以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1Aは、本発明の一実施形態に係る遊技機が適用されるパチンコ機1の斜視図である。以下、パチンコ機1を例に挙げて説明するが、この発明はパチンコ機に限られず、パチスロ機に代表される回胴式遊技機などの他の遊技機にも適用することができる。
パチンコ機1は、遊技店内に配列された遊技島への取付け(設置)のための略四角枠状の外枠2と、外枠2に対し片開き可能に取り付けられた内枠3とを備えている。外枠2の左右一方、たとえば左側部にヒンジ4が取り付けられており、内枠3はヒンジ4の回動軸まわりに回動可能に保持されている。
内枠3の上部分には、遊技盤5(図2参照)が収容保持されている。内枠3の下部分には、発射装置(図示しない)が収容保持されている。内枠3における遊技盤5の下方には、セーフ球回収部(図示しない)が配置されている。内枠3の手前側には、前扉6が開閉可能に設けられている。また、内枠3の手前側には、前扉6の下方に、下部開閉板7が開閉可能に設けられている。前扉6には、遊技盤5に対向する位置に略円形の開口8が形成されている。この開口8には、ガラス板などの透明板9が嵌められていて、前扉6を閉じた状態で、その透明板9を介して、透明板9の奥側の遊技盤5を視認することができるようになっている。前扉6の上部には、左右一対のスピーカ90が配置されている。また、前扉6の下部には、左右一対の遊技ランプ91が配置されている。
下部開閉板7には、遊技に使用する遊技球を貯留しておくための上皿10と、上皿10からオーバーフロー路(図示しない)を通して溢れた遊技球を受け止める下皿11とが上下に並んで設けられている。上皿10の上面中央部には、遊技者が押操作可能な押ボタンタイプの第1演出操作ボタン(操作手段)13が配置されている。上皿10の上面左隅には、遊技者が押操作可能な押ボタンタイプの第2演出操作ボタン12が配置されている。また、下皿11の右側には、遊技球を遊技盤5に打ち出す際に操作されるハンドル14が配置されている。遊技者が、ハンドル14を把持して回転操作することにより、発射装置から遊技盤5の盤面に向けて遊技球を発射することができ、また、ハンドル14の回転角度を調整することにより、遊技盤5の盤面に向けて発射される遊技球の勢いを調節することができる。
図2は、遊技盤5の概略正面図である。遊技盤5の盤面には、中央部に略円形の遊技領域Sが設定されている。遊技領域Sの周縁には、発射装置(図示しない)から発射された遊技球を、遊技盤5の上方(左側上部)に導くためのガイドレール23が配置されている。遊技領域Sには、多数本の障害釘25(図2には、一部のみ図示)が植設されている。遊技領域Sの左側上部からガイドレール23に沿って右斜め上方に向けて放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘25の間を通って流下していく。
遊技領域Sの中央部には、液晶表示ユニット24が配置されている。液晶表示ユニット24は、パチンコ機1の遊技中に、停止または変動中の演出図柄や所定のメッセージなどを表示する。
液晶表示ユニット24の下方には、第1特別図柄始動口26および第2特別図柄始動口27が上下に並べて配置されている。第1および第2特別図柄始動口26,27は、それぞれ、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球を入球可能に設けている。第2特別図柄始動口27が電動チューリップ役物28を有しているのに対し、第1特別図柄始動口26は開閉手段等を有しない非作動式の入賞口である。
電動チューリップ役物28は、通常、各羽根の先端部が互いに接近した状態(狭窄状態)に窄められている。電動チューリップ役物28の狭窄状態では、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球の第2特別図柄始動口27への入球が、第1特別図柄始動口26の入球役物と電動チューリップ役物28の一対の羽根とにより阻止されている。その結果、第2特別図柄始動口27が閉塞される。そして、電動チューリップ役物28が拡開された状態では、電動チューリップ役物28の各羽根が拡開されることにより、第2特別図柄始動口27に遊技球が入球可能になって、第2特別図柄始動口27が開放される。
なお、電動チューリップ役物28の構成はこれに限定されるものではなく、次いで述べる可変入賞装置29と同様に、前後方向に出退する構成であってもよいし、たとえば、左右方向に延びる回動軸を中心として手前側に傾倒する構成であってもよい。
第1特別図柄始動口26または第2特別図柄始動口27に遊技球が入ると(入賞すると)、予め定める個数(第1特別図柄始動口26への遊技球入球に対してはたとえば5球、および第2特別図柄始動口27への遊技球入球に対してはたとえば3球)の賞球が、賞球払出装置56(図4参照)から払い出される。また、第1特別図柄始動口26または第2特別図柄始動口27への遊技球の入球(所定の始動条件)に伴って、特別遊技状態を発生させる大当りであるか否かを決定するための大当り抽選(当り遊技を発生させるか否かの抽選)が実行される。
遊技領域Sには、遊技盤5の右下部に可変入賞装置29が配置されている。可変入賞装置29は第1および第2特別図柄始動口26,27の右方に配置されている。可変入賞装置29は、遊技領域Sの右下部に形成された、左右に長い平面視長方形状をなす大入賞口30と、大入賞口30を開閉可能な大入賞口開閉役物31とを備える。大入賞口30は、左右方向に関して、複数個(たとえば3〜4球)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。大入賞口開閉役物31は、遊技盤5の盤面に沿った状態で大入賞口30を閉塞して、大入賞口30に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から後方に退避することにより、大入賞口30を開放して、大入賞口30上に流下してくる遊技球を大入賞口30内に導き入れることができる。なお、可変入賞装置29の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば大入賞口30の下端縁に沿って配置された回動軸を中心に手前側に傾倒する構成であってもよいし、また、電動チューリップ役物28と同様に一対の羽根を有し、各羽根が狭窄状態と拡開状態との間で姿勢変更可能な構成であってもよい。
遊技領域Sには、液晶表示ユニット24の右方(遊技領域Sの右部)に、遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球が通過可能な普通図柄ゲート34が配置されている。
普通図柄ゲート34を遊技球が通過すると、第2特別図柄始動口27を開放するか否か(電動チューリップ役物28を拡開状態にするか否か)を決定するための普通図柄抽選が実行される。普通図柄抽選により第2特別図柄始動口27を開放すると決定される確率(普通図柄抽選の当選確率)は、後述する確率変動モード(確率変動遊技の実行時でかつサポート遊技の実行時)の非実行時ではたとえば1/100、確率変動モード中ではたとえば1/1.1である。
また、パチンコ機1には、特別遊技状態とは別の開放遊技である小当り遊技が用意されている。小当り遊技では、所定の開放時間(たとえば0.1(sec))だけ大入賞口30を1回開放させ、かつその後所定のインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで、所定の開放時間(たとえば0.1(sec))だけ大入賞口30を1回開放させる。
遊技盤5の盤面におけるガイドレール23の外側領域の右上隅部には、第1特別図柄表示手段(識別情報表示手段)35、第2特別図柄表示手段(識別情報表示手段)36および普通図柄表示手段37が配置されている。
第1特別図柄表示手段35は、一または複数の特別図柄を変動動作可能な7セグメント式表示器等により構成されている。第1特別図柄表示手段35は、第1特別図柄始動口26に遊技球が入球することを条件に第1特別図柄が所定時間変動動作して、第1特別図柄始動口26への入球時に取得された大当り判定用乱数が、予め定められた大当り数値と一致する場合には所定の大当り用の第1特別図柄(特定表示結果)で、それ以外の場合にはハズレ用の第1特別図柄で停止する。大当り用の第1特別図柄として、確率変動遊技付きの大当りを示す確率変動図柄と、確率変動遊技が付かない大当りを示す非確率変動図柄とが用意されている。
第2特別図柄表示手段36は、一または複数の特別図柄を変動動作可能な7セグメント式表示器等により構成されている。第2特別図柄表示手段36は、第2特別図柄始動口27に遊技球が入球することを条件に第2特別図柄が所定時間変動動作して、第2特別図柄始動口27への入球時に取得された大当り判定用乱数が、予め定められた大当り数値と一致する場合には所定の大当り用の第2特別図柄(特定表示結果)で、それ以外の場合にはハズレ用の第2特別図柄で停止する。大当り用の第2特別図柄として、確率変動遊技付きの大当りを示す確率変動図柄と、確率変動遊技が付かない大当りを示す非確率変動図柄とが用意されている。
なお、第1および第2特別図柄表示手段35,36に、第1特別図柄の保留球数および第2特別図柄の保留球数をそれぞれ表示するための特別図柄用保留表示手段(図示しない)が設けられていてもよい。
普通図柄表示手段37は、普通図柄を変動動作するためのものであり、7セグメント表示器等を用いてなるべく目立たないように小さく設けられており、普通図柄ゲート34に遊技球が通過することを条件に普通図柄が所定時間変動動作して、普通図柄ゲート34に対する遊技球の通過時に取得された当り判定用乱数が予め定められた当り数値と一致する場合には所定の当り態様で、一致しない場合には所定のハズレ態様で停止させるようになっている。この普通図柄は、遊技者がその種類この普通図柄は、遊技者がその種類を容易に区別できないように特別な意味を持たない図柄が割り当てられることが望ましい。
大当り抽選の結果は、前述のように第1特別図柄表示手段35,36に表示されるが、特別図柄表示手段35,36だけでなく、液晶表示ユニット24にも表示される。
特別遊技状態中は、大入賞口開閉役物31の揺動により大入賞口30が開放される。パチンコ機1には、第1および第2特別遊技状態(当り遊技)の合計2種類の特別遊技状態が用意されている。
第1特別遊技状態では、所定の時間(たとえば30(sec))が経過するまで、または大入賞口30に予め定める最大個数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで、大入賞口30を開放するといった開放動作を1つのラウンドとして、このような開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の多数ラウンド(たとえば16ラウンド)行われる。1回の第1特別遊技状態において、遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約1600個(10(個/球)×10(球/ラウンド遊技)×16(ラウンド))である。
第2特別遊技状態では、所定の時間(たとえば30(sec))が経過するまで、または大入賞口30に予め定める最大個数の遊技球が入球するまで、大入賞口30を開放するといった開放動作を1つのラウンドとして、このような開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで、複数ラウンド(たとえば2ラウンド)行われる。
なお、特別遊技状態は、2種類の態様に限られず、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。また、各特別遊技状態の態様は、前述の態様に限られない。
また、パチンコ機1には、特別遊技状態とは別の開放遊技である小当り遊技が用意されている。小当り遊技では、所定時間(たとえば0.5(sec))大入賞口30を開放するといった小当り開放動作を、インターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の少数回数(たとえば2回)行われる。
遊技者のハンドル操作により、発射装置(図示しない)から適度の勢いで発射された遊技球は、遊技領域Sの左上部分から右斜め上方に向けて放たれる。ハンドル操作により、遊技球の発射の狙い先を、遊技領域Sの左側上部と遊技領域Sの右側上部との間で打ち分けることができる。遊技領域Sの左上部分から放たれた遊技球は、遊技領域Sに植設された障害釘25の間を流下する。遊技盤5の盤面に沿って流下する遊技球のうち、第1もしくは第2特別図柄始動口26,27、大入賞口30、およびその他の入賞口(図示しない)のいずれにも入球しなかった遊技球(アウト球)は、遊技領域Sの下部に形成されたアウト口38から機内に入り、球回収部(図示しない)に回収される。
遊技領域Sにおける左上部分を狙って適度な速度で遊技球が発射されると、遊技領域Sの左上部分へと達した遊技球は、遊技領域Sの左半分(左上部分、左部分および左下部分)に植設された障害釘25によって、第1特別図柄始動口26付近に導かれる。つまり、発射位置を遊技領域Sの左側上部とすることにより、第1特別図柄始動口26に遊技球を入球させることができる。
また、パチンコ機1では、特別遊技状態中において、遊技者によりいわゆる右打ち遊技(遊技領域Sの右側上部を狙って遊技球を発射させる遊技)が行われる。パチンコ機1は、いわゆる右打ち遊技を行えるように構成されている。ハンドル14の回転角度を最大角度とすると非常に強い勢いで遊技球が発射され、ガイドレール23に沿って遊技領域Sにおける左上部分から右斜め上方に向けて、遊技球が勢い良く放たれる。放たれた遊技球は、液晶表示ユニット24の上方を通って、遊技領域Sの盤面の右部分へと達し、遊技領域Sの右上部分に植設された障害釘25によって、可変入賞装置29の周囲に導かれる。そのため、開放動作中の可変入賞装置29の大入賞口30に遊技球を入球させ易い。
また、遊技領域Sの盤面の右部分へと達した遊技球は、遊技領域Sの右部分に植設された障害釘25によって、普通図柄ゲート34の周囲にも導かれる。そのため、普通図柄ゲート34への遊技球の通過頻度を高めることができる。また、普通図柄ゲート34を通過した遊技球は、遊技領域Sの右部分に植設された障害釘25によって第1特別図柄始動口26の周囲または第2特別図柄始動口27の周囲に導かれる。確率変動遊技中は、サポート遊技が併せて実行され、かつ普通図柄ゲート34への遊技球の通過頻度が高いために、第2特別図柄始動口27が頻繁に開放されている。したがって、確率変動遊技の実行時には、大入賞口30に遊技球を入球させ易いだけでなく、第2特別図柄始動口27にも遊技球を入球させることができる。
図3および図4は、液晶表示ユニット24の表示画面の表示内容の一例を示す図である。図3(a)に示すように、第1特別図柄表示手段35,36(図2参照)の変動動作中は、液晶表示ユニット24により演出図柄の変動動作が行われる。液晶表示ユニット24の表示画面内には、たとえば3つの図柄表示領域24L,24C,24Rが左右に並んで設定されている。そして、特別図柄表示手段35,36の変動動作中は、3つの図柄表示領域24L,24C,24Rにおいて、複数種の演出図柄(たとえば「0」〜「9」などの数字図柄や、キャラクタ図柄等)がたとえば上方から下方に向けてスクロール表示されることにより、演出図柄の変動動作が行われる。各図柄表示領域24L,24C,24Rに示す「↓」は、それらの図柄表示領域24L,24C,24Rの演出図柄が変動していることを示している。
3つの図柄表示領域24L,24C,24Rにおいて、変動開始後、所定時間が経過すると、3つの図柄表示領域24L,24C,24Rにおける変動動作が予め定める順序で停止されていき、最終的に、各図柄表示領域24L,24C,24Rに1つの演出図柄が停止した状態で表示されることにより、大当り抽選の結果を表す演出図柄の組合せが液晶表示ユニット24に表示される。
液晶表示ユニット24における演出態様には、液晶表示ユニット24の表示画面内の2つの図柄表示領域24L,24Rに演出図柄が停止表示され、残り1つの図柄表示領域24Cに演出図柄が停止表示されることによって大当りかハズレかが判明する、いわゆるリーチ状態を経ないで、3つの図柄表示領域24L,24C,24Rにハズレ用の演出図柄が表示される通常の変動動作と、リーチ状態を経た後に大当り用の演出図柄またはハズレ用の演出図柄が表示されるリーチパターンの変動動作とが用意されている。リーチパターンのリーチ演出には、たとえば、図8A等に示すように、ノーマルリーチ、ノーマルロングリーチ(ノーマルロング)、スーパーリーチ、スぺシャルリーチ1(図12A等で「スぺリーチ1」と記載)、スぺシャルリーチ2(図12B等で「スぺリーチ2」と記載)が用意されている。ノーマルリーチは、たとえば、残り1つの図柄表示領域における演出図柄が所定時間変動した後に停止するようなリーチである。ノーマルロングリーチは、たとえば、残り1つの図柄表示領域における演出図柄が、ノーマルリーチ時よりも長い時間変動した後に停止するようなリーチである。スーパーリーチは、所定のスーパーリーチキャラクタが登場して所定のスーパーリーチ演出を行うと共に、ノーマルロングリーチ時よりも長い時間変動した後に停止するようなリーチである。たとえば、スぺシャルリーチ1およびスぺシャルリーチ2は、所定のスぺシャルリーチキャラクタが登場して所定のスぺシャルリーチリーチ演出を行うと共に、スーパーリーチ時よりも長い時間変動した後に停止するようなリーチである。スぺシャルリーチ1では、変動動作が1回のみしか用意されていないのに対し、スぺシャルリーチ2では、疑似変動を伴う疑似連演出が用意されている。疑似連演出は、変動動作が複数回(たとえば2回)あるかのような演出であり、1回目の変動が疑似変動とされている。
なお、この実施形態では、スーパーリーチは、ノーマルリーチから発展する発展型のリーチであり、スぺシャルリーチ1およびスぺシャルリーチ2は、スーパーリーチから発展する発展型のリーチである。
図3に示すように、液晶表示ユニット24の下部分には、第1特別図柄用の保留数(すなわち、第1の始動情報記憶部61内の保留データ用エリアに記憶されている始動情報の数を表示するための第1の保留球数表示部(保留表示手段)101と、第2特別図柄用の保留数(すなわち、第2の始動情報記憶部62内の保留データ用エリアに記憶されている始動情報の数)を表示するための第2の保留球数表示部(保留表示手段)121とが設けられている。各保留数表示部101,121には、保留表示102が最大4個まで表示可能に設けられている。各保留表示102は、第1または第2特別図柄の変動動作に一対一対応で設けられており、たとえば円形をなしている。保留表示102が複数あるとき、保留表示102の表示位置(以下、「保留表示位置」という。)は、右側から左側に向けて、消化の早い順に並べられる。各保留表示102は、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作に一対一対応で設けられており、たとえば円形をなしている。液晶表示ユニット24の表示画面には、常に、各保留数表示部101,121が表示されているのであるが、図3および図4を除く各図において、液晶表示ユニット24の表示画面には、第2の保留数表示部121の図示を省略している。
パチンコ機1には、先読み保留変化予告が搭載されている。先読み保留変化予告では、第1または第2の始動情報記憶部61,62に記憶されている始動情報を図柄変動の開始前に先読み判定しておき、その判定結果に基づいて、その保留記憶に対応する保留表示102の保留表示態様(色)を、通常時(「白(デフォルト)」)と異なった態様(特別保留表示態様)で表示することにより、その保留記憶に対応する変動動作についての先読み信頼度を予告している。
具体的には、保留数表示部101,121に表示される保留表示102は、その表示色によって、先読み信頼度(大当り信頼度の他、保留表示102の保留表示態様の変化回数や大当り信頼度の高い態様への期待度等を含む。)が異なっている。この実施形態では、図4(c)に示すように、保留表示102の保留表示態様として、「白(デフォルト)」、「青」、「緑」および「赤」の4態様が表示されている。つまり、「白(デフォルト)」の態様が通常保留表示態様であり、「青」、「緑」および「赤」の態様が特別保留表示態様である。図4(c)に示すように、「白」から「青」、「緑」、「赤」へと向かうに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されている。
パチンコ機1には、当該変動保留変化予告(変動時表示)も搭載されている。具体的には、液晶表示ユニット24の下部分において左右方向の中央部には、現在変動中の第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作に対応する始動情報を指し示す当該変動保留表示部(変動時表示手段)103が表示されている。当該変動保留変化予告では、当該変動保留表示部103に表示される保留表示(以下、「当該変動保留表示」という。変動時表示)104の保留表示態様(変動時表示態様)を、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作中に所定の保留表示態様に変化させることにより、現在変動している変動動作に対する大当り信頼度(当りの特別図柄(特定表示結果)が導出表示される信頼度)を表示している。
当該変動保留変化予告は、先読み保留変化予告の実行時には、実行中の先読み保留変化予告に連続した保留表示態様で開始される。すなわち、当該変動保留表示104における変動開始当初の保留表示態様は、シフト移行前の「保留1」の保留表示態様と同じである。また、当該変動保留表示104の保留表示態様の変化は、1回だけ変化するものに限られず、段階的に変化(以下、「ランクアップ」という場合がある。)することも可能である。この実施形態では、当該変動保留表示104の保留表示態様は、1段階〜3段階の範囲で変化する。
具体的には、当該変動保留表示部103に表示される当該変動保留表示104は、その保留表示態様によって、その保留球に対応する大当り信頼度が異なっている。この実施形態では、図4(d)に示すように、当該変動保留表示104の保留表示態様(変動時表示態様)として、「白(デフォルト)」、「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「デンジャー」および「レインボー(虹色)」の7態様が表示されている。図4(d)に示すように、「白」から「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「デンジャー」および「レインボー」へと向かうに従って大当り信頼度が高くなるように設定されている。なお、「レインボー」は、大当り信頼度が100%(確定)の保留表示態様である。また、「白」と「白点滅」とは、同じ白色を表示しているのであるが、点灯態様が異なるので、この明細書では、互いに異なる保留表示態様として取り扱うこととする。当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104の保留表示態様には、先読み保留変化予告による保留表示102にない保留表示態様(「白点滅」、「デンジャー」および「レインボー」)が含まれている。すなわち、先読み保留変化予告では表示可能であるが、当該変動保留変化予告では表示されない保留表示態様がある。
また、当該変動保留変化予告における変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「青」、「緑」および「赤」であるときの大当り信頼度は、それぞれ、先読み保留変化予告による保留表示102が「青」、「緑」および「赤」であるときの大当り信頼度と同程度に設定されている。
以下、図3(a)〜図3(c)および図4(a)および図4(b)を参照して、先読み保留変化予告および当該変動保留変化予告について説明する。また、以降の説明において、第1および第2の保留数表示部101,121の保留表示102の保留表示態様の変化(先読み保留変化予告)を、第1の保留数表示部101の保留表示102の保留表示態様の変化(第1の保留数表示部101を用いた先読み保留変化予告)を例に挙げて説明する。第2の保留数表示部121の保留表示102の保留表示態様の変化(第2の保留数表示部121を用いた先読み保留変化予告)については、第1の保留数表示部101の保留表示態様の変化の場合と同じであるので、説明を省略する。
図3(a)に示すように、第1特別図柄(演出図柄)の変動動作中で、かつ第1特別図柄用の保留数が2個である状態で、第1特別図柄始動口26に新たな遊技球の入球があると、液晶表示ユニット24の第1の保留数表示部101の保留表示102の数が2個から3個に増やされる。このとき、入賞と同時に先読み保留変化予告が実行されて、第1の保留数表示部101の増加分(たとえば3個目)の保留表示102の保留表示態様(色)が、「白」ではなく、所定の保留表示態様(図3(a)ではたとえば「青」)を呈する。そして、所定の期間の経過後、液晶表示ユニット24に、たとえば、ハズレの演出図柄の組合せ(図3(b)では、たとえば「2」「3」「4」)が停止表示される。
第1特別図柄(演出図柄)の変動動作の消化に伴い、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の保留表示102の保留表示位置が、1つずつ右側にシフト移行する。そして、最も右側に位置する保留表示102が当該変動保留表示部103にシフト移行し、当該変動保留表示部103において当該変動保留表示104に置換される。
そして、図3(c)に示すように、保留表示102のシフト移行の際に、保留表示102の保留表示態様が変化することもある。図3(c)では、「保留3」の保留表示位置から「保留2」の保留表示位置へとシフト移行する保留表示102の色が「青」から「緑」になる場合を示している。
変動動作の消化が進み、図4(a)に示すように、前記の「緑」の保留表示102に対応する変動動作が変動開始される際には、この保留表示102に対応していた始動情報についての表示が、第1の保留数表示部101から当該変動保留表示部103にシフト移行し、当該変動保留表示部103において当該変動保留表示104として表示される。このとき、当該変動保留表示部103において表示される当該変動保留表示104の保留表示態様は、シフト移行前の「保留1」の保留表示102の保留表示態様と同じである。すなわち、保留表示102の保留表示態様(通常保留表示態様または特別保留表示態様)に対応する変動動作が変動開始される際には、その通常保留表示態様またはその特別保留表示態様が、当該変動保留表示104として継続して表示される。
そして、図4(b)に示すように、演出図柄の変動動作の途中において、当該変動保留表示104の保留表示態様が、大当り信頼度が上昇するように変化(以下、このような変化を「ランクアップ」という。)する。図4(b)では、当該変動保留表示104の保留表示態様がそれまでの「緑」から「青」に変化している。
この実施形態に示す先読み保留変化予告および当該変動保留変化予告は、変動動作の消化または時間の進行に伴って、先読み信頼度や大当り信頼度が上昇するかあるいは変わらないランクアップ型のものであり、先読み保留変化予告の先読み信頼度や当該変動保留変化予告の大当り信頼度が、変動動作の消化または時間の進行に伴って低下するような態様変化は行われない。
また、当該変動保留変化予告は、演出図柄の変動動作中に実行される。より具体的には、当該変動保留変化予告の実行タイミングとして、演出図柄の変動動作中(疑似連演出の1回目の変動動作を含む)の所定タイミング、ノーマルリーチ中の所定タイミング、およびスーパーリーチ中の所定タイミングのうちの少なくとも1回を例示できる。
なお、図3(a)では、入賞と同時に先読み保留変化予告が実行される場合を例に挙げて説明したが、むろん、先読み保留変化予告には、入賞時に保留表示102が態様変化せずに、シフト移行時に態様変化するものも含まれる。
