以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出(例えば操作ゲーム)を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[本実施形態のスイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図10を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払い出し制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことをもって1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、このようにn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。このように、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終了し、説明は図4に戻る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、RAM503、および不揮発性RAM504を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。不揮発性RAM504は、遊技機1からの電源供給が遮断されても、その記憶内容を保持する不揮発性メモリであり、本実施形態では、後述する操作ゲームのランキングデータ、大当りに関する大当り履歴(大当り回数、獲得賞球数)のランキングデータ、特別演出(ルーレット演出)に用いられる累計特別ポイントのデータ、キャラクタ毎に設定される複数種類の遊技履歴データ、遊技台称号のデータ等を記憶するメモリとして用いられる。また、不揮発性RAM504は、これらのデータを最新の1週間分記憶する。具体的には、CPU501は、演出制御部400を介して通知されるRTC404の時刻情報に基づいて、1日のうち所定時間(例えば、朝7:00)以降に電源が供給されると、不揮発性RAM504に記憶された内容のうち、1週間前に記憶された1日分の内容を消去することで、新たに1日分の記憶領域を確保し、当該記憶領域上にその日のデータを記憶する。したがって、ホールに設置された遊技機1は、ホールの営業が終了して、その電源が遮断され、翌朝の営業前(例えば、朝9:00)に再び電源が供給されると、不揮発性RAM504に記憶された1週間前の1日分のデータを消去することになる。なお、本実施形態では、画像音響制御部500が不揮発性RAM504を備えるものとしたが、演出制御部400が不揮発性RAM504を備えるものとしてもよい。また、上記では不揮発性RAM504は、文字通り不揮発性のメモリであるとしたが、実質的に不揮発性であるか否かを問うものではなく、遊技機1からの電源供給が遮断されても内臓電池を有するなどにより記憶内容を保持するものであればどのようなものであってもよい。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/200)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態という。なお、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態である潜伏遊技状態は設けておらず、特別図柄抽選に当選すると、大当り遊技が終了してから、遊技状態は確変遊技状態または通常遊技状態で制御される。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図6の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6の(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6の(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が70%であり、大当りBの当選確率が30%である。また、図6の(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りCの当選確率が50%であり、大当りAの当選確率が20%であり、大当りBの当選確率が30%である。以下に、図6の(3)を参照して、各大当りA〜Cに当選した場合の大当り遊技について説明する。
大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間、確変遊技状態に制御される。
大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから通常遊技状態に制御される。
大当りCに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間、確変遊技状態に制御される。
以上のように、本実施形態では、複数種類の大当りが用意されているが、大当りBに当選すると、大当り遊技後には、非時短状態(通常遊技状態)で遊技が制御される。このため、以下では、大当りBのことを時短なし大当りということがあり、本実施形態では、この時短なし大当りの終了後には、専用の演出(後述する特別モードの演出)が実行される。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図7を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図7のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可して、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図9参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図10参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図8参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、各種の初期値乱数を更新し(カウントアップし)、処理はステップS914に移る。ここで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図10参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図10参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図7参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図10参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜299)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当りを発生させる大当り乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図8は、図7のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図8のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図9は、図7のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図9のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図7のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図10は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、および各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図12のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図12のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば変動パターン乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを異なる範囲に設定することで、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図11を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113からの出力信号に基づいて、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図12を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図19及び図20を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は払出制御部300へ出力する。
[始動口スイッチ処理]
図11は、図10のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS2における始動口スイッチ処理について、図11を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図12のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図12のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図12のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図12のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図12は、図10のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図12を参照して、図10のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のステップS210によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のステップS204によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類(図6に示す大当りA〜Cのいずれか)を判定する。なお、図6からわかるように、本実施形態では、第2特別図柄抽選に当選した場合に実行されるラウンド遊技の回数(ラウンド数)の期待値は、第1特別図柄抽選に当選した場合に実行されるラウンド数の期待値よりも大きい。つまり、第2特別図柄抽選に当選した場合の利益度合は、第1特別図柄抽選に当選した場合の利益度合よりも大きい。なお、利益度合は、このようにラウンド数に依存する獲得賞球数に限られるものではなく、例えば大当り後に制御される遊技状態(大当り後に高確状態で制御される確率や時短回数等)であってもよい。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。また、CPU101は、大当りの種類が時短なし大当り(大当りB)である場合には、特別フラグをONにしてRAM103に記憶する。ここで、特別フラグとは、ONである場合には、図18を参照して後述する特別変動パターン決定テーブルHT3が参照されることを示すフラグである。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、特別フラグがONである期間(以下、特別期間ということがある)には、特別モードのモード演出が実行される。このため、特別期間のことを特別モード期間と称することもできる。その後、処理はステップS408に移る。
