JP2016003894A - 周波数変調方式近接センサー - Google Patents
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Abstract
【課題】被検出物体の近接を検知する光学センサーはセンサー外部からの光・赤外線を検知するものであるため、センサーに入射する光・赤外線の状態が非常に重要となる。例えば、外部からの太陽光線の入射、ストーブ等の熱源の存在、被検出物体の色等の条件により大きな影響を受ける。
【解決手段】静電容量の変化で被検出物体を検出する近接センサーは上記問題を有しないが、静電容量の変化を周波数変調器の周波数変化により検出する方法では、温度、電源変動等の外乱で誤検出、未検出が生じやすいため、本発明では温度、電源電圧変動等の外乱をキャンセルし、あるいは、温度、電源電圧変動等の外乱をキャンセル制御することで精度の高い近接センサーを提供する。
【選択図】図1
【解決手段】静電容量の変化で被検出物体を検出する近接センサーは上記問題を有しないが、静電容量の変化を周波数変調器の周波数変化により検出する方法では、温度、電源変動等の外乱で誤検出、未検出が生じやすいため、本発明では温度、電源電圧変動等の外乱をキャンセルし、あるいは、温度、電源電圧変動等の外乱をキャンセル制御することで精度の高い近接センサーを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、近距離(おおよそ数メートル以内)に近接した被検出物体を検出することができる近接センサーに関する。
千葉作富郎、"トランジスタ正弦波発振器の発展状況(第2報)"、[online]、昭和52年9月、電気関係学会東海支部連合大会、[平成26年5月30日検索]、インターネット<https://nagano−nct.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=685&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=28>
近接センサーは、セキュリティーを確保するために敷地内に侵入する人物等を検知する用途、暗所で人が入室・通行等した場合に自動で電灯を点灯させる用途、衛生上・作業上等の理由で人体の一部が他所に触れることができない場合に意図的に非接触でスイッチをONにする用途等で用いられる。現在、これらの用途で用いられる近接センサーは光センサー・赤外線センサー等の光学センサーが主流である。
しかし、これらの光学センサーはセンサー外部からの光・赤外線を検知するものであるため、センサーに入射する光・赤外線の状態が非常に重要となる。例えば、外部からの太陽光線の入射、ストーブ等の熱源の存在、被検出物体の色等の条件により大きな影響を受けることとなる。
一方、特許文献1は静電容量の変化で被検出物体を検出する近接センサーを提供しているが、静電容量の変化を自励発振器の周波数変化のみにより検出するため、温度、電源電圧変動等の外乱により検出誤差が大きくなるという当該文献記載外の問題があった。
以下の方法で上記の課題を解決する。
導電性のセンサー電極とアース間で形成され、被検出物体が該センサー電極に近接すると容量が変化するコンデンサと、該コンデンサに並列に接続したコンデンサとコイルにより周波数値が決定される周波数変調器と、前記周波数変調器出力周波数と異なる周波数を出力するローカル信号発生器と、前記周波数変調器出力と前記ローカル信号発生器出力を入力し、それらの周波数の差分周波数を出力する周波数変換器と、前記周波数変換器出力の高域周波数成分をろ過するフィルタまたは、低域周波数成分と高域周波数成分をろ過するフィルタと、前記フィルタ出力信号の周波数値を検出する周波数検出器と、前記周波数検出器出力の周波数値の変化を検出する周波数変動検出器から構成される近接センサーにおいて、周波数変動が長期間で変動する周波数成分は検出せず、被検出物体が前記センサー電極に近接したことにより短期間で変動する周波数成分を検出することにより、温度変動等の外乱によっても検出誤差が大きくならない近接センサーを提供する。
