JP2016019705A - 導光体 - Google Patents

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泰之 森口
Yasuyuki Moriguchi
泰之 森口
悠樹 川瀬
Hisaki Kawase
悠樹 川瀬
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Abstract

【課題】効率的な光照射が可能な導光体を提供する。
【解決手段】本開示の導光体は、全体として椀形状を有し、かつ椀形状の中央に錐台形状の第1の穴6が設けられた湾曲部2と、湾曲部の底部に光学的に結合された光入射部3とを備える。湾曲部は、椀形状を規定する反射面SA及び第1の出射面SBを有する。第1の穴は、反射面から第1の出射面に向かって断面積が大きくなる錐台形状を有する。湾曲部は、第1の穴の内部に配置された錐台部8を有し、錐台部8は、反射面から第1の出射面に向かって断面積が小さくなる錐体形状の第2の穴7を有する。第1の出射面は、複数の第1の傾斜構造18を有する。各第1の傾斜構造は、湾曲部の内部を第1の出射面に向かって進む光が反射面に向かって反射する傾斜角を有する第1の傾斜面11と、湾曲部の内部を第1の出射面に向かって進む光が透過する傾斜角を有する第2の傾斜面12とを含む。
【選択図】図1

Description

本願は、導光体に関する。本願は、導光体を備える光プローブにも関する。
所望の領域に向けて光を照射する光プローブが様々な場面で使用されている。例えば、光プローブは、医療の現場においてレーザー光を患部に照射するために使用されることがある。光プローブは、典型的には、光ファイバーを有する。患部にレーザー光を照射する場合には、レーザー光を発生させるレーザー治療装置本体に光ファイバーの一端が接続される。以下では、レーザー治療装置本体と、光プローブとを備える装置をレーザー治療装置と呼ぶことがある。
レーザー治療装置は、例えば、光線力学的治療法(photodynamic therapy:以下、「PDT」と略する。)に用いられる(例えば、特許文献1参照)。PDTとは、癌細胞に多く蓄積される光感受性物質へのレーザー光照射による光化学反応を利用した局所的治療法である。特許文献1に記載の技術では、光ファイバーを内視鏡(ファイバスコープ)に挿入する。そして、内視鏡の先端を患部付近に到達させ、レーザー治療装置本体において発生させたレーザー光を患部へ照射する。
特開2000−189527号公報
例えば患部にレーザー光等の光を照射する場面において、患部が平面ではないことがある。患部が凹形状又は凸形状を有する場合であっても、効率的に光を照射したいという要求がある。凹形状又は凸形状の患部に対して例えば一括して光照射することにより、光を何度も照射する手間を省略し得る。光の照射範囲の拡大は、治療時間の短縮に貢献する。
本開示の例示的な実施形態として以下が提供される。
全体として椀形状を有し、かつ前記椀形状の中央に錐台形状の第1の穴が設けられた光透過性の湾曲部であって、前記椀形状を規定する反射面及び第1の出射面を有する湾曲部と、前記湾曲部の前記反射面側の底部に光学的に結合された光入射部とを備え、前記第1の穴は、前記反射面から前記反射面に対向する前記第1の出射面に向かって断面積が大きくなる錐台形状を有し、前記湾曲部は、前記第1の穴に整合する形状を有する錐台部であって、前記第1の穴の内部に配置された錐台部を有し、前記錐台部は、前記反射面から前記第1の出射面に向かって断面積が小さくなる錐体形状の第2の穴と、前記湾曲部の外部に露出する第2の出射面とを有し、前記湾曲部の前記第1の出射面は、前記錐体形状の頂点を中心とする同心円状の複数の第1の傾斜構造を有し、前記複数の第1の傾斜構造の各々は、前記湾曲部の内部を前記第1の出射面に向かって進む光が前記反射面に向かって反射する傾斜角を有する第1の傾斜面と、前記湾曲部の内部を前記第1の出射面に向かって進む光が透過する傾斜角を有する第2の傾斜面とを含む。
本開示によれば、効率的な光照射が可能な導光体を提供できる。
(a)及び(b)は、本開示の導光体を備える光プローブの一例を示す斜視図であり、(c)は、光ファイバー4の軸に沿って見たときの第1の出射面SBを示す平面図である。 光プローブ100をレーザー治療装置本体に接続した状態を示す図である。 図1(a)〜図1(c)に示す導光体1の模式的な断面図である。 (a)は、錐台部8を取り除いた状態の導光体1の外観の一例を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示す導光体1の断面図である。 (a)及び(b)は、錐台部8の外観の一例を示す斜視図であり、(c)は、(a)及び(b)に示す錐台部8の模式的な断面図である。 導光体1内における光線の経路の一例を示す断面図である。 湾曲部2の底部の中央付近を拡大して示す断面図である。 湾曲部2における反射面SAの一部を拡大して示す模式的な断面図である。 湾曲部2における第1の出射面SBの一部を拡大して示す模式的な断面図である。 傾斜角を説明する模式的な断面図である。 湾曲部2の光出射面上に光拡散層31を有する導光体1Aの模式的な断面図である。 導光体1Aの湾曲部2における第1の出射面SBの一部を拡大して示す模式的な断面図である。 湾曲部2Aにおける第1の出射面SBの一部を拡大して示す模式的な断面図である。 本開示の導光体を備える光プローブの他の一例を示す模式的な断面図である。 (a)及び(b)は、図14に示す導光体1Bの外観の一例を示す斜視図である。 湾曲部2Bの一部を拡大して示す模式的な断面図である。 湾曲部2B内における光線の経路の一例を示す模式的な断面図である。