CPU101は、特別図柄変動時間を選択する変動パターン選択処理を実行する。以下に、図13を用いて、この変動パターン選択処理について説明する。図13は、図12のステップS408の変動パターン選択処理の詳細フローチャートの一例である。
[変動パターン選択処理]
図13のステップS4081において、CPU101は、メイン回転数Cmの値に「1」を加算して更新する。ここで、メイン回転数CmとはRAM103に記憶され、特別図柄が変動して停止表示される回数(つまり、回転数)を示す値であり、大当り遊技が終了すると0にリセットされる。なお、遊技機1の電源投入時には、このメイン回転数Cmとして初期値0がセットされる。したがって、メイン回転数Cmは、電源投入後、あるいは大当り後の回転数を示す値である。その後、処理はステップS4082に移る。
ステップS4082において、CPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する。ステップS4082での判定がYESの場合、処理はステップS4088に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4083に移る。
ステップS4083において、CPU101は、RAM103に記憶された特別フラグがONであるか否かを判定する。ステップS4083での判定がYESの場合、処理はステップS4084に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4086に移る。
ステップS4084において、CPU101は、メイン回転数Cmの値が予め設定された所定数(本実施形態では「21」であり、特別期間の回転数を示す)以下であるか否かを判定する。ステップS4084での判定がYESの場合、処理はステップS4087に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS4085に移る。
ステップS4085において、CPU101は、RAM103に記憶された特別フラグをOFFにして更新する。したがって、特別フラグがONである期間(すなわち、特別期間)は、時短なし大当りが終了してから21回転目が最後となる。その後、処理はステップS4086に移る。
ステップS4086において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT1−1(図14参照)またはHT1−2(図15参照)を設定する。その後、処理はステップS4089に移る。
ステップS4087において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT3(図18参照)を設定する。その後、処理はステップS4089に移る。
ステップS4088において、CPU101は、変動パターンを選択する際に使用する変動パターン決定テーブルとして、HT2−1(図16参照)またはHT2−2(図17参照)を設定する。その後、処理はステップS4089に移る。
ステップS4089において、CPU101は、設定された変動テーブルセットに基づいて、変動パターン(特別図柄の変動時間)を選択し、処理は図12のステップS409に移る。
ここで、上述した変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、HT3を使用して変動パターンを選択する処理(ステップS4089の処理)の詳細について、図14〜図18を参照して説明する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。なお、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、およびHT3を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1、HT2−2、およびHT3という場合がある。
まず、通常遊技状態(非時短状態)であり、特別フラグがONではない(特別期間外の)ときに、図14及び図15に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図14は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図15は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[特別期間外の非時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図14を用いて、特別期間外の通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.03秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に一致するので、変動パターンとして「90.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「40.03秒」、「90.01秒」、「90.02秒」、「90.03秒」、「90.04秒」及び「90.05秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチ当り」、「第3SP当り」、「第2SP当り」、「第1SP当り」、「第5SPSP当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第1SPSP当り」に対応する。また、「リーチ当り」はリーチが成立した後に大当りするタイプであり、「第1SP当り」〜「第3SP当り」は最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプであり、「第1SPSP当り」〜「第5SPSP当り」は最終的にSPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。
なお、リーチ(リーチ演出)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄のうち最後に停止される装飾図柄が、特定の図柄で停止表示されると、すでに停止中の他の図柄と合わせて特定の図柄パターンに一致することで大当りとなることを期待させる演出であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄が同じ図柄(例えば7)で停止しており、最後に停止される中央の装飾図柄が、同じ図柄(例えば7)で停止する(つまり、ゾロ目777となる)ことを期待させて変動表示される演出である。また、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタがミニゲームを行う動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像の演出である。
また、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において、第1特別図柄抽選の結果がハズレであると判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。なお、「即ハズレ」は、リーチの成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「40.05秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「40.05秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.02秒」、「40.04秒」、「40.05秒」、「40.06秒」、「90.06秒」、「90.07秒」、「90.08秒」、「90.09秒」及び「90.10秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチハズレ」、「第3SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第1SPハズレ」、「第5SPSPハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第1SPSPハズレ」に対応する。また、「リーチハズレ」はリーチが成立した後にハズレるタイプであり、「第1SPハズレ」〜「第3SPハズレ」は最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「第1SPSPハズレ」〜「第5SPSPハズレ」は最終的にSPSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に図14に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、通常遊技状態(非時短状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が低い演出である。以下、図14に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「リーチ当り」、「第3SP当り」、「第2SP当り」、「第1SP当り」、「第5SPSP当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「リーチハズレ」、「第3SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第1SPハズレ」、「第5SPSPハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第1SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「リーチ演出」、「第3SPリーチ演出」、「第2SPリーチ演出」、「第1SPリーチ演出」、「第5SPSPリーチ演出」、「第4SPSPリーチ演出」、「第3SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。
[特別期間外の非時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図15を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図15に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図15に示すHT1−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。なお、非時短状態では、第2始動口22には遊技球が入賞し難い状態であるため、第2特別図柄抽選が実行されることは稀(レア)である。このため、非時短状態において第2特別図柄抽選が実行される際には、このレア感を示唆するために、非時短状態において第1特別図柄抽選が実行される場合よりも長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。具体的には、例えば、HT1−2においては、「ハズレ」の保留数「1、2」、「3」、「4」の各部分において、リーチありと判定されるリーチ乱数値範囲が、HT1−1の該当部分よりも大きいものとすることにより、HT1−1よりもリーチが実行され易いものとして、結果的に長時間の変動パターンが選択され易いものとしてもよい。
