JP2016031950A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールの温度上昇を抑制して太陽電池セルの変換効率を向上する。【解決手段】太陽電池セル10と、この太陽電池セル10の受光面側に設けた水ガラス層40と、を備えることを特徴とする太陽電池モジュール100とする。これにより、太陽電池セル10の受光面側から伝わる熱による太陽電池セル10の温度上昇を可及的に抑制し、太陽電池セル10の光電変換効率の低下を可及的に抑制することができるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
近年、世界的な温暖化現象により環境に対する意識が高まり、化石燃料の消費や放射性物質の使用をせずに発電可能であり炭酸ガス等の温暖化ガスの発生や放射能事故の危険性がない発電方式に注目が集まっている。例えば、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーは、クリーンなエネルギーとして盛んに研究開発が行われている。
太陽光発電は、いわゆる太陽電池を用いる発電方式であり、例えば太陽エネルギーを電力に変換するpn接合型の光電変換素子としてシリコン太陽電池を用いる。しかしながら、シリコン太陽電池を用いた市販の太陽電池モジュールの変換効率は最大でも18%程度と言われている。
しかも、室外に設置された太陽電池モジュールの温度は、夏場の直射日光下で60℃〜70℃にもなる。シリコン太陽電池の変換効率は、その温度が25℃以上では1℃上昇するごとに0.5%低下すると言われている。従って、夏の炎天下で屋根や太陽電池モジュール周りの温度が70℃に上昇すると変換効率が約21%も低下することになる。
このような実情に鑑みて、太陽電池モジュールの温度上昇を抑制してシリコン太陽電池の発電効率を向上するべく各種の工夫が行われている。
例えば、特許文献1には、赤外線を遮蔽する透過波長選択剤により形成された赤外線遮蔽層を備える太陽電池用フィルタについて開示されている。このような太陽電池用フィルタを備えることにより、太陽光線の熱光線がカットされて発電効率を向上することができる。
また、太陽電池モジュールの温度上昇は、太陽電池モジュールへの直射日光のみならず、例えば太陽電池モジュールを設置する工場屋根の温度上昇による輻射熱等のように太陽電池モジュール周囲の温度上昇によっても発生する。
特許文献2〜4には、太陽電池セルの裏面側に一定の温度域(例えば、30〜60℃)で相変化する潜熱蓄熱材を配設する技術について開示されている。このような潜熱蓄熱材を配設することにより、太陽電池セル自体の発熱時や太陽電池モジュール周囲の温度上昇時に、その熱を吸収して太陽電池セルの温度上昇を抑制し、発電効率の低下を可及的に抑制することができる。
特開平9−1624353号公報 特開2012−33812号公報 特開平9−283784号公報 特開2006−232940号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜4に開示の技術では、太陽電池モジュールの温度上昇抑制効果が十分ではなく改善の余地があった。例えば、特許文献1〜4の技術を組み合わせた場合、入射する太陽光の熱光線のカット、および、太陽電池セルの裏面側からの熱上昇の抑制は実現できるものの、太陽電池セルの表面側から伝わる熱の遮断や太陽電池セルを裏面側以外からの熱上昇を抑制する機能が十分に実現されていなかった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、太陽電池モジュールの温度上昇を抑制して太陽電池セルの変換効率を向上することを目的とする。
本発明の態様の1つは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルの受光面側に設けた水ガラス層と、を備えることを特徴とする太陽電池モジュールである。
本発明の選択的な態様の1つにおいて、前記水ガラス層は、一定量の空隙が形成されるように透明筐体内に充填された水ガラスにより構成されることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、吸熱材を含有し前記太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、前記水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと前記吸熱材層との間に設けられていることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つにおいて、吸熱材を含有し前記太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