JP2016035020A - 樹脂組成物、偽造防止用の成形体、樹脂組成物の製造方法、及び偽造防止方法 - Google Patents

樹脂組成物、偽造防止用の成形体、樹脂組成物の製造方法、及び偽造防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな手法の偽造防止技術を提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂と、表面に貴金属微粒子3が担持された無機微粒子1と、を含有する樹脂組成物である。貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。樹脂中に着色剤(顔料)として導入する無機微粒子1の分散・偏在状態をコントロールすることにより、樹脂を特徴付けることができる。電子顕微鏡等を用い拡大して観察することにより真贋判定を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物、偽造防止用の成形体、樹脂組成物の製造方法、及び偽造防止方法に関する。更に詳しくは、偽造防止効果を向上させることが可能な樹脂組成物、高度な偽造防止効果を発揮する偽造防止用の成形体、高度な偽造防止技術を施した樹脂組成物を製造できる樹脂組成物の製造方法、高度な偽造防止効果を発揮する偽造防止方法に関する。
偽造防止技術として、例えば、ホログラム、透かし、潜像模様、マイクロ文字等が知られている。
ところが、ホログラム等の、その存在が一見して明瞭である偽造防止技術では、却って偽造が容易になるという課題を抱えている。
そこで、物品の偽造防止技術に求められる重要な要素には、一見するだけでは、その物品に偽造防止技術が施されているとは認識できないことが挙げられる。
このようなものとして、例えば、次の技術が開示されている。すなわち、樹脂製のシート中に、形状等に基づいて識別可能な識別情報を有する微粒子を導入するという技術である(例えば、特許文献1を参照)。すなわち、文字、数字、符号、標章等の記号や特殊な形状を有する微粒子を用いる技術である。この技術では、シートを拡大して観察することにより、微粒子の形状等(例えば星型形状)を判別して真贋判定を行う。
この技術では、拡大して観察し真贋判定をする必要があり、一見して明瞭でないため、偽造防止技術としては有効である。
しかしながら、この技術では、当該微粒子を入手することができれば偽造が可能という問題点があった。
また、偽造防止技術には、常に新たな手法が求められており、新たな手法を単独又は他の手法と組み合わせることによって、高度な偽造防止効果が得られる。
特開2012−121171号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、偽造防止用の新たな樹脂組成物、偽造防止用の成形体、樹脂組成物の製造方法、及び偽造防止方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、
樹脂と、
表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有する樹脂組成物であって、
前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態がコントロールされていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、
前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項3に記載の発明は、
前記有機分子が、
骨格部と、
貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項4に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項5に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−Rの非環状構造を有し、
及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項6に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項7に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物であること要旨とする。
請求項8に記載の発明は、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体であること要旨とする。
請求項9に記載の発明は、
樹脂と、
表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有する樹脂組成物の製造方法であって、
前記樹脂と、前記無機微粒子と、を混合する混合工程を有し、
前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態をコントロールすることを特徴とする樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項10に記載の発明は、
前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項11に記載の発明は、
前記有機分子が、
骨格部と、
貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項12に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項11に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項13に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−Rの非環状構造を有し、
及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項14に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項13に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項15に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法であること要旨とする。
