JP2016013293A - 遊技機 - Google Patents

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友貴 升井
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Abstract

【課題】遊技者に応じた処理を実行する機能の利用促進を図る。
【解決手段】遊技領域に設けられた作動口に遊技球が入賞したことに基づいて当否抽選を行い、当該当否抽選に基づいて絵柄の変動表示を図柄表示装置の表示画面にて行う。その後、表示画面にて当否抽選の結果に対応した絵柄を停止表示させる。また、絵柄の変動表示が実行されている期間においては、ランプによる発光やスピーカによる音により派手に演出されるようになっている。演出を実行するこれら複数の演出実行装置に対して、少ない操作結果に基づいてその制御態様を変更させる。
【選択図】図23

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ機等の遊技機においては、所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行し、その抽選の結果に応じた演出を実行することで、その抽選の結果を遊技者に示唆するものがある。
この種の遊技機では、特定の演出が発生する確率が互いに異なる複数種類の演出モードを設け、この複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードが遊技者によって設定された場合に、設定された演出モードに応じた確率で特定の演出を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。この機能によれば、各遊技者により適した演出モードでの遊技を提供することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
特開2003−210748号公報
しかし、機能が備わっていても活用されなければ遊技の興趣向上につなげることができないため、この機能の利用促進を図ることが望まれている。また、このような課題は、演出モードを設定可能な遊技機に限らず、他の機能について制御態様を変更することが可能な遊技機についても同様に生じる。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に応じた処理を実行する機能の利用促進を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明は、
複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段と、
複数の選択肢を複数回提示する選択肢提示手段と、
遊技者により前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作が行われた場合に、当該選択操作の結果に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段と、を有し、
前記設定値設定手段は、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の前記設定値を設定することを特徴とする。
本発明によれば、遊技者に応じた処理を実行する機能の利用促進を図ることができる。
パチンコ機を正面から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)〜(j)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)振分テーブルを説明するための説明図である。 押下誘導表示を説明するための説明図である。 (a),(b)選択誘導表示を説明するための説明図であり、(c)リーチ後予告表示を説明するための説明図である。 昇格演出を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置のMPUにて実行される通常遊技状態用演出制御処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置のMPUにて実行される開閉実行モード用演出制御処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置のMPUにて実行される第1操作装置検知対応処理を示すフローチャートである。 (a),(b)表示画面にて表示される設定画面の一例である。 誘導表示強制設定処理を示すフローチャートである。 第2操作装置検知対応処理を示すフローチャートである。 (a)第1指標演算値テーブルを説明するための説明図であり、(b)指標設定値対応テーブルを説明するための説明図である。 図柄の変動表示と誘導表示との関係を説明するためのタイミングチャートである。 音声発光制御装置のMPUにて実行される非変動表示中処理を示すフローチャートである。 (a)指標演算値テーブルの別例を説明するための説明図であり、(b)指標設定値対応テーブルの別例を説明するための説明図である。 設定値設定テーブルを説明するための説明図である。 タイプ分け手順を説明するための説明図である。 第2の実施形態における、(a)初期画面を説明するための説明図であり、(b)パスワード表示画面を説明するための説明図であり、(c)パスワード入力画面を説明するための説明図である。 第2の実施形態における、機種別設定可能項目対照テーブルを説明するための説明図である。 第2の実施形態における、音声発光制御装置のMPUにて実行されるパスワード入力対応処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における、(a)確認画面を説明するための説明図であり、(b)設定画面を説明するための説明図である。 第3の実施形態における、セリフ予告表示の第1セリフ及び第2セリフの関係を示した図である。 第3の実施形態における、音声発光制御装置のMPUにて実行される質問切替処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における、(a)初期画面を説明するための説明図であり、(b)個別カスタマイズ用の設定画面を説明するための説明図である。 (a)〜(c)第4の実施形態における、簡易カスタマイズ用の設定画面を説明するための説明図である。ある。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
図2に示すように、外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2及び図3に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿って複数のLED等の発光部を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。これにより視覚的な演出が実行される。ところで、発光手段により発せられる光の光量が大きい場合には演出効果が高まる一方で遊技者にまぶしいと感じさせてしまうおそれがあり、光量が小さい場合には演出効果が低下するもののまぶしさを緩和することができる。そこで、本パチンコ機10では、各遊技者により適した遊技環境を提供するため、環状電飾部26から遊技者に対して発せられる光の光量が調整可能とされている。より具体的には、環状電飾部26が後述の音声発光制御装置163に電気的に接続されており、音声発光制御装置163が環状電飾部26に印加する電圧を変更することで環状電飾部26による点灯や点滅の光度が複数段階(本実施形態では3段階)に設定可能とされている。そして、光度を調整することで遊技者に対して発せられる光の光量が調整可能とされている。ちなみに、光量を調整する方法としては光度を調整する方法に限らず、例えば、複数の発光部のうち発光させる発光部の数を変更することにより光量を調整しても良いし、発光部の点灯時間を調整することにより光量を調整しても良い。
また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられている。なお、環状電飾部26とは異なり、エラー表示ランプ部27により発せられる光の光度(光量)は調整不可とされ、予め定められた発光態様(例えば最大の光度)で出力されるようになっている。これは、遊技場の管理者等が異常の発生している遊技機を発見しやすくするためである。また、エラー表示ランプ部27の発光により異常の発生している遊技機が周囲に目立つようにすることで、不正行為を行いにくくし、不正行為の抑制につなげるためである。
エラー表示ランプ部27の左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。賞球ランプ部28については、光度(光量)の調整が不可となっているが、調整可能としても良い。
また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図2参照)。これにより聴覚的な演出が実行される。ところで、音量が大きい場合には演出効果が高まる反面遊技者を不快にさせるおそれがあり、音量が小さい場合には演出効果が低下する一方で不快感を抑制することができる。そこで、スピーカ部29では、音量が調整可能とされている。より具体的には、スピーカ部29を制御する後述の音声発光制御装置163にアンプ255が設けられており、スピーカ部29は音声発光制御装置163に電気的に接続されている。そして、アンプ255によって増幅量を変更することにより音量が複数段階(本実施形態では3段階)に設定可能とされている。但し、遊技場の管理者等に対して遊技機の異常を報知する異常音については予め定められた音量(例えば最大の音量)で出力されるようになっており、音量の調整は不可とされている。遊技場の管理者等が異常の発生している遊技機を発見しやすくするためである。また、異常音の発生により周囲に目立つようにすることで、不正行為を行いにくくし、不正行為の抑制につなげるためである。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41は遊技者が利き手の多い右手で操作しやすいように遊技機正面視で左右方向の右側に配置されている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
図2に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
ところで、本パチンコ機10では、上述したように、環状電飾部26による点灯や点滅の光度(光量)、スピーカ部29による出力音の音量等を設定(調整/変更)可能な機能(カスタマイズ機能)が搭載されている。このカスタマイズ機能では、後述する可変表示ユニットでの表示態様や特定演出の発生頻度等も設定(調整/変更)可能となっている。これらの設定可能な項目(設定可能項目)については、各々設定値が設定されており、この設定値が変更されることによって、出力態様が変更されるようになっている。なお、各設定値は複数段階(本実施形態では「0」「1」「2」の3段階)のうちいずれかに設定可能であり、電源投入時には所定値(本実施形態では「1」)が初期値として設定される。
例えば、スピーカ部29による出力音の音量については、音量を決定する設定値として音量設定値が設けられている。そして、音量設定値に「0」が設定された場合には50dB、「1」が設定された場合には70dB、「2」が設定された場合には90dBで音が出力されるようになっている。
また、環状電飾部26による点灯や点滅の光度については、光度を決定する設定値として光度設定値(光量設定値)が設けられている。光度設定値に「0」が設定された場合には300cd(カンデラ)、「1」が設定された場合には600cd、「2」が設定された場合には900cdで発光されるようになっている。
本パチンコ機10では、遊技者によって所望の設定可能項目が選択され、その項目について所望の設定値が選択された場合に設定値を変更する第1設定機能が搭載されている。この第1設定機能により遊技者はより自分に適した環境で遊技を行うことが可能となっている。その一方で、カスタマイズ機能の更なる利用促進のため、第1設定機能とは別に設定値を設定する手段として第2設定機能が搭載されている。この第2設定機能については後に詳述する。
上側膨出部31には、上記第1設定機能を発揮させる上で遊技者が操作する第1操作装置51が取り付けられている。第1操作装置51は複数の選択肢のうちいずれかを選択する選択操作を受け付ける選択操作手段としての機能を有しており、遊技者は第1操作装置51を用いて選択操作を行うことが可能となっている。第1操作装置51では、遊技の待機中に提示される複数の選択肢のうちいずれかを仮選択するための第1左ボタン51a、第1右ボタン51b、第1上ボタン51c、第1下ボタン51d(第1仮選択ボタン)が設けられており、さらに中央には仮選択を確定させるための第1決定ボタン51eが設けられている。この第1操作装置51は遊技者が利き手の多い右手で操作しやすいように、遊技球発射ハンドル41と同じく遊技機正面視で左右方向の右側に設けられている。
また、上側膨出部31には、遊技者の遊技への参加意識を高めるための第2操作装置52が取り付けられている。本パチンコ機10では、遊技中に誘導情報(第1情報)を提示することで第2操作装置52に対する所定の操作を促す誘導表示が実行され、その誘導に従って所定の操作が行われた場合に所定の情報(第2情報)が提示されるようになっている。つまり、遊技者は誘導表示が実行された場合に第2操作装置52に対する所定の操作を行うことで所定の情報を得ることができるため、遊技の一環として誘導に従い第2操作装置52を操作するようになる。そして、その操作に起因して所定の情報が提示されるため、遊技者の遊技への参加意識が高められるようになっている。この誘導表示には、誘導情報として複数の選択肢を提示(後述の表示画面に表示)することでいずれかの選択肢を選択する選択操作を行うように促す誘導表示が含まれている。第2操作装置52は、誘導表示に対して行われた選択操作を受け付ける選択操作手段としての機能を有しており、遊技者は第2操作装置52を用いて誘導表示に対する選択操作を行うことが可能となっている。第2操作装置52では、提示された複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を仮選択するための第2左ボタン52b、第2右ボタン52c(第2仮選択ボタン)が設けられており、さらに中央には仮選択を確定させるための演出ボタン52aが設けられている。ちなみに、第2操作装置52に対する操作状況に応じて上述した第2設定機能が発揮されるようになっている。
この第2操作装置52は主に遊技中に使用されるものであるため、遊技球発射ハンドル41の操作に用いる手とは反対の手で操作しやすいように、遊技球発射ハンドル41を起点として遊技機正面視で左右方向における当該遊技球発射ハンドル41の反対側に離間した位置に設けられており、さらに第1操作装置51よりも大きく構成されている。
なお、第1操作装置51及び第2操作装置52は、上側膨出部32の別の場所に取り付けても良いし、上側膨出部32以外の場所に取り付けても良い。但し、第1操作装置51は遊技者が利き手で操作しやすいように遊技機正面視で左右方向における遊技球発射ハンドル41と同じ側に配置することが好ましく、第2操作装置52は遊技球発射ハンドル41の操作に用いない方の手で操作しやすいように、遊技球発射ハンドル41を起点として遊技機正面視で左右方向における当該遊技球発射ハンドル41の反対側に離間した位置に配置することが好ましい。
また、第1操作装置51及び第2操作装置52は選択操作が可能であれば良いため、上記の構成に限らない。例えば、第1操作装置51と第2操作装置52とを1つの操作装置として、構成を簡素化しても良い。各操作装置51,52におけるボタンの数や種類についてはより少なくしても良いし、より多くしても良い。また、操作装置51,52はプッシュボタン式の操作装置となっているが、タッチパネル式やレバー式、ダイヤル式の操作装置、トラックボール等としても良い。遊技者が直接触れて操作するものに限らず、例えば、遊技者の音声に基づく音声情報を取得するマイク等の音声情報取得手段を備えて音声操作を可能としても良いし、遊技者の動作に基づく動作情報を非接触で取得するカメラ等の非接触動作情報取得手段を備えて手や指先の動き等によるジェスチャー操作を可能としても良い。
仮選択ボタンと決定ボタンとの両方の機能を兼ね備えた選択ボタンを設けても良い。例えば、選択ボタンが操作された時点でその選択ボタンに対応する選択肢が決定されるようにしても良い。例えば、選択肢が二択で、その選択肢が横並びに配列されて表示される場合に、左選択ボタンの操作に応じて左の選択肢が選択され、右選択ボタンの操作に応じて右の選択肢が選択されるようにしても良い。また、選択肢(例えば、「YES」「NO」や「A」「B」など。)が選択ボタンに表示(例えば、ボタン表面への印字や、文字を描いた透過シートに対する内側からの投光など。)又は選択ボタンに対応して近傍に表示されている場合に、選択ボタンの操作に応じてその選択ボタンに対応する選択肢が選択されるようにしても良い。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤受け金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤受け金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、内枠13について説明する。
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース70は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース70との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース70(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース70が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と樹脂ベース70との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
樹脂ベース70の前面における回動基端側(遊技機正面視で左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部57,58が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース70の前面における回動先端側には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は、樹脂ベース70の右端部に沿うようにして上下に延びており、前扉枠14の背面に設けられた鉤受け金具63(図2参照)に1対1で対応するようにして前扉用鉤部材76が設けられている。施錠装置75(詳しくは前扉用鉤部材76)に鉤受け金具63が係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、樹脂ベース70に形成されたスリットを通じて内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している(図3参照)。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース70(施錠装置75)の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部分には遊技盤80を収容する収容凹部が形成されている。収容凹部は遊技盤80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤80はこの収容凹部に嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部の底部には、略矩形状の中央開口が形成されており、この中央開口を通じて遊技盤80の背面構成が内枠13の後方に突出している。なお、この中央開口については、樹脂ベース70に装着された遊技盤80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなる板体80aを有してなり、その前面には遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80(詳しくは板体80a)は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、第1作動口84、第2作動口85、スルーゲート86、特図表示部87、普図表示部88及び可変表示ユニット89等がそれぞれ配設されている。
一般入賞口81、可変入賞装置82、第1作動口84、又は第2作動口85に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。具体的には、第1作動口84への入球が発生した場合又は第2作動口85への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、一般入賞口81への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置82への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。例えば、第1作動口84と第2作動口85とで払出個数が同一となっているが、第2作動口85の方が第1作動口84よりも払出個数が少ない構成としてもよく、第2作動口85の方が第1作動口84よりも払出個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口90が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口90を通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘91が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口90への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、第1作動口84、第2作動口85、及びスルーゲート86への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技盤80の中央には上記可変表示ユニット89が配されており、この可変表示ユニット89の下方には第1作動口84や第2作動口85等が上下に並べて配設されている。より具体的には、上側に第1作動口84が配設され、第1作動口84の直下に第2作動口85が配設されている。特に第2作動口(抽選契機入球部)85には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物85aが設けられている。電動役物85aは、遊技盤80の背面側に設けられたソレノイド式の駆動部92bに連結されており、電動役物85aを駆動させることで第2作動口85への入球が可能又は容易となる開放状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉鎖状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
可変表示ユニット89の両側には上記スルーゲート86が配置されており、遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物85aが所定時間だけ閉鎖状態から開放状態に切り替えられることとなる。
第1作動口84及び第2作動口85の下方には、可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82が配設されている。
可変入賞装置82は、遊技盤80の背面側へと通じる大入賞口82aを備えているとともに、当該大入賞口82aを開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉82bを備えている。開閉扉82bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開放状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉鎖状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉82bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入賞駆動部82c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常遊技状態において開閉扉82bは閉鎖状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態)への移行に当選した場合に(大当たりに当選した場合に)開放状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限とした開閉扉82b等の開放が繰り返されるように設定されている。
特図表示部87は、後述する主制御装置に電気的に接続されており、表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
特図表示部87は、第1作動口84又は第2作動口85への入賞に応じて実行される内部抽選の結果を表示するものである。特図表示部87には、赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが複数(本実施形態では4つ)配設されている。各LEDは、それぞれ個別にオンオフ制御が可能であるとともに、それぞれ個別に各発光色に切り替えることが可能となっている。特図表示部87では、第1作動口84又は第2作動口85への入賞をトリガとして各LEDのオンオフ制御及び発光色の切り替えが行われ、その停止結果として、第1作動口84又は第2作動口85への入賞に応じて実行された内部抽選の結果が各LEDのオンオフ制御及び発光色によって表示される。このように、特図表示部87は、内部抽選の結果との関係で各LEDの発光態様が一義的に定められる一方で、数字や文字等により内部抽選の結果を示す構成と比較して、内部抽選の結果を識別しにくいものとなっている。第1作動口84又は第2作動口85への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した大当たり結果であった場合には、特図表示部87にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
また、特図表示部87において各LEDのオンオフ制御及び発光色による内部抽選の結果の表示は、その後に内部抽選が実行されるまでは継続され、少なくとも開閉実行モード中は当該開閉実行モードの契機となった結果の表示が継続される。
なお、特図表示部87は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部87にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。但し、第1作動口84又は第2作動口85への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した大当たり結果であった場合に、複数種類用意されている開閉実行モードのうちいずれの開閉実行モードであるかが識別困難であることが好ましい。また、特図表示部87の前方に遮蔽部材を設け、特図表示部87を視認困難又は視認不可能に構成しても良い。
特図表示部87に隣接した位置には、特図表示部87に対応した特図保留表示部93が設けられている。特図保留表示部93は後述する音声発光制御装置163に電気的に接続されており、表示内容は当該音声発光制御装置163によって制御される構成となっている。特図保留表示部93には、4つのLEDランプが配設されている。遊技球が第1作動口84又は第2作動口85を通過した回数は最大4回まで保留され、特図保留表示部93の点灯によってその保留数が表示されるようになっている。なお、特図保留表示部93を特図表示部87のように点灯及び消灯と発光色との組み合わせにより保留数を表示する構成としてもよく、異なる態様で保留数を識別しにくいものとしてもよい。
なお、特図保留表示部93は、2色発光タイプのLEDランプにより構成されているが、これに限定されることはなく、セグメント表示、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図保留表示部93の機能が図柄表示装置95の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
普図表示部88は、後述する主制御装置に電気的に接続されており、表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
普図表示部88は、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するものである。普図表示部88では、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、普図表示部88にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、第2作動口85に設けられた電動役物85aが所定の態様で開放状態となる。
普図表示部88に隣接した位置には、普図表示部88に対応する普図保留表示部94が設けられている。普図保留表示部94は後述する音声発光制御装置163に電気的に接続されており、表示内容は当該音声発光制御装置163によって制御される構成となっている。普図保留表示部94には、4つのLEDランプが配設されている。遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留され、普図保留表示部94の点灯によってその保留数が表示されるようになっている。なお、普図保留表示部94を特図表示部87のように点灯及び消灯と発光色との組み合わせにより保留数を表示する構成としてもよく、異なる態様で保留数を識別しにくいものとしてもよい。
次に、可変表示ユニット89について説明する。可変表示ユニット89は、第1作動口84又は第2作動口85への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置95を有している。
図柄表示装置95は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置95には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この図柄の変動表示は、第1作動口84又は第2作動口85への入賞をトリガとして行われる特図表示部87での絵柄の変動表示に合わせて行われる。そして、内部抽選の結果が大当たり結果であった場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。
ここで、本実施形態では第1作動口84又は第2作動口85への入賞をトリガとして、特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は第1作動口84又は第2作動口85に入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置95に注目するものと考えられる。そこで、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット89周辺に集中させるため、第1作動口84及び第2作動口85は、可変表示ユニット89寄りとなる位置に配置されている。
また、図柄表示装置95は、上述したように遊技者に対して所定操作を促す誘導表示を実行する機能を有している。例えば、複数の選択肢を提示することでいずれかの選択肢を選択する選択操作を行うように促す機能を有している。
なお、図柄表示装置95については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技盤80は、可変表示ユニット89(図柄表示装置95)を囲むようにして配設されたセンターフレーム97を備えている。センターフレーム97は、遊技盤80(板体80a)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤80の前面から起立した状態となることで当該センターフレーム97と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置95に衝突することが回避されている。
また、遊技盤80には、各種ランプ等の電飾装置が設けられている。これら電飾装置は、主として大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて発光態様が変更制御され、点灯、点滅等して遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
例えば、センターフレーム97の周縁には盤面電飾部98が設けられている。盤面電飾部98により発せられる光の光度は、上記環状電飾部26と同様の理由で調整可能とされている。この盤面電飾部98は、上述した光度設定値に応じた光度で発光するようになっている。つまり、光度設定値は上記環状電飾部26と盤面電飾部98とに対応した設定値となっている。
遊技盤80には、内レール101と外レール102とが取り付けられており、これら内レール101と外レール102とにより誘導レール100が構成され、遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構110は、図2に示すように、樹脂ベース70における収容凹部の下方に取り付けられており、誘導レール100に向けて延びる発射レール111と、上皿33に貯留されている遊技球を発射レール111上に供給する球送装置112と、発射レール112上に供給された遊技球を誘導レール100に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド113と、を備えている。前扉枠14に設けられた遊技球発射ハンドル41が操作されることによりソレノイド113が駆動制御され、遊技球が発射される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤80)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置162と、音声やランプ表示及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声発光制御装置163と、が搭載されている。
音声発光制御装置163は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声発光制御基板を具備している。また、音声発光制御基板は、スピーカ部29への音声出力に際し出力音の音量を調節する機能と、ランプ部(環状電飾部26及び盤面電飾部98)の点灯又は点滅制御に際し光度を調節する機能とを有している。
音声発光制御装置163の下方には、ベース体を後方から覆うようにして主制御装置ユニット166が設けられている。主制御装置ユニット166は、遊技盤80の背面に固定された合成樹脂製の取付台167と、その取付台167に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置168は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備している。
なお、基板ボックス162aに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス162aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス162aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置162や音声発光制御装置163を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
払出機構部202は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク221と、当該タンク221に貯留された遊技球を払い出すための払出装置224と、を備えている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿33又は下皿34に排出される。なお、払出機構部202には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット204は、払出装置224を制御する機能を有する払出制御装置242と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる発射制御装置243と、を備えている。これら払出制御装置242と発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方側となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック201には、払出機構部202及び制御装置集合ユニット204以外にも、外部端子板(図示略)が設けられている。外部端子板は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。当該外部端子板の詳細については後に説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る主制御基板171と、電源を監視する停電監視基板175と、を具備している。主制御基板171には、MPU172が搭載されている。MPU172には、当該MPU172により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM173と、そのROM173内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM174と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU172が有する機能の一部、例えば、ROM173の機能やRAM174の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU172には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU172の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板175が接続されているとともに、払出制御装置242が接続されている。停電監視基板175には、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置243が接続されており、MPU172には停電監視基板175を介して電力が供給される。
MPU172の入力側には、各種入賞検知センサが接続されている。より詳細には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口84,85及びスルーゲート86などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサ(一般入賞口用の検知センサ181、可変入賞装置用の検知センサ182、第1作動口用の検知センサ184、第2作動口用の検知センサ185、スルーゲート用の検知センサ186)が接続されており、主制御装置162のMPU172においてはこれら各種検知センサからの検知情報に基づいて各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU172では、第1作動口84及び第2作動口85への入賞に基づいて大当たりの発生抽選及び振分抽選、スルーゲート86への入賞に基づいて電動役物開放抽選等を実行する。
MPU172の出力側には、停電監視基板175、払出制御装置242及び音声発光制御装置163が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置163には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。なお、MPU172は、音声発光制御装置163に対してパラレル通信でコマンドを送信する。
また、MPU172の出力側には、可変入賞装置82の可変入賞駆動部82c、第2作動口85の電動役物85aを開閉動作させる電動役物駆動部85b、特図表示部87及び普図表示部88が接続されている。主制御基板171には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU172は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82の開閉扉82bが開閉されるように、MPU172において可変入賞駆動部82cの駆動制御が実行される。また、電動役物85aを開放状態とするか否か決定する電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物85aが開閉されるように、MPU172において電動役物駆動部85bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU172において特図表示部87の表示制御が実行される。また、サポート発生抽選の結果を明示する場合に、MPU172において普図表示部88の表示制御が実行される。
停電監視基板175は、主制御基板162と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板171や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。より具体的には、電源・発射制御装置243には、遊技球発射ハンドル41に設けられた操作レベル検知センサ41aとタッチセンサ41bとが接続されている。操作レベル検知センサ41aは、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)を検知するセンサであり、この操作レベル検知センサ41aからの情報に基づいて遊技球発射機構110による遊技球の発射強度(発射速度)が決定されることとなる。タッチセンサ41bは、遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れている場合に情報を出力する構成となっており、電源・発射制御装置243ではこの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れているか否かを把握することができる構成となっている。タッチセンサ41bからの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れていると判定し、且つ操作レベル検知センサ41aにて遊技球発射ハンドル41が操作されていると判定した場合に遊技球の発射が許可されることとなる。
なお、タッチセンサ41bからの情報は、電源・発射制御装置243を経由して、主制御装置162ひいては音声発光制御装置163、表示制御装置164に送信されることとなる。
