JP2016035358A - 予混合バーナ - Google Patents

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智紀 宇留野
Tomoki Uruno
智紀 宇留野
平田 義隆
Yoshitaka Hirata
義隆 平田
小泉 浩美
Hiromi Koizumi
浩美 小泉
達也 関口
Tatsuya Sekiguchi
達也 関口
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Abstract

【課題】予混合室におけるコーキングの発生を抑制することができる予混合バーナを提供する。【解決手段】液体燃料102を霧化し圧縮空気100と混合して燃焼室7に供給する予混合バーナ9において、内周部に予混合室200を形成する円筒状の部材であって周胴部に複数のスリット201を有する混合室壁20と、混合室壁20の上流側に位置する液体燃料ノズル10とを備え、スリット201は、混合室壁20の側面から見て液体燃料ノズル10側から燃焼室7側に延在するとともに、液体燃料ノズル10側の端部における予混合室壁20の中心軸Cに直交する断面で見ると、予混合室20の接線に沿って予混合室200に接続していて、周方向に隣接するもの同士が混合室壁20の内周面上で接しこれら隣接するもの同士を隔てる混合室壁20の断面が楔型となるように、混合室壁20の周方向に少なくとも4つ存在している。【選択図】 図2

Description

本発明は、ガスタービン燃焼器に用いる予混合バーナに関する。
近年の環境負荷低減の機運の下、ガスタービン燃焼器のNOx排出量低減が重要視されている。NOx排出量を低減する方法としては、一般に予混合燃焼が知られている。予混合燃焼とは、予混合室内で空気と混合してから燃料を燃焼室に供給して燃焼する方法で、局部的な高温領域の発生を抑えることで、サーマルNOxを低減することができる。
予混合燃焼を採用したガスタービン燃焼器は多数提唱されており、混合室壁によって燃料ノズルの下流側に予混合室を形成し、混合室壁に設けた複数の空気導入孔から予混合室に圧縮空気(燃焼用空気)を導入するように構成したものがある(特許文献1等参照)。
特開2013−177996号公報
しかしながら、混合室壁に空気導入孔を設けた構成にあっては、混合室壁の内周面における隣り合う空気導入孔の間の部分に流れの淀み域が生じる。液体燃料を用いる場合、混合室壁の内周面の淀み域に臨む部分に燃料液滴が付着することがあり、付着した液体燃料は圧縮空気の熱で揮発し、炭素成分のみが析出し固化して炭化物となる(以下、この燃料の炭化現象をコーキングと呼ぶ)。コーキングが発生し進展すると空気導入孔が閉塞し、圧縮空気の適正な供給流量が得られなくなり、混合性能の悪化や燃料濃度の上昇によってNOx排出量が増加し得る。また、析出した炭化物が飛散し、下流のタービン翼等の損傷に繋がる可能性もある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、予混合室におけるコーキングの発生を抑制することができる予混合バーナを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、液体燃料焚きの予混合バーナにおいて、バーナの周方向に複数のスリット形状の空気導入孔を形成し、混合室内部への燃料液滴の付着を抑制し、コーキングの発生を防止する。
本発明によれば、予混合室におけるコーキングの発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る予混合バーナを備えたガスタービンプラントの概略図である。 本発明の第1実施形態に係る予混合バーナ9の外観を表す斜視図である。 図2に示した予混合バーナ9の中心軸を含む縦断面図である。 図3A中のIIIB−IIIB線による矢視断面図である。 図3A中のIIIC−IIIC線による矢視断面図である。 比較例における混合室壁内周面付近の燃料液滴の挙動を模式的に示した図であって当該混合室壁の中心軸に直交する断面を表す図である。 