[時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図16を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図16に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図16に示すHT2−1は、図14に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.50秒」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図17を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図17に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図17に示すように、HT2−2は、図14に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「13.50秒」が決定される。また、図17に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
ここで、ステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、確変遊技状態(時短状態)では、図10のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、ステップS407での処理で説明したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも、16R大当り(遊技者の利益が大きい大当り)の当選割合が多い。このことから、逆に言えば、確変遊技状態(時短状態)において、第1特別図柄抽選が実行されると、4R大当り(遊技者の利益が小さい大当り)に当選してしまう可能性が多くなってしまうと言える。本実施形態では、以上に図17のHT2−2を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図16のHT2−1を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
[特別期間中の非時短状態での変動パターン選択処理]
以下に、図18を用いて、特別期間中の通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。CPU101は、図14を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定するが、加えて、特別期間中の回転数(すなわち、メイン回転数Cm)にも依存して変動パターンを決定する。
まず、メイン回転数Cmが、「5」、「10」、「15」、「20」、および「21」の特定回数以外であるときについて説明する。CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果が大当りであると判定し、メイン回転数Cmが特定回数以外である場合には、HT3の「回転数が特定回数以外」の「大当り」の部分の中から、図14を参照して前述したように、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。ここで、HT3に示すように、「特定回数以外」かつ「大当り」の部分の変動パターン「90.11秒」、「90.12秒」、「40.07秒」、「40.08秒」、および「15.03秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「特別モード第1SPSP当り」、「特別モード第2SPSP当り」、「特別モード第1SP当り」、「特別モード第2SP当り」、および「特別モードリーチ当り」に対応する。なお、これらの演出パターンのタイプは、特別期間中(特別モード中)に実行される演出パターンのタイプである。
また、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果がハズレであると判定し、メイン回転数Cmが特定回数以外である場合には、HT3の「特定回数以外」かつ「ハズレ」の部分の中から、図14を参照して前述したように、第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の保留数、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。ここで、HT3に示すように、「特定回数以外」かつ「ハズレ」の部分の変動パターン「90.13秒」、「90.14秒」、「40.09秒」、「40.10秒」、および「15.04秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「特別モード第1SPSPハズレ」、「特別モード第2SPSPハズレ」、「特別モード第1SPハズレ」、「特別モード第2SPハズレ」、および「特別モードリーチハズレ」に対応する。また、「特定回数以外」かつ「ハズレ」の部分の変動パターン「13.51秒」、「8.01秒」、および「3.01秒」は、「特別モード即ハズレ」に対応する。なお、これらの演出パターンのタイプは、特別期間中(特別モード中)に実行される演出パターンのタイプである。
なお、HT3の「特定回数以外」の「大当り」の部分からわかるように、大当りの場合には、「特別モードリーチ当り」、「特別モード第2SP当り」、「特別モード第1SP当り」、「特別モード第2SPSP当り」、「特別モード第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている。一方で、HT3の「特定回数以外」の「ハズレ」の部分からわかるように、ハズレの場合には、「特別モードリーチ当り」、「特別モード第2SP当り」、「特別モード第1SP当り」、「特別モード第2SPSP当り」、「特別モード第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている。前述したように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。したがって、特別期間中の特定回数以外に実行される演出は、「特別モードリーチ演出」、「特別モード第2SPリーチ演出」、「特別モード第1SPリーチ演出」、「特別モード第2SPSPリーチ演出」、「特別モード第1SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。
次に、特別期間中の通常遊技状態(非時短状態)において、メイン回転数Cmが、特定回数「5」、「10」、「15」、「20」、および「21」のいずれかであるときについて説明する。メイン回転数Cmが特定回数である場合には、CPU101は、メイン回転数Cmが特定回数のいずれであるかと、ステップS407の大当り判定処理において第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の結果が大当りとハズレのいずれであるかに基づいて変動パターンを決定する。つまり、CPU101は、第1特別図柄抽選(または第2特別図柄抽選)の保留数や、リーチ乱数、変動パターン乱数に依存することなく、大当りかハズレかに応じた固定の変動パターンを選択する。具体的には、HT3に示すように、メイン回転数Cmが「5」のときには、大当りである場合には変動パターン「30.00秒」が決定され、ハズレである場合には変動パターン「30.01秒」が決定され、メイン回転数Cmが「10」のときには、大当りである場合には変動パターン「30.02秒」が決定され、ハズレである場合には変動パターン「30.03」秒が決定され、メイン回転数Cmが「15」のときには、大当りである場合には変動パターン「30.04秒」が決定され、ハズレである場合には変動パターン「30.05」秒が決定され、メイン回転数Cmが「20」のときには、大当りである場合には変動パターン「30.06秒」が決定され、ハズレである場合には変動パターン「30.07」秒が決定され、メイン回転数Cmが「21」のときには、大当りである場合には変動パターン「30.08秒」が決定され、ハズレである場合には変動パターン「30.09」秒が決定される。なお、HT3に示すように、変動パターン「30.00秒」、「30.01秒」、「30.02秒」、「30.03秒」、「30.04秒」、「30.05秒」、「30.06秒」、「30.07秒」、「30.08秒」および「30.09秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「第1ゲーム当り」、「第1ゲームハズレ」、「第2ゲーム当り」、「第2ゲームハズレ」、「第3ゲーム当り」、「第3ゲームハズレ」、「第4ゲーム当り」、「第4ゲームハズレ」、「特別演出当り」、および「特別演出ハズレ」に対応する。なお、これらの演出パターンのタイプは、特別期間中に実行される演出パターンのタイプであり、その詳細は後述するが、第1ゲーム〜第4ゲームの演出は、遊技者の操作に応じて得点(ポイント)が付与される操作ゲーム演出である(後述する図53〜図56参照)。また、特別演出は、特別期間中の最終変動においてのみ実行される演出であり、本実施形態では、後述する累計特別ポイントの獲得の成否を煽るルーレット演出であり、特別演出の後には、当該特別演出の成否結果として成功演出(累計特別ポイントを獲得できる演出)または失敗演出(累計特別ポイントを獲得できない演出)が実行される(後述する図59参照)。
以上のように、同じ通常遊技状態であっても、特別期間中(つまり、時短なし大当り後の21回転以内)であるか否かに応じて、異なる変動パターンが決定されるので、演出制御部400は、この変動パターンに基づいて、特別期間中と特別期間外とで異なる演出を実行することができる。また、特別期間のうち、メイン回転数Cmが特定回数(「5」、「10」、「15」、「20」、「21」)となる所定の変動においては、保留数等に依存せず、固定の変動パターンが選択されるので、当該変動パターンに基づいて、一定尺の演出を実行することができる。なお、本実施形態では、この一定尺の演出として操作ゲーム演出または特別演出が実行される。また、以下では、特別期間中にHT3を参照して決定される変動パターンのことを特別変動パターンということがある。
以上のようにしてステップS4089において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図10のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。なお、このとき、CPU101は、図柄確定コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、ステップS414における処理は、規定の確定時間(例えば0.5秒)が経過することで終了され、その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。このため、次のタイマ割り込み処理によって再び図12に示す特別図柄処理が実行されるタイミングは、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから確定時間(0.5秒)を経過したタイミング(より正確には、確定時間を経過して初めて到来する割り込みタイミング)となる。