請求項16に記載の発明は、
樹脂組成物を用いた偽造防止方法であって、
樹脂組成物は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有し、
前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態をコントロールすることを特徴とする偽造防止方法であること要旨とする。
請求項17に記載の発明は、
前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項16に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
請求項18に記載の発明は、
前記有機分子が、
骨格部と、
貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
請求項19に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項18に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
請求項20に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−Rの非環状構造を有し、
及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
請求項21に記載の発明は、
前記原子団が、
−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項20に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
請求項22に記載の発明は、
前記有機分子が、
−S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法であること要旨とする。
<樹脂組成物の発明>
本発明の樹脂組成物は、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。よって、本発明の樹脂組成物では、無機微粒子の樹脂中での分散状態を観察することによって真贋判定をすることができ、偽造防止効果を発揮できる。また、無機微粒子には、表面に貴金属微粒子が担持されており、無機微粒子自体の特徴が高められているから、偽造がしにくく、偽造防止効果が高い。
また、無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上である場合には、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールしやすい。
また、有機分子が、骨格部と、貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、R−S−S−Rの非環状構造を有し、R及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、−S−S−を有する環状構造である場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
<成形体の発明>
本発明の樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体では、高度な偽造防止効果を発揮することができる。
<樹脂組成物の製造方法の発明>
本発明の樹脂組成物の製造方法は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と、を含有する樹脂組成物の製造方法であって、樹脂と、無機微粒子と、を混合する混合工程を有する。そして、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。この本発明の樹脂組成物の製造方法では、高度な偽造防止技術を施した樹脂組成物を容易に製造できる。
また、無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上である場合には、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールしやすい。
また、有機分子が、骨格部と、貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、R−S−S−Rの非環状構造を有し、R及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、−S−S−を有する環状構造である場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
<偽造防止方法の発明>
本発明の偽造防止方法の発明は、樹脂組成物を用いた偽造防止方法であって、樹脂組成物は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と、を含有している。そして、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールすることを特徴とする。本発明の偽造防止方法では、高度な偽造防止効果を発揮することができる。
また、無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上である場合には、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールしやすい。
また、有機分子が、骨格部と、貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、R−S−S−Rの非環状構造を有し、R及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有する場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。この場合に、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれるときには、有機分子によって更に容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
