図1は、本願明細書に開示のシステムの少なくとも一実施形態に係るゲーミング・システム10のブロック図であり、本願明細書に開示のように、金融又は他のマーケット内に発生するイベントに関してユーザがこれにより賭け又はベットを投入可能とする、少なくとも一つの画像ユーザ・インタフェース画面を提供する。一実施形態において、ゲーミング・システム10は、一人又は複数のエンド・ユーザ12による使用のために、少なくとも一つのユーザ・インタフェース16を備える通信ネットワーク18全体と結合又は通信状態である少なくとも一つの中央コントローラ40を含む。ゲーミング・システム10は、同様に、管理者モジュール50及び金融マーケット・データ要素60を備えるか又は付随してもよい。
ユーザ・インタフェース16は、一人以上のエンド・ユーザ12のための接続及び/又は対話を提供する1以上の要素を、ゲーミング・システム10内の他の要素と共に備えてもよい。ユーザ・インタフェース16は、例えば、プロセッサ、メモリ、キーボード、マウス、ディスプレイ等の1以上の入力及び/又は出力機器、インターネット要素20、無線要素22、カジノ施設要素24、テレビジョン(又はディスプレイ)要素28等を備えてもよい。これらの要素のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア、又はその組み合わせの形態で関連機能を提供してもよい。
中央コントローラ40は、プロセッサ42及びメモリ要素44を備え、同様にメモリに記憶されるソフトウェアを備えて、実行時に、本願明細書に記載の方法の1以上のステップを実施するか又は機能を提供してもよい。一実施形態において、中央コントローラ40は、一般的には本願明細書に記載の方法のためのバックエンド機能を提供し、ユーザ・インタフェース16はフロントエンド機能を提供する。
ゲーミング・システム10は、ある実施形態において、数々の金融又は他のマーケットのイベントへの賭けを多様なものとするために、より柔軟でより好適な機会を提供する。本願明細書に記載の方法及びシステムは、ベッティング・セッションの終了時にある金額レベルに到達している1以上の指標等の、金融マーケット内に発生するイベントへの賭けに関する例示でありうるが、本願の方法及びシステムは、例えば、スポーツ・イベント、競馬又はドッグ・レース、カジノ・ゲーム、くじ、その他、これらに限定しないもの等の、金融マーケットとは関連のない他のイベントへのベットにも同等に適用可能であることを理解されたい。さらに、マーケット価格又は価値に関して方法及びシステムを記載するが、さらに、本願の方法及びシステムは、取引量、ビッド・サイズ、要求サイズ、収益、スポーツ及びスポーツ以外のスコア又は統計、ジャックポット、その他、同様にこれらに限定しないもの等の、価格参照のない変数に対しても同等に適用可能であることを理解されたい。本願明細書の方法及びシステムは、一般的には、任意のオブジェクトに付随する参照変数の価値に関する賭けに対して適用可能であり、当該オブジェクトの価値は経時的な変化に従属する。従って、本願明細書は、参照変数の価値がある具体的な時刻において特定のレベルに到達するかどうかに基づいて、ユーザが用いて賭けを行う機会を提供する方法及びシステムを提供する。
いくつかの実施形態において、ゲーミング・システム10は、金融又は他のマーケットにおいて発生するイベントに関する賭けに対してベッティング機会又はベッティング・プロダクトを提供し、マーケット内の当該イベントの発生に対するオッズを決定する。本願明細書に用いる「ベッティング機会」及び「ベッティング・プロダクト」という用語は同義語として用いる。例えば、後述するように、システム10は、ある方向に変動するか又は変動するマーケットにおいてある価格レベル又は複数のレベルに到達する資産、複数の資産、指標等の価値にベットするオッズを決定してもよく、さらに、当該資産の価値が少なくとも一つのこれらのベッティング条件を取引日全体にわたって一以上の複数の回数で満たすかどうかにベットする機会を提供してもよい。これに関連して、ゲーミング・システム10は、取引日を、それぞれが開始時刻及び失効を有する複数の当日内ベッティング・セッションに分割してもよい。そのため、取引日は、当日内の失効を複数有するものと見なしてもよい。ベッティング・セッションは、オブジェクト特異的でもよく、全てのオブジェクトに対して包括的でもよい。すなわち、開始時刻はあるオブジェクトに対しては異なる時刻に発生し、全てのオブジェクトに対して同一でもよい。
ゲーミング・システム10は、さらに、ソフトウェア・コンポーネント又はモジュール等の価格決定エンジンを備えてもよく、これは次のように動作可能である。1)変動又は固定マーケット・ラインの周辺で変動又は固定オッズをそれぞれ一つ又はセットで決定する、2)固定オッズに関連する正確な変動マーケット・ラインを決定する、及び/又は、3)金融固定ベッティング活動に関連する負債管理情報を決定及び/又は表示するためにベッティング情報を受信する。
変動オッズ/固定ライン・ベッティング・プロダクトに関して、システム10は、取引日を通じて、ベッティング・セッション期間又は当日満期中に不変である値を有する参照ベッティング・ライン周辺のオッズを表示するインタフェース画面を提供する。この例においては、システム10は、ベッティング・セッション開始時の参照変数の値、すなわち、開始時刻にベッティング・ライン値を設定し、後の時刻において当該参照変数の初期値よりも高いか又は低いレベルに到達している参照変数の値に対するオッズを決定する。システム10は、さらに、オブジェクトの値におけるリアルタイムな変化を反映するように、当該ベッティング・セッションを通じて異なる時刻において、好適には動的に、異なるレベルに到達している参照変数の値に対するオッズを決定してもよい。従って、システム10は、オッズとエンド・ユーザ12がベットを投入した時刻における参照変数の値に基づいて決定及び/又はセットされたオッズに基づいて対応する払い出しとを有する参照変数の初期値よりも、当該ベッティング・セッションのクローズ時の参照変数の値が高いか又は低いレベルに到達しているかどうかに、エンド・ユーザ12がベットを投入できるベッティング機会を提供してもよい。
例えば、参照ベッティング・ラインが固定マーケット・ライン、例えば、ベッティング・セッション(T1)が11192.8で開始するダウのマーケット値に対応するもの等であると仮定する。ベッティング・セッションの後の時刻(T2)において、図5に示すように、ダウの値は11192.5であり、ダウがT2において11192.8レベルよりも高く終了するオッズは10/11であり、ダウがT2において11192.8レベルよりも低く終了するオッズは8/11である。一般的に、オッズは、少なくともT2でのダウのマーケット値に基づくベッティング・セッションの開始時のダウ初期値から変動する。従って、エンド・ユーザ12は、アップ・ポジションに関してT2の時刻でベットを投入し、賭け(W)に関して(W)×(10/11)の対応する払い出しを有する「ベット・アップ」を行ってもよく、賭けに関して対応する払い出しが(W)×(8/11)である「ベット・ダウン」を行ってもよい。同様にエンド・ユーザ12は、図6から図8に示すように、そのベッティング・セッションにおいて、後の時刻で同一の固定マーケット・ラインにベットを投入してもよく、例えば後の時刻でのマーケット値に基づくオッズ等の、後の時刻でのオブジェクトのマーケット値における変動を反映したオッズが決定される。同様にエンド・ユーザ12は、詳細を後述するように、ハイ・ライン、ロー・ライン、又はスプレッド・ラインにベットを投入してもよい。
変動オッズ/固定ラインの賭けに加えて、ゲーミング・システム10は、同様にエンド・ユーザ12が動的なマーケットにベットを投入できる、固定オッズ/変動ライン・ベッティング結果を提供してもよく、ここでは、例えばマーケット・ライン等の参照ベッティング・ラインは、任意のマーケットのシフト及び変動を反映するために、ベッティング・セッションの異なる時刻における参照変数の現在値に対応する値を有する。この例においては、システム10は、参照値の値における変化をリアルタイム又は他の形式で反映する参照ベッティング・ラインを有するインタフェース画面を提供し、そのベッティング・セッション又は取引日の終了時に、例えば当時の現状レベルよりも高いか又は低い異なるレベルに到達しているオブジェクトのオッズを決定してもよい。次いでシステム10は、エンド・ユーザ12が、その参照変数に対して当時の現状値を選択し、その参照変数の値がベッティング・セッション終了時において当時の現状で選択された値よりも高いか又は低いかにベットを投入でき、オッズとこれに基づいて対応する払い出しとは少なくともそのベッティング・セッションの間に基本的に固定又は不変である、ベッティング機会を提供してもよい。変動ラインの実施形態において、固定オッズは、取引日の開始時刻、ベッティング・セッションの開始等を含む任意の時刻において固定されてもよい。例えば、エンド・ユーザ12は、図10に示すように、ダウの当時の現状レベルの値が、ベッティング・セッション内の第1の時刻(T1)での当時の現状レベルであった11252.9よりも高いか又は低いかのいずれかでクローズすること、又は、図11に示すように、ダウが第2の時刻(T2)での当時の現状レベルであった11252.0よりも高く又は低くクローズすることにベットしてもよく、ここに、図11に示すようにT2>T1である。図10から図11に見られるように、変動マーケットへの賭けに対するオッズは、両時刻に対して、及び両方向において、5/6で固定される。
上述のように、エンド・ユーザ12は、例えばFTSE等の選択されたマーケットのクローズ時刻の値が、固定又は変動するマーケット・ライン値の値よりも高いか又は低いことにベットしてもよい。エンド・ユーザ12は、マーケット・ベッティング・ラインの他に、固定又は変動ベッティング・ラインに関する追加のベッティング機会を同様に楽しんでもよい。一実施形態において、システム10は、例えば、マーケット・ラインよりも約1%高く又は低く、又は0.5%から10%又はこれ以上の任意の他のパーセンテージ、又はマーケット・ラインよりも約9ユニット高く又は低く、又は1から100ユニット(目盛り)又はこれ以上の任意の他の額等のある額において、マーケットが固定又は変動の参照ベッティング・ラインよりも高い又は低い所定のレベルにてクローズするという理論に基づいて、ベッティング機会を提供する。
従って、変動オッズの実施形態において、ゲーミング・システム10は、図5から図9に示す固定マーケット・ライン等のような参照ベッティング・ラインの値から、あるパーセンテージ又はあるユニット数等のある額だけそれぞれ高いか又は低い、ハイ・ライン・レベル及び/又はロー・ライン・レベルにベッティング機会を提供してもよい。次いで、エンド・ユーザ12は、変数の値がハイ及び/又はロー・ライン値よりも高く又は低くクローズするかどうかにベットしてもよい。この例においては、システム10は、ハイ、ロー、又は任意の他のライン・レベルに対して、好適にはベッティング・セッションの間に動的かつリアルタイムを基礎として、変動オッズを決定してもよい。
