JP2016013031A - Rotary electric machine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、コイルが重巻の二層巻で巻装された固定子コイルを備える回転電機に関する。 The present invention relates to a rotating electric machine including a stator coil in which a coil is wound in a double-layered winding.
上記固定子コイルの一例として、非特許文献1に記載の三相電機子巻線が挙げられる。非特許文献1の第3・2図には、毎極毎相スロット数が3の三相電機子巻線の結線図が示されている。また、非特許文献1の第3・3図には、毎極毎相スロット数が2.5の三相電機子巻線の結線図が示されている。これらの三相電機子巻線は、コイルの巻数および巻ピッチが同一であり、コイルが重巻の二層巻で巻装されている。
An example of the stator coil is a three-phase armature winding described in
しかしながら、重巻の二層巻で巻装される固定子コイルは、コイルを同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成すると、固定子コイルを固定子に組み込む際に、スロットに挿通されるコイルサイドの組み込み順序を調整する必要があり、固定子コイルの組み込み作業が煩雑になる。 However, a stator coil wound with two layers of double winding is formed by one-way continuous winding in which the coil is continuously wound in the same direction, and is inserted into the slot when the stator coil is incorporated into the stator. It is necessary to adjust the order in which the coil side is assembled, and the work of assembling the stator coil becomes complicated.
そこで、例えば、固定子コイルを所定単位のコイルに分割して、分割された固定子コイルを固定子に組み込むことが考えられるが、組み込み後にコイル間を接続する結線作業が必要となる。このとき、分割された固定子コイルの巻始め部および巻終り部がスロット中央部付近に配されていると、バックヨーク部側のスペースやスロット開口部側のコイルエンド近傍のスペースなどを活用することが困難になる。その結果、コイルの引回しや結線作業のために余分なスペースを確保する必要があり、固定子コイルは、大型化する可能性がある。 Therefore, for example, it is conceivable to divide the stator coil into coils of a predetermined unit and incorporate the divided stator coil into the stator. However, a wiring work for connecting the coils after installation is necessary. At this time, if the winding start portion and winding end portion of the divided stator coil are arranged near the center portion of the slot, the space on the back yoke portion side, the space near the coil end on the slot opening portion side, etc. are utilized. It becomes difficult. As a result, it is necessary to secure an extra space for the coil routing and connection work, and the stator coil may be increased in size.
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、重巻の二層巻で巻装された固定子コイルの固定子への組み込みを容易にするとともに、固定子コイルを小型化可能な回転電機を提供することを課題とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and facilitates the incorporation of a stator coil wound with two-layer windings of a double winding into the stator, and the size of the stator coil is reduced. It is an object to provide a rotating electric machine that can be used.
請求項1に記載の回転電機は、(i)固定子鉄心に形成された複数のスロットに挿通される一対のコイルサイドと前記一対のコイルサイドと一体に形成され前記一対のコイルサイドの同一側端部をそれぞれ接続する一対のコイルエンドとを有しコイルの巻方向および巻ピッチが同一の複数の単位コイルが重巻の二層巻で巻装された固定子コイルを備える固定子と、前記固定子の内方または外方に設けられ前記固定子に対して移動可能に支持された少なくとも一対の可動子磁極を備える可動子と、を具備し、(ii)前記固定子コイルは、(a)一対のスロットに配された1つ若しくは直列接続された複数の前記単位コイルである単位コイル群によって、又は、前記可動子磁極の移動方向に隣接する複数の前記単位コイル群が単位コイル間接続部によって直列接続された隣接単位コイル群によって、前記一対の可動子磁極のうちのいずれか一方の前記可動子磁極に対向する極コイルが構成され、(b)前記可動子磁極の移動方向に隣接する2つの前記極コイルのうちの少なくとも一方の前記極コイルに前記隣接単位コイル群を含み、当該2つの前記極コイルが極コイル間接続部によって直列接続されて、前記一対の可動子磁極に対向する極対コイルが構成され、(c)1つの前記極対コイルによって、又は、直列接続および並列接続のうちの少なくとも一方により接続された複数の前記極対コイルによって、相コイルが構成されており、(iii)前記極コイルおよび前記極対コイルのうちの少なくとも前記極コイルは、前記コイルを同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成されており、(iv)前記単位コイル間接続部は、前記隣接単位コイル群を構成する前記単位コイルの前記コイルエンドに沿って配され、前記単位コイル間接続部の長さは、当該単位コイルの前記コイルエンドの長さと比べて長く設定されており、(v)前記相コイルの各前記極対コイルが前記スロットに装着されたときに、前記極コイル間接続部は、スロット開口部側またはスロット底部側の前記コイルエンド近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向に二層に配設されている。
The rotating electrical machine according to
請求項1に記載の回転電機によれば、極コイルおよび極対コイルのうちの少なくとも極コイルは、コイルを同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成されている。よって、請求項1に記載の回転電機は、固定子コイルの相コイル全体を一方向連続巻によって形成する場合と比べて、固定子コイルの固定子への組み込み作業を容易にすることができる。また、請求項1に記載の回転電機は、少なくとも単位コイル間の接合が不要となるので、作業工数を低減することができ、接合に要するコイル引回しが不要となり、固定子コイルの小型化を図ることができる。さらに、相コイルの各極対コイルがスロットに装着されたときに、極コイル間接続部は、スロット開口部側またはスロット底部側のコイルエンド近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向に二層に配設されている。よって、請求項1に記載の回転電機は、極コイル間接続部の引回しをコンパクトにすることができ、固定子コイルの小型化および低コスト化を図ることができる。
According to the rotating electrical machine of the first aspect, at least the pole coil of the pole coil and the pole pair coil is formed by one-way continuous winding that continuously winds the coil in the same direction. Therefore, the rotating electrical machine according to
請求項2に記載の回転電機は、請求項1に記載の回転電機において、前記相コイルの各前記極対コイルが前記スロットに装着されたときに前記極コイル間接続部同士が互いに交差しない複数の前記極対コイルであって前記可動子磁極の移動方向において1つ置きに選択される前記極対コイルを第一極対コイル群とし、前記第一極対コイル群以外の残りの前記極対コイルを第二極対コイル群とするとき、前記第一極対コイル群および前記第二極対コイル群のうちの一方が前記スロットに装着された後に、前記第一極対コイル群および前記第二極対コイル群のうちの他方が前記スロットに装着されており、前記二層の前記極コイル間接続部が形成されている。
The rotating electrical machine according to
請求項2に記載の回転電機によれば、極コイル間接続部同士が互いに交差しない第一極対コイル群毎に極対コイルがスロットに装着されており、極コイル間接続部同士が互いに交差しない第二極対コイル群毎に極対コイルがスロットに装着されている。よって、請求項2に記載の回転電機は、極コイル間接続部同士が互いに交差しないように複数の極対コイルを配設することが容易であり、二層の極コイル間接続部を容易に形成することができる。また、第一極対コイル群の複数の極対コイルを同時にスロットに装着し、第二極対コイル群の複数の極対コイルを同時にスロットに装着することができるので、請求項2に記載の回転電機は、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
According to the rotating electric machine according to
請求項3に記載の回転電機は、請求項1または2に記載の回転電機において、前記二層の前記極コイル間接続部の各層は、前記極コイルと接続される両端部近傍を除いて、前記可動子磁極の移動方向と平行に延在している。
The rotating electrical machine according to
請求項3に記載の回転電機によれば、極コイル間接続部の可動子磁極の移動方向の接続長を最短にすることができるので、請求項3に記載の回転電機は、極コイル間接続部の引回しを、さらにコンパクトにすることができる。また、二層の極コイル間接続部の各層は、極コイルと接続される両端部近傍を除いて、可動子磁極の移動方向と平行に延在しているので、請求項3に記載の回転電機は、極コイル間接続部の絶縁処理を容易に行うことができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
According to the rotating electrical machine according to
請求項4に記載の回転電機は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機において、(vi)前記可動子磁極の移動方向のうちの一の方向であって前記相コイルの相順に逆行する方向を第一方向とし、前記可動子磁極の移動方向のうちの他の方向であって前記相コイルの相順に順行する方向を第二方向とするとき、前記複数の単位コイルの各々は、前記第一方向側の前記コイルサイドが一のスロットのスロット開口部側に配され、前記第二方向側の前記コイルサイドが前記一のスロットから前記可動子磁極の移動方向に前記巻ピッチ分、離間した他のスロットのスロット底部側に配されるように、重巻の二層巻で巻装されており、(vii)前記極対コイルを構成する2つの前記極コイルのうちの一方であって前記第一方向側の前記極コイルを第一極コイルとし、前記極対コイルを構成する2つの前記極コイルのうちの他方であって前記第二方向側の前記極コイルを第二極コイルとするとき、前記極対コイルは、前記第一極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第一方向側の前記単位コイルの前記第二方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット底部側に配された前記コイルサイドから引出される第一コイル引出し部と、前記第二極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第一方向側の前記単位コイルの前記第二方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット底部側に配された前記コイルサイドから引出される第二コイル引出し部と、からなる一対のコイル引出し部を備え、前記一対のコイル引出し部を介して前記相コイルが構成されており、(viii)前記極コイル間接続部は、前記第一極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第二方向側の前記単位コイルの前記第一方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット開口部側に配された前記コイルサイドと、前記第二極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第二方向側の前記単位コイルの前記第一方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット開口部側に配された前記コイルサイドと、を接続する。
The rotating electrical machine according to
請求項4に記載の回転電機によれば、一対のコイル引出し部は、最もスロット底部側に配された所定のコイルサイドから引出されており、一対のコイル引出し部を介して相コイルが構成されている。よって、相コイルの配策は、バックヨーク部側のスペースを活用することができる。その結果、一対のコイル引出し部近傍のコイル引回しのためのスペースを低減することができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。また、一対のコイル引出し部は、最もスロット底部側に配された所定のコイルサイドから引出されているので、一対のコイル引出し部がスロット開口部側のコイルサイドから引出され、コイルエンドを跨いでバックヨーク部側へ引出される場合と比べて、コイル引出し部側の軸方向への固定子コイルの大型化を抑制することができる。 According to the rotating electrical machine of the fourth aspect, the pair of coil lead portions are drawn from the predetermined coil side arranged closest to the slot bottom, and the phase coil is configured through the pair of coil lead portions. ing. Therefore, the arrangement of the phase coils can utilize the space on the back yoke portion side. As a result, the space for coil routing in the vicinity of the pair of coil lead-out portions can be reduced, and work man-hours can be reduced and workability can be improved. Further, since the pair of coil lead portions are drawn from the predetermined coil side arranged closest to the slot bottom side, the pair of coil lead portions are drawn from the coil side on the slot opening side and straddle the coil end. Compared with the case where it is drawn out to the back yoke part side, it is possible to suppress an increase in the size of the stator coil in the axial direction on the coil lead part side.
さらに、請求項4に記載の回転電機によれば、極コイル間接続部は、最もスロット開口部側に配された所定のコイルサイド同士を接続する。よって、隣接する2つの極コイル間の配策は、スロット開口部側のコイルエンド近傍のスペースを活用することができる。その結果、極コイル間接続部近傍のコイル引回しのためのスペースを低減することができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。このように、請求項4に記載の回転電機によれば、一対のコイル引出し部および極コイル間接続部は、スロット深さ方向において分散して配されているので、作業スペースを確保し易く、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
Furthermore, according to the rotating electrical machine of the fourth aspect, the inter-pole coil connecting portion connects predetermined coil sides arranged closest to the slot opening. Therefore, the arrangement between two adjacent pole coils can utilize the space near the coil end on the slot opening side. As a result, it is possible to reduce a space for coil routing in the vicinity of the connection portion between the pole coils, thereby reducing work man-hours and improving workability. Thus, according to the rotating electric machine according to
請求項5に記載の回転電機は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転電機において、前記複数の単位コイルの各々は、前記コイルの巻進行方向視において、前記巻方向が時計回り方向または反時計回り方向である。
The rotating electrical machine according to
請求項5に記載の回転電機によれば、単位コイルの巻方向の選択(時計回り方向または反時計回り方向)により、スロット中央面や固定子と可動子との間の空隙面を境界面にして、鏡面対称関係にある固定子コイルを形成することができる。
According to the rotating electric machine according to
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は、各実施形態について、共通する箇所には共通の符号が付されており、第2実施形態以降は、重複する説明が省略されている。また、図面は、概念図であり、細部構造の寸法まで規定するものではない。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the drawings, common portions are denoted by common reference numerals for the respective embodiments, and redundant descriptions are omitted from the second embodiment. The drawings are conceptual diagrams and do not define the dimensions of the detailed structure.