本実施形態における混合室壁内周面付近の燃料液滴の挙動を模式的に示した図であって当該混合室壁の中心軸に直交する断面を表す図である。 本発明の第2実施形態に係る予混合バーナの外観を表す側面図である。 図5に示した予混合バーナの中心軸を含む縦断面図である。 図6A中のVIB−VIB線による矢視断面図である。 図6A中のVIC−VIC線による矢視断面図である。 図6A中のVID−VID線による矢視断面図である。 本発明の第3実施形態に係る予混合バーナの外観を表す側面図である。 図7に示した予混合バーナの中心軸を含む縦断面図である。 図8A中のVIIIB−VIIIB線による矢視断面図である。 図8A中のVIIIC−VIIIC線による矢視断面図である。 図8A中のVIIID−VIIID線による矢視断面図である。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
1.ガスタービンプラント
図1は本発明の第1実施形態に係る予混合バーナを備えたガスタービンプラントの概略図である。
図1に示したガスタービンプラントは、ガスタービンと、ガスタービンにより駆動される負荷機器とを備えている。本実施形態では、負荷機器として発電機4を備えた場合を例示している。ガスタービンは、空気を圧縮して高圧の圧縮空気100を生成する圧縮機1と、この圧縮機1から導入される圧縮空気100と燃料を混合して燃焼ガス104を生成する燃焼器2と、燃焼ガス104を導入して駆動されるタービン3とを備えている。タービン3の出力軸は発電機4に接続し、発電機4はタービン3によって駆動されて発電する。
2.ガスタービン燃焼器
燃焼器2は、圧縮空気100と燃料を燃焼して燃焼ガス104を生成する燃焼室を形成する内筒7と、内筒7を収納した外筒5と、外筒5の一端に設置したエンドカバー6と、エンドカバー6に取り付けられた拡散燃焼バーナ8と、複数の予混合バーナ9とを備えている。
拡散燃焼バーナ8は拡散火炎105を形成するものであって、本実施形態においては内筒7の上流側の軸中心位置に設けられている。拡散燃焼バーナ8は、その軸中心上流位置に液体燃料102を噴射する液体燃料ノズル11を1つ備えている。予混合バーナ9は、液体燃料を霧化し圧縮空気と予め混合して燃焼室に供給することによって低NOx化に有効な予混合火炎103を形成するものであって、本実施形態においては拡散燃焼バーナ8を囲むように複数配置されている。各予混合バーナ9は、予混合室200を形成する混合室壁20と、液体燃料102を噴射する液体燃料ノズル10とを備えている。液体燃料ノズル10は、混合室壁20の中心軸上の上流側に位置している。
3.予混合バーナ
図2は本発明の第1実施形態に係る予混合バーナ9の外観を表す斜視図、図3Aは図2に示した予混合バーナ9の中心軸を含む縦断面図、図3Bは図3A中のIIIB−IIIB線による矢視断面図、図3Cは図3A中のIIIC−IIIC線による矢視断面図である。
混合室壁20は、内周部に予混合室200を形成する円筒状の部材であって、周胴部に複数のスリット201を有している。スリット201は予混合室200に圧縮空気100を導入するための空隙であり、混合室壁20の周方向に4つ以上(本実施形態では8つ)配置されている。
スリット201は、混合室壁の側面から見て、液体燃料ノズル10側から燃焼室7側に延在している。つまり、例えば混合室壁20の内周面及び外周面におけるスリット201の開口形状は、混合室壁20の周方向にとった長さに比べて軸方向にとった長さが長い形状(本実施形態では矩形状)をしている。スリット201により形成される流路はフラットな平面状(圧縮空気の流通に十分な厚みがあることは言うまでもない)に形成されていて、特に本実施形態においては、スリット201は、混合室壁20の中心軸Cを含む面と平行に形成されている。そのため、混合室壁20のスリット201を含む断面(中心軸Cと直交する断面)は軸方向のどこで切断しても同一形状であり、次に説明するように形成されている。