固定オッズの実施形態において、ゲーミング・システム10は、ハイ・ライン・レベル及びロー・ライン・レベルに同様のベッティング機会を提供してもよく、変動マーケット・ライン等の参照変数の現在値周辺の広がりに基づくラインにベッティング機会を提供してもよく、これによりスプレッド・ラインは、スプレッドのない変動マーケット・ラインに関連するものよりも(ベットする者の観点から)良好なオッズを含むことになる。このようなオッズは、例えばマーケット・ラインに対する10/11型オッズとは対照的に、基本的にはイーブン(1/1)であってもよい。従って、システム10は、所望される固定オッズを維持するために、好適にはベッティング・セッションの間に動的かつリアルタイムを基礎として、ハイ、ロー、及びスプレッド・ライン値の変動する値を決定してもよい。
ベッティング・セッションに対する1日の失効、並びに他の当日内及び長期の失効は、ゲーミング・システム10により同様に調整されてもよい。ベットは、FTSE、ドイツDAX、フランスCAC、NASDAQ、アメリカン・エクスチェンジ(AMEX)、ニューヨーク・ストック・エクスチェンジ、日経、債権又は公庫マーケット、及び香港ハンセン株価指数等の任意の適切な金融マーケットに投入されてもよい。従って、ゲーミング・システム10は、任意の数の適切な金融商品に関連するベッティングに対して、頻繁なベット失効を促進してもよい。ベット又はベッティング・セッションは、同様に、毎分又は30秒ごとの、あるいはこれらの任意の掛け合わせ又はその間の額での失効に拡張してもよい。これに基づいて、エンド・ユーザ12は、取引日を通じて複数のイベント/シナリオにベットする機会を提供されてもよい。従って、目標となる金融マーケットは、通常の当日内ベッティング活動の基盤となるものである。
少なくとも一つの実施形態において、システム10は、取引日のマーケット時間を通じて、5分ごと、30分ごと、1時間ごと等の少なくとも一つ、かつ定義される将来の時間フレームを調整するために直ちに拡張されたベット失効を伴うベッティング・セッションを提供する。例えば、取引日が5分ごとの失効を有するセッションに分割される場合、賭けの機会は、FTSEマーケットに対して次のように定義される(GMT時間)。(開始ベル)午前10:00、午前10:05、午前10:10等、及び17:05、17:10、17:15、17:20(終了ベル)まで継続。同様の原理は他のセッション期間にも適用する。
同様に、システム10は、エンド・ユーザ12が自分で決めた満期を特定できるようにしてもよい。これは、間近に迫った満期でもよく、任意の後日発生する満期でもよい。従って、ベッティング・ショップ又はオンライン環境にいる顧客は、当日中を通じていつでもベッティング機会を提供されてもよい。決済は、満期直後、次の又は任意の他の後日ベッティング・サイクルの稼動期間に及び/又はこれと同時並行して、あるいは他の態様等、任意の適切な様式においてベット満期に後続しうる。
ゲーミング・システム10は、エンド・ユーザが、時間の特定のない満期を有するセッションに、ベット投入できるようにしてもよい。このようなシナリオにおいては、ベットは、取引セッションを通じて画定した又は計画された満期とは反対に、ベットが投与された瞬間から測定される画定した遅延の時刻に失効する。これにより、エンド・ユーザ12は、そのように投入したベットは例えば5分又はベット投入後の任意の他の時刻で失効することを知っており、当日を通じて任意の時刻でベットを投入することができる。例えば、12:07:35に投入された5分満期のベットは、12:12:35で決済される。従って、ベットは全ての参加者に対して名目上のインターバルで失効する必要はないが、その代わりに、明確な目印、すなわちベットが投入された時刻からの遅延に基づいて失効する。
ゲーミング・システム10の構成から得られる別の可能性は、洗練された参加者であれば、例えば、個別の取引においては一つのやり方でベッティングし、複数の他のイベントの成果に対して逆の立場を取ることにより、全体的なリスク関与又はエクスポージャを連続的に調節できることであろう。例えば、参加者はまずNASDAQ相場が上昇することに賭けるが、ラッセル2000における売りポジションも持ってもよい。このようなリスク混合型の参加ストラテジにより、原証券資産におけるオフセット取引により投資ポートフォリオのリスクを回避する投資家と同様の様式で、参加者は効率的に自己の賭け及び自己のベッティング・ポートフォリオを均衡させるか又はリスク回避することが可能になる。
エンド・ユーザ12は、クライアント、顧客、予想投資家、又は賭けを投入したいと望む任意の個人や団体である。同様にエンド・ユーザ12は、通信ネットワーク18を介して中央コントローラ40に双方向に供給される、ユーザ・インタフェース16を用いる通信へのアクセス又は参加を求めている場合がある。エンド・ユーザ12は、任意の所与の目標に、賭け投入等のポジションをとるために、特定のマーケットに付随する取引中現物商品オブジェクトのパフォーマンス特性等のデータを閲覧してもよい。あるいは、又はさらに、エンド・ユーザ12は、プログラム、データベース、又は任意の他の構成要素、機器、要素、又はゲーミング・システム10内で音声又はデータ交換を開始可能なアイテム等の別の実体又は要素の代わりに通信を開始しようとする任意の機器又はオブジェクトを表してもよい。本願明細書に用いる用語「データ」は、任意のタイプの数値、音声、又はスクリプト・データ、又は一つの地点から他へ通信される任意のフォーマットにおける任意の他の適切な情報を指す。
エンド・ユーザ12が賭け又はベットに参加してもよいということは、エンド・ユーザ12を協定合意に束縛するために法的手段が用いられることを表している。賭けは、書かれた文書、電子メール等の電子ファイル、データベース入力、ファクシミリ・メッセージ、コンピュータ・ディスプレイ、報告書への入力、二つの集団間での口頭の同意等、又はこれらの組み合わせ等の任意の適切な形式をとってもよい。このような賭けは、項目、表現、及び条項において柔軟である。一般的に、ベットする参加者又は主催団体にとって関連又は関心のある任意の情報又はデータは、賭けにより束縛される二つ(又はそれ以上)の団体にとって、含まれる項目が相互に同意しうるならば、賭けに含めてもよい。
ユーザ・インタフェース16は、選択された金融又は他のマーケットに関する賭けを容易にする任意の機器でもよい。ユーザ・インタフェース16は、一般的には、単独又は中央コントローラ40との組み合わせにより、本願明細書に記載の賭けの処理及び/又はベッティング機会に付随する少なくとも一つの要求と通信するように動作可能である。同様に、ユーザ・インタフェース16はエンド・ユーザ12がゲーミング・システム10の他の要素にアクセスし、本願明細書において提供されるベッティング機会及びこれに応答したベット等の情報を、ゲーミング・システム10の関連する構成要素と双方向に通信するためのポータルを提供してもよい。ユーザ・インタフェース16は、コンピュータ、サーバ、管理センター、単独のワークステーション、又は賭けの活動を管理又は容易にする任意の個人、ビジネス又は団体のための本部事務所でもよい。従って、ユーザ・インタフェース16は、任意の適切なハードウェア、ソフトウェア、機器、構成要素、要素、又はゲーミング環境において当該操作又は機能を達成するために利用又は実装されるアイテムを備えてもよい。
一実施形態において、ユーザ・インタフェース16は、インターネット要素20、無線要素22、カジノ施設要素24、テレビジョン要素28、あるいはケーブル、衛生、クローズド・サーキット等、イメージ又は情報、生体認証要素65等を表示するための任意の他の受信機等の要素の任意の1以上の選択を含む。インタフェースの任意の適切な数及び組み合わせを、使用、トラフィック、アーキテクチャ、及び他の理由に従ってゲーミング・システム10内に実装してもよい。
ユーザ・インタフェース16は、携帯電話、電子ノート、パーソナル・デジタル・アシスタンス(PDA)、パーソナル・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、特定用途ハンドヘルド機器、あるいは任意の他の適切な機器、無線又は他の形式、構成要素、又はゲーミング・システム10内で一以上の要素にアクセス可能な要素等、ゲーミング・システム10内の任意の他の要素と、エンド・ユーザ12との通信を容易にする任意の適切なインタフェース又はオブジェクトでもよい。同様に、ユーザ・インタフェース16は、ディスプレイ、マイクロホン、キーボード、カメラ、マウス、ローラー・ボール、タッチ・スクリーン・ディスプレイ、生体認証センサ、又は特定の構成及び配置に従った任意の他の適切な端末装置等の、人間のユーザがゲーミング・システム10と相互作用するための任意の適切なインタフェースを含んでもよい。加えて、ユーザ・インタフェース16は、本願明細書に開示の賭けを含む通信に特定してデザインされた、特定用途向け通信機器等の特有の要素でもよい。このような要素は、エンド・ユーザ12を含む金融アプリケーションに特定して組み立てられるか又は製造されてもよい。
ユーザ・インタフェース16は、ゲーミング産業において操業する能力及び/又は権威を有する任意の適切な団体により所有又は操作されてもよい。ユーザ・インタフェース16と任意の金融又は他の交換取引との間には直接の接続が存在してもよく、これにより交換取引に付随する情報はエンド・ユーザ12に配信され、売買の実行前に閲覧されてもよい。従って、ユーザ・インタフェース16は、賭けを投入、購入、又は売却するかどうかについての決定を行うために用いられる関連情報を提供するために、リアルタイムのマーケット及び/又は金融データをエンド・ユーザ12に配信してもよい。この金融情報は、金融マーケット・データ要素60、又は上述の直接接続等の任意の他の適切な要素から検索されてもよい。金融マーケット・データ要素60は、例えばエンド・ユーザ12に対する、価格情報、マーケット・ライン値、満期データ、金融グラフ及びチャート、相場履歴、又は移動平均等のリレー・データでもよい。同様に、他の関連金融データも、特定の需要に基づいて直ちに配信されてもよい。
正確でタイムリーな情報を配信するために、金融マーケット・データ要素60は、当該金融データを送信する対応する交換取引の通信リンクに直接接続される場合がある。あるいは、金融マーケット・データ要素60は、これらの情報を、投資家へ情報をリアルタイムに配信するよう動作するニュースワイヤ又はサーバ等の任意の他の場所から集め、エンド・ユーザ12に所望のデータを配信するようにしてもよい。金融データ要素60は、ソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせにより具体化してもよい。システム10は、一以上のデータベース内の金融データ要素60からの、又はこれと接続して受信した情報を保存してもよい。