まず、本開示の一態様の概要を説明する。
本開示の一態様である導光体は、全体として椀形状を有し、かつ椀形状の中央に錐台形状の第1の穴が設けられた光透過性の湾曲部と、光入射部とを備える。湾曲部は、椀形状を規定する反射面及び第1の出射面を有する。光入射部は、湾曲部の反射面側の底部に光学的に結合されている。第1の穴は、反射面から反射面に対向する第1の出射面に向かって断面積が大きくなる錐台形状を有する。湾曲部は、第1の穴に整合する形状を有する錐台部であって、第1の穴の内部に配置された錐台部を有する。錐台部は、反射面から第1の出射面に向かって断面積が小さくなる錐体形状の第2の穴と、湾曲部の外部に露出する第2の出射面とを有する。湾曲部の第1の出射面は、錐体形状の頂点を中心とする同心円状の複数の第1の傾斜構造を有する。複数の第1の傾斜構造の各々は、湾曲部の内部を第1の出射面に向かって進む光が反射面に向かって反射する傾斜角を有する第1の傾斜面と、湾曲部の内部を第1の出射面に向かって進む光が透過する傾斜角を有する第2の傾斜面とを含む。
ある態様において、反射面は、椀形状における凸側の面である。
ある態様において、反射面は、椀形状における凹側の面である。
ある態様において、第2の穴は、樹脂によって充填されている。
ある態様において、第2の穴の錐体形状は、円錐形状である。
ある態様において、第1の穴の錐台形状は、円錐台形状である。
ある態様による導光体は、錐台部の側面と、錐台部の側面に対向する第1の穴の側面との間に内側反射膜を有する。
ある態様において、湾曲部の反射面は、錐体形状の頂点を中心とする同心円状の複数の第2の傾斜構造を有する。
ある態様において、湾曲部の反射面は、外側反射膜を有する。
ある態様において、光入射部は、湾曲部と接続された側とは反対側の端部にコリメートレンズを有する。
ある態様において、反射面及び第1の出射面のうちの一方は、概ね半球面であり、もう一方は、概ね半楕円面である。
本開示の他の一態様である光プローブは、上記のいずれかに記載の導光体と、光入射部に光学的に結合された光ファイバーとを備える。
以下に、本開示の導光板の一例を示す実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1(a)及び図1(b)は、本開示の導光体を備える光プローブの一例を示す。図1(a)及び図1(b)に示す光プローブ100は、導光体1と、光ファイバー4とを有している。導光体1は、全体として椀形状の湾曲部2と、湾曲部2に接続された光入射部3とを有する。
湾曲部2は、椀形状を規定する反射面SA及び第1の出射面SBを有する。図1(a)及び図1(b)に例示する構成において、反射面SAは、椀形状における凸側の面であり、第1の出射面SBは、椀形状における凹側の面である。図1(c)は、光ファイバー4の軸に沿って見たときの第1の出射面SBを示す。図1(c)に例示する構成において、湾曲部2の凹面には、同心円状の複数の溝9が形成されている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、湾曲部2の椀形状の底部には、光入射部3が接続されている。図1(a)及び図1(b)に例示する構成では、光入射部3は、概ね円筒形状を有している。ここでは、湾曲部2の凸面の側に、光入射部3における円筒形状の一方の端部が接続されている。光入射部3における円筒形状のもう一方の端部に、光ファイバー4が接続されている。光ファイバー4は、例えば光入射部3に挿入されることにより、湾曲部2に対して固定され得る。光入射部3は、光ファイバー4を接続するための部材を含んでいてもよい。光入射部3は、例えば円筒状のスリーブを含み、これを介して光ファイバー4と接続されていてもよい。
湾曲部2は、光透過性の材料から形成される。湾曲部2の材料の例は、アクリル樹脂、ポリカーボネート等の樹脂材料である。光入射部3は、光透過性の材料から形成される。光入射部3の材料の例は、アクリル樹脂、ポリカーボネート等の樹脂材料又はガラスである。光入射部3は、湾曲部2と一体成形されていてもよい。
図1(a)及び図1(b)に示すように、光入射部3は、湾曲部2と光ファイバー4との間に位置する。図1(b)は、光ファイバー4側から見た、図1(a)の光プローブ100を示す。光ファイバー4は、光入射部3に光学的に結合されており、光入射部3は、湾曲部2に光学的に結合されている。すなわち、光ファイバー4から出射した光が光入射部3中を進行する。光入射部3中を進行する光が湾曲部2に入射する。後述するように、実施の形態1では、光入射部3を介して湾曲部2に入射した光は、最終的に湾曲部2の凹面から出射する。