なお、上記したオープニングコマンドは、ステップS414の処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、ステップS414の処理が開始されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過した時点(言い換えると、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから0.5秒経過した時点)において、特別図柄抽選の保留が存在しない場合に送信されるコマンドであり、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図19及び図20は、図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS6における大入賞口処理について、図19及び図20を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「16」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS612に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図20のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの出力信号に基づいて、大入賞口23に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が大入賞口23に遊技球が入賞する毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図20図23のステップS125の入賞処理指示が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図20のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図20のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図10のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンドに基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、大当り後に確変遊技状態で制御される大当り(例えば、図6に示す大当りA)を示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドである場合には、大当り遊技終了後に確変遊技状態に制御されることを示すエンディングコマンドが送信された場合、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示す演出モードの演出を実行する。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図19のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類(大当り図柄)に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。また、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、前述したメイン回転数Cmの値を0にリセットする。その後、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部または画像音響制御部によるタイマ割り込み処理]
図21〜図30は、演出制御部400または画像音響制御部500によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図21〜図30を参照して、演出制御部400または画像音響制御部500において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図21〜図23に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。また、画像音響制御部500は、例えば演出制御部400からの指示に基づいて図24〜図30に示す一連の処理を実行する。なお、演出制御部400で行われる処理はROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行され、画像音響制御部500で行われる処理はROM502に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
図21のステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図10のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図22及び図20図23を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、遊技者の操作により演出ボタン37および演出キー38から出力される操作入力信号に応じて、演出内容を設定し、設定した内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットする演出入力制御処理を実行する。例えば、CPU401は、所定の操作入力有効期間において遊技者により演出ボタン37が操作されて操作入力信号が出力された場合、所定の演出(大当りの可能性を示唆する予告画像を表示する演出等)の実行を設定してコマンドをRAM403にセットする。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびステップS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびステップS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、演出に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図10のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[コマンド受信処理]
図22および図23は、図21のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図22および図23を参照して、図21のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図11のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理や、保留画像を先読み表示態様に変化させる保留画像表示処理を行う。なお、表示された保留画像は、後述するステップS115の処理に基づいて報知演出が開始される際に順番に消去される。また、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS112で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等によって判定する。例えば、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチ演出あり」を示すもの(リーチありハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチ演出なし」を示すもの(リーチなしハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチありハズレ」の場合と、「リーチなしハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。具体的には、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチありハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出においてどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、例えば複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出である。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図12のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像表示部6等による報知演出の演出内容を設定し、設定した内容の報知演出の実行を画像音響制御部500等に指示して開始させる報知演出設定処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、例えば、装飾図柄が変動表示され、当該変動表示された装飾図柄が停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出設定処理については、図44を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図12のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図23のステップS120に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図23のステップS120に移る。
図23のステップS120において、CPU401は、図12のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、オープニング演出指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のオープニング演出の開始を指示する。ここで、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するオープニング演出処理について、図24を参照して説明する。
[オープニング演出処理]
図24のステップS1210において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、RAM503に大当り履歴として大当り回数を記憶する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶された大当り回数Wcの値に1を加算して更新する。なお、大当り回数Wcは初期値として0がセットされており、後述する図49に示すステップS847の処理が実行されることで0にリセットされる。その後、処理はステップS1211に移る。
ステップS1211において、CPU501は、演出制御部400を介して受信したオープニングコマンドに基づいて、大当りが通常遊技状態からの大当り(いわゆる初当り)であるか否かを判定する。したがって、特別期間中(特別モード中)に大当りした場合にも、通常遊技状態からの大当りであるため初当りであると判定される。ステップS1211での判定がYESの場合、処理はステップS1212に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1213に移る。
ステップS1212において、CPU501は、RAM503に記憶されたキャラクタの情報を参照し、当該キャラクタに対応する不揮発性RAM504の記憶領域に「初当り回転数」と、「初当りの種類」を記憶する。ここで、キャラクタの情報とは、遊技機のテーマに関連するキャラクタの情報であり、TOPメニュー画面(後述する図35参照)において遊技者によって複数のキャラクタから1つのキャラクタが選択されることでRAM503に記憶される。なお、遊技者がキャラクタを選択しなかった場合にはランダム抽選により選択されることでキャラクタの情報(例えばキャラクタA)がRAM503に記憶される。また、不揮発性RAM504には、この複数のキャラクタのそれぞれに対応付けられた記憶領域が設けられており、例えばRAM503にキャラクタの情報としてキャラクタBが記憶されていた場合には、不揮発性RAM504のキャラクタBの記憶領域において、「初当り回転数」と「初当りの種類」が記憶される。なお、「初当り回転数」は、初当りまでの回転数を示すものであり、CPU501は、演出制御部400を介して受信したオープニングコマンドに含まれるメイン回転数Cmの値を「初当り回転数」として不揮発性RAM504に記憶する。また、CPU501は、受信したオープニングコマンドに含まれる大当りの種類(図6に示す大当りA〜Cのいずれか)を示す情報を「初当りの種類」として不揮発性RAM504に記憶する。なお、詳細は後述するが、この処理によって、遊技者によって選択されたキャラクタ毎に、平均初当り回数Daを示す情報と時短突入率Dcを示す情報を表示することが可能となる(図42の(1)参照)。また、時短突入率は、初当り時に時短あり当り(つまり、大当りAまたは大当りC)に当選した割合を示すものであるが、本実施形態では時短あり当りは、すなわち、確変当り(大当り後に確変遊技状態に制御される当り)であるため、確変突入率と称してもよい。その後、処理はステップS1214に移る。