ユーザ・インタフェース16は、少なくとも一つのセルフサービス・ベッティング・マシンを含むか、これであってもよい。いくつかの実施形態において、セルフサービス・ベッティング・マシンにより、エンド・ユーザ12は現金、あるいはバウチャー又はクレジット/デビット・カード等を用いてマシンに支払を入れ、これを用いて一以上のベットを投入し、チケット等のプリントアウトを受け取り、投入されたベットを確認することができる。ユーザ・インタフェース16は、ユーザの身元確認を認証するために、指紋リーダ又は任意の他の生体認証センサ等の生体認証要素65も備えてもよい。生体認証センサにより生成される生体認証データは、口座へのアクセス、電子資金送金等のためのユーザの身元確認を検証するために用いられてもよい。例えば、生体認証データは、インタフェース16から中央コントローラ40に伝達されてもよく、そこでそのデータが保存された生体認証データと比較される。生体認証データが一致すれば、ユーザは本願明細書に開示の方法に従って賭けを続けてもよい。さらに、生体認証データの一致の結果は、銀行等のサードパーティに伝達されてもよく、これによりサードパーティに係るユーザのアカウントから、生体認証の一致に基づいてゲーミング・システム・プロバイダに係るユーザの一以上の賭けのアカウントに、電子的に資金を転送してもよい。
勝ちのベットに対するプリントアウトは、支払又はバウチャーを受け取るためにセルフサービス・ベッティング・マシンに戻し入れられてもよく、払又はバウチャーは窓口係から支払いを受け取るために用いてもよい。他の実施形態において、セルフサービス・ベッティング・マシンにより、エンド・ユーザ12はベットの投入にクレジット・カード、デビット・カード、又はスマート・カードを用いることが可能になる。クレジット又はデビット・カードは付随する口座を有してもよく、これは例えば集中コンピュータ・システムを用いるベッティング・アカウント・プロバイダにより提供及び/又は管理されるベッティング・アカウントであってもよい。そこに付属するアカウント及び情報は、図3を参照して後述するようなエンド・ユーザ・プロフィールにも保存されてもよい。スマート・カードは、これ自体にベッティング・アカウント及び様々なベットに関する情報を保存してもよい。いくつかの実施形態において、ベット失効後にエンド・ユーザ12は、カードの収支を更新するためにセルフサービス・ベッティング・マシンに自己のクレジット、デビット、又はスマート・カードを差し込むか通してもよい。
ユーザ・インタフェース16は、一以上の電話オペレータ及び一以上のウェブサイトを実装してもよい。エンド・ユーザ12はこのようなインタフェースを用いて任意の適切な様式でアクセス又は通信してもよい。電話オペレータは、エンド・ユーザ12に別途情報を伝達し、ユーザからベットを取ってもよい。同様に、ウェブサイトはベッティング情報をエンド・ユーザ12に伝達し、エンド・ユーザ12がこれを用いてベットを投入できるようにしてもよい。一以上のこのようなウェブサイトは、ゲーミング・システム10のオーナー又はオペレータに付随する一以上のサーバにより提供されてもよい。
インターネット・ベッティング・プロバイダは、一人以上のエンド・ユーザ12にオンラインのベッティング・アカウントを提供することにより、インターネット・アカウントによる賭けを提供してもよい。オンラインのベッティング・アカウントを用いて、顧客は、そのアカウントに資金提供し、例えば変動及び固定オッズ、変動及び固定の参照、マーケット、ハイ、ロー及びスプレッド・ライン、履歴データ等のベッティング・イベントに関するベッティング情報を閲覧し、ベットを投入するために、インターネット・ベッティング・プロバイダに付随する一以上のウェブサイトと接続してもよい。このようなオンラインのベッティング・アカウントは、預金アカウント、クレジット・アカウント、委託証拠金アカウント、ストップロス・アカウント、ハイブリッド・アカウント等の一以上の様々なタイプのアカウントを含んでもよい。このようなアカウント及びその内容は、図3に示すように、エンド・ユーザ・プロフィールに保存されてもよい。
通信ネットワーク18は、エンド・ユーザ12、ユーザ・インタフェース16、及び/又は中央コントローラ40の間でデータ又は情報を交換するよう動作可能な通信プラットフォームである。通信ネットワーク18はインターネット・アーキテクチャでもよく、これは賭けに付随する売買を電子的に実行するか開始することをエンド・ユーザに提供する。あるいは、通信ネットワーク18はアナログ電話回線(プレーン・オールド・テレホン・システム、POTS)であり、エンド・ユーザ12はこれを用いて同じ動作又は機能を実行できる。このような取引は、ユーザ・インタフェース16に付随するブローカ30に補助されてもよく、取引の実行を要求するために電話又は他の適切な電子機器に手操作でキー入力されてもよい。他の実施形態において、通信ネットワーク18は通信インタフェース又はゲーミング・システム10内の任意の二つのノード間でのやり取りを提供する任意のパケット・データ・ネットワーク(PDN)でもよい。通信ネットワーク18は、あるいは又は追加して、任意のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、イントラネット、又はネットワーク又は電話環境内において通信を容易にする任意の他の適切なアーキテクチャ又はシステム、又はこれらの組み合わせでもよい。
一実施形態において、中央コントローラ40はプロセッサ42及びメモリ要素44を備える。中央コントローラ40は、一般的に、エンド・ユーザ12からの要求受信等の、本願明細書に記載の方法に関するバックエンド機能を提供し、金融マーケット内の金融取引等のマーケット環境において発生するイベントに基づく賭けが実行されるように、これらの要求を処理するよう動作可能である。結果として生成される賭けは、プロセッサ42により正しく管理及び保管された後、データベース45又は任意の他の適切な形式等のメモリ要素44に適切に保存されてもよい。プロセッサ42は、エンド・ユーザ12により要求される、所望の満期、交換取引のタイプ、オッズ、参照ライン、マーケット・ライン、ハイ・ライン、ロー・ライン、スプレッド・ライン値等の任意のベッティング項目又は条件の処理において補助を行ってもよい。中央コントローラ40が、エンド・ユーザ12により要求されたベッティング情報又は提供された入札賭け項目と、マーケット内で利用可能なものとをマッチングできない場合には、中央コントローラ40はエンド・ユーザ12にコンタクトし、そのエンド・ユーザ12に当該賭けを満たすことが不可能である状況の情報を通知してもよい。
プロセッサ42は、ベッティング・システム・アプリケーション又は賭けを容易にする他のコンピュータ命令を実行する任意の適切なプロセッサを含んでもよい。プロセッサ42はCPU及び/又はマイクロプロセッサでもよく、連係動作する任意の適切な数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサ42は、一般的に、ソフトウェア、様々なアルゴリズム、計算、又はベッティング値、ベッティング・オッズ、マーケット、ハイ、ロー、又はスプレッド・ライン、変動又は固定、及び/又は潜在的支払データ等の現在のベット・データを決定するための計算を実行し、認証、検証、又は本願明細書に開示の方法を推進する任意の他の機能を実施するように動作可能である。プロセッサ42は、メモリ要素44から及び/又は金融マーケット・データ要素60から受信したデータに基づいて、これらの現在のベット・データを決定してもよい。加えて、プロセッサ42は、金融マーケット・データ要素60から受信している新規な情報に基づいて、これらの現在のベット・データをアップデートしてもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ42は、現在のベット・データをリアルタイム、実質的にリアルタイム、又は5秒毎から30秒毎等のプリセットされた間隔で、アップデートしてもよい。加えて、プロセッサ42は、賭けオッズ、変動マーケット・ライン又はレベルを確立し、これに基づいてエンド・ユーザ12にベッティング機会を提供するために、本願明細書に記載の動作を実施してもよい。他の実施形態において、オッズはゲーミング・システム10に対して外部で決定され、外部リンクから中央コントローラ40に単に送信される。
メモリ要素44は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、高速サイクルRAM(FCRAM)、スタティックRAM(SRAM)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、マイクロコントローラ、又はマイクロプロセッサ、ハード・ドライブ、光学メディア、磁気メディア等、又はこれらの組み合わせ等の、賭けを容易にするか、又はこれに関連する情報を保存する一以上のメモリ・デバイスを含んでもよい。メモリ要素44は、一般的にオッズ及び/又は払い出し決定においてプロセッサ42に用いられるデータを保存するように動作可能である。ベッティング情報を保存することに加えて、メモリ要素44は、実行時に本願明細書に記載の機能のいくつか又は全てを実施するソフトウェアをこれに保存してもよい。
中央コントローラ40の内部構造には柔軟性があり、意図された動作を達成するために、直ちに変化、変更、再編成、又は再構成できることに注意されたい。従って、中央コントローラ40は、任意の適切な構成要素、デバイス、特定アプリケーション向け集積回路(ASIC)、ハードウェア、ソフトウェア、プロセッサ、アルゴリズム、ROM要素、RAM要素、EPROM、EEPROM、又は中央コントローラ40の動作を容易にするよう動作可能な任意の他の適切なオブジェクトを装備してもよい。ゲーミング・システム10の環境内では中央コントローラ40の構造によりかなりの柔軟さが提供される。
代替の実施形態において、ユーザ・インタフェース16、通信ネットワーク18、及び/又は中央コントローラ40は、エンド・ユーザ12と金融マーケットに関連する賭けとの間のヒューマン・インタフェースを提供する、一人の人間と全体又は部分的に置き換えられてもよい。このような実施形態において、ユーザ・インタフェース16のエージェント(又は任意の他の適切な人物又は代理人)は、例えば電話、ネットワーク、他の適切な電子装置を介して、又は口頭の言葉により直接に、エンド・ユーザ12のコンタクトを受けてもよい。エージェント又は代理人は、エンド・ユーザ12からの要求を受信し、ベット要求、ベット要求の項目、その他の投入等の、賭けを含む取引を実行してもよい。エージェント又は代理人は、次いで賭けを実行するための適切な実体にその要求を代理してもよく、ブローカ取引してもよい。エージェント又は代理人は、次いで完了した取引を1回記録し、次いでエンド・ユーザ12にコンタクトして取引が実行されたことを確認してもよい。次いで、任意の適切なタイプの受領証をエンド・ユーザ12に発行し、賭けの項目を示してもよい。中央コントローラ40の内部構造に関連する追加の詳細は、図3を参照して後述する。