図4は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機1は、AC24Vの交流電圧を受けて各種の直流電圧やシステムリセット信号などを出力する電源基板53と、当該パチンコ機1の統括的な動作制御を司る主制御基板40と、演出制御を司る演出制御基板41と、パチンコ機1から遊技球を払い出すための払出制御基板42とを備えている。主制御基板40には、主基板中継基板54を介して、電源基板53および払出制御基板42がそれぞれ接続されている。主制御基板40には、演出インターフェイス基板43を介して、演出制御基板41および液晶表示制御基板44がそれぞれ接続されている。電源基板53は、演出インターフェイス基板43を介して、演出制御基板41および液晶表示制御基板44にそれぞれ接続されている。第1演出操作ボタン13および第2演出操作ボタン12からの操作入力信号は、それぞれ、演出インターフェイス基板43を介して演出制御基板41に入力されるようになっている。
主制御基板40は、CPU40A(始動情報取得手段、抽選結果判定手段、先読み判定手段)、RAM40BおよびROM40Cを含むマイクロコンピュータを備えている。主制御基板40には、演出制御基板41や払出制御基板42などに制御コマンドを送信するためのコマンド送信部が設けられている。
主制御基板40には、第1および第2特別図柄表示手段35,36ならびに普通図柄表示手段37が制御対象として接続されている。また、主制御基板40には、第1および第2特別図柄始動口26,27(図2参照)への入球をそれぞれ検出するための第1および第2特別図柄始動口入球センサ46,47が接続されており、第1および第2特別図柄始動口入球センサ46,47からの検出出力が直接入力されるようになっている。
また、主制御基板40には、遊技盤中継基板45を介して、普通図柄ゲート34(図2参照)を遊技球が通過したことを検出するための普通ゲート通過センサ48からの検出出力、可変入賞装置29の大入賞口30(図2参照)に遊技球が入ったことを検出するための大入賞口入球センサ49からの検出出力が、それぞれ入力されるようになっている。
また、主制御基板40には、遊技盤中継基板45を介して、電動チューリップ役物28(図2参照)を駆動するための電動チューリップ駆動機構(たとえばソレノイド類を含む)51や、大入賞口開閉役物31(図2参照)を開閉駆動するための大入賞口開閉機構(たとえばソレノイド類を含む)52等が制御対象として接続されている。
演出制御基板41は、演出インターフェイス基板43を介して主制御基板40に接続されている。演出制御基板41は、CPU(先読み保留変化予告制御手段、変動時表示変化予告制御手段)41A、RAM41BおよびROM41Cを含むマイクロコンピュータを備えている。演出制御基板41には、液晶表示制御基板44などに制御コマンドを送信するためのコマンド送信部が設けられている。演出制御基板41には、演出インターフェイス基板43を介して液晶表示制御基板44が接続されている。
演出制御基板41には、パチンコ機1の本体(前扉等)前面等に配置されるスピーカ90や遊技ランプ91が、演出インターフェイス基板43および枠中継基板55を介して、制御対象としてそれぞれ接続されている。
払出制御基板42は、CPU42A、RAM42B、ROM42C等を含むマイクロコンピュータを備えており、主制御基板40に接続されている。払出制御基板42には、賞球払出装置56が制御対象として接続されている。
演出制御基板41は、主制御基板40からの制御コマンドに基づいて、液晶表示ユニット24やスピーカ90等の演出装置の演出内容を決定し、その演出内容が記された制御コマンドを制御対象に対して出力する。たとえば液晶表示ユニット24の制御については、液晶表示制御基板44には、演出制御基板41からの制御コマンドが、演出インターフェイス基板43を介して与えられ、与えられた制御コマンド(この場合、液晶制御用の制御コマンド)の内容に基づいて、液晶表示制御基板44は液晶表示ユニット24の表示を制御する。
液晶表示制御基板44は、CPU44A、RAM44BおよびROM424Cを含むマイクロコンピュータを備えている。液晶表示制御基板44には液晶表示ユニット24が制御対象として接続されている。
図6は、主制御基板40の電気的構成を示すブロック図である。図2、図4および図6を参照しつつ、主制御基板40の構成について説明する。
主制御基板40のRAM40Bには、第1の始動情報記憶部61、第2の始動情報記憶部62、第1の始動保留カウンタ63および第2の始動保留カウンタ64が設けられている。
第1の始動情報記憶部61には、第1特別図柄始動口26への遊技球入球に対して実行される大当り抽選の結果が格納される。第1の始動情報記憶部61には、大当り判定用乱数(第1抽選の結果を示す情報)、特別図柄用乱数(確率変動遊技の実行の有無を決定するための情報)、および変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて「始動情報」という。)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第1の始動情報記憶部61には、始動情報を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0エリア(エリア0)、第1エリア(エリア1)、第2エリア(エリア2)、第3エリア(エリア3)および第4エリア(エリア4)ということにする。
第1の始動情報記憶部61の第0エリアは、実行対象となっている始動情報を記憶するための領域である。以下において、「実行データ用エリア」という場合がある。
第1の始動情報記憶部61の第1エリア〜第4エリアの4つの領域は、実行が保留されている始動情報を記憶するための領域である。この第1エリア〜第4エリアを総称する場合には、「保留データ用エリア」という場合がある。
第1特別図柄始動口26に遊技球が入ったときには、第1の始動情報記憶部61内の保留データ用エリアに、始動情報が記憶される。具体的には、第1エリアが空であれば第1エリアに始動情報が記憶され、第1エリアが空でなく第2エリアが空であれば第2エリアに始動情報が記憶され、第1および第2エリアが空でなく第3エリアが空であれば第3エリアに始動情報が記憶され、第1〜第3エリアが空でなく第4エリアが空であれば第4エリアに始動情報が記憶される。
第1の始動情報記憶部61の第0エリアに始動情報が記憶されておらず、かつ特別遊技状態中でない状態であることを条件に、第1の始動情報記憶部61の第1〜第4エリアに記憶されている始動情報が、それぞれ、第1の始動情報記憶部61の第0〜第3エリアに移行されるとともに、第4エリアが空にされる。そして、第1の始動情報記憶部61の第0エリア(実行データ用エリア)に移行された始動情報が実行される。
第1の始動情報記憶部61内の保留データ用エリア(第1〜第4エリア)に記憶されている始動情報の数は、第1の始動保留カウンタ63に記憶される。
第1の始動情報記憶部61の第0エリア(実行データ用エリア)に始動情報が移行されると、当該始動情報に対応する特別変動動作が開始される。当該変動動作の開始時には、その始動情報に含まれる大当り判定用乱数が、大当り数値と一致するか、小当り数値と一致するか、あるいは大当り数値または小当り数値のいずれとも一致しないかが判定される。CPU40Aは、大当り判定用乱数が大当り数値と一致するときは、その後特別遊技状態が実行される。特別遊技状態中は、2バイト構成の条件装置作動フラグの値が、00[H]から5A[H]に切り換えられる。また、CPU40Aは、大当り判定用乱数が小当り数値と一致するときは、その後小当り遊技が実行される。小当り遊技の実行中には、2バイト構成の小当り中フラグの値が、00[H]から5A[H]に切り換えられる。
第2の始動情報記憶部62には、第2特別図柄始動口27への遊技球入球に対して実行される大当り抽選の結果が格納される。第2の始動情報記憶部62には、大当り判定用乱数(第1抽選の結果を示す情報)、特別図柄用乱数(確率変動遊技の実行の有無を決定するための情報)、および変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて「始動情報」という。)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第2の始動情報記憶部62には、始動情報を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0エリア(エリア0)、第1エリア(エリア1)、第2エリア(エリア2)、第3エリア(エリア3)および第4エリア(エリア4)ということにする。
第2の始動情報記憶部62の第0エリアは、実行対象となっている始動情報を記憶するための領域である。以下において、「実行データ用エリア」という場合がある。
第2の始動情報記憶部62の第1エリア〜第4エリアの4つの領域は、実行が保留されている始動情報を記憶するための領域である。この第1エリア〜第4エリアを総称する場合には、「保留データ用エリア」という場合がある。
第2特別図柄始動口27に遊技球が入ったときには、第2の始動情報記憶部62内の保留データ用エリアに、始動情報が記憶される。具体的には、第1エリアが空であれば第1エリアに始動情報が記憶され、第1エリアが空でなく第2エリアが空であれば第2エリアに始動情報が記憶され、第1および第2エリアが空でなく第3エリアが空であれば第3エリアに始動情報が記憶され、第1〜第3エリアが空でなく第4エリアが空であれば第4エリアに始動情報が記憶される。
第2の始動情報記憶部62の第0エリアに始動情報が記憶されておらず、かつ特別遊技状態中でない状態であることを条件に、第2の始動情報記憶部62の第1〜第4エリアに記憶されている始動情報が、それぞれ、第2の始動情報記憶部62の第0〜第3エリアに移行されるとともに、第4エリアが空にされる。そして、第2の始動情報記憶部62の第0エリア(実行データ用エリア)に移行された始動情報が実行される。
第2の始動情報記憶部62内の保留データ用エリア(第1〜第4エリア)に記憶されている始動情報の数は、第2の始動保留カウンタ64に記憶される。
第2の始動情報記憶部62の第0エリア(実行データ用エリア)に始動情報が移行されると、当該始動情報に対応する特別変動動作が開始される。当該変動動作の開始時には、その始動情報に含まれる大当り判定用乱数が、大当り数値と一致するか、小当り数値と一致するか、あるいは大当り数値または小当り数値のいずれとも一致しないかが判定される。CPU40Aは、大当り判定用乱数が大当り数値と一致するときは、その後特別遊技状態が実行される。特別遊技状態中は、2バイト構成の条件装置作動フラグの値が、00[H]から5A[H]に切り換えられる。また、CPU40Aは、大当り判定用乱数が小当り数値と一致するときは、その後小当り遊技が実行される。小当り遊技の実行中には、2バイト構成の小当り中フラグの値が、00[H]から5A[H]に切り換えられる。
図7は、演出制御基板41の電気的構成を示すブロック図である。図2、図4および図7を参照しつつ、演出制御基板41の構成について説明する。
図7に示すように、演出インターフェイス基板43には、バッファ回路65,66などが実装されている。演出制御基板41には、主制御基板40から出力された制御コマンドが演出インターフェイス基板43のバッファ回路65を介して入力されるようになっている。
演出制御基板41のCPU41Aは、制御コマンド(に含まれる変動パターンコマンド(A0**[H]))に基づいて演出抽選を行い、変動パターンコマンド(A0**[H])で特定される演出概要に基づいて具体的な演出内容を決定する。この演出内容は、液晶表示ユニット24への表示画像などの表示内容に限られず、ランプ類の点滅によるランプ演出の内容やスピーカ群からの発音などの音声内容を含む。演出制御基板41から送信される制御コマンドは、バッファ回路66を経由して、そのまま液晶表示制御基板44や音声を出力するための音声制御基板などに出力される。
演出制御基板41のROM41Cは、抽選表記憶部75と、保留態様変化パターン記憶部78とを含む。抽選表記憶部75は、先読み保留変化予告用の抽選表や当該変動保留変化予告用の抽選表を含む々の抽選表(抽選テーブル)を記憶する。保留態様変化パターン記憶部78に記憶される保留態様変化パターンは、後述する第2実施形態の保留態様変化パターンPD(図37参照)と同等のパターンを含む。
演出制御基板41のRAM41Bには、第1の保留メモリ71と、第2の保留メモリ72と、第1の保留カウンタ73と、第2の保留カウンタ74と、先読み保留変化予告フラグ76と、保留態様変化パターン記憶部77とが設けられている。第1の保留メモリ71には、第1の始動情報記憶部61に記憶されている始動情報の内容を表す先読み情報が、第1の始動情報記憶部61と対応する形で記憶されている。第2の保留メモリ72には、第2の始動情報記憶部62に記憶されている始動情報の内容を表す先読み情報が、第2の始動情報記憶部62と対応する形で記憶されている。
図8は、第1および第2の保留メモリ71,72の構成を説明する図である。
第1の保留メモリ71には、2バイトのデータからなる先読み情報をそれぞれ記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0先読み記憶エリアM10、第1先読み記憶エリアM11、第2先読み記憶エリアM12、第3先読み記憶エリアM13および第4先読み記憶エリアM14ということにする。
第1の保留メモリ71の第0先読み記憶エリアM10は、第1の始動情報記憶部61の第0エリアに対応している。第1の保留メモリ71の第1先読み記憶エリアM11は、第1の始動情報記憶部61の第1エリアに対応している。第1の保留メモリ71の第2先読み記憶エリアM12は、第1の始動情報記憶部61の第2エリアに対応している。第1の保留メモリ71の第3先読み記憶エリアM13は、第1の始動情報記憶部61の第3エリアに対応している。第1の保留メモリ71の第4先読み記憶エリアM14は、第1の始動情報記憶部61の第4エリアに対応している。
第2の保留メモリ72には、2バイトのデータからなる先読み情報をそれぞれ記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0先読み記憶エリアM20、第1先読み記憶エリアM21、第2先読み記憶エリアM22、第3先読み記憶エリアM23および第4先読み記憶エリアM24ということにする。
第2の保留メモリ72の第0先読み記憶エリアM20は、第2の始動情報記憶部62の第0エリアに対応している。第2の保留メモリ72の第1先読み記憶エリアM21は、第2の始動情報記憶部62の第1エリアに対応している。第2の保留メモリ72の第2先読み記憶エリアM22は、第2の始動情報記憶部62の第2エリアに対応している。第2の保留メモリ72の第3先読み記憶エリアM23は、第2の始動情報記憶部62の第3エリアに対応している。第2の保留メモリ72の第4先読み記憶エリアM24は、第2の始動情報記憶部62の第4エリアに対応している。
図7に戻り、第1の保留カウンタ73は、第1の保留メモリ71の保留領域M11〜M14に記憶されている先読み情報の個数を記憶するためのものである。第1の保留カウンタ73の値に基づいて、液晶表示ユニット24の第1の保留数表示部101(図3等参照)における第1特別図柄用の保留数の表示が行われる。
第2の保留カウンタ74は、第2の保留メモリ72の保留領域M21〜M24に記憶されている先読み情報の個数を記憶するためのものである。第2の保留カウンタ74の値に基づいて、液晶表示ユニット24の第2の保留数表示部102(図3等参照)における第2特別図柄用の保留数の表示が行われる。
先読み保留変化予告フラグ76は、先読み保留変化予告の実行中であるか否かを記憶しておくためのものである。先読み保留変化予告フラグ76の値は、先読み保留変化予告の実行中にたとえば5A[H]に設定され、また、先読み保留変化予告の非実行時にたとえば00[H]に設定されている。
保留態様変化パターン記憶部77には、実行すると決定された先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンや、実行すると決定された当該変動保留変化予告用の保留態様変化パターンが記憶されている。また、保留態様変化パターン記憶部77には、実行すると決定された(先読み保留変化予告用または当該変動保留変化予告用の)保留変化態様も記憶されている。
主制御基板40から演出制御基板41に入力される制御コマンドは、1バイト長のデジタルデータであるモードデータと、1バイト長のデジタルデータであるイベントデータとを含む2バイト構成である。そして、各制御コマンドでは、モードデータとイベントデータとは、連続して個別に送受される。モードデータは、演出情報の概要部分を指定するためのものであり、16進数2桁の値を有している。イベントデータは、演出情報の具体的部分を指定するためのものであり、16進数2桁の値を有している。
主制御基板40から演出制御基板41に送信される制御コマンドには、遊技の続行に関する多種の制御コマンドが含まれている。このような制御コマンドが演出制御基板41に入力される度に、演出制御基板41の種々のフラグ等の値が更新される。制御コマンドとして、たとえば、変動パターンコマンド(A0**[H])や保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])、図柄コマンドを挙げることができる。
図9は、演出制御基板41に送信される変動パターンコマンド(A0**[H])を説明する図である。
変動パターンコマンド(A0**[H])は、主制御基板40において選択決定された変動パターンを、演出制御基板41に対して通知するものである。変動パターンコマンド(A0**[H])のモードデータはA0である。変動パターンコマンド(A0**[H])のイベントデータは、特定の予告演出の発生に関する情報、たとえばリーチ状態を経由するリーチ演出や、疑似変動を伴う疑似連演出など、特定の予告演出の発生を指定する情報を含む変動パターン情報である。この変動パターン情報は、変動パターンは、始動情報に含まれる大当り判定用乱数値が大当り数値であるか否かあるいは小当り数値であるか否か、大当り判定用乱数値が大当り数値である場合の特別遊技状態の内容が第1特別遊技状態(16ラウンド)であるのか、あるいは第2特別遊技状態(2ラウンドの特別遊技状態)であるのか)によって、異なるように設けられている。コマンドのデータの後尾に記されている[H]という字は添え字であり、16進数であることを意味するためのものである。
図10および図11は、演出制御基板41に送信される保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を説明する図である。保留加算コマンド(B2**[H]〜B5**[H])は、第1特別図柄始動口26に遊技球が入球して、第1の始動情報記憶部61に保留用として記憶されている始動情報の数(第1の始動保留カウンタ63の値)が増加したことを、演出制御基板41に対して通知するためのコマンドであり、また、第2特別図柄始動口27に遊技球が入球して、第2の始動情報記憶部62に保留用として記憶されている始動情報の数(第2の始動保留カウンタ64の値)が増加したことを、演出制御基板41に対して通知するためのコマンドである。保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータは、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8およびB9である。保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のデータの後尾に記されている[H]という字は添え字であり、16進数であることを意味するためのものである。
保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])は、保留増加した始動情報の対象になる特別図柄表示手段35,36の種類(第1特別図柄表示手段35であるのか、あるいは第2特別図柄表示手段36であるのか)、および保留増加の直前(または直後に)における始動情報の数に応じて、モードデータの種類を異ならせている。モードデータの値が「B2[H]」〜「B5[H]」である保留増加コマンド(図10参照)は、第1特別図柄表示手段35の変動動作の保留数に関する保留増加コマンドであり、モードデータの値が「B6[H]」〜「B9[H]」である保留増加コマンド(図11参照)は、第2特別図柄表示手段36の変動動作の保留数に関する保留増加コマンドである。
また、先読み保留変化予告の実行が禁止される場合にも、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のイベントデータが異ならされている。このイベントデータの値が、先読み情報(の一つ)として第1または第2の保留メモリ71,72(図7または図8参照)に格納される。
図12A〜図12Dは、演出制御基板41の抽選表記憶部75(図7参照)に記憶されている先読み保留変化予告用の抽選表T1の一例を示す図である。先読み保留変化予告用の抽選表T1は、先読み保留変化予告抽選処理(図28参照)の際に用いられる(参照される)抽選表である。抽選表T1は、先読み保留変化予告の保留態様変化パターンを決定するためのものである。この実施形態において、先読み保留変化予告の保留態様変化パターンは、各保留記憶数における保留表示102(図3等参照)の保留表示態様の変化を規定している。図12A〜図12Dに示す抽選表T1では、先読み保留変化予告用として、たとえば合計34通りの保留態様変化パターンが用意されている。先読み保留変化予告が実行されない場合(先読み保留変化予告なし)も含めると、抽選表T1を用いて、合計35通りの保留態様変化パターンが決定されることになる。
たとえば、図12Aの一番右の欄に示す保留態様変化パターンの内容は、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「青」、「青」および「白」である。この場合、その始動情報に対応する保留表示102(図3等参照)は、「保留4」の保留表示位置にあるときには「白」で表示され、「保留4」の保留表示位置から「保留3」の保留表示位置へのシフト移行時に、「白」から「青」に変化する。「保留3」の保留表示位置から「保留2」の保留表示位置へのシフト移行時には態様変化せず、「青」のまま維持(継続)される。そして、「保留2」の保留表示位置から「保留1」の保留表示位置へのシフト移行時に、「青」から「緑」に変化(昇格)する。
抽選表T1では、変動パターン(図9参照)の種別(イベントデータ)毎に、先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。たとえば、一例を紹介すると、図12Aに示すように、変動パターンの種別が通常変動(イベントデータの値が02[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「青」、「白」、「白」および「白」となる保留保留態様変化パターンに、120個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「青」、「青」、「白」および「白」となる保留態様変化パターンに、90個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「青」、「青」、「青」および「白」となる保留態様変化パターンに、60個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「青」、「青」、「青」および「青」となる保留態様変化パターンに、30個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。そして、残りの3001個の先読み保留変化予告抽選用乱数が、先読み保留変化予告なしの保留態様変化パターン(「白」、「白」、「白」および「白」となる保留態様変化パターン)のパターンに割り当てられている。
このように、図12Aからは、変動態様が通常変動である場合(イベントデータが04[H])にも、保留表示102(図3等参照)を「青」の保留表示態様に変化させる先読み保留変化予告が実行されることがわかる。すなわち、始動情報に対応する変動パターンの種別がリーチパターンであるか否かに拘らず、先読み保留変化予告が実行可能である、といえる。
図13A〜図18は、演出制御基板41の抽選表記憶部75(図7参照)に記憶されている当該変動保留変化予告用の抽選表T2〜T7の一例を示す図である。当該変動保留変化予告用の抽選表T2〜T7は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様に対応して設けられている。
図13A〜図13Dに示す当該変動保留変化予告用の抽選表T2は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「白」である場合の抽選表であり、図14A〜図14Dに示す当該変動保留変化予告用の抽選表T3は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「白点滅」である場合の抽選表である。図15A〜図15Cに示す当該変動保留変化予告用の抽選表T4は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「青」である場合の抽選表であり、図16A〜図16Cに示す当該変動保留変化予告用の抽選表T5は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の抽選表である。図17Aおよび図17Bに示す当該変動保留変化予告用の抽選表T6は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「赤」である場合の抽選表であり、図18に示す当該変動保留変化予告用の抽選表T7は、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「デンジャー」である場合の抽選表である。
当該変動保留変化予告用の抽選表T2〜T7は、当該変動保留変化予告抽選処理(図31参照)の際に用いられる(参照される)抽選表である。抽選表T2〜T7は、当該変動保留変化予告の保留態様変化パターンと対応付けられている。
この実施形態において、当該変動保留変化予告の保留態様変化パターンは、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様(最終色)と、保留表示態様変化シナリオ(シナリオ1〜シナリオ7のいずれか)とを規定するものである。保留表示態様変化シナリオ(シナリオ1〜シナリオ7のいずれか)は、保留表示態様変化回数(アップ回数)と、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)とによって特定される。
保留表示態様変化シナリオが「シナリオ1」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は1回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)は1回目の変動動作中(疑似1)である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ2」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は1回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)はノーマルリーチ中(ノーマル中)である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ3」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は1回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)はスーパーリーチ中(スーパー中)である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は2回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)は、1回目の変動動作中(疑似1)およびノーマルリーチ中(ノーマル中)の双方である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ5」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は2回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)は、1回目の変動動作中(疑似1)およびスーパーリーチ中(スーパー中)の双方である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ6」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は2回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)は、ノーマルリーチ中(ノーマル中)およびスーパーリーチ中(スーパー中)の双方である。保留表示態様変化シナリオが「シナリオ7」である場合、保留表示態様変化回数(アップ回数)は3回であり、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)は、1回目の変動動作中(疑似1)、ノーマルリーチ中(ノーマル中)およびスーパーリーチ中(スーパー中)の各々である。
