JP2016004785A - 走査型顕微鏡における数学的画像構築 - Google Patents
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Abstract
Description
− 前記試料へ照射するように線源から照射体を介して案内される放射線ビームを供する段階、
− 前記照射に応じて前記試料から放出される放射線束を検出する検出器を供する段階、及び、
− 前記試料に対する走査運動を前記ビームにさせ、かつ、走査位置の関数として前記検出器の出力を記録する段階、
を有する方法に関する。
− SEMでは、試料への走査電子ビームの照射が、2次電子、後方散乱電子、X線、及びフォトルミネッセンス(赤外、可視、及び/又は紫外の光子)として、試料からの「補助」放射線の放出を引き起こす。続いてこの放出放射線束の1つ以上の成分が、画像蓄積目的で検出及び利用される。
− TEMでは、試料への照射に用いられる電子ビームは、試料(この目的のため、一般的にはSEM用試料の場合よりも薄くなる)へ侵入するのに十分高いエネルギーとなるように選ばれる。よって試料から放出される透過電子束は、画像を生成するのに用いられて良い。係るTEMが走査モードで動作する(よってSTEMとなる)とき、問題となる画像は、照射電子ビームの走査運動中に蓄積される。ここで述べた話題の一部に関するさらなる情報はたとえば、以下のWikipediaのリンクから収集することができる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Electron_microscope
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_electron_microscope
http://en.wikipedia.org/wiki/Transmission_electron_microscopy
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_transmission_electron_microscopy
照射ビームとして電子ビームを用いる代わりとして、荷電粒子顕微鏡観察もまた、他の種類の荷電粒子を用いて実行されて良い。この点では、「荷電粒子」という語句は、たとえば電子、正イオン(たとえばGaイオン又はHeイオン)、負イオン、陽子、及び陽電子を含むものとして広義に解釈されなければならない。イオン系顕微鏡に関しては、さらなる情報は、たとえば以下のリンクと非特許文献1から収集することができる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_Helium_Ion_Microscope
撮像に加えて、荷電粒子顕微鏡(CPM)はまた、他の機能−たとえば分光の実行、ディフラクトグラムの検査、(局在化した)表面改質(たとえばミリング、エッチング、堆積)等−の実行−をも有して良いことに留意して欲しい。
荷電粒子を照射ビームとして利用するのとは別に、光子ビームを用いて走査顕微鏡観察を実行することも可能である。係る技術の例は、所謂共焦点顕微鏡観察である。共焦点顕微鏡観察では、点光源による走査照射によって、試料からの局在化された蛍光放射線の放射が誘発される。検出器は、この蛍光放射線束(の一部)を収集し、かつ、それに基づいて画像を蓄積するのに用いられて良い。この話題に関するさらなる情報は例えば、以下のWikipediaのリンクから収集することができる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Confocal_microscopy
すべての場合において、走査型顕微鏡は少なくとも2つの構成要素を有する。
− 放射線源。たとえば、CPMの場合であればショットキー源若しくはイオン銃、又は、光学顕微鏡の場合であればレーザー若しくはランプ。
− 照射体。線源からの「生の」放射線ビームを操作し、かつ、その放射線に対してある作用−集束、収差の緩和、(アパーチャによる)トリミング、フィルタリング等−を実行するように機能する。照射体は一般的に、1つ以上の(荷電粒子)レンズを有し、かつ、他の種類の(粒子)光学部品をも有して良い。必要であれば、照射体には、調査中の試料にわたる走査運動を出力ビームに実行させることのできる偏向器システムが供されて良い。
− 上に調査中の試料が保持及び位置設定(たとえば傾斜、回転)され得る試料ホルダ。必要な場合には、このホルダは、試料に対するビームの所望の走査運動を実現するように動かされて良い。一般的には、係る試料ホルダは、たとえば機械ステージのような位置設定システムに接続される。
− 検出器。前記検出器は、単体であって良いし又は事実上複合体/分配されても良く、かつ、検出される放射線に依存して多くの異なる形態をとって良い。例には、光電子増倍管(固体光電子増倍管SSPMを含む)、フォトダイオード、COMS検出器、CCD検出器、光起電力電池等が含まれる。これらはたとえば、シンチレータ膜と併用されて良い。