スリット201は、中心軸Cに直交する混合室壁20の断面(図3B又は図3C参照)で見ると、予混合室200の接線に沿って予混合室200に接続している。具体的には、スリット201は予混合室200に導入する空気に旋回を与えるため(旋回流106を形成するため)中心軸Cに対してオフセットして予混合室200に接続していて、例えば図3B又は図3Cの断面において1つのスリット201を確定する2本の線分のうち中心軸Cからのオフセット量が大きい方の線分が予混合室200の接線(つまり混合室壁20の内周壁面の接線)上に位置している。そして、同断面で見ると、周方向に隣接する2つのスリット201は混合室壁20の内周面上で接し、これら隣接する2つのスリット201を隔てる混合室壁20の断面は楔型をしている。具体的には、前述した1つのスリット201を確定する2本の線分のうち中心軸Cからのオフセット量が小さい方の線分(便宜上、ここでは第1の線分という)が、隣接するスリット201を確定する2本の線分のうち中心軸Cからのオフセット量が長い方の線分(便宜上、ここでは第2の線分という)と混合室壁20の内周面上で交わっており、混合室壁20の断面における第1及び第2の線分に挟まれた部分が第1及び第2の線分の交点(第2の線分の接点)を頂部とする楔型を形成している。予混合室200に導入する空気に積極的に旋回成分を付与するためには、中心軸Cに直交する断面において1つのスリット201を確定する2つの線分は中心軸Cに対して同じ側にオフセットしている必要があり(スリット201が中心軸Cに対向していてはならず)、この条件下で2つのスリット201を隔てる混合室壁20の断面が楔型となるためには、1つの混合室壁20に対するスリット201の数量は周方向に少なくとも4つ必要である。
なお、本実施形態における予混合バーナ9は、液体燃料102の他、気体燃料101を用いることができるデュアルバーナである。各スリット201の液体燃料ノズル10側の壁面には気体燃料噴射孔202が少なくとも1つずつ開口しており、気体燃料噴射孔202には気体燃料配管203が接続している。これにより、スリット201を流れる圧縮空気100の流れに気体燃料噴射孔202から気体燃料101を噴射することができるようになっている。
4.動作
ここでは、予混合バーナ9の燃焼動作について説明する。
(1)液体燃料噴射時
液体燃料供給系統(不図示)を経由して液体燃料ノズル10に導かれた液体燃料102は、予混合室200に噴霧される(微細な燃料液滴として噴出する)。このとき、予混合室200にはスリット201を介して圧縮機1(図1参照)からの圧縮空気100が流入し、予混合室200に旋回流を形成している。予混合室200に噴出した微細な燃料液滴の慣性力は小さく、圧縮空気100の旋回流に効果的に同伴する。こうして燃料液滴を同伴した旋回流は他のスリット201から同様にして流入した旋回流と衝突し、このこと等によって液体燃料102と圧縮空気100との混合が促進され、混合むらの少ない混合気となって燃焼室7に噴出し、低NOx燃焼に寄与する。
(2)気体燃料噴射時
気体燃料供給系統(不図示)を経由して予混合バーナ9に導かれた気体燃料101は、燃料ヘッダー15(図1参照)を介して各気体燃料配管203に分配され、気体燃料配管203を介して各スリット201の流路内に噴出する。スリット201には圧縮機1(図1参照)からの圧縮空気100が流入しており、スリット201に噴出した気体燃料101は圧縮空気100に同伴して予混合室200で旋回流を形成する。こうして気体燃料101を同伴した旋回流は他のスリット201から同様にして流入した旋回流と衝突し、このこと等によって気体燃料101と圧縮空気100との混合が促進され、混合むらの少ない混合気となって燃焼室7に噴出し、やはり低NOx燃焼に寄与する。
5.効果
(1)コーキング抑制
図4Aは比較例における混合室壁内周面付近の燃料液滴の挙動を模式的に示した図であって当該混合室壁の中心軸に直交する断面を表す図である。比較例はスリットの代わりに空気導入用の孔Hを混合室壁の周方向に複数個設け、この孔Hの環状列を軸方向に複数配置したものを想定している。図4Aに示した図は、孔Hを含むように切断した混合室壁の断面図の一部であり、この断面は混合室壁の中心軸に直交する断面である。