換言すると、当該変動保留変化予告の保留態様変化パターンは、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様と、保留表示態様変化回数(アップ回数)と、保留表示態様変化のタイミング(アップタイミング)とのそれぞれと対応付けられている。
たとえば、図13Aの一番右の欄に示す保留態様変化パターンの内容は、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ2」である。この場合、その始動情報に対応する当該変動保留表示104(図3等参照)の保留表示態様が、変動開始当初の「白」から、ノーマルリーチ中に「赤」に変化する。当該変動保留表示104の変化回数は1回である。
また、たとえば、図13Cの一番右の欄に示す保留態様変化パターンの内容は、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「デンジャー」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ6」である。この場合、その始動情報に対応する当該変動保留表示104(図3等参照)の保留表示態様は、変動開始当初の「白」から、ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中にそれぞれ変化し、2段階で「デンジャー」に到達する。
抽選表T2〜T7では、変動パターンの種別(イベントデータ)毎に、先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。たとえば、一例を紹介すると、図13A〜図13Dに示すように、変動パターンの種別がハズレのノーマルロング(イベントデータの値が04[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「青」であり、かつ保留表示態様変化シナリオが「シナリオ1」である保留態様変化パターンに、200個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」であり、かつ保留表示態様変化シナリオが「シナリオ1」である保留態様変化パターンに、150個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」であり、かつ保留表示態様変化シナリオが「シナリオ2」である保留態様変化パターンに、150個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」であり、かつ保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターンに、100個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。そして、残りの2701個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。
図13A〜図18に示すように、各抽選表T2〜T7では、変動態様が通常変動である場合(イベントデータが02[H])には、3301個全ての当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。すなわち、始動情報に対応する変動パターンの種別がリーチパターンである場合に限り、当該変動保留変化予告が実行可能である、といえる。
また、電源投入に伴い、電源投入状態を示す電圧レベル(たとえばオン状態)の電圧降下信号が主制御基板40に入力される。電圧降下信号が電源投入状態を示す電圧レベルであると、CPU40Aは、払出制御基板42が正常に立ち上がったことを確認した後、電源基板から付与されているRAMクリア信号のレベルを判別し、RAMクリア信号がLレベルである場合はRAM40Bの全領域を零クリアするとともに、RAMクリア信号がHレベルである場合はRAM40Bに記憶されているバックアップデータの有効/無効を判別する。
これらの処理の実行完了に伴い、システムリセット処理が終了され、メイン処理(メインループの処理)を無限ループに入る。メイン処理の無限ループ中には、CPU40Aを割込み禁止状態にセットした状態で、各種のカウンタについて更新処理を実行し、その実行終了後にCPU40Aを割込許可状態に戻す。メイン処理の無限ループ中は、4msec毎に、マスク可能なタイマ割込処理が実行される。よ
詳しくは、CPU40Aでは、当該CPU40Aが割込許可状態にあることを条件に、4msec毎にメイン処理が中断され、タイマ割込処理が実行される。
図19は、主制御基板40におけるタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。タイマ割込処理について、図4、図6および図19を参照しつつ説明する。
タイマ割込処理が開始されると、CPU40Aのレジスタを保存することなく、速やかに異常電源チェック処理が実行される(ステップS1)。異常電源チェック処理では、主制御基板40に接続された電源基板53から主制御基板40に供給されている電圧降下信号のレベルが判定される。この電圧降下信号のレベルが電源遮断を示すレベルであることが一または複数回のタイマ割込処理に跨って検出されると、その後バックアップ処理に移行する。
一方、電圧降下信号が電源遮断を示さないレベルであることが判定された場合は、遊技動作の時間を管理している各タイマについて、タイマの更新(減算)が行われる(S2:タイマ管理処理)。
次いで、入力管理処理が実行される(ステップS3)。入力管理処理は、パチンコ機1に設けられた各種センサの検出出力の内容(たとえば、各種検出センサがオンオフ信号を出力する場合にはオン状態かオフ状態か)を記憶したり、その信号に基づくデータを定期的に更新したりする処理である。各種センサとして、たとえば第1および第2特別図柄始動口入球センサ46,47、普通ゲート通過センサ48ならびに大入賞口入球センサ49等を例示することができる。
次いで、後述する普通図柄管理処理(ステップS7)における普通図柄判定で使用される当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値や、後述する第1および第2特別図柄管理処理(ステップS9,S10)における大当り判定用乱数判定処理で使用される大当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値が更新される(S4:タイマ割込内乱数管理処理)。
次いで、賞球払出装置56に遊技球を供給するための球供給機構(図示しない)に対する遊技球の補給停止の有無や遊技球の詰まりの有無を判定するエラー管理処理が行われる(ステップS5)。このエラー管理処理では、パチンコ機1内部の異常発生の有無も判定されるようになっている。
次いで、入賞口(たとえば、第1および第2特別図柄始動口26,27ならびに大入賞口30)への入球(入賞)に対し、入賞情報の確認および制御コマンドの作成を行う賞球管理処理が行われる(ステップS6)。賞球管理処理では、各入賞口26,27,30に関連して設けられた入球センサ46,47,49の検出出力が主制御基板40に入力されると、主制御基板40のCPU40Aが、これらの検出出力に基づいて、払出個数を賞球払出装置56に指示するための制御コマンドを作成する。
なお、このとき、主制御基板40に設けられた、大入賞口30への入賞を無効とする状態であることを表す大入賞口入賞無効フラグ(図示しない)の値が5A[H]であれば、大入賞口30の入賞による賞球払出しのための制御信号が送信されず、払出しは行われない。
次いで、普通図柄管理処理が行われる(ステップS7)。普通図柄管理処理では、電動チューリップ役物28を拡開動作させるか否かを判定する普通図柄判定処理(前述の普通図柄抽選と同等)が実行される。より詳しくはステップS4のタイマ割込内乱数管理処理によって更新された普通図柄判定用乱数カウンタ(図示しない)から取得された普通図柄判定用乱数の値を普通図柄当り数値と対比する。
そして、電動チューリップ役物28の拡開動作が判定された場合には、電動チューリップ役物28の拡開動作に向けた処理が実行されるとともに、その後、電動チューリップ役物28の拡開動作を実現するための処理が実行される(S8:普通電動役物管理処理)。普通電動役物管理処理では、次いで、電動チューリップ役物28の拡開動作が実行される。電動チューリップ役物28の拡開動作の実行時間は減算タイマからなる普通電動役物タイマ(図示しない)によって合計時されており、この普通電動役物タイマの値が零になるまで、この拡開動作の実行が継続される。
次いで、第1特別図柄管理処理が行われる(ステップS9)。この第1特別図柄管理処理では、第1特別図柄始動口26への入球に伴う一連の抽選処理が実行される。
第1特別図柄管理処理(S9)の終了後、次いで、第2特別図柄管理処理が行われる(ステップS10)。この第2特別図柄管理処理では、第2特別図柄始動口27への入球に伴う一連の抽選処理が実行される。
第1特別図柄管理処理に含まれる大当り判定用乱数判定処理において大当りであると判定された場合には、その後、大入賞口30の開放動作(大入賞口開閉役物31の開閉動作)に向けた処理が実行され、その後大入賞口30の開放動作を実現するための処理が実行される(S11:特別電動役物管理処理)。
次いで、主制御基板40で管理する所定のランプ(遊技ランプ91等)に点灯動作や消灯動作を行わせるランプ管理処理が実行される(ステップS12)。
次いで、それぞれソレノイドからなる大入賞口開閉機構52を管理するソレノイド管理処理が実行される(ステップS13)。
次いで、CPU40Aを割込み許可状態に戻した後(ステップS14)、タイマ割込処理を終える。これにより、タイマ割込処理のルーチンを脱し、無限ループのメイン処理(システムリセット処理)が実行される。このメイン処理では、電圧異常の監視とタイマ割込処理の有無の監視との確認が行われる。
次いで、図19の普通図柄管理処理(S7)および普通電動役物管理処理(S8)について、図5を参照して具体的に説明する。RAM40Bには、普通図柄始動メモリ(図示しない)が設けられている。普通図柄始動メモリは、普通図柄判定用乱数を最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、普通図柄始動メモリには、普通図柄判定用乱数を記憶するための記憶領域が5つ設けられている。これらの記憶領域を、それぞれエリア0、エリア1、エリア2、エリア3、エリア4ということにする。
エリア1〜エリア4の4つの領域は、実行が保留されている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域である。エリア1〜エリア4を総称する場合には、「保留データ用領域」ということにする。普通図柄ゲート34を遊技球が通過したときには、普通図柄始動メモリ内の保留データ用領域に、普通図柄判定用乱数が記憶される。具体的にはエリア1が空であればエリア1に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1が空でなくエリア2が空であればエリア2に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1およびエリア2が空でなくエリア3が空であればエリア3に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1〜エリア3が空でなくエリア4が空であればエリア4に普通図柄判定用乱数が記憶される。エリア0は、実行対象となっている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域である。
普通図柄始動メモリ内のエリア1〜エリア4のうち、少なくともエリア1に普通図柄判定用乱数が記憶されている場合には、電動チューリップ役物28が拡開動作中でないことを条件として、エリア1〜エリア4の記憶内容が、エリア0〜エリア3にそれぞれ移行されるとともに、エリア4が空にされる。そして、エリア0に移行された普通図柄判定用乱数の判定が実行される。
具体的には、その普通図柄判定用乱数値と普通図柄当り数値とに基づいて普通図柄抽選が実行されるとともに、その抽選結果に応じた普通図柄表示手段37の変動動作が実行される。そして、普通図柄抽選に当選すると、普通図柄表示手段37における変動動作の終了後、電動チューリップ役物28が拡開する。これにより、第2特別図柄始動口27が開放する。
なお、RAM40Bの普通図柄始動メモリに対する普通図柄判定用乱数値の格納に代えて、取得した普通図柄判定用乱数値と普通図柄当り数値とに基づく普通図柄抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
図20は、図19の第1特別図柄管理処理(S9)の流れを示すフローチャートである。第1特別図柄管理処理において、CPU40Aは、まず、第1特別図柄始動口チェック処理を行う(ステップS21)。図21は、第1特別図柄始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。以下、図5、図20および図21を参照しながら説明する。
図21において、第1特別図柄始動口チェック処理(S21)では、第1特別図柄始動口26に遊技球が入球(入賞)したか否かが判別される(ステップS31)。この判別は、第1特別図柄始動口入球センサ38の検出出力に基づいて実行される。第1特別図柄始動口26に遊技球が入球したと判別された場合には(ステップS31でYES)、第1の始動保留カウンタ63の値(第1特別図柄保留球数)が所定の保留球数上限値(第1特別図柄保留球数MAX。たとえば4)に達している否かが判別される(ステップS32)。
第1の始動保留カウンタ63の値が保留球数上限値(特別図柄保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS32でNO)、すなわち、第1の始動保留カウンタ63の値が3以下であれば、第1の始動保留カウンタ63の値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS33)。
また、始動情報(乱数)が取得されて、第1の始動情報記憶部61(図示しない)内の保留データ用領域に記憶される(ステップS34)。具体的には、CPU40Aは、大当り判定用乱数カウンタ(図示しない)から大当り判定用乱数を取得するとともに、特別図柄用乱数カウンタ(図示しない)から特別図柄用乱数を取得し、大当り判定用乱数および特別図柄用乱数を第1の始動情報記憶部61内の保留データ用領域に格納する。また、CPU40Aは、第1変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第1変動パターン用乱数を取得するとともに、第2変動パターン用乱数カウンタ(図示しない)から第2変動パターン用乱数を取得し、第1および第2変動パターン用乱数を、第1の始動情報記憶部61内の保留データ用領域に格納する。さらに、CPU40Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])(前述の制御コマンドの一種)を演出制御基板41に向けて送信する(ステップS35)。その後、図20のステップS22に移行する。
なお、第1の始動情報記憶部61に対する大当り判定用乱数の格納に代えて、取得した大当り判定用乱数を予め定める大当り数値と比較判定することによる大当り抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
ステップS31で第1特別図柄始動口26に遊技球が入球したと判別されなかった場合(ステップS31でNO)、またはステップS32で第1の始動保留カウンタ63の値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS32でYES)には、そのまま図20のステップS22に移行する。
図20に戻り、ステップS22では、CPU40Aは、RAM40B内に設けられた小当り中フラグの値を参照して、パチンコ機1が小当り遊技中であるか否かを調べる。
このパチンコ機1では、小当り遊技が実行されているときには、小当り中フラグ(2バイト構成)の値がたとえば5A[H]に設定され、小当り遊技が実行されていないときには、小当り中フラグのフラグ値がたとえば00[H]に設定されているようになっている。
ステップS23では、CPU40Aは、RAM40B内に設けられた条件装置作動フラグの値を参照して、パチンコ機1が特別遊技状態の実行中であるか否かを調べる。
このパチンコ機1では、特別遊技状態が実行されているときには、条件装置作動フラグ(2バイト構成)の値がたとえば5A[H]に設定され、特別遊技状態が実行されていないときには、条件装置作動フラグのフラグ値がたとえば00[H]に設定されているようになっている。
パチンコ機1が小当り遊技の実行中または特別遊技状態の実行中である場合には(ステップS22またはS23でYES)、ステップS29に移行する。ステップS29では、第1特別図柄表示手段35の表示に用いられる第1特別図柄表示データの更新処理が実行される。そして、図19のステップS10に移行する。
一方、パチンコ機1が小当り遊技の実行中でなく、かつ特別遊技状態の実行中でない場合には(ステップS22およびS23でNO)、第1特別図柄動作ステータスが判別される。第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または「01[H]」)である場合(所定の開始条件が成立)には(ステップS24でYES)、CPU40Aは第1特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS26)。
ステップS26の第1特別図柄変動開始処理では、第2の始動保留カウンタ64の値や第2特別図柄動作ステータスの値が判別され、第2の始動保留カウンタ64の値が零であり、かつ第2特別図柄動作ステータスの値が零であれば、第1の始動保留カウンタ63の値が零であるか否かが判別される。第1の始動保留カウンタ63の値が零である場合には、第1特別図柄動作ステータスの値が00[H]に設定されている。そして、第1特別図柄表示データの更新処理(S29)が行なわれた後、図19のステップS10に移行する。
第1の始動保留カウンタ63の値が零でないとき(1以上のとき)には、第1特別図柄の変動動作を開始させるための処理が実行される。すなわち、第1の始動保留カウンタ63の値が1だけデクリメント(-1)されるとともに、第1の始動情報記憶部61内の保留データ用領域(エリア1〜エリア4)の内容が、それぞれエリア0〜エリア3に移行される。これにより、第1の始動情報記憶部61内のエリア1に記憶されていた始動情報が実行データ用領域(エリア0)に記憶される。その後、第1の始動情報記憶部61内のエリア4の内容が空にされる。
そして、第1の始動情報記憶部61内の実行データ用領域に記憶された始動情報に含まれる大当り判定用乱数の値と大当り数値とが比較されることにより、特別遊技状態が実行される大当りか否かが判定される(大当り判定)。
そして、第1の始動情報記憶部61内の実行データ用領域に記憶された始動情報に含まれる大当り判定用乱数の値と大当り数値とが比較されることにより、特別遊技状態が実行される大当りか否かが判定される(大当り判定)。
大当り判定が行なわれた場合には、大当り判定の結果および始動情報に含まれる第1特別図柄用乱数の値に基づいて、第1特別変動動作の後に第1特別図柄表示手段35に停止表示すべき第1特別図柄が決定される。また、大当り判定の結果ならびに始動情報に含まれる第1および第2変動パターン用乱数の値に基づいて、液晶表示ユニット24における演出図柄の変動動作の態様である変動パターンが決定される。主制御基板40において決定された変動パターンは、変動パターンコマンド(A0**[H])を介して演出制御基板41に付与される。演出制御基板41は、変動パターンコマンド(A0**[H])のイベントデータから変動パターンを読み出し、具体的な変動内容を決定する。その後、液晶表示ユニット24において、演出図柄の変動動作が開始される。
さらに、第1特別図柄の変動時間等を計時するための第1特別図柄動作タイマ(図示しない)に変動時間がセットされる。第1特別図柄動作タイマは、減算型のタイマである。また、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」に設定される。第1特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS29に移行し、第1特別図柄表示データの更新処理が実行される。そして、図19のステップS3に移行する。
ステップS24において、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または「01[H]」)でないと判別された場合には(ステップS24でNO)、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であるか否かが判別される(ステップS25)。
第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であると判別された場合には(ステップS25でYES)、CPU40Aは第1特別図柄変動中処理を実行する(ステップS27)。
第1特別図柄変動中処理においては、第1特別図柄動作タイマの値が零になったか否かが常に監視されている。そして、第1特別図柄動作タイマの値が零になると、第1特別変動動作を停止させる処理が実行されるともに、第1特別図柄動作タイマに所定時間(たとえば500msec)がセットされる。また、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)に設定される。第1特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS29に移行し、第1特別図柄表示データの更新処理が実行される。そして、図19のステップS10に移行する。
ステップS25において、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)でないと判別された場合には(ステップS25でNO)、CPU40Aは、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄変動中処理において第1特別変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)であると判断し、第1特別図柄確認時間中処理を実行する(ステップS28)。
第1特別図柄確認時間中処理においては、第1特別図柄動作タイマの値が零になったか否かが常に監視されている。そして、第1特別図柄動作タイマの値が零になると、第1特別図柄動作ステータスの値が「01[H]」に設定される等の処理が行われる。なお、大当り判定の結果が大当りの場合には、前述した条件装置作動フラグの値が5A[H]に設定される。また、大当り判定の結果が小当りの場合には、前述した小当り中フラグの値が5A[H]に設定される。第1特別図柄確認時間中処理が終了すると、ステップS29に移行し、第1特別図柄表示データの更新処理が実行される。そして、図19のステップS10に移行する。第1特別図柄確認時間中処理において、条件装置作動フラグの値が5A[H]に設定された場合には、図19のステップS11の特別電動役物管理処理では、特別遊技状態を実現させるための処理が実行される。
図19に戻って、ステップS10に示す第2特別図柄管理処理は、次に述べる相違点を除いて、第1特別図柄管理処理(S9。図20参照)と同等の処理である。第2特別図柄管理処理では、第1特別図柄管理処理についての前述の説明において、第1特別図柄と第2特別図柄とを入れ替えた内容の処理が実行される(図20および図21に括弧書きで示す)。
前記の相違点は、第2特別図柄変動開始処理において、第2の始動保留カウンタ64の値が零であれば、第1の始動保留カウンタ63や第1特別図柄動作ステータスの値に拘らず、第2特別図柄動作ステータスの値が00[H]に設定されている点である。すなわち、パチンコ機1では、第2特別図柄の変動動作が、第1特別図柄の変動動作に優先して実行される。
図22は、図19の特別電動役物管理処理(S11)の流れを示すフローチャートである。図2、図5および図22を参照しつつ、特別電動役物管理処理について説明する。
特別電動役物管理処理において、まず、CPU40Aは小当り中フラグの値および条件装置作動フラグの値を参照する(ステップS41,S43)。そして、小当り中フラグの値が5A[H]である場合(ステップS41でYES)、CPU40Aは小当り遊技を実行し(ステップS42)、特別電動役物管理処理はその後リターンされる。
また、小当り中フラグおよび条件装置作動フラグの値がいずれも00[H]である場合(ステップS41でNOかつステップS43でNO)、特別電動役物管理処理はそのままリターンされる。
一方、条件装置作動フラグの値が5A[H]である場合(ステップS43でYES)、特別遊技状態を実行するために、次いで、CPU40Aは、実行中の特別遊技状態の動作状況を示すための特別電動役物動作ステータス(図示しない)の値を参照する(ステップS44〜S47)。
特別電動役物動作ステータスは、たとえば00[H](大当り開始)、「01[H]」(特別電動役物動作開始中)、「02[H]」(特別電動役物動作中)、「03[H]」(特別電動役物動作継続判定中)および「04[H]」(大当り終了中)の値を示し、特別遊技状態の進行度合いが進むにつれて、その値が大きくなる。
特別電動役物動作ステータスの値がたとえば00[H]である場合(ステップS44でYES)、CPU40Aは、ファンファーレ等の実行等、特別遊技状態を開始するための大当り開始処理を実行する(ステップS48)。また、特別電動役物動作ステータスの値が「01[H]」であると(ステップS45でYES)、CPU40Aは、大入賞口開閉役物31の開閉動作を開始するための特別電動役物動作開始処理を実行する(ステップS49)。また、特別電動役物動作ステータスの値が「02[H]」であると(ステップS46でYES)、CPU40Aは、大入賞口開閉役物31の開閉動作を実行するための特別電動役物動作中処理を実行する(ステップS50)。また、特別電動役物動作ステータスの値がたとえば「03[H]」であると(ステップS47でYES)、CPU40Aは、大入賞口開閉役物31の開閉動作を継続するか否か(次のラウンドに移行するか否か)の特別電動役物動作継続判定処理を実行する(ステップS51)。また、特別電動役物動作ステータスの値がたとえば「04[H]」である場合(ステップS47でNO)、CPU40Aは、特別遊技状態を終了するための大当り終了処理を実行する(ステップS52)。ステップS48〜S52の各処理の後、特別電動役物管理処理はリターンされて、図19のステップS12のランプ管理処理に移行する。
図23〜図26は、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。図23〜図26を参照しつつ、当該変動保留変化予告について、より具体的に説明する。