音声発光制御装置163は、MPU252が搭載された音声発光制御基板251を備えている。MPU252には、当該MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM253と、そのROM253内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM254と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU252では、主制御装置162から受信したコマンドに基づき、遊技回や開閉実行モードなどにおいて実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、前扉枠14に設けられた各種ランプ部26,27,28,98等の発光制御を行うとともに、前扉枠14に設けられたスピーカ部29の音出力制御を行う。
また、音声発光制御基板251にはスピーカ部29に出力させる音量を増幅させるアンプ255が搭載されている。MPU252では、上記音出力制御において、音量設定値に応じた音量となるようにアンプ255の制御を行う。MPU252では、環状電飾部26及び盤面電飾部98の上記発光制御において、光度設定値に応じた光度となるように電圧を印加する制御を行う。
MPU252は、表示制御装置164と電気的に接続されている。MPU252は、主制御装置162から受信したコマンドに基づき決定した演出の内容を含むコマンド、及び主制御装置162から受信したコマンドに対応した報知の内容を含むコマンドを表示制御装置164に送信する。なお、表示制御装置164は、音声発光制御装置163を介することなく主制御装置162からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置162との関係では音声発光制御装置163よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
また、MPU252は、第1操作装置51及び第2操作装置52と電気的に接続されている。第1操作装置51及び第2操作装置52は、ボタン毎に操作信号として、非操作の状態ではLOWレベルである非操作信号を出力し、操作された状態ではHIレベルである操作発生信号を出力する。なお、これらHI・LOWの関係が逆であってもよい。MPU252では、第1操作装置51及び第2操作装置52から入力する操作信号の信号レベルを監視することで、第1操作装置51及び第2操作装置52の各ボタンが操作されたか否かを特定することが可能となっている。
MPU252では、第1操作装置51又は第2操作装置52から受信した操作信号に応じて上記設定値を設定する設定値設定処理が実行される。また、第1操作装置51又は第2操作装置52から受信した操作信号に応じて演出の内容を切り替えるためのコマンドを表示制御装置164に送信する。これらのコマンドを受信した表示制御装置164では、その操作結果に応じた表示制御が実行される。
表示制御装置164は、プログラムROM263及びワークRAM264が複合的にチップ化された素子であるMPU262と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)266と、キャラクタROM267と、ビデオRAM268とがそれぞれ搭載された表示制御基板261を備えている。
MPU262は、音声発光制御装置163から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP266の制御(具体的にはVDP266に対する内部コマンドの生成)を実行する。
プログラムROM263は、MPU262により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM264は、MPU262による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP266は、図柄表示装置95に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP266はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP266は、MPU262、ビデオRAM268等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM268に記憶させる画像データを、キャラクタROM267から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置95に表示させる。
キャラクタROM267は、図柄表示装置95に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM267には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM268は、図柄表示装置95に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM268の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置95の表示内容が変更される。
上述したように、図柄表示装置95では第1作動口84又は第2作動口85への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始されるようになっている。この場合における図柄表示装置95の表示内容について、図6及び図7を参照して説明する。図6は図柄表示装置95にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図7は図柄表示装置95の表示画面Gを示す図である。
図6(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図7(a)に示すように、図柄表示装置95の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、図7(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「第1図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の第1図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「第2図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示される。但し、本パチンコ機10では、確変大当たり結果が発生する場合においても、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示されることがある。つまり、同一の第2図柄の組み合わせは、通常大当たりと確変大当たりとの両方に対応した停止結果ということもできる。これにより、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示した後も、確変大当たり結果の発生に期待させることができるようになっている。
なお、第1作動口84又は第2作動口85への入賞に基づいて、特図表示部87及び図柄表示装置95にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
また、図柄表示装置95における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置95にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよく、数字が付されてない図柄が含まれる又は数字が付されていない図柄のみの構成としてもよい。
表示画面Gの下部における左側には、保留表示領域Gaが設定されている。保留表示領域Gaは、遊技球が第1作動口84又は第2作動口85に入賞した場合の最大保留数と同一の数の単位保留表示領域Ga1〜Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、最大保留数の4個に対応させて保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3及び第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。例えば、保留数が1個である場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像(本実施形態では球体を模した球体画像)が表示され、保留数が4個である場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4において所定の保留用画像が表示される。したがって、遊技者は遊技回用の表示演出を見ながら容易に保留数を確認することができる。なお、当該保留表示領域Gaは、後述の期待演出にも利用される。
<主制御装置162のMPU172にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置162のMPU172にて各種抽選を行うための電気的な構成について図8を用いて説明する。
MPU172は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87における特図表示部87と、特図保留表示部93と、普図表示部88と、普図保留表示部94との表示の設定、図柄表示装置95の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図8に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置95が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部87及び図柄表示装置95における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口85の電動役物85aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM174の各種カウンタエリア174dに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM174の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ174aに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファ174aにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口84又は第2作動口85への入賞が発生した場合に、RAM174に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア174bに格納される。
保留球格納エリア174bは、保留エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口84又は第2作動口85への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ174aに格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組み合わせが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第1作動口84又は第2作動口85への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第1作動口84又は第2作動口85への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには第1作動口84又は第2作動口85への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部87の変動表示を開始する際に、保留エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート86に遊技球が入賞したタイミングでRAM174の電役保留エリア174cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物85aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物85aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口85の電動役物85aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物85aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物85aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部88における1回の変動表示時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口85よりも第1作動口84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口84よりも第2作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口85への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート86への入賞に基づき普図表示部88にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くする、のうちいずれか1の条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口84又は第2作動口85に入賞したタイミングでRAM174の保留球格納エリア174bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM173における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア173aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図9を用いて説明する。図9に示すように、当否テーブルとしては、図9(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図9(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は3個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は20個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となる。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口84又は第2作動口85に入賞したタイミングでRAM174の保留球格納エリア174bに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM173における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア173bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図9(c)を用いて説明する。
図9(c)に示すように、大当たり結果の振分先として、通常大当たり結果及び確変大当たり結果が設定されている。これら各大当たり結果には、大当たり種別カウンタC2が相互に重複しないように割り当てられている。
ここで先ず、本パチンコ機10の動作について簡単に説明する。本パチンコ機10は、第1作動口84又は第2作動口85への遊技球の入賞に基づいて大当たり当選か否かの当否判定が行われ、いずれかの大当たり結果である場合には開閉実行モードに移行する。開閉実行モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口82aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。そして、ラウンド遊技の実行中は可変入賞装置82が開放状態となり、ラウンド遊技とラウンド遊技との間(ラウンド間)の待機時間は、可変入賞装置82が閉鎖状態となる。
そして上記の各大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数が共に16ラウンドである点で共通しており、(2)開閉実行モード終了後の抽選モード、及び(3)開閉実行モード終了後のサポートモードの内容は互いに異なっている。
(2)の抽選モードについて説明すると、通常大当たり結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが低確率モードに設定される遊技結果である。当該低確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。一方、確変大当たり結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが高確率モードに設定される遊技結果である。当該高確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。
(3)のサポートモードについて説明すると、通常大当たり結果及び確変大当たり結果は、開閉実行モード前のサポートモードがいずれであっても、開閉実行モード後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる点で共通する。しかし、通常大当たり結果による高頻度サポートモードは、開閉実行モード後の遊技回数が所定値(本実施形態では100回)に達したこと及び当否抽選において大当たり当選となったことのいずれか一方の条件が満たされるまで継続される。一方、確変大当たり結果による高頻度サポートモードは、当否抽選において大当たり当選となるまで継続される。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。
ここで、本パチンコ機10で実行される期待演出について説明する。期待演出とは、遊技者にとって有利な事象が発生することを期待させる演出、又は遊技者にとって有利な事象が発生していることを期待させる演出(遊技者にとって有利な複数種類の事象のうち、いずれかの有利な事象が発生している状況下で当該有利な事象が相対的に有利な事象であることを期待させる演出を含む)、をいう。
期待演出には、図柄表示装置95における表示演出や、可動式の装飾部材を設けた遊技機において当該可動式の装飾部材を動作させる役物演出によるものが含まれる。例えば、所定の表示演出や可動式の装飾部材の所定動作が実行された場合には、所定の表示演出や可動式の装飾部材の所定動作が実行されなかった場合と比較して、高確率で遊技者にとって有利な事象が発生するように所定の表示演出や可動式の装飾部材の動作を実行することで、遊技者にとって有利な事象が発生することを期待させるものが含まれる。また、所定の表示演出や可動式の装飾部材の所定動作が実行された場合には、所定の表示演出や可動式の装飾部材の所定動作が実行されなかった場合と比較して、高確率で遊技者にとって有利な事象が発生しているように所定の表示演出や可動式の装飾部材の所定動作を実行することで、遊技者にとって有利な事象が発生していることを期待させるものが含まれる。
所定の表示演出の具体例について説明する。例えば、有利な遊技状態への移行を期待させる演出である大当たり期待演出には、以下のものが含まれる。
・リーチ表示
・再変動表示
・先読み予告表示
・変動中予告表示
・再変動予告表示
なお、「先読み予告表示」「変動中予告表示」「再変動予告表示」については、リーチ表示や再変動表示が発生し易い状態であること又は発生することを示すことで、有利な遊技状態への移行を間接的に期待させる演出となっている。もちろん、「先読み予告表示」「変動中予告表示」「再変動予告表示」によって、有利な遊技状態への移行を直接的に期待させる演出として利用することも可能である。
リーチ表示には、図柄表示装置95の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち所定の1の図柄列を除く図柄列について図柄を停止表示させることで、いずれかの有効ライン上にリーチ図柄の組み合わせ(同一の数字が付された図柄の組み合わせ)を表示させ、その状態で当該所定の1の図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示されるいずれかの大当たり結果に対応する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM173のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。具体的には、0〜23がリーチ表示の発生に対応しており、24〜239がリーチ表示の発生に対応していない。つまり、外れ結果に対応した遊技回では、10%の確率でリーチ表示の発生に対応した演出が行われる。このため、リーチ表示の発生確率は、1/200(大当たり当選確率)+199/200(外れ確率)×10%=209/2000となっている。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置95における表示画面Gにて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
再変動表示には、図柄表示装置95の表示画面Gにおける有効ライン上に外れ結果に対応する図柄の組み合わせ(大当たり結果とは異なる図柄の組み合わせ)が一旦仮停止した後、再度図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。再度変動表示させる図柄列の数は1つでも良いし、複数でも良い。
先読み予告表示は、上記所定の変動条件が成立してから当該変動条件の成立に基づく変動表示が開始されるまでに行われる期待演出である。例えば、保留数を示す上記所定の保留用画像として通常は球体を模した白色の球体画像を表示するところ、別の色や形態の保留用画像を表示することによりその表示態様に応じた期待を煽る表示状態が含まれる。
変動中予告表示は、変動表示が開始されてから最終的な停止結果が導出表示されるまでに行われる期待演出である。変動中予告表示には、背景画面において所定のキャラクタなどを表示させることによりリーチ表示の発生や特典付与に対する期待度を示す表示態様や、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを表示させることによりリーチ表示の発生や特典付与に対する期待度を示す表示態様などが含まれる。さらに、変動中予告表示には、遊技者に対して所定操作を促し、所定操作が行われたことに応じて実行される誘導型の表示態様も含まれている。特に本実施形態では、先ず上記誘導表示を実行することにより誘導表示が実行されない場合よりもリーチ表示の発生期待度が高いことを示唆し、さらにその誘導表示に従って所定操作が行われた場合にリーチ表示の発生期待度を示す表示を実行するものとなっている。このように遊技者の所定操作に応じて期待演出を実行するようにすることで、遊技者の遊技への参加意識を高め、遊技の興趣向上を図っている。ちなみに、他の期待演出について誘導型とすることも可能である。
また、変動中予告表示は、リーチ表示が行われる前段階、つまり図柄表示装置95の表示画面Gにおいて複数の図柄列について図柄が変動表示されている段階で行われるリーチ前予告表示と、リーチ表示が行われてから最終的な停止結果が導出表示されるまでに行われるリーチ後予告表示と、に分類することができる。リーチ前予告表示では、遊技回の早い段階で期待を煽ることができる。一方で、リーチ後予告表示は、リーチ表示の実行という条件をクリアして初めて行われるため、特典の付与に対する一定の期待が与えられている状況下で更なる期待を煽ることができる。なお、再変動表示の前後で変動中予告表示を分類するようにしても良い。つまり、再変動表示が実行されていない状況下で実行される再変動前予告表示と、再変動表示が実行された後に実行される再変動後予告表示とに分類しても良い。さらに、再変動表示が複数回実行される場合には、その段階に応じて分類するようにしても良い。
リーチ前予告表示には、上記誘導型の表示態様が含まれている。例えば、所定の操作装置(第2操作装置52)を押下操作(所定操作)するように誘導する誘導表示(押下誘導表示)を実行して、押下操作が行われた場合にリーチ表示の発生期待度等を示す表示を実行するものがある。図10(a)は、図柄表示装置95の表示画面Gにおいて押下誘導表示が実行されている様子を示す図である。図10(a)では、図柄の変動表示中に第2操作装置52(演出ボタン52a)の形状を模した絵柄であるボタン画像270aを表示させることで、演出ボタン52aに対する押下操作を促している。さらに、演出ボタン52aにはLEDが内蔵されており、ボタン画像270aの表示中は、このLEDを点灯させることによっても演出ボタン52aに対する押下操作を促している。
この誘導表示に対して押下操作が行われた場合には、リーチ表示の発生期待度が高いことを示す所定のキャラクタが表示される。図10(b)は男性キャラクタ270bが表示された様子を示す図である。誘導表示に対して押下操作が行われた結果この男性キャラクタ270bが表示された場合には、誘導表示に対して押下操作が行われたにも関わらず男性キャラクタ270bが表示されなかった場合よりも高確率でリーチ表示が発生するように構成されている。このため、男性キャラクタが表示された場合には、これをもってリーチ表示の発生期待度が高いことが示されるようになっている。
また、誘導型のリーチ前予告表示の別例として、所定の操作装置(第2操作装置52)を用いて複数の選択肢のうちいずれかを選択する選択操作(所定操作)を行うように誘導する誘導表示(選択誘導表示)を実行して、選択操作が行われた場合にリーチ表示の発生期待度等を示す表示を実行するものがある。本実施形態では、キャラクタのセリフによって遊技者に対して所定操作を促すセリフ予告表示の態様で実行されるようになっており、先ず選択誘導表示としての質問形式のセリフを表示する第1セリフ予告表示が実行され、その質問に対する回答操作(選択操作)が行われたことに応じてその回答に対するセリフを表示する第2セリフ予告表示が実行されるようになっている。この選択誘導表示を含むリーチ前予告表示について、図11(a)及び図11(b)に基づいてより詳しく説明する。
図11(a)は、図柄表示装置95の表示画面Gにおいて第1セリフ予告表示が実行されている様子を示す図であり、図11(b)は、図柄表示装置95の表示画面Gにおいて第2セリフ予告表示が実行されている様子を示す図である。
図11(a)では、図柄の変動表示中において、上部にキャラクタ271aが表示され、そのキャラクタ271aのセリフとして表現するためにキャラクタ271aに隣接した位置に、「今年の流行色を知ってる?」という質問文に対応する第1セリフ271bが表示されている。第1セリフ271bの下方には、質問に対する回答用の選択肢が表示されている。選択肢は「はい」という選択肢271cと、「いいえ」という選択肢271dの2種類が表示されている。このように、質問文と回答用の選択肢とが表示されることで遊技者の回答操作が促されている。図11(b)では選択肢271cの「はい」が仮選択された状態となっており、仮選択されている選択肢を遊技者が把握できるように仮選択されている選択肢271cは青色で表示され、仮選択されていない他の選択肢については白色で表示されている。仮選択は、第2操作装置52における第2右ボタン52b又は第2左ボタン52cが操作されることにより変更されるようになっている。そして、第2操作装置52における演出ボタン52aが操作された場合に、そのタイミングで仮選択されている選択肢が選択される。
さらに、選択肢271c,271dの下方には、第2操作装置52が第2誘導表示に対する操作を行うための操作手段であることを遊技者に示すために、第2操作装置52の形状を模した絵柄271e,271f,271gが表示されている(操作手段示唆表示)。そして、演出ボタン52aに対応する絵柄271eに隣接した位置には「決定」の文字が表示されており、演出ボタン52aが選択を確定させるボタンであることが示されている。そして、第2右ボタン52bに対応する絵柄271fと第2左ボタン52cに対応する絵柄271gとのそれぞれに隣接した位置には「選択」の文字が表示されており、第2右ボタン52b及び第2左ボタン52cが仮選択されている選択肢を変更させるための選択ボタンであることが示されている。これにより遊技者は、第2操作装置52を用いて選択操作を行うことができることを容易に認識することができる。この操作手段示唆表示は、本実施形態のように第2操作装置52の他に遊技者が操作可能な操作装置(例えば第1操作装置51)が設けられている場合に、第2操作装置52が選択操作に用いられる操作手段であることを示す上で特に有効である。
なお、本実施形態では、表示画面G上に表示される選択肢のいずれかを選択する操作を行うようにしたが、各選択肢に対応して個別に操作装置を設け、操作された操作装置に対応する選択肢が選択されるようにしても良い。例えば、第2操作装置52における第2左ボタン52bを選択肢「はい」に対応する操作装置とし、第2操作装置52における第2右ボタン52cを選択肢「いいえ」に対応する操作装置とすることで、第2左ボタン52bが操作された場合には選択肢「はい」が選択され、第2右ボタン52cが操作された場合には選択肢「いいえ」が選択されるようにしても良い。この場合、各操作装置(第2左ボタン52b、第2右ボタン52c)がいずれの選択肢に対応する操作装置であるかを示すことが好ましい。例えば、各操作装置に、あるいは各操作装置に隣接した位置に、選択肢を示す文字を表示させるようにしても良い。この場合には、表示画面G上に選択肢を表示する必要はない。
第2操作装置52の操作が行われたことによりいずれかの選択肢が選択された場合には、図11(b)に示すように第2セリフ予告表示が実行される。
図11(b)では、選択操作結果と、その選択操作結果に対するキャラクタ271aの反応を示す第2セリフ271jが表示されている。図11(b)では、誘導表示から選択肢271c,271d及び絵柄271e,271f,271gが消去され、第1セリフ271bの下方には遊技者の選択操作結果を示す回答文271h「はい」が表示されている。さらに回答文271eの下方には、キャラクタ271aと同一のキャラクタを示すキャラクタ271iが表示され、キャラクタ271iに隣接した位置には遊技者の選択操作結果に対する反応を示す第2セリフ271jが表示されている。
この第2セリフ271jは、リーチ表示の発生期待度を示す機能を有している。回答文271h「はい」に対する反応を示す第2セリフ271jとしては、リーチ表示の発生期待度が相対的に低いこと(例えば、リーチ表示の発生期待度が20%)を示す「そうなんだ」というセリフ(反応Y1)と、リーチ表示の発生期待度が相対的に高いこと(例えば、リーチ表示の発生期待度が80%)を示す「すごーい!」というセリフ(反応Y2)と、が用意されており、ここでは、「すごーい!」が表示され、リーチ表示の発生期待度が相対的に高いことが示されている。さらに、リーチ表示の発生期待度の高低を認識しやすいように、「普通だね」は黒色の文字で表示され、「すごーい!」は赤色の文字で表示されるようになっている。
一方、選択肢「いいえ」に対応する反応を示す第2セリフ271jとしては、リーチ表示の発生期待度が相対的に低いこと(例えば、リーチ表示の発生期待度が20%)を示す「知らないんだ」というセリフ(反応N1)と、リーチ表示の発生期待度が相対的に高いこと(例えば、リーチ表示の発生期待度が80%)を示す「当ててみて」というセリフ(反応N2)と、が用意されている。この場合も、リーチ表示の発生期待度の高低を認識しやすいように、「知らないんだ」は黒色の文字で表示され、「当ててみて」は赤色の文字で表示されるようになっている。
このように、選択操作結果に応じて異なるセリフを表示させつつ、いずれの選択肢が選択された場合であっても、期待度が示唆されるようになっている。このため、遊技者はいずれの選択肢を選択した場合であっても、期待度を認識することができるようになっている。
また、反応Y1と反応N1とは同じ期待度を示すものとなっており、反応Y2と反応Y2とは同じ期待度を示すものとなっている。そして、いずれの第2セリフを表示させるかを決定する抽選において、抽選結果が抽選結果1である場合には遊技者の選択操作結果に応じて反応Y1又は反応N1を表示させるようにしており、抽選結果が抽選結果2である場合には遊技者の選択操作結果に応じて反応Y2又は反応N2を表示させるようにしている。よって、選択操作結果に応じて異なるセリフを表示させつつ、簡素な構成で選択操作結果に関わらず同じ期待度を示す演出が実行可能とされている。
このように、誘導型の期待演出では、遊技者の所定操作に応じて演出を切り替えるようにすることで遊技者の参加意識を高め、遊技の興趣向上を図っている。さらに本実施形態では、このような期待演出の流れで行われる第2操作装置52の操作状況に応じて上述した第2設定機能が発揮され、設定値が設定されるようになっている。このため、遊技者が遊技を行う過程で自然に設定値が設定されるようになっている。したがって、遊技者は遊技とは別にわざわざ設定のために時間や手間をかけなくとも遊技者に合った設定値が設定されるようになるので、カスタマイズ機能の利用促進が期待できる。
リーチ後予告表示の具体例について説明する。図11(c)は、図柄表示装置95の表示画面Gにおいてリーチ後予告表示が実行されている様子を示す図である。図11(c)では、リーチ表示が発生した状態(上図柄列Z1及び下図柄列3の左ラインL1上に「1」を付した図柄が停止表示されたことによりリーチ表示が発生した状態)で、泡を模した形状の絵柄が表示されている。このリーチ後予告表示の発生により、特典の付与に対する期待を煽ることができる。
再変動予告表示には、大当たり結果に対応しない図柄の組み合わせのうち、所定の図柄の組み合わせを停止表示させる表示態様や、外れに対応する図柄の組み合わせが停止表示された後に当該図柄が振動して再度変動表示されるように見せる表示態様、背景画像が所定の態様に変更される表示態様、所定のキャラクタ等が表示される表示態様等が含まれる。
ところで、本パチンコ機10では、遊技者にとって有利な複数種類の事象(遊技者にとって有利な遊技状態への移行)のうちいずれかの有利な事象を発生させることが決定された場合に、当該有利な事象がいずれかの有利な事象であるかを識別困難又は識別不可能となるようにいずれかの有利な事象が発生することを報知する先送り演出を実行する機能を有している。これにより、有利な事象を発生させることを報知した後の遊技においても、当該有利な事象が相対的に有利な事象(確変大当たりの発生による遊技状態の移行)であることを期待させることができる。上述した期待演出には、いずれかの有利な事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該有利な事象が相対的に有利な事象であることを期待させる演出も含まれる。この演出の演出態様については、例えば、上述した大当たり期待演出と同様の演出態様としても良い。
また、本パチンコ機10では、いずれかの有利な事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該有利な事象が相対的に有利な事象であることを告知する演出が実行可能とされている。例えば、複数種類の有利な事象として、開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する高確率モードと、開閉実行モードと、が設定されている場合に、いずれかの事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該事象が開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する高確率モードであることを告知する昇格演出がある。
なお、この他にも、相対的に有利な開閉実行モード(例えば、ラウンド遊技の上限回数が相対的に多い開閉実行モード(継続時間が短く実質的に入賞が困難又は不可能なラウンド遊技が含まれる場合には、当該ラウンド遊技を除外した実質的なラウンド遊技の上限回数が相対的に多い開閉実行モード)。以下同様。)と、相対的に不利な開閉実行モード(例えば、ラウンド遊技の上限回数が相対的に少ない開閉実行モード(継続時間が短く実質的に入賞が困難又は不可能なラウンド遊技が含まれる場合には、当該ラウンド遊技を除外した実質的なラウンド遊技の上限回数が相対的に少ない開閉実行モード)。以下同様。)と、が設定されている場合に、いずれかの事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該事象が相対的に有利な開閉実行モードであることを期待させる期待演出を実行可能としても良いし、当該事象が相対的に有利な開閉実行モードであることを告知するRU演出を実行可能としても良い。
開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に長い高確率モードと、開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に短い低確率モードと、が設定されている場合に、いずれかの事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該事象が開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に長い高確率モードであることを期待させる期待演出を実行可能としても良いし、当該事象が開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に長い高確率モードであることを告知するST演出を実行可能としても良い。
開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に長い高頻度サポートモードと、開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する相対的に短い低頻度サポートモードと、が設定されている場合に、いずれかの事象を発生させることが報知された後の遊技において、当該事象が相対的に有利な開閉実行モードであることを期待させる期待演出を実行可能としても良いし、当該事象が相対的に有利な開閉実行モードであることを告知するHS演出を実行可能としても良い。
ここで、本パチンコ機10で実行される昇格演出について説明する。本パチンコ機10では、開閉実行モードへの移行契機となる通常大当たり結果と、開閉実行モード及び当該開閉実行モードの終了後に移行する高確率モードへの移行契機となる確変大当たり結果とが設定されており、通常大当たり結果に対応した遊技回では、最終的な停止結果として同一の第2図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示される一方、確変大当たり結果に対応した遊技回では、最終的な停止結果として同一の第2図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示される場合と、最終的な停止結果として同一の第1図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示される場合と、が設定されている。このため、遊技者は最終的な停止結果として同一の第1図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示された場合には確変大当たり結果であることを認識できるが、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示された場合にはいずれの大当たり結果であるか判別できないようになっている。このような構成の下、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示された後に移行する開閉実行モードにおいて、この開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果が確変大当たり結果であることを期待させる期待演出が実行されるようになっている。
図12(a)及び(b)は、図柄表示装置95の表示画面Gにおいて期待演出が実行されている様子を示す図である。図12(a)では、上部に昇格が期待できることを示す「再抽選」の文字が表示され、その下方に開閉実行モードの開始前に停止表示された第2図柄が表示されている。その後に切り替えられる図12(b)では、図柄が変動表示される。例えば、図6に示した「1」〜「9」の9種類の主図柄が所定の向きにスクロールするようにして変動表示される。その後、今回の大当たり結果が確変大当たり結果であった場合には、図12(c)に示すように、確変大当たり結果であること、すなわち昇格したことを示す演出が実行される。本実施形態では、昇格したことを示す「昇格!」の文字と、確変大当たり結果に対応する第1図柄(例えば「5」)とが表示される。一方、今回の大当たり結果が通常大当たり結果であった場合には、図12(d)に示すように、昇格しなかったことを示す「残念」の文字と、第2図柄(例えば「4」)とが表示される。
なお、期待演出の実行タイミングや昇格の告知タイミングとしては、所定回数目のラウンド中若しくは所定回数目のラウンドが終了した場合などとしても良く、開閉実行モードの開始前としても良い。また、昇格期待演出や昇格を示す演出を別の態様としても良い。例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する演出を実行し、昇格する場合には主人公キャラクタが勝利する演出を実行する一方、昇格しない場合には主人公キャラクタが敗北する演出を実行するようにしても良い。
本実施形態では、期待演出として「リーチ表示」及び「リーチ前予告表示(以下、予告表示ともいう。)」のみが実行可能とされている。そして、予告表示の発生頻度、誘導型の予告表示(誘導表示)の発生頻度(予告表示実行時における誘導型の予告表示の発生頻度)、が設定可能項目となっている。これら期待演出については、遊技者の期待を煽ることができる一方、過剰に煽られることを好まない遊技者もおり、遊技者に適した発生頻度に調節できるようにするためである。また、本実施形態では、先送り演出に絡む演出として昇格演出が実行可能とされている。そして、この昇格演出の発生頻度についても設定可能項目とされている。大当たり結果発生の際に、いずれの大当たり結果であるかを明示せずに後から告知する演出態様は、相対的な大当たり結果であることへの期待を引き延ばすことができる反面、このように先延ばしにされることを好まない遊技者もおり、遊技者に適した発生頻度に調節できるようにするためである。
なお、本実施形態では、上記3種類の演出の発生頻度のみを調整可能としているが、同様の目的から、他の期待演出やいずれかの有利な事象が発生することを告知した後にいずれの有利な事象であるかを告知する演出(RU演出、ST演出、HS演出)の発生頻度を調整可能とすることも当然可能である。
ちなみに、期待演出の他にも、大当たりの当選を図柄の最終的な停止結果が表示される前に、大当たりの当選を告知する大当たり告知演出を実行可能としても良い。例えば、図柄表示装置95の表示画面Gにおいて、いずれかの図柄列で図柄が変動表示されている状態で所定のキャラクタが表示される表示演出とすることができ、この場合に、所定のキャラクタが表示されることにより大当たりの当選が告知されることとなる。
本実施形態では、この図柄表示装置95による期待演出に連動して、ランプによる点灯や点滅、スピーカ部29による音出力が行われるようになっており、これにより演出が派手にされるようになっている。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部87における変動表示時間と、図柄表示装置95における図柄の変動表示時間とをMPU172において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部87における変動表示の開始時及び図柄表示装置95による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
