以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
1.パチンコ遊技機の第1の実施形態
<機能フロー>
はじめに、図1を参照して、パチンコ遊技機の第1の実施形態に係る機能について説明する。
図1は、第1の実施形態のパチンコ遊技機における機能フローを示す図である。
図1に示すように、パチンコゲームは、ユーザの操作に応じて遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞することによって、遊技球の払出制御が行われるゲームである。
また、パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲーム、普通図柄を用いる普通図柄ゲームが含まれている。特別図柄ゲームにおいて大当りとなったときや、普通図柄ゲームにおいて当りとなったときには、相対的に、遊技球が入賞する可能性が増大し、遊技球の払出制御が行われ易くなる。
また、各種入賞には、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示が行われる一つの条件である特別図柄始動入賞や、普通図柄ゲームにおいて普通図柄の可変表示が行われる一つの条件である普通図柄始動入賞も含まれている。
特別図柄始動入賞があった場合には、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタからそれぞれ乱数値が抽出され、抽出された各乱数値が記憶される。
特別図柄ゲームにおいては、最初に、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、特別図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かを参照し、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次に、大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値が参照され、大当りとするか否かの大当り判定が行われる。続いて、停止図柄決定処理が行われる。この処理では、図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、上述した大当り判定結果と、が参照され、停止表示させる特別図柄を決定する。
次に、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定結果と、上述した停止図柄と、が参照され、特別図柄の変動パターンを決定する。
続いて、演出パターン決定処理が行われる。この処理では、演出パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定結果と、上述した停止図柄と、上述した変動パターンと、が参照され、特別図柄の可変表示に伴って実行する演出パターンを決定する。
その後、決定された大当り判定の結果、停止表示させる特別図柄、特別図柄の変動パターン、特別図柄に伴う演出パターンが参照され、特別図柄の可変表示の表示制御を行う可変表示制御、所定の演出を行う演出制御が実行される。
そして、可変表示制御、演出表示制御が終了すると、大当りとなるか否かが判定される。この判定処理において、大当りとなったと判定されると、大当り遊技を行う大当り遊技制御が実行される。大当り遊技制御では、上述した各種入賞の可能性が増大する。一方、大当りとならないと判定されると、大当り遊技制御が実行されない。
大当りとならないと判定された場合、または大当り遊技制御が終了した場合は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行制御が行われる。この遊技状態移行制御では、大当り遊技状態とは異なる通常時の遊技状態の管理が行われる。通常時の遊技状態としては、例えば、上述した大当り判定において、大当りと判定される確率が増大する確変遊技状態や、特別図柄や普通図柄の可変表示時間を減少させる時短遊技状態などが挙げられる。
その後、再度、特別図柄の可変表示を開始させるか否かが繰り返し判定される。
一方、普通図柄始動入賞があった場合には、当り判定用カウンタから乱数値が抽出され、乱数値が記憶される。
普通図柄ゲームにおいては、最初に、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、普通図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かが参照され、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次に、当り判定用カウンタから抽出された乱数値が参照され、当りとするか否かの当り判定が行われる。続いて、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、当り判定の結果が参照され、普通図柄の変動パターンを決定する。
その後、決定された当り判定の結果、普通図柄の変動パターンが参照され、普通図柄の可変表示の表示制御を行う可変表示制御、所定の演出を行う演出制御が実行される。
可変表示制御、演出表示制御が終了すると、当りとなるか否かが判定される。この判定処理において、当りとなると判定されると、当り遊技を行う当り遊技制御が実行される。当り遊技制御では、上述した各種入賞の可能性、特に、特別図柄ゲームにおける特別図柄始動入賞の可能性が増大することとなる。一方、当りとならないと判定されると、当り遊技制御が実行されない。
その後、再度、普通図柄の可変表示を開始させるか否かが繰り返し判定される。
このように、パチンコゲームでは、特別図柄ゲームにおいて大当りとなるか否か、遊技状態の移行状況、普通図柄ゲームにおいて当りとなるか否かによって、遊技球の払出制御が行われ易くなる。
なお、本実施形態においては、各種の乱数値の抽出は、プログラムを実行することによって乱数値を生成するソフト乱数方式を用いている。しかし、本発明の遊技機としては、例えば、所定周期で乱数が更新される乱数発生器を備え、その乱数発生器におけるカウンタ(所謂、リングカウンタ)から乱数値を抽出するハード乱数方式を用いるものであってもよい。
なお、ハード乱数方式を用いる場合は、所定周期とは異なるタイミングで、乱数値の初期値を決定することによって、所定周期で同じ乱数値が抽出されることを防止することができる。
<パチンコ遊技機の構造>
次に、図2及び図3を参照して、第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機1の構造について説明する。
図2は、パチンコ遊技機1の外観を示す斜視図である。図3は、パチンコ遊技機1の分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、パチンコ遊技機1は、本体2と、本体2に開閉自在に軸着されたベースドア3と、ベースドア3に開閉自在に軸着されたガラスドア4とを備えている。
[本体]
本体2は、開口2aを有する長方形の枠状に形成されている(図3参照)。この本体2の材料としては、例えば、木材を挙げることができる。
[ベースドア]
ベースドア3は、本体2と略等しい外形の長方形に形成されている。このベースドア3は、本体2の前方に配置されており、本体2の開口2aを開閉する。ベースドア3には、開口3aが設けられている。この開口3aは、ベースドア3の略中央部から上側の大部分を占有する大きさの四角形に形成されている。
また、ベースドア3には、スピーカ11と、遊技盤12と、表示装置13と、皿ユニット14と、発射装置15と、払出装置16と、基板ユニット17とが取り付けられている。表示装置13は、本発明の遊技機に係る演出実行手段、表示手段、表示部の一具体例を示す。
スピーカ11は、ベースドア3の上部に配置されている。
遊技盤12は、ベースドア3の前方に配置されており、ベースドア3の開口3aを覆っている。この遊技盤12の全体は、透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などが挙げられる。
また、遊技盤12の前面には、発射装置15から発射された遊技球が転動する遊技領域12aが形成されている。この遊技領域12aは、ガイドレール41(具体的には後述の図4に示す外レール41a)に囲まれた領域である。遊技領域12aには、複数の遊技釘(不図示)が打ちこまれている。
表示装置13は、遊技盤12の背面側に重なるように配設されている。この表示装置13は、画像を表示する表示領域13aを有している。表示領域13aは、遊技盤12の全部又は一部に重なる大きさに設定されている。この表示装置13の表示領域13aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。遊技者は、遊技盤12を介して表示装置13の表示領域13aに表示された画像を視認することができる。
なお、表示装置13としては、例えば、液晶表示装置を適用することができる。しかし、本発明に係る表示装置としては、液晶表示装置に限定されず、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイであってもよい。
また、遊技盤12の背面側には、スペーサ19が配設されている。このスペーサ19は、遊技盤12の背面と表示装置13の前面との間に、遊技盤12の遊技領域12aを転動した遊技球の流路となる空間を形成している。スペーサ19は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本発明に係るスペーサとしては、透過性を有した材料で形成されることに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
皿ユニット14は、遊技盤12の下方に配置されている。この皿ユニット14は、上皿21及び下皿22を有しており、下皿22は、上皿21の下方に位置している。上皿21及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口21a、22aがそれぞれ形成されている。所定の払出条件が成立した場合には、払出口21a、22aから遊技球が排出されて、上皿21及び下皿22に貯留される。また、上皿21に貯留された遊技球は、発射装置15によって遊技領域12aに発射される。
皿ユニット14には、演出ボタン23が設けられている。この演出ボタン23は、上皿21上に配置されている。また、演出ボタン23の周縁には、ダイヤル操作部(ジョグダイヤル)24が回転可能に嵌合されている。所定の演出を行う場合に、表示装置13の表示領域13aには、演出ボタン23及びダイヤル操作部24の操作を促す画像が表示される。
発射装置15は、ベースドア3の右下部に配置されている。この発射装置15は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル25と、皿ユニット14の右下部に係合するパネル体26とを備えている。発射ハンドル25は、パネル体26の表面側に配置され、パネル体26に回動可能に支持されている。また、パネル体26の裏面側には、遊技球を発射する駆動装置の一具体例であるソレノイドアクチュエータ(不図示)が配設されている。
発射ハンドル25の周縁部には、タッチセンサ(不図示)が設けられており、発射ハンドル25の内部には、発射ボリュームが設けられている。発射ボリュームは、発射ハンドル25の回動量に応じて抵抗値を変化させ、ソレノイドアクチュエータに供給する電力を変化させる。
遊技者の手が発射ハンドル25のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検知信号を出力する。これにより、遊技者が発射ハンドル25を握持したことが検知され、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が可能になる。
遊技者が発射ハンドル25を把持して時計回りの方向へ回動操作すると、発射ハンドル25の回動角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その抵抗値に対応する電力がソレノイドアクチュエータに供給される。その結果、上皿21に貯留された遊技球が順次発射され、発射された遊技球は、ガイドレール41に案内されて遊技盤12の遊技領域12aへ放出される。
また、発射ハンドル25の側部には、発射停止ボタン(不図示)が設けられている。発射停止ボタンは、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が停止するために設けられている。遊技者が発射停止ボタンを押下すると、発射ハンドル25を把持して回動させた状態であっても、遊技球の発射が停止される。
払出装置16及び基板ユニット17は、ベースドア3の背面側に配置されている。払出装置16には、貯留ユニット(不図示)から遊技球が供給される。払出装置16は、貯留ユニット供給された遊技球を払出条件の成立に基づいて、上皿21又は下皿22へ所定個数払い出す。基板ユニット17は、各種の制御基板を有している。各種の制御基板には、後述する主制御回路70や副制御回路200が設けられている。
[ガラスドア]
ガラスドア4は、遊技盤12の前方に配置されており、遊技盤12を覆う大きさの略四角形に形成されている。このガラスドア4の上部には、スピーカ11に対向するスピーカカバー29が設けられている。
また、ガラスドア4の中央部には、遊技盤12の少なくとも遊技領域12aを露出させる大きさの開口4aが形成されている。ガラスドア4の開口4aは、透過性を有する保護ガラス28によって塞がれている。したがって、ガラスドア4をベースドア3に対して閉じると、保護ガラス28は、遊技盤12の少なくとも遊技領域12aに対面する。
[遊技盤]
次に、遊技盤12の構成について、図4を参照して説明する。
図4は、遊技盤12の構成を模式的に示す説明図である。
図4に示すように、遊技盤12の前面には、ガイドレール41と、通過ゲート43と、第1始動口44と、第2始動口45と、普通電動役物46が設けられている。また、遊技盤12の前面には、一般入賞口51,52と、第1大入賞口53と、第2大入賞口54と、アウト口55と、演出用7セグカウンタ57と、演出用可動部材58と、LED(Light Emitting Diode)ユニット61が設けられている。
第2始動口45は、本発明の遊技機に係る始動領域の一具体例を示し、普通電動役物46は、開閉部材の一具体例を示す。
ガイドレール41は、遊技領域12aを区画する外レール41aと、この外レール41aの内側に配設された内レール41bとから構成されている。遊技領域12aは、外レール41aの内側に形成される。外レール41aと内レール41bは、遊技領域12aの左側で互いに対向しており、発射装置15によって発射された遊技球を遊技領域12aの上部へ案内するガイド経路41cを形成している。
内レール41bの先端部は、遊技領域12aの左側上部に位置しており、外レール41aの中間部と共に玉放出口41dを形成している。そして、内レール41bの先端部には、玉戻り防止片42が設けられている。この玉戻り防止片42は、玉放出口41dから放出された遊技球が、再び玉放出口41dを通過してガイド経路41cに進入することを防止する。
玉放出口41dから放出された遊技球は、遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。このとき、遊技球は、複数の遊技釘(不図示)、第1始動口44、第2始動口45等の遊技領域12aに設けられた部材に衝突して、その進行方向を変えながら遊技領域12aの下部に向かって流下する。
遊技領域12aの略中央部には、表示装置13の表示領域13aが露出されている。この表示領域13aの上方には、障害物(不図示)が設けられている。障害物を設けることにより、遊技球は、遊技領域12aにおける表示領域13aに重なる領域を通過しない。
通過ゲート43は、表示領域13aの左側方に配置されている。通過ゲート43には、通過ゲートスイッチ114(図6参照)が設けられている。通過ゲートスイッチ114は、通過ゲート43を通過する遊技球を検出する。
第1始動口44は、表示領域13aの下方に配置されており、第2始動口45は、第1始動口44の下方に配置されている。第1始動口44及び第2始動口45は、遊技球を受け入れ可能に構成されている。以下、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入ることを「入賞」という。これら第1,第2始動口44,45に遊技球が入賞すると、第1所定数の遊技球(本実施形態では3個)が払い出される。
第1始動口44には、第1始動口スイッチ116(図6参照)が設けられている。第1始動口スイッチ116は、第1始動口44に入賞した遊技球を検出する。また、第2始動口45には、第2始動口スイッチ117(図6参照)が設けられている。第2始動口スイッチ117は、第2始動口45に入賞した遊技球を検出する。
なお、第1始動口44及び第2始動口45に入賞した遊技球は、遊技盤12に設けられた回収口(不図示)を通過して遊技球の回収部に搬送される。
普通電動役物46は、第2始動口45に設けられている。普通電動役物46は、第2始動口45の両側に回動可能に取り付けられた一対の羽部材と、一対の羽部材を駆動させるソレノイドアクチュエータとを有する。この普通電動役物46は、一対の羽部材を拡げて第2始動口45に遊技球を入賞し易くする開放状態と、一対の羽部材を閉じて第2始動口45に遊技球を入賞不可能にする閉鎖状態になる。
なお、本発明の遊技機としては、普通電動役物46が閉鎖状態になると、遊技球の入賞が困難になる態様であってもよい。
一般入賞口51,52は、通過ゲート43の下方に配置されている。これら一般入賞口51,52は、遊技球を受け入れ可能に構成されている。以下、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入ることを「入賞」という。一般入賞口51,52に遊技球が入賞すると、第2所定数の遊技球(本実施形態では10個)が払い出される。
一般入賞口51には、一般入賞口スイッチ112(図6参照)が設けられており、一般入賞口52には、一般入賞口スイッチ113(図6参照)が設けられている。一般入賞口スイッチ112は、一般入賞口51に入賞した遊技球を検出し、一般入賞口スイッチ113は、一般入賞口52に入賞した遊技球を検出する。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、第1始動口44及び第2始動口45の右側方に配置されており、上下方向に並んでいる。これら第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、開閉可能なシャッタと、シャッタを駆動させるソレノイドアクチュエータとを有している。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、シャッタが開いている開放状態のときに遊技球を受け入れ、シャッタが閉じている閉鎖状態のときに遊技球を受け入れない。
以下、遊技球が第1大入賞口53又は第2大入賞口54に入ることを「入賞」という。第1,第2大入賞口53,54に遊技球が入賞すると、第3所定数の遊技球(本実施形態では14個)が払い出される。
第1大入賞口53には、カウントスイッチ104(図6参照)が設けられており、第2大入賞口54には、カウントスイッチ105(図6参照)が設けられている。カウントスイッチ104は、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数し、カウントスイッチ105は、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数する。
アウト口55は、遊技領域12aの最下部に設けられている。このアウト口55は、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51,52、第1大入賞口53、第2大入賞口54の何れにも入賞しなかった遊技球を受け入れる。
演出用7セグカウンタ57は、表示領域13aの右斜め上方に配置されている。この演出用7セグカウンタ57は、二桁の数字や2つの英字を表示可能に構成されており、後述する演出用7セグカウンタ演出を行う場合に用いられる。
演出用可動部材58は、表示領域13aの右斜め下方に配置されている。この演出用可動部材58は、例えば、サーチライトを模した形状であり、回動可能に構成されている。演出用可動部材58は、表示領域13aに表示された演出画像に連動し、演出効果を高める。
LEDユニット61は、遊技盤12の遊技領域における左側下部に配置されており、一般入賞口51,52に隣接している。
[LEDユニット]
次に、LEDユニット61について、図5を参照して説明する。
図5は、遊技盤12に設けられたLEDユニット61を示す正面図である。
図5に示すように、LEDユニット61は、特別図柄表示装置62と、普通図柄表示装置63と、第1特別図柄保留表示LED65a,65bと、第2特別図柄保留表示LED65c、65dと、普通図柄保留表示LED67a、67b等を備えている。
特別図柄表示装置62は、16個のLED(Light Emitting Diode)を有している。これら16個のLEDは、2つのグループに分かれている。一方のグループは、8個のLEDを有する第1特別図柄表示装置62a(図6参照)であり、他方のグループは、残りの8個のLEDを有する第2特別図柄表示装置62b(図6参照)である。第1,第2特別図柄表示装置62a、62bは、8個のLEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを特別図柄として表す。
第1特別図柄表示装置62aは、遊技球が第1始動口44に入賞したこと(特別図柄始動入賞)を契機に、8個のLEDの点灯・消灯を繰り返して、特別図柄(識別図柄ともいう)の変動表示を行う。そして、各LEDを点灯又は消灯して、特別図柄の停止表示を行う。以下、第1特別図柄表示装置62aにおいて変動表示される特別図柄を、第1特別図柄という。
また、第2特別図柄表示装置62bは、遊技球が第2始動口45に入賞したこと(特別図柄始動入賞)を契機に、8個のLEDの点灯・消灯を繰り返して、特別図柄の変動表示を行う。そして、各LEDを点灯又は消灯して、特別図柄の停止表示を行う。以下、第2特別図柄表示装置62bにおいて変動表示される特別図柄を、第2特別図柄という。
第1,第2特別図柄表示装置62a、62bにおいて、停止表示された第1,第2特別図柄が特定の態様である場合には、遊技状態が、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行される。言い換えれば、第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bにおいて、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り遊技状態に移行する態様で停止表示されることが、大当りである。
大当り遊技状態では、第1大入賞口53及び第2大入賞口54(図4参照)が交互に開放状態になる。第1大入賞口53及び第2大入賞口54の開放状態は、遊技球が所定個数(例えば10個)入賞するまで、又は一定期間(例えば30秒)が経過するまで維持される。そして、上述のいずれかの条件が成立すると、開放状態であった第1大入賞口53又は第2大入賞口54が閉鎖状態になる。
第1,第2大入賞口53,54のいずれかが遊技球を受け入れやすい状態となっている遊技をラウンドゲームという。各ラウンドゲーム間は、第1大入賞口53及び第2大入賞口54が共に閉鎖状態となる。また、ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと呼称する。
本実施形態のラウンドゲームは、第1,第2大入賞口53,54のいずれかの開放状態が維持される構成になっている。しかし、本発明に係るラウンドゲームとしては、第1,第2大入賞口53,54のいずれかを複数回開放状態にする構成としてもよい。
一方、第1,第2特別図柄表示装置62a、62bにおいて、停止表示された第1,第2特別図柄が特定の態様以外(ハズレの態様)である場合には、後述する転落抽選によって転落が当選した場合を除き遊技状態が移行されない。以下、第1,第2特別図柄が変動表示されて、その後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
なお、第1,第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口44に入賞した場合は、第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、変動表示していた第1,第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第1特別図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「第1特別図柄に関する保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口45に入賞した場合は、第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、変動表示していた第1,第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第2特別図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「第2特別図柄に関する保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
したがって、第1,第2特別図柄に関する保留個数は、最大8個となる。
第1特別図柄表示装置62aによる第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示装置62bによる第2特別図柄の変動表示は、同時に実行されない。本実施の形態において、第1特別図柄に関する保留と、第2特別図柄に関する保留が混在した場合は、第1,第2特別図柄の変動表示を保留した順番に実行する。しかし、本発明に係る遊技機としては、一方の特別図柄の変動表示を、他方の特別図柄の変動表示よりも優先的に実行するようにしてもよい。
普通図柄表示装置63は、特別図柄表示装置62の下方に設けられている。この普通図柄表示装置63は、普通図柄表示LED63a,63bを有している。普通図柄表示装置63は、普通図柄表示LED63a,63bの点灯・消灯によって構成される表示パターンを普通図柄として表す。
普通図柄表示装置63は、遊技球が通過ゲート43を通過したことを契機に、普通図柄表示LED63a,63bを交互に点灯・消灯して、普通図柄の変動表示を行う。そして、普通図柄表示LED63a,63bを点灯又は消灯して、普通図柄の停止表示を行う。
普通図柄表示装置63において、停止表示された普通図柄が所定の態様である場合には、普通電動役物46が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になる。一方、停止表示された普通図柄が所定の態様以外(ハズレの態様)である場合には、普通電動役物46が閉鎖状態を維持する。以下、普通図柄が変動表示されて、その後、停止表示され、その結果に応じて普通電動役物46が動作するゲームを「普通図柄ゲーム」という。
なお、普通図柄の変動表示中に遊技球が通過ゲート43を通過した場合は、普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、変動表示していた普通図柄が停止表示されると、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される普通図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
普通図柄保留表示LED67a,67bは、普通図柄表示LED63a,63bの下方に設けられている。この普通図柄保留表示LED67a,67bは、点灯、消灯又は点滅して、普通図柄の変動表示に関する保留個数を表示する。
具体的には、普通図柄に関する保留個数が1個の場合は、普通図柄保留表示LED67aが点灯し、普通図柄保留表示LED67bが消灯する。普通図柄に関する保留個数が2個の場合は、普通図柄保留表示LED67aが点灯し、普通図柄保留表示LED67bが点灯する。普通図柄に関する保留個数が3個の場合は、普通図柄保留表示LED67aが点滅し、普通図柄保留表示LED67bが点灯する。普通図柄に関する保留個数が4個の場合は、普通図柄保留表示LED67aが点滅し、普通図柄保留表示LED67bが点滅する。
第1特別図柄保留表示LED65a,65bは、普通図柄保留表示LED67a,67bの下方に設けられている。この第1特別図柄保留表示LED65a,65bは、点灯、消灯又は点滅して、第1特別図柄の変動表示に関する保留個数を表示する。第1特別図柄保留表示LED65a,65bによる第1特別図柄に関する保留個数の表示態様は、普通図柄保留表示LED67a,67bの表示態様と同一である。
第2特別図柄保留表示LED65c、65dは、第1特別図柄保留表示LED65a,65bの下方に設けられている。この第2特別図柄保留表示LED65c,65dは、点灯、消灯又は点滅して、第2特別図柄の変動表示に関する保留個数を表示する。第2特別図柄保留表示LED65c,65dによる第2特別図柄に関する保留個数の表示態様は、普通図柄保留表示LED67a,67bの表示態様と同一である。
第1特別図柄表示装置62aの側方には、特別図柄の停止表示の結果が大当りである場合に点灯する報知LEDや、ラウンド数を表示するラウンド数表示LEDが設けられている。
表示装置13の表示領域13a(図4参照)には、特別図柄表示装置62に表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示装置62において特別図柄が変動表示中のとき、表示領域13aには、特定の場合を除いて、例えば、1〜8までの数字からなる複数の演出用識別図柄(識別情報)が変動表示される。そして、特別図柄表示装置62において特別図柄が停止表示されるとき、表示領域13aには、演出用識別図柄が停止表示される。
特別図柄表示装置62において停止表示された特別図柄が特定の態様である(停止表示の結果が大当りである)場合は、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が表示領域13aに表示される。大当りであることを遊技者に把握させる演出画像としては、停止表示された複数の演出用識別図柄が特定の態様(例えば、同一の演出用識別図柄が所定の方向に沿って並ぶ)となり、その後、大当りを報知する画像を表示するものが挙げられる。
また、表示装置13の表示領域13aには、第1特別図柄保留表示LED65a,65b及び第2特別図柄保留表示LED65c、65dの表示と関連する演出画像が表示される。つまり、表示領域13aには、特別図柄に関する保留個数を報知する保留情報(例えば、保留個数と同じ数の保留用図柄)が表示される。
さらに、普通図柄表示装置63において停止表示された普通図柄が所定の態様であった場合に、その情報を遊技者に把握させる演出画像を表示装置13の表示領域13aに表示させてもよい。
<パチンコ遊技機が備える回路の構成>
次に、本実施の形態のパチンコ遊技機1が備える制御回路の構成について、図6を参照して説明する。
図6は、パチンコ遊技機1の制御回路を示すブロック図である。
図6に示すように、パチンコ遊技機1は、主に遊技の制御を行う主制御回路70と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路200とを有している。
[主制御回路]
主制御回路70は、メインCPU(Central Processing Unit)71と、メインROM(Read Only Memory)72と、メインRAM(Random Access Memory)73とを備えている。また、主制御回路70は、初期リセット回路75と、I/O(Input/Output)ポート76と、コマンド出力ポート77と、バックアップコンデンサ78とを備えている。
メインCPU71には、メインROM72、メインRAM73、初期リセット回路75、I/Oポート76、コマンド出力ポート77等が接続されている。メインROM72には、メインCPU71によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム(図20〜図37参照)や、各種のデータテーブル(図9〜図13参照)等が記憶されている。
メインCPU71は、メインROM72に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。メインRAM73には、メインCPU71の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値が記憶される。なお、本実施形態においては、メインCPU71の一時記憶領域としてメインRAM73を用いているが、本発明に係る一時記憶領域としては、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路75は、電源投入時にリセット信号を生成する。I/Oポート76は、各種のデバイスから送られた入力信号を受信して、メインCPU71に送信する。また、メインCPU71から送られた出力信号を受信して、各種のデバイスに送信する。コマンド出力ポート77は、メインCPU71から送られたコマンドを副制御回路200に送信する。
バックアップコンデンサ78は、電断時において、例えば、メインRAM73に対して速やかに電源を供給する。これにより、電断時に、メインRAM73に記憶されている各種データを保持することができる。
図6に示すように、主制御回路70には、主制御回路70から送られた出力信号に応じて動作する各種の装置が接続されている。各種の装置としては、第1特別図柄表示装置62a及び第2特別図柄表示装置62b、普通図柄表示装置63、第1特別図柄保留表示LED65a,65b及び第2特別図柄保留表示LED65c,65d、普通図柄保留表示LED67a,67bがある。また、各種の装置としては、普通電動役物46、第1大入賞口53、第2大入賞口54がある。
上述したように、第1特別図柄表示装置62a及び第2特別図柄表示装置62bは、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示を行う。普通図柄表示装置63は、普通図柄ゲームにおける識別図柄としての普通図柄の変動表示を行う。第1特別図柄保留表示LED65a,65b及び第2特別図柄保留表示LED65c,65dは、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示に関する保留個数を表示する。普通図柄保留表示LED67a,67bは、普通図柄ゲームにおける普通図柄の変動表示に関する保留個数を表示する。
主制御回路70には、普通電動役物46のソレノイドアクチュエータ(不図示)が接続されている。主制御回路70は、普通電動役物46におけるソレノイドアクチュエータの駆動を制御し、普通電動役物46の一対の羽部材を開放状態と閉鎖状態にする。主制御回路70は、本発明の遊技機に係る開閉部材制御手段や変動時間決定手段の一具体例を示す。
また、主制御回路70には、第1大入賞口53及び第2大入賞口54のソレノイドアクチュエータ(不図示)が接続されている。主制御回路70は、第1大入賞口53及び第2大入賞口54のソレノイドアクチュエータ駆動を制御し、第1,第2大入賞口53,54を開放状態と閉鎖状態にする。
また、主制御回路70には、カウントスイッチ104,105と、一般入賞口スイッチ112、113と、通過ゲートスイッチ114と、第1始動口スイッチ116と、第2始動口スイッチ117と、バックアップクリアスイッチ121が接続されている。
カウントスイッチ104は、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数し、その結果を主制御回路70に供給する。カウントスイッチ105は、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数し、その結果を主制御回路70に供給する。一般入賞口スイッチ112は、一般入賞口51に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に供給し、一般入賞口スイッチ113は、一般入賞口52に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に供給する。
通過ゲートスイッチ114は、遊技球が通過ゲート43を通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に供給する。第1始動口スイッチ116は、遊技球が第1始動口44に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に供給する。第2始動口スイッチ117は、遊技球が第2始動口45に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に供給する。バックアップクリアスイッチ121は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする。
また、主制御回路70には、外部端子板122や呼出装置(不図示)が接続されている。外部端子板122は、ホール(パチンコ店)全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる。呼出装置は、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示する機能を有する。
また、主制御回路70には、払出・発射制御回路123が接続されている。この払出・発射制御回路123には、遊技球の払出を行う払出装置16と、遊技球の発射を行う発射装置15と、カードユニット150が接続されている。カードユニット150は、球貸し操作パネル151との間で信号を送受信可能である。
球貸し操作パネル151は、遊技者に操作されると、カードユニット150に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する。カードユニット150は、球貸し操作パネル151から遊技球の貸し出しを要求する信号を受信すると、貸し球制御信号を払出・発射制御回路123に送信する。