管理者モジュール50は、エンド・ユーザ12により開始された賭け取引の公正かつ適切な実行を確認するために、中央コントローラ40と連携する要素である。管理者モジュール50は、ゲーミング・システム10のオプション構成要素である。管理者モジュール50は、中央コントローラ40の任意の動作を制御するために、ある実施形態において用いられてもよい。例えば、管理者モジュール50は、ベッティング・オッズを手操作で設定し、委託証拠金要求又は個別のベット要求を承認し、又は特定の賭けの動作を停止するために用いられてもよい。選択された例において、管理者モジュール50はルーチン的な終日の決済を待機せずに、当日を通じて追加委託証拠金を要求してもよい。さらに他のシナリオにおいて、管理者モジュール50は一般的なモニタリング機能のために用いられてもよい。この例においては、管理者モジュール50は、テーブル又はデータベース等のシステム内に保存されたデータに対してユーザが、少なくとも一つのクエリを送るためのインタフェースとして働いてもよい。モジュール50は、同様に、構文解析、抽出、フィルタリング、削除等、又はより一般的にはシステムに保存されたデータを処理するインタフェースとして働いてもよい。管理者モジュール50は、プロバイダ・インタフェース32を用いてアクセスされてもよく、このプロバイダ・インタフェース32は中央コントローラ40及び/又は管理者モジュール50と通信するための、エンド・ユーザ・インタフェース16と類似した任意のタイプの機器でもよい。さらに、管理者モジュール50は、ソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせに実装されてもよい。
図2に、本願明細書に開示の方法及びシステムの少なくとも一つの実施形態を伴う通信に用いるインタフェース画面又はページ70を示す。インタフェース画面70は、一般的に、取引セッション又は取引日の終了時に、場合によっては、選択されたマーケット又はオブジェクトに付随する変数が、マーケット・ライン71、ハイ・ライン73、ロー・ライン75、及びスプレッド・ライン77等の定義されたマーケット・レベルよりも高いか又は低いレベルに到達しているかどうかにエンド・ユーザ12がベットする機会を提供する。上述のように、ベット又は複数のベットに伴う失効は変化してもよい。例示を目的とするが、図2に示すインタフェースに対する失効79は、マーケットのクローズ時刻で終了する当日の失効である。
図2のインタフェースは、上述の固定オッズ及び/又は変動オッズの実施形態のために、指標の値、特定の資産又は複数の資産、又は任意の他の譲渡可能な品目等のオブジェクトに付随する一以上の参照変数の値に関して、全体で8個以下のベッティング機会を提供する、一以上のベッティング・ライン、画像オブジェクト、ボタン、及び/又はテキストを含むインタフェース画面を、システム10が生成する場合があることを示す。本願明細書に用いる画像又は画像オブジェクトという用語は、静止又はビデオ・イメージ、テキスト、及びボタン等を含むがこれらに限定しない、共に提供される少なくとも一つのベッティング機会に関するベット要求を投入するためにエンド・ユーザ12により選択されるよう構成され、インタフェース画面に表示される、任意の品目を示すために用いられる。インタフェース70は、選択された交換間取引においてベットを投入するための少なくとも一つの選択可能なリンクを含むリスト72を備えてもよい。
8個以下のベッティング機会は、特定されたマーケット又はその中のオブジェクトが、4個の個別に定義されるレベルの少なくとも一つよりも高く又は低くクローズすることにユーザがベットする能力に基づいている。これに関して、インタフェース画面70は、オブジェクト89のマーケット価格等、オブジェクト89の選択された参照変数に対応する値81を有するベッティング・ラインの少なくとも一つを表示してもよく、この値81は、アップ・ポジション76aにユーザがベット(アップ・ベット)を投入するための選択可能な画像及びベッティング・ライン71の値81に対するダウン・ポジション76bにユーザがベット(ダウン・ベット)を投入するための少なくとも一つの選択可能な画像と共に、ライン71上にスーパーインポーズして表示してもよい。インタフェース画面70は、同様に、ハイ・ライン73に付随する値83、ロー・ライン75に付随する値85、スプレッド・ライン77に付随する値87a、87b等の各ベッティング・ラインに対する値を表示してもよく、各ベッティング・ラインは、各ラインに対するアップ又はダウン・ポジションのいずれかにおけるベット投入のための対応する画像を伴って、選択された参照変数の値にも対応する。
一実施形態において、画像オブジェクトは、共に利用可能になった特定のポジションへのベットに対するオッズを表示する。ラインは、他のライン又は複数ラインに対する特定のラインの値に基づく空間的関係の中でインタフェース画面70上に表示されてもよい。図2に示すように、ラインは、より低い値のラインが、より高い値を有するラインの下方に描かれ、空間的に配列されてもよい。ライン間の空間距離は、ライン間の広がりにおける任意の接近を反映して変動してもよい。例えば、距離は、ベッティング・ラインの縮尺表示を提供するために狭めてもよく、ベッティング・ラインの表示にズームを提供するために広げてもよい。インタフェース画面に表示される画像及び/又はテキストは、オブジェクトの値における変化又はベッティング機会に対するオッズにおける変化を反映するために動的にアップデートされてもよい。ベッティング・ライン及びオッズ等のベッティング・データは、好適にはユーザの介在なしに自動的にリフレッシュされる。
一実施形態において、インタフェース画面70は、FTSE等の指標にベットするためのハイ・ライン73、現状マーケット・ライン71、及びロー・ライン75を備える。固定オッズの実施形態において、現状マーケット・ライン等の現在の参照ベッティング・ラインの値は、好適にはその指標の値の変化をリアルタイムに反映するために、変化している。従って、ハイ・ライン及びロー・ライン値も、例えば、ハイ及びロー・ラインが参照と次いで現状マーケット・レベル・ラインとのそれぞれよりもマーケット値の約1%高いか又は低ければ、変動する現状マーケット・レベルに基づいて変動している場合がある。より不安定なマーケット又は特定の需要において、このようなハイ及びロー・ラインは、各ベッティング・ポジションに対する好ましい固定オッズを達成するために、マーケット・ライン等の参照ベッティング・ラインから任意の適切なパーセンテージ・レベル、又は額の増減でありうる。
図2の例におけるハイ・ライン73は、4404にある。高(アップ・ベット)及び低(ダウン・ベット)ベッティング機会は、少なくともベッティング・セッションの間に存続する一定の固定又は固定的なオッズを表す。より高いオッズは、一般的に現状レベルに逆らったオッズ(売りのポジション)であり、より低いオッズは現状レベルを支持するオッズ(買いのポジション又は「オッズ・オン」)である。従って、ベット画像74a及び74bの組は、ハイ・ラインに対する売り及び買いのポジションを反映してもよい。ベット74aは5/1のオッズを含む一方、ベット74bは1/12のオッズを含む。同様に、ベット画像80a及び80bの組は、オッズが1/12のより高いもの(アップ・ベット、買いのポジション)と、オッズが5/1のより低いもの(ダウン・ベット、売りのポジション)を、それぞれ反映して、提供されてもよい。
上述のように、マーケット・ライン71の値は、この例においては約10/11である高(アップ・ベット)又は低(ダウン・ベット)ベッティング機会に関する固定オッズを伴い、FTSE等のオブジェクトに対する実際のマーケット・レベルを反映して変動していてもよく、一定して変化していてもよい。当時の現在マーケット・ラインは4354にあり、ベット画像76a及び76bの組を含み、これらは付随するオッズが両者とも10/11である高(アップ・ベット)又は低(ダウン・ベット)ポジションを表す。加えて、別のベット画像78a及び78bが、参照と次いで現状マーケット・ライン71、すなわちスプレッド・ラインの派生物に提供されてもよい。スプレッド・ライン上の二つのベットはそれぞれレベル4361及び4348で提出され、アップ・ベット及びダウン・ベットのベッティング機会の両方に対してイーブンなベッティング・オッズを提供するよう計算される。従って、2番目に近い現状マーケット・レベルが提供され、これはマーケット・ラインに関しても変動し、マーケット・スプレッド、すなわちスプレッド・ラインよりも高く又は低くマーケットが期限を迎えることに顧客がイーブンな金額でベットすることができる。この例においては、13ポイントのスプレッドが参照マーケット・ミドル・ラインにまたがり(ストラドル)、エンド・ユーザ12に対して追加のベッティング機会をもたらす。
ハイ・ライン及びロー・ラインの値は、マーケット変動の反映に加えて、取引セッションを通じて固定している所望のオッズを維持するためにも経時的に変動してもよい。ハイ・ライン、マーケット・ライン、及びロー・ラインの間のスプレッドは、セッション失効が近づくにつれて、一般的には少なくともセッション内の残り時間に基づいて狭くなるか又はより近くで変動する。これはまた、スプレッド・ライン値に対して、これへのベットへのオッズが高(アップ・ベット・プロダクト)及び低(ダウン・ベット・プロダクト)ポジション(ベット78a及び78b)に対してイーブンのままであるという目的においても当てはまる。従って、そのようなラインは、マーケットの変動という意味において浮動しているだけでなく、ベッティング・セッションのクローズへの時間が進行するにつれ収束している。例えば、1日単位のセッションにおいて賭けに残された時間が5分であれば、これらのラインは極めて狭い。従って、取引日又はベッティング・セッションの進行中に、ハイ・ラインは一般的に下降し、ロー・ラインは一般的に上昇する一方、場合によるが、オッズは相対的に一定のままである。
同様に、時間の経過により、マーケット又はベッティング・セッションがクローズすると、実用上の制約から、あるベッティング機会は無効化されるか、さもなければ消去される場合がある。例えば、あるマーケットは一般的に全体数がインクリメントして変動する。従って、例えば、ベット画像74a、74b、78a、78b、80a、及び80b等、狭すぎるために実用上はベッティング機会が提供できないスプレッドは、マーケットがクローズに近くなるにつれて消去される場合がある。