また、有機分子が、−S−S−を有する環状構造である場合には、有機分子によって容易に無機微粒子の分散状態をコントロールすることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部分を示す。
貴金属微粒子が担持されている無機微粒子を説明するための模式図である。 貴金属微粒子と有機分子(リンカー)との結合を説明するための模式図である。 貴金属微粒子と有機分子(リンカー)との結合を説明するための模式図である。 貴金属微粒子同士が結合されている状態を説明するための模式図である。 無機微粒子が凝集した状態を説明するための模式図である。 無機微粒子が分散した状態を説明するための模式図である。 実施例1のフィルムの走査型電子顕微鏡像である。 実施例2のフィルムの走査型電子顕微鏡像である。 実施例3のフィルムの走査型電子顕微鏡像である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
以下、本発明を詳しく説明する。
〔1〕樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と、を含有する。
そして、樹脂組成物では、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。
「樹脂」としては、特に限定されず、用途に応じて幅広い樹脂が用いられる。その代表例としては、ポリビニルアルコールや、ポリスチレンが挙げられるが、これらの樹脂に限定されず、他の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂も用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリイミド、及びこれらの誘導体等を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、及びこれらの誘導体等を用いることができる。
また、樹脂として導電性高分子を用いることもできる。導電性高分子としては、特に限定されず、例えば、ポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホナート)〔PEDOT/PSS;Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)/poly(styrenesulfonate)〕、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、及びこれらの誘導体等を用いることができる。
導電性高分子は、ドーピングにより絶縁体−金属転移を起こして導電性を発現する。p型半導体として用いる場合、アクセプタと呼ばれるドーパントを用い、導電性高分子の共役系からπ電子を奪うことで、正孔が主鎖に沿って移動可能になる。このようなアクセプタ・ドーパントとして、公知のハロゲン類、ルイス酸、プロトン酸、および遷移金属ハライド等が挙げられる。
なお、ポリアニリンの場合、塩酸などの酸化能力のないプロトン酸によってもセミキノンラジカルが生成し導電性を示すようになる。アクセプタ・ドーパントとして、プロトン酸が用いられることが多い。このようなものとして、例えば、公知のp−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、蟻酸などの有機酸、及び塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機プロトン酸が挙げられる。
一方、導電性高分子をn型半導体として用いる場合、ドナーと呼ばれるドーパントを用い、導電性高分子の共役系に電子を与えることにより、電子が主鎖に沿って移動可能になる。このようなドナー・ドーパントとして、アルカリ金属、アルキルアンモニウムイオン等が挙げられる。
本発明では、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子を用いる。この無機微粒子のイメージは、図1に示すものである。図中、符号1は無機微粒子、符号3は貴金属微粒子を示している。
「貴金属微粒子」としては、貴金属であれば特に限定されず、金、白金、銀、銅、パラジウム等の1種以上が挙げられる。金、銀等が好ましい。
貴金属微粒子の平均粒子径は、特に制限されるわけではないが、1〜50nmであることが好ましく、より好ましくは1〜30nm、更に好ましくは1〜10nmである。貴金属微粒子の平均粒子径をこの範囲とすることで、無機微粒子の分散状態をコントロールし易くなるからである。
なお、貴金属微粒子の平均粒子径を、50〜1000nm、より好ましくは50〜500nm、更に好ましくは50〜100nmとすることもできる。
貴金属微粒子の平均粒子径は、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM等)等により測定することができる。
本発明の「無機微粒子」は、無機化合物の微粒子であれば、無機化合物の種類は特に限定されない。例えば、BiTe(テルル化ビスマス)、C(カーボンブラック)、TiO(酸化チタン)、PdS(硫化鉛)、CdTe(テルル化カドミウム)等を挙げることができる。これらのなかでも、BiTeが好ましい。
また、他の元素をドーピングしたBiTeを用いてもよい。この場合におけるドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、Se、Sn等が用いられる。
「無機微粒子」の平均粒径は特に限定されないが、1〜5000nmであることが好ましく、より好ましくは5〜1000nm、更に好ましくは20〜500nmである。
「無機微粒子」の形状は特に限定されない。球状、板状(フレーク状)、不定形等であってもよい。
なお、無機微粒子の平均粒径は、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM等)等により測定することができる。
