JP2016032428A - 電力配電回路網を制御するためのシステムおよび方法 - Google Patents

電力配電回路網を制御するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光(PV)発電機又は風力発電機などの、可変又は変動発電機を含む電力配電回路網における構成要素の動作を制御するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】電力システムが電力配電回路網100と、電力システムの少なくとも1つの属性を調整するように構成された制御デバイスとを含む。電力システムは、1回目に電力配電回路網上の境界外状態を識別するように構成された制御デバイスに結合されたプロセッサをさらに含む。境界外状態は、少なくとも1つの属性に関連付けられる。プロセッサは、所定の遅延時間が経過した後、1回目より後である2回目に少なくとも1つの属性の傾向を決定するようにも構成される。傾向は、所定の範囲及び所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する。プロセッサは、少なくとも一部は、傾向に基づいて制御デバイスに制御動作を伝送するようにも構成される。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、一般に、電力配電回路網に関し、より詳しくは、例えば、太陽光(PV)発電機または風力発電機などの可変または変動発電機を含む電力配電回路網における構成要素の動作を制御するためのシステムおよび方法に関する。
電力伝送および配電回路網は、典型的には、電力伝送および供給を容易にする中央発電所、送電線、配電線、変圧器、および他のデバイスを含む。電力は、中央発電所において発生された後、典型的には、高電圧送電線を通じて長距離にわたってサブ送電/配電サブステーションに伝送される。サブステーションから、次に、電力は配電回路網を通じて最終顧客に伝送される。
公知の配電回路網によっては、太陽光(PV)発電機や風力タービンなど、天災によって生じた変動の影響を受けやすい可能性がある分散型発電機も含まれる。例えば、PV発電機は、太陽放射を直流電力に変換し、その電力を地元の使用のために配電回路網に提供する。しかし、PV発電機からの出力は、雲量につれて変動する。曇りの日には、PV発電機は、相対的に小さい電力を配電回路網に提供することができ、そこで、晴れの日には、PV発電機が相当量の電力を回路網に提供することができる。さらに、雲が近隣を移動するにつれて、PV発電機の出力は、一日を通じて複数回、急増し激減することがあり、回路網に提供される総出力に多くのばらつきを生じ、相対的に低出力と高出力との間を迅速に変動する。
配電回路網のある一定の態様を制御する(例えば、公称電圧範囲内に電圧を維持する)ために、電力配電回路網は、コンデンサバンクや電圧調整器などの追加の制御デバイスを含むことがある。これらのデバイスは、例えば、動作状態と非動作状態とが切り替わる、または配電回路網内の電圧など、1つまたは複数の属性を変更するために段階的に切り替わる、制御動作を実行する。これらの変化は、例えば、公称電圧範囲を超える電圧の逸脱を軽減するのに役立つことがある。PVなどの変動発電機なしの公知のシステムによっては、回路網の状態の変化によるずれが一般により予測可能であり、またはより激変しないので、制御器が所与の範囲内に電圧を十分に管理することができる。しかし、PVなどの変動発電機が配電回路網上に存在すると、制御デバイスが下流の配電回路網上の正味の負荷の変動性を追いかけるので、過度のスイッチング動作がもたらされることがある。追加の制御デバイスの過度のスイッチングは、デバイスの寿命の低減および保守費用の増加をもたらす。
米国特許出願公開第2012/0123606号明細書
第1の態様においては、電力システムが提供される。電力システムは、電力配電回路網を含む。電力システムは、前記電力システムの少なくとも1つの属性を調整するように構成された制御デバイスも含む。電力システムは、制御デバイスに結合されたプロセッサをさらに含む。プロセッサは、1回目に前記電力配電回路網の境界外状態を識別するように構成される。境界外状態は、少なくとも1つの属性に関連付けられる。プロセッサは、所定の遅延時間が経過した後、1回目より後である2回目に少なくとも1つの属性の傾向を決定するようにも構成される。傾向は、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する。プロセッサは、少なくとも一部、傾向に基づいて前記制御デバイスに制御動作を伝送するようにさらに構成される。
別の態様においては、電力システム用のコンピューティングデバイスが提供される。電力システムは、電力配電回路網を含む。電力配電システムは、制御デバイスを含む。コンピューティングデバイスは、1回目に電力配電システム上の境界外状態を識別するようにプログラムされたプロセッサを含む。境界外状態は、少なくとも1つの属性に関連付けられる。プロセッサは、所定の遅延時間が経過した後、1回目より後である2回目に少なくとも1つの属性の傾向を決定するようにもプログラムされる。傾向は、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する。プロセッサは、少なくとも一部、傾向に基づいて制御デバイスに制御動作を伝送するようにもプログラムされる。
さらに別に態様においては、電力配電システムを含む電力システム上の制御動作を実施するためのコンピュータベースの方法が提供される。電力配電システムは、制御デバイスを含む。方法は、メモリに結合されたプロセッサを含むコンピューティングデバイスを使用する。方法は、1回目に電力システム上の境界外状態を識別するステップをメモリ内に含む。境界外状態は、電力システムの少なくとも1つの属性に関連付けられる。方法は、所定の遅延時間が経過した後、1回目より後である2回目に少なくとも1つの属性の傾向をプロセッサにより計算するステップも含む。傾向は、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する。方法は、少なくとも一部、傾向に基づいて制御デバイスに制御動作を伝送するステップをさらに含む。
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、図面全体を通して同じ文字が同じ部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読んだとき、より良く理解されることになろう。
例示的な電力配電システムを含む例示的な電力回路網の全体的な概略図である。 図1に示す電力回路網、より具体的には、図1に示す配電システムを分析するのに使用される例示的なコンピューティングシステムの構成図である。 例示的なスイッチングコントローラが電圧レベルの変動を管理する、図1に示す電力配電システムの概略図である。 図3に示すスイッチングコントローラの概略図である。 図3に示す電力配電システム上の、電圧などの属性を制御するための例示的なプロセスの流れ図である。 図3に示す電力配電システムからの、フィルタリングされ、正規化された電圧信号の例示的なグラフである。 図4に示すコントローラを使用して、図3に示す電力配電システム上の制御動作を実施するための例示的な方法の流れ図である。 図3に示す電力配電システム上のスイッチング動作を制御するのに使用することができる、他の関係するコンピューティング構成要素とともに、コンピューティングデバイス内のデータベースの構成例を示す図である。
他の指示がない限り、本明細書に提供する図面は、本開示の実施形態の特徴を示すことが意図されている。これらの特徴は、本開示の1つまたは複数の実施形態を備える実に様々なシステムにおいて適用可能であると考えられる。したがって、図面は、本明細書に開示する実施形態の実施に必要とされる、当業者に公知であるすべての従来の特徴を含むことは意図されていない。
以下の明細書および特許請求の範囲において、いくつかの用語を参照するが、それらは以下の意味を有すると定義されなければならない。
文脈が明確に他の指示をしていない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その」は、複数の参照を含む。
「任意選択の」または「任意選択で」は、続いて説明される事象または状況が起きることもあり、起きないこともあることを意味し、説明は事象が起きる事例および事象が起きない事例を含むことを意味する。
本明細書および特許請求の範囲全体を通して本明細書では、近似のための語は、それが関係する基本機能に変化をもたらすことなく許容範囲で変動できる定量的表現を修飾するのに適用することができる。したがって、「およそ」、「約」、および「ほぼ」などの用語によって修飾された値は、指定された正確な値に限定されない。少なくともある一定の事例では、近似のための語は、その値を測定する測定器の精度に対応することができる。ここで、および本明細書および特許請求の範囲全体を通して、範囲の限定は、組み合わされたおよび互換されたうちの1つまたは複数であり得るし、そのような範囲は識別され、文脈または言語が他の指示をしない限り、それに含まれるすべての部分的な範囲を含む。
本明細書では、「持続性コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールおよびサブモジュール、または他の任意のデバイスにおけるデータなど、情報の短期および長期の格納のための任意の方法または技術で実現された任意の有形のコンピュータベースのデバイスを表すことが意図されている。したがって、本明細書に説明する方法は、制限なしで、記憶デバイスおよびメモリデバイスを含む、有形の、持続性コンピュータ可読媒体で具現された実行可能命令としてエンコードすることができる。そのような命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに本明細書に説明する方法の少なくとも一部分を実施させる。さらに、本明細書では、「持続性コンピュータ可読媒体」という用語は、制限なしで、持続性コンピュータ記憶デバイスを含む、制限なしで、揮発性および不揮発性媒体、およびファームウェア、物理および仮想記憶装置、CD−ROM、DVD、および回路網やインターネットなどの任意の他のデジタルソース、ならびに今後開発されるデジタル媒体など、取外し可能および取外し不可能媒体を含む、すべての有形の、コンピュータ可読媒体を含み、唯一の例外は一時的伝搬信号である。