導電性のセンサー電極とアース間で形成され、被検出物体が該センサー電極に近接すると容量が変化するコンデンサと、該コンデンサに並列に接続したコンデンサとコイルにより周波数値が決定される周波数変調器と、前記周波数変調器出力周波数と異なる周波数を出力するローカル信号発生器と、前記周波数変調器出力と前記ローカル信号発生器出力を入力し、それらの周波数の差分周波数を出力する周波数変換器と、前記周波数変換器出力の高域周波数成分をろ過するフィルタまたは、低域周波数成分と高域周波数成分をろ過するフィルタと、前記フィルタ出力信号の周波数値を検出する周波数検出器と、前記周波数検出器出力の周波数値の変化を検出する周波数変動検出器から構成される近接センサーにおいて、周波数変動が長期間で変動する周波数成分は検出せず、被検出物体が前記センサー電極に近接したことにより短期間で変動する周波数成分を検出することにより、温度変動等の外乱によっても検出誤差が大きくならない近接センサーを提供する。
ローカル信号発生器を周波数安定度が10ppmより安定である発振器とすることで、温度変動等による周波数変動が周波数変調器のみに限定し、検出誤差を小さくした近接センサーを提供する。
また、ローカル信号発生器を周波数変調器と同一回路で構成された自励発振器とすることで、温度変動等の外乱を周波数変調器と、ローカル信号発生器に同一の効果を及ぼさせることにより、変動をキャンセルし温度変動等の外乱によっても検出誤差が大きくならない近接センサーを提供する。
ローカル信号発生器の出力周波数を、周波数変動検出器出力により制御することで、長期間で変動する周波数成分を打ち消す制御を行うことにより温度変動等の外乱によっても検出誤差が大きくならない近接センサーを提供する。
本発明により、光、熱源等の外部環境を考慮することなく、温度等の変動の影響をうけずに、被検出物体が近接することを高精度に検出することができる近接センサーを提供することができる。
本発明による近接センサーは、導体が大地(アース)に対して有している静電容量を、自励発振器の静電容量の一部として共振回路を構成し、一端を大地に接触した物体(被検出物体)をその導体に接近させると、物体との距離により導体の大地に対する静電容量が僅かに変化し、自励発振器の共振周波数変化となるため、この周波数変化をセンサー信号として取り出すことにより、被検出物体の接近を検知する。しかし、自励発振器は温度・電源電圧等の外部環境変化による周波数変動が大きく、自励発振器のみでは誤検出または未検出が生じる可能性が非常に高くなる。そこで、温度変動などの環境変化に左右されずに正確にセンサー信号として取り出すために、被検出物体によるセンサー信号とその他の要素による周波数成分を分離することにより正確な検出を可能とした。
図1に本発明の基本的な実施形態を示す。図1において、101は周波数変調器であり、コンデンサ108、109および周波数変調器を構成する他の部品定数により決定される周波数fである信号を発生する。コンデンサ108は被検出物体を含めた外部の状態により変化する静電容量を有するセンサー電極から構成される。図18にセンサー電極が外部との間で静電容量を有する状態の模式図を示す。1801は被検出物体、1804は地球大地(アース)、1802はセンサー電極と被検出物体との間で形成される静電容量、1803はセンサー電極とアース間で形成される静電容量を示す。センサー電極が有する静電容量は1802と1803の合成容量であり、センサー電極が有する静電容量は被検知物体の近接する距離により変動する。
図5は周波数変調器101を、バイポーラトランジスタ501を用いたハートレー発振回路により構成した実施例である。抵抗505〜507はバイアス電圧設定用抵抗、502〜504は高周波結合用のパスコン、510はインダクタンス、108、109は、それぞれインダクタンス510に並列に接続されたコンデンサである。発振周波数はこれらインダクタンス、コンデンサにより決定され、コンデンサ108、109の合成容量をC、インダクタンス510の容量をLとすれば、共振周波数fは、f=1/(2π√LC)で表される。センサー電極の実施例を図17に示す。1701はセンサー電極であり、センサー電極は設置用絶縁体1702を用いてテーブル1703の裏面等に設置され、人等の被検出物体の近接を検出する。センサー電極の大きさは、被検出物体として何を検出するか、被検出物体の近接する態様・状態、検出後の動作等により調整する必要がある。本実施例においては、数cm×数cm程度の大きさの銅板をセンサー電極としている。図19に被検出物体とセンサー電極の距離と発振周波数の関係の一例を示す。
