JP2016012642A - 固体撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

固体撮像装置及びその制御方法 Download PDF

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康子 田端
敦生 中川
Atsuo Nakagawa
敦生 中川
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武人 渡邉
廉 射守矢
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Abstract

【課題】次の露光撮影のシャッターチャンスを逃すことなく、暗電流ノイズを十分に減算する補正を行うことができるようにする。【解決手段】固体撮像装置100は、半導体基板6の上に複数の光電変換膜3A、3Bが積層されて配置された光電変換部と、複数の光電変換膜3A、3Bのうち、少なくとも半導体基板6の表面に近い光電変換膜3Bの上に配置された遮光膜4とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置及びその制御方法に関し、特に、光電変換膜を有する受光素子を備えた固体撮像装置及びそれを用いて撮影する際の制御方法に関する。
デジタルカメラに用いられるCCD(charge coupled device)等の固体撮像装置では、通常、光を受光していない状態において暗電流が発生する。暗電流は、半導体の熱励起による電子−正孔対の発生に起因し、固体撮像装置から出力される画素値にノイズとして含まれる。この暗電流ノイズは、露光時間が長いほど大きくなる。
従来、暗電流ノイズを補正するための種々の手法が提案されている。
例えば、被写体を撮影する際に、固体撮像装置を遮光した状態で、撮影時における露光時間と同一の時間の撮影を行って遮光画像データを取得し、通常の開放状態での撮影により取得された露光画像データから遮光画像データを減算することにより補正を行うという手法が提案されている。
具体的には、露光画像データと遮光画像データとを取得する際に、まず、固体撮像装置を露光状態として、第1の画像データを取得する(第1の撮影)。続いて、固体撮像装置を遮光状態として、第2の画像データを取得する(第2の撮影)。続いて、第2の画像データにより第1の画像データを補正して、補正画像データを取得する。
しかしながら、上記の暗電流ノイズ補正方法では、第2の撮影中は、通常撮影である第1の撮影ができなくなる待ち時間が発生するため、シャッターチャンスを逃す可能性が高くなる。
そこで、特許文献1においては、上記のような撮影ステップにおいて、第2の撮影中に新たな第1の撮影を行う指示が出された場合には、新たな第1の撮影か先の第2の撮影かのいずれを優先させるかを制御するという追加機能が提案されている。
例えば、第2の撮影を優先するのであれば、第1の撮影と同一の露光時間で第2の撮影を行い、第1の画像データから第2の画像データの減算を行って暗電流ノイズを除去する。これに対し、新たな第1の撮影を優先するのであれば、第2の撮影を途中で中止し、中止までに得られた第2の画像データを取得して先の第1の画像データから第2の画像データの減算を行って暗電流ノイズを除去する。
このような機能を備えることにより、第2の撮影中に新たな第1の撮影を行う指示が出された場合には、新たな第1の撮影を優先させることができるので、シャッターチャンスを逃す可能性が低くなる。
特開2008−172650号公報
しかしながら、特許文献1に提案された暗電流補正方法では、遮光画像撮影を中止する場合には、遮光画像データの取得時間が本来の取得時間よりも短くなる。このため、シャッターチャンスを逃す可能性は低くなるものの、遮光画像データを取得する時間が露光画像データを取得する時間よりも短くなることにより、遮光画像データの減算量が不十分となり、減算補正しても暗電流ノイズが十分に除去できないという問題がある。
そこで、本開示は、前記の問題に鑑み、次の露光撮影のシャッターチャンスを逃すことなく、暗電流ノイズを十分に減算する補正を行うことができるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本開示は、撮影光の受光用の光電変換膜と、遮光撮影用の光電変換膜とを積層して形成する構成とする。
具体的には、本開示に係る固体撮像装置は、基板の上に複数の光電変換膜が積層されて配置された光電変換部と、複数の光電変換膜のうち、少なくとも基板の表面に近い光電変換膜の上に配置された遮光膜とを備えている。
本開示において、遮光膜は光電変換膜の一電極として機能してもよい。
本開示において、光電変換部は、画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、各光電変換部において、複数の光電変換膜のうち上層に配置された光電変換膜は、可視光の全域に吸収感度を持ち、上層に形成された光電変換膜の上には、それぞれカラーフィルタが配置されており、カラーフィルタは、それぞれ、原色のいずれか又は原色の補色のいずれかの波長の光を透過し、且つ2次元平面内にモザイク状に配置されていてもよい。
本開示において、光電変換部は、画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、複数の光電変換膜は、原色のいずれか又は原色の補色のいずれかの波長の光を吸収し、且つ、基板の表面に近い光電変換膜は、その上層の光電変換膜のいずれかと同一の波長の光を吸収し、複数の光電変換膜は、それぞれ画素ごとに区切られて2次元平面内にモザイク状に配置されていてもよい。
本開示において、光電変換部は画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、複数の光電変換膜は、原色のいずれかの波長の光を吸収する特性を有する全原色と対応した一群、又は原色の補色のいずれかの波長の光を吸収する特性を有する全補色と対応した一群からなり、少なくとも基板の表面に近い光電変換膜は、その上層の光電変換膜のいずれかと同一の波長の光を吸収してもよい。
また、上層に形成された光電変換膜の上にそれぞれカラーフィルタが配置されている場合に、原色は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)からなり、原色の補色は、シアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、イエロー(Ye)及び緑色(G)からなっていてもよい。
本開示において、基板は半導体基板であって、その上部に電荷蓄積部が設けられており、複数の光電変換膜には、該複数の光電変換膜のうちの上部に配置された光電変換膜に発生する光電荷を電荷蓄積部に移動するビアが設けられており、遮光膜は、光電変換部におけるビアが貫通する開口部を除く領域に形成されていてもよい。