本明細書では、「ソフトウェア」および「ファームウェア」という用語は、互換可能であり、制限なしで、モバイルデバイス、クラスタ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、クライアント、およびサーバを含む、デバイスによって実行されるためのメモリに格納された任意のコンピュータプログラムを含む。
さらに、本明細書では、「実時間」という用語は、関連する事象の発生の時間、所定のデータの測定および収集の時間、データを処理する時間、および事象および環境へのシステム応答の時間のうちの少なくとも1つを表す。本明細書に説明する実施形態においては、これらの活動および事象は、ほぼ瞬時に起きる。
本明細書では、「制御デバイス」という用語は、1つまたは複数の「制御動作」を通じて回路網の1つまたは複数の属性(例えば、電圧)に影響するように構成される、電力回路網上の任意の回路網構成要素またはデバイスを一般的に表すのに使用される。本明細書では、「制御動作」という用語は、回路網に変化を生じさせる操作コマンド、プロセス、ステップまたは動作を一般的に表すのに使用される。電圧調整器が、回路網上の電圧(属性)を調整するのに使用することができる制御デバイスの一例である。電圧調整器は、回路網上の電圧を調整するためにタップ切り替えコマンドを通じて制御動作を実施する。また、本明細書では、「コントローラ」という用語は、制御デバイス上の制御動作を管理する、モジュール、デバイス、またはコンピュータにより実現されたシステムを一般的に表すのに使用される。
本明細書に説明する方法およびシステムは、電力システムにおける回路網構成要素の動作変更を制御するためのまたは「制御動作」するための費用効果がある方法を提供する。いくつかの実施形態においては、配電回路網(配電システム)が、例えば、太陽光(PV)発電機など、1つまたは複数の変動発電機を含む。配電回路網は、ネットワークバスを通じて電源に結合された複数の負荷を含む。配電回路網は、1つまたは複数の制御デバイス(例えば、無効電力制御デバイス)も含む。例えば、一実施形態においては、電圧調整器は、配電回路網上の電圧を調整する。コントローラ(例えば、スイッチングコントローラ)が、電圧調整器および複数の負荷に結合される。コントローラは、境界外状態が検知されたとき、電圧調整器の制御動作(例えば、スイッチングまたはタップ切り替え動作)を管理する。スイッチングコントローラは、境界外状態および電圧傾向を検知するために回路網上の電圧レベルを監視するように構成される。スイッチングコントローラは、不都合なまたは望ましくない変化の方向を指示する傾向値を監視するようにも構成される。
図1は、例示的な電力配電システム110を含む例示的な電力回路網100の全体的な概略図である。概して、電力回路網100は、典型的には、例示的な電力配電システム110に結合された発電部分103を含む。発電および送電部分103は、電力を発生し、電力が例示的な電力配電システム110に伝送される超高電圧送電系統104および高電圧送電系統106を含む送電系統に伝送する複数の発電所102を含む。電力回路網100は、制限なしで、任意の数、種類、および構成の超高電圧送電系統104、高電圧送電系統106、および電力配電システム110、ならびに電力配電システム110内、例えば、110〜265キロボルト(kV)超の高電圧送電系統106内、および例えば、265kV超の超高電圧系統104内の任意の数の需要者を含むことができる。「システム」および「回路網」という用語は、電力伝送および配電媒体を表すとき、本明細書では互換可能に用いられる。
電力配電システム110は、ワット数の低い需要者112とワット数が中位の工業用需要者114とを含む。電力配電システム110は、都市発電所132と、ソーラーファーム134と、ウィンドファーム136とを含む、分散型発電機130も含む。電力配電システム110が例示的な数および種類の分散型発電機130を用いて示されるが、電力配電システム110は、制限なしで、ディーゼル発電機、マイクロタービン、ソーラーコレクタアレイ、太陽光(PV)アレイ、風力タービンを含む、任意の数および種類の分散型発電機130を含むことができる。
図2は、電力回路網100(図1に示す)、より具体的には、配電システム110(図1に示す)を分析するのに使用される例示的なコンピューティングシステム140の構成図である。あるいは、本明細書に説明するシステムおよび方法の動作を可能にする任意のコンピュータアーキテクチャを使用することができる。コンピューティングシステム140は、制御デバイスやコントローラ(図2に示さず)など、配電システム110における構成要素の構成、動作、監視、および保守に関連付けられたデータおよび動作コマンドの収集、格納、分析、表示、および伝送することを容易にする。
また、例示的な実施形態においては、コンピューティングシステム140は、メモリデバイス150と、命令を実行するためにメモリデバイス150に動作可能に結合されたプロセッサ152とを含む。いくつかの実施形態においては、実行可能命令がメモリデバイス150に格納される。コンピューティングシステム140は、プロセッサ152をプログラミングすることによって本明細書に説明する1つまたは複数の動作を実施するように構成可能である。例えば、プロセッサ152は、1つまたは複数の実行可能命令として動作をエンコードし、実行可能命令をメモリデバイス150に提供することによりプログラムすることができる。プロセッサ152は、1つまたは複数の処理ユニットを、例えば、制限なしで、マルチコア構成で含むことができる。
さらに、例示的な実施形態においては、メモリデバイス150は、実行可能命令および他のデータなどの情報の格納および検索を可能にする1つまたは複数のデバイスである。メモリデバイス150は、制限なしで、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、固体ディスク、ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、および不揮発性RAM(NVRAM)メモリなど、1つまたは複数の有形の、持続性コンピュータ可読媒体を含むことができる。上記のメモリの種類は、例示に過ぎず、したがって、コンピュータプログラムの格納のために使用可能なメモリの種類に関して限定するものではない。
いくつかの実施形態においては、コンピューティングシステム140は、プロセッサ152に結合されたプレゼンテーションインターフェース154を含む。プレゼンテーションインターフェース154は、ユーザインターフェースや警報などの情報をユーザ156に提示する。例えば、プレゼンテーションインターフェース154は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機LED(OLED)ディスプレイ、およびディスプレイを有する携帯デバイスなど、ディスプレイデバイス(図示せず)に結合することができるディスプレイアダプタ(図示せず)の1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態においては、プレゼンテーションインターフェース154は、1つまたは複数のディスプレイデバイスを含む。さらに、またはあるいは、プレゼンテーションインターフェース154は、オーディオ出力デバイス(図示せず)、例えば、オーディオアダプタおよびスピーカの1つまたは複数を含むことができる。
いくつかの実施形態においては、コンピューティングシステム140は、ユーザ入力インターフェース158を含む。例示的な実施形態においては、ユーザ入力インターフェース158は、プロセッサ152に結合され、ユーザ156から入力を受け取る。ユーザ入力インターフェース158は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、マウス、タッチペン、およびタッチパネル、例えば、タッチパッドまたはタッチスクリーンのうちの1つまたは複数を含むことができる。タッチスクリーンなどの単一の構成要素は、プレゼンテーションインターフェース154およびユーザ入力インターフェース158の両方のディスプレイデバイスとして機能することができる。
さらに、通信インターフェース160が、プロセッサ152に結合され、制限なしで、配電システム110、別のコンピューティングシステム140、1つまたは複数のコントローラまたは制御デバイス、および制限なしで、ポータブルラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、およびスマートフォンを含むコンピューティングシステム140にアクセスすることができる任意のデバイスにおける構成要素など、1つまたは複数の他のデバイスと連通して結合されるように構成される。通信インテーフェース160は、制限なしで、ワイヤードネットワークアダプタ、ワイヤレスネットワークアダプタ、モバイル電気通信アダプタ、シリアル通信アダプタ、およびパラレル通信アダプタのうちの1つまたは複数を含むことができる。通信インターフェース160は、1つまたは複数の遠隔デバイスからデータを受信し、1つまたは複数の遠隔デバイスにデータを送信することができる。コンピューティングシステム140は、例えば、遠隔デスクトップコンピュータ(図示せず)との遠隔通信にはウェブ対応とすることができる。
また、プレゼンテーションインターフェース154および通信インターフェース160は、両方共、本明細書に説明する方法を用いて使用するのに適した情報を、例えば、ユーザ156または別のデバイスに提供することができる。したがって、プレゼンテーションインターフェース154および通信インターフェース160は、出力デバイスと称することができる。同様に、ユーザ入力インターフェース158および通信インターフェース160は、本明細書に説明する方法を用いて使用するのに適した情報を受け取ることができ、入力デバイスと称することができる。