<第1実施形態>
本実施形態の回転電機100は、複数の単位コイル1が重巻の二層巻で巻装された固定子コイル2を備える固定子3と、少なくとも一対の可動子磁極4を備える可動子5と、を具備している。本実施形態の回転電機100は、8極60スロットの回転電機であり、毎極毎相スロット数は2.5である。まず、回転電機100の概略構成について説明した後に、単位コイル1および固定子コイル2について詳細に説明する。
<First Embodiment>
A rotating
図1は、回転電機100を軸方向(矢印Z方向)に垂直な平面で切断した端面の一部を示す切断部端面図である。同図に示すように、固定子3は、固定子鉄心31を備えており、固定子鉄心31は、薄板状の電磁鋼板(例えば、ケイ素鋼板)が回転電機100の軸方向(矢印Z方向)に、複数枚積層されて形成されている。
FIG. 1 is a cut end view showing a part of an end face of the rotating
固定子鉄心31は、バックヨーク部311と、バックヨーク部311と一体に形成される複数の固定子磁極312と、を有している。バックヨーク部311は、固定子鉄心31の周方向(可動子磁極の移動方向(矢印X方向)と同じ方向)に延在しており、固定子磁極312は、バックヨーク部311から回転電機100の軸心方向に突出している。また、隣接する固定子磁極312,312の間には、スロット32が形成されており、スロット32は、後述する単位コイル1のコイルサイド11が挿通可能になっている。また、固定子磁極312の先端部313は、固定子鉄心31の周方向に幅広になっており、可動子5と対向している。
The
可動子5は、固定子3の内方(回転電機100の軸心側)に設けられており、固定子3に対して回転(「移動」に相当。以下同じ。)可能に支持されている。可動子5は、可動子鉄心51を備えており、可動子鉄心51は、薄板状の電磁鋼板(例えば、ケイ素鋼板)が回転電機100の軸方向(矢印Z方向)に、複数枚積層されており、円柱状に形成されている。
The
可動子5は、極性が相異なる少なくとも一対の可動子磁極4を備えている。具体的には、可動子鉄心51には、可動子鉄心51の周方向(可動子磁極の移動方向(矢印X方向)と同じ方向)に等間隔で複数の磁石収容部が設けられている。複数の磁石収容部には、所定磁極数分の複数(本実施形態では8極であり、8組)の永久磁石が埋設されており、永久磁石と固定子3に発生する回転磁界とによって、可動子磁極4が回転可能になっている。なお、本明細書では、必要に応じて、一方の極性(例えばN極)を有する可動子磁極4を可動子磁極41で示し、他方の極性(例えばS極)を有する可動子磁極4を可動子磁極42で示している。
The
固定子コイル2は、コイル10の巻方向および巻ピッチが同一の複数の単位コイル1を有している。コイル10は、導体表面がエナメルなどの絶縁層で被覆されている。コイル10の断面形状は、特に限定されるものではなく、任意の断面形状とすることができる。例えば、断面円形状の丸線、断面多角形状の角線などの種々の断面形状のコイルを用いることができる。また、複数のより細いコイル素線を組み合わせた並列細線を用いることもできる。並列細線を用いる場合、単線の場合と比べてコイル10に発生する渦電流損を低減させることができ、回転電機100の効率が向上する。また、コイル成形に要する力を低減することができるので、成形性が向上してコイル製作が容易になる。
The
図2は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの単位コイル1を模式的に示す模式図である。同図は、スロット深さ方向(矢印Y方向)のうち、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)からスロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの単位コイル1を示している。図2に示すように、単位コイル1は、一対のコイルサイド11,11と、一対のコイルエンド12,12と、を有している。一対のコイルサイド11,11は、固定子鉄心31に形成されたスロット32,32に挿通される。また、一対のコイルエンド12,12は、一対のコイルサイド11,11と一体に形成されており、一対のコイルサイド11,11の同一側端部をそれぞれ接続している。
FIG. 2 is a schematic diagram schematically showing one
コイル10の巻ピッチ(一対のコイルサイド11,11間のピッチ)は、毎極スロット数(本実施形態では7.5スロット)より短い巻ピッチ(7スロットピッチ)に設定されており、コイル10は、短節巻で巻装されている。なお、本明細書では、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)に配されるコイルサイド11を実線で示し、スロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11を破線で示している。一対のコイルエンド12,12についても同様であり、第2実施形態以降の実施形態においても同様である。
The winding pitch of the coil 10 (pitch between the pair of
本実施形態では、コイル10の巻方向および巻ピッチが同一の複数の単位コイル1によって、単位コイル群13、隣接単位コイル群14、極コイル21、極対コイル22および相コイル23が構成されている。図3は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。同図は、図2に示す単位コイル1を、軸方向(矢印Z方向)のうち、後述するコイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)から視た図であり、複数の単位コイル1が重巻の二層巻で巻装されて、複数の単位コイル1がスロット32に配設された状態を示している。
In the present embodiment, a
同図では、説明の便宜上、スロット32は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のスロット32と、スロット底部側(矢印Y2方向側)のスロット32とが区別されているが、実際は、スロット深さ方向(矢印Y方向)に隣接するスロット32,32は、図1に示すように、1つのスロット32として形成されている。また、図3に示す一対のコイルサイド11,11は、コイル10の巻方向で表されている。具体的には、紙面に垂直な方向であって、紙面奥側から紙面手前側に向かう方向を「丸印にドット」で表し、紙面に垂直な方向であって、紙面手前側から紙面奥側に向かう方向を「丸印にクロス」で表している。同図は、複数の単位コイル1において、巻方向が同一方向であることを示しており、コイル10の巻順に沿った巻方向を示すものではない。また、コイル10の巻始め(コイル10の一端)を巻始め部10sで示し、コイル10の巻終り(コイル10の他端)を巻終り部10eで示している。
In the figure, for convenience of explanation, the
本実施形態では、直列接続された複数の単位コイル1によって、単位コイル群13および隣接単位コイル群14が構成されている。単位コイル群13は、一対のスロット32,32に配された1つ若しくは直列接続された複数の単位コイル1をいう。本実施形態では、複数(例えば、5つ)の単位コイル1が直列接続されており、直列接続された複数(例えば、5つ)の単位コイル1によって、単位コイル群13が構成されている。複数(例えば、5つ)の単位コイル1は、当該一対のスロット32,32において、スロット深さ方向(矢印Y方向)に積み重なるように配設されている。なお、同図では、説明の便宜上、1本の細線(1つの単位コイル1のコイルエンド12)によって単位コイル群13が示されている。
In this embodiment, the
また、本実施形態では、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する複数の単位コイル群13,13が単位コイル間接続部211によって直列接続されて隣接単位コイル群14が構成されている。単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配されており、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。
In the present embodiment, a plurality of
図4は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。同図は、図3に示す1つの極対コイル22を、スロット深さ方向(矢印Y方向)のうち、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)からスロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に向かう方向から視た図であり、一対の可動子磁極4が併せて示されている。
FIG. 4 is a schematic diagram schematically showing one pole-
図4に示すように、隣接単位コイル群14によって極コイル21が構成されており、極コイル21は、一対の可動子磁極4のうちのいずれか一方の可動子磁極(可動子磁極41または可動子磁極42)に対向している。また、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する2つの極コイル21,21が直列接続されており、直列接続された当該2つの極コイル21,21によって、極対コイル22が構成されている。極対コイル22は、一対の可動子磁極4に対向している。
As shown in FIG. 4, a
本実施形態では、極対コイル22は、コイル10を同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成されている。同図では、コイル10の巻始め部10sから巻終り部10eまでのコイル10の巻順を数字*で示している。なお、極コイル21,21をそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成し、2つの極コイル21,21を直列接続することによって極対コイル22を形成することもできる。つまり、本実施形態では、極コイル21および極対コイル22のうちの少なくとも極コイル21が、一方向連続巻によって形成されていれば良い。
In this embodiment, the
ここで、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)のうちの一の方向であって、後述する相コイル23の相順に逆行する方向(電気角120°ピッチにおけるW相、V相、U相の順序と同じ方向)を第一方向(矢印X1方向)とする。図3および図4では、第一方向(矢印X1方向)は、コイル10の巻終り側の単位コイル1からコイル10の巻始め側の単位コイル1に向かう方向で示されている。また、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)のうちの他の方向であって、後述する相コイル23の相順に順行する方向(電気角120°ピッチにおけるU相、V相、W相の順序と同じ方向)を第二方向(矢印X2方向)とする。図3および図4では、第二方向(矢印X2方向)は、コイル10の巻始め側の単位コイル1からコイル10の巻終り側の単位コイル1に向かう方向で示されている。
Here, it is one of the moving directions (arrow X direction) of the mover magnetic pole, and the direction reverses the phase sequence of the
図3に示すように、複数の単位コイル1の各々は、第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11が一のスロット32のスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配され、第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11が他のスロット32のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるように、重巻の二層巻で巻装されている。ただし、他のスロット32は、一のスロット32から可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に、コイル10の巻ピッチ分(本実施形態では7スロットピッチ分)、離間している。このことは、図4の実線で示すコイルサイド11(スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルサイド11)および破線で示すコイルサイド11(スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルサイド11)の配置からも言える。
As shown in FIG. 3, in each of the plurality of unit coils 1, the
極対コイル22を構成する2つの極コイル21,21のうちの一方であって、第一方向(矢印X1方向)側の極コイル21を第一極コイル21fとする。また、極対コイル22を構成する2つの極コイル21,21のうちの他方であって、第二方向(矢印X2方向)側の極コイル21を第二極コイル21sとする。図3および図4に示すように、極対コイル22は、一対のコイル引出し部221を備えている。一対のコイル引出し部221は、第一コイル引出し部221fと第二コイル引出し部221sとからなる。
One of the two
第一コイル引出し部221fは、第一コイルサイド111から引出されている。第一コイルサイド111は、第一極コイル21fを構成する単位コイル1のうちの最も第一方向(矢印X1方向)側の単位コイル1の第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されたコイルサイド11をいう。また、第二コイル引出し部221sは、第二コイルサイド112から引出されている。第二コイルサイド112は、第二極コイル21sを構成する単位コイル1のうちの最も第一方向(矢印X1方向)側の単位コイル1の第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されたコイルサイド11をいう。
The first
さらに、極対コイル22は、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する2つの極コイル21,21を直列接続する極コイル間接続部222を備えている。極コイル間接続部222は、第三コイルサイド113と第四コイルサイド114とを接続する。第三コイルサイド113は、第一極コイル21fを構成する単位コイル1のうちの最も第二方向(矢印X2方向)側の単位コイル1の第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配されたコイルサイド11をいう。第四コイルサイド114は、第二極コイル21sを構成する単位コイル1のうちの最も第二方向(矢印X2方向)側の単位コイル1の第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配されたコイルサイド11をいう。
Further, the
図4に示すように、本実施形態では、単位コイル間接続部211の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、単位コイル1の巻ピッチ(7スロットピッチ)より1スロットピッチ分、長い8スロットピッチになっている。また、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、単位コイル1の巻ピッチ(7スロットピッチ)と同じ7スロットピッチになっている。
As shown in FIG. 4, in this embodiment, the connection length in the moving direction (arrow X direction) of the mover magnetic pole of the inter-unit
また、図3に示すように、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。具体的には、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。
Further, as shown in FIG. 3, in each of the plurality of unit coils 1, the winding direction is a counterclockwise direction when the winding direction of the coil 10 (arrow W <b> 1 direction or arrow W <b> 2 direction) is viewed. Specifically, in each of the unit coils 1 constituting the
以上のことは、図4に示すコイル10の巻順からも言える。つまり、図4は、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)からスロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に向かう方向から視た図であるので、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)は、図4の紙面に垂直な方向であって、紙面奥側から紙面手前側に向かう方向である。図4のコイル10の巻順から分かる単位コイル1の巻方向は、紙面奥側から紙面手前側に向かう方向から視て反時計回り方向であり、図3に示す巻方向と一致している。
The above can also be said from the winding order of the
第二極コイル21sについても同様であり、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W2方向)は、図4の紙面に垂直な方向であって、紙面手前側から紙面奥側に向かう方向である。図4のコイル10の巻順から分かる単位コイル1の巻方向は、紙面手前側から紙面奥側に向かう方向から視て反時計回り方向であり、図3に示す巻方向と一致している。
The same applies to the
なお、コイル10の巻始め部10sと巻終り部10eを入れ替えることもできる。この場合、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向(図3の巻進行方向(矢印W1方向)を反転した方向)である。よって、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。第二極コイル21sを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W2方向)は、スロット底部側(矢印Y2方向側)からスロット開口部側(矢印Y1方向側)に向かう方向(図3の巻進行方向(矢印W2方向)を反転した方向)である。よって、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。
Note that the winding