既に説明したように、MPU172では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、特図表示部87における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM173の変動表示時間テーブル記憶エリア173cに記憶される変動表示時間テーブルが用いられる。この変動表示時間テーブルは保留数及びリーチ表示発生の有無に対応して設けられており、変動種別カウンタCSのバッファ値の取得時における保留数、及び当該変動種別カウンタCSのバッファ値とともに取得されたリーチ乱数カウンタC3のバッファ値に応じて変動表示時間テーブルが選択されるようになっている。本実施形態では、保留数が少ない状態で決定される最短の変動表示時間が、保留数が多い状態で決定される最短の変動表示時間よりも長くなるようになっている。これは、遊技球が発射されているにも関わらず図柄の変動表示が実行されないと遊技者にストレスを与えやすい反面、保留数が4の状態で作動口への入賞が発生すると抽選処理が実行されず遊技者に不利益を与えてしまうからである。具体的には、保留数が0〜2の場合には13秒以上の変動表示時間が決定される一方、保留数が3又は4の場合には3秒以上の変動表示時間が決定されるようになっている。但し、保留数が3又は4の場合においてもリーチ表示が発生する図柄の変動表示では最短の変動表示時間がより長い13秒以上に設定されている。これは、保留数が3又は4の状態においても適度に遊技者の期待を煽るためである。
また、MPU172では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、特図表示部87における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM173の停止結果テーブル記憶エリア173dに記憶された停止結果決定用テーブルが用いられる。
<主制御基板171のMPU172にて実行される各種処理について>
次に、主制御基板171のMPU172により実行される各制御処理を説明する。MPU172の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、メイン処理終了後に実行される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
先ずタイマ割込み処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU172により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
本処理では、先ず各種検知センサの読み込み処理を実行する(S101)。すなわち、主制御装置162に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、同検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、賞球の発生に対応した各種検知センサにおいて遊技球の入賞が検知されている場合には、払出制御装置242に対して賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定する。例えば、第1作動口84又は第2作動口85への入賞が検知されている場合には、特定単位個数である3個の賞球を指示するための賞球コマンドを設定し、可変入賞装置182への入賞が検知されている場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを設定する。
その後、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する(S102)。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM174の該当するバッファ領域に格納する。
そして、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM174の該当するバッファ領域に格納する。
その後、スルーゲート86への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する(S104)。スルー用の入賞処理では、スルーゲート86への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア174cに記憶されている役物保留記憶数が上限値(例えば、「4」)未満であることを条件として、役物保留記憶数を1インクリメントしてから、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電動保留エリア174cに格納する。なお、スルー用の入賞処理では、普図保留表示部94を点灯させるための処理を実行する。役物保留記憶数に応じて普図保留表示部94に対応する発光体が順次点灯されるようになっている。
続いて、作動口用の入賞処理を実行する(S105〜S109)。作動口用の入賞処理では、先ず第1作動口84又は第2作動口85への入賞が発生しているか否かを判定する(S105)。入賞が発生している場合には(S105:YES)、保留球格納エリア174bの保留数記憶エリアNAに記憶されている始動保留記憶数Nが上限値(例えば、「4」)未満であるか否かを判定する(S106)。始動保留記憶数Nが上限値である場合には(S106:NO)、そのまま本タイマ割込み処理を終了し、始動保留記憶数Nが上限値未満である場合には(S106:YES)、始動保留記憶数Nを1インクリメントする(S107)。
その後、S103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として保留球格納エリア174b
の保留エリアREに格納する(S108)。この場合、保留エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
続いて、第1作動口84又は第2作動口85に遊技球が入賞したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置163に認識させるための情報である作動入賞コマンド(始動入賞コマンド又は始動入賞情報)を音声発光制御装置163への送信対象のコマンドとして設定する(S109)。S109にて設定された作動入賞コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて音声発光制御装置163に送信される。音声発光制御装置164では、受信した作動入賞コマンドに基づいて、特図保留表示部93の点灯制御を行うための処理を実行する。なお、音声発光制御装置163が、受信した作動入賞コマンドを表示制御装置164に送信して、その作動入賞コマンドを受信した表示制御装置164が、表示画面Gに保留数を示す表示をするようになっている。S109の処理を実行した後は、本タイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、S201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理では、先ずタイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する(S201)。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、所定の演出用コマンドや報知用コマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置163に対して送信する。
次に、変動種別カウンタCSの更新を実行する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM174の該当するバッファ領域に格納する。
続いて、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する(S203)。この遊技回制御処理では、大当たり当否判定、特図表示部87及び普図表示部88の表示態様の設定、図柄表示装置95による図柄の変動表示の設定などを行う。
<遊技回制御処理>
ここで、遊技回制御処理(S203)を図15及び図16のフローチャートを参照して説明する。
図15に示す遊技回制御処理では、先ず開閉実行モード中か否かを判定する(S301)。具体的には、RAM174の各種フラグ格納エリア174eにおける開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に設けられた開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)に1がセットされているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に1がセットされ、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に0にクリアされる。
開閉実行モード中である場合には(S301:YES)、ステップS302以降の処理、すなわちS303〜S305の遊技回開始用処理及びS306〜S309の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には(S301:YES)、第1作動口84又は第2作動口85への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には(S301:NO)、特図表示部87が変動表示中であるか否かを判定する(S302)。なお、この判定は、RAM174の各種フラグ格納エリア174eにおける変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に設けられた変動表示中フラグ(変動表示中情報)に1がセットされているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、特図表示部87について変動表示を開始させる場合に1にセットされ、その変動表示が終了する場合に0にクリアされる。
特図表示部87が変動表示中でない場合には(S302:NO)、遊技回開始用処理(S303〜S305)に進む。遊技回開始用処理では、先ず保留球格納エリア174bの保留数記憶エリアNAを参照し、始動保留記憶数Nが「0」であるか否かを判定する(S303)。始動保留記憶数Nが「0」である場合とは(S303:YES)、保留球格納エリア174bに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。
始動保留記憶数Nが「0」でない場合には(S303:NO)、保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理(S304)を実行する。
データ設定処理では、先ず始動保留記憶数Nを1デクリメントする。また、保留球格納エリア174bにおける保留エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
さらにデータ設定処理では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置163に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。当該シフト時コマンドは、通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて音声発光制御装置163に送信される。音声発光制御装置163では、受信したシフト時コマンドに基づいて、保留数の減少に対応させて特図保留表示部93の点灯制御を行うための処理を実行する。
データ設定処理を実行した後は、ステップS305にて変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、変動開始処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について、図16のフローチャートを参照して説明する。変動開始処理では、特図表示部87における変動表示を開始させるとともに、図柄表示装置95における変動表示を開始させるように音声発光制御装置163に出力するコマンドを設定する。
変動開始処理では、先ず当否判定処理を実行する(S401)。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。RAM174の各種フラグ格納エリア174eに設けられた高確率モードフラグが1にセットされているか否かに応じて判定する。高確率モードフラグは、確変大当たり結果の発生に応じて移行した開閉実行モードが終了するときに1にセットされ、高確率モードが終了する際に0にクリアされる。
高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア173aに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア173aに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
次に当否判定処理(S401)の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する(S402)。大当たり当選結果である場合には(S402:YES)、振分判定処理(S403)を実行する。
振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア173bに記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、通常大当たり結果及び確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。その特定した結果に応じてRAM174の各種フラグ格納エリア174eの通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグに1をセットする。これらのフラグは、その遊技回が終了し、その後移行する開閉実行モードが終了したタイミングで0にクリアされる。なお、以下の説明において、各大当たり結果であるか否かの判定は、RAM174に対応するフラグに1がセットされているか否かを判定することにより行われる。
その後、大当たり結果が通常大当たり結果であるか否かを判定する(S404)。通常大当たり結果である場合には(S404:YES)、通常大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(S405)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM173に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM174に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部87に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、S404では、通常大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM174に記憶する。
大当たり結果が通常大当たり結果でない場合(S404:NO)、つまり確変大当たり結果である場合には、確変大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(S406)。具体的には、通常大当たり結果用の停止結果設定処理と同様の処理を行い、確変大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM174に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められるが、この場合、各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
一方、当否判定処理(S401)の結果が大当たり当選結果でない場合(S402:NO)、つまり外れ結果である場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(S407)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM173に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM174に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理(S405、S406、S407)を実行した後は、S408に進み、変動表示時間の設定処理を実行する。具体的には、RAM174の変動表示時間カウンタエリアに変動表示時間をセットする。変動表示時間カウンタエリアの値は所定期間毎(本実施形態では、タイマ割込み処理(図13)が実行される毎)に減算されるようになっており、その値が「0」となった場合にその遊技回が終了する。
変動表示時間の設定処理では、RAM174の抽選カウンタ用バッファ174aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値、及びRAM174の保留球格納エリア174bにおける保留数記憶エリアNAに記憶された始動保留記憶数Nを取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置95にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回がいずれかの大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM173に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルのうち始動保留記憶数N(以下、変動表示時間を決定するために参照される始動保留記憶数Nを変動開始時保留数ともいう。)に対応するリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報をRAM174の各種カウンタエリア94bに設けられた変動表示時間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM173に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルのうち始動保留記憶数Nに対応するリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタにセットする。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、変動開始時保留数が多いほど、平均の変動表示時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されやすいようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、変動開始時保留数やサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
変動表示時間の設定処理(S408)を実行した後は、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する(S409)。変動用コマンドには、変動表示時間を示す情報、変動開始時保留数を示す情報及びリーチ発生の有無を示す情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果を示す情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果を示す情報として、通常大当たり結果、確変大当たり結果、及び外れ結果のいずれかを示す情報が含まれる。
S409にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図14)におけるS201にて、音声発光制御装置163に送信される。音声発光制御装置163では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置95での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は音声発光制御装置163から表示制御装置164に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置164では、音声発光制御装置163から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置95を表示制御する。
S409の処理を実行した後は、特図表示部87において絵柄の変動表示を開始させる(S410)。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図15)の説明に戻り、特図表示部87が変動表示中である場合には(S302:YES)、遊技回進行用処理(S306〜S309)を実行する。遊技回進行用処理では、先ず今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する(S306)。具体的には、RAM174の変動表示時間カウンタに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。変動表示時間が経過していない場合には(S306:NO)、変動表示用処理を実行する(S307)。変動表示用処理では、特図表示部87における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には(S306:YES)、変動終了処理を実行する(S308)。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図16)のS405〜S407の処理においてRAM174に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が特図表示部87にて表示されるように当該特図表示部87を表示制御する。
ここで、特図表示部87にて停止表示される表示態様は、遊技結果毎に異なっている。これにより、遊技ホールの管理者などは遊技回の終了に際して特図表示部87を目視することで、当該遊技回の遊技結果を目視確認することができ、例えば大当たり結果と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。その一方、特図表示部87は図柄表示装置95の表示画面Gに比べて表示範囲が狭く、さらには特図表示部87に停止表示される表示態様は、少なくとも各大当たり結果で比較した場合に遊技者が認識しづらいものとなっている。したがって、遊技者が遊技回の遊技結果を特図表示部87からではなく図柄表示装置95の表示画面Gから確認することが期待され、表示画面Gへの注目度が高められる。
その後、変動終了コマンドを設定(S309)した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで設定された変動終了コマンドは、通常処理(図14)におけるS201にて、音声発光制御装置163に送信される。音声発光制御装置163では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。なお、変動終了コマンドが送信されずに、音声発光制御装置163や表示制御装置164にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
図14の通常処理の説明に戻り、遊技回制御処理(S203)を実行した後は、遊技状態を移行させる遊技状態移行処理(S204)を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モードや高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続いて、第2作動口85に設けられた電動役物85aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する(S205)。この電役サポート用処理では、電動役物85aを開放状態とするか否かの判定、普図表示部88の表示制御などを行う。
その後、遊技球発射制御処理を実行する(S206)。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド113を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
S206の処理を実行した後は、RAM174の各種フラグ格納エリア174eに停電フラグが1にセットされているか否かを判定する(S207)。停電フラグは、停電監視基板175において停電の発生が確認され当該停電監視基板175からMPU172のNMI端子に停電信号が入力されることにより1にセットされ、次回のメイン処理にて0にクリアされるフラグである。
停電フラグが格納されていない場合は(S207:NO)、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する(S208)。
前回の通常処理の開始から所定時間が経過していない場合には(S208:NO)、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する(S209)。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM174の該当するエリアに格納する。そして、変動種別カウンタCSの更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM174の該当するエリアに格納する。その後、S207に戻る。そして、前回の通常処理の開始から所定時間が経過した場合に(S208:YES)、S201へ戻る。つまり、S207が終了した後は、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
ここで、S201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、S207にて停電フラグが格納されていることが判定された場合には(S207:YES)、パチンコ機10への電力の供給が停止した(電源遮断が発生した)ことになるので、S211以降の電断時処理を実行する。つまり、タイマ割込み処理の発生を禁止し(S211)、各種制御装置163,164,242等に停電コマンドを出力する(S212)。停電コマンドを受けた各制御装置163,164,242等では停電用の処理が実行される。その後、RAM判定値を算出、保存し(S213)、RAM174のアクセスを禁止(S214)した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技状態移行処理>
以下、上述した遊技状態移行処理(S204)を図17のフローチャートを参照して詳しく説明する。既に説明したように本実施の形態に示すパチンコ機10においては、遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)との2つの遊技状態が設定されている。さらに通常遊技状態には、低頻度サポートモード且つ低確率モードである第1遊技状態と、高頻度サポートモード且つ高確率モードである第2遊技状態と、高頻度サポートモード且つ低確率モードである第3遊技状態とが設けられている。そして、当該遊技状態移行処理にてこれらの各遊技状態へ移行する。
遊技状態移行処理においては、先ず開閉実行モード中であるか否かを判定する(S501)。開閉実行モード中でない場合には(S501:NO)、1の遊技回の特図表示部87における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する(S502)。変動表示が終了したタイミングでない場合には(S502:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には(S502:YES)、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示期間が経過している場合には、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する(S503)。具体的には、RAM174の大当たりフラグ(通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグ)に1がセットされているか否かを判定する。上記各フラグのいずれにも1がセットされていない場合には(S503:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記大当たりフラグのいずれかに1がセットされている場合には(S503:YES)、開閉実行モードの開始処理を実行する(S504)。当該開始処理では、RAM174の各種カウンタエリア174dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM173に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。そして、開閉実行モードフラグに1をセットする。また、高確率モードフラグ及び高頻度サポートフラグに1がセットされている場合にはこれらを0にクリアする。
続いて、今回の開閉実行モードに応じてRAM174の各種カウンタエリア174dに設けられたラウンドカウンタRCに遊技結果(通常大当たり結果であるか確変大当たり結果であるか)に応じたラウンド数(本実施形態では、全て「16」)をセットする(S505)。ラウンドカウンタRCは、終了したラウンド数、又は残りラウンド数をカウントするためのカウンタである。本実施形態では、可変入賞装置82(大入賞口82a)が開放された回数をカウントするためのカウンタということもできる。
その後、オープニングコマンドを設定する(S506)。オープニングコマンドは、MPU252に対して開閉実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図14)におけるS201にて、音声発光制御装置163に送信される。
S506の処理を実行した後は外部信号設定処理(S507)を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。
外部信号設定処理(S507)では、上述した大当たりに対応する各種フラグのいずれかが1にセットされているか否かを判定し、いずれかのフラグが1にセットされている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たりが発生した旨を示す信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードへ移行したことを把握することができる。
S501の説明に戻り、開閉実行モード中であると判定した場合には(S501:YES)、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する(S508)。オープニング用の待機時間が経過していない場合には(S508:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には(S508:YES)、大入賞口開閉処理を実行する(S509)。大入賞口開閉処理では、大入賞口82aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部82cを駆動状態とすることで大入賞口82aを開放させる。また、大入賞口82aが開放中である場合には、当該大入賞口82aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部82cの駆動状態を停止し、大入賞口82aを閉鎖させる。
続いて、ラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する(S510)。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には(S510:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合には(S510:YES)、開閉実行モード終了時の移行処理(S511〜S513)を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、先ずエンディングコマンドの設定処理を実行する(S511)。エンディングコマンドは、音声発光制御装置163にエンディング用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。エンディングコマンドには、開閉実行モードの契機となった遊技結果が各種大当たり結果のうちいずれであるかを示す情報も含まれる。したがって、音声発光制御装置163では、開閉実行モードの契機となった遊技結果に対応させた態様で、エンディング演出を実行させることが可能となる。また、設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS201にて、音声発光制御装置163に送信される。
次に、エンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する(S512)。エンディング用の待機時間が経過していない場合には(S512:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、エンディング用の待機時間が経過している場合には(S512:YES)、開閉実行モード終了時のフラグ設定処理を実行する(S513)。開閉実行モード終了時のフラグ設定処理では、開閉実行モードの終了後に移行させるモードを特定するために、今回の開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果が確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、RAM174に設けられた確変大当たりフラグに1がセットされているか否かを判定する。確変大当たりである場合には、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグを1にセットするとともに、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の遊技状態(第2遊技状態)への移行を示す移行コマンドを設定し、大当たりフラグ及び開閉実行モードフラグをクリアしてから、本遊技状態移行処理を終了する。一方、確変大当たりでない場合には、高頻度サポートモードフラグを1にセットして、高頻度サポートモードの残り遊技回数を示す高頻度サポートモードカウンタを100にセットする。そして、低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の遊技状態(第3遊技状態)への移行を示す移行コマンドを設定し、大当たりフラグ及び開閉実行モードフラグをクリアしてから、本遊技状態移行処理を終了する。
ところで、既に説明したように、本実施の形態においては、各遊技回にて大当たり当選の有無を示唆する演出を実行する構成となっており、その演出の概要については、主制御装置162からのコマンドに基づいて音声発光制御装置163にて決定される構成となっている。
そこで以下、図18、図19のフローチャートを参照して、音声発光制御装置163のMPU252にて実行される通常遊技状態用演出制御処理(図18)及び開閉実行モード用演出制御処理(図19)について説明する。各演出制御処理は、音声発光制御装置163にて定期的に実行される通常処理の一部を構成しており、かかる処理にて決定された演出の概要は、表示制御装置164に伝達される。
<通常遊技状態用演出制御処理>
通常遊技状態用演出制御処理においては、先ず主制御装置162から変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する(S601)。具体的には、主制御装置162からのコマンドについては音声発光制御装置163にて実行されるタイマ割込み処理にて随時受信有無が確認されており、これらのコマンドを受信した場合には、RAM254の各コマンドを受信した旨を示すフラグに1をセットする。S601の処理においては、RAM174にそれらのフラグが格納されているか否かを判定する。
変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合には(S601:YES)、今回の遊技回が大当たり結果に対応する遊技回であるか否かを判定する(S602)。今回の遊技回が大当たり結果に対応する遊技回でない場合には(S602:NO)、上述した予告表示を行うか否かを決定する予告表示抽選及び予告表示を行うことが決定された場合に誘導表示を実行するか否かを決定する誘導表示抽選を行う予告抽選処理を実行する(S603)。
予告表示抽選は、RAM254に設けられた設定値のうち、予告表示の発生頻度に対応して設けられた予告表示設定値に応じて実行される。ROM253では、予告表示抽選に用いられる複数種類の予告表示抽選テーブルが記憶されており、予告表示抽選に際し予告表示設定値及び遊技結果に対応する予告表示抽選テーブルが選択され、この予告表示抽選テーブルを用いて当否が判定される。
なお、予告表示抽選の結果当選した場合に予告表示が実行されず、外れた場合に予告表示が実行されるようにしても良い。また、予告表示が一切実行されない(予告表示抽選の当選確率が0%)予告表示設定値を設けても良いし、逆に予告表示が必ず実行される(予告表示抽選の当選確率が100%)予告表示設定値を設けても良い。他の設定値及び設定値に応じた抽選処理についても同様である。
予告表示の当選確率は、大当たり結果に対応する遊技回である場合及び外れ結果に対応する遊技回で且つリーチ表示に対応する遊技回である場合には、予告表示設定値が「0」のとき20%、「1」のとき50%、「2」のとき80%となっている。一方、外れ結果に対応する遊技回で且つリーチ表示に対応しない遊技回である場合には、予告表示設定値が「0」のとき1%、「1」のとき2.5%、「2」のとき4%となっている。つまり、予告表示設定値が大きいほど予告表示が発生しやすくなっている。
また、予告表示が発生した後にリーチ表示が発生する演出の発生確率は、予告表示設定値が「0」のとき209/2000(リーチ表示の発生確率)×20%=4180/200000、「1」のとき209/2000(リーチ表示の発生確率)×50%=10450/200000、「2」のとき209/2000(リーチ表示の発生確率)×80%=16720/200000となっており、予告表示が発生した後にリーチ表示が発生しない演出の発生確率は、予告表示設定値が「0」のとき1791/2000(リーチ非表示の発生確率)×1%=1791/200000、「1」のとき1791/2000(リーチ非表示の発生確率)×2.5%=4477.5/200000、「2」のとき1791/2000(リーチ非表示の発生確率)×4%=7164/200000となっている。従って、予告表示設定値がいずれの場合にも、リーチ表示が発生する場合の方がリーチ表示の発生しない場合よりも予告表示が発生しやすい構成となっている。つまり、予告表示が発生した場合にはリーチ表示の発生に期待でき、またリーチ表示の発生は大当たりの当選に期待できるため、予告表示は大当たりの当選に期待できる演出となっている。因みに、予告表示が発生した場合においてリーチ表示が発生する確率(「予告表示且つリーチ表示の発生確率」/「予告表示の発生確率」)は予告表示設定値に関わらず一定となっている。
なお、大当たり結果に対応する遊技回である場合及び外れ結果に対応する遊技回である場合の両方で、予告表示設定値に応じて、予告表示の発生確率を変更する構成としたが、全てについて変更する必要はなく、例えば、大当たり結果に対応する遊技回である場合、外れ結果に対応する遊技回で且つリーチ表示に対応する遊技回である場合、及び外れ結果に対応する遊技回で且つリーチ表示に対応しない遊技回である場合のうち少なくとも何れか1つの場合に、変更するものであれば良い。この場合には、予告表示が発生した場合において、リーチ表示が発生する確率や大当たりに当選する確率が、予告表示設定値に応じて異なるため、より変化に富んだ遊技性を提供することができる。
また、リーチ表示の発生の有無を判定する方法について、本実施形態ではリーチ表示の発生の有無を示す情報を主制御装置171から受信することで特定しているが、別の方法によって特定しても良い。例えば、リーチ表示が発生する場合としない場合とで選択される変動表示時間が全く重複しない場合において、主制御装置171から受信した変動表示時間に基づいてリーチ表示の発生の有無を判定するようにしても良い。あるいは、リーチ発生の有無の決定自体を音声発光制御装置163にて実行するようにしても良い。
予告表示抽選の終了後、予告表示抽選の結果当選したか否かを判定し、外れた場合には予告抽選処理(S603)を終了する。一方、当選した場合には、変動表示時間が所定時間(本実施形態では13秒)以上であるか否かを判定する。所定時間未満であれば予告抽選処理(S603)を終了する。変動表示時間が所定時間以上であれば誘導表示を実行するか否かを決定するための誘導表示抽選を行う。誘導表示抽選は、RAM254に設けられた設定値のうち、誘導表示の発生頻度に対応して設けられた誘導表示設定値に応じて実行される。ROM253では、誘導表示抽選に用いられる複数種類の誘導表示抽選テーブルが記憶されており、誘導表示抽選に際し誘導表示設定値に対応する誘導表示抽選テーブルが選択され、この誘導表示抽選テーブルを用いて当否が判定される。誘導表示の当選確率は、誘導表示設定値が「0」の場合には20%の確率で、「1」の場合には50%の確率で、「2」の場合には80%の確率となっている。当選した場合には誘導表示を実行することが決定される。誘導表示抽選後、予告抽選処理(S603)を終了する。
ちなみに、本実施形態では、誘導表示抽選に外れた場合においては別のリーチ前予告表示を実行するようにすることで、リーチ前予告表示を実行する確率自体は変わらないようになっているが、誘導表示抽選に外れた場合においてその一部で別のリーチ前予告表示を実行するようにしても良いし、誘導表示抽選に外れた場合において別のリーチ前予告表示を実行しないようにしても良い。
本実施形態では、予告表示抽選に当選した場合に誘導表示抽選を実行するようにしたが、予告表示抽選を実行せずに誘導表示抽選を実行し、誘導表示抽選に当選した場合に誘導表示を実行するようにしても良い。
予告抽選処理(S603)の終了後、ROM253に記憶されている外れ結果対応の演出態様決定テーブルを参照し、外れ結果対応の演出態様を決定する処理を実行する(S604)。具体的には、変動表示時間、リーチの発生の有無、予告表示抽選結果及び誘導表示抽選結果に基づいて外れ結果対応の演出態様を決定する。その後、上記誘導表示を設定する誘導表示強制設定処理(S609)を実行する。
誘導表示強制設定処理後、各演出に対応するコマンドである演出対応コマンドを表示制御装置164へ送信する処理を行う(S606)。また、図柄表示装置95にて行われる表示演出に合わせて音声や発光による演出が実行されるように、音声発光制御装置163にも演出対応コマンドが送信される。この音声や発光によって表示演出がより派手に演出されるようになっている。その後、第2操作装置52に対する操作が行われた場合にその操作結果に応じた処理を実行する第2操作装置検知対応処理を実行してから(S607)、本通常遊技状態用演出制御処理を終了する。