さらに、プロセッサ152およびメモリデバイス150は、記憶デバイス162に動作可能に結合することもできる。記憶デバイス162は、限定はされないが、データベース164に関連付けられたデータなどのデータを格納し検索するのに適した任意のコンピュータ操作されるハードウェアである。例示的な実施形態においては、記憶デバイス162がコンピューティングシステム140内に統合される。例えば、コンピューティングシステム140は、1つまたは複数のハードディスクドライブを記憶デバイス162として含むことができる。さらに、例えば、記憶デバイス162は、ハードディスクや固体ディスクなどの複数の記憶ユニットを安価なディスクの冗長配列(RAID)構成で含むことができる。記憶デバイス162は、ストレージエリアネットワーク(SAN)、ネットワーク接続ストレージ(NAS)システム、およびクラウドベースの記憶装置のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、記憶デバイス162は、コンピューティングシステム140の外部にあり、記憶インターフェース(図示せず)によってアクセスすることができる。
さらに、例示的な実施形態においては、データベース164が、例えば、配電回路網に関連付けられた電圧データおよび他のデータ、ならびに低減されたネットワークモデルに関連付けられたモデルデータなどの配電システムの構成要素に関連付けられた様々なスタティックおよびダイナミック動作データを含む。
本明細書に示し説明する実施形態ならびに本明細書に具体的に説明しないが本開示の態様の範囲内にある実施形態は、電力システム内の制御デバイスの操作動作を制御するための例示的な手段を構成する。例えば、コンピューティングシステム140、およびそれに追加されまたは内部に含まれる任意の他の同様のコンピュータデバイスは、共に統合されたとき、本明細書に説明するプロセッサを用いてプロセスおよび技法を実行するように十分なコンピュータ実行可能命令でプログラムされる十分なコンピュータ可読記憶媒体を含む。具体的には、コンピューティングシステム140、およびそれに追加されまたは内部に含まれる任意の他の同様のコンピュータデバイスは、共に統合されたとき、PV発電機130(図1に示す)および変動負荷(例えば、需要者の電気器具および電気自動車)などの分散型発電機からの変動に反応して配電システム110内の制御デバイスの制御動作を実行するための例示的な手段を構成する。制御デバイスは、例えば、電圧調整器、タップ切り替え器、およびコンデンサバンクなどの公共事業スイッチング機器を含むことができる。
図3は、例示的なコントローラ360が電圧レベルの変動を管理する、配電システム110(図1にも示す)の概略図300である。いくつかの実施形態においては、コントローラ360は、配電回路網110に関連付けられた他のデータを受け取るために、十分なコンピュータ可読/実行可能命令、データ構造、プログラムモジュール、およびプログラムサブモジュールも含む。あるいは、コントローラ360は、スタンドアロンのシステムである。例示的な実施形態においては、コントローラ360は、本明細書に説明するステップの1つまたは複数を実行するように構成された少なくとも1つの中央処理装置(CPU)(図3には示さず)を含む。いくつかの実施形態においては、コントローラ360は、コンピューティングデバイス140(図2に示す)でよい。CPUは、回路網370を介して他のデバイス(図示せず)に結合することができる。いくつかの実施形態においては、回路網370は、ワイヤレス回路網である。
例示的な実施形態においては、配電システム110は、電力を発生し、ネットワークバス350を通じて複数の負荷340に伝送するPV発電機330(例えば、変動電源)を含む。いくつかの実施形態においては、PV発電機330は、ソーラーファーム130(図1に示す)と同様である。さらに、いくつかの実施形態においては、配電システム110は、例えば、太陽光電源(例えば、PV発電機330、ソーラーファーム130)、風力電源(例えば、ウィンドファーム130(図1に示す))、熱電源(図示せず)、水力電源(図示せず)、またはそれらの組合せなど、1つまたは複数の分散型発電機を含む。いくつかの実施形態においては、PV発電機330は、1つまたは複数の住宅規模の太陽光システム、商業規模の太陽光システム、公共事業規模の太陽光システム、またはそれらの組合せを含むことができる。
配電システム110は、例示的な実施形態において、配電システム110内の属性(例えば、電圧)を調整するのに使用される電圧調整器310など、1つまたは複数の制御デバイスを含む。制御デバイスは、コンデンサバンク、エネルギー貯蔵素子、スタティック同期補償器、負荷時タップ切り替え装置、電圧調整器、例えば、電圧調整器310、またはそれらの組合せのうちの1つまたは複数を含むことができる。さらに、例示的な実施形態においては、少なくとも1つのコントローラ360は、制御デバイス、ならびに配電システム110における複数の負荷340に結合される。コントローラ360は、とりわけ、配電システム110からの回路網属性の値を感知するまたは受け取るように、および制御動作(例えば、タップ切り替えコマンド)を電圧調整器310に対して送信/実行するように構成される。制御動作は、デバイスの種類に基づいて変化するが、例えば、デバイスの個別電源オンまたはオフおよび、例えば、時刻、負荷電流フロー、または電圧セットポイントに基づくことができる個別または連続スイッチング設定のうちの1つまたは複数を含むことできる。
例示的な実施形態においては、コントローラ360は、周期的にまたは連続的にネットワークバス350の実時間電圧を監視し、本明細書に説明する電圧調整器310のスイッチング動作を開始する。例えば、回路網構成要素は、特定のネットワークバス350の実時間電圧が配電システム110の動作電圧の範囲外に逸脱する場合、電圧維持をもたらすために動作状態に切り替えることができる。コントローラ360は、例えば、局部的に配電フィーダ(図示せず)に、または中心的に配電サブステーション(図示せず)に位置することができる。いくつかの実施形態においては、コントローラ360は、配電システム110内のコントローラ360または電圧調整器310の場所に応じて構成される。例えば、2つのコントローラ360が2つの異なる配電フィーダ(図示せず)に位置する場合、各コントローラ360は、それぞれの配電フィーダに結合された回路網構成要素の動作(制御動作)を制御する。
図4は、例示的なコントローラ420の概略図である。いくつかの実施形態においては、電圧調整器410は、電圧調整器310(図3に示す)と同様であり、コントローラ420は、コントローラ360(図3に示す)と同様である。コントローラ420は、例示的な実施形態において、分析モジュール430と、フィルタリングモジュール440と、制御モジュール450と、計算モジュール460とを含む。いくつかの実施形態においては、コントローラ420ならびにモジュール430、440、450、および460のうちの1つまたは複数は、コンピューティングデバイス100(図2に示す)と同様でよい。さらに、例示的な実施形態において、コントローラ420は、データベース470も含む。
動作時に、例示的な実施形態において、分析モジュール430は、電圧調整器410から、生の電圧測定値など、回路網属性測定値を受け取る。フィルタリングモジュール440は、回路網属性測定値を分析モジュール430から受け取り、測定値をフィルタリングする。計算モジュール460は、フィルタリングされたデータを受け取り、電圧調整器410上の動作変更を実施するかどうかおよびいつ実施するかを決定するためにデータによる計算および分析を実施する。状態が、計算モジュール460が電圧調整器410上の動作変更を実行する必要を決定するようであるとき、計算モジュール460は、制御モジュール450を通じて変更事象を開始する。制御モジュール450は、電圧調整器410との連通により動作変更を実行する。電圧値を監視し、動作変更をいつ実施するのかを決定するプロセスは、図5に関して以下に詳細に説明する。
図5は、電力配電システム110(図3に示す)上の、電圧などの属性を制御するための例示的なプロセス500の流れ図である。例示的な実施形態においては、プロセス500は、電圧調整器410(図4に示す)などの制御デバイスと連動してコントローラ420(図4に示す)などのコントローラによって実施される。例示的な実施形態においては、プロセス500は、いくつかの値を利用し、その一部は、定義済みの値であり、その他は、周期的に計算される。一般的に言えば、プロセス500は、電圧の閾値と電圧の傾向との2つの側面を評価する。他の実施形態においては、電流、有効電力、無効電力、コントローラの場所における放射照度および温度、季節、電力、またはモデルベースの予測など、1つまたは複数の追加の変数も検討することができる。
プロセス500によって使用される値の2つは、例示的な実施形態において、正規化された電圧値、Vと、電圧傾向とである。正規化された電圧値、Vは、配電システム110から受け取った電圧測定値から計算される。より具体的には、例示的な実施形態において、スイッチングコントローラ420は、電圧測定値または信号(V_measure)を、電圧調整器410の相互接続の点など、配電システム110内の1つまたは複数の調整点から受け取る。V_measureの二乗平均平方根(RMS)を計算し、ローパスフィルタをRMS値に適用してフィルタリングされた信号を生成する。いくつかの実施形態においては、ローパスフィルタは、ハイパスフィルタの時定数TLPHの値によって決定される、閾値周波数より上にある周波数における電圧変動に関連付けられた電圧信号の構成要素、V_measureをブロックするように構成することができる。ローパスフィルタの出力信号は、ベース電圧ベース値によって割ると、正規化された、単位当たり(pu)の電圧値、Vが生成される。いくつかの実施形態においては、移動平均ウィンドウを生の信号に適用して、信号をフィルタリングすることができる。移動ウィンドウの長さ(例えば、および制限なしで、1分または10分)は、信号の高周波振動を円滑にすることができる。さらに、電圧傾向(例えば、ΔV/Δt)は、前の時間ステップと現在の時間ステップとの単位当たりの電圧、Vの差を計算することにより算出される。他の実施形態においては、ローパス、バンドパス、およびハイパスフィルタリングのうちの1つまたは複数を使用する信号処理技法が用いられる。さらに他の実施形態においては、百分率または変動性推定を使用する統計技法が用いられる。他の実施形態においては、生の測定値が使用される。