湾曲部2からの放射強度を概ね一定とする観点から、湾曲部2の全体形状として、反射面SAと第1の出射面SBとが平行であるよりも、光入射部3から離れるに従って反射面SAと第1の出射面SBとの間隔が小さくなる形状であると有益である。ここでは、湾曲部2の第1の出射面SBは、全体として概ね半球面であり、湾曲部2の反射面SAは、全体として概ね半楕円面である(後述する図3参照)。すなわち、湾曲部2は、全体として、光入射部3から離れるに従って反射面SAと第1の出射面SBとの間隔(湾曲部2の厚さといってもよい。)が小さくなる形状を有している。本明細書において、「半楕円面」は、長軸を含む平面で楕円面を半分に切断したときに得られる面、又は短軸を含む平面で長軸と垂直に楕円面を半分に切断したときに得られる面を意味する。第1の出射面SBを概ね半楕円面とし、反射面SAを半球面としてもよい。半楕円面に代えて、放物面、双曲面等の一部を反射面SA又は第1の出射面SBの形状として採用してもよい。なお、楕円面、放物面、双曲面等の曲面は、回転体の表面形状に限定されない。
図2は、光プローブ100をレーザー治療装置本体に接続した状態を示す。図2に示すレーザー治療装置本体5は、例えばPDTに用いられるレーザー装置である。レーザー光を発生させるレーザー治療装置本体5に、レーザー光を患部に照射する光プローブ100を接続することにより、PDTを行うレーザー治療装置を構成し得る。レーザー光源は、レーザー治療装置本体5内に備えられている。レーザー治療装置本体5から出射されるレーザー光は、光ファイバー4内を伝播し、導光体1の光入射部3に到達する。レーザー光は、光入射部3を介して湾曲部2へ入射し、湾曲部2の凹面から出射する。全体として椀形状を有する湾曲部2を備える光プローブ100は、例えば子宮頸がん治療用のレーザー治療装置に使用することができる。光プローブ100を子宮頸がん治療用のレーザー治療装置に用いる場合、子宮頸部を覆うように湾曲部2を配置してレーザー光を子宮頸部へ照射する。このとき、本開示の導光体を有する光プローブを用いることにより、患部のより広い領域に対して一括してレーザー光を照射できる。すなわち、本開示によれば、患部が平面でない場合であっても、効率的な光照射を行い得る。以下、導光体1の構造をより詳細に説明する。
図3は、図1(a)〜図1(c)に示す導光体1の模式的な断面を示す。湾曲部2は、椀形状の中央に錐台形状の第1の穴6を有する。図示するように、第1の穴6は、反射面SAの側から、反射面SAに対向する第1の出射面SBの側に向かって断面積が大きくなる錐台形状を有している。湾曲部2は、第1の穴6の内部に配置された錐台部8を有する。典型的には、錐台部8は、第1の穴6に整合する形状を有する。すなわち、錐台部8は、第1の穴6を埋めるような形状に形成され得る。錐台部8は、湾曲部2の外部に露出する第2の出射面SCを有する。図示するように、第2の出射面SCは、第1の出射面SBとともに椀形状の凹面を形成する。
錐台部8は、第2の穴7を有する。第2の穴7は、反射面SAの側から第1の出射面SBの側に向かって断面積が小さくなる錐体形状を有する。錐台部8は、湾曲部2と同じ材料から形成され得る。錐台部8は、湾曲部2と異なる材料から形成されていてもよい。例えば、透明な樹脂材料から湾曲部2が形成されている場合において、他の透明な樹脂材料から錐台部8が形成されていてもよい。湾曲部2を構成する材料とは異なる材料から錐台部8が形成される場合、錐台部8は、湾曲部2の屈折率よりも小さい屈折率を有する。なお、湾曲部2の複数の溝9は、錐台部8における第2の出射面SC上にも形成されている。第1の出射面SB上及び第2の出射面SC上の複数の溝9は、第2の穴7の錐体形状の頂点を中心とする同心円状の溝であり得る。
図4(a)は、錐台部8を取り除いた状態の導光体1の外観の一例を示し、図4(b)は、図4(a)に示す導光体1の断面を示す。ここでは、第1の穴6の錐台形状は、円錐台形状である。この円錐台形状における軸は、湾曲部2の椀形状の中心を通る軸であり得る。すなわち、第1の出射面SBの側から湾曲部2の底部を見たとき、第1の穴6の輪郭は、椀形状の底を中心とする円であり得る。円錐台形状の軸と垂直な断面における、その円の面積は、反射面SAの側から第1の出射面SBの側に向かって大きくなっている。
図5(a)及び図5(b)は、錐台部8の外観の一例を示し、図5(c)は、図5(a)及び図5(b)に示す錐台部8の断面を示す。図5(a)は、第1の出射面SBの側から錐台部8を見たときの斜視図であり、図5(b)は、反射面SAの側から錐台部8を見たときの斜視図である。上述したように、錐台部8は、第1の穴6に整合する形状を有し得る。従って、錐台部8は、湾曲部2の第1の穴6の円錐台形状の側面と相似な形状の外表面を有し得る。図示する例において、錐台部8は、その中央に第2の穴7を有する。第2の穴7は、例えば円錐形状を有する。錐台部8は、湾曲部2に設けられた第1の穴6にはめ込まれることにより、湾曲部2の底部の一部を構成する。錐台部8の錐体形状(ここでは円錐形状)の頂点は、湾曲部2の第1の出射面SBの側に位置する。この第2の穴7は、空隙であってもよいし、例えば透明な樹脂等によって充填されていてもよい。第2の穴7が樹脂等によって充填される場合、第2の穴7に充填される材料の屈折率は、典型的には、湾曲部2の屈折率よりも小さい。第2の穴7に充填される材料の屈折率を調整することにより、第2の出射面SCから出射する光線の角度を調整することができる。
図5(a)及び図5(c)に例示する構成において、錐台部8の第2の出射面SCには、第2の穴7の錐体形状の頂点を中心とする同心状の複数の溝9が形成されている。溝9の断面形状は、図5(c)に示すように、複数の傾斜面が椀形状の径方向に連続的に配置された凹凸形状であり得る。