当該変動保留変化予告では、当該変動保留変化予告に関連してカード予告(第1特別演出)が実行される。この実施形態において、カード予告は、期待度示唆カードおよび/または保留態様変化カードを使用した予告であり、期待度示唆カードおよび/または保留態様変化カードが、1回または複数回連続して出現する。この実施形態では、1回のカード予告において使用されるカードの上限を3枚(すなわち1回のカード予告における予告回数は上限3回)としている。期待度示唆カードは、プレミアカード111(図33(a)参照)および期待度示唆低カード112(図33(b)参照)を含む。プレミアカード111は、大当り信頼度が極めて高う旨を告知または示唆するカードである。期待度示唆低カード112は、大当り信頼度が高いものの、プレミアカード111の大当り信頼度よりも低い旨を告知または示唆するカードである。保留態様変化カードは、図23(c)に示すランクアップ(RANK UP)カード113を含む。ランクアップカード113は、当該変動保留変化予告において当該変動保留表示104の態様変化(ランクアップ(昇格))の実行を告知するカードである。1回のカード予告において、期待度示唆カードおよび保留態様変化カードの出現枚数(回数)は、それぞれ2回を上限としている。
図23〜図26では、当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104の態様変化(ランクアップ(昇格))が、演出図柄の変動動作中、ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中の合計3回実行される場合の演出図柄の変動動作を例に挙げて説明する。各当該変動保留変化予告の実行に先立ってカード予告が実行される。そのため、図23〜図26の例では、カード予告は、当該変動保留変化予告と同様、演出図柄の変動動作中、ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中の合計3回実行される。
全ての演出図柄の変動動作中の開始後(図23(a))、1回目のカード予告が実行される。カード予告では、カード予告の実行を予告するためのカード予告事前演出が行われる。図23(b)に示すように、カード予告事前演出は、予告内容を隠した状態の隠蔽カード114を液晶表示ユニット24に出現させる演出である。隠蔽カード114が出現してから所定時間の経過後、隠蔽カード114の内容が明かされる演出が行われる。図23(c)では、隠蔽カード114の内容は、ランクアップカード113である。ランクアップカード113の表示後、変動開始変動開始当初「白」であった当該変動保留表示104の保留表示態様が、図24(a)に示すように、たとえば「青」に変化(昇格)する。
その後、リーチが成立し、ノーマルリーチの演出が実行される。ノーマルリーチの演出中において、図24(b)に示すように、液晶表示ユニット24に隠蔽カード114が再度出現する。隠蔽カード114が出現してから所定時間の経過後、隠蔽カード114の内容が明かされる演出が行われる。図24(c)では、隠蔽カード114の内容は、ランクアップカード113である。ランクアップカード113の表示後、それまで「青」であった当該変動保留表示104の保留表示態様が、図25(a)に示すようにたとえば「赤」に変化(昇格)する。
その後、ノーマルリーチの演出からスーパーリーチの演出に発展する。ノーマルリーチの演出中において、図25(b)に示すように、液晶表示ユニット24に隠蔽カード114が再度出現する。隠蔽カード114が出現してから所定時間の経過後、隠蔽カード114の内容が明かされる演出が行われる。図25(c)では、隠蔽カード114の内容は、プレミアカード111である。プレミアカード111の表示後、たとえば図26(a)に示すように、液晶表示ユニット24において極めて大当り信頼度の高いプレミア演出が実行される。
また、カード予告に併せて/代えて、当該変動保留変化予告に関連して先読みカード予告が行われることもある。先読みカード予告は、カード予告と同様、期待度示唆カードおよび/または保留態様変化カードを使用した予告である。先読みカード予告が、カード予告と異なる点は、カード予告の実行を予告するためのカード予告事前演出を、その演出図柄の変動開始前から開始する点である。先読みカード予告には、カードを2枚以上用いる複数カード予告(図26(b)参照)と、演出操作ボタン(たとえば第1演出操作ボタン13)の操作に応じて演出を発展させるボタン付きカード予告と、演出操作ボタン(たとえば第1演出操作ボタン13)の連続操作(連射押)に応じて演出を発展させる連打カード予告とが用意されている。
なお、前述の説明では、当該変動保留変化予告の実行時には必ずカード予告を併せて実行させるものとして説明したが、選択的にカード予告を実行させるものであってもよい。
図27は、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])の受信時における演出制御基板41の処理の流れを示すフローチャートである。図28は、図27の先読み保留変化予告抽選処理(S65)の内容を示すフローチャートである。図29は、図27の先読みカード予告抽選処理(S66)の内容を示すフローチャートである。以下、図5、図7および図27〜図29を参照しつつ説明する。
主制御基板40からの保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を演出制御基板41が受信すると、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値、およびイベントデータ(先読み情報)をそれぞれ参照(ステップS61)し、イベントデータの内容を確認する。
イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合を除き(ステップS62でYES)、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])からイベントデータを取り出し、その保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値に基づいて、取り出したイベントデータを第1または第2の保留メモリ71,72に格納する(ステップS63)。イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合には(ステップS62でYES)、図27に示す処理は、その後そのままリターンされる。
具体的には、B2[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B2**[H]。図10参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第1先読み記憶エリアM11に記憶される。B3[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B3**[H]。図10参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第2先読み記憶エリアM12に記憶される。B4[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B4**[H]。図10参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第3先読み記憶エリアM13に記憶される。B5[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B5 **[H]。図10参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第4先読み記憶エリアM14に記憶される。
また、具体的には、B6[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B6 **[H]。図11参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第1先読み記憶エリアM21に記憶される。B7[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B7 **[H]。図11参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第2先読み記憶エリアM22に記憶される。B8[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B8**[H]。図11参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第3先読み記憶エリアM23に記憶される。B9[H]のモードデータを有する保留加算コマンド(B9**[H]。図11参照)に含まれるイベントデータ(先読み情報)は、第4先読み記憶エリアM24に記憶される。
次いで、先読み保留変化予告フラグ76の値が調べられる(ステップS64)。先読み保留変化予告フラグ76の値が00[H]であるとき(ステップS64でNO)、すなわち先読み保留変化予告の非実行時であるときには、次いで、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選処理(ステップS65)および先読みカード予告抽選処理(ステップS66)をそれぞれ実行する。その後、図27に示す処理はリターンされる。一方、先読み保留変化予告フラグ76の値が5A[H]であるとき(ステップS64でYES)、図27に示す処理は、その後そのままリターンされる。
図28に示すように、ステップS65の先読み保留変化予告抽選処理では、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選用の抽選表T1を参照しつつ(ステップS71)、先読み保留変化予告抽選を実行する(ステップS72)。具体的には、演出制御基板41の先読み保留変化予告抽選用乱数発生部(図示しない)から取得した先読み保留変化予告抽選用乱数を、先読み保留変化予告抽選用の抽選表T1に割り当てられている先読み保留変化予告決定用数値と比較する。前述のように、先読み保留変化予告抽選用の抽選表T1では、先読み保留変化予告当選用の先読み保留変化予告抽選用乱数は、保留態様変化パターンと対応付けられており、先読み保留変化予告当選用の先読み保留変化予告決定用数値が特定されると、保留態様変化パターンが自ずと決まる。そのため、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選用乱数を、先読み保留変化予告抽選用の抽選表T1と比較することにより、先読み保留変化予告を実行するか否かだけでなく、先読み保留変化予告を実行する場合の保留態様変化パターンも決定する。先読み保留変化予告を実行すると決定された(先読み保留変化予告抽選に当選した)場合(ステップS73でYES)、CPU41Aは、先読み保留変化予告フラグ76の値を5A[H]に設定する(ステップS74)と共に、決定した保留態様変化パターンの種別と、この先読み保留変化予告の終了までの残りの変動回数とを、保留態様変化パターン記憶部77に記憶する(ステップS75)。その後、先読み保留変化予告抽選処理はリターンされる。
一方、先読み保留変化予告抽選に外れた場合(ステップS73でNO)、先読み保留変化予告抽選処理はそのままリターンされる。
なお、先読み保留変化予告抽選によって決定された保留態様変化パターンを、保留態様変化パターン記憶部77に記憶するものとして説明したが、決定された保留態様変化パターンを、第1または第2の保留カウンタ73,74に記憶するようにしてもよい。
図29に示すように、先読みカード予告抽選処理では、CPU41Aは、先読みカード予告抽選用の抽選表(図示しない)を参照しつつ(ステップS81)、先読みカード予告抽選を実行する(ステップS82)。前述のように、先読みカード予告には、複数カード予告と、ボタン付きカード予告と、連打カード予告とが用意されている。具体的には、先読みカード予告抽選(S82)では、CPU41Aは、演出制御基板41の先読みカード予告抽選用乱数発生部(図示しない)から取得した先読みカード予告抽選用乱数を、先読みカード予告抽選用の抽選表(図示しない)に割り当てられている先読みカード予告決定用数値と比較することにより、先読みカード予告を実行するか否かと共に、先読みカード予告を実行する場合の先読みカード予告の種類も決定する。
具体的には、先読みカード予告抽選(S82)において、複数カード予告に当選した場合(ステップS83でYES)には、その後に複数カード予告を実行すべく、CPU41Aは、複数カード予告実行用のフラグ(図示しない)をRAM41Bにセットする(ステップS86)。先読みカード予告抽選(S82)において、ボタン付きカード予告に当選した場合(ステップS84でYES)には、その後にボタン付きカード予告を実行すべく、CPU41Aは、ボタン付きカード予告実行用のフラグ(図示しない)をRAM41Bにセットする(ステップS86)。先読みカード予告抽選(S82)において、連打カード予告に当選した場合(ステップS85でYES)には、その後に連打カード予告を実行すべく、CPU41Aは、複数カード予告実行用のフラグ(図示しない)をRAM41Bにセットする(ステップS86)。その後、先読みカード予告抽選処理はリターンされる。
図27に戻り、その後、CPU41Aは、保留数表示部101,121(図3等参照)の表示を更新する。すなわち、受信した保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])に対応する保留表示102が新たに表示される(ステップS67)。CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶された保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の各保留表示102を更新表示する。たとえば、その保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])に関して決定された保留態様変化パターンの内容が、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「青」、「青」および「白」である場合を例に挙げて説明すると、受信した保留増加コマンドが、保留増加によって保留数が「1」になる保留増加コマンド(B2**[H]、B6**[H])である場合、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の「保留1(保1)」の保留表示位置に、保留表示102が「緑」の保留表示態様で表示される。受信した保留増加コマンドが、保留増加によって保留数が「2」になる保留増加コマンド(B3**[H]、B7**[H])である場合、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の「保留2(保2)」の保留表示位置に、保留表示102が「青」の保留表示態様で表示される。受信した保留増加コマンドが、保留増加によって保留数が「3」になる保留増加コマンド(B4**[H]、B8**[H])である場合、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の「保留3(保3)」の保留表示位置に、保留表示102が「青」の保留表示態様で表示される。受信した保留増加コマンドが、保留増加によって保留数が「4」になる保留増加コマンド(B5**[H]、B9**[H])である場合、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の「保留4(保4)」の保留表示位置に、保留表示102が「白」の保留表示態様で表示される。
図30は、変動パターンコマンド(A0**[H])の受信時における演出制御基板41の処理の流れを示すフローチャートである。図31は、当該変動保留変化予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。図32は、カード予告抽選処理の流れを示すフローチャートである。図33は、カード予告時における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。以下、図5、図7および図30〜図33を参照しつつ説明する。
第1または第2特別図柄の変動動作の開始タイミングになると、主制御基板40のCPU40Aは、変動パターンコマンド(A0**[H])および図柄コマンドを、演出制御基板41に送信する。変動パターンコマンド(A0**[H])を受信した演出制御基板41のCPU41Aは、変動パターンコマンド(A0**[H])のイベントデータを参照し(ステップS91)、イベントデータの内容を確認する。
次いで、CPU41Aは、当該変動保留変化予告抽選処理(ステップS92)およびカード予告抽選処理(ステップS93)をそれぞれ実行する。当該変動保留変化予告抽選処理およびカード予告抽選処理については、それぞれ後述する。
また、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])が第1特別図柄用であるときには、CPU41Aは、第1の保留メモリ71の第1〜第4先読み記憶エリアM11〜M14(図8参照)の内容を、それぞれ、第0〜第3先読み記憶エリアM10〜M13に移行する。また、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])が第2特別図柄用であるときには、CPU41Aは、第2の保留メモリ72の第1〜第4先読み記憶エリアM21〜M24(図8参照)の内容を、それぞれ、第0〜第3先読み記憶エリアM20〜M23に移行する(ステップS94)。
また、先読み情報の移動に併せて、対応する第1または第2の保留カウンタ73,74の値が1だけデクリメント(-1)される(ステップS95)。
次いで、CPU41Aは、保留数表示部101,121(図3等参照)の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS96)。CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の各保留表示102を更新表示する。先読み保留変化予告を実行する場合には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定された所定の保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれかの保留表示態様。すなわち特別保留表示態様)で表示する。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示を、「白」の保留表示態様(すなわち、通常保留表示態様)で表示する。
次いで、CPU41Aは、当該変動保留表示部103(図3等参照)の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS97)。CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている、当該変動保留表示用の保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の当該変動保留表示部103の当該変動保留表示104を更新表示する。当該変動保留変化予告を実行する場合には、CPU41Aは、該当該変動保留表示104を、所定の一の保留表示態様(「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「デンジャー」または「レインボー」のいずれかの保留表示態様。すなわち特別保留表示態様)で表示するか、あるいは複数(「白」、「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「デンジャー」または「レインボー」のいずれかの保留表示態様)の間でステップアップするように表示する。当該変動保留変化予告を実行しない場合には、CPU41Aは、該当該変動保留表示104を、「白」の保留表示態様(すなわち、通常保留表示態様)で表示する。
そして、CPU41Aは、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])および図柄コマンドに応答して、液晶表示制御基板44に制御コマンドを送信し、液晶表示ユニット24の演出図柄の変動動作を開始させる(ステップS98)。また、変動パターンが、リーチパターン等である場合には、キャラクタ等を用いた予告演出等を行う。
図31に示すように、当該変動保留変化予告抽選処理では、CPU41Aは、当該変動保留変化予告抽選用の抽選表T2〜T7のうち、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様(色種別および点滅の有無。すなわち、保留1における保留表示102の保留表示態様)に対応する抽選表を参照しつつ(ステップS101)、当該変動保留変化予告抽選を実行する。具体的には、CPU41Aは、演出制御基板41の当該変動保留変化予告抽選用乱数発生部(図示しない)から当該変動保留変化予告抽選用乱数を取得し(ステップS102)、この当該変動保留変化予告抽選用乱数を、参照している当該変動保留変化予告抽選用の抽選表T2〜T7に割り当てられている予告決定用数値と比較する。前述のように、当該変動保留変化予告抽選用の抽選表T2〜T7では、当該変動保留変化予告当選用の当該変動保留変化予告抽選用乱数は、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様、保留表示態様変化シナリオ(シナリオ1〜シナリオ7のいずれか)、および保留表示態様変化のタイミングのそれぞれと対応付けられている。すなわち、当該変動保留変化予告当選用の当該変動保留変化予告抽選用乱数が決まると、自ずと、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様、保留表示態様変化シナリオ(シナリオ1〜シナリオ7のいずれか)、および保留表示態様変化のタイミングが決まる。そのため、CPU41Aは、当該変動保留変化予告抽選用乱数を、当該変動保留変化予告抽選用の抽選表T2〜T7に割り当てられている当該変動保留変化予告当選用数値と比較することにより、当該変動保留変化予告を実行するか否かだけでなく、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様、保留表示態様変化シナリオ(シナリオ1〜シナリオ7のいずれか)、および保留表示態様変化のタイミングも決定する(ステップS103〜S105)。
そして、決定した保留変化シナリオがシナリオ4〜シナリオ7である場合(ステップS106でYES)、すなわち、保留変化を2回以上行うシナリオである場合には、CPU41Aは、当該変動保留表示104の途中の保留表示態様を決定する(ステップS107)。その後、当該変動保留変化予告抽選処理はリターンされる。一方、決定した保留変化シナリオがシナリオ1〜シナリオ3である場合(ステップS106でNO)には、当該変動保留変化予告抽選処理はリターンされる。
次に、カード予告について説明する。
この実施形態では、前述のように、各当該変動先読み保留変化予告の実行に先立って、カード予告が実行される。前述のように、1回のカード予告において使用されるカードは3枚(すなわちカードによる予告は合計3枚)を上限としている。また、1回のカード予告において、期待度示唆カードおよび保留態様変化カードの出現枚数(出現回数)は、それぞれ2枚を上限として用いられる。
図32に示すように、カード予告抽選処理では、CPU41Aは、カード予告の実行の有無、およびカード予告の実行する場合において1回のカード予告で使用するカードの使用枚数を決定する(ステップS111)。
次いで、CPU41Aは、期待度示唆カード抽選を実行する(ステップS112)。期待度示唆カード抽選では、2枚を上限として期待度示唆カードが選ばれるが、期待度示唆カードが選ばれないこともある。つまり、この実施形態では、期待度示唆カード抽選において選ばれる期待度示唆カードの組合せとして、プレミアカード111が2枚と、期待度示唆低カード112が0枚との組合せ、プレミアカード111が1枚と、期待度示唆低カード112が1枚との組合せ、プレミアカード111が1枚と、期待度示唆低カード112が0枚との組合せ、プレミアカード111が0枚と、期待度示唆低カードが2枚との組合せ、プレミアカード111が0枚と、期待度示唆低カード112が1枚との組合せ、およびプレミアカード111が0枚と、期待度示唆低カード112が0枚との組合せを例示できる。
次いで、CPU41Aは、保留態様変化カード抽選を実行する(ステップS113)。保留態様変化カード抽選では、2枚を上限として保留態様変化カードが選ばれるが、保留態様変化カードが選ばれないこともある。つまり、この実施形態では、保留態様変化カード抽選において選ばれる保留態様変化カードの組合せとして、ランクアップカード113が2枚、ランクアップカード113が1枚、およびランクアップカード113が0枚を例示できる。
ステップS112の期待度示唆カード抽選で決定された期待度示唆カードの枚数と、ステップS113の保留態様変化カード抽選で決定された保留態様変化カードの枚数との合計枚数が、ステップS111の抽選で決定されたカードの使用枚数を下回る場合には(ステップS114でYES)、CPU41Aは、ステップS111の抽選で決定されたカードの使用枚数と等しくなるかあるいは当該使用枚数を上回るまで、ステップS112の期待度示唆カード抽選およびステップS113の保留態様変化カード抽選を繰り返して実行する(ステップS112〜S114)。
そして、決定された期待度示唆カードの枚数と保留態様変化カードの枚数との合計枚数が、ステップS111の抽選で決定されたカードの使用枚数と等しい場合には(ステップS114でNO、かつステップS115でYES)、次いで、カード予告におけるカードの表示順序が決定される(ステップS116)。決定された期待度示唆カードの枚数と保留態様変化カードの枚数との合計枚数が、ステップS111の抽選で決定されたカードの使用枚数を上回る場合(ステップS114およびステップS115でNO)には、そのカード予告における期待度示唆カードおよび保留態様変化カードの優先度に応じて、期待度示唆カードの枚数、および保留態様変化カードの枚数がそれぞれ決定され(ステップS118,ステップS119)。具体的には、カード予告において期待度示唆カードの優先度が保留態様変化カードよりも高い場合には、期待度示唆カードが優先して選択される(ステップS118)。一方、カード予告において保留態様変化カードの優先度が期待度示唆カードよりも高い場合には、保留態様変化カードが優先して選択される(ステップS118,ステップS119)。
カード予告におけるカードの表示順序の決定(S116,S118,S119)は、当該変動保留変化予告の最終の保留表示態様、および/または大当りであるか否か等に基づいて決定される。
図33では、期待度示唆カードの枚数が1枚で保留態様変化カードの枚数が2枚である場合(S119)における、カードの表示順序を示している。なお、選択される保留態様変化カードが2枚である場合には、ランクアップ回数が2回以上の当該変動保留変化予告が実行される場合に限られる。
この場合、たとえば、当該変動保留変化予告の最終の保留表示態様が「赤」以上(「赤」、「デンジャー」または「レインボー」)である場合には、期待度示唆カードとしてプレミアカード111が用いられる。プレミアカード111を用いるとき、その表示タイミングを最後にすると効果的である。たとえば、図33(a)に示すように、ランクアップカード113→ランクアップカード113→プレミアカード111の順で表示される。
また、当該変動保留変化予告の最終の保留表示態様の大当り信頼度が「緑」以下(「白」、「白点滅」、「青」または「緑」)である場合には、期待度示唆カードとして期待度示唆低カード112が用いられる。期待度示唆低カード112を用いるとき、その表示タイミングを最後にすると効果的である。たとえば、図33(a)に示すように、このとき、図33(a)に示すように、期待度示唆低カード112→ランクアップカード113→ランクアップカード113の順で表示される。
以上により、この第1実施形態によれば、先読み保留変化予告は、始動情報に対応する変動パターンの種別がリーチパターンであるか否かに拘らず実行可能である一方、当該変動保留変化予告は、対応する変動パターンの種別がリーチパターンである場合に限り実行可能である。そのため、先読み保留変化予告の後には、リーチ演出が実行されることもあればリーチ演出が実行されないこともあるが、当該変動保留変化予告の後には、必ずリーチ演出が実行される。これにより、先読み保留変化予告および当該変動保留変化予告による演出効果の向上を図ることができ、ゆえに、遊技の興趣を高めることができるパチンコ機1を提供できる。
