって示す。
(試験例1)
排水中にて下記の微細藻類を培養することにより、第一処理工程を行った。
「排水」
下水処理場の一次処理水(滅菌処理なし、pH調整なし(pH7.0程度))
「微細藻類」
ユーグレナ(Euglena)属に属する微細藻類 Euglena gracilis EOD-1
(原寄託日2013年3月25日付で独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター(NITE−IPOD(郵便番号292-0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)にブダペスト条約の規定下で、受託番号FERM BP−11530として国際寄託済み)
培養開始時の排水中の濃度(0.70g/L 乾燥質量換算)
「培養条件」
・培養槽−容積10L(光照射方向の長さが10cm)
・曝気−二酸化炭素ガス/空気=10/90(体積比)の混合ガスを1.0L/分の量で連続的に供給
・培養温度−室温(15〜25℃に設定)
・光照射−培養槽の表面で約200μmol photons/m・secの強度となるように蛍光灯の光を12時間照射後、光照射を止めた
・培養時間−24時間
(試験例2)
培養する微細藻類を下記の微細藻類に変更した点以外は、試験例1と同様にして第一処理工程を行った。
「微細藻類」
上記の一次処理水に光を照射することにより予め増殖させた自然発生微細藻類
セネデスムス属及びクロレラ属のいずれかの属に属する微細藻類を少なくとも含む
培養開始時の排水中の濃度(1.07g/L 乾燥質量換算)
試験例1及び試験例2の第一処理工程を行いつつ、排水(上澄液)の全窒素量(溶存態全窒素:DT−N)、アンモニア態窒素量(NH−N)、硝酸態窒素量(NO−N)、全リン量(溶存態全リン:DT−P)、リン酸態リン量(PO−P)、全有機炭素量(溶存態有機炭素DOC)を測定した。このうち、全窒素量(溶存態全窒素:DT−N)、及び、全リン量(溶存態全リン:DT−P)の結果を表1に示す。
Figure 2016036777
(試験例3)
微細藻類として試験例1の微細藻類と同じ株を用い、下記の培養条件にて第一処理工程を行った。
「前培養−1」
従属栄養培養によって微細藻類を予め増殖させた。
・培地
AF−6培地の組成を変えた培地(AF-6+グルコース25g/L+酵母エキス5g/L)
200mL
(AF-6培地の組成は、独立行政法人国立環境研究所微生物系統保存施設のホームページ(http://mcc.nies.go.jp/)にて開示)
・培養方法
坂口フラスコ内にて光を照射せずに振盪培養
(100ストローク/分、3〜7日間)
「前培養−2」
従属栄養培養から独立栄養培養へ切り替えた。
・培地
下水の二次処理水(フィルター滅菌済み)200mL
・培養方法
三角フラスコ内にて、明暗を繰り返す条件下でCOを通気しつつ培養(3日間)
25℃、約150μmol photons/m・sec、12時間明条件/12時間暗条件
「第一処理工程」
・培地
下水 約1000mL(フィルター滅菌済み)
・培養方法
メディウム瓶(1L)内にて、明暗を繰り返す条件下でCOを通気しつつ培養(〜24時間)
25℃、約200μmol photons/m・sec、12時間明条件/12時間暗条件
培養開始から0、2、4、6、8、24時間後にサンプリング
サンプリング後のサンプルを0.22μmフィルターで濾過した後、濾液を分析時まで凍結保存した。濾液の全窒素量(溶存態全窒素:DT−N)及び全リン量(溶存態全リン:DT−P)に関わる分析結果を、試験例1〜3についてまとめて図6に示す。
(試験例4)
微細藻類として下記の株を用い、下記の培養条件にて第一処理工程を行った。
「微細藻類」
Botryococcus tsukuba1 原寄託日2010年12月9日付で独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター(NITE−IPOD(郵便番号292-0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)にブダペスト条約の規定下で、受託番号FERM BP−11441として国際寄託済み)
「前培養」
・培地
下水(流入水、フィルター滅菌済み)
・培養方法
2Lジャーファーメンターによる培養
明暗を繰り返す条件下で5%COを通気しつつ培養
25℃、約750μmol photons/m・sec、12時間明条件/12時間暗条件
「第一処理工程」
・培地
下水約1000mL(流入水、フィルター滅菌済み)
・培養方法
メディウム瓶(1L)内にて、明暗を繰り返す条件下で1%COを通気しつつ培養
25℃、約200μmol photons/m・sec、12時間明条件/12時間暗条件