図6は、導光体1内における光線の経路の一例を示す。図6は、光ファイバー4の軸を含む平面で導光体1を切断したときの模式的な断面図である。図6中、光線の経路を点線によって模式的に示す。なお、他の図においても、光線の経路を点線によって模式的に示すことがある。図6に例示する構成では、光入射部3は、コリメートレンズ10を有している。図示する例において、コリメートレンズ10は、光入射部3の、湾曲部2が接続される側とは反対側の端部(光ファイバー4が接続される側の端部)付近に配置されている。光入射部3の端部がレンズ状の形状であってもよい。すなわち、光入射部3の端部がコリメートレンズの機能を有していてもよい。
光ファイバー4から出射した光は、コリメートレンズ10を介して光入射部3へ入射する。光入射部3に入射した光は、光入射部3を伝播し、湾曲部2に入射する。湾曲部2に入射した光は、湾曲部2を伝播し、図6に模式的に示すように、湾曲部2の凹面から出射する。図示する例では、湾曲部2からの出射光線は、1点に収束している。湾曲部2から出射する光線の方向は、この例に限定されない。なお、以下では、説明の便宜のため、湾曲部2への入射光線のうち、第2の穴7に入射する光線の一群を中央光線束と呼び、第2の穴7よりも外側の部分に入射する光線の一群を外周光線束と呼ぶ。
図7は、湾曲部2の底部の中央付近を拡大して示す。図7中、白い矢印は、外周光線束PBの進行方向を模式的に示し、ハッチングされた矢印は、中央光線束CBの進行方向を模式的に示す。
中央光線束CBは、第2の穴7と錐台部8との間の界面において屈折する。図7に模式的に示すように、屈折により、光線の進行方向は、光ファイバー4の軸に平行な方向から、椀形状の径方向外側に傾いた方向に変化する。錐台部8内へ入射した光線は、第2の出射面SCに向かって進む。錐台部8内へ入射した光線は、第2の出射面SCにおいて屈折し、湾曲部2の外部に出射する。このように、光入射部3を介して湾曲部2に入射する光のうちの少なくとも一部を錐台部8の第2の穴7に入射させることにより、錐台部8の、第2の出射面SCの全体から光を出射させることができる。
外周光線束PBは、湾曲部2と錐台部8との間の界面に入射する。典型的には、錐台部8の屈折率は湾曲部2の屈折率よりも小さい。従って、湾曲部2と錐台部8との間の界面に入射する光線の大部分は、錐台部8内には進入せず、湾曲部2と錐台部8との間の界面において反射される。湾曲部2と錐台部8との間の界面において反射された光線は、湾曲部2の反射面SAへ向かって進行する。光の利用効率の観点から、錐台部8と湾曲部2との間の界面への入射光が全反射すると有益である。第1の穴6の錐台形状は、湾曲部2の屈折率及び錐台部8の屈折率を考慮して決定され得る。なお、錐台部8の側面と第1の穴6の錐台形状の表面(錐台部8の側面に対向する、第1の穴6の側面)とは、直接接していなくてもよい。例えば、錐台部8の側面と第1の穴6の錐台形状の表面との間に、湾曲部2の屈折率よりも小さい屈折率を有する材料から形成された接着層が介在していてもよい。あるいは、錐台部8の側面と第1の穴6の錐台形状の表面との間に空気又は油脂が介在していてもよい。錐台部8の側面と第1の穴6の錐台形状の表面との間に反射膜を設けてもよい。反射膜は、金属ペーストの塗布又は金属の蒸着等、公知の方法により形成することができる。
図8は、湾曲部2における反射面SAの例示的な形状を示す。図8中、白い矢印は、錐台部8と湾曲部2との間の界面において反射された光の進行方向を模式的に示す。図示する例では、湾曲部2の反射面SAは、それぞれが、入射した光を湾曲部2の第1の出射面SBに向けて反射する傾斜面21を含む複数の傾斜構造19を有している。複数の傾斜構造19は、第2の穴7(図8において不図示)の錐体形状の頂点を中心として同心円状に形成され得る。ここでは、複数の溝29が反射面SAに形成されることにより、反射面SAに複数の傾斜構造19が形成されている。溝29は、反射面SAの全体にわたって形成されていてもよいし、反射面SAの一部分に形成されていてもよい。
傾斜面21は、錐台部8と湾曲部2との間の界面において反射された光が第1の出射面SBに向かって反射する傾斜角を有する。光ファイバー4の軸を含む断面における傾斜面21の形状は、図8に示すような直線状であってもよいし、湾曲した形状であってもよい。光の利用効率の観点から、湾曲部2内を反射面SAに向かって進む光が反射面SAにおいて全反射すると有益である。例えば、湾曲部2の反射面SA上に反射膜を形成してもよい。傾斜面21上に選択的に反射膜を形成してもよい。なお、錐台部8と湾曲部2との間の界面において反射された光を第1の出射面SBに向けて反射することができれば、溝29の形成は必須ではない。例えば、光ファイバー4の軸を含む断面における反射面SAの形状は、湾曲した形状であってもよい。光ファイバー4の軸を含む断面における反射面SAの曲面形状は、錐台部8と湾曲部2との間の界面において反射された光を第1の出射面SBに向けて反射可能な形状に設計される。第1の面SA上に反射膜を形成した場合には、光ファイバー4の軸を含む断面における反射面SAの形状を任意の形状に設定し得る。