同図に示すように、比較例では周方向に隣接する孔H同士が混合室壁の内周面上で接しておらず、周方向の隣り合う孔Hの間に間隔、すなわち混合室壁の内周壁面が介在する(領域X参照)。孔Hから吹き出す圧縮空気Aの流れから外れた領域Xは圧縮空気100の流れの淀み域となるため、同図に示したように、領域Xに飛来した燃料液滴Dが混合室壁のこの領域Xにおける内周壁面に付着してコーキングを発生させる恐れがあった。
図4Bは本実施形態における混合室壁内周面付近の燃料液滴の挙動を模式的に示した図であって当該混合室壁の中心軸に直交する断面を表す図である。同図は図4Aに対応する図であって混合室壁20の中心軸Cに直交する部分断面を表している。
図4Bに示したように、本実施形態の場合、周方向に隣接するスリット201の間を隔てる混合室壁断面は混合室壁内周面に頂部が位置する楔形に形成されているため、混合室壁20におけるスリット201が存在する軸方向範囲には、巨視的に見れば内周壁面が存在せず予混合室200の外周部は全面的にスリット201の出口開口に臨んでいる。そのため、図4Aの領域Xで発生したような淀み域の発生を抑制し、スリット201から吹き出す空気流に液滴を干渉させることができる。これにより、予混合室200の外周部に飛来した液体燃料102の液滴の混合室壁20への付着、ひいてはコーキングの発生を抑制することができ、予混合バーナ9の高い信頼性を確保することができる。
また、本実施形態の場合、中心軸Cを含む面と平行な面状にスリット201を形成してあるので、図3B及び図3Cに示したように軸方向のどの位置の断面でもスリット201は円形の予混合室200に対して接線に沿って接続し、隣接するスリット201を隔てる壁断面が楔型であるため、予混合室200の軸方向全域に亘って淀み域の発生を抑制することができるメリットがある。
(2)混合性能の向上
本実施形態によれば、予混合室200の外周部付近に燃料液滴が飛来しても混合室壁20の壁面への付着を抑制できるので、液体燃料ノズル10に燃料噴霧角の広いものを使用することができる。燃料噴霧角が広がれば予混合室200内の広域に燃料が分散するので、液体燃料102と圧縮空気100との混合が促進され、また液滴の中心軸方向の速度成分が下がる。これにより、予混合室200における液滴の滞留時間を長くすることができ、液滴の蒸発を促進して更なるNOx低減の効果も期待できる。
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態に係る予混合バーナの外観を表す側面図、図6Aは図5に示した予混合バーナの中心軸を含む縦断面図、図6Bは図6A中のVIB−VIB線による矢視断面図、図6Cは図6A中のVIC−VIC線による矢視断面図、図6Dは図6A中のVID−VID線による矢視断面図である。これらの図において既出図面と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施形態が第1実施形態と相違する点は、図5に示す通り、混合室壁20の側面から見てスリット201を混合室壁20の中心軸Cに対して一方向に角度αで傾斜させた点である。第1実施形態のスリット201を矩形の板状の物体と考えた場合、液体燃料ノズル10側の辺を軸にして、反対側の辺が予混合室200の法線と重なるように傾斜させたような構成である。
したがって、中心軸Cに直交する混合室壁20の断面で見ると、スリット201の液体燃料ノズル10側の端部における流路断面は、図6Bに示した通り予混合室200の接線に沿って予混合室200に接続している。この位置での断面の態様は第1実施形態のスリット201と同等である。図6C、図6Dの順に見て分かる通り、中心軸Cに直交する断面で見ると、断面位置が中心軸Cに沿って燃焼室7に近付くにつれて、スリット201の流路断面の中心線(厳密にはその延長線)がスリット201の角度αの傾斜に応じて平行移動して中心軸Cに近付き、中心軸Cに対するスリット201の流路断面のオフセット量Rが減少していく。その結果、スリット201の燃焼室7側の端部位置ではオフセット量Rはゼロになり、この位置における流路断面の中心線の延長線は中心軸Cと交わっている。