無機微粒子と、貴金属微粒子の質量比(無機微粒子:貴金属微粒子)は、1:1〜1000:1であり、好ましくは5:1〜400:1、更に好ましくは10:1〜200:1である。質量比がこの範囲である場合、無機微粒子の分散状態をコントロールし易くなるからである。
<表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子の製造方法>
本発明の無機微粒子の製造方法(金属を担持する方法)は、特に限定されない。例えば、次の方法を採用することができる。
すなわち、(1)貴金属の前駆体溶液(A液)と、(2)無機微粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B液)と、を反応させることにより、貴金属微粒子が担持された無機微粒子を製造する方法を採用することができる。
「貴金属の前駆体溶液(A液)」は、貴金属イオン又は貴金属化合物を含む溶液である。貴金属イオン又は貴金属化合物は、電子を受容して0価の貴金属に還元される。貴金属イオンとしては、金イオン、白金イオン、銀イオン、銅イオン、パラジウムイオン等が挙げられる。
貴金属化合物としては、HAuCl(塩化金酸)、AgNO(硝酸銀)、AuCl、HPtCl、AgNO、CuSO、Pd(C、PtCl、NaPdCl等が挙げられる。これらの貴金属イオン及び貴金属化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
前駆体溶液の溶媒は、特に限定されない。例えば、水を用いることができる。また、水と他の溶媒の混合溶媒としてもよい。他の溶媒は、無機溶媒、有機溶媒のいずれでもよく、例えば、具体的には、アルコール、ケトン、カルボン酸等が挙げられる。このように、水と他の溶媒との混合溶媒とする場合には、水の含有量は特に限定されない。水の含有量は、混合溶媒全体を100質量%とした場合に、好ましくは1〜99質量%、更に好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは50〜99質量%である。
前駆体溶液の濃度は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜10mM、更に好ましくは0.02〜8mM、特に好ましくは0.03〜1mMである。前駆体溶液の濃度が好ましい範囲内にあるときは、無機微粒子の表面に選択的に貴金属微粒子が析出しやすくなるからである。また、低濃度すぎると、貴金属微粒子の析出速度が著しく低下し、工業的に不利となる。
無機微粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B液)に含有される「無機微粒子」は、特に限定されないが、例えば、BiTe(テルル化ビスマス)、C(カーボンブラック)、TiO(酸化チタン)、PdS(硫化鉛)、CdTe(テルル化カドミウム)等を挙げることができる。これらのなかでも、BiTeが好ましい。
また、他の元素をドーピングしたBiTeを用いてもよい。この場合におけるドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、Se、Sn等が用いられる。
「無機微粒子」の平均粒径は特に限定されないが、1〜5000nmであることが好ましく、より好ましくは5〜1000nm、更に好ましくは20〜500nmである。
「無機微粒子」の形状は特に限定されない。球状、板状(フレーク状)、不定形等であってもよい。
「還元剤」としては、貴金属の前駆体を還元することができれば特に限定されず、有機物であっても無機物であってもよい。例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸、エチレングリコール、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、α−グルコース等が挙げられる。
無機微粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液に用いる溶媒は、特に限定されない。例えば、水を用いることができる。また、水と他の溶媒の混合溶媒としてもよい。他の溶媒は、無機溶媒、有機溶媒のいずれでもよく、例えば、具体的には、アルコール、ケトン、カルボン酸等が挙げられる。このように、水と他の溶媒との混合溶媒とする場合には、水の含有量は特に限定されない。水の含有量は、混合溶媒全体を100質量%とした場合に、好ましくは1〜99質量%、更に好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは50〜99質量%である。
無機微粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B)における還元剤の濃度は、特に限定されないが、好ましくは1〜200mM、更に好ましくは5〜100mM、特に好ましくは20〜50mMである。
無機微粒子の製造方法において、A液に含まれる貴金属化合物と、B液に含まれる無機微粒子との質量比(貴金属化合物:無機微粒子)は、1000:1〜1:1であり、好ましくは400:1〜5:1、更に好ましくは200:1〜10:1である。
無機微粒子の製造方法において、A液に含まれる貴金属化合物と、B液に含まれる還元剤との質量比(貴金属化合物:還元剤)は、1:1〜100:1であり、好ましくは5:4〜40:1、更に好ましくは3:2〜20:1である。
無機微粒子の製造方法における反応温度は、特に限定されないが、例えば、−10〜+200℃、好ましくは30〜150℃、更に好ましくは60〜120℃とすることができる。反応温度として、例えば、A液の沸点を用いることができる。
無機微粒子の製造方法における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜24時間、好ましくは0.2〜8時間、更に好ましくは0.2〜3時間とすることができる。
その他に無機微粒子の製造方法(金属を担持する方法)として、コロイド塩析法、含浸‐水素還元法、混練法、および光析出法(光電析法)等を適用することができる。