ここで、図8に示すように光ファイバー4の軸方向に沿って反射面SAから第1の出射面SBに向かって湾曲部2を掘り下げることにより溝29を形成する場合を考える。図示する例では、溝29の形成によって、反射面SAに傾斜面21−1、傾斜面21−2及び傾斜面21−3が形成されている。傾斜面21−1、傾斜面21−2及び傾斜面21−3の深さをそれぞれh1、h2及びh3とする。傾斜面の深さは、光ファイバー4の軸方向に沿って測ったときの、湾曲部2の外表面から溝の最も深い部分までの距離を意味する(図8参照)。外周光線束PBのうちの一部は、錐台部8と湾曲部2との間の界面において反射された後、傾斜面21−1、傾斜面21−2及び傾斜面21−3に入射する。外周光線束PBのうち、傾斜面21−1、傾斜面21−2及び傾斜面21−3に入射する光線群の幅をLとする(図7参照)。幅Lは、光ファイバー4の軸に垂直な方向(図7において水平方向)に沿って測った長さである。傾斜構造19は、例えば、傾斜面の深さの合計が、外周光線束PBのうち、それらの傾斜面に入射する光線群の幅Lよりも大きくなるように設計される。すなわち、h1+h2+h3>Lの条件を満たすように傾斜構造19における形状が決定され得る。
なお、湾曲部2の反射面SAの外側を遮光部材又は反射部材で覆ってもよい。これにより、反射面SAからの光の漏れを抑制できる。遮光部材又は反射部材は、反射面SAと対向するように配置されればよく、間隙を介して反射面SAと対向していてもよい。
図9は、湾曲部2における第1の出射面SBの例示的な形状を示す。図9は、湾曲部2のうち、錐台部8以外の部分を拡大して模式的に示している。図9中、白い矢印は、湾曲部2内部における光の進行方向を模式的に示し、ハッチングされた矢印は、湾曲部2から外部に出射する光の進行方向を模式的に示す。
図示する例では、第1の出射面SBに、同心円状の複数の溝9が形成されている。ここでは、複数の溝9が形成されることにより、第2の穴7(図9において不図示)の錐体形状の頂点を中心とする同心状の複数の傾斜構造18が第1の出射面SBに形成されている。図示するように、複数の傾斜構造18の各々は、第1の傾斜面11と第2の傾斜面12とを含む。図示する例では、複数の溝9が第1の出射面SBに形成されることにより、複数の溝9の底部として第1の傾斜面11が形成されている。
第1の傾斜面11は、湾曲部2の内部を第1の出射面SBに向かって進む光が反射面SAに向かって反射する傾斜角を有する。第2の傾斜面12は、湾曲部2の内部を第1の出射面SBに向かって進む光が透過する傾斜角を有する。本明細書において、面の「傾斜角」は、その面の法線と光ファイバー4の軸とがなす角を意味する。すなわち、図10に示すように、第1の傾斜面11の傾斜角θ11は、第1の傾斜面11の法線N11と光ファイバー4の軸とがなす角である。同様に、第2の傾斜面12の傾斜角θ12は、第2の傾斜面12の法線N12と光ファイバー4の軸とがなす角である。なお、図10中において図の上下に延びる二点鎖線は、光ファイバー4の軸方向を模式的に示している。ここでは、傾斜構造18の各々において、第1の傾斜面11の傾斜角θ11は、第2の傾斜面12の傾斜角θ12よりも大きい。第1の傾斜面11の傾斜角θ11は、湾曲部2の第1の出射面SBにおける場所ごとに互いに異なり得る。同様に、第2の傾斜面12の傾斜角θ12も、湾曲部2の第1の出射面SBにおける場所ごとに互いに異なり得る。なお、光ファイバー4の軸を含む断面における第1の傾斜面11の形状及び/又は第2の傾斜面12の形状は、直線状であってもよいし、湾曲した形状であってもよい。例えば、第2の傾斜面12(又は第1の傾斜面11)のそれぞれは、椀形状の凹面の一部を形成するような形状を有していてもよい。
上述したように、外周光線束PBは、湾曲部2と錐台部8との間の界面に入射する。湾曲部2と錐台部8との間の界面において反射された光線が、湾曲部2の反射面SAへ向かって進行する。湾曲部2と錐台部8との間の界面において反射された光線は、湾曲部2の反射面SA(典型的には傾斜面21)においてさらに反射された後、湾曲部2の第1の出射面SBへ向かって進行する。湾曲部2の第1の出射面SBへ向かって進行する光の一部は、第1の傾斜面11に入射し、残余の部分は、第2の傾斜面12に入射する。従って、湾曲部2の内部において第1の出射面SBへ向かって進行する光の一部は、湾曲部2の反射面SAに向かって反射され、残余の一部は、第2の傾斜面12において屈折し、傾斜面12を透過して湾曲部2の外部へ出射される。第1の傾斜面11において反射された光は、湾曲部2の反射面SAに到達し、再度湾曲部2の第1の出射面SBに向けて反射される。
傾斜構造18の各々における、透過と反射との間の分割比は、湾曲部2内部における反射回数と第2の傾斜面12における透過率とを考慮して決定すればよい。湾曲部2内部における反射回数が多いほど、湾曲部2内部において光が伝搬する距離は大きい。よく知られているように、光の強度は、光が伝搬する距離に対して指数関数的に減衰する。従って、湾曲部2の椀形状の中心から離れるにつれて第2の傾斜面12の比率を大きくすると、湾曲部2の第1の出射面SBにおける場所ごとの放射強度のばらつきを低減し得る。