また、上層に形成された光電変換膜の上にそれぞれカラーフィルタが配置されている場合に、基板は半導体基板であって、その上部に電荷蓄積部が設けられており、複数の光電変換膜には、該複数の光電変換膜のうちの上部に配置された光電変換膜に発生する光電荷を電荷蓄積部に移動するビアが設けられており、複数の光電変換膜は、それぞれ、その上部と下部とに設けられた上部電極及び下部電極を有し、下部電極は画素ごとに区切られて2次元平面内に配置され、遮光膜には、ビアが貫通する第1開口部と、該遮光膜の下層に位置する光電変換膜の一部に光を入射する第2開口部とが設けられており、遮光膜の第2開口部の上層に位置する少なくとも1つの下部電極には、第2開口部の上側部分と対応する領域に第3開口部が設けられていてもよい。
また、上層に形成された光電変換膜の上にそれぞれカラーフィルタが配置されている場合に、複数の光電変換膜は、それぞれ、その上部と下部とに設けられた上部電極及び下部電極を有し、下部電極は画素ごとに区切られて2次元平面内に配置され、遮光膜の下層に位置する光電変換膜は、該遮光膜の上層に位置する光電変換膜に対して、2次元平面内において画素のサイズの2分の1だけ第1の方向へずれて配置されており、第1の方向に並ぶ画素のうちの互いに隣り合う2つの画素において、遮光膜の下層に位置する光電変換膜のうち、少なくとも1つの光電変換膜の上の遮光膜に開口部が設けられていてもよい。
本開示に係る固体撮像装置の制御方法は、光電変換部に撮影光を入射し、複数の光電変換膜のうちの上層の光電変換膜を用いて本撮影を行うことにより、本撮影画像データを取得するステップ(a)と、該ステップ(a)と並行して、複数の光電変換膜のうち基板の表面に近い光電変換膜を用いて遮光撮影を行うことにより、遮光画像データを取得するステップ(b)と、ステップ(a)で得られた本撮影画像データからステップ(b)で得られた遮光画像データを減算処理することにより、暗電流ノイズを補正するステップ(c)とを備えている。
本開示に係る固体撮像装置及びその制御方法によれば、次の露光撮影のシャッターチャンスを逃すことなく、暗電流ノイズを十分に減算する補正を行うことができる。
図1は第1の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示し、図2のI−I線における断面図である。 図2は第1の実施形態に係る固体撮像装置における画素の配列(ベイヤ配列)を示す模式的な平面図である。 図3は第1の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示し、図2のIII−III線における断面図である。 図4は第1の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す平面図である。 図5は第1の実施形態に係る固体撮像装置の制御方法を示すフローチャートである。 図6は第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す断面図である。 図7は第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す平面図である。 図8は第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置におけるAFセンサの原理を示す説明図である。 図9は第2の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す断面図である。 図10は第2の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す断面図である。 図11は第2の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す平面図である。 図12は第3の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す断面図である。 図13は第3の実施形態に係る固体撮像装置の要部(部分)を示す平面図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る固体撮像装置及びその制御方法について図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る固体撮像装置100を構成する3画素分に相当する領域の断面構成を示している。図1に示すように、固体撮像装置100の上部には、光の3原色に対応する赤(R)、緑(G)及び青(B)の複数のカラーフィルタ1が設けられている。従って、固体撮像装置100の上方から入射した光は、赤色、緑色及び青色にそれぞれの画素で分光される。図1では、赤色及び緑色の画素の配列を示している。なお、カラーフィルタ1の上方には、それぞれの画素への集光力を上げるために、フィルタごとにマイクロレンズを設けてもよい。
カラーフィルタ1の下方には、絶縁性材料からなる第1の層間膜8Aを介して、第1の上部透明電極2A、第1の光電変換膜3A及び第1の下部透明電極2Bが順次配置されている。さらに、第1の下部透明電極2Bの下方には、第2の層間膜8Bを介して、第2の光電変換膜3Bが配置されている。第2の層間膜8Bと第2の光電変換膜3Bとの間には、遮光性を有する膜状の電極、すなわち遮光膜からなる遮光電極4が設けられている。また、第2の光電変換膜3Bの下部には、第2の下部透明電極2Cが設けられている。なお、遮光電極4を構成する導電性の遮光膜は、単層構造に限られず、例えば第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極の上に設けた積層構造としてもよい。また、遮光電極4の下側に透明電極と同一の材料からなる上部電極を積層する場合には、該遮光電極4を構成する遮光膜は、必ずしも導電性を有する膜である必要はなく、絶縁性の遮光膜であってもよい。
第2の下部透明電極2Cは、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板6の主面上に第3の層間膜8Cを介して配置されている。半導体基板6の上部には、複数の電荷蓄積部5が設けられている。なお、各電荷蓄積部5は、ビア7A、7Bによって、第1の下部透明電極2B又は第2の下部透明電極2Cと電気的に接続されている。各部の寸法は、例えば、画素の周期は3μmとし、光電変換部の開口幅は1μm角以内とし、ビア7A、7Bの径は0.3μm角とし、電荷蓄積部5は1μm程度とすればよい。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置の動作原理について説明する。
