JP2016018696A - ハーネス保持装置とその取り付け方法 - Google Patents

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賢樹 森下
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賢樹 森下
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Masashi Enomoto
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Abstract

【課題】美観を考慮に入れつつ、照明器具等を吊り下げるハーネスの長さを調整する。【解決手段】プラグ116は、外部のシーリングコンセント114と接合する。ハーネス106は、プラグ116に取り付けられ、重量物を吊り下げる。保持部材112は、ハーネス106を保持する。カバー108は、保持部材112とハーネス106の一部を収容する。保持部材112は、ハーネス106を巻き取った状態でハーネス106を保持することにより、カバー108から露出するハーネス106の長さを維持する。保持部材112は、側面に開口を有する中空の部材であって、中空部分を貫通するハーネス106の一部は開口から引き出される。スカート110は、カバー108の側面に取り付けられ、カバー108とシーリングコンセント114の境目を隠す。【選択図】図2

Description

本発明は、照明器具などの重量物をハーネスによって吊り下げる構造に関し、特に、ハーネスの長さを調整するための構造に関する。
照明器具の中には、シーリングコンセント(配線用差込接続器)と接続して、ハーネスを介して吊り下げるタイプ(以下、「吊り下げ照明」とよぶ)がある。吊り下げ照明は、ペンダントライトともよばれる。
吊り下げ照明は、デザイン自由度が高いので個性を主張しやすい(たとえば、特許文献1参照)。その代わり、天井から吊り下げる分、照射範囲は狭い。吊り下げ照明は、主照明としてよりも副照明として使われることが多い。
ハーネスは、あくまでも照明器具の付属品でありその長さは照明器具ごとに決まっている。ハーネスは電源コードでもあるため、切断して短縮するわけにはいかない。そこで、ハーネスを短くして使いたいときのために、ハーネスの一部を収容器具にまとめて収納することもある(特許文献2参照)。
特開2013−127927号公報 特開2009−259406号公報
特許文献2のようにハーネスの途中に収納器具がぶら下がるのは美観上好ましくない。このような問題に対応するために、シーリングコンセントを隠す位置に定着して、ここに余ったハーネスを収納するカップ型の収納容器(以下、単に「カップ」とよぶ)もある。しかし、このようなカップはハーネスの一箇所を挟むことでハーネスに固定されるものであるため、カップを天井に隙間なく定着しづらい。特に、ハーネスが長い場合にはカップが大型化するため、カップはずり下がってきやすくなる。
カップをハーネスではなく、シーリングコンセントなどの固定部材に固定させればカップを安定させることは可能である。しかし、シーリングコンセントの形状はさまざまであるため、シーリングコンセントの種類によってはカップを取り付けられないという別の問題が生じる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、美観を考慮に入れつつ、照明器具等を吊り下げるハーネスの長さを調整するための技術、を提供することにある。
本発明のある態様のハーネス保持装置は、外部の固定部材と接合する接合部材と、接合部材に取り付けられて重量物を吊り下げるハーネスと、ハーネスを保持する保持部材と、前記保持部材に固定されるとともに、保持部材とハーネスの一部を収容するカバーを備える。保持部材は、カバーから露出するハーネスの長さを調整可能にて保持する。
本発明によれば、照明器具等をハーネスで吊り下げるときに、ハーネスの長さ調整にともなう見た目上の違和感を効果的に減殺できる。
照明装置の外観模式図である。 接続装置の斜視図(その1)である。 接続装置の斜視図(その2)である。 図4(a)は、接続装置の側面断面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A線における接続装置の平面断面図である。 接続装置の斜視図(その3)である。 接続装置の斜視図(その4)である。
図1は、照明装置100の外観模式図である。