、前記水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと前記吸熱材層との間に設けられており、前記水ガラス層の水ガラスと前記吸熱材層との間が水系樹脂接着剤で接着されていることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つにおいて、前記吸熱材層は、互いに異なる温度にて相変化する複数種類の物質を含有しており、相変化する前記温度は、25℃〜60℃の温度域内に満遍なく分布していることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つにおいて、前記水ガラス層は、紫外光を吸収する吸光材を含有することを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つにおいて、前記水ガラス層は、前記吸熱材層に比べて熱伝導率が低いことを特徴とする。
なお、上述した太陽電池モジュールは、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。また、本発明は上述した太陽電池モジュールを備える太陽光発電システムとしても実現可能である。
本発明によれば、太陽電池モジュールの温度上昇を抑制して太陽電池セルの変換効率を向上することができる。
第1の実施形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。 第1の実施形態にかかる太陽電池モジュールの要部拡大図である。 第2の実施形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。
以下、下記の順序に従って本技術を説明する。
(1)第1の実施形態:
(2)第2の実施形態:
(3)まとめ:
(1)第1の実施形態:
図1は、本実施形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。同図に示す太陽電池モジュール100は、概略、太陽電池セル10、吸熱材層としての吸放熱材層20、前面ガラス30、水ガラス層40、および、防護層50、を備えている。
[太陽電池セル]
太陽電池セル10は、受光面を太陽電池モジュール100の太陽光が入射する開口に向けて配設されている。本実施形態において、太陽電池モジュール100は複数の太陽電池セル10を有しており、複数の太陽電池セル10は互いに隣接する一方の太陽電池セル10の受光面電極と他方の太陽電池セル10の裏面電極とを接続体(不図示)によって電気的に接続することにより互いに電気的に直列に接続されている。
太陽電池セル10及びこれに接続される各接続体等の電気系統は、透光性を持った封止材12を介して吸放熱材層20と接している。本実施形態では、太陽電池セル10は吸放熱材層20に内包されるように配置されており、太陽電池セル10の全体が封止材12にて覆われている。
封止材12に用いる樹脂には、各種の樹脂を採用可能である。具体的には、アクリル樹脂やEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)等の各種樹脂を封止材12として使用可能である。太陽電池セル10表面に樹脂を塗布して封止材12を形成する場合は水系樹脂を用いることが好ましい。なお、太陽電池セル10の裏面側に設ける封止材12には透光性を持たない樹脂を用いてもよい。
[吸放熱材層]
吸放熱材層20は、太陽電池セル10を内包するように太陽電池セル10の略全面を覆うように設けられており、太陽電池モジュール100の外部からの伝熱や太陽電池セル10の発熱は、吸放熱材層20を介して伝達されることになる。
吸放熱材層20は、透光性を有する樹脂をマトリクスとし、複数種類の吸放熱物質を含有するように形成されている。この吸放熱物質は、ある温度又は温度域で相転位を起こすことで、昇温方向での相転移では熱を他のエネルギー態様に変換して蓄積し、降温方向では他のエネルギー態様を熱に変換して放出する物質である。すなわち、吸放熱物質は、上述した温度又は温度域において、一定の蓄熱限界まで、顕熱ではなく潜熱として熱を蓄積することができる。
これにより、太陽電池モジュール100の外部から内部へ伝わる熱が太陽電池セル10へ伝わり難くなるとともに、太陽電池セル10自体の発熱による太陽電池セル10の温度上昇を抑制することが出来る。
吸放熱材層20に含有させる吸放熱物質としては、太陽電池モジュールの使用温度域(例えば、25℃〜60℃)内に相転移温度を有する物質であれば様々なものを採用することができる。ただし、急激な体積変動を伴わない相転移であることが望ましい。このような物質としては、セチルアルコール、チオ硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、蝋やn−オクタデカン等のパラフィン系、酢酸ナトリウム、硝酸リチウム等が例示される。