ステップS1213において、CPU501は、RAM503に記憶されたキャラクタの情報を参照し、当該キャラクタに対応する不揮発性RAM504の記憶領域に「時短中当りの種類」を記憶する。具体的には、CPU501は、受信したオープニングコマンドに含まれる大当りの種類(図6に示す大当りA〜Cのいずれか)を示す情報を「時短中当りの種類」として不揮発性RAM504に記憶する。なお、詳細は後述するが、この処理によって、遊技者によって選択されたキャラクタ毎に、継続期待率Dbを示す情報を表示することが可能となる(図42の(1)参照)。その後、処理はステップS1214に移る。
ステップS1214において、CPU501は、オープニング演出を開始する。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。そして、CPU501は、オープニング演出処理を終了する。
説明は図23に戻り、ステップS122において、CPU401は、図19のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、ラウンド演出開始指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のラウンド演出処理の開始を指示する。ここで、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するラウンド演出処理について、図25を参照して説明する。
[ラウンド演出処理]
図25のステップS1230において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、大当り履歴としてRAM503に記憶された大当りした回数Wcを示す情報を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、背景画像として大当り背景を設定する。その後、処理はステップS1231に移る。
ステップS1231において、CPU501は、演出制御部400を介して受信したラウンド開始通知コマンドに含まれる現在のラウンド数Rを示す情報に基づいて、現在のラウンド数を画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS1232に移る。
ステップS1232において、CPU501は、ラウンド演出を実行する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、遊技機のテーマに関するキャラクタの紹介画像等による演出である。そして、CPU501は、ラウンド演出処理を終了する。
説明は図23に戻り、ステップS124において、CPU401は、図19のステップS613等の処理でセットされ、図10のステップS9の出力処理によって出力された入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、入賞処理指示を行う。具体的にはCPU401は、画像音響制御部500に対して、入賞処理の開始を指示する。ここで、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行する入賞処理について、図26を参照して説明する。
[入賞処理]
図26のステップS1250において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドに基づいて、各入賞口(第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24)への遊技球の入賞数をカウントして、RAM503に記憶する。その後、処理はステップS1251に移る。
ステップS1251において、CPU501は、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信すると(すなわち、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞すると)、大入賞口23に対応する賞球数「13」を、RAM503に記憶された賞球総数Tに加算して更新する。なお、賞球総数Tは、初期値として0がセットされており、後述する図49に示すステップS847の処理が実行されることで0にリセットされる。このステップS1251の処理により、大当りした間に獲得された賞球総数Tが大当り履歴としてRAM503に記憶される。また、本実施形態では、賞球総数Tは、大入賞口23への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が加算されて算出されるものとしたが、大入賞口23への遊技球入賞のみならず、他の入賞口への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数も併せて加算されるものとしてもよい。例えば、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に対応する入賞コマンドを受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。また、普通入賞口24への遊技球入賞に対応する入賞コマンドを受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。すなわち、賞球総数Tには、上記した第1始動口21、第2始動口22、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数のいずれが組み合わせて加算されてもよく、すべてが加算されるものとしてもよい。その後、処理はステップS1252に移る。
ステップS1252において、CPU501は、ステップS1251の処理によってRAM503に更新された賞球総数Tを示す情報を画像表示部6に表示する。これにより、画像表示部6には、ラウンド遊技中に大入賞口23に遊技球が入賞する毎に更新される賞球総数Tが表示される。そして、CPU501は、入賞処理を終了する。
説明は図23に戻り、ステップS126において、CPU401は、図19のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図20のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、エンディング演出指示を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のエンディング演出の開始を指示する。ここで、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行するエンディング演出処理について図27を参照して説明する。
[エンディング演出処理]
図27のステップS1290において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、エンディング演出を実行する。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。その後、処理はステップS1291に移る。
ステップS1291において、CPU501は、エンディングコマンドに基づいて、エンディング演出後(すなわち、大当り遊技演出の終了後)に実行されるモード演出(例えば、時短なし大当り後の特別期間中であることを示す特別モード演出)を、画像表示部6に表示されるエンディング演出の下層レイヤで事前に実行する。具体的には、エンディングコマンドは、大当り図柄(例えば時短なし大当り)に基づいて送信され、大当り遊技終了後のモード演出の情報が含まれているため(言い換えると、大当り遊技終了後の演出状態に対応したエンディングコマンドが送信されるため)、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドに伴って送信される遊技状態通知コマンドを受信する前に、大当り遊技終了後のモード演出を知ることができる。このため、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドが送信されるよりも前に、それぞれの遊技状態に対応したモード演出を事前に実行することで、エンディング演出が終了するタイミングで即座にモード演出を開始させることができる。そして、CPU501は、エンディング演出を終了する。
説明は図23に戻り、ステップS130において、CPU401は、図12のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図21のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、ステップS130で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に指示して、客待ち処理を開始させる。そして、コマンド受信処理を終了し、処理は図21のステップS12に移る。なお、客待ち処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、客待ち処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、例えば、報知演出の開始指示を受けるまで、この客待ち処理を実行し、報知演出の開始指示を受けることで、この客待ち処理を終了する。ただし、CPU501は、ゲート25を遊技球が通過したことを示す情報や、普通入賞口に遊技球が入賞したことを示す情報を通知された場合には、客待ち処理を終了せずに継続する。以下に、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行する客待ち処理について図28を参照して説明する。
[客待ち処理]
図28のステップS701において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して客待ちコマンドを受信した直後(すなわち、客待ち状態になった直後)であるか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS704に移る。
ステップS702において、CPU501は、画像表示部6において客待ち画面の表示を開始する。ここで、客待ち画面とは、変動表示されていた装飾図柄が全て完全に停止して特別図柄抽選の結果がハズレであることが報知されてから規定の確定時間(0.5秒)そのまま停止表示された時点において、続いて実行される次の報知演出がない場合(つまり、保留がない場合)に表示される停止画面であって、報知演出が実行されていないことを示す画面である(後述する図32参照)。客待ち画面としては、典型的には、報知演出の終了時に装飾図柄が完全に停止表示された画像が引き継がれて停止表示された画面であるが、報知演出が実行されていないことを示すものであればよく、この典型例に限定されるものではない。その後、処理はステップS703に移る。
ステップS703において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xのカウントを開始する。その後、処理はステップS704に移る。
ステップS704において、CPU501は、初期化要求表示処理を実行する。なお、この初期化要求表示処理については、図30を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS705に移る。
ステップS705において、CPU501は、画像表示部6に客待ち画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS706に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS710に移る。