周波数変調器101の発振周波数は、検出センサーとしての素子感度および特性の再現性を考慮して設定する。ここで、被検出物体の近接がないときの周波数変調器101の発振周波数をfo、被検出物体が電極に近接した場合の周波数をf、foからの周波数変化をΔfとすると、f=fo−Δfとなる。ここで、foを10MHz、Δfを1kHzとすれば、被検出物体の近接による周波数変動の最大値は0.01%(=Δf/fo)に過ぎない。このため、10MHzの周波数で周波数変動を検出しようとすると、検出精度を十分に確保できない。そこで、検出精度を向上させるため、ローカル信号発生器102により発振周波数f’=fo+fpなる信号を周波数変換器103に入力し、fをダウンコンバートする。すなわち、周波数変換器出力周波数fdcは、fdc=f’−f=fp+Δfとなる。この場合、被検出物体の近接による周波数変動はΔf/fpとなるため、fp=20kHzとしたとき、周波数変動の最大値は5%となり、検出回路による検出誤差を小さくすることができる。ローカル信号発生器102の実施例については、図2〜図4で説明する。
図9に周波数変換器103の実施例を示す。901、902は入力および出力トランス、903はダイオード、904はRF入力端子、905は局部発振信号入力端子、906はIF出力端子である。本実施例においては、904のRF入力端子に周波数変調器101出力信号を入力し、905の局部発振信号入力端子にはローカル信号発生器102出力信号を入力し、906のIF出力端子にはフィルタ104入力を接続する。本実施例では、周波数変換素子としてダブルバランスドミクサを用いている。周波数変換器にはその他、作動アンプを用いたもの、半導体の非線形特性を用いたもの等があるが、周知技術を用いた素子が一般的に用いられているため、詳細は省略する。
フィルタ104は、周波数変換器で生じた高調波(f±mf’)、および電源ライン、センサー電極108から誘導されたノイズ等を濾波する機能を有する。例えば、fdcの標準状態の中心周波数を20kHz、被検出物体の近接による周波数変動最大値を5kHzとすると、fdcの標準状態(外部環境の擾乱がない状態)からの変動値は、fp−Δfであるから、変動範囲は15kHz〜20kHzとなる。周波数変調器101の温度変動等の周波数変動を±10kHzとすれば、fdcの変動範囲は5kHz〜30kHzとなる。このことから、フィルタ104の通過範囲をこの範囲とすれば、フィルタろ過範囲は、例えば、通過帯域に影響を受けないよう十分な余裕をとり、低域側カットオフ周波数を0.5kHz、高域側カットオフ周波数を300kHzとすればよい。ただし、低域のノイズの影響がなければ回路動作上は、(f+f’)以上の周波数、上記の例においては、20MHz以上の周波数を除去すれば十分である。
周波数検出器105は周波数変換器出力信号の周波数を計測する機能を有する。図10に具体的実施例を示す。図10において1001は入力信号の立上りエッジを検出する機能を有する。1002はカウンタであり、入力端子1008からの入力信号の立上りエッジ数をカウントする。本カウンタは、発振器1005から生成された時間基準パルス生成機能1004の出力パルス(時間間隔:Ts秒)により計数開始時にゼロリセットされ、同じパルス信号によりゼロリセット前のカウント値を1003のラッチ機能によりラッチして、端子1007から出力する。すなわち、周波数検出器105は、Ts時間内の立上りエッジ数をカウントし、カウント数を出力する機能を有する。
周波数変動検出器106は、周波数変調器101の出力信号周波数から被検出物体の近接による周波数変動成分を抽出して検出し、出力端子107から検出信号を出力する。図11に周波数検出器106のハードウエアについての実施例を、図13にソフトウエアについての実施例を示す。図11において、1101はシリアルまたはパラレル形式の入力ポートであり、周波数検出器出力値を、入力端子1107から取り込む。1102は演算処理部、1103はプログラムおよびデータを蓄積するROMメモリ、1104はプログラム実行時に使用するRAMメモリ、1105は物体を検知した場合に端子1108に検知信号を出力する出力ポート、1106はデータバスおよびアドレスバスである。