すなわち、セチルアルコールは49℃に融点を有する。チオ硫酸ナトリウム5水和物は48.3℃に融点を有する。硫酸ナトリウム10水和物は10〜32℃で相転位を起こす。ロウは例えば白蝋であれば50〜56℃に融点を有する。nオクタデカンは27℃に融点を有する。酢酸ナトリウム3水和物は58℃に融点を有する。硝酸リチウム3水和物は29.6℃で3水和物から0.5水和物に相転位する。
なお、吸放熱材層20が含有する複数種類の吸放熱物質は、互いに相転移を起こす温度が相違することが望ましく、上述した使用温度域内に満遍なく分布することが望ましい。
[吸放熱物質の保護膜]
吸放熱材層20が含有する吸放熱物質の粒の表面を覆う保護膜を設けてもよい。保護膜は、樹脂マトリクスと吸放熱物質の粒との間で、例えば吸熱材表面に沿って形成される膜状体であり、吸放熱材層20の樹脂マトリクスと吸放熱物質とに難溶な材料である。保護膜は、例えば液状体のひまし油で形成可能であり、吸放熱物質の粒をひまし油に浸すことで粒表面にひまし油の膜状体を形成して、液状の樹脂マトリクス中にすることができる。
このように吸放熱物質の粒の表面に保護膜を形成することで樹脂マトリクスへの吸放熱物質の溶出が防止される。すなわち、液状の水系樹脂に粒状の吸熱材を混入散在させて水系樹脂を固化させて吸熱層を形成するにあたり、固化前の液状の水系樹脂に吸熱材が溶出して発生する変質(例えば、樹脂マトリクスの白濁等の色変)を防止することができる。
このような吸放熱材層20を設けることにより、太陽電池モジュール100の外気温や太陽電池セル10の温度が、吸放熱材層20の含有する各物質の相転移温度に達すると、相転移温度に達した物質の相変化が完了するまでは、外気温の温度上昇や太陽電池セル10の放熱に関わらず太陽電池セル10の温度が一定に保たれることになり、太陽電池セル10の温度上昇を可及的に抑制することができる。
[断熱粒部]
吸放熱材層20の中には、図2に示すように、複数の透光性を有する小粒状の構造体(以下、粒状構造体21とする)を散在状態で設けてもよい。粒状構造体21は、例えば気泡、ガラスビーズ等の透明ガラス小粒、樹脂ビーズ等の透明樹脂小粒にて構成できる。粒状構造体21としての気泡は、例えば樹脂マトリクスを形成する液状の水系樹脂中に散在状態で界面活性剤の粒を混合することで界面活性剤の粒の位置に粒状構造体21としての気泡を形成することができる。また、粒状構造体21としての透明ガラス小粒や樹脂ガラス小粒は、樹脂マトリクスを形成する液状の水系樹脂中に透明ガラス小粒や樹脂ガラス小粒を散在状態で混合することで形成することができる。粒状構造体21の熱伝導率を樹脂マトリクスより低くすれば吸放熱材層20の断熱性が向上する。
また、吸放熱材層20中に粒状構造体21を設けることにより、吸放熱材層20内に粒状構造体21と樹脂マトリクスとの粒状構造体21の表面に沿ってその内外で屈折率が異なる境界22が形成される。これにより、吸放熱材層20には、異屈折率の粒状構造体21が虫食い部分になった穴あきチーズ状の導光路LPが形成される。
この導光路LPは、いったん導光路LPへ入射した光を外部へ出射させにくい光閉じ込め機能を有する。すなわち、図2に破線矢印で示すように、導光路LPへ入射した光は、粒状構造体21の境界22での反射、境界22内への屈折入射、等により、吸放熱材層20の内部を何度も往復する多重散乱を起こす。このため、導光路LPへ入射した光が太陽電池セル10へ入射する確率が高まり光電変換効率が向上する。また、導光路LPによれば、太陽電池セル10表面へ斜め入射する光の取り込み効率が改善されるため、あらゆる入射角度の光の光電変換効率を向上することができる。
[前面ガラス]
前面ガラス30は、太陽電池セル10の受光面側において太陽電池モジュール100の太陽光が入射する開口に沿って配設されている。前面ガラス30は、透光性と耐光性を備えた材質であれば様々なものを採用可能である。また、透光性と耐光性を備えていれば、ガラスに限らず他の材料を採用してもむろん構わない。前面ガラス30の透光波長域は、太陽電池セル10が発電に利用する光の波長域全域を包含することが望ましいが、太陽電池セル10が発電に利用する光の波長域の一部と重複する態様であってもむろん構わない。
[水ガラス層]
水ガラス層40は、吸放熱材層20と前面ガラス30との間に沿って配設される。水ガラス層40が有する水ガラスは珪酸ソーダとも呼ばれる水飴状の粘性を持った水溶液であり、温度が上昇すると軟化して断熱性を実現する。