まず、固体撮像装置100の上方から入射した光は、カラーフィルタ1により、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3原色にそれぞれの画素で分光され、第1の上部透明電極2Aを透過して、第1の光電変換膜3Aに入射する。入射した光は第1の光電変換膜3Aに吸収される。従って、該第1の光電変換膜3Aを挟む第1の上部透明電極2Aと第1の下部透明電極2Bとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
第1の光電変換膜3Aの構成材料には、可視光の全波長帯にわたって高い吸収効率を有する膜を用いることができる。このようにすると、各画素に設けられたカラーフィルタ1で分光された赤色、緑色及び青色の波長を有する光を、各画素を構成する第1の光電変換膜3Aによって効率的に吸収することができる。
続いて、第1の光電変換膜3Aで発生した電荷は、ビア7Aを介して電荷蓄積部5まで搬送される。その後、電荷蓄積部5まで搬送された電荷は、例えば、半導体基板6に設けられた浮遊拡散層(図示せず)に転送され、増幅回路(図示せず)で増幅されることによって画素ごとの出力信号として読み出される。
ここで、第2の光電変換膜3Bの上には、直接に(又は第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極を介して)遮光電極4を設けている。このため、入射した光は、遮光電極4によって遮られるので、第2の光電変換膜3Bには入らない。これにより、第2の光電変換膜3Bを挟む遮光電極4(及びその下側に積層された上部電極)と第2の下部透明電極2Cとの間に電圧を印加した場合に発生する電荷は、光が入射していない場合の電荷、すなわち暗電流となる。この暗電流を第2の光電変換膜3Bの第2の下部透明電極2Cと電気的に接続されたビア7Bを介して半導体基板6の上部に設けられた電荷蓄積部5に搬送する。さらに、搬送した電荷を、例えば浮遊拡散層に転送して読み出し、増幅回路で増幅することにより、画素ごとの遮光時の出力信号を得ることができる。
従って、第1の光電変換膜3Aの構成材料と第2の光電変換膜3Bの構成材料とを同一とし、同一の製造条件で成膜し、各光電変換膜の上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件も同一とすれば、各光電変換膜3A、3Bで発生する暗電流はほぼ同量とみなすことができる。
これにより、固体撮像装置100に光を入射して、第1の光電変換膜3Aで生成された電荷から得られた出力信号からなる撮影画像を本画像とし、一方、第1の光電変換膜3Aの上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件と同一の駆動条件で第2の光電変換膜3Bに電圧を印加し、生成した電荷、すなわち暗電流成分として得られた出力信号からなる撮影画像を遮光画像とすれば、本画像データから遮光画像データを減算処理することにより、本画像データから暗電流ノイズを除去することができ、高画質の画像データを得ることができる。
このとき、第1の光電変換膜3A及び第2の光電変換膜3Bの各上部電極及び各下部電極に印加する電圧駆動と、各光電変換膜3A、3Bで生成された電荷を電荷蓄積部5へ搬送して出力信号として得るまでの制御とを同時に又は並行して行うことにより、暗電流ノイズを補正する場合においても、撮像時間の増大を避けることができる。
なお、カラーフィルタ1として、青(B)、緑(G)及び赤(R)の3原色のフィルタ特性を持つフィルタについて説明したが、これに限られず、カラーフィルタ1は、シアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、黄(Ye)及び緑(G)の補色のフィルタ特性を持つカラーフィルタに置き換えてもよい。
本実施形態においては、図2に示すように、複数の画素は、2次元平面内にモザイク状に配置されており、一例としてベイヤ配列を用いることができる。図1においては、図2に示すベイヤ配列における赤(R)、緑(G)及び青(B)の画素のうち、赤(R)及び緑(G)が交互に配列される方向の3画素分の断面構成を用いて説明したが、この方向に直交する方向、すなわち青(B)及び緑(G)が交互に配列される方向の3画素分の断面を図3に示す。図3に示すように、青(B)及び緑(G)が交互に配列される方向の画素の断面においても、赤(R)及び緑(G)が交互に配列される方向の断面と同等の構成を採る。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置100における電荷蓄積部5及びビア7A、7Bの平面配置について図4を参照しながら説明する。
図4は本実施形態に係る電荷蓄積部5、第2の光電変換膜3B及びビア7A、7Bの配置を示している。第2の光電変換膜3Bは、画素同士が分離されない平坦な膜である。但し、第2の下部電極2Cは、画素同士が分離されて形成される。これにより、第2の光電変換膜3Bで生成された電荷は、ビア7Bを介して電荷蓄積部5に搬送され、画素ごとの信号として別々に出力することができる。
また、第2の光電変換膜3Bには、各画素の4隅のうちの1箇所に開口部3bが設けられ、該開口部3bには、第1の光電変換膜3Aの第1の下部電極2Bと半導体基板6に形成された電荷蓄積部5とを電気的に接続するビア7Aが設けられている。ここで、第2の光電変換膜3Bの開口部3bとビア7Aとの間には第4の層間膜(図示せず)が設けられている。従って、第2の光電変換膜3Bとビア7Aとが第4の層間膜により互いに絶縁されることにより、第1の光電変換膜3Aで生成された電荷には、第2の光電変換膜3Bで生成された電荷が混入することがない。従って、第1の光電変換膜3Aで生成された電荷は、ビア7Aを介して光電変換膜5まで搬送することができる。
第2の光電変換膜3Bにおける開口部3bの配置場所は、必ずしも画素の隅部に限定される必要はない。但し、開口部3bに入射した光は、光電変換膜3A、3Bで吸収されず、固体撮像装置100の出力として寄与しないため、光の入射が困難な画素の周縁部に配置することが好ましい。
一方、第2の光電変換膜3Bにおける開口部3bの対角に位置する隅部には、第2の光電変換膜3Bの下部電極2Cと電荷蓄積部5とを接続するビア7Bが設けられている。このビア7Bの配置については、半導体基板6の表面付近において、電荷蓄積部5及び浮遊拡散層等の電荷読み出し構造の形成位置に対して空間的な余裕があればよく、第2の光電変換膜3Bの開口部3bの対角側の隅部に限定されない。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置の制御方法について図5を参照しながら説明する。なお、説明に際しては、あらかじめ撮影者は暗電流ノイズを補正するか否かの設定を行い、その結果が固体撮像装置の内部メモリに記憶されているとする。