なお、第1の出射面SBの傾斜構造18の各々において、第2の傾斜面12のうち、反射面SAの反対側に最も突出する部分S(後述する図12参照)の放射強度が、第2の傾斜面12の他の部分の放射強度と比較して低いことがある。以下に説明するように、湾曲部2の光出射面(ここでは凹面)上に光拡散層を配置してもよい。光拡散層を配置することにより、湾曲部2から出射される光をより均一にし得る。
図11は、湾曲部2の光出射面上に光拡散層31を有する導光体1Aの模式的な断面を示す。図12は、導光体1Aの湾曲部2における第1の出射面SBの例示的な形状を示す。図12は、湾曲部2のうち、錐台部8以外の部分を拡大して模式的に示している。図11に示すように、光拡散層31は、湾曲部2における椀形状の凹形状と相似な形状を有し得る。図12に示すように、光拡散層31は、典型的には、傾斜構造18の各々において第2の出射面SBの反対側に最も突出する部分Sに接している。このとき、第2の傾斜面12と光拡散層31との間には、楔形の空間Gが形成される。第2の傾斜面12と光拡散層31との間に空間Gを設けると、第2の傾斜面12からの光線の出射角の大きさは湾曲部2と空気との間の屈折率の関係で決まるので、出射角を算出しやすい。
光拡散層31としては、可撓性を有する光拡散フィルムを使用することができる。例えば、透明な樹脂材料中にビーズが分散された光拡散フィルム、表面に微細な凹凸を有する透明な光拡散フィルム等を用いることができる。湾曲部2への光拡散フィルムの接合には、例えば、接着材を用いることができる。このとき、図11に示すように、湾曲部2の椀形状の上端を覆うように光拡散フィルムを配置し、湾曲部2の椀形状の上端において湾曲部2と光拡散フィルムとを接着してもよい。あるいは、光拡散層31として、湾曲部2における椀形状の凹形状と相似な形状を有する光拡散部材を湾曲部2の凹面にはめ込んでもよい。光拡散部材としては、例えば、内部にビーズが分散された透明樹脂シートを使用することができる。
第2の傾斜面12の傾斜角は、第2の傾斜面12への入射光線の入射角が臨界角よりも小さくなるような角度に設定されている。例えば、湾曲部2がアクリル樹脂から形成されている場合、ナトリウム原子のd線を使用したときのアクリル樹脂の屈折率は1.49であるので、空気の屈折率を1とすれば臨界角の大きさは42.15度である。湾曲部2がポリカーボネートから形成されている場合、ナトリウム原子のd線を使用したときのポリカーボネートの屈折率は1.59であるので、空気の屈折率を1とすれば臨界角の大きさは38.97度である。
図13は、第1の出射面SBの他の例示的な形状を示す。図13に示す湾曲部2Aの第1の出射面SBにおける複数の傾斜構造18Aの各々は、第1の傾斜面11と、第2の傾斜面12Aとを含んでいる。図13に例示する構成において、第2の傾斜面12Aは、互いに異なる傾斜角を有する傾斜部分12a及び傾斜部分12bを含んでいる。第2の傾斜面12Aが傾斜部分12a及び傾斜部分12bを有することにより、傾斜構造18Aの各々において、互いに異なる方向に光を出射させることができる。このように、第2の傾斜面12Aは、2以上の傾斜部分を有していてもよい。
以上に説明したように、本開示では、湾曲部2の第1の出射面SBは、第1の傾斜面11及び第2の傾斜面12を含む複数の傾斜構造18を有している。第1の出射面SBが第1の傾斜面11及び第2の傾斜面12を含む複数の傾斜構造18を有するので、外周光線束PBの一部を第2の傾斜面12において透過させ、残余の一部を第1の傾斜面11において反射させることができる。第1の傾斜面11における反射光は、湾曲部2の反射面SAに向かって進み、反射面SAにおいて反射される。反射面SAにおける反射光は、湾曲部2の第1の出射面SBに向かって進み、その一部は第2の傾斜面12を透過する。すなわち、湾曲部2の内部において反射を1回以上繰り返させることによって、湾曲部2の第1の出射面SBのほぼ全域から光を出射させ得る。また、中央光線束CBを錐台部8の第2の穴7に入射させることにより、第2の出射面SCのほぼ全域から光を出射させ得る。結果として、湾曲部2の底部の中央付近に接続された光入射部3を介して光を入射させることにより、より広い範囲から光を出射させることができる。これにより、患部が平面ではない場合、例えば凹形状又は凸形状である場合であっても、患部の形状に合わせて光を出射し、患部全体にほぼ均等に光を照射することができる。また、湾曲部2の形状を患部の形状に合わせて設計し得、患部における位置の違いに関わらず、出射面を患部の近くに保つことができる。
実施の形態1では、湾曲部2の凹面の側から光が出射するので、盛り上がった部分にも光照射を行いやすい。なお、湾曲部2の第1の出射面SBが有する傾斜構造18における第1の傾斜面11及び第2の傾斜面12の面積比及び配置等を調整することにより、傾斜構造18における透過と反射の比率を調整することができる。従って、傾斜構造18における第1の傾斜面11及び第2の傾斜面12の面積比、配置等を調整することにより、湾曲部2の第1の出射面SBにおける場所ごとの放射強度のばらつきを低減することが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態2における実施の形態1との相違点は、概略的には、反射面SAが椀形状における凹側の面であり、第1の出射面SBが椀形状における凸側の面である点である。以下では、実質的に同じ機能を有する構成要素は実施の形態1と共通の参照符号を用い、その詳細な説明を省略する。
