JP2016025122A - 有機太陽電池 - Google Patents

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竜志 前田
文雄 奥田
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文雄 奥田
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秀嗣 池田
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Abstract

【課題】変換効率に優れる有機太陽電池及びその製造方法を提供する。【解決手段】下部電極10、第1のバッファー層12、光電変換層14、前記光電変換層に隣接する正孔輸送性の第2のバッファー層16、及び上部電極18をこの順に含み、前記第2のバッファー層が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。表面張力低下剤は、液体の表面張力を低下することができるものであれば特に制限されないが、例えば、フッ素含有添加剤やケイ素含有添加剤である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機太陽電池及び有機太陽電池の製造方法に関する。
有機薄膜太陽電池は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードや撮像素子、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池に代表されるように、光入力に対して電気出力を示す装置であり、電気入力に対して光出力を示すエレクトロルミネッセンス(EL)素子とは逆の応答を示す装置である。
太陽電池は、化石燃料の枯渇問題や地球温暖化問題を背景に、クリーンエネルギー源として近年大変注目されており、研究開発が盛んに行なわれるようになってきた。
有機薄膜太陽電池は、コストや容易性の観点から、湿式法を用いて製造することが好ましい。
特許文献1は、基板と、基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層上に形成された正孔取出し層と、前記正孔取出し層上に形成された光電変換層を有する順構成の有機太陽電池において、正孔取出し層が、導電性高分子材料と両親媒性材料を含有する有機太陽電池を開示している。
特許文献2は、有機半導体層を形成するインクに揮発性の添加剤を加えることが記載されている。また、非特許文献1には、有機光電変換層上にPEDOTを塗布積層する例が報告されているが、本願比較例6に示すように追試ができなかった。
特開2006−310729号公報 特表2013−516052号公報
Jun Yang, Yang Yang, Adv.Mater., 23,3465(2011)
本発明の目的は、変換効率に優れる有機太陽電池及びその製造方法を提供することである。
本発明によれば、以下の有機太陽電池等が提供される。
1.下部電極、光電変換層、前記光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含み、前記バッファー層が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
2.前記バッファー層が導電性高分子を含む1に記載の有機太陽電池。
3.前記下部電極と前記光電変換層の間に第2のバッファー層を含む1又は2に記載の有機太陽電池。
4.前記正孔輸送性のバッファー層に加え、前記第2のバッファー層も表面張力低下剤を含む3に記載の有機太陽電池。
5.下部電極、電子輸送性のバッファー層、前記バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含み、前記バッファー層が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
6.前記バッファー層が金属酸化物を含む5に記載の有機太陽電池。
7.中間電極、及び前記中間電極を挟む2つの光電変換層を含み、前記中間電極が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
8.前記中間電極が2つの層を含み、そのうちの一方が表面張力低下剤を含む電子輸送性の層であり、他方が表面張力低下剤を含む正孔輸送性の層である7に記載の有機太陽電池。
9.前記正孔輸送性の層が導電性高分子を含み、前記電子輸送性の層が金属酸化物を含む8に記載の有機太陽電池。
10.下部電極側に前記電子輸送性の層を含み、上部電極側に前記正孔輸送性の層を含む8又は9に記載の有機太陽電池。
11.前記表面張力低下剤が、ケイ素含有添加剤及びフッ素含有添加剤から選択される1以上である1〜10のいずれかに記載の有機太陽電池。
12.下部電極、光電変換層、前記光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、前記光電変換層の上に、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記バッファー層を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
13.前記バッファー層が導電性高分子を含む12に記載の有機太陽電池の製造方法。
14.前記バッファー層の成膜を、導電性高分子が溶解した溶液に表面張力低下剤を添加して得られた組成物を塗布して行う13に記載の有機太陽電池の製造方法。
15.前記溶液が、導電性高分子が極性溶媒に溶解した溶液である14に記載の有機太陽電池の製造方法。
16.前記下部電極と前記光電変換層の間に第2のバッファー層を含む12〜15のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
17.前記正孔輸送性のバッファー層に加え、前記第2のバッファー層の成膜も表面張力低下剤を含む組成物を塗布して行う16に記載の有機太陽電池の製造方法。
18.下部電極、電子輸送性のバッファー層、前記バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記バッファー層を成膜し、その上に前記光電変換層を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
19.前記バッファー層が金属酸化物を含む18に記載の有機太陽電池の製造方法。
20.前記バッファー層の成膜を、金属酸化物ナノ粒子が分散した分散液に表面張力低下剤を添加して得られた組成物を用いて行う19に記載の有機太陽電池の製造方法。
21.前記分散液が、前記金属酸化物ナノ粒子がアルコールに分散した分散液である20に記載の有機太陽電池の製造方法。
22.中間電極、及び前記中間電極を挟む2つの光電変換層を含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記中間電極を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