− 細胞生物学では、たとえば(異なる型の)細胞−特に脳細胞組織、筋肉細胞組織、腫瘍(癌細胞組織)等−同士の相互作用をより明確に調べるように、細胞レベルの撮像を細胞組織のレベルにまで拡張する要求が存在する。
− 鉱物学/岩石学では、たとえばフラッキング研究における石材中での気体捕獲挙動、石英生成における貴金属封止、合成宝石及び他の結晶中での意図しない含有物をより明確に調べるように、分子レベルでの解析をグレイン及びグレイン境界レベルにまで拡張する必要性が存在する。
− 半導体産業では、たとえば限界寸法、オーバーレイ、汚染等に対する品質制御を実行するときに、個々の接合のレベルでの調査をデバイス全体及びデバイスのアレイの広範な品質に拡張する要求が存在する。
しかし現在の走査顕微鏡観察技術をそのような大きな撮像スケールに拡張するには、そのような拡張が不可能となるほどに莫大な最適化された画像の蓄積回数が必要となる。従って強い要求及び必要性があるにもかかわらず、現在の手法は、この点において現実的用途から対象外となるほどに非現実的である。
− 第1サンプリング期間S1中に、前記試料にわたって疎に分布するサンプリング点からなる第1集合P1から検出器データを収集する段階
− 係る集合の複数からなる組{Pn}を蓄積するようにこの処理を反復する段階であって、前記集合の複数からなる組はサンプリング期間中に収集され、各組の濃度Nは1よりも大きい、段階
− 集積数学的再構成処理(integrative mathematical reconstruction procedure)への入力として前記組{Pn}を用いることによって前記試料の画像を構築する段階
前記構築処理の一部として、数学的合わせ込み補正(mathematical registration correction)が、前記組{Pn}の各異なるメンバ間でのドリフトミスマッチを補償する。
その結果、以下が実現される。
− 前記走査グリッドが満たされないので、本発明は、前記試料の(累積)走査時間の減少を実現する。
− 前記走査グリッドが満たされないので、本発明は、前記試料の(累積)放射線照射量の減少を実現する。
− 一部が満たされた走査グリッドから「完全な」画像の構築を可能にするため、本発明は、以降で詳述する賢明な計算手法を用いる必要がある。
より具体的には以下の通りである。
(I) 本発明の特別な実施例では、
− 前記組{Pn}の各メンバPnは、対応する小画像Inを数学的に再構成するのに用いられる。
− 前記数学的合わせ込み補正は、前記小画像の組{In}のメンバを位置合わせするのに用いられる。
− 結合された画像は数学的には、前記の位置合わせされた小画像の組から構成される。
係る実施例は、「再構成後の合わせ込み補正(位置合わせ)」というラベルが付され得るものであり、かつ、以降では画像構築への「I型方法」と呼ばれる。
(II) 係るI型方法の代替実施例では、
− 再構成前に、前記数学的合わせ込み補正は、前記集合の組{Pn}のメンバの位置合わせを行うのに用いられる。
− 複合画像は、前記の位置合わせされた集合の組から数学的に再構成される。係る実施例は、「合わせ込み補正(位置合わせ)後の再構成」というラベルが付され得るものであり、かつ、以降では画像構築への「II型方法」と呼ばれる。
これら2つの異なる方法は、それぞれ独自の利点を有する傾向にある。
たとえば、そのような独自の利点とは以下のようなものである。
− I型方法では、合わせ込み処理はある程度簡単になる傾向にある。なぜなら合わせ込み処理は、未処理データ集合Pnについてではなく処理された小画像について行われるからである。係る小画像は、相対的に「画素の多い(pixel−rich)」ものとなる傾向にあるので、合わせ込み目的で前記小画像同士を比較するのが容易になる(以降の実施例3参照)。
− II型方法では、再構成は、I型方法の場合(各独立する小画像In)よりも完全なデータ組(集合の組{Pn}の位置合わせされメンバ)で実行される。従ってII型方法は、相対的に高い空間周波数(たとえば繰り返しではない構造、不連続性、相対的に強いコントラスト変化等)を含む画像を再構成しようとするときにより正確となる傾向を示す。
当業者は、これらの点を把握し、かつ、所与の撮像状況の特徴に最も適した方法を選ぶことが可能である。
前記試料のそのような増大した「被覆」によって再構成は容易になる。前述したように、{Pn}の各異なるメンバが、サンプリング点の各異なる疎な分布を必ずしも表さない状況を思いつくことは可能である。たとえば試料が実質的に時間的な流れのある状態である場合(たとえば顕著な運動及び/又は進化をしていることを理由として)、たとえ前記組{Pn}のメンバが、固定された空間参照フレームに対して同一の疎なサンプリング点の分布を表すとしても、含まれる様々なサンプリング期間は依然として、時間的な意味において、前記試料の各異なる「スナップショット」を取得し、かつ、それにより後続の再構成処理への満足行く入力を供する。