例示的な実施形態においては、低電圧閾値、V_lowと高電圧閾値、V_highとの2つの電圧閾値もプロセス500によって識別される。これらの2つの所定の値は、回路網の目標とするまたは好ましい電圧範囲を定義する。いくつかの実施形態においては、V_lowとV_highとは、定義済みの単位当たりの値である。他の実施形態においては、単一の所定の値が、所定の電圧として使用され、所定の電圧は、所定の値からの許容できる偏移距離を指示する偏差値も含み、それによって所定の範囲を定義することができる。したがって、コントローラ420およびプロセス500は、V_lowとV_highとの間の回路網上の電圧を保持する傾向があるか、またはこの所定の範囲の方に電圧を移動させる傾向があるかのいずれかの動作を実施する。この所定の範囲は、以下に、より詳細に説明する、境界外状態を決定するのに使用することができる。
一実施形態においては、コントローラ420は、現在の、正規化された電圧値、Vと、閾値とを比較して、VがV_lowとV_highとによって定義される境界の外側にあるかどうか(例えば、「境界外」状態)を決定する。境界外状態が検知された場合、スイッチングコントローラ420は、現在の電圧、Vが高過ぎる(例えば、V>V_high、閾値超状態)かどうか、または低過ぎる(例えば、V<V_low、閾値未満状態)かどうかを識別する。さらに、スイッチングコントローラ420は、電圧傾向または「傾向値」も計算する。電圧傾向は、いくつかの実施形態において、最近の電圧レベルの傾斜または軌道(例えば、ΔV/Δt)を表す、計算された値である。他の実施形態においては、配電回路網110のネットワークモデルを使用して電圧傾向が推定され、将来のある一定の時点における電圧レベルを予測して電圧傾向を決定する。言い換えれば、電圧傾向は、配電回路網110上の1つまたは複数の点において電圧が上昇しているか減少しているかに近似する。一般的に言えば、スイッチングコントローラ420が「高過ぎる」状態を検知し、回路網電圧がまだ上昇していると決定もした場合、タップ切り替え機構が付勢され、スイッチングコントローラ420が、配電回路網110上の将来の電圧レベルを下げるために電圧調整器410への「タップダウン」動作を発令する。スイッチングコントローラ420が、「低過ぎる」状態を検知し、回路網電圧がまだ降下しているとの決定もした場合、タップ切り替え機構(図示せず)が付勢され、スイッチングコントローラ420が、回路網上の将来の電圧レベルを増大させるために電圧調整器410への「タップアップ」動作を発令する。それ以外の場合は、スイッチングコントローラ420は、何も処置することができない。
例示的な実施形態においては、プロセス500がステップ502において開始し、閾値未満スレッド504と閾値超スレッド506との2つの主な処理のスレッドを一般に含む。プロセス500が502を開始し、正規化された、現在の電圧値、Vを調べる。次いで、ステップ510において、VがV_lowと比較される。VがV_low超である場合、プロセス500がステップ530のVとV_highとを比較するステップに進む。VがV_high未満である場合、プロセス500は、フラグとタイマが再設定される再設定ステップ560に進む。これは、VがV_lowとV_highとによって設定された境界内にあるシナリオを表す。したがって、回路網再構成の動作は何も起きず、プロセス500は最初にループバックする。
ステップ510において、VがV_lowより小さい場合、これは正規化された電圧が、低い閾値より低いシナリオを表し、プロセス500は、閾値未満スレッド504に進む。例示的な実施形態においては、プロセス500は、ステップ512においてフラグ「flag_high」をゼロに設定して、プロセス500が現在閾値超状態を処理していないことを指示する。ステップ514では、プロセス500は、別のフラグ、「flag_low」が現在「1」に設定されているかどうか確認する。「1」に設定されていない場合、ステップ516においてflag_lowが1に設定され、ステップ518において、タイマ、「timer_low」が始動され、プロセス500はプロセスの最初までループバックする。この選択肢は、閾値未満状態の最初、および潜在的制御動作への遅延の最初(例えば、30秒など、timer_lowの持続時間の間)の指示を表す。例示的な実施形態においては、timer_lowは、定義済みの時間の長さであり、タイマ機能がステップ518で動作するタイマクロックを開始する。他の実施形態においては、開始時間は、ステップ518でキャプチャされ、後のステップで使用されて、timer_lowによって定義された時間の量が経過したかどうかが決定される。本明細書では、「timer_low」および「timer_high」という用語は、それぞれ、タイマに関連付けられた時間を定義する変数、または閾値未満または閾値超の状態に関連付けられたタイマのいずれかを表すのに使用することができる。さらに、これらの2つのタイマのいずれかまたは両方は、一般に「閾値タイマ」と称することができる。
timer_lowの持続時間は、例示的な実施形態において、例えば、30秒など、定義済みの値である。他の実施形態においては、タイマの持続時間(例えば、timer_lowとtimer_high)は、変動することがある。例えば、一実施形態において、タイマの持続時間は、現在の電圧が所定の範囲からどの位遠くに離れているか、または所定の値が現在の電圧からどの位遠くに離れているかに対して計算することができる。例えば、現在の電圧値が相対的に所定の範囲から離れている場合、遅延時間を下げ、より短い時間フレームで処置を取る必要があることを指示することができる。いくつかの実施形態においては、タイマの長さを決定する複数の重大度を定義することができ、重大度ごとにタイマに別個のタイマ値を定義することができる。例えば、通常の電圧レベルは、0.95<V<1.05と定義し、関連するタイマ値を45秒とし、中程度の電圧レベルを0.90<V<0.95または1.05<V<1.10と定義し、関連タイマ値を30秒とし、極端な電圧偏移をV<0.90またはV>1.10と定義し、関連するタイマ値を10秒とすることができる。タイマ値が短ければ短いほど、コントローラ420はより迅速に動作する。しかし、これは、動作変更の数の増大をもたらすことがある。他方、タイマ値が長ければ長いほど、コントローラ420の境界外状態に反応するのが遅くなる。これは、境界外状態がより長く持続し、場合により、電圧の変動が大きくなることに結果としてなり得る。
いくつかの実施形態においては、タイマは、ステップ518で開始され、timer_lowによって定義されたその後の時間で終了するように設定される、割り込みスタイルのタイマである。割り込みタイマは、他のコンピューティングシステムにおいてよく知られており、プロセッサが関与してタイマが終了するように設定し、続いて、他の進行している処理に通知し、または「割り込み」、それによってタイマの終了後に(例えば、割り込みと同時に)動作を実施する。この実施形態においては、割り込みタイマは、例えば、ステップ518において、timer_lowの持続時間により設定される。タイマが終了すると(すなわち、割り込みがあると)、次いで、処理が、例えばステップ510またはステップ520における処理を継続する。
例示的な実施形態においては、プロセス500は、閾値未満スレッド504の後続の通過を実施する(例えば、flag_low=1とし、timer_lowを開始しアクティブにして)。より具体的には、プロセス500は、ステップ510において、後の正規化された電圧、Vを再計算し、Vがまだより低い閾値V_low未満である(すなわち、低電圧状態がまだ存在する)ことを再度認識する。ステップ512において、flag_highが再度ゼロに設定される。ステップ514では、プロセス500が、flag_lowが現在1に設定されていることを認識し(すなわち、これは第2のまたは後続の、アクティブな閾値未満状態での通過である)、したがって、ステップ520まで通過する。ステップ520では、例示的な実施形態において、当該時間が終了したかどうか決定するためにtimer_lowがチェックされる。そうでない場合(すなわち、この閾値未満状態に関連付けられたタイマがまだ動作中で、終了していない場合)、プロセス500は最初にループバックする。
例示的な実施形態においては、閾値未満タイマ、timer_lowが終了した場合、プロセス500は、ステップ522において傾向値(例えば、ΔV/Δt)を調べる。より具体的には、電圧が増加しているように見える場合(例えば、ΔV/Δtがゼロより大きい場合、または、ネットワークモデルの出力が電圧の増加を指示する場合)、何も処置は取られず、プロセス500は最初にループバックする。言い換えれば、現在の電圧レベルは境界外であるが、軌道はすでに所定の動作範囲に向かって戻っていくように見え、したがって、所定の範囲に達するのに何も処置は必要でない可能性がある。いくつかの実施形態においては、flag_lowは、0に再設定する(すなわち、閾値未満状態を再設定する)ことができる。他の実施形態においては、閾値未満タイマを再始動することができ、それによって、次の傾向チェックまで別の遅延を提供し、現在の閾値未満状態をまだ維持することができる。さらに他の実施形態においては、閾値未満タイマをtimer_low以外の異なる(例えば、より短い)値で再始動することができ、それによって、次の傾向チェックまで別の、より短い遅延を提供することができる。
電圧傾向が下方方向への傾向にある場合(例えば、ΔV/Δtがゼロ未満である、または、ネットワークモデルの出力が電圧の減少を指示している場合)、プロセス500は、ステップ524において回路網における制御動作を開始する(例えば、タップ切り替え)。より具体的には、例示的な実施形態において、プロセス500は、電圧調整器410の上方タップ切り替えを開始する。言い換えれば、現在の電圧レベルが低過ぎて、軌道が所定の動作範囲から離れて、より低い方に向かっているように見え、したがって、現在の傾向を逆にする処置が必要とされ得る。プロセス500は、ステップ526においてflag_low=0を設定し、閾値未満タイマを再設定し、最初にループバックすることにより閾値未満状態も再設定する。