図13に周波数変動検出器106の動作フローの実施例を示す。図13において、前段の周波数検出器がTs時間内でカウントした数値を1サンプルとして、Pサンプル(S1301、S1302)の最大値fimax[カウント]と最小値fimin[カウント]を取り出し(S1303、S1304)、それらの差がΔfmax[カウント]を超えた場合(S1305)に物体を検知したものとして出力ポートをONとする(S1306)。具体的には、被検出物体が近づいたときに1秒間で500Hzだけ周波数の高い方向に変動するものとすれば、fdc=20kHz、Ts=100ms、P=20とした場合、2秒ごとに物体の検知判断をすることとなり、被検出物体が近接していない場合はfiminとなりfimin=2000[カウント]、被検出物体が近接した場合に1秒間で500Hz変動するものとすると、2秒間隔の検知判断区間のどこかでfimax=2050[カウント]が得られる。これにより、Δfmax=30[カウント]とすれば、fimax−fimin=50≧Δfmax=30となって、物体検知出力をONとする。
時間間隔Tsは検出したい周波数変化が検出できる最小値に設定すべきであり、近接センサーを使用する用途により異なる。例えば、意図的に手をかざして無接触でスイッチを投入するようなアプリケーションの場合には、比較的短時間で大きな周波数変化が期待できるためTsを小さくできるが、人が歩いて近づいてくることを検知する場合には、緩やかな周波数変化となることからTsを大きくとる必要がある。
図2〜図4によりローカル信号発生器102の具体的実施例について説明する。ローカル信号発生器の安定度が悪い場合は、周波数変調器101の温度変動等にローカル信号発生器の温度変動等が加わるため、変動範囲が大きくなり、補正を行っても誤検出、未検出確率が高くなる。図2に、図1の102のローカル信号発生器を高精度(周波数安定度10ppm以内)の高安定周波数発振器202とする場合の実施例を示す。
周波数変調器としての自励周波数発振器は、非特許文献1の3ページ2.3の15行目に温度補償によるものであっても±400ppm(±4×10**−4)程度の周波数変動があるものとの記載がある。これによると、fo=10MHzの場合には、±4kHzの変動が生じる。このため、周波数変調器とローカル信号発生器がそれぞれ±4kHzであれば、最大8kHzの温度変動となる。本実施例により、ローカル信号発生器に10ppmより安定度のよいものを用いることで、温度変動は周波数変調器のみの±4kHzとすることができる。温度変動を抑えることで、非検出物体の誤検出、未検出確率を抑えることができる。高安定周波数発振器202の実施例を図6に示す。図6において、601は周波数安定度が10ppm以上である水晶発振子、602、603はインバータ素子、604、605は抵抗、606、607はコンデンサ、608は出力端子である。
図3に、ローカル信号発生器を周波数変調器と同一回路で、共振回路のコンデンサ以外の素子定数が同一、環境条件が同一とみなせる場所に配置し、供給電源が同一である場合の実施例を示す。図3において、302はローカル信号発生器であり、101の周波数変調器と回路は同一、供給電源も同一である。図7に、ローカル信号発生器を周波数変調器と同一回路・同一基板・同意筐体・同一電源とした場合の実施例を示す。図7において、701はNPN型バイポーラトランジスタ、抵抗705〜707はバイアス電圧設定用抵抗、702〜704は高周波結合用のパスコン、710はインダクタンス、709はコンデンサであり、701〜707、710はそれぞれ501〜507、510と同一素子、同一素子定数である。また、コンデンサ709の容量C’は、710のインダクタンスの容量をL’とすれば、前述したローカル信号発生器の出力周波数をf’として、f’=1/(2π√L’C’)を満足する。
また、電源供給ライン511は共通である。311は環境条件が同一とみなせる範囲を示し、自励発振器であるローカル信号発生器302と周波数変調器101は311の範囲、例えば、同一基板上、異なる基板でも同一筐体内で、それぞれ隣接して実装される。本実施例により、周波数変調器とローカル信号発生器の温度変動による発振周波数変動はほぼ同一となり、周波数変動はキャンセルされる。これにより、温度変化による非検出物体の誤検出確率および未検出確率の増加を抑えることができる。
図4に、ローカル信号発生器を電圧制御周波数発振器とし、温度変動による周波数変動を、周波数変動検出器により発振周波数を制御することにより抑える実施例を示す。410はローカル信号発生器を電圧制御周波数発振器としたもの、406は、410の温度変動を抑えるように電圧を制御する機能を有する周波数変動検出器である。