まず、ステップST1において、固体撮像装置100の本体各部を制御する中央処理装置(CPU)は、該固体撮像装置100のレリーズボタンが全押しされたか否かを判定する。判定が偽である場合には処理を終了する。一方、真の判定がなされた場合には、次のステップST2において、あらかじめ撮影者が設定した内容に基づいて、暗電流ノイズを補正するか否かを判定する。
ステップST2において、偽の判定がなされた場合には、次のステップST3において、本撮影を行い、後述するステップST7に進む。ここで、本撮影とは、第1の光電変換膜3Aで生成された電荷によって得られた出力信号からなる本画像データを取得することを意味する。一方、ステップST2において、真の判定がなされた場合には、ステップST4において、本撮影を実施すると共に、ステップST5において、ステップST4と並行して、遮光撮影を実施する。その後、ステップST6に進む。ここで、遮光撮影とは、第2の光電変換膜3Bで生成された電荷によって得られた出力信号からなる遮光画像データを取得することを意味する 。
次に、ステップST6において、本撮影画像データから遮光撮影画像データを減算処理することにより、暗電流ノイズを補正する。
次に、ステップST7において、画像処理部により、RAWデータに画像処理を施す。
次に、ステップST8において、画像処理が施された画像データを記録メディアに記録して処理を終了する。
本実施形態によれば、本撮影と遮光撮影とが並行して行われるため、暗電流ノイズ補正を行う場合でも撮像時間が増大することはなく、且つ、従来のように本画像と遮光画像とを別々に取得する場合で起こっていたシャッターチャンスを逃すこともない。
(第1の実施形態の一変形例)
以下、第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置について図6〜図8を参照しながら説明する。
図6は本変形例に係る固体撮像装置100を構成する3画素分に相当する領域の断面構成を示している。図7は本変形例に係る電荷蓄積部5、第2の光電変換膜3B及びビア7A、7Bを配置した平面構成を示している。
本変形例の基本的な構成は、第1の実施形態の構成と同等であるが、以下の点において相違している。
第1の実施形態においては、第2の光電変換膜3Bの上には、単層構造の遮光膜である遮光電極4が画素上の全面にわたって形成されている。これに対し、本変形例においては、第2の光電変換膜3Bの上には、例えば第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極10の上に遮光電極4が積層されて、遮光電極4は2層の膜構造として形成されている。さらに、一部の画素、例えば緑色(G)のカラーフィルタ1を有する画素においては、遮光電極4に、例えば1つの画素の約2分の1の大きさの開口部4aが設けられている。また、開口部4aを有する画素において、第1の下部透明電極2Bは、遮光電極4上における開口部4aを除く領域の上に配置されて、開口部2bが形成されている。
次に、図6及び図8を用いて、本変形例に係る固体撮像装置の動作原理について説明する。
まず、図6に示すように、固体撮像装置100の上方から、互いの入射光軸が異なる光13A、13Bは、緑色(G)のカラーフィルタ1及び第1の上部透明電極2Aを透過して、第1の光電変換膜3Aに入射する。第1の光電変換膜3Aに入射した光13A、13Bは、第1の光電変換膜3Aで吸収される。従って、該第1の光電変換膜3Aを挟む第1の上部透明電極2Aと第1の下部透明電極2Bとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
さらに、遮光電極4により光13Bは遮光される一方、遮光電極4の開口部4aを透過した光13Aは、遮光電極4と積層して形成された上部電極10を透過して、第2の光電変換膜3Bに入射する。ここで、第2の光電変換膜3Bの遮光電極4及び上部電極10と第2の下部透明電極2Cとの間に電圧を印加することにより光電荷が発生する。
このように、本変形例においては、遮光電極4に開口部4aを設けることにより、入射光軸が異なる光13A、13Bに対して発生する光電荷量に差を生じさせることができる。例えば、図8の中央に示すように、撮像レンズ15が固体撮像装置100の入射面17に合焦する位置にある場合は、光13Aによる光強度分布16Aと、光13Bによる光強度分布16Bとは等しく重なる。これに対し、図8の左側に示すように、撮像レンズ15が入射面17に近づいた場合は、光13Aによる光強度分布16Aは左に移動し、光13Bによる光強度分布16Bは右に移動する。また、図8の右側に示すように、撮像レンズ15が入射面17から遠ざかった場合は、光13Aによる光強度分布16Aは右に移動し、光13Bによる光強度分布16Bは左に移動する。このことから、光強度分布のずれ量とずれ方向とが分かれば、焦点位置からのずれが検出可能である。従って、第1の下部透明電極2Bと第2の下部透明電極2Cとの光電荷量の分布差を検出することにより、位相差オートフォーカス(AF)情報を得ることができる。なお、本変形例においては、遮光電極4に設ける開口部4aを画素の左半分としているが、開口部4aは必ずしも左右で分ける必要はなく、画素の一部に開口部があればよい。
このように、有効画素を犠牲にすることなく、位相差AFの効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る固体撮像装置について図9を参照しながら説明する。
図9は本実施形態に係る固体撮像装置100を構成する3画素分に相当する領域の断面構成を示している。第2の実施形態においては、第1の実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、光電変換部の上に画素ごとにカラーフィルタ1を設ける構成に代えて、光電変換膜自体に感光性を持たせる、すなわち特定の波長の光を吸収する特性を持たせる構成としている。
具体的には、上層から順に、第1の層間膜8A、第1の上部透明電極2A、感光性を有する第1の光電変換膜30A及び第1の下部透明電極2Bが配置されている。感光性を有する第1の光電変換膜30Aには、3原色に対応して、赤色感光層である30A(R)、緑色感光層である30A(G)及び青色感光層である30A(B)があり、複数のそれぞれが、図2に示すベイヤ配列により配列されている。図9においては、緑色(G)と赤色(R)方向での断面を示している。