次に、パチンコ機1の第1の変形例について説明する。第1の変形例において前述の内容と相違する点は、演出制御基板41の抽選表記憶部75(図6参照)に、先読み保留変化予告用の抽選表T11、当該変動保留変化予告用の抽選表T12,T13が記憶されている点である。なお、以下の説明では、第1の変形例を簡潔に説明すべく、当該変動保留変化予告用の抽選表として、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の抽選表T12と、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の抽選表T13を例に挙げて説明するが、むろん、変動開始当初の当該変動保留表示104が他の保留表示態様である場合の抽選表も用意されている。
図34A〜図34Dには、説明の簡略化を図るべく、ハズレのスぺシャルリーチ1の変動パターン、ハズレのスぺシャルリーチ2の変動パターン、16ラウンド大当りのスぺシャルリーチ1の変動パターンおよび16ラウンド大当りのスぺシャルリーチ2の変動パターンに対応する抽選表T11,T12,T13のみを図示し、その他の変動パターンに対応する抽選表の図示を省略している。
図34Aは、先読み保留変化予告用の抽選表T11の一例を示す図である。図34Aでは、第1の変形例を簡潔に説明すべく、先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンとして合計5通りの保留態様変化パターンが用意(先読み保留変化予告が実行されない場合を含めると合計6通り)されている場合を例に挙げて説明するが、むろん、図12A〜図12Dの場合と同程度の多種多様な保留態様変化パターンが用意されていてもよい。
抽選表T11では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「赤」、「赤」、「緑」および「緑」となる保留態様変化パターン(図34Aの右から3つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、901個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「赤」、「赤」、「赤」および「白」となる保留態様変化パターン(図34Aの右から2つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、800個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「赤」、「赤」、「赤」および「青」となる保留態様変化パターン(図34Aの一番右の欄に示す保留態様変化パターン)に、1300個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。また、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「赤」、「赤」、「緑」および「緑」となる保留態様変化パターンに、820個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「赤」、「赤」、「赤」および「白」となる保留態様変化パターンに、1300個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「赤」、「赤」、「赤」および「青」となる保留態様変化パターンに901個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。
一方、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「緑」、「青」および「白」となる保留態様変化パターン(図34Aの右から5つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、1300個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「緑」、「緑」、「青」および「青」となる保留態様変化パターン(図34Aの右から4つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、1800個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。また、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「緑」、「青」および「白」となる保留態様変化パターンに、1400個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、「緑」、「緑」、「青」および「青」となる保留態様変化パターンに、1700個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。
したがって、図34Aからは、16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、非常に高い確率で「保留1(保1)」が「緑」となる保留態様変化パターンが選択されることがわかる。また、図34Aからは、ハズレ用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、非常に高い確率で「保留1(保1)」が「赤」となる保留態様変化パターンが選択されることもわかる。
図34Bおよび図34Cは、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の、当該変動保留変化予告用の抽選表T12の一例を示す図である。図34Dは、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「赤」である場合の、当該変動保留変化予告用の抽選表T13の一例を示す図である。
図34B〜図34Dでは、第1の変形例を簡潔に説明すべく、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」および「青」である場合の当該変動保留変化予告用の保留態様変化パターンとして、それぞれ、合計8通りの保留態様変化パターン(当該変動保留変化予告が実行されない場合を含めると合計9通り)および合計6通りの保留態様変化パターン(当該変動保留変化予告が実行されない場合を含めると合計7通り)を用意した場合を例示したが、むろん、図16A〜図16Cの場合や、図17Aおよび図17Cの場合と同程度の多種多様な保留態様変化パターンが用意されていてもよい。
図34Bおよび図34Cに示す抽選表T12では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるとき、およびハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、3301個全ての当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。
一方、図34Bおよび図34Cに示す抽選表T12では、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ1」である保留態様変化パターン(図34Bの右から6つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、1600個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ2」である保留態様変化パターン(図34Bの右から3つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、1600個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。また、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ1」である保留態様変化パターンに、1500個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられ、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」であり、保留表示態様変化シナリオが「シナリオ2」である保留態様変化パターンに、1700個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。
また、図34Dに示す抽選表T13では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち3201個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。また、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち3251個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。
一方、図34Dに示す抽選表T13では、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])であるとき、および変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のいずれも、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)には割り当てられていない。
したがって、図34B〜図34Dからは、当該変動保留表示104の変動開始当初の態様が「緑」であるときに16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、非常に高い確率で、最終の保留表示態様が「赤」となる保留態様変化パターンが選択されることがわかる。また、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」であるときにハズレ用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、最終の保留表示態様が「赤」となる保留態様変化パターンは選択されないこともわかる。さらに、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「赤」であるときに、16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)は選択されないこともわかる。
以上により、先読み保留変化予告による態様変化で保留表示102の保留表示態様が「緑」まで達すると共に、その後の当該変動保留変化予告における態様変化(ランクアップ)で当該変動保留表示104の保留表示態様が最終的に「赤」(第1特別保留態様)まで到達する場合の大当り信頼度はほぼ100%である。また、先読み保留変化予告による態様変化で保留表示102の保留表示態様が「赤」まで達し、その後の当該変動保留変化予告で態様変化(ランクアップ)しない場合の大当り信頼度はほぼ0%である。すなわち、第1の変形例では、当該変動保留変化予告で態様変化(ランクアップ)を経由して当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」になる場合の大当り信頼度は、当該変動保留変化予告で態様変化を経由せずに当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「赤」になる場合と比較して高くなるような制御が行われる、といえる。
以上により、第1の変形例によれば、当該変動保留変化予告において当該変動保留表示の保留表示態様が変化した結果、当該変動保留表示の最終の保留表示態様が「赤」(第1特別保留態様)になる場合の大当り信頼度が、当該変動保留変化予告において当該変動保留表示の保留表示態様が変化しないまま、当該変動保留表示の最終の保留表示態様が「赤」になる場合と比較して高い。両者において当該変動保留表示104の最終の保留表示態様は「赤」で共通しているが、当該変動保留表示104で態様変化する場合の方が、保留表示102のみで態様変化する場合よりも、その後に、大当り用の第1または第2特別図柄(大当り用の演出図柄)が導出される確率が高い。そのため、遊技者は、当該変動保留表示104を用いる当該変動保留変化予告に、より一層注目するようになる。したがって、演出図柄が停止表示する直前まで遊技者を遊技に引き付けておくことができる。ゆえに、遊技の興趣を高めることができるパチンコ機1を提供できる。
次に、パチンコ機1の第2の変形例について説明する。第2の変形例が、図1〜図33の内容と相違する点は、演出制御基板41の抽選表記憶部75(図6参照)に、先読み保留変化予告用の抽選表T21、当該変動保留変化予告用の抽選表T22,T23が記憶されている点である。なお、以下の説明では、第2の変形例を簡潔に説明すべく、当該変動保留変化予告用の抽選表として、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の抽選表T22と、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「白点滅」である場合の抽選表T23を例に挙げて説明するが、むろん、変動開始当初の当該変動保留表示104が他の保留表示態様である場合の抽選表も用意されている。
また、次に述べる図35A〜図35Dには、説明の簡略化を図るべく、ハズレのスぺシャルリーチ1の変動パターン、ハズレのスぺシャルリーチ2の変動パターン、16ラウンド大当りのスぺシャルリーチ1の変動パターンおよび16ラウンド大当りのスぺシャルリーチ2の変動パターンに対応する抽選表T21,T22,T23のみを図示し、その他の変動パターンに対応する抽選表の図示を省略している。
図35Aは、先読み保留変化予告用の抽選表T21の一例を示す図である。図35Aでは、第2の変形例を簡潔に説明すべく、先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンとして合計5通りの保留態様変化パターンが用意(先読み保留変化予告が実行されない場合を含めると合計6通り)されている場合を例に挙げて説明するが、むろん、図12A〜図12Dの場合と同程度の多種多様な保留態様変化パターンが用意されていてもよい。
図35Aに示す抽選表T21では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「緑」、「青」および「白」となる保留態様変化パターン(図35Aの右から5つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に、2040個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。また、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「緑」、「青」および「白」となる保留態様変化パターンに、2050個の先読み保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。
一方、図35Aに示す抽選表T21では、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])または16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「緑」、「緑」、「青」および「白」となる保留態様変化パターンに、50個の先読み保留変化予告抽選用乱数しか割り当てられていない。
したがって、図35Aから、ハズレ用のスぺシャルリーチ1,2が実行される場合に、高い確率で、「保留1(保1)」が「緑」でかつ態様変化回数が2回の保留態様変化パターンが選択されることがわかる。そして、この保留態様変化パターンは、16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1,2が実行される場合には、ほとんど選択されないこともわかる。
図35Bおよび図35Cは、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」である場合の、当該変動保留変化予告用の抽選表T22の一例を示す図である。図35Dは、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「白点滅」である場合の、当該変動保留変化予告用の抽選表T23の一例を示す図である。
図35B〜図35Dでは、第2の変形例を簡潔に説明すべく、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」および「白点滅」である場合の当該変動保留変化予告用の保留態様変化パターンとして、それぞれ、合計8通りの保留態様変化パターン(当該変動保留変化予告が実行されない場合を含めると合計9通り)および合計5通りの保留態様変化パターン(当該変動保留変化予告が実行されない場合を含めると合計6通り)を用意した場合を例示したが、むろん、図16A〜図16Cの場合や、図14A〜図14Dの場合と同程度の多種多様な保留態様変化パターンが用意されていてもよい。
図35Bおよび図35Cに示す抽選表T22では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるとき、およびハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、合計3301個の先読み保留変化予告抽選用乱数のうち2281個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)に割り当てられている。また、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「デンジャー」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターン(図35Bの右から2つ目の欄に示す保留態様変化パターン)にも10個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられているが、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「レインボー」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターン(図35Bの一番右の欄に示す保留態様変化パターン)には当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられていない。
一方、図35Bおよび図35Cに示す抽選表T22では、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])であるとき、および16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「デンジャー」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターンに、3000個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられており、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「レインボー」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターンに、200個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が割り当てられている。
図35Dに示す抽選表T23では、変動パターンの種別がハズレ用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が06[H])であるとき、およびハズレ用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が07[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち20個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターン(図35Dの右から4つ目の欄に示す保留態様変化パターン)に割り当てられている。
一方、図35Dに示す抽選表T23では、変動パターンの種別が16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1(イベントデータの値が13[H])であるとき、16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ2(イベントデータの値が14[H])であるときには、合計3301個の当該変動保留変化予告抽選用乱数のうち2500個の当該変動保留変化予告抽選用乱数が、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」であり保留表示態様変化シナリオが「シナリオ4」である保留態様変化パターンに割り当てられている。
したがって、図35B〜図35Dから、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」であるときに16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、最終の保留表示態様が「デンジャー」となる「シナリオ4」の保留態様変化パターンが非常に高い確率で選択され、かつ当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)はほとんど選択されないこともわかる。
また、図35B〜図35Dから、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「緑」であるときにハズレ用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、当該変動保留変化予告なしの保留態様変化パターン(ランクアップなし)が高い確率で選択され、かつ最終の保留表示態様が「デンジャー」となる「シナリオ4」の保留態様変化パターンはほとんど選択されないこともわかる。
さらに、図35Dから、変動開始当初の当該変動保留表示104の保留表示態様が「白点滅」であるときに16ラウンドの大当り用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、最終の保留表示態様が「緑」となる「シナリオ4」の保留態様変化パターンが高い確率で選択されること、およびハズレ用のスぺシャルリーチ1および2が実行される場合に、最終の保留表示態様が「緑」となる「シナリオ4」の保留態様変化パターンがほとんど選択されないことがわかる。
以上により「白」の保留表示102が2回の変化態様を経て「保留1(保1)」の保留表示態様が「緑」となり、その後、当該変動保留変化予告において当該変動保留表示104の保留表示態様が変化しない場合の大当り信頼度は低いことがわかる。また、図35A〜図35Dから、当該変動保留変化予告において、「白点滅」の当該変動保留表示104が2回の変化態様を経て最終的「緑」の保留表示態様となる場合の大当り信頼度は極めて高いことがわかる。また、図35A〜図35Dから、「白」の保留表示102が2回の変化態様を経て「保留1(保1)」の保留表示態様が「緑」となり、その後、当該変動保留変化予告において2回の変化態様を経て「デンジャー」や「レインボー」になるときの大当り信頼度が極めて高いこともわかる。
すなわち、第2の変形例では、当該変動保留変化予告における態様変化(ランクアップ)を含む合計2回の態様変化を経由して、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」(所定の特別保留表示態様)になる場合の大当り信頼度が、先読み保留変化予告のみで2回の態様変化を経由して当該変動保留表示104の最終の保留表示態様が「緑」になる場合と比較して高くなるような制御が行われる、といえる。換言すれば、当該変動保留変化予告により当該変動保留表示104の保留表示態様が2回変化した場合の大当り信頼度が、先読み保留変化予告において保留表示102の保留表示態様が2回変化した場合よりも高くなるような制御が行われる、ともいえる。
以上により、第2の変形例によれば、当該変動保留変化予告により当該変動保留表示が特定回数変化した結果当該変動保留表示の最終的な態様が「緑」になる場合の大当り信頼度が、先読み保留変化予告において保留表示が特定回数変化した結果当該変動保留表示の最終的な態様が「緑」になる場合と比較して高い。両者の間では、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様は「緑」で共通し、また、保留表示102および/または当該変動保留表示104の合計回数も2回と共通しているが、当該変動保留表示104で態様変化する場合の方が、保留表示102のみで態様変化する場合よりも、その後に、大当り用の第1または第2特別図柄(大当り用の演出図柄)が導出される確率が高い。そのため、遊技者は、当該変動保留表示104を用いる当該変動保留変化予告に、より一層注目するようになる。したがって、演出図柄が停止表示する直前まで遊技者を遊技に引き付けておくことができる。ゆえに、遊技の興趣を高めることができるパチンコ機1を提供できる。
また、前述の第1実施形態(その第1および第2の変形例を含む。)では、当該変動保留変化予告を、通常変動中およびリーチ中(ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中)の一方または双方で実行するものとして説明したが、当該変動保留変化予告は、リーチ演出中(ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中)に実行されるものであってもよい。この場合、当該変動保留変化予告がリーチ演出中にしか出現しないので、リーチ演出に遊技者の注目を集めることができ、これにより、遊技の興趣をより一層高めることができる。
なお、第2の変形例において、当該変動保留変化予告により当該変動保留表示が特定回数変化した結果当該変動保留表示の最終的な態様が「緑」になる場合の大当り信頼度が、先読み保留変化予告において保留表示が特定回数変化した結果当該変動保留表示の最終的な態様が「緑」になる場合よりも高い場合に限られず、該大当り信頼度が、先読み保留変化予告において保留表示が特定回数変化した結果当該変動保留表示の最終的な態様が「緑」になる場合と異なっていればよい。
図13A〜図13D、図34B〜図34Dおよび図35B〜図35Dにそれぞれ示す当該変動保留変化予告用の抽選表T2〜T7,T12,T13,T22,T23から、1回目の変動動作中を保留表示態様変化のタイミングに規定しているシナリオ1、シナリオ4、シナリオ5およびシナリオ7を含む保留態様変化パターンを除くことにより、当該変動保留変化予告をリーチ中(ノーマルリーチ中およびスーパーリーチ中)にのみ実行可能な構成を実現できる。
図36は、本発明の第2実施形態に係る演出制御基板41の電気的構成を示すブロック図である。図37は、本発明の第2実施形態に係る、先読み保留変化予告の保留態様変化パターンの一例を示す図である。
第2実施形態に係るパチンコ機201の説明において、第1実施形態に係るパチンコ機1と共通する部分には、図1〜図35Bの場合と同一の参照符号を付して、説明を省略する。パチンコ機201の機械的、電気的構成および基本的な制御内容は、それぞれパチンコ機1と同等である。また、以下で特に言及する場合する場合を除き、リーチ演出等の演出も、第1実施形態の場合と同様である。以下では、主に、パチンコ機201がパチンコ機1と相違する部分について説明する。
図36に示すように、演出制御基板41のROM41Cは、抽選表記憶部275と、保留態様変化パターン記憶部278とを含む。抽選表記憶部275は、先読み保留変化予告用の抽選表や当該変動保留変化予告用の抽選表を含む種々の抽選表(抽選テーブル)を記憶している。抽選表記憶部275に記憶される抽選表は、たとえば、第1実施形態に係る抽選表T1〜T23と同等の抽選表を含む。保留態様変化パターン記憶部278は、先読み保留変化予告の保留態様変化パターンを記憶する。保留態様変化パターン記憶部278に記憶される保留態様変化パターンの一例として、図37に示すような保留態様変化パターンPDを挙げることができる。