従って、ベッティング・プロバイダは、例えば、ラインが5から10目盛りよりも近い、あるいはマーケット・ライン又は双方から任意の他の額である場合に、ハイ・ライン及びロー・ラインを無効化することによりベッティング機会を制約してもよい。同様にベッティング・プロバイダは、オッズが100/1のしきい値よりも高いか又は等しい等の高すぎる場合、又は1/28のしきい値よりも低いか等しい等の低すぎる場合は、ベッティング機会を無効化してもよい。ベッティング機会は、図7に示すように、特定の無効化されたベットを伴う画像を単純に削除することにより、又はオリジナルの色とは異なる明度を有する色に画像の色を変更することにより、及び/又は画像上で特定のベッティング機会に付随する画像オブジェクトの上方に表示されるオッズを削除することにより、無効化されてもよい。例えば、最初は明るい赤色の画像は、薄い赤色の画像に交換されてもよい。移動する画像を移動しない画像で、回転する画像を回転しない画像で、不透明を透明又は半透明に置き換える等により、ベットが消去されたことを示すために任意のタイプの変更を用いてもよいことを理解されたい。ライン全体を無効化することに加えて、プロバイダは、アップ・ベット画像及び/又はダウン・ベット画像等、その部分のみを無効化してもよい。
一実施形態において、画像は、ベッティング機会の取引可能状態を反映する。取引可能状態は、「取引可能」「閲覧可能」及び「オフ」の少なくとも一つであってもよい。取引可能状態において、ベッティング機会に関連する画像は、閲覧可能及び取引可能の両者であり、すなわちユーザはその画像を選択することによりベットを投入してもよい。閲覧可能状態においては、画像は閲覧可能であるが取引可能ではなく、例えばベッティング機会は消去又は他の形式で無効化されている。オフ状態においては、プロダクトは閲覧可能でもなく取引可能でもない。
買いのベット74b及び80aに対する1/12のオッズ、並びに売りのベット74a及び80bに対する5/1のオッズは、それぞれ、対応するラインに対する固定オッズ、すなわち4404及び4306を反映し、これらはベッティング・セッションに残っている時間及び/又はマーケットの不安定さに基づいて決定される。従って、エンド・ユーザ12は、画像74aを選択し、これを用いてFTSEがハイ・ラインよりも高くクローズすることに、5/1のオッズで100ドルのベットを投入してもよい。取引日の終了時刻で、FTSEが4425でクローズすれば、このベットは勝ちベットであり、後に決済されてもよい。この例においては、エンド・ユーザ12は、自己の最初の掛け金に加えて勝ちベットからの500ドル(W×(5/1)を回収し、合計600ドルを収めるであろう。そのかわり、エンド・ユーザ12が画像74bを選択し、1/12のオッズで100ドルのベットを投入するならば、ベッティング・セッションのクローズ時に、このベットは負けベットとして識別され、エンド・ユーザ12は100ドルのベットを失うだろう。一方、FTSEが4390でクローズするならば、エンド・ユーザ12は自己の掛け金に加えて100ドル(1/12)(提示されたオッズ)の報酬を受けるだろう。これは、勝ちベットに対して約108.33ドルの払い戻しを受けることになる。
上述のように、エンド・ユーザ12に提示されているマーケット又は他の参照ラインの価格又は価値は、通信の送信により提供されうる。この送信は1日単位のマーケットの状態を反映し、潜在的にマーケットに影響する可能性のあるニュースの流れ及び他の金融パラメータを効果的に想定することが可能である。他の実施形態は、詳細を十分に後述するが、ゲーミング・システム10のオーナー又はオペレータに、非常にフレキシブルなマーケット・ライン及びオッズの設定を提供する。
図3は、一実施形態に係る、ゲーミング・システム10に備えられる中央コントローラ40のブロック図である。中央コントローラ40は、メモリ要素44に結合したプロセッサ42を含む。プロセッサ42は、一つ又は複数のアプリケーションを実行し、一以上のベッティング・セッションにおいてベッティング機会を生成し、これへのベットを受信し、一以上の複数の金融商品、資産、オブジェクト等の価値に関するベットを決済するための様々な仕様及び機能を実施する。メモリ要素44は、当該アプリケーション、ベッティング手段90の様々な具体化、及び/又はベッティング手段90に付随する任意の他の関連情報を保存してもよい。特定の実施形態において、プロセッサ42は、本願明細書に開示の一以上のベッティング・ラインに付随するポジションに対するオッズを確立、計算、又は他の形式で決定するよう操作可能な少なくとも一つのオッズ決定モジュール84と、本願明細書に開示の一以上のベッティング・ラインに対する価格又は価値を確立、計算、又は他の形式で決定するよう操作可能な価格/レベル決定モジュール86と、一以上のベットを決済するよう操作可能なベット決済モジュール88とを備えるか伴い、各モジュールは一般的にエンド・ユーザ12に賭けの機会を提供するためのものである。
ベッティング手段90は、一般的に、金融又は他のマーケットに付随する一以上のイベントの結果に関して行われる賭けから派生するか又はこれを証拠立てるデータ要素である。従って、ベッティング手段90はシステム10に投入されたベットを反映する情報を含むファイル又はデータベースのエントリであり、手段90はその賭けの基礎を形成する特定のイベントに関連するパラメータを含んでもよい。イベントは、上述のように所定の時間の期間又はその終了時の金融マーケット指標、資産、又は他の手段の変動又は値を含んでもよい。当該手段90は、適用可能であれば、参加者の識別情報、アカウント情報、賭けの額、マーケット・ライン・レベル、ハイ・ライン・レベル、ロー・ライン・レベル、スプレッド・ライン・レベル、各ラインに対するアップ及びダウン・オッズ、ベットが投入される時刻、ベットが投入されたベッティング・セッション、開始時刻、失効時刻、ベット識別番号、例えば承認(手動又は自動)、保留、失効、勝ち、負け等のベットのステータス、又はこれらの組み合わせ等の、全ての関連金融データ及びこれに伴う債権項目を備えてもよい。同様に、メモリ要素44は、詳細を十分に後述するように、ベッティング・セッションの生成において用いるために、一以上のテンプレート及び/又はテーブル94を備えてもよい。
操作中、一実施形態において、金融マーケットの変動は、赤、緑、又は黄色の矢印等のシンボル又は画像オブジェクトを用いて電子画面上に画像として表されてもよい。各シンボルは、例えば参照変数等の付随する金融マーケット標識の値が、1)最後のベッティング・セッション、又はオブジェクトに対するマーケット内の最後の関連売買又は売買等の最後の所定の期間中に下降したことを、例えば下向きの赤い矢印又は単に適切な色の画像又は文字オブジェクト等として示し、2)最後の所定の期間又は最後の関連売買又は売買の期間に上昇したことを、例えば上向きの緑の矢印又は適切な色の画像又は文字オブジェクトとして示し、3)後の所定の期間又は最後の関連売買又は売買の期間に変化しないことを、例えば水平な黄色の矢印又は単にオリジナルの色の画像又は文字オブジェクトのままとすることで示して、表示してもよい。任意の適切な数及び組み合わせのシンボルにより、参照変数の値の履歴又は変動の適切な部分を表すことが可能である。例えば、マーケット・ライン、表示された値の字体、表示された値の周囲のテキストボックス等の色は、オブジェクトの値の上方への変動を示す、青等の、第1の色でもよい。同様に、マーケット・ライン、字体、テキストボックス等の色は、オブジェクトの値の下方への変動を示す、赤等の、第2の色でもよい。変動の方向は、例えば、オブジェクトが買い気配(under−bought)又は売り気配(under−sold)にあることを示す情報に由来してもよい。
中央コントローラ40のメモリ要素44は、ゲーミング・システム10において投入される様々なタイプの種々の賭けとその結果に関する情報を保存してもよい。メモリ要素44は、様々なベッティング手段90及び複数のエンド・ユーザ・プロフィール92も保存してもよい。メモリ要素44は、金融商品番号(FIN)、特定の賭けの主題であるマーケットの銘柄、指定期間/満期、及び特定の賭けに対して確立したオッズに付随する情報を追加して保存してもよい。これら及び他のフィールドは数多くのやり方で定義してもよい。例えば、「満期」という用語は特定のクロージング又は決済時間、及び/又はベッティング手段90がクローズする日付を指してもよく、例えば終了ベル等の将来の任意又は特定の日付において完了するイベント自体に基づいてもよい。
加えて、各エンド・ユーザ・プロフィール92は、エンド・ユーザ12、ユーザの賭け活動、生体認証データ、又はユーザの財力等の任意の関連情報を含んでもよい。例えば、アカウント数、売買履歴、貸借、手数料、利用可能なファンド、利用可能なデビット/クレジット等の項目は、プロフィール、指紋プロフィール等に反映されてもよい。エンド・ユーザ・プロフィール92は、エンド・ユーザ12のみが個人識別番号によってアクセスしてもよく、当該行為を認証された団体又は管理者が単独でアクセスしてもよい。
オッズ決定モジュール84は、一般的に、特定の賭けのためにエンド・ユーザ12に提供されるオッズを決定し、価格決定モジュール84は特定の賭けのためにエンド・ユーザ12に提供されるベッティング・ライン値を決定する。一般的に、ベッティング機会に対するオッズ及び/又はベッティング・ライン値の設定において、三つの要因、すなわち、現物商品マーケット又は一般的には参照レベル、変動率、及び時間が考慮されてもよい。変動率は、所与の時間の期間にわたってマーケットに出現する不確定さを表す。一般的にマーケットは常用対数分布に従い、人がマーケット変動を十分に概算できる抽象概念又は理論を反映する。この意味では、オッズ/ベッティング・ライン値の計算に用いる数学は、オプションの値付けのものと同様である。他のシナリオにおいて、オッズ計算は、ゲーミング・システム10のオーナー/オペレータにとってのエクスポージャに少なくとも基づいてもよい。数多くの制御パラメータがゲーミング・システム10の管理者に提供されることに注意されたい。例えば、変動率要因は、マーケット・レベルに大いに影響しそうな臨時ニュースに応答して操作されてもよい。この判断は管理者によって行われ、マーケット理論における管理者の判断及び/又は経験を反映してもよい。他のシナリオにおいては、このようなニュース項目は自動的に金融マーケットに値付けされる。
代替の実施形態において、オッズ決定モジュール84は、次式に基づいて特定の賭けに対するオッズを決定する。
従って、オッズは、価格の値及びリスク値に関して、少なくとも部分的に変数ベースでありうる。さらに他の実施形態において、オッズ決定モジュール84は、エンド・ユーザ12に提案されるベットに対するオッズを変化させるために、任意の数の影響要因を使用又は考慮してもよい。任意の数のニュース項目、統計データ、又はイベントが、所与のマーケットに作用又は影響してもよい。これらの要因は、オッズ及び/又はベッティング・ライン値の設定において管理者に考慮されてもよい。このような要因は、マーケット・ニュース又は実況放送、ジョブ・データ、金利、商品価格、消費者支出、消費者信頼性、失業者情報、経済成長、資本支出、国内総生産(GDP)データ、社債価格、又は所与のマーケット・ラインに影響する効果を有する場合がある任意の他の情報又はデータを含んでもよい。例えば、金利の低下は、一般的に、当日取引日の間にダウ工業平均株価指数(DJIA)の上昇を引き起こし、オッズ決定モジュール84は本願明細書に記載のように系統的様式でオッズを、次いでそのオッズが一般的にはシフトして当日のマーケット・パフォーマンスにおけるゲインの確率に対して適応するように、この情報における要因を、計算する。他の実施形態において、このような情報は、管理者に適切な様式でマーケット・ライン内に組み込まれるので、このような操作は不要である。