図14は、本開示の導光体を備える光プローブの他の一例を示す。図15(a)及び(b)は、図14に示す光プローブ100Bが備える導光体1Bの外観の一例を示す。実施の形態2では、光入射部3を介して、湾曲部2Bの椀形状における凹側の面から凸側の面に向かって湾曲部2Bに光が入射する。図14に示すように、ここでは、光入射部3は、湾曲部2Bの椀形状における凹面の側に光学的に結合されている。実施の形態2では、光入射部3を介して湾曲部2Bに入射した光は、最終的に湾曲部2Bの凸面から出射する。
図14に示すように、湾曲部2Bの第1の穴6の内部には、錐台部8Bが配置されている。ここでは、錐台部8Bの第2の出射面SCは、第1の出射面SBとともに椀形状の凸面を形成する。錐台部8Bの内部には、実施の形態1と同様に、第2の穴7が形成されている。第1の出射面SB上及び第2の出射面SC上の複数の溝9は、第2の穴7の錐体形状の頂点を中心とする同心円状の溝であり得る(図15(a)参照)。
図16は、湾曲部2Bにおける第1の出射面SB及び反射面SAの例示的な形状を示す。図16は、湾曲部2Bのうち、錐台部8B以外の部分を拡大して模式的に示している。図16に例示する構成では、湾曲部2Bの第1の出射面SBは、全体として概ね半楕円面であり、反射面SAは、全体として概ね半球面である。図示する例では、第1の出射面SBには、実施の形態1と同様に複数の溝9が形成されている。これにより、第1の出射面SBに複数の傾斜構造18が形成されている。第1の出射面SBの傾斜構造18の各々において反射面SAの反対側に最も突出する部分は、例えば、上述の半楕円面上に位置していてもよい。光ファイバー4の軸方向に沿って第1の出射面SBから反射面SAに向かって湾曲部2を掘り下げることにより溝9を形成する場合、溝9のそれぞれにおいて湾曲部2の外表面から最も深い部分が上述の半楕円面上に位置するように椀形状を設計してもよい。
また、図示する例では、反射面SAには、複数の溝29が形成されている。これにより、反射面SAに複数の傾斜構造20が形成されている。ここでは、複数の傾斜構造20のそれぞれは、傾斜面22a及び傾斜面22bを含む。反射面SAの傾斜構造20の各々において第1の出射面SBの反対側に最も突出する部分は、例えば、上述の半球面上に位置していてもよい。光ファイバー4の軸方向に沿って反射面SAから第1の出射面SBに向かって湾曲部2を掘り下げることにより溝29を形成する場合、溝29のそれぞれにおいて湾曲部2の外表面から最も深い部分が上述の半球面上に位置するように椀形状を設計してもよい。
図17は、湾曲部2B内における光線の経路の一例を模式的に示す。実施の形態1と同様に、光ファイバー4から出射した光は、コリメートレンズ10を介して光入射部3へ入射する。光入射部3に入射した光は、光入射部3を伝播し、湾曲部2Bに入射する。実施の形態2においては、湾曲部2Bに入射した光は、湾曲部2Bを伝播し、湾曲部2Bの凸面から出射する。湾曲部2Bからの光線は、例えば、光ファイバー4の軸に平行に出射される。
光入射部3を介して湾曲部2Bに入射した光のうち、第2の穴7に入射する光線の経路は、実施の形態1における光線の経路とほぼ同様であるので詳細な説明は省略する。錐台部8Bの第2の穴7に入射した光線は、第2の出射面SCの全体から出射する。
一方、錐台部8Bの第2の穴7に入射しなかった光線は、湾曲部2Bと錐台部8Bとの間の界面において反射される。湾曲部2Bと錐台部8Bとの間の界面において反射された光線は、湾曲部2Bの第1の出射面SBへ向かって進行する。実施の形態1と同様に、第1の出射面SBは、複数の傾斜構造18を有する。図示するように、複数の傾斜構造18の各々は、第1の傾斜面11と第2の傾斜面12とを有している。湾曲部2Bと錐台部8Bとの間の界面において反射された後、第1の出射面SBへ向かって進行する光線は、第1の傾斜面11において反射面SAに向けて反射される。第1の傾斜面11において反射面SAに向けて反射された光線の一部は、反射面SAに形成された傾斜面22aに入射し、他の一部は、反射面SAに形成された傾斜面22bに入射する。傾斜面22aに入射した光線及び傾斜面22bに入射した光線は、それぞれ、傾斜面22a及び傾斜面22bにおいて反射される。
傾斜面22aは、湾曲部2Bの内部を反射面SAに向かって進む光が第1の出射面SBの第1の傾斜面11に向かって反射する傾斜角を有する。すなわち、傾斜面22aにおいて反射された光線は、図17に模式的に示すように、典型的には、椀形状の径方向(図17において水平方向)に沿って進行する。従って、傾斜面22aにおいて反射された光線は、第1の出射面SBの第1の傾斜面11においてさらに反射され、再度反射面SAへ向かって進行する。反射面SAへ向かって進行する光線の一部は、反射面SAの傾斜面22aに入射し、第1の出射面SBの第1の傾斜面11に向けて反射される。このような過程を繰り返すことにより、湾曲部2Bの椀形状の中心から離れた位置まで光が伝搬する。
傾斜面22bは、湾曲部2Bの内部を反射面SAに向かって進む光が第1の出射面SBの第2の傾斜面12に向かって反射する傾斜角を有する。従って、傾斜面22bにおいて反射された光線は、図17に模式的に示すように、概ね光ファイバー4の軸方向(図17において上下方向)に沿って進行し、第2の傾斜面12を透過して湾曲部2Bの外部に出射する。なお、ここでは、傾斜構造18の各々において、第1の傾斜面11の傾斜角は、第2の傾斜面12の傾斜角よりも大きい。また、ここでは、傾斜構造20の各々において、傾斜面22aの傾斜角は、傾斜面22bの傾斜角よりも大きい。このように、第1の出射面SBが椀形状における凸側の面であっても、第1の出射面SBの全体から光を出射させることが可能である。