S602にて今回の遊技回が大当たり結果に対応する遊技回であると判定した場合には(S602:YES)、上述した予告抽選処理(S603)と同様に予告抽選処理を実行する(S608)。今回の遊技回が確変大当たり結果に対応する遊技回であるか否かを判定する(S609)。確変大当たり結果に対応する遊技回である場合には(S609:YES)、上述した昇格演出を実行するか否かを決定する昇格抽選処理を実行する(S610)。
昇格抽選処理では、RAM254に設けられた設定値のうち昇格演出に対応する設定値である昇格演出設定値に基づいて実行される。ROM253には昇格抽選に用いられる複数種類の昇格抽選テーブルが設けられており、昇格抽選に際し昇格演出設定値に応じた昇格抽選テーブルが選択され、当該昇格抽選テーブルを参照して当否が判定される。昇格演出設定値は「0」〜「2」の3段階であり、昇格抽選の当選確率は、昇格演出設定値が「0」のとき20%、「1」のとき50%、「2」のとき80%となっている。昇格抽選処理の結果当選した場合には、昇格演出が実行され、外れた場合には昇格演出が実行されない。また、昇格抽選処理の結果当選した場合には昇格演出フラグを1にセットし、開閉実行モードの終了時にこの昇格演出フラグを0にクリアする。
昇格抽選処理(S610)後、又は今回の遊技回が確変大当たり結果に対応する遊技回でないと判定した場合には(S609:NO)、大当たり結果対応演出態様決定処理を実行する(S611)。ROM253に記憶されている大当たり結果対応の演出態様決定テーブルを参照し、変動表示時間、予告表示抽選結果、誘導表示抽選結果、大当たり種別、及び昇格抽選処理結果に基づいて大当たり結果対応の演出態様を決定する処理を実行する(S611)。
例えば、通常大当たり結果に対応する遊技回である場合には、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示される演出態様を決定し、さらに開閉実行モードに実行する演出態様として昇格を期待させる期待演出を実行した後に昇格しなかったことを示す演出を決定する。確変大当たり結果に対応する遊技回で且つ昇格抽選処理の結果当選した場合には、同一の第2図柄の組み合わせが停止表示される演出態様を決定し、さらに後述のオープニング対応処理にて開閉実行モードに実行する演出態様として昇格を期待させる昇格演出を実行した後に昇格を示す演出を実行する演出態様を決定する。確変大当たり結果に対応する遊技回で且つ昇格抽選処理の結果外れた場合には、同一の第1図柄の組み合わせが停止表示される演出態様を決定し、さらに後述のオープニング対応処理にて開閉実行モードに実行する演出態様として開閉実行モードの終了後に高確率モードへ移行することを示す演出を決定する。
大当たり結果対応演出態様決定処理(S611)後、誘導表示強制設定処理(S605)、演出対応コマンドの送信(S606)、及び第2操作装置検知対応処理(S607)を実行してから本通常遊技状態用演出制御処理を終了する。なお、S601にて変動用コマンド及び種別コマンドを受信しなかった場合には(S601:NO)、第2操作装置検知対応処理(S607)を実行してから本通常遊技状態用演出制御処理を終了する。
続いて、図19のフローチャートに基づいて、開閉実行モード用演出制御処理を実行する。
<開閉実行モード用演出制御処理>
開閉実行モード用演出制御処理では、先ず主制御装置171からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S701)。そして、オープニングコマンドを受信した場合には(S701:YES)、オープニング対応処理を実行する(S702)。オープニング対応処理では、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置95における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声発光制御装置163から表示制御装置164にオープニング演出コマンドとして出力される(S703)。表示制御装置164では、音声発光制御装置163から受信したオープニング演出コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置95の表示制御を実行する。
オープニング演出コマンドを送信した後、又はオープニングコマンドを受信しなかった場合には(S701:NO)、主制御装置171からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S704)。エンディングコマンドを受信した場合には、エンディング対応処理を実行する(S705)。エンディング対応処理では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード終了後に移行する遊技状態に対応したエンディング演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置95における表示態様が含まれている。具体的には、確変大当たり結果である場合には、開閉実行モード終了後に高確率モードへ移行することを示すエンディング表示として、「もう1回」という文字と、いずれかの第1図柄とを含む確変用表示態様が決定される。一方、通常大当たり結果である場合には、開閉実行モード終了後に低確率モードへ移行することを示すよう文字表示がなく第2図柄を含む通常用表示態様が決定される。この決定された表示態様は音声発光制御装置163から表示制御装置164にエンディング演出コマンドとして出力される(S706)。表示制御装置164では、音声発光制御装置163から受信したエンディング演出コマンドに基づいて、これらの表示態様が実行されるように図柄表示装置95の表示制御を実行する。
エンディング演出コマンドを送信した後、又はエンディングコマンドを受信しなかった場合には(S704:NO)、本開閉実行モード用演出制御処理を終了する。
さて、既に説明したが、本パチンコ機10では、所定の設定可能項目について可変の設定値が設けられており、その設定値に応じて異なる処理が実行されるようになっている。この設定値を設定する機能としては、上述した第1設定機能と第2設定機能とが設けられているが、ここでは先ず第1設定機能について説明する。なお、各設定値は初期値として「1」が設定されているため、第1設定機能により設定値が変更されないまま遊技が開始された場合には、初期値の状態で遊技が進行することとなる。
<第1設定機能>
第1設定機能では、遊技者が第1操作装置51を用いて所望の設定可能項目を選択することで、選択された設定可能項目について設定値が設定されるようになっている。以下では、この構成について詳述する。
図20は、第1操作装置51の操作状況に応じて音声発光制御装置163が実行する第1操作装置検知対応処理のフローチャートである。
<第1操作装置検知対応処理>
第1操作装置検知対応処理では、先ず第1操作装置51に対する操作が検知されたか否かを判定する(S801)。第1操作装置51に対する操作が検知されなかった場合には(S801:NO)、そのまま本第1操作装置検知対応処理を終了する。一方、第1操作装置51に対する操作が検知された場合には(S801:YES)、図柄表示装置95の表示画面Gに設定値を設定するための設定画面が表示されているか否かを判定する(S802)。設定画面が表示されているか否かの判定は、RAM254に設けられた設定画面フラグが1にセットされているか否かに基づいて行われる。設定画面フラグは図柄表示装置95の表示画面Gに設定画面を表示させるタイミング(設定画面表示コマンドを送信するタイミング)で1にセットされ、最後に第1操作装置51が操作されてから所定期間(例えば1分)が経過したタイミング又は図柄表示装置95の表示画面Gにて図柄の変動表示が開始されるタイミング(変動用コマンドを受信したタイミング)で0にクリアされる。表示画面Gにて図柄の変動表示が開始されるタイミングで設定画面を消去するようにしたのは、図柄の変動表示が開始された場合には設定のための操作が完了したものと考えられるからであるが、図柄の変動表示中においても設定画面が表示される構成としても良い。この場合には、遊技をしながらでも設定をすることが可能となる。
図柄表示装置95の表示画面Gに設定画面が表示されていない場合には(S802:NO)、図柄表示装置95の表示画面Gにて図柄が変動表示されているか否かを判定する(S803)。表示画面Gにて図柄が変動表示されているか否かの判定は、サブ変動表示中フラグが1にセットされているか否かに基づいて行う。サブ変動表示中フラグは、図柄の変動表示が開始されたタイミング(変動用コマンド及び種別コマンドを受信したタイミング)で1にセットされ、図柄の変動表示が終了されたタイミング(変動終了コマンドを受信したタイミング)で0にクリアされる。図柄が変動表示されている場合には(S803:YES)、そのまま本第1操作装置検知対応処理を終了する。なお、図柄が変動表示されている場合には(S803:YES)、図柄が停止表示されてから第1操作装置51を操作するように促す表示を実行するようにしても良い。例えば、「図柄が停止してから押してね」とい文字を表示するようにしても良い。一方、図柄が変動表示されていない場合には(S803:NO)、表示制御装置164に対して図柄表示装置95の表示画面Gに上記設定画面を表示させるための設定画面表示コマンドを送信する(S804)。その後、本第1操作装置検知対応処理を終了する。設定画面表示コマンドを受信した表示制御装置164では、表示画面Gに設定画面を表示させる制御が実行される。つまり、図柄が変動表示されていない状態で第1操作装置51が操作された場合に設定画面が表示されるようになっている。
S802にて設定画面が表示されていると判定した場合には(S802:YES)、設定値を変更するための設定操作が行われたか否かを判定する(S805)。設定操作が行われた場合には設定操作(選択操作)によって選択された値をRAM254の各種設定値格納エリアに設定値として格納する(S806)。その後、又は設定操作が行われなかった場合には(S805:NO)、本第1操作装置検知対応処理を終了する。なお、本実施形態では、図柄の変動表示中であるか否かに関わらず第1操作装置51に対する操作が検知されたか否かを判定する構成としたが、図柄の変動表示中における操作は無効とし、図柄の非変動表示中に第1操作装置51に対する操作が検知されたか否かを判定する構成としても良い。
<設定画面>
ここで、設定画面について説明する。設定画面としては、先ず設定値を変更する対象の設定可能項目を決定する初期画面が表示される(図21(a)参照)。図21(a)に示す初期画面では、カスタマイズ用の画面であることを示すため上部に「カスタマイズ」と表示されており、その下方に設定可能項目である、予告表示の発生頻度に対応する「予告演出」、誘導表示の発生頻度に対応する「ボタン演出」、昇格演出の発生頻度に対応する「確変昇格演出」、スピーカ部29の出力音の音量に対応する「音量」、及びランプ部が出力する光の光度に対応する「光量」の選択肢が上下に配列されている。そして、図21(a)では「予告演出」の選択肢が仮選択された状態となっており、仮選択されている状態を示すために「予告演出」の選択肢が青色で表示され、その他の選択肢は白色で表示されている。
遊技者による第1上ボタン51c又は第1下ボタン51dの操作に応じて仮選択中の選択肢が変更され、第1決定ボタン51eの操作に応じて仮選択中の選択肢が選択される。例えば、「予告演出」が選択された場合には図21(b)に示す画面が表示される。当該画面では、同じく上部に「カスタマイズ」と表示されており、その下方に設定値を変更する対象となっている設定可能項目を示す「予告演出」の文字が表示されている。そして、その下方には、予告表示の発生頻度を普通にする「普通」、予告表示の発生頻度を「普通」よりも少なめにする「少なめ」、及び予告表示の発生頻度を「普通」よりも多めにする「多め」の3つの選択肢が左右に配列されている。そして、「普通」の選択肢が仮選択された状態となっており、仮選択されている状態を示すために「普通」の選択肢が青色で表示され、その他の選択肢は白色で表示されている。ちなみに、「少なめ」「普通」「多め」の選択肢はそれぞれ予告表示設定値の「0」「1」「2」に対応しており、第1決定ボタン51eの操作により選択が確定された選択肢に対応する値がRAM254における各種設定値格納エリアに予告表示設定値として格納される。また、予告表示の発生頻度が選択された後は、別の設定値の変更を可能とするべく、初期画面が再度表示される。
なお、「ボタン演出」が選択された場合には、誘導表示の発生頻度を普通にする「普通」、誘導表示の発生頻度を「普通」よりも少なめにする「少なめ」、及び誘導表示の発生頻度を「普通」よりも多めにする「多め」の3つの選択肢が表示される。「少なめ」「普通」「多め」の選択肢はそれぞれ誘導表示設定値の「0」「1」「2」(前述した誘導表示の発生頻度20%、50%、80%)に対応しており、第1決定ボタン51eの操作により選択が確定された選択肢に対応する値がRAM254における各種設定値格納エリアに誘導表示設定値として格納される。
なお、「確変昇格演出」が選択された場合には、昇格演出の発生頻度を普通にする「普通」、昇格演出の発生頻度を「普通」よりも少なめにする「少なめ」、及び昇格演出の発生頻度を「普通」よりも多めにする「多め」の3つの選択肢が表示される。「少なめ」「普通」「多め」の選択肢はそれぞれ昇格演出設定値の「0」「1」「2」(前述した昇格演出の発生頻度20%、50%、80%)に対応しており、第1決定ボタン51eの操作により選択が確定された選択肢に対応する値がRAM254における各種設定値格納エリアに昇格演出設定値として格納される。
「音量」が選択された場合には、音量を普通にする「普通」、音量を「普通」よりも小さめにする「小さめ」、及び音量を「普通」よりも大きめにする「大きめ」の3つの選択肢が表示される。「小さめ」「普通」「大きめ」の選択肢はそれぞれ音量設定値の「0」「1」「2」に対応しており、第1決定ボタン51eの操作により選択が確定された選択肢に対応する値がRAM254における各種設定値格納エリアに音量設定値として格納される。
「光量」が選択された場合には、光度を普通にする「普通」、光度を「普通」よりも低めにする「暗め」、及び光度を「普通」よりも高めにする「明るめ」の3つの選択肢が表示される。「暗め」「普通」「明るめ」の選択肢はそれぞれ光度設定値の「0」「1」「2」に対応しており、第1決定ボタン51eの操作により選択が確定された選択肢に対応する値がRAM254における各種設定値格納エリアに光度設定値として格納される。
このように遊技者は任意で各設定可能項目の設定値を変更することが可能となっており、自分の好みに合った遊技環境を設定することができるようになっている。しかしながら、この第1設定機能による設定では、機能毎に1つずつ設定値を設定する必要があるだけでなく、遊技と関係ない設定のためにわざわざ時間を割かなければならないため、カスタマイズ機能には魅力を感じつつも当該設定行為を煩わしいと感じて利用しない遊技者が存在すると思われる。そこで、本実施形態では利用促進を図るべく以下の第2設定機能によっても遊技者に適した設定値が設定されるようになっている。
<第2設定機能>
第2設定機能について説明する。本パチンコ機10では、上述したように、大当たり結果の発生を期待させる期待演出が実行されるようになっている。期待演出には、遊技者の遊技への参加意識を高めることで遊技の興趣向上を図る誘導型の期待演出が含まれている。この誘導型の期待演出では、遊技者に対して所定の操作手段に対する操作を促す誘導表示が実行され、その誘導表示に対して所定の操作が行われた場合に今回の遊技回が大当たり結果に対応する遊技回である可能性を示す演出が実行される。これにより、遊技者は、誘導表示が実行された場合に所定操作を行うことで大当たり結果である可能性を知ることができるため、積極的に所定操作を行うようになる。そして、その結果として、遊技者の遊技への参加意識を高めることができるようになっている。
また、本実施形態では、誘導型の期待演出として上記セリフ予告表示が実行されるようになっている。これにより、遊技者は第1セリフ予告表示が実行された場合に所定操作を行うことで第2セリフ予告表示を実行させ、大当たり結果である可能性を知ることができるようになっている。こうした状況下において、本実施形態では、第1セリフ予告表示によって遊技者の嗜好や性格を判定するための質問をさりげなく投げかけることにより、第2セリフ予告表示を実行させるための所定操作として、その質問に対する回答を入力する操作(回答操作、又は選択操作)を行うように促すようにしている。そして、パチンコ機10側では、この選択操作結果に基づいて遊技者の嗜好や性格を判定し、その判定した嗜好や性格に適した設定値を設定する処理が実行される。つまり、遊技者が遊技を行う中で自然に設定値が設定されるようになっているため、カスタマイズ機能の利用促進が期待できる。
ここで、質問の内容について説明する。本実施形態では、複数種類(本実施形態では3種類)の観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問がそれぞれ用意されており、各観点に対応して所定数(本実施形態では3つ)の質問が用意されている。このように本実施形態では、遊技者に対して設定可能項目毎に好みを聞くのではなく、遊技者の嗜好や性格を判定した上で、その判定結果に応じた設定値を設定するようにしているため、1回の選択操作結果に基づき複数種類の設定可能項目に対してその遊技者の嗜好や性格に適した遊技環境となるように設定値を設定することが可能となっている。このため、設定可能項目毎に設定操作を要する場合と比較して、遊技者が行う設定操作の回数が減少し、設定操作に要する負担が軽減される。よって、この構成によってもカスタマイズ機能の利用が促進されることが期待できる。
本実施形態では、「流行に対する関心」という観点(第1観点)、「忍耐力」という観点(第2観点)、「社交性」という観点(第3観点)、の3種類の観点で遊技者の嗜好や性格を判定するようにしている。第1観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問としては「今年の流行色を知ってる?」という質問1が用意され、第2観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問としては「好きな食べ物は最後に食べる?」という質問2が用意され、第3観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問としては「日向ぼっこが好き?」という質問3が用意されている。各質問の表示は、第1セリフ予告表示として実行されるようになっており、質問の表示とともに、質問に対する複数の回答が表示されるようになっている。つまり、第1セリフ予告表示は、複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を遊技者に促す選択誘導表示として機能するものである。そして、いずれかの回答を選択する選択操作結果に応じて、遊技者の嗜好や性格が判定され、その嗜好や性格に適した設定値が設定されるようになっている。
ところで、遊技者に適した遊技環境を設定する時期は、遊技が開始されてから早い段階で行うことが好ましい。そこで、本実施形態では、初期設定用の質問を含む誘導表示(セリフ予告表示)を早い段階で強制的に実行する構成がとられている。ここでは、初期設定用の質問として上記質問1、質問2、質問3の3種類が設定されている。そして、遊技が開始されてから所定の誘導条件が成立する毎に各質問を含む誘導表示が順次実行されるようになっている。つまり、合計3回の誘導表示が強制的に実行されるようになっている。これにより、遊技が開始されてから早い段階で初期設定が行われるようになっている。
上記所定の誘導条件としては、変動表示時間が所定時間(例えば13秒)以上である遊技回用の表示演出の実行が設定されており、所定の誘導条件が成立した場合に当該遊技回用の表示演出の実行中に誘導表示が実行されるようになっている。このため、誘導表示を実行してから遊技者によって誘導表示の内容が認識され、その誘導表示に応じた操作が行われるのに十分な時間を確保することが可能とされている。
本実施形態では、変動開始時保留数が所定値(例えば0〜2)である場合に上記所定時間以上の変動表示時間が決定されるため、変動開始時保留数に基づいて所定条件の成否が判定されるようになっている。また、変動開始時保留数が所定値でない場合であってもリーチ表示が実行される場合には上記所定時間以上の変動表示時間が決定されるため、リーチ表示の有無に基づいても所定条件の成否が判定されるようになっている。
RAM254には、強制的に誘導表示を実行する残り回数を示す誘導表示残カウンタが設けられている。この誘導表示残カウンタは初期値として「3」が設定されており、誘導表示が実行される毎に1デクリメントされるようになっている。すなわち、電源投入後、最初の遊技が開始されてから所定の誘導条件が成立する毎に各誘導表示が実行され、合計3回実行された後は遊技者の交代が判定されるまで又は電源の投入によりリセットされるまで強制的には誘導表示が実行されないようになっている。
また、誘導表示残カウンタは、強制的に誘導表示を実行する残り回数を示すだけでなく、表示させる質問の内容を示す情報としても機能している。つまり、誘導表示残カウンタが「3」の状態で所定の誘導条件が成立した場合(所定の誘導条件の成立後に誘導表示残カウンタは1デクリメントされるため、音声発光制御装置163から表示制御装置164へ演出対応コマンドが送信されるタイミングでは、誘導表示残カウンタは「2」)には質問1が表示され、誘導表示残カウンタが「2」の状態で所定の誘導条件が成立した場合には質問2が表示され、誘導表示残カウンタが「1」の状態で所定の誘導条件が成立した場合には質問3が表示されるようになっている。
ここで、強制的に誘導表示を実行させるための上記誘導表示強制設定処理(S605)について、図22に基づいて説明する。
<誘導表示強制設定処理>
誘導表示強制設定処理(S605)では、先ず誘導表示残カウンタが0であるか否かを判定する(S901)。誘導表示残カウンタが0でない場合には(S901:NO)、所定の誘導条件(本実施形態では、図柄の変動表示時間が所定時間(本実施形態では13秒)以上であること)が成立しているか否かを判定するため、先ず主制御装置162から受信した変動用コマンドにより示される変動開始時保留数が所定値(本実施形態では0〜2)であるか否かを判定する(S902)。所定値である場合には(S902:YES)、図柄の変動表示時間が所定時間(本実施形態では13秒)以上であることを意味し、遊技者に所定の操作手段に対する操作を促すのに十分な時間が確保されているため、誘導表示を強制的に実行させる遊技回であることを示すRAM254に設けられた誘導表示フラグを1にセットする(S904)。また、変動開始時保留数が所定値でない場合においても(S902:NO)、変動用コマンドに基づいて今回の遊技回においてリーチ表示が実行されるか否かを判定し(S903)、リーチ表示が実行される場合には(S903:YES)、図柄の変動表示時間が所定時間以上であるため、誘導表示フラグを1にセットする(S904)。誘導表示フラグを1にセットした後は、誘導表示残カウンタの値を1デクリメントしてから(S905)、誘導表示強制設定処理を終了する。一方、リーチ表示が実行されない場合には(S903:NO)、そのまま本誘導表示強制設定処理を終了する。誘導表示残カウンタが0である場合には(S901:YES)そのまま誘導表示強制設定処理を終了する。なお、誘導表示フラグは、遊技回の終了時、つまり主制御装置162から変動終了コマンドを受信したタイミングで0にクリアされる。
誘導表示強制設定処理後、S606にて誘導表示フラグが1にセットされている場合には、誘導表示を強制的に実行する遊技回であることを示す情報、及び実行する誘導表示(質問表示画像)の種類を示す情報(例えば、誘導表示残カウンタの値を示す情報)を含む演出対応コマンドを表示制御装置164に送信する。つまり、これらの情報は、外れ結果対応演出態様決定処理(S604)にて決定された演出態様を示す情報、又は大当たり結果対応演出態様決定処理(S611)にて決定された演出態様を示す情報と共に、演出対応コマンドとして表示制御装置164に送信されるようになっている(S606)。
なお、実行する対象の誘導表示を示す情報と、演出態様決定処理(S604又はS611)にて決定された演出態様を示す情報とは異なるタイミングで表示制御装置164へ送信させるようにしても良い。例えば、各々表示制御装置164で実行されるタイミングで送信するようにしても良い。この場合には、表示制御装置164側では、受信したタイミングで対応する画像を表示するだけでよいため、表示制御装置164側の処理負担が軽減される。
各誘導表示は誘導表示残カウンタの値と対応して表示制御装置164のキャラクタROM267における誘導表示テーブルに記憶されている。このため、誘導表示残カウンタの値を示す情報を表示制御装置164に送信することで、表示制御装置164にて今回実行する誘導表示の種類が特定可能とされている。
表示制御装置164は、誘導表示を強制的に実行する遊技回であることを示す情報を受信した場合には誘導表示を実行するが、演出態様決定処理(S604又はS611)にて誘導表示と実行タイミングが重複するリーチ前予告表示を含む演出が決定された場合の処理が問題となる。本実施形態では、演出態様決定処理(S604又はS611)により決定された演出にリーチ前予告表示が含まれる場合にはこれを表示しないようにして、代わりに誘導表示強制設定処理により設定された誘導表示を実行する。これにより誘導表示の視認性の低下が抑制される。
ところで、初期設定中における誘導表示は、遊技者の嗜好や性格を判定するための機能を有しており、これを判定する上で非常に重要な役割を担っている。一方で、リーチ前予告表示は遊技者の期待を煽る機能を有しており、特典の付与に対して高い期待度を示すリーチ前予告表示ほど期待を煽る効果が増す傾向がある。また、リーチ前予告表示のうち発生頻度が低い表示演出ほど希少性による価値が増す傾向がある。よって、演出態様決定処理(S604、S611)により決定されたリーチ前予告表示の表示演出の種類に応じて、誘導表示に対するリーチ前予告表示の相対的な重要度が変化するようになっている。そのため、その重要度に応じて表示態様を変化させるようにしても良い。
例えば、誘導表示を強制的に実行することが決定された遊技回において、別のリーチ前予告表示が実行されることが決定された遊技回では、誘導表示と当該別のリーチ前予告表示との重要度に応じて、誘導表示のみを表示させる第1表示パターンと、誘導表示と当該別のリーチ前予告表示との両方を表示させる第2表示パターンと、当該別のリーチ前予告表示のみを表示させる第3表示パターンと、のうちいずれかの表示パターンで表示演出を実行するようにしても良い。こうすることで、初期設定と期待演出とをバランス良く実行することができる。また、このように重要度に応じて表示態様を変化させることで、表示態様によっても特典の付与に対する期待を煽ることができる。なお、これらの3つの表示パターンのうちすべての表示パターンを実行可能とする必要はなく、いずれかの2つの表示パターンを実行可能とするようにしても良い。少なくとも2つの表示パターンがあれば、重要度に応じて表示態様を変化させることが可能だからである。
第2表示パターンについては、遊技者がそれぞれの表示演出を区別して認識しやすいように、誘導表示と当該別のリーチ前予告表示との表示位置をずらすことで、重複しないように表示されることが好ましい。また、第2表示パターンについては、誘導表示と当該別のリーチ前予告表示との重要度に応じて、重要度の高い方の表示演出を強調する表示態様としても良い。例えば、重要度の高い方を相対的に大きく表示させることにより強調するようにしても良い。さらに、その大きさの違いに複数段階設けることで、強調の度合いを変化させるようにしても良い。あるいは、重要度の低い方を相対的に薄く表示させることにより重要度の高い方を強調するようにしても良い。これについても、その薄さの違いに複数段階設けることで、強調の度合いを変化させるようにしても良い。
つまり、第2表示パターンでは、誘導表示を強調して表示させる第2表示パターンA(さらに強調の度合いに応じて分類することが可能)と、誘導表示と当該別のリーチ前予告表示とを同等に表示させる第2表示パターンBと、当該別のリーチ前予告表示を強調して表示させる第2表示パターンC(さらに強調の度合いに応じて分類することが可能)と、を設定することができる。このように、第2表示パターンについては、重要度に応じて表示態様を変化させることができるため、第2表示パターンのみを実行することで、初期設定と期待演出とをバランス良く実行するようにしても良い。この場合にも、表示態様によって特典の付与に対する期待を煽ることができる。
このように、遊技が開始されてから早い段階で初期設定が行われるようにしているが、それでも初期設定の完了前に開閉実行モードへ移行することが決定されてしまう可能性もある。この場合には、当該開閉実行モードに関係する演出である昇格演出の発生頻度が設定される前に開閉実行モードへ移行してしまい、初期設定が間に合わないという問題がある。そこで、少しでも遊技者に適した設定値とするために、初期設定完了前であっても、既に得られている回答操作の結果を設定値に反映させるようにしても良い。
別の対策として、保留されている時点で大当たり結果であるか否かを事前に判定し、大当たり結果が含まれる場合であって、且つ初期設定が完了していない場合には、所定の誘導条件が成立しているか否かに関わらず、残りの誘導表示を実行するようにしても良い。これにより、初期設定が間に合う可能性が高くなる。
また、誘導表示の実行タイミングについても、リーチ表示の実行前に限らず、リーチ表示の実行後に行うようにしても良いし、複数の遊技回に跨って誘導表示を実行するようにしても良い。こうすることで、より初期設定が間に合う可能性が高くなる。
開閉実行モードへ移行するタイミングで初期設定が完了してしない場合には、開閉実行モードへの移行を待機させ、その間に残りの誘導表示を実行し、初期設定が完了した後に当該開閉実行モードへ移行させるようにしても良い。この場合には、開閉実行モードのへの移行前に初期設定を完了させ、その結果を開閉実行モードの演出に反映させることが可能となる。
ところで、遊技の開始前に第1設定機能により設定値が設定されている場合には、全ての設定値について既に遊技者の所望の設定値となっている可能性がある。この場合には、第2設定機能により設定値を設定する必要性が低いだけでなく、遊技者の好まない設定値に変更されてしまうおそれもある。そこで、遊技の開始前に遊技者が第1設定機能により設定値が設定された場合には、第2設定機能による設定値の設定を制限又は禁止するようにしても良い。このように構成することで、より好適に設定値が設定されるようになる。また、第1設定機能により設定された設定値について、第2設定機能による設定を制限又は禁止するようにしても良い。これにより、特に設定済みの設定値について第2設定機能による設定が制限又は禁止されるため、より好適に設定値が設定されるようになる。
遊技の開始前に遊技者が第1設定機能により設定値が設定された場合には、第2設定機能により設定値を設定する必要性が低いため、遊技が開始されてから早い段階で誘導表示を実行する必要性も低い。そこで、遊技の開始前に遊技者が第1設定機能により設定値が設定された場合には、誘導表示強制設定処理による誘導表示の設定を制限又は禁止するようにしても良い。これによって、より好適に誘導表示を実行することが可能となる。また、第1設定機能により設定値が設定された場合に、当該設定された設定値を設定するための誘導表示を制限又は禁止するようにしても良い。この場合、必要性の高い誘導表示を効率的に実行することができる。また、第1設定機能により全ての設定値が設定された場合に初期設定用の誘導表示の実行を抑制又は禁止するようにしても良い。この場合、必要に応じて初期設定用の誘導表示が実行されることとなるため、より好適に誘導表示を実行することが可能となる。
続いて、誘導表示の実行中における第2操作装置52の操作状況に応じて設定値を設定する処理について説明する。図23は誘導表示の実行中における第2操作装置52の操作状況に応じて設定値を設定する設定値設定処理等が含まれる第2操作装置検知対応処理を説明するフローチャートである。
<第2操作装置検知対応処理>
第2操作装置検知対応処理では、先ず図柄表示装置95の表示画面Gにて誘導表示が実行されているか否かを判定する(S1001)。誘導表示が実行されているか否かの判定は、RAM254に設けられた誘導表示実行中フラグが1にセットされているか否かに基づいて実行する。誘導表示実行中フラグは誘導表示が開始するタイミングで1にセットされ、誘導表示が終了するタイミングで0にクリアされる。また、誘導表示実行中フラグには、押下誘導表示に対応する押下誘導表示実行中フラグと、選択誘導表示に対応する選択誘導表示実行フラグとがあり、いずれの誘導表示が実行中であるかも特定可能となっている。誘導表示が実行されていない場合には(S1001:NO)、そのまま本第2操作装置検知対応処理を終了する。一方、誘導表示が実行されている場合には(S1001:YES)、所定操作が行われたか否かを判定する(S1002)。つまり、押下誘導表示が実行された場合には第2操作装置52に対する押下操作が行われたか否かを判定し、選択誘導表示が実行された場合には第2操作装置52を用いて選択操作(回答操作)が行われたか否かを判定する。
所定操作が行われた場合には(S1002:YES)、初期設定中であるか否かを判定する(S1003)。初期設定中であるか否かの判定は、RAM254に設けられた初期設定中フラグが1にセットされているか否かに基づいて実行する。初期設定中フラグは、電源投入時又は、後述の設定値初期化処理にて1にセットされ、3回目の誘導表示が実行された遊技回、つまり誘導表示残カウンタが0になった遊技回が終了するタイミング(変動停止コマンドを受信したタイミング)で0にクリアされる。
初期設定中である場合には(S1003:YES)、RAM254に今回の選択操作結果を記憶させてから(S1004)、初期設定中に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理が実行される(S1005)。初期設定中に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1005)が終了した後は、所定操作が行われたことに対応した所定の表示内容に切り替えるように、表示制御装置164に表示切替コマンドを送信してから(S1006)、本第2操作装置検知対応処理を終了する。
初期設定中でない場合には(S1003:NO)、実行中の誘導表示が選択誘導表示であるか否かを判定する(S1007)。実行中の誘導表示が選択誘導表示でない場合(S1007:NO)、つまり実行中の誘導表示が押下誘導表示である場合、又は選択誘導表示の実行中であり(S1007:YES)、且つ今回の選択操作結果が初期設定時にRAM254に記憶された選択操作結果と一致する場合には(S1009:NO)、初期設定後に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理が実行される(S1008)。初期設定後に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1008)では、初期設定中に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1005)にて大まかな設定処理が行われた後、その後の遊技中における遊技者の操作結果に基づいてより遊技者に適した設定値に補正するための処理が行われる。その後、当該操作後に対応する表示内容に切り替えるように、表示制御装置164に表示切替コマンドを送信してから(S1006)、本第2操作装置検知対応処理を終了する。
一方、選択誘導表示の実行中であるが(S1007:YES)、今回の選択操作結果が初期設定時にRAM254に記憶された選択操作結果と異なる場合には(S1009:YES)、遊技者が入れ替わったと判定し、設定値初期化処理を行う(S1010)。設定値初期化処理(S1010)では、各設定値が初期値である「1」に設定され、初期設定を再度実行すべく誘導表示残カウンタが初期値である「3」に設定され、初期設定中フラグが初期値である「1」に設定される。設定値初期化処理(S1010)後は、当該操作後に対応する表示内容に切り替えるように、表示制御装置164に表示切替コマンドを送信してから(S1006)、本第2操作装置検知対応処理を終了する。
所定操作が行われなかった場合(S1002:NO)、誘導表示を終了させるか否かを判定すべく、誘導表示が開始されてからの期間が所定期間(本実施形態では9秒)を経過したか否かを判定する(S1011)。所定期間が経過していない場合には(S1011:NO)、第2操作装置52に対する操作結果に応じて仮選択されている選択肢を切り替える等のため、表示制御装置164に表示切替コマンドを送信してから(S1006)、本第2操作装置検知対応処理を終了する。
所定期間が経過した場合には(S1011:YES)、所定操作が行われなかったことに基づく設定値設定処理を実行する(S1012)。その後、誘導表示を終了させるように表示制御装置164に表示切替コマンドを送信してから(S1006)、本第2操作装置検知対応処理を終了する。つまり、初期設定中であっても誘導表示が開始されてから所定期間が経過するまでに所定操作が行われなかった場合には、所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1005)が実行されることなく、誘導表示が終了され、次の所定の誘導条件の成立に応じて次の質問を表示させる誘導表示が実行されるようになっている。
<所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理>
所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理では、先ず各設定値を変更する基準となる指標を変更する処理が実行される。この指標は各設定値に対応して設けられている。つまり、予告表示設定値に対応して予告表示指標、誘導表示設定値に対応して誘導表示指標、昇格演出設定値に対応して昇格演出指標、音量設定値に対応して音量指標、光度設定値に対応して光度指標が設けられている。そして、変更された指標に対応する設定値が各々設定されるようになっている。指標は設定値よりも段階数が多く、複数の段階の指標に対して1の段階の設定値が対応しているため、所定操作結果に基づいて遊技者の嗜好や性格を判定した結果がより正確に設定値に反映されるようになっている。各指標は、所定値(本実施形態では10)が初期値として設定されている。なお、所定操作結果に応じて直接設定値を変更する構成としても良い。
<初期設定中に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理>
先ず初期設定中に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1005)について説明する。初期設定用の選択誘導表示では、所定の誘導条件が成立する毎に図柄表示装置95の表示画面Gにて質問1、質問2、質問3が順次表示されるとともに、この質問に対する回答としての複数の選択肢が表示される。そして、遊技者はいずれかの選択肢を選択する選択操作が可能となっている。複数の選択肢(回答)としては、質問に対して肯定的な回答を示す「はい」と、否定的な回答を示す「いいえ」と、が用意されている。そして、ROM253に設けられた第1指標演算値テーブルに基づいてこの選択操作の結果に対応する演算値が特定され、その演算値を用いて指標が変更される。図24(a)は、第1指標演算値テーブルを説明するための図である。
質問1(「今年の流行色を知ってる?」)に対して「はい」が選択された場合には、流行好きの遊技者であると判定し、流行好きの遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行される。近年のパチンコ機では期待演出によって遊技者の期待を煽るものや、先送り演出によって特典の付与を報知した後においても期待を煽るものや、ランプ、音等によって派手に演出するものが流行している。よって、流行好きの遊技者はこれらの演出を好むと思われるため、第1指標演算値テーブルでは、「はい」が選択された場合には、期待演出の発生頻度を高くすべく、予告表示指標に対して加算値「+3」、誘導表示指標に対して加算値「+3」を示す情報が記憶されており、昇格演出の発生頻度を高くすべく、昇格演出指標に対して加算値「+5」を示す情報が記憶されており、ランプ、音等によって演出を派手にするために、音量指標に対して加算値「+5」、光度指標に対して加算値「+5」を示す情報が記憶されている。このように、図柄表示装置95と各種ランプとスピーカ部29とは別の装置であるが、「遊技者の期待を煽る」という同じ目的に使用されるため、遊技者の嗜好や性格を判定することで、複数の装置の設定値を遊技者に合わせて設定することが可能となっている。
一方、質問1に対して「いいえ」が選択された場合には、流行好きの遊技者でないと判定し、流行好きでない遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行されるようになっている。流行好きでない遊技者は、近年流行している演出態様を好まないと思われるため、期待演出の発生頻度を低くして図柄の変動表示による期待度の示唆をメインとする旧来型の遊技性に近づけるべく、第1指標演算値テーブルでは予告表示指標に対して減算値「−3」、誘導表示指標に対して減算値「−3」、昇格演出指標に対して減算値「−5」、を示す情報が記憶されており、ランプ、音等による演出を抑えるために、音量指標に対して減算値「−5」、光度指標に対して減算値「−5」を示す情報が記憶されている。
質問2(「好きな食べ物は最後に食べる?」)に対して「はい」が選択された場合には、忍耐強い遊技者であると判定し、忍耐強い遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行される。期待演出は、外れ結果に対応する遊技回においても大当たり結果に対する期待を煽ることができるため、飽き易い性格の遊技者に対して大当たり結果に対する期待感を持続させる上で効果的であるが、過度に期待を煽られることを好まない遊技者も存在する。このため、多めに期待演出を実行しなくても遊技を続けることが期待できる遊技者、つまり忍耐強い遊技者に対しては、期待演出を少なめに調整することが好ましいと考えられる。これは、期待を煽るためにランプや音等によって派手に演出するものについても同様のことが考えられる。一方で、結論を先延ばしにする先送り演出については、楽しみを後に取っておきたいと考える傾向がある忍耐強い遊技者に適すると考えられる。そこで、忍耐強い遊技者であると判定した場合には、過度に期待を煽らないように期待演出の発生頻度を低くする一方先送り演出の発生頻度は高くするために、第1指標演算値テーブルでは予告表示指標に対して減算値「−3」、誘導表示指標に対して減算値「−3」、昇格演出指標に対して加算値「+5」、音量指標に対して減算値「−3」、光度指標に対して減算値「−3」を示す情報が記憶されている。
一方、質問2に対して「いいえ」が選択された場合には、忍耐力の弱い遊技者でないと判定し、忍耐力の弱い遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行される。忍耐力の弱い遊技者には、飽き難いように期待演出を多めにして演出を派手にする設定が適しており、また付与される特典の内容を早期に報知すべく先送り演出の発生頻度を低くすることが適していると考えられるため、第1指標演算値テーブルでは予告表示指標に対して加算値「+3」、誘導表示指標に対して加算値「+3」、昇格演出指標に対して減算値「−5」、音量指標に対して加算値「+3」、光度指標に対して加算値「+3」を示す情報が記憶されている。