例示のシナリオにおいて、アメリカ合衆国の大統領選挙年においてS&P500は滅多に悪いパフォーマンスを示さないと考えられる。合衆国株式マーケットの歴史上、S&P500が選挙年の間に投資家にネガティブな収益をもたらしたことは2回だけである。従って、選挙年の間は、制御パラメータは、その年の期間中はS&P500がほとんど上昇するという命題を反映するように実装されてもよい。同様に、マーケットは戦時又は金利が増加するパターンの間には下降する傾向がある。大きな戦争発生において、又は系統的な金利上昇のようなパターンが見られるイベントにおいて、管理者は、この下降傾向の可能性を反映するために、例えば所望の変動率要因を特定して、適切と思われるように再度オッズを操作することも可能である。
さらに他のシナリオにおいて、マーケットに付随するオッズは、当該マーケットへのベット金額の、関連ベッティング・プールに蓄積された金額の合計額に対する割合と組み合わせて、現状マーケット・ラインに基づいて確立してもよい。オッズの各セットはパーセンテージに対応するので、各参加者にはパーセンテージも付随する。持ち出しなしのベットに対する参加者グループを形成するために、ゲーミング・システム10は、合計パーセンテージの総計がオッズに対応する額となる参加者フィールドから、参加者を選択することができる。オッズに対応するパーセンテージは、目標パーセンテージとしても参照される。例えば、イーブンな金額のベット、すなわち50%の目標パーセンテージに対して、参加者グループの代表参加者が5−2オッズを持ち、このために28%のパーセンテージが付随するならば、ゲーミング・システム10は、7−2オッズ(22%)を有する参加者、4−1オッズ(20%)及び50−1オッズ(2%)を有する参加者、又は7−1オッズ(12%)及び9−1オッズ(10%)を有する参加者等の、合計パーセンテージが22%である他の参加者を選択することにより参加者グループを形成してもよい。別の例においては、2−1のオッズを有するベット、すなわち33%の目標パーセンテージに対して、参加者グループの代表参加者が6−1のオッズを持ち、このために14%のパーセンテージが付随するならば、ゲーミング・システム10は、9−1オッズ(10%)及び10−1オッズ(9%)を有する参加者、5−1オッズ(16%)及び30−1オッズ(3%)を有する参加者、又は9−2オッズ(18%)又は4−1オッズ(20%)を有する単独の他の参加者等の、合計パーセンテージが19%である他の参加者を選択することにより参加者グループを形成してもよい。
イベント内の参加者数及びイベント内の特定の参加者へのオッズは変化するので、正確な目標パーセンテージの合計パーセンテージを有する参加者グループを編成することは困難な場合がある。このため、ゲーミング・システム10の管理者は、できるだけ目標パーセンテージに近い合計パーセンテージを有する参加者グループを形成することを意図してもよい。特定の実施形態において、ゲーミング・システム10は、例えばオッズ決定モジュール84を介して、オッズ・ベットが特定のイベントに対して提示されているかどうかを判定するために用いるための、パーセンテージのしきい値を確立してもよい。例えば、ゲーミング・システム10は、目標パーセンテージよりも3パーセンテージ・ポイント高いか又は低いしきい値を確立してもよい。この例においては、ゲーミング・システム10は、参加者グループに対する合計パーセンテージが目標パーセンテージの上下3パーセンテージ・ポイント以内であれば、オッズを提示する。このシナリオにおいて確立されるベットがない場合は、ゲーミング・システム10は、代表参加者に対して、オッズ・ベットをストレートなオッズ・ベットに変換してもよい。ゲーミング・システム10は、エンド・ユーザ12のフィールドにおいて、任意の適切な数及び組み合わせを用いて参加者グループの形成を意図してもよい。この態様は、システム10がしきい値レベルを満たすために対抗サイドの賭けを受信するまで、ある入札機会を無効化することにより実装されてもよい。
さらに他の実施形態において、マーケット・ラインは所与の期間にわたって固定でも一定でもよく、これによりオッズは、エンド・ユーザを誘うか又は追加ベッティングを促すことを目的として変化させてもよい。例えば、午前中の取引においてFTSEが300ポイント上昇して5000レベルに達するならば、FTSEが最初のマーケット・ライン以下でクローズすることへのベットを人々に誘発することを目的として、オッズは、例えば50/1又は100/1等に、顕著に変化する可能性がある。対応するマーケットの騰貴又は下落に影響を及ぼす他の出来事は直ちに考慮されてもよく、従って、明らかにゲーミング・システム10の教唆の範囲内にある。
上述の例において、FTSEが開始したときのオリジナルのマーケット・ラインは4700である。従って、FTSEが5000レベルであるならば、オッズは、FTSEにおける顕著な下落に影響を及ぼす賭けの機会に、潜在的ベッターが関わるよう説得する十分な魅力があったに違いない。従って、買いのオッズ価格は、投資者、すなわちベットするベッターを誘うために生成することが可能である。マーケット・オッズは、新規なベッティング機会を提供するために、1日当たりに何回もリフレッシュされうる。
固定オッズの実施形態に対する値付けは、以下のアルゴリズムに示す関係に少なくとも基づいて算出されてもよい。
式中、C(τ)はコール・バイナリ・プライス、すなわち当日の「アップ・ベット」、
P(τ)はプット・バイナリ・プライス、すなわち当日の「ダウン・ベット」、
σ≡σ(type)はベット・タイプtype={Hi,Mid,Lo}の関数としての変動率、
d
2(K,σ)は式中に用いられるd
2要因であり、このモデルにおける権利行使及び変動率の関数であり、
rは付随する金利、
τは年率換算した満期期間、
Tは失効日、すなわち当年の開始日からの日数、
tは現在の日付、すなわち当年の開始日から本日までの日数、
Sは現物商品のミッド価格、
Kは、ベット・タイプに対して付随する権利行使価格(ストライク・プライス)、すなわち、K
Hi、K
Mid、K
Loであり、
N(・)は累積する正規分布である。
固定ラインの実施形態に対するオッズは、少なくとも後述するアルゴリズムにより示される関係を用いて計算される。
ミッド及びロー・ラインのアップ及びダウン・ベットに対するオッズは、同様の式に基づいて計算される。イーブン・オッズの実施形態に対する価格は、少なくとも後述するアルゴリズムに示す関係に基づいて計算される。
式中、K
impliedは暗黙の権利行使価格(ストライク)、
g(・)は逆数を求める関数、
σは変動率、
τは年率換算した満期期間、
γは許容誤差レベル、
Vはバイナリ・プライス、
typeはオプションのタイプであり、type=(1,0)≡(call,put)である。
オッズ決定モジュール84は、この構成に対するオッズを決定するために用いられてもよい。さらに、管理者モジュール50も同様に、適切なオッズを確立するか、又は新規なベッティング機会を提供するためにゲーミング環境をリフレッシュする目的で、このようなプロセスにおいて加わってもよい。他のシナリオにおいて、ベッターを引きつけるために用いるオッズを変化させる能力を含めて、固定又は変動マーケット・ラインの構成を達成するために、ゲーミング・システム10内の任意の適切な要素が実装されてもよい。
図4(a)は、金融又は他のマーケット環境に賭けるための方法に伴う一以上の一連のステップを示すフロー図である。方法は、96において最初のベッティング・セッションを開始することにより始めてもよい。ベッティング・セッションは、前述のように任意の時刻に開始されてもよい。例えば、最初のベッティング・セッションは取引日のマーケット開始時に始められてもよい。当日中のセッションに対して、後続のベッティング・セッションは、基本的に以前のベッティング・セッション失効に続いて直後に開始されてもよい。
一実施形態において、98において、システム10はベッティング・プロダクトを生成する。ベッティング・プロダクトは、様々なやり方で生成されてよい。ベッティング・プロダクトは、ベッティング・セッション前又は開始時刻等の、任意の時刻に生成されてもよい。例えば、システム10は、図5に示すように、ダウに対するマーケット価格は10/11のオッズを有する11192.8の開始マーケット価格581よりも高くクローズするという特定のベッティング・セッションに、ユーザがベットを投入できるように、画像要素576aを伴うベッティング・プロダクトを提供してもよい。これに関して、ベッティング・プロダクトは、ベッティング・セッションの開始時刻でのマーケット価格、特定のベッティング機会に対するオッズ、失効時間、結果識別番号等の、ベッティング・プロダクトを表す関連データを内部に含むデータベース又はファイル中で、永続的な記録でありうる。この例では、システム10は、データベースからベッティング・プロダクトデータを検索し、これに基づいて表示のためにベッティング・プロダクトをエンド・ユーザ12に伝達する。次いで、データベースは、後続のベッティング・セッションのためのベッティング・プロダクトに関するデータを内蔵するためにアップデートされてもよい。
同様にシステム10は、より永続性の低いベッティング機会を生成してもよい。すなわち、システム10は、金融マーケット・データ要素60等からベッティング機会に関連するベッティング・データを受信し、エンド・ユーザにベッティング機会を提供するための十分な時間の間、システムキャッシュ等のメモリ中に一時的に当該データを維持する。一実施形態において、これは、100において一以上のテンプレートにアクセスし、102においてその一以上のテンプレートに基づいてベット・データを検索し、104においてベッティング機会を表す情報をメモリ中に記憶することにより達成される。システム10は、106において、セッションが失効しているか又はその後の直後又は任意の時刻に、現物商品マーケット内の変動によりベッティング機会が失効しているときには、108において追加のベッティング機会をメモリから削除及び/又は生成してもよい。これに関して、システム10は、必ずしもデータベース又はファイル内の各ベッティング機会を永続的に保存する必要はない。
ベット・データを検索し、これに基づいてベッティング機会を提供するために、様々なタイプ及び数のテンプレートが実装されてよい。一実施形態において、システム10は、FTSE、ダウ等のオブジェクト・コード、時間、日等のセッション・タイプ、開始時刻、終了時刻等、ベッティング・プロダクトの各項目に対する項目のフィールドを少なくとも一つ内蔵するプロダクト・テンプレート等のテンプレートを少なくとも一つアクセスする。次いで、システム10は、所望のベッティング・データを保存する少なくとも一つのテンプレート及び少なくとも一つのテーブルにアクセスし、これに基づいてベッティング・プロダクトを生成する。例えば、図5の画像要素576aを伴うベッティング・プロダクトに関して、システム10は、オブジェクトためのフィールド、すなわちマーケット価格、アップ・オッズ、及びセッション長を含むテーブルにアクセスし、それぞれが11198.8、10/11及び5分であるダウを少なくとも一つのデータ・ソースから検索してもよい。