また、無機微粒子の表面をカップリング剤等の有機分子により修飾した後、有機分子と金属との相互作用によって金属を固定化するという方法も採用することができる。
<表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と樹脂との混合比>
表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と樹脂との混合比は、特に限定されない。
例えば、貴金属微粒子が付着した無機微粒子と樹脂との合計を100質量部とした場合に、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子を、0.1〜99質量部とすることができ、3〜88質量部であることがより好ましく、9〜77質量部であることが特に好ましい。この範囲とすることで、無機微粒子の分散状態がコントロールし易くなるからである。
本発明の「有機分子(リンカー)」としては、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子であれば、種類は特に問わない。
貴金属微粒子と結合可能な原子団としては、特に限定されないが、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)が例示され、更に具体的には、−SH、−OCS 、―NH 等が例示される。
ここで、上記Rに関して、「置換基を有してもよい炭化水素基」における「炭化水素基」としては、特に限定されないが、炭素数1〜50の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜20の脂環族炭化水素基又は炭素数2〜10の芳香族炭化水素基が好ましい。
脂肪族炭化水素基や脂環族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロへキシル基、アダマンチル基、ドデシル基等の直鎖、分岐状または環状のアルキル基、
ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、シクロヘキセニル基、オクタジエニル基等の直鎖、分岐状または環状のアルケニル基、
エチニル基、プロピニル基、ドデシニル基等の直鎖、分岐状または環状のアルキニル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントリル基が挙げられる。
また、上記Rに関して、「置換基を有してもよい複素環基」における「複素環基」としては、特に限定されないが、環構成原子数3〜50の複素環基が好ましい。複素環基としては、例えば、含窒素芳香族複素環基、含硫黄芳香族複素環基、含酸素芳香族複素環基が挙げられる。
含窒素芳香族複素環基の具体例としては、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基が挙げられる。
含硫黄芳香族複素環基の具体例としては、チエニル基が挙げられる。なお、含硫黄芳香族複素環基は、チアゾリル基やベンゾチアゾリル基等といった硫黄と窒素とを含む芳香族複素環基であっても構わない。
含酸素芳香族複素環基の具体例としては、フリル基、イソベンゾフラニル基が挙げられる。なお、含酸素芳香族複素環基は、オキサゾリル基やベンゾオキサゾリル基等といった酸素と窒素とを含む芳香族複素環基であっても構わない。
また、上記Rに関して、「置換基を有してもよい炭化水素基」、及び「置換基を有してもよい複素環基」における「置換基を有してもよい」とは、対象となる基が、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキルスルファニル基、アリールスルファニル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、アゾ基、エーテル結合等を有していてもよいことを意味している。
ここで、貴金属微粒子の表面に有機分子の原子団が結合した状態のイメージを図2、3に例示する。この図では、貴金属微粒子として金(Au)を例に挙げたが、金に限らずに他の貴金属微粒子であっても同様である。
また、2官能の有機分子によって、貴金属微粒子が結合されて、無機微粒子が凝集した状態のイメージを図4に例示する。この図では、貴金属微粒子として金(Au)を例に挙げたが、金に限らずに他の貴金属微粒子であっても同様である。また、有機分子として、ジチオールを例に挙げたが、他の有機分子であってもよい。
有機分子(リンカー)として、以下の有機分子が例示される。
(1)第1番目の有機分子の例として、骨格部と、貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有する有機分子が挙げられる。
この場合における原子団は、特に限定されないが、例えば、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることが好ましい。なお、2以上の原子団は、同種の原子団であっても、異種の原子団であってもよい。また、「R」については、前述の「R」の説明をそのまま適用できる。
この場合の骨格部は、炭素数1〜10000、好ましくは1〜100、特に好ましくは2〜30の飽和もしくは不飽和の有機基であり、酸素元素を含んだ構造であってもよい。例えば、炭素数2〜10の直鎖状または分枝状のアルキレン基が例示される。具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
また、骨格部に−(CH−CH−O)−を有していてもよい。但し、n=1〜30、好ましくはn=2〜15である。
また、原子団は2以上あればよく、3以上であってもよい。
複数の原子団として、有機分子中に1種のみが含まれていてもよい。例えば、−SHのみが含まれていてもよい。また、―NH のみが含まれていてもよい。
また、複数の原子団として、有機分子中に2種以上が含まれていてもよい。例えば、−SH及び―NH が両方とも含まれていてもよい。