− 問題となっている前記ビームが本質的に似ている場合、所与の集合Piにおける複数のサンプリング点は同時に「照射」され得る。
− 問題となる前記ビームが何らかの方法で相互に異なる(たとえば、それぞれ異なるように変調されるか、あるいは、それぞれ異なる種類の粒子を含む)場合、少なくとも2つの異なる集合PiとPjは同時に構築され得る。なぜなら、たとえ複数の前記ビームが同時に走査されるとしても、集合Piを構築するように割り当てられた(複数の)前記ビームによって照射されるサンプリング点は、Pjを構築するように割り当てられた(複数の)前記ビームとは区別され得るからである。
複数のビームの利用に関するさらなる情報は同時係属する特許文献1,2から収集することができる。
網羅するには、RIPに関する以下のWikipediaリンクも参照して欲しい。
http://en.wikipedia.org/wiki/Restricted_isometry_property
本発明において前記組{Pn}の各異なるメンバ間でのドリフトミスマッチを参照するとき、係るミスマッチの低次の例と高次の例とを区別することができる。
− 低次ミスマッチの例には、変位、回転、及びそれらの結合が含まれる。
− 高次ミスマッチの例には、ゆがみ、剪断、及び拡大縮小(倍率ミスマッチ)、及びこれらの結合が含まれる。
所与の状況の特徴−たとえば問題となる前記ミスマッチを引き起こす物理過程(たとえば熱膨張/収縮、ヒステリシス等)、所望の撮像/再構成精度のレベル、利用可能な期間/処理パワー等−に依存して、係るミスマッチのすべてを補正するのか、又は、その一部(たとえば前記低次のミスマッチのみ)だけを補正するのかを判断することができる。係る選択性は、前記ドリフトミスマッチを表すのに用いられる変換Tを適切に選択することによって本発明の数学へ相対的に容易に組み込むことができる(たとえば実施例3を参照のこと)。たとえば係る変換が行列演算子によって表されている場合、各異なる種類のドリフトが、問題となっている行列内の各異なる(対角/非対角/対称/非対称)入力によって表されて良い。たとえば拡大縮小は対角行列によって表され、回転は直交行列によって表され、剪断はアフィン行列によって表される等である。この点では、変換行列に関する以下のWikipediaのリンクを参照のこと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Transformation_matrix
当業者は、これらの点を理解し、かつ、その当業者が本発明を実施するときに実行しようとするミスマッチ補正の程度と種類を選ぶことができる。
(a) 「手探り」又は「独立の」選択。この場合、前記様々な集合のサンプリング点Pnの位置は、入力なしで事前に決定されるか、あるいは、前記様々な集合のサンプリング点Pnの位置が用いられる撮像処理(の中間結果)の影響を受ける。たとえば各集合Pnに係るデータ地点の分布は、ランダムパターン発生装置によって決定されて良いし、あるいは、事前に記憶されたパターンのログを参照することによって決定されても良い。
(b) 「操作された」又は「従属」選択。この場合、少なくとも1つの所与の集合内のサンプリング点Pnの位置は、(少なくとも部分的には)過去に得られた走査情報(の少なくとも一部)の解析に基づいて選ばれる。係る選択は一般的にある程度のその場でのフィードバック調節を含む。たとえばサンプリング期間Sm中の集合Pmに係るサンプリング点の分布/パターンを決定する際、たとえば観察された「データの多い」位置内により多いサンプリング点を集中させ、かつ、観察された「データの少ない」位置内に少ないサンプリング点を集中させるように、少なくとも1つの過去のサンプリング期間Si中に得られたサンプリング結果の解析を利用することができる。そのような先行走査結果の解析はたとえば、画像認識ソフトウエア(の形態)及び/又はデータの多い位置(の座標)を特定するデータビニング(data binning)(の形態)を用いて(自動的に)実行されて良い。それにより、次のサンプリング期間中に係る位置に大きなサンプリングの「重み」を割り当てることが可能となる。
− 所与のサンプリング期間Sn中では、前記試料上でライン・バイ・ラインのパターンとなるように走査が行われる一方で、係る集合Pn内のサンプリング点は順次アクセスされる。
− 前記線毎のパターン中の所与の線Liに沿って、サンプリング点の位置は、前記ライン・バイ・ラインのパターンにおいて過去の線Liを走査することによって得られた検出結果を用いて選ばれる。
従来、たとえば陰極線管上に2次元の画像を生成する、又は、書類の頁を徐々に先へ進みながら走査するのに用いられる走査線の場合では、走査作用を1次元の線分(ライン)に分割することは、走査パラメータをその場で調節することを可能にする便利な方法である。本発明においては、本発明は、以下のような計画からなる基礎を構成する。