また、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sをそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成する場合は、第一コイルサイド111は、第一極コイル21fの巻始め部に直近のコイルサイド11であり、第三コイルサイド113は、第一極コイル21fの巻終り部に直近のコイルサイド11である。また、第二コイルサイド112は、第二極コイル21sの巻始め部に直近のコイルサイド11であり、第四コイルサイド114は、第二極コイル21sの巻終り部に直近のコイルサイド11である。
Further, when the
第一極コイル21fの巻始め部は、既述の巻始め部10sに相当し、第二極コイル21sの巻始め部は、既述の巻終り部10eに相当する。また、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sがそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成された後、第三コイルサイド113(第一極コイル21fの巻終り部)と第四コイルサイド114(第二極コイル21sの巻終り部)とが極コイル間接続部222によって接続される。
The winding start portion of the
この場合においても、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。ただし、この場合、巻進行方向(矢印W1方向)および巻進行方向(矢印W2方向)は、いずれもスロット底部側(矢印Y2方向側)からスロット開口部側(矢印Y1方向側)に向かう方向(図3の巻進行方向(矢印W2方向)のみを反転した方向)である。
Also in this case, each of the unit coils 1 constituting the
図5は、U相の相コイル23Uの接続状態を模式的に示す模式図である。同図は、三相の相コイル23のうちのU相の相コイル23Uの接続状態を示している。同図に示すように、2つの極コイル21(第一極コイル21f)および極コイル21(第二極コイル21s)が直列接続されて極対コイル22が形成されている。そして、4つの極対コイル22の第一コイル引出し部221f(コイル10の巻始め部10s)同士がそれぞれ接続され、U相端子2TUに接続されている。また、4つの極対コイル22の第二コイル引出し部221s(コイル10の巻終り部10e)同士がそれぞれ接続され、中性点2Nに接続されている。このように、本実施形態では、一対のコイル引出し部221を介して、複数(4つ)の極対コイル22が並列接続されており、並列接続された複数(4つ)の極対コイル22によって、U相の相コイル23Uが構成されている。このことは、V相およびW相についても同様である。
FIG. 5 is a schematic diagram schematically showing a connection state of the
図6は、回転電機100の相構成を模式的に示す模式図である。同図は、三相の相コイル23がY結線された状態を示しており、三相の相コイル23は、相順に、U相の相コイル23U、V相の相コイル23V、W相の相コイル23Wで表されている。V相の相コイル23VおよびW相の相コイル23Wは、図5に示すU相の相コイル23Uと同様の構成を有している。なお、図6では、V相の相端子は、V相端子2TVで示され、W相の相端子は、W相端子2TWで示されている。また、三相の相コイル23は、Δ結線で接続することもできる。
FIG. 6 is a schematic diagram schematically showing the phase configuration of the rotating
相コイル23は、直列接続された複数(4つ)の極対コイル22によって構成することもできる。この場合、一対のコイル引出し部221を介して、複数(4つ)の極対コイル22が直列接続される。また、相コイル23は、直列接続および並列接続された複数(4つ)の極対コイル22によって構成することもできる。
The
図7は、直列接続および並列接続された4つの極対コイル22によって構成されたU相の相コイル23Uの接続状態を模式的に示す模式図である。同図に示すように、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する2つの極対コイル22,22が直列接続され、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する残りの2つの極対コイル22,22が直列接続されている。そして、直列接続された極対コイル22,22が並列接続されて、U相の相コイル23Uが構成されている。
FIG. 7 is a schematic diagram schematically showing a connection state of a
このように、本実施形態では、相コイル23は、直列接続および並列接続のうちの少なくとも一方により接続された複数(4つ)の極対コイル22によって構成することができる。接続される極対コイル22の数は、回転電機100の極対数に対応している。例えば、本実施形態では、回転電機100は、8極であり、極対数は4である。そのため、相コイル23は、4つの極対コイル22によって構成される。なお、2極の回転電機の場合は、相コイル23は、1つの極対コイル22によって構成される。
Thus, in this embodiment, the
図8は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。同図は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視におけるスロット32の相配置を示しており、図3に示す各単位コイル1(コイルサイド11)の相配置を示している。同図では、相*で示すコイルサイド11は、相で示すコイルサイド11の通電方向に対して、コイルサイド11の通電方向が逆方向であることを示している。また、U相の同相のコイルサイド11が実線で囲まれており、図3および図4に示すU相の極対コイル22の接続状態が併せて図示されている。
FIG. 8 is a schematic diagram schematically showing the phase arrangement of the
図8に示すように、U1相の単位コイル1(コイルサイド11)、U2相の単位コイル1(コイルサイド11)およびU3相の単位コイル1(コイルサイド11)は、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に1スロットピッチずつ位相がずれており、同相(U相)ではあるが、正確には位相が異なる。このように、U1〜U3は、同相の電磁気的に位相の異なる単位コイル1(コイルサイド11)を示している。以上のことは、V相およびW相についても同様である。 As shown in FIG. 8, the U1-phase unit coil 1 (coil side 11), the U2-phase unit coil 1 (coil side 11), and the U3-phase unit coil 1 (coil side 11) are moved in the moving direction of the mover magnetic pole. The phase is shifted by one slot pitch (in the direction of arrow X) and is in phase (U phase), but the phase is exactly different. As described above, U1 to U3 indicate the unit coils 1 (coil sides 11) having the same phase and different electromagnetic phases. The same applies to the V phase and the W phase.
スロット32のスロット開口部側(矢印Y1方向側)において、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に、U相(通電方向関係:逆方向U1)、U相(通電方向関係:逆方向U2)、U相(通電方向関係:逆方向U3)、W相(通電方向関係:順方向W1)、W相(通電方向関係:順方向W2)、V相(通電方向関係:逆方向V1)、V相(通電方向関係:逆方向V2)、V相(通電方向関係:逆方向V3)の順に、相配置が為されている。
On the slot opening side (arrow Y1 direction side) of the
また、スロット32のスロット底部側(矢印Y2方向側)において、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に、U相(通電方向関係:逆方向U1)、U相(通電方向関係:逆方向U2)、W相(通電方向関係:順方向W1)、W相(通電方向関係:順方向W2)、W相(通電方向関係:順方向W3)、V相(通電方向関係:逆方向V1)、V相(通電方向関係:逆方向V2)の順に、相配置が為されている。本実施形態の回転電機100は、毎極毎相スロット数が2.5であるので、このように、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する同相のコイルサイド11の数は、2と3とが交互に繰り返されている。
Further, on the slot bottom side (arrow Y2 direction side) of the
図9は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た各相コイル23の結線を示す結線図である。同図は、スロット深さ方向(矢印Y方向)のうち、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)からスロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に向かう方向から視た4磁極分(2磁極対分)の極対コイル22,22を示しており、相コイル23の結線の一部が相毎に示されている。
FIG. 9 is a connection diagram showing the connection of each
図10は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た三相分の相コイル23の結線を示す結線図である。同図は、図9に示す各相コイル23をスロット深さ方向(矢印Y方向)に積み重ねたものであり、三相分の結線が示されている。図11は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視における三相分の相コイル23の結線を示す結線図である。同図は、図10に示す三相分の相コイル23を、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)から視た結線を示している。 FIG. 10 is a connection diagram showing the connection of the phase coils 23 for three phases as viewed from the direction from the slot opening side (arrow Y1 direction side) to the slot bottom side (arrow Y2 direction side). In FIG. 9, the phase coils 23 shown in FIG. 9 are stacked in the slot depth direction (arrow Y direction), and connections for three phases are shown. FIG. 11 is a connection diagram showing the connection of the phase coils 23 for three phases as viewed in the axial direction of the coil lead-out portion 221 (arrow Z1 direction). This figure shows the connection of the phase coils 23 for three phases shown in FIG. 10 as viewed from the axial direction of the coil lead-out portion 221 (arrow Z1 direction).
図9〜図11に示すように、例えば、U相の各極対コイル22の第一コイル引出し部221f(コイル10の巻始め部10s)は、U相端子2TUに接続され、U相の各極対コイル22の第二コイル引出し部221s(コイル10の巻終り部10e)は、中性点2Nに接続されている。これにより、U相の2つの極対コイル22は並列接続され、U相の相コイル23Uの一部が形成されている。なお、図9および図10において、U相の極コイル21は、<U1>〜<U4>で示されており、矢印および矢印近傍の数字は、各極対コイル22における単位コイル群13のつながり順を示している。以上のことは、残りのU相の2つの極対コイル22についても同様であり、V相およびW相についても同様である。
As shown in FIGS. 9 to 11, for example, the first coil lead-out
相端部接続における配策(極対コイル22間の接続、並びに、相端子(2TU,2TV,2TW)および中性点2Nの接続など)は、コイル引出し部221側の軸方向(矢印Z方向)において三層化することもでき、スロット深さ方向(矢印Y方向)において三層化することもできる。いずれの場合も、相端部接続における配策は、同心円環状であり、バックヨーク部311側のスペースを活用することができる。なお、一対のコイル引出し部221の配策は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、スロット底部側(矢印Y2方向側)からバックヨーク部311側に向かって放射状に延伸しており、他相のコイル引出し部221に対して交差や干渉が生じない。
Arrangements in the phase end connection (connection between the
また、相内接続のうち単位コイル間接続部211の配策は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配されており、単位コイル1のコイルエンド12や他の配策に対して交差や干渉が生じにくい。また、相内接続のうち極コイル間接続部222の配策は、同心円環状であり、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースを活用することができる。スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースとして、例えば、コイルエンド12の上部やコイルエンド12の内方側のスペースが挙げられる。
Moreover, the arrangement | positioning of the
次に、極対コイル22の形成方法について説明し、極対コイル22のスロット32への装着方法について説明する。図12は、巻枠2F1にコイル10が巻装された状態を模式的に示す模式図である。同図は、コイルエンド12側視における1つ分の極対コイル22の巻装状態を示している。巻枠2F1には、ピンや溝等が設けられており、ピンや溝をガイドにしてコイル10を巻装することができる。
Next, a method for forming the
巻枠2F1には、所定数(単位コイル群13を構成する単位コイル1の数に相当し、本実施形態では、5つ)分の単位コイル1毎に、仕切り部2F2が設けられている。コイル10は、仕切り部2F2によって複数(極対コイル22を構成する単位コイル群13の数に相当し、本実施形態では、5つ)の単位コイル群13に区分される。同図では、コイル10は、コイル10の巻始め部10s側から順に、単位コイル群131、132、133、135、134で示されている。単位コイル群131〜135は、極対コイル22がスロット32へ装着されたときの単位コイル群13の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)における並び順を示している。つまり、5つの単位コイル群131〜135は、単位コイル群131、132、133、134、135の順に、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に配設される。
In the reel 2F1, a partition portion 2F2 is provided for each
隣接する単位コイル群13,13間のずらし量は、単位コイル間接続部211によって隣接する単位コイル群13,13間を接続可能に設定されている。具体的には、当該ずらし量は、1スロットピッチと配策増加分α1とを加算した量に設定されている。図4に示すように、単位コイル間接続部211の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、8スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチ(7スロットピッチ)と比べて、1スロットピッチ分、長い。また、図3に示すように、単位コイル間接続部211は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルサイド11と、スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルサイド11とを接続するので、単位コイル間接続部211の実際の長さは、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の8スロットピッチよりも長くなければならない。同図では、この増加分を配策増加分α1で示している。
The shift amount between the adjacent
また、単位コイル群133,135間のずらし量は、極コイル間接続部222によって極コイル21,21を接続可能に設定されている。具体的には、当該ずらし量は、配策増加分α2に設定されている。図4に示すように、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、7スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチ(7スロットピッチ)と同じである。また、既述のとおり、極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースを活用して配策される。このため、極コイル間接続部222の実際の長さは、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の7スロットピッチよりも長くなければならない。同図では、この増加分を配策増加分α2で示している。
Further, the amount of shift between the
図13は、図12において、極対コイル22を構成する2つの極コイル21,21のうちの1つの極コイル21(第二極コイル21s)を180°回転させた状態を模式的に示す模式図である。同図は、図12に示す極対コイル22を2つの極コイル21,21に分離して、1つの極コイル21(例えば、第二極コイル21s)を180°回転させた状態を示している。
FIG. 13 is a schematic view schematically showing a state in which one pole coil 21 (