これらの有機分子の中でも多官能チオールを好適に用いることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよい。例えば、ヘキサエチレングリコールジチオール、テトラ(エチレングリコール)ジチオール、ペンタ(エチレングリコール)ジチオール、トリメルカプトプロパン、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサンジチオール、2−メルカプトエチルエーテル、2,2’−(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン,トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
多官能チオールの中でも、例えば、下記式に示されるジチオールが好適に用いられる。特に、n=5のヘキサエチレングリコールジチオールが好ましい。
(但し、n=1〜5000であり、好ましくはn=1〜50であり、特に好ましくは、n=1〜7である。)
(2)第2番目の有機分子の例として、R−S−S−Rの非環状構造を有し、R及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有する有機分子が挙げられる。
この場合における原子団は、特に限定されないが、例えば、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることが好ましい。
この有機分子では、S−S結合が切断されて、R−Sの構造を有する分子と、R−Sの構造を有する2つの分子が生成するが、いずれの分子も「S」側において、貴金属微粒子と結合する。さらに、R−Sの構造を有する分子、R−Sの構造を有する分子の少なくとも一方は、RやRに、−SHや―NH 等の原子団を有しており、この原子団においても貴金属微粒子と結合する。
有機分子R−S−S−RにおけるR及び/又はRは、特に限定されないが、例えば、
炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の直鎖状、分枝状、もしくは環状のアルキル基、
炭素数6〜30のアリール基、又は
炭素数7〜31のアリールアルキル基、が好ましい。
この場合において、R、Rのうちの少なくとも一方は、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団により置換されている。この場合における原子団は、特に限定されないが、例えば、原子団が、−SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることが好ましい。ここで「R」については、前述の「R」の説明をそのまま適用できる。
なお、R、Rを構成するアルキル基、アリール基またはアリールアルキル基は、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキルスルファニル基、アリールスルファニル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、またはホスホノ基で置換されていてもよい。
(3)第3番目の有機分子の例として、−S−S−を有する環状構造である有機分子が挙げられる。
この環状構造を有する有機分子として、例えば、下記式に示されるジスルフィドが好適に用いられる。
は、炭素数1〜1000、好ましくは炭素数2〜50、特に好ましくは炭素数2〜25、の直鎖状または分枝状の、置換されているか若しくは非置換のアルキレン基である。
アルキレン基が置換されている場合は、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキルスルファニル基、アリールスルファニル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、またはホスホノ基で置換されていてもよい。
本発明の樹脂組成物では、上述の「有機分子」の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。
真偽を判別する一方の樹脂組成物中の有機分子の濃度を、他方の樹脂組成物中の有機分子の濃度よりも大きくすることで無機微粒子の分散状態がコントロールされる。この際の有機分子の濃度は下記式で計算される。

有機分子の濃度(質量%)=有機分子の質量÷樹脂組成物の全質量×100

樹脂組成物の全質量には、樹脂の質量、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子の質量、有機分子の質量が含まれる。

有機分子の濃度は、特に限定されないが、例えば0〜20質量%、好ましくは0〜4質量%、特に好ましくは0〜2質量%の範囲でコントロールされる。
一方の樹脂組成物中の有機分子の濃度が、他方の樹脂組成物中の有機分子の濃度よりも大きければ、濃度差は特に限定されないが、濃度差が0.01質量%以上(通常20質量%以下)であることが好ましく、0.05質量%以上であることが更に好ましく、0.1質量%以上であることが特に好ましい。
これらの範囲内であると、無機微粒子の分散状態の判別がし易く、真贋判定が容易となるからである。
分散状態の判別には、光学顕微鏡、電子顕微鏡を用いることができる。電子顕微鏡を用いる場合には、特に限定されず、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope; TEM)、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope; SEM)、走査型透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope; STEM)のいずれも使用することができる。本発明では、微細な分散状態をコントロールできるため、電子顕微鏡を用いることが好ましい。光学顕微鏡では判別できず、電子顕微鏡で判別できるようにすると、偽造防止効果が高いからである。
ここで、図を用いて、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされているイメージを例示する。図5は、有機分子(リンカー)の作用により、無機微粒子が凝集した状態を示している。図6は、有機分子(リンカー)が作用していない、又は有機分子(リンカー)がほとんど作用しておらず、無機微粒子が分散した状態を示している。
このように本発明の樹脂組成物では、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。