払出・発射制御回路123は、主制御回路70から送信される賞球制御コマンド、カードユニット150から送信される貸し球制御信号を受信し、払出装置16に対して所定の信号を送信する。これにより、払出装置16は、遊技球を払い出す。また、払出・発射制御回路123は、発射ハンドル25が遊技者によって把持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射装置15のソレノイドアクチュエータに電力を供給する。これにより、発射装置15は、遊技球を発射させる。
[副制御回路]
副制御回路200は、主制御回路70のコマンド出力ポート77に接続されている。副制御回路200は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに応じて、表示装置13における表示制御、スピーカ11から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ等を含むランプの制御等を行う。つまり、副制御回路200は、主制御回路70からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。この副制御回路200は、本発明の遊技機に係る保留表示制御手段の一具体例を示す。
本実施形態では、副制御回路200から主制御回路70に対して信号を供給できない構成とした。しかし、本発明のパチンコ遊技機としては、副制御回路から主制御回路に対して信号を送信可能な構成にしてもよい。
副制御回路200は、サブCPU201と、プログラムROM202と、ワークRAM203と、表示制御回路205と、音声制御回路206と、ランプ制御回路207と、コマンド入力ポート208とを備えている。
サブCPU201には、プログラムROM202、ワークRAM203、表示制御回路205、音声制御回路206、ランプ制御回路207及びコマンド入力ポート208が接続されている。コマンド入力ポート208は、主制御回路70のコマンド出力ポート77から送られたコマンドを受信して、サブCPU201に供給する。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の演出を制御するためのプログラム(図38〜図46参照)や、各種のデータテーブル(図14〜図18参照)が記憶されている。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。特に、サブCPU201は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに従って、副制御回路200全体の制御を行う。
なお、本実施形態では、プログラムや各種テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM72及びプログラムROM202を適用した。しかし、本発明に係る記憶手段としては、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体を適用してもよい。また、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。さらに、本発明に係るプログラムとしては、電源投入後にダウンロードされ、メインRAM及びワークRAM203等に記録されるものでもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、本発明に係る一時記憶領域としては、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路205は、演出に関する画像を表示装置13に表示させる制御を行う。この表示制御回路205は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)と、画像データROMと、フレームバッファと、D/Aコンバータ等を有している。画像データROMには、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている。フレームバッファは、画像データを一時的に保存しておく。D/Aコンバータは、画像データ(デジタル電気信号)を画像信号(アナログ電気信号)に変換する。
表示制御回路205は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、表示装置13の表示領域13aに画像を表示させるための種々の処理を行う。表示制御回路205は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、識別図柄を示す識別図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路205は、フレームバッファに格納した画像データを所定のタイミングでD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、その画像信号を所定のタイミングで表示装置13に供給する。これにより、表示装置13の表示領域13aに画像が表示される。
音声制御回路206は、音声に関する制御を行う音源ICと、各種の音声データを記憶する音声データROMと、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)等を有している。
音源ICは、スピーカ11から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。そして、音源ICは、選択した音声データを音声データROMから読み出し、読み出した音声データを所定の音声信号に変換して、AMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ11から音声を発生させる。
ランプ制御回路207は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路と、複数種類のランプ点灯パターンが記憶されているランプデータROM等を有している。
ドライブ回路は、サブCPU201から供給されるランプ点灯命令に応じて、ランプデータROMに記憶されている複数のランプ点灯パターンから一つのランプ点灯パターンを選択する。そして、選択したランプ点灯パターンをランプデータROMから読み出し、読み出した音声データを所定のランプ制御信号に変換して、装飾ランプ等を含むランプ群18の点灯及び消灯を行う。
また、副制御回路200には、演出ボタン23の操作によってオン、オフされる演出ボタンスイッチ118が接続されている。
<遊技状態の遷移>
次に、パチンコ遊技機1における遊技状態の遷移について、図7を参照して説明する。
図7は、パチンコ遊技機1における遊技状態の遷移フローを示す図である。
パチンコ遊技機1の遊技は、通常遊技状態と、大当り遊技状態と、第1確変遊技状態と、第2確変遊技状態と、時短遊技状態のうちのいずれかで行われる。
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、パチンコ遊技機1は、バックアップが正常であれば電源切断前の遊技状態を引き継ぎ、通常遊技状態になる。また、初期電源投入時又は後述のバックアップクリアスイッチ121を操作しつつ電源を投入したときに実行されるバックアップクリア時は、メインRAM73の全領域がクリアされ、通常遊技状態になる。
通常遊技状態では、第1,第2特別図柄が特定の態様で停止表示される(大当り図柄が停止表示される)確率が第1の大当り確率に設定される。また、通常遊技状態では、普通図柄が所定の態様で停止表示される(当り図柄が停止表示される)確率が第1の当り確率に設定される。
以下、第1,第2特別図柄が特定の態様で停止表示される(大当り図柄が停止表示される)確率を特図確率という。また、普通図柄が所定の態様で停止表示される(当り図柄が停止表示される)確率を普図確率という。
大当り遊技状態では、特図確率が第1の大当り確率(低)に設定され、普図確率が第1の当り確率(低)に設定される。また、大当り遊技状態では、上述したように、第1,第2大入賞口53,54のいずれかが遊技球を受け入れやすい状態となるラウンドゲームが開始される。
本実施形態では、ラウンドゲームが16回(16ラウンド)行われる大当り図柄と、ラウンドゲームが4回(4ラウンド)行われる大当り図柄が設定されている。
以下、ラウンドゲームが16回行われる大当り図柄を、特別の大当り図柄という。また、ラウンドゲームが4回行われる大当り図柄を、通常の大当り図柄という。
第1確変遊技状態では、特図確率が第1の大当り確率(低)よりも高い第2の大当り確率(高)に設定され、普図確率が第1の当り確率(低)よりも高い第2の当り確率(高)に設定される。したがって、第1確変遊技状態中は、通常遊技状態中よりも大当り図柄及び当り図柄が停止表示される確率が高くなる。
第2確変遊技状態では、第1確変遊技状態と同様に、特図確率が第2の大当り確率(高)に設定され、普図確率が第2の当り確率(高)に設定される。したがって、第2確変遊技状態中は、通常遊技状態中よりも大当り図柄及び当り図柄が停止表示される確率が高くなる。
本実施形態における第1確変遊技状態中及び第2確変遊技状態中は、特別図柄の変動表示毎に転落抽選を行う。転落抽選は、転落判定用カウンタから乱数値を抽出して、転落の当選又は非当選を決定する抽選である。転落抽選の結果、転落の当選が決定すると、確変遊技状態が終了(転落)する。つまり、第1確変遊技状態中又は第2確変遊技状態中に転落の当選が決定すると、その確変遊技状態が終了する。
時短遊技状態では、特図確率が第1の大当り確率(低)に設定され、普図確率が第2の当り確率(高)に設定される。また、特別図柄の変動時間が短くなり、単位時間当りの特別図柄の変動回数が多くなる。したがって、時短遊技状態中は、通常遊技状態中よりも当り図柄が停止表示される確率が高くなる。
通常遊技状態中、第1確変遊技状態中、第2確変遊技状態中又は時短遊技状態中に大当り図柄が停止表示されると、遊技状態は、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する(図7に示すA)。
特別の大当り図柄が停止表示され、その後開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行する(図7に示すB)。また、普図確率が第2の当り確率(高)に設定されている遊技状態中に大当り図柄が停止表示され、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行する(図7に示すB)。
つまり、第1確変遊技状態中、第2確変遊技状態中又は時短遊技状態中に大当り図柄が停止表示され、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行する。
普図確率が第1の当り確率(低い)に設定されている遊技状態中に通常の大当り図柄が停止表示され、その後開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行する(図7に示すC)。
第1確変遊技状態中であって特別図柄の変動表示が所定の回数(本実施形態では99回)実行(消化)される前に転落抽選に当選すると、遊技状態は、第1確変遊技状態から時短遊技状態に移行する(図7に示すD)。
第1確変遊技状態中において、特別図柄の変動表示が所定の回数だけ実行(消化)された後に転落抽選に当選すると、遊技状態は、第1確変遊技状態から通常遊技状態に移行する(図7に示すE)。つまり、第1確変遊技状態は、転落抽選に当選するまで継続される。
時短遊技状態中において、第1確変遊技状態中も含めて特別図柄の変動表示が所定の回数(本実施形態では99回)実行(消化)された後に、遊技状態は、時短遊技状態から通常遊技状態に移行する(図7に示すF)。
第2確変遊技状態中において、転落抽選に当選すると、遊技状態は、第2確変遊技状態から通常遊技状態に移行する(図7に示すG)。
<パチンコ遊技の仕様>
次に、パチンコ遊技機1の仕様について、図8を参照して説明する。
図8Aは、パチンコ遊技機1における基本仕様を示す図である。図8Bは、パチンコ遊技機1における大当後の遊技状態の移行を示す図である。図8Cは、普通図柄ゲームの仕様を示す図である。なお、図8A〜図8Cに示す表のデータは、メインROM72にテーブルとして記憶されている。
図8Aに示すように、特別図柄ゲームにおける第1の大当り確率(低確率)は、1/280.07に設定され、第2の大当り確率(高確率)は、1/46.81に設定されている。なお、第1の大当り確率及び第2の大当り確率は、第1始動口44及び第2始動口45のいずれの特別図柄始動入賞の場合であっても共通の値である。
パチンコ遊技機1では、大当り判定用カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、その乱数値が大当りの当選に対応する乱数値である場合に、特別図柄表示装置62(図5参照)によって大当り図柄が停止表示される(大当りになる)。本実施形態では、大当り判定用カウンタから抽出される可能性のある全ての大当り判定用乱数値の個数を65536個に設定している。そして、特図確率が第1の大当り確率に設定されている遊技中は、大当りの当選に対応する抽籤値の個数が234個となる。一方、特図確率が第2の大当り確率に設定されている遊技中は、大当りの当選に対応する抽籤値の個数が1400個となる。
第1確変遊技状態中及び第2確変遊技状態中の転落抽選において、転落が当選する確率は、1/77.10に設定されている。パチンコ遊技機1では、転落判定用カウンタから乱数値を抽出し、その乱数値が転落の当選を決定する乱数値である場合に、転落の当選が決定される。本実施形態では、転落判定用カウンタから抽出される可能性のある全ての乱数値の個数を65536個に設定し、転落の当選に対応する乱数値の個数を850個に設定している。
また、第1始動口44及び第2始動口45への入賞に対する賞球数は、3球に設定され、一般入賞口51,52への入賞に対する賞球数は、10球に設定されている。さらに、第1大入賞口53及び第2大入賞口54への入賞に対する賞球数は、14球に設定されている。そして、大当り遊技状態中における第1大入賞口53及び第2大入賞口54の1回の開放あたりの最大入賞カウント数は、10カウントに設定されている。
図8Bに示すように、普通図柄ゲームにおける第1の当り確率は、1/256に設定され、第2の当り確率は、255/256に設定されている。パチンコ遊技機1では、当り判定用カウンタから乱数値を抽出し、その乱数値が大当りの当選に対応する乱数値である場合に、普通図柄表示装置63によって当り図柄が停止表示される(当りになる)。
本実施形態では、当り判定用カウンタから抽出される可能性のある全ての乱数値の個数を256個に設定している。そして、普図確率が第1の当り確率に設定されている遊技中は、当りの当選に対応する抽籤値の個数が1個となる。普図確率が第1の当り確率に設定されている遊技中に当りが当選すると、普通電動役物46は、0.3秒間の開放状態を1回行う。
一方、普図確率が第2の当り確率に設定されている遊技中は、当りの当選に対応する抽籤値の個数が255個となる。普図確率が第2の当り確率に設定されている遊技中に当りが当選すると、普通電動役物46は、1.5秒間の開放状態を3回行う。
すなわち、普図確率が第2の当り確率に設定されている遊技中は、普図確率が第1の当り確率に設定されている遊技中よりも、普通電動役物46が開放状態になり易く、且つ、その開放状態を維持する時間が長い。その結果、遊技球が第2始動口45に入賞し易くなり、特別図柄ゲームが連続して実行されるため、短い時間で多くの特別図柄ゲームを行うことができる。
したがって、普図確率が第2の当り確率に設定されている遊技中を時短中と呼称し、普図確率が第1の当り確率に設定されている遊技中を非時短中と呼称する。本実施形態では、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態及び時短遊技状態が時短中であり、通常遊技状態及び大当り遊技状態が非時短中である。
なお、時短は、本発明の遊技機に係る有利状態を示し、非時短は、非有利状態を示す。また、本発明に係る時短とは、非時短よりも普図確率が高い状態とした。しかし、本発明の遊技機に係る時短とは、非時短よりも普通電動役物46の開放時間が長い状態や、非時短よりも普通電動役物46の変動時間(駆動時間)が長い状態としてもよい。
図8Cに示すように、第1始動口44及び第2始動口45への入賞に基づいて決定される大当りの種別は、16R(ラウンド)と、4R(ラウンド)の2通りである。16Rの大当りが決定されると、大当り遊技状態中に16回のラウンドゲームが実行される。一方、4Rの大当りが決定されると、大当り遊技状態中に4回のラウンドゲームが実行される。
非時短中に16Rの大当りが当選する確率は、50%に設定され、4Rの大当りが当選する確率は、50%に設定されている。非時短中に16Rの大当りが当選し、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第1確変遊技状態に移行する。また、非時短中に4Rの大当りが決定され、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第2確変遊技状態に移行する。つまり、非時短中に大当りが当選し、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当りの種別に応じて第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態に移行する。
時短中に16Rの大当りが当選する確率は、50%に設定され、4Rの大当りが当選する確率は、50%に設定されている。時短中に16Rの大当りが当選し、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第1確変遊技状態に移行する。また、時短中に4Rの大当りが当選し、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第1確変遊技状態に移行する。つまり、非時短中に大当りが当選し、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、大当りの種別に関わらず第1確変遊技状態に移行する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、メインROM72に記憶されている各種データテーブルの構成について、図9〜図13を参照して説明する。
[メイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)]
まず、メイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)について、図9を参照して説明する。
メイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)は、特別図柄ゲームにおいてハズレが当選した場合に参照される。このメイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)は、遊技状態と、リーチ判定用乱数値と、演出選択用乱数値と、変動パターンと、変動パターンコマンドと、変動時間との関係を規定する。
メイン変動時間決定テーブル(ハズレ用)において、遊技状態は、通常遊技状態と、第1確変遊技状態(時短遊技状態を含む)と、第2確変遊技状態とに識別される。さらに、第1確変遊技状態は、遊技回数及び転落当選の有無に応じて5つに分割され、第2確変遊技状態は、転落当選時以外と転落当選時との2つに分割される。
リーチ判定用乱数範囲は、リーチ用の変動時間を決定するリーチ用の変動時間を決定と、リーチ用の変動時間を決定しないリーチ判定用乱数の範囲を規定する。リーチ判定用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞したときに、リーチ判定用カウンタから抽出され、メインRAM73に格納される。本実施形態のリーチ判定用カウンタから抽出されるリーチ判定用乱数値は、0〜250に設定されている。
例えば、通常遊技状態中にリーチ用の変動時間を決定するリーチ判定用乱数範囲は、0〜25に規定されている。したがって、遊技状態が通常遊技状態であり、リーチ判定用乱数値として「1」が抽出された場合は、リーチ用の変動時間(20000msec,30000msec,40000msecのいずれか)が決定される。
なお、遊技状態が第1確変遊技状態であって遊技回数が33G(ゲーム),66G,99Gである場合は、抽出されたリーチ判定用乱数値が参照されず、専用の変動時間が決定される。また、遊技状態が第1確変遊技状態であって遊技回数が100G以降の転落当選時、又は、遊技状態が第2確変遊技状態であって転落当選時は、抽出されたリーチ判定用乱数値が参照されずに変動時間が決定される。
メイン側演出選択用乱数範囲は、リーチ判定用乱数範囲、変動時間及び演出内容に対応するメイン側演出選択用乱数の範囲を規定する。メイン側演出選択用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞したときに、メイン側演出選択用カウンタから抽出される。本実施形態のメイン側演出選択用カウンタから抽出されるメイン側演出選択用乱数値は、0〜99に設定されている。
例えば、通常遊技状態中に変動時間として20000msec(演出内容としてノーマルリーチ)を決定するメイン側演出選択用乱数範囲は、0〜59に規定されている。したがって、遊技状態が通常遊技状態であり、リーチ判定用乱数値として「1」が抽出され、メイン側演出選択用乱数値として「1」が抽出された場合は、変動時間として20000msec(演出内容としてノーマルリーチ)が決定される。
変動パターンは、演出内容を表すデータである。例えば、変動パターン02Hは、ノーマルリーチを表す。変動パターンコマンドは、当落、変動時間及び演出内容を表すデータであり、主制御回路70から副制御回路200へ送信される。なお、変動パターンコマンドが主制御回路70から副制御回路200へ送信されるとき、遊技状態を特定するパラメータも副制御回路200へ送信される。
[メイン変動パターン決定テーブル(大当り用)]
次に、メイン変動パターン決定テーブル(大当り用)について、図10を参照して説明する。
メイン変動パターン決定テーブル(大当り用)は、特別図柄ゲームにおいて大当りが当選した場合に参照される。このメイン変動パターン決定テーブル(大当り用)は、遊技状態と、大当り種別と、演出選択用乱数値と、変動パターンと、変動パターンコマンドと、変動時間との関係を規定する。
メイン変動時間決定テーブル(大当り用)における遊技状態の識別は、メイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)と同様である。大当り種別は、上述したように、16Rと、4Rの2通りである。大当り種別が参照される場合は、第1確変遊技状態の遊技回数が100G(ゲーム)であって転落当選時、又は、第2確変遊技状態の転落当選時である。
メイン側演出選択用乱数範囲、変動パターン、変動パターンコマンド、変動時間については、メイン変動パターン決定テーブル(ハズレ用)と同様である。
例えば、第1確変遊技状態中の100G以上であって転落当選時、且つ、大当りの種別が4Rであった場合は、メイン側演出選択用乱数値が0〜99のいずれであっても、変動時間として65010msec(演出内容として一旦転落再変動大当り)が決定される。この一旦転落再変動大当りの演出内容については、後で図56を参照して説明する。
[大当り乱数取得時保留演出選択テーブル]
次に、大当り乱数取得時保留演出選択テーブルについて、図11を参照して説明する。
大当り乱数取得時保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が大当りの当選に対応する乱数値である場合に参照される。この大当り乱数取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
保留演出選択用乱数範囲は、演出内容に対応する保留演出選択用乱数の範囲を規定する。保留演出選択用乱数値は、遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞したときに、保留演出選択用カウンタから抽出される。本実施形態の保留演出選択用カウンタから抽出される保留演出選択用乱数値は、0〜99に設定されている。
例えば、大当りの当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出され、保留演出選択用乱数値として、「51」が抽出された場合は、保留演出の内容として、大当り確定時大当り予告演出が決定される。保留演出とは、特別図柄ゲームに関する保留個数を表示装置13の表示領域13aに表示し、その表示態様を変化させて行う演出である。
大当り確定時大当り予告演出は、大当り予告を行う演出であり、大当り確定時転落予告演出は、偽の転落予告を行う演出である。
なお、大当り確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
[ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル]
次に、ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブルについて、図12を参照して説明する。
ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が大当りの当選に対応する乱数値ではない(ハズレの当選に対応する乱数値である)場合に参照される。このハズレ乱数取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
保留演出選択用乱数範囲は、演出内容に対応する保留演出選択用乱数の範囲を規定する。
例えば、ハズレの当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出され、保留演出選択用乱数値として、「76」が抽出された場合は、保留演出の内容として、ハズレ確定時大当り予告演出が決定される。ハズレ確定時大当り予告演出は、偽の大当り予告を行う演出であり、ハズレ確定時転落予告演出は、偽の転落予告を行う演出である。
なお、ハズレ確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
[転落乱数取得時保留演出選択テーブル]
次に、転落乱数取得時保留演出選択テーブルについて、図13を参照して説明する。
転落乱数取得時保留演出選択テーブルは、転落判定用カウンタから抽出した乱数値が転落の当選に対応する乱数値である場合に参照される。この転落乱数取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
保留演出選択用乱数範囲は、演出内容に対応する保留演出選択用乱数の範囲を規定する。
例えば、転落の当選に対応する乱数値が転落判定用カウンタから抽出された場合は、保留演出選択用乱数値がいずれであっても、保留演出の内容として、転落確定時転落予告演出が決定される。転落確定時転落予告演出は、転落を予告する演出である。この転落確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
なお、大当り判定用カウンタと転落判定用カウンタは、独立して設けられている。そのため、大当り判定用カウンタから大当りの当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出され、転落判定用カウンタから転落の当選に対応する転落判定用乱数値が抽出されることがある。この場合は、転落乱数取得時保留演出選択テーブルにより決定する保留演出を優先する。
<プログラムROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、副制御回路200のプログラムROM202に記憶されている各種データテーブルの構成について、図14〜図18を参照して説明する。
[サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)]
次に、サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)について、図14を参照して説明する。
サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)は、主制御回路70から副制御回路200へ送信される変動パターンコマンドにおける当落の内容がハズレの場合に参照される。
サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)は、主制御回路70から副制御回路200へ送信される変動パターンコマンドと、サブ側演出選択用乱数範囲と、演出ステージと、サブ演出内容との関係を規定する。
サブ側演出選択用乱数範囲は、変動パターンコマンド(変動パターン、メイン変動時間及びメイン演出内容を含む)及びサブ演出内容に対応するサブ側演出選択用乱数の範囲を規定する。サブ側演出選択用乱数値は、遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞したときに、サブ側演出選択用カウンタから抽出される。本実施形態のサブ側演出選択用カウンタから抽出されるサブ側演出選択用乱数値は、0〜99に設定されている。
演出ステージは、各遊技状態に応じて設けられており、演出の構成を異ならせるために用いられている。例えば、各ステージは、例えば、表示装置13の表示領域13aに表示される背景が異なる。通常遊技状態では、通常ステージ1又は通常ステージ2が実行される。
また、第1確変遊技状態に移行後において、特別図柄ゲームの遊技回数が1G〜99Gでは、第1確変専用ステージが実行され、特別図柄ゲームの遊技回数が100G以上では、第1確変専用特殊ステージが実行される。
例えば、通常遊技状態における変動パターンコマンドが「83H02H」であって、サブ側演出選択用乱数値として「1」が抽出された場合は、サブ演出内容としてノーマルリーチ1(ハズレ)が決定される。具体的には、通常ステージ1の場合に通常ステージ1用ノーマルリーチ1(ハズレ)が決定され、通常ステージ2の場合に通常ステージ2用ノーマルリーチ1(ハズレ)が決定される。
また、第1確変遊技状態に移行後の30G目の変動パターンコマンドが「83H06H」の場合は、抽出されたサブ側演出選択用乱数値が0〜99のいずれであっても、第1確変専用ステージ用短縮変動演出Bが決定される。
保留されている特別図柄ゲームに対応する演出として、第1確変専用ステージ用短縮変動演出Bが2回以上連続で決定され、且つ、連続する第1確変専用ステージ用短縮変動演出Bの後にリーチに関する演出が決定されることがある。この場合には、第1確変専用ステージ用短縮変動演出Bの演出がカウント演出に変更される。カウント演出については、後で図57を参照して説明する。
[サブ演出内容決定テーブル(大当り用)]
次に、サブ演出内容決定テーブル(大当り用)について、図15を参照して説明する。
サブ演出内容決定テーブル(大当り用)は、主制御回路70から副制御回路200へ送信される変動パターンコマンドにおける当落の内容が当りの場合に参照される。
サブ演出内容決定テーブル(大当り用)は、主制御回路70から副制御回路200へ送信される変動パターンコマンドと、サブ側演出選択用乱数範囲と、演出ステージと、サブ演出内容との関係を規定する。
例えば、通常遊技状態における変動パターンコマンドが「83H12H」であって、サブ側演出選択用乱数値として「1」が抽出された場合は、サブ演出内容としてノーマルリーチ1(当り)が決定される。具体的には、通常ステージ1の場合に通常ステージ1用ノーマルリーチ1(当り)が決定され、通常ステージ2の場合に通常ステージ2用ノーマルリーチ1(当り)が決定される。
[サブ保留演出選択テーブル]
次に、サブ保留演出選択テーブルについて、図16を参照して説明する。
サブ保留演出選択テーブルは、演出ステージと、メイン決定内容と、サブ演出内容決定乱数範囲と、サブ演出内容との関係を規定する。
メイン決定内容は、大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(図11参照)、ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(図12参照)及び転落乱数取得時保留演出選択テーブル(図13参照)を参照して決定された演出内容である。
サブ演出内容決定乱数範囲は、サブ演出内容に対応するサブ演出内容決定乱数の範囲を規定する。サブ演出内容決定乱数値は、例えば、大当り乱数取得時保留演出選択テーブル等を参照して演出内容が決定されたときに、サブ演出内容決定用カウンタから抽出され、ワークRAM203に格納される。本実施形態のサブ演出内容決定用カウンタから抽出されるサブ演出内容決定乱数値は、0〜99に設定されている。
例えば、演出ステージが通常ステージ1,2であってメイン決定内容が大当り確定時大当り予告演出の場合に、サブ演出内容決定乱数値として「1」が抽出されると、サブ演出内容として「青保留」が決定される。本実施形態では、特別図柄ゲームに係る保留がある場合に、保留を表す図柄(保留図柄)を保留の個数分だけ表示領域13aに表示する。そして、サブ演出内容(保留演出)として保留図柄の色を変化させ、大当り図柄が停止表示される期待値を、保留図柄の色の種類によって表現する。
保留図柄は、本発明の遊技機に係る保留表示情報の一具体例を示す。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージであってメイン決定内容が転落確定時転落予告演出の場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「デンジャー保留」が決定される。本実施形態のデンジャー保留とは、保留図柄を変化させて、転落を示唆する演出である。
本実施形態では、第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージにおいて転落が当選すると、転落を示唆する保留演出を必ず行う。しかし、本発明に係るパチンコ遊技機としは、転落を示唆する保留演出を行わないで転落(第1,第2確変遊技状態を終了)する構成であってもよい。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージであってメイン決定内容が大当り確定時転落予告演出の場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「デンジャー保留」が決定される。この場合は、転落を示唆する保留演出を行うが、その転落を示唆した保留に対応する特別図柄ゲームでは、大当りを報知する演出(逆転する演出)が行われる。そのため、転落を示唆する保留演出を行っても、遊技者にその後の逆転を期待させることができる。
第1確変専用ステージは、第1確変遊技状態の1G〜99G、又は時短遊技状態中に実行される。すなわち、第1確変専用ステージは、第1確変遊技状態に移行後の1G〜99Gにおいて実行される。そして、第1確変専用ステージの33G,66Gの演出では、第1確変遊技状態の継続又は転落を示唆し、99Gでは、第1確変遊技状態の継続又は転落を報知する演出を行う。これにより、遊技者は、第1確変専用ステージの99Gが終了するまで、第1確変遊技状態が継続していることを期待しながら遊技を行うことができる。そのため、第1確変専用ステージでは、サブ演出内容(保留演出)として転落予告の保留図柄(デンジャー保留)を表示しない。
[第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブル]
次に、第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブルについて、図17を参照して説明する。
第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブルは、第1確変遊技状態に移行後の33Gに対応する特別図柄始動入賞(遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞)があった場合に参照される。
第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブルは、33G目開始時の遊技状態と、33G目開始前の演出ステージと、ステージ抽選用乱数範囲と、演出内容と、34G目からの演出ステージとの関係を規定する。
ステージ抽選用乱数範囲は、演出内容及び34G目からの演出ステージに対応するステージ抽選用乱数の範囲を規定する。ステージ抽選用乱数値は、例えば、第1確変遊技状態の33Gに対応する特別図柄始動入賞があった場合に、ステージ抽選用カウンタから抽出され、ワークRAM203に格納される。本実施形態のステージ抽選用カウンタから抽出されるステージ抽選用乱数値は、0〜99に設定されている。
演出内容は、表示装置13を用いた演出として、継続及び終了を規定している。演出内容として継続が決定されると、33G目開始前の演出ステージの継続を示唆する画像が表示装置13の表示領域13aに表示される。そして、33G目開始前の演出ステージである第1確変状態専用ステージAが、34G目以降も継続される。
演出内容として終了が決定されると、33G目開始前の演出ステージの終了を示唆する画像が表示装置13の表示領域13aに表示される。そして、33G目開始前の演出ステージである第1確変状態専用ステージAが終了し、34G目以降は、第1確変専用ステージBが実行される。
第1確変専用ステージは、第1確変専用ステージAと、第1確変専用ステージBから構成されている。第1確変専用ステージAは、第1確変遊技状態の継続を示唆し、第1確変専用ステージBは、第1確変遊技状態の転落を示唆する。
第1確変遊技状態に移行後の33G目開始時の遊技状態が時短遊技状態である場合は、1G〜33Gの開始までの間に行われた転落抽選において、転落が当選している。したがって、33G目開始時の遊技状態が時短遊技状態である場合は、ステージ抽選用乱数値が0〜99のいずれでも、演出内容として「終了」が決定される。
また、第1確変遊技状態に移行後の33G目開始時の遊技状態が第1確変遊技状態である場合は、1G〜33Gの開始までの間に行われた転落抽選において、転落が当選していない。しかし、33G目開始時の遊技状態が第1確変遊技状態であっても、例えば、ステージ抽選用乱数値として「91」が抽出された場合は、演出内容として「終了」が決定される。
これにより、実際は転落していなくても(第1確変遊技状態が継続されていても)、34G目以降の演出ステージは、転落を示唆する第1確変専用ステージBに変更される。その結果、実際は転落(第1確変遊技状態が終了)していないのに転落したように見せかけることができる。