本実施形態にかかる水ガラス層40は、一定量の空隙を設けつつ充填された水ガラス41が透明なガラス筐体内42内に封止されている。図1に示す例では、このガラス筐体42の太陽光が入射する側の側面(以下、表面とする)を前面ガラス30とする構成としてある。例えば、上方を開口した透明ガラス容器内に一定量の空気と共に水ガラス41を注入し、前面ガラス30の裏面を透明ガラス容器の開口縁に当接させて接着固定して、水ガラス41を内包したガラス筐体42を形成することができる。
水ガラスを層状に形成した水ガラス層40を太陽電池セル10の受光面側に設ける事により、太陽電池セル10の受光面へ入射する太陽光を遮ること無く、太陽電池モジュール100の前面側に、不燃性や断熱性といった特性を持たせることができる。
[吸光材の添加]
水ガラス層40は、水ガラス層40の可視光域における透光性を維持できる程度に粉末状の吸光材を含有していてもよい。水ガラス層40に吸光材を含有させることにより、吸光材の吸収波長域の光が太陽電池セル10に到達し難くなる。
[吸光材の作用]
吸光材は光を吸収して熱に変換する特性を有し、吸光材が発する熱は水ガラス層40内を伝搬して前面ガラス30側及び吸放熱材層20側へ伝わる。このとき、前面ガラス30に近い位置に含有する吸光材からの発熱は、前面ガラス30を通して外部へ放熱される。すなわち、水ガラス層40の水ガラス41に吸光材を含有させることにより、太陽電池モジュール100に入射する光の少なくとも一部を光熱変換して熱として外部へ反射させることができる。
なお、吸光材の種類は、太陽電池セル10が光電変換に主として用いる主光電変換波長域と水ガラス層40に添加される吸光材が主として吸光する主吸光波長域とが重複しないように選択される。これにより、太陽電池セル10の光電変換効率を阻害せずに、太陽電池モジュールに照射される太陽光の一部(太陽電池セル10の光電変換に不要な波長域の太陽光)を光熱変換して、熱として外部へ反射させることができる。
紫外線を吸収する吸光材としては、六ホウ化物、酸化タングステン、複合酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化タンタル、酸化アルミニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化カルシウム、酸化ガリウム、酸化リチウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化タリウム、酸化ニッケル、酸化ネオジム、酸化コバルト、酸化クロム、酸化ランタン、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化プラセオジウム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビニウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミニウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等の金属酸化物や、ITO(インジウム−錫複合酸化物)、ATO(アンチモン−錫複合酸化物)等の複合金属酸化物や、窒化チタン、窒化クロム酸等の金属窒化物等が挙げられる。また、赤外線を吸収する吸光材としては、酸化インジウム系金属酸化物、酸化スズ系金属酸化物、酸化亜鉛系金属酸化物、スズ酸カドミウム、特定のアミド化合物、ランタノイド系化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、混合して用いてもよい。
粒子径としては一次平均粒子径が200nm以下であることが好ましく、100nm以下がより好ましく、80nm以下が更に好ましい。一次平均粒子系が200nmを上回ると可視光線の散乱が生じ易くなり、樹脂マトリクスのヘイズが上昇し、透明性が損なわれる恐れがある。
吸光材粉末は、水ガラス中に混合して分散する。水ガラスに対する吸光材粉末の含有量については特に制限されず、所望の性質、特に効率のよい吸収波長域の光吸収能、可視光領域における優れた透明性が達成できるように調整されればよい。
[吸光材の分布]
また、水ガラス層40が含有する吸光材の分布を、前面ガラス30付近で多く、吸放熱材層20に近い部位で少なくなるように不均一化させてもよい。例えば、前面ガラス30の付近に集中的に吸光材が分布するよう局在させることにより、吸光材の吸収光を光熱変換して熱として太陽電池モジュール100外へ反射する作用をさらに高めることが出来る。
[防護層]
防護層50は、太陽電池モジュール100の裏面及び側面を覆うように形成されている。本実施形態においては、防護層50は、吸放熱材層20の側面及び底面、並びに水ガラス層40の側面に沿って形成される。
防護層50は、防火性、不燃性、難燃性、耐電性の少なくとも1つを有する材料で形成されている。このような材料としてはモルタルが例示される。