− 所与の走査場では、固有幅Wを有する特徴部Fの存在を仮定する。
− 前記走査場を、相互の間隔がWよりも短い複数の線に分割する。
− 線走査Sn中に縦軸座標LFで特徴部F(の一部)に遭遇する場合、次の走査Sn+1中に縦軸座標LF及び/又はその付近でFの近接部に遭遇することが予想され得る。従って、線走査(サンプリング期間)Sn+1に係る集合Pn+1のサンプリング点を選ぶ際、位置LFの周辺の係る地点の発生頻度(occurrence)/濃度を故意に上昇させるように選ぶことができる。
− このようにして、走査Sn+1についてのサンプリングの選択は、走査Sn中に観察されたデータに基づいて微調整される。
[実施例1]
図1は、本発明との併用に役立つ走査型顕微鏡1の実施例の概略図である。図示された顕微鏡はSTEM(つまり走査機能を備えるTEM)である。しかし本発明では、図示された顕微鏡は、SEM、共焦点顕微鏡、走査イオン顕微鏡等も有効なものとしてあり得る。図中、真空筐体2内部では、電子源4(たとえばショットキー銃)が、電子光学照射体6を通り抜ける電子ビームを生成する。電子光学照射体6は、(実質的に平坦な)試料Sの選ばれた領域に電子ビームを案内/集束する役割を果たす。この照射体6は、電子光学軸8を有し、かつ、一般的には様々な静電/磁気レンズ、(走査)偏向子、補正器(たとえばスティグメータ)等を有する。典型的には照射体6は収束系をも有して良い。
[実施例2]
図2Aと図2Bは、(たとえば図1に図示された型又は他の型の)走査型顕微鏡中での従来の画像蓄積方法のある態様を概略的に表している。この文脈では、図2Aは、上述した型の走査グリッドGを表している。これは、試料S(のXY平面)上に重ね合わせられ、かつ、隣接するサンプリングセル(画素、サンプリング点)Cのアレイを含む仮想上の数学的グリッド/行列である。図示されているように、グリッドGは基本的に直交している。ただしこのような限定はなく、他のグリッドの幾何学構造(たとえば極形式)も考えられ得る。従来の層型顕微鏡では、この全走査グリッドGは「満たされて」いる。なぜなら試料S上の走査経路を追跡する際、走査ビームは、グリッドG内のすべてのセルCを順次観察する(つまりすべてのセルCからデータを収集する)からである。グレーの影付けが、このようにして観察(測定)されるセルCを表すのに用いられる場合、この従来技術の状況は、図2Bにおいて、すべてのグリッドGが影付けされたグレーであるという事実によって表されている。(たとえば図1の(複数の)検出器D及び/又は22の動作機構によって決定される)各セルCからのデータの集合に係るある程度の「滞留時間(dwelling time)」が存在するので、係るシナリオは明らかに、全グリッドGを観察するのにかなり大きな累積(つまり合計)滞留時間を必要とする。この累積滞留時間はここではTGで表される。
(i) (試料Sからの)データ蓄積はここでは、順次実行される多数の別個のサンプリング期間S1,S2,…, Si,…,に分割される。またこれらは複数のサンプリング期間からなる組{Sn}を構成する。
(ii) 各サンプリング期間Siでは、グリッドG内のセルCのすべてにアクセスする代わりに、G内のすべてのセルCの相対的にわずかに分布する部分集合を表す、相対的に疎なセルCの集合Piのみがアクセスされる。サンプリング期間S1についてのこの状況は図3Aにおいて概略的に表されている。図3Aでは、グレーの影付けがされたセルCの図示された散在/分散は、測定期間中に観察されたデータセル(画素、サンプリング点)の第1(非規則的)集合P1を表す。P1は相対的に疎なため、サンプリング期間S1に係る累積(合計)滞留時間TS1は相対的に短くなる。たとえば、P1は、約2%のオーダーの疎性(sparsity)(全グリッドGと比較した充填因子)を有し得る。TS1 ~ 0.02 x TGである。この値は限定的ではなく、それ以外の疎性値であっても本発明と完全に整合する(本願明細書の(v)の最後を参照のこと)。
(iii) 図3Bは、第2測定期間S2中に観察されるデータセル(画素、サンプリング点)の第2(非規則的)集合P2のグリッドの充填幾何学構造を表している。複数のサンプリング期間からなる組{Sn}が存在すると、複数のサンプリング点の集合からなる関連の組{Pn}が存在する。集合Piは、対応する期間Si中に収集される。図3A/上述の(ii)のように、疎な集合P2は、G内のすべてのセルCの相対的に疎に分布する(グレーに影付けされた)部分集合を表す。もう一度繰り返すが、P2は相対的に疎なため、サンプリング期間S2に係る滞留時間TS2は相対的に短くなる。たとえば上述の(ii)のように、P2は、約2%のオーダーの疎性(全グリッドGと比較した充填因子)を有し得る。TS2 ~ 0.02 x TGである(もう一度繰り返すが、この値は純粋な例として与えられている)。一般的には、{Pn}内のメンバPi,Pjの任意の所与の対について、以下のことに留意して欲しい。