[第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブル]
次に、第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルについて、図18を参照して説明する。
第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルは、第1確変遊技状態に移行後の66Gに対応する特別図柄始動入賞(遊技球が第1,第2始動口44,45に入賞)があった場合に参照される。
第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルは、66G目開始時の遊技状態と、66G目開始前の演出ステージと、ステージ抽選用乱数範囲と、演出内容と、67G目からの演出ステージとの関係を規定する。
演出内容は、表示装置13を用いた演出として、継続、終了及び復活を規定している。演出内容として継続が決定されると、66G目開始前の演出ステージの継続を示唆する画像が表示装置13の表示領域13aに表示される。そして、66G目開始前の演出ステージが67G目以降も継続される。
演出内容として復活が決定されると、33G目開始前の演出ステージが復活することを示唆する画像が表示装置13の表示領域13aに表示される。そして、66G目開始前の演出ステージである第2確変状態専用ステージBが終了し、67G目以降は、第1確変専用ステージAが実行される。
また、演出内容として終了が決定されると、66G目開始前の演出ステージの終了を示唆する画像が表示装置13の表示領域13aに表示される。そして、66G目開始前の演出ステージである第1確変状態専用ステージAが終了し、67G目以降は、第1確変専用ステージBが実行される。
第1確変遊技状態に移行後の66G目開始時の遊技状態が第1確変遊技状態であって、66G目開始前の演出ステージが第1確変専用ステージAであった場合に、ステージ抽選用乱数値として「96」が抽出されると、演出内容として「終了」が決定される。これにより、実際は転落していなくても(第1確変遊技状態が継続されていても)、67G目以降の演出ステージは、転落を示唆する第1確変専用ステージBに変更される。
なお、実際は転落していなくても67G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージBに変更される確率(1/20)は、実際は転落していなくても34G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージBに変更される確率(1/10)よりも低い。
第1確変遊技状態に移行後の66G目開始時の遊技状態が第1確変遊技状態であって、66G目開始前の演出ステージが第1確変専用ステージBであった場合は、ステージ抽選用乱数値が0〜99のいずれであっても、演出内容として「復活」が決定される。これにより、67G目以降の演出ステージは、第1確変専用ステージBから第1確変専用ステージAに変更される。
すなわち、実際は転落していなくても34G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージBに変更され、その後、66G開始時まで転落していない場合は、転落していないことを示唆する第1確変専用ステージAに必ず復帰する。これにより、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に復活したような演出効果を実現することができ、遊技の興趣を高めることができる。
[第1確変遊技状態に移行後の演出遷移]
次に、第1確変遊技状態に移行後の表示装置13を用いた演出の遷移について、図19を参照して説明する。
図19に示すように、第1確変遊技状態に移行後の1G目〜32G目までは、第1確変専用ステージAにおいて特定の演出が実行される。
33G目は、確変状態が転落しているか否かを示唆するジャッジメント演出が実行される。33G目のジャッジメント演出において成功が表現されると、34G目〜65G目までは、第1確変専用ステージAにおいて特定の演出が実行される。この場合は、第1確変遊技状態から転落していない。
一方、33G目のジャッジメント演出において失敗が表現されると、34G目〜65G目までは、第1確変専用ステージBにおいて時短中演出が実行される。時短中演出の実行中は、第1確変遊技状態から転落していない場合と、第1確変遊技状態から転落している場合がある。
66G目は、確変状態が転落しているか否かを示唆するジャッジメント演出が実行される。66G目のジャッジメント演出において成功が表現されると、67G目〜98G目までは、第1確変専用ステージAにおいて特定の演出が実行される。この場合は、第1確変遊技状態から転落していない。
一方、66G目のジャッジメント演出において失敗が表現されると、67G目〜98G目までは、第1確変専用ステージBにおいて時短中演出が実行される。時短中演出の実行中は、第1確変遊技状態から転落していない場合と、第1確変遊技状態から転落している場合がある。
99G目は、確変状態が転落しているか否かを示唆するジャッジメント演出が実行される。99G目のジャッジメント演出において成功が表現されると、100G目以降の特別図柄ゲームは、第1確変専用特殊ステージにおいて特別演出が実行される。つまり、99G目までに第1確変遊技状態から転落していなければ、99G目のジャッジメント演出において必ず成功が表現される。
一方、99G目のジャッジメント演出において失敗が表現されると、100G目以降の特別図柄ゲームでは、通常遊技状態(通常ステージ1,2)における演出が実行される。つまり、99G目までに第1確変遊技状態から転落していれば、99G目のジャッジメント演出において必ず失敗が表現される。
なお、100G目以降の特別図柄ゲームにおいて、転落が当選した場合は、その転落が当選した特別図柄ゲームに対応する特別演出において転落を報知する。そして、転落が当選した特別図柄ゲームの次の特別図柄ゲームでは、通常遊技状態(通常ステージ1,2)における演出が実行される。
本実施形態では、33G目と、66G目と、99G目に確変状態が転落しているか否かを示唆するジャッジメント演出を実行するため、第1確変遊技状態に移行後の99Gの遊技が単調にならないようにすることができる。また、ジャッジメント演出において、確変転落の非当選を示唆する成功が表現されると、それまでのゲームにおいて転落が当選していないことを遊技者に認識させることができるため、遊技者の期待感を継続させることができる。
また、本実施形態では、33G目と66G目のジャッジメント演出において成功が表現されると、その後、第1確変専用ステージAにおいて特定の演出が実行される。したがって、第1確変専用ステージAにおいて特定の演出が行われる間は、確変遊技状態が継続されている可能性が高いことを遊技者に認識させることができる。
また、本実施形態における99G目のジャッジメント演出において成功が表現されると、100G目以降の特別図柄ゲームは、第1確変専用特殊ステージにおいて特別演出が実行される。これにより、転落が当選した場合に確変遊技状態(時短)が終了する状態になったことを、遊技者に認識させることができる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図20〜図37を参照して、主制御回路70のメインCPU71により実行されるプログラムの内容について説明する。
[メイン処理]
まず、メインCPU71の制御によるメイン処理について、図20及び図21を参照して説明する。
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU71は、ウォッチドッグタイマのディセーブル処理を行う(S1)。この処理では、ウォッチドッグタイマの値をリセットする。
次に、メインCPU71は、入出力ポートの設定処理を行う(S2)。続いて、メインCPU71は、電断検知状態であるか否かを判別する(S3)。この処理において、メインCPU71は、電断検知信号がHI(高レベル)であるか否かを判別する。そして、電断検知信号がHIである場合には電断検知状態であると判別し、電断検知信号がHIでない場合には電断検知状態でないと判別する。
S3の処理において電断検知状態である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、S3の処理を繰り返す。一方、S3の処理において電断検知状態ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う(S4)。この処理において、メインCPU71は、副制御回路200が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。
次に、メインCPU71は、RAMの書き込み許可を行う(S5)。この処理において、メインCPU71は、メインRAM73への書き込みを許可する処理を行う。続いて、メインCPU71は、バックアップクリアスイッチ121(図6参照)がオンであるか否かを判別する(S6)。
S6の処理において、バックアップクリアスイッチ121がオンではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、電断検知フラグがあるか否かを判別する(S7)。電断検知フラグがある(YES)と判別したとき、メインCPU71は、作業損傷チェック値を算出する(S8)。この処理において、メインCPU71は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する。
次に、メインCPU71は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判別する(S9)。そして、作業損傷チェック値が正常値である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、スタックポインタに7FFEHを設定する(S10)。続いて、メインCPU71は、復電時の作業領域の初期設定を行う(S11)。
次に、メインCPU71は、復電時の高確率遊技状態表示報知処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU71は、復電時の遊技状態が特別図柄ゲームの大当り確率が高確率の遊技状態(第1,第2確変遊技状態)である場合に、復電時に高確率状態であることを報知する表示を表示装置13の表示領域13aに表示させるようにする。なお、報知する表示は、電源投入(復電)後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
続いて、メインCPU71は、復電時のコマンドをセットする(S13)。この処理において、メインCPU71は、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドをメインRAM73に格納する。メインRAM73に格納された電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドは、その後、副制御回路200に送信される。
次に、メインCPU71は、CPU周辺デバイスの初期設定を行う(S14)。この処理が終了すると、プログラムアドレスが電断前のアドレスに復帰する。つまり、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタが示すプログラムアドレスへ復帰する。
S6の処理でバックアップクリアスイッチ121がオンである(YES)と判別したとき、S7の処理で電断検知フラグが無い(NO)と判別したとき、又はS9の処理で作業損傷チェック値が正常値ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、スタックポインタに8000Hを設定する(S15)。
次に、メインCPU71は、大当り判定関連の乱数の初期値を取得する(S16)。続いて、メインCPU71は、全作業領域をクリアする(S17)。そして、メインCPU71は、大当り判定関連の乱数の初期値を設定する(S18)。
その後、メインCPU71は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定を行う(S19)。続いて、メインCPU71は、RAMの初期化時のコマンドをセットする(S20)。すなわち、RAMの初期化時のコマンドをメインRAM73に格納する。メインRAM73に格納されたRAMの初期化時のコマンドは、その後、副制御回路200に送信される。
次に、メインCPU71は、CPU周辺デバイスの初期設定を行う(S21)。そして、システムタイマ割込処理を禁止する(S22)。システムタイマ割込処理については、後で図33を参照して説明する。
続いて、メインCPU71は、初期値乱数を更新する(S23)。すなわち、初期乱数カウンタ値を更新する。その後、メインCPU71は、システムタイマ割込処理を許可する(S24)。次に、メインCPU71は、演出用乱数を更新する(S25)。すなわち、演出用乱数カウンタ値を更新する。
次に、メインCPU71は、メインRAM73に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判別する(S26)。システムタイマ監視タイマ値が3以上である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、システムタイマ監視タイマの値を3減算する(S27)。
その後、メインCPU71は、特別図柄制御処理を行う(S28)。この処理において、メインCPU71は、第1始動口スイッチ116、第2始動口スイッチ117からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値を抽出する。そして、メインROM72に記憶された当り判定テーブルを参照して特別図柄抽選を行う。続いて、特別図柄抽選において大当りに当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM73に格納する。
次に、メインCPU71は、普通図柄制御処理を行う(S29)。この処理において、メインCPU71は、通過ゲートスイッチ114からの検知信号に応じて、乱数値を抽出する。そして、メインROM72に記憶された普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選を行う。続いて、普通図柄抽選において当りに当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM73に格納する。なお、普通図柄抽選において当りに当選した場合は、普通電動役物46が開放状態となり、第2始動口45に遊技球が入賞(入球)し易くなる。
次に、メインCPU71は、図柄表示装置制御処理を行う(S30)。この処理において、メインCPU71は、第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bと、普通図柄表示装置63とを駆動するための制御信号をメインRAM73に格納する。この制御信号は、S28,S29の処理でメインRAM73に記憶した特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に基づいて生成される。
その後、メインCPU71は、メインRAM73に記憶した制御信号を特別図柄表示装置62及び普通図柄表示装置63に送信する。第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bは、受信した制御信号に基づいて特別図柄を変動表示させ、その後、停止表示させる。普通図柄表示装置63は、受信した制御信号に基づいて普通図柄を変動表示させ、その後、停止表示させる。
次に、メインCPU71は、遊技情報データ生成処理を行う(S31)。この処理において、メインCPU71は、台コンピュータ又はホールコンピュータに送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM73に格納する。
続いて、メインCPU71は、図柄保留個数データ生成処理を行う(S32)。この処理において、メインCPU71は、第1特別図柄保留表示LED65a,65b、第2特別図柄保留表示LED65c,65d及び普通図柄保留表示LED67a,67bを駆動するための制御信号をメインRAM73に格納する。この制御信号は、第1始動口スイッチ116、第2始動口スイッチ117及び通過ゲートスイッチ114からの検知信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新される保留個数データの更新結果に基づいて生成される。
次に、メインCPU71は、ポート出力処理を行う(S33)。この処理において、メインCPU71は、上記のS30,S31,S32の処理などでメインRAM73に格納された制御信号を各ポートより出力する。具体的には、LED点灯のためのLED電源(コモン信号)や第1,第2大入賞口53,54の開閉や普通電動役物46の開閉を行うソレノイドアクチュエータに電源を供給する。
その後、メインCPU71は、入賞口関連コマンド制御処理を行う(S34)。続いて、メインCPU71は、払出処理を行う(S35)。この処理において、メインCPU71は、第1大入賞口53、第2大入賞口54、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51,52に遊技球が入賞したか否かのチェックを行う。そして、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路123に送信する。
[特別図柄制御処理]
次に、メイン処理(図21参照)のS28において行われる特別図柄制御処理について、図22を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、メインRAM73に記憶された制御状態フラグをロードする(S41)。すなわち、メインCPU71は、メインRAM73から制御状態フラグを読み出す。
図22において、S42からS49の下方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを表している。この制御状態フラグは、メインRAM73における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU71は、制御状態フラグの数値に対応する各ステップを実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU71は、制御状態フラグの値に基づいて、S42〜S49の各種の処理を実行するか否かを判定する。制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS42からステップS49の処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、メインCPU71は、S42〜S49の各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで、各ステップの処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各ステップの処理を実行せずに、他のサブルーチンを実行する。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
S41の処理が終了すると、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を行う(S42)。この処理において、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理を示す値「01H」を制御状態フラグにセットする。そして、転落判定、当り判定、特別図柄の決定、特別図柄の変動パターンの決定、特別図柄の変動時間の決定等を行う。
次に、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理処理を行う(S43)。この処理において、メインCPU71は、特別図柄の変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を行う(S44)。この処理において、メインCPU71は、当り判定の結果が大当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値「03H」を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU71は、当り判定の結果が大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理を行う(S45)。この処理において、メインCPU71は、当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S46)。この処理において、メインCPU71は、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、大入賞口開放処理を行う(S47)。この処理において、メインCPU71は、大入賞口開放回数が上限値に達していない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値「05H」を制御状態フラグにセットする。また、大入賞口開放回数が上限値に達すると、当り終了インターバルを示す値「06H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を行う(S48)。この処理において、メインCPU71は、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S49)。この処理において、メインCPU71は、特別図柄記憶チェックを示す値「00H」を制御状態フラグにセットする。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行される。具体的には、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果がハズレであるときに、メインCPU71は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、S42、S43、S44、S49の処理を所定のタイミングで実行する。
また、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果が大当りであるときに、メインCPU71は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「03H」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、S42、S43、S44、S45の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行する。
そして、大当り遊技状態への制御を実行する場合に、メインCPU71は、制御状態フラグを「04H」、「05H」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、S47、S46の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行する。
また、大当り遊技の終了条件が成立した場合に、メインCPU71は、「04H」、「06H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、ステップS46、ステップS48、ステップS49の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了する。
上述したように、特別図柄制御処理は、ステータスに応じて処理を分岐させている。また、詳述しないが、普通図柄制御処理(図21のS29)についても、特別図柄制御処理と同様に、ステータスに応じて処理を分岐させている。
本実施形態のプログラムは、ステータスに応じて処理を分岐させて行う場合のコール命令で、小モジュールから親モジュールへの純粋な戻り処理が可能なように、プログラミングされている。その結果、ジャンプテーブルを配置する場合と比較して、プログラムの容量を削減することができる。
[特別図柄記憶チェック処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS42において行われる特別図柄記憶チェック処理について、図23を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値である「00H」であるか否かを判別する(S61)。制御状態フラグが「00H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理に移す。
S61の処理において制御状態フラグが「00H」であると判別したとき、メインCPU71は、特別図柄ゲームの始動記憶があるか否かを判別する(S62)。
S62の処理において、メインCPU71は、メインRAM73に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別する。各第1特別図柄始動記憶領域又は各第2特別図柄始動記憶領域にデータが記憶されていれば、メインCPU71は、特別図柄ゲームの始動記憶があると判別する。一方、いずれの特別図柄始動記憶領域にもデータが記憶されていなければ、メインCPU71は、特別図柄ゲームの始動記憶が無いと判別する。
第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。
第2特別図柄始動記憶領域(0)には、変動中の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。そして、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。
第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)及び第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)は、本発明の遊技機に係る保留情報記憶手段の一具体例を示すものである。また、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)に特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶されることは、本発明の遊技機における抽選開始条件が成立したことの一具体例を示す。
S62の処理において、特別図柄ゲームの始動記憶が無い(NO)と判別したとき、メインCPU71は、デモ表示処理を行う(S63)。その後、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理に移す。
デモ表示処理において、メインCPU71は、メインRAM73にデモ表示許可値をセットする。つまり、メインCPU71は、特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている特別図柄始動記憶領域)が0になった状態が所定時間(例えば、30秒)維持されると、デモ表示許可値として所定値をセットする。
また、メインCPU71は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをメインRAM73にセットする。デモ表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。副制御回路200は、デモ表示コマンドデータを受信すると、表示装置13の表示領域13aにデモ画面を表示させる。
S62の処理において、特別図柄ゲームの始動記憶がある(YES)と判別したとき、メインCPU71は、最先の保留が第2特別図柄に対応する始動記憶であるか否かを判別する(S64)。最先の保留が第2特別図柄に対応する始動記憶である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、変動状態番号として「02H」をメインRAM73の所定領域にセットする(S65)。「02H」は、現在、第2特別図柄が変動していることを示す値である。
S62の処理において、特別図柄ゲームの始動記憶が無い(NO)と判別したとき、メインCPU71は、変動状態番号として「01H」をメインRAM73の所定領域にセットする(S66)。「01H」は、現在、第1特別図柄が変動していることを示す値である。
S65の処理の後、又はS66の処理の後に、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理を示す値「01H」を制御状態フラグにセットする(S67)。次に、メインCPU71は、特別図柄記憶転送処理を行う(S68)。
特別図柄記憶転送処理において、メインCPU71は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合に、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(3)にシフト(記憶)する。また、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合に、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜(3)にシフト(記憶)する。
次に、メインCPU71は、転落判定処理を行う(S69)。この処理において、メインCPU71は、転落抽選を行う。転落抽選は、転落判定用カウンタから乱数値を抽出して、転落の当選又は非当選を決定する抽選である。
次に、メインCPU71は、大当り判定処理を行う(S70)。この大当り判定処理は、本発明の遊技機に係る大当り抽選手段に相当する。この処理において、メインCPU71は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。複数の当り判定テーブルは、大当りとなる判定値(大当り判定値)の個数が異なる。
メインCPU71は、高確率フラグが所定の値である場合に、大当り判定値の数が多い高確率用の当り判定テーブルを選択し、高確率フラグが所定の値でない場合に、大当り判定値の数が少ない通常用の当り判定テーブルを選択する。これにより、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確変遊技状態)である場合は、低確率状態(通常遊技状態、時短遊技状態)である場合よりも、大当り遊技状態に移行する確率が高くなる。
その後、メインCPU71は、特別図柄始動入賞時に抽出され、且つ、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた大当り判定用乱数値と、選択した当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU71は、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合に、大当りであると判定する。
次に、メインCPU71は、特別図柄決定処理を行う(S71)。この処理において、メインCPU71は、当り判定の結果が大当りの場合に、特別図柄として大当り図柄を決定する。一方、メインCPU71は、当り判定の結果が大当りではない場合(ハズレの場合)に、特別図柄としてハズレ図柄を決定する。
次に、メインCPU71は、特別図柄変動パターン決定処理を行う(S72)。この処理において、メインCPU71は、ステップS70の処理において決定された大当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターン決定テーブル(図9及び図10参照)を選択する。そして、メインCPU71は、選択した特別図柄変動パターン決定テーブルを参照し、遊技状態、メイン側演出選択用乱数値(リーチ判定用乱数値)に基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM73の所定領域に格納する。
メインRAM73に格納された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bに供給される。これにより、第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bは、決定された変動パターンで特別図柄を変動表示して、その後、S71の処理において決定された特別図柄を停止表示する。
また、メインRAM73に格納された変動パターンを示すデータは、変動パターンコマンドとして、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した変動パターンコマンドに基づいて演出表示の内容を決定し、その演出表示を実行する。
次に、メインCPU71は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S73)。この処理において、メインCPU71は、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を第1タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする。本実施形態に係る第1タイマには、上述した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間、変動開始待ち時間、当り開始インターバル時間、大入賞口開放時間、ラウンド間インターバル時間、当り終了インターバル時間等が適宜のタイミングでセットされる。
次に、メインCPU71は、特別図柄演出開始コマンドをメインRAM73にセットする(S74)。特別図柄演出開始コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した特別図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始する制御を行う。
次に、メインCPU71は、今回の変動表示に用いられた特別図柄始動記憶領域(0)の値をクリアする(S75)。S75の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理に移す。
[転落判定処理]
次に、特別図柄記憶チェック処理(図23参照)のS69において行われる転落判定処理について、図24を参照して説明する。
なお、転落判定処理は、本発明の遊技機に係る転落抽選手段及び遊技状態移行手段に相当する。
はじめに、メインCPU71は、遊技状態はいずれかの確変遊技状態であるか否かを判別する(S81)。遊技状態はいずれかの確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、転落判定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理に移す。
S81の処理において、遊技状態はいずれかの確変遊技状態である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、転落抽選を行い、その結果が転落に当選したか否かを判別する(S82)。転落に当選していない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、転落判定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理に移す。
S82の処理において、転落に当選した(YES)と判別したとき、メインCPU71は、遊技状態が第1確変遊技状態であるか否かを判別する(S83)。遊技状態が第1確変遊技状態である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S84)。
S84の処理において時短回数カウンタの値は「0」であると判別したとき、又はS83の処理において遊技状態が第1確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、確変遊技状態フラグをクリアし、通常遊技状態フラグをセットする(S85)。
第1確変遊技状態において時短回数カウンタの値が「0」のときは、第1確変遊技状態で99回目の特別図柄ゲームを開始したことになる。そして、1回目の特別図柄ゲーム〜99回目の特別図柄ゲームまでに転落に当選していれば、99回目の特別図柄ゲームを終了後、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。
また、遊技状態が第2確変遊技状態の場合は、転落に当選した特別図柄ゲーム終了後、遊技状態が第2確変遊技状態から通常遊技状態に移行する。
S84の処理において時短回数カウンタの値は「0」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグをクリアし、時短遊技状態フラグをセットする(S86)。第1確変遊技状態において1回目の特別図柄ゲーム〜98回目の特別図柄ゲームまでに転落に当選していれば、遊技状態が第1確変遊技状態から時短遊技状態に移行する。
S86の処理の後、又はS85の処理の後、メインCPU71は、遊技状態移行コマンドをメインRAM73にセットする(S87)。遊技状態移行コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。副制御回路200のサブCPU201は、受信した遊技状態移行コマンドに基づいて、遊技状態を認識し、その遊技状態に応じた演出を実行させる。
S87の処理の後、メインCPU71は、転落判定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理に移す。
[特別図柄決定処理]
次に、特別図柄記憶チェック処理(図23参照)のS71において行われる特別図柄決定処理について、図25を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、大当り判定処理(図23のS70)の結果が大当りであるか否かを判別する(S91)。大当り判定処理の結果が大当りである(YES)と判別したとき、メインCPU71は、変動状態番号が「01H」であるか否かを判別する(S92)。
S92の処理において、変動状態番号が「01H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄における大当り図柄を決定する(S93)。その後、メインCPU71は、決定した第1特別図柄における大当り図柄のデータをセットし、大当り図柄のコマンドをセットする(S94)。