照明装置100は、吊り下げ照明であり、発光体である照明体102と、照明体102の電源コードであるハーネス106と、ハーネス106を介して照明体102を天井に固定する接続装置104を含む。
接続装置104(調整器)はカバー108と、カバー108の外側面の一部を覆うリング状のスカート110を含む。天井に取り付けられるシーリングコンセントとハーネス106は、カバー108の内部において接続されている。
ハーネス106の一部は、カバー108の内部に収容される。以下、ハーネス106のうち、カバー108の外に露出する部分を「露出ハーネス」とよびその長さを特に「実効長」とよぶことにする。また、ハーネス106のうちカバー108に収容される部分を「収容ハーネス」とよぶことにする。各部構造の詳細は後述するが、収容ハーネスの長さは可変であるため、実効長は任意に調整できる。利用者は、所望の実効長に応じて、収容ハーネスの長さを決定する。また、接続装置104は収容ハーネスを内部で強く保持できるため、調整後の実効長は照明体102のような重量物を吊り下げても維持される。
接続装置104は、シーリングコンセントを覆うカバー108の中にさりげなくハーネス106の一部も隠すため、利用者に長さ調整にともなう違和感をもたせない。
図2は、接続装置104の斜視図である。
以降の図2,3,5,6は、いずれも図1とは天地逆で示している。スカート110については図4以降に関連して説明し、まずは、接続装置104の内部構造を中心として説明する。
カバー108は、カバー108a,108bの2つのパーツに分離する。シーリングコンセント114は、天井に取り付けられる配線用差込接続器(固定部材)である。プラグ116(コンセントカプラ)は、照明装置100の一部であり、シーリングコンセント114と接合する差込プラグ(接合部材)である。プラグ116にはハーネス106(電源コード)がつながっており、シーリングコンセント114からプラグ116、ハーネス106を介して照明体102に電力が供給される。
接続装置104は、保持部材112を内蔵する。保持部材112は、ハーネス106を導くとともに、ハーネス106の長さを調整可能に維持する。収容ハーネスは、保持部材112の中空部118(後述)を通るとともに、余り部分は保持部材112に巻き付けられる。この巻き付け量の大きさに応じて実効長が決まる。保持部材112は、収容ハーネスを巻き付けられた状態で、収容ハーネスを強く保持する。
図3も、接続装置104の斜視図である。図3では、保持部材112の構造が見えやすいように収容ハーネスの一部を削除して描いている。
保持部材112は長軸方向(z方向)に延伸し、同じく長軸方向に延伸する中空部118(溝)を有する。また、保持部材112の側面には、第1孔122および第2孔120という二つの孔(開口)を有する。プラグ116に接続されるハーネス106は、中空部118に嵌め込まれ、第1孔122から外に引き出され、第2孔120から再び保持部材112の内部に戻され、中空部118に再び嵌め込まれ、カバー108のカバー孔124から外に引き出される。収容ハーネスのうち、第1孔122から引き出され第2孔120に戻るまでの部分(以下、「余剰分」とよぶ)が図2に示されていたように保持部材112に巻き付けられる。余剰分の巻き付けは必須ではなく、余剰分はカバー108の内部に収容されればよい。保持部材112にフックなど突起を設け、ここに余剰分を引っかけることで収容ハーネスを保持部材112に安定させてもよいし、カバー108の内壁にフックを設け、余剰分をそこに引っかけてもよい。
図4(a)は、接続装置104の側面断面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A線における平面断面図である。
上述したように、収容ハーネスの余剰分は第1孔122から引き出されて保持部材112に巻き付けられたあと第2孔120から保持部材112の内部に戻される。収容ハーネスの残りの部分は中空部118に嵌め込まれる。中空部118の径はハーネス106の径と同一またはそれ以下であり、収容ハーネスは中空部118において強く挟み込まれる。収容ハーネスは保持部材112の内壁に強く挟み込まれ、かつ、第2孔120と第1孔122で強く曲げられることでしっかりと保持部材112に固定される。
以上のように、余剰分の長さ(余剰分の巻き付け量)によって実効長が調整され、収容ハーネスと保持部材112の挟み込む力により実効長が維持される。