質問3(「日向ぼっこが好き?」)に対して「はい」が選択された場合には、内向的な遊技者であると判定し、内向的な遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行される。内向的であることと期待演出や先送り演出の好みとの関連性は極めて薄いと考えられる。一方で、ランプや音等によって演出を派手にした場合、周囲の遊技者から注目されて目立つが、内向的な遊技者はこのような状況を好まないと考えられる。そこで、第1指標演算値テーブルでは予告表示指標、誘導表示指標及び昇格演出指標に対して演算しないこと又は演算値が0であることを示す「0」が記憶されている。そして、音量指標に対して減算値「−10」、光度指標に対して減算値「−10」を示す情報が記憶されている。このように、質問3に対する選択操作は質問1や質問2に対する選択操作と比較して変更される対象の指標が特定の指標に限定されているが、変更される対象の設定可能項目との因果関係が強く、当該設定可能項目の指標に与える影響は比較的大きくなっている。つまり、質問3は特定の指標(音量及び光度)を調整することに特化した質問となっている。
一方、質問3に対して「いいえ」が選択された場合には、外向的な遊技者であると判定し、外向的な遊技者に適すると思われる遊技環境を設定するための処理が実行される。外向的であることについても同様に期待演出や先送り演出の好みとの関連性は極めて薄いと考えられる。一方で、外向的な遊技者は目立つことを好む傾向が強いと考えられる。そこで、第1指標演算値テーブルでは予告表示指標、誘導表示指標及び昇格演出指標に対して演算しないこと又は演算値が0であることを示す「0」が記憶されている。そして、音量指標に対して加算値「+10」、光度指標に対して加算値「+10」を示す情報が記憶されている。
このように初期設定において3回の誘導表示によって観点が異なる3種類の質問を投げかけ、各質問に対する回答に応じて各指標が演算される。なお、各指標は「0」〜「20」までの範囲で変更されるものであり、指標が「0」の状態では減算されず、「20」の状態では加算されない。
なお、本実施形態では、遊技者の嗜好や性格を判定するための質問をして、その質問に対する回答結果から遊技者の嗜好や性格を判定し、その嗜好や性格に適すると思われる遊技環境となるように設定値を設定するようにしているが、遊技者の嗜好や性格を直接的に尋ねる質問をして、その質問に対する回答結果を基に当該機能に対する設定値(指標)を設定するようにしても良い。例えば、「派手好きですか?」という質問を投げかけるようにして、肯定的な回答「はい」は選択された場合には演出を派手にするため、各種ランプ部による光の演出を派手にするために光度設定値(光度指標)を高く設定するようにしたり、スピーカ部29による音の演出を派手にするために音量設定値(音量指標)を高く設定したりするようにしても良い。この場合には、遊技者の嗜好や性格をより正確に判定することが可能となる。このように、各種ランプとスピーカ部29とは別の装置であるが、「演出を派手にする」という同じ目的に使用されるため、遊技者の嗜好や性格を判定することで、複数の装置の設定値を遊技者に合わせて設定することが可能となっている。
遊技機の各機能に対する好みを直接的に尋ねる質問をして、その質問に対する回答結果を基に当該機能に対する設定値(指標)を設定するようにしても良い。例えば、「予告演出は好きか?」という質問を投げかけるようにして、肯定的な回答「はい」が選択された場合には予告表示の発生頻度を高めるように予告表示設定値(予告表示指標)を設定する一方、否定的な回答「いいえ」が選択された場合には予告表示の発生頻度を低くするように予告表示設定値(予告表示指標)を設定するようにしても良い。遊技者の嗜好や性格を判定する方法では、その判定結果自体に誤りがある可能性があり、また、嗜好や性格の判定が正しい場合であっても、その嗜好や性格に適した遊技環境となるように用意した指標設定値テーブルにおける嗜好や性格と演算値との関係が実情にそぐわない可能性もある。その点、直接的に好みを尋ねる場合にはこのような誤解が生じにくいため、遊技者に適した遊技環境をより確実に設定することが可能となる。また、この場合、各機能に対する好みをより正確に判定することができるため、判定した嗜好や性格に基づいて設定値(指標)を設定する場合と比較して、設定値(指標)に与える影響を大きくするようにしても良い。
各機能に対する好みの度合いをより正確に判定するため、選択肢を3つ以上としても良い。例えば、「嫌い」「どちらでもない」「好き」の3択とし、「嫌い」が選択された場合には予告表示設定値を「0」(又は予告表示指標を「0」)に設定し、「どちらでもない」が選択された場合には予告表示設定値を「1」(又は予告表示指標を「10」)に設定し、「好き」が選択された場合には予告表示設定値を「2」(又は予告表示指標を「20」)に設定するようにしても良い。
各機能に対する好みを直接的に尋ねる質問に対して回答操作がされた場合には、その後第2設定機能によるその機能に対応する設定値の設定を制限する(設定値を変更しない)ようにしても良い。各機能に対する好みを直接的に尋ねる質問によって判定した判定結果に基づいて設定された設定値の方がその遊技者に適した設定値である可能性が高く、この設定値を優先させるべきだからである。なお、設定値初期化処理の際には、リセットすることが好ましい。
続いて、各指標に基づいて各設定値を設定する処理について説明する。図24(b)は、各指標に応じて対応する設定値をどの値に設定するかを規定した指標設定値対応テーブルを説明するための図である。本実施形態では、いずれの指標についても、指標と設定値との対応関係が同一となっているが異なるように構成しても良い。
各設定値はこの指標設定値対応テーブルを参照して、対応する指標に応じた値が設定されるようになっている。具体的には、各指標について、指標が「0」〜「6」である場合には、その指標に対応する設定値を「0」に設定し、指標が「7」〜「13」である場合にはその指標に対応する設定値を「1」に設定し、指標が「14」〜「20」である場合にはその指標に対応する設定値を「2」に設定する。例えば、予告表示指標が「4」である場合には予告表示設定値が「0」に設定され、予告表示指標が「10」である場合には予告表示設定値が「1」に設定され、予告表示指標が「16」である場合には予告表示設定値が「2」に設定される。
このように本実施形態では、3回の誘導表示に対して当該回数よりも多い所定数(5つ)の設定値が変更可能とされている。よって、遊技者は変更対象となる設定可能項目の数よりも少ない回数で設定操作を行うことができるため、カスタマイズ機能が発揮されるために遊技者が要する負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用が促進されるようになっている。
また、本実施形態では、設定可能項目が複数の装置(図柄表示装置95、環状ランプ部26、スピーカ部29)に関する項目となっている。そのため、通常は少なくとも装置毎に設定値を設定することが必要となるため、設定のための操作が煩雑となりがちである。その点本実施形態は、1回の選択操作に応じて複数の装置に関する設定可能項目の設定値を設定することが可能となっているため、カスタマイズ機能が発揮されるために遊技者が要する負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用が促進されるようになっている。
ちなみに、本実施形態では、誘導表示の実行中に選択操作が行われなかった場合には指標は変更されず、次の所定の誘導条件が成立したときには次の質問に対応する誘導表示が実行されるため、選択操作結果が得られた分だけが指標に反映され、その指標に基づいて設定値が設定されるようになっている。つまり、仮に3回全ての誘導表示に対して選択操作が行われずに初期設定が完了した場合には、各設定値が初期値である「1」の状態で遊技が進行することとなる。また、質問1のみ回答がされ、質問2及び質問3に対しては回答がされずに初期設定が完了した場合には、質問1に対する回答結果のみが指標及び設定値に反映された状態で遊技が進行することとなる。
なお、本実施形態では、指標が変更される毎に対応する設定値を変更する構成としているが、所定条件が成立した場合に設定値を変更するようにしても良い。例えば、初期設定用の3回の誘導表示が終了したタイミングで設定値を変更するようにしても良い。
<初期設定後に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理>
続いて、初期設定後に所定操作が行われたことに基づく設定値設定処理(S1008)について説明する。誘導表示の実行中に所定操作が行われた場合、遊技中の遊技者は誘導型の予告表示を好む遊技者である可能性が高いと考えられる。そこで、誘導型の予告表示の発生頻度を高めるため、ROM253に設けられた第2指標演算値テーブルに基づいて誘導表示指標が3加算される。その後、上記指標設定値対応テーブルに基づいて誘導表示設定値が設定される。
ちなみに、本実施形態では誘導表示指標のみを変更させる対象としたが、初期設定後に所定操作が行われたことに応じて他の指標について変更させるようにしても良い。例えば、誘導表示が実行されてから所定操作が行われるまでの時間を計測し、その時間が所定時間内である場合には反射神経の良い遊技者であると判定し、反射神経の良い遊技者に適すると思われる速いテンポで演出が切り替わる予告表示の発生頻度を高めるようにする一方、計測時間が所定時間を超える場合には反射神経の悪い遊技者であると判定し、そのような遊技者でも演出内容を理解して楽しめるように演出が切り替わるテンポが遅い予告表示の発生頻度を高めるようにすることが考えられる。
反射神経の良し悪しを別の方法で判定するようにしても良い。例えば、所定操作を、第2操作装置52が所定回数押下操作されることとした場合に、所定回数押下されるまでに要した時間を計測し、その時間に応じて反射神経の良し悪しを判定するようにしても良い。
また、誘導表示が実行されていない状況でも第2操作装置52に対する操作が行われているか否かを判定し、誘導表示が実行されていない状況において不要に操作が行われている場合には、誘導表示を好む遊技者であると判定し、誘導表示指標を高めるようにしても良い。
<所定操作が行われなかったことに基づく設定値設定処理>
次に、所定操作が行われなかったことに基づく設定値設定処理(S1012)について説明する。誘導表示が実行されているにも関わらず所定操作が行われない場合、遊技中の遊技者は誘導型の予告表示を好まない遊技者である可能性が高いと考えられる。そこで、誘導型の予告表示の発生頻度を低くするため、ROM253に設けられた第3指標演算値テーブルに基づいて誘導表示指標が3減算される。また、このとき、誘導型の予告表示以外のリーチ前予告表示の発生頻度を高めるようにすることで、リーチ前予告表示の発生頻度自体は変わらないように設定される。これにより、遊技者の好みに応じて誘導型の予告表示の発生頻度を調整できるだけでなく、誘導型の予告表示の好みに関わらず同じ頻度でリーチ前予告表示により遊技者の期待を煽ることができる。その後、上記指標設定値対応テーブルに基づいて誘導表示設定値が設定される。
なお、初期設定中において誘導表示に対する所定操作が行われなかった場合の処理として、次回の所定の誘導条件成立時に再度同じ誘導表示を実行するようにしても良い。質問の内容を理解したり、回答を考えたりするために時間を要してしまい、誘導表示の実行中に回答操作を行うことができなかった遊技者に対しては、再度同じ誘導表示を実行することで、回答操作が行われることを十分に期待できるからである。また、単に回答操作を行うことを面倒に思い回答操作を行わなかった遊技者に対しても、再度同じ誘導表示を実行することで、根負けして回答操作を行うことも考えられるからである。このように構成することでより多くの回答結果を得られることが期待できるので、カスタマイズ機能の利用促進につなげられる。
このための構成としては、例えば、誘導表示に対して所定操作が行われないまま当該誘導表示が終了される場合に(S1011:YES)誘導表示残カウンタを1インクリメントさせるようにしても良い。これにより、次の誘導条件成立時に再度同じ誘導表示が実行される。別の例として、本実施形態では、誘導表示をセットしたことに応じて(S904)誘導表示残カウンタを1デクリメントさせるようにしたが(S905)、誘導表示をセットした時点では誘導表示残カウンタをデクリメントせずに、誘導表示に対して所定操作が行われたことに応じて(S1003:YES)、誘導表示残カウンタを1デクリメントさせるようにしても良い。
但し、同じ誘導表示を所定回数実行しても回答操作が行われない場合には、遊技者が回答操作を行うつもりがない可能性が高く、このような遊技者に対して繰り返し同じ誘導表示を実行しても回答操作を得られる可能性が低いだけでなく、遊技者が機嫌を損ねて遊技を終了してしまうことも懸念される。そこで、同じ誘導表示を所定回数実行しても回答操作が行われない場合には、次の誘導表示に切り替えるようにしたり、初期設定を終了したりしても良い。こうすることで、必要以上に誘導表示を実行したり、遊技者の機嫌を損ねたりすることが抑制される。
このための構成として、例えば、初期設定中に誘導表示に対して所定操作が行われなかった回数をカウントする第1不操作回数カウンタ(初期値は、例えば0)をRAM254に設け、誘導表示に対して所定操作が行われないまま当該誘導表示が終了された場合に(S1011:YES)第1不操作回数カウンタを1インクリメントさせる一方、誘導表示に対して所定操作が行われた場合に(S1003:YES)第1不操作回数カウンタを0にクリアさせるようにして、第1不操作回数カウンタが所定値(例えば2)となった場合に、当該誘導表示を繰り返し実行させることを止めるようにしても良い。
具体的には、第1不操作回数カウンタが所定値でない状態では、誘導表示に対して所定操作が行われないまま当該誘導表示が終了される場合に(S1011:YES)誘導表示残カウンタを1インクリメントさせる一方、第1不操作回数カウンタが所定値である状態では、誘導表示に対して所定操作が行われないまま当該誘導表示が終了される場合に(S1011:YES)誘導表示残カウンタを1インクリメントさせないようにしても良い。あるいは、誘導表示をセットした時点では誘導表示残カウンタをデクリメントせずに、誘導表示に対して所定操作が行われた場合(S1003:YES)、又は第1不操作回数カウンタが所定値となった場合に(S1011:YES)、誘導表示残カウンタを1デクリメントさせるようにしても良い。
また、本実施形態では、誘導表示の実行中に所定操作が1回行われなかっただけで誘導表示の発生頻度を低下させるようにしたが、誘導表示の実行中に所定操作が行われないという事象が所定回数発生した場合に誘導表示の発生頻度を低下させるようにしても良い。誘導表示中に所定操作が行われなかった場合であっても、例えば、質問の内容を理解して回答を考えるために時間を要し回答操作を行うことができなかったという可能性も否定できず、当該事象が1回発生しただけでは当該遊技者が誘導型の予告表示を好まない遊技者であると判定するには時期尚早とも考えられるからである。このように構成することで、誘導型の予告表示を好む遊技者であるにも関わらず単に操作に手間取ったために誘導表示の発生頻度が低くなるように調整されることを抑制することができる。
このための構成としては、例えば、初期設定中であるか否かに関わらず誘導表示に対して所定操作が行われなかった回数をカウントする第2不操作回数カウンタ(初期値は、例えば0)をRAM254に設け、誘導表示に対して所定操作が行われないまま当該誘導表示が終了された場合に(S1011:YES)第2不操作回数カウンタを1インクリメントさせるようにして、第2不操作回数カウンタが所定値(例えば3)となった場合に、誘導表示の発生頻度を低下させるようにしても良い。
一方、誘導表示に対して所定操作が行われた場合には(S1003:YES)、第2不操作回数カウンタを初期値に設定するようにしても良い。つまり、所定操作が所定回数連続して行われなかった場合に誘導表示の発生頻度を低下させるようにしても良い。所定操作が連続して行われない場合には、誘導型の予告表示を好まない遊技者である可能性が高いと考えられるが、同じ誘導表示を繰り返すことで所定操作が行われる場合には、単に操作に手間取っただけの可能性や、また誘導型の予告表示を好きでもないが嫌いでもないという可能性も十分に考えられる。このような事情に鑑み、所定操作が所定回数連続して行われなかった場合に限って誘導表示の発生頻度を低下させるようにすることで、好適に遊技環境を設定することができる。
また、誘導表示が所定回数実行されるまでの間に誘導表示に対して所定操作が行われた回数が所定回数未満である場合に、誘導表示の発生頻度を低下させるようにしても良い。所定操作が行われる頻度が低い場合には、誘導型の予告表示を好まない遊技者である可能性が高いと考えられるが、所定操作が行われないことはあるもののある程度の頻度で所定操作が行われる場合には、単に操作に手間取っただけの可能性や、また誘導型の予告表示を好きでもないが嫌いでもないという可能性も十分に考えられる。このような事情に鑑み、所定操作が所定回数連続して行われなかった場合に限って誘導表示の発生頻度を低下させるようにすることで、好適に遊技環境を設定することができる。このための構成としては、例えば、所定の誘導表示の成立に応じて(S902:YES、S903:YES)誘導表示の実行回数をカウントする誘導回数カウンタ(初期値は、例えば0)をRAM254に設け、誘導回数カウンタの値が第1所定値(例えば5)となる前に第2不操作回数カウンタの値が第2所定値(例えば2)となった場合に、誘導表示の発生頻度を低下させるようにしても良い。
<誘導表示の実行タイミング>
次に、誘導表示の実行タイミングについて説明する。図25は13秒の変動表示時間が決定された場合における、表示演出(図柄の変動表示)が開始されてから終了するまでの期間と、誘導表示が開始されてから終了するまでの期間との関係を示したタイミングチャートである。図25(a)は遊技回の表示演出の期間を示し、図25(b)〜(d)はそれぞれ各図柄列Z1〜Z3の変動表示の期間を示すものである。図25(e)は、所定操作が行われた場合における誘導表示の実行期間を示すものであり、図25(f)は、所定操作が行われなかった場合における誘導表示の実行期間を示すものである。
先ず図柄の変動表示タイミングについて説明する。図25(a)〜(d)に示すように、遊技回が開始されると、遊技回の表示演出が開始され、これと同時に全図柄列Z1〜Z3の変動表示が開始される。なお、このタイミングをt0とする。その後、t4(本実施形態ではt0から13秒後)のタイミングで、遊技回の表示演出が終了する。各図柄列Z1〜Z3の変動表示はt3(本実施形態ではt0から11秒後)のタイミングから、Z1、Z3、Z2の順で停止される。つまり、t0〜t3の期間(本実施形態では11秒間)が、全図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示がされる期間となっている。
この図柄の変動表示に対応して、図25(e)及び(f)に示すように図柄の変動表示が開始された後のt1(本実施形態ではt0から1秒後)のタイミングで誘導表示が開始される。そして、t3の前のタイミングであるt2(本実施形態ではt0から10秒後)のタイミングまでに所定操作が行われた場合には、誘導表示を終了させる。一方、t2(本実施形態ではt0から10秒後)のタイミングまでに所定操作が行われなかった場合には、t2のタイミングで誘導表示を終了させる。
このように図柄の変動表示中に誘導表示を実行することで、誘導表示を表示演出の一部として認識させることができる。また、所定操作が行われなかった場合においても図柄が停止されるタイミングまでには消去されるため、遊技者にとって関心の高い図柄が停止される表示演出が誘導表示によって妨害されないようになっている。
最後に、図柄が変動表示していない非変動表示中において、音声発光制御装置163が実行する非変動表示中処理について説明する。図26は非変動表示中処理のフローチャートである。
<非変動表示中処理>
非変動表示中処理では、先ず開閉実行モード中であるか否かを判定する(S1101)。開閉実行モード中である場合には(S1101:YES)、本非変動表示中処理を終了する。一方、開閉実行モード中でない場合には(S1101:NO)、デモ画面が表示されているか否かを判定する(S1102)。デモ画面が表示されているか否かの判定は、RAM254に設けられたデモ画面表示フラグが1にセットされているか否かに基づいて判定する。デモ画面表示フラグはデモ画面の表示を開始させるタイミングで1にセットされ、デモ画面の表示を終了させるタイミングで0にクリアされる。デモ画面が表示されていない場合には(S1102:NO)、デモ画面を表示させる条件が成立しているか否かを判定するため、最後の図柄の変動表示が終了したタイミングから所定期間(本実施形態では1分)が経過したか否かを判定する(S1103)。所定期間が経過していない場合には(S1103:NO)、そのまま本非変動表示中処理を終了する。一方、所定期間が経過していた場合には(S1103:YES)、図柄表示装置95における表示画面Gにデモ画面を表示させるように表示制御装置164にデモ画面表示コマンドを送信し(S1104)、その後、本非変動表示中処理を終了する。
S1102にてデモ画面の表示中であると判定した場合には(S1102:YES)、デモ画面の表示が開始されてから所定期間(本実施形態では5分)が経過したか否かを判定する(S1105)。所定期間が経過したと判定した場合には(S1105:YES)、上記設定値初期化処理(S1010)と同様に設定値初期化処理を実行してから(S1106)、本非変動表示中処理を終了する。設定値初期化処理が実行されない場合には、前の遊技者に対して設定された設定値が次の遊技者に引き継がれてしまうからである。これにより、次の遊技者が遊技を行う場合に、前の遊技者のために設定された遊技環境が自己の好みと合わないために不快感を与えるような事態の発生が抑制され、また、その次の遊技者の遊技の開始に伴い当該遊技者に適した遊技環境とするための初期設定が円滑に実行されやすくなっている。
なお、遊技が終了されたことや遊技者が変わったことに応じて設定値初期化処理を実行する構成であれば良いため、他の条件に基づいて遊技が終了されたことや遊技者が変わったことを判定して設定値初期化処理を実行するようにしても良い。
例えば、以下のように遊技の終了を判定しても良い。タッチセンサ41bが非検知となったことに基づいて設定値初期化処理を実行するようにしても良い。例えば、タッチセンサ41bが非検知となってから所定期間が経過した場合には設定値初期化処理を実行するようにしても良い。あるいは、遊技球の発射レール内に発射された遊技球やアウト口で回収された遊技球等を検知することで遊技球の発射を検知する発射球検知部を設け、その発射球検知部の検知状況に基づいて遊技の終了を判定するようにしても良い。例えば、発射玉検知部が最後に検知してから所定期間が経過した場合には遊技の終了を判定するようにしても良い。また、これらを組み合わせた構成に基づいて遊技の終了を判定しても良い。例えば、タッチセンサが非検知となったこと、及び図柄の変動表示が終了したことのうち、後に発生した事象を起点として所定期間が経過した場合に遊技の終了を判定するようにしても良い。
また、以下のように遊技者が変わったことを判定しても良い。例えば、遊技者が任意で行う所定のリセット操作が行われた場合に遊技者が変わったことを判定しても良い。この場合、パチンコ機10が遊技者の変更を判定できなかったために設定値初期化処理を実行がされなかった場合においても、遊技者の意思に基づいて設定値初期化処理を実行することができる。あるいは、遊技者が任意で行う所定の開始操作が行われた場合に遊技者が変わったことを判定しても良く、さらに所定の開始操作が行われた後は、遊技者が任意で行う所定の終了操作が行われるまで又は再度所定の開始操作が行われるまで設定値初期化処理を実行しないようにしても良い。この場合には、遊技者の意思に反して設定値初期化処理を実行がされてしまうような事態を抑制することができる。若しくは、遊技者を識別可能なカメラを搭載し、そのカメラの識別結果に基づいて遊技者が変わったことを判定しても良い。例えば、所定期間ごとに遊技者を識別可能な情報を取得し、その情報に基づいて遊技者が別人に変わったと判定して設定値初期化処理を実行するようにしても良い。
なお、デモ画面の表示が開始されてから所定期間が経過していない場合には(S1105:NO)、そのまま本非変動表示中処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の構成によれば、カスタマイズ機能の利用促進をはかることができる。つまり、本実施形態では、表示演出の実行中に誘導表示が実行され、遊技者はその誘導表示に対して所定の操作を実行するだけで遊技者により適した遊技環境が設定されるようになっている。このため、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用促進が図られるようになっている。
さらに、本実施形態では、1回の操作結果に応じて複数の設定可能項目に対する設定値が設定可能とされている。よって、少ない操作により多くの設定値を設定することが可能となるため、カスタマイズ機能が発揮されるために遊技者が要する負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用が促進されるようになっている。
また、本実施形態では、変更対象となる設定可能項目の数よりも少ない操作結果に応じてこれらの設定値が設定可能とされているため、カスタマイズ機能が発揮されるために遊技者が要する負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用が促進されるようになっている。
なお、上述した第1の実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を単独で第1の実施形態の構成に適用してもよく、所定の組合せで第1の実施形態の構成に適用しても良い。
(1)誘導表示を実行するタイミングを別のタイミングとしても良い。別のタイミングで実行した場合であっても、遊技中であれば設定操作のためにわざわざ時間を割かずに設定値を設定することが可能となり、遊技中でなくても一の選択操作結果に応じて複数の設定可能項目に対応する設定値が設定される上記構成によれば、遊技者の負担は軽減され、カスタマイズ機能の促進につながるからである。例えば、以下のようにしても良い。
(1−1)本実施形態では、所定の誘導条件として変動表示時間が所定時間以上であることとしたが、別の条件を所定の誘導条件として設定しても良い。例えば、遊技回の演出が所定回数実行されたことを所定条件として誘導表示を実行するようにしても良い。この場合、遊技回の演出が所定回数実行される毎に、遊技回の表示演出の実行中に誘導表示が実行される。また、遊技中において所定時間が経過することを所定の誘導条件とし、所定時間が経過する毎に誘導表示が実行されるようにしても良い。
(1−2)本実施形態では、遊技回の表示演出の実行中に誘導表示を実行する構成としたが、遊技回の表示演出が実行されていない期間において誘導表示を実行することがあっても良い。例えば、表示演出の実行中であるかに関わらず、所定期間が経過する毎に誘導表示を実行するようにしても良い。
開閉実行モード中に誘導表示を実行する構成としても良い。開閉実行モードは1回の遊技回の表示演出と比較して長期であることが一般的であるから、時間的な余裕をもって落ち着いて操作を行わせることができる。また、開閉実行モード中の演出に関わる設定値を設定するための操作を開閉実行モード中に行わせるように、開閉実行モード中に誘導表示を実行するようにしても良い。この場合、遊技者は開閉実行モード中の演出を体感しながら開閉実行モード中の演出に関わる設定値を設定することができるため、より自己に適した遊技環境が設定されるようになる。
遊技回の表示演出が実行されていない期間に誘導表示を実行するようにしても良い。この場合には、遊技の開始前に落ち着いて操作を行うことができ、遊技中は遊技に集中することができる。
遊技が開始された場合に、誘導表示を実行する構成としても良い。この構成によれば、遊技の開始に応じてカスタマイズ機能を発揮させることができる。即座に遊技を開始したい遊技者に対して遊技の開始前に操作を促すことは好ましくない。一方で、遊技の開始後は遊技者に適した環境で遊技を提供するため、早めにカスタマイズ機能を発揮させることが好ましい。この点、この構成によれば遊技の開始判定を契機としたより好ましいタイミングでカスタマイズ機能を発揮させることができる。
遊技の開始の判定は以下のように行うことが可能である。例えば、作動口への遊技球の入賞が検知された場合や、図柄の変動表示が開始された場合、タッチセンサへの接触が検知された場合などに遊技の開始を判定しても良い。また、アウト口や発射レールを通過した遊技球を検知することが可能な発射球検知装置を備え、発射球検知装置による検知結果に基づいて遊技の開始を判定するようにしても良い。また、遊技者のよる所定の開始操作が行われた場合に遊技の開始を判定するようにしても良い。
(2)本実施形態では、所定操作が行われた場合に、複数の設定可能項目に対して設定値を変更可能としたが、1の誘導表示に対して1の設定可能項目の設定値だけを設定可能としても良いし、複数の誘導表示に対して1の設定可能項目の設定値だけを設定可能としても良い。設定値の変更対象となる設定可能項目の数よりも所定操作の回数の方が多い場合であっても、遊技回用の演出の実行中に誘導表示を行う場合には、所定操作が遊技の一部として認識されやすく、遊技者の負担になりにくいからである。
1の設定可能項目の変更だけに対応する誘導表示と、複数の設定可能項目の変更だけに対応する誘導表示との両方が含まれるようにしても良い。この場合には、1の設定可能項目の変更だけに対応する誘導表示の方が、複数の設定可能項目の変更だけに対応する誘導表示よりも設定可能項目の設定値(指標)に与える影響を大きくすることが好ましい。1の設定可能項目の変更だけに対応する誘導表示では、特定の設定可能項目により特化した誘導表示を実行することができるため、その設定可能項目についてはより的確な遊技環境を設定することができるからである。
(3)設定可能項目は本実施形態に掲げた設定可能項目に限らない。例えば以下のものを設定可能項目とすることができる。
(3−1)図柄表示装置95の制御態様に影響を与える設定可能項目としては以下のものとすることができる。他の期待演出を設定可能項目としても良い。例えば、リーチ表示、再変動表示、上述した先読み予告表示、リーチ前予告表示以外の変動中予告表示、再変動予告表示等を実行可能とし、これらを設定可能項目としても良い。
リーチ表示の発生頻度を設定可能項目とする場合には、さらに大当たり結果である期待度が互いに異なる複数種類のリーチ表示が含まれている場合において、大当たり結果に対する期待度に応じてリーチ表示を分類し、その分類毎にリーチ表示の発生頻度を設定可能項目としても良い。例えば、大当たり結果に対する期待度が10%未満の弱リーチ表示と、大当たり結果に対する期待度が10%以上の強リーチ表示とに分類し、それぞれを設定可能項目としても良い。この場合、弱リーチ表示については、遊技者の操作結果に応じて弱リーチ表示指標を変更するとともに、その弱リーチ表示指標に応じて弱リーチ表示設定値を設定し、その弱リーチ表示設定値に応じた実行頻度で弱リーチ表示を実行するようにしても良い。また、強リーチ表示については、遊技者の操作結果に応じて強リーチ表示指標を変更するとともに、その強リーチ表示指標に応じて強リーチ表示設定値を設定し、その強リーチ表示設定値に応じた実行頻度で強リーチ表示を実行するようにしても良い。
再変動表示を設定可能項目とする場合には、遊技者の操作結果に応じて再変動表示指標を変更するとともに、その再変動表示指標に応じて再変動表示設定値を設定し、その再変動表示設定値に応じた実行頻度で再変動表示を実行するようにしても良い。
先読み予告表示を設定可能項目とする場合には、遊技者の操作結果に応じて先読み予告表示指標を変更するとともに、その先読み予告表示指標に応じて先読み予告表示設定値を設定し、その先読み予告表示設定値に応じた実行頻度で先読み予告表示を実行するようにしても良い。
変動中予告表示の発生頻度について、予告表示の実行タイミングに応じて分類した予告表示を設定可能項目としても良い。例えば、リーチ前予告表示を設定可能項目として、遊技者の操作結果に応じてリーチ前予告表示指標を変更するとともに、そのリーチ前予告表示指標に応じてリーチ前予告表示設定値を設定し、そのリーチ前予告表示設定値に応じた実行頻度でリーチ前予告表示を実行するようにしても良い。また、リーチ後予告表示を設定可能項目として、遊技者の操作結果に応じてリーチ後予告表示指標を変更するとともに、そのリーチ後予告表示指標に応じてリーチ後予告表示設定値を設定し、そのリーチ後予告表示設定値に応じた実行頻度でリーチ後予告表示を実行するようにしても良い。
再変動予告表示を設定可能項目とする場合には、遊技者の操作結果に応じて再変動予告表示指標を変更するとともに、その再変動予告表示指標に応じて再変動予告表示設定値を設定し、その再変動予告表示設定値に応じた実行頻度で再変動予告表示を実行するようにしても良い。
先読み予告表示、変動中予告表示、再変動予告表示のうち全て又はこれらの組み合わせを1つの設定可能項目としても良い。
大当たり告知演出の実行頻度を設定可能項目としても良い。この場合、遊技者の操作結果に応じて大当たり告知演出指標を変更するとともに、その大当たり告知演出指標に応じて大当たり告知演出設定値を設定し、その大当たり告知演出設定値に応じた実行頻度で大当たり告知演出を実行するようにしても良い。
変動表示時間を設定可能項目としても良い。この場合、遊技者の操作結果に応じて変動表示時間指標を変更するとともに、その変動表示時間指標に応じて変動表示時間設定値を設定し、その変動表示時間設定値に対応した変動表示時間決定テーブルに基づいて変動表示時間を決定するようにしても良い。
遊技回の演出態様を設定可能項目としても良い。例えば、設定値に応じて異なる演出パターンテーブルが参照されるようにしても良い。また、図柄の変動表示における図柄の停止段階(全図柄列が変動表示中である第1停止前、第1停止後1つの図柄列だけが停止して残りの図柄列が変動表示中である第2停止前、第2停止後2つの図柄列が停止して残りの図柄列が変動表示中である第2停止前)毎の演出態様を設定可能項目としても良い。この場合、第1停止前の演出態様については、遊技者の操作結果に応じて第1停止前演出指標を変更するとともに、その第1停止前演出指標に応じて第1停止前演出設定値を設定し、その第1停止前演出設定値に対応した演出態様決定テーブルに基づいて変動表示時間を決定するようにしても良い。また、第2停止前の演出態様については、遊技者の操作結果に応じて第2停止前演出指標を変更するとともに、その第2停止前演出指標に応じて第2停止前演出設定値を設定し、その第2停止前演出設定値に対応した演出態様決定テーブルに基づいて変動表示時間を決定するようにしても良く、第3停止前の演出態様については、遊技者の操作結果に応じて第3停止前演出指標を変更するとともに、その第3停止前演出指標に応じて第3停止前演出設定値を設定し、その第3停止前演出設定値に対応した演出態様決定テーブルに基づいて変動表示時間を決定するようにしても良い。
RU演出(ST演出/HS演出)の実行頻度を設定可能項目とし、遊技者の操作結果に応じてRU演出指標(ST演出指標/HS演出指標)を変更するとともに、そのRU演出指標(ST演出指標/HS演出指標)に応じてRU演出設定値(ST演出設定値/HS演出設定値)を設定し、そのRU演出設定値(ST演出設定値/HS演出設定値)に応じた実行頻度でRU演出(ST演出/HS演出)を実行するようにしても良い。
(3−2)ランプ部の制御態様に影響を与える設定可能項目としては以下のものとすることができる。ランプ部の光度について、ランプ部の部位毎の光度を設定可能項目としても良い。例えば、盤面電飾部98と環状電飾部26とをそれぞれ設定可能項目としても良い。この場合、盤面電飾部98については、遊技者の操作結果に応じて盤面光度指標を変更するとともに、その盤面光度指標に応じて盤面光度設定値を設定し、その盤面光度設定値に対応した光度で盤面電飾部98を発光させるようにしても良い。また、環状電飾部26については、遊技者の操作結果に応じて環状光度指標を変更するとともに、その環状光度指標に応じて環状光度設定値を設定し、その環状光度設定値に対応した光度で環状電飾部26を発光させるようにしても良い。
(3−3)スピーカ部の制御態様に影響を与える設定可能項目としては以下のものとすることができる。スピーカ部の音量について、音域(例えば低音域と高音域)毎の音量を設定可能項目としても良い。この場合、低音域については、遊技者の操作結果に応じて低音域音量指標を変更するとともに、その低音域音量指標に応じて低音域音量設定値を設定し、その低音域音量設定値に対応した音量でスピーカ部に音声出力させるようにしても良い。また、高音域については、遊技者の操作結果に応じて高音域音量指標を変更するとともに、その高音域音量指標に応じて高音域音量設定値を設定し、その高音域音量設定値に対応した音量でスピーカ部に音声出力させるようにしても良い。
上記した、先読み表示指標、リーチ前予告表示指標、リーチ後予告表示指標、大当たり告知演出指標、弱リーチ指標、強リーチ指標、変動表示時間指標、第1停止前演出指標、第2停止前演出指標、第3停止前演出指標、昇格演出指標、RU演出指標、ST演出指標、HS演出指標、盤面光度指標、環状光度指標、高音域指標、低音域指標については、例えば、図27(a)に示す指標演算値テーブルに基づいて変更することが可能である。
また、設定値の設定については、例えば、図27(b)に示した指標設定値対応テーブルに基づいて設定することが可能である。この場合、各指標は初期値として「13」が設定されており、「0」〜「26」の範囲で変位するものとする。
(4)本実施形態の期待演出では、遊技者に対して視覚的に期待を煽る演出となっているが、スピーカ部29による出力音によって聴覚的に期待を煽る演出を実行可能としても良い。例えば、期待演出として所定の効果音を出力することで、その所定の効果音を聴いた遊技者の期待を煽るようにしても良い。また、別の装置を用いて触覚的に期待を煽る演出を実行可能としても良い。例えば、パチンコ遊技機10や遊技球発射ハンドル41等を振動させる振動制御手段を設け、期待演出としてパチンコ遊技機10や遊技球発射ハンドル41等(振動装置)を振動させることによって遊技球発射ハンドル41を持つ遊技者の手に振動を与え、これにより期待を煽るようにしても良い。あるいは、遊技者の身体(例えば、顔や遊技球発射ハンドル41を握る手のひら)に向けて送風する送風装置(送風手段)を備え、期待演出として遊技者の身体に風を当てるように送風することで風を受けた遊技者の期待を煽るようにしても良い。遊技球発射ハンドル41の温度を変化させる温度調整手段を備え、期待度に応じて温度を変えることで遊技者の期待を煽るようにしても良い。
このようにさまざまな感覚に対して刺激を与えることで期待を煽るようにすることで、多様な遊技性が実現できる。但し、複数の装置を用いて期待演出を実行可能とする遊技機においては、期待演出の実行頻度を設定可能項目とした場合に各装置について個別に設定値を設定しなければならないためそのための操作が非常に面倒である。その点、質問により期待演出に対する嗜好を判定することで、これら複数の装置における制御態様を遊技者に応じた設定値に設定することが可能となる。なお、これらの期待演出は、実行タイミングが重複しても良いし、重複しなくても良い。
さらに、遊技者によって、視覚的な期待演出、聴覚的な期待演出、及び触覚的な期待演出のうち好みの期待演出が異なることも考えられる。この場合、質問によって遊技者の嗜好や性格を判定し、その判定結果に基づいて各期待演出の実行頻度を設定可能としても良い。
(5)スピーカ部が複数設けられている場合に、各スピーカ部の音量に差を設けつつ、全体的な音量を設定可能としても良い。例えば、複数のスピーカ部が上下方向にずらして配設されている場合に、遊技者の顔(あるいは目や耳など)の高さ位置に基づいて上方のスピーカ部と下方のスピーカ部との音量に差を設ける、つまり、遊技者の顔の高さ位置が上方のスピーカ部に近ければ上方のスピーカ部の音量を大きめにして、遊技者の顔の高さ位置が下方のスピーカ部に近ければ下方のスピーカ部の音量を大きめにしつつ、全体的な音量を設定可能としても良い。例えば、遊技者の顔の位置が所定の第1基準位置よりも上方にある場合には、音量の割合を(上方のスピーカ部:下方のスピーカ部)=(7:3)とし、遊技者の顔の位置が所定の第1基準位置と所定の第2基準位置との間にある場合には、音量の割合を(上方のスピーカ部:下方のスピーカ部)=(5:5)とし、遊技者の顔の位置が所定の第2基準位置よりも下方にある場合には、音量の割合を(上方のスピーカ部:下方のスピーカ部)=(3:7)とするようにしても良い。この場合、遊技者に対して効率的に音を聴かせることができる。遊技者の顔の高さ位置を判定する方法としては、例えば、遊技者の顔を認識可能なカメラを設け、このカメラによって判定するようにしても良い。
遊技者の年齢を判定して、その判定結果に基づいて音域を変更可能とし、その音域の中で出力する音について、音量を設定可能としても良い。一般的に、高齢になると高い周波数帯域の可聴限界が低下する傾向にあるため、遊技者の年齢を考慮して出力する音域を設定することが好ましい。そして、その音域の中で音量の設定を可能とすることで、より好適に遊技環境を設定することが可能となる。なお、年齢を判定する方法としては、質問に対する回答結果によって判定しても良いし、遊技者の顔を認識することが可能なカメラを設け、そのカメラによって判定するようにしても良い。
(6)本実施形態では、誘導表示において遊技者の選択操作結果に関わらずその後常に予め定められた種類の誘導表示を実行するようにしたが、遊技者の選択操作結果に応じて次に実行する誘導表示の種類を決定するようにしても良い。例えば、質問aを表示させる誘導表示を実行した後、選択肢aが選択された場合には次に質問bを表示させる誘導表示を実行する一方、選択肢bが選択された場合には次に質問cを表示させる誘導表示を実行するようにしても良い。この場合、遊技者の嗜好や性格をより詳細に判定することが可能となる。
(7)本実施形態では、遊技者の嗜好や性格を判定するための質問に対する選択肢として2択としたが、3択以上としても良い。この場合、より少ない質問で遊技者の嗜好や性格を判定することが可能となる。このため、遊技者が設定のために行う負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用がより促進される。例えば、「好きな色は?」という質問に対して選択肢「赤色」「オレンジ色」「青色」の3種類を用意し、「赤色」が選択された場合には好奇心旺盛な遊技者であると判定し、「オレンジ色」が選択された場合には陽気な遊技者であると判定し、「青色」が選択された場合には内向的な遊技者であると判定するようにしても良い。
(8)本実施形態では、予め定められた3種類の誘導表示を常に同じ順序で実行したが、固定された順序で実行する必要はない。例えば、ランダムで実行しても良い。あるいは、変動表示時間との関係で順序を決定するようにしても良い。例えば、遊技者が所定操作に要する時間を考慮して、長くかかりそうな誘導表示は長い変動表示時間の表示演出の実行中に実行し、短く済みそうな誘導表示は短い変動表示時間の表示演出の実行中に実行するようにしても良い。
(9)本実施形態では、誘導表示の実行時間を確保するために、所定時間以上の表示演出の実行中に実行することとしたが、逆の発想で、誘導表示が実行される表示演出では所定時間以上の表示演出を実行させるようにしても良い。この場合には、誘導表示を実行するタイミングに自由度が広がるため、例えば、遊技を開始してから早い段階で初期設定を完了させることができる。