S94の処理において、メインCPU71は、第1特別図柄における大当り図柄のデータを、メインRAM73の所定領域にセットし、第1特別図柄表示装置62aに供給する。第1特別図柄表示装置62aは、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で第1特別図柄を停止表示させる。
また、メインRAM73の所定領域にセットされた第1特別図柄における大当り図柄のコマンドは、特別図柄指定コマンドとして、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。これにより、副制御回路200は、識別図柄の大当り態様を表示装置13の表示領域13aに導出表示させる。
S92の処理において、メインCPU71は、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値に基づいて、第2特別図柄における大当り図柄を決定する(S95)。その後、メインCPU71は、決定した第2特別図柄における大当り図柄のデータをセットし、大当り図柄のコマンドをセットする(S96)。
S96の処理において、メインCPU71は、第2特別図柄における大当り図柄のデータを、メインRAM73の所定領域にセットし、第2特別図柄表示装置62bに供給する。第2特別図柄表示装置62bは、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で第2特別図柄を停止表示させる。
また、メインRAM73の所定領域にセットされた第2特別図柄における大当り図柄のコマンドは、特別図柄指定コマンドとして、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。これにより、副制御回路200は、識別図柄の大当り態様を表示装置13の表示領域13aに導出表示させる。
S96の処理の後、又はS94の処理の後、メインCPU71は、当り図柄(大当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM73にセットする(S97)。
続いて、メインCPU71は、大入賞口開放回数関連データをメインRAM73にセットする(S98)。本実施形態に係る大当りの種別は、4Rの大当りと、16Rの大当りの2通りである。メインCPU71は、大当りの種別が4Rの大当りである場合に、大入賞口開放回数関連データとして「4」をセットする。また、大当りの種別が16Rの大当りである場合に、大入賞口開放回数関連データとして「16」をセットする。
S98の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄決定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理(図23参照)に移す。
S91の処理において、大当り判定処理の結果が大当りではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、ハズレ図柄のデータをセットし、ハズレ図柄のコマンドをメインRAM73にセットする(S99)。
S99の処理において、メインCPU71は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM73の所定領域にセットする。そして、変動している特別図柄が第1特別図柄か第2特別図柄かに応じて、ハズレ図柄のデータを第1特別図柄表示装置62a又は第2特別図柄表示装置62bに供給する。
ハズレ図柄のデータが第1特別図柄表示装置62aに供給されると、第1特別図柄表示装置62aは、第1特別図柄を変動表示させて、ハズレ図柄のデータに基づく態様で第1特別図柄を停止表示させる。また、ハズレ図柄のデータが第2特別図柄表示装置62bに供給されると、第2特別図柄表示装置62bは、第2特別図柄を変動表示させて、ハズレ図柄のデータに基づく態様で第2特別図柄を停止表示させる。
また、メインRAM73の所定領域にセットされたハズレ図柄のコマンドは、特別図柄指定コマンドとして、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。これにより、副制御回路200は、識別図柄のハズレ態様を表示装置13の表示領域13aに導出表示させる。
S99の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄決定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理(図23参照)に移す。
[特別図柄変動時間管理処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS43において行われる特別図柄変動時間管理処理について、図26を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値である「01H」であるか否かを判別する(S111)。制御状態フラグが「01H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S111の処理において、制御状態フラグが「01H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S112)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた変動時間を消化したか否かを判別する。
S112の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、第1タイマにセットされた変動時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
一方、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、第1タイマにセットされた変動時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットする(S113)。
次に、メインCPU71は、図柄停止コマンドをメインRAM73にセットする(S114)。メインRAM73にセットされた図柄停止コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。副制御回路200は、図柄停止コマンドを受信すると、特別図柄が停止されることを認識する。
次に、メインCPU71は、変動開始待ち時間(例えば、10msec)を第1タイマにセットする(S115)。変動開始待ち時間は、特別図柄の変動表示を終了してから次の特別図柄の変動表示を開始するまでの待ち時間である。
[特別図柄表示時間管理処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS44において行われる特別図柄表示時間管理処理について、図27を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値である「02H」であるか否かを判別する(S121)。制御状態フラグが「02H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S121の処理において、制御状態フラグが「02H」であると判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S122)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化したか否かを判別する。
S122の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、特別ゲームが大当りであるか否かを判別する(S123)。特別ゲームが大当りではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S123の処理において、特別ゲームが大当りである(YES)と判別したとき、メインCPU71は、遊技状態フラグをクリアする(S124)。大当り遊技状態では、普図確率及び特図確率が低い状態にする。そのため、第1確変遊技状態フラグ、第2確変遊技状態フラグ、時短遊技状態フラグをオフする。なお、大当り遊技状態フラグを設けて、大当り遊技状態フラグをオンするようにしてもよい。
S124の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S122の処理において、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、特別ゲームが大当りであるか否かを判別する(S125)。特別ゲームが大当りではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S126)。
S126の処理において、時短回数カウンタの値は「0」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、時短回数カウンタの値を1減算する(S127)。続いて、メインCPU71は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S128)。
S128の処理において、時短回数カウンタの値は「0」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、時短回数フラグをクリアする(S129)。そして、メインCPU71は、時短カウンタ終了コマンドをメインRAM73にセットする(S130)。メインRAM73にセットされた時短カウンタ終了コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。時短カウンタ終了コマンドを受信した副制御回路200は、転落が当選したときに通常遊技状態に移行することを認識する。
S125の処理において、特別ゲームが大当りである(YES)と判別したとき、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理を示す値である「03H」を制御状態フラグにセットする(S131)。
次に、メインCPU71は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する当り開始インターバル時間(例えば、300msec)を第1タイマにセットする(S132)。続いて、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタの値として、「FFH」をメインRAM73にセットする(S133)。
次に、メインCPU71は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM73にセットする(S134)。メインRAM73にセットされた特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。特別図柄演出停止コマンドを受信した副制御回路200は、特別図柄演出の停止を認識する。
続いて、メインCPU71は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始コマンドをメインRAM73にセットする(S135)。メインRAM73にセットされた大当り開始コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。大当り開始コマンドを受信した副制御回路200は、大当り遊技の開始を認識する。
S135の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S126の処理で時短回数カウンタの値は「0」である(YES)と判別したとき、S128の処理で時短回数カウンタの値は「0」ではない(NO)と判別したとき、S130の処理の後、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S136)。
次に、メインCPU71は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM73にセットする(S137)。S137の処理を終えると、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[当り開始インターバル管理処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS45において行われる当り開始インターバル管理処理について、図28を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値である「03H」であるか否かを判別する(S151)。制御状態フラグが「03H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S151の処理において、制御状態フラグが「03H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S152)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた当り開始インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S152の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、当り開始インターバル時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
一方、S152の処理において、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、当り開始インターバル時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタ上限値をメインRAM73にセットする(S153)。
S153の処理における上限値は、特別図柄決定処理(図25参照)のS98の処理においてメインRAM73にセットした大入賞口開放回数関連データである。すなわち、S153処理において、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタ上限値として「4」又は「16」をセットする。
なお、大入賞口開放回数カウンタの値は、ラウンド数と同義である。
本実施形態によれば、図柄停止表示後(図26のS114)に大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする(図28のS153)処理順になっている。しかし、本発明に係る大入賞口開放回数カウンタ上限値のセットは、特別図柄決定処理(図23のS71)において抽選の結果が大当りの場合に、その次の処理で行ってもよい。
次に、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する(S154)。上述したように、特別図柄表示時間管理処理(図27参照)のS133の処理において、大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」が設定されている。そのため、S153の処理を行うと、大入賞口開放回数カウンタの値は、「0」になる。本実施形態では、大当りの最初のラウンド(1ラウンド目)には、大入賞口開放回数カウンタの値として「0」を対応させて、ラウンド数の管理を行う。
仮に、最初から大入賞口開放回数カウンタの値に「0」がセットされている場合は、1ラウンド目の開放処理の後に、ラウンド数が最終ラウンド(N−1)か否かを判定する。そして、最終ラウンド数がN−1ではない場合に、ラウンド間インターバル処理を行い、大入賞口開放回数カウンタに1を加算して、2ラウンド目以降の開放処理を行う。このような処理を、最終ラウンド数がN−1になるまで繰り返す。すなわち、1ラウンド目の開放処理だけ別に行う必要がある。
これに対し、大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」を設定している場合は、当り開始インターバル管理処理まで大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」が設定されている。したがって、実際のラウンド数の管理には初期値(FFH)が関与しないようになる。その結果、大当りの種別に関わらず1ラウンド目からNラウンド目までの開放処理を1つの処理に集約させることが可能となり、メインROM72の使用領域を削減することができる。
S154の処理の後、メインCPU71は、大当り図柄の種類に応じたラウンド毎の第1,第2大入賞口53,54の開閉パターンをセットする(S155)。続いて、メインCPU71は、大入賞口開放中表示コマンドデータをメインRAM73にセットする(S156)。メインRAM73にセットされた大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に大入賞口開放中表示コマンドとして送信される。
次に、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする(S157)。続いて、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口入賞カウンタをクリアする(S158)。そして、メインCPU71は、大入賞口開放時間(例えば、300000msec)を第1タイマにセットする(S159)。
次に、メインCPU71は、第1大入賞口作動中信号をセットする(S160)。第1大入賞口作動中信号は、第1大入賞口53が開放中であることを示すデータである。この処理において、メインCPU71は、第1大入賞口53を開放させるために、メインROM72から読み出されたデータに基づいて、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。このように更新された変数は、ポート出力処理(図21のS33)により、第1大入賞口53に係るソレノイドアクチュエータを駆動して第1大入賞口53を開放状態にする。
S160の処理を終えると、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS46において行われる大入賞口再開放前待ち時間管理処理について、図29を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値である「05H」であるか否かを判別する(S171)。制御状態フラグが「05H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S171の処理において、制御状態フラグが「05H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S172)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされたラウンド間インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S172の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、ラウンド間インターバル時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
一方、S172の処理において、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、ラウンド間インターバル時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する(S173)。
次に、メインCPU71は、大入賞口開放中表示コマンドデータをメインRAM73にセットする(S174)。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、2ラウンド目以降を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に大入賞口開放中表示コマンドとして送信される。この大入賞口開放中表示コマンドには、サブCPU201に対してラウンドカウンタに1加算する旨の指示が含まれている。
続いて、メインCPU71は、大入賞口開放処理を示す値である「04H」を制御状態フラグにセットする(S175)。そして、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口入賞カウンタをクリアする(S176)。
次に、メインCPU71は、大入賞口開放時間(例えば、300000msec)を第1タイマにセットする(S177)。その後、メインCPU71は、監視対象の大入賞口作動中信号(第1大入賞口作動中信号又は第2大入賞口作動中信号)をメインRAM73にセットする(S178)。本実施形態では、奇数ラウンドにおける開放対象の大入賞口が第1大入賞口53であり、偶数ラウンドにおける開放対象の大入賞口が第2大入賞口54である。
S178の処理を終えると、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[大入賞口開放処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS47において行われる大入賞口開放処理について、図30を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値である「04H」であるか否かを判別する(S191)。制御状態フラグが「04H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、大入賞口開放処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S191の処理において、制御状態フラグが「04H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、大入賞口カウンタが「10」以上であるか否かを判別する(S192)。大入賞口カウンタが「10」以上ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じて大入賞口開閉処理を行う(S193)。
S193の処理において、メインCPU71は、当り開始インターバル管理処理(図28参照)のS155でセットしたラウンド毎の開閉パターンに応じて第1大入賞口53及び第2大入賞口54を開閉させる。具体的には、ラウンド毎の開閉パターンに応じて、ラウンド間インターバル時間を待って第1大入賞口53及び第2大入賞口54を交互に閉じて開けるという処理を繰り返す。この第1大入賞口53及び第2大入賞口54の動作については、後で図47を参照して説明する。
次に、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S194)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた大入賞口開放時間を消化したか否かを判別する。
S194の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、大入賞口開放時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、大入賞口開放処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S194の処理で第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、大入賞口開放時間を消化したと判別したとき、又はS192の処理で大入賞口カウンタが「10」以上である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマをクリアする(S195)。そして、メインCPU71は、大入賞口閉鎖データをセットする(S196)。
S196の処理において、メインCPU71は、開放中の大入賞口を閉鎖させるために、メインROM72から読み出されたデータに基づいて、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。このように更新された変数は、ポート出力処理(図21のS33)により、開放中の大入賞口に係るソレノイドアクチュエータを駆動して、開放中の大入賞口を閉鎖状態にする。
次に、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判別する(S197)。大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、ラウンド間インターバル時間(例えば、50msec)を第1タイマにセットする(S198)。
続いて、メインCPU71は、閉鎖した大入賞口に対する残留監視時間(例えば、1000msec)を第2タイマにセットする(S199)。この処理においてセットした第2タイマの値は、システムタイマ割り込み処理(図33参照)において減算される。
次に、メインCPU71は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値である「05H」を制御状態フラグにセットする(S200)。
その後、メインCPU71は、ラウンド間表示コマンドデータをメインRAM73にセットする(S201)。メインRAM73にセットしたラウンド間表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201にラウンド間表示コマンドとして送信される。
S201の処理を終えると、メインCPU71は、大入賞口開放処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S197の処理で大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、閉鎖した大入賞口に対する残留監視時間(例えば、1000msec)を第2タイマにセットする(S202)。大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上である場合は、大当り遊技の最終ラウンド(4ラウンド又は16ラウンド)である。したがって、S202の処理において、閉鎖した大入賞口は、第2大入賞口54である。
次に、メインCPU71は、当り終了インターバル時間(例えば、800msec)を第1タイマにセットする(S203)。続いて、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を示す値である「06H」を制御状態フラグにセットする(S204)。
その後、メインCPU71は、特別図柄当りインターバル終了表示コマンドデータをメインRAM73にセットする(S205)。特別図柄当りインターバル終了表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に特別図柄当りインターバル終了表示コマンドとして送信される。
S205の処理を終えると、メインCPU71は、大入賞口開放処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[当り終了インターバル処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS48において行われる当り終了インターバル処理について、図31を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値である「06H」であるか否かを判別する(S211)。制御状態フラグが「06H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S211の処理において、制御状態フラグが「06H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S212)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた当り終了インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S212の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、当り終了インターバル時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
一方、S212の処理において、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、当り終了インターバル時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S213)。
S213の処理の後、メインCPU71は、当り図柄及び当選時の遊技状態に応じた制御データをメインRAM73にセットする(S214)。この処理において、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグ又は第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。また、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットした場合は、時短回数カウンタに「99」をセットする。
具体的には、大当りの種別が16Rの大当りであった場合に、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。また、大当りの種別が4Rの大当りであって当選時の遊技状態が第1確変遊技状態、第2確変遊技状態、時短遊技状態のいずれかであった場合に、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行される。
一方、大当りの種別が4Rの大当りであって当選時の遊技状態が通常遊技状態であった場合に、メインCPU71は、第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行される。
S214の処理の後、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[特別図柄ゲーム終了処理]
次に、特別図柄制御処理(図22参照)のS49において行われる特別図柄ゲーム終了処理について、図32を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」であるか否かを判別する(S221)。制御状態フラグが「07H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S211の処理において、制御状態フラグが「07H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を示す値である「00H」を制御状態フラグにセットする(S221)。
S214の処理の後、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
[システムタイマ割込処理]
次に、システムタイマ割込処理について、図33を参照して説明する。
メインCPU71は、実行中のメイン処理を中断して、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。
はじめに、メインCPU71は、レジスタの退避を行う(S231)。次に、メインCPU71は、タイマ更新処理を行う(S232)。この処理において、メインCPU71は、第1タイマや第2タイマ等の各種のタイマを更新する。
次に、メインCPU71は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする(S233)。この処理において、メインCPU71は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする。さらに、メインCPU71は、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を主制御回路70の初期リセット回路75に送信する。
初期リセット回路75は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。その後、所定時間(例えば、3100msec)が経過すると、初期リセット回路75は、メインCPU71にシステムリセット信号を送信する。メインCPU71は、この初期リセット回路64からシステムリセット信号を受信すると、システムリセット状態となる。
なお、所定時間は、初期リセット回路75に設けられたウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路75に接続されたコンデンサの容量で決定される。
S233の処理の後、メインCPU71は、乱数更新処理を行う(S234)。この処理において、メインCPU71は、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ、当り判定用カウンタ、転落判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、演出パターン決定用カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠ける。そのため、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、公正さを担保するために2msec毎の決まったタイミングで更新を行う。
S234の処理の後、メインCPU71は、スイッチ入力処理を行う(S235)。この処理において、メインCPU71は、スイッチに入力があったか否か判定する。メインCPU71は、カウントスイッチ104,105、一般入賞口スイッチ112,113等の各種のスイッチから送信された検知信号を受信して、各種のスイッチが遊技球を検知した場合に、スイッチに入力があったと判定する。
S235の処理の後、メインCPU71は、レジスタの復帰を行う(S236)。この処理において、メインCPU71は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる。
S236の処理の後、メインCPU71は、システムタイマ割込処理を終了する。
[タイマ更新処理]
次に、システムタイマ割込処理(図33参照)のS232において行われるタイマ更新処理について、図34を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、システムタイマ監視タイマの値を1加算する(S241)。システムタイマ監視タイマは、システムタイマ割込処理の実行(起動)回数を計数するためのタイマである。本実施の形態では、システムタイマ割込処理の実行(起動)回数が所定の条件(3回)に達すると、所定の処理(特別図柄制御処理等)を実行させる。
次に、メインCPU71は、第1タイマの値を1減算する(S242)。この処理において、メインCPU71は、第1タイマにいずれかの値がセットされている場合に、その値を1減算する。続いて、メインCPU71は、第2タイマの値を1減算する(S243)。この処理において、メインCPU71は、第2タイマにいずれかの値がセットされている場合に、その値を1減算する。
次に、メインCPU71は、第2タイマの値は「0」であるか否かを判別する(S244)。つまり、メインCPU71は、残留監視時間を消化したか否かを判別する。S244の処理において、第2タイマの値は「0」ではない(NO)、つまり、残留監視時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、タイマ更新処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図33参照)に移す。
S244の処理において、第2タイマの値は「0」である(YES)、つまり、残留監視時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、残留球監視処理を終了し、監視対象の大入賞口作動中信号をオフする(S245)。ここで、第2タイマは00H〜07Hのどこでも「0」になる可能性がある。そのため、タイマ割込処理にて一括で処理することで00H〜07Hの各処理において判定する必要が無くなり、制御負担を少なくすることが可能となる。
S245の処理の後、メインCPU71は、タイマ更新処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図33参照)に移す。
[スイッチ入力処理]
次に、システムタイマ割込処理(図33参照)のS235において行われるスイッチ入力処理について、図35を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、賞球関連スイッチチェック処理を行う(S251)。この処理において、メインCPU71は、カウントスイッチ104,105、一般入賞口スイッチ112,113、第1始動口スイッチ116、第2始動口スイッチ117の入力があったか否かを判別する。言い換えれば、カウントスイッチ104,105、一般入賞口スイッチ112,113、第1始動口スイッチ116、第2始動口スイッチ117が遊技球を検知したか否かを判別する。
そして、メインCPU71は、カウントスイッチ104,105の入力があったと判定した場合に、大入賞口カウンタの値に1加算する。また、一般入賞口スイッチ112,113の入力があったと判定した場合に、一般入賞口カウンタの値に1加算する。また、第1始動口スイッチ116、第2始動口スイッチ117の入力があったと判定した場合に、始動口カウンタの値に1加算する。
S251の処理の後、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う(S252)。この特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。続いて、メインCPU71は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う(S253)。
S253の処理において、メインCPU71は、通過ゲートスイッチ114の入力があったか否か、言い換えれば通過ゲートスイッチ114が遊技球を検知したか否かを判別する。この処理で通過ゲートスイッチ114の入力があったと判別したとき、メインCPU71は、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判別し、上限であると判定した場合に普通図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