・ 一般的にはPi≠Pjが推定され得る。換言すると、{Pn}のメンバは一般的に、互いに異なる(ただし原則としては、メンバは共通する地点/セル/画素を有する)。そのように互いに異なることは、{Pn}から画像を構築するために本発明によって用いられる集積数学的再構成処理において有用に利用され得る。そのように互いに異なることで、上述したように、サンプリング点による試料の「累積」被覆は大きくなる(その結果、最終的に再構成される画像における「信頼性レベル」が大きくなる)。
・ Pi,Pjは同数のデータセル(サンプリング点)を有しなくても良い。つまりPi,Pjは各異なる疎性を有して良い。
(iv) 本発明によると、組{Sn}の濃度N(サイズ)は、選択の問題であり、かつ、様々な因子−たとえば所望の累積測定時間及び/又は撮像の明確さ、試料の壊れやすさ等−に従って選択されて良い。様々な実験において、本願発明者等は、2〜256まで変化する様々な値のNの全スケールを用いた(これらの値は例示目的のためだけに引用されているのであり、請求項に係る発明の技術的範囲の限定を意図しない)。(とりわけ)Nの選ばれた値に依存して、(結合されたすべてのNのサンプリング期間の)累積滞留時間Tc=ΣTSnはTGを超えても良いし、又は、超えなくても良い。たとえば以下のようなことが言える。
− ある場合では、TCはTGよりも小さくなる。よって従来技術に対して直ちに明白となるスループットの利点が得られる。
− 他の場合では、たとえTCはTG以上であるとしても、スループットの利点は存在する。この理由は、現在の走査顕微鏡では、複数(nG)の完全なグリッド画像が得られ、続いてその画像はノイズ効果を緩和するように平均化される平均化法がよく用いられるからである。係るシナリオでは、平均化された画像を構築するのに必要な時間はnG×TGである。従ってTC <nG×TGである場合、本発明は、係る平均化法に対するスループットの利点を供する。
− たとえそのようなスループットの利点が存在しなくても、本発明によって撮像処理をN成分のサンプリング期間に分割することは一般的に、従来技術よりも明瞭な撮像結果を得ることを可能にする(それはとりわけ、上述して以降の(vi)で言及するフレーム間合わせ込み補正のためである)。
(v) 基底として{Pn}を用いることで、上述の集積再構成処理を用いた本発明によって画像が構築され得る。この処理の一部として、{Pn}の様々なメンバが、(最終的には)複合データ組PCとなるように結合/集積/混成される。(とりわけ)段階(i)−(iv)で行われた選択に依存して、この複合データ組PCは原則として、(グリッドG内のセルCを100%「被覆」している状態と比較した充填因子の)とり得る疎な値をある範囲内で有して良い。多くの場合では、PCは相対的に疎(たとえば約20%のオーダー)であるが、そのような疎性にもかかわらず、本発明は、満足行く画像を数学的に再構成することを可能にする。上述のポイント(i)−(iv)によって、たとえばPCの疎性について所望の目標値を選び、続いてそれに対応して、この目標値に到達するように、({Pn}内のサンプリング点のとり得る重なり/冗長性を考慮して)各成分集合Pnの濃度Nと疎性を選ぶことができる。
(vi) 上述したように、段階(v)での動作は、関連する合わせ込み補正を有する。前記関連する合わせ込み補正は、前記集積再構成処理前に実行されて良いし、前記集積再構成処理中に実行されて良いし、又は、前記集積再構成処理後に実行されても良い。この点では、たとえば上述のI型又はII型方法が採用されて良い。
本発明で用いられている数学的再構成処理のさらなる詳細が以降の実施例において与えられる。
[実施例3]
既に上で述べたように、本発明は、数学的合わせ込み補正を実行して組{Pn}の各異なるメンバ間でのドリフトミスマッチを補償する。係る合わせ込み補正の一般原理は以降でより詳細に説明され得る。「組」という語句は、撮像目的で取得されるデータ点/画素の集合Dを指称するのに用いられる。具体的には以下の通りである。
− I型方法(上の(I)と以降の(A)を参照のこと)の文脈において用いられるときには、「組」という語句は再構成された小画像Inを指称する。
− II型方法(上の(II)と以降の(B)を参照のこと)の文脈において用いられるときには、「組」という語句はサンプリング点の「生の」集合Pnを指称する。
ここで以下の2つの状況を区別することができる。
(A)
第1組D1と第2組D2とを合わせ込むとき、典型的な位置合わせアルゴリズムは以下の処理を実行する。
− D2を、変換TをD1に適用した結果とみなし、かつ、この変換Tの初期推定で開始する。
− 費用関数J(T(D1),D2)を−たとえば二乗差の和、相関等として−定式化する。
− 局所的最小問題minTJ(T(D1),D2)を解く。