閾値超状態の場合、プロセス500は、ステップ530に移動し、閾値超スレッド506を実行する。概して、閾値超スレッド506は、閾値未満スレッド504と同様であるが、反対の効果のために分析によっては逆にするものもある。例示的な実施形態において、ステップ530では、VがV_highより大きい場合、これは正規化された電圧が高い閾値より高いシナリオを表し、プロセス500は閾値超スレッド506に進む。例示的な実施形態においては、プロセス500は、ステップ532においてフラグ「flag_low」をゼロに設定して、プロセス500が現在閾値未満状態を処理していないことを指示する。ステップ534では、プロセス500は、フラグ「flag_high」が現在「1」に設定されているかどうかを確認する。「1」に設定されていない場合、flag_highは、ステップ536において1に設定され、ステップ538においてタイマ、「timer_high」が始動され、プロセス500はプロセスの最初までループバックする。この選択肢は、閾値超状態の最初、および潜在的な制御動作への遅延の最初(例えば、30秒などのtimer_highの持続時間の間)の指示を表す。例示的な実施形態においては、timer_highは、定義済みの時間の長さであり、タイマ機能がステップ538において動作中のタイマクロックを開始する。他の実施形態においては、開始時間がステップ538においてキャプチャされ、timer_highによって定義された時間の量が経過したかどうかを決定するために後のステップにおいて使用される。timer_highの持続時間は、例示的な実施形態においては、例えば、30秒などの定義済みの値である。他の実施形態においては、timer_highの持続時間は、timer_lowに関して上に説明したように、変動することがある。別の実施形態においては、タイマは、timer_lowに関して上に説明したタイマと同様の割り込みスタイルのタイマである。
例示的な実施形態においては、プロセス500は、閾値超スレッド506の後続の通過(例えば、flag_high=1とし、timer_highを開始し動作させて)を実施する。より具体的には、プロセス500は、後の正規化された電圧、Vを再計算し、ステップ510においてVがまだ上側の閾値V_highより上にあることを再度認識する。ステップ532において、flag_lowが再度ゼロに設定される。ステップ534では、プロセス500は、flag_highが現在1に設定されていることを認識し(すなわち、これは閾値超状態内の後の通過である)、したがって、ステップ540まで通過する。ステップ540では、例示的な実施形態において、時間が終了したかどうか決定するためにtimer_highがチェックされる。終了していない場合(すなわち、この閾値超状態に関連付けられたタイマがまだ動作中であり、終了していない場合)、プロセス500は、最初にループバックする。
例示的な実施形態においては、閾値超タイマ、timer_highが終了した場合、プロセス500がステップ542において傾向値(例えばΔV/Δt)を調べる。より具体的には、傾向値が下方方向にある(例えば、ΔV/Δtがゼロ未満である、またはネットワークモデルの出力が電圧の減少を指示する)場合、何も処置は取られず、プロセス500は最初にループバックする。言い換えれば、現在の電圧レベルが高いが、軌道がすでに所定の動作範囲に向かって戻っていくように見え、したがって、所定の範囲に達するためには何も処置は必要とされない可能性がある。いくつかの実施形態においては、この段階においてflag_highを0に再設定する(すなわち、閾値超状態を再設定する)ことができる。他の実施形態においては、閾値超タイマを再始動することができ、それによって、次の傾向チェックまで別の遅延を提供し、現在の閾値超状態を維持することができる。さらに他の実施形態においては、閾値超タイマはtimer_highとは異なる(例えば、短い)値で再始動することができ、それによって、次の傾向チェックまで別の、より短い遅延を提供することができる。
電圧傾向が上方方向にある(例えば、ΔV/Δtがゼロより大きい、またはネットワークモデルの出力が電圧の増加を指示する)場合、プロセス500は、ステップ544において回路網における制御動作を開始する。より具体的には、例示的な実施形態においては、プロセス500は、電圧調整器410の下方のタップ切り替えを開始する。言い換えれば、現在の電圧レベルが高く、軌道が所定の動作範囲から離れて、上昇するように見え、したがって、所定の範囲に達するには処置を必要とする可能性がある。プロセス500は、ステップ546において、flag_high=0を設定し、閾値超タイマを再設定し、最初にループバックすることにより閾値未満状態も再設定する。
本明細書に説明する例示的な実施形態においては、プロセス500は、いくつかの異なるやり方で属性の傾向(例えば、電圧傾向)を計算することができる。本明細書で説明するいくつかの実施形態においては、プロセス500は、配電システム110(図3に示す)からの実際の測定値に基づいて値(例えば、ΔV/Δt)を電圧傾向(例えば、ステップ522および542における)として含む、測定ベースのアプローチを使用する。この電圧の傾斜は、例えば、1秒のほんの一部離れた、最近行った2つのサンプル測定を使用して、または数秒もしくは数分離れて行われた2つのサンプル測定を使用することにより、測定することができる。
本明細書に説明する他の実施形態においては、プロセス500は、モデルベースのアプローチを使用して、属性の傾向を決定する。この実施形態において傾向決定を容易にするために、コントローラ420は、配電回路網(例えば、配電システム110)の一部または全部のネットワークモデルを含む。コントローラ420は、ネットワークモデルを使用して、既存の状態(例えば、感知した電圧、負荷など)を入力し、その後で属性の予測値をシミュレーションすることによって調べた属性(例えば、電圧)の1つまたは複数の傾向を決定する。次に、この予測値を使用して、傾向を評価し、したがって、現在の時間における配電回路網内の動作変更を実行するかどうかの決定を行う。例えば、ステップ522および542において、コントローラ420は、電圧傾向を決定し、タップ切り替え動作(例えば、ステップ524および544)を実施するかどうかを決定するために将来の時間における予測される電圧を計算することができる。傾向を決定するためのネットワークモデルの使用に関する追加の詳細は、図6を参照して以下に詳細に説明する。
図6は、電力配電システム110(図3に示す)からの、フィルタリングされ、正規化された電圧信号の例示的なグラフ600である。例示的な実施形態においては、X軸610が時間を分(m)で表し、Y軸620が単位当たり(pu)の電圧を表し、曲線625が、上に説明したように、時間とともに読み取られ、計算された、フィルタリングされ、正規化された電圧、Vを表す。例示的な実施形態においては、電圧、Vの曲線625は、これらのシステムおよび方法の説明を簡略化するために純粋な正弦波として示される。
例示的な実施形態においては、グラフ600は、低電圧閾値632(例えば、約0.96pu)と高電圧閾値634(例えば、約1.04pu)とを含む。したがって、低電圧閾値632と高電圧閾値634との間の電圧範囲630が配電システム110の所定の動作範囲を表す。いくつかの実施形態においては、高電圧閾値634と低電圧閾値632とは、Y軸620の単位(例えば、pu)で表す定義済みの値である。
図6に示す例におけるグラフ600は、約6mと13mとの間の曲線625のくぼみで表される、より低い電圧の「谷」と、約13mと19mとの間の曲線625の傾きで表される、より高い電圧の「ピーク」とを含む。曲線625は、範囲650によって表されるように、約7mと12mとの間の低電圧閾値632より下がる。したがって、その時間の間、感知する点における回路網は、閾値未満状態(例えば、V<V_low)にあるとみなされる。同様に、曲線625は、範囲660によって表されるように、約13mと18mとの間の高電圧閾値630より高く上がる。したがって、その時間の間、感知する点における回路網は、閾値超状態(例えば、V>V_high)にあるとみなされる。
動作時の図5と6とを参照すると、例示的な実施形態において、スイッチングコントローラ420(図4に示す)がプロセス500を実施する。第1の例において、プロセス500が点A(例えば、8mのすぐ前)に関連付けられた時間において反復を開始するとき、スイッチングコントローラ420は中性状態(すなわち、現在アクティブな閾値未満状態も現在アクティブな閾値超状態もない)にあるとする。この時点の正規化された電圧値、Vは、低電圧閾値632未満である。したがって、ステップ510において、コントローラ420は、Vが低電圧閾値632未満であると決定し、閾値未満スレッド504に入り、ステップ514においてシステム状態がもう閾値未満状態にないことを識別し、ステップ514においてflag_low=1を設定して、閾値未満状態への状態変化を指示し、30秒の持続時間の間(例えば、timer_low=30秒)、閾値未満タイマ(例えば、timer_low)を始動させる。
この第1のサンプルを継続し、点Bがtimer_lowの終了後の次の反復を表すものとする(すなわち、点Bが点Aより15秒より長く後である)。コントローラ420は、ステップ510において、点Bの時点においてVがまだ低電圧閾値632未満であり、したがって、閾値未満スレッド504に入る。コントローラ420は、システム状態がステップ514においてすでに閾値未満状態にあり、ステップ520において、timer_lowがタイムアウト(例えば、終了)したことを認識する。次いで、コントローラ420は、ステップ522において、回路網の傾向を決定する。いくつかの測定ベースの実施形態においては、コントローラ420は、現在および過去の測定値に基づいて、ΔV/Δtなどの傾向値を計算する。いくつかのモデルベースの実施形態において、コントローラ420は、現在の状態に基づいて、およびネットワークモデルを使用して、将来の時間における1つまたは複数の属性の予想値を計算し、回路網の傾向を決定する。コントローラ420は、ステップ522において、点Bの時点の傾向値がゼロ未満であり、それ以外の場合は減少していることを決定する。言い換えれば、電圧Vは、先の点Aにおいて閾値未満状態に入り、その後のtimer_lowの遅延の後、まだ低下傾向にある。したがって、コントローラ420は、ステップ524においてタップ切り替えコマンドを実行し、ステップ526においてシステム状態を通常状態に再設定し、プロセス500の最初にループする。