第一極コイル21fは、単位コイル群131の5つの単位コイル1のうち、コイル10の巻始め部10s側の単位コイル1から順にスロット32に挿入される。その結果、巻始め部10sに直近の単位コイル1のコイルサイド11(巻始め部側コイルサイド11a1)は、スロット32の底部に配される。巻始め部側コイルサイド11a1は、既述の第一コイルサイド111に相当する。単位コイル群131の5つの単位コイル1が順にスロット32に挿入され積み重なるので、最後にスロット32に挿入される単位コイル1のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11(巻終り部側コイルサイド11a2)は、スロット32の中央部付近に配される。単位コイル群132,133についても同様であり、同図では、スロット32の底部に配されるコイルサイド11は、巻始め部側コイルサイド11b1,11c1で示され、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11は、巻終り部側コイルサイド11b2,11c2で示されている。
Of the five
一方、第二極コイル21sは、単位コイル群134の5つの単位コイル1のうち、コイル10の巻終り部10e側の単位コイル1から順にスロット32に挿入される。その結果、巻終り部10eに直近の単位コイル1のコイルサイド11(巻終り部側コイルサイド11e2)は、スロット32の底部に配される。巻終り部側コイルサイド11e2は、既述の第二コイルサイド112に相当する。単位コイル群134の5つの単位コイル1が順にスロット32に挿入され積み重なるので、最後にスロット32に挿入される単位コイル1のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11(巻始め部側コイルサイド11e1)は、スロット32の中央部付近に配される。単位コイル群135についても同様であり、同図では、スロット32の底部に配されるコイルサイド11は、巻終り部側コイルサイド11d2で示され、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11は、巻始め部側コイルサイド11d1で示されている。
On the other hand, the
なお、極コイル間接続部222の両端部と接続されるコイルサイド11,11は、既述の第三コイルサイド113および第四コイルサイド114に相当する。また、図12および図13に示す単位コイル1の白色丸印は、単位コイル1の一対のコイルサイド11,11のうち、スロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11を示し、図12および図13に示す単位コイル1の黒色丸印は、単位コイル1の一対のコイルサイド11,11のうち、スロット開口部側(矢印Y1方向側)に配されるコイルサイド11を示している。単位コイル1の白色丸印および黒色丸印の表示方法は、以下、同様である。
The coil sides 11 and 11 connected to both ends of the interpolar
また、図12に示すように、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W方向)視において、巻方向が反時計回り方向であり、一方向連続巻の極対コイル22が形成されている。さらに、図13に示すように、第二極コイル21sを第一極コイル21fに対して180°回転させることによって、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)および第二極コイル21sを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W2方向)が対向する。
Further, as shown in FIG. 12, each of the plurality of unit coils 1 has a winding direction counterclockwise as viewed in the winding traveling direction (arrow W direction) of the
上述のことは、2つの単位コイル群13,13が隣接するスロット32,32にそれぞれ挿入される過程を通じて、示すこともできる。図14は、2つの単位コイル群13,13を隣接するスロット32,32にそれぞれ挿入する手順を模式的に示す模式図である。同図は、一例として、単位コイル群134をスロット32に挿入し、単位コイル群135を隣接するスロット32に挿入する手順を示しているが、単位コイル群131〜133についても同様にして、スロット32に挿入することができる。
The above can also be shown through a process in which the two
同図に示すように、単位コイル群134の5つの単位コイル1を回転させながら、スロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11(白色丸印で示される片側のコイルサイド11)を順にスロット32に挿入する。挿入する単位コイル1が既に挿入された単位コイル1と干渉するときは、挿入する単位コイル1をスロット開口部側(矢印Y1方向側)にさらに回転させて、干渉を回避すると良い。
As shown in the figure, while rotating the five
単位コイル群135の単位コイル1についても同様であり、白色丸印で示される片側のコイルサイド11を順に隣接するスロット32に挿入する。同図に示すように、片側のコイルサイド11をスロット32に挿入する際は、案内部2Gに沿ってコイルサイド11をスライドさせながら、片側のコイルサイド11を順にスロット32内に挿入することもできる。なお、予め、隣接する単位コイル群134,135の各単位コイル1を最下図のように90°回転させておき、各単位コイル1の片側のコイルサイド11を一度にスロット32,32内に挿入することもできる。
The same applies to the
図15は、極対コイル22をスロット32に装着する手順を模式的に示す模式図である。同図は、複数の極対コイル22をスロット32に装着する手順の一例を示している。図14に示すように、U相の各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入される。同様にして、V相の各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入される。このとき、U相の各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入されているので、U相の極コイル間接続部222を潜るようにして、V相の各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入される。同様にして、W相の各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入される。なお、図14の最下図に示す破線で囲まれた単位コイル群13は、図15では、1つの白色丸印および1つの黒色丸印並びに1本の直線で示されている。
FIG. 15 is a schematic diagram schematically showing a procedure for mounting the
各単位コイル1の片側のコイルサイド11がスロット32に挿入された後、すべての単位コイル1を徐々に第一方向(矢印X1方向)側に傾斜させる。その結果、各単位コイル1のスロット32に挿入されていない側のコイルサイド11は、当初位置から第一方向(矢印X1方向)側に移動する。当該移動量は、各単位コイル1の一対のコイルサイド11,11の巻ピッチ(白色丸印と黒色丸印との間のスロットピッチ)が7スロットピッチになるように設定する。図15の最下図は、各相1つずつの極対コイル22,22,22がスロット32に装着された状態を示している。
After the
以上のように、極対コイル22は、コイル10の引回しによって形成することができ、極対コイル22のスロット32への組み込み時に特別な取り扱いが不要である。具体的には、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配されているので、コイル10(特に、単位コイル間接続部211)のねじれ、巻込み、交差等がない。そのため、コイル10(特に、単位コイル間接続部211)を絶縁する絶縁紙の設置も容易である。
As described above, the
このようにして、極対コイル22がスロット32に装着された後、極対コイル22間の接続が行われ、相コイル23が形成される。この際、相端子(2TU,2TV,2TW)および中性点2Nの接続なども行われる。また、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sをそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成する場合は、極対コイル22を構成する第一極コイル21fと第二極コイル21sとを、極コイル間接続部222によって接続する。さらに、コイルエンド12、単位コイル間接続部211、極コイル間接続部222および一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二極コイル21s)のレーシング結束が行われた後、ワニスの含浸、樹脂モールド等によって固定子コイル2が固定子鉄心31に固定される。
In this manner, after the
図16は、極対コイル22を順にスロット32に装着したときの極コイル間接続部222の形成状態を模式的に示す模式図である。同図は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視における模式図であり、図15に示すように、極対コイル22を順にスロット32に装着したときの極コイル間接続部222の形成状態を示している。図17は、図16に示す極コイル間接続部222の配策を模式的に示す模式図である。図17は、図11に示す結線図の一部を用いて、極コイル間接続部222の配策が模式的に示されており、図17では、スロット深さ方向(矢印Y方向)視における模式図が併せて図示されている。なお、スロット深さ方向(矢印Y方向)視における模式図では、単位コイル間接続部211は、コイル10の巻方向で表されている。具体的には、紙面に垂直な方向であって、紙面奥側から紙面手前側に向かう方向を「丸印にドット」で表し、紙面に垂直な方向であって、紙面手前側から紙面奥側に向かう方向を「丸印にクロス」で表している。
FIG. 16 is a schematic diagram schematically showing a state in which the inter-pole
まず、図16に示すように、U相の極対コイル22(各単位コイル1の片側のコイルサイド11)がスロット32に装着される。これにより、図17に示すように、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペース(同図では、コイルエンド12の上部)のうち、第一層側のスペースにU相の極コイル間接続部222が配設される。図16および図17では、当該極コイル間接続部222を極コイル間接続部222aで示している。
First, as shown in FIG. 16, a U-phase pole pair coil 22 (one
次に、図16に示すように、V相の極対コイル22(各単位コイル1の片側のコイルサイド11)がスロット32に装着される。図17に示すように、第一層側のスペースにU相の極コイル間接続部222aが配設されているので、V相の極コイル間接続部222のうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてU相の極コイル間接続部222aと重なる部分は、第二層側のスペースに配設される。第二層側のスペースは、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、第一層側のスペースより、さらにスロット開口部側(矢印Y1方向側)のスペースである。また、V相の極コイル間接続部222のうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてU相の極コイル間接続部222aと重ならない部分は、第一層側のスペースに配設される。つまり、V相の極コイル間接続部222は、スロット深さ方向(矢印Y方向)の二層を占有する。なお、図16および図17では、当該極コイル間接続部222を極コイル間接続部222bで示している。
Next, as shown in FIG. 16, the V-phase pole pair coil 22 (the
次に、図16に示すように、W相の極対コイル22(各単位コイル1の片側のコイルサイド11)がスロット32に装着される。図17に示すように、第一層側のスペースにV相の極コイル間接続部222bが配設されているので、W相の極コイル間接続部222のうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてV相の極コイル間接続部222bと重なる部分は、第二層側のスペースに配設される。W相の極コイル間接続部222のうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてV相の極コイル間接続部222bと重ならない部分は、第一層側のスペースに配設される。つまり、W相の極コイル間接続部222は、スロット深さ方向(矢印Y方向)の二層を占有する。なお、図16および図17では、当該極コイル間接続部222を極コイル間接続部222cで示している。
Next, as shown in FIG. 16, the W-phase pole pair coil 22 (the
以下、同様にして、U相の極対コイル22、V相の極対コイル22、W相の極対コイル22の順に、複数(本実施形態では全体で12個)の極対コイル22がスロット32に装着される。図16および図17では、各相の極コイル間接続部222の符号番号の末尾に連続したローマ字が併記されており、12個の極コイル間接続部222の配設順序が示されている。なお、最後にスロット32に装着されるW相の極対コイル22の極コイル間接続部222lは、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてV相の極コイル間接続部222kおよびU相の極コイル間接続部222aと重なる。よって、W相の極コイル間接続部222lは、第二層側のスペースに配設される。
In the same manner, a plurality of (in this embodiment, 12 in total) pole pair coils 22 are slotted in the order of the U-phase
このようにして、相コイル23の各極対コイル22がスロット32に装着されたときに、極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向(矢印Y方向)に二層に配設されている。なお、最初にスロット32に装着される極対コイル22は、いずれの極対コイル22であっても良い。また、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースは、コイルエンド12の上部に限定されるものではなく、例えば、コイルエンド12の内方側のスペースを活用することもできる。
In this way, when each
図16および図17に示すように、最初にスロット32に装着されるU相の極対コイル22の極コイル間接続部222aおよび最後にスロット32に装着されるW相の極対コイル22の極コイル間接続部222lは、スロット深さ方向(矢印Y方向)の一層を占有している。これ以外の極対コイル22の極コイル間接続部222b〜222kは、スロット深さ方向(矢印Y方向)の二層を占有している。このように、極コイル間接続部222の配策において不規則部分が生じ、作業性が低下する。
As shown in FIGS. 16 and 17, the pole-to-
そこで、最初にスロット32に装着されるU相の極対コイル22の装着方法を変更する。図18は、極対コイル22を順にスロット32に装着したときの極コイル間接続部222の形成状態を模式的に示す模式図である。図19は、図18に示す極コイル間接続部222の配策を模式的に示す模式図である。図18は、図16に対応し、図19は、図17に対応している。図18および図19は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
Therefore, the mounting method of the U-phase
図18に示すように、最後に装着するW相の極対コイル22(極コイル間接続部222l)をスロット32に装着するときに、最初に装着するU相の極対コイル22(極コイル間接続部222a)の第一極コイル21fを、一旦、取り外す。そして、最後に装着するW相の極対コイル22(極コイル間接続部222l)をスロット32に装着した後に、取り外した第一極コイル21fを装着する。図19に示すように、これにより、W相の極コイル間接続部222lのうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてU相の極コイル間接続部222aと重なる部分は、第一層側のスペースに配設される。また、U相の極コイル間接続部222aのうち、スロット深さ方向(矢印Y方向)においてW相の極コイル間接続部222lと重なる部分は、第二層側のスペースに配設される。
As shown in FIG. 18, when the W-phase pole pair coil 22 (pole-pole inter-coil connecting portion 222 l) to be mounted last is mounted in the
図18および図19に示すように、この形態では、すべての極対コイル22の極コイル間接続部222は、スロット深さ方向(矢印Y方向)の二層を占有している。このように、極コイル間接続部222の配策において不規則部分が解消され、作業性が向上する。なお、最初に装着するU相の極対コイル22(極コイル間接続部222a)の第一極コイル21fを当初、装着しないで、治具等で当該第一極コイル21fを保持することもできる。そして、最後に装着するW相の極対コイル22(極コイル間接続部222l)をスロット32に装着した後に、保持されている第一極コイル21fをスロット32に装着することもできる。
As shown in FIGS. 18 and 19, in this embodiment, the inter-pole
しかしながら、いずれの形態においても、極対コイル22を1つずつスロット32に装着する必要があり、極対コイル22の組み込み作業が煩雑になる。また、図18および図19に示す形態では、極コイル間接続部222の各々が、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向(矢印Y方向)の二層を占有している。そのため、極コイル間接続部222の絶縁処理が煩雑になる。このことは、一部の極コイル間接続部222(極コイル間接続部222aおよび極コイル間接続部222l)を除いて、図16および図17に示す形態においても同様である。
However, in any form, it is necessary to mount the pole pair coils 22 in the