23.前記中間電極が2つの層を含み、そのうちの一方が表面張力低下剤を含む電子輸送性の層であり、他方が表面張力低下剤を含む正孔輸送性の層である22に記載の有機太陽電池の製造方法。
24.前記正孔輸送性の層が導電性高分子を含み、前記電子輸送性の層が金属酸化物を含む23に記載の有機太陽電池の製造方法。
25.前記電子輸送性の層を、金属酸化物ナノ粒子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜し、前記正孔輸送性の層を、導電性高分子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜する24に記載の有機太陽電池の製造方法。
26.前記表面張力低下剤が、ケイ素含有添加剤及びフッ素含有添加剤から選択される1以上である12〜25のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
27.前記組成物における前記表面張力低下剤の含有量が0.001〜5.0wt%である12〜26のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
本発明によれば、変換効率に優れる有機太陽電池及びその製造方法が提供できる。
本発明の第1の有機太陽電池の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の第2の有機太陽電池の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の第3の有機太陽電池の一実施形態を示す概略断面図である。
1.有機太陽電池
[第1の有機太陽電池]
本発明の第1の有機太陽電池は、下部電極、光電変換層、光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含み、バッファー層が表面張力低下剤を含む。
本発明の第1の有機太陽電池は、上記バッファー層が表面張力低下剤を含むことにより光電変換層との接触性が向上するため、変換効率に優れる。
尚、本発明において下部電極は負極であり、上部電極は正極である。また、通常、下部電極は基板(透明基板)として機能するが、別の基板上に下部電極を設けてもよい。即ち、本発明の第1の有機太陽電池はいわゆる逆構成の有機太陽電池である。後述する第2、第3の有機太陽電池も同様である。逆構成の有機太陽電池は、順構成と比べて耐久性に著しく優れる。
図1に第1の有機太陽電池の一実施形態を示す概略断面図を示す。
有機太陽電池1は、下部電極10、バッファー層12、光電変換層14、バッファー層16及び上部電極18をこの順に含む。バッファー層16は正孔輸送性であり、光電変換層14に隣接する。また、バッファー層16は表面張力低下剤を含む。尚、バッファー層12は含んでもよいし含まなくてもよい。バッファー層12は、後述する電子輸送性のバッファー層(第2のバッファー層)である。
表面張力低下剤は、液体の表面張力を低下することができるものであれば特に制限されないが、例えば、フッ素含有添加剤やケイ素含有添加剤が挙げられ、フッ素含有添加剤が好ましい。
フッ素含有添加剤としては、フッ素系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤としては、フッ素系イオン性界面活性剤、フッ素系非イオン性界面活性剤が挙げられる。このようなフッ素含有添加剤として、フッ素含有基と、親油性基及び/又は親水性基を1分子中に有するものが挙げられる。
フッ素含有基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基又はアルキル基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換したもの等が挙げられ、炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基が好ましい。
親油性基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は芳香族基等が挙げられる。アルキル基としては炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基としては炭素数2〜20のアルケニル基、アルキニル基としては炭素数2〜20のアルキニル基、芳香族基としてはアリール基、例えば炭素数6〜20のアリール基等が挙げられ、前記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は芳香族基は置換基を有していてもよい。
親水性基としては、スルホン酸等の酸、酸の金属塩、アルカリ金属塩、アミド、エステル等に由来する基が挙げられる。
また、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等の重合度4〜50のポリアルキレンオキサイド、アクリレートオリゴマー等も用いることができ、これらは上記の親油性基及び/又は親水性基で置換されていてもよい。この市販品としてはメガファックF−120、メガファックF−150(ともに大日本インキ化学工業(株)製商品名)等が挙げられる。
フッ素系非イオン性界面活性剤としては、界面活性剤分子中のオキシエチレン基、オキシプロピレン基、アルキル基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換したフッ素系界面活性剤が挙げられる。
好ましくは炭素原子数4〜20のパーフルオロアルキル基に重合度4〜50のポリアルキレンオキサイドを付加したものであり、例えばパーフルオロアルキルポリエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルポリプロピレンオキサイド付加物等が挙げられ、同様のパーフルオロアルキル基と非イオン性親油性基とを含有するアクリレートオリゴマー(パーフルオロアルキル基含有アクリレートオリゴマー)等を用いることが望ましい。
非イオン性親油性基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は芳香族基が挙げられる。アルキル基としては炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基としては炭素数2〜20のアルケニル基、アルキニル基としては炭素数2〜20のアルキニル基、芳香族基としてはアリール基、例えば炭素数6〜20のアリール基等が挙げられ、上記のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は芳香族基は置換基を有していてもよい。
市販品としてはメガファックF−444、メガファックF−142D、メガファックF−177、メガファックF−178RM(ともに大日本インキ化学工業(株)製商品名)、フロラードFC−430(住友スリーエム(株)製商品名)等が挙げられる。