第2の例において、プロセス500が点Bに関連付けられた時点において(例えば、8mのすぐ後で。この例では点Aを無視する)反復を開始するとき、スイッチングコントローラ420が中性状態(すなわち、現在アクティブな閾値未満状態も現在アクティブな閾値超状態もない)にあるとする。この時点の正規化された電圧値、Vは、低電圧閾値632未満である。したがって、ステップ510において、コントローラ420は、Vが低電圧閾値632未満であり、閾値未満スレッド504に入り、システム状態がステップ514においてもう閾値未満状態ではなく、ステップ514においてflag_low=1を設定して、閾値未満状態への状態変化を指示し、15秒の持続時間の間(例えば、timer_low=15秒)、閾値未満タイマ(例えば、timer_low)を始動させる。
第2の例を継続し、点Cが、timer_lowの終了後の次の反復を表すものとする(すなわち、点Cは点Bよりも15秒より長く後にある)。コントローラ420は、ステップ510において、点Cの時点のVがまだ低電圧閾値632未満であり、したがて、閾値未満スレッド504に入る。コントローラ420は、システム状態がステップ514においてすでに閾値未満状態にあり、ステップ520においてtimer_lowがタイムアウトになった(例えば、終了した)ことを認識する。次いで、コントローラ420は、計算をし、またはそれ例外の場合、傾向値ΔV/Δtを分析し、点Bの時点の傾向値がゼロ超である(例えば、上昇している)と決定する。言い換えれば、電圧Vが今は所定の動作範囲に向かって上方への傾向にある。したがって、コントローラ420は、タップ切り替えコマンドを実行しないが、代わりに、プロセス500の最初にループバックする。後の点Dにおいて、電圧Vが所定の動作範囲に戻ったとき、プロセス500は、電圧Vがステップ510において低電圧閾値632未満ではなく、ステップ530において高い閾値634超でもないことを認識し、したがって、コントローラ420は、ステップ560において、システム状態を中性に再設定する。したがって、第2の例は、閾値未満状態および遅延時間後の、コントローラ420が決定した状態を表し、電圧がすでに回復していたこと、およびタップ動作が必要でない可能性があることを表す。
いくつかの測定ベースの実施形態においては、コントローラ420は、フィルタリングされ、正規化された電圧、Vと電圧傾向、ΔV/Δtとの2つの状態変数に基づいて制御動作を実現する。閾値未満または閾値超システム状態に入った後、および、timer_lowなどのその後の遅延時間後に、コントローラ420は、以下の制御表に基づいて動作を決定する。
同様に、他の実施形態において、状態変数の多次元超空間における制御表を使用することができる。各状態は、例えば、正規化されフィルタリングされた電圧V、電圧の派生、タイマ状態、放射、温度、季節など、値のnタプルによって表すことができる。例えば、いくつかの実施形態においては、電圧傾向は、両方とも一般に本明細書ではΔV/Δtとして参照される、電圧の斜面(例えば、曲線625の斜面)または2つの時間サンプルの差であり得る。他の実施形態においては、電圧傾向は、電力または放射照度の負の派生を含むことができる。さらに他の実施形態においては、季節または曜日などの個別状態に基づく条件付き動作が含まれる。
さらに他の実施形態においては、制御動作は、例えば、電圧調整器410の現在のタップ位置によっても影響される。コントローラ420は、制御が利用可能範囲の中間近くにある場合、より制御動作をする傾向があるように構成される。動作をより多く、または少なくする傾向を、例えば、閾値超または閾値未満状態を検知した後の遅延時間を調整することにより、制御することができる。例えば、現在のタップ位置が利用可能範囲の中間近くにある場合、timer_lowまたはtimer_highを、10秒など、より短い時間の長さに設定することができる。しかし、現在のタップ位置が、現在、中間範囲の最も端に向かう位置に設定されている場合、コントローラ420は、そのそれぞれのタイマの時間の長さ(すなわち、その方向への動きに関連付けられたタイマ)を増大させることにより、その方向へのそれ以上の動きに抵抗するように構成することができる。
いくつかの実施形態において、コントローラ420は、傾向へのモデルベースの分析を実現する。より具体的には、コントローラ420は、配電システム110の一部または全部のネットワークモデルを使用して生成された予測に少なくとも一部基づいて、少なくともある一定の制御決定を行う。いくつかの実施形態において、このネットワークモデルは、低減されたネットワークモデルであり得る。本明細書では、「ネットワークモデル」という用語は、電力配電回路網上の動作および事象への反応をシミュレーションするのに使用することができるコンピュータ化されたモデルを表す。さらに、本明細書では、「低減されたネットワークモデル」という用語は、モデリングシミュレーションの間、より迅速な計算を容易にするためにネットワークモデルが簡略化され、または低減された電力配電システム(例えば、配電システム110)のネットワークモデルを一般に表す。配電回路網のモデル低減技法は、当業界では公知である。例示的な実施形態においては、少なくとも配電システム110(図3に示す)の一部分の低減されたネットワークモデルは、コントローラ420上に設置しまたは他の方法でコントローラ420に利用可能にすることができる。最近のまたは現在の電圧表示に基づく回路網属性値(例えば、正規化され、フィルタリングされた電圧V)は、低減されたネットワークモデルへの入力として提供することができ、将来の回路網値および閾値傾向を予測するのに使用することができる。
いくつかの実施形態においては、モデルベースの分析は、プロセス500および図5(例えば、スレッド504およびスレッド506)を参照して上に説明した遅延および再確認のステップの代わりとして、または遅延および再確認のステップと連動して、使用することができる。例えば、一実施形態においては、閾値未満状態が存在すると決定した後、コントローラ420は、直ちに最近のまたは現在の電圧値を低減されたネットワークモデルに入力し、timer_lowまたはtimer_highによって定義された時間など、将来におけるある一定の時間の量である電圧値の予測を生成することができる。言い換えれば、コントローラ420は、ステップ512、514、および520(およびスレッド506におけるそれらの等価物)など、タイマステップをスキップし、代わりに、ステップ522において将来の時間における(例えば、timer_lowに等しい時間の長さにおける)傾向を推定するステップに直ちに移動することができる。別の実施形態においては、コントローラ420は、タイマステップ512、514、および520をまだ実施して、後の時間における現在の電圧をループし、再チェックし(例えば、ステップ510および530への2回目の通過)、同じ境界外状態がまだ存在する場合、コントローラ420は、ステップ522において15秒後または45秒後など、将来の時点における傾向を推定することができる。したがって、後の時間において結果として得られる電圧のモデル予測は、後の時間において(例えば、他の実施形態の下でプロセス500のステップ522、542において)表示され/計算される、実際の電圧または実際の傾向値の代替として働くことができる。したがって、いくつかの実施形態において、コントローラ420が実際の測定値を収集するために後の時点まで待つ必要がないので、制御動作(例えば、タップ切り替え524、544)を先に実施することができる。代わりに、コントローラ420は、ネットワークモデルを使用して予測を計算し、その予測により動作する。
他の実施形態においては、ネットワークモデル分析を、プロセス500および図5を参照して上に説明した遅延および再チェッキングステップと連動して使用することができる。例えば、閾値未満状態が存在することを決定し、timer_lowによって定義された時間の量を遅延させた後、コントローラ420は、実際の傾向値(例えば、ステップ522)ならびに将来の予測(例えば、低減されたネットワークモデルを使用して)を計算することができる。コントローラ420は、実際の傾向値と将来の予測とを組み合わせることができ、その一方で、タップ切り替え524などの制御動作を実行するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態においては、実際の傾向値および将来の予測は、制御動作を実行するかどうかを決定するために重み付けされる。他の実施形態においては、実際の傾向値は、ある一定の閾値超またはある一定の閾値未満の場合のみ使用することができ、それ以外の場合、コントローラ420は、実際の傾向値の代わりに将来の予測を使用することができる。
さらに他の実施形態においては、プロセス500およびコントローラ420は、1つより多くの場所からの値を検討するように構成することができ、それらの値の1つまたは複数に基づいて検討し、処置を取るようにさらに構成することができる。例えば、コントローラ420は、電圧調整器410から電圧値を受け取るだけでなく、他の下流のまたは上流のバスから電圧も受け取ることができる。したがって、コントローラ420は、例えば、低電圧閾値632および高電圧閾値634によって設定された所定の動作境界に対して配電システム110の他の部分上の電圧傾向に基づいて決定をすることができる。
さらに、いくつかの実施形態においては、低減されたネットワークモデリングを、割り当てられた負荷上で動作する単一の電力フローにより実施することができ、または各バスにおける割り当てられた負荷を変えることによるモンテカルロシミュレーションを使用して複数の感度分析を実施することができる。モンテカルロシミュレーションの結果により、フィーダの各バスにおける電圧の確率分布が生成される。バスにおける電圧分布の平均および標準偏差は、電圧調整に対してフィーダの性能を特徴付ける。配電回路網において、各バスにおける電圧は、低電圧閾値632と高電圧閾値630との(例えば、0.95puと1.05puとの)間となるべきである。この範囲外であるバスにおける電圧の確率が高い場合、コントローラは電圧を所定の範囲内に戻すように働く。確率は、電圧の分布から計算することができ、ユーザは閾値の確率を指定することができる。例えば、コントローラは、モンテカルロシミュレーションに基づいて単一のバスまたは複数のバスの確率を計算することができ、電圧が所定の範囲外にある確率がユーザ指定の確率の閾値超である場合、動作することができる。