カバー108は、カバー孔124において保持部材112に嵌め込まれる。カバー108は保持部材112に固定され、保持部材112は上述のようにハーネス106に強く保持され、ハーネス106はプラグ116とシーリングコンセント114に固定される。このような構造により、カバー108を天井面130に対して安定的に定着させることができる。保持部材112は、プラグ116に固定される必要はないが、プラグ116と接触する位置にてハーネス106に固定されることが好ましい。保持部材112をハーネス106に固定するとともに、保持部材112をプラグ116に対して安定的に接触させることで、保持部材112とカバー108と天井面130の位置関係を安定させることができる。
ハーネス106と保持部材112の内壁との摩擦力を高めるために、弾性樹脂により形成したハーネス106を、細い中空部118に強く押し込んでもよい。あるいは、保持部材112を弾性樹脂により形成してもよい。保持部材112の内壁に細かい突起を設け、この突起をハーネス106に食い込ませることにより保持部材112の保持力を高めてもよい。中空部118は、上部保持部126と下部保持部128に分けることができるが、ハーネス106および照明体102の重量が大きくかかるのは下部保持部128なので、下部保持部128の長さが上部保持部126の長さよりも大きくなるように第1孔122と第2孔120の位置を天井側に形成してもよい。
しかも、ハーネス106を引っ張る力は第1孔122や第2孔120の側面にもかかるので、これらの開口もハーネス106の保持に寄与する。第1孔122や第2孔120の径もハーネス106の径と同一またはそれ以下にして、第1孔122や第2孔120もハーネス106を強く挟み込んでもよい。
保持部材112とプラグ116とが密着されている場合、照明体102が揺れると、ハーネス106に固定されている保持部材112も連動して揺れてしまう。これにより、保持部材112の端面の外周部分とプラグ116との接触箇所を支点とする、てこの原理でハーネス106に引っ張り力が生じてしまう。過剰な引っ張り力が働くことで、ハーネス106が断線したり、ハーネス106に対する保持部材112の固定位置がずれたりする可能性がある。そこで、保持部材112のプラグ116側の端部は、プラグ116側が凸面になるように曲面状に形成されている。これにより、照明体102が揺れた場合でもハーネス106に生じる過剰な引っ張り力を抑制できる。
以上をまとめると、ハーネス106とつながるプラグ116は、シーリングコンセント114と接続され、収容ハーネスは保持部材112の中空部118に嵌め込まれる。収容ハーネスの余剰分は第1孔122および第2孔120から引き出されて保持部材112に巻き付けられる。シーリングコンセント114、プラグ116、保持部材112および収容ハーネスはカバー108によって外部から遮蔽される。カバー108は、保持部材112と嵌め込み結合する。なお、保持部材112はプラグ116と固定的に結合されてもよいし、脱着可能に結合されてもよい。また、カバー108は、保持部材112ではなく、プラグ116と結合してもよい。
上述の構造により、カバー108は天井面130に対して安定的に固定される。それでも、カバー108と天井面130に若干の隙間が生じる可能性はゼロではない。カバー108と天井面130に隙間があると、隙間からシーリングコンセント114がのぞいてしまい、美観上、好ましくない。そこで、カバー108の外側面にリング状のスカート110を取り付けることで、このような隙間を隠す。具体的には、カバー108の外側面の一部にはネジ溝が形成されており、スカート110の内側面にもネジ溝が形成されている(図5参照)。より具体的には、カバー108のネジ溝は二重螺旋になっている。二重螺旋にすることで、カバー108a、108bの2つのパーツをつなげたときにネジ溝をスムーズに噛み合わせることができる。カバー108を天井面130に取り付けたあとの隙間を隠すようにスカート110の位置を調整すればよい(図6参照)。長年の使用にともない、照明体102の重量によってハーネス106が多少、たとえば、数ミリメートル程度引き出され、その結果としてカバー108がずり下がってきたとしても、スカート110を位置調整するだけで天井と接続装置104の隙間を簡単に隠すことができる。
以上、実施形態にもとづいて照明装置100、特に、接続装置104のハーネス保持構造を中心として説明した。