さらに、第1の下部透明電極2Bの下方には、第2の層間膜8Bを介して、第2の光電変換膜30Aと対応する色の感光層である第2の光電変換膜30Bが配置される。第2の層間膜8Bと第2の光電変換膜30Bとの間には、遮光膜からなる遮光電極4が設けられている。また、第2の光電変換膜30Bの下部には、第2の下部透明電極2Cが設けられている。なお、遮光電極4を構成する導電性の遮光膜は、単層構造に限られず、例えば第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極の上に設けた積層構造としてもよい。また、遮光電極4の下側に透明電極と同一の材料からなる上部電極を積層する場合には、該遮光電極4を構成する遮光膜は、必ずしも導電性を有する膜である必要はなく、絶縁性の遮光膜であってもよい。
また、第1の上部透明電極2Aの上方には、それぞれの画素への集光力を上げるために、画素ごとにマイクロレンズを設けてもよい。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置の動作原理について説明する。
まず、固体撮像装置100の上方から入射した光は、第1の上部透明電極2Aを透過し、第1の光電変換膜30Aに入射する。第1の光電変換膜30Aに入射した光は、上述した赤色感光層30A(R)、緑色感光層30A(G)及び青色感光層30(B)において、それぞれの感光層に感度を持つ波長の光が吸収される。従って、第1の光電変換膜30Aを挟む第1の上部透明電極2Aと第1の下部透明電極2Bとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
続いて、第1の光電変換膜30Aで発生した電荷は、ビア7Aを介して電荷蓄積部5まで搬送される。その後、電荷蓄積部5まで搬送された電荷は、例えば、半導体基板6の浮遊拡散層(図示せず)に転送され、増幅回路(図示せず)で増幅されることにより、画素ごとの出力信号として読み出される。
ここで、第2の光電変換膜30Bの上には、直接に(又は第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極を介して)遮光電極4を設けている。このため、入射した光は、遮光電極4によって遮られるので、第2の光電変換膜30Bには入らない。これにより、第2の光電変換膜30Bを挟む遮光電極4(及びその下側に積層された上部電極)と第2の下部透明電極2Cとの間に電圧を印加した場合に発生する電荷は、光が入射していない場合の電荷、すなわち暗電流となる。この暗電流を第2の光電変換膜30Bの下部の第2の下部透明電極2Cに電気的に接続されているビア7Bを介して半導体基板6の上部に設けられた電荷蓄積部5に搬送する。さらに、搬送した電荷を、例えば浮遊拡散層に転送して読み出し、増幅回路で増幅することにより、画素ごとの遮光時の出力信号を得ることができる。
従って、第1の光電変換膜30Aの構成材料と第2の光電変換膜30Bの構成材料とを同一とし、同一の製造条件で成膜し、各光電変換膜の上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件も同一とすれば、各光電変換膜30A、30Bで発生する暗電流はほぼ同量とみなすことができる。
これにより、固体撮像装置100に光を入射して、第1の光電変換膜30Aで生成された電荷から得られた出力信号からなる撮影画像を本画像とし、一方、第1の光電変換膜30Aの上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件と同一の駆動条件で第2の光電変換膜30Bの上部電極及び下部電極に電圧を印加し、生成した電荷、すなわち暗電流成分として得られた出力信号からなる撮影画像を遮光画像とすれば、本画像データから遮光画像データを減算処理することにより、本画像データから暗電流ノイズを除去することができ、高画質の画像データを得ることができる。
このとき、第1の光電変換膜30A及び第2の光電変換膜30Bの各上部電極及び各下部電極に印加する電圧駆動と、各光電変換膜30A、30Bで生成された電荷を電荷蓄積部5へ搬送して出力信号として得るまでの制御とを同時に又は並行して行うことにより、暗電流ノイズを補正する場合においても、撮像時間の増大を避けることができる。
なお、光電変換膜30A、30Bとして、青(B)、緑(G)及び赤(R)の3原色の光吸収特性を持つ光電変換膜について説明したが、これに限られず、光電変換膜30A、30Bは、シアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、黄(Ye)及び緑(G)の補色の吸収特性を持つ4色の光電変換膜に置き換えてもよい。
また、本実施形態に係る電荷蓄積部5及びビア7A、7Bの平面配置については、第1の実施形態に係る平面図である図4と実質的に同一であるため説明を省略する。
また、本実施形態に係る固体撮像装置の制御方法についても、第1の実施形態に係る固体撮像装置の制御方法と実質的に同一であるため説明を省略する。
(第2の実施形態の一変形例)
以下、第2の実施形態の一変形例に係る固体撮像装置について図10及び図11を参照しながら説明する。
図10は本変形例に係る固体撮像装置100を構成する4画素分に相当する領域の断面構成を示している。図11は本変形例に係る電荷蓄積部5、第2の光電変換膜30B及びビア7A、7Bを配置した平面構成を示している。
本変形例の基本的な構成は、第2の実施形態の構成と同等であるが、以下の点において相違している。
第2の実施形態においては、第2の光電変換膜30Bの上には、単層構造の遮光膜である遮光電極4が画素上の全面にわたって形成されている。これに対し、本変形例においては、第2の光電変換膜30Bの上には、例えば第1の上部透明電極2Aと同一の材料からなる上部電極の上に遮光電極4が積層されて、遮光電極は2層の膜構造として形成されている。さらに、一部の画素、例えば赤色感光層である光電変換膜30A(R)を有する画素及び緑色感光層である光電変換膜30A(G)を有する画素において、光電変換膜30A(R)を有する画素には、遮光電極4に画素の約2分の1の大きさの開口部4aを設けている。また、該開口部4aを設けた光電変換膜30A(R)に挟まれる光電変換膜30A(G)を有する画素には、遮光電極4に画素の全体にわたって開口部4aを設ける。言い換えれば、第2の光電変換膜30Bは、第1の光電変換膜30Aに対して、平面視で半ピッチ分だけずれるように配置されている。すなわち、下層の第2の光電変換膜30Bにおいては、例えば、その上に第1の光電変換膜30A(G)を有し且つ遮光電極4の開口部4aの下側に位置する画素は、その2画素分が互いに隣接して配置されている。
このため、図10及び図11に示すように、下層の第2の光電変換膜30Bにおいて、遮光電極4の開口部4aの下側に位置する緑色感光層である第2の光電変換膜30B(G)は、上層の緑色感光層である第1の光電変換膜30A(G)に対して、光軸に対して対称に異なる方向に偏って配置されることになる。これにより、それぞれが以下に説明する位相差AF信号受信部11、12として機能する。