そこで、本実施形態では、極対コイル22を半数ずつスロット32に装着する。図20は、極対コイル22を半数ずつスロット32に装着したときの極コイル間接続部222の形成状態を模式的に示す模式図である。図21は、図20に示す極コイル間接続部222の配策を模式的に示す模式図である。図20は、図16および図18に対応し、図21は、図17および図19に対応している。図20および図21は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
Therefore, in the present embodiment, half of the pole pair coils 22 are mounted in the
ここで、相コイル23の各極対コイル22がスロット32に装着されたときに極コイル間接続部222同士が互いに交差しない複数の極対コイル22であって、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)において1つ置きに選択される極対コイル22を第一極対コイル群22fとする。また、第一極対コイル群22f以外の残りの極対コイル22を第二極対コイル群22sとする。
Here, when each
図20に示すように、例えば、最初にスロット32に装着される装着開始位置のU相の極対コイル22から、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)において1つ置きに選択される極対コイル22を第一極対コイル群22fとする。具体的には、第一極対コイル群22fは、装着開始位置のU相の極対コイル22(極コイル間接続部222a)、W相の極対コイル22(極コイル間接続部222c)、V相の極対コイル22(極コイル間接続部222e)の順に、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)において1つ置きに選択される極対コイル22である。図20に示すように、これらの極対コイル22は、スロット32に装着されたときに、極コイル間接続部222同士が互いに交差しない。また、第二極対コイル群22sは、第一極対コイル群22f以外の残りの極対コイル22であり、図20に示すように、これらの極対コイル22は、スロット32に装着されたときに、極コイル間接続部222同士が互いに交差しない。
As shown in FIG. 20, for example, every other pole selected in the moving direction (arrow X direction) of the mover magnetic pole from the U-phase
本実施形態では、第一極対コイル群22fがスロット32に装着された後に、第二極対コイル群22sがスロット32に装着される。第二極対コイル群22sは、既設の第一極対コイル群22fの極コイル間接続部222を潜るようにして、スロット32に装着される。なお、第一極対コイル群22fの極コイル間接続部222の軸方向(矢印Z方向)高さは、第二極対コイル群22sが第一極対コイル群22fの極コイル間接続部222を潜れるように設定されている。図21に示すように、第一極対コイル群22fがスロット32に装着されると、第一極対コイル群22fの各極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、第一層側のスペースに配設される。次に、第二極対コイル群22sがスロット32に装着されると、第二極対コイル群22sの各極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、第二層側のスペースに配設される。このようにして、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、二層の極コイル間接続部222が形成される。
In the present embodiment, after the first pole
本実施形態では、相コイル23の各極対コイル22がスロット32に装着されたときに、極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向(矢印Y方向)に二層(第一層および第二層)に配設されている。よって、本実施形態の回転電機100は、極コイル間接続部222の引回しをコンパクトにすることができ、固定子コイル2の小型化および低コスト化を図ることができる。
In the present embodiment, when each
また、本実施形態では、第一極対コイル群22fがスロット32に装着された後に、第二極対コイル群22sがスロット32に装着されており、二層(第一層および第二層)の極コイル間接続部222が形成されている。本実施形態の回転電機100によれば、極コイル間接続部222同士が互いに交差しない第一極対コイル群22f毎に極対コイル22がスロット32に装着されており、極コイル間接続部222同士が互いに交差しない第二極対コイル群22s毎に極対コイル22がスロット32に装着されている。よって、本実施形態の回転電機100は、極コイル間接続部222同士が互いに交差しないように複数の極対コイル22を配設することが容易であり、二層(第一層および第二層)の極コイル間接続部222を容易に形成することができる。また、第一極対コイル群22fの複数の極対コイル22を同時にスロット32に装着し、第二極対コイル群22sの複数の極対コイル22を同時にスロット32に装着することができるので、本実施形態の回転電機100は、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
In the present embodiment, after the first pole
さらに、本実施形態では、二層(第一層および第二層)の極コイル間接続部222の各層は、極コイル21と接続される両端部近傍2221,2221を除いて、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)と平行に延在している。本実施形態の回転電機100によれば、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長を最短にすることができるので、本実施形態の回転電機100は、極コイル間接続部222の引回しを、さらにコンパクトにすることができる。また、二層(第一層および第二層)の極コイル間接続部222の各層は、極コイル21と接続される両端部近傍2221,2221を除いて、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)と平行に延在しているので、本実施形態の回転電機100は、極コイル間接続部222の絶縁処理を容易に行うことができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。例えば、極コイル間接続部222に絶縁紙等を挿入する場合は、絶縁紙の取り付けが容易になる。
Further, in the present embodiment, each layer of the two-layer (first layer and second layer) inter-pole
なお、第二極対コイル群22sがスロット32に装着された後に、第一極対コイル群22fをスロット32に装着することもできる。つまり、本実施形態では、第一極対コイル群22fおよび第二極対コイル群22sのうちの一方がスロット32に装着された後に、第一極対コイル群22fおよび第二極対コイル群22sのうちの他方がスロット32に装着される。また、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースは、コイルエンド12の上部に限定されるものではなく、例えば、コイルエンド12の内方側のスペースを活用することもできる。
Note that the first pole
また、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sをそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成する場合は、まず、極対コイル22(第一極コイル21fおよび第二極コイル21s)をスロット32に装着する。そして、極コイル間接続部222が図21に示す二層(第一層および第二層)になるように、極対コイル22を構成する第一極コイル21fと第二極コイル21sとを接続する。この場合、接合作業は増加するが、極対コイル22(第一極コイル21fおよび第二極コイル21s)の装着に際して、既設の極対コイル22の極コイル間接続部222を潜らせる必要がないので、極対コイル22(第一極コイル21fおよび第二極コイル21s)の組み込み作業の作業性が向上する。以上のことは、第2実施形態以降の実施形態においても同様であり、後述する整数スロット巻(毎極毎相スロット数が整数)で固定子コイル2が巻装されている回転電機においても同様である。また、第3実施形態および第4実施形態では、極コイル間接続部222は、スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルエンド12近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向(矢印Y方向)に二層(第一層および第二層)に配設される。
When the
なお、固定子コイル2の装着は、公知のコイル挿入機(インサータ治具)を用いることもできる。コイル挿入機は、複数の単位コイル群13が中空円筒状に配された状態において、すべての単位コイル群13を一度にスロット32に装着することができる。図22は、複数の単位コイル群13が中空円筒状に配された状態を模式的に示す模式図である。同図は、回転電機100の軸方向(矢印Z方向)視における単位コイル群13の配置を示しており、複数の単位コイル群13は、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に配される順に、並べられている。また、同図では、スロット開口部側(図1の矢印Y1方向側)に配されるコイルサイド11およびコイルエンド12が実線で示され、スロット底部側(図1の矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11およびコイルエンド12が破線で示されている。
The
図23は、図22に示す単位コイル群13の軸方向(矢印Z方向)の位置関係を模式的に示す模式図である。同図は、図22の側面視で、複数の単位コイル群13の各々は、隣接する単位コイル群13と一部が重なっている。即ち、単位コイル群13を構成する各単位コイル1の一対のコイルサイド11,11の一方が、回転電機100の軸方向(矢印Z方向)の一方側(例えば、図22に示す実線部分が図23で下方側)に配され、単位コイル群13を構成する各単位コイル1の一対のコイルサイド11,11の他方が、回転電機100の軸方向(矢印Z方向)の他方側(例えば、図22に示す破線部分が図23で上方側)に配されるように、複数の単位コイル群13が並べられている。
FIG. 23 is a schematic diagram schematically showing a positional relationship in the axial direction (arrow Z direction) of the
図24は、コイル挿入機3Iによって固定子コイル2がスロット32に装着される様子を模式的に示す模式図である。コイル挿入機3Iは、公知のコイル挿入機(インサータ治具)であり、固定子コイル2を把持するインサータブレード3Bを有している。インサータブレード3Bは、スロット32のスロットピッチが反映されたクシ歯状の複数の支持部3B1を有している。支持部3B1の外径は、図22に示す中空円筒状に配された複数の単位コイル群13の内径3B2と比べて、若干大きく設定されている。図24に示すように、支持部3B1が単位コイル群13内に貫挿されて、固定子コイル2を構成する複数の単位コイル群13が一度に把持される。インサータブレード3Bが固定子鉄心31の内方に挿入されて、複数の単位コイル群13は、一度に各スロット32内に挿入される。
FIG. 24 is a schematic diagram schematically showing how the
次に、比較形態の極対コイル22について説明する。図25は、巻枠2F1にコイル10が巻装された状態を模式的に示す模式図である。図26は、図25において、極対コイル22を構成する2つの極コイル21,21のうちの1つの極コイル21(第二極コイル21s)を180°回転させた状態を模式的に示す模式図である。図25は、図12に対応し、図26は、図13に対応している。図25および図26は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
Next, the
図25および図26に示す極対コイル22は、コイル10の巻始め部10sの位置および巻終り部10eの位置、並びに、各単位コイル1の巻方向が、第1実施形態の極対コイル22と異なる。具体的には、コイル10は、紙面下方の巻始め部10sから巻始められ、紙面上方の巻終り部10eまで巻装されている。また、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W方向)視において、巻方向が時計回り方向になっている。
The
比較形態では、第一極コイル21fは、単位コイル群131の5つの単位コイル1のうち、コイル10の巻終り部10e側の単位コイル1から順にスロット32に挿入される。その結果、巻終り部10e側の単位コイル1のコイルサイド11(巻終り部側コイルサイド11c2)は、スロット32の底部に配される。単位コイル群131の5つの単位コイル1が順にスロット32に挿入され積み重なるので、最後にスロット32に挿入される単位コイル1のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11(巻始め部側コイルサイド11c1)は、スロット32の中央部付近に配される。
In the comparative form, the
単位コイル群132,133についても同様であり、同図では、スロット32の底部に配されるコイルサイド11は、巻終り部側コイルサイド11b2,11a2で示され、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11は、巻始め部側コイルサイド11b1,11a1で示されている。同図に示すように、コイル10の巻始め部10sは、スロット32の中央部付近に配される巻始め部側コイルサイド11a1から引出されている。
The same applies to the
一方、第二極コイル21sは、単位コイル群134の5つの単位コイル1のうち、コイル10の巻始め部10s側の単位コイル1から順にスロット32に挿入される。その結果、巻始め部10s側のコイルサイド11(巻始め部側コイルサイド11d1)は、スロット32の底部に配される。単位コイル群134の5つの単位コイル1が順にスロット32に挿入され積み重なるので、最後にスロット32に挿入される単位コイル1のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるコイルサイド11(巻終り部側コイルサイド11d2)は、スロット32の中央部付近に配される。
On the other hand, the
単位コイル群135についても同様であり、同図では、スロット32の底部に配されるコイルサイド11は、巻始め部側コイルサイド11e1で示され、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11は、巻終り部側コイルサイド11e2で示されている。同図に示すように、コイル10の巻終り部10eは、スロット32の中央部付近に配される巻終り部側コイルサイド11e2から引出されている。
The same applies to the
図27は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図28は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図29は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図27は、図3に対応し、図28は、図4に対応し、図29は、図8に対応している。図27〜図29は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 27 is a schematic view schematically showing a state in which one
図27および図28に示すように、比較形態では、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11(図26の巻始め部側コイルサイド11a1に相当)から第一コイル引出し部221fが引出されており、スロット32の中央部付近に配されるコイルサイド11(図26の巻終り部側コイルサイド11e2に相当)から第二コイル引出し部221sが引出されている。図27に示すように、スロット32の中央部付近は、単位コイル群13を構成する各単位コイル1のコイルエンド12が配策され、隣接する単位コイル群13,13を接続する単位コイル間接続部211が配策されている。
As shown in FIGS. 27 and 28, in the comparative embodiment, the first
さらに、スロット32の中央部付近から一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二コイル引出し部221s)が引出され、極コイル間接続部222の配策が為されると、極対コイル22のすべての配策がスロット32の中央部付近に集中することになる。そのため、比較形態では、本実施形態と比べて、コイル10の引回しや結線作業のために余分にスペースを確保する必要がある。また、比較形態では、すべての配策がスロット32の中央部付近に集中するので、バックヨーク部311側のスペースやスロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースなどを活用することができない。
Further, when a pair of coil lead portions 221 (first
なお、図27に示すように、一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二コイル引出し部221s)をバックヨーク部311側まで引出し、極コイル間接続部222をスロット開口部側(矢印Y1方向側)まで引出すことも考えられる。しかしながら、この場合、本実施形態と比べて、一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二コイル引出し部221s)および極コイル間接続部222の配策長が増加し、固定子コイル2が大型化する。また、一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二コイル引出し部221s)および極コイル間接続部222を引出すための引出しスペースが余分に必要となり、固定子コイル2が大型化する。
As shown in FIG. 27, the pair of coil lead portions 221 (first
図27および図29に示すように、比較形態では、単位コイル間接続部211の長さは、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて短い。そのため、単位コイル間接続部211は、本実施形態と比べて、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルサイド11と、スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルサイド11とを接続することが困難であり、単位コイル間接続部211は、スロット32の中央部側のコイルサイド11,11同士を接続することになる。その結果、すべての配策がスロット32の中央部付近に集中することになる。