一方、保留個数が上限ではないと判別したとき、メインCPU71は、普通図柄ゲームの当り判定用カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出する。そして、抽出した当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値をメインRAM73の普通図柄記憶領域に格納する。
S253の処理の後、メインCPU71は、異常関連スイッチチェック処理を行う(S254)。この処理において、メインCPU71は、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示しているか否かを判別する。
異常関連スイッチとしては、例えば、ガラスドア4の開閉スイッチを挙げることができる。メインCPU71は、ガラスドア4の開閉スイッチによってガラスドア4が開放されていることが検知された場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。
また、異常関連スイッチの別の例としては、カウントスイッチ104,105を挙げることができる。メインCPU71は、第1大入賞口作動中信号がOFFのときにカウントスイッチ104の入力があった場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。また、第2大入賞口作動中信号がOFFのときにカウントスイッチ105の入力があった場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。
異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別したとき、メインCPU71は、異常を報知するための処理を行う。一方、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していないと判別したとき、メインCPU71は、異常関連スイッチチェック処理を終了する。
S254の処理の後、メインCPU71は、スイッチ入力処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図33参照)に移す。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
次に、スイッチ入力処理(図35参照)のS252において行われる特別図柄関連スイッチチェック処理について、図36を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、第1始動口44への特別図柄始動入賞が検出されたか否かを判別する(S261)。つまり、メインCPU71は、第1始動口スイッチ116の入力があったか否かを判別する。
S261の処理において、第1始動口44への特別図柄始動入賞が検出された、つまり、第1始動口スイッチ116の入力があったと判別したとき、メインCPU71は、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判別する(S262)。第1特別図柄の始動記憶が4以上である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図35参照)に移す。
S262の処理において、第1特別図柄の始動記憶が4以上ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、第1特別図柄の始動記憶に1加算する(S263)。続いて、メインCPU71は、各種乱数値取得処理を行う(S264)。
S264の処理において、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、転落判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、メイン側演出選択用乱数値、保留演出選択用乱数値をそれぞれのカウンタから抽出する。そして、抽出した各種乱数値群をメインRAM73の第1特別図柄始動記憶領域に格納する。
本実施形態の第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)を有している。第1特別図柄始動記憶領域(0)に格納された大当り判定用乱数値及び当り図柄決定用乱数値に基づく判定結果は、第1特別図柄表示装置62aによって導出表示される。また、第1,第2特別図柄表示装置62a,62bによる特別図柄の変動中に特別図柄始動入賞が検出されることで抽出された各種乱数値群は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に順に格納される。
S264の処理の後、メインCPU71は、第1特別図柄変動状態データをメインRAM73にセットする(S265)。続いて、メインCPU71は、入賞演出判定処理を行う(S266)。この処理において、メインCPU71は、乱数抽選に基づいて保留演出(先読み演出)を行うか否かを決定する。
次に、メインCPU71は、始動口入賞コマンドをメインRAM73にセットする(S267)。メインRAM73にセットされた始動口入賞コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。始動口入賞コマンドを受信した副制御回路200は、始動口入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識する。ここでの処理は、取得乱数に基づいて大当りか否かを予測判断するものであり、この処理により、始動入賞した遊技球について実際の変動開始よりも前に事前に判定することが可能となっている。なお、実施の大当り判定は、前述のS70の処理で実行する。
始動口入賞コマンドには、S266の処理において入賞演出を行うことを決定した場合の入賞演出の内容(例えば、演出表示される保留球の表示態様を変更する演出)を示すデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出(保留演出)」が可能となる。
S267の処理の後、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図35参照)に移す。
S261の処理において、第1始動口44への特別図柄始動入賞が検出されていない(NO)、つまり、第1始動口スイッチ116の入力が無かったと判別したとき、メインCPU71は、第2始動口45への特別図柄始動入賞が検出されたか否かを判別する(S268)。すなわち、メインCPU71は、第2始動口スイッチ117の入力があったか否かを判別する。
S268の処理において、第2始動口45への特別図柄始動入賞が検出されていない(NO)、つまり、第2始動口スイッチ117の入力が無かったと判別したとき、メインCPU71は、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判別する(S269)。第2特別図柄の始動記憶が4以上である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図35参照)に移す。
S269の処理において、第2特別図柄の始動記憶が4以上ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、第2特別図柄の始動記憶に1加算する(S270)。続いて、メインCPU71は、各種乱数値取得処理を行う(S271)。
S271の処理において、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、転落判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、メイン側演出選択用乱数値、保留演出選択用乱数値をそれぞれのカウンタから抽出する。そして、抽出した各種乱数値群をメインRAM73の第2特別図柄始動記憶領域に格納する。
本実施形態の第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)まで設けられている。第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値及び当り図柄決定用乱数値に基づく判定結果は、第2特別図柄表示装置62bによって導出表示される。また、第1,第2特別図柄表示装置62a,62bによる特別図柄の変動中に第2始動口45への特別図柄始動入賞が検出されることで抽出された各種乱数値群は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に順に格納される。
S271の処理の後、メインCPU71は、第2特別図柄変動状態データをメインRAM73にセットする(S272)。続いて、メインCPU71は、入賞演出判定処理を行う(S273)。この処理において、メインCPU71は、乱数抽選に基づいて保留演出(先読み演出)を行うか否かを決定する。
次に、メインCPU71は、始動口入賞コマンドをメインRAM73にセットする(S274)。メインRAM73にセットされた始動口入賞コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に送信される。始動口入賞コマンドを受信した副制御回路200は、始動口入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識する。
始動口入賞コマンドには、S273の処理において入賞演出を行うことを決定した場合の入賞演出の内容(例えば、演出表示される保留球の表示態様を変更する演出)を示すデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出(保留演出)」が可能となる。
S274の処理の後、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図35参照)に移す。
[入賞演出判定処理]
次に、特別図柄関連スイッチチェック処理(図36参照)のS266,S273において行われる入賞演出判定処理について、図37を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、取得した大当り判定用乱数値が大当りの当選に対応する乱数値であるか否かを判別する(S281)。つまり、メインCPU71は、取得した大当り判定用乱数値が当り判定テーブルで規定された大当り判定値と一致したか否かを判別する。
S281の処理において、大当り判定用乱数値が大当りの当選に対応する乱数値である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(図11参照)を参照して、保留演出を決定する(S282)。この処理において、メインCPU71は、特別図柄関連スイッチチェック処理(図36参照)のS264又はS271で抽出した保留演出選択用乱数値と大当り乱数取得時保留演出選択テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、保留演出を決定する。
S281の処理において、大当り判定用乱数値が大当りの当選に対応する乱数値ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(図12参照)を参照して、保留演出を決定する(S283)。この処理において、メインCPU71は、保留演出選択用乱数値とハズレ乱数取得時保留演出選択テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、保留演出を決定する。
S283の処理の後、又はS282の処理の後、メインCPU71は、取得した転落判定用乱数値が転落の当選に対応する乱数値であるか否かを判別する(S284)。つまり、メインCPU71は、取得した転落判定用乱数値が転落判定テーブルで規定された転落判定値と一致したか否かを判別する。
S284の処理において、転落判定用乱数値が転落の当選に対応する乱数値である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、転落乱数取得時保留演出選択テーブル(図13参照)を参照して、保留演出を決定する(S285)。この処理において、メインCPU71は、保留演出選択用乱数値と転落乱数取得時保留演出選択テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、保留演出を決定する。
次に、メインCPU71は、複数の保留演出が決定されたか否かを判別する(S286)。複数の保留演出が決定された(YES)と判別したとき、メインCPU71は、転落乱数取得時保留演出選択テーブルを参照して決定した保留演出をメインRAM73にセットし、その他に決定された保留演出を破棄する(S287)。すなわち、転落に関わる保留演出は、その他の保留演出よりも優先される。
S287の処理の後、メインCPU71は、入賞演出判定処理を終了し、処理を特別図柄関連スイッチチェック処理(図36参照)に移す。
S284の処理で転落判定用乱数値が転落の当選に対応する乱数値ではない(NO)と判別したとき、又はS286の処理で複数の保留演出が決定されていない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、決定した保留演出をメインRAM73にセットする(S288)。
S288の処理の後、メインCPU71は、入賞演出判定処理を終了し、処理を特別図柄関連スイッチチェック処理(図36参照)に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図38〜図46を参照して、副制御回路200のサブCPU201により実行されるプログラムの内容について説明する。副制御回路200は、主制御回路70から送信された各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。
[サブ制御メイン処理]
まず、サブCPU201の制御によるサブ制御メイン処理について、図38を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、初期化処理を行う(S301)。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203のアクセスを許可し、ワークRAM203の作業領域を初期化する。続いて、サブCPU201は、乱数更新処理を行う(S302)。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶される乱数を更新する。
次に、サブCPU201は、コマンド解析処理を行う(S303)。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203の受信バッファに格納されたコマンドを解析する。その後、サブCPU201は、演出制御処理を行う(S304)。この処理において、サブCPU201は、演出ボタン23を用いた演出の制御を行う。
続いて、サブCPU201は、表示制御処理を行う(S305)。この処理において、サブCPU201は、表示装置13の表示領域13aに表示を行うためのデータを表示制御回路205に送信する。
表示制御回路205におけるVDP(Video Display Processor)は、サブCPU201から供給されたデータに基づいて、識別情報(図柄)のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出す。そして、読み出した各種の画像データを重ね合わせて、表示装置13の表示領域13aに表示させる。
S305の処理の後、サブCPU201は、音・ランプ等制御処理を行う(S306)。この処理において、サブCPU201は、スピーカ11から発生させる音の制御を行う音声制御処理や、ランプ群18の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。
S306の処理の後、サブCPU201は、処理をS302の乱数更新処理に移す。
[コマンド解析処理]
次に、サブ制御メイン処理(図38参照)のS303において行われるコマンド解析処理について、図39を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、コマンドを受信したか否かを判別する(S321)。この処理において、サブCPU201は、受信したコマンドがワークRAM203の受信バッファに記憶されているか否かを判別する。コマンドを受信していない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S321の処理において、コマンドを受信したと判別したとき、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドであるか否かを判別する(S322)。特別図柄演出開始コマンドには、遊技状態、変動パターン、特別図柄、残り時短回数のデータが含まれる。
S322の処理において、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を行う(S323)。特別図柄演出開始コマンド受信時処理については後述する。
S323の処理の後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S322の処理において、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄演出停止コマンドであるか否かを判別する(S324)。特別図柄演出停止コマンドには、遊技状態、特別図柄、1減算された残り時短回数のデータが含まれる。
S324の処理において、受信したコマンドが特別図柄演出停止コマンドである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、特別図柄演出停止コマンド受信時処理を行う(S325)。特別図柄演出停止コマンド受信時処理については後述する。
S325の処理の後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S324の処理において、受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、受信したコマンドが特別図柄当り終了インターバル表示コマンドであるか否かを判別する(S326)。特別図柄当り終了インターバル表示コマンドには、遊技状態、大当りの種別のデータが含まれる。
S326の処理において、受信したコマンドが特別図柄当り終了インターバル表示コマンドである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理を行う(S327)。特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理については後述する。
S327の処理の後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S326の処理において、受信したコマンドが特別図柄当り終了インターバル表示コマンドではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、受信したコマンドが始動口入賞コマンドであるか否かを判別する(S328)。始動口入賞コマンドには、遊技状態、当りの内容(変動パターンは含まない)、保留個数、大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(図11参照)を参照して決定した保留演出の内容のデータが含まれる。
S328の処理において、受信したコマンドが始動口入賞コマンドである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、始動口入賞コマンド受信時処理を行う(S329)。始動口入賞コマンド受信時処理については後述する。
S329の処理の後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S328の処理において、受信したコマンドが始動口入賞コマンドではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、その他受信したコマンドに対応する受信時処理を行う(S330)。
S330の処理の後、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
[特別図柄演出開始コマンド受信時処理]
次に、コマンド解析処理(図39参照)のS323において行われる特別図柄演出開始コマンド受信時処理について、図40を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、サブ演出内容決定テーブル(図14及び図15参照)を参照し、当落、遊技状態、変動回数、変動パターン、サブ側演出選択用乱数値、演出ステージに基づいて、演出内容を決定する(S341)。
次に、サブCPU201は、カウント演出フラグがオンであるか否かを判別する(S342)。カウント演出フラグがオンである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、大当り予告保留からの保留個数に応じて演出内容を決定し、S341の処理で決定した演出内容を変更する(S343)。
カウント演出フラグがオンである場合には、保留演出として大当りの予告(示唆)が行われている。そして、大当りの予告をしている保留よりも前の保留が2個以上ある。S343の処理において決定される演出内容は、大当りの予告をしている保留と、その保留よりも前の2つ以上の保留に係る特別図柄ゲームを行う際に、表示装置13と演出用7セグカウンタ57を用いてカウントアップ(又はカウントダウン)を模した表示を行うカウント演出である。
このカウント演出については、後で図57を参照して説明する。
S342の処理において、カウント演出フラグがオンではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技状態が第1確変遊技状態であるか否かを判別する(S344)。遊技状態が第1確変遊技状態である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、遊技(変動)回数が33回目であるか否かを判別する(S345)。
S345の処理において、遊技回数が33回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブルを参照して34G目からの演出状態を決定する(S346)。
S345の処理において、遊技回数が33回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数が66回目であるか否かを判別する(S347)。遊技回数が66回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルを参照して67G目からの演出状態を決定する(S348)。
S348の処理において、遊技回数が66回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数が99回目であるか否かを判別する(S349)。遊技回数が99回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、現在の遊技状態に応じて100G目からの演出状態を決定する(S350)。
S350の処理を行う際の遊技状態が第1確変遊技状態(転落していない)である場合には、サブCPU201は、演出状態として特別演出状態を決定する。特別演出状態は、第1確変遊技状態が継続していることを示唆或いは報知する演出状態である。
一方、S350の処理を行う際の遊技状態が時短遊技状態(転落している)である場合には、サブCPU201は、演出状態として通常演出状態を決定する。通常演出状態は、通常遊技状態中に行われる演出状態である。
S343の処理の後、S344の処理で遊技状態が第1確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、S346の処理の後、S348の処理の後、S349の処理で遊技回数が99回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、その他の演出を決定する(S351)。その他の演出としては、例えば、スピーカ11から発生させる音の演出や、ランプ群18を発光させる演出等が挙げられる。
S351の処理の後、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[特別図柄演出停止コマンド受信時処理]
次に、コマンド解析処理(図39参照)のS325において行われる特別図柄演出停止コマンド受信時処理について、図41を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、遊技状態が第1確変遊技状態であるか否かを判別する(S361)遊技状態が第1確変遊技状態である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数が33回、66回、99回のいずれかであるか否かを判別する(S362)。
S362の処理において、遊技回数が33回、66回、99回のいずれかである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理(図40参照)で決定した移行先の演出ステージをセットする(S363)。
S361の処理で遊技状態が第1確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、S362の処理で遊技回数が33回、66回、99回のいずれでもない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、カウント演出フラグがオンであるか否かを判別する(S364)。
S364の処理において、カウント演出フラグがオンである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、今回の変動がカウント演出における結果表示を行う変動であったか否かを判別する(S365)。今回の変動がカウント演出における結果表示を行う変動であった(YES)と判別したとき、サブCPU201は、カウント演出フラグをオフにする(S366)。すなわち、サブCPU201は、カウント演出が終了した場合に、カウント演出フラグをオフにする。
S363の処理の後、S364の処理でカウント演出フラグがオンではない(NO)と判別したとき、S365の処理で今回の変動がカウント演出における結果表示を行う変動ではなかった(NO)と判別したとき、S366の処理の後、サブCPU201は、その他の演出を決定する(S367)。その他の演出としては、例えば、スピーカ11から発生させる音の演出や、ランプ群18を発光させる演出等が挙げられる。
S367の処理の後、サブCPU201は、特別図柄演出停止コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理]
次に、コマンド解析処理(図39参照)のS327において行われる特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理について、図42を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、大当りの種別及び大当り図柄に基づいて、演出状態の移行先を決定し、演出モード移行フラグをオンする(S381)。続いて、サブCPU201は、遊技状態が第1確変遊技状態であるか否かを判別する(S382)。遊技状態が第1確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
S382の処理において、遊技状態が第1確変遊技状態である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数カウントフラグをオンする(S383)。これにより、サブCPU201は、第1確変遊技状態中の遊技回数を把握することができる。
S383の処理の後、サブCPU201は、特別図柄当り終了インターバル表示コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[始動口入賞コマンド受信時処理]
次に、コマンド解析処理(図39参照)のS329において行われる始動口入賞コマンド受信時処理について、図43を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、サブ保留演出選択テーブルを参照し、演出ステージ、メイン決定演出内容及びサブ演出内容決定乱数値に基づいて、サブ演出内容を決定する(S401)。メイン決定演出内容は、入賞演出判定処理(図37参照)において決定した演出である。
次に、サブCPU201は、演出ステージが第1確変専用ステージ、第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージであるか否かを判別する(S402)。本実施形態では、第1確変専用ステージ、第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージが実行されている場合にカウント演出を行う。そのため、サブCPU201は、演出ステージが第1確変専用ステージ、第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージであるか否かを判別する。
S402の処理において、演出ステージが第1確変専用ステージ、第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、メイン決定演出内容として大当り予告演出が決定されているか否かを判別する(S403)。本実施形態では、メイン決定演出内容として大当り予告演出が決定されている、すなわち、保留表示の色を変更する演出が決定されている場合に、カウント演出を行う。そのため、サブCPU201は、メイン決定演出内容として大当り予告演出が決定されているか否かを判別する。
S403の処理において、メイン決定演出内容として大当り予告演出が決定されている(YES)と判別したとき、サブCPU201は、大当り予告演出の対象となる保留(大当り予告保留)よりも先に実行される保留が2つ以上あるか否かを判別する(S404)。本実施形態では、大当り予告保留よりも先に実行される2つ以上の保留に基づく特別図柄ゲームに対応させてカウント演出を行う。そのため、サブCPU201は、大当り予告保留よりも先に実行される保留が2つ以上あるか否かを判別する。
S404の処理において、大当り予告保留よりも先に実行される保留が2つ以上ある(YES)と判別したとき、サブCPU201は、大当り予告保留よりも先に実行される少なくとも2つの保留に基づく特別図柄ゲームの変動パターンが短縮変動Bを示すものであるか否かを判別する(S405)。
本実施形態では、大当り予告保留よりも先に実行される2つ以上の保留に基づく特別図柄ゲームの変動パターンが短縮変動Bを示すものである場合にカウント演出を行う。そのため、サブCPU201は、大当り予告保留よりも先に実行される2つ以上の保留に基づく特別図柄ゲームの変動パターンが短縮変動Bを示すものであるか否かを判別する。
S405の処理において、大当り予告保留よりも先に実行される少なくとも2つの保留に基づく特別図柄ゲームの変動パターンが短縮変動Bを示すものである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、カウント演出フラグをオンする(S406)。カウント演出フラグがオンである場合は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理(図40参照)のS343の処理において、演出内容がカウント演出に変更される。
S402の処理で演出ステージが第1確変専用ステージ又は第2確変専用ステージではない(NO)と判別したとき、S403の処理でメイン決定演出内容として大当り予告演出が決定されていない(NO)と判別したとき、S404の処理で大当り予告保留よりも先に実行される保留が2つ以上無い(NO)と判別したとき、S405の処理で大当り予告保留よりも先に実行される少なくとも2つの保留に基づく特別図柄ゲームの変動パターンが短縮変動Bを示すものではない(NO)と判別したとき、又はS406の処理の後、サブCPU201は、その他の演出処理を行う(S407)。
S407の処理の後、サブCPU201は、始動口入賞コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[演出制御処理]
次に、サブ制御メイン処理(図38参照)のS304において行われる演出制御処理について、図44を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、現在の演出がミニゲーム実行時のサブ演出内容であるか否かを判別する(S421)。本実施形態では、少なくとも第1確変遊技状態中の33G目、66G目、99G目にミニゲームを実行する。したがって、ミニゲーム実行時サブ演出内容は、第1確変遊技状態中の33G目、66G目、99G目に対応するサブ演出内容を含む。
また、サブCPU201は、第1確変遊技状態中の33G、66G、99G中の所定期間にスイッチ検出有効期間フラグをオンする。所定期間としては、例えば、第1確変遊技状態中の33G、66G、99Gの変動開始から30000msec経過してから50000msecまでの20000msecとする。
S421の処理において、現在の演出がミニゲーム実行時のサブ演出内容ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、演出制御処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
一方、S421の処理において、現在の演出がミニゲーム実行時のサブ演出内容である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、演出ボタンスイッチ118の検出があったか否かを判別する(S422)。
S422の処理において、演出ボタンスイッチ118の検出があった(YES)と判別したとき、サブCPU201は、スイッチ検出有効期間フラグがオンであるか否かを判別する(S423)。スイッチ検出有効期間フラグがオンではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、演出制御処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S423の処理において、スイッチ検出有効期間フラグがオンである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、演出ボタン押下時演出実行処理を行う(S424)。本実施形態の演出ボタン押下時演出は、演出用7セグカウンタ57が点灯する演出である。この演出ボタン押下時演出については、後で図48及び図49を参照して説明する。
次に、サブCPU201は、すべての操作が終了したか否かを判別する(S425)。この処理において、サブCPU201は、演出(ジャッジメント)の結果が演出用7セグカウンタ57に表示された場合に、すべての操作が終了したと判別する。
S425の処理において、すべての操作が終了した(YES)と判別したとき、サブCPU201は、スイッチ検出有効期間フラグをオフする(S426)。この処理の後、サブCPU201は、演出制御処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S422の処理で演出ボタンスイッチ118の検出が無かった(NO)と判別したとき、又はS425の処理ですべての操作が終了していない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、スイッチ検出有効期間が終了であるか否かを判別する(S427)。スイッチ検出有効期間が終了ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、演出制御処理を終了し、処理をサブ制御メイン処理(図38参照)に移す。
S425の処理において、スイッチ検出有効期間が終了である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、スイッチ検出有効期間フラグをオフする(S428)。続いて、サブCPU201は、第1確変状態専用ステージBをワークRAM203にセットする(S429)。
本実施形態では、遊技者が演出ボタン23を用いた演出(ミニゲーム)を無視したときに、演出ステージを強制的に第1確変状態専用ステージBに変更する。第1確変状態専用ステージBは、確変遊技状態からの転落を示唆している。したがって、遊技者が演出ボタン23を用いた演出(ミニゲーム)を無視すると、不利な遊技状態になったように見せることができる。なお、実際の確変状態の転落は、転落抽選によって決定する。
本実施形態では、遊技者が演出ボタン23を用いた演出を無視したときに、演出ステージを強制的に第1確変状態専用ステージBに変更したが、実際に転落を決定する処理を行ってもよい。また、本発明の遊技機としては、遊技者が演出ボタン23を用いた演出を無視したときに、遊技状態を、通常遊技状態よりも特図確率を低くした遊技状態に移行する構成としてもよい。
S429の処理の後、サブCPU201は、始動口入賞コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[タイマ割込処理]
次に、タイマ割込処理について、図45を参照して説明する。
サブCPU201は、実行中のサブメイン処理を中断して、タイマ割込処理を実行する場合がある。
はじめに、サブCPU201は、レジスタを退避させる(S441)。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる。次に、サブCPU201は、タイマ更新処理を行う(S442)。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されるラウンド演出等のタイマを更新する。
次に、サブCPU201は、演出ボタンスイッチ入力検出処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出ボタン23の操作による演出ボタンスイッチ118への入力の有無を検出する。なお、この演出ボタンスイッチ入力検出処理は、タイマ割込処理において実行しているが、他の割込処理で実行してよい。