接続装置104によれば、吊り下げ照明において、ハーネス106の本来の長さよりも実効長を短くできる。実効長を調整することにより、照明装置100が設置される空間における照明効果、すなわち、照明範囲や照明強度を自由に変化させることができる。また、実効長を短くした分、余ったハーネス106(収容ハーネス)をカバー108の中に収容するため、利用者にハーネス106の余りという不要部分を見せなくてもすむ。
ハーネス106の実効長を大きく変化させるためには、ハーネス106の本来の長さは長い方がよい。しかし、ハーネス106が長くなるとそれだけ収容ハーネスが長くなる。従来のカップに収容するタイプの場合、収容ハーネスを丸めて収納するためほどけやすく、カップも大型になりがちだった。しかし、本実施形態における接続装置104では、収納ハーネスを保持部材112にきつく巻き付ける方式であるため、カバー108をコンパクトにできる。
収容ハーネスを、保持部材112の中空部118や第2孔120、第1孔122によって支えることにより、調整後の実効長は安定的に維持される。接続装置104は、天井にぴったりと取り付けられるオブジェであるため、利用者が違和感をもちにくい。更に、スカート110によって、接続装置104と天井があたかも一体であるかのように、接続装置104と天井の隙間を効果的に隠すことができる。
本発明の実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。したがって、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
ハーネス106によって吊り下げ対象となるのは照明体102には限られない。壺や彫像などの飾り、植木鉢などさまざまな対象物についても本発明は応用可能である。天井からひもやチェーンで吊り下げるタイプの吊り棚などにも応用可能である。
本実施形態においては天井にとりつけられる部材にハーネス106を収容したが、照明体102が特に大きいときには、照明体102に取り付けられる部材にハーネス106を同様の構造により収容してもよい。
100 照明装置、 102 照明体、 104 接続装置、 106 ハーネス、 108 カバー、 110 スカート、 112 保持部材、 114 シーリングコンセント、 116 プラグ、 118 中空部。

Claims (7)

  1. 外部の固定部材と接合する接合部材と、
    前記接合部材に取り付けられ、重量物を吊り下げるハーネスと、
    前記ハーネスを保持する保持部材と、
    前記保持部材に固定されるとともに、前記保持部材と前記ハーネスの一部を収容するカバーと、を備え、
    前記保持部材は、前記カバーから露出する前記ハーネスの長さを調整可能にて保持することを特徴とするハーネス保持装置。
  2. 前記保持部材は、前記ハーネスを巻き取った状態で前記ハーネスを保持することにより、前記カバーから露出する前記ハーネスの長さを維持することを特徴とする請求項1に記載のハーネス保持装置。
  3. 前記保持部材は、側面に開口を有する中空の部材であって、中空部分を貫通する前記ハーネスの一部を前記開口から引き出すことにより前記カバーから露出する前記ハーネスの長さを調整することを特徴とする請求項1または2に記載のハーネス保持装置。
  4. 前記保持部材は、前記中空部分において前記ハーネスを挟むとともに、前記開口においても前記ハーネスを上下から挟み込むことにより、前記中空部分と前記開口の双方によって前記ハーネスを保持することを特徴とする請求項3に記載のハーネス保持装置。
  5. 前記カバーの側面に取り付けられ、前記カバーと前記固定部材の境目を隠すスカート部材、を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のハーネス保持装置。
  6. 前記固定部材は、天井に固定されるシーリングコンセントであり、
    前記ハーネスは、照明を吊り下げる電源コードであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のハーネス保持装置。
  7. ハーネスで吊下される電気装置を天井に取り付ける方法であり、
    前記ハーネスの一端にあるコンセントカプラをシーリングコンセントに取り付け、
    ハーネス長の調整器に、余ったハーネスを収容して固定しつつ、その固定の作用により前記調整器をコンセントカプラに当接せしめ、
    前記コンセントカプラにハーネスを隠すカバーを係止することを特徴とする装置取付方法。
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