ケイ素含有添加剤としては、シリコーン系界面活性剤が挙げられ、シリコーン系の界面活性剤としては、ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物が挙げられ、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−905、KF−642やビッグケミー製のBYK345、BYK347、BYK348、BYK333、BYK340、BYK375、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社のTSF4440、TSF4445、TSF4446、SilwetHS−212等が挙げられる。
表面張力低下剤が層中に存在することは、薄膜層においてエネルギー分散形X線分光器(Energy Dispersive X−ray Spectrometer:EDS)や波長分散型X線分析(WDS:wavelength dispersive X−ray spectrometry)を用いることによって、元素分析により確認することができる。後述する第2、第3の有機太陽電池も同様である。
正孔輸送性のバッファー層は、導電性高分子を含むと好ましい。導電性高分子は後述するバッファー層材料に記載の通りである。また、金属、酸化物ナノ粒子、金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、グラフェン等の透明導電性材料を含んでもよい。
正孔輸送性のバッファー層における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。
正孔輸送性のバッファー層は、95wt%以上100wt%以下(好ましくは98wt%以上100wt%以下)が導電性高分子と表面張力低下剤、及び任意に上記の透明導電性材料からなっていてもよい。
また、正孔輸送性のバッファー層は、樹脂成分を含まないことが好ましい。樹脂成分としては、ポリエステル、乳化ポリエステル、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、及びこれらのモノマーやオリゴマーの共重合体等を挙げることができる。
また、下部電極と光電変換層の間に第2のバッファー層を含んでもよい。第2のバッファー層は、通常、電子輸送性であり、金属酸化物を含むと好ましい。金属酸化物は後述するバッファー層材料に記載の通りである。
また、上記の正孔輸送性のバッファー層に加え、第2のバッファー層も表面張力低下剤を含んでもよい。このようにすると、第2のバッファー層とその隣接層の接触性が向上するため、変換効率に優れる。
第2のバッファー層における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。
第1の有機太陽電池は、上記の層のみからなってもよいし他の層を含んでもよい。第1の有機太陽電池は、後述する本発明の第1の有機太陽電池の製造方法によって製造することができる。
[第2の有機太陽電池]
本発明の第2の有機太陽電池は、下部電極、電子輸送性のバッファー層、バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含み、バッファー層が表面張力低下剤を含む。
本発明の第2の有機太陽電池は、電子輸送性のバッファー層が表面張力低下剤を含むことにより光電変換層との接触性が向上するため、変換効率に優れる。表面張力低下剤は上記の通りである。
図2に第2の有機太陽電池の一実施形態を示す概略断面図を示す。
有機太陽電池2は、下部電極20、バッファー層22、光電変換層24及び上部電極26をこの順に含む。バッファー層22は電子輸送性であり、光電変換層24に隣接する。また、バッファー層22は表面張力低下剤を含む。
電子輸送性のバッファー層が金属酸化物を含むと好ましい。金属酸化物は後述するバッファー層材料に記載の通りである。
バッファー層における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。
第2の有機太陽電池は、上記の層のみからなってもよいし他の層を含んでもよい。例えば、光電変換層及び上部電極の間に第2のバッファー層を含んでもよい。
第2の有機太陽電池は、後述する本発明の第2の有機太陽電池の製造方法によって製造することができる。
[第3の有機太陽電池]
本発明の第3の有機太陽電池は、中間電極、及び中間電極を挟む2つの光電変換層を含み、中間電極が表面張力低下剤を含む。
本発明の第3の有機太陽電池は、中間電極が表面張力低下剤を含むことにより光電変換層との接触性が向上するため、変換効率に優れる。表面張力低下剤は上記の通りである。
本発明の第3の有機太陽電池は、上記の構成を有していれば他の構成は特に制限されないが、通常、下部電極、第1の光電変換層、中間電極、第2の光電変換層及び上部電極をこの順に含む。
中間電極は1層でもよいし、2層又は3層以上の積層体でもよい。2層又は3層以上からなる場合、そのうちの少なくとも1層に表面張力低下剤を含めばよい。
中間電極における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。
中間電極は、好ましくは2つの層を含み、そのうちの一方が表面張力低下剤を含む電子輸送性の層であり、他方が表面張力低下剤を含む正孔輸送性の層である。この場合、正孔輸送性の層が導電性高分子を含み、前記電子輸送性の層が金属酸化物を含むと好ましい。また、下部電極側に電子輸送性の層を含み、上部電極側に正孔輸送性の層を含むと好ましい。
電子輸送性のバッファー層における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。正孔輸送性のバッファー層における表面張力低下剤の含有量は、通常、0.001〜5wt%である。
図3に第3の有機太陽電池(中間電極が2層からなるもの)の一実施形態を示す概略断面図を示す。
有機太陽電池3は、下部電極30、第1の光電変換層32、中間電極36、第2の光電変換層38及び上部電極40をこの順に含む。中間電極36は電子輸送性の層34と正孔輸送性の層35からなり、これらは表面張力低下剤を含む。
第3の有機太陽電池は、上記の層のみからなってもよいし他の層を含んでもよい。例えば、下部電極と第1の光電変換層の間、第2の光電変換層と上部電極の間にそれぞれバッファー層を含んでもよい。
第3の有機太陽電池は、後述する本発明の第3の有機太陽電池の製造方法によって製造することができる。
第1〜第3の有機太陽電池において、各構成部材には公知の部材や材料を使用することができる。以下、各構成部材について説明する。
(1)下部電極、上部電極
下部電極、上部電極の材料は特に制限はなく、公知の導電性材料を使用できる。例えば、p層と接続する電極(陽極)としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)や金(Au)等の金属が使用でき、n層と接続する電極(陰極)としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、カルシウム(Ca)、白金(Pt)リチウム(Li)等の金属や、Mg:Ag、Mg:InやAl:Li等の二成分金属系が用いられ、上記陽極に比べ仕事関数は小さいものが用いられる。またn層を構成する材料の電子準位次第では、上記p層と接続する電極例示材料が使用できる。