図8にNPN型バイポーラトランジスタ801を用いたハートレー発振回路により構成した電圧制御周波数発振器の実施例を示す。816は周波数制御電圧入力端子、812は出力信号端子、805〜807はバイアス電圧設定用抵抗、802〜804、813は高周波結合用のパスコン、810はインダクタンス、809はコンデンサ、814は可変容量ダイオード、815は高域周波数除去用の抵抗である。発振周波数はこれらインダクタンス810、コンデンサ809、814により決定され、コンデンサ809、814の合成容量をC、インダクタンス810の容量をLとすれば、共振周波数f’は、f’=1/(2π√LC)で表される。図15に可変容量ダイオードの逆電圧と静電容量の特性例を示す。本可変容量ダイオードを図8の814に使用し、コンデンサ809を69[PF]、インダクタンス810を2.7[μH]とした場合の共振周波数特性を図16に示す。
図12に周波数変動検出器410の具体的実施例を示す。図12は図11に示す機能を含み、温度変動を抑えるための制御機能を追加している。図12において、1209は、周波数変調器101の発振周波数が電圧制御周波数発振器410の発振周波数より高い(低い)場合に低い(高い)方向に制御する出力ポート(周波数制御出力ポートA)である。1210は、周波数変調器101の発振周波数が電圧制御周波数発振器410の発振周波数より低い(高い)場合に高い(低い)方向に制御する出力ポート(周波数制御出力ポートB)である。極性反転1211は、プラス極性のデジタルパルスである周波数制御出力ポートA出力信号を、マイナス極性の所定のレベルのアナログ出力信号に変換する機能を有する。バッファ1212は、プラス極性のデジタルパルスである周波数制御出力ポートB出力信号を、プラス極性の所定のレベルのアナログ出力信号に変換する機能を有する。
これらの信号は、積分器1213に入力される。積分器はコンデンサの静電容量Ca、抵抗値Raにより構成される完全積分器であり、時定数τ=CaRaが温度変動の時間変化より十分に大きく(温度変動による信号変化を通過させる)、被検出物体の近接による周波数変調器101の時間変動より十分に小さい(近接による信号変化を阻止させる)値として設定される。例えば、温度変動による時間変化が10分単位であり、被検出物体に近接による時間変動が1秒単位であるとすれば、時定数τを1分に設定し、その時のCa、Raは、Ca=100[μF]、Ra=600[kΩ]となる。なお、積分器はオペアンプによる積分回路で構成でき、高域でループ動作が不安定となる場合には、高域位相特性を制限する(不完全積分器とする)ことにより対応できる。
図14に周波数変動検出器410の変動周波数制御部分の動作フローについての実施例を示す。
Tは温度変動を十分に抑圧できる最大の時間として、T秒間隔で次の動作を行う(S1401)。周波数検出器の出力値をQサンプル分取得し(S1402、S1404)、それぞれの値について標準周波数fdcoからの偏移を算出しfQi(i=1,2,・・・,Q)として(S1403)、全てのiについて合計した値fQ(S1405)が負の場合(S1406)、周波数変調器の出力周波数が電圧制御発振器の出力周波数より小さいものと推定して、電圧制御周波数の周波数を下げる必要があることから、周波数制御出力ポートAからパルスを出力する(S1408)。fQが正の場合(S1406)には周波数変調器の出力周波数が電圧制御発振器の出力周波数より大きいものと推定して、電圧制御周波数の周波数を上げる必要があることから、周波数制御出力ポートBからパルスを出力する(S1407)。fQ=0の場合は、周波数の変動がないとして、周波数制御ポートからの出力は行わない。
Tは温度変動を十分に抑圧できる最大の時間として、T秒間隔で次の動作を行う(S1401)。周波数検出器の出力値をQサンプル分取得し(S1402、S1404)、それぞれの値について標準周波数fdcoからの偏移を算出しfQi(i=1,2,・・・,Q)として(S1403)、全てのiについて合計した値fQ(S1405)が負の場合(S1406)、周波数変調器の出力周波数が電圧制御発振器の出力周波数より小さいものと推定して、電圧制御周波数の周波数を下げる必要があることから、周波数制御出力ポートAからパルスを出力する(S1408)。fQが正の場合(S1406)には周波数変調器の出力周波数が電圧制御発振器の出力周波数より大きいものと推定して、電圧制御周波数の周波数を上げる必要があることから、周波数制御出力ポートBからパルスを出力する(S1407)。fQ=0の場合は、周波数の変動がないとして、周波数制御ポートからの出力は行わない。