ステップS706において、CPU501は、TOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。ここで、TOPメニュー切替操作とは、後述するTOPメニュー画面への切り替えを指示する演出ボタン37に対する所定の操作を指し、本実施形態では、画像表示部6において、客待ち画面の表示中や、後述するデモ演出画面の表示中において、演出ボタン37に対して所定の操作が行われると、TOPメニュー画面への切り替えが行われる。なお、本実施形態では、客待ち画面の表示中およびデモ演出画面の表示中においては、演出ボタン37等のボタン操作としては、TOPメニュー切替操作のみが可能である。ステップS706での判定がYESの場合、処理はステップS708に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS707に移る。
ステップS707において、CPU501は、カウントされている客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが所定時間(本実施形態では60秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が60秒間継続されたか否かを判定する。ステップS707での判定がYESの場合、処理はステップS709に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS710に移る。
ステップS708において、CPU501は、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xのカウントを0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS709に移る。
ステップS709において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始するとともに、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを開始して、その後、処理はステップS710に移る。ここで、TOPメニュー画面とは、後述する図35に示すように、複数のメニュー項目(例えば、「キャラクタ選択」メニュー)からなるメニュー選択画面、遊技台称号を示す遊技台称号画像PNI、および累計特別ポイントを示す特別ポイント画像SPIが表示される画面である。ここで、遊技台称号の情報は、不揮発性RAM504に記憶された平均初当り回数Da、継続期待率Db、時短突入率Dc等に基づいて算出され、不揮発性RAM504に記憶される情報であるが、この詳細については図43を参照して後述する。また、累計特別ポイントは、後述する特別演出(ルーレット演出;図59参照)に用いられるポイントであるが、この詳細については図49を参照して後述する。また、メニュー選択画面は、遊技者が演出キー38を操作して、いずれかのメニュー項目を選択し、演出ボタン37を操作して当該メニュー項目を決定することにより、当該メニュー項目に対応したサブメニュー画面に移行できることを示唆する画面である。なお、本実施形態では、TOPメニュー画面からいずれかのメニュー項目を決定することにより、当該メニュー項目に対応したサブメニュー画面に移行するが、以下では、TOPメニュー画面とサブメニュー画面とをまとめて単にメニュー画面と称することにする。以上のように、本実施形態では、客待ち画面の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が所定時間(60秒間)継続されると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。
ステップS710において、CPU501は、画像表示部6にメニュー画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS710での判定がYESの場合、処理はステップS711に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。なお、本実施形態においては、客待ち処理として、画像表示部6には、客待ち画面、メニュー画面、後述するデモ演出画面のいずれかが表示される。したがって、ステップS705での判定がNO、かつ、ステップS710での判定がNOの場合には、画像表示部6には、デモ演出画面が表示されていることとなる。
ステップS711において、CPU501は、メニュー画面においてメニュー項目を決定する等のメニュー決定操作があったか否かを判定する。ステップS711での判定がYESの場合、処理はステップS712に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS713に移る。
ステップS712において、CPU501は、メニュー決定処理を実行する。ここで、このメニュー決定処理について、図29を参照して説明する。
[メニュー決定処理]
図29のステップS7121において、画像音響制御部500のCPU501は、メニュー決定操作が、キャラクタ選択画面において所定のキャラクタ(例えばキャラクタB)を決定する操作であるか否かを判定する。ここで、キャラクタ選択画面とは、TOPメニュー画面において「キャラクタ選択」メニューを選択することにより移行する画面であり、図36に示すように選択可能なキャラクタを示すキャラクタ画像CIと、当該キャラクタ毎に対応付けられて記憶された複数種類の遊技履歴(例えば、平均初当り回数や時短突入率など)を1つにグラフ化した履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIが表示される画面である。なお、この履歴グラフの詳細については図42を参照して後述するが、遊技者は、キャラクタ毎に対応付けられた履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIを参考にして、キャラクタを選択することができる。ステップS7121での判定がYESの場合、処理はステップS7122に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7123に移る。
ステップS7122において、CPU501は、選択されたキャラクタの情報をRAM503に更新記憶し、カスタマイズフラグをONにしてRAM503に記憶する。ここで、カスタマイズフラグとは、ONである場合には、遊技者によって設定がカスタマイズされていることを示すフラグである。なお、このステップS7122の処理において、遊技者が選択したキャラクタの情報がRAM503に記憶されることにより、その後の遊技によって得られた遊技履歴(例えば、初当りまでの回転数や、初当りの種類)等が、選択されたキャラクタの情報に紐付けられて不揮発性RAM504に記憶される(前述した図24のステップS1212、S1213参照)。その後、処理はステップS7125に移る。
ステップS7123において、画像音響制御部500のCPU501は、メニュー決定操作が、ユーザー称号カスタマイズ画面において所定のユーザー称号(例えば「キャラB初級ファン」)を決定する操作であるか否かを判定する。ここで、ユーザー称号カスタマイズ画面とは、TOPメニュー画面において「実機カスタマイズ」メニューを選択することにより移行した実機カスタマイズ画面(図37参照)において、「ユーザー称号カスタマイズ」メニューを選択することにより移行する画面であり、図38に示すように選択可能なユーザー称号の情報を示すユーザー称号選択画面と、選択されたユーザー称号を示すユーザー称号画像UNIと、RAM503に記憶された(つまり遊技者により決定されたか、ランダム抽選により決定された)キャラクタを示すキャラクタ画像CIが表示される画面である。なお、このユーザー称号情報の詳細については、図38を参照して後述するが、RAM503に記憶されたキャラクタの情報に対応付けられたユーザー称号情報が、ユーザー称号選択画面において表示される。ステップS7123での判定がYESの場合、処理はステップS7124に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7125に移る。
ステップS7124において、CPU501は、選択されたユーザー称号の情報をRAM503に更新記憶し、カスタマイズフラグをONにしてRAM503に記憶する。なお、このステップS7122の処理において、遊技者が選択したユーザー称号の情報がRAM503に記憶されることにより、その後の遊技によって得られた大当りに関する履歴(例えば、大当りの回数や、賞球総数等)や操作ゲームに関する履歴(獲得ゲームポイント)のランキングデータが、選択されたユーザー称号に紐付けられて不揮発性RAM504に記憶される(後述する図49のステップS845参照)。そして、このことにより、ランキング画面が表示される際に、ランキングデータとともに紐付けられたユーザー称号が表示されることとなる(後述する図39、図40参照)。その後、処理はステップS7125に移る。
ステップS7125において、CPU501は、操作に対応した所定の対応画面を表示する。例えば、TOPメニュー画面に「戻る」操作が行われた場合には、TOPメニュー画面を表示し、「各種ランキング表示」メニューを選択する操作が行われた場合には、各種ランキング画面(後述する図39、図40参照)を表示する。その後、処理はステップS7126に移る。
ステップS7126において、CPU501は、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを0秒にリセットして、Yのカウント動作を再開する。また、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xのカウントがリセットされていない場合には、0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理は、図28のステップS713に移る。
図28のステップS713において、CPU501は、カウントされている客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが所定時間(本実施形態では90秒)になったか、または、カウントされているメニュー表示の実行時間Yが所定時間(本実施形態では90秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が90秒間継続されたか、または、何ら操作が行われずにメニュー画面が表示されている期間が90秒間継続されたか否かを判定する。ステップS713での判定がYESの場合、処理はステップS714に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS714において、CPU501は、画像表示部6において、デモ演出画面の表示を開始して、その後、処理はステップS715に移る。ここで、デモ演出とは、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を、予め定められた所定時間(例えば再生時間60秒)表示させる演出であり、このデモ演出によって、遊技が中断又は終了していることが示唆されるとともに、画像表示部6に静止画像の焼き付き(ゴーストイメージ)が発生することが防止される。なお、このデモ演出の詳細については、図41を参照して後述する。なお、前述したように、本実施形態ではメニュー決定操作等の操作が行われると、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントは0秒にリセットされて、0秒からカウントが再開される(前述の図29のステップS7126参照)。したがって、本実施形態では、メニュー画面の表示中にメニュー決定操作等の操作が行われない時間が所定時間(90秒間)継続する(つまり、無操作期間が所定時間に達する)か、または、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が所定時間(90秒間)継続されると、デモ演出画面に切り替え表示される。