尚、高効率の光電変換特性を得るためには、太陽電池の少なくとも一方の面は太陽光スペクトルにおいて十分透明にすることが望ましい。透明電極は、公知の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように形成する。受光面の電極の光透過率は10%以上とすることが望ましい。一対の電極構成の好ましい構成では、電極部の一方が仕事関数の大きな金属を含み、他方は仕事関数の小さな金属を含む。
(2)光電変換層
光電変換層とは、光エネルギーを吸収して電力を発生する層であり、p層とn層の積層構造や、それらの混合層等が挙げられる。
(3)p型半導体層(p層)
p層に用いる材料は特に限定されないが、正孔受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば有機化合物であれば、N、N’−ビス(3−トリル)−N、N’−ジフェニルベンジジン(mTPD)、N、N’−ジナフチル−N、N’−ジフェニルベンジジン(NPD)、4、4’、4’’−トリス(フェニル−3−トリルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)等に代表されるアミン化合物、フタロシアニン(Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)、チタニルフタロシアニン(TiOPc)等のフタロシアニン類、オクタエチルポルフィリン(OEP)、白金オクタエチルポルフィリン(PtOEP)、亜鉛テトラフェニルポルフィリン(ZnTPP)等に代表されるポルフィリン類、高分子化合物であれば、ポリヘキシルチオフェン(P3HT)、メトキシエチルヘキシロキシフェニレンビニレン(MEHPPV)等の主鎖型共役高分子類、ポリビニルカルバゾール等に代表される側鎖型高分子類等が挙げられる。
(4)n型半導体層(n層)
n層に用いる材料は特に限定されないが、電子受容体としての機能を有する化合物が好ましい。
例えば、有機化合物であれば、C60、C70等のフラーレン、及びその誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン誘導体、多環キノン、キナクリドン等が挙げられ、高分子の有機化合物であればCN−ポリ(フェニレン−ビニレン)、MEH−CN−PPV、−CN基又はCF基含有ポリマー、それらの−CF置換ポリマー、ポリ(フルオレン)誘導体等を挙げることができる。
また、電子の移動度が高い材料が好ましい。さらに、電子親和力が小さい材料が好ましい。電子親和力の小さい材料をn層として組み合わせることで高い開放端電圧を実現することができる。
無機化合物であれば、n型特性の無機半導体化合物を挙げることができる。具体的には、n−Si、GaAs、CdS、PbS、CdSe、InP、Nb、WO、Fe等のドーピング半導体及び化合物半導体、二酸化チタン(TiO)、一酸化チタン(TiO)、三酸化二チタン(Ti)等の酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の導電性酸化物が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは酸化チタンであり、特に好ましくは二酸化チタンを用いる。
(5)p材料とn材料の混合層
p材料、n材料としては、上記のものが挙げられる。混合層におけるp型半導体材料とn型半導体材料の割合は、例えば10:1〜1:10(体積比)である。
(6)バッファー層
一般に、有機薄膜太陽電池は総膜厚が薄いことが多く、そのため上部電極と下部電極が短絡し、セル作製の歩留まりが低下することが多い。このような場合には、バッファー層を積層することによってこれを防止することが好ましい。
バッファー層としては、陽極と光電変換層の間に設ける正孔輸送性のバッファー層、及び陰極と光電変換層の間に設ける電子輸送性のバッファー層が挙げられる。
バッファー層に好ましい化合物としては、膜厚を厚くしても短絡電流が低下しないようにキャリア移動度が充分に高い化合物が好ましい。例えば、正孔輸送性を示す上記p層材料として例示した有機半導体化合物等が挙げられ、高分子化合物であれば、ポリ(3、4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、ポリアニリン:カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。また、p型無機半導体化合物としてはCdTe、p−Si、SiC、GaAs、WO等を用いることができる。
Figure 2016025122
また、バッファー層には、励起子が電極まで拡散して失活してしまうのを防止する役割を持たせることも可能である。このように励起子阻止層としてバッファー層を挿入することは、高効率化のために有効である。励起子阻止層は陽極側、陰極側のいずれにも挿入することができ、両方同時に挿入することも可能である。
この場合、励起子阻止層として好ましい材料としては、例えば有機EL用途で公知な正孔障壁層用材料又は電子障壁層用材料等が挙げられる。正孔障壁層として好ましい材料は、イオン化ポテンシャルが充分に大きい化合物であり、電子障壁層として好ましい材料は、電子親和力が充分に小さい化合物である。具体的には有機EL用途で公知な材料であるバソクプロイン(BCP)、バソフェナントロリン(BPhen)等が陰極側の正孔障壁層材料として挙げられる。
Figure 2016025122
さらに、バッファー層としては、電子輸送性を示す低分子化合物である、NTCDAに代表される芳香族環状酸無水物等や、上記n層材料として例示した無機半導体化合物、特に導電性酸化物を用いてもよい。
(7)基板
基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものが好ましい。例えば、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムがある。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
各層の膜厚は特に限定されないが、適切な膜厚に設定する。一般に有機薄膜の励起子拡散長は短いことが知られているため、膜厚が厚すぎると励起子がヘテロ界面に到達する前に失活してしまうため光電変換効率が低くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生してしまうため、充分なダイオード特性が得られないため、変換効率が低下する。通常の膜厚は1nm〜10μmが適しているが、5nm〜0.2μmが好ましい。
また、有機太陽電池のいずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用してもよい。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。