図36に示すように、演出制御基板41のRAM41Bには、第1の保留メモリ71、第2の保留メモリ72、第1の保留カウンタ73、第2の保留カウンタ74、先読み保留変化予告フラグ76および保留態様変化パターン記憶部77に加えて、ボタン保留表示演出フラグ271と、ランクアップ演出フラグ272とが設けられている。
パチンコ機201には、先読み保留変化予告が搭載されている。パチンコ機201が備える先読み保留変化予告は、ボタン保留表示演出を伴う先読み保留変化予告(以下、「ボタン付きの先読み保留変化予告」という。)を、予告の1つとして含む。ボタン付きの先読み保留変化予告では、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102が、保留表示102の保留表示態様を秘匿するボタン保留表示態様(操作保留態様)202で表示される(ボタン保留表示演出(操作保留変化予告))。また、ボタン保留表示演出中に、第1演出操作ボタン13(図1A参照)が操作されると、保留表示102の保留表示態様がボタン保留表示態様202から、保留表示態様(この実施形態では、「赤」、「緑」、「青」または「白」のいずれかの態様)に復帰する。その後、変動動作の消化に伴って、保留表示102は、決定された先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに規定されている保留表示態様でシフト移行する。
ボタン保留表示演出フラグ271は、ボタン保留表示演出の実行中であるか否かを記憶しておくためのものである。ボタン保留表示演出フラグ271の値は、ボタン保留表示演出の実行中にたとえば5A[H]に設定され、また、ボタン保留表示演出の非実行時にたとえば00[H]に設定されている。
ランクアップ演出フラグ272は、ランクアップ演出の実行中であるか否かを記憶しておくためのものである。ランクアップ演出は、変動動作の開始時には当該変動保留表示104を「白」(デフォルト)の保留表示態様で表示させると共に、変動動作の途中で、「白」から、特別保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれか)までランクアップさせる、という演出である。ランクアップ演出フラグ272の値は、ランクアップ演出の実行時にたとえば5A[H]の値に設けられ、また、ランクアップ演出の非実行時にたとえば00[H]の値に設けられる。
図38〜図40は、本発明の第2実施形態に係る、液晶表示ユニット24(図2を併せて参照)の表示内容の一例を示す図である。
パチンコ機201には、先読み保留変化予告だけでなく、当該変動保留変化予告も搭載されている。ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告、および当該変動保留変化予告についての詳細は、第1実施形態において説明済みであるので、第2実施形態では説明を省略する。但し、第2実施形態に係る当該変動保留変化予告では、当該変動保留表示104の保留表示態様は、先読み保留変化予告の「保留1」と同等の保留表示態様であり、第1実施形態に係る当該変動保留変化予告のように、段階的な態様変化積極的に行うものではない。
すなわち、第2実施形態では、先読み予告用の保留態様パターンの「保留1」の保留表示態様が、そのまま当該変動保留変化予告の際の当該変動保留表示104の保留表示態様とされる。そのため、第2実施形態に係る当該変動保留変化予告では、変動開始後において、当該変動保留表示104は保留表示態様を変化しない。
図40(a)に示すように、先読み保留変化予告に用いられる保留表示102の保留表示態様として、「白」、「青」、「緑」および「赤」の4態様が表示されている。図40(a)に示すように、「白」から「青」、「緑」、「赤」へと向かうに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されている。
ボタン保留表示演出では、保留表示102の態様が、図40(b)に示すボタン保留表示態様202をなしている。
図40(c)に示すように、当該変動保留変化予告に用いられる当該変動保留表示104の保留表示態様として、「白」、「青」、「緑」および「赤」の4態様が表示されている。図40(c)に示すように、「白」から「青」、「緑」および「赤」へと向かうに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されている。この実施形態では、当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104の保留表示態様は、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様のいずれかである。
以下、図38および図39を参照して、ボタン付きの先読み保留変化予告について説明する。また、以降の説明において、第1の保留数表示部101を用いた先読み保留変化予告を例に挙げて説明する。第2の保留数表示部121を用いた先読み保留変化予告については、第1の保留数表示部101の保留表示態様の変化の場合と同じであるので、説明を省略する。
第1特別図柄(演出図柄)の変動動作中で、かつ第1特別図柄用の保留数が3個である状態を、図38(a)に示している。この状態から、第1特別図柄始動口26(図2参照)に新たな遊技球の入球があると、液晶表示ユニット24の第1の保留数表示部101の保留表示102の数が3個から4個に増やされる。このとき、図38(b)に示すように、増加分(たとえば「保留4」)の保留表示102の保留表示態様が、ボタン保留表示態様202を呈する(ボタン付きの先読み保留変化予告)。
第1演出操作ボタン13の操作に伴い、保留表示102の態様が、ボタン保留表示態様202から通常の形状(すなわち、丸)を有する保留表示態様に変化し、たとえば、「青」、「緑」または「赤」のいずれかの色で表示される。図38(c)では、操作後の保留表示102の保留表示態様が「青」である場合を示す。なお、ボタン保留表示態様202は、第1演出操作ボタン13の操作があるまで、ボタン保留表示態様202のまま変化しない。ボタン保留表示態様202をなす保留表示102は、ボタン保留表示態様202のまま順次にシフト移動し、シフト移動後もボタン保留表示態様202のままである。
第1特別図柄(演出図柄)の変動動作の消化に伴い、液晶表示ユニット24の第1の保留数表示部101の保留表示102の保留表示位置が、1つずつ右側にシフト移行する。
ボタン保留表示演出の後には、図39(a)に示すように、保留表示102のシフト移行に先立って、ミニキャラクタ203が登場する先読み演出(第2特別演出)が実行されることがある。先読み演出では、ミニキャラクタ203が保留表示102を保留変化させるような動作を行う。ミニキャラクタ203による保留変化動作が失敗したときは、図39(b)に示すように、シフト移行後の保留表示102の保留表示態様は変化せずに「青」のままである。一方、ミニキャラクタ203による保留変化動作が成功したときは、図39(c)に示すように、シフト移行後の保留表示102の保留表示態様がたとえば「緑」にランクアップ(昇格)する。
なお、先読み演出に登場するミニキャラクタ203として、複数種用意されていてもよい。この場合、登場するミニキャラクタ203の種類に応じて、シフト移行後の保留表示102の保留表示態様が上昇する度合いが異ならされていてもよい。なお、先読み演出は、ボタン付きの先読み保留変化予告においてボタン保留表示演出の後だけでなく、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告においても実行される。
図41は、本発明の第2実施形態に係る、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])の受信時における演出制御基板41の処理の流れを示すフローチャートである。
主制御基板40からの保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を演出制御基板41が受信すると、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値、およびイベントデータ(先読み情報)をそれぞれ参照(ステップS201)し、イベントデータの内容を確認する。
イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合を除き(ステップS202でNO)、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])からイベントデータを取り出し、その保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値に基づいて、取り出したイベントデータを第1または第2の保留メモリ71,72に格納する(ステップS203)。イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合には(ステップS202でYES)、図41に示す処理は、その後そのままリターンされる。
次いで、先読み保留変化予告フラグ76の値が調べられる(ステップS204)。先読み保留変化予告フラグ76の値が5A[H]であるとき(ステップS204でYES)、図41に示す処理は、その後そのままリターンされる。
先読み保留変化予告フラグ76の値が00[H]であるとき、すなわち先読み保留変化予告の非実行時であるときには(ステップS204でNO)、次いで、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選処理(ステップS205)を実行する。先読み保留変化予告抽選処理では、第1実施形態に係る先読み保留変化予告抽選処理(図28参照)と同等の処理が実行される。具体的には、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選用の抽選表(第1実施形態に係る抽選表T1(図12A〜図12D参照)、抽選表T11(図34A参照)または抽選表T21(図35A参照)と同等の抽選表)を参照しつつ、先読み保留変化予告を実行するか否か、および先読み保留変化予告を実行する場合の保留態様変化パターンを決定する。
また、CPU41Aは、ボタン保留表示演出抽選を実行する(ステップS207)。ボタン保留表示演出抽選では、ボタン付きの先読み保留変化予告を実行するか否かが決定される。この実施形態では、先読み保留変化予告抽選(S205)の当選の有無とは無関係に、ボタン付きの先読み保留変化予告の実行の可否が決定される。なお、先読み保留変化予告抽選(S205)に当選している場合のみ、ボタン保留表示演出(S207)が実行されるようになっていてもよい。また、ボタン付きの先読み保留変化予告を実行するか否かの抽選が、先読み保留変化予告抽選(S205)において実行されるようになっていてもよい。
ボタン保留表示演出(S207)に当選すると(ステップS208でYES)、CPU41Aは、ボタン保留表示演出フラグ271に5A[H]の値を格納する。一方、ステップS207のボタン保留表示演出抽選に非当選である場合(ステップS208でNO)、ステップS209の処理はスキップされる。
次いで、CPU41Aは、保留数表示部101,121(図3等参照)の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS210)。その後、図41に示す処理は、リターンされる。
図42は、ステップS210に示す保留表示更新処理の内容を示すフローチャートである。
CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の各保留表示102を更新表示するのであるが、ボタン付きの先読み保留変化予告においてボタン保留表示演出中である場合には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、ボタン保留表示態様202(図40(b)等参照)で表示する。
具体的には、ボタン付きの先読み保留変化予告を実行する場合、すなわち、ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]である場合(ステップS211でYES)には、CPU41Aは、ボタン付きの先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、ボタン保留表示態様202で表示する(ステップS213)。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示102を、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS214)。その後、保留表示更新処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告である場合、すなわち、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であり、かつ先読み保留変化予告フラグ76の値が5A[H]である場合(ステップS211でNO、かつステップS212でYES)には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様で表示する(ステップS215)。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示102を、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS214)。その後、保留表示更新処理はリターンされる。
また、先読み保留変化予告が実行されない場合、すなわち、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であり、かつ先読み保留変化予告フラグ76の値が00[H]である場合(ステップS211でNO、かつステップS212でNO)には、CPU41Aは、表示対象の全ての保留表示102を、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS214)。その後、保留表示更新処理はリターンされる。
図43は、ボタン保留表示演出中における処理の流れを示すフローチャートである。
具体的には、ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]である状態、すなわち、ボタン保留表示演出中である状態において(ステップS221でYES)、第1演出操作ボタン13(図1A参照)の操作信号が入力されると(ステップS222でYES)、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、ボタン保留表示態様202(図40(b)等参照)から、決定された先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様に変更する(ステップS223)と共に、ボタン保留表示演出フラグ271の値を00[H]に戻す(ステップS224)。その後、図43に示す処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS221でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告の非実行であるか、あるいはボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告が既に終了している場合には、図43に示す処理は、その後そのままリターンされる。また、第1演出操作ボタン13の操作信号が入力されない場合も(ステップS222でNO)、図43に示す処理は、その後そのままリターンされる。
図44は、変動パターンコマンド(A0**[H])の受信時における演出制御基板41の処理の流れを示すフローチャートである。変動パターンコマンド(A0**[H])を演出制御基板41が受信すると、CPU41Aは、変動パターンコマンド(A0**[H])のイベントデータを参照し(ステップS231)、イベントデータの内容を確認する。
また、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])が第1特別図柄用であるときには、CPU41Aは、第1の保留メモリ71の第1〜第4先読み記憶エリアM11〜M14(図8参照)の内容を、それぞれ、第0〜第3先読み記憶エリアM10〜M13に移行する。また、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])が第2特別図柄用であるときには、CPU41Aは、第2の保留メモリ72の第1〜第4先読み記憶エリアM21〜M24(図8参照)の内容を、それぞれ、第0〜第3先読み記憶エリアM20〜M23に移行する(ステップS232)。
また、先読み情報の移動に併せて、対応する第1または第2の保留カウンタ73,74の値が1だけデクリメント(-1)される(ステップS233)。
次いで、CPU41Aは、保留数表示部101,121(図3等参照)の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS234)。CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の各保留表示102を更新表示する。先読み保留変化予告を実行する場合には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定された特別保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれか)で表示する。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示102を、「白」の保留表示態様で表示する。また、ボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告であるときは、予告の対象となっている保留表示102を、ボタン保留表示態様202で表示する。
次いで、CPU41Aは、当該変動保留表示部103(図3等参照)の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS235)。CPU41Aは、液晶表示ユニット24の当該変動保留表示部103の当該変動保留表示104を、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの「保留1」の保留表示態様に更新表示する。すなわち、当該変動保留変化予告を実行する場合には、CPU41Aは、先読み保留変化予告時の「保留1」用の保留表示102と同じ保留表示態様で、当該変動保留表示104を表示する。また、当該変動保留変化予告を実行しない場合には、CPU41Aは、当該変動保留表示104を、「白」の保留表示態様で表示する。
また、ボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告のまま変動動作の開始を迎えた場合には、CPU41Aは、前述のランクアップ演出を実行する。すなわち、CPU41Aは、変動動作の開始時には当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示させると共に、変動動作の途中で、「白」から、先読み予告用の保留態様パターンの「保留1」に基づく保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれか)までランクアップさせる。ランクアップ演出後には、当該変動保留表示104が、先読み予告用の保留態様パターンに基づく保留表示態様(たとえば「赤」)で表示される。
そして、CPU41Aは、受信した変動パターンコマンド(A0**[H])および図柄コマンドに応答して、液晶表示制御基板44に制御コマンドを送信し、液晶表示ユニット24の演出図柄の変動動作を開始させる(ステップS236)。また、変動パターンが、リーチパターン等である場合には、キャラクタ等を用いた予告演出等が行われる。図44に示す処理は、その後そのままリターンされる。
図45は、図44に示す当該変動保留表示更新処理の内容を示すフローチャートである。
パチンコ機201では、先読み保留変化予告が実行された始動情報については、その後に当該変動先読み保留変化予告を行う。当該変動先読み保留変化予告の保留表示態様は、その始動情報に対応する先読み保留変化予告の場合と同じ保留表示態様である。また、この第2実施形態では、先読み保留変化予告が実行されていない始動情報については、当該変動先読み保留変化予告は行われない。
その当該変動保留表示104の表示対象が、既に、先読み保留変化予告またはボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告が実行済みの始動情報である場合、すなわち当該変動先読み保留変化予告を実行する場合(ステップS241でYES)、CPU41Aは、ボタン保留表示演出フラグ271(図36参照)の値を参照して、ボタン保留表示演出の実行中か否かを調べる(ステップS242)。一方、その当該変動保留表示104の表示対象が、ボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告または先読み保留変化予告に対応していない始動情報である場合(ステップS241でNO)、当該変動保留表示更新処理は、その後そのままリターンされる。
次に、ボタン保留表示演出の実行中であるか否かが調べられる。ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]であるとき(ステップS242でYES)、すなわちボタン保留表示演出の実行中であるときには、CPU41Aは、当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示する(ステップS243)と共に、ランクアップ演出フラグ272の値を5A[H]とする(ステップS244)。その後、当該変動保留表示更新処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS242でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告であるか、またはボタン保留表示演出が既に終了している場合には、CPU41Aは、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの「保留1」と同等の保留表示態様で、当該変動保留表示104を表示する(ステップS245)。その後、当該変動保留表示更新処理はリターンされる。
図46は、ランクアップ演出時における処理の流れを示すフローチャートである。
第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動開始後、ランクアップ演出フラグ272の値が5A[H]である状態で(ステップS251でYES)、所定タイミングになると(ステップS252でYES)、CPU41Aは、演出図柄の変動動作の途中において当該変動保留表示104の保留表示態様がランクアップするランクアップ演出を実行する。そして、CPU41Aは、ランクアップ演出後に、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの「保留1」と同等の保留表示態様で当該変動保留表示104を表示する(ステップS253)と共に、ランクアップ演出フラグ272の値を00[H]に戻す(ステップS254)。その後、図46に示す処理は、リターンされる。
一方、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動開始後、ランクアップ演出フラグ272の値が00[H]であるとき(ステップS251でNO)や、所定タイミングを除くタイミングであるとき(ステップS252でNO)には、図46に示す処理は、そのままリターンされる。
図47は、先読み保留変化予告から当該変動保留変化予告へのシフト移行時における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。
第2実施形態に係るパチンコ機201では、第1実施形態の場合と異なり、当該変動保留変化予告用の保留表示態様の決定を独立して行っておらず、CPU41Aは、先読み予告用の保留態様パターンに基づいて、その保留態様パターンの「保留1」と同じ保留表示態様で、当該変動保留表示104を表示している。
そのため、「保留1」の保留表示102から当該変動保留表示104にシフト移行する場合には、シフト移行後の当該変動保留表示104の保留表示態様は、シフト移行前の「保留1」の保留表示102と同等である。たとえば、シフト移行前の「保留1」の保留表示102の保留表示態様が、図47(a)に示すように「赤」である場合には、シフト移行後の当該変動保留表示104の保留表示態様は、図47(b)に示すように「赤」である。
図48および図49は、ボタン保留表示演出中における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。
第1の保留数表示部101に保留表示102が3つある状態で、第1特別図柄始動口26に、ボタン付きの先読み保留変化予告の始動入賞がある場合、図48(a)に示すように、新しい始動入賞に対応して、ボタン保留表示態様202の保留表示102が表示される。
図48(b)、図48(c)および図49(a)に示すように、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の消化に伴って、ボタン保留表示態様202の保留表示102は、1つずつシフト移行する。
図49(a)および図49(b)に示すように、ボタン付きの先読み保留変化予告の実行中において、第1演出操作ボタン13(図1参照)が操作されずに(第1演出操作ボタン13の操作を受け付けずに)保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま、操作保留表示態様202に対応する変動動作が開始されると、その始動記憶に対応する当該変動保留表示104は、「白」の保留表示態様のまま表示開始される。その後、当該変動保留表示104によるランクアップ演出が行われる。
具体的には、ランクアップ演出では、図49(b)および図49(c)に示すように、CPU41Aは、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の開始時には当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示させると共に、変動動作の途中で、「白」から、先読み予告用の保留態様パターンの「保留1」に基づく保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれか)までランクアップさせる。ランクアップ演出後には、当該変動保留表示104が、先読み予告用の保留態様パターンの「保留1」に基づく保留表示態様(たとえば「赤」)で表示される。
以上により、第2実施形態によれば、保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま変動動作の開始を迎えた場合であっても、直ちに、当該変動保留表示104に決定されている保留表示態様が表示されることはなく、決定されている保留表示態様は、変動動作の途中で表示される。そのため、遊技者が要望する最適な演出の実行を妨げることなく、当該変動保留変化予告を実行することができる。したがって、ボタン付きの先読み保留変化予告、および当該変動保留変化予告の演出効果の向上を図ることができ、ゆえに、遊技の興趣の高いパチンコ機201を提供できる。
次に、パチンコ機201の第1の変形例について説明する。パチンコ機201の第1の変形例が前述の内容と相違する点は、保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま変動動作の開始を迎えた場合に、当該変動保留表示104がランクアップ演出は行うのではなく、当該変動保留表示104が最後までデフォルト態様(「白」)で表示され続けるようにした点である。すなわち、このような場合には、当該変動保留変化予告は実行されない。以下、第1の変形例について具体的に説明する。
図50は、第1の変形例に係る、当該変動保留表示更新処理の内容を示すフローチャートである。