これらの段階は収束するまで繰り返される。収束はたとえば、Jがこれ以上実質的に減少しないときに検出され得る。各段階では、費用関数の評価において画素同士の比較が用いられ、かつ、Jは一般的には次式で表されて良い。
J(T(D1),D2)=∫δ(T(D1)(x,y),D2(x,y))dxdy (1a)
ここでδ(.,.)は局所的な組の相似性の指標(たとえば、IPノルム(||.||p)、相関、画素間相互情報の指標等)である。一般的には変換T(たとえば回転、拡大縮小、剪断等)は連続関数と推定されるので、T(D1)(x,y)が評価されるとき、元の離散的な画像グリッド(完全な規則性を有する走査グリッドG)からの推定を計算するのに補間が用いられて良い。
(B)
上述の(A)での説明を利用することで、記載された合わせ込み方法は、変換された画像データ点と目標画像中の最も近いデータ点(x*,y*)とを比較することによって、疎な画像データの組へ拡張され得る。この結果、式(1a)は以下のように再定式化される。
J(T(D1),D2)=∫δ(T(D1)(x,y),D2(x*,y*))dxdy (1b)
ここで以下のような関係が成り立つ。
(u,v)∈(データ点D2の座標の組)
望ましい場合には、適切な距離の閾値を用いることによって、候補となる最も近い点を、ある半径の範囲内に属する点に限定して良い。
そのような方法は、点の組を合わせ込む方法−たとえば最近接点(ICP)アルゴリズム−を含み得る。ICPアルゴリズムについては下記のWikipediaのリンクを参照のこと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Iterative_closest_point
[実施例4]
圧縮センシング(走査/サンプリング)の数学に関する一般的な情報はたとえば以下のリンク(http://dsp.rice.edu/cs)と非特許文献4乃至6から得ることができる。
y=φx (2)
参考文献は、y=φxとなるように次で表されるl0−最小化問題を解くことによってスパース信号xを回復することができることを示している。
minx||x||0 (3)
φからの2K列の任意の組が1次独立である場合、l0−最小化方法は、元のベクトルxを完全に回復することができる。l0−最小化方法がxを正確に回復することができるという事実にもかかわらず、l0ノルムの非凸性に起因して、係る再構成は、最も疎な解を発見するようにすべてのとり得る結合にわたるしらみつぶしの探索を必要とする。より計算上の負担の小さなl0−最小化問題に対する方法を発見するため、代替アルゴリズムを開発する多くの努力がなされてきた。一の代替方法は、y=φxとなるように、l0−最小化問題を、次式で表されるl1−最小化問題に置き換える方法である。
minx||x||1 (4)
l1−ノルムが凸型であると仮定すると、(4)を解くことは計算上可能である。また、(4)を解くことが次式で表される線形プログラム(LP)問題を解くことと等価であることは、凸最適化から既知である。
mintlTt (5)
−t≦x≦t、y=φx
ここでベクトル不等式x≦tは、xi≦tiがすべてのiについて成立することを意味する。l1−最小化の利点は、証明された数値解法の存在である。それに加えて、この最小化の形式は、K−スパース信号の正確な回復を得る相対的に単純な条件を与えることが示された。これらの条件は、所謂制限等長性(RIP)及び追加のインコヒーレンス特性として定式化されて良い(非特許文献参照のこと)。
− φi(φのi番目の列)と(k−1)番目の反復で生成される残差rk−1との間の相関のうち、最大の要素及びそれに対応する指数tkを発見する。
tk=argmaxi|<rk−1,φi>| (6)
― 指数tkを推定されたサポートの組に加える。
Tk=Tk−1∪{tk} (7)
― 最小自乗(LS)問題を解く。
xk=argminsupp(u)=Tk||y−φu||2 (8)
― 次式で表されるk番目の反復の残差を更新する。
rk=y−φxk (9)
[実施例5]
本発明の疎な画像合わせ込み補正に関するいくつかのさらなる数学的検討をここで明らかにする。
「微分可能で漸近する凸型の点の組の合わせ込み基準を定義する」
前述したICPアルゴリズムの代わりとして、疎な画像データ点を位置合わせするのにGaussian Fileds Registration(GFR)と呼ばれる方法を用いることができる(たとえば非特許文献7,8を参照のこと)。この方法は、位置合わせされた点を、参照データ組と変換されたデータ組との間での点と点との最大の重なり(より緩い形式では最大の近接)と定義する。
M={Pi}i=1…NM、D={Qj}j=1…ND
これらは変換Tr*を用いて合わせ込まれる。最初にノイズのない場合を仮定し、MとDが位置合わせされた位置で最大の点同士の重なりを有するとものも仮定する。(前述した)ICPアルゴリズムはこれと同一の仮定に基づく。これらの定義が与えられると、以下の基準(10)はTr*で大域最大値を有する。