次に、サブCPU201は、レジスタを復帰させる(S444)。この処理において、サブCPU201は、ステップS411の処理で退避した値を各レジスタに復帰させる。この処理の後、サブCPU201は、タイマ割込処理を終了する。
[コマンド割込処理]
次に、コマンド割込処理について、図45を参照して説明する。
サブCPU201は、実行中のサブメイン処理を中断して、コマンド割込処理を実行する場合がある。
はじめに、サブCPU201は、レジスタを退避させる(S451)。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる。次に、サブCPU201は、受信コマンドをバッファに格納する(S452)。
次に、サブCPU201は、レジスタを復帰させる(S453)。この処理において、サブCPU201は、ステップS451の処理で退避した値を各レジスタに復帰させる(S453)。この処理の後、サブCPU201は、コマンド割込処理を終了する。
<大入賞口の動作>
次に、第1大入賞口53及び第2大入賞口54の動作について、図47を参照して説明する。
図47は、第1大入賞口53及び第2大入賞口54の動作に係るタイムチャートである。
特別図柄表示装置62(図5参照)によって大当り図柄が停止表示されると、図47に示すように、当り開始インターバル時間(300msec)を経過してから第1大入賞口53が開放状態になる。当り開始インターバル時間と、第1大入賞口53の開放時間(大入賞口開放時間)は、第1タイマによって管理される。
第1大入賞口53が開放状態になると、第1大入賞口作動中信号がセット(オン)される。第1大入賞口作動中信号は、第1大入賞口53が開放中であることを示すデータであり、カウントスイッチ104による遊技球の計数は、第1大入賞口作動中信号がONであるときに有効になる。
その後、第1大入賞口53が閉鎖状態になると、ラウンド間インターバル時間(50msec)を経過してから第2大入賞口54が開放状態になる。ラウンド間インターバル時間は、第1タイマによって管理される。
また、第1大入賞口53が閉鎖状態になっても、第1大入賞口作動中信号のオンは、残留球監視時間(1000msec)が経過するまで維持される。これは、第1大入賞口53が閉鎖状態になってから所定の時間が経過するまで、カウントスイッチ104による遊技球の計数を有効にするためである。
これにより、第1大入賞口53が閉鎖状態になったときに計数されていない遊技球を、第1大入賞口53が閉鎖状態になってから計数することができ、第1大入賞口53に入賞した遊技球を正確に計数することができる。残留球監視時間は、第2タイマによって管理される。
本実施形態では、ラウンド間インターバル時間を第1タイマによって管理し、残留球監視時間を第2タイマによって管理する。そのため、残留球監視時間を経過していなくても、ラウンド間インターバル時間が経過していれば、第2大入賞口54を開放状態にすることができる。
したがって、第1大入賞口53が閉鎖状態になってから第2大入賞口54を開放状態にするまでの時間と、第2大入賞口54が閉鎖状態になってから第1大入賞口53を開放状態にするまでの時間を短くすることができる。すなわち、第1大入賞口53及び第2大入賞口54が閉鎖状態になっている時間を、ラウンド間インターバル時間(50msec)のみにすることができる。
ラウンド間インターバル時間は、第1大入賞口53が閉鎖状態になるときに第1大入賞口53の直上にある遊技球が自由落下によって移動しても、次に開放されることとなる開放状態の第2大入賞口54の上方に位置するような時間が望ましい。
大当り遊技の最終Rが終了して第2大入賞口54に係る残留球監視時間を経過する前に、次の大当り遊技が開始されると、残留球監視時間の経過中に第1大入賞口53が開放状態になってしまう。その結果、第1大入賞口作動中信号がONされ、大当り遊技が継続していることになってしまう。
そのため、残留球監視時間は、大当り遊技が終了してから(第2大入賞口54が閉鎖状態になってから)、次の大当り遊技が開始される(第1大入賞口53が開放状態になる)までの最短時間よりも短くすることが望ましい。
ところで、1R目の第1大入賞口53に係る残留球監視時間が経過する前に、第2大入賞口54のカウントスイッチで10個の遊技球をカウントする場合がある。この場合に、第1タイマによってラウンド間インターバル時間を管理するため、第2タイマは、1R目の第1大入賞口53に係る残留球監視時間が経過する前に、2R目の第2大入賞口54に係る残留球監視時間を管理しなければならなくなる。そのため、1R目の第1大入賞口53に係る第1大入賞口作動中信号の出力時間が短くなり、1R目の第1大入賞口53に入賞した遊技球が全てカウントされない可能性がある。
このような現象を緩和するには、例えば、タイマを3つ設け、第1大入賞口53に係る残留球監視時間を管理するタイマ(例えば第2タイマ)と、第2大入賞口54に係る残留球監視時間を管理するタイマ(例えば第3タイマ)を別にするとよい。これにより、一方の大入賞口に係る残留球監視時間が経過する前に他方の大入賞口が開放して閉鎖しても、第1タイマで管理されるラウンド間インターバル時間が経過して一方の大入賞口が開放する直前まで、一方の大入賞口に係る大入賞口作動中信号を出力することができる。その結果、一方の大入賞口に入賞した遊技球をカウントするための時間をラウンド間インターバル時間分だけ延ばすことができる。
このとき、第1タイマでラウンド間インターバル時間が管理され、第2タイマで第1大入賞口53に係る残留監視時間が管理され、第3タイマで第2大入賞口54に係る残留監視時間が管理される。そして、大入賞口作動中信号は、第1大入賞口53及び第2大入賞口54の両方が作動中であると出力される。
なお、通常の遊技機では、大入賞口作動中信号を出力していないときに対象となる大入賞口のカウントスイッチにて遊技球が検出されると、エラーが検出されることになる。しかし、このようなエラーを回避するために、大入賞口作動中信号の出力が終了してから所定時間(例えば、3000msec)は、エラーを検出しないようにすることが望ましい。
なお、上述のような現象は、頻繁に起こる現象ではない。例えば、本実施形態を含む通常のパチンコ遊技機における発射装置は、1分間に約100個の遊技球を発射する性能を有しており、1個の遊技球を発射するために必要な時間は約600msecである。遊技者が遊技球を発射し続けた状態において、遊技領域12a上には通常5個程度の遊技球が自重により落下しながら位置している。仮に、その5個の遊技球が全て開放状態の大入賞口に入賞するとしても、入賞可能な残り5個の遊技球を発射するには、約3000msecを要することになる。したがって、残留球監視時間を1000msecに設定した場合は、一方の大入賞口に係る残留球監視時間が経過する前に他方の大入賞口が開放して閉鎖することは極めて少ないと考えられる。
<演出ボタン押下時演出>
次に、演出ボタン押下時演出について、図48及び図49を参照して説明する。
図48は、第1確変遊技状態中の33G,66G目に行われる演出ボタン押下時演出例を示す説明図である。図49は、第1確変遊技状態中の99G目に行われる演出ボタン押下時演出例を示す説明図である。
[33G,66G目の演出ボタン押下時演出例]
第1確変遊技状態中の33G,66G目は、表示装置13の表示領域13aにジャッジメント画像を表示して、34G,67G目以降の演出ステージについて報知する演出を行う。また、この演出と同時に演出ボタン押下時演出が行われる。
演出ボタン押下時演出は、遊技者が演出ボタン23を押下(連打)することにより演出用7セグカウンタ57の一部が順々に点灯していく演出である。この演出用7セグカウンタ57の一部を点灯させるタイミングは、演出ボタン23の押下を所定回数行ったときとする。つまり、演出ボタン23を所定回数押下する毎に、演出用7セグカウンタ57の表示態様が変化する。
34G,67G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージAになる場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57に「32」が表示される。第1確変専用ステージAは、第1確変遊技状態が継続していることを示唆するステージである。
一方、34G,67G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージBになる場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57が消灯する。第1確変専用ステージBは、第1確変遊技状態が転落していることを示唆するステージである。さらに、第1確変遊技状態中の33G,66G目で大当りに当選した場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57に「77」が表示される。
図48に示すように、演出ボタン押下時演出が開始されたとき、演出用7セグカウンタ57は消灯されている。そして、演出ボタン23を押下(連打)すると、まずは、演出用7セグカウンタ57における「32」と「77」に共通する点灯箇所が順々に点灯される。これにより、演出ボタン押下時演出の途中まで、演出用7セグカウンタ57に「32」又は「77」が表示されることを遊技者に期待させることができる。
そして、「77」の表示まで点灯箇所が残り1つになり、次の点灯で「77」が表示されれば、特別図柄ゲームが大当りになる。一方、「77」の表示とは関係無い点灯箇所であって、「32」を表示するための点灯箇所が点灯されると、特別図柄ゲームがハズレになることが確定する。
その後、演出用7セグカウンタ57における「32」を表示するための点灯箇所が順々に点灯される。そして、「32」の表示まで点灯箇所が残り1つになり、次の点灯で「32」が表示されれば、34G,67G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージAになることが確定する。一方、演出用7セグカウンタ57が消灯されると、34G,67G目以降の演出ステージが第1確変専用ステージBになることが確定する。
[99G目の演出ボタン押下時演出例]
第1確変遊技状態中の99G目は、表示装置13の表示領域13aにジャッジメント画像を表示して、100G目以降の演出ステージについて報知する演出を行う。また、この演出と同時に演出ボタン押下時演出が行われる。
100G目以降の演出ステージが第1確変専用特殊ステージになる場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57に「SP」が表示される。第1確変専用特殊ステージは、第1確変遊技状態が継続していることを示唆する(認識させる)ステージである。
一方、100G目以降の演出ステージが通常ステージになる場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57が消灯する。通常ステージは、通常遊技状態中に実行されるステージである。さらに、第1確変遊技状態中の99G目で大当りに当選した場合は、最終的に演出用7セグカウンタ57に「77」が表示される。
図49に示すように、演出ボタン押下時演出が開始されたとき、演出用7セグカウンタ57は消灯されている。そして、演出ボタン23を押下(連打)すると、まずは、演出用7セグカウンタ57における「SP」と「77」に共通する点灯箇所が順々に点灯される。これにより、演出ボタン押下時演出の途中まで、演出用7セグカウンタ57に「SP」又は「77」が表示されることを遊技者に期待させることができる。
そして、「77」の表示まで点灯箇所が残り1つになり、次の点灯で「77」が表示されれば、特別図柄ゲームが大当りになる。一方、「77」の表示とは関係無い点灯箇所であって、「32」を表示するための点灯箇所が点灯されると、特別図柄ゲームがハズレになることが確定する。
その後、演出用7セグカウンタ57における「SP」を表示するための点灯箇所が順々に点灯される。そして、「SP」の表示まで点灯箇所が残り1つになり、次の点灯で「SP」が表示されれば、100目以降の演出ステージが第1確変専用特殊ステージになることが確定する。一方、演出用7セグカウンタ57が消灯されると、100G目以降の演出ステージが通常ステージになることが確定する。
<保留演出>
次に、保留演出について、図50〜図52を参照して説明する。
図50〜図52は、保留演出の表示例を示す説明図である。
本実施形態では、第1確変遊技状態の100G以降(第1確変専用特殊ステージ)又は第2確変遊技状態(第2確変専用ステージ)において、表示装置13の表示領域13aに表示される保留図柄を用いて保留演出を行う。保留図柄は、第1,第2始動口44,45の遊技球が入賞(特別図柄始動入賞)した場合に追加され、最大8個まで表示される。
図50に示す状態は、5つの保留図柄が表示され、そのうちの2番目の保留図柄が大当り予告の保留図柄(青色)であり、最後の保留図柄が転落予告の保留図柄(デンジャー保留)である場合を示している。図50の点線は、保留図柄が表示されていない部分を示しており、「第1確変モード」は、遊技状態が第1確変遊技状態であることを報知する表示である。
図50に示すように、転落予告の保留図柄は、導火線を有する爆弾を表している。この転落予告の保留図柄における導火線は、対応する特別図柄ゲームが近づく度(図50で左に移動する度に)に短くなる。
図51に示す状態は、図50に示す状態から4つの保留に対応する特別図柄ゲームが消化され、転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが行われている場合を示している。また、特別図柄の変動パターンは、転落変動Bを示す「0BH」に決定されている。
なお、大当り予告の保留図柄は、ハズレ確定時大当り予告演出(ガセ保留変化演出)であり、この保留に対応する特別図柄ゲームの結果がハズレであったこととする。
図51に示すように、転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが行われている場合は、転落予告の保留図柄が表示領域13aの背景になり、導火線が短くなっている。
図52に示す状態は、図51に示す状態から複数の識別図柄の変動が停止された場合を示している。このとき、表示領域13aの背景となっていた爆弾が爆発した場合は、第1確変遊技状態が転落し、「第1確変モード終了」が表示される。この「第1確変モード終了」は、第1確変遊技状態が転落したことを報知する表示である。
図51に示す状態から複数の識別図柄の変動が停止されたとき、表示領域13aの背景となっていた爆弾が不発であった場合は、第1確変遊技状態が維持される。すなわち、図50に示す転落予告をした保留演出は、ガセ転落保留演出(偽物の転落予告)であったことになる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、転落が当選した場合に必ず転落予告の保留演出(転落予告の保留図柄を表示)を行う構成とした。しかし、本発明の遊技機としては、転落予告の保留演出(転落予告の保留図柄を表示)を行わずに、第1確変遊技状態を連絡させる構成であってもよい。
[転落及び大当り時演出の説明]
まず、転落及び大当り時演出について、図53〜図55を参照して説明する。
図53〜図55は、転落及び大当り時演出の表示例を示す説明図である。
本実施の形態では、特別図柄ゲーム毎に転落判定処理(転落抽選)を行う。したがって、第1確変遊技状態及びは第2確変遊技状態の一の特別図柄ゲームにおいて、転落の当選と大当りの当選との両方を決定することがある。
転落判定処理(図23のS69)は、大当り判定処理(図23のS70)よりも前に実行される。転落判定処理において転落が当選したときは、遊技状態が通常遊技状態又は時短遊技状態に移行する。その後、大当り判定処理において大当りが当選する場合は、通常遊技状態中における大当りの当選、又は時短遊技状態中における大当りの当選となる。
大当りの種別は、16Rと、4Rの2通りである。通常遊技状態中(非時短中)に、4Rの大当りが決定され、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第2確変遊技状態に移行する。また、時短遊技状態中(時短中)に、4Rの大当りが決定され、その後、開始された大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第1確変遊技状態に移行する。
一方、転落の当選と大当りの当選が決定した特別図柄ゲームに対応する演出ステージは、第1確変専用ステージ、第1確変専用特殊ステージ、又は第2確変専用ステージである。つまり、一の特別図柄ゲームにおいて、転落の当選と大当りの当選が決定すると、遊技者は、第1又は第2確変遊技状態中(時短中)に大当りが当選したと認識する。しかし、パチンコ遊技機1の主制御回路70による制御処理としては、上述したように、通常遊技状態中(非時短中)に大当りが当選することがある。
そこで、本実施の形態では、一の特別図柄ゲームにおいて、転落の当選と大当りの当選が決定し、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りが決定された場合に、通常遊技状態中の大当りであることを遊技者に認識させる演出を行う。
ここで、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りについて、説明する。第1確変遊技状態の1G〜99G(第1確変専用ステージ)において転落が当選した場合は、遊技状態が時短遊技状態に移行する。したがって、第1確変遊技状態の1G〜99Gにおいて当選する4Rの大当りは、第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りではない。
一方、第1確変遊技状態の100G以降(第1確変専用特殊ステージ)において転落が当選した場合は、遊技状態が通常遊技状態に移行する。したがって、第1確変遊技状態の100G以降において当選する4Rの大当りは、第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りである。また、第2確変遊技状態(第2確変専用ステージ)において転落が当選した場合は、遊技状態が通常遊技状態に移行する。したがって、第2確変遊技状態において当選する4Rの大当りは、第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りである。
第2確変遊技状態に移行する4Rの大当りが決定された場合は、サブ演出内容として一旦転落再変動スーパーリーチが決定される(図15参照)。一旦転落再変動スーパーリーチが実行されると、まず、25000msecを使用し、表示領域13aに転落を報知する画像を表示させる演出が行われる。この演出は、転落変動Bを模した演出(図51及び図52参照)であり、表示領域13aの背景となっていた爆弾が爆発して「第1確変モード終了」が表示される。しかし、表示領域13aに表示する識別図柄は、完全に停止しない。
続いて、図53に示すように、10msecを使用して識別図柄を揺れ変動させる演出が行われる。識別図柄を揺れ変動させる演出に使用する時間は、特別図柄ゲームが終了してから、保留に基づく次の特別図柄ゲームが開始されるまでの時間と略同一にすることが好ましい。すなわち、一旦転落再変動スーパーリーチにおいて、識別図柄を揺れ変動させる演出に使用する時間は、表示領域13aにおける識別図柄の変動が停止されてから、保留に基づく次の識別図柄の変動が開始されるまでの時間と略同一にすることが好ましい。
その後、図54に示すように、40000msecを使用して、識別図柄を再び変動させ、図55に示すように、4Rの大当りの当選に対応する識別図柄を停止表示させる演出が行われる。この演出は、スーパーリーチBに模した演出である。また、この演出中は、「通常モード」が表示される。この「通常モード」は、遊技状態が通常遊技状態であることを報知する表示である。
これにより、実際は一の特別図柄ゲームに対応して行われている演出を、2回分の特別図柄ゲームに対応する演出のように見せることができる。そして、確変遊技状態が転落し、その後、通常遊技状態で大当りになったことを遊技者に認識させることができる。つまり、転落変動Bを模した演出で確変遊技状態が転落したことを遊技者に認識させ、その後のスーパーリーチBに模した演出で通常遊技状態中に大当りになったことを遊技者に認識させることができる。その結果、大当り遊技状態の終了後に、第2確変遊技状態(第2確変専用ステージ)に移行されても、遊技者に矛盾及び不満感を与えないようにすることができる。
[転落及び大当り時演出の実行時間]
次に、転落及び大当り時演出の実行時間について、図56を参照して説明する。
図56は、転落及び大当り時演出と、転落時演出及び大当り時演出が連続して行われる場合を対比するタイムチャートである。
図56に示す演出例1は、転落時演出及び大当り時演出が連続して行われた場合のタイムチャートを示している。具体的には、特別図柄ゲームに対応して転落時演出(転落変動B)が実行され、その後、保留に基づく特別図柄ゲームに対応して大当り時演出(スーパーリーチB)が実行される場合のタイムチャートを示している。
転落変動Bの変動時間は25000msecであり、スーパーリーチBの変動時間は40000msecである。また、転落変動Bが終了してからスーパーリーチBが開始されるまでの変動待ち時間は、10msecである。したがって、転落変動Bが開始されてからスーパーリーチBが終了するまでに要する時間は、65010msecとなる。
一方、演出例2は、転落及び大当り時演出(一旦転落再変動大当り)が行われた場合のタイムチャートを示している。一旦転落再変動大当りの変動時間は、65010msecである。上述したように、一旦転落再変動大当りの演出は、25000msecの転落変動Bを模した演出と、10msecの変動待ち時間を模した識別図柄を揺れ変動させる演出と、40000msecのスーパーリーチBに模した演出から構成されている。
これにより、転落及び大当り時演出を、転落時演出及び大当り時演出が連続して行われ場合に似せることができる。その結果、実際は一の特別図柄ゲームに対応して行われている演出を、2回分の特別図柄ゲームに対応する演出のように違和感なく見せることができる。
<カウント演出>
次に、カウント演出について、図57を参照して説明する。
図57は、カウント演出の表示例を示す説明図である。
図57A〜図57Eは、遊技状態が第1確変遊技状態(第1確変専用ステージ)である場合の表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を示している。
前述したように、カウント演出は、大当りの予告演出が決定された保留と、その保留よりも前の2つ以上の保留に係る特別図柄ゲームの実行中に、表示装置13と演出用7セグカウンタ57を用いてカウントダウンを模した表示を行う演出である。このカウント演出は、本発明の遊技機に係る連続識別情報表示演出の一具体例を示す。
図57Aは、表示領域13aに4つの保留図柄が表示されており、そのうちの最後(4番目)の特別図柄始動入賞によって表示された保留図柄が緑色である状態を示している。緑色の保留図柄に対応する保留は、大当り確定時大当り予告演出が決定された保留であり、大当り図柄として「777」が決定している。そして、大当り予告保留よりも前の3つの保留に係る変動パターンには、短縮変動Bが決定されている。
したがって、カウント演出フラグがオン(図43参照)され、次の特別図柄ゲームから表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を用いたカウント演出が実行される。つまり、次の識別図柄の変動からカウント演出が実行される。
図57Bは、4つの保留のうちの最初(1番目)の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときの表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を示しており、カウント演出が実行されている状態を示す。1番目の保留に係る変動パターンは、短縮変動Bであるため、表示領域13aに表示される識別図柄の変動は、2000msecで停止表示される。このとき、識別図柄は、「747」で停止表示され、演出用7セグカウンタ57は「3」を表示する。
「747」の識別図柄は、「777」が停止表示される4つ前の状態を示している。つまり、本実施形態のカウント演出は、3つ並んだ識別図柄のうちの真ん中の識別図柄を1ずつ増やすことにより、徐々に「777」に近づけて、「777」が停止表示されることを遊技者に期待させる。なお、この例では、大当り予告保留よりも前の3つの保留に係る変動パターンが全て短縮変動Bであるため、「777」が停止表示される4つ前の状態からカウントダウンが始まる。
演出用7セグカウンタ57における「3」の表示は、大当りの図柄が停止表示される可能性のある識別図柄の変動が開始されるまでのゲーム数(以下、「カウントダウン数」という)を示している。したがってカウントダウン数は、識別図柄の変動毎に1ずつ減っていく。なお、この例では、大当り予告保留よりも前の3つの保留に係る変動パターンが全て短縮変動Bであるため、「3」からカウントダウンが始まる。
図57Cは、4つの保留のうちの2番目の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときの表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を示しており、引き続きカウント演出が実行されている状態を示す。2番目の保留に係る変動パターンは、短縮変動Bであるため、表示領域13aに表示される識別図柄の変動は、2000msecで停止表示される。このとき、識別図柄は、「757」で停止表示され、演出用7セグカウンタ57は「2」を表示する。
図57Dは、4つの保留のうちの3番目の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときの表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を示しており、引き続きカウント演出が実行されている状態を示す。3番目の保留に係る変動パターンは、短縮変動Bであるため、表示領域13aに表示される識別図柄の変動は、2000msecで停止表示される。このとき、識別図柄は、「767」で停止表示され、演出用7セグカウンタ57は「1」を表示する。
図57B〜図57Dに示す停止表示の態様は、約2000msec(約2秒)の間隔でテンポ良く行われるため、カウント演出の興趣を高めることができる。また、演出用7セグカウンタ57にカウントダウン数が表示されるため、大当りの図柄が停止表示される可能性のある識別図柄の変動が開始されるまでのゲーム数を遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
図57Eは、4つの保留のうちの最後(4番目)の保留に対応する特別図柄ゲームが行われているときの表示装置13及び演出用7セグカウンタ57を示しており、引き続きカウント演出が実行されている状態を示す。4番目の保留は、大当りが当選しているため、リーチ演出が行われる。
図57Eに示すように、本実施形態では、「787」と「777」の表示が繰り返される。すなわち、3つ並んだ識別図柄のうちの真ん中の識別図柄の「7」と「8」の表示が行き来する。このとき、演出用7セグカウンタ57に「78」を表示し、表示領域13aに表示される真ん中の識別図柄の「7」と「8」の変動に合わせて、演出用7セグカウンタ57の「78」の表示のうちの「7」又は「8」の輝度を変化させることが好ましい。つまり、真ん中の識別図柄の「7」が表示されるときは、演出用7セグカウンタ57の「7」の輝度を高くして、真ん中の識別図柄の「8」が表示されるときは、演出用7セグカウンタ57の「8」の輝度を高くする。そして、真ん中の識別図柄の「7」が導出され、「777」が停止表示される。このとき、演出用7セグカウンタ57には、「77」が表示される。
このようにカウント演出は、4つの保留に対応する特別図柄ゲームが行われているときの表示装置13における識別図柄の変動表示の停止表示態様が大当りを報知する停止表示態様に1つずつ近づいていく。これにより、複数の遊技に亘って行われる連続演出が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
なお、図57に示すカウント演出では、識別図柄の最初の停止表示の態様を、大当りの図柄が停止表示される4つ前の状態とした。しかし、本発明に係るカウント演出としては、識別図柄の最初の停止表示の態様を、大当りの図柄が停止表示される3つ前の状態としてもよく、また、大当りの図柄が停止表示される5つ以上前の状態としてもよい。
また、図57に示すカウント演出では、3つ並んだ識別図柄のうちの真ん中の識別図柄を1ずつ増やす(カウントアップする)ことにより、大当り図柄(「777」)に近づけるようにした。しかし、1ずつ増やす識別図柄は、右端又は左端の識別図柄であってもよい。また、カウント演出において変化させる識別図柄は、1ずつ減らして(カウントダウンして)もよく、ランダムに決定した大当り図柄にならない値であってもよい。さらに、表示領域に13aに表示する識別図柄は、数字に限定されるものではない。
また、本実施形態では、大当り予告演出の決定を、カウント演出を行う条件の1つとした。しかし、本発明のパチンコ遊技機1に係るカウント演出としては、大当り予告演出の決定に関わらす実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では、大当り予告演出が決定された保留に係る変動パターンには、短縮変動Bとは異なる変動時間が規定されている。しかし、本発明のパチンコ遊技機1に係るカウント演出としては、大当り予告演出が決定された保留に係る変動パターンを、短縮変動Bと同じ変動時間が規定されているものにしてもよい。
これにより、カウント演出が開始されてから大当りの図柄(又はハズレの図柄)の停止表示までを、約2000msec(約2秒)の間隔でテンポ良く行うことができる。
本実施形態では、大当り遊技状態への移行が決定されるときの普図確率(時短又は非時短)に応じて、大当り遊技状態が終了してから実行される確変遊技状態が異なる。
つまり、非時短中に4Rの大当りが決定されると、大当り遊技状態が開始され、大当り遊技状態が終了すると、第2確変遊技状態に移行する。そして、第2確変遊技状態中に転落が当選すると、第2確変遊技状態が終了し、時短も終了する。
一方、16Rの大当り又は時短中に4Rの大当りが決定されると、大当り遊技状態が開始され、大当り遊技状態が終了すると、第1確変遊技状態に移行する。第1確変遊技状態が開始されると、転落の当選・非当選に関わらず、少なくとも99G(99回の遊技)が終了するまで時短が継続する。これにより、確変遊技状態の転落を備える遊技性を高めることができる。
また、本実施形態では、第2確変遊技状態中に転落に当選すると、転落に当選したことを表示装置13によって確定的に報知する。つまり、予告なし第2確変遊技状態を終了することは無い。したがって、第2確変遊技状態が終了するときに、遊技者に矛盾を感じさせないようにすることができる。
上述したように、第1確変遊技状態が開始されると、少なくとも99回の遊技が終了するまで時短が継続される。つまり、転落の当選により第1確変遊技状態が終了したとしても、時短が継続される。したがって、遊技者は、第1確変遊技状態が開始されてから少なくとも99回の遊技が終了するまで、転落が当選したか否かを把握できない。これにより、遊技者に確変状態が継続しているという期待感を持たせる遊技を行うことができる。
2.パチンコ遊技機の第2の実施形態
第2の実施形態に係るパチンコ遊技機は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1と同様の構成を有している。第2の実施形態に係るパチンコ遊技機がパチンコ遊技機1と異なるところは、各種のデータテーブル及び保留演出である。そのため、ここでは、各種のテーブル及び保留演出について説明する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
まず、第2の実施形態に係るパチンコ遊技機のメインROM72に記憶されている各種データテーブルの構成について、図58〜図63を参照して説明する。
なお、特別図柄変動パターン決定テーブル(ハズレ用)及び特別図柄変動パターン決定テーブル(当り用)は、第1の実施形態と同様である。
[大当り判定テーブル]
はじめに、大当り判定テーブルについて、図58を参照して説明する。
大当り判定テーブルは、大当り判定処理(図23のS70)を行う場合に参照される。この大当り判定テーブルは、大当り確率と、大当り判定値範囲との関係を規定する。
第1の大当り確率は、遊技状態が通常遊技状態、大当り遊技状態及び時短遊技状態の場合に設定される。すなわち、第1の大当り確率時は、遊技状態が通常遊技状態、大当り遊技状態又は時短遊技状態のときである。第1の大当り確率時の大当り判定値範囲は、0〜233に規定されている。
また、第2の大当り確率は、遊技状態が第1確変遊技状態と第2確変遊技状態の場合に設定される。すなわち、第2の大当り確率時は、第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態のときである。第2の大当り確率時の大当り判定値範囲は、100〜1499に規定されている。
大当り判定値の100〜233は、第1の大当り確率時と第2の大当り確率時において重複している。したがって、大当り判定用乱数値として100〜233のいずれかが抽出された場合は、第1の大当り確率時及び第2の大当り確率時のいずれの場合も、大当りに当選する。
一方、大当り判定用乱数値として0〜99のいずれかが抽出された場合は、第1の大当り確率時に大当りに当選し、第2の大当り確率時には大当りに当選しない(ハズレになる)。また、大当り判定用乱数値として234〜1499のいずれかが抽出された場合は、第2の大当り確率時に大当りに当選し、第1の大当り確率時には大当りに当選しない(ハズレになる)。
[大当り乱数(0〜99)取得時保留演出選択テーブル]
次に、大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルについて、図59を参照して説明する。
大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルは、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に参照される。また、大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が0〜99のいずれかであり、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値が16Rの大当りに対応する特別の大当り図柄を決定する場合に参照される。なお、他の遊技状態であっても他の演出選択テーブルを用いて保留演出を決定するようにしてもよい。
大当り乱数(0〜99)取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
例えば、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が「0」であり、保留演出選択用乱数値として、「51」が抽出された場合は、保留演出の内容として、演出有りAが決定される。
なお、本実施形態では、大当り判定用カウンタから抽出した転落判定用乱数値が0〜99のいずれかであれば、現在の遊技状態で大当りに当選するか否かに関わらず、図柄決定用乱数値に基づいて、当選した場合の大当り図柄を予想する。そして、予想結果が16Rの大当りに対応する大当り図柄であれば、大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルを参照して演出内容(保留演出の有無)を決定する。
[大当り乱数(100〜233)取得時保留演出選択テーブル]
次に、大当り乱数取得時(100〜233)保留演出選択テーブルについて、図60を参照して説明する。
大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルは、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に参照される。また、大当り乱数取得時(100〜233)保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が100〜233のいずれかであり、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値が16Rの大当りに対応する特別の大当り図柄を決定する場合に参照される。
大当り乱数(100〜233)取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
例えば、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が「100」であり、保留演出選択用乱数値として、「51」が抽出された場合は、保留演出の内容として、演出有りBが決定される。
なお、本実施形態では、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が100〜233のいずれかであれば、図柄決定用乱数値に基づいて、当選した場合の大当り図柄を予想する。そして、予想結果が16Rの大当りに対応する大当り図柄であれば、大当り乱数取得時(100〜233)保留演出選択テーブルを参照して演出内容(保留演出の有無)を決定する。
[大当り乱数(234〜1499)取得時保留演出選択テーブル]
次に、大当り乱数取得時(234〜1499)保留演出選択テーブルについて、図61を参照して説明する。
大当り乱数取得時(0〜99)保留演出選択テーブルは、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に参照される。また、大当り乱数取得時(234〜1499)保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が234〜1499のいずれかであり、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値が16Rの大当りに対応する特別の大当り図柄を決定する場合に参照される。
大当り乱数(234〜1499)取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