その構成としては、例えば、誘導表示を実行するか否かを決定してから、誘導表示が実行される場合に所定時間以上の表示演出を実行するようにしても良い。あるいは、表示演出の変動表示期間を決定した後に誘導表示を実行するか否かを決定し、誘導表示を実行すると決定された場合に、当該変動表示期間が所定時間未満であれば、又は当該変動表示期間が所定時間未満であるか否かに関わらず、所定時間以上の変動表示期間に変更するようにしても良い。
(10)本実施形態のように、遊技者が任意で個別に設定可能な第1設定機能と、誘導表示に従って行われる第2設定機能との2種類が設定されている遊技機においては、第1設定機能で設定された設定値は第2設定機能によって変更されないようにすることが好ましい。遊技者が自ら設定した設定値が最もその遊技者が望む設定値であるからであり、この設定値を変更することはその遊技者の意思に反するものでからである。
(11)初期設定を開始する前に初期設定の要否を遊技者に確認するようにしても良い。同じ遊技者に対して同じ初期設定が実行されてしまうと遊技者の2度手間となってしまうからである。
(12)初期設定の完了後に設定状況を遊技者に報知するようにしても良い。また、このとき、遊技者が設定値を変更可能な設定画面を表示させても良い。この構成によれば、遊技者は必要に応じて設定値を微調整することができる。
(13)1回の遊技回の実行中に複数の誘導表示を実行するようにしても良い。
(13−1)複数の誘導表示が時間的に重複するように実行しても良い。この場合には、カスタマイズに要する時間をより短縮することができる。例えば、複数の誘導表示を同時に実行し、各誘導表示に対して順番に所定操作を行わせるようにしても良い。また、今回の誘導表示の実行中に次に実行する誘導表示の一部又は全部を小さめに表示するようにしても良い。この場合、遊技者は現在の誘導表示に対して所定操作を行った後即座に次の誘導表示に対する対応を考えることができるため、カスタマイズに要する時間をより短縮することができる。
(13−2)遊技回の表示演出の実行中に1の誘導表示に対する所定操作が行われたことにより当該誘導表示が終了した場合に、その後当該遊技回の表示演出の実行中に別の誘導表示を実行するようにしても良い。また、別の誘導表示を実行するか否かを当該遊技回の表示演出の残り時間に基づいて判定するようにしても良い。この構成によれば、遊技者が早い段階で所定操作を行ったことにより誘導表示が早期に終了された場合において、残り時間を有効活用することができる。
(14)遊技回の表示演出の実行中に遊技者による所定操作が行われなかった場合に、当該遊技回の表示演出の終了後も継続して誘導表示を実行するようにしても良い。但し、当該遊技回の表示演出の終了後に次の遊技回の表示演出が実行されない場合には、当該遊技回の表示演出の終了までに誘導表示を終了することが好ましい。誘導表示が実行されることで遊技が継続していると誤認されるおそれがあるためである。特に、そのタイミングで遊技が終了された場合、次に遊技を行おうとする遊技者が別の遊技者の遊技中であるとの勘違いをして遊技を行うことを諦めてしまうおそれがあり、この場合には稼動の低下に繋がってしまうからである。
(15)複数の遊技回に跨って誘導表示を実行するようにしても良い。この場合、表示演出の実行中に誘導表示を実行する場合であっても、所定操作のための時間を容易に確保することができる。例えば、所定操作のための時間として10秒必要とする場合において、10秒を確保できない表示演出が連続して続いた場合であっても、保留分を含めた遊技結果に対応する変動表示時間の合計が所定期間以上であればこれら複数の表示演出に渡って誘導表示を実行することができる。このため、誘導表示を実行する機会が多くなり、早い段階で初期設定等の一連のカスタマイズ処理を終了させることができる。
(16)本実施形態では、遊技者の操作結果に応じて各指標を変更し、その指標に基づいて各設定値を設定する構成としたが、遊技者の操作結果に応じて直接設定値を設定する構成としても良い。例えば、操作結果と設定値とを対応付けた設定値設定テーブルを設け、操作結果に対応した設定値を設定するようにしても良い。また、複数の操作結果に基づいて直接設定値を設定する場合には、各操作結果の組合せと各設定値とを対応付けた設定値設定テーブルを設け、各操作結果が得られた場合に、これらの操作結果の組合せに応じた設定値を設定するようにしても良い。設定値設定テーブルとしては、例えば図28に示すテーブルを設けることができる。
図28に示す設定値設定テーブルを用いた場合、例えば、質問1に対する回答結果が「はい」、質問2に対する回答結果が「はい」、質問3に対する回答結果が「はい」であれば、事前示唆設定値が「1」、リーチ前予告表示設定値が「1」、リーチ後予告表示設定値が「1」、確定告知設定値が「1」、弱リーチ設定値が「1」、強リーチ設定値が「1」、変動表示時間設定値が「1」、第1停止前演出設定値が「0」、第2停止前演出設定値が「1」、第3停止前演出設定値が「1」、昇格演出設定値が「2」、RU演出設定値が「2」、ST演出設定値が「2」、HS演出設定値が「2」、盤面光度設定値が「0」、環状光度設定値が「0」、高音域設定値が「0」、低音域設定値が「0」に設定される。
但し、初期設定用の質問の全てに対して回答が得られなければ設定値を設定することができない点が問題となる。質問に対して回答操作が行われない場合には、回答操作が行われるまで同じ質問を表示させるようにしても良いし、回答操作が所定回数行われなかった場合には初期設定用の誘導表示の実行を終了して、初期値の設定値のまま遊技を進行させるようにしても良い。
(17)複数のタイプを設定し、その各タイプと各設定値の値とを対応付けたタイプ別設定値テーブルを設け、遊技者が属するタイプを特定することで、タイプ別設定値テーブルを参照してそのタイプに対応した設定値を設定するようにしても良い。例えば、図29に示すタイプ分けのイメージのように、先ずは所定の誘導表示(質問Aに対応する誘導表示)を実行し、その誘導表示に対する遊技者の操作結果に応じて次の誘導表示を実行するという処理をタイプが特定されるまで実行することでタイプを特定し、そのタイプに対応した設定値を設定するようにしても良い。
(18)遊技者の嗜好や性格を判定する方法は、誘導表示を実行して、その誘導表示に対する所定操作から判定する方法でなくても良い。例えば、遊技者の動作や身体的特徴を取得することが可能なカメラ等を搭載し、その取得結果に基づいて遊技者に適した遊技環境を設定するようにしても良い。
(19)遊技者に操作を促す方法として、視覚的ではなく聴覚的に促しても良い。例えば、スピーカ部29による音声出力によって促すようにしても良い。
(20)設定値の設定状況を示す設定情報を記憶可能とし、遊技者により所定の読出操作が行われたことに応じてその設定情報に応じた設定値を設定するようにしても良い。この場合、遊技者は所定の読出操作を行うことで過去に設定された設定状況と同じ環境下で遊技を行うことができる。このため、設定値を設定するための操作を何度も行う必要がないため、カスタマイズ機能を発揮させるために要する遊技者の負担が軽減される。
(21)本実施形態では、機能に対応する設定可能項目毎に設定値を変更可能としたが、装置毎に設定値を変更可能としても良い。例えば、ランプ部、スピーカ部、図柄表示装置の3つの装置を有する場合に、これらの装置に対応させて設定値を設定可能とし、その設定値に応じて対応する装置を制御する処理を実行するようにしても良い。この場合、1回の操作結果に応じて複数の装置に関する設定可能項目の設定値を設定することが可能となっているため、カスタマイズ機能が発揮されるために遊技者が要する負担が軽減され、カスタマイズ機能の利用が促進されるようになっている。
(22)セリフ予告表示について、遊技者の特徴(例えば身体的特徴)を特定し、その遊技者に合わせてセリフを発するキャラクタを変えたり、セリフを変えたりしても良い。この場合には、遊技者による回答操作が促進されることが期待できる。例えば、カメラ等で遊技者の性別を特定し、男性の遊技者に対しては女性キャラクタを登場させ、女性の遊技者に対しては男性キャラクタを登場させるようにすることで回答操作の促進が期待できる。
別の例として、同一の観点に基づく複数種類の質問を用意し、これらの質問のうちその遊技者が回答しやすい質問やその遊技者の嗜好や性格をより正確に判定するための質問を表示させるようにするようにしても良い。この場合にも回答操作の促進が期待できる。例えば、流行好きの女性の遊技者であれば流行色を知っている可能性が高いが、男性の遊技者については、流行好きであっても流行色を知らない可能性が高いというのが実情である場合、男性の遊技者に対して流行色を知っているか否かを基準に流行好きであるか否かを判定することは好ましくない。一方、流行好きの男性の遊技者は、流行色はあまり知らないが、流行曲なら知っているというのが実情であれば、女性の遊技者に対しては流行色を知っているか否かを尋ねる「流行色を知ってる?」という質問を表示させ、男性の遊技者に対しては流行曲を知っているか否かを尋ねる「流行曲を知っている?」という質問を表示させるようにすることで、遊技者の嗜好や性格をより正確に判定することが可能となる。
<第2の実施形態>
カスタマイズ機能の利用促進を図る方法としては別の方法も考えられる。本実施形態では、別の方法の一例を説明する。なお、基本構成は第1の実施形態と同様であるため、異なる構成について説明する。
本実施形態では、遊技者によって第1操作装置51が操作されると、図柄表示装置95の表示画面Gにて図30(a)に示す初期画面が表示される。初期画面では、「遊技を開始する」「遊技を終了する」「カスタマイズ」の3種類のボタンが表示される。
「カスタマイズ」ボタンが選択(「カスタマイズ」ボタンが仮選択された状態で第1決定ボタン51eが操作)された場合には、第1の実施形態で説明したカスタマイズ画面が表示され、各設定可能項目の設定値を個別に設定することが可能となっている。
「遊技を終了する」ボタンが選択された場合には、現在の各設定値に基づいて当該各設定値を特定可能な情報である設定情報を含んだパスワードが生成され、図30(b)に示すようにこのパスワードが表示画面Gに表示される。なお、「戻る」ボタンが選択された場合には、初期画面が表示される。
「遊技を開始する」ボタンが選択された場合には、図30(c)に示すようにパスワード入力画面が表示される。このパスワード入力画面にパスワードを入力することで、そのパスワードに応じた設定値が設定されるようになっている。このため、遊技者は、遊技を終了する際にパスワードを発行させ、そのパスワードを次回の遊技の開始時に入力することで、前回の遊技の終了時に設定されていた設定状況を引き継ぐことができるようになっている。つまり、既に設定済みの設定値を次回以降の遊技に引き継ぐことができる引継機能が搭載されている。
なお、カスタマイズ及びパスワードの入力のいずれも行われることなく遊技が開始される場合には、各設定値が初期値(本実施形態では1)の状態で遊技が開始される。
ところで、多くの遊技者は1つの機種ではなく、様々な機種で遊技を行う傾向がある。このため、上述したように同一機種内で設定値を引き継ぐことができたとしても、機種毎にこれらの作業を行うことは遊技者にとって負担となる。そこで、異なる機種間でも設定値を引き継ぐことができるようにすることが好ましいと考えらえる。しかしながら、機種に応じて特性が異なるため、その結果設定可能項目も異なるように構成されている場合には、設定値をそのまま引き継ぐことができないという問題がある。このような問題に対して、本実施形態では以下の構成が取られている。
遊技場には、複数種類の設定可能項目のうち少なくとも1つの設定可能項目が互いに異なる機種A、機種B、機種Cを含む複数種類の機種の遊技機が設置されている。各機種の設定可能項目は図31の機種別設定可能項目対照テーブルに示すとおりである。図31では、機種毎に各設定可能項目の有無が示されている。
これらの機種を例に、音声発光制御装置163にて実行される、パスワードの入力に基づいて設定値が設定されるパスワード入力対応処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。なお、当該フローチャートは機種A、機種B、機種Cのいずれにも含まれる構成となっている。
パスワード入力対応処理では、先ずパスワードが入力されたか否かを判定する(S1201)。つまり、パスワード入力画面にパスワードを入力して「決定」ボタンが操作されたか否かを判定する。パスワードが入力された場合には(S1201:YES)、同じ機種の遊技機で発行されたパスワードであるか否かを判定する(S1202)。パスワードには、上記設定情報の他に、パスワードを発行した遊技機の機種(発行元の機種)を識別可能な情報である機種情報が含まれている。この機種情報に基づいて、同じ機種の遊技機で発行されたパスワードであるか否かを判定する。同じ機種の遊技機で発行されたパスワードであると判定した場合には(S1202:YES)、パスワードに含まれる設定情報によって特定される設定値を設定する第1引継処理が実行され(S1203)、その後、本パスワード入力対応処理を終了する。
同じ機種の遊技機で発行されたパスワードでないと判定した場合には(S1202:NO)、所定の対応機種であることを示す情報が含まれているか否かを判定することで、所定の対応機種で発行されたパスワードであるか否かを判定する(S1204)。ちなみに、機種A、機種B、機種Cは互いに所定の対応機種に該当する。所定の対応機種であることを示す情報は、機種情報であっても良いし、機種情報とは別の情報であっても良い。所定の対応機種で発行されたパスワードであると判定した場合には(S1204:YES)、そのパスワードに含まれる設定情報を参照し、発行元の機種にはないが現在移動先の遊技機の機種(移動先の機種)にはある設定可能項目がないか否かを判定する、つまり、移動先の機種に対して発行元の機種に足りない設定可能項目がないか否かを判定する(S1205)。足りない設定可能項目がないと判定した場合には(S1205:YES)、パスワードに含まれる設定情報によって特定される設定値を設定する第2引継処理が実行され(S1206)、その後、本パスワード入力対応処理を終了する。
例えば、パスワードを機種Aの遊技機aで取得した遊技者が機種Bの遊技機bで遊技を行う場合、足りない設定可能項目がないと判定される。そして、設定情報によって特定される「予告表示の発生頻度」「音量」「光度」に対応する設定値が遊技機bに設定される。
足りない設定可能項目があると判定した場合(S1205:NO)、例えば、パスワードを遊技機aで取得した遊技者が機種Cの遊技機cで遊技を行う場合には、足りない設定可能項目をどのように設定するかが問題となる。このため、これを遊技者に決定させるための確認画面を表示画面Gに表示させる(S1207)。図33(a)は、表示画面Gにて確認画面が表示された様子を示す図である。図33(a)に示すように、上部には、足りない設定可能項目があることを示す「足りない項目があります。」の文字と、遊技者に対応を求める「どのように設定しますか?」という文字と、が表示されている。その下方には、足りない項目を示す表示として、「足りない項目:誘導表示」の文字が表示されており、誘導表示の発生頻度が足りない項目であることが示されている。さらに下方には、遊技者の選択肢として、「自分で設定する」「おまかせ」「設定しない」の3種類が表示されている。遊技者は、第1操作装置51を用いていずれかを選択することができるようになっている。
例えば、「自分で設定する」が選択された場合には、遊技者が自分で設定値を選択するための画面に切り替わる。図33(b)は、この場合に表示される画面を示した図である。図33(b)では、第1の実施形態で示した第1設定機能の場合と同様に、3段階の設定値に対応した選択肢「少なめ」「普通」「多め」が表示され、選択された選択肢に対応した設定値が設定されるようになっている。
「おまかせ」が選択された場合には、遊技機が別の設定可能項目に設定された値に基づいて設定値を設定する。例えば、パスワードを遊技機aで取得した遊技者が遊技機cで遊技を行う場合、誘導表示の発生頻度が足りない設定可能項目となり、この取り扱いが問題となる。ところで、誘導表示は期待演出の一種であり、予告表示も期待演出の一種である。
期待演出は上述したように複数種類に分類されるが、いずれの期待演出についても期待を煽る演出であるという点で共通するため、各期待演出についての好みも同じ又は近似する傾向がある。よって、予告表示設定値と同じ値を誘導表示設定値に設定することが好ましいと考えらえるため、ここでは、予告表示設定値と同じ値を誘導表示設定値に設定する。
「設定しない」が選択された場合には、初期値が設定される。特にこだわりがなく、その機種の基本的な遊技性を楽しみたい場合に選択する選択肢となっている。
その後、いずれかの選択肢が選択されたか否か(「自分で設定する」が選択された場合には、さらに設定値に対応するいずれかの選択肢が選択されたか否か)を判定する(S1207)。いずれかの選択肢が選択された場合(S1207:YES)、発行元の機種と移動先の機種の両方に重複する設定可能項目については、設定情報によって特定される設定値を設定し、足りない設定可能項目については、選択操作結果に応じた設定値を設定する第3引継処理が実行される。例えば、パスワードを遊技機aで取得した遊技者が遊技機cで遊技を行う場合、「予告表示の発生頻度」「音量」「光量」については、設定情報によって特定される設定値を設定し、「昇格演出の発生頻度」については、選択操作結果に応じた設定値を設定する。その後、本パスワード入力対応処理を終了する。
いずれの選択肢を選択されていない場合には(S1207:NO)、遊技が開始されたか否かを判定する(S1209)。遊技の開始を判定する方法としては、例えば、第1作動口84又は第2作動口85への入賞が判定されたことや、遊技球発射ハンドル41の操作が行われたこと、とすることができる。遊技が開始されていない場合には(S1209:NO)、選択操作が行われたか否かを判定する処理(S1207)に戻り、再度選択操作が行われたか否かを判定する。遊技が開始された場合には(S1209:YES)、設定のための処理が完了していないが、パスワードの入力操作が行われたことから遊技者が入れ替わっている可能性が非常に高いため、各設定可能項目に初期値を設定する第4引継処理を実行する(S1210)。その後、本パスワード入力対応処理を終了する。
なお、同様の目的から、パスワード入力画面が表示された時点で当該第4引継処理を実行するようにしても良い。また、設定の途中で遊技が開始された場合には(S1209:YES)、設定が完了していないのでいずれの設定値も設定することなくそのまま本パスワード入力対応処理を終了するようにしても良い。あるいは、設定が途中とはいえ、パスワード入力をしていることから引継機能を利用したい意図が感じられるので、その意図を尊重するため、そのまま引き継ぎ可能な設定可能項目(発行元の機種と移動先の機種の両方に重複する設定可能項目)については設定値を設定するようにして、足りない設定可能項目については、初期値を設定する又は設定しないようにしても良い。
パスワードが入力されていない場合には(S1201:NO)、そのまま本パスワード入力対応処理を終了する。
ちなみに、足りない設定可能項目がある場合(S1205:NO)の処理として、別の処理により設定値を設定するようにしても良い。例えば、初期設定を行うか否かを遊技者に尋ねるための音声情報や表示情報を出力し、初期設定を行う旨の回答操作が行われた場合に、遊技中に第1の実施形態で説明した初期設定を行うようにしても良い。この場合、全ての設定可能項目に対して初期設定により設定するようにしても良いし、足りない設定可能項目に対してのみ初期設定により設定するようにして、同一の設定可能項目については同一の設定値を設定するようにしても良い。
足りない設定可能項目がある場合(S1205:NO)の処理として、本実施形態ではいずれの設定方法により足りない設定可能項目の設定値を設定するかを遊技者が選択できるようにしたが、予め定められた設定方法により足りない設定可能項目の設定値を設定するようにしても良い。この場合、同一の設定可能項目については同一の設定値を設定して足りない設定可能項目については設定しない(初期値を設定する)ようにするか、同一の設定可能項目については同一の設定値を設定して足りない設定可能項目については自動的に設定するか、等を遊技者に確認する表示情報を出力し、遊技者の回答操作に応じた設定方により設定値を設定するようにしても良い。
設定情報は、設定値そのものを設定情報として含むものに限らず、指標を設定情報として含むものでも良い。または、誘導表示に対する操作結果を設定情報として含むものでも良い。この場合には、その設定情報に基づいて遊技者の嗜好や性格を判定することが可能となるため、対応する設定可能項目がない機種の遊技機で遊技を行う場合にであっても、その設定情報に基づいて判定した嗜好や性格に応じて設定値を設定することが可能となる。
設定情報を出力する方法としては、パスワードの表示に限らず、例えばQRコード(登録商標)等の表示や、これらの音声出力、携帯端末等を用いた無線通信によって行っても良い。
ある機種の遊技機から取得したパスワード等の設定情報を別の機種に対応するパスワードに変換する機能をサーバや携帯端末等の装置に備え、このサーバや携帯端末等を介してパスワードの変換を可能としても良い。例えば、携帯端末等で所定のパスワード発行画面を開き、所望の機種を指定することで、この携帯端末等が入力した設定情報に基づき、当該機種に対応したパスワードが発行されるようにしても良い。この構成によれば、移動先の機種が他機種からの設定情報を引き継ぐ機能を搭載していない場合であっても、引継が可能となる。なお、携帯端末等が設定情報を入力する方法としては、遊技者の手入力であっても良いし、遊技機から無線通信で取得するようにしても良い。
遊技機外部におけるサーバや携帯端末等の装置において、誘導表示に対する操作結果等の動作情報を取得可能とし、その取得した動作情報に基づいて遊技者から指定された機種に対応する設定情報を出力可能としても良い。この構成によれば、遊技者は遊技の開始前に所望の機種を指定するだけでその機種に対応する設定情報を取得することができ、その設定情報を用いて容易に自身に応じた設定値を設定することが可能となる。このように複数の機種での設定作業が容易になるため、カスタマイズ機能の利用促進が期待できる。
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、遊技者の嗜好や性格を判定し、その嗜好や性格に適した演出が実行されるように設定値が設定されるようになっている。しかしながら、質問に対して回答操作が行われなかった場合には、その観点について遊技者の嗜好や性格を判定することが困難という問題が残されている。そこで、より確実に遊技者の嗜好や性格を判定することができるようにすることで、より確実に遊技者の嗜好や性格に適した演出が実行されるように設定値を設定することが可能な実施形態について説明する。なお、基本構成は第1の実施形態と同様であるため、異なる構成について説明する。
第1の実施形態では、遊技者が流行好きであるか否かを判定するために、流行色を知っているか否かを尋ねる質問を用意し、知っている場合には流行好きの遊技者であると判定する一方、知らない場合には流行好きでない遊技者であると判定するようにした。しかしながら、回答操作が行われない場合には遊技者が流行好きであるか否かを判定することができないという問題がある。本実施形態では、このような遊技者についても、より確実に流行好きであるか否かを判定しようとするものである。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、複数種類(本実施形態では3種類)の観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問がそれぞれ用意されているが、各観点に対応する質問が複数種類(本実施形態では3種類)用意されている。つまり、「流行に対する関心」という観点(第1観点)、「忍耐力」という観点(第2観点)、「社交性」という観点(第3観点)、の3種類の観点で遊技者の嗜好や性格を判定するようにしており、各観点に対応して3種類の質問(第1観点に対応する質問11,質問12,質問13、第2観点に対応する質問21,質問22,質問23、第3観点に対応する質問31,質問32,質問33)が用意されている。そして、各質問に対応して、回答操作が行われた場合に表示される第2セリフが用意されている。
例えば、第1観点を例にして説明する。図34は、第1観点に対応する第1セリフとしての質問と、各質問に対して回答操作が行われた場合に表示される第2セリフとの関係を示した図である。図34に示すように、「流行に対する関心」という観点で遊技者の嗜好や性格を判定するための質問として、「流行色を知ってる?」という質問11と、「流行曲を知ってる?」という質問12と、「流行好きですか?」という質問13との3種類の質問が用意されている。
各質問に対する回答としては、肯定的な回答を示す「はい」と、否定的な回答を示す「いいえ」とが、用意されている。そして、各回答に対応して、その回答に対応する反応文としての第2セリフが用意されている。第2セリフは特典の付与に対する期待度を示すために、各々複数種類(本実施形態では2種類)用意されている。このため、遊技者はいずれの回答を選択した場合においても、特典の付与に対する期待度を知ることができるようになっている。さらに、各選択肢には同じ期待度を示すセリフが用意されており、いずれの選択肢を選択した場合であっても同じ期待度を示すセリフが表示されるようになっている。このため、遊技者の選択した選択肢に関わらず同じ期待感を遊技者に与えることが可能となっている。
例えば、質問11に対して「はい」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応Y11A「そうなんだ」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応Y11B「すごーい!」という第2セリフと、が用意されている。質問11に対して「いいえ」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応N11A「残念」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応N11B「当ててみて!」という第2セリフと、が用意されている。
質問12に対して「はい」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応Y12A「そうなんだ」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応Y12B「すごーい!」という第2セリフと、が用意されている。質問11に対して「いいえ」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応N12A「残念」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応N12B「当ててみて!」という第2セリフと、が用意されている。
質問13に対して「はい」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応Y13A「そうなんだ」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応Y13B「気があうね!」という第2セリフと、が用意されている。質問11に対して「いいえ」が選択された場合に対応して、特典の付与に対する期待度が低いことを示す反応N13A「残念」という第2セリフと、特典の付与に対する期待度が高いことを示す反応N13B「もうすぐイベントがあるみたい!」という第2セリフと、が用意されている。
本実施形態では、基本的には第1の実施形態と同様に、誘導条件が成立する(S902:YES、S903:YES)毎に、各観点に基づく質問が1回ずつ表示されるようになっている。但し、その質問に対して回答操作が得られなかった場合、次の誘導条件の成立時に、別の観点に基づく質問ではなく、同じ観点に基づく別の質問を表示させるようにしている。このように、回答操作が得られなかった場合においても、同じ観点で別の質問に変えることにより流行好きであるか否かを判定するためのアプローチに変化を持たせることができる。例えば、誘導表示に対する所定操作が行われなかった場合に、その理由が質問の内容に関心が低いからであった場合、その遊技者に対してより関心の高い内容の質問に変えることで回答操作が行われることを期待することができる。よって、回答が得られなかった場合においても、このように質問の内容を変えて再度同じ観点に基づく質問を表示させることで、各観点での質問に対する回答をより確実に得ることができるようになることが期待できる。以下、そのための構成について説明する。
本実施形態では、誘導表示として表示させる質問を決定するために、誘導表示残カウンタの他にサブ誘導表示フラグがRAM254に設けられている。誘導表示残カウンタは、第1観点、第2観点、第3観点のうちいずれかの観点に基づく質問を表示させるかを決定するための機能を有しており、「2」が第1観点、「1」が第2観点、「0」が第3観点に対応している。誘導表示残カウンタは、初期値として所定値(本実施形態では「3」)が設定されている。
サブ誘導表示フラグは、各観点に対応して設けられた複数種類の質問のうちいずれの質問を表示させるかを決定するためのフラグとなっており、「2」が質問11、「1」が質問12、「0」が質問13に対応している。サブ誘導表示フラグは、初期値として所定値(本実施形態では「2」)が設定されている。そして、所定の切替条件が成立する毎に「2」→「1」→「0」の順で切り替わり、「0」の状態で所定の切替条件が成立した場合には初期値である「2」に戻るようになっている。なお、別の順序で切り替わるようにしても良いし、ランダムで切り替わるようにしても良い。また、別のタイミング、例えば誘導表示を実行するタイミングで切り替わるようにしても良い。
誘導条件が成立した場合には、誘導表示残カウンタ及びサブ誘導表示フラグに基づいて表示させる質問を決定し、表示制御装置164により表示画面Gに質問を表示させる表示制御が実行されるようになっている。
例えば、誘導条件が最初に成立した場合には、誘導表示残カウンタが1デクリメントされて(S905)「2」となっており、サブ誘導表示フラグが初期値の「2」となっているため、質問11が表示されるようになっている。この誘導表示に対して所定操作が行われた場合には、次の誘導条件成立時に第2観点に基づく質問を表示させる一方、所定操作が行われなかった場合には、次の誘導条件成立時に同じ観点(第1観点)に基づく別の質問が表示されるようになっている。こうすることで、各観点からみた遊技者の嗜好や性格をより確実に判定することが可能となる。
しかしながら、このように質問を変えても回答が得られないことも考えられる。例えば、ある観点での質問について遊技者が回答する気がない場合、その観点に基づく質問を繰り返しても回答を得られる可能性が低く、むしろ遊技者の機嫌を損ねるだけの可能性が高い。このような場合には、別の観点に質問に切り替えることが好ましい。そこで、本実施形態では、同じ観点に基づく質問に対して所定回数(本実施形態では2回)回答が得られなかった場合には、遊技者が当該観点に基づく質問に回答する気がないと判定し、別の観点に基づく質問に切り替えるようにしている。RAM254には、誘導表示に対して所定操作が行われなかった回数をカウントする不操作回数カウンタ(初期値は例えば1)が設けられており、この不操作回数カウンタに基づいて、遊技者が当該観点に基づく質問に回答する気がないかを判定するようにしている。
次に、これらを実現するための具体的な構成について説明する。誘導表示が開始されてから所定操作が行われないまま所定時間が経過した場合(S1011:YES)には、質問切替処理が実行される。ここで、質問切替処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
質問切替処理では、先ず初期設定中であるか否かを判定する(S1301)。そして、初期設定中である場合には(S1301:YES)、不操作回数カウンタが0であるか否かを判定する(S1302)。不操作回数カウンタが0でないと判定した場合には(S1302:NO)、不操作回数カウンタを1デクリメントしてから(S1303)、次の誘導条件が成立した場合に再度同じ観点で別の質問を表示させるために、誘導表示残カウンタを1インクリメントさせ(S1304)、サブ誘導表示フラグを更新させる(S1305)。その後、本質問切替処理を終了する。これにより、次の誘導条件が成立した場合に再度同じ観点で別の質問が表示されるようになっている。例えば、質問11の表示に対して回答操作が行われなかった場合には、次の誘導条件が成立した場合に、質問12が表示されるようになっている。
不操作回数カウンタが0である場合には(S1302:YES)、同じ観点での質問が所定回数実行されたにも関わらず、いずれの誘導表示に対しても所定操作が行われなかったことを意味するので、当該観点に基づく質問に対して遊技者に回答操作を行う気がないと判定し、誘導表示残カウンタをインクリメントすることなく、不操作回数カウンタを初期値にセットしてから(S1306)、本質問切替処理を終了する。これにより、次の誘導条件が成立した場合に、次に用意された観点に基づく質問が表示されるようになっている。例えば、質問11及び質問12の表示に対して回答操作が行われなかった場合には、次の誘導条件が成立した場合に、第2観点に基づく質問である質問22が表示されるようになっている。
なお、初期設定中でない場合には(S1301:NO)、そのまま本質問切替処理を終了する。質問切替処理の終了後は、所定操作が行われなかったことに基づく設定値設定処理(S1012)を実行した後、第2操作装置検知対応処理を終了する。
このように、本構成によれば、質問に対する回答が得られなかった場合であっても同じ観点で別の質問を表示させるようにしたので、遊技者の嗜好や性格を判定するための回答結果をより確実に得られるようになっている。
<第4の実施形態>
第1の実施形態では、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減されている。ところで、遊技者の1回の操作に対して複数の設定可能項目に対応する設定値が変更されるという構成に基づいて、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減されるという観点からすると、その操作は誘導表示に対する操作に限られず、例えば遊技者が任意に行う操作でも同様の効果を奏することができる。そこで、本実施形態では、遊技者が任意に行う操作に基づいて設定値を設定する場合の例について説明する。なお、基本構成は第1の実施形態と同様であるため、異なる構成について説明する。
本実施形態では、遊技者が任意で行うカスタマイズ用の操作には、第1の実施形態で説明したカスタマイズ機能と同様の個別カスタマイズ機能と、この機能とは別に遊技者の1回の操作に対して複数の設定可能項目に対応する設定値が変更される簡易カスタマイズ機能が搭載されている。
第1操作装置51が操作された場合には図36(a)に示すカスタマイズ画面が表示画面Gに表示される。カスタマイズ画面では、個別カスタマイズ機能に対応した「個別カスタマイズ」ボタンと、簡易カスタマイズ機能に対応した「簡易カスタマイズ」ボタンとが表示されている。そして、「個別カスタマイズ」ボタンが選択(「個別カスタマイズ」ボタンが仮選択された状態で第1決定ボタン51eが操作)された場合には、第1の実施形態におけるカスタマイズ画面と同様の個別カスタマイズ画面が表示される(図36(b)参照)。
「簡易カスタマイズ」ボタンが選択された場合には、簡易カスタマイズ画面が表示される。図37(a)は、簡易カスタマイズ画面として最初に表示される画面を示したものである。図37(a)では、上部に簡易カスタマイズ画面であることを示す「簡易カスタマイズ」の文字が表示され、その下方には、「今年の流行色を知ってる?」という質問文が表示されている。さらにその質問文の下方には、質問に対する回答に対応した選択肢「はい」と「いいえ」が表示されている。
第1操作装置51を利用して何れかの選択肢が選択された場合には、その選択操作結果(回答結果)が記憶され、次の質問を表示する画面に切り替えられる(図37(b)参照)。図37(b)では、同じく簡易カスタマイズ画面であることを示す「簡易カスタマイズ」の文字が表示され、その下方には、「好きな食べ物は最後に食べる?」という質問文が表示されている。さらにその質問文の下方には、質問に対する回答に対応した選択肢「はい」と「いいえ」が表示されている。
第1操作装置51を利用して何れかの選択肢が選択された場合には、その選択操作結果が記憶され、次の質問を表示する画面に切り替えられる(図37(c)参照)。図37(c)では、同じく簡易カスタマイズ画面であることを示す「簡易カスタマイズ」の文字が表示され、その下方には、「日向ぼっこが好き?」という質問文が表示されている。さらにその質問文の下方には、質問に対する回答に対応した選択肢「はい」と「いいえ」が表示されている。
第1操作装置51を利用して何れかの選択肢が選択された場合には、その選択操作結果が記憶され、これらの選択操作結果に基づいて設定値が設定される。例えば、選択操作結果に応じて第1の実施形態で示した指標演算値テーブルに基づいて各指標を変更し、その指標に基づいて各設定値を設定しても良い。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、音声発光制御装置163と表示制御装置164とを別体としたがこれらを一体化してもよい。また、可動表示装置96の制御機能を表示制御装置164の統括MPU等に移すことも可能である。
(2)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技者の動作に基づく情報である動作情報を取得する動作情報取得手段(MPU252における第2操作装置52から演出操作信号を受信する機能)と、
前記動作情報の取得状況に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段(MPU252におけるS1005、1008、S1012の処理を実行する機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者の動作に応じて設定値が設定され、その設定値に基づく態様で所定の処理が実行される。本特徴では、従来のような遊技者が設定値を設定するために設定画面を開いて設定する設定項目を選択し、その設定項目に対応する設定値を選択するという煩雑な操作に限らず、例えば遊技者が何らかの誘導に従って行った動作に基づいて設定値を設定することも可能となっている。このため、設定値を設定するために遊技者が要する負担が軽減されており、カスタマイズ機能の利用が促進される。
ちなみに、所定の処理としては、例えば演出実行手段(図柄表示装置95、環状電飾部26、盤面電飾部98、スピーカ部29)の制御や、各抽選処理等とすることができる。
特徴A2.所定の誘導情報(誘導表示)を提示することにより、遊技者が所定動作(第2操作装置52を用いた選択操作又は押下操作)を行うように促す誘導手段(誘導表示を実行する機能)を有し、
前記遊技者情報取得手段は、前記所定動作が行われた場合に当該所定動作に基づく前記遊技者情報を取得するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、遊技者が遊技機の誘導に従って所定動作を行うだけで設定値が設定されるようになっている。このため、カスタマイズ機能に魅力を感じながらも、自ら設定画面を開いて設定値を設定する作業を煩わしいと感じて利用しない遊技者の利用頻度を増加させることができる。
特徴A3.所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)を有し、
前記誘導手段は、遊技回用の演出の実行中において前記誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、遊技回用の演出の実行中に誘導情報が提示されるようになっている。このため、誘導情報の提示についても遊技の一部として遊技者に認識させやすくなり、その誘導情報の提示に従った操作についても遊技の一環として行われる可能性が高くなる。よって、一段とカスタマイズ機能の利用促進につなげることができる。
なお、所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)を設け、前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出として前記抽選の結果に応じた演出を実行するものとしても良い。この場合には、抽選の結果に応じた遊技回用の演出の実行中に誘導情報が提示されるため、その遊技回用の演出の実行中に提示される誘導情報について遊技の一部としてより認識させやすくなる。
特徴A4.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す複数種類の選択誘導情報のうちいずれかの選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は、前記所定動作として前記選択操作が行われた場合に、当該選択操作に基づく前記動作情報を取得するものであり、
前記選択誘導情報が提示された前記遊技回用の演出の実行中に前記選択操作が行われた場合に、当該遊技回用の演出の残り期間が所定期間以上である場合に当該遊技回用の演出の実行中に別の選択誘導情報を提示させることを決定する再誘導決定手段を有し、
前記誘導手段は、前記再誘導決定手段による決定結果に応じて当該遊技回用の演出の実行中に前記選択誘導情報を提示することを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、選択誘導情報の提示に対して遊技者が選択操作を行うために十分な時間を確保しつつ、1の遊技回において複数種類の選択誘導情報を提示することができるため、効率的に遊技者の嗜好や性格を判定することができる。
特徴A5.前記遊技回用の演出の実行中に前記所定の抽選条件が成立した場合に、当該所定の抽選条件の成立に応じた抽選情報が記憶され、実行中の遊技回用の演出の終了後に、前記抽選情報に基づく抽選の結果に応じた遊技回用の演出が実行される遊技機であって、
遊技回用の演出が終了したタイミングで複数の抽選情報が記憶されている場合に、当該複数の抽選情報の各抽選情報に基づく抽選の結果に応じて実行される遊技回用の演出の実行期間の合計に基づいて前記誘導情報を提示させるか否かを決定する誘導決定手段を有し、
前記誘導手段は前記誘導決定手段による決定結果に応じて前記誘導情報を提示することを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A5によれば、誘導情報を提示させる期間を長めに確保しやすくなる。このため、実行期間の短い遊技回用の演出が続いた場合においても、遊技者が誘導情報に従って所定動作を行う時間を確保しやすくなる。ゆえに、所定動作を行うために十分な時間を確保した場合であっても、誘導情報を提示する機会が増加し、より早い段階でカスタマイズ機能を発揮させることが可能となる。
特徴A6.前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出の実行中において前記抽選の結果が特定結果である可能性を示す特定情報を所定の表示部に表示させるものであり、
前記誘導手段は、所定の誘導条件の成立に応じて前記遊技回用の演出の実行中において前記誘導情報を前記所定の表示部に表示させるものであり、
前記所定の表示部において前記特定情報及び前記誘導情報が表示されるタイミングが重複した場合に、前記特定情報及び前記誘導情報の表示範囲が重複しないように両方の情報を表示させることを特徴とする特徴A3乃至A5のいずれかに記載の遊技機。