ステップS715において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、デモ演出画面の表示の実行時間Zのカウントを開始するとともに、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを0秒にリセットして、Yのカウント動作を停止し、あるいは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xのカウントがリセットされていない場合には、0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS716において、CPU501は、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。なお、前述したように、本実施形態では、デモ演出画面の表示中には、ボタン操作としては、TOPメニュー切替操作のみが可能となる。ステップS716での判定がYESの場合、処理はステップS718に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS717に移る。
ステップS717において、CPU501は、カウントされているデモ演出画面の表示の実行時間Zが所定時間(本実施形態では60秒)になったか否かを判定する。つまり、デモ演出画面が60秒間継続して表示されたか否かを判定する。ステップS717での判定がYESの場合、処理はステップS718に移り、この判定がNOの場合、一連の客待ち処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図28に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS718において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始して、その後、処理はステップS719に移る。すなわち、本実施形態では、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。なお、本実施形態では、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示されるものとしたが、客待ち画面に切り替え表示されるものとしてもよい。
ステップS719において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、メニュー画面の表示の実行時間Yのカウントを開始するとともに、デモ演出画面の表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットして、Zのカウント動作を停止する。そして、一連の客待ち処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図28に示す処理を繰り返し実行する。
[初期化要求表示処理]
次に、図30を参照して、画像音響制御部500による初期化要求表示処理について説明する。図30は、図28のステップS704の初期化要求表示処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図30のステップS7041において、画像音響制御部500のCPU501は、RAM503に記憶されたカスタマイズフラグがONであるか否かを判定する。ステップS7041での判定がYESの場合、処理はステップS7042に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7051に移る。
ステップS7042において、CPU501は、カウントされている客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが所定時間(本実施形態では30秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が30秒間継続されたか否かを判定する。ステップS7042での判定がYESの場合、処理はステップS7043に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7044に移る。
ステップS7043において、CPU501は、画像表示部6において、カスタマイズ初期化確認画面を表示して、その後、処理はステップS7044に移る。ここで、カスタマイズ初期化確認画面とは、後述する図33に示すように、遊技者にカスタマイズを初期化してもよいか否かを確認させる画面であり、当該画面において表示される「YES」を選択して決定すると、カスタマイズ設定が初期化され、「NO」を選択して決定すると、カスタマイズ設定は維持される。また、カスタマイズ設定とは、遊技者が設定可能な種々の設定情報を示すが、本実施形態においては、キャラクタ選択画面(図36参照)において選択されるキャラクタの設定情報や、ユーザー称号カスタマイズ画面(図38参照)において選択されるユーザー称号の設定情報が含まれる。このカスタマイズ初期化確認画面が表示されることにより、例えば遊技者が交代した場合に、以前に遊技していた遊技者のカスタマイズ設定が引き続き用いられることを防止することができる。なお、このステップS7043の処理によって表示されるカスタマイズ初期化確認画面は、すでに画像表示部6に表示されている客待ち画面、メニュー画面、およびデモ演出画面のいずれかの上層レイヤにて(つまり、これらの表示と同時に)表示されることにより、常に遊技者に視認可能となる。
ステップS7044において、CPU501は、画像表示部6にカスタマイズ初期化確認画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS7044での判定がYESの場合、処理はステップS7045に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7051に移る。
ステップS7045において、CPU501は、カスタマイズ初期化確認画面において「YES」が決定されたか否かを判定する。ステップS7045での判定がYESの場合、処理はステップS7046に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7049に移る。
ステップS7046において、CPU501は、RAM503に記憶されたカスタマイズ設定(例えばキャラクタやユーザー称号の設定情報)をクリアして、RAM503に記憶されたカスタマイズフラグをOFFにする。なお、この際、本実施形態では、遊技者によって新たにキャラクタやユーザー称号が選択されない(つまり、カスタマイズ設定されない)場合のことを考慮して、カスタマイズ設定がクリアされると同時に、ランダム抽選によってキャラクタの情報やユーザー称号の情報が選択され、仮のカスタマイズ設定としてRAM503に記憶される。このことにより、遊技者がカスタマイズ設定しない場合には、このランダム抽選によってRAM503に記憶された仮のカスタマイズ設定に基づいて遊技が行われることとなる。その後、処理はステップS7047に移る。
ステップS7047において、CPU501は、画像表示部6において、カスタマイズ初期化完了画面を表示して、その後、処理はステップS7048に移る。ここで、カスタマイズ初期化完了画面とは、後述する図34に示すように、カスタマイズ初期化が完了したことを報知する画面であり、当該画面において表示される「戻る」を選択して決定すると、当該画面が非表示となる。なお、このステップS7047の処理によって表示されるカスタマイズ初期化完了画面は、すでに画像表示部6に表示されている客待ち画面、メニュー画面、およびデモ演出画面のいずれかの上層レイヤにて表示される。
ステップS7048において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、カスタマイズ初期化完了画面を表示してからの経過時間Pのカウントを開始する。その後、処理はステップS7051に移る。
ステップS7049において、CPU501は、カスタマイズ初期化確認画面において「NO」が決定されたか否かを判定する。ステップS7049での判定がYESの場合、処理はステップS7050に移り、この判定がNOの場合、初期化要求表示処理を終了して、処理は図28のステップS705に移る(すなわち、カスタマイズ初期化確認画面は継続表示される)。
ステップS7050において、CPU501は、画像表示部6において表示されたカスタマイズ初期化確認画面を非表示とする。そして、初期化要求表示処理を終了して、処理は図28のステップS705に移る。
ステップS7051において、CPU501は、画像表示部6にカスタマイズ初期化完了画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS7051での判定がYESの場合、処理はステップS7052に移り、この判定がNOの場合、初期化要求表示処理を終了して、処理は図28のステップS705に移る。
ステップS7052において、CPU501は、カスタマイズ初期化完了画面において「戻る」が決定されたか否か、あるいは、カウントされている経過時間Pが所定時間(本実施形態では5秒)になったか否かを判定する。ステップS7052での判定がYESの場合、処理はステップS7053に移り、この判定がNOの場合、初期化要求表示処理を終了して、処理は図28のステップS705に移る。
ステップS7053において、CPU501は、画像表示部6において表示されたカスタマイズ初期化完了画面を非表示とするとともに、経過時間Pのカウントを0秒にリセットして、Pのカウント動作を停止する。そして、初期化要求表示処理を終了して、処理は図28のステップS705に移る。
以上のように、本実施形態では、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが30秒になったときに、カスタマイズ初期化確認画面が表示されるが、経過時間Xが30秒に達するまでにTOPメニューへの切り替え操作があった場合には、経過時間Xがリセットされる(図28のステップS708参照)ため、カスタマイズ初期化確認画面が表示されることがない。これは、以下の理由による。つまり、遊技者が交代する場合には、客待ち状態になってから30秒以上経過することが通例であり、反対にいえば、客待ち状態になってから30秒を経過するまでに、TOPメニューへの切り替え操作がある場合には、遊技者が交代していない可能性が高い。このため、この場合には、同一の遊技者に対してカスタマイズ設定の確認は不要であるとみなして初期化確認画面の表示は行わないこととしている。一方、遊技者が交代している場合には、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが30秒以上経過している可能性が高いため、カスタマイズ初期化確認画面が表示される。そして、当該確認画面において「YES」の決定も「NO」の決定も行われない場合(図30のステップS7049でNO参照)には、この確認画面は継続的に表示され、具体的には、客待ちコマンドを受信してからの経過時間Xが60秒未満の場合には、客待ち画面の上層レイヤに確認画面が表示され、経過時間Xが60秒以上90秒未満の場合には、TOPメニュー画面の上層レイヤに確認画面が表示され、経過時間Xが90秒を経過するとデモ演出画面の上層レイヤに確認画面が表示される。このように、カスタマイズ初期化確認画面において何ら決定操作が行われない場合には、画像表示部6においてどのような演出が行われていても、当該演出のレイヤの上層レイヤにおいて常にカスタマイズ初期化確認画面が表示されるので、以前に遊技していた遊技者のカスタマイズ設定が引き続き用いられることを有効に防止することができる。なお、カスタマイズ初初期化確認画面において「NO」の決定を行った場合には、当該決定が行われてから無操作の時間を計測し、当該時間が所定時間(例えば90秒)に達すると、再度カスタマイズ初期化確認画面を表示することにより、遊技者にカスタマイズ設定の初期化(つまり、「YES」の決定)を再度促すようにしてもよい。
[客待ち状態における演出]