次に、本実施形態における固体撮像装置の動作原理について説明する。
まず、固体撮像装置100の上方から入射した光13のうち、緑色感光層である第1の光電変換膜30A(G)に入射する光13A、13Cは、該光電変換膜30A(G)によって緑色光が吸収される。これに対し、入射した光13のうち赤色感光層を通過して緑色感光層を通過しなかった光13Bは、第2の光電変換膜30B(G)からなる位相差AF信号受信部11に入射され、該位相差AF信号受信部11によって緑色光が吸収される。一方、光13Cは通過した第1の光電変換膜30A(G)が緑色光を吸収してしまうため、該緑色光は位相差AF信号受信部11には到達しない。このため、位相差AF信号受信部11は、光13C(のうちの緑色光)を吸収できない。同様に、第2の光電変換膜30B(G)からなる位相差AF信号受信部12において、入射した光13のうち第1の光電変換膜30A(G)を通過しなかった光13Dは、位相差AF信号受信部12において緑色光が吸収される。これに対し、入射した光13のうちの光13Aは第1の光電変換膜30A(G)が緑色光を吸収してしまうため、該緑色光は位相差AF信号受信部12には到達しない。このため、位相差AF信号受信部12は、光13A(のうちの緑色光)を吸収できない。
このように、位相差AF信号受信部11、12は、それぞれ瞳分割された光のうち異なる一方の光束を受光することになり、位相差オートフォーカス(AF)情報を得ることができる。従って、有効画素である第1の光電変換膜30Aを犠牲にすることなく、位相差AFの効果を得ることができる。
また、第2の光電変換膜30Bのうち、位相差AF信号受信部11、12を除く領域では、第2の光電変換膜30Bの上に遮光電極4を設けることにより、第2の実施形態と同様に、暗電流ノイズを検出し且つ除去することができる。
ところで、有効画素の黒レベルを補正する方法として、一般に、光電変換部における有効画素領域の周囲を遮光電極によって遮光するOB(オプティカルブラック)部を設け、設けたOB部によって遮光時の黒レベルの基準値を取得し、有効画素全体の黒レベルをこの基準値を基にして補正するという方法がある。但し、実際は、有効画素の黒レベルが均一ではなく、OB部の黒レベルとは乖離する画素も存在するため、必ずしも、全ての有効画素領域にわたって黒レベルを正確に補正することはできない。
一方、本変形例によれば、全画素で遮光時の黒レベルを取得することが可能となるため、有効画素の黒レベルを個々の画素で補正することができるので、全有効画素領域にわたって黒レベルを正確に補正することが可能となり、画質が向上する。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係る固体撮像装置について図12及び図13を参照しながら説明する。
図12は本実施形態に係る固体撮像装置100を構成する3画素分に相当する領域の断面構成を示している。図13は本実施形態に係る電荷蓄積部5、第4の光電変換膜30D、ビア7A〜7Dを配置した平面構成を示している。なお、図12において、横方向に隣接する画素同士は連続して形成されておらず、説明の都合上、各色(各画素)は仮想的に配置されている。また、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、第2の実施形態のように3原色のいずれか1つに感光性を持つ光電変換膜を横方向に配列する構成に代えて、3原色分を一群として縦方向に積層する構成としている。
具体的には、上層から順に、第1の層間膜8A、第1の上部透明電極20A、青色感光層である第1の光電変換膜30A(B)、第1の下部透明電極20B、第2の層間膜8B、第2の上部透明電極20C、緑色感光層である第2の光電変換膜30B(G)、第2の下部透明電極20D、第3の層間膜8C、第3の上部透明電極20E、赤色感光層である第3の光電変換膜30C(R)、第3の下部透明電極20F、第4の層間膜8D、遮光膜である遮光電極4、緑色感光層である第4の光電変換膜30D(G)、第4の下部透明電極20G及び第5の層間膜8Eが配置されている。ここで、遮光電極4の下側に配置された第4の光電変換膜30Dは、緑色感光層に限られず、青色感光層又は赤色感光層であってもよい。
なお、本実施形態においては、第1の光電変換膜30Aを青色感光層とし、第2の光電変換膜30Bを緑色感光層とし、第3の光電変換膜30Cを赤色感光層としたが、これに限られず、3層における積層の順序は任意である。
また、遮光電極4を構成する導電性の遮光膜は、単層構造に限られず、例えば上部透明電極20A、20C及び20Eのいずれかと同一の材料からなる上部電極の上に設けた積層構造としてもよい。また、遮光電極4の下側に透明電極と同一の材料からなる上部電極を積層する場合には、該遮光電極4を構成する遮光膜は、必ずしも導電性を有する膜である必要はなく、絶縁性の遮光膜であってもよい。
また、第1の上部透明電極20Aの上方には、それぞれの画素への集光力を上げるために、画素ごとにマイクロレンズを設けてもよい。
なお、図12においては、第1の下部透明電極20Bと電荷蓄積部5とを接続するビア7A、第2の下部透明電極20Dと電荷蓄積部5とを接続するビア7B、及び第3の下部透明電極20Fと電荷蓄積部5とを接続するビア7Cは、図示の都合上、それぞれ画素ごとに1つずつ設けられているが、後述する図13に示すように、ビア7A〜7Cは各画素に設けられている。
次に、本実施形態に係る電荷蓄積部5及びビア7A〜7Dの配置について図13を参照しながら説明する。
図13に示すように、各画素の4隅のうちの3箇所に開口部30dが設けられている。各開口部30dには、それぞれ、第1の下部透明電極20B、第2の下部透明電極20D及び第3の下部透明電極20Fと、半導体基板6の上部に形成された電荷蓄積部5とを電気的に接続するビア7A、7B及び7Cが設けられている。ここで、各光電変換膜30B(G)、30C(R)及び30D(G)に設けられた開口部30dと各ビア7A〜7Cとの間には第6の層間膜(図示せず)を設けて互いに絶縁することにより、第4の光電変換膜30D(G)で生成された電荷が混入することがない。従って、第1から第4の光電変換膜30A(B)、30B(G)、30C(R)及び30D(G)のそれぞれの膜で生成された電荷は、互いに混入することなく、それぞれビア7A〜7Dを介して光電変換膜5にまで搬送される。
次に、本実施形態における固体撮像装置の動作原理について説明する。