その当該変動保留表示104の表示対象が、既に、先読み保留変化予告またはボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告が実行済みの始動情報である場合、すなわち当該変動先読み保留変化予告を実行する場合(ステップS261でYES)、CPU41Aは、ボタン保留表示演出フラグ271(図36参照)の値を参照して、ボタン保留表示演出の実行中か否かを調べる(ステップS262)。一方、その当該変動保留表示104の表示対象が、ボタン保留表示演出付きの先読み保留変化予告または先読み保留変化予告に対応していない始動情報である場合(ステップS261でNO)、当該変動保留表示更新処理は、その後そのままリターンされる。
次に、ボタン保留表示演出の実行中であるか否かが調べられる。ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]であるとき(ステップS262でYES)、すなわちボタン保留表示演出の実行中であるときには、CPU41Aは、当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示する(ステップS263)。その後、当該変動保留表示更新処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS262でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告であるか、またはボタン保留表示演出が既に終了している場合には、CPU41Aは、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの「保留1」と同等の保留表示態様で、当該変動保留表示104を表示する(ステップS264)。その後、当該変動保留表示更新処理はリターンされる。
図51および図52は、第1の変形例に係るボタン保留表示演出中における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。
図51(a)および図51(b)に示すように、ボタン付きの先読み保留変化予告の実行中において、第1演出操作ボタン13(図1参照)が操作されずに保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま、操作保留表示態様202に対応する変動動作が開始されると、CPU41Aは、図51(b)に示す変動動作の開始時だけでなく、図52に示す変動動作の全期間に亘って当該変動保留表示104が「白」の保留表示態様で表示される。
以上により、第1の変形例によれば、保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま変動動作の開始を迎えた場合には、当該変動保留変化予告は実行されない。そのため、遊技者が要望する最適な演出の実行を妨げることがない。したがって、ボタン付きの先読み保留変化予告、および当該変動保留変化予告の演出効果の向上を図ることができ、ゆえに、遊技の興趣の高いパチンコ機201を提供できる。
次に、パチンコ機201の第2の変形例について説明する。パチンコ機201の第2の変形例が前述の内容と相違する点は、保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま変動動作の開始を迎えた場合に、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様を決定し直し、その決定し直した保留表示態様までランプアップするランプアップ演出を行う点である。以下、パチンコ機201の第2の変形例について具体的に説明する。
図53は、第2の変形例に係る、当該変動保留表示更新処理の内容を示すフローチャートである。
次の当該変動保留表示104の対象が、既に先読み保留変化予告が実行されている始動情報である場合、すなわち当該変動先読み保留変化予告を実行する場合(ステップS271でYES)、CPU41Aは、ボタン保留表示演出フラグ271(図36参照)の値を参照して、ボタン保留表示演出の実行中か否かを調べる(ステップS272)。一方、先読み保留変化予告に対応していない始動情報である場合(ステップS271でNO)、当該変動保留表示更新処理は、その後そのままリターンされる。
次に、ボタン保留表示演出の実行中であるか否かが調べられる。ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]であるとき(ステップS272でYES)、すなわちボタン保留表示演出の実行中であるときには、CPU41Aは、当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示する(ステップS273)と共に、ランクアップ演出フラグ272の値を5A[H]とする(ステップS274)。また、CPU41Aは、ランプアップ演出における、当該変動保留表示104の最終の保留表示態様を抽選決定(ステップS275)し、その最終の保留表示態様を決定保留態様変化パターン記憶部77等の記憶部に記憶しておく。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS272でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告であるか、またはボタン保留表示演出が既に終了している場合には、CPU41Aは、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの「保留1」と同等の保留表示態様で、当該変動保留表示104を表示する(ステップS276)。その後、当該変動保留表示更新処理はリターンされる。
図54は、ランクアップ演出時における処理の流れを示すフローチャートである。
第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動開始後、ランクアップ演出フラグ272の値が5A[H]である状態で(ステップS281でYES)、所定タイミングになると(ステップS282でYES)、CPU41Aは、演出図柄の変動動作の途中においてランクアップ演出を実行する。このランクアップ演出では、当該変動保留表示104の保留表示態様が、決定された最終の保留表示態様に向かうようにランクアップする。そして、CPU41Aは、ランクアップ演出後に、決定された最終の保留表示態様で当該変動保留表示104を表示する(ステップS283)と共に、ランクアップ演出フラグ272の値を00[H]とする(ステップS284)。その後、図54に示す処理は、リターンされる。
一方、第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動開始後、ランクアップ演出フラグ272の値が00[H]であるとき(ステップS281でNO)や、所定タイミングを除くタイミングであるとき(ステップS282でNO)には、図54に示す処理は、そのままリターンされる。
図55は、第2の変形例に係るボタン保留表示演出中における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。
図55(a)および図55(b)に示すように、ボタン付きの先読み保留変化予告の実行中において、第1演出操作ボタン13(図1参照)が操作されずに保留表示102の保留表示態様が操作保留表示態様202のまま、操作保留表示態様202に対応する変動動作が開始されると、当該変動保留表示104によるランクアップ演出が行われる。具体的には、第2の変形例に係るランクアップ演出では、図55(b)および図55(c)に示すように、CPU41Aは、第1特別図柄(演出図柄)の変動動作の開始時には当該変動保留表示104を「白」の保留表示態様で表示させると共に、変動動作の途中で、再度決定された最終の保留表示態様(「青」、「緑」または「赤」のいずれか。図55(c)では「緑」)までランクアップさせる。ランクアップ演出後には、当該変動保留表示104が、再度決定された最終の保留表示態様(たとえば「緑」)で表示される。
次に、パチンコ機201の第3の変形例について説明する。
パチンコ機201では、第1演出操作ボタン13(図1参照)の操作により、保留表示102の保留表示態様がボタン保留表示態様202から、決定保留態様変化パターン記憶部77の先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づく保留表示態様に復帰するものとして説明した。しかしながら、第3の変形例では、ボタン保留表示態様202からの復帰したときの保留表示102の保留表示態様を、操作時保留態様抽選により決定している。なお、ボタン保留表示態様202からの復帰時の次の変動動作以降は、先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づく保留表示態様で保留表示102が表示される。
図56は、第3の変形例に係る操作時保留態様抽選用の抽選表T31の一例を示す図である。図56に示す抽選表T31では、保留数表示部101,121における保留表示位置毎に、操作時保留態様抽選用乱数が割り当てられている。
図57は、第3の変形例に係るボタン保留表示演出中における処理の流れを示すフローチャートである。
具体的には、ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]である状態、すなわち、ボタン保留表示演出中である状態において(ステップS291でYES)、第1演出操作ボタン13(図1参照)の操作信号が入力されると(ステップS292でYES)、CPU41Aは、抽選表T31を用いて操作時保留態様抽選を行い(ステップS293)、第1演出操作ボタン13が操作されたときの保留表示態様を決定する。
そして、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、ボタン保留表示態様202(図40(b)等参照)から、操作時保留態様抽選によって決定された先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様に変更する(ステップS294)と共に、ボタン保留表示演出フラグ271の値を00[H]に戻す(ステップS295)。その後、図57に示す処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS291でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告であるか、またはボタン保留表示演出が既に終了している場合には、図57に示す処理は、その後そのままリターンされる。また、第1演出操作ボタン13(図1参照)の操作信号が入力されない場合も(ステップS292でNO)、図57に示す処理は、その後そのままリターンされる。
たとえば、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている、先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンが、「保留1(保1)」、「保留2(保2)」、「保留3(保3)」および「保留4(保4)」が、それぞれ、「赤」、「緑」、「青」および「白」である場合を例に挙げて検討する。また、ボタン保留表示態様202が「保留4」に位置するときに第1演出操作ボタン13が操作され、操作時保留態様抽選によって決定された第1演出操作ボタン13の操作時(復帰時)の保留表示態様が、「青」(ボタン保留表示態様202→「青」)であるとする。この場合、第1の保留数表示部101における保留表示102は、第1特別図柄の変動動作の消化に伴って、「保留4」(復帰時)、「保留3」、「保留2」および「保留1」の各保留表示位置で、それぞれ「青」、「青」、「緑」および「赤」の保留表示態様で表示される。
次に、パチンコ機201の第4の変形例について説明する。
前述の第3の変形例では、ボタン保留表示態様202からの復帰したときの保留表示102の保留表示態様を、操作時保留態様抽選により決定するとして説明した。これに対し、パチンコ機201の第4の変形例では、ボタン保留表示態様202からの復帰したときに、保留態様変化パターンを再度抽選決定し直す。ボタン保留表示態様202からの復帰後以降は、再抽選された保留態様変化パターンに基づく態様で保留表示102が表示される。
図58は、第4の変形例に係るボタン保留表示演出中における処理の流れを示すフローチャートである。
具体的には、ボタン保留表示演出フラグ271の値が5A[H]である場合(ステップS301でYES)、すなわち、ボタン保留表示演出中である場合において、第1演出操作ボタン13(図1参照)の操作信号が入力されると(ステップS302でYES)、CPU41Aは、先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンを抽選により再決定し(ステップS303)、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンの種別が、再決定した保留態様変化パターンに書き換える(ステップS304)。
そして、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、ボタン保留表示態様202(図40(b)等参照)から、更新された先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様に変更する(ステップS305)と共に、ボタン保留表示演出フラグ271の値を00[H]に戻す(ステップS306)。その後、図58に示す処理はリターンされる。
一方、ボタン保留表示演出フラグ271の値が00[H]であるとき(ステップS301でNO)、すなわち、ボタン保留表示演出を伴わない先読み保留変化予告であるか、またはボタン保留表示演出が既に終了している場合には、図58に示す処理は、その後そのままリターンされる。また、第1演出操作ボタン13(図1参照)の操作信号が入力されない場合も(ステップS302でNO)、図58に示す処理は、その後そのままリターンされる。
なお、第4の変形例においては、次のような問題がある。すなわち、パチンコ機201に用意されている保留態様変化パターンPDは、図37に示すようにたとえば23個あるのであるが、このうちの約半数の11個の保留態様変化パターンは、「保留1」に対応する保留表示態様が「赤」である。そのため、ボタン保留表示態様202が「保留1」に位置するときに第1演出操作ボタン13が操作されると、ボタン保留表示態様202から復帰した保留表示102の保留表示態様が、先読み信頼度の高い「赤」になる確率が高い。
この場合、図59に示すような抽選表T41を用いて、ボタン保留表示態様202が「保留1」に位置するときに第1演出操作ボタン13が操作されたときの保留表示102の保留表示態様を抽選により決定するようにしてもよい。
図60は、本発明の第3実施形態に係る演出制御基板41の電気的構成を示すブロック図である。
第3実施形態に係るパチンコ機301の説明において、第1実施形態に係るパチンコ機1と共通する部分には、図1〜図35Bの場合と同一の参照符号を付して、説明を省略する。パチンコ機301の機械的、電気的構成および基本的な制御内容は、それぞれパチンコ機1と同等である。また、以下で特に言及する場合する場合を除き、リーチ演出等の演出も第1実施形態の場合と同様である。以下では、主に、パチンコ機301がパチンコ機1と相違する部分について説明する。
図60に示すように、演出制御基板41のROM41Cは、演出制御基板41のROM41Cは、抽選表記憶部375と、保留態様変化パターン記憶部378とを含む。抽選表記憶部375は、先読み保留変化予告用の抽選表や当該変動保留変化予告用の抽選表を含む種々の抽選表(抽選テーブル)を記憶している。保留態様変化パターン記憶部378は、先読み保留変化予告の保留態様変化パターンを記憶する。抽選表記憶部375に記憶される抽選表は、たとえば、第1実施形態に係る抽選表T1〜T23と同等の抽選表を含む。保留態様変化パターン記憶部378に記憶される保留態様変化パターンは、第2実施形態に係る保留態様変化パターンPD(図37参照)と同等のパターンを含む。
図60に示すように、演出制御基板41のRAM41Bには、第1の保留メモリ71、第2の保留メモリ72、第1の保留カウンタ73、第2の保留カウンタ74、先読み保留変化予告フラグ76および保留態様変化パターン記憶部77に加えて、先読み予告実行待機フラグ371が設けられている。
パチンコ機301では、先読み保留変化予告抽選に当選したときであっても、この先読み保留変化予告抽選の基になっている始動情報がスーパーリーチまたはスぺシャルリーチ1,2の変動動作中に取得されたものである場合には、当選した先読み保留変化予告は、当該スーパーリーチの変動動作中または当該スぺシャルリーチ1,2の変動動作中には実行されずに、その実行が待機させられる。
先読み予告実行待機フラグ371は、先読み保留変化予告の実行が待機させられている状態であるか否かを記憶しておくためのものである。先読み保留変化予告の実行が待機させられている状態には、先読み予告実行待機フラグ371の値がたとえば5A[H]に設定されており、また、先読み保留変化予告の実行が待機させられていないときには、たとえば00[H]に設定されている。
図61は、本発明の第3実施形態に係る、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])の受信時における演出制御基板41の処理の流れを示すフローチャートである。
主制御基板40からの保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を演出制御基板41が受信すると、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値、およびイベントデータ(先読み情報)をそれぞれ参照(ステップS401)し、イベントデータの内容を確認する。
イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合を除き(ステップS402でNO)、CPU41Aは、保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])からイベントデータを取り出し、その保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のモードデータの値に基づいて、取り出したイベントデータを第1または第2の保留メモリ71,72に格納する(ステップS403)。イベントデータの内容が先読み禁止情報である場合には(ステップS402でYES)、図61に示す処理は、その後そのままリターンされる。
次いで、先読み保留変化予告フラグ76の値が調べられる(ステップS404)。先読み保留変化予告フラグ76の値が5A[H]であるとき(ステップS404でYES)、図61に示す処理は、その後そのままリターンされる。
先読み保留変化予告フラグ76の値が00[H]であるとき、すなわち先読み保留変化予告の非実行時であるときには(ステップS404)、次いで、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選処理(ステップS405)と、先読み保留変化予告実行待機処理(ステップS406)と、保留表示更新処理(ステップS407)をこの順で実行する。
ステップS405の先読み保留変化予告抽選処理では、第1実施形態に係る先読み保留変化予告抽選処理(図28参照)と同等の処理が実行される。具体的には、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選用の抽選表(第1実施形態に係る抽選表T1(図12A〜図12D参照)、抽選表T11(図34A参照)または抽選表T21(図35A参照)と同等の抽選表)を参照しつつ、先読み保留変化予告を実行するか否か、および先読み保留変化予告を実行する場合の保留態様変化パターンを決定する。
図62は、ステップS406の先読み保留変化予告実行待機処理の流れを示すフローチャートである。
実行中の第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の変動パターンが、所定の特定リーチ(たとえば、この実施形態では、スーパーリーチまたはスぺシャルリーチ1,2。以下、スーパーリーチまたはスぺシャルリーチ1,2を総称して「SPリーチ」という場合がある。)に対応する場合(ステップS411でYES)、次いで、先読み予告実行待機フラグ371の値が調べられる(ステップS412)。
先読み予告実行待機フラグ371の値が00[H]であり(ステップS412でNO)、すなわち、当選した先読み保留変化予告の待機がない場合、CPU41Aは、先読み保留変化予告抽選に当選している場合(ステップS413でYES)には、CPU41Aは、先読み予告実行待機フラグ371に5A[H]の値を格納する(ステップS414)。その後、図62に示す処理はリターンされる。
一方、先読み予告実行待機フラグ371の値が5A[H]であるとき(ステップS412でYES)、図62に示す処理は、その後そのままリターンされる。また、先読み保留変化予告抽選に非当選であった場合にも(ステップS414でNO)、図62に示す処理は、その後そのままリターンされる。
また、変動動作の変動パターンがSPリーチに対応しないものであったり(ステップS411でNO)、先読み予告実行待機フラグ371の値が5A[H]であったりするとき(ステップS412でYES)、図62に示す処理は、その後そのままリターンされる。
図63Aは、S407の保留表示更新処理の内容を示すフローチャートである。
CPU41Aは、保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている保留態様変化パターンの内容に基づいて、液晶表示ユニット24の保留数表示部101,121の各保留表示102を更新表示するのであるが、先読み保留変化予告抽選に当選したときであっても、この先読み保留変化予告抽選の基になっている始動情報がSPリーチの変動動作中に取得されたものである場合には、当選した先読み保留変化予告はSPリーチの変動動作中には実行されない。
具体的には、現在実行中の第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の変動パターンが、SPリーチに対応する変動パターンに対応する場合(ステップS421でYES)には、CPU41Aは、次いで、先読み予告実行待機フラグ371の値を参照し、当選した先読み保留変化予告が待機させられている状態であるか否かを調べる(ステップS422)。一方、変動動作の変動パターンがSPリーチに対応しないものである場合(ステップS421でNO)には、図63Aに示す処理は、その後そのままリターンされる。
先読み予告実行待機フラグ371の値が5A[H]である場合(ステップS422でYES)、すなわち当選した先読み保留変化予告が待機させられている状態の場合には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS423)。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示102も、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS425)。その後、保留表示更新処理はリターンされる。
一方、当選した先読み保留変化予告の待機がない場合、すなわち先読み予告実行待機フラグ371の値が00[H]である場合(ステップS422でNO)には、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様で表示する(ステップS424)。また、CPU41Aは、先読み保留変化予告のなっていない保留表示102も、「白」の保留表示態様で表示する(ステップS425)。その後、保留表示更新処理はリターンされる。
図63Bは、SPリーチの変動動作中の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、実行中の第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の変動パターンが、SPリーチの変動パターンに対応する場合(ステップ431でYES)である場合について説明する。
この場合において、当選した先読み保留変化予告が待機させられている状態であり、かつSPリーチのリーチ演出が終了したときに(ステップS432でYES、かつステップS433でYES)、次いで、増加コマンドの対象になっている始動情報が、変動中の変動動作の開始から所定時間(この実施形態では、たとえば10sec)を経過する前に取得したものであるか否かが調べられる(ステップS434)。なお、実行中の変動動作の変動パターンがSPリーチに対応しない場合(ステップS431でNO)、当選した先読み保留変化予告の待機がない状態である場合(ステップS432でNO)、またはSPリーチの終了タイミングでないとき(ステップS433でNO)には、図63Bに示す処理は、その後そのままリターンされる。
そして、その始動情報の取得タイミングが、変動中の変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)経過前であるときには(ステップS434でYES)、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様で表示する(ステップS435)。その後、CPU41Aは、先読み予告実行待機フラグ371に5A[H]の値を格納する(ステップS436)。その後、図63Bに示す処理はリターンされる。
一方、その始動情報の取得タイミングが、変動中の変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)経過後であるときには(ステップS434でNO)、CPU41Aは、先読み予告実行待機フラグ371に00[H]の値を格納し(ステップS437)、その後、図63Bに示す処理はリターンされる。
すなわち、図63Bに示す処理では、待機させられていた先読み保留変化予告がリーチ演出終了後に非実行であった場合には、待機させられていた先読み保留変化予告が破棄される。
図64〜図66は、本発明の第3実施形態に係る、SPリーチ(ハズレ)中における、液晶表示ユニット24の表示内容の一例を示す図である。以降の説明において、第1の保留数表示部101を用いた先読み保留変化予告を例に挙げて説明する。第2の保留数表示部121を用いた先読み保留変化予告については、第1の保留数表示部101の保留表示態様の変化の場合と同じであるので、説明を省略する。
第3実施形態に係るパチンコ機301では、第1実施形態で説明したように、液晶表示ユニット24の3つの図柄表示領域24L,24C,24Rにおいて、演出図柄の変動動作が行われる。演出表示制御基板41が、第1特別図柄用の変動パターンコマンド(A0**[H])を受信すると、図64(a)に示すように、演出図柄の変動動作が開始される。この変動動作がスーパーリーチである場合には、図64(b)に示すように、まず演出図柄のリーチ状態が表示され、次いで、図64(c)に示すように、所定のリーチ演出画像311を用いた演出が実行される。リーチ演出画像311を用いた演出中には、演出図柄は、液晶表示ユニット24の隅の一部分に設けられた縮小図柄変動領域312において変動する。
SPリーチの変動動作中に、第1特別図柄の始動入賞があったときには、1つの始動入賞につき、第1の保留数表示部101の保留表示102が1つ増加する。図64(c)には、スーパーリーチの変動動作中に第1特別図柄の始動入賞が2つあった場合を示す。このうち、先の始動入賞は、SPリーチに対応しておらず、先読み保留変化予告にも当選していない。一方、後の始動入賞は、SPリーチに対応しかつ先読み保留変化予告にも当選している。先の始動入賞に対応して第1の保留数表示部101の「保留2」の保留表示位置に、後の始動入賞に対応して第1の保留数表示部101の「保留3」の保留表示位置に、それぞれ、保留表示102が増加表示されるが、増加する保留表示102の保留表示態様はいずれも「白」である。すなわち、当選した先読み保留変化予告(「保留3」の保留表示102に対応)は、SPリーチの変動動作中は実行されずに待機させられる。