例えば、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が「234」であり、保留演出選択用乱数値として、「51」が抽出された場合は、保留演出の内容として、演出有りCが決定される。
なお、本実施形態では、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が234〜1499のいずれかであれば、現在の遊技状態で大当りに当選するか否かに関わらず、図柄決定用乱数値に基づいて、当選した場合の大当り図柄を予想する。そして、予想結果が16Rの大当りに対応する大当り図柄であれば、大当り乱数取得時(234〜1499)保留演出選択テーブルを参照して演出内容(保留演出の有無)を決定する。
[ハズレ乱数(1500〜65535)取得時保留演出選択テーブル]
次に、ハズレ乱数(1500〜65535)取得時保留演出選択テーブルについて、図62を参照して説明する。
ハズレ乱数(1500〜65535)取得時保留演出選択テーブルは、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が1500〜65535のいずれかである場合に参照される。このハズレ乱数(1500〜65535)取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
例えば、ハズレの当選に対応する大当り判定用乱数値(1500〜65535)が抽出され、保留演出選択用乱数値として、「76」が抽出された場合は、保留演出の内容として、ハズレ確定時大当り予告演出が決定される。ハズレ確定時大当り予告演出は、偽の大当り予告を行う演出であり、ハズレ確定時転落予告演出は、偽の転落予告を行う演出である。
なお、ハズレ確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
[転落乱数取得時保留演出選択テーブル]
次に、転落乱数取得時保留演出選択テーブルについて、図63を参照して説明する。
転落乱数取得時保留演出選択テーブルは、転落判定用カウンタから抽出した転落判定用乱数値が転落の当選に対応する値である場合に参照される。この転落乱数取得時保留演出選択テーブルは、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
例えば、転落の当選に対応する乱数値が抽出された場合は、保留演出選択用乱数値がいずれであっても、保留演出の内容として、転落確定時転落予告演出が決定される。転落確定時転落予告演出は、転落を予告する演出である。この転落確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
なお、大当り判定用カウンタと転落判定用カウンタは、独立して設けられているため、大当り判定用カウンタから大当りの当選に対応する乱数値が抽出され、転落判定用カウンタから転落の当選に対応する乱数値が抽出されることがある。この場合は、転落乱数取得時保留演出選択テーブルにより決定する保留演出を優先する。
<プログラムROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、副制御回路200のプログラムROM202に記憶されている各種データテーブルの構成について、図64を参照して説明する。
なお、サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)、サブ演出内容決定テーブル(当り用)、第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブル及び第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルは、第1の実施形態と同様である。
[サブ保留演出選択テーブル]
サブ保留演出選択テーブルについて、図64を参照して説明する。
サブ保留演出選択テーブルは、演出ステージと、メイン決定内容と、変動時遊技状態と、サブ演出内容決定乱数範囲と、サブ演出内容との関係を規定する。演出ステージ、メイン決定内容、サブ演出内容決定乱数範囲については、第1の実施形態と同様である。
変動時遊技状態は、保留に対応する特別図柄ゲームの変動が行われるときの遊技状態である。演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージの場合は、転落に当選すると、次の特別図柄ゲームから遊技状態が通常遊技状態に移行される。そのため、特別図柄始動入賞時と、その特別図柄始動入賞による保留に対応する特別図柄ゲームの変動時は、遊技状態が異なる場合がある。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りA、変動時遊技状態が通常遊技状態の場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「転落保留変化演出」が決定される。変動時遊技状態が通常遊技状態になる場合は、この保留よりも前に消化される保留の中に「デンジャー保留」が含まれている。
そして、メイン決定内容として演出有りAが決定される場合は、大当り判定用乱数値が0〜99のいずれかであり、大当り判定用乱数値が0〜99のいずれかであれば、通常遊技状態(第1の大当り確率時)で大当りが当選する。したがって、大当り判定用乱数値として0〜99のいずれかが抽出された場合は、確変状態の転落の後、すなわち通常遊技状態において大当りに当選する。そこで、本実施形態では、確変状態の転落の後に大当りに当選する場合に、転落予告の保留図柄(デンジャー保留)を変化させる転落保留変化演出を行う。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りA、変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態の場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて保留図柄の色を変化させる演出を行う。
変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態になる場合は、大当り判定用乱数値が0〜99(演出有りAが決定されるときの大当り判定用乱数値)のいずれであっても大当りに当選しない。したがって、この場合に決定される保留図柄の色を変化させる演出は、偽の大当り予告演出となる。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りB、変動時遊技状態が通常遊技状態の場合は、決定した保留の前に転落が当選することが確定しているため、それ以前に転落予告の保留図柄が存在することとなり、サブ演出内容としてそれ以前に存在する転落保留を変更するための「転落保留変化演出」が決定される。
メイン決定内容として演出有りBが決定される場合は、大当り判定用乱数値が100〜233のいずれかである。大当り判定用乱数値が100〜233のいずれかであれば、通常遊技状態(第1の大当り確率時)及び第1,第2確変状態(第2の大当り確率時)のいずれの遊技状態であっても大当りが当選する。したがって、大当り判定用乱数値として100〜233のいずれかが抽出された場合は、確変状態の転落の後、すなわち通常遊技状態においても大当りに当選するため、本実施形態では、転落保留変化演出を行う。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りB、変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態の場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて保留図柄の色を変化させる演出を行う。
変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態になる場合は、大当り判定用乱数値が100〜233(演出有りBが決定されるときの大当り判定用乱数値)のいずれであっても大当りに当選する。したがって、この場合に決定される保留図柄の色を変化させる演出は、大当りが決定する期待度の高い色(緑、赤、虹色)に変化させる演出が決定され易い。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りC、変動時遊技状態が通常遊技状態の場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて保留図柄の色を変化させる演出を行う。
変動時遊技状態が通常遊技状態になる場合は、大当り判定用乱数値が234〜1499(演出有りCが決定されるときの大当り判定用乱数値)のいずれであっても大当りに当選しない。したがって、この場合に決定される保留図柄の色を変化させる演出は、偽の大当り予告演出となる。
演出ステージが第1確変専用特殊ステージ又は第2確変専用ステージ、メイン決定内容が演出有りC、変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態の場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて保留図柄の色を変化させる演出を行う。
変動時遊技状態が第1確変遊技状態又は第2確変遊技状態になる場合は、大当り判定用乱数値が234〜1499(演出有りCが決定されるときの大当り判定用乱数値)のいずれであっても大当りに当選する。したがって、この場合に決定される保留図柄の色を変化させる演出は、大当りが決定する期待度の高い色(緑、赤、虹色)に変化させる演出が決定され易い。
<転落保留変化演出>
次に、転落保留変化演出について、図65及び図66を参照して説明する。
図65及び図66は、転落保留変化演出の表示例を示す説明図である。
図65に示す状態は、5つの保留図柄が表示され、そのうちの2番目の保留図柄が転落予告の保留図柄(デンジャー保留)であり、最後(5番目)の保留図柄が特殊保留図柄である場合を示している。また、図65の点線は、保留図柄が表示されていない部分を示しており、「第1確変モード」は、遊技状態が第1確変遊技状態であることを報知する表示である。
図65に示すように、転落予告の保留図柄は、導火線を有する爆弾を表している。この転落予告の保留図柄における導火線は、対応する特別図柄ゲームが近づく度(図65で左に移動する度に)に短くなる。また、特殊保留図柄は、3つ重なったバケツを表している。この特殊保留図柄は、例えば、特別図柄始動入賞したときに大当り判定用カウンタから抽出した乱数値が100〜233のいずれかである保留を示している。つまり、特殊保留図柄は、大当りを予告する保留図柄である。
大当り判定用乱数値が100〜233のいずれかであれば、通常遊技状態(第1の大当り確率時)及び第1,第2確変状態(第2の大当り確率時)で大当りが当選する。したがって、図65に示す2番目の保留図柄に対応する特別図柄ゲーム(遊技)が開始され、確変遊技状態が転落しても(その後、通常遊技状態になっても)、特殊保留図柄に対応する特別図柄ゲームにおいて16Rの大当りが決定する。そして、その後開始される大当り遊技状態が終了すると、遊技状態は、第1確変遊技状態(第1確変モード)に移行される。
図66に示す状態は、図65に示す状態から1つ特別図柄ゲームが消化された状態を示している。すなわち、4つの保留図柄が表示され、そのうちの最初(1番目)の保留図柄が転落予告の保留図柄(デンジャー保留)であり、最後(4番目)の保留図柄が特殊保留図柄である場合を示している。
図66に示すように、本実施形態の転落保留変化演出では、転落予告の保留図柄(デンジャー保留)に対応する特別図柄ゲームが終了する前に、特殊保留図柄のバケツが移動して転落予告の保留図柄における導火線を消火する。これにより、確変遊技状態の転落が回避される様子を遊技者に見せることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、確変遊技状態の転落が回避されたことを遊技者に認識させることができる。なお、転落予告の保留図柄における導火線の消火に合わせて、確変遊技状態の転落が回避されたことを報知してもよい。
このように、転落保留変化演出では、確変遊技状態の転落が回避されたように表現するが、実際は、転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが終了すると、遊技状態が確変遊技状態(本例では第1確変遊技状態)から通常遊技状態に移行する。しかし、その後すぐに大当りが決定し、大当り遊技状態の終了後に第1確変遊技状態に移行するため、本実施形態では、確変遊技状態の転落が回避されたように見せることで、遊技の興趣を高めている。
なお、本実施形態では、図66に示すように、転落予告の保留図柄が1番目(対応する特別図柄ゲームが次に実行される)になったときに、特殊保留図柄のバケツが移動して転落予告の保留図柄における導火線を消火している。しかし、特殊保留図柄のバケツが移動して転落予告の保留図柄における導火線を消火するタイミングは、特殊保留図柄が表示されてから転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが開始される前まであれば、任意に設定することができる。
また、特殊保留図柄のバケツによる導火線の消火は、転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが開始された時の背景に表示される爆弾の導火線に対して行ってもよい。この場合は、転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが終了するまでに、導火線が消火される。
また、本実施形態における転落保留変化演出では、確変遊技状態の転落が回避されたように見せるものであるが、例えば、偽の転落保留変化演出を設けてもよい。すなわち、実際は確変遊技状態の転落が回避されない場合に、特殊保留図柄を表示するようにしてもよい。具体的には、転落予告の保留図柄が表示された後の特別図柄始動入賞により大当り判定用乱数値として234〜1499のいずれかが抽出された場合に、特殊保留図柄を表示させる。この偽の転落保留変化演出では、例えば、保留されていた特別図柄ゲームが消化される度に、特殊保留図柄のバケツが減り、転落予告の保留図柄における導火線を消火できないようにしてもよい。
また、本実施の形態における転落保留変化演出では、遊技者に確変遊技状態の転落が回避されたように見せるため、遊技者は、確変遊技状態中(時短中)に大当りが決定されたと認識する。したがって、大当り遊技状態が終了してから移行される遊技状態は、第1確変遊技状態であると認識する可能性が高い。しかし、特殊保留図柄に対応する特別図柄ゲーム(遊技)において4Rの大当りが決定された場合は、大当り遊技状態が終了してから移行される遊技状態が第2確変遊技状態になってしまうため、遊技者に不信感を与えてしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態では、大当りの種別として16Rの大当りが決定する場合に、転落保留変化演出を行う構成とした。特殊保留図柄に対応する特別図柄ゲーム(遊技)において16Rの大当りが決定された場合は、大当り遊技状態が終了してから第1確変遊技状態に移行されるため、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
しかし、本発明のパチンコ遊技機としては、大当りの種別に関わらず転落保留変化演出を行う構成としてもよい。この場合は、大当り遊技状態が終了したときに移行する確変遊技状態を1種類にして、大当りが当選するときの遊技状態に応じて大当り遊技状態後の移行する確変状態が変化しないようにすることが好ましい。
また、本発明のパチンコ遊技機における転落保留変化演出としては、転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが近づくにつれて、転落予告の保留図柄が変化することを期待させる(煽る)演出を実行してもよい。この転落予告の保留図柄が変化することを期待させる演出としては、例えば、転落予告の保留図柄に数字を付してカウントダウンを行ったり、演出用7セグカウンタ57を連動させてカウントダウンを模した演出を行ったりしてもよい。
また、本発明のパチンコ遊技機における転落保留変化演出としては、転落予告の保留図柄に対応する特別図柄ゲームが始まるまで中に、表示装置13の表示領域13aに数字を表示して導火線が消火に合わせてカウントダウンを行う演出をしてもよい。
3.パチンコ遊技機の第3の実施形態
第3の実施形態に係るパチンコ遊技機は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1と同様の構成を有している。第3の実施形態に係るパチンコ遊技機がパチンコ遊技機1と異なるところは、各種のデータテーブル及び保留演出である。そのため、ここでは、各種のテーブル及び保留演出について説明する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
まず、第3の実施形態に係るパチンコ遊技機のメインROM72に記憶されている各種データテーブルの構成について、図67〜図71を参照して説明する。
なお、特別図柄変動パターン決定テーブル(ハズレ用)及び特別図柄変動パターン決定テーブル(当り用)は、第1の実施形態と同様である。
[大当り及び転落判定テーブル]
はじめに、大当り及び転落判定テーブルについて、図67を参照して説明する。
大当り及び転落判定テーブルは、転落判定処理(図23のS69)を行う場合と、大当り判定処理(図23のS70)を行う場合に参照される。この大当り及び転落判定テーブルは、大当り判定値範囲と、転落判定値範囲と、前回大当り図柄との関係を規定する。この大当り及び転落判定テーブルは、本発明の遊技機に係る転落乱数規定手段の一具体例を示す。
大当り判定値の範囲及び転落判定値の範囲は、前回の大当り図柄に応じて規定されている。例えば、第1の大当り確率(低確率)時であって初期設定(初めて電源が投入されたとき又はメインRAM73クリア時)の場合における大当り判定値範囲は、0〜233に規定されている。また、第1の大当り確率(低確率)時であって前回の大当り図柄が1〜50のいずれかであった場合における大当り判定値範囲は、50〜283に規定されている。
このように、大当り判定値範囲は、複数の前回大当り図柄において重複する範囲を含んで構成されている。例えば、第1の大当り確率(低確率)時であって特別図柄始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値が150であった場合は、初期設定の場合、前回の大当り図柄が1〜50の場合及びと前回の大当り図柄が51〜100の場合に大当りに当選する。
また、初期設定の場合における転落判定値範囲は0〜849に規定され、前回の大当り図柄が1〜50の場合における転落判定値範囲は50〜899に規定されている。このように、転落判定値範囲は、複数の前回大当り図柄において重複する範囲を含んで構成されている。
例えば、特別図柄始動入賞時に抽出された転落判定用乱数値が80であった場合は、初期設定の場合及び前回の大当り図柄が1〜50の場合に転落に当選する。また、特別図柄始動入賞時に抽出された転落判定用乱数値が250であった場合は、前回大当り図柄がいずれの場合であっても転落に当選する。
[大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)]
次に、大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)について、図68を参照して説明する。
大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)は、大当りに当選する大当り判定用乱数値を取得した場合に、入賞演出判定処理(図37参照)において参照される。なお、大当りに当選する大当り判定用乱数値を取得した否かは、特別図柄始動入賞時に判断する。
大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)は、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。例えば、大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が大当りに当選する値であり、保留演出選択用乱数値として、「51」が抽出された場合は、保留演出の内容として、大当り確定時大当り予告演出が決定される。
[特定大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値200〜233)]
次に、特定大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値200〜233)について、図69を参照して説明する。
特定大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値200〜233)は、大当り判定用乱数値として200〜233のいずれかが抽出された場合に、入賞演出判定処理(図37参照)において参照される。すなわち、図68を参照して説明した大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)は、大当り判定用乱数値として200〜233以外の大当りに当選する値が抽出された場合に参照される。
特定大当り乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値200〜233)は、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。大当り判定用カウンタから抽出した大当り判定用乱数値が200〜233のいずれかであった場合は、保留演出選択用乱数値が0〜99のいずれの値であっても、保留演出の内容として、大当り確定演出が決定される。
大当り判定用乱数値が200〜233のいずれかであった場合は、大当り確率及び前回大当り図柄に関わらず、必ず大当りに当選する(図67参照)。したがって、本実施形態では、大当り判定用乱数値が200〜233のいずれかであった場合に、保留図柄を大当りが決定する期待度の高い色に変化させる保留演出を行う。
[ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)]
次に、ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)について、図70を参照して説明する。
ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)は、ハズレに当選する大当り判定用乱数値を取得した場合に、入賞演出判定処理(図37参照)において参照される。なお、ハズレに当選する大当り判定用乱数値を取得した否かは、特別図柄始動入賞時に判断する。
ハズレ乱数取得時保留演出選択テーブル(始動入賞時現在)は、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。例えば、ハズレの当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出され、保留演出選択用乱数値として、「76」が抽出された場合は、保留演出の内容として、ハズレ確定時大当り予告演出が決定される。ハズレ確定時大当り予告演出は、特別図柄始動入賞時における偽の大当り予告を行う演出である。なお、ハズレ確定時大当り予告演出が決定された保留は、対応する特別図柄が開始されるときに大当りに当選することもある。
[転落見込み乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値0〜1049)]
次に、転落見込み乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値0〜1049)について、図71を参照して説明する。
転落見込み乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値0〜1049)は、転落判定用カウンタから抽出した転落判定用乱数値が0〜1049のいずれかである場合に参照される。この転落見込み乱数取得時保留演出選択テーブル(乱数値0〜1049)は、保留演出選択用乱数範囲と、演出内容との関係を規定する。
転落判定用乱数値が0〜1049のいずれかである場合は、保留演出選択用乱数値が0〜99のいずれであっても、保留演出の内容として、転落確定時転落予告演出が決定される。転落確定時転落予告演出は、転落を予告する演出である。この転落確定時転落予告演出は、第1確変遊技状態中の100G以上と、第2確変遊技状態中に決定され、それ以外の状態では当選しても無効になる。
大当り及び転落判定テーブル(図67参照)に示すように、転落判定値範囲は、前回の大当り図柄に応じて変化する。したがって、特別図柄始動入賞時は転落に当選しない転落判定用乱数値であっても、その後に転落判定値範囲が変化して転落に当選する場合がある。この場合は、保留図柄が転落予告の保留図柄(デンジャー保留)に突然変化したり、転落を予告せずに確変遊技状態が転落したりすることになる
そこで、本実施形態では、転落が当選する見込み(可能性)がある転落判定用乱数値(0〜1049)が抽出された場合に、とりあえず転落予告の保留図柄を表示する。このように構成すると、抽出された転落判定用乱数値が転落判定値範囲以外の値であった場合の転落確定時転落予告演出は、偽の転落予告を行う演出になり、予告なしの保留から遊技者の望まない転落保留に突然変化する場合と比較して、遊技の興趣を高めることができる。
<プログラムROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、副制御回路200のプログラムROM202に記憶されている各種データテーブルの構成について、図72を参照して説明する。
なお、サブ演出内容決定テーブル(ハズレ用)、サブ演出内容決定テーブル(当り用)、第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブル及び第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルは、第1の実施形態と同様である。
[サブ保留演出選択テーブル(始動入賞コマンド受信時)]
サブ保留演出選択テーブル(始動入賞コマンド受信時)について、図72を参照して説明する。
サブ保留演出選択テーブル(始動入賞コマンド受信時)は、演出ステージと、メイン決定内容と、サブ演出内容決定乱数範囲と、サブ演出内容との関係を規定する。演出ステージ、メイン決定内容、サブ演出内容決定乱数範囲については、第1の実施形態と同様である。
図72に示すように、演出ステージが共通であり、メイン決定内容が大当り確定演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「虹保留」が決定される。上述したように、メイン決定内容が大当り確定演出の場合は、必ず大当りに当選する(図67参照)。したがって、本実施形態では、保留図柄の色を大当りが決定する期待度が1番高い虹色に変化させる。
演出ステージが通常ステージ1,2であり、メイン決定内容が大当り確定時大当り予告演出、又はハズレ確定時大当り予告演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて、保留図柄の色を変化させる演出を行う。
メイン決定内容として大当り確定時大当り予告演出が決定された場合であっても、この保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるまでに大当りが決定すると、大当り判定値範囲が変化する。これにより、大当り確定時大当り予告演出が実行された保留に対応する特別図柄ゲームにおいて大当りが当選しなくなる(ハズレが当選)場合がある。したがって、メイン決定内容が大当り確定時大当り予告演出であっても、大当りが決定する期待度が1番高い虹色に変化させる保留演出は決定されない。
演出ステージが第1確変専用ステージであり、メイン決定内容が大当り確定時大当り予告演出、又はハズレ確定時大当り予告演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて、保留図柄の色を変化させる演出を行う。この場合は、演出ステージが通常ステージ1,2である場合と同じである。
演出ステージが第1確変専用ステージであり、メイン決定内容が転落確定時転落予告演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「演出無し」が決定される。第1確変専用ステージの33G,66Gの演出では、第1確変遊技状態の継続又は転落を示唆し、99Gでは、第1確変遊技状態の継続又は転落を報知する演出を行う。これにより、遊技者は、第1確変専用ステージの99Gが終了するまで、第1確変遊技状態が継続していることを期待しながら遊技を行うことができる。そのため、第1確変専用ステージでは、サブ演出内容(保留演出)として転落予告の保留図柄(デンジャー保留)を表示しない。
演出ステージが第1確変特殊専用ステージ又は第2確変専用ステージであり、メイン決定内容が大当り確定時大当り予告演出、又はハズレ確定時大当り予告演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値に応じて、保留図柄の色を変化させる演出を行う。この場合は、演出ステージが通常ステージ1,2である場合と同じである。
演出ステージが第1確変特殊専用ステージ又は第2確変専用ステージであり、メイン決定内容が転落確定時転落予告演出である場合は、サブ演出内容決定乱数値が0〜99のいずれであっても、サブ演出内容として「デンジャー保留」が決定される。
メイン決定内容として転落確定時転落予告演出が決定された場合であっても、この保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるまでに大当りが決定すると、転落判定値範囲が変化する。これにより、転落確定時転落予告演出が実行された保留に対応する特別図柄ゲームにおいて転落が当選しなくなる場合がある。
<主制御回路の動作説明>
次に、図73〜図75を参照して、主制御回路70のメインCPU71により実行されるプログラムの内容について説明する。
なお、主制御回路70のメインCPU71により実行されるメイン処理当り終了インターバル処理以外の処理については、第1の実施形態と同様である。
[メイン処理]
まず、メインCPU71の制御によるメイン処理について、図73及び図74を参照して説明する。図73及び図74に示すメイン処理のは、第1の実施形態に係るメイン処理(図20及び図21参照)と同様である。本実施形態のメイン処理が第1の実施形態に係るメイン処理と異なる点は、S519において大当り及び転落判定テーブルの初期設定を行うことである。
つまり、本実施形態のメイン処理におけるS501〜S518は、第1の実施形態に係るメイン処理におけるS1〜S18と同じであり、本実施形態のメイン処理におけるS520〜S536は、第1の実施形態に係るメイン処理におけるS19〜S35と同じである。
図74に示すように、S518の処理の後、メインCPU71は、大当り及び転落判定テーブルの初期設定を行う(S519)。この処理において、メインCPU71は、大当り判定値範囲及び転落判定値範囲を初期設定に対応する値に変更する。
[当り終了インターバル処理]
次に、当り終了インターバル処理について、図75を参照して説明する。
はじめに、メインCPU71は、制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値である「06H」であるか否かを判別する(S551)。制御状態フラグが「06H」ではない(NO)と判別したとき、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
S551の処理において、制御状態フラグが「06H」である(YES)と判別したとき、メインCPU71は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S552)。つまり、メインCPU71は、第1タイマにセットされた当り終了インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S552の処理において、第1タイマの値が「0」ではない(NO)、つまり、当り終了インターバル時間を消化していないと判別したとき、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
一方、S552の処理において、第1タイマの値が「0」である(YES)、つまり、当り終了インターバル時間を消化したと判別したとき、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S553)。
S553の処理の後、メインCPU71は、当り図柄及び当選時の遊技状態に応じた制御データをメインRAM73にセットする(S554)。この処理において、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグ又は第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。また、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットした場合は、時短回数カウンタに「99」をセットする。
具体的には、大当りの種別が16Rの大当りであった場合に、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。また、大当りの種別が4Rの大当りであって当選時の遊技状態が第1確変遊技状態、第2確変遊技状態、時短遊技状態のいずれかであった場合に、メインCPU71は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行される。
一方、大当りの種別が4Rの大当りであって当選時の遊技状態が通常遊技状態であった場合に、メインCPU71は、第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行される。
S554の処理の後、メインCPU71は、当り図柄に応じて大当り及び転落判定テーブルの判定値範囲を変更する(S554)。例えば、前回の大当り図柄が「特別図柄1」であった場合に、メインCPU71は、第1の大当り確率(低確率)時大当り判定値範囲を「50〜283」に設定し、第2の大当り確率(高確率)時大当り判定値範囲を「50〜1449」に設定する。また、メインCPU71は、転落判定値範囲を「50〜899」に設定する。
S555の処理の後、メインCPU71は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図22参照)に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図76及び図77を参照して、副制御回路200のサブCPU201により実行されるプログラムの内容について説明する。副制御回路200は、主制御回路70から送信された各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。
なお、副制御回路200のサブCPU201により実行される特別図柄演出開始コマンド受信時処理及び再判定処理以外の処理については、第1の実施形態と同様である。
[特別図柄演出開始コマンド受信時処理]
次に、第3の実施形態に係るパチンコ遊技機において行われる特別図柄演出開始コマンド受信時処理について、図76を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、サブ演出内容決定テーブル(図14及び図15参照)を参照し、当落、遊技状態、変動回数、変動パターン、サブ側演出選択用乱数値、演出ステージに基づいて、演出内容を決定する(S561)。
次に、サブCPU201は、カウント演出フラグがオンであるか否かを判別する(S562)。カウント演出フラグがオンである(YES)と判別したとき、サブCPU201は、大当り予告保留からの保留個数に応じて演出内容を決定し、S561の処理で決定した演出内容を変更する(S563)。
カウント演出フラグがオンである場合には、保留演出として大当りの予告(示唆)が行われている。そして、大当りの予告をしている保留よりも前の保留が2個以上ある。S563の処理において決定される演出内容は、前述のカウント演出である。
S562の処理において、カウント演出フラグがオンではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技状態が第1確変遊技状態であるか否かを判別する(S564)。遊技状態が第1確変遊技状態である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、遊技(変動)回数が33回目であるか否かを判別する(S565)。
S565の処理において、遊技回数が33回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、第1確変遊技状態33G目継続抽選テーブルを参照して34G目からの演出状態を決定する(S566)。
S565の処理において、遊技回数が33回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数が66回目であるか否かを判別する(S567)。遊技回数が66回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、第1確変遊技状態66G目継続抽選テーブルを参照して67G目からの演出状態を決定する(S568)。
S568の処理において、遊技回数が66回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技回数が99回目であるか否かを判別する(S569)。遊技回数が99回目である(YES)と判別したとき、サブCPU201は、現在の遊技状態に応じて100G目からの演出状態を決定する(S570)。
S570の処理を行う際の遊技状態が第1確変遊技状態(転落していない)である場合には、サブCPU201は、演出状態として特別演出状態を決定する。特別演出状態は、第1確変遊技状態が継続していることを示唆或いは報知する演出状態である。
一方、S570の処理を行う際の遊技状態が時短遊技状態(転落している)である場合には、サブCPU201は、演出状態として通常演出状態を決定する。通常演出状態は、通常遊技状態中に行われる演出状態である。