ここでd(P,Q)は、点間の距離の指標(たとえばユークリッド)である。疎な点の位置に加えて、たとえば関連する画像強度のような量をこの基準に追加することは、単純で、かつ、データ組の高次表現を用いることだけを必要とする。ここで点とは、位置と強度/色の属性のベクトルの両方によって定義される。
M={(Pi,S(Pi))}i=1…NM、D={(Qj,S(Qj))}j=1…ND
(10)のコンビナトリアル基準が位置合わせ変換に関して連続ではないとすると、大域最大値を発見することは難しくなる。この問題を克服するため、「修正(Modification)」として知られる解析方法を用いて得られたE(Tr)の滑らかな近似を用いることができる(たとえば非特許文献7を参照のこと。ここでは同様の方法が、微分不可能な費用関数による非適切な問題を正則化するのに用いられている)。
修正された基準Eσ(Tr)は、参照データ点と変換されたデータ点のすべての対間の距離のガウシアンの総和である。物理からの類推で、式(12)は、複数のデータ組のうちの一のデータ組内の標的に作用する前記複数のデータ組のうちの他のデータ組中の点に位置する源によって生成されるポテンシャル場の積分とみることができる。点の組の空間局在化に影響を及ぼすノイズの効果は、パラメータσをノイズ分散付近の値に緩和することによって解決される。
測定ベクトルが位置合わせ変換に対して独立であるとすると、係数ωΣ ijはTrに依存しない。
「基準の最適化」
剛体モデル及びアフィンモデルを含む様々な合わせ込み変換について、基準Eσ,Σ(Tr)が連続的に微分可能であることを示すことができる。さらにEσ,Σ(Tr)は一般的に、緊密ガウス関数が混合する場合には、パラメータ空間内において釣り鐘形状を有する。これと現在のデータ組の性質が与えられると、合わせ込まれた位置の周辺での滑らかな凸挙動を推定することができる。これにより、様々な強力な凸最適化法−たとえば準ニュートン法(下記リンク参照のこと)−の利用が可能となる。
https://en.wikipedia.org/wiki/Quasi−Newton_method
所与の合わせ込みパラメータαに対するEσ,Σ(Tr)の勾配は次式で表される。
勾配表現とヘッセ行列の近似が、−Eσ,Σ(Tr)を最小にする降下方向を更新する準ニュートン法において用いられる。各降下方向では、線探索ルーチンが最適を発見するのに用いられる。処理は収束するまで反復される。
「合わせ込み基準の高速計算」
合わせ込みアルゴリズムの各反復でのEσ,Σ(Tr)の評価は、相対的に高い計算コストのO(NM×ND)を有する。高速ガウス変換と呼ばれる方法が、処理速度を向上させるのに用いられて良い。その結果計算上の複雑さはわずかO(NM+ND)となる。FGT法は、計算は所与の精度までしか必要とされないという事実を利用する。式の総和を計算するのに、次式が与えられる。
ここでHnはエルミート多項式である。これらの級数は急速に収束する。そしてほんのわずかな項しか所与の精度のためには必要とされない。よってクラスタ化された源は標的で評価され得る。多数の標的が相対的に大きい場合では、テーラー級数(17)は、複数の標的をクラスタ化して仮想上の中心t0で一つにするのに用いられて良い。その結果計算回数はさらに減少する。
式(17)では、エルミート関数hn(t)は、hn(t)=exp(−t2)Hn(t)によって定義される。これは、源と標的の数が増大する際に計算上の複雑さが1次関数的となるように漸近的に収束することが示され得る。速度のさらなる利得のため、改良型高速ガウス変換(IFGT)と呼ばれるFGT法の変化型が用いられて良い(非特許文献12を参照のこと)。ここで多変量テーラー展開とデータクラスタ化法によって、高い次元を有するデータ組内でのさらなる計算上の利得を得ることが可能となる。現在の凸最適化法では、ガウス基準の勾配の計算は、基準自身に似た重み付けされた総和の変形の計算に還元される。従って勾配はまた、FGT法を用いることによっても効率的に評価され得る。
2 真空筐体
4 電子源
6 電子光学照射体
S 試料
8 電子光学軸
10 試料ホルダ
12 設置装置(台)
14 冷却装置
22 検出器
24 結像系
26 蛍光スクリーン
28 矢印
D 電子検出器
24’ アジャスタレンズ
50 制御装置
50’ 制御ライン(バス)
Claims (15)
- 走査型顕微鏡を用いて試料の画像を蓄積する方法であって:
前記試料へ照射するように線源から照射体を介して案内される放射線ビームを供する段階;
前記照射に応じて前記試料から放出される放射線束を検出する検出器を供する段階;
前記試料に対する走査運動を前記放射線ビームにさせ、かつ、走査位置の関数として前記検出器の出力を記録する段階、を有し、
第1サンプリング期間S1中、前記試料にわたって疎に分布する複数のサンプリング点からなる第1集合P1から検出器データを収集する段階;