As shown in FIG. 27 and FIG. 29, in the comparative form, the length of the inter-unit
一方、本実施形態では、単位コイル間接続部211の長さは、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。そのため、単位コイル間接続部211は、比較形態と比べて、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルサイド11と、スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルサイド11とを接続することが容易である。その結果、一対のコイル引出し部221(第一コイル引出し部221fおよび第二コイル引出し部221s)は、スロット底部側(矢印Y2方向側)のコイルサイド11,11(第一コイルサイド111および第二コイルサイド112)から引出すことができ、極コイル間接続部222は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルサイド11,11(第三コイルサイド113および第四コイルサイド114)を接続することができる。
On the other hand, in the present embodiment, the length of the inter-unit
本実施形態の回転電機100によれば、極対コイル22は、コイル10を同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成されている。よって、本実施形態の回転電機100は、固定子コイル2の相コイル23全体を一方向連続巻によって形成する場合と比べて、固定子コイル2の固定子3への組み込み作業を容易にすることができる。また、本実施形態の回転電機100は、単位コイル1間および極コイル21間の接合が不要となるので、作業工数を低減することができ、接合に要するコイル引回しが不要となり、固定子コイル2の小型化を図ることができる。なお、極コイル21,21をそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成する場合は、単位コイル1間の接合が不要となり、同様の効果を得ることができる。ただし、この場合は、極コイル21,21の形成後に、極コイル間接続部222によって、2つの極コイル21,21を直列接続する必要がある。
According to the rotating
また、本実施形態の回転電機100によれば、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、一方向連続巻によって形成された極対コイル22の巻始め部10sおよび巻終り部10eを、スロット底部側(矢印Y2方向側)に配することができる。その結果、本実施形態の回転電機100は、一方向連続巻によって形成された極対コイル22の巻始め部10sおよび巻終り部10eがスロット中央部付近に配される場合と比べて、バックヨーク部311側のスペースやスロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースなどを活用することができる。したがって、コイル10の引回しや結線作業のために余分なスペースを確保する必要がなく、本実施形態の回転電機100は、固定子コイル2の小型化および低コスト化を図ることができる。
In addition, according to the rotating
さらに、本実施形態の回転電機100によれば、一対のコイル引出し部221は、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配された所定のコイルサイド11,11(第一コイルサイド111,第二コイルサイド112)から引出されており、一対のコイル引出し部221を介して相コイル23が構成されている。よって、相コイル23の配策は、バックヨーク部311側のスペースを活用することができる。その結果、一対のコイル引出し部221近傍のコイル引回しのためのスペースを低減することができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
Furthermore, according to the rotating
また、本実施形態の回転電機100によれば、極コイル間接続部222は、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配された所定のコイルサイド11,11(第三コイルサイド113,第四コイルサイド114)同士を接続する。よって、隣接する2つの極コイル21,21間の配策は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースを活用することができる。その結果、極コイル間接続部222近傍のコイル引回しのためのスペースを低減することができ、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。このように、本実施形態の回転電機100によれば、一対のコイル引出し部221および極コイル間接続部222は、スロット深さ方向(矢印Y方向)において分散して配されているので、作業スペースを確保し易く、作業工数の低減および作業性の向上を図ることができる。
Further, according to the rotating
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、第一極コイル21fを構成する単位コイル群13の数および第二極コイル21sを構成する単位コイル群13の数が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
Second Embodiment
This embodiment differs from the first embodiment in the number of
図30は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図31は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図32は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図30は、図3に対応し、図31は、図4に対応し、図32は、図8に対応している。図30〜図32は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 30 is a schematic diagram schematically showing a state in which one
ここで、第一極コイル21fを構成する単位コイル群13の数を第一単位コイル群数とし、第二極コイル21sを構成する単位コイル群13の数を第二単位コイル群数とする。本実施形態では、第一単位コイル群数は2であり、第二単位コイル群数は3である。つまり、第一単位コイル群数は、第二単位コイル群数と比べて少ない。このとき、図31および図32に示すように、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、8スロットピッチになっている。
Here, the number of
一方、第1実施形態では、第一単位コイル群数は3であり、第二単位コイル群数は2である。つまり、第一単位コイル群数は、第二単位コイル群数と比べて多い。このとき、図4および図8に示すように、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、7スロットピッチになっている。なお、第1実施形態および第2実施形態のいずれの形態においても、固定子コイル2は、毎極毎相スロット数が整数でない分数スロット巻で形成されている。第1実施形態の回転電機100によれば、固定子コイル2は、毎極毎相スロット数が整数でない分数スロット巻で形成されており、第一単位コイル群数は、第二単位コイル群数と比べて多い。そのため、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、第2実施形態と比べて短くすることができ(この場合、1スロットピッチ分)、固定子コイル2をさらに小型化することができる。
On the other hand, in the first embodiment, the number of first unit coil groups is 3, and the number of second unit coil groups is 2. That is, the number of first unit coil groups is larger than the number of second unit coil groups. At this time, as shown in FIGS. 4 and 8, the connection length in the moving direction (arrow X direction) of the mover magnetic pole of the
なお、図31に示すように、本実施形態においても、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。また、図30および図32に示すように、本実施形態においても、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As shown in FIG. 31, also in this embodiment, the
また、図30および図31に示すように、第一コイル引出し部221fは、第一コイルサイド111から引出されており、第二コイル引出し部221sは、第二コイルサイド112から引出されている。さらに、極コイル間接続部222は、第三コイルサイド113と第四コイルサイド114とを接続している。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
Further, as shown in FIGS. 30 and 31, the first
<第3実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、一対のコイル引出し部221が引出されるコイルサイド11,11が異なり、極コイル間接続部222が接続するコイルサイド11,11が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Third Embodiment>
Compared with the first embodiment, the present embodiment differs in the coil sides 11 and 11 from which the pair of coil lead-out
図33は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図34は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図35は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図33は、図3に対応し、図34は、図4に対応し、図35は、図8に対応している。図33〜図35は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 33 is a schematic view schematically showing a state in which one
本実施形態では、第一コイル引出し部221fは、第五コイルサイド115から引出されており、第二コイル引出し部221sは、第六コイルサイド116から引出されている。第五コイルサイド115は、第一極コイル21fを構成する単位コイル1のうちの最も第二方向(矢印X2方向)側の単位コイル1の第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配されたコイルサイド11をいう。第六コイルサイド116は、第二極コイル21sを構成する単位コイル1のうちの最も第二方向(矢印X2方向)側の単位コイル1の第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配されたコイルサイド11をいう。
In the present embodiment, the first
また、極コイル間接続部222は、第七コイルサイド117と第八コイルサイド118とを接続している。第七コイルサイド117は、第一極コイル21fを構成する単位コイル1のうちの最も第一方向(矢印X1方向)側の単位コイル1の第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されたコイルサイド11をいう。第八コイルサイド118は、第二極コイル21sを構成する単位コイル1のうちの最も第一方向(矢印X1方向)側の単位コイル1の第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11であって、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されたコイルサイド11をいう。
Further, the inter-pole
図33および図34に示すように、本実施形態では、一対のコイル引出し部221は、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配された所定のコイルサイド11,11(第五コイルサイド115および第六コイルサイド116)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かって引出されており、一対のコイル引出し部221を介して相コイル23が構成されている。一対のコイル引出し部221は、コイルエンド12を跨いでバックヨーク部311側へ引出されているので、本実施形態の回転電機100は、一対のコイル引出し部221がコイルエンド12を跨ぐ分、コイル引出し部221側の軸方向(矢印Z方向)へ固定子コイル2が大型化する。
As shown in FIGS. 33 and 34, in the present embodiment, the pair of coil lead-out
一方、図3および図4に示すように、第1実施形態では、一対のコイル引出し部221は、最もスロット底部側(矢印Y2方向側)に配された所定のコイルサイド11,11(第一コイルサイド111,第二コイルサイド112)から引出されている。よって、一対のコイル引出し部221は、コイルエンド12を跨ぐことなくバックヨーク部311側へ引出されている。したがって、第1実施形態の回転電機100は、第3実施形態と比べて、コイル引出し部221側の軸方向(矢印Z方向)への固定子コイル2の大型化を抑制することができる。
On the other hand, as shown in FIGS. 3 and 4, in the first embodiment, the pair of coil lead-out
なお、図34に示すように、本実施形態においても、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。また、図33および図35に示すように、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、一方向連続巻によって形成された極対コイル22の巻始め部10sおよび巻終り部10eを、スロット開口部側(矢印Y1方向側)に配することができる。その結果、本実施形態の回転電機100は、一方向連続巻によって形成された極対コイル22の巻始め部10sおよび巻終り部10eがスロット中央部付近に配される場合と比べて、バックヨーク部311側のスペースやスロット開口部側(矢印Y1方向側)のコイルエンド12近傍のスペースなどを活用することができる。したがって、コイル10の引回しや結線作業のために余分なスペースを確保する必要がなく、本実施形態の回転電機100は、固定子コイル2の小型化および低コスト化を図ることができる。
As shown in FIG. 34, also in this embodiment, the
また、図3に示すように、第1実施形態では、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)は、スロット底部側(矢印Y2方向側)からスロット開口部側(矢印Y1方向側)に向かう方向である。一方、図33に示すように、本実施形態では、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向である。このように、本実施形態では、第1実施形態と比べて、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W1方向)が、逆方向になっている。このことは、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の巻進行方向(矢印W2方向)についても同様である。
Further, as shown in FIG. 3, in the first embodiment, the winding progress direction (arrow W1 direction) of the
さらに、図8および図35に示すように、第1実施形態において通電方向が順方向のコイルサイド11(*が示されていない相)は、本実施形態では、通電方向が逆方向のコイルサイド11(*が示されている相)になっている。同様に、第1実施形態において通電方向が逆方向のコイルサイド11(*が示されている相)は、本実施形態では、通電方向が順方向のコイルサイド11(*が示されていない相)になっている。このように、本実施形態では、第1実施形態と比べて、コイルサイド11の通電方向関係が逆転している。
Further, as shown in FIGS. 8 and 35, in the first embodiment, the
なお、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sをそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成する場合は、第五コイルサイド115は、第一極コイル21fの巻始め部に直近のコイルサイド11であり、第七コイルサイド117は、第一極コイル21fの巻終り部に直近のコイルサイド11である。また、第六コイルサイド116は、第二極コイル21sの巻始め部に直近のコイルサイド11であり、第八コイルサイド118は、第二極コイル21sの巻終り部に直近のコイルサイド11である。
When the
第一極コイル21fの巻始め部は、既述の巻始め部10sに相当し、第二極コイル21sの巻始め部は、既述の巻終り部10eに相当する。また、第一極コイル21fおよび第二極コイル21sがそれぞれ個別に一方向連続巻によって形成された後、第七コイルサイド117(第一極コイル21fの巻終り部)と第八コイルサイド118(第二極コイル21sの巻終り部)とが極コイル間接続部222によって接続される。
The winding start portion of the
この場合においても、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。ただし、この場合、巻進行方向(矢印W1方向)および巻進行方向(矢印W2方向)は、いずれもスロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向(図33の巻進行方向(矢印W2方向)のみを反転した方向)である。