本発明の樹脂組成物は、無機微粒子の樹脂中での分散状態がコントロールされている。よって、本発明の樹脂組成物を用いると、無機微粒子の樹脂中での分散状態を観察することによって真贋判定をすることができ、偽造防止効果が発揮される。
〔2〕樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体
本発明の樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体は、上述の樹脂組成物を用いている。
成形体の形状は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択できる。例えば、シート状、カード状等とすることができる。また、三次元的な成形体であってもよい。具体的には、セキュリティカード、チケット等に用いる成形体が挙げられる。
また、上述の樹脂組成物は、成形体の全体に用いてもよい。また、上述の樹脂組成物は、成形体に部分的に用いてもよい。
本発明の樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体では、高度な偽造防止効果を発揮することができる。
〔3〕樹脂組成物の製造方法
本発明の樹脂組成物の製造方法は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と、を含有する樹脂組成物の製造方法であって、樹脂と、無機微粒子と、を混合する混合工程を有する。そして、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールする。
本発明の樹脂組成物の製造方法では、高度な偽造防止技術を施した樹脂組成物を容易に製造できる。
〔4〕樹脂組成物を用いた偽造防止方法
本発明の偽造防止方法は、樹脂組成物を用いた偽造防止方法である。樹脂組成物は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が付着した無機微粒子と、を含有する。そして、貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールする。
本発明の偽造防止方法では、無機微粒子の樹脂中での分散状態をコントロールして、高度な偽造防止効果を発揮することができる。
なお、本発明の樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物を用いた偽造防止方法では、「樹脂」、「貴金属微粒子」、「無機微粒子」、「有機分子」等については、上記〔1〕樹脂組成物の説明をそのまま適用できる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
<表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子の調製>
塩化金酸水溶液(0.08mM、38mL、A液)を調製した。
また、BiTeのナノ粒子(平均粒子径:200〜300nm程度、200mg)を含むクエン酸ナトリウム水溶液(38.8mM、4.5mL、B液)を調製した。
塩化金酸水溶液(A液)を沸点まで昇温した後、この溶液にクエン酸ナトリウム水溶液(B液)を加え、0.5時間還流した。
このようにして、BiTeの微粒子の表面に、金(Au)のナノ粒子(平均粒子径:5〜40nm程度)を担持した。
このように、Au担持BiTeを得た。
<実施例1>
ポリビニルアルコール(PVA、30mg)を水に溶解させてPVA水溶液(0.4mL)を調製した。
一方、Au担持BiTe(96mg)の水分散液(1.2mL)を調製した。
上述のPVA水溶液に、水分散液を加え、50℃にて20分間攪拌した後、基板上に載せ、乾燥させてシートを得た。このシートは黒色をしていた。
図7にこのシートの走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。なお、走査型電子顕微鏡では、反射電子検出器を使用した。図7の比較的明るい部分がAu担持BiTeである。
図7から分かるように、Au担持BiTeは、ほぼ均一に分散した状態であった。
<実施例2>
ポリビニルアルコール(PVA、30mg)を水に溶解させてPVA水溶液(0.4mL)を調製した。このPVA水溶液にヘキサエチレングリコールジチオール(2μL)を加えた。
一方、Au担持BiTe(96mg)水分散液(1.2mL)を調製した。
上述のヘキサエチレングリコールジチオールが添加されたPVA水溶液に、水分散液を加え、50℃にて20分間攪拌した後、基板上に載せ、乾燥させてシートを得た。このシートは黒色をしていた。
図8にこのシートの走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。なお、走査型電子顕微鏡では、反射電子検出器を使用した。図8の比較的明るい部分がAu担持BiTeである。
図8から分かるように、Au担持BiTeは、偏在した状態であった。
<実施例3>
ポリビニルアルコール(PVA、100mg)を水に溶解させてPVA水溶液(1.0mL)を調製した。このPVA水溶液にヘキサエチレングリコールジチオール(2μL)を加えた。
一方、Au担持BiTe(10mg)水分散液(1.0mL)を調製した。
上述のヘキサエチレングリコールジチオールが添加されたPVA水溶液に、水分散液を加え、50℃にて20分間攪拌した後、基板上に載せ、乾燥させてシートを得た。このシートは黒色をしていた。
図9にこのシートの走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。なお、走査型電子顕微鏡では、反射電子検出器を使用した。図9の比較的明るい部分がAu担持BiTeである。
図9から分かるように、Au担持BiTeは、偏在した状態であった。
<実施例の考察>
上述の実施例1〜3のように、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂内部に、金(Au)を担持したテルル化ビスマス(III)(BiTe)粒子を顔料として分散させた黒色シートを作製した。PVA膜内部におけるBiTe粒子の偏在状態は、リンカーとしてのジチオールにより制御されていることが分かる。目視では、いずれも黒色の樹脂シートであるが、走査型電子顕微鏡(SEM)での観察等を行うことにより、樹脂中のBiTe粒子の配置を確認できる。偏在状態においてもBiTe粒子の集合単位の大きさは、数マイクロメートル程度までであり、目視では、色むらのない黒色シートとなっている。