演出図柄の変動動作の開始から所定時間(この実施形態では、たとえば10sec)を経過した後も、図65(a)に示すように、液晶表示ユニット24の表示画面において、SPリーチのリーチ演出画像311を用いた演出が実行されている。SPリーチは複数の種別を含んでいるが、前述した所定時間(たとえば10sec)は、複数のSPリーチに共通する変動時間である(たとえば、スーパーリーチの変動時間が15sec、スペシャルリーチ1の変動時間が20sec、スペシャルリーチ2の変動時間が25sec)。換言すると、各SPリーチの変動時間は、前述した所定時間よりも長くなるように設定されている。
その後、液晶表示ユニット24に、図65(b)に示すように、縮小図柄変動領域312においてリーチハズレの状態で演出図柄が停止表示されると共に、ハズレである旨を示すハズレ演出画像(たとえば「敗北」というメッセージ)313が表示される。これにより、リーチ演出が終了し、次いで、リーチハズレ(特定表示結果とはならない表示態様)を示す3つ演出図柄(「7」「8」「7」)が、図65(c)に示すように、図柄表示領域24L,24C,24Rにそれぞれ仮停止される。
次いで、待機させられていた先読み保留変化予告(新たに取得された始動情報についての先読み保留変化予告)が実行される。これにより、図66(a)に示すように、先読み保留変化予告の対象になっている保留表示102(たとえば「保留3」)の保留表示態様が、決定されていた保留表示態様(たとえば「赤」)に変化する。
その後、演出図柄の仮停止状態が終了し、図66(b)に示すように、ハズレリーチを示す3つの演出図柄(「7」「8」「7」)が図柄表示領域24L,24C,24Rにそれぞれ停止表示される。
そして、変動動作が順次消化された先読み保留変化予告の対象であった始動情報についての変動動作が開始されると、その変動動作において、図66(c)に示すように、SPリーチのリーチ演出が実行される。
なお、図64(c)および図65(a)を参照して、演出図柄の変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)の経過前ではなく、変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)の経過後に第1特別図柄の始動入賞があり、この新たな始動入賞がSPリーチに対応しかつ先読み保留変化予告にも当選している場合において、当選した先読み保留変化予告(「保留4」の保留表示102に対応)は待機されることなく、そのまま破棄される。そして、この始動入賞に対応して第1の保留数表示部101の所定の保留表示位置に、「白」の保留表示態様で保留表示102が表示される。
以上により、この実施形態によれば、SPリーチのリーチ演出を伴う変動動作中に取得した始動情報についての先読み保留変化予告は、SPリーチの変動動作中には実行されずに、その実行が待機させられる。そして、待機させられている先読み保留変化予告の基になる始動情報が、SPリーチの変動パターンに対応するものである場合には、待機させられている先読み保留変化予告(新たに取得された始動情報についての先読み保留変化予告)が、このSPリーチのリーチ演出後、この変動動作の終了までに実行される(実行可能になる)。
待機させられている先読み保留変化予告の基になる始動情報がSPリーチの変動パターンに対応するものである場合に限り、SPリーチのリーチ演出後に、待機させられている先読み保留変化予告が実行される。この場合、SPリーチのSPリーチ演出後に、先読み保留変化予告が行われて次回以降の変動動作に対応する保留表示102の保留表示態様が変化するのであるが、保留表示102に対応する変動動作において、SPリーチが実行される。そのため、SPリーチのリーチ演出に対する遊技者の期待度が低下することを防止できる。これにより、遊技者の期待感を低下または喪失させることなく、斬新な先読み保留変化予告の演出を実行するパチンコ機301を提供できる。
次に、パチンコ機301の変形例について説明する。
パチンコ機301では、待機させられたもののSPリーチのリーチ演出終了後に非実行であった先読み保留変化予告は破棄されるものとしていたが、待機させられたもののSPリーチのリーチ演出終了後に非実行であった先読み保留変化予告はそのSPリーチ以降も持ち越されるようになっていてもよい。この場合、持ち越された先読み保留変化予告が、そのSPリーチ以降のSPリーチの変動動作終了時に実行可能とされている。以下、具体的に説明する。
図67は、パチンコ機301の変形例に係る、SPリーチの変動動作中の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、実行中の第1または第2特別図柄(演出図柄)の変動動作の変動パターンが、SPリーチの変動パターンに対応する場合(ステップ441でYES)である場合において、当選した先読み保留変化予告が待機させられている状態であり、かつSPリーチのリーチ演出が終了したときに(ステップS442でYES、かつステップS443でYES)、次いで、増加コマンドの対象になっている始動情報が、変動中の変動動作の開始から所定時間(この実施形態では、たとえば10sec)を経過する前に取得したものであるか否かが調べられる(ステップS444)。なお、実行中の変動動作の変動パターンがSPリーチに対応しない場合(ステップS441でNO)、当選した先読み保留変化予告の待機がない状態である場合(ステップS442でNO)、またはSPリーチの終了タイミングでないとき(ステップS443でNO)には、図67に示す処理は、その後そのままリターンされる。
そして、その始動情報の取得タイミングが、変動中の変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)経過前であるときには(ステップS444でYES)、CPU41Aは、先読み保留変化予告の対象となる保留表示102を、決定保留態様変化パターン記憶部77に記憶されている先読み保留変化予告用の保留態様変化パターンに基づいた保留表示態様で表示する(ステップS445)。その後、CPU41Aは、先読み予告実行待機フラグ371に5A[H]の値を格納する(ステップS446)。その後、図67に示す処理はリターンされる。
一方、その始動情報の取得タイミングが、変動中の変動動作の開始から所定時間(たとえば10sec)経過後であるときには(ステップS444でNO)、その後、図67に示す処理はリターンされる。すなわち、図67に示す処理では、待機させられていた先読み保留変化予告がリーチ演出終了後に非実行であった場合には、待機させられていた先読み保留変化予告が、そのSPリーチ以降も持ち越される。
図68および図69は、変形例に係る、SPリーチ(ハズレ)中における、液晶表示ユニットの表示内容の一例を示す図である。
図68(a)では、変動動作の開始時に、既に始動入賞済みの始動情報が2つあり、そのため、2つの保留表示102が液晶表示ユニット24に表示されている。2つの保留表示102の保留表示態様はいずれも「白」である。
2つの始動入賞のうち先の始動入賞は、SPリーチに対応しておらず、先読み保留変化予告にも当選していない。一方、後の始動入賞は、SPリーチに対応しかつ先読み保留変化予告にも当選している。つまり、今回の変動動作より以前のSPリーチの変動動作において後の始動入賞があり待機させられたが、SPリーチに対応する始動入賞であったにも拘らず、そのSPリーチの変動動作の開始後所定時間経過後の始動入賞であったために、待機させられていた先読み保留変化予告がそのSPリーチの変動動作において非実行とされたものである。
演出図柄の変動動作の開始から所定時間(この実施形態では、たとえば10sec)を経過した後、図68(b)に示すように、液晶表示ユニット24の表示画面において、SPリーチのリーチ演出画像311を用いた演出が実行されている。リーチ演出画像311を用いた演出中には、演出図柄は、液晶表示ユニット24の隅の一部分に設けられた縮小図柄変動領域312において変動している。その後、図68(c)に示すように、縮小図柄変動領域312においてリーチハズレの状態で演出図柄が停止表示されると共に、ハズレである旨を示すハズレ演出画像(たとえば「敗北」というメッセージ)313が表示される。これにより、リーチ演出が終了し、次いで、リーチハズレを示す3つ演出図柄(「7」「4」「7」)が、図69(a)に示すように、図柄表示領域24L,24C,24Rにそれぞれ仮停止される。
次いで、待機させられていた先読み保留変化予告(今回の変動動作よりも以前のSPリーチの変動動作時に待機させられていた先読み保留変化予告)が実行される。これにより、先読み保留変化予告の対象になっている保留表示102(たとえば「保留2」)の保留表示態様が、図69(b)に示すように、決定されていた保留表示態様(たとえば「赤」)に変化する。
その後、演出図柄の仮停止状態が終了し、図69(c)に示すように、ハズレリーチを示す3つの演出図柄(「7」「4」「7」)が図柄表示領域24L,24C,24Rにそれぞれ停止表示される。
そして、変動動作が順次消化された先読み保留変化予告の対象であった始動情報についての変動動作が開始されると、その変動動作において、SPリーチのリーチ演出が実行される。
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
前述した先読み保留変化予告について、以下の構成を採用できる。
たとえば、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様変化のための演出を、少なくとも1つの図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用できる。たとえば、図70に示すように、保留表示102の保留表示態様変化の演出のための態様変化演出図柄(たとえば図70に示す「変化」と記された演出図柄)401を、前述した演出図柄(図24等参照)とは別に設け、この態様変化演出図柄401を液晶表示ユニット24の所定の図柄表示領域(たとえば図柄表示領域24C)に出現可能とする。演出図柄の変動動作(図70(a)参照)の終了後、停止表示される図柄(ハズレ図柄)に態様変化演出図柄401が含まれていると(図70(b)参照)、その後のシフト移行後の保留表示102が態様変化することにより、先読み保留変化予告予告が行われる(図70(c)参照)。このように、態様変化演出図柄401を含む3図柄構成とすることにより、最初に停止表示される演出図柄(第1図柄停止)や、その次に停止表示される演出図柄(第2図柄停止)に対する興趣が高められる。
また、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様変化のための演出を、2つ以上の図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用できる。図71には、態様変化演出図柄401が、複数(図71(b)では3つ全て)の図柄表示領域24L,24C,24Rに同時に出現可能する場合を一例として示している。演出図柄の変動動作(図71(a)参照)の終了後、停止表示される図柄の組合せが「変化」「変化」「変化」であると、その後のシフト移行後の保留表示102が態様変化することにより(図71(c)参照)、先読み保留変化予告予告が行われる。この場合、3図柄構成とすることにより、最初に停止表示される演出図柄(第1図柄停止)や、その次に停止表示される演出図柄(第2図柄停止)に対する興趣が高められる。
このような場合、図72に示すように、態様変化演出図柄として、態様が互いに異なる複数種の態様変化演出図柄を設けた構成としてもよい。図72には、態様変化演出図柄として、複数種の態様変化演出図柄、たとえば第1の態様変化演出図柄(たとえば図72に示す「変化」と記された演出図柄)401と第2の態様変化演出図柄(たとえば図72に示す「スーパー変化」と記された演出図柄)402との2つを設ける場合を示す。
この場合にも、第1の態様変化演出図柄401や第2の態様変化演出図柄402を含む3図柄構成とすることにより、最初に停止表示される演出図柄(第1図柄停止)や、その次に停止表示される演出図柄(第2図柄停止)に対する興趣が高められる。
態様変化演出図柄として、態様が互いに異なる複数種の態様変化演出図柄を設けた構成では、図73に示すように、第1の態様変化演出図柄401と第2の態様変化演出図柄402との停止図柄の組合せ態様により、先読み信頼度(大当り信頼度や、保留表示102の保留表示態様変化の回数や大当り信頼度の高い態様への態様変化期待度等を含む。)を異ならせた構成としてもよい。
図73では、同じ種類の態様変化演出図柄401,402が揃ったとき(図73(b)および図73(c))の先読み信頼度が、別個の態様変化演出図柄401,402が揃ったとき(図73(a))と比較して高く設定されている。また、第2の態様変化演出図柄402が揃ったとき(図73(c))の先読み信頼度は、第1の態様変化演出図柄401が揃ったとき(図73(b))と比較して高く設定されている。
また、態様変化演出図柄として、態様が互いに異なる複数種の態様変化演出図柄を設けた構成において、図74に示すように、第1の態様変化演出図柄401と第2の態様変化演出図柄402との停止の個数(当該本命変動までの消化保留中に停止する演出図柄の数)により、先読み信頼度が異ならされていてもよい。
図74では、第1の態様変化演出図柄401に関し、図柄表示領域24L,24C,24Rに停止表示される第1の態様変化演出図柄401の数が増えるのに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されていることが示されている。むろん、第2の態様変化演出図柄402に関し、図柄表示領域24L,24C,24Rに停止表示される第2の態様変化演出図柄402の数が増えるのに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されていてもよい。なお、図柄表示領域24L,24C,24Rに停止表示される第1および第2の態様変化演出図柄401,402の合計の数が増えるのに従って、先読み信頼度が高くなるように設定されていてもよい。
また、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様変化のための演出を、2つ以上の図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用する場合(たとえば図72または図73に示すような場合)において、図75に示すように、態様変化演出図柄(第1の態様変化演出図柄401と第2の態様変化演出図柄402)がどの図柄表示領域24L,24C,24Rに表示されるかによって、先読み信頼度が異ならされていてもよい。
図75には、1つの態様変化演出図柄401が停止表示される場合、中央の図柄表示領域24Cに態様変化演出図柄401が停止される場合に最も先読み信頼度が高く、次いで、右の図柄表示領域24Rに態様変化演出図柄401が停止される場合の先読み信頼度が高く、左の図柄表示領域24Lに態様変化演出図柄401が停止される場合を最も先読み信頼度が低いとした一例が示されている。
なお、図70〜図75等を用いて説明した先読み保留変化予告の構成は、主制御基板40からの保留加算コマンド(B2**[H]〜B9**[H])(先読みコマンド)に基づいて、演出制御基板41が実現している。
また、前述した当該変動保留変化予告について、以下の構成を採用できる。
たとえば、当該変動保留変化予告(当該変動保留表示104の保留表示態様変化の予告)の可能な態様変化予告演出図柄411を、前述した演出図柄(図24等参照)とは別に設け、この態様変化演出図柄411を液晶表示ユニット24の所定の少なくとも1つの図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用できる。
また、態様変化予告演出図柄411を、2つ以上の図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用できる。
図76および図77には、3つの演出図柄の変動動作中(図76(a)参照)に、態様変化予告演出図柄411が、残り1つの図柄表示領域24Cを除いて、先の2つの図柄表示領域24L,24Rに態様変化予告演出図柄411が停止表示される態様変化予告リーチ状態の成立後(図76(b)参照)、残り1つの図柄表示領域24Cに態様変化予告演出図柄411が停止表示されて、3つの図柄表示領域24L,24C,24Rの全てに態様変化予告演出図柄411が揃うと(図76(c)参照)、当該変動保留表示104が態様変化することにより(図77(a)参照)当該変動保留変化予告が行われると共に、演出図柄の変動動作(疑似変動の2回目)が再度開始される。
一方、態様変化予告リーチ状態の成立後(図77(b)参照)、残り1つの図柄表示領域24Cに演出図柄(たとえば「4」)が停止されると、当該変動保留表示104が(「白」のまま)態様変化なく、停止表示されている2つの態様変化予告演出図柄411に代えて、互いに同じ2つの演出図柄(たとえば「2」)が停止表示されたリーチ状態が開始される(図77(c)参照)。このように、態様変化予告演出図柄411を含む3図柄構成とすることにより、最初に停止表示される演出図柄(第1図柄停止)や、その次に停止表示される演出図柄(第2図柄停止)に対する興趣が高められる。
なお、態様変化予告リーチ状態の成立後に発展変動する態様が採用されてもよい。
このような場合、態様変化予告演出図柄411として、態様が互いに異なる複数種の態様変化予告演出図柄(たとえば第1の態様変化予告演出図柄と第2の態様変化予告演出図柄との2つの図柄)を設ける場合を示す。
この場合にも、第1の態様変化予告演出図柄や第2の態様変化予告演出図柄を含む3図柄構成とすることにより、最初に停止表示される演出図柄(第1図柄停止)や、その次に停止表示される演出図柄(第2図柄停止)に対する興趣が高められる。
態様変化予告演出図柄として、態様が互いに異なる複数種の態様変化演出図柄を設けた構成では、第1の態様変化予告演出図柄と第2の態様変化予告演出図柄との停止図柄の組合せ態様により、大当り信頼度を異ならせた構成としてもよい。
また、態様変化予告演出図柄として、態様が互いに異なる複数種の態様変化予告演出図柄を設けた構成において、第1の態様変化予告演出図柄と第2の態様変化予告演出図柄との停止の個数(当該本命変動までの消化保留中に停止する演出図柄の数)により、大当り信頼度が異ならされていてもよい。
また、態様変化予告演出図柄411を、2つ以上の図柄表示領域24L,24C,24Rに出現可能とした構成を採用する場合において、態様変化予告演出図柄(第1の態様変化予告演出図柄と第2の態様変化予告演出図柄)がどの図柄表示領域24L,24C,24Rに表示されるかによって、大当り信頼度が異ならされていてもよい。
なお、図76,図77等を用いて説明した当該変動保留変化予告の構成は、主制御基板40からの変動パターンコマンド(A0**[H])に基づいて、演出制御基板41が実現している。
また、第1実施形態において、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様変化時と、当該変動保留変化予告による当該変動保留表示104の保留表示態様変化時とで、態様のランクアップ度合を異ならせてもよい。たとえば、当該変動保留変化予告による態様変化の方が、成り上がる回数が多くなるように構成されていたり、一度の態様変化で高位の態様に変化するように構成されていたりしてもよい。
また、第1実施形態では、当該変動保留変化予告による変化後の当該変動保留表示104の保留表示態様の種別を、変動開始当初の当該変動保留表示104(すなわち、シフト移行前の「保留1」の保留表示102の保留表示態様)に基づいて決定する場合を説明した。すなわち、第1実施形態では、当該変動保留表示104の保留表示態様の種別を、先読み保留変化予告の有無や実行された先読み保留変化予告の種別に基づかずに決定していなかった。しかしながら、当該変動保留表示104の保留表示態様の種別を、先読み保留変化予告の有無や実行された先読み保留変化予告の種別に関連付けて決定するようにしてもよい。すなわち、当該変動保留変化予告の内容を、先読み保留変化予告の内容(先読み判定手段による判定結果)に基づいて決定してもよい。この場合、先読み保留変化予告の内容を考慮しながらテーブル等を参照しながら別途抽選を行うことにより当該変動保留変化予告の内容を決定してもよいし、先読み保留変化予告の内容のみに基づいて当該変動保留変化予告の内容を決定してもよい。
また、第1実施形態において、当該変動保留変化予告を、第1特別演出(予告カード)を用いて行い、第2実施形態において、先読み保留変化予告を、先読み演出(第2特別演出)を用いて行う場合を例に挙げて説明した。第1実施形態の先読み保留変化予告において、第2特別演出(先読み演出)が用いられていてもよいし、第2実施形態の当該変動保留変化予告において、カード予告(第1特別演出)が用いられていてもよい。
また、第2実施形態において、ボタン付き先読み保留変化予告が行われ、その後第1演出操作ボタン13が操作されずに当該変動保留表示104に第1特別保留表示態様が最終の態様として表示される場合の大当り信頼度が、ボタン付き先読み保留変化予告が行われ、その後第1演出操作ボタン13の操作を経て当該変動保留表示104に第1特別保留表示態様が最終の態様として表示される場合と比較して高くされていてもよい。この場合、ボタン保留表示演出の解除に関し、遊技者に意外性を与えることができ、これにより演出の興趣をさらに高めることができる。
また、第2実施形態において、保留数表示部101,121にボタン保留表示態様202の保留表示102が2個以上並んだ場合、優先順位をつけて1個のボタン保留表示態様202に対してのみ、第1演出操作ボタン13の操作により復帰させられるようにしてもよい。この場合、たとえばボタン保留表示態様202をなす2個以上の保留表示102のうち最先に取得された始動情報に対応するボタン保留表示態様202の復帰が優先されるようにしてもよい。
また、第2実施形態において、ボタン保留表示態様202の保留表示102が2個以上並ぶ場合、第1演出操作ボタン13の1回の操作により、全てのボタン保留表示態様202を復帰させてもよい。
また、第1演出操作ボタン13を用いてボタン保留表示演出を行う場合を例に挙げて説明したが、第2演出操作ボタン12を用いてボタン保留表示演出を行ってもよいし、第1および第2演出操作ボタン13,12を用いてボタン保留表示演出を行ってもよい。
また、前述の第2実施形態では、ボタン付きの先読み保留変化予告の重複の実行を禁止するものではないが、ボタン付きの先読み保留変化予告の実行を禁止するようにしてもよい。この場合に、保留数表示部101,121に、ボタン保留表示態様202は2個以上表示されない。
また、第3実施形態の当該変動保留変化予告は、第1実施形態の場合と同様であると説明したが、第2実施形態の場合のように、当該変動保留表示104の保留表示態様を変化しないものであってもよい。また、第3実施形態に係るパチンコ機301は、当該変動保留変化予告の機能が搭載されていないものであってもよく、この場合には、当該変動保留表示部103の構成を省略できる。
また、第1〜第3実施形態に係る先読み保留変化予告において、前述の第1〜第3実施形態では、保留表示102の色を変化させることにより、保留表示102の保留表示態様を変化させるものについて説明したが、保留表示102の形状を変化させることにより、保留表示102の保留表示態様を変化させてもよい。図78に示すように、保留表示102の形状を、たとえば十字形態様102A、円形態様102Bまたは王冠態様102Cの間で変化させることにより、保留表示102の保留表示態様を変更できる。この場合、王冠態様102C、円形態様102Bおよび十字形態様102Aの順で先読み信頼度が高くなっている。
また、図79に示すように、保留表示102の色の変化と形状との変化との双方をを組み合わせることにより、保留表示102の保留表示態様を変化させてもよい。この場合には、保留表示102の形状と色とを変化させ、その後色のみがさらに変化させる2段階変化の変化態様を採用することもでき、また、保留表示102の形状と色とを変化させ、その後色も形状も変化しない1段階変化の変化態様を採用することもできる。
また、前記の2段階変化の変化態様に変化した後、前記1段階変化の変化態様に変化可能に構成してもよい。
また、図80に示すように、保留表示102の一態様として、予め定める形状および色をなす特別態様が用意されていてもよい。特別態様102Dは、先読み信頼度が極めて高いような態様であり、特別態様102Dで表示された保留表示102の態様がその後変化することはない。
また、第1〜第3実施形態に係る当該変動保留変化予告において、前述の第1〜第3実施形態では、当該変動保留表示104の色を変化させることにより、当該変動保留表示104の保留表示態様を変化させるものについて説明したが、当該変動保留表示104の形状を変化させることにより、当該変動保留表示104の保留表示態様を変化させてもよい。図81に示すように、当該変動保留表示104の形状を、たとえば十字形態様104A、円形態様104Bまたは王冠態様104Cの間で変化させることにより、当該変動保留表示104の保留表示態様を変更できる。この場合、王冠態様104C、円形態様104Bおよび十字形態様104Aの順で先読み信頼度が高くなっている。
また、図82に示すように、当該変動保留表示104の色の変化と形状との変化との双方をを組み合わせることにより、当該変動保留表示104の保留表示態様を変化させてもよい。この場合には、当該変動保留表示104の形状と色とを変化させ、その後色のみがさらに変化させる2段階変化の変化態様を採用することもでき、また、当該変動保留表示104の形状と色とを変化させ、その後色も形状も変化しない1段階変化の変化態様を採用することもできる。
また、前記の2段階変化の変化態様に変化した後、前記1段階変化の変化態様に変化可能に構成してもよい。
また、当該変動保留表示104の一態様として、予め定める形状および色をなす特別態様が用意されていてもよい。この特別態様は、先読み信頼度が極めて高いような態様であり、この特別態様で表示された当該変動保留表示104の保留表示態様がその後変化することはない。
また、第1実施形態や第3実施形態において、先読み保留変化予告で表示可能な保留表示態様の種別が、当該変動保留変化予告で表示可能な保留表示可能と完全に共通していてもよいし、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様に、当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104にない保留表示態様が含まれていてもよい。
また、第2実施形態において、当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104の保留表示態様には、先読み保留変化予告による保留表示102にない保留表示態様が含まれていてもよいし、先読み保留変化予告による保留表示102の保留表示態様に、当該変動保留変化予告における当該変動保留表示104にない保留表示態様が含まれていてもよい。
また、前述の各実施形態において、通常状態の場合は、主に第1特別図柄の変動が多く行われるため、液晶表示ユニット24の表示画面に、第1の保留数表示部101のみを表示し、同様に、確率変動遊技中には、主に第2特別図柄の変動が多く行われるため、液晶表示ユニット24の表示画面に、第2の保留数表示部121のみを表示するようにしてもよい。
また、前述の各実施形態において、2つある特別図柄の変動動作を、第2特別図柄を優先して1つずつ消化させる保留優先消化タイプのパチンコ機1,201,301について説明した。しかし、本発明は、2つある特別図柄の変動動作を互いに並行して実行可能な並行変動タイプのパチンコ機や、2つある特別図柄の変動動作を入賞順で1つずつ消化させる入賞順消化タイプのパチンコ機にも適用できる。
また、本発明は、第1または第2特別図柄の始動入賞順を交互に行うタイプのパチンコ機にも適用できる。この場合、液晶表示ユニット24の表示画面に、第1特別図柄用の保留数および第2特別図柄用の保留数の合計を表示するための保留球数表示部を設けてもよい。また、保留数表示部の保留表示102を、たとえば最大8個まで表示可能に設けられていてもよい。この場合にも、各実施形態の先読み保留変化予告を適用できる。
また、本発明は、パチンコ機等に限られず、パチスロ機等の回動遊技機にも適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。