さらに他の実施形態においては、コントローラは、制御領域を、コントローラの相互接続の点と次のコントローラとの間の領域と定義することができる。したがって、各コントローラ(例えば、コントローラ420)は、それ自体の制御の領域内で動作することができる。各コントローラからの制御努力により、下流のコントローラがネットワークパラメータ(例えば、電圧プロファイル)をその境界内に制御することを同様に実施することを知って、ネットワークパラメータをその境界内に維持することであり得る。いくつかの実施形態においては、コントローラ420は、ネットワークモデルに基づいて、コントローラ420から下流の配電システム110の構成要素を識別することができる。これらの構成要素は、例えば、最終顧客の負荷、PVまたは分散型発電、および電気自動車(EV)を含むことができる。ネットワークモデルは、例えば、天候パターン、配電システム110内の場所、ならびに発電機およびEVの能力に基づいてこれらの構成要素の動作を含むオフライン研究からの予備知識を含むことができる。いくつかの実施形態においては、コントローラ420は、構成要素内の短期の変動性を予測し、例えば、電力に応じて異なる時間スケールにおける可変性をリンクするルックアップテーブルなどのデータを含むことができる。他の実施形態においては、コントローラ420は、例えば、割り当てられた負荷および短期の変動性に基づいてネットワークバスの様々な状態を推定する電力フロー技法を使用することができる。いくつかの実施形態においては、電力フロー技法は、様々なネットワークバスにおける電圧および角度を推定するための順方向および逆方向掃引アルゴリズムの1つまたは複数に基づく。したがって、コントローラ420は、ネットワークバスの推定されたまたは予測された状態に基づいてそれぞれの回路網構成要素をスイッチングするためのスイッチングコマンドを生成することができる。
図7は、コントローラ420(図4に示す)を使用して、配電システム110(図3に示す)上の制御動作を実施するための例示的な方法700の流れ図である。例示的な実施形態においては、方法700は、メモリに結合されたプロセッサを含むコンピューティングデバイスを使用して実施される。いくつかの実施形態においては、方法700は、コンピューティングデバイス140(図2に示す)を使用して実施される。いくつかの実施形態においては、制御デバイスは、電圧調整器であり、少なくとも1つの属性は電圧であり、方法700は、高閾値と低閾値とのうちの1つまたは複数を含む電圧の所定の範囲を識別するステップを含む。
例示的な実施形態においては、方法700は、1回目に電力システム上の境界外状態と、電力システムの少なくとも1つの属性に関連付けられた境界外状態とを識別するステップ710をメモリ内に含む。方法700は、所定の遅延時間にわたって、境界外状態への応答を遅延させるステップ720を含む。方法700は、所定の遅延時間が経過した後、1回目より後である2回目に少なくとも1つの属性の傾向であって、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する傾向をプロセッサによって計算するステップ730をさらに含む。方法700は、少なくとも一部、傾向に基づいて制御デバイスに制御動作を伝送するステップ740も含む。
いくつかの実施形態においては、制御デバイスは電圧調整器であり、制御動作を伝送するステップ740は、タップ切り替えコマンドを電圧調整器に伝送するステップを含む。いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの属性は電圧であり、境界外状態を識別するステップ710は、電力システムの複数の電圧測定からの正規化された電圧値を計算するステップと、正規化された電圧値を所定の範囲および所定の値のうちの1つまたは複数と比較するステップとをさらに含む。さらに、いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの属性の傾向を計算するステップ730は、少なくとも1つの属性の測定値に基づいて少なくとも1つの属性の軌道を表す傾向値を計算するステップを含む。いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの属性の傾向を計算するステップ730は、電力配電回路網のネットワークモデルを使用して傾向を決定するステップを含む。他の実施形態においては、少なくとも1つの属性の傾向を計算するステップ730は、少なくとも一部、少なくとも1つの属性の測定値に基づいて遅延時間を計算するステップを含む。
図8は、配電システム110(図3に示す)上のスイッチング動作を制御するのに使用することができる、他の関係するコンピューティング構成要素とともに、コンピューティングデバイス810内のデータベース820の構成例800を示す。データベース820は、具体的なタスクを実施するコンピューティングデバイス810内のいくつかの別々の構成要素に結合される。実施形態例においては、コンピューティングデバイス810は、コンピューティングシステム140(図2に示す)であり得る。
実施形態例においては、データベース820は、電圧データ822と、配電回路網データ824と、モデルデータ826とを含む。電圧データ822は、上に説明したように、正規化されフィルタリングされた電圧値、V、電圧傾向値ΔV/Δt、および電圧閾値など、電圧値に関連付けられた情報を含む。配電回路網データ824は、配電システム110など、電力配電回路網に関連付けられた情報を含み、回路網から収集された他の動作データを含むことができる。モデルデータ826は、例えば、配電システム110の完全なモデルまたは低減されたネットワークモデルなど、モデリング配電システム110に関連付けられた情報を含む。
コンピューティングデバイス810は、データベース820ならびにデータ記憶デバイス830を含む。コンピューティングデバイス810は、電圧データ822を受け取り、処理するステップ、またはモデルデータ826に関連付けられた計算を処理するステップなどの動作の分析構成要素840も含む。コンピューティングデバイス810は、フィルタリングを実施するためのフィルタリング構成要素850および電圧データ822に関連付けられた二乗平均平方根動作も含む。制御構成要素860も、電圧調整器上のタップ動作を実行するステップなどの動作に含まれる。コンピューティングデバイス810は、電圧データ822、配電回路網データ824、およびモデルデータ826に関連付けられた他の値を処理するための計算構成要素870をさらに含む。処理構成要素880は、システムに関連付けられたコンピュータ実行可能命令の実行を助ける。
本明細書に示し説明する実施形態、ならびに本明細書に具体的に説明しないが、本開示の態様の範囲内にある実施形態は、電力配電回路網(例えば配電システム110)上のスイッチング動作を制御するための例示的な手段を構成する。例えば、コンピューティングシステム140、および共に統合されたとき、それに追加される、または内部に含まれる、任意の他の同様のコンピュータデバイスは、本明細書に説明するプロセッサを用いてプロセスおよび技法を実行するために十分なコンピュータ実行可能命令を用いてプログラムされる、十分なコンピュータ可読記憶媒体を含む。具体的には、コンピューティングシステム140、および共に統合されたとき、それに追加される、または内部に含まれる、任意の他の同様のコンピュータデバイスは、電力配電回路網上のスイッチング動作を制御するための例示的な手段を構成する。
上に説明したシステムおよび方法は、太陽光アレイなど、変動発電機を有する電力配電回路網上のスイッチング動作を制御するやり方を提供する。配電回路網は、電圧調整器などの1つまたは複数の制御デバイスを有する。電圧調整器は、回路網上の電圧安定性を維持するためにスイッチングコントローラによって管理される。電圧値は、電圧調整器から収集され、正規化される。閾値は識別され、回路網の好ましい動作範囲を説明する。回路網上の電圧が好ましい動作範囲の外側に偏移するとき、閾値未満または閾値超状態が開始され、タイマが始動される。既定の時間の後、スイッチングコントローラが電圧傾向をチェックし、傾向がまだ好ましい動作範囲から離れて移動している場合、スイッチングコントローラは、タップ動作を実行して、電圧を好ましい範囲内に戻す。
本明細書に説明する方法、システム、および装置の例示的な技術的効果は、以下のうちの少なくとも1つを含む。すなわち、(a)スイッチング動作を制限するために配電回路網上の傾向を分析するステップ、(b)スイッチング動作を制限するのに使用することができる正規化された電圧値を計算するステップ、(c)電圧が好ましい範囲から離れる傾向にあるとき、配電回路網上のスイッチング動作を実行するステップ、および(d)回路網上の制御動作を決定するために配電回路網の低減されたネットワークモデルを分析するステップ。
電力配電回路網上のスイッチング動作を制御するためのシステムおよび方法の例示的な実施形態が、上に詳細に説明されている。本明細書に説明するシステムおよび方法は、本明細書に説明する具体的な実施形態に限定されないが、むしろ、システムの構成要素または方法のステップは、本明細書に説明する他の構成要素またはステップとは独立しておよび別個に利用することができる。例えば、方法は、データストリームの分析が関与する他のシステムに組み合わせて使用することもでき、本明細書に説明する伝送システムおよび方法だけを用いる実施に限定されない。むしろ、例示的な実施形態は、他の多くの制御用途に関連して実現し、利用することができる。
様々な実施形態の具体的な特徴を、図面によっては示し、図面によっては示さないことがあるが、これは便宜上だけである。本明細書に説明するシステムおよび方法の原理によれば、図面の任意の特徴は、任意の他の図面の任意の特徴に組み合わせて参照し、および/または特許請求することができる。
この書面による説明は、例を使用して、最良の態様を含む、実施形態を開示し、また当業者が、任意のデバイスまたはシステムを製作し、使用し、任意の組み込まれた方法を実施することを含む、実施形態を実施することもできるようにしている。本開示の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者には思いつく他の例を含むことができる。このような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの言語とは異ならない構造的要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字通りの言語とは非実質的に異なる等価の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図されている。