Also in this case, each of the unit coils 1 constituting the
<第4実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、第一極コイル21fを構成する単位コイル群13の数および第二極コイル21sを構成する単位コイル群13の数が異なる。また、本実施形態は、第1実施形態と比べて、一対のコイル引出し部221が引出されるコイルサイド11,11が異なり、極コイル間接続部222が接続するコイルサイド11,11が異なる。つまり、本実施形態の回転電機100は、第2実施形態および第3実施形態で既述の特徴構成を併せ持っている。以下、第2実施形態および第3実施形態の説明を参照しつつ、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Fourth embodiment>
This embodiment differs from the first embodiment in the number of
図36は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図37は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図38は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図36は、図3、図30および図33に対応し、図37は、図4、図31および図34に対応し、図38は、図8、図32および図35に対応している。図36〜図38は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 36 is a schematic view schematically showing a state in which one
本実施形態では、第一コイル引出し部221fは、第五コイルサイド115から引出されており、第二コイル引出し部221sは、第六コイルサイド116から引出されている。また、極コイル間接続部222は、第七コイルサイド117と第八コイルサイド118とを接続している。第五コイルサイド115〜第八コイルサイド118は、第3実施形態で既述のコイルサイド11と同様である。
In the present embodiment, the first
図36および図37に示すように、本実施形態では、一対のコイル引出し部221は、最もスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配された所定のコイルサイド11,11(第五コイルサイド115および第六コイルサイド116)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かって引出されており、一対のコイル引出し部221を介して相コイル23が構成されている。
As shown in FIGS. 36 and 37, in the present embodiment, the pair of coil lead-out
さらに、本実施形態では、第2実施形態と同様に、第一単位コイル群数は2であり、第二単位コイル群数は3である。つまり、第一単位コイル群数は、第二単位コイル群数と比べて少ない。このとき、図37および図38に示すように、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、7スロットピッチになっている。一方、第3実施形態では、第一単位コイル群数は3であり、第二単位コイル群数は2である。つまり、第一単位コイル群数は、第二単位コイル群数と比べて多い。このとき、図34および図35に示すように、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、8スロットピッチになっている。よって、本実施形態では、第3実施形態と比べて、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長が短くなり(この場合、1スロットピッチ分)、固定子コイル2をさらに小型化することができる。このように、第一単位コイル群数および第二単位コイル群数の大小と、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長との関係は、第1実施形態および第2実施形態の関係と異なっている。
Furthermore, in the present embodiment, the number of first unit coil groups is 2, and the number of second unit coil groups is 3, as in the second embodiment. That is, the first unit coil group number is smaller than the second unit coil group number. At this time, as shown in FIGS. 37 and 38, the connection length in the moving direction (arrow X direction) of the mover magnetic pole of the
なお、図37に示すように、本実施形態においても、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。また、図36および図38に示すように、本実施形態においても、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As shown in FIG. 37, also in this embodiment, the
また、図35および図38に示すように、第3実施形態のスロット開口部側(矢印Y1方向側)の相配置は、本実施形態のスロット底部側(矢印Y2方向側)の相配置と一致し、第3実施形態のスロット底部側(矢印Y2方向側)の相配置は、本実施形態のスロット開口部側(矢印Y1方向側)の相配置と一致している。さらに、図33および図36に示すように、巻進行方向(矢印W1方向)および巻進行方向(矢印W2方向)は、第3実施形態で示す方向と同じ方向になっている。具体的には、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が反時計回り方向である。
Further, as shown in FIGS. 35 and 38, the phase arrangement on the slot opening side (arrow Y1 direction side) of the third embodiment is the same as the phase arrangement on the slot bottom side (arrow Y2 direction side) of this embodiment. In addition, the phase arrangement on the slot bottom side (arrow Y2 direction side) of the third embodiment matches the phase arrangement on the slot opening side (arrow Y1 direction side) of the present embodiment. Further, as shown in FIGS. 33 and 36, the winding traveling direction (arrow W1 direction) and the winding traveling direction (arrow W2 direction) are the same as the directions shown in the third embodiment. Specifically, in each of the unit coils 1 constituting the
<第5実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、単位コイル1の巻方向が異なり、本実施形態の極対コイル22および第1実施形態の極対コイル22は、スロット中央面32cを境界面にして、鏡面対称関係になっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Fifth Embodiment>
The present embodiment differs from the first embodiment in the winding direction of the
図39は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図40は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図41は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図39は、図3に対応し、図40は、図4に対応し、図41は、図8に対応している。図39〜図41は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 39 is a schematic diagram schematically showing a state where one
本実施形態の極対コイル22および第1実施形態の極対コイル22は、スロット中央面32cを境界面にして、鏡面対称関係になっている。スロット中央面32cは、スロット32をスロット深さ方向(矢印Y方向)に、かつ、回転電機100の軸方向(矢印Z方向)に二等分する仮想の面であり、図1では、スロット中央面32cは、スロット32の中心線として示されている。
The
図39に示す極対コイル22は、スロット中央面32cを境界面にして、図3に示す極対コイル22を折り返した状態(鏡像)を示している。その結果、第一極コイル21fは、紙面右側に配され、第二極コイル21sは、紙面左側に配される。図41に示すように、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)のうちの一の方向であって、相コイル23の相順に逆行する方向は、紙面左側から紙面右側に向かう方向であり、第一方向(矢印X1方向)は、第1実施形態で既述の方向と反対方向になる。同様に、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)のうちの他の方向であって、相コイル23の相順に順行する方向は、紙面右側から紙面左側に向かう方向であり、第二方向(矢印X2方向)は、第1実施形態で既述の方向と反対方向になる。
The
図39に示すように、本実施形態においても、複数の単位コイル1の各々は、第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11が一のスロット32のスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配され、第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11が他のスロット32のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるように、重巻の二層巻で巻装されている。
As shown in FIG. 39, also in the present embodiment, each of the plurality of unit coils 1 has a
また、図40に示すように、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。さらに、図39および図41に示すように、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As shown in FIG. 40, the
また、図39および図40に示すように、第一コイル引出し部221fは、第一コイルサイド111から引出されており、第二コイル引出し部221sは、第二コイルサイド112から引出されている。さらに、極コイル間接続部222は、第三コイルサイド113と第四コイルサイド114とを接続している。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
Further, as shown in FIGS. 39 and 40, the first
なお、図39に示すように、本実施形態では、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向になっている。具体的には、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向である。
As shown in FIG. 39, in the present embodiment, each of the plurality of unit coils 1 has a winding direction in the clockwise direction when the
なお、本実施形態では、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向であるので、各単位コイル1に流れる電流の位相が第1実施形態と同じであると、磁極配置(磁極の極性)が反転し、磁極配置の鏡面関係が維持できなくなる。そこで、本実施形態では、各単位コイル1に流す電流は、第1実施形態と比べて、電気角で180°位相をずらす必要がある。
In the present embodiment, each of the plurality of unit coils 1 flows through each
このように、本実施形態では、単位コイル1の巻方向の選択(時計回り方向または反時計回り方向)により、スロット中央面32cを境界面にして、鏡面対称関係にある固定子コイル2を形成することができる。以上のことは、第2実施形態〜第4実施形態においても同様であり、単位コイル1の巻方向の選択(時計回り方向または反時計回り方向)により、各実施形態の固定子コイル2と鏡面対称関係にある固定子コイル2をそれぞれ形成することができる。
As described above, in the present embodiment, the
<第6実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、毎極毎相スロット数が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Sixth Embodiment>
This embodiment differs from the first embodiment in the number of slots per phase per pole. Hereinafter, a description will be given focusing on differences from the first embodiment.
図42は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図43は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図44は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図42は、図3に対応し、図43は、図4に対応し、図44は、図8に対応している。図42〜図44は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 42 is a schematic view schematically showing a state in which one
本実施形態の回転電機100は、8極36スロットの回転電機であり、毎極毎相スロット数が1.5である。そのため、図42〜図44に示すように、第一極コイル21fは、隣接単位コイル群14を有しているが、第二極コイル21sは、隣接単位コイル群14を有しない。
The rotating
本実施形態では、隣接単位コイル群14を有する第一極コイル21fにおいて、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。また、隣接単位コイル群14を有しない第二極コイル21sにおいても、単位コイル群13を構成する単位コイル1の各コイルエンド12は交差しないので、図43に示すように、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成することができる。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
In the present embodiment, in the
以上のことは、第二極コイル21sに隣接単位コイル群14を有し、第一極コイル21fに隣接単位コイル群14を有しない実施形態についても同様である。このように、極対コイル22は、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に隣接する2つの極コイル21,21のうちの少なくとも一方の極コイル21に隣接単位コイル群14を含んでいれば良い。
The same applies to the embodiment in which the adjacent
本実施形態では、回転電機100は、毎極毎相スロット数が1.5であるので、単位コイル1の巻ピッチ(一対のコイルサイド11,11間のピッチ)は、毎極スロット数4.5より短い巻ピッチ(4スロットピッチ)に設定されている。また、図43および図44に示すように、単位コイル間接続部211の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、5スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチ(4スロットピッチ)と比べて、1スロットピッチ分、長い。さらに、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、4スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチと同じ長さになっている。
In the present embodiment, since the rotating
なお、毎極毎相スロット数は、2.5や1.5に限定されるものではなく、3.5以上であっても良い。つまり、固定子コイル2は、毎極毎相スロット数が整数でない分数スロット巻で巻装することができる。以上のことは、第2実施形態〜第5実施形態についても同様である。
The number of slots per phase per pole is not limited to 2.5 or 1.5, but may be 3.5 or more. That is, the
<第7実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、毎極毎相スロット数が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Seventh embodiment>
This embodiment differs from the first embodiment in the number of slots per phase per pole. Hereinafter, a description will be given focusing on differences from the first embodiment.