培養開始から0、2、4、6、8、24時間後にサンプリング
サンプリング後のサンプルを0.22μmフィルターで濾過した後、濾液を分析時まで凍結保存した。濾液の全窒素量(溶存態全窒素:DT−N)及び全リン量(溶存態全リン:DT−P)に関わる分析結果を図7に示す。
図6、及び、図7から把握されるように、排水中で微細藻類を培養することによって、排水の全窒素量を15mg/L以下にすることができ、全リン量を3mg/L以下にすることができる。
また、試験例3及び試験例4の条件で、それぞれ7日間、第一処理工程(培養)を行い、微細藻類の乾燥重量と、ろ液のTOC濃度(溶存態有機炭素:DOC)とを経時的に分析した結果を図8に示す。なお、DOCとBODの間には、経験的な相関関係があり、DOCの増加に伴いBODも増加する。図8から把握されるように、微細藻類の増殖に伴い、排水中のDOCが増加している。従って、仮に、排水を活性汚泥法で水処理し、活性汚泥法で水処理された後の水を微細藻類で水処理すると、微細藻類で水処理した後の水に含まれる有機物が増加することとなる。そのため、有機物が増加した分、有機物を減らすためにさらなる水処理が必要となる。
これに対して、微細藻類を用いて排水(例えば、一次処理水)を水処理し、その後、活性汚泥で水処理することにより、排水中の窒素分、リン分、BODを十分に減少させることができる。
さらに、下記の文献の記述を基にして、活性汚泥法において、活性汚泥微生物の細胞内に取り込まれる窒素量及びリン量(即ち、排水から取り除かれる窒素量及びリン量)を求めた。
<文献1>下水道施設計画・設備指針と解説 後編 2009年度版 社団法人日本下水道協会 15ページ、305ページ
<文献2>リン資源の回収と有効利用 サイエンス&テクノロジー株式会社 2009年 5ページ
第二処理工程での条件を下記のように設定した。
被処理排水量 8000 m/日
散気槽での水理学的滞留時間(HRT) 0.33d
散気槽へ入る排水の溶解性BOD量 80 mg/L
散気槽へ入る排水の懸濁物質量(SS) 90 mg/L
散気槽から出る排水の懸濁物質量(SS) 10 mg/L
溶解性BODに対する汚泥変換率 0.5 mg/mg
懸濁物質に対する汚泥変換率 0.95 mg/mg
活性汚泥微生物の内生呼吸による減量 0.04 1/d
MLSS濃度 1500mg/L
上記の設定条件から、余剰汚泥発生量、発生する余剰汚泥に含有される窒素及びリンを求めた。余剰汚泥発生量の計算は、文献1の305ページに記載の下記の計算式を基にして行った。
余剰汚泥発生量=a×溶解性BOD量+b×SS量
−c×MLSS量−散気槽から出る排水のSS量
また、汚泥における窒素の含有量の計算は、活性汚泥微生物の細胞の化学組成がCNOであるという技術的事項(文献1に記載)に基づいて行った。汚泥におけるリンの含有量の計算は、活性汚泥中に約2〜3%のリンが含まれているという技術液事項(文献2に記載)に基づいて2.5%と仮定して行った。算出結果を下記に示す。
余剰汚泥発生量 764 kg/日
余剰汚泥に含まれる窒素 95 kg/日
余剰汚泥に含まれるリン 19 kg/日
必要窒素(活性汚泥に消費される窒素)
全窒素量に換算して11.8 mg−N/L
必要リン(活性汚泥に消費されるリン)
全リン量に換算して 2.4 mg−P/L
この算出結果から、下記のことがいえる。即ち、第一処理工程後の排水において、全窒素量が5〜15mg/Lであり、全リン量が1〜3mg/Lであれば、この排水に活性汚泥処理を施すことにより、活性汚泥微生物によって有機物が分解されつつ、排水中の窒素分とリン分とが活性汚泥微生物に取り込まれ、窒素分とリン分とが十分に減少した浄化水を得ることができる。
続いて、一態様の排水処理設備によって排水処理方法を行うことを想定し、排水処理の条件を設計した。そして、排水処理後の浄化水の水質を計算によって求めた。なお、比較の排水処理方法として、嫌気無酸素好気法(AO)法を挙げた。
(排水処理方法の一例 本法)
排水処理方法を行うにあたり、図2に示す排水処理設備を想定した。具体的には、表2に示すように排水処理設備を設計した。また、排水中の浮遊物量が培養槽においてMLSS=1,000となるように、また、散気槽においてMLSS=1,500となるように排水処理条件を設定した。
Figure 2016036777
(嫌気無酸素好気法の一例 AO法)
一方、下記の文献に記載された事項を基にして、所定条件下での嫌気無酸素好気法による排水処理を想定した。
<文献3>流域別下水道整備総合計画制度設計会議編 「流域別下水道整備総合計画調査 指針と解説」 日本下水道協会 平成11年度版 第115ページ
文献3の記述を基にして、AO法によって排水を処理したときの処理後の水質の計算結果を表3に示す。なお、表3において#を付した数値は、文献3に記述されていた除去率の値と、浄化後の値(処理水質)とから計算により求めたものである。