また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
2.有機太陽電池の製造方法
[第1の有機太陽電池の製造方法]
第1の有機太陽電池の製造方法は、下部電極、光電変換層、光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、光電変換層の上に、表面張力低下剤を含む組成物を塗布してバッファー層を成膜することを含む。
第1の有機太陽電池の製造方法によれば、バッファー層を成膜する組成物(特に導電性高分子組成物)が光電変換層上で弾かれることを抑制でき、問題なく成膜を行うことができる。また、光電変換層とバッファー層との接触性が向上し、変換効率に優れる有機太陽電池を製造することができる。
有機太陽電池の層構成等は上記の第1の有機太陽電池と同様である。
塗布に用いる組成物は、正孔輸送性のバッファー層を構成する成分と表面張力低下剤を含む。
組成物として、導電性高分子が溶解した溶液に表面張力低下剤を添加して得られたものを用いると好ましい。この場合の溶液は、導電性高分子が水等の極性溶媒に溶解した溶液であると好ましい。
尚、表面張力を低下させるため、水系溶剤であるPEDOT等に対して、アルコール系溶剤を混合希釈する方法があるが、希釈することによりPEDOTが偏析、析出してしまう問題がある。
また、第2のバッファー層の成膜も表面張力低下剤を含む組成物を塗布して行うことが好ましい。このようにすると、隣接層との接触性を向上でき、変換効率に優れる有機太陽電池を製造することができる。
第2のバッファー層の成膜に用いる組成物は、後述する第2の製造方法で用いるものと同様である。
[第2の有機太陽電池の製造方法]
第2の有機太陽電池の製造方法は、下部電極、電子輸送性のバッファー層、バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布してバッファー層を成膜し、その上に光電変換層を成膜することを含む。
第2の有機太陽電池の製造方法によれば、電子輸送性のバッファー層と光電変換層との接触性を向上でき、変換効率に優れる有機太陽電池を製造することができる。
有機太陽電池の層構成等は上記の第2の有機太陽電池と同様である。
塗布に用いる組成物は、電子輸送性のバッファー層を構成する成分と表面張力低下剤を含む。
組成物として、金属酸化物ナノ粒子が分散した分散液、例えば金属酸化物ナノ粒子がアルコール(好ましくは炭素数1〜20のもの)に分散した分散液に表面張力低下剤を添加して得られたものを用いると好ましい。具体的には、酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子をイソプロピルアルコール溶剤に分散させたZnO分散液に対して、フッ素系添加剤を添加した組成物を用いる。
[第3の有機太陽電池の製造方法]
第3の有機太陽電池の製造方法は、中間電極、及び中間電極を挟む2つの光電変換層を含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して中間電極を成膜することを含む。
第3の有機太陽電池の製造方法によれば、中間電極と光電変換層との接触性を向上でき、変換効率に優れる有機太陽電池を製造することができる。
有機太陽電池の層構成等は上記の第3の有機太陽電池と同様である。
塗布に用いる組成物は、中間電極を構成する成分と表面張力低下剤を含む。
中間電極が電子輸送性の層と正孔輸送性の層からなる場合、電子輸送性の層を、金属酸化物ナノ粒子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜し、正孔輸送性の層を、導電性高分子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜すると好ましい。これら組成物は、上述した第1、第2の有機太陽電池の製造方法のものと同様である。
第1〜第3の有機太陽電池の製造方法において、表面張力低下剤は上記と同じである。
組成物中の表面張力低下剤の含有量は、好ましくは0.001〜5.0wt%、より好ましくは0.001〜1.0wt%、さらに好ましくは0.05〜0.5wt%である。5.0wt%を超えると、添加剤が層として形成されるため絶縁の恐れがあり、0.001wt%未満であると表面張力低下剤の効果が発揮できない恐れがある。
ケイ素含有添加剤の場合はより少量であると好ましく、組成物中の含有量が0.001〜1.0wt%であると好ましい。この範囲であると、より接触性に優れる。
組成物は、95wt%以上100wt%以下(好ましくは98wt%以上100wt%以下)が上記各層を構成する成分、表面張力低下剤、上記所定の溶媒、及び任意に後述する溶媒からなっていてもよい。
組成物による塗布は、公知の方法によって行えばよく、スピンコーティング、ディップコート、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式成膜法を適用すればよい。
上記の組成物によって成膜する層以外の層は、公知の成膜方法によって製膜すればよく、例えば、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディップコート、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式成膜法を適用することができる。
乾式成膜法の場合、公知の抵抗加熱法が好ましく、混合層の形成には、例えば、複数の蒸発源からの同時蒸着による成膜方法が好ましい。さらに好ましくは、成膜時に基板温度を制御する。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、適切な溶媒に溶解又は分散させて有機溶液を調製し、薄膜を形成するが、任意の溶媒を使用できる。例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒、メタノールやエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒等が挙げられる。
中でも、炭化水素系溶媒又はエーテル系溶媒が好ましい。また、これらの溶媒は単独で使用しても複数混合して用いてもよい。尚、使用可能な溶媒は、これらに限定されるものではない。
次に、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例、比較例で用いた化合物を以下に示す。
Figure 2016025122
実施例1
(1)水接触角の測定
25mm×25mm×0.7mm厚のITO(膜厚130nm)基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後、Nanograde社製の粒径約10nmの酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子をイソプロピルアルコール溶剤に濃度2.5wt%で分散させたZnO分散液に対して、フッ素系添加剤F−444(パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物:DIC株式会社社製、以下同じ)を0.5wt%加えた組成物をスピンコート法により成膜した。成膜後、ホットプレートにより200℃で10分間アニール処理を行い、膜厚30nmの酸化亜鉛層を成膜した。成膜した酸化亜鉛膜の水接触角を測定した結果、27°であった。