100 電力配電回路網
102 発電所
103 発電部分
104 超高電圧送電系統
106 高電圧送電系統
110 電力配電システム、
112 ワット数の低い需要者
114 ワット数が中位の工業用需要者
130 分散型発電機
132 都市発電所
134 ソーラーファーム
136 ウィンドファーム
140 コンピューティングシステム、コンピューティングデバイス
150 メモリデバイス
152 プロセッサ
154 プレゼンテーションインターフェース
156 ユーザ
158 ユーザ入力インターフェース
160 通信インターフェース
162 記憶デバイス
164 データベース
300 概略図
310 電圧調整器
330 PV発電機
340 負荷
350 ネットワークバス
360 コントローラ
370 回路網
410 電圧調整器
420 コントローラ
430 分析モジュール
440 フィルタリングモジュール
450 制御モジュール
460 計算モジュール
470 データベース
500 プロセス
504 閾値未満スレッド
506 閾値超スレッド
510、512、514、516、518、520、522、524、526、530、532、534、536、538,540、542、544、546、560 ステップ
600 グラフ
610 X軸
620 Y軸
625 曲線
630 電圧範囲、高電圧閾値
632 低電圧閾値
634 高電圧閾値
650 範囲
660 範囲
700 方法
710 識別するステップ
720 遅延させるステップ
730 計算するステップ
740 伝送するステップ
800 構成
810 コンピューティングデバイス
820 データベース
822 電圧データ
824 配電回路網データ
826 モデルデータ
830 データ記憶デバイス
840 分析構成要素
850 フィルタリング構成要素
860 制御構成要素
870 計算構成要素
880 処理構成要素

Claims (20)

  1. 電力配電回路網と、
    電力システムの少なくとも1つの属性を調整するように構成された制御デバイスと、
    前記制御デバイスに結合されたプロセッサ(152)であって、
    1回目に前記電力配電回路網上の境界外状態であって、前記少なくとも1つの属性に関連付けられた境界外状態を識別し、
    所定の遅延時間が経過した後、前記1回目より後である2回目に前記少なくとも1つの属性の傾向であって、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する傾向を決定し、
    少なくとも一部、前記傾向に基づいて前記制御デバイスに制御動作を伝送するように構成されたプロセッサ(152)とを備える、電力システム。
  2. 前記制御デバイスが、電圧調整器(310、410)であり、前記少なくとも1つの属性が、電圧を含み、前記プロセッサ(152)が、高閾値および低閾値のうちの1つまたは複数を含む電圧の前記所定の範囲を識別するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  3. 前記制御デバイスが、電圧調整器(310、410)であり、前記プロセッサ(152)が、前記電圧調整器(310、410)にタップ切り替えコマンドを伝送するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  4. 前記少なくとも1つの属性が、電圧であり、前記プロセッサ(152)が、
    前記電力システムの複数の電圧測定から正規化された電圧値を計算し、
    前記正規化された電圧値を前記所定の範囲および前記所定の値のうちの1つまたは複数と比較するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  5. 前記プロセッサ(152)が、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記少なくとも1つの属性の軌道を表す傾向値を計算するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  6. 前記プロセッサ(152)が、前記電力配電回路網のネットワークモデルを使用して前記傾向を決定するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  7. 前記プロセッサ(152)が、少なくとも一部、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記遅延時間を計算するようにさらに構成される、請求項1記載の電力システム。
  8. 電力配電回路網を含む電力システム用のコンピューティングデバイス(140,810)であって、前記電力配電回路網が、制御デバイスを含む、
    1回目に電力配電システム上の境界外状態であって、少なくとも1つの属性に関連付けられた境界外状態を識別し、
    所定の遅延時間が経過した後、前記1回目より後である2回目に前記少なくとも1つの属性の傾向であって、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する傾向を決定し、
    少なくとも一部、前記傾向に基づいて前記制御デバイスに制御動作を伝送するようにプログラムされたプロセッサ(152)を備える、コンピューティングデバイス(140,810)。
  9. 前記制御デバイスが、電圧調整器(310、410)であり、前記少なくとも1つの属性が、電圧であり、前記プロセッサ(152)が、高閾値および低閾値のうちの1つまたは複数を含む電圧の所定の範囲を識別するようにさらにプログラムされ、前記プロセッサ(152)が、前記電圧調整器(310、410)にタップ切り替えコマンドを伝送するようにさらにプログラムされる、請求項8記載のコンピューティングデバイス(140,810)。
  10. 前記少なくとも1つの属性が、電圧であり、前記プロセッサ(152)が、
    前記電力システムの複数の電圧測定から正規化された電圧値を計算し、
    前記正規化された電圧値を前記所定の範囲および前記所定の値のうちの1つまたは複数と比較するようにさらにプログラムされる、請求項8記載のコンピューティングデバイス(140,810)。
  11. 前記プロセッサ(152)が、前記少なくとも1つの属性の傾向を決定するようにさらにプログラムされ、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記少なくとも1つの属性の軌道を表す傾向値を計算するステップを含む、請求項8記載のコンピューティングデバイス(140,810)。
  12. 前記プロセッサ(152)が、前記少なくとも1つの属性の傾向を決定するようにさらにプログラムされ、前記電力配電回路網のネットワークモデルを使用して前記傾向を決定し、含む、請求項8記載のコンピューティングデバイス(140,810)。
  13. 前記プロセッサ(152)が、少なくとも一部、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記遅延時間を計算し、決定するようにさらにプログラムされる、請求項8記載のコンピューティングデバイス(140,810)。
  14. 電力配電システムを含む電力システム上の制御動作を実施するためのコンピュータベースの方法であって、前記電力配電システムが制御デバイスを含む、メモリに結合されたプロセッサ(152)を含むコンピューティングデバイス(140,810)を使用する方法であって、
    1回目に前記電力システム上の境界外状態であって、前記電力システムの少なくとも1つの属性に関連付けられた境界外状態を前記メモリ内で識別するステップと、
    所定の遅延時間が経過した後、前記1回目より後である2回目に前記少なくとも1つの属性の傾向であって、所定の範囲および所定の値のうちの少なくとも一方から離れる方向を指示する傾向をプロセッサ(152)によって計算するステップと、
    少なくとも一部、前記傾向に基づいて前記制御デバイスに制御動作を伝送するステップとを含む、方法。
  15. 前記制御デバイスが、電圧調整器(310、410)であり、前記少なくとも1つの属性が、電圧であり、前記方法が、高閾値および低閾値のうちの1つまたは複数を含む電圧の所定の範囲を識別するステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
  16. 前記制御デバイスが、電圧調整器(310、410)であり、制御動作を伝送するステップが、前記電圧調整器(310、410)にタップ切り替えコマンドを伝送するステップを含む、請求項14記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つの属性が、電圧であり、境界外状態を識別するステップが、
    前記電力システムの複数の電圧測定から正規化された電圧値を計算するステップと、
    前記正規化された電圧値を前記所定の範囲および前記所定の値のうちの1つまたは複数と比較するステップとをさらに含む、請求項14記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つの属性の傾向を計算するステップが、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記少なくとも1つの属性の軌道を表す傾向値を計算するステップを含む、請求項14記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの属性の傾向を計算するステップが、前記電力配電回路網のネットワークモデルを使用して前記傾向を決定するステップを含む、請求項14記載の方法。
  20. 前記少なくとも1つの属性の傾向を決定するステップが、少なくとも一部、前記少なくとも1つの属性の測定値に基づいて前記遅延時間を計算するステップを含む、請求項14記載の方法。
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