前記集合の複数からなる組{Pn}を蓄積するようにこの処理を反復する段階であって、前記集合の複数からなる組はサンプリング期間中に収集され、各組の濃度Nは1よりも大きい、段階;
集積数学的再構成処理への入力として前記組{Pn}を用いることによって前記試料の画像を構築する段階、をさらに有し、
前記構築する段階の一部として、数学的合わせ込み補正が、前記組{Pn}の各異なるメンバ間でのドリフトミスマッチを補償する、
ことを特徴とする方法。 - 前記組{Pn}の各メンバPnが、対応する小画像Inを数学的に再構成するのに用いられ、
前記数学的合わせ込み補正は、前記小画像の組{In}のメンバの位置合わせを行うのに用いられ、
結合された画像は数学上、前記の位置合わせされた小画像の組から構成される、
請求項1に記載の方法。 - 再構成前に、前記数学的合わせ込み補正が、前記第1集合の組{Pn}のメンバの位置合わせを行うのに用いられ、
複合画像が、前記の位置合わせされた集合の組から数学的に再構成される、
請求項1に記載の方法。 - 前記組{Pn}の各異なるメンバが、前記試料にわたるサンプリング地点の各異なる関連の疎な集合/分布を有する、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の方法。
- 前記組{Pn}の少なくとも1つのメンバPnが、規則的なグリッド上に配置されないサンプリング地点の疎な分布を有する、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の方法。
- 変位、回転、及びそれらの結合を含む群から選ばれる低次ミスマッチのための補正が行われる、請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の方法。
- ゆがみ、剪断、拡大縮小、それらの結合を含む群から選ばれる高次ミスマッチのための補正が行われる、請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の方法。
- 所与の集合Pn内のサンプリング点の位置が、過去に得られた走査情報を用いることによって選ばれる、請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の方法。
- 所与のサンプリング期間Sn中では、前記試料上でライン・バイ・ラインのパターンとなるように走査が行われる一方で、係る集合Pn内のサンプリング点は順次アクセスされ、
前記ライン・バイ・ラインのパターン中の所与の線Liに沿って、サンプリング点の位置は、前記ライン・バイ・ラインのパターンにおいて過去の線Liを走査することによって得られた検出結果を用いて選ばれる、
請求項8に記載の方法。 - 少なくとも1つのサンプリング期間Sn中に、前記サンプリング期間Snに係る集合Pn内のサンプリング点の少なくとも一部が前記試料の表面の下に位置する、請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載の方法。
- 前記組{Pn}が複数の放射線ビームを用いて蓄積される、請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の方法。
- 前記放射線が荷電粒子を含み、かつ、
前記走査型顕微鏡は荷電粒子顕微鏡を含む、
請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載の方法。 - 前記荷電粒子顕微鏡が、走査電子顕微鏡と走査透過電子顕微鏡を含む群から選ばれる、請求項12に記載の方法。
- 前記放射線が光子を含み、かつ、
前記走査型顕微鏡が共焦点顕微鏡を含む、
請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載の方法。 - 試料を保持する試料ホルダ;
放射線ビームを生成する源;
前記試料へ照射するように前記放射線ビームを案内する照射体;
前記照射に応じて前記試料から放出される放射線束を検出する検出器;
前記放射線ビームに前記試料の表面に対する走査運動をさせる走査手段;
走査位置の関数として前記検出器の出力を記録する制御装置、
を有する走査型顕微鏡であって、
前記制御装置は:
第1サンプリング期間S1中、前記試料にわたって疎に分布する複数のサンプリング点からなる第1集合P1から検出器データを収集する段階;
前記第1集合の複数からなる組{Pn}を蓄積するようにこの処理を反復する段階であって、前記第1集合の複数からなる組はサンプリング期間中に収集され、各組の濃度Nは1よりも大きい、段階;
集積数学的再構成処理への入力として前記組{Pn}を用いることによって前記試料の画像を構築する段階;
前記構築する段階の一部として、数学的合わせ込み補正を行うことで、前記組{Pn}の各異なるメンバ間でのドリフトミスマッチを補償する段階、
を実行することを特徴とする、走査型顕微鏡。
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