(2)有機太陽電池の作製及び評価
25mm×25mm×0.7mm厚のITO(膜厚130nm)基板を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行った後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後の基板上に、有機太陽電池のバッファー層として、上記(1)で調製した組成物をスピンコート法により成膜した。成膜後、ホットプレートによって200℃で10分間アニール処理を行い、膜厚30nmの酸化亜鉛層を成膜した。
次に、p型半導体化合物として化合物1、及びn型半導体化合物としてPC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル,アメリカンダイソース(ADS)社製,ADS71BFA)を、重量比が1:1となるように混合し、混合物が2.0重量%の濃度となるように窒素雰囲気中でクロロベンゼン溶媒に溶解した。この溶液に、添加剤として1,8−ジオードオクタン(DIO)を濃度3vol%で添加した溶液を、ホットスターラー上において80℃で1時間撹拌混合した。撹拌混合後の溶液を、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過し、得られたインクをスピンコート法によって上記の酸化亜鉛層上に続けて塗布し、有機太陽電池の機能層(光電変換層)を得た。機能層の膜厚は100nmであった。
その後、機能層上に真空蒸着装置によって三酸化モリブデン(MoO)を膜厚10nmで蒸着し、次いで銀を膜厚100nmで蒸着して、有機太陽電池を作製した。面積は0.25cmであった。
得られた有機太陽電池に2mm角のメタルマスクを設け、照射光源としてエアマス(AM)1.5G、放射照度100mW/cmのソーラシミュレータを用い、ソースメーター(ケイスレー社製,2400型)により、ITO電極とアルミニウム電極との間における電流−電圧特性を測定した。この測定結果から、開放電圧Voc(V)、短絡電流密度Jsc(mA/cm)、形状因子FF、及び光電変換効率PCE(%)を算出した。結果を表1に示す。
開放電圧Vocとは、電流値が0(mA/cm)のときの電圧値であり、短絡電流密度Jscとは、電圧値が0(V)のときの電流密度である。形状因子FFは内部抵抗を表すファクターであり、最大出力をPmaxとすると次式で表される。
FF=Pmax/(Voc×Jsc)
また、光電変換効率PCEは、入射エネルギーをPinとすると次式で与えられる。
PCE=(Pmax/Pin)×100
=(Voc×Jsc×FF/Pin)×100
比較例1
(1)水接触角の測定
酸化亜鉛分散液に対してフッ素系添加剤を混合しなかった以外は、実施例1(1)と同様に膜厚30nmの酸化亜鉛層を成膜した。成膜した酸化亜鉛膜の水接触角を測定した結果、34°であった。即ち、実施例1における酸化亜鉛層より濡れ性に劣ることが分かる。
(2)有機太陽電池の作製及び評価
上記(1)の酸化亜鉛分散液を用いた以外は、実施例1(2)と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例2
化合物1を化合物2に変更した以外は、実施例1と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例2
酸化亜鉛分散液に対してフッ素系添加剤を混合しなかった以外は、実施例2と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例3
化合物1を化合物3に変更した以外は、実施例1と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例3
酸化亜鉛分散液に対してフッ素系添加剤を混合しなかった以外は、実施例3と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2016025122
表1より、特定の添加剤を含む組成物を用いる本発明の製造方法によって、変換効率に優れる有機太陽電池を得られることが分かる。
比較例4,5
25mm×25mm×0.7mm厚のITO(膜厚130nm)基板を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行った後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後の基板上に、有機太陽電池の正孔輸送性のバッファー層として、PEDOT:PSS溶液(ヘレウス社製Clevios PH500)(比較例4)、又はPEDOT:PSS溶液に対してフッ素系添加剤F−444を0.1重量%加えたPEDOT:PSS組成物(比較例5)を、スピンコート法により塗布し、大気中100℃で10分間加熱することにより膜厚40nmのバッファー層を作製した。
次に、p型半導体化合物として化合物4、及びn型半導体化合物としてPCBM(フェニルC60酪酸メチルエステル,フロンティアカーボン社製,E100H)を、重量比が1:0.6となるように混合し、混合物が2.0重量%の濃度となるように窒素雰囲気中でクロロベンゼン溶媒に溶解させた。溶液をホットスターラー上80℃温度で1時間撹拌混合した。撹拌混合後の溶液を孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過して、インクを得た。このインクをスピンコート法によりPEDOT層上に続けて塗布し、有機太陽電池の機能層を得た。機能層の膜厚は100nmであった。
その後、機能層上に真空蒸着装置によってLiF及びAlを蒸着して、有機太陽電池を作製した。面積は0.25cmであった。
得られた有機太陽電池について実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 2016025122
表2より、順構成の素子においては、PEDOT層へのフッ素系添加剤の添加効果が無いことが分かる。
実施例4
(1)PEDOT:PSS溶液の塗布性の検討
25mm×25mm×0.7mm厚の青板ガラス基板を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後、有機太陽電池の機能層としてp型半導体化合物として化合物4、及びn型半導体化合物としてPCBM(フェニルC60酪酸メチルエステル,フロンティアカーボン社製,E100H)を、重量比が1:0.6となるように混合し、混合物が2.0重量%の濃度となるように窒素雰囲気中でクロロベンゼン溶媒に溶解させた組成物を100nm成膜できる条件にてスピンコート法により成膜し、有機活性層を成膜した。