図45は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図46は、スロット開口部側(矢印Y1方向側)からスロット底部側(矢印Y2方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図47は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図45は、図3に対応し、図46は、図4に対応し、図47は、図8に対応している。図45〜図47は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 45 is a schematic diagram schematically showing a state where one
本実施形態の回転電機100は、8極48スロットの回転電機であり、毎極毎相スロット数は2である。そのため、図45および図46に示すように、第一単位コイル群数および第二単位コイル群数は、同数(本実施形態では、それぞれ2つ)になっている。図46に示すように、本実施形態においても、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。また、図45および図47に示すように、本実施形態においても、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
The rotating
本実施形態では、単位コイル1の巻ピッチ(一対のコイルサイド11,11間のピッチ)は、毎極スロット数6と同じ巻ピッチ(6スロットピッチ)に設定されている。また、図46および図47に示すように、単位コイル間接続部211の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、7スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチ(6スロットピッチ)と比べて、1スロットピッチ分、長い。さらに、極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、6スロットピッチであり、単位コイル1の巻ピッチと同じ長さになっている。
In the present embodiment, the winding pitch of the unit coil 1 (pitch between the pair of
なお、本実施形態では、第一単位コイル群数および第二単位コイル群数は、同数であるので、スロット中央面32cを境界面にして、本実施形態の固定子コイル2と鏡面対称関係にある極対コイル22の極コイル間接続部222の可動子磁極の移動方向(矢印X方向)の接続長は、6スロットピッチである。また、固定子コイル2は、第3実施形態と同様の方法で巻装することもできる。さらに、毎極毎相スロット数は、2に限定されるものではなく、3以上であっても良い。つまり、固定子コイル2は、毎極毎相スロット数が整数である整数スロット巻で巻装することができる。
In the present embodiment, since the number of the first unit coil groups and the number of the second unit coil groups are the same, the slot
<第8実施形態>
本実施形態は、第1実施形態と比べて、可動子5が固定子3の外方に設けられている点で異なり、各単位コイル1のコイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視における巻方向が時計回り方向になっている点で異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<Eighth Embodiment>
The present embodiment differs from the first embodiment in that the
図48は、コイル引出し部221側軸方向(矢印Z1方向)視において、1つの極対コイル22がスロット32に配設された状態を模式的に示す模式図である。図49は、スロット底部側(矢印Y2方向側)からスロット開口部側(矢印Y1方向側)に向かう方向から視た1つの極対コイル22を模式的に示す模式図である。図50は、スロット32の相配置を模式的に示す模式図である。図48は、図3に対応し、図49は、図4に対応し、図50は、図8に対応している。図48〜図50は、既述の図面と同様に図示されており、重複する説明を省略する。
FIG. 48 is a schematic view schematically showing a state in which one
ここで、図1に示す固定子3と可動子5との間の空隙に形成される仮想の面であって、可動子磁極の移動方向(矢印X方向)に延在する面を空隙面6gとする。図48に示す極対コイル22は、空隙面6gを境界面にして、図3に示す極対コイル22を折り返した状態(鏡像)を示している。スロット開口部側(矢印Y1方向側)は、紙面上側であり、スロット底部側(矢印Y2方向側)は、紙面下側である。なお、第一方向(矢印X1方向)および第二方向(矢印X2方向)は、第1実施形態で既述の方向と同じ方向である。
Here, an imaginary surface formed in the gap between the
本実施形態では、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向になっている。具体的には、第一極コイル21fを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット底部側(矢印Y2方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向)視において、巻方向が時計回り方向である。また、第二極コイル21sを構成する単位コイル1の各々は、巻始めがスロット開口部側(矢印Y1方向側)から始まり、コイル10の巻進行方向(矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向である。
In the present embodiment, the winding direction of each of the plurality of unit coils 1 is clockwise when the winding direction of the coil 10 (in the arrow W1 direction or the arrow W2 direction) is viewed. Specifically, in each of the unit coils 1 constituting the
なお、本実施形態では、複数の単位コイル1の各々は、コイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視において、巻方向が時計回り方向であるので、各単位コイル1に流れる電流の位相が第1実施形態と同じであると、空隙面6gに発生する磁極配置(磁極の極性)が反転し、空隙面6gに発生する磁極配置の鏡面関係が維持できなくなる。そこで、本実施形態では、各単位コイル1に流す電流は、第1実施形態と比べて、電気角で180°位相をずらす必要がある。このように、本実施形態では、単位コイル1の巻方向の選択(時計回り方向または反時計回り方向)により、固定子3と可動子5との間の空隙面6gを境界面にして、鏡面対称関係にある固定子コイル2を形成することができる。
In the present embodiment, each of the plurality of unit coils 1 flows through each
図48に示すように、本実施形態においても、複数の単位コイル1の各々は、第一方向(矢印X1方向)側のコイルサイド11が一のスロット32のスロット開口部側(矢印Y1方向側)に配され、第二方向(矢印X2方向)側のコイルサイド11が他のスロット32のスロット底部側(矢印Y2方向側)に配されるように、重巻の二層巻で巻装されている。
As shown in FIG. 48, also in this embodiment, each of the plurality of unit coils 1 has a
また、図49に示すように、極対コイル22は、一方向連続巻によって形成されている。さらに、図48および図50に示すように、単位コイル間接続部211は、隣接単位コイル群14を構成する単位コイル1のコイルエンド12に沿って配され、単位コイル間接続部211の長さは、当該単位コイル1のコイルエンド12の長さと比べて長く設定されている。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As shown in FIG. 49, the
また、図48および図49に示すように、第一コイル引出し部221fは、第一コイルサイド111から引出されており、第二コイル引出し部221sは、第二コイルサイド112から引出されている。さらに、極コイル間接続部222は、第三コイルサイド113と第四コイルサイド114とを接続している。よって、本実施形態の回転電機100は、第1実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As shown in FIGS. 48 and 49, the first coil lead-out
このように、各単位コイル1のコイル10の巻進行方向(矢印W1方向または矢印W2方向)視における巻方向が時計回り方向になっている点と、各単位コイル1に流す電流が、第1実施形態と比べて、電気角で180°位相がずれている点とを除いて、本実施形態の固定子コイル2は、第1実施形態の固定子コイル2と同様である。よって、固定子3の外方に可動子5が設けられている回転電機100の固定子コイル2においても、第2実施形態〜第7実施形態で既述の特徴構成と同様の特徴構成を備えることができ、第2実施形態〜第7実施形態で既述の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
As described above, the winding direction of the
<その他>
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施形態では、8極の回転電機を例に説明したが、極数およびスロット数は、実施形態で示す極数およびスロット数に限定されるものではない。また、回転電機は、固定子3および可動子5が同軸に配されるラジアル空隙型の円筒状回転電機に限定されるものではなく、固定子3および可動子5が直線上に配され、可動子5が固定子3に対して直線上に移動するリニア型回転電機に適用することもできる。さらに、本発明の固定子コイル2は、重巻の二層巻で巻装された種々の回転電機に用いることができ、例えば、車両の駆動用電動機、発電機、産業用の電動機、発電機などに用いることができる。
<Others>
The present invention is not limited to the embodiment described above and shown in the drawings, and can be implemented with appropriate modifications without departing from the scope of the invention. For example, in the embodiment described above, an eight-pole rotating electric machine has been described as an example, but the number of poles and the number of slots are not limited to the number of poles and the number of slots shown in the embodiment. The rotating electrical machine is not limited to a radial gap type cylindrical rotating electrical machine in which the
1:単位コイル、
10:コイル、11:コイルサイド、12:コイルエンド、13:単位コイル群、
14:隣接単位コイル群、
2:固定子コイル、
21:極コイル、21f:第一極コイル、21s:第二極コイル、
211:単位コイル間接続部、
22:極対コイル、22f:第一極対コイル群、22s:第二極対コイル群、
221:コイル引出し部、
221f:第一コイル引出し部、221s:第二コイル引出し部、
222:極コイル間接続部、
23:相コイル、
3:固定子、
31:固定子鉄心、32:スロット、
4:可動子磁極、
5:可動子、
X:可動子磁極の移動方向、X1:第一方向、X2:第二方向、
Y:スロット深さ方向、Y1:スロット開口部側、Y2:スロット底部側、
W,W1,W2:巻進行方向、
100:回転電機。
1: Unit coil,
10: Coil, 11: Coil side, 12: Coil end, 13: Unit coil group,
14: Adjacent unit coil group,
2: Stator coil,
21: pole coil, 21f: first pole coil, 21s: second pole coil,
211: Connection between unit coils
22: pole pair coil, 22f: first pole pair coil group, 22s: second pole pair coil group,
221: coil drawing part,
221f: first coil lead portion, 221s: second coil lead portion,
222: Connection between pole coils
23: Phase coil,
3: Stator,
31: Stator core, 32: Slot,
4: Mover magnetic pole,
5: Mover,
X: moving direction of mover magnetic pole, X1: first direction, X2: second direction,
Y: slot depth direction, Y1: slot opening side, Y2: slot bottom side,
W, W1, W2: winding direction,
100: Rotating electric machine.
Claims (5)
前記固定子の内方または外方に設けられ前記固定子に対して移動可能に支持された少なくとも一対の可動子磁極を備える可動子と、
を具備し、
(ii)前記固定子コイルは、
(a)一対のスロットに配された1つ若しくは直列接続された複数の前記単位コイルである単位コイル群によって、又は、前記可動子磁極の移動方向に隣接する複数の前記単位コイル群が単位コイル間接続部によって直列接続された隣接単位コイル群によって、前記一対の可動子磁極のうちのいずれか一方の前記可動子磁極に対向する極コイルが構成され、
(b)前記可動子磁極の移動方向に隣接する2つの前記極コイルのうちの少なくとも一方の前記極コイルに前記隣接単位コイル群を含み、当該2つの前記極コイルが極コイル間接続部によって直列接続されて、前記一対の可動子磁極に対向する極対コイルが構成され、
(c)1つの前記極対コイルによって、又は、直列接続および並列接続のうちの少なくとも一方により接続された複数の前記極対コイルによって、相コイルが構成されており、
(iii)前記極コイルおよび前記極対コイルのうちの少なくとも前記極コイルは、前記コイルを同一方向に連続して巻進める一方向連続巻によって形成されており、
(iv)前記単位コイル間接続部は、前記隣接単位コイル群を構成する前記単位コイルの前記コイルエンドに沿って配され、前記単位コイル間接続部の長さは、当該単位コイルの前記コイルエンドの長さと比べて長く設定されており、
(v)前記相コイルの各前記極対コイルが前記スロットに装着されたときに、前記極コイル間接続部は、スロット開口部側またはスロット底部側の前記コイルエンド近傍のスペースにおいて、スロット深さ方向に二層に配設されている回転電機。 (I) A pair of coil ends integrally formed with a pair of coil sides inserted into a plurality of slots formed in the stator iron core and the pair of coil sides and respectively connecting the same side ends of the pair of coil sides. A stator including a stator coil in which a plurality of unit coils having the same winding direction and winding pitch are wound in a double-layered winding,
A mover comprising at least a pair of mover magnetic poles provided inside or outside the stator and supported movably with respect to the stator;
Comprising
(Ii) The stator coil is
(A) One unit coil group which is one unit coil arranged in a pair of slots or a plurality of unit coils connected in series, or a plurality of unit coil groups adjacent in the moving direction of the mover magnetic pole are unit coils. The adjacent unit coil group connected in series by the inter-connection portion constitutes a pole coil facing the mover magnetic pole of any one of the pair of mover magnetic poles,
(B) The adjacent unit coil group is included in at least one of the two pole coils adjacent to each other in the moving direction of the mover magnetic pole, and the two pole coils are connected in series by a connection portion between the pole coils. A pole pair coil connected to the pair of mover magnetic poles is configured;
(C) A phase coil is constituted by one pole pair coil or a plurality of the pole pair coils connected by at least one of series connection and parallel connection,
(Iii) At least the pole coil of the pole coil and the pole pair coil is formed by one-way continuous winding for continuously winding the coil in the same direction;
(Iv) The inter-unit coil connecting portion is disposed along the coil end of the unit coil constituting the adjacent unit coil group, and the length of the inter-unit coil connecting portion is set to the coil end of the unit coil. It is set longer than the length of
(V) When each pole pair coil of the phase coil is mounted in the slot, the inter-pole coil connection portion has a slot depth in a space near the coil end on the slot opening side or the slot bottom side. A rotating electrical machine arranged in two layers in the direction.
前記第一極対コイル群および前記第二極対コイル群のうちの一方が前記スロットに装着された後に、前記第一極対コイル群および前記第二極対コイル群のうちの他方が前記スロットに装着されており、前記二層の前記極コイル間接続部が形成されている請求項1に記載の回転電機。 A plurality of the pole pair coils in which the pole coil connecting portions do not cross each other when each pole pair coil of the phase coil is mounted in the slot, and every other one in the moving direction of the mover magnetic poles When the selected pole pair coil is a first pole pair coil group and the remaining pole pair coils other than the first pole pair coil group are second pole pair coil groups,
After one of the first pole pair coil group and the second pole pair coil group is mounted in the slot, the other of the first pole pair coil group and the second pole pair coil group is the slot. The rotating electrical machine according to claim 1, wherein the rotating electrical machine is connected to the two-layered electrode coil connecting portion.
前記複数の単位コイルの各々は、前記第一方向側の前記コイルサイドが一のスロットのスロット開口部側に配され、前記第二方向側の前記コイルサイドが前記一のスロットから前記可動子磁極の移動方向に前記巻ピッチ分、離間した他のスロットのスロット底部側に配されるように、重巻の二層巻で巻装されており、
(vii)前記極対コイルを構成する2つの前記極コイルのうちの一方であって前記第一方向側の前記極コイルを第一極コイルとし、前記極対コイルを構成する2つの前記極コイルのうちの他方であって前記第二方向側の前記極コイルを第二極コイルとするとき、
前記極対コイルは、前記第一極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第一方向側の前記単位コイルの前記第二方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット底部側に配された前記コイルサイドから引出される第一コイル引出し部と、
前記第二極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第一方向側の前記単位コイルの前記第二方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット底部側に配された前記コイルサイドから引出される第二コイル引出し部と、
からなる一対のコイル引出し部を備え、前記一対のコイル引出し部を介して前記相コイルが構成されており、
(viii)前記極コイル間接続部は、前記第一極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第二方向側の前記単位コイルの前記第一方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット開口部側に配された前記コイルサイドと、
前記第二極コイルを構成する前記単位コイルのうちの最も前記第二方向側の前記単位コイルの前記第一方向側の前記コイルサイドであって最も前記スロット開口部側に配された前記コイルサイドと、
を接続する請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機。 (Vi) One direction of the moving direction of the mover magnetic pole and the direction reverse to the phase sequence of the phase coil is a first direction, and the other direction of the moving direction of the mover magnetic pole is When the second direction is the direction forward in phase order of the phase coil,
In each of the plurality of unit coils, the coil side on the first direction side is disposed on the slot opening side of one slot, and the coil side on the second direction side extends from the one slot to the mover magnetic pole. Is wound in two layers of multiple windings so as to be arranged on the slot bottom side of other slots spaced apart by the winding pitch in the moving direction of
(Vii) One of the two pole coils constituting the pole pair coil, the pole coil on the first direction side being the first pole coil, and the two pole coils constituting the pole pair coil When the pole coil on the second direction side is the second pole coil,
The pole pair coil is arranged on the coil side on the second direction side of the unit coil closest to the first direction among the unit coils constituting the first pole coil and on the bottom side of the slot. A first coil drawing portion drawn from the coil side,
Of the unit coils constituting the second pole coil, the coil side on the second direction side of the unit coil closest to the first direction side, and the coil side disposed closest to the slot bottom side. A second coil lead portion to be drawn;
A pair of coil lead portions, and the phase coil is configured through the pair of coil lead portions.
(Viii) The inter-pole coil connection portion is the coil side on the first direction side of the unit coil closest to the second direction among the unit coils constituting the first pole coil, and is most The coil side disposed on the slot opening side;
The coil side that is the coil side on the first direction side of the unit coil that is closest to the second direction among the unit coils that constitute the second pole coil, and that is disposed closest to the slot opening. When,
The rotating electrical machine according to any one of claims 1 to 3.
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