特徴A6では、所定の表示部において特定情報及び誘導情報の2種類の情報が表示可能とされている。しかし、表示タイミングが重複した場合、通常通りに両方の情報を表示させると、表示範囲が重複して遊技者が情報を認識し難くなるおそれがある。本特徴A6によれば、例えば、特定情報及び誘導情報のうち少なくとも一方を縮小して表示することで、表示範囲が重複しないように両方の情報を表示させるので、表示範囲が重複することにより識別性の低下が抑制される。
特徴A7.前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出の実行中において前記抽選の結果が特定結果である可能性を示す特定情報を所定の表示部に表示させるものであり、
前記誘導手段は、所定の誘導条件の成立に応じて前記遊技回用の演出の実行中において前記誘導情報を前記所定の表示部に表示させるものであり、
前記所定の表示部において前記特定情報及び前記誘導情報が表示されるタイミングが重複した場合に、前記特定情報及び前記誘導情報のうち一方が強調されるように表示させることを特徴とする特徴A3乃至A6のいずれかに記載の遊技機。
特徴A7では、所定の表示部において特定情報及び誘導情報の2種類の情報が表示可能とされている。しかし、表示タイミングが重複した場合、通常通りに両方の情報を表示させると、表示範囲が重複して遊技者が情報を認識し難くなるおそれがある。ここで、双方が重複しないように各々を同じように縮小させて表示させることが考えられるが、縮小した分視認性が低下してしまう。また、いずれか一方を表示させないようにすることで、もう一方は通常と同様に視認できるようになるが、表示させないようにした情報が完全に提示されなくなってしまう。本特徴A7によれば、一方の情報の視認性の低下を抑制しつつも、双方の情報を提示することが可能となっているので、例えば、優先度の高い方が強調されるように表示させることにより、遊技者は優先度の高い方の情報を認識し易くなり、優先度の低い方の情報も確認することが可能となる。
なお、前記特定情報及び前記誘導情報のうち一方が強調されるように表示させる方法としては、一方を目立たないようにすることで他方が強調されるようにしても良い。例えば、一方を縮小して表示させる、一方を他方よりも縮小して表示させる、一方を薄く表示させる、一方を他方よりも薄く表示させる、などのようにしても良い。
特徴A8.前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出の実行中において前記抽選の結果が特定結果である可能性を示す特定情報を所定の表示部に表示させるものであり、
前記特定情報としては、前記抽選の結果が特定結果である可能性が相対的に高いことを示す第1特定情報と、前記抽選の結果が特定結果である可能性が相対的に低いことを示す第2特定情報と、が含まれており、
前記誘導手段は、所定の誘導条件の成立に応じて前記遊技回用の演出の実行中において前記誘導情報を前記所定の表示部に表示させるものであり、
前記所定の表示部において前記特定情報及び前記誘導情報が表示されるタイミングが重複した場合に、当該特定情報が前記第1特定情報であるか前記第2特定情報であるかに応じて異なる表示態様により当該特定情報及び当該誘導情報のうち少なくとも一方を表示させることを特徴とする特徴A3乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
特徴A8では、所定の表示部において特定情報及び誘導情報の2種類の情報が表示可能とされている。しかし、表示タイミングが重複した場合、通常通りに両方の情報を表示させると、表示範囲が重複して遊技者が情報を認識し難くなるおそれがある。このため、この場合の表示態様が問題となる。ところで、第2特定情報は第1特定情報よりも特定結果である可能性が高く、遊技者に対しても強くアピールしたいという事情がある。つまり、特定情報と誘導情報とを常に同じように表示する必要はなく、特定情報の重要度に応じて表示態様を異ならせることが好ましいと思われる。従って、本特徴A6では、特定情報の重要度に応じて表示態様を異ならせるようにしたので、表示タイミングが重複した場合においても、好適に情報を提示することが可能となっている。
特徴A9.前記特別遊技状態へ移行させるか否かを決定する移行決定手段を有し、
前記制御手段は、前記可変の設定値に基づく態様で当該特別遊技状態に関する処理を実行するものであり、
前記誘導情報としては、初期設定用の誘導情報が用意されており、
前記誘導手段は、所定の誘導条件の成立に応じて前記初期設定用の誘導情報を提示するものである一方、前記特別遊技状態への移行が決定された場合には、前記所定の誘導条件の成否に関わらず前記初期設定用の誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A3乃至A8のいずれかに記載の遊技機。
特徴A9では、特別遊技状態への移行が決定された場合に初期設定用の誘導情報が提示されていなければ、所定の誘導条件の成否に関わらず初期設定用の誘導情報を提示するようにしている。このため、特別遊技状態への移行が遊技開始から早い段階で決定された場合などにおいても、遊技者に応じた態様で特別遊技状態に関する処理がより確実に実行されるようになる。
特徴A10.前記特別遊技状態へ移行させる移行手段を有し、
前記制御手段は、前記可変の設定値に基づく態様で当該特別遊技状態に関する処理を実行するものであり、
前記誘導情報としては、初期設定用の誘導情報が用意されており、
前記特別遊技状態へ移行するタイミングにおいて、前記初期設定用の誘導情報が提示されていない場合には、当該初期設定用の誘導情報が提示されるまで当該特別遊技状態への移行を待機させる待機手段を有することを特徴とする特徴A3乃至A9のいずれかに記載の遊技機。
特徴A10によれば、遊技開始から早い段階で特別遊技状態へ移行するような状況においても、遊技者に応じた態様で特別遊技状態に関する処理がより確実に実行されるようになる。
特徴A11.各遊技回用の演出の実行期間を決定する実行期間決定手段(MPU172における当否判定処理)と、
前記誘導情報を提示させるか否かを決定する誘導決定手段(MPU252におけるS902又はS903の処理を実行する機能)と、を有し、
前記誘導決定手段は、遊技回用の演出の実行期間を特定可能な情報(リーチ表示の有無を示す情報又は変動開始時保留数を示す情報、若しくは変動表示時間)に基づいて当該遊技回用の演出の実行中に前記誘導情報を提示させるか否かを決定するものであることを特徴とする特徴A3乃至A10のいずれかに記載の遊技機。
特徴A11によれば、遊技回用の演出の実行期間に応じて誘導情報が提示されるか否かが決定される。このため、例えば誘導情報の提示に対して遊技者が所定動作を行うのに十分な時間が確保される場合に当該誘導情報を提示するようにすることで、所定動作を行う意思がある遊技者に対してより確実にカスタマイズ機能を発揮させることができる。例えば、遊技回用の演出の実行期間が第1実行期間である場合には当該遊技回用の演出の実行中に誘導情報を提示しないことを決定する一方、遊技回用の演出の実行期間が第1実行期間よりも長い第2実行期間である場合には当該遊技回用の演出の実行中に誘導情報を提示することを決定するようにしても良い。
ちなみに、遊技回用の演出の実行期間を特定可能な情報としては、実行期間を直接的に示す情報であっても良いし、間接的に示す情報であっても良い。間接的に示す情報としては、例えば、遊技回用の演出の実行期間が所定期間以上である場合に限って生じる事象が含まれている場合に当該事象の発生の有無を示す情報としても良いし、遊技回用の演出の実行中に所定の抽選条件が成立した場合に、当該所定の抽選条件の成立に応じた抽選情報が記憶され、当該遊技回用の演出の終了後に、前記抽選情報に基づく抽選の結果に応じた遊技回用の演出が実行されるものであって、且つ遊技回用の演出の開始時において記憶されている抽選情報の数に応じて当該遊技回の実行期間を決定する遊技機において、抽選情報の数を示す情報としても良い。
特徴A12.遊技回用の演出の実行中において特定事象(リーチ表示)を発生させる特定事象発生手段(リーチ表示を実行する機能)を有し、
前記誘導手段は、前記特定事象が発生する遊技回において、当該特定事象が発生する前に前記誘導情報を提示するものであること、又は前記特定事象が発生する遊技回において、前記特定事象が発生しない遊技回よりも高確率で前記誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A3乃至A11のいずれかに記載の遊技機。
特徴A12によれば、誘導情報の発生が特定事象の発生を予兆する演出となっている。これにより、特定事象が発生することを期待する遊技者に対して、誘導情報の発生に対する関心をより高めることができる。特に、特定事象が発生頻度の低いものであったり、遊技者にとって有利な抽選結果を示唆するものであったりする場合に有効である。
特徴A13.所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)を有し、
前記誘導手段は、前記抽選の結果が特定結果である場合に前記誘導情報を提示するものであること、又は前記抽選の結果が特定結果である場合に当該特定結果でない場合よりも高確率で前記誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A3乃至A12のいずれかに記載の遊技機。
特徴A13によれば、誘導情報を提示することにより、所定動作を促すだけでなく、抽選処理の結果が特定結果であることを報知、若しくは特定結果である可能性が高いことを示唆することができる。
特徴A14.所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)を有し、
前記表示演出実行手段は、前記誘導手段を有するものであり、前記遊技回用の演出として前記誘導情報を提示する誘導演出を含む演出を実行させることを可能とするものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A14によれば、誘導情報が遊技回用の演出の一部として遊技者に提示される。このため、誘導情報の提示についても遊技の一部として遊技者に認識させやすくなり、その結果、遊技の一環として誘導情報に従って所定の操作手段に対する操作が行われることが期待できる。よって、一段とカスタマイズ機能の利用促進につなげることができる。
また、所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)を設け、前記表示演出実行手段は、前記抽選の結果に応じた前記遊技回用の演出を実行させるものとしても良い。この場合には、抽選の結果に応じた遊技回用の演出の実行中に誘導情報が提示されるため、その遊技回用の演出の実行中に提示される誘導情報について遊技の一部としてより認識させやすくなる。
特徴A15.前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出として実行期間が異なる複数種類の演出を実行可能であり、
前記誘導演出は、実行期間が所定期間以上である遊技回用の演出に含まれていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、誘導演出は実行期間が所定期間以上である遊技回用の演出において発生する。このため、誘導情報が提示されたことに応じて遊技者が所定動作を行うのに十分な時間が確保されるように構成することが可能となる。これにより、所定動作を行う意思がある遊技者に対してより確実にカスタマイズ機能を発揮させることができる。
特徴A16.前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出として前記誘導演出を実行した後に特定演出を実行する演出を含む複数種類の演出を実行するものであることを特徴とする特徴A14又はA15に記載の遊技機。
特徴A16では、誘導演出が特定演出の実行を予兆する演出となっている。これにより、特定演出が実行されることを期待する遊技者に対して、誘導演出の実行に対する関心をより高めることができる。例えば、特定演出が実行される頻度の非常に低い演出であったり、遊技者にとって有利な抽選の結果を示唆する演出であったりする場合に特に有効である。
なお、複数種類の演出として、誘導演出を実行した後に特定演出を実行しない演出を含めることで、誘導演出を特定演出の発生を期待させる演出としても良い。この場合には、誘導演出が発生しても特定演出の発生が確定しないため、誘導演出が実行されてからも特定演出の発生に対する期待を煽ることができる。
複数種類の演出として、誘導演出を実行することなく特定演出を実行する演出を含めるようにしても良い。この場合には、誘導演出が実行されない場合においても、特定演出の発生に期待させることができる。特に、誘導演出が実行された場合に誘導演出が実行されない場合よりも高確率で特定演出が実行されるように演出の実行確率を調整することで、誘導演出が実行された場合に特定演出の発生に対する期待を煽ることができる。
複数種類の演出として、誘導演出を実行した後に特定演出を実行しない演出を含めないようにしても良い。この場合、誘導演出が実行された時点で特定演出の発生が確定するため、誘導演出の発生により特定演出が発生することを事前に報知することができる。
特徴A17.所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)を有し、
前記表示演出実行手段は、前記遊技回用の演出として前記誘導演出が含まれる演出を含む複数種類の演出のうちいずれかの演出を実行させるものであり、
前記表示演出実行手段は、前記抽選の結果が特定結果であった場合に、前記誘導演出が含まれる遊技回用の演出を実行させるものであることを特徴とする特徴A14乃至A16のいずれかに記載の遊技機。
特徴A17では、誘導演出は抽選の結果が特定結果であることを予兆する演出となっている。これにより、特定結果が発生することを期待する遊技者に対して、誘導演出の実行に対する関心をより高めることができる。
なお、表示演出実行手段は、抽選の結果が特定結果でない場合においても、誘導演出が含まれる演出を実行可能としても良い。この場合には、誘導演出が発生しても特定結果であることが確定しないため、誘導演出が実行されてからも特定結果に対する期待を煽ることができる。
表示演出実行手段は、抽選の結果が特定結果である場合において、誘導演出が含まれない演出を実行可能としても良い。この場合には、誘導演出が発生してなくても特定結果である可能性があるため、誘導演出が発生しない演出を実行する場合においても特定結果の発生に期待させることができる。特に、誘導演出が含まれる演出が実行された場合に、特定演出が含まれない演出が実行された場合よりも、抽選の結果が特定結果である可能性が高くなるように演出の発生確率を調整することで、誘導演出の発生により特定結果に対する期待を煽ることができる。
表示演出実行手段は、抽選の結果が特定結果でない場合においては、誘導演出が含まれる演出を実行しないようにしても良い。つまり、表示演出実行手段は、抽選の結果が特定結果である場合に限って誘導演出が含まれる演出を実行するようにしても良い。この場合に、誘導演出が実行された時点で特定結果の発生が確定するため、誘導演出の発生により特定結果の発生を報知することができる。
特徴A18.所定の開始条件の成立に応じて遊技の開始を判定する開始判定手段を有し、
前記誘導手段は、遊技の開始が判定された場合に前記誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A18によれば、遊技の開始に応じてカスタマイズ機能を発揮させることができる。即座に遊技を開始したい遊技者に対して遊技の開始前に操作を促すことは好ましくない。一方で、遊技の開始後は遊技者に適した環境で遊技を提供するため、早めにカスタマイズ機能を発揮させることが好ましい。この点、本特徴によれば遊技の開始判定を契機としたより好ましいタイミングでカスタマイズ機能を発揮させることができる。
所定の開始条件としては、以下のように設定することができる。例えば、所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)を有する遊技機において、前記所定の変動条件の成立又は遊技回用の演出の開始を所定の開始条件としても良い。この場合には、遊技回用の演出の実行中に誘導情報が提示されるようになっているため、誘導情報の提示についても遊技の一部として遊技者に認識させやすくなり、その誘導情報の提示に従った操作についても遊技の一環として行われる可能性が高くなる。よって、一段とカスタマイズ機能の利用促進につなげることができる。
前面に遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による操作に応じて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、前記発射操作が行われているか否かを判定する発射操作判定手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口84、第2作動口85)と、前記始動入球部への入球に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)と、前記抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段と(図柄表示装置95)を有する遊技機である場合に、発射操作が行われていることが判定されたことを所定の開始条件としても良い。
特報A19.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は、前記所定動作として前記選択操作が行われた場合に、当該選択操作に基づく前記動作情報を取得するものであることを特徴とする特徴A2乃至A13のいずれかに記載の遊技機。
特徴A19によれば、遊技者の選択操作の結果から遊技者の嗜好や性格を判定することが可能である。このため、これを設定値に反映させることで、より遊技者の嗜好や性格に合った遊技環境を提供することが可能となる。
特徴A20.前記選択誘導情報としては、複数種類の選択誘導情報が設定されており、
前記誘導手段は、前記誘導情報を提示する条件が成立する毎に、前記複数種類の選択誘導情報のうち全部又は予め定められた複数の選択誘導情報を一ずつ提示することを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、一連の処理により複数種類の選択操作結果を取得することが可能となり、効率的に遊技者の嗜好や性格を判定することができる。例えば、遊技が開始されてから早い段階で遊技者の嗜好や性格を判定することができ、初期設定を行う機能としての役割を果たすことができる。また、この一連の処理とは別のタイミングで別の誘導処理を実行するようにすることも可能である。この場合には、初期段階で遊技者の嗜好や性格を概ね判定し、継続して遊技が行われるに連れてより精度高く遊技者の嗜好や性格を判定することが可能となる。
前記複数種類の選択誘導情報のうち全部又は予め定められた複数の選択誘導情報を実行する順序は、予め定められた固定の順序であっても良いし、固定の順序でなくても良い。固定の順序でない場合としては、例えば、遊技回用の演出の実行期間に応じて実行する選択誘導情報を決定するようにしても良い。この場合には、対応に時間が比較的かかる選択誘導情報については実行期間の長い遊技回用の演出の実行中に提示することとし、対応に時間が比較的かからない選択誘導情報については実行期間の短い遊技回用の演出の実行中に提示することで、選択操作をより効果的に促すことが可能となる。
特徴A21.所定の終了条件が成立した場合に遊技の終了を判定する終了判定手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至A20のいずれかに記載の遊技機。
遊技者が入れ替わった場合には、前の遊技者に対して設定された設定値が後の遊技者の遊技に引き継がれないようにすることが好ましい。本特徴によれば、遊技の終了が判定されるため、その判定がされた場合に設定値が引き継がれないようにするための処理を実行することでこのような事態の発生を抑制することが可能となる。
所定の終了条件としては、例えば、所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)を有する遊技機である場合に、前記遊技回用の演出が終了したこと、又は前記遊技回用の演出が終了してから所定期間が経過したことを所定の終了条件としても良い。遊技回用の演出が継続して実行されている場合や、遊技回用の演出が終了してもすぐに演出が再開される場合には同一の遊技者が遊技を継続している可能性が高い。一方で、遊技回用の演出が終了した場合や遊技回用の演出が終了してからある程度の期間が経過した場合には遊技が終了された可能性がある。従って、これを契機として遊技の終了を判定することができる。
前面に遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による操作に応じて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、前記発射操作が行われているか否かを判定する発射操作判定手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口84、第2作動口85)と、前記始動入球部への入球に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)と、前記抽選の結果に応じた遊技回用の演出が実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)を有する遊技機である場合に、前記遊技回用の演出が実行されず前記発射操作も行われていない期間が所定期間を経過したことを所定の終了条件としても良い。また、発射操作判定手段に代えて又は加えて、遊技球が発射された場合に発射された遊技球を検知する発射玉検知手段を備え、前記演出が実行されず遊技球の検知もされない期間が所定期間を経過したことを所定の終了条件としても良い。
遊技者による所定の終了操作が行われたことを所定の終了条件としても良い。この場合には、例えば、所定の終了操作を行うことに対して何らかの特典を付与する構成とすることにより、所定の終了操作がより確実に行われ、より正確に遊技の終了を判定することができるようになる。
特徴A22.前記遊技回用の演出が終了しても前記設定値の設定状態を維持する設定維持手段(MPU252)と、
遊技の終了が判定された場合に前記設定値を所定の初期値に設定する初期値設定手段(MPU252におけるS1006の処理を実行する機能)と、を有することを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、遊技が継続して行われている状況では設定値を維持する一方、遊技の終了が判定された場合には設定値を所定の初期値に設定することで、遊技者が入れ替わったことにより前の遊技者に対して設定された設定値が後の遊技者の遊技に引き継がれることを抑制することができる。
特徴A23.前記誘導情報には複数種類の誘導情報が含まれており、
前記誘導手段は、前記複数種類の誘導情報のうち全部又は予め定められた一部の誘導情報について、前記誘導情報を提示した後遊技の終了が判定されるまで実行済みの誘導情報の提示を制限する制限手段(MPU252におけるS901:YESである場合に誘導情報の提示を制限する機能)を有することを特徴とする特徴A21又はA22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、遊技者の嗜好や性格を判定するために同一の遊技者に対して必要以上に誘導情報が提示されることを抑制することができる。同一の遊技者に対して複数回提示しても遊技者の嗜好や性格を判定する上であまり意味をなさない誘導情報を何度も提示しても遊技者の手を煩わせるだけである。本特徴によれば、このような事態の発生を抑制することができる。
なお、誘導情報が一種類しかない遊技機について本構成を適用させることも当然可能である。つまり、前記誘導手段は、前記誘導情報を提示した後遊技の終了が判定されるまで当該誘導情報の提示を制限する制限手段を有することを特徴とする特徴A23又はA24に記載の遊技機、としても良い。
特徴A24.遊技状態を特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行させる移行手段を有し、
前記制御手段は、前記所定の遊技状態中において前記設定値に基づく態様で前記所定の処理を実行するものであり、
前記誘導手段は、前記誘導情報のうち当該設定値の設定に関わる所定の誘導情報を提示する前に前記所定の遊技状態への移行が決定された場合に、前記誘導情報を提示する条件の成否に関わらず、前記所定の遊技状態へ移行される前に当該所定の誘導情報を提示するものであることを特徴とする特徴A2乃至A23のいずれかに記載の遊技機。
特徴A24によれば、所定の誘導情報が提示されないまま所定の遊技状態への移行が決定された場合であっても、所定の遊技状態への移行前に所定の誘導情報を提示することが可能となっているため、このような状況においても、所定の遊技状態において遊技者の嗜好や性格に合わせた処理を行うことが可能となっている。
例えば、所定の遊技状態への移行が決定された場合に、所定の誘導情報を提示させて、その後遊技者が所定の操作手段による操作を行うまで又は所定期間が経過するまで所定の遊技状態への移行を待機させ、遊技者が所定の操作手段による操作を行った場合又は所定期間が経過した場合に所定の遊技状態へ移行させるようにしても良い。
特徴A25.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は前記動作情報として選択操作に基づく情報を取得するものであり、
前記選択誘導情報としては、複数種類の選択誘導情報が用意されており、
前記複数種類の選択誘導情報の各選択肢に対応した数値情報(演算値)を記憶する数値情報記憶手段(ROM253)と、
遊技者の選択操作によって選択された選択肢に対応する数値情報を用いて前記設定値又は前記設定値を定める指標を特定する演算処理(MPU252におけるS1005の処理)を実行する演算手段と、を有することを特徴とする特徴A2乃至A24のいずれかに記載の遊技機。
特徴A25によれば、設定値又は設定値を定める指標が動作情報に対応する数値情報を用いた演算処理によって特定されるため、選択肢の組み合わせが複数種類存在する場合であっても、全ての組み合わせに対応する設定値を記憶する必要がなく、データ量の増加を抑制することができる。
特徴A26.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は前記動作情報として選択操作に基づく情報を取得するものであり、
前記選択誘導情報としては、複数種類の選択誘導情報が用意されており、
前記複数種類の選択誘導情報に対応する各選択肢の組み合わせに対応した設定値を記憶する設定値情報記憶手段(ROM253)を有し、
前記設定値設定手段は、遊技者の選択操作によって選択された選択肢の組み合わせに対応する設定値を設定することを特徴とする特徴A2乃至A24のいずれかに記載の遊技機。
特徴A26によれば、遊技者が各提示に対して選択した選択肢の組み合わせに対応する設定値が設定されるため、各選択肢に対応する数値情報を用いて演算する場合と比較して、より適切な設定値を定めることが可能となる。
特徴A27.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は前記動作情報として選択操作に基づく情報を取得するものであり、
前記設定値設定手段は、一の選択操作に基づく前記動作情報に応じて複数種類の前記設定値を設定可能とするもの(MPU252におけるS1005の処理)であることを特徴とする特徴A2乃至A26のいずれかに記載の遊技機。
特徴A27によれば、一の選択操作によって複数種類の設定値が設定可能とされている。このため、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減され、よりカスタマイズ機能の利用が促進される。
特徴A28.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は前記動作情報として選択操作に基づく情報を取得するものであり、
前記設定値設定手段は、所定数の設定値を設定する際に、当該所定数よりも少ない回数の選択操作に基づく前記動作情報に応じて当該所定数の設定値を設定するものであることを特徴とする特徴A2乃至A27のいずれかに記載の遊技機。
特徴A28によれば、設定値を設定する対象の数よりも少ない回数の選択操作によってこれらの設定値が設定可能とされている。このため、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減され、よりカスタマイズ機能の利用が促進される。
特徴A29.前記誘導手段は、前記誘導情報として複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報を提示するものであり、
前記動作情報取得手段は前記動作情報として選択操作に基づく情報を取得するものであり、
前記設定値設定手段は、演出を実行する複数種類の演出実行装置に対応する設定値を設定するものであり、
前記制御手段は、演出実行装置に対応する設定値に応じた態様で当該演出実行装置を制御するものであり、
前記設定値設定手段は、一の選択操作に基づく前記動作情報に応じて、複数種類の演出実行装置に対する複数の設定値を設定可能とするものであることを特徴とする特徴A2乃至A28のいずれかに記載の遊技機。
特徴A29によれば、一の選択操作によって複数種類の演出実行装置に対する複数の設定値が設定可能とされている。このため、カスタマイズ機能発揮のために要する遊技者の負担が軽減され、よりカスタマイズ機能の利用が促進される。
特徴A30.所定の抽選条件の成立に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)と、
所定の表示部(表示画面G)において、前記抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)と、を有し、
前記表示演出実行手段は前記誘導手段を有するものであり、前記誘導情報を前記所定の表示部に表示させるものであることを特徴とする特徴A2乃至A29のいずれかに記載の遊技機。
特徴A30によれば、所定の表示部において、抽選の結果に応じた情報を表示させる遊技回用の演出と、誘導情報との両方が表示されるため、遊技者の注目を所定の表示部に集中させることができる。
特徴A31.前面に遊技領域が形成された遊技盤と、
遊技者による遊技球発射操作装置(遊技球発射ハンドル41)の操作に応じて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口84、第2作動口85)と、
前記始動入球部への入球に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)と、
前記抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)と、を有し、
前記所定動作を検知する検知領域(第2操作装置52)は、遊技機の正面から見て左右方向における前記遊技球発射操作装置とは反対側に設けられていることを特徴とする特徴A2乃至A30のいずれかに記載の遊技機。
特徴A31によれば、所定動作を検知する検知領域が遊技機の正面から見て左右方向における遊技球発射操作装置とは反対側に設けられているため、遊技球の発射に用いない方の手で所定動作を行いやすいようになっている。このため、遊技球が発射されている遊技中においても所定動作を行いやすくなっている。
特徴A32.遊技者が各設定値について所望の値を設定する設定操作に用いられる設定操作手段を有し、
前記設定値設定手段は、設定操作手段を用いて前記設定操作が行われた場合に、当該設定操作に応じて設定値を設定することを特徴とする特徴A1乃至特徴A31のいずれかに記載の遊技機。
特徴A32によれば、遊技者が自ら好みの設定値を設定させることも可能となっている。このため、自ら好みの設定値を設定させたい遊技者や、自動で設定された設定値に不満がある遊技者に対して有効である。
特徴A33.前記設定操作手段は第1操作装置に含まれ、前記所定動作を検知する検知領域は前記第1操作装置とは異なる第2操作装置に含まれており、
前記第1操作装置は前記第2操作装置よりも小さく構成されていることを特徴とする特徴A32に記載の遊技機。
特徴A33によれば、操作面で良好な構成をとることができる。所定の設定操作では様々な操作を片手で行うことができるように、第1操作装置はコンパクトに構成されていることが好ましい。また、所定の設定操作は主に遊技の開始前に行われるため、小さめに構成してもあまり不便はない。一方で、所定動作は主に誘導情報が提示される遊技中に行われるため、遊技中でも操作を行いやすいよう大きめに構成されていることが好ましい。この点、本特徴では、これらの事情を反映した良好な構成をとることができる。
特徴A34.前面に遊技領域が形成された遊技盤と、
遊技者による遊技球発射操作装置(遊技球発射ハンドル41)の操作に応じて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口84、第2作動口85)と、
前記始動入球部への入球に応じて抽選を実行する抽選手段(MPU172におけるS401の処理を実行する機能)と、
前記抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行手段(図柄表示装置95)と、を有し、
前記遊技球発射操作装置は遊技機の正面から見て右側に配置されており、
前記設定操作手段は第1操作装置に含まれ、前記所定動作を検知する検知領域は前記第1操作装置とは異なる第2操作装置に含まれており、
前記第1操作装置は前記第2操作装置よりも遊技機の正面から見て右側に配置されていることを特徴とする特徴A32又はA33に記載の遊技機。
特徴A34によれば、操作面で良好な構成をとることができる。所定の設定操作は主に遊技の開始前に行われるため、利き手の多い右手で行いやすいように遊技機の正面から見て右寄りに配置することが好ましい。一方で、所定動作は主に誘導情報が提示される遊技中に行われるため、遊技中でも操作を行いやすいように、つまり遊技玉の発射に用いない左手で操作を行いやすいように遊技機の正面から見て左寄りに配置することが好ましい。この点、本特徴では、これらの事情を反映した良好な構成をとることができる。
なお、前記所定動作を検知する検知領域と前記設定操作手段とは、一の操作装置に含めるようにしても良い。これにより、物理的な面で構成を簡素化することができる。
特徴A35.特定の演出の発生確率が異なる複数種類の演出モードのうちいずれかの演出モードを遊技者の操作に応じて設定する演出モード設定手段と、
前記演出モード設定手段により設定された演出モードに応じた確率で特定の演出を実行する特定演出制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記特定演出制御手段を含むものであり、前記演出モード及び前記設定値に応じた確率で前記特定の演出を実行するものであることを特徴とする特徴A1乃至A34のいずれかに記載の遊技機。
特徴A35によれば、演出モードによって特定の演出の発生確率が異なっているだけでなく、同じ演出モードにおいても設定値に応じて特定の演出の発生確率が変動するようになっている。このため、同じ演出モードの中でもさらに特定の演出の発生確率が微調整され、より遊技者に適した遊技環境を設定することが可能となっている。
<特徴B群>
特徴B1.所定の誘導情報(誘導表示)を提示することにより、遊技者が所定動作(第2操作装置52を用いた選択操作又は押下操作)を行うように促す誘導手段(誘導表示を実行する機能)と、
前記所定の誘導情報の提示に対して前記所定動作が行われた場合には、当該所定動作に応じて所定の第1処理を実行する第1処理手段(MPU252におけるS1005、S1008の処理を実行する機能)と、
前記所定の誘導情報が提示されてから前記所定動作が行われることなく所定期間が経過した場合に所定の第2処理を実行する第2処理手段(MPU252におけるS1012の処理を実行する機能、第3の実施形態における質問切替処理を実行する機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴B1では、所定動作が行われた場合に当該所定動作に応じた処理が実行されるようになっている。例えば、所定のボタンを操作するように促し、このボタンが操作されたことに応じて遊技者に所定の情報を提示することが可能となっている。この場合には、遊技者は自己の操作に応じて所定の情報を得られることから、遊技の一環として当該操作を行うようになり、これにより遊技者の遊技に対する参加意識が高まり、遊技の興趣向上につなげられるようになっている。一方で、所定動作が行われなかった場合には、その理由として、所定動作を行うように促されて行うのを好まないため、所定動作を行うことが面倒であるため、あるいは所定動作を行うのに十分な時間がなかったため、など様々な事情が想定される。にもかかわらず、従来は所定動作が行われなかった場合にはこれらの事情を考慮した対応が取られていなかったため、その後も同様の処理が実行されてしまい、遊技者が機嫌を損ね、遊技を止めてしまうことにもつながっていたと考えられる。本特徴では、このような事情に鑑み、所定動作が行われなかった場合にも遊技者に応じた処理が実行されるようにしている。例えば、所定動作を行うように促されて行うのを好まない遊技者を想定した場合には、その後実行される誘導表示の実行頻度が減少するように制御態様を設定することで、より遊技者に適した遊技環境が設定されるようになる。
特徴B2.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
前記第2処理手段は、前記所定の第2処理として、前記設定値を設定すること(MPU252におけるS1012の処理を実行する機能)を特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、誘導情報の提示に対して所定動作が行われなかった場合に、所定の処理の実行態様に影響を及ぼす設定値が設定されるようになっているため、その後の遊技において遊技者により適した態様で所定の処理が実行されるようになっている。
特徴B3.前記第2処理手段は、前記所定の第2処理として、前記誘導情報の提示が制限されるように前記設定値を設定するもの(MPU252におけるS1012の処理を実行する機能)であることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
誘導情報の提示に対して所定動作が行われない場合には、その理由として、遊技者が誘導情報の提示を好まないことが考えられる。この場合には、その後も誘導情報を繰り返し提示することで遊技者の機嫌を損ねるおそれがある。特徴B3では、所定動作が行われなかった場合に遊技者が誘導情報の提示を好まない遊技者であると判定して誘導情報の提示を制限するようにしたので、誘導情報の提示を好まない遊技者により適した遊技環境が提供されるようになっている。
特徴B4.前記第1処理手段は、前記所定の第1処理として遊技者に所定の情報を提示するものであり、
前記誘導情報の提示が制限された場合には、前記誘導情報を提示することなく前記所定の情報を提示する頻度を増加させるものであることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
誘導情報の提示を制限した場合、その誘導情報の提示に対して所定動作が行われることにより提示される所定の情報の提示頻度が低下してしまう。そこで、特徴B4では、誘導情報の提示が制限された場合には、その分誘導情報が提示されなくとも所定の情報を提示する頻度を増加させるようにしたので、誘導情報の提示を制限することによって生じる不公平さが緩和される。
特徴B5.前記誘導情報には、複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を促す選択誘導情報が複数種類含まれており、
複数種類の前記選択誘導情報からなる選択誘導情報群(例えば、第1観点に対応する質問11,質問12,質問13)のうちいずれかの選択誘導情報(例えば、質問11)が提示され、その選択誘導情報の提示に対して所定動作としての前記選択操作が行われた場合には、当該選択誘導情報が前記選択誘導情報群のうちいずれの選択誘導情報であるかに関わらず、当該選択誘導情報群に対応して設けられた複数の区分(流行好きであるか否か)のうちいずれかの区分に分類する分類手段(MPU252)を有しており、
前記第2処理手段は、前記選択誘導情報群のうちいずれかの選択誘導情報が提示されてから前記所定動作が行われることなく所定期間が経過した場合に、前記所定の第2処理として、当該選択誘導情報群のうち別の選択誘導情報(例えば質問12)を提示させるものであり(MPU252におけるS1304、S1305の処理を実行する機能)、
前記設定値設定手段は、前記分類手段による分類結果に基づいて前記設定値を設定するもの(MPU252におけるS1012の処理を実行する機能)であることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれかに記載の遊技機。
選択誘導情報の提示に対して選択操作が行われなかった場合、その理由として、その選択誘導情報による促し方が遊技者に受け入れられなかったということが想定される。この場合には、促し方を変えることで選択操作が行われるようになる可能性がある。例えば、遊技者の嗜好や性格を判定するためにある質問を投げかけたにも関わらずその質問に対する回答をするための選択操作が行われなかった場合には、同じ目的で質問の中身を変えることにより遊技者が回答しやすくなり、回答が得られることが期待できる。特徴B5によれば、選択誘導情報の提示に対して選択操作が行われなかった場合においても、同じ選択誘導情報群に含まれる別の選択誘導情報が提示されるようになっており、当該選択誘導情報群に含まれるいずれかの選択誘導情報の提示に対して選択操作が行われることで分類がされ、その分類結果に基づいて設定値が設定されるようになっているため、ある目的に沿った回答をより確実に得ることが可能となる。
特徴B6.前記所定の第2処理として同一の選択誘導情報群に含まれる選択誘導情報が所定回数実行されたにも関わらず前記選択操作が行われない場合には、前記所定の第2処理としての当該選択誘導情報群に含まれる選択誘導情報の実行を制限するものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
選択誘導情報を変えても選択操作が行われない場合には、その後選択誘導情報を変え続けても選択操作が得られる可能性が低いだけでなく、遊技者に不快感を与えるおそれがある。そこで、特徴B4では、選択誘導情報が内容を変えて所定回数実行されてもなお選択操作が行われない場合にはそれ以上選択誘導情報を提示することを制限するようにしたので、遊技者からの回答率を上げることと、遊技者の機嫌を損ねないようにすることとのバランスが調整できるようになっている。
<特徴C群>
特徴C1.複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
複数の選択肢を複数回提示する選択肢提示手段(第1〜第3の実施形態では、MPU252における選択誘導表示を実行させる機能、第4の実施形態では、簡易カスタマイズにおいて設定画面を表示させる機能)と、
遊技者により前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作が行われた場合に、当該選択操作の結果に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段(第1〜第3の実施形態では、選択誘導表示に対する操作に応じて設定値を設定する機能、第4の実施形態では、簡易カスタマイズにより設定値を設定する機能)と、を有し、