PEDOT:PSS溶液(Clevios社製PH500)にフッ素系添加剤F−444を0.1wt%加えて組成物を調製し、有機活性層の上に滴下した。フッ素系添加剤によってPEDOT:PSS溶液の表面張力を低下させたことにより、有機活性層上に液滴がハジクことなく濡れ拡がった。そのため、スピンコート法によってPEDOT:PSS層を塗布積層することができた。
ここで、フッ素系添加剤F−444を0.1wt%混合したPEDOT:PSS溶液の表面張力を測定したところ、18mN/mであった。
(2)有機太陽電池の作製及び評価
25mm×25mm×0.7mm厚のITO(膜厚130nm)基板を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後、有機太陽電池のバッファー層として、Nanograde社製の粒径約10nmの酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子をイソプロピルアルコール溶剤に2.5重量%の濃度で分散させたZnO分散液をスピンコート法により成膜した。成膜後、ホットプレート200℃で10分間アニール処理を行い、膜厚30nmの酸化亜鉛層を成膜した。
次に、p型半導体化合物として化合物4、及びn型半導体化合物としてPCBM(フェニルC60酪酸メチルエステル,フロンティアカーボン社製,E100H)を、重量比が1:0.6となるように混合し、混合物が2.0重量%の濃度となるように窒素雰囲気中でクロロベンゼン溶媒に溶解させた。溶液をホットスターラー上80℃温度で1時間撹拌混合した。撹拌混合後の溶液を孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過して、インクを得た。このインクをスピンコート法により酸化亜鉛層上に続けて塗布し、有機太陽電池の機能層を得た。機能層の膜厚は100nmであった。
続けて、有機太陽電池のバッファー層として、PEDOT:PSS溶液(ヘレウス社製Clevios PH500)に対してフッ素系添加剤F−444を0.1重量%加えたPEDOT:PSS組成物を、スピンコート法により有機機能層の上に塗布し、大気中100℃で10分間加熱することにより膜厚40nmのバッファー層を作製した。次いで、真空蒸着機により銀を膜厚100nmで蒸着することにより有機太陽電池を作製した。
以上より、PEDOT:PSS層を塗布により成膜して有機太陽電池を製造することができた。製造した有機太陽電池について、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
比較例6
PEDOT:PSS溶液に対して、フッ素系添加剤を混合しなかった以外は、実施例4(1)と同様に成膜を試みた。しかしながら、有機太陽電池の機能層がPEDOT:PSSインクを液玉のように弾いてしまうため、PEDOT:PSS層を塗布積層することができなかった。
ここで、上記で用いたPEDOT:PSS溶液の表面張力を測定したところ、72mN/mであった。
実施例5
PEDOT:PSS溶液に対するフッ素系添加剤の添加量を0.3重量%に変更した以外は、実施例4と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例6
PEDOT:PSS溶液に対するフッ素系添加剤の添加量を0.6重量%に変更した以外は、実施例4と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例7
PEDOT:PSS溶液に対するフッ素系添加剤の添加量を1.0重量%に変更した以外は、実施例4と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
実施例8
PEDOT:PSS溶液に対して、フッ素系添加剤の代わりにSi系添加剤であるSilwet HS−212(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)を0.3重量%混合した以外は、実施例4と同様に有機太陽電池を作製し、評価した。結果を表3に示す。
Figure 2016025122
表3より、本発明によって、PEDOT:PSS層を塗布により成膜して変換効率に優れる有機太陽電池を製造することが可能となったことが分かる。
実施例9
25mm×25mm×0.7mm厚のITO(膜厚130nm)基板を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。洗浄後、有機太陽電池のバッファー層として、Nanograde社製の粒径約10nmの酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子をイソプロピルアルコール溶剤に濃度2.5重量%で分散させたZnO分散液に対して、フッ素系添加剤F−444を0.5重量%加えたZnO分散液をスピンコート法により成膜した。成膜後、ホットプレート200℃で10分アニール処理を行い、膜厚30nmの酸化亜鉛層を成膜した。
次に、p型半導体化合物として化合物5、及びn型半導体化合物としてPC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル,アメリカンダイソース(ADS)社製,ADS71BFA)を、重量比が1:1.5となるように混合し、混合物が2.0重量%の濃度となるように窒素雰囲気中でクロロベンゼン溶媒に溶解させた。この溶液に、添加剤として1,8−ジオードオクタン(DIO)を濃度3vol%で添加した溶液をホットスターラー上で80℃の温度にて1時間撹拌混合した。撹拌混合後の溶液を、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過することによりインクを得た。このインクを、上記酸化亜鉛層上にスピンコート法により続けて塗布し、有機太陽電池の機能層を得た。機能層の膜厚は100nmであった。
続けて、有機太陽電池のバッファー層として、PEDOT:PSS溶液(ヘレウス社製Clevios PH500)に対してフッ素系添加剤F−444を0.1重量%加えた組成物をスピンコート法により有機機能層の上に塗布し、大気中100℃で10分間加熱することにより、膜厚40nmのバッファー層を作製した。次いで、フッ素系添加剤F−444を0.5重量%加えたZnO分散液をスピンコート法により成膜し、嫌気下150℃で10分間加熱することにより膜厚30nmのバッファー層を作製して、中間電極を成膜した。
中間電極の上に、上記の機能層用インクをスピンコート法により続けて塗布し、2層目の有機太陽電池の機能層を成膜した。2層目の有機機能層の膜厚は100nmであった。その後、真空蒸着装置により三酸化モリブデン(MoO)を膜厚10nmで蒸着し、次いで銀を膜厚100nmで蒸着することにより、タンデム有機太陽電池を作製した。面積は0.25cmであった。
この有機太陽電池について実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
実施例10
中間電極とその上の機能層の作製を省略し、機能層を1層としたシングル有機太陽電池とした以外は、実施例9と同様にして素子を作製し、評価した。結果を表4に示す。