なお、前述した角度αは、混合室200の半径r、中心軸方向にとったスリット201の長さLを用いると次式のように表される。
α=tan−1(L/r)
その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態の場合、燃焼室7に近付くほど中心軸Cに対するスリット201の流路断面のオフセット量が減少していくので、同じスリット201から吹き出す圧縮空気100でも液体燃料ノズル10に近い位置では強い旋回流を形成するのに対し、燃焼室7に位置が近付くに連れて徐々に旋回を弱めて中心軸C(予混合室200の径方向中心)に向かう流れになっていく。したがって、予混合室200における液体燃料ノズル10に近い領域においては第1実施形態と同様の作用が得られ、燃焼室7に近い領域においては中心軸Cに向かう圧縮空気100の流れによって噴霧燃料の広がりを抑えることによって混合室壁20への液滴の付着を抑制することができる。さらには、燃焼室7に近い領域においては、噴霧燃料の中心部に圧縮空気100を供給することができるので、液体燃料102と圧縮空気100の混合促進効果が見込まれる。したがって、本実施形態によれば、第1実施形態と同等の信頼性を維持しつつ更なる低NOx化の効果が期待できる。
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態に係る予混合バーナの外観を表す側面図、図8Aは図7に示した予混合バーナの中心軸を含む縦断面図、図8Bは図8A中のVIIIB−VIIIB線による矢視断面図、図8Cは図8A中のVIIIC−VIIIC線による矢視断面図、図8Dは図8A中のVIIID−VIIID線による矢視断面図である。これらの図において既出図面と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施形態が第1実施形態と相違する点は、図7に示す通り、混合室壁20の側面から見てスリット201を混合室壁20の中心軸Cに対して一方向に角度β(>α)で傾斜させた点である。第1実施形態のスリット201を矩形の板状の物体と考えた場合、液体燃料ノズル10側の辺を軸にして、燃焼室7側の辺が中心軸Cを越えて予混合室200の接線と重なるように傾斜させたような構成である。
したがって、中心軸Cに直交する混合室壁20の断面で見ると、スリット201の液体燃料ノズル10側の端部における流路断面は、図8Bに示した通り予混合室200の接線に沿って予混合室200に接続している。この位置での断面の態様は第1実施形態のスリット201と同等である。図8C、図8Dの順に見て分かる通り、中心軸Cに直交する断面で見ると、断面位置が中心軸Cに沿って燃焼室7に近付くにつれて、スリット201の流路断面の中心線(厳密にはその延長線)がスリット201の角度βの傾斜に応じて平行移動していく。スリット201の軸方向中央位置で、中心軸Cに対するスリット201の流路断面のオフセット量Rがゼロになる(図8C参照)。その後、さらに断面位置が燃焼室7に近付いていくと、スリット201の流路断面の中心線は中心軸Cを跨いで平行移動していき、オフセット量Rは増加していく。スリット201の燃焼室7側の端部における流路断面は、予混合室200の接線に沿って予混合室200に接続している(図8D参照)。図8Dにおけるスリット201の流路断面は、図8Bにおけるスリット201の流路断面と中心軸Cを挟んで反対側に位置し、両図の流路断面は互いに平行であり、同一方向から予混合室200に接続している。
なお、前述した角度αは、混合室200の半径r、中心軸方向にとったスリット201の長さLを用いると次式のように表される。
β=tan−1(L/2r)