以上に説明したように、本開示によれば、光照射の対象が凹形状又は凸形状を有する場合であっても、効率的な光照射を行い得る。本開示によれば、より広い範囲にレーザー光等の光を照射することが可能である。なお、実施の形態1及び実施の形態2において説明した導光体に入射する光はレーザー光に限らず、LED、CCFL(冷陰極管)等から出射した光であってもよい。LED、CCFL等の光源から出射した光を複合放物面集光器(Compound Parabolic Concentrator(CPC))等により集光し、集光された光を導光体に入射させてもよい。光ファイバー4を用いる代わりに、レンズ又はミラーを用いて光入射部3に光を入射させてもよい。
子宮頸がん治療用のレーザー治療装置に本開示の光プローブ(例えば図1に示す光プローブ100)を用いる場合、湾曲部2の直径はおよそ数センチと比較的小さいサイズであり得る。従って、例えば射出成形により、湾曲部2及び光入射部3の形状を一括して形成し得る。すなわち、射出成形により、湾曲部2の外形、光入射部3のコリメートレンズ10などを一括して形成してもよい。その後、例えば熱プレス成形により、複数の溝9及び/又は複数の溝29を湾曲部2に形成することができる。熱プレス成形では、プレス金型面に形成された形状を基材に転写する。これにより、湾曲部2に第1の傾斜構造18及び/又は第2の傾斜構造19を形成できる。熱プレス成形を適用して第1の傾斜構造18及び/又は第2の傾斜構造19を形成することにより、射出成形等と比べてより微細な凹凸を湾曲部2に形成することができる。
なお、前述した種々の態様は、矛盾が生じない限り互いに組み合わせることが可能である。
本開示の導光体又は光プローブは、例えば子宮頸がん治療用のレーザー治療装置に用いることができる。また、本開示の導光体は、曲面形状の表示面を有するような液晶表示装置のバックライトユニットに使用することもできる。
1 導光体
2 湾曲部
3 光入射部
4 光ファイバー
5 レーザー治療装置本体
6 第1の穴
7 第2の穴
8 錐台部
9 溝
10 コリメートレンズ
11 第1の傾斜面
12 第2の傾斜面

Claims (12)

  1. 全体として椀形状を有し、かつ前記椀形状の中央に錐台形状の第1の穴が設けられた光透過性の湾曲部であって、前記椀形状を規定する反射面及び第1の出射面を有する湾曲部と、
    前記湾曲部の前記反射面側の底部に光学的に結合された光入射部と
    を備え、
    前記第1の穴は、前記反射面から前記反射面に対向する前記第1の出射面に向かって断面積が大きくなる錐台形状を有し、
    前記湾曲部は、前記第1の穴に整合する形状を有する錐台部であって、前記第1の穴の内部に配置された錐台部を有し、
    前記錐台部は、前記反射面から前記第1の出射面に向かって断面積が小さくなる錐体形状の第2の穴と、前記湾曲部の外部に露出する第2の出射面とを有し、
    前記湾曲部の前記第1の出射面は、前記錐体形状の頂点を中心とする同心円状の複数の第1の傾斜構造を有し、
    前記複数の第1の傾斜構造の各々は、前記湾曲部の内部を前記第1の出射面に向かって進む光が前記反射面に向かって反射する傾斜角を有する第1の傾斜面と、前記湾曲部の内部を前記第1の出射面に向かって進む光が透過する傾斜角を有する第2の傾斜面とを含む導光体。
  2. 前記反射面は、前記椀形状における凸側の面である請求項1に記載の導光体。
  3. 前記反射面は、前記椀形状における凹側の面である請求項1に記載の導光体。
  4. 前記第2の穴は、樹脂によって充填されている請求項1から3のいずれかに記載の導光体。
  5. 前記第2の穴の前記錐体形状は、円錐形状である請求項1から4のいずれかに記載の導光体。
  6. 前記第1の穴の前記錐台形状は、円錐台形状である請求項1から5のいずれかに記載の導光体。
  7. 前記錐台部の側面と、前記錐台部の前記側面に対向する前記第1の穴の側面との間に内側反射膜を有する請求項1から6のいずれかに記載の導光体。
  8. 前記湾曲部の前記反射面は、前記錐体形状の頂点を中心とする同心円状の複数の第2の傾斜構造を有する請求項1から7のいずれかに記載の導光体。
  9. 前記湾曲部の前記反射面は、外側反射膜を有する請求項1から8のいずれかに記載の導光体。
  10. 前記光入射部は、前記湾曲部と接続された側とは反対側の端部にコリメートレンズを有する請求項1から9のいずれかに記載の導光体。
  11. 前記反射面及び前記第1の出射面のうちの一方は、概ね半球面であり、もう一方は、概ね半楕円面である請求項1から10のいずれかに記載の導光体。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の導光体と、
    前記光入射部に光学的に結合された光ファイバーとを備える光プローブ。
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