システム10は、同様に、オブジェクト・コードを生成するプロダクト・テーブル、特定のセッション・タイプに対する時間の長さを提供するセッション・テーブル等の、複数のテンプレート及び/又はテーブルを用いてもよい。例えば、FTSEに対する横軸及びダウに対する横軸含むプロダクト・テーブル、及びこれらそれぞれに付随して60分及び7日間の日中及び週間セッションに対する横軸を含むセッション・テーブルがあってもよい。システム10は、FTSE日中及び週間ベッティング機会、及びダウ日中及び週間ベッティング機会を含む、各オブジェクトへのテンプレートをプロダクト・テーブルにおいて適用し、これを用いて各オブジェクトに対するベッティング機会を生成するソフトウェアを実施してもよい。
システム10は、任意のセッション長の任意の数のオブジェクトに関する結果を生成してもよい。従って、FTSE日報、ボーダフォン日報、BT日報、FTSE週報、ボーダフォン週報、BT週報、FTSE時報、ボーダフォン時報、BT時報を有するために、プロダクト・テーブルには三つのオブジェクト、すなわちFTSE、ボーダフォン及びBTが保存され、日、週、及び時の三つの時間の期間がセッション・テーブルに保存される。次いで、例えば1日に780プロダクト、1週間に156プロダクト、1時間に7020プロダクト等、ある限られた時間の間に3×3個の結果を生成するために、プロダクト・テンプレートにより二つの一般的テーブルが用いられる。多くの異なるタイプのテンプレートが生成されてよい。各テンプレートは多くのプロダクトを制御してもよく、各プロダクトは多くのテンプレートにより制御されてもよい。例えば、ベッティング・セッションの各タイプに対するテンプレートが存在してもよく、これはプロダクト・テーブル内のオブジェクトを読み、テーブル内の各オブジェクトに対するベッティング機会を生成するために用いられる。生成された各ベッティング・プロダクトの数は、この例ではM*Nであるという特徴があり、式中、Mはオブジェクト数であり、Nは異なるセッションのタイプ数である。
変動マーケット・ラインに対しては、現物商品の価値における変動の結果としてプロダクトを置き換えるために、再度ベッティング・プロダクトが生成される。従って、セッションは、オブジェクトの価値におけるリアルタイムな変化等を反映するために連続的に生成される、複数のベッティング・プロダクトを有してもよい。この例では、ベッティング・プロダクトの開始時刻は同一オブジェクトに対して時間的に先行して開始したベッティング・プロダクトの終了を合図してもよい。
110において、ベッティング・セッション期間のある時刻で、参加者は少なくとも一つのベッティング・プロダクトに関する情報を要求してもよい。要求は、図2に示すインタフェース画面のようなインタフェース画面を介して投入されてもよく、これは少なくとも一つの特定のベッティング・プロダクトに関する情報の要求に対して選択されてもよい要素又はリンクを少なくとも一つ内蔵してもよい。例えば、インタフェース画面は、ダウ、NASDAQ、FTSE、ユーロ対米ドル等の通貨等のオブジェクトに付随するベッティング・プロダクトを表示するためのリンクを含んでもよい。
要求に応答して、112においてシステム10は、要求に関連する情報を参加者に伝達してもよい。情報は、Flash(商標)ファイル又は他の画像ファイルの表示をサポートする場合があるHTML又はXML文書等の電子ファイル等、様々な形式で参加者に伝達されてもよい。伝達により、図2及び図5から図11に示すようなインタフェース画面のように、関連情報を含んでユーザ・インタフェース16にインタフェース画面が表示されてもよい。参加者に伝達される情報は、種々のやり方で決定されてもよい。例えば、マーケット価格又はオジェクトに付随する任意の他の値等のベッティング・プロダクト情報は、データベースから又はオブジェクトに対するマーケット・データのストリーム情報源から検索されてもよい。他のタイプの情報に対しては、システム10は、ハイ・レベル、ロー・レベル、スプレッド・レベル、各レベルのアップ・ポジション及びダウン・ポジションに対するオッズ等、関連するベッティング・プロダクト情報を、上述のようにこれらのタイプの情報を算出することにより、決定してもよい。
一実施形態において、114においてベッティング・プロダクト情報は、ベッティング・セッション内で少なくとも1回又は好適には周期的にリフレッシュ又は再発行される。例えば、この情報は、オブジェクトのマーケット値における変動をリアルタイム又は他の方法で反映し、これにより、あるベッティング機会を無効化するベット画像を消去するか又は失効させ、マーケットにおける変動の方向等を示すために画像の色を変化させるために周期的に再発行される。プロダクト情報は、適宜情報及びメディア・コンポーネントをアップデートする、FlashMediaServer(商標)ソフトウェアを用いてアップデートされてもよい。上述のように、ベッティング・プロダクト情報のリフレッシュにより、ベッティング・セッションにおけるベッティング・プロダクトの終了、及び同一プロダクトに関する同一セッション内での後続のベッティング・プロダクトの生成を合図してもよい。情報は好適には参加者の介在なしに自動的にリフレッシュされる。
116において、システム10は、少なくとも一人の参加者からのベット要求に耳を傾ける。参加者は、種々のやり方でベット要求を投入してよい。一実施形態において、参加者は少なくとも一つのベッティング・レベル又はラインに付随する画像を選択することによりベット要求を投入する。同様に、ベット要求は賭けの額を含んでもよい。
ベット要求の受信後に、好適にはこれに対して応答して、118においてシステム10は、確認のための参加者に賭けの項目の少なくとも一つを伝達する。含まれる項目は、参加者の識別情報、アカウント情報、賭けの額、マーカー・ライン・レベル、ハイ・ライン・レベル、ロー・ライン・レベル、スプレッド・ライン・レベル、各ラインに対するアップ及びダウン・オッズ、ベットが行われた時刻、ベットが行われたベッティング・セッション、ベッティング・セッションの期間、ベッティング・セッションの開始時刻、ベッティング・セッションの失効時刻、ベット識別番号等の少なくとも一つでもよい。要求の項目は、好適には特定の選択されたベッティング・プロダクトを反映する。例えば、オブジェクトのマーケット価格に関する固定オッズの賭けに対する項目は、アップ又はダウン・ポジション等の、特定の選択されたポジションに対する固定オッズ、及び当該ベット要求が投入されている時刻におけるマーケット価格を含んでもよい。同様に、オブジェクトのマーケット価格に関する変動オッズの賭けに対する項目は、当該ベット要求が投入されている時刻に決定した選択されたポジションに対するオッズ、及び当該セッション開始時のマーケット価格を含んでもよい。項目は、フィールドとして、賭けの額等の一以上の項目を参加者が変更することを目的として、賭け及び/又は少なくとも一つの要素を確認するために、少なくとも一つの選択可能な要素を内蔵するインタフェース画面内で伝達されてもよい。
確認されたベット要求は、一般的に120において受信され、122において有効化される。有効化は一以上のステップを含んでもよい。例えば、有効化は、選択されたベッティング・プロダクトが存在するか、有効であるか、及び取引可能であるかを判定するステップを伴ってもよい。同様に、有効化は、過去において賭けの失効が発生していないこと、及びベット要求のオッズ又は値の項目が参加者に伝達されたものと例えば50%等の著しい差がないこと、又は賭けがゼロではなく任意の最小及び最大範囲の間であることを確認するステップを伴ってもよい。
次いで、上述のように、124においてベッティング手段90は、当該手段が表す一以上のベットの項目を含むように生成されてもよい。ベッティング手段90は、一般的には、少なくともベットの決済までに保存される、例えばテーブル、データベース、又は障害回復性キャッシュ内の永続的な記録である。
126において、ベッティング・セッションが失効したかどうかについて判定が行われる。126において、ベッティング・セッションが失効していない場合には、114においてシステム10はベッティング・プロダクト情報をリフレッシュし、これを継続する一方、ベット要求に耳を傾ける。116において、ベッティング・セッションが失効したことをシステム10が判定する場合は、128においてシステム10はベットの決済を進行し、132において後続のセッションを開始するか、又は120において特定の取引日の間に追加のセッションが開始されなければ、その取引日の間の処理を終了する。設定は、例えば、エンド・ユーザ・アカウントへのデビット又はクレジットを介してベッティング・セッションの失効直後に、次のベッティング・セッションの実行と同時平行して行われてもよく、あるいはエンド・ユーザ12がある額のクレジットを拡張した場合には延長される。エンド・ユーザ12と管理者との関係から許容される他の場合においては、支払いは、勝ちの場合にはベッティング・プロバイダにより、損失を負う場合にはエンド・ユーザ12により、単純に郵送又は電子的に通信されうる。同様に、認証されたアカウント・ユーザからの支払い又はデビットを確認するために生体認証データを用いてもよい。
決済は任意の数のやり方で、特定の需要に基づいて、行われてもよい。所与のエンド・ユーザ12は、任意の所与の時間においてある数のベットを有効にしてもよい。例えば、エンド・ユーザ12は、1日の有効期間及びドイツDAN(売りのポジション)における換算(5分の有効期間を有する)を用い、NASDAQマーケットにおいて全体の上昇にベットしていてもよい。従って、図4(a)の方法は、このような機能を提供するために、各セッション、オブジェクト、ベッティング機会等に対して繰り返されてもよい。さらに、決済は、同一取引日又は週のうちに失効するベットの最後の有効期間等の共通時刻、あるいは取引日の終了時刻において異なる有効期間を有する複数のベットに対して発生してもよい。
自己のベッティング手段90の値が変化していること、又は自己のポジションに影響しうるニュースがエンド・ユーザに通知されるように、任意の関連する情報がゲーミング・システムのエンド・ユーザ12に伝達されてもよい。例えば、マーケット・レベル・データ、雇用者数、及び/又はGDP統計をエンド・ユーザ12に提供してもよい。他の提供される情報は、現状のマーケット状況に基づいて、ベッティング手段90の予想値を単にアップデートしてもよい。ゲーミング・システム10の管理者は、潜在的ゲーマーのために新しいベッティング機会を提供するために、この情報を無視してもよく、又は用いてもよい。これらの機会は、エンド・ユーザ12がゲーミング・システム10を通じてさらに賭けの機会に参加するように、直ちに表示されてもよい。