前記設定値設定手段は、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の前記設定値を設定することを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、遊技者は選択操作の回数よりも多い数の設定値を設定することができるため、設定値の設定に要する負担が軽減され、ひいてはカスタマイズ機能の利用が促進されることが期待できる。
特徴C2.演出を実行する複数種類の演出実行装置(図柄表示装置95、環状電飾部26、盤面電飾部98、スピーカ部29)を有し、
前記制御手段は、前記設定値に基づく態様で前記演出実行装置に所定の演出(予告表示、誘導表示、昇格演出など)を実行させるものであり、
前記設定値設定手段は、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の演出実行装置に対応する設定値を設定するものであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
近年の遊技機では、演出を実行する演出実行装置が複数種類設けられることが一般的となっているが、このような遊技機において複数種類の演出実行装置によって行われる処理について態様を変更可能とした場合、これら複数種類の演出実行装置に対して設定値を個別に設定することは非常に面倒である。本特徴C2では、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の演出実行装置に対応する設定値を設定することができるので、各演出実行装置にて行われる演出態様を遊技者に応じた演出態様とするために要する負担が軽減され、ひいてはカスタマイズ機能の利用が促進されることが期待できる。
特徴C3.前記複数種類の演出実行装置には、所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行装置(図柄表示装置95)と、発光することにより視覚的な演出を実行する発光演出実行装置(環状電飾部26、盤面電飾部98)と、音を出力することにより聴覚的な演出を実行する音演出実行装置(スピーカ部29)と、が含まれており、
前記視覚的な演出及び前記聴覚的な演出は前記遊技回用の演出の実行中に実行されるようになっており、
前記複数種類の可変の設定値には、前記発光演出実行手段による発光の光量(光度)を設定するための光量設定値(光度設定値)と、前記音演出実行手段による出力音の音量を設定するための音量設定値と、が含まれており、
前記選択操作の結果に応じて前記光量設定値と音量設定値とに同じ値を設定することを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3では、遊技回用の演出の実行中に視覚的な演出と聴覚的な演出とが実行されることで遊技回用の演出がより派手に演出されるようになっている。その際、光量や音量の加減により派手さが変化する。視覚的な演出と聴覚的な演出とは遊技回用の演出を派手にするという同じ目的で実行される演出であるため、遊技者が派手な演出を好むかを選択操作の結果に基づいて判定することにより、判定結果に応じた派手さとなるように光量設定値と音量設定値との2種類の設定値を設定することが可能となっている。
特徴C4.前記複数種類の演出実行装置には、抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する第1演出実行装置(図柄表示装置95)と、 前記遊技回用の演出の実行中において、前記抽選の結果に応じて聴覚的な演出又は触覚的な演出を実行する第2演出実行装置(スピーカ部29、送風装置、振動装置、遊技球発射ハンドル41)と、が含まれており、
前記第1演出実行装置及び前記第2演出実行装置は、それぞれ前記抽選の結果を示唆する示唆手段を有しており、
前記複数種類の可変の設定値には、前記各示唆手段に対応する設定値が設けられており、
前記選択操作の結果に応じて前記各示唆手段に対応する設定値に同じ値を設定することを特徴とする特徴C2又はC3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、視覚を刺激することにより抽選の結果を示唆するほか、視覚とは異なる感覚を刺激することでも抽選の結果を示唆する演出(期待演出)が実行可能とされている。いずれも抽選の結果を示唆する演出であることから、選択操作の結果に基づいて抽選の結果を示唆する演出を好むかを判定することにより、判定結果に応じた示唆態様となるように各示唆手段に対応する設定値を設定することが可能となっている。
特徴C5.遊技者の顔の位置を特定する位置特定手段を有し、
前記複数種類の演出実行装置には、上下方向に離間して設けられた複数の音出力装置が含まれており、
前記制御手段は、前記可変の設定値に基づく音量で前記複数の音出力装置から音を出力させるものであり、
前記位置特定手段による特定結果に基づいて、各音出力装置の出力配分を決定する出力配分決定手段を有することを特徴とする特徴C2乃至C4のいずれかに記載の遊技機。
特徴C5によれば、遊技者に応じて音量を設定可能とするだけでなく、遊技者に対して効率的に音を聴かせることができる。
特徴C6.遊技の開始を判定する開始判定手段と、
遊技の開始が判定された後であって、且つ前記設定値設定手段が設定値を設定した後において、遊技者の動作状況に応じて設定済みの設定値を再度設定する再設定手段(第2誘導表示に対する操作に応じて設定値を設定する機能)と、を有することを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれかに記載の遊技機。
特徴C6によれば、遊技の開始後においても設定済みの設定値を再度設定することができる。このため、遊技の開始前又は遊技の序盤では大まかに設定値を設定し、その後遊技中に設定値をより精度の高いものに調整することが可能となっている。例えば、所定の操作手段に対する操作を促す演出を実行した場合に所定の操作手段に対する操作が行われた場合には、その遊技者がその演出を好む可能性が高いため、その演出の発生頻度を高めることでより遊技者に適した設定状況に調整することができる。なお、遊技の開始を判定する方法としては、例えば、特徴A18における開始判定手段と同様の構成をとることができる。
特徴C7.所定の終了条件が成立した場合に遊技の終了を判定する終了判定手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれかに記載の遊技機。
遊技者が入れ替わった場合には、前の遊技者に対して設定された設定値が後の遊技者の遊技に引き継がれないようにすることが好ましい。本特徴によれば、遊技の終了が判定されるため、その判定がされた場合に設定値が引き継がれないようにするための処理を実行することでこのような事態の発生を抑制することが可能となる。なお、遊技の終了を判定する方法としては、特徴A21における終了判定手段と同様の構成をとることができる。
特徴C8.前記複数の選択肢の各選択肢に対応した数値情報(演算値)を記憶する数値情報記憶手段(ROM253)と、
遊技者が前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作を行った場合に、当該選択操作によって選択された選択肢に対応する数値情報を用いて前記設定値又は前記設定値を定める指標を特定する演算処理(MPU252におけるS1005の処理)を実行する演算手段と、を有することを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれかに記載の遊技機。
特徴C8によれば、設定値又は設定値を定める指標が遊技者情報に対応する数値情報を用いた演算処理によって特定されるため、選択肢の組み合わせが複数種類存在する場合であっても、全ての組み合わせに対応する設定値を記憶する必要がなく、データ量の増加を抑制することができる。
特徴C9.選択肢の組み合わせに対応した設定値を記憶する設定値情報記憶手段(ROM253)を有し、
前記設定値設定手段は、所定数の設定値を設定する際に、当該所定数よりも少ない数の選択操作によって選択された選択肢の組み合わせに応じて当該所定数の設定値を設定可能とするものであることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれかに記載の遊技機。
特徴C9によれば、遊技者が各提示に対して選択した選択肢の組み合わせに対応する設定値が設定されるため、各選択肢に対応する数値情報を用いて演算する場合と比較して、より適当な設定値を定めることが可能となる。
特徴C10.複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技者に対して複数の選択肢を提示する選択肢提示手段(第1実施形態では、MPU252における誘導表示を実行させる機能、第4の実施形態では、簡易カスタマイズにおいて設定画面を表示させる機能)と、
遊技者により前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作が行われた場合に、当該選択操作の結果に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段(第1の実施形態では、MPU252におけるS1005の処理を実行する機能、第2の実施形態では、簡易カスタマイズにより設定値を設定する機能)と、を有し、
前記設定値設定手段は、一の選択操作の結果に応じて複数種類の設定値を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機。
特徴C10によれば、遊技者は一の選択操作によって複数種類の設定値を設定させることが可能となるため、設定値の設定に要する負担が軽減され、ひいてはカスタマイズ機能の利用が促進される。
特徴C11.演出を実行する複数種類の演出実行装置と、
前記複数種類の演出実行装置のうち全部又は一部である複数の演出実行装置(図柄表示装置95、環状電飾部26、スピーカ部29)の各演出実行装置に対応させて可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値に対応する演出実行装置を制御する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技者に対して複数の選択肢を複数回提示する選択肢提示手段(第1実施形態では、MPU252における誘導表示を実行させる機能、第4の実施形態では、簡易カスタマイズにおいて設定画面を表示させる機能)と、
遊技者により前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作が行われた場合に、当該選択操作の結果に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段(第1の実施形態では、MPU252におけるS1005の処理を実行する機能、第4の実施形態では、簡易カスタマイズにより設定値を設定する機能、設定値設定テーブルを用いて設定値を設定する機能)と、を有し、
前記設定値設定手段は、所定数の演出実行装置に対応する当該所定数の設定値を設定する際に、当該所定数よりも少ない数の選択操作の結果に応じて当該所定数の設定値を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機。
特徴C11によれば、遊技者は設定値を設定する対象の演出実行装置の数よりも少ない数の選択操作によってこれらの演出実行装置に対応する設定値を設定することが可能となるため、設定値の設定に要する負担が軽減され、ひいてはカスタマイズ機能の利用が促進される。
<特徴D群>
特徴D1.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
前記設定値を設定する第1設定値設定手段(MPU252におけるS1005、1008、S1012の処理を実行する機能)と、
前記第1設定値設定手段が設定した設定値を特定可能な設定情報、及び当該遊技機の機種を特定可能な機種情報を遊技機外部に出力する出力手段と、
前記設定情報及び前記機種情報を遊技機外部から入力する入力手段と、
前記入力手段が入力した情報に基づいて、当該情報が同一の機種に対応する情報であるか否かを判定する第1判定手段(MPU252におけるS1202の処理を実行する機能)と、
前記第1判定手段により当該情報が同一の機種に対応する情報であると判定された場合に、当該情報に含まれる前記設定情報に基づいて設定値を設定する第2設定値設定手段(MPU252におけるS1203の処理を実行する機能)と、
前記第1判定手段により当該情報が同一の機種に対応する情報でないと判定された場合に、当該情報が所定の対応機種に対応する情報であるか否かを判定する第2判定手段(MPU252におけるS1204の処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段により当該情報が所定の対応機種であると判定された場合に、当該情報に含まれる前記設定情報に基づいて前記設定値を設定する第3設定値設定手段(MPU252におけるS1206、S1208、S1210の処理を実行する機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
可変の設定値を設定することで制御態様が変更される遊技機では、遊技者に適した遊技環境となるように設定値を設定することでより遊技者に適した遊技環境を提供することが可能となる。しかしながら、遊技を開始する毎にこのための作業を行うのは面倒である。そこで、設定値を特定可能な設定情報を遊技機外部に出力し、次回遊技を行う際にこの設定情報を入力することで、その設定値を引継可能とすることが考えられる。ところが、1つの機種のみでしか遊技を行わない遊技者は極めて稀で、多くの遊技者は複数種類の機種で遊技を行うことが一般的であるから、単に同一機種間でのみ引継可能とするだけでは十分に利便性を図ることができないと思われる。特徴D1では、同一機種間だけでなく、所定の対応機種間の移動も可能としているため、より利便性が向上し、カスタマイズ機能の利用の促進が期待できる。
特徴D2.前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
前記第3設定値設定手段は、前記設定情報に基づいて同一の機能に対応する設定値については同一の値を設定するものであり、
前記設定情報により特定される設定値の中に同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値が存在する場合に、当該設定値に所定の初期値を設定するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
別の機種に設定値を引き継がせる場合、引継先の機種において設定可能な機能であるが、移動元の機種では設定不可能な機能であるために、設定情報に中に対応する設定値の情報がないときの対応が問題となる。特徴D2では、同一の機能に対応する設定値についてはそのままの値を引き継ぐ一方、他の機能に対応する設定値については初期値を設定するようにした。これにより、対応しない機能が存在する機種へ移動する場合においても、可能な範囲で設定値が引き継がれるようになっている。
特徴D3.前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
前記第3設定値設定手段は、前記設定情報に基づいて同一の機能に対応する設定値については同一の値を設定するものであり、
前記設定情報により特定される設定値の中に同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値が存在する場合に、遊技者に対して当該設定値に対応する複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択させるように促す設定誘導手段を有し、
遊技者が選択した選択肢に対応する値を前記同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値に設定するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
別の機種に設定値を引き継がせる場合、引継先の機種において設定可能な機能であるが、移動元の機種では設定不可能な機能であるために、設定情報に中に対応する設定値の情報がないときの対応が問題となる。特徴D3では、同一の機能に対応する設定値についてはそのままの値を引き継ぐ一方、他の機能に対応する設定値については遊技者が選択した選択肢に対応する値を設定するようにした。これにより、別の機種へ移動する場合においても、遊技者は対応しない機能についてのみ設定値を設定するだけで、遊技環境を設定することが可能となる。
特徴D4.前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
前記第3設定値設定手段は、前記設定情報に基づいて同一の機能に対応する設定値については同一の値を設定するものであり、
前記設定情報により特定される設定値の中に同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値が存在する場合に、当該設定値の値として当該設定値に対応して予め定められた別の設定値の値を設定するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
別の機種に設定値を引き継がせる場合、引継先の機種において設定可能な機能であるが、移動元の機種では設定不可能な機能であるために、設定情報に中に対応する設定値の情報がないときの対応が問題となる。特徴D4では、同一の機能に対応する設定値についてはそのままの値を引き継ぐ一方、他の機能に対応する設定値については当該設定値に対応して予め定められた別の設定値の値を設定するようにした。同様の効果を発揮する機能や、相乗効果を発揮する機能については、遊技者の嗜好に同様の傾向が見られると考えられるため、これらの機能については設定値に同じ値を設定するようにすることで、自動的に遊技者の嗜好に適した遊技環境が設定されやすいようになっている。
特徴D5.遊技者の動作に基づく情報である動作情報を取得する動作情報取得手段(MPU252における第2操作装置52から演出操作信号を受信する機能)を有し、
前記第1設定値設定手段は、前記動作情報に基づいて設定値を設定するものであり、
前記出力手段は、前記動作情報に基づく情報を遊技機外部に出力するものであり、
前記入力手段は、前記動作情報に基づく情報を遊技機外部から入力するものであり、
前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
前記第3設定値設定手段は、前記設定情報に基づいて同一の機能に対応する設定値については同一の値を設定するものであり、
前記設定情報により特定される設定値の中に同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値が存在する場合に、当該設定値を前記入力手段が入力した前記動作情報に基づく情報に基づいて設定するものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
別の機種に設定値を引き継がせる場合、引継先の機種において設定可能な機能であるが、移動元の機種では設定不可能な機能であるために、設定情報に中に対応する設定値の情報がないときの対応が問題となる。特徴D5では、同一の機能に対応する設定値についてはそのままの値を引き継ぐ一方、他の機能に対応する設定値については動作情報に基づいて設定するようにした。例えば、動作情報に基づいて遊技者の嗜好や性格を判定することで、その嗜好や性格に適する遊技環境となるように設定値を設定する場合、別の機種へ移動した際においてもその動作情報を利用して遊技者に応じた設定値を設定することが可能となる。
特徴D6.前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
前記第3設定値設定手段は、前記設定情報に基づいて同一の機能に対応する設定値については同一の値を設定するものであり、
前記設定情報により特定される設定値の中に同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値が存在する場合に、当該設定値に所定の初期値を設定する第1の設定機能、遊技者に対して当該設定値に対応する複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択させるように促し、遊技者が選択した選択肢に対応する値を前記同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値に設定する第2の設定機能、当該設定値の値として当該設定値に対応して予め定められた別の設定値の値を設定する第3の設定機能、の3種類の設定機能のうち少なくとも2種類の設定機能を搭載し、搭載された設定機能のうち遊技者に選択された設定機能により前記同一の機能に対応する設定値が含まれない設定値を設定する(MPU252におけるS1208の処理を実行する機能)ものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
別の機種に設定値を引き継がせる場合、引継先の機種において設定可能な機能であるが、移動元の機種では設定不可能な機能であるために、設定情報に中に対応する設定値の情報がないときの対応が問題となる。特徴D6では、同一の機能に対応する設定値についてはそのままの値を引き継ぐ一方、他の機能に対応する設定値については複数種類の設定方法のうち遊技者が選択した設定方法により設定するようにした。これにより、対応しない設定値についても、遊技者は自身の好みに合った方法で設定値を設定することができるので、別の機種への移動する場合においても、簡単に自身に適した遊技環境を設定することが可能となる。
特徴D7.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
前記可変の設定値は制御態様が変更可能な機能に対応して設けられており、
遊技者の動作に基づく情報である動作情報を取得する動作情報取得手段(MPU252における第2操作装置52から演出操作信号を受信する機能)と、
前記動作情報取得手段が取得した動作情報に基づいて前記設定値を設定する設定値設定手段(MPU252におけるS1005の処理を実行する機能)と、
前記動作情報に基づく情報を遊技機外部に出力する出力手段と、
前記動作情報に基づく情報を遊技機外部から入力する入力手段と、
前記入力手段が入力した前記動作情報に基づく情報に基づいて前記設定値を設定するものであることを特徴とする遊技機。
可変の設定値を設定することで制御態様が変更される遊技機では、遊技者に適した遊技環境となるように設定値を設定することでより遊技者に適した遊技環境を提供することが可能となる。しかしながら、遊技を開始する毎にこのための作業を行うのは面倒である。そこで、設定値を特定可能な設定情報を遊技機外部に出力し、次回遊技を行う際にこの設定情報を入力することで、その設定値を引継可能とすることが考えられる。ところが、1つの機種のみでしか遊技を行わない遊技者は極めて稀で、多くの遊技者は複数種類の機種で遊技を行うことが一般的であるから、単に同一機種間でのみ引継可能とするだけでは十分に利便性を図ることができないと思われる。また、別の機種へ移動する際、移動先の機種では制御態様を変更可能であるが移動元の機種では変更不可能な機能が存在する場合には、移動先の機種にてどのような設定値を設定するのかが問題となる。特徴D7では、動作情報に基づいて設定値が設定されるようになっており、さらに、遊技機外部から入力した動作情報に基づいて設定値を設定することも可能となっているため、別の機種からの移動する際も遊技者は動作情報に基づく情報を入力させるだけで自身に応じた遊技環境をスムーズに設定することが可能となる。ゆえに、カスタマイズ機能の利用促進が期待できる。
特徴D8.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技者の動作に基づく情報である動作情報を取得する動作情報取得手段(MPU252における第2操作装置52から演出操作信号を受信する機能)と、
前記動作情報の取得状況に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段(MPU252におけるS1005の処理を実行する機能)と、
前記設定値設定手段が設定した設定値を特定可能な設定情報を遊技機外部に出力する出力手段と、
前記設定情報を遊技機外部から入力する入力手段と、を有し、
前記入力手段が入力した前記設定情報に基づいて前記設定値を設定する遊技機と、
前記出力手段が出力した前記設定情報を装置外部から入力する装置側入力手段と、
遊技者が機種を指定する操作を受け付ける受付手段と、
前記装置側入力手段が入力した前記設定情報に基づいて、指定された機種に対応する前記設定情報を装置外部に出力する出力手段と、を有する装置と、を備えたものであることを特徴とする遊技用システム。
可変の設定値を設定することで制御態様が変更される遊技機では、遊技者に適した遊技環境となるように設定値を設定することでより遊技者に適した遊技環境を提供することが可能となる。しかしながら、遊技を開始する毎にこのための作業を行うのは面倒である。そこで、設定値を特定可能な設定情報を遊技機外部に出力し、次回遊技を行う際にこの設定情報を入力することで、その設定値を引継可能とすることが考えられる。ところが、1つの機種のみでしか遊技を行わない遊技者は極めて稀で、多くの遊技者は複数種類の機種で遊技を行うことが一般的であるから、単に同一機種間でのみ引継可能とするだけでは十分に利便性を図ることができないと思われる。さらに、複数の機種間で移動を可能とするためには互換性を持たせる等の対策が必要となるが、互換性を持たせる場合には、そのための構成を各遊技機に組み込む必要が有り、その分容量が増大化してしまう。特徴D8によれば、いずれかの遊技機で発行された設定情報に基づいて、遊技者が指定する機種に対応した設定情報に変換可能とされているので、各遊技機に互換性を持たせることなく設定値の引継が可能とされている。よって、カスタマイズ機能の利便性が高まり、当該機能の利用促進につながることが期待できる。
特徴D9.可変の設定値(予告表示設定値、誘導表示設定値、昇格演出設定値、音量設定値、光度設定値)に基づく態様で所定の処理を実行する複数の機種からなる複数の遊技機と、
遊技者の動作に基づく情報である動作情報を取得する動作情報取得手段(MPU252における第2操作装置52から演出操作信号を受信する機能)と、
遊技者が機種を指定する操作を受け付ける受付手段と、
前記動作情報取得手段が取得した前記動作情報に基づいて、遊技者が指定した機種に対応する所定の設定情報を出力する装置側出力手段と、を有する装置と、を備え、
前記遊技機は、前記所定の設定情報を入力する入力手段と、前記入力手段が入力した前記所定の設定情報に基づいて前記設定値を設定する設定値設定手段と、を有することを特徴とする遊技用システム。
可変の設定値を設定することで制御態様が変更される遊技機では、遊技者に適した遊技環境となるように設定値を設定することでより遊技者に適した遊技環境を提供することが可能となる。しかしながら、遊技を開始する毎にこのための作業を行うのは面倒である。そこで、設定値を特定可能な設定情報を遊技機外部に出力し、次回遊技を行う際にこの設定情報を入力することで、その設定値を引継可能とすることが考えられる。ところが、1つの機種のみでしか遊技を行わない遊技者は極めて稀で、多くの遊技者は複数種類の機種で遊技を行うことが一般的であるから、単に同一機種間でのみ引継可能とするだけでは十分に利便性を図ることができないと思われる。さらに、複数の機種間で移動を可能とするためには互換性を持たせる等の対策が必要となるが、互換性を持たせる場合には、そのための構成を各遊技機に組み込む必要が有り、その分容量が増大化してしまう。特徴D9によれば、遊技機外部の装置において、各機種に対応した設定情報を発行可能としているため、各遊技機に互換性を持たせることなく設定値の引継が可能とされている。よって、カスタマイズ機能の利便性が高まり、当該機能の利用促進につながることが期待できる。
<特徴E群>
特徴E1.複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技の開始を判定する開始判定手段と、
遊技の開始が判定される前に、前記複数種類の設定値のうちいずれかの設定値について当該設定値の値を選択する第1選択操作を受け付ける第1選択操作受付手段(第1操作装置51)と、
前記第1選択操作を受け付けた場合に、当該第1選択操作によって選択された値を当該設定値の値として設定する第1設定値設定手段(第1設定機能)と、
遊技の開始が判定された後に、複数の選択肢を遊技者に提示する選択肢提示手段(誘導表示を実行する機能)と、
前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する第2選択操作を受け付ける第2選択操作受付手段(第2操作装置52)と、
前記第2選択操作を受け付けた場合に、一の第2選択操作の結果に応じて複数種類の設定値を設定可能とする第2設定値設定手段(第2設定機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技の開始前においては各設定値の値を詳細に設定することが可能となっており、遊技中においては一の選択操作によって複数種類の設定値を設定することが可能となっている。このため、各設定値の値を詳細に設定したい遊技者の要望に応えつつ、設定値の設定を遊技中に簡単に済ませたい遊技者の要望に応えることもできる。なお、遊技の開始を判定する方法としては、例えば、特徴A18における開始判定手段と同様の構成をとることができる。
特徴E2.遊技の開始が判定される前に前記第1設定値設定手段による設定値の設定がされた場合に、前記第2設定値設定手段による設定値の設定を制限又は禁止するものであることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
第1設定値設定手段により設定値が設定された場合には、全ての設定値について既に遊技者の好みの設定値となっている可能性がある。この場合には、第2設定値設定手段により設定値を設定する必要性が低いだけでなく、第2設定値設定手段により遊技者が任意に設定した設定値とは異なる設定値に変更されてしまうおそれがある。特徴E2では、第1設定値設定手段により設定値が設定された場合には、第2設定値設定手段による設定値の設定を制限又は禁止するため、より好適に設定値が設定されるようになっている。
特徴E3.遊技の開始が判定される前に前記第1設定値設定手段による設定値の設定がされた場合に、設定済みの設定値については前記第2設定値設定手段による設定を制限又は禁止するものであることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、特に設定済みの設定値について第2設定値設定手段よる設定が制限又は禁止されるため、より好適に設定値が設定されるようになっている。
特徴E4.遊技の開始が判定される前に前記第1設定値設定手段による設定値の設定がされた場合に、前記複数の選択肢の提示を制限又は禁止するものであることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれかに記載の遊技機。
第1設定値設定手段により設定値が設定された場合には、既に遊技者の好みの設定値となっている可能性がある。この場合には、第2設定値設定手段により設定値を設定する必要性が低いため、第2設定値設定手段により設定値を設定するために複数の選択肢を遊技者に提示する必要性も低い。そこで、特徴E4では、このように選択肢を提示する必要性が低い状況下では選択肢の提示を抑制又は禁止するようにしたので、より好適に選択肢の提示が行われるようになっている。
例えば、遊技が開始されてから早い段階で設定値を設定させるために遊技の開始後に多めに選択肢を提示させる初期設定用の処理(誘導表示強制設定処理)を行う遊技機であれば、初期設定用の処理における選択肢の提示を制限又は禁止するようにしても良い。また、設定値を設定させるためだけに選択肢を提示させる遊技機であれば、その選択肢の提示を制限又は禁止するようにしても良い。
第1設定値設定手段により全ての設定値が設定された場合に、前記複数の選択肢の提示を制限又は禁止するようにしても良い。第1設定値設定手段により全ての設定値が設定された場合には、第2設定値設定手段により設定値を設定する必要性は非常に低いため、この場合に選択肢の提示を抑制又は禁止することで、より好適に選択肢を提示することが可能となる。
特徴E5.遊技の開始が判定される前に前記第1設定値設定手段による設定値の設定がされた場合に、設定済み設定値の値を設定するための前記複数の選択肢の提示を制限又は禁止するものであることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれかに記載の遊技機。
第1設定値設定手段による設定値の設定がされた場合、設定済み設定値の値については第2設定値設定手段により設定する必要性が低いため、その設定済み設定値の値を設定するための複数の選択肢は提示する必要性が低い。特徴E5では、このように提示する必要性が低い選択肢について抑制又は禁止するようにしたので、より好適に選択肢の提示が行われるようになっている。
特徴E6.複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段(MPU252又はMPU262)と、
遊技の開始を判定する開始判定手段と、
遊技の開始が判定される前に、前記複数種類の設定値のうちいずれかの設定値について当該設定値の値を選択する第1選択操作を受け付ける第1選択操作受付手段(第1操作装置51)と、
前記第1選択操作を受け付けた場合に、第1選択操作によって選択された値を当該設定値の値として設定する第1設定値設定手段(第1設定機能)と、
遊技の開始が判定された後に、複数の選択肢を遊技者に提示する選択肢提示手段(誘導表示を実行する機能)と、
前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する第2選択操作を受け付ける第2選択操作受付手段(第2操作装置52)と、
前記第2選択操作を受け付けた場合に、所定数の第2選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の設定値を設定可能とする第2設定値設定手段(第2設定機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴E6によれば、遊技の開始前においては各設定値の値を詳細に設定することが可能となっており、遊技中においては設定する対象の設定値の数よりも少ない数の選択操作によって複数種類の設定値を設定することが可能となっている。このため、各設定値の値を詳細に設定したい遊技者の要望に応えつつ、設定値の設定を遊技中に簡単に済ませたい遊技者の要望に応えることもできる。
特徴E7.演出を実行する複数種類の演出実行装置と、
前記複数種類の演出実行装置のうち全部又は一部である複数の演出実行装置(図柄表示装置95、環状電飾部26、スピーカ部29)の各演出実行装置に対応させて可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
遊技の開始を判定する開始判定手段と、
遊技の開始が判定される前に、前記複数の演出実行装置のうちいずれかの演出実行装置に対応する設定値について当該設定値の値を選択する第1選択操作を受け付ける第1選択操作受付手段(第1操作装置51)と、
前記第1選択操作を受け付けた場合に、第1選択操作によって選択された値を当該設定値の値として設定する第1設定値設定手段(第1設定機能)と、
遊技の開始が判定された後に、複数の選択肢を遊技者に提示する選択肢提示手段(誘導表示を実行する機能)と、
前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する第2選択操作を受け付ける第2選択操作受付手段(第2操作装置52)と、
前記第2選択操作を受け付けた場合に、一の第2選択操作の結果に応じて複数の演出実行装置に対する複数の設定値を設定可能とする第2設定値設定手段(第2設定機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴E7によれば、遊技の開始前においては各演出実行装置に対応する設定値の値を詳細に設定することが可能となっており、遊技中においては一の第2選択操作によって複数の演出実行装置に対する複数の設定値を設定することが可能となっている。このため、各演出実行装置に対応する設定値の値を詳細に設定したい遊技者の要望に応えつつ、複数の演出実行装置に対する複数の設定値の設定を遊技中に簡単に済ませたい遊技者の要望に応えることもできる。
特徴E8.演出を実行する複数種類の演出実行装置と、
前記複数種類の演出実行装置のうち全部又は一部である複数の演出実行装置(図柄表示装置95、環状電飾部26、スピーカ部29)の各演出実行装置に対応させて可変の設定値を記憶する設定値記憶手段(ROM253)と、
遊技の開始を判定する開始判定手段と、
遊技の開始が判定される前に、前記複数の演出実行装置のうちいずれかの演出実行装置に対応する設定値について当該設定値の値を選択する第1選択操作を受け付ける第1選択操作受付手段(第1操作装置51)と、
前記第1選択操作を受け付けた場合に、第1選択操作によって選択された値を当該設定値の値として設定する第1設定値設定手段(第1設定機能)と、
遊技の開始が判定された後に、複数の選択肢を遊技者に提示する選択肢提示手段(誘導表示を実行する機能)と、
前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する第2選択操作を受け付ける第2選択操作受付手段(第2操作装置52)と、
前記第2選択操作を受け付けた場合に、前記複数の演出実行装置のうち所定数の演出実行装置に対する複数の設定値を設定する際に、当該所定数よりも少ない数の第2選択操作の結果に応じて所定数の演出実行装置に対応する設定値を設定可能とする第2設定値設定手段(第2設定機能)と、を有することを特徴とする遊技機。
特徴E8によれば、遊技の開始前においては各演出実行装置に対応する設定値の値を詳細に設定することが可能となっており、遊技中においては設定する対象の演出実行装置に対応する設定値の数よりも少ない数の選択操作によって複数の演出実行装置に対する複数の設定値を設定することが可能となっている。このため、各演出実行装置に対応する設定値の値を詳細に設定したい遊技者の要望に応えつつ、複数の演出実行装置に対する複数の設定値の設定を遊技中に簡単に済ませたい遊技者の要望に応えることもできる。
なお、遊技の開始を判定する方法としては、例えば、特徴A18における開始判定手段と同様の構成をとることができる。
なお、上記特徴A1〜A38のいずれか1の構成に対して、上記特徴B1〜B6、特徴C1〜C11、特徴D1〜D9、特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。上記特徴B1〜B6のいずれか1にて限定した構成に対して、上記特徴A1〜A38のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。上記特徴C1〜C11のいずれか1にて限定した構成に対して、上記特徴A1〜A38、特徴B1〜B6のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。上記特徴D1〜D9のいずれか1にて限定した構成に対して、上記特徴A1〜A38、特徴B1〜B6、特徴C1〜C11のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。上記特徴E1〜E8のいずれか1にて限定した構成に対して、上記特徴A1〜A38、特徴B1〜B6、特徴C1〜C11、特徴D1〜D9のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。これら場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
10 遊技機としてのパチンコ機
82 可変入賞装置
84 第1作動口
85 第2作動口
95 図柄表示装置
G 表示画面
162 主制御装置
172 MPU
163 音声発光制御装置
252 MPU
164 表示制御装置
262 MPU

Claims (5)

  1. 複数種類の可変の設定値を記憶する設定値記憶手段と、
    前記可変の設定値に基づく態様で当該設定値の種類に対応する処理を実行する制御手段と、
    複数の選択肢を複数回提示する選択肢提示手段と、
    遊技者により前記複数の選択肢のうちいずれかの選択肢を選択する選択操作が行われた場合に、当該選択操作の結果に応じて前記設定値を設定する設定値設定手段と、を有し、
    前記設定値設定手段は、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の前記設定値を設定することを特徴とする遊技機。
  2. 演出を実行する複数種類の演出実行装置を有し、
    前記制御手段は、前記設定値に基づく態様で前記演出実行装置に所定の演出を実行させるものであり、
    前記設定値設定手段は、所定数の選択操作の結果に応じて当該所定数よりも多い数の演出実行装置に対応する設定値を設定するものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記複数種類の演出実行装置には、所定の変動条件の成立に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する表示演出実行装置と、発光することにより視覚的な演出を実行する発光演出実行装置と、音を出力することにより聴覚的な演出を実行する音演出実行装置と、が含まれており、
    前記視覚的な演出及び前記聴覚的な演出は前記遊技回用の演出の実行中に実行されるようになっており、
    前記複数種類の可変の設定値には、前記発光演出実行手段による発光の光量を設定するための光量設定値と、前記音演出実行手段による出力音の音量を設定するための音量設定値と、が含まれており、
    前記選択操作の結果に応じて前記光量設定値と音量設定値とに同じ値を設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記複数種類の演出実行装置には、抽選の結果に応じて絵柄を変動表示させ、その後絵柄を停止表示させる遊技回用の演出を実行する第1演出実行装置と、 前記遊技回用の演出の実行中において、前記抽選の結果に応じて聴覚的な演出又は触覚的な演出を実行する第2演出実行装置と、が含まれており、
    前記第1演出実行装置及び前記第2演出実行装置は、それぞれ前記抽選の結果を示唆する示唆手段を有しており、
    前記複数種類の可変の設定値には、前記各示唆手段に対応する設定値が設けられており、
    前記選択操作の結果に応じて前記各示唆手段に対応する設定値に同じ値を設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
  5. 遊技者の顔の位置を特定する位置特定手段を有し、
    前記複数種類の演出実行装置には、上下方向に離間して設けられた複数の音出力装置が含まれており、
    前記制御手段は、前記可変の設定値に基づく音量で前記複数の音出力装置から音を出力させるものであり、
    前記位置特定手段による特定結果に基づいて、各音出力装置の出力配分を決定する出力配分決定手段を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の遊技機。

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