まず、固体撮像装置100の上方から入射した光は、第1の上部透明電極20Aを透過して、青色感光層である第1の光電変換膜30A(B)に入射する。第1の光電変換膜30A(B)に入射した光は、青色の波長の光が吸収される。従って、第1の光電変換膜30A(B)を挟む第1の上部透明電極20Aと第1の下部透明電極20Bとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
続いて、第1の光電変換膜30A(B)で発生した電荷は、ビア7Aを介して電荷蓄積部5まで搬送される。その後、電荷蓄積部5まで搬送された電荷は、例えば、半導体基板6の浮遊拡散層(図示せず)に転送され、増幅回路(図示せず)で増幅されることにより、画素ごとの出力信号として読み出される。
続いて、入射光は、第2の上部透明電極20Cを透過して、緑色感光層である第2の光電変換膜30B(G)に入射する。第2の光電変換膜30B(G)に入射した光は、緑色の波長の光が吸収される。従って、第2の光電変換膜30B(G)を挟む第2の上部透明電極20Cと第2の下部透明電極20Dとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
続いて、第2の光電変換膜30B(G)で発生した電荷は、ビア7Bを介して電荷蓄積部5まで搬送される。その後、電荷蓄積部5まで搬送された電荷は、例えば、半導体基板6の浮遊拡散層(図示せず)に転送され、増幅回路(図示せず)で増幅されることにより、画素ごとの出力信号として読み出される。
続いて、入射光は、第3の上部透明電極20Eを透過して、赤色感光層である第3の光電変換膜30C(R)に入射する。第3の光電変換膜30C(R)に入射した光は、赤色の波長の光が吸収される。従って、第3の光電変換膜30C(R)を挟む第3の上部透明電極20Eと第3の下部透明電極20Fとの間に電圧を印加することにより、各画素で吸収された光量に対応する光電荷が発生する。
続いて、第3の光電変換膜30C(R)で発生した電荷は、ビア7Cを介して電荷蓄積部5まで搬送される。その後、電荷蓄積部5まで搬送された電荷は、例えば、半導体基板6の浮遊拡散層(図示せず)に転送され、増幅回路(図示せず)で増幅されることにより、画素ごとの出力信号として読み出される。
ここで、第4の光電変換膜30D(G)の上には、直接に(又は上部透明電極20A、20C及び20Eのいずれかと同一の材料からなる上部電極を介して)遮光電極4を設けている。このため、入射した光は、遮光電極4によって遮られるので、第4の光電変換膜30D(G)には入らない。これにより、第4の光電変換膜30D(G)を挟む遮光電極4(及びその下側に積層された上部電極)と第4の下部透明電極20Gとの間に電圧を印加した場合に発生する電荷は、光が入射していない場合の電荷、すなわち暗電流となる。この暗電流を第4の光電変換膜30D(G)の下部の第4の下部透明電極20Gと電気的に接続されているビア7Dを介して半導体基板6の上部に設けられた電荷蓄積部5に搬送する。さらに、搬送した電荷を、例えば、浮遊拡散層に転送して読み出し、増幅回路で増幅することにより、画素ごとの遮光時の出力信号を得ることができる。
従って、第4の光電変換膜30D(G)の構成材料と、第1〜第3の各光電変換膜30A(B)、30B(G)及び30C(R)のいずれかの構成材料とを同一とし、同一の製造条件で成膜し、各光電変換膜の上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件も同一とすれば、各光電変換膜30A〜30Cで発生する暗電流はほぼ同量とみなすことができる。
これにより、固体撮像装置100に光を入射して、各光電変換膜30A(B)、30B(G)及び30C(R)で生成された電荷から得られた出力信号からなる撮影画像を本画像とし、一方、各光電変換膜30A(B)、30B(G)及び30C(R)の上部電極及び下部電極に印加する電圧駆動条件と同一の駆動条件で第4の光電変換膜30D(G)に電圧を印加し、生成した電荷、すなわち暗電流成分として得られた出力信号からなる撮影画像を遮光画像とすれば、本画像データから遮光画像データを減算処理することにより、本画像から暗電流ノイズを除去することができ、高画質の画像データを得ることができる。
このとき、各光電変換膜30A(B)、30B(G)、30C(R)及び30D(G)の各上部電極及び各下部電極に印加する電圧駆動と、各光電変換膜30A(B)、30B(G)、30C(R)及び30D(G)で生成された電荷を電荷蓄積部5へ搬送して出力信号として得るまでの制御とを同時に又は並行して行うことにより、暗電流ノイズを補正する場合においても、撮像時間の増大を避けることができる。
なお、光電変換膜30A、30B及び30Cとして、青(B)、緑(G)及び赤(R)の3原色の光吸収特性を有する3層の光電変換膜について説明したが、これに限られず、光電変換膜30A〜30Cは、シアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、黄(Ye)及び緑(G)の補色の光吸収特性を有する4色の光電変換膜に置き換えてもよい。
また、遮光電極4の下に配置する光電変換膜30Dは、一例として緑色感光層として説明したが、これに限られず、青(B)若しくは赤(R)の原色、又はシアン(Cy)、マゼンダ(Mg)若しくは黄(Ye)の補色の光吸収特性を有する光電変換膜に置き換えてもよい。
さらに、光電変換膜は30Dの1層ではなく、遮光電極4の上方に位置する複数の光電変換膜30A〜30Cのそれぞれに対応して、複数の光電変換膜を遮光電極4の下側に設けた積層構造としてもよい。この場合、上記の説明と同様に、補正用の各光電変換膜の上部及び下部に電極を設け、各下部電極と電荷蓄積部とをビアを介して接続し、それぞれの光電変換膜で発生した遮光時の出力信号を個別に得る構成とすることにより、1色だけの暗電流成分の補正ではなく、全色に対応した暗電流成分の補正が可能となる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置の制御方法については、第1の実施形態に係る制御方法と実質的に同一であるため説明を省略する。
本開示に係る固体撮像装置及びその制御方法は、光電変換膜を有する受光素子を備えたイメージセンサを搭載したデジタルカメラ等において有用である。
100 固体撮像装置
1 カラーフィルタ
2A 第1の上部透明電極
2B 第1の下部透明電極
2b 開口部(第3開口部)
2C 第2の下部透明電極
20A 第1の上部透明電極
20B 第1の下部透明電極
20C 第2の上部透明電極
20D 第2の下部透明電極
20E 第3の上部透明電極
20F 第3の下部透明電極
3A 第1の光電変換膜
3B 第2の光電変換膜
3b 開口部(第1開口部)
30A 第1の光電変換膜
30B 第2の光電変換膜
30b 開口部
30C 第3の光電変換膜
30D 第4の光電変換膜
30d 開口部
4 遮光電極(遮光膜)
4a 開口部(第2開口部)