防護層50は、光反射率の高い表面色を有することが好ましく、例えば、表面色が白色となるように材料を選定するとよい。具体的には、モルタルの材料として白セメントのように仕上がり表面色が光反射率の高い白色に近くなる材料で防護層50を形成する。また、モルタル中に酸化チタン等の白色のセラミック粉末を混入して白色に着色してもよい。これにより、防護層50における太陽光での温度上昇が抑制され、結果として太陽電池セル10の温度上昇を抑制することができる。
また、防護層50は、モルタルに樹脂を添加した樹脂モルタルで形成してもよい。樹脂モルタルを用いることにより、防護層50の防水性が高まり、また太陽電池モジュール100の裏面や側面に対する付着強度が高まる。
以上説明した防護層50を形成する材料の具体的な一例としては、例えば、重量で、セメント(例えば、白セメント)100に対して、砂(例えば、8号ケイ砂)100、水40、水系樹脂30、の割合で混ぜるとともに、酸化チタンを2.5の割合で混ぜて混練した塗料を、太陽電池モジュールの裏面及び側面に塗布して硬化させることで形成することができる。
(2)第2の実施形態:
図3は、本実施形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。同図に示す太陽電池モジュール200は、概略、太陽電池セル210、吸放熱材層220、前面ガラス230、水ガラス層240、および、太陽電池モジュール200の裏面及び側面を覆うように配設された防護層250、を備えている。
なお、太陽電池セル210、吸放熱材層220、前面ガラス230、および、防護層250については、上述した第1実施形態に係る太陽電池セル10、吸放熱材層20、前面ガラス30、および、防護層50とそれぞれ同様であるため、以下では詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る水ガラス層240は、透明容器に封止されていない水ガラスで構成されている。より具体的には、水ガラスが、前面ガラス230のみならず吸放熱材層220や防護層250とも直接的に接する構成となっている。このため、吸放熱材層220と前面ガラス230との間の全体に水ガラスが介在することとなる。これにより、水ガラス層240による太陽電池モジュール200の前面側の断熱効果が向上する。また、透明容器が無い分だけ水ガラス層240を薄く形成できる、又は水ガラス層240を構成する水ガラス厚みを厚く形成出来る。
水ガラス層240と吸放熱材層220の間には、これら2層間の接着力を高める接着剤層260を設けてもよい。接着剤層260は、例えば、水系樹脂接着剤を、水ガラス層240の裏面又は吸放熱材層220の表面に塗布することで形成することができる。
接着剤層260を形成する接着剤は、直接的に接触する水ガラスや吸放熱材層220の樹脂マトリクス等とpH特性(アルカリ性/中性/酸性の別)が一致していることが望ましい。水ガラス層240がアルカリ性であるため、接着剤層260を形成す接着剤はアルカリ性のものを使用することが望ましい。また、吸放熱材層220の樹脂マトリクスについても、同様にアルカリ性の者を使用することが望ましい。
(3)まとめ:
以上説明したように、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、太陽電池セルの受光面側に設けた水ガラス層と、を備える。このため、太陽電池セルの受光面に入射する光を遮光することなく、当該受光面側から伝わる熱を断熱することができる。これにより、太陽電池モジュールの温度上昇が抑制され、太陽電池セルの熱上昇による発電効率の低下を可及的に抑制することができる。
また、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、その水ガラス層が、一定量の空隙が形成されるように透明筐体内に充填された水ガラスにより構成されている。このように、透明筐体内に一定量の空隙を設けることにより、透明筐体内に充填された水ガラスの熱による膨縮による影響を可及的に抑制することができる。
また、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、吸熱材を含有し太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと吸熱材層との間に設けられている。このため、太陽電池セルの受光面側以外から伝わる熱についても十分に対策を施しつつ、直射日光に曝される受光面側については、水ガラス層と吸熱材層の二段構えで熱上昇を抑制することができる。
また、上述した第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、吸熱材を含有し前記太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと吸熱材層との間に設けられており、水ガラス層の水ガラスと吸熱材層との間が水系樹脂接着剤で接着されている。このため、熱上昇で水ガラスが軟化して水ガラス自体の接着力が低下する状態になっても、水ガラスと吸熱材層との間の接着力が低下しにくい太陽電池モジュールを実現することができる。