具体的には、Tの値は、温度変動が10分単位であれば1分程度の値とすることができる。Qは、前段の周波数検出器106出力の連続した信号数(1信号を1サンプルとする)であり、周波数検出器106のサンプリング間隔Tsによる時間間隔(Q・Ts)は被検出物体の近接による周波数変動時間より十分に大きい値とすることにより温度変動以外では変動しないようにする必要がある。例えば、被検出物体に近接による時間変動が1秒単位の変動であるとすれば、Ts=100[ms]、Q・Ts=10[s]として、Q=100となる。周波数変換器102出力周波数の中心値を20kHzとすれば、fo=20000となる。例えば、周波数変換器102出力周波数が21kHzとなったとき、周波数検出器103出力値は2100であるから、fQi=2100−20000*0.1=100となり、fQ=fQ1+fQ2+・・・+fQ100=10000となって、周波数制御出力ポートAからパルスを出力する。
図4の実施例では、103、104、105、406、410は周波数帰還ループを形成しており、周波数変調器101出力周波数が高くなると周波数変動検出器406が電圧制御周波数発振器410の周波数を高くするように制御し、逆に、周波数変調器101出力周波数が低くなると周波数変動検出器406が電圧制御周波数発振器410の周波数を低くするように制御するため、周波数変換器出力周波数を一定にするように制御する。
101 周波数変調器
102 ローカル信号発生器
103 周波数変換器
104 フィルタ
105 周波数検出器
106、406 周波数変動検出器
107 近接検知出力端子
108 静電容量を有する被検出物体の近接センサー電極
109 発振周波数設定用コンデンサ
110 アース
202 ローカル信号発生器としての高安定周波数発振器
302 ローカル信号発生器としての自励周波数発振器
311 同一環境条件内であることを示すブロック
406 周波数制御機能を有する周波数変動検出器
410 電圧制御発振器
501、701、801 NPNバーポーラトランジスタ
502、503、504、606、607、702、703、704、802、803、804、809、813 コンデンサ
505、506、507、604、605、705、706、707、805、806、807、815 抵抗
510、710 インダクタンス
511 電源
512、608、712、812 信号出力端子
601 水晶振動子
602、603 インバータ論理素子
814 可変容量ダイオード
816 電圧制御端子
901、902 高周波トランス
903 ダイオード
904 RF信号入力端子
905 ローカル周波数信号入力端子
906 IF信号出力端子
1001 立上り検出回路
1002 カウンタ
1003 ラッチ
1004 時間基準パルス生成回路
1005 固定周波数パルス発振器
1006 入力信号端子
1007 周波数カウント出力端子
1101 入力ポート
1102 演算処理
1103 ROM
1104 RAM
1105 物体検知出力ポート
1106 データバス、アドレスバス
1107 カウント結果入力端子
1108 物体検出信号出力端子
1209 周波数制御出力ポートA
1210 周波数制御出力ポートB
1211 極性反転回路
1212 バッファ回路
1213 積分器
1214 電圧制御出力端子
1701 被検出物センサー電極
1702 被検出物センサー電極据え付け用絶縁体
1703 テーブル
1801 被検出物体
1802、1803 浮遊静電容量
1804 地球大地(アース)
102 ローカル信号発生器
103 周波数変換器
104 フィルタ
105 周波数検出器
106、406 周波数変動検出器
107 近接検知出力端子
108 静電容量を有する被検出物体の近接センサー電極
109 発振周波数設定用コンデンサ
110 アース
202 ローカル信号発生器としての高安定周波数発振器
302 ローカル信号発生器としての自励周波数発振器
311 同一環境条件内であることを示すブロック
406 周波数制御機能を有する周波数変動検出器
410 電圧制御発振器
501、701、801 NPNバーポーラトランジスタ
502、503、504、606、607、702、703、704、802、803、804、809、813 コンデンサ