<実施例の効果>
樹脂中に着色剤(顔料)として導入するBiTe粒子の分散・偏在状態をコントロールすることにより、樹脂を特徴付けることができる。電子顕微鏡等を用い、拡大して観察することにより真贋判定を行うことができる。偏在状態においても微粒子の集合単位の大きさはマイクロメートル程度までであり、顔料としての機能は損なわれず、色むらのない樹脂を作製できる。複製は極めて困難であり、高度な偽造防止を実現できる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明の樹脂組成物、偽造防止用の成形体、樹脂組成物の製造方法、及び偽造防止方法は、偽造防止技術を応用するに関する広範な用途において利用することができる。
例えば、紙幣、小切手、クレジットカード、旅行チケット、株券、チェック、パスポート、身分証明書、本人確認書類、運転免許証、入場券、切手、印紙、ラベル、証明書、試験証明書、梱包材料、シール等に幅広く利用することができる。
1;無機微粒子
3;貴金属微粒子

Claims (22)

  1. 樹脂と、
    表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有する樹脂組成物であって、
    前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態がコントロールされていることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記有機分子が、
    骨格部と、
    貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 前記有機分子が、
    −S−S−Rの非環状構造を有し、
    及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  6. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記有機分子が、
    −S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いた偽造防止用の成形体。
  9. 樹脂と、
    表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有する樹脂組成物の製造方法であって、
    前記樹脂と、前記無機微粒子と、を混合する混合工程を有し、
    前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態をコントロールすることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  10. 前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂組成物の製造方法。
  11. 前記有機分子が、
    骨格部と、
    貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法。
  12. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項11に記載の樹脂組成物の製造方法。
  13. 前記有機分子が、
    −S−S−Rの非環状構造を有し、
    及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法。
  14. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項13に記載の樹脂組成物の製造方法。
  15. 前記有機分子が、
    −S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項9又は10に記載の樹脂組成物の製造方法。
  16. 樹脂組成物を用いた偽造防止方法であって、
    樹脂組成物は、樹脂と、表面に貴金属微粒子が担持された無機微粒子と、を含有し、
    前記貴金属微粒子と結合可能な原子団を2以上有する有機分子の配合によって、前記無機微粒子の前記樹脂中での分散状態をコントロールすることを特徴とする偽造防止方法。
  17. 前記無機微粒子が、BiTe、及び他の元素をドーピングしたBiTeからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項16に記載の偽造防止方法。
  18. 前記有機分子が、
    骨格部、
    貴金属微粒子と結合可能な2以上の原子団と、を有することを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法。
  19. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項18に記載の偽造防止方法。
  20. 前記有機分子が、
    −S−S−Rの非環状構造を有し、
    及び/又はRには、貴金属微粒子と結合可能な1以上の原子団を有することを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法。
  21. 前記原子団が、
    −SR、−SeR、−NR 、−NRCOS、−NRCS 、−OCS 、−COO、及び−PO 2−(但し、各原子団において、Rは水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素環基)からなる群より選ばれることを特徴とする請求項20に記載の偽造防止方法。
  22. 前記有機分子が、
    −S−S−を有する環状構造であることを特徴とする請求項16又は17に記載の偽造防止方法。
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