Figure 2016025122
表4より、本発明によって、中間電極を塗布により成膜して変換効率に優れるタンデム型の有機太陽電池が作製できたことが分かる。また、Vocがシングル素子(実施例10)に対して2倍となっていることから、本発明に用いるバッファー層が中間電極として確実に機能していることが分かる。
本発明の有機太陽電池は、時計、携帯電話及びモバイルパソコン等の各種装置、電化製品の電源として使用できる。
1,2,3 有機太陽電池
10,20,30 下部電極
12 バッファー層(電子輸送性)
14,24,32,38 光電変換層
16 バッファー層(正孔輸送性)
18,26,40 上部電極
22 バッファー層
34 電子輸送性層
35 正孔輸送性層
36 中間電極

Claims (27)

  1. 下部電極、光電変換層、前記光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含み、前記バッファー層が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
  2. 前記バッファー層が導電性高分子を含む請求項1に記載の有機太陽電池。
  3. 前記下部電極と前記光電変換層の間に第2のバッファー層を含む請求項1又は2に記載の有機太陽電池。
  4. 前記正孔輸送性のバッファー層に加え、前記第2のバッファー層も表面張力低下剤を含む請求項3に記載の有機太陽電池。
  5. 下部電極、電子輸送性のバッファー層、前記バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含み、前記バッファー層が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
  6. 前記バッファー層が金属酸化物を含む請求項5に記載の有機太陽電池。
  7. 中間電極、及び前記中間電極を挟む2つの光電変換層を含み、前記中間電極が表面張力低下剤を含む有機太陽電池。
  8. 前記中間電極が2つの層を含み、そのうちの一方が表面張力低下剤を含む電子輸送性の層であり、他方が表面張力低下剤を含む正孔輸送性の層である請求項7に記載の有機太陽電池。
  9. 前記正孔輸送性の層が導電性高分子を含み、前記電子輸送性の層が金属酸化物を含む請求項8に記載の有機太陽電池。
  10. 下部電極側に前記電子輸送性の層を含み、上部電極側に前記正孔輸送性の層を含む請求項8又は9に記載の有機太陽電池。
  11. 前記表面張力低下剤が、ケイ素含有添加剤及びフッ素含有添加剤から選択される1以上である請求項1〜10のいずれかに記載の有機太陽電池。
  12. 下部電極、光電変換層、前記光電変換層に隣接する正孔輸送性のバッファー層、及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、前記光電変換層の上に、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記バッファー層を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
  13. 前記バッファー層が導電性高分子を含む請求項12に記載の有機太陽電池の製造方法。
  14. 前記バッファー層の成膜を、導電性高分子が溶解した溶液に表面張力低下剤を添加して得られた組成物を塗布して行う請求項13に記載の有機太陽電池の製造方法。
  15. 前記溶液が、導電性高分子が極性溶媒に溶解した溶液である請求項14に記載の有機太陽電池の製造方法。
  16. 前記下部電極と前記光電変換層の間に第2のバッファー層を含む請求項12〜15のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
  17. 前記正孔輸送性のバッファー層に加え、前記第2のバッファー層の成膜も表面張力低下剤を含む組成物を塗布して行う請求項16に記載の有機太陽電池の製造方法。
  18. 下部電極、電子輸送性のバッファー層、前記バッファー層に隣接する光電変換層及び上部電極をこの順に含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記バッファー層を成膜し、その上に前記光電変換層を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
  19. 前記バッファー層が金属酸化物を含む請求項18に記載の有機太陽電池の製造方法。
  20. 前記バッファー層の成膜を、金属酸化物ナノ粒子が分散した分散液に表面張力低下剤を添加して得られた組成物を用いて行う請求項19に記載の有機太陽電池の製造方法。
  21. 前記分散液が、前記金属酸化物ナノ粒子がアルコールに分散した分散液である請求項20に記載の有機太陽電池の製造方法。
  22. 中間電極、及び前記中間電極を挟む2つの光電変換層を含む有機太陽電池の製造方法であって、表面張力低下剤を含む組成物を塗布して前記中間電極を成膜することを含む有機太陽電池の製造方法。
  23. 前記中間電極が2つの層を含み、そのうちの一方が表面張力低下剤を含む電子輸送性の層であり、他方が表面張力低下剤を含む正孔輸送性の層である請求項22に記載の有機太陽電池の製造方法。
  24. 前記正孔輸送性の層が導電性高分子を含み、前記電子輸送性の層が金属酸化物を含む請求項23に記載の有機太陽電池の製造方法。
  25. 前記電子輸送性の層を、金属酸化物ナノ粒子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜し、前記正孔輸送性の層を、導電性高分子及び表面張力低下剤を含む組成物を塗布して成膜する請求項24に記載の有機太陽電池の製造方法。
  26. 前記表面張力低下剤が、ケイ素含有添加剤及びフッ素含有添加剤から選択される1以上である請求項12〜25のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
  27. 前記組成物における前記表面張力低下剤の含有量が0.001〜5.0wt%である請求項12〜26のいずれかに記載の有機太陽電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170113194A (ko) * 2016-03-25 2017-10-12 코오롱인더스트리 주식회사 유기 태양전지 및 그 제조 방법
CN107964090A (zh) * 2016-10-19 2018-04-27 南方科技大学 含有氯取代噻吩并[3,4-b]噻吩类单元的共聚物及其制备方法和聚合物光伏器件
WO2021166708A1 (ja) * 2020-02-19 2021-08-26 住友化学株式会社 インク組成物及びその製造方法
CN115000215A (zh) * 2022-07-26 2022-09-02 华南理工大学 一种具有PEDOT:PSS/石墨烯/GaAs结构的太阳电池及其制备方法

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