上述のように、ベット要求は様々なやり方で有効化されてもよい。図4(b)を参照し、一実施形態において、有効化は2020においてベット要求を受信することにより開始する。204では、任意の他の要求が有効と見なされたかどうかの判定が行われる。例えば、同一のベッティング・セッション内で以前にベット要求の有効化がなかった場合には、システム10は、206においてベット要求に少なくとも一つの有効化テストを適用する。システム10は、例えば、208ではベッティング・プロダクトが存在するかどうか、210では有効かどうか、212では取引可能であるかどうかの判定に対するテストを適用する。システム10は、同様に、214においてセッション又はベット要求それ自体が失効したかどうか、又は、216においてベット要求がある制限を超えた項目を少なくとも一つ有するかどうかを判定してもよい。有効化プロセスに対して、最小、最大、及びゼロでない制限のような、賭けが参加者又は主催者の賭けの制限を超えているかどうかをシステムが判定する場合の制限等、任意の数に関する制限が適用されてもよい。システム10は、同様に、218において、例えばマーケット価格等の数値が、ある時間の期間内にベット要求の受信者から参加者に伝達されたものと異なるかどうかを判定してもよい。例えば、システムは、ベット要求に対するベッティング・ライン値が50%等のあるパーセンテージ、又は30秒以内等のベット要求前に参加者に伝達された値からある額を超えない場合に、ベット要求を有効化してもよい。同様に、ユーザから受信した生体認証データに基づき、システム内に記憶されたものと比較する等、ベット要求を投入しているユーザの当該行為における信頼性に対する判定が行われてもよい。
一実施形態において、218において、ベット要求が疑わしいかどうかについて判定が行われる。すなわち、いくつかの例において、参加者は、到来するデータが当該参加者に以前に伝達された期限切れしたデータに置き換わらないようにする場合がある。次いで、参加者は期限切れしたベッティング・ライン値及び現状ベッティング・ライン値よりも参加者にとって好ましい対応するオッズに関してベットを投入する場合がある。例えば、図5に示すように、時刻T1におけるダウに対するロー・ライン値11183.8は、6/1のダウン・ベット・オッズで参加者に提供されてもよい。後の時刻T2において、図9に示すように、マーケット価格はT1におけるロー・ライン値の下方で11255.2に変動する。このため、T1で投入されたダウン・ベット、すなわちロー・ライン値は、T2のマーケット価格では「金になる」ことになる。従って、期限切れしたより好ましいベッティング・ライン値及び/又はベットに関して参加者がベットを意図しているかどうかについての判定が行われてもよい。これは様々なやり方で達成されてよい。一実施形態において、システム10は、ベット要求のベッティング・ライン値又はオッズが、有効化時刻のものとして生成されたある数の任意の一つであるかどうかを判定する。例えば、比較的不安定性の低いマーケットでは、ベット要求のベッティング・ライン値又はオッズは、現状ベッティング機会のものと一致することを要求されてもよい。より不安定なマーケットにおいては、ベット要求は、以前の三つのベッティング機会の少なくとも一つと一致することを要求されてもよい。有効化時刻における現状のマーケット状況がベット要求に対してより好ましくない場合には例外が適用されてもよい。
ベット要求が無効であるという判定が行われる場合は、226において、そうした適切なメッセージが参加者に伝達されてもよい。同様に、222において、有効な要求をきっかけとして、ベットは有効及び/又は受け付けられたという判断を示してもよい。
204において、他の要求が有効であると考えられる場合は、システム10は、232において、ベット要求を有効化された要求と比較し、ベット要求の項目の少なくとも一つが確認された要求のある範囲又はしきい値以内に入るかどうかを判定する。ベット要求が範囲内に無い場合、ベット要求は、206において、デフォルトの有効化テストによりテストされてもよい。ベット要求が範囲内に入る場合は、222において、ベット要求は自動的に承認され、そのようなメッセージが参加者に伝達され、これによりデフォルトの有効化テストを通過してもよい。これに関して様々な基準が適用されてよい。例えば、ベット要求は、時間、ベッティング・ライン値、オッズ、又はこれらの組み合わせが、手作業又は他の方法で確認されたベット要求のもののある範囲内に入るならば、自動的に承認されてもよい。例えば、ベット要求は、当該ベット要求が手操作で確認された4500におけるベット要求のベッティング・ライン値から、5秒及び4503と4497との間等のプライス・ユニット3(目盛り)以内であるならば、自動的に承認されてもよい。セッション期間により、時間の基準は1から30秒未満、又はこれ以上の任意の範囲にわたってよい。価格の基準は、同様に1から1000ユニットのいずれにわたってもよい。
図5から図8は、本願明細書に記載の変動オッズ/固定ラインの実施形態の少なくとも一つと接続して用いるインタフェース画面を示す。インタフェース画面500は、指標リンク及びFXリンク等の特定のオブジェクトに対するベッティング機会を表示する、ユーザ用の選択可能なリンク少なくとも一つ有するリスト72を備えてもよい。リンクのそれぞれは、さらに、FTSE、ダウ等の利用可能な複数の指標からユーザがある指標を選択し、米ドル対ユーロ、米ドル対円のような利用可能な複数の外国為替を選択できるように、掘り下げてもよい。システムは、さらに、異なるセッション長を有するそれぞれのオブジェクトについて、複数のベッティン機会を提供してもよく、この例においては、リスト72は、ユーザが5分、1時間、1日、1週間等の特定のセッション長まで掘り下げられるようにしてもよい。
リンクの一つを選択する場合、ユーザは一般的に、そのリンクに伴う選択されたオブジェクトに関する情報に賭けるための要求を投入する。この選択に応答して、システムは、参照開始レベル・ライン571、ハイ・ライン573、及びロー・ライン575等の、インタフェース画面500に内蔵される少なくとも一つのベッティング・ラインの表示をアップデートするか、さもなければ発生させる。ベッティング・ラインのそれぞれは、参照開始レベル・ライン571上方のマーケット値581、ハイ・ライン573上方のハイ・ライン値583、及びロー・ライン575上方のロー・ライン値585等の付随する値を、例えば当該ライン上方にスーパーインポーズして、有していてもよい。ライン及び値のそれぞれは、ユーザが用いてベット要求を投入するよう、選択可能に付随する少なくとも一つのベッティング機会の画像を有してもよい。例えば、開始レベル・ラインは、これにアップ・ベット画像576a及びダウン・ベット画像576bを伴って有していてもよい。同様に、ハイ、及びロー・ラインは、アップ・ベット画像574a、580a及びダウン・ベット画像574b、580bを伴って有してもよい。インタフェース画面500は、提供された各ベッティング機会に対するオッズを含み、これは各ベッティング機会の選択可能な画像上に表示される。インタフェース画面500は、同様に、オブジェクトの値の変化をリアルタイムに反映するようにするため、ベッティング・セッション内の異なる時刻におけるマーケットの値を提示する実況レベル・ライン506を含んでもよい。実況レベル・ライン506は、例えば、表示されたベッティング・ラインに対して垂直に、空間的に移動してもよい。
図5から図8は、8月3日11:55AMに終了する5分間のベッティング・セッションにおいて、ダウへのベッティング機会を提供しているインタフェース画面である。ベッティング・ライン値は、ベッティング・セッションの間では同一のままであり、各ベッティング機会に対するオッズは少なくとも実況レベル・ライン506の値に基づいて変化することが見て取れる。図5のハイ・レベル・ライン574bを付随するダウン・ベッティング機会は、図6では無効化されていたことも見て取れる。ベッティング・セッションの時間の進行に従い、売りのポジション・ベッティング機会画像583b、580bは、図7に示すように無効化される場合がある。同様に、全てのベッティング機会画像は、図8に示すように、セッションのクローズ近傍では無効化される場合がある。図9は、ダウン・ベット画像576b、583bを有するインタフェース画面500が、開始レベル571ライン及びハイ・レベル・ライン573に対して、これらの位置に向かう実況レベル・ライン506の変動に基づいて無効化されたことを示している。
図10から図11は、本願明細書に記載の固定オッズ/変動ラインの実施形態の少なくとも一つに接続して用いるインタフェース画面を示す。リンク72の一つを選択することに応答して、システムは、現状レベル・ライン671、ハイ・ライン673、ロー・ライン675、及びスプレッド・ライン677等の少なくとも一つのベッティング・ラインを内蔵するために、インタフェース画面500をアップデートする。ベッティング・ラインのそれぞれは、開始レベル・ライン671上方のマーケット値、ハイ・ライン673上方のハイ・ライン値683、ロー・ライン675上方のロー・ライン値685、スプレッド・ライン677上方のスプレッド値687a等の、ライン上方にスーパーインポーズされて付随する値を有する。ライン及び値のそれぞれは、ユーザが用いてベット要求を投入するよう、選択可能に付随する少なくとも一つのベッティング機会の画像を有してもよい。例えば、参照現状レベル・ライン671は、これにアップ・ベット画像676a及びダウン・ベット画像676bを伴って有していてもよい。同様に、ハイ、ロー、及びスプレッド・ラインは、アップ・ベット画像674a、680a、678a及びダウン・ベット画像674b、680b、678bを伴って有してもよい。この例においては、インタフェース画面500は、オブジェクトの値におけるリアルタイムな変化を反映するようにするため、ベッティング・セッション中の異なる時刻で現状レベル・ライン並びに上方ベッティング・ライン値をアップデートする。
図10から図11は、8月3日午後14:25に終了する5分間のベッティング・セッションにおいて、ダウへの連続的なベッティング機会を提供している。提供された各ベッティング機会に対するオッズは、このベッティング・セッションの間に一定のままであり、ベッティング・レベル・ラインの値はダウのマーケット価値における変動を反映して変化することが見て取れる。ハイ・ライン及びロー・ラインの間の広がりは、図10における15.5から、図6における14.5に狭まった。現物商品マーケットにおける上方又は下方への変動を、インタフェース画面に表示してもよい。例えば、図11のロー・ライン値685の上に示すように上方への変動を青で示してもよく、図11のスプレッド・ライン値687a、687bの上に示すように下方への変動を赤で示してもよい。
明瞭な理解のために前述の発明を詳細に記載してきたが、当業者であれば、本開示の読解により、添付の特許請求の範囲における本発明の真の範囲から離れることなく、形態及び詳細において様々な変形が可能であることを考慮するであろう。