505、506、507、604、605、705、706、707、805、806、807、815 抵抗
510、710 インダクタンス
511 電源
512、608、712、812 信号出力端子
601 水晶振動子
602、603 インバータ論理素子
814 可変容量ダイオード
816 電圧制御端子
901、902 高周波トランス
903 ダイオード
904 RF信号入力端子
905 ローカル周波数信号入力端子
906 IF信号出力端子
1001 立上り検出回路
1002 カウンタ
1003 ラッチ
1004 時間基準パルス生成回路
1005 固定周波数パルス発振器
1006 入力信号端子
1007 周波数カウント出力端子
1101 入力ポート
1102 演算処理
1103 ROM
1104 RAM
1105 物体検知出力ポート
1106 データバス、アドレスバス
1107 カウント結果入力端子
1108 物体検出信号出力端子
1209 周波数制御出力ポートA
1210 周波数制御出力ポートB
1211 極性反転回路
1212 バッファ回路
1213 積分器
1214 電圧制御出力端子
1701 被検出物センサー電極
1702 被検出物センサー電極据え付け用絶縁体
1703 テーブル
1801 被検出物体
1802、1803 浮遊静電容量
1804 地球大地(アース)
Claims (4)
- 導電性のセンサー電極とアース間で形成され、被検出物体が該センサー電極に近接すると容量が変化するコンデンサと、該コンデンサと並列または直列に接続したコイルにより周波数値が決定される周波数変調器と、
前記周波数変調器とは異なる周波数を有する信号を発生するローカル信号発生器と、
前記周波数変調器出力と前記ローカル信号発生器出力を入力し、それらの周波数の差分周波数を出力する周波数変換器と、
前記周波数変換器出力の高域周波数成分をろ過するフィルタ、または低域周波数成分と高域周波数成分をろ過するフィルタと、
前記フィルタ出力信号の周波数値を検出する周波数検出器と、
前記周波数検出器出力の周波数値の変化を検出する周波数変動検出器から構成される近接センサーにおいて、
周波数変動を長期間で変動する周波数成分は検出せず、被検出物体が近づくことによる短期間で変動する周波数成分を検出することを特徴とする近接センサー。 - ローカル信号発生器を周波数安定度が10ppmより安定であることを特徴とする請求項1記載の近接センサー。
- ローカル信号発生器を周波数変調器と同一回路、発振周波数を決定する共振回路のコンデンサ以外の素子定数が同一、同一基板上または同一筐体内に配置したことを特徴とする請求項1記載の近接センサー。
- ローカル信号発生器の出力周波数を、周波数変動検出器出力で制御することで、長期間で変動する周波数成分を打ち消すことを特徴とする請求項1記載の近接センサー。
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---|---|---|---|
JP2014122918A JP2016003894A (ja) | 2014-06-13 | 2014-06-13 | 周波数変調方式近接センサー |
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JP2014122918A JP2016003894A (ja) | 2014-06-13 | 2014-06-13 | 周波数変調方式近接センサー |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102099666B1 (ko) * | 2019-03-19 | 2020-04-10 | 오영준 | 에너지 효율 개선용 코일 기반 전자기 파동 공명 전사 장치 |
US10830983B2 (en) | 2016-09-08 | 2020-11-10 | Samusng Electro-Mechanics Co., Ltd. | Camera module actuator |
-
2014
- 2014-06-13 JP JP2014122918A patent/JP2016003894A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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