また、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、その吸熱材層が、互いに異なる温度にて相変化する複数種類の物質を含有しており、その相変化する温度は、25℃〜60℃の温度域内に満遍なく分布している。このため、太陽電池モジュールが通常使用される温度域内において、その熱上昇を効率的に抑制することができる。
また、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、前記水ガラス層が、紫外光を吸収する吸光材を含有する。このため、外部から太陽電池セルの受光面へ入射する紫外光をカットしつつ、その紫外光を光熱変換的に外部へ反射することができる。
また、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態に係る太陽電池モジュールは、水ガラス層の熱伝導率が、吸熱材層に比べて低いことを特徴とする。すなわち、太陽電池モジュール前面側からの熱を水ガラス層で断熱しつつ、水ガラス層で断熱しきれない熱について吸熱材層で吸熱する構成としてある。このため、太陽電池モジュールの前面側から伝わる熱による太陽電池セルの温度上昇を効率的に抑制することができる。しかも、水ガラス層の熱伝導率が低くしてあるため、上述した光熱変換的な紫外光の反射がより顕著に実現される。
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。また,本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
10…太陽電池セル、12…封止材、20…吸放熱材層、30…前面ガラス、40…水ガラス層、41…水ガラス、42…ガラス筐体、50…防護層、100…太陽電池モジュール、200…太陽電池モジュール、210…太陽電池セル、220…吸放熱材層、230…前面ガラス、240…水ガラス層、250…防護層、260…接着剤層

Claims (8)

  1. 太陽電池セルと、
    前記太陽電池セルの受光面側に設けた水ガラス層と、
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記水ガラス層は、一定量の空隙が形成されるように透明筐体内に充填された水ガラスにより構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 吸熱材を含有し前記太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、
    前記水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと前記吸熱材層との間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 吸熱材を含有し前記太陽電池セルを内包する吸熱材層を更に備え、
    前記水ガラス層は、太陽電池モジュールの前面ガラスと前記吸熱材層との間に設けられており、
    前記水ガラス層の水ガラスと前記吸熱材層との間が水系樹脂接着剤で接着されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記吸熱材層は、複数の透光性を有する小粒状の構造体を散在状態で含有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記吸熱材層は、互いに異なる温度にて相変化する複数種類の物質を含有しており、
    相変化する前記温度は、25℃〜60℃の温度域内に満遍なく分布している
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記水ガラス層は、紫外光を吸収する吸光材を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記水ガラス層は、前記吸熱材層に比べて熱伝導率が低い
    ことを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115188850A (zh) * 2022-09-09 2022-10-14 广州光驭超材料有限公司 一种太阳能电池组件及其制备方法
CN115241314A (zh) * 2022-08-03 2022-10-25 新源劲吾(北京)科技有限公司 一种光伏组件及制备方法

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