S563の処理の後、S564の処理で遊技状態が第1確変遊技状態ではない(NO)と判別したとき、S566の処理の後、S568の処理の後、S569の処理で遊技回数が99回目ではない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、遊技状態が第2確変遊技状態又は第1確変遊技状態であって遊技回数が100G目以降であるか否かを判別する(S571)。
S571の処理において、遊技状態が第2確変遊技状態又は第1確変遊技状態であって遊技回数が100G目以降であると判別したとき、サブCPU201は、再判定処理を行う(S572)。この処理において、サブCPU201は、転落予告の保留や大当り予告の保留に変更が必要な場合に、保留演出の内容を変更する。
S572の処理の後、S571の処理で遊技状態が第2確変遊技状態又は第1確変遊技状態であって遊技回数が100G目以降ではないと判別したとき、サブCPU201は、その他の演出を決定する(S573)。その他の演出としては、例えば、スピーカ11から発生させる音の演出や、ランプ群18を発光させる演出等が挙げられる。
S573の処理の後、サブCPU201は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図39参照)に移す。
[再判定処理]
次に、特別図柄演出開始コマンド受信時処理(図76参照)のS572において行われる再判定処理について、図77を参照して説明する。
はじめに、サブCPU201は、現在表示中の保留図柄のなかに転落予告の保留図柄(デンジャー保留)があるか否かを判別する(S581)。現在表示中の保留図柄のなかに転落予告の保留図柄がある(YES)と判別したとき、サブCPU201は、転落予告の保留の前に大当りに当選する予定の保留があるか否かを判別する(S582)。
本実施形態では、大当りの決定を契機に転落判定値範囲が変更される。そのため、転落予告の保留の前に大当りに当選する予定の保留があるか否かを判別する。なお、転落判定値範囲が変更される契機がその他の条件である場合は、本処理が省略される。
S582の処理において、転落予告の保留図柄の前に大当りに当選する予定の保留がある(YES)と判別したとき、サブCPU201は、転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの転落判定値範囲を推測し、その結果、転落に当選するか否かを判別する(S583)。
なお、S582の処理において、サブCPU201は、大当り予告の保留図柄が表示されていなくても、大当りに当選する予定の保留があれば、YESと判別する。
本実施形態では、特別図柄演出停止コマンドの受信時に、転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの転落判定値範囲を推測し、その結果、転落に当選するか否かを判別している。しかし、この判別は、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時等に実行してもよい。
S583の処理において、転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの転落判定値範囲を推測し、その結果、転落に当選しない(NO)と判別したとき、サブCPU201は、演出内容変更処理を行う(S584)。この処理において、サブCPU201は、転落予告の保留図柄を変更する演出(転落保留変化演出)の内容をワークRAM203(図6参照)にセットする。
S581の処理で現在表示中の保留図柄のなかに転落予告の保留図柄が無い(NO)と判別したとき、S582の処理で転落予告の保留の前に大当りに当選する予定の保留が無い(NO)と判別したとき、S583の処理で転落予告の保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの転落判定値範囲を推測し、その結果、転落に当選する(YES)と判別したとき、又はS584の処理の後、サブCPU201は、現在表示中の各保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの大当り判定値範囲を推測し、その結果、大当りが決定される保留があるか否かを判別する(S585)。
S585の処理では、現在はハズレが当選する大当り判定用乱数値であるが、その前に大当りが決定して大当り判定値範囲が変更されることにより、大当りに当選する大当り判定用乱数値が抽出されているか否かを判別する。
S585の処理において、各保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの大当り判定値範囲を推測し、その結果、大当りが決定される保留がある(YES)と判別したとき、サブCPU201は、演出内容変更処理を行う(S586)。この処理において、サブCPU201は、大当りが決定される保留図柄を大当り予告の保留図柄を変更する演出内容をワークRAM203(図6参照)にセットする。
大当りが決定される保留図柄を大当り予告の保留図柄を変更する演出内容としては、例えば、大当りが決定される保留図柄(通常の保留図柄や、青や黄などの虹色以外の保留図柄)を虹保留に変化させることを挙げることができる。
また、大当りが決定される保留図柄を特別図柄ゲーム毎に変化させるようにしてもよい。例えば、大当りが決定される保留図柄が4番目の保留であって青色の保留図柄である場合は、現在実行されている特別図柄ゲームが終了したときに青色の保留図柄を緑色の保留図柄に変化させる。次に、1番目の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときに緑色の保留図柄を黄色の保留図柄に変化させる。そして、2番目の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときに黄色の保留図柄を赤色の保留図柄に変化させ、3番目の保留に対応する特別図柄ゲームが終了したときに赤色の保留図柄を虹色の保留図柄に変化させる。
S585の処理において、各保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの大当り判定値範囲を推測し、その結果、大当りが決定される保留が無い(NO)と判別したとき、又はS586の処理の後、サブCPU201は、再判定処理を終了し、処理を特別図柄演出開始コマンド受信時処理(図76参照)に移す。
本実施形態では、メイン決定内容として大当り確定時大当り予告演出が決定された場合であっても、大当りが決定する期待度が1番高い虹色に変化させる保留演出は決定されない。そのため、各保留に対応する特別図柄ゲームが開始されるときの大当り判定値範囲を推測し、その結果、大当りが決定される保留が無い(NO)と判別したときに、虹色の保有図柄をその他の色の保留図柄に変更する処理は必要ない。このように、遊技者にとって有利な情報の報知が不利な情報に入れ替わることが無いため、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
<転落保留変化演出>
次に、転落保留変化演出について、図78〜図80を参照して説明する。
図78〜図80は、転落保留変化演出の表示例を示す説明図である。
図78に示す状態は、5つの保留図柄が表示され、そのうちの2番目の保留図柄が大当り当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出された保留の保留図柄であり、最後(5番目)の保留図柄が転落予告の保留図柄(デンジャー保留)である場合を示している。また、図78の点線は、保留図柄が表示されていない部分を示しており、「第1確変モード」は、遊技状態が第1確変遊技状態であることを報知する表示である。
例えば、図78に示す状態は、前回大当り図柄が特別図柄1であったとする。この場合の転落判定値範囲は50〜899であり、大当り判定値範囲は50〜1499である。そして、最後(5番目)の保留に係る転落判定用乱数値が50であったとする。
図79に示す状態は、図78に示す2番目の保留(大当り当選に対応する大当り判定用乱数値が抽出された保留)に対応する特別図柄ゲームが終了し、表示装置13の表示領域13aに大当りに対応する識別図柄が停止された状態を示している。このとき、特別図柄ゲームにおいて決定された大当り図柄が特別図柄51であったとする。
この場合に、転落判定値範囲は、100〜949に変更され、転落予告の保留図柄に係る転落判定用乱数値50は、転落の当選に対応する値ではなくなる。つまり、図79における3番目の保留に対応する特別図柄ゲームにおいて、転落は当選しない。なお、本例では、当りインターバル処理で転落判定値範囲を変更するため、大当り遊技状態が終了するまで、当選転落予告の保留図柄は変化しない。
図80に示す状態は、図79に示す状態から大当り遊技状態が開始され、その後、大当り遊技状態が終了して、遊技状態が大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行された状態を示している。また、図80に示す状態は、図79に示す1番目の保留に対応する特別図柄ゲームが開始された状態である。
図80に示す状態は、当りインターバル処理が実行された後であるため、転落判定値範囲が100〜949に変更されている。そのため、図80に示す2番目の保留(転落判定用乱数値50)に対応する特別図柄ゲームにおいて、転落は当選しない。そのため、本実施形態では、転落保留変化演出を行う。
転落保留変化演出は、表示装置13の表示領域13aに演出用キャラクタを表示させ、この演出用キャラクタがバケツを持ってデンジャー保留(爆弾)の導火線を消火する。これにより、確変遊技状態の転落が回避されたことを遊技者に認識させることができる。すなわち、大当りによって転落が回避されたように遊技者に認識させることができる。その結果、転落を予告しても、遊技者に期待感を持たせることができる。
本実施形態では、前回の大当り図柄の種別に応じて転落判定値範囲(転落に当選する転落判定用乱数値の範囲)を変更する構成とした(図67参照)。しかし、本発明に係る遊技機としては、大当りが決定されるときの所定の条件に応じて転落判定値範囲を変更する構成であればよい。大当りが決定されるときの所定の条件としては、例えば、大当りが決定されたときの大当り判定用抽選値であってもよく、また、大当り遊技状態の種別(本実施形態では16R又は4R)であってもよい。
また、特別図柄決定処理(図25参照)による転落判定値範囲の変更は、図79に示すように、大当り遊技状態が終了して確変遊技状態に移行されたときの遊技中や、大当り遊技状態中に行ってもよい。
また、転落保留変化演出は、転落を予告する保留図柄以外の保留図柄を用いて、デンジャー保留(爆弾)の導火線を消火するようにしてもよい。すなわち、転落を予告する保留図柄をそれ以外の保留図柄を用いて変化させてもよい。この場合の転落を予告する保留図柄以外の保留図柄としては、例えば、第2の実施形態と同様に、バケツを模した保留図柄としてもよい。
4.パチンコ遊技機の第4の実施形態
第4の実施形態に係るパチンコ遊技機は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1と同様の構成を有している。第4の実施形態に係るパチンコ遊技機がパチンコ遊技機1と異なるところは、第1大入賞口及び第2大入賞口である。そのため、ここでは、第4の実施形態に係るパチンコ遊技機の第1大入賞口353及び第2大入賞口354について説明する。
[遊技盤]
まず、第4の実施形態のパチンコ遊技機301における遊技盤312の構成について、図81を参照して説明する。
図81は、第4の実施形態のパチンコ遊技機301における遊技盤312を模式的に示す説明図である。
図81に示すように、遊技盤312の前面には、ガイドレール41と、通過ゲート43と、第1始動口44と、第2始動口45と、普通電動役物46が設けられている。また、遊技盤312の前面には、一般入賞口51,52と、大入賞口ブロック350と、アウト口55と、演出用7セグカウンタ57と、演出用可動部材348と、LEDユニット61が設けられている。
演出用可動部材348は、表示領域13aの右斜め下方に配置されている。この演出用可動部材348は、第1実施形態に係る演出用可動部材58と同じサーチライトを模した形状であり、回動可能に構成されている。演出用可動部材348は、表示領域13aに表示された演出画像に連動し、演出効果を高める。
演出用可動部材348は、第1実施形態に係る演出用可動部材58よりもの大きく形成されている。そのため、演出用可動部材348の下方に確保できるスペースが狭い。したがって、第1実施形態のように、上下方向に並ぶ第1大入賞口53及び第2大入賞口54を、演出用可動部材348の下方に配置することが難しい。そこで、本実施の形態では、左右方向に並ぶ第1大入賞口353及び第2大入賞口354を有する大入賞口ブロック350を、演出用可動部材348の下方に配置している。
[大入賞口ブロック]
次に、大入賞口ブロック350の構成について、図82〜図83を参照して説明する。
図82は、大入賞口ブロック350の斜視図である。図83は、大入賞口ブロック350の第1大入賞口353を開放した状態の斜視図である。図84は、図83に示すA−A線に沿う断面図である。
図82及び図83に示すように、大入賞口ブロック350は、横長の直方体状に形成されたブロック本体351を有している。このブロック本体351は、短手方向に直交する上面351a及び下面351bと、長手方向に直交する左側面351c及び右側面351dと、正面351e及び背面351fとを有している。
なお、ブロック本体351は、本発明の遊技機に係るガイド部材の一具体例を示し、大入賞口ブロック350の上面351aは、本発明の遊技機に係る通過部の一具体例を示す。
大入賞口ブロック350は、ブロック本体351の左側面351cが右側面351dよりも下方に位置するように傾斜されている。ブロック本体351の左側面351cは、アウト口55に適当な距離をあけて対向している。また、ブロック本体351の背面351fは、遊技盤312の前面に当接している。
ブロック本体351には、上面351aに開口された第1大入賞口353及び第2大入賞口354が設けられている。第1大入賞口353及び第2大入賞口354は、ブロック本体351の長手方向に適当な距離をあけて並んでおり、第1大入賞口353は、第2大入賞口354よりも上方に位置している。
なお、第1大入賞口353及び第2大入賞口354は、本発明の遊技機に係る入球部の一具体例を示す。
図84に示すように、第1大入賞口353は、底部353aと、底部353aに遊技球を導くガイド部353bを有している。第1大入賞口353の底部353aには、貫通孔353cが形成されている。また、第1大入賞口353の下方には、貫通孔353cを介して第1大入賞口353に連通する玉排出部357が設けられている。
第1大入賞口353に入賞した遊技球Bは、底部353aの貫通孔353cを通って玉排出部357に進入する。そして、玉排出部357に進入した遊技球Bは、ブロック本体351の背面351fに設けられた排出孔357aと、遊技盤312に設けられた回収口(不図示)を通過して回収部に搬送される。
また、第2大入賞口354は、底部354aと、底部354aに遊技球を導くガイド部354bを有している。第2大入賞口354の底部354aには、貫通孔354cが形成されている。また、第2大入賞口354の下方には、貫通孔354cを介して第2大入賞口354に連通する玉排出部358が設けられている。
第2大入賞口354に入賞した遊技球Bは、底部354aの貫通孔354cを通って玉排出部358に進入する。そして、玉排出部358に進入した遊技球Bは、ブロック本体351の背面351fに設けられた排出孔358aと、遊技盤312に設けられた回収口(不図示)を通過して回収部に搬送される。
また、ブロック本体351は、第1大入賞口353を開閉する第1シャッタ361と、第2大入賞口354を開閉する第2シャッタ362とを有している。第1シャッタ361及び第2シャッタ362は、遊技盤312に形成された貫通孔(不図示)を貫通しており、ブロック本体351の上面351aに沿って、遊技盤312に直交する方向に移動する。
第1シャッタ361及び第2シャッタ362は、第1大入賞口353及び第2大入賞口354を閉じた状態において、ブロック本体351の上面351aと同一平面を形成する。これにより、第1大入賞口353及び第2大入賞口354を閉じた第1シャッタ361及び第2シャッタ362が上面351a上における遊技球の転動を妨げないようにすることができる。
第1大入賞口353及び第1シャッタ361は、本発明の遊技機に係る第1可変部材の一具体例を示す。また、第2大入賞口354及び第2シャッタ362は、本発明の遊技機に係る第2可変部材の一具体例を示す。
[シャッタ駆動機構]
次に、第1シャッタ361を駆動させる第1シャッタ駆動機構370と、第2シャッタ362を駆動させる第2シャッタ駆動機構380について、図85及び図86を参照して説明する。
図85は、大入賞口ブロック350の第1シャッタ駆動機構370及び第2シャッタ駆動機構380を示す説明図である。図86は、大入賞口ブロック350の第1シャッタ駆動機構370により第1大入賞口353を開放した状態を示す説明図である。
図85及び図86に示すように、第1シャッタ駆動機構370は、ソレノイドアクチュエータ371と、回転アーム372と、接続アーム373とを有している。ソレノイドアクチュエータ371は、中空コイル(不図示)を有するケース371aと、このケース371aに突き出し可能に収納されたプランジャ371bとを備えている。
回転アーム372は、長方形の板状に形成されており、長手方向の中間部が軸391に軸支されている。この回転アーム372の長手方向の一端部は、接続アーム373に回転可能に連結されている。また、回転アーム372の長手方向の他端部には、押え片375が設けられている。この押え片375は、第2シャッタ駆動機構380の後述する回転アーム382に係合する。なお、押え片375は、本発明の遊技に係る第2可変部材の開放状態への駆動を抑止する係止部の一具体例を示す。
さらに、回転アーム372には、ソレノイドアクチュエータ371のプランジャ371bが回転可能に連結されている。
接続アーム373は、長方形の棒状に形成されている。接続アーム373の長手方向の一端部は、回転アーム372の長手方向の一端部に回転可能に連結されており、他端部は、第1シャッタ361に固定されている。この接続アーム373は、ガイド部(不図示)によって遊技盤312の前面及び背面に直交する方向へ案内される。
第2シャッタ駆動機構380は、第1シャッタ駆動機構370と同様の構成を有しており、ソレノイドアクチュエータ381と、回転アーム382と、接続アーム383とを有している。ソレノイドアクチュエータ381は、ケース381aと、プランジャ381bとを備えている。
回転アーム382は、長方形の板状に形成されており、長手方向の中間部が軸391に軸支されている。回転アーム772の長手方向の一端部は、接続アーム383に回転可能に連結されており、他端部には、第1シャッタ駆動機構370の回転アーム372に係合する押え片385が設けられている。なお、押え片385は、本発明の遊技に係る第1可変部材の開放状態への駆動を抑止する係止部の一具体例を示す。
さらに、回転アーム382には、ソレノイドアクチュエータ381のプランジャ381bが回転可能に連結されている。
接続アーム383は、長方形の棒状に形成されている。接続アーム383の長手方向の、他端部は、第2シャッタ362に固定されている。この接続アーム383は、ガイド部(不図示)によって遊技盤312の前面及び背面に直交する方向へ案内される。
図85に示すように、第1シャッタ361によって第1大入賞口353を閉鎖する場合は、ソレノイドアクチュエータ371を駆動させて、プランジャ371bの一端部をケース371aから突出させる。これにより、回転アーム372が軸391を中心に回転して、回転アーム372の一端部が遊技盤312に接近する。
その結果、接続アーム373は、遊技盤312に接近する方向に移動して第1シャッタ361を押圧する。そして、接続アーム373に押圧された第1シャッタ361は、遊技盤312の前面から突出して、第1大入賞口353を閉鎖する。
この際、回転アーム372の押え片375は、第2シャッタ駆動機構380の回転アーム382から離れている。そのため、第2シャッタ駆動機構380の回転アーム382は、一端部が遊技盤312から離れる方向に回転可能である。したがって、第2シャッタ駆動機構380によって第2シャッタ362を移動させて、第2大入賞口354を開放することができる。
一方、第2シャッタ362によって第2大入賞口354を閉鎖する場合は、ソレノイドアクチュエータ381を駆動させて、プランジャ381bの一端部をケース381aから突出させる。これにより、回転アーム382が軸391を中心に回転して、回転アーム382の一端部が遊技盤312に接近する。
その結果、接続アーム383は、遊技盤312に接近する方向に移動して第2シャッタ362を押圧する。そして、接続アーム383に押圧された第2シャッタ362は、遊技盤312の前面から突出して、第2大入賞口354を閉鎖する。
この際、回転アーム382の押え片385は、第1シャッタ駆動機構370の回転アーム372から離れている。そのため、第1シャッタ駆動機構370の回転アーム372は、一端部が遊技盤312から離れる方向に回転可能である。したがって、第1シャッタ駆動機構370によって第1シャッタ361を移動させて、第1大入賞口353を開放することができる。
図86に示すように、第1大入賞口353を開放する場合は、ソレノイドアクチュエータ371を駆動させて、プランジャ371bの略全体をケース371a内に収容させる。これにより、回転アーム372が軸391を中心に回転して、回転アーム372の一端部が遊技盤312から離れる。
その結果、接続アーム373は、遊技盤312から離れる方向に移動して、第1シャッタ361を引っ張る。そして、接続アーム373に引っ張られた第1シャッタ361は、遊技盤312の背面側に入り込んで、第1大入賞口353を開放する。
この際、回転アーム372の押え片375は、第2シャッタ駆動機構380の回転アーム382に当接し、第2シャッタ駆動機構380における回転アーム382の回転を係止する。したがって、第2シャッタ362を移動させることができなくなり、第2大入賞口354の開放が不可能になる。
なお、第2シャッタ駆動機構380によって第2シャッタ362を移動させて、第2大入賞口354を開放した場合は、回転アーム382の押え片385が第1シャッタ駆動機構370の回転アーム372に当接する。これにより、回転アーム382の押え片385は、第1シャッタ駆動機構370における回転アーム372の回転を係止する。したがって、第1シャッタ361を移動させることができなくなり、第1大入賞口353の開放が不可能になる。
本実施形態では、第1大入賞口353を開放しているときに、第1シャッタ駆動機構370により第2シャッタ362の移動を物理的に不可能にして、第2大入賞口354が開放されないようにした。また、第2大入賞口354を開放しているときに、第2シャッタ駆動機構380により第1シャッタ361の移動を物理的に不可能にして、第1大入賞口353が開放されないようにした。したがって、第1大入賞口353と第2大入賞口354が同時に開放されない。
これにより、第1大入賞口353と第2大入賞口354を同時に開放させる不正を防止することができる。また、一方のシャッタを開放すれば、他方のシャッタの開放が不可能になる構造であるため、一方のシャッタの閉鎖から他方のシャッタを開放して一方のシャッタの開放を不可能にするまでに要する時間を短縮することができる。その結果、大入賞口353,354に遊技球を効率良く入賞させることができ、大当り遊技状態において、より多くの遊技球を得ることができるパチンコ遊技機を実現できる。
本実施形態では、大入賞口ブロック350が第1大入賞口353及び第2大入賞口354を有する構成とした。しかし、本発明の遊技機に係る大入賞ブロックとしては、第1大入賞口及び第2大入賞口の他に、始動口及び普通電動役物を有する構成であってもよい。
[変形例]
次に、大入賞口ブロックの変形例について、図87〜図92を参照して説明する。
まず、大入賞口ブロックの第1の変形例について、図87を参照して説明する。
図87は、大入賞口ブロックの第1の変形例を示す説明図である。
大入賞口ブロックの第1の変形例は、上述の大入賞口ブロック350と同様な構成を有している。大入賞口ブロックの第1の変形例が大入賞口ブロック350と異なるところは、第1シャッタ及び第2シャッタである。
図87に示すように、大入賞口ブロックの第1の変形例における第1シャッタ453及び第2シャッタ454の端部には、先端に向かうにつれて細くなるテーパ面456が形成されている。これにより、ブロック本体(不図示)と第1シャッタ453との間と、ブロック本体(不図示)と第2シャッタ454との間に遊技球が挟まらないようにすることができる。したがって、第1大入賞口と第2大入賞口が同時に開放されることを防止することができる。
次に、大入賞口ブロックの第2の変形例について、図88を参照して説明する。
図88A及び図88Bは、大入賞口ブロックの第2の変形例を示す説明図である。
図88A及び図88Bに示すように、大入賞口ブロックの第2の変形例である大入賞口ブロック550は、ブロック本体351と、このブロック本体351を回動可能に支持する回動支持部552と、ブロック本体351を回動させる回動駆動部(不図示)を有している。
回動駆動部(不図示)は、第2大入賞口354が開放されるときに、左側面351cが右側面351dよりも下方に位置するように、ブロック本体351を傾斜させる(図88A参照)。一方、回動駆動部(不図示)は、第1大入賞口353が開放されるときに、右側面351dが左側面351cよりも下方に位置するように、ブロック本体351を傾斜させる(図88B参照)。
これにより、第2シャッタ362によって第2大入賞口354が閉鎖されるときに、第2大入賞口354の直前にあった遊技球を、開放された第1大入賞口353へ導くことができる。その結果、遊技球を第1大入賞口353に効率良く入賞させることができる。
次に、大入賞口ブロックの第3の変形例について、図89を参照して説明する。
図89は、大入賞口ブロックの第3の変形例を示す説明図である。
図89に示すように、大入賞口ブロックの第2の変形例である大入賞口ブロック650は、ブロック本体651を有する。ブロック本体651の上方には、演出用部材658が配設されている。ブロック本体651の上部には、演出用部材658の下部に対応する段部が設けられており、第1上面651aと、第1上面651aよりも低い第2上面651bと、第1上面651aと第2上面651bに連続する傾斜面651cとが形成されている。
ブロック本体651の第1上面651a、第2上面651b及び傾斜面651cと、演出用部材658の下部との間には、遊技球Bの直径よりも大きい間隙が形成されている。したがって、遊技球Bは、第1上面651a、第2上面651b及び傾斜面651cと、演出用部材658の下部との間を流下可能である。
ブロック本体651の第1上面651aは、傾斜面651cに向かうにつれて低くなるように傾斜されている。また、第2上面651bは、傾斜面651cに向かうにつれて高くなるように傾斜されている。
ブロック本体651には、第1上面651aに開口された第1大入賞口653と、第2上面651bに開口された第2大入賞口654とを有している。また、ブロック本体651は、第1大入賞口653を開閉する第1シャッタ361と、第2大入賞口654を開閉する第2シャッタ362とを有している。
第1シャッタ361は、遊技盤312に形成された貫通孔(不図示)を貫通しており、ブロック本体651の第1上面651aに沿って、遊技盤312に直交する方向に移動する。また、第2シャッタ362は、遊技盤312に形成された貫通孔(不図示)を貫通しており、ブロック本体651の第2上面651bに沿って、遊技盤312に直交する方向に移動する。第1シャッタ
なお、第1シャッタ361を駆動させる第1シャッタ駆動機構(不図示)と、第2シャッタ362を駆動させる第2シャッタ駆動機構(不図示)は、第4の実施の形態に係る第1シャッタ駆動機構370及び第2シャッタ駆動機構380(図85参照)と同様である。
第2の変形例である大入賞口ブロック650は、ブロック本体651の上部に、演出用部材658の下部に対応する段部を設けるため、演出用部材658の下方のスペースを有効に活用することができる。また、第1シャッタ361によって第1大入賞口353が閉鎖されるときに、第1大入賞口353の直前にあった遊技球を、開放された第2大入賞口354へ入賞させることができる。その結果、遊技球を第2大入賞口354に効率良く入賞させることができる。
なお、本例では、ブロック本体651の上部に段部を設ける構成としたが、本発明に係るブロック本体としては、上方に配設された演出部材の形状に応じて適宜変更可能である。ただし、ブロック本体651の上部は、第1大入賞口353及び第2大入賞口354に入賞しなかった遊技球がアウト口55に向かって流下させる形状にすることが好ましい。
5.パチンコ遊技機の第5の実施形態
第5の実施形態に係るパチンコ遊技機は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1と同様の構成を有している。第5の実施形態に係るパチンコ遊技機がパチンコ遊技機1と異なるところは、第1大入賞口及び第2大入賞口である。そのため、ここでは、第5の実施形態に係るパチンコ遊技機の第1大入賞口753及び第2大入賞口754について説明する。
[遊技盤]
まず、第5の実施形態のパチンコ遊技機701における遊技盤712の構成について、図を参照して説明する。
図90は、第5の実施形態のパチンコ遊技機701における遊技盤712を模式的に示す説明図である。
図90に示すように、遊技盤712の前面には、ガイドレール41と、通過ゲート43と、第1始動口44と、第2始動口45と、普通電動役物46が設けられている。また、遊技盤312の前面には、一般入賞口51,52と、第1大入賞口753と、第2大入賞口754と、アウト口55と、演出用7セグカウンタ57と、演出用可動部材58と、LEDユニット61が設けられている。
第1大入賞口753及び第2大入賞口754は、演出用可動部材58の下方に配置されており、左右方向に適当な距離をあけて並んでいる。第1大入賞口753及び第2大入賞口754は、遊技盤712に回動可能に取り付けられている。
これら第1大入賞口753及び第2大入賞口754は、遊技盤712の背面側に突出し、遊技盤712の前面と略同一平面になると、遊技球を受け入れない閉鎖状態となる。一方、第1大入賞口753及び第2大入賞口754は、遊技盤712の前面から突出すると、遊技球を受け入れる開放状態となる。
[大入賞口回動機構]
次に、第1大入賞口753を回動させる第1大入賞口回動機構770と、第2大入賞口754を回動させる第2大入賞口回動機構780について、図91〜図93を参照して説明する。
図91は、第1大入賞口回動機構770及び第2大入賞口回動機構780を上方から見た状態を示す説明図である。図92は、第1大入賞口回動機構770及び第2大入賞口回動機構780を後方から見た状態を示す説明図である。図93は、第1大入賞口回動機構770により第1大入賞口353を開放した状態を示す説明図である。
図91及び図92に示すように、第1大入賞口回動機構770は、ソレノイドアクチュエータ771と、回転アーム772と、接続アーム773とを有している。ソレノイドアクチュエータ771は、中空コイル(不図示)を有するケース771aと、このケース771aに突出可能に収納されたプランジャ771bとを備えている。
回転アーム772は、長方形の板状に形成されており、長手方向の中間部が軸791に軸支されている。この回転アーム772の長手方向の一端部は、接続アーム373に回転可能に連結されている。また、回転アーム772の長手方向の他端部には、押え片775が設けられている。この押え片775は、第2大入賞口回動機構780の後述する回転アーム782に係合する。さらに、回転アーム772には、ソレノイドアクチュエータ771のプランジャ771bが回転可能に連結されている。
接続アーム773は、長方形の棒状に形成されている。接続アーム773の長手方向の一端部は、回転アーム772の長手方向の一端部に回転可能に連結されており、他端部は、第1大入賞口753に係合されている。この接続アーム773は、ガイド部(不図示)によって遊技盤312の前面及び背面に直交する方向へ案内される。
第2大入賞口回動機構780は、第1大入賞口回動機構770と同様の構成を有しており、ソレノイドアクチュエータ781と、回転アーム782と、接続アーム783とを有している。ソレノイドアクチュエータ781は、ケース781aと、プランジャ781bとを備えている。
回転アーム782は、長方形の板状に形成されており、長手方向の中間部が軸791に軸支されている。回転アーム782の長手方向の一端部は、接続アーム783に回転可能に連結されており、他端部には、第1大入賞口回動機構770の回転アーム772に係合する押え片785が設けられている。さらに、回転アーム782には、ソレノイドアクチュエータ781のプランジャ781bが回転可能に連結されている。
接続アーム783は、長方形の棒状に形成されている。接続アーム783の長手方向の他端部は、第2大入賞口754に係合されている。この接続アーム783は、ガイド部(不図示)によって遊技盤712の前面及び背面に直交する方向へ案内される。
図91に示すように、第1大入賞口753を閉鎖状態にする場合は、ソレノイドアクチュエータ771を駆動させて、プランジャ771bの略全体をケース771a内に収容させる。これにより、回転アーム772が軸791を中心に回転して、回転アーム772の一端部が遊技盤312から離れる。
その結果、接続アーム773は、ソレノイドアクチュエータ771に接近する方向に移動して第1大入賞口753を引っ張る。そして、接続アーム773に引っ張られた第1大入賞口753は、遊技盤712に対して回動し、遊技盤712の背面側に突出する。これにより、第1大入賞口753は閉鎖状態になる。
この際、回転アーム772の押え片775は、第2大入賞口回動機構780の回転アーム782から離れている。そのため、第2大入賞口回動機構780の回転アーム782は、一端部が遊技盤712に接近する方向に回転可能である。したがって、第2大入賞口回動機構780によって第2大入賞口754を回動させて、第2大入賞口754を開放状態にすることができる。
一方、第2大入賞口754を閉鎖状態する場合は、ソレノイドアクチュエータ781を駆動させて、プランジャ781bの略全体をケース781a内に収容させる。これにより、回転アーム782が軸791を中心に回転し、回転アーム782の一端部が遊技盤712から離れる。
その結果、接続アーム783は、ソレノイドアクチュエータ781に接近する方向に移動して第2大入賞口754を引っ張る。そして、接続アーム783に引っ張られた第2大入賞口754は、遊技盤712に対して回動し、遊技盤712の背面から突出して閉鎖状態になる。
この際、回転アーム782の押え片785は、第1大入賞口回動機構770の回転アーム772から離れている。そのため、第1大入賞口回動機構770の回転アーム772は、一端部が遊技盤712に接近する方向に回転可能である。したがって、第1大入賞口回動機構770によって第1大入賞口753を回動させて、第1大入賞口753を開放状態にすることができる。
図93に示すように、第1大入賞口753を開放状態にする場合は、ソレノイドアクチュエータ771を駆動させて、プランジャ771bの一端部をケース371aから突出させる。これにより、回転アーム772が軸791を中心に回転して、回転アーム372の一端部が遊技盤712に接近する。
その結果、接続アーム773は、ソレノイドアクチュエータ771から離れる方向に移動して、第1大入賞口753を押圧する。そして、接続アーム773に押圧された第1大入賞口753は、遊技盤712に対して回動し、遊技盤712の前面から突出して開放状態になる。
この際、回転アーム772の押え片775は、第2大入賞口回動機構780の回転アーム782に当接し、第2大入賞口回動機構780における回転アーム782の回転を係止する。したがって、第2大入賞口754を回動させることができなくなり、第2大入賞口754が開放状態になることを防止する。
なお、第2大入賞口回動機構780によって第2大入賞口754を回動させて、第2大入賞口754を開放状態にする場合は、回転アーム782の押え片785が第1大入賞口回動機構770の回転アーム772に当接する。これにより、回転アーム782の押え片785は、第1大入賞口回動機構770における回転アーム772の回転を係止する。したがって、第1大入賞口753を回動させることができなくなり、第1大入賞口753が開放状態になることを防止する。
本実施形態では、第4の実施形態と同様に、第1大入賞口753と第2大入賞口754が同時に開放されない。これにより、第1大入賞口753と第2大入賞口754を同時に開放させる不正を防止することができる。また、一方のシャッタを開放すれば、他方のシャッタの開放が不可能になる構造であるため、一方のシャッタの閉鎖から他方のシャッタを開放して一方のシャッタの開放を不可能にするまでに要する時間を短縮することができる。その結果、大入賞口753,754に遊技球を効率良く入賞させることができ、大当り遊技状態において、より多くの遊技球を得ることができるパチンコ遊技機を実現できる。
以上、本発明の第1〜第5の実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態を含むことは言うまでもない。
なお、特開2011−212457号公報に記載された遊技機において、遊技盤の中央から右側に亘る領域に大型の演出用部材を配置し、遊技盤の右側における下方の領域に大入賞口を配置する場合は、大入賞口は配置するための上下方向のスペースが狭くなってしまう。これにより、遊技盤の右側における下方に複数の大入賞口を配置するスペースを確保することが難しかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、上下方向のスペースが狭い領域に複数の大入賞口を配置でき、且つ、大当り遊技状態の消化時間を短縮できる遊技機を提供する。
上述した構成の遊技機では、水平方向に対して傾斜された通過部に第1のシャッタ及び第2のシャッタの入球部を開口させる。これにより、第1のシャッタと第2のシャッタが上下方向に並ばないため、上下方向のスペースが狭い領域に第1のシャッタと第2のシャッタを配置することができる。しかも、通過部を通過する遊技球は、開放状態のシャッタに入球されるため、遊技球の遊技盤上における出射位置を開放状態のシャッタに応じて変化させる必要が無く、遊技球を第1のシャッタと第2のシャッタに効率良く入球させることができる。