5 電荷蓄積部
6 半導体基板
7A、7B、7C、7D ビア
8A 第1の層間膜
8B 第2の層間膜
8C 第3の層間膜
8D 第4の層間膜
8E 第5の層間膜
10 上部電極
11 位相差AF信号受信部
12 位相差AF信号受信部
13、13A、13B 光
15 撮像レンズ
16A、16B 光強度分布
17 入射面

Claims (10)

  1. 基板の上に複数の光電変換膜が積層されて配置された光電変換部と、
    前記複数の光電変換膜のうち、少なくとも前記基板の表面に近い光電変換膜の上に配置された遮光膜とを備えている固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記遮光膜は、前記光電変換膜の一電極として機能する固体撮像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の固体撮像装置において、
    前記光電変換部は、画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、
    前記各光電変換部において、前記複数の光電変換膜のうち上層に配置された光電変換膜は、可視光の全域に吸収感度を持ち、
    前記上層に形成された光電変換膜の上には、それぞれカラーフィルタが配置されており、
    前記カラーフィルタは、それぞれ、原色のいずれか又は原色の補色のいずれかの波長の光を透過し、且つ、前記2次元平面内にモザイク状に配置されている固体撮像装置。
  4. 請求項1又は2に記載の固体撮像装置において、
    前記光電変換部は、画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、
    前記複数の光電変換膜は、原色のいずれか又は原色の補色のいずれかの波長の光を吸収し、且つ、前記基板の表面に近い光電変換膜は、その上層の光電変換膜のいずれかと同一の波長の光を吸収し、
    前記複数の光電変換膜は、それぞれ画素ごとに区切られて前記2次元平面内にモザイク状に配置されている固体撮像装置。
  5. 請求項1又は2に記載の固体撮像装置において、
    前記光電変換部は画素ごとに区切られた複数の光電変換部として2次元平面内に配置されており、
    前記複数の光電変換膜は、原色のいずれかの波長の光を吸収する特性を有する全原色と対応した一群、又は原色の補色のいずれかの波長の光を吸収する特性を有する全補色と対応した一群からなり、
    少なくとも前記基板の表面に近い光電変換膜は、その上層の光電変換膜のいずれかと同一の波長の光を吸収する固体撮像装置。
  6. 請求項3〜5のうちのいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記原色は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)からなり、
    前記原色の補色は、シアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、イエロー(Ye)及び緑色(G)からなる固体撮像装置。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記基板は、半導体基板であって、その上部に電荷蓄積部が設けられており、
    前記複数の光電変換膜には、該複数の光電変換膜のうちの上部に配置された光電変換膜に発生する光電荷を前記電荷蓄積部に移動するビアが設けられており、
    前記遮光膜は、前記光電変換部における前記ビアが貫通する開口部を除く領域に形成されている固体撮像装置。
  8. 請求項3〜6のうちのいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記基板は、半導体基板であって、その上部に電荷蓄積部が設けられており、
    前記複数の光電変換膜には、該複数の光電変換膜のうちの上部に配置された光電変換膜に発生する光電荷を前記電荷蓄積部に移動するビアが設けられており、
    前記複数の光電変換膜は、それぞれ、その上部と下部とに設けられた上部電極及び下部電極を有し、
    前記下部電極は画素ごとに区切られて2次元平面内に配置され、
    前記遮光膜には、前記ビアが貫通する第1開口部と、該遮光膜の下層に位置する光電変換膜の一部に光を入射する第2開口部とが設けられており、
    前記遮光膜の前記第2開口部の上層に位置する少なくとも1つの下部電極には、前記第2開口部の上側部分と対応する領域に第3開口部が設けられている固体撮像装置。
  9. 請求項3〜6のうちのいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記複数の光電変換膜は、それぞれ、その上部と下部とに設けられた上部電極及び下部電極を有し、
    前記下部電極は画素ごとに区切られて2次元平面内に配置され、
    前記遮光膜の下層に位置する光電変換膜は、該遮光膜の上層に位置する光電変換膜に対して、前記2次元平面内において前記画素のサイズの2分の1だけ第1の方向へずれて配置されており、
    前記第1の方向に並ぶ画素のうちの互いに隣り合う2つの画素において、前記遮光膜の下層に位置する光電変換膜のうち、少なくとも1つの光電変換膜の上の遮光膜に開口部が設けられている固体撮像装置。
  10. 請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載の固体撮像装置の制御方法であって、
    前記光電変換部に撮影光を入射し、前記複数の光電変換膜のうちの上層の光電変換膜を用いて本撮影を行うことにより、本撮影画像データを取得するステップ(a)と、
    前記ステップ(a)と並行して、前記複数の光電変換膜のうち前記基板の表面に近い光電変換膜を用いて遮光撮影を行うことにより、遮光画像データを取得するステップ(b)と、
    前記ステップ(a)で得られた本撮影画像データから前記ステップ(b)で得られた遮光画像データを減算処理することにより、暗電流ノイズを補正するステップ(c)とを備えている固体撮像装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021084994A1 (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像素子
CN115000204A (zh) * 2022-05-25 2022-09-02 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 光电探测装置和显示装置

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