表1と表3との比較から把握されるように、AO法では、第一処理工程と比べて、排水中の窒素分やリン分を必ずしも十分に除去できない。
なお、上記のAO法を行うための排水処理設備としては、具体的には、図9に示す設備を設定した。
Figure 2016036777
さらに、下記文献に記載されている事項を基にして、排水処理において必要とされる酸素ガス量を算出し、排水処理における必要酸素量(AOR)を計算によって求めた。ただし、今回の必要酸素量の計算にあたっては、藻類の光合成によって供給される酸素量を考慮していない。
<文献1>同上 38,39,164、165,168ページ
諸設定条件を表4〜表6に示す。上記の文献1に記載の事項、及び、表4〜表6に従って算出した必要酸素量についてまとめたものを表7に示す。
Figure 2016036777
Figure 2016036777
Figure 2016036777
Figure 2016036777
表7から把握されるように、微細藻類を培養した後に窒素分及びリン分が所定量となった排水に対して活性汚泥処理を施す排水処理方法では、排水を浄化する微生物への酸素ガス供給量を抑えつつ、排水中の有機物、窒素分、及びリン分のいずれも十分に減らすことができる。また、酸素ガス供給量は、微細藻類の光合成によって供給される酸素ガス量を考慮しないとしても十分に抑えられることから、酸素ガス等を供給するための動力を抑えることができる。
上記の排水処理設備及び排水処理方法においては、上記必要酸素ガス量に加え、例えば、第一処理工程で培養槽内を撹拌し二酸化炭素を供給するための動力を要するが、この動力は、酸素ガスを供給するための曝気に要する動力に比べると非常に小さい。このため、従来のA2O法に比較して、上記の排水処理設備及び排水処理方法は、曝気及び撹拌に要する動力を40〜50%程度低減することができる。
本発明の排水処理設備及び排水処理方法は、例えば、下水などの排水を浄化して浄化水を得るために好適に使用できる。具体的には、本発明の排水処理設備及び排水処理方法は、例えば、下水処理設備、下水処理方法に適用できる。さらには、本発明の排水処理設備及び排水処理方法は、排水の浄化に伴って増殖する微細藻類の細胞内に炭化水素や多糖類などの有機物を貯蔵させ、培養した微細藻類を、健康食品、医薬品、飼料、又は燃料を含む化成品等の用途で利用するためにも好適に使用され得る。
1:排水処理設備、
2:第一処理部、 2a:培養槽、 2b:照明機器、 2c:曝気管、 2d:膜分離ユニット、
3:第二処理部、 3a:散気槽、 3b:散気管、 3c:膜ユニット、
4:第一沈殿槽、 5:第二沈殿槽、 6:第三沈殿槽、
7:沈砂槽、
8:微細藻類返送用経路(微細藻類返送用配管)、
9:活性汚泥返送用経路(活性汚泥返送用配管)、
10:浄化水(透過水)取出用経路(浄化水(透過水)取出用配管)、
101:無酸素槽、 102:脱窒槽、 103:硝化槽、 104:沈殿池、
11:測定部、 12:混合部、
A:排水、 B:光、 C:浄化水、 P:余剰微細藻類、 Q:余剰活性汚泥
Z:余剰汚泥。

Claims (5)

  1. 排水中で微細藻類を培養する第一処理工程と、該第一処理工程にて前記微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理工程とを備え、
    前記第一処理工程後の前記第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである前記排水を、前記第二処理工程にて水処理する排水処理方法。
  2. 前記第一処理工程では、光を照射しつつ微細藻類を培養する請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記第一処理工程では、前記光としての自然光を照射しつつ微細藻類を培養する請求項2に記載の排水処理方法。
  4. 前記第二処理工程の前記活性汚泥法が、標準活性汚泥法、又は、膜分離活性汚泥法である請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  5. 排水中で微細藻類を培養する第一処理部と、該第一処理部にて前記微細藻類を培養した後の第一処理水を含む排水を活性汚泥法によって水処理する第二処理部とを備え、
    前記第一処理部にて前記微細藻類を培養した後の前記第一処理水を含み全窒素量が5〜15mg/Lであり且つ全リン量が1〜3mg/Lである前記排水を、前記第二処理部にて水処理するように構成されている排水処理設備。
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