その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態の場合、液体燃料ノズル10側と燃焼室7側とで中心軸Cに対するスリット201の流路断面のオフセット方向が逆転するので、同じスリット201から吹き出す圧縮空気100でも、スリット201の中心軸C方向の中央部では中心軸Cに向かい(図8C参照)、これによりも液体燃料ノズル10側の位置では時計回り方向に旋回する旋回流106を形成し(図8B参照)、燃焼室7側の位置では反時計回り方向に旋回する旋回流107を形成する(図8D参照)。したがって、予混合室200における液体燃料ノズル10側から中心軸C方向の中央部付近にかけては第2実施形態と同様の作用が得られ、燃焼室7に近い領域においては噴霧燃料の外側が噴霧燃料の旋回方向(旋回流106の旋回方向)と逆向きに旋回する旋回流107の層で覆われるため、混合室壁20への液滴の付着をより抑制することができる。
さらに、図8Dに示したように、予混合室200の燃焼室7側の領域では、中心軸C方向の中央付近で縮流した噴霧燃料が、旋回流106による旋回成分を保持したまま逆向きの旋回流107で覆われる。そのため、噴霧燃料と旋回流107の境界付近には大きな速度差による強いせん断力が作用し、このせん断力によって液滴を再微粒化することができ、液体燃料102と圧縮空気100の混合促進を図ることができるため、第1及び第2実施形態と比べても更なる低NOx化の効果が期待できる。
(その他)
以上においては、気体燃料101と液体燃焼102の双方を用いることができるデュアルバーナに発明を適用した場合を例示挙げて説明した。デュアルバーナは燃料選択の自由度が高く、従来の天然ガスや油燃料のみならずバイオ燃料等の多様な燃料の使用にも対応することができ、地球温暖化対策に貢献することができる。しかしながら、発明の適用対象はこの種のデュアルバーナに限定されず、液体燃料専焼のバーナにも本発明は適用することができる。
1 圧縮機
2 燃焼器
3 タービン
9 予混合バーナ
10,11 液体燃料ノズル
20 混合室壁
100 圧縮空気
102 液体燃料
104 燃焼ガス
105 拡散火炎
200 予混合室
201 スリット

Claims (6)

  1. 液体燃料を霧化し圧縮空気と混合して燃焼室に供給する予混合バーナにおいて、
    内周部に予混合室を形成する円筒状の部材であって周胴部に複数のスリットを有する混合室壁と、
    前記混合室壁の上流側に位置する液体燃料ノズルとを備え、
    前記スリットは、前記混合室壁の側面から見て前記液体燃料ノズル側から燃焼室側に延在するとともに、前記液体燃料ノズル側の端部における前記予混合室壁の中心軸に直交する断面で見ると、前記予混合室の接線に沿って前記予混合室に接続していて、周方向に隣接するもの同士が前記混合室壁の内周面上で接しこれら隣接するもの同士を隔てる前記混合室壁の断面が楔型となるように、前記混合室壁の周方向に少なくとも4つ存在していることを特徴とする予混合バーナ。
  2. 請求項1の予混合バーナにおいて、
    前記スリットは、前記中心軸を含む面と平行な面状に形成されていることを特徴とする予混合バーナ。
  3. 請求項1の予混合バーナにおいて、
    前記混合室壁の側面から見て前記中心軸に対して前記スリットが一方向に傾斜していて、前記中心軸に直交する前記混合室壁の断面で見て、当該断面の位置が前記燃焼室に近付くにつれて、前記スリットの流路断面の中心線が前記中心軸に向かって移動し、前記スリットの流路断面の前記中心軸に対するオフセット量が減少していくことを特徴とする予混合バーナ。
  4. 請求項1の予混合バーナにおいて、
    前記混合室壁の側面から見て前記中心軸に対して前記スリットが一方向に傾斜していて、前記中心軸に直交する前記混合室壁の断面で見て、当該断面の位置が前記燃焼室に近付くにつれて、前記スリットの流路断面の中心線が前記中心軸を跨いで移動し、前記スリットの流路断面の前記中心軸に対するオフセット量がゼロまで減少した後、増加していくことを特徴とする予混合バーナ。
  5. 請求項1−4のいずれかの予混合バーナを備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 圧縮機と、
    請求項5のガスタービン燃焼器と、
    タービンとを備えたことを特徴とするガスタービン。
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