次に、図28〜図30を参照して説明した画像音響制御部500による客待ち処理によって実現される、本実施形態で特徴的な客待ち状態における演出について、図31〜図43を参照して説明する。
まず、図31を参照して、客待ち状態において画像表示部6において表示される画面の遷移について説明する。図31に示すように、本実施形態では、客待ち状態において画像表示部6において表示される画面は、「客待ち画面」、「TOPメニュー画面」、「各種選択画面」、「デモ演出画面」のいずれかの間で画面遷移する。また、これらのいずれかの画面の上層のレイヤにおいて、カスタマイズ初期化確認画面が表示され、あるいは非表示となる。
まず、客待ち状態になると、「客待ち画面」が表示される。具体的には、客待ち画面として、図32に示すように、装飾図柄DIが停止表示されたままの画面が表示され、演出ボタン37を操作することでTOPメニュー画面へ遷移することを示唆する画像(文字画像)が表示される。
次に、カスタマイズ設定がクリアされていない場合において客待ち状態になってから30秒が経過すると、図33に示すように、客待ち画面の上層レイヤにおいて、カスタマイズの初期化を確認する(つまり、「YES」か「NO」の選択を促す)カスタマイズ初期化確認画面が表示される(図31の矢印A参照)。そして、このカスタマイズ初期化確認画面において、カスタマイズの初期化を行うと(つまり、「YES」を選択すると)、図34に示すようにカスタマイズ初期化完了画面が表示され、このカスタマイズ初期化完了画面において「戻る」を決定するか、無操作のまま5秒が経過すると、カスタマイズ初期化完了画面が非表示となる。一方、図33に示すカスタマイズ初期化確認画面において、カスタマイズの初期化を行わないと(つまり、「NO」を選択すると)、当該カスタマイズ初期化確認画面は非表示となる。また、カスタマイズ初期化確認画面において「YES」も「NO」のいずれも選択しない(つまり、操作を行わない)場合には、当該画面は継続的に表示されることにより、遊技者にいずれかの操作が促される。
客待ち状態になってから60秒が経過するか、客待ち画面においてTOPメニュー切替操作が実行されると、図35に示すようにTOPメニュー画面が表示される(図31の矢印B参照)。図35に示すTOPメニュー画面には、複数のメニュー項目からなるメニュー選択画面、遊技台称号画像PNI、および特別ポイント画像SPIが表示される。遊技台称号画像PNIは、遊技台称号を示す画像であり、遊技台称号の詳細については、図43を参照して後述するが、遊技台の調子(大当りし易い、時短に突入し易いなど)を一言で表す称号である。特別ポイント画像SPIは、後述する特別演出(図59に示すルーレット演出)に用いられる累計特別ポイントを示す画像であり、本実施形態では、100ポイント〜4800ポイントを示す画像が表示される。詳細は図59等を参照して後述するが、この累計特別ポイントは、特別演出の成否結果が成功である(成功演出が実行される)ことにより遊技者の遊技ポイントに加算された後にリセットされ、特別演出の成否結果が失敗である(失敗演出が実行される)と100ポイントが累積されていくポイントであり、最大4800ポイントまで累積される。したがって、遊技者は、TOPメニュー画面において遊技台称号画像PNIを参照することにより、その遊技台の調子を一目で把握することができ、遊技台を選択する際の参考にすることができる。また、遊技の進行に応じて獲得される遊技ポイントは、そのポイント数に応じて特典(例えば、レア画像を見ることができる特典や、カスタマイズ内容が追加される特典など)が付与されるものであり、このため、遊技者は、特別ポイント画像SPIを参照することにより、その遊技台に累積された累計特別ポイント(つまり、遊技ポイントとして獲得可能な累計特別ポイント)を把握することができ、遊技ポイントを増やす観点で遊技台を選択する際の参考にすることができる。メニュー選択画面には、複数のメニュー項目として、例えば「キャラクタ選択」メニュー、「実機カスタマイズ」メニュー、「各種ランキング表示」メニューが表示され、いずれかのメニュー項目を選択することで対応する各種選択画面に移行する(図31の矢印C参照)。以下、各種選択画面について具体的に説明する。
TOPメニュー画面のメニュー選択画面において「キャラクタ選択」メニューを選択すると、図36に示すようにキャラクタ選択画面が表示される(図31の矢印C参照)。図36に示すキャラクタ選択画面には、キャラクタ画像CIおよび履歴グラフ画像HGIが表示される。キャラクタ画像CIは、遊技者が選択可能な遊技機のテーマに関連するキャラクタを示す画像であり、履歴グラフ画像HGIは、キャラクタに対応付けて記憶され、当該キャラクタが選択された際の各種遊技履歴(例えば、平均初当り回数や時短突入率など)を1つにグラフ化した履歴グラフを示す画像である。なお、この履歴グラフの詳細については、図42を参照して後述する。遊技者は、複数のキャラクタの中から1つのキャラクタを選択することができるが、例えば演出キー38の左右キーを用いることでキャラクタを切り替え表示すると、切り替わったキャラクタを示すキャラクタ画像CIが表示されるとともに、切り替わったキャラクタに対応付けられた履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIが表示される。これにより、遊技者は、履歴グラフ画像HGIを参照することで、当該キャラクタが選択された際の遊技履歴を確認することができ、キャラクタを選択する際の参考にすることができる。
TOPメニュー画面のメニュー選択画面において「実機カスタマイズ」メニューを選択すると、図37に示すように実機カスタマイズ画面が表示される(図31の矢印C参照)。図37に示す実機カスタマイズ画面では、さらに複数のメニュー項目として、例えば「ユーザー称号カスタマイズ」メニュー、「演出カスタマイズ」メニュー、「カスタマイズ初期化」メニューが表示され、いずれかのメニュー項目を選択することで対応する各種選択画面に移行する。ここで、「ユーザー称号カスタマイズ」メニューを選択すると、図38に示すようにユーザー称号カスタマイズ画面が表示される。
図38に示すユーザー称号カスタマイズ画面には、複数の選択可能なユーザー称号の情報を示すユーザー称号選択画面と、当該ユーザー称号選択画面の中から選択された(あるいは、ユーザー称号選択画面において指示カーソルが重なっている)ユーザー称号を示すユーザー称号画像UNIと、キャラクタ選択画面(図36参照)において選択され(あるいは、デフォルト抽選により選択され)RAM503に記憶されたキャラクタの情報を示すキャラクタ画像CIが表示される。ここで、ユーザー称号は、遊技者の大当りに関する履歴(例えば、大当りの回数や、賞球総数等)や操作ゲームに関する履歴(獲得ゲームポイント)のランキングが表示される際に、遊技者を指し示す名前として用いられる。そして、このユーザー称号は、ユーザー称号選択画面に表示されるユーザー称号の中から選択されるが、ユーザー称号選択画面に表示される複数のユーザー称号は、RAM503に記憶されたキャラクタの情報に紐付けられたユーザー称号となっている。つまり、例えば、遊技者がキャラクタ選択画面(図36参照)においてキャラクタBを選択することによりRAM503にキャラクタBの設定情報が記憶されている場合には、ユーザー称号選択画面には、キャラクタBに関する複数のユーザー称号が表示され、遊技者はこの中から例えば、「キャラB初級ファン」というユーザー称号を選択可能となる。したがって、例えば、遊技者がキャラクタAを選択していた場合には、ユーザー称号選択画面において表示されるユーザー称号の名称は、キャラクタBを選択した場合にユーザー称号選択画面において表示されるユーザー称号の名称とは異なるものとなる。このように、本実施形態では、遊技者が選択したキャラクタに応じて異なるユーザー称号が選択可能となるので、遊技者は好みのキャラクタを選択し、かつ、ランキング表示させる際の自身の名前を好みのキャラクタに関連付けられたユーザー称号に設定することができるので、遊技の興趣性を増すことができる。
なお、本実施形態では、ユーザー称号は、キャラクタ毎に同系統の称号が用意されている。つまり、キャラクタ毎に、「キャラA初級ファン」、「キャラB初級ファン」、「キャラC初級ファン」などの「初級ファン」系統や、「キャラA熱烈ファン」、「キャラB熱烈ファン」、「キャラC熱烈ファン」などの「熱烈ファン」系統の称号が用意されている。そして、例えばキャラクタAを選択してユーザー称号として初級ファン系統の「キャラA初級ファン」を選択した後に、キャラクタ選択画面においてキャラクタAをキャラクタBに変更すると、ユーザー称号としては、現在のユーザー称号の同系統のキャラクタBに対応する称号(すなわち、「キャラB初級ファン」)に自動的に変更される。
また、実機カスタマイズ画面において「演出カスタマイズ」メニューを選択すると、演出に関するカスタマイズ(特定演出の発生頻度を変える等)を実行することができる。また、実機カスタマイズ画面において「カスタマイズ初期化」を選択するとカスタマイズ設定をクリアすることができる。したがって、カスタマイズ初期化確認画面が表示されないときにも、カスタマイズ設定をクリアすることができる。
TOPメニュー画面のメニュー選択画面において「各種ランキング表示」メニューを選択すると、図39、図40に示すように各種ランキング画面が表示される(図31の矢印C参照)。図39、図40に示す各種ランキング画面には、遊技者の大当りに関する履歴(例えば、大当りの回数や、賞球総数等)や操作ゲームに関する履歴(獲得ゲームポイント)の複数種類のランキングが表示される。例えば、大当り継続数のランキングでは、ランク(順位)、遊技者を示す名前としてのユーザー称号、スコア(継続数)、達成した日付が、スコア順に表示される(図39参照)。同様に、操作ゲームのポイントランキングでは、ランク(順位)、遊技者を示す名前としてのユーザー称号、スコア(ポイント数)、達成した日付が、スコア順に表示される(図40参照)。なお、操作ゲームのポイントランキングは、図53〜図56を参照して後述する4回の操作ゲームの総合ポイントのランキングである。また、これらのランキングデータは、不揮発性RAM504に記憶されているので、最大1週間分のランキングデータが記憶可能である。なお、これらの各種ランキング画面は、演出キー38の左右キーを用いて、ランキングの種類を切替可能となる。
以上のことから、本実施形態によれば、大当り履歴のランキングデータや操作ゲームのランキングデータは、不揮発性RAM504に記憶されることにより直近1週間分のデータを保持可能であるため、各種ランキング画面では過去1週間分のランキングを表示することが可能となる。また、各種ランキング画面では、スコアと同時に遊技者によって選択されたユーザー称号が表示される。また、このユーザー称号は、選択するキャラクタによって変わるため、例えば、遊技者は、ランキングの上位に記載されているユーザー称号がどのキャラクタに関するものであるかを確認して(例えば、図38に示すようにランク1位のユーザー称号が「キャラB熱烈ファン」であるとキャラクタBに関するものであると確認して)、ランキング上位入賞者のユーザー称号にあやかってキャラクタやユーザー称号を選択することもできる。したがって、遊技媒体を獲得する楽しみ以外の楽しみを提供することができ、遊技者をより惹きつけることができる。
なお、上記した各種選択画面において、TOPメニュー画面へ「戻る」操作が行われることでTOPメニュー画面が表示される(図31の矢印D参照)。
客待ち状態になってから90秒が経過するか、TOPメニュー画面において無操作から90秒が経過するとデモ演出画面が表示される(図31の矢印E参照)。また、各種選択画面において無操作から90秒が経過しても同様にデモ演出画面が表示される(図31の矢印F参照)。ここで、図41を参照して、デモ演出画面において実行されるデモ演出について説明する。デモ演出が開始されると、まず、オープニング画面として遊技機のロゴ等が表示され(図41の(1)参照)、各種ランキング画面(図41の(2)参照)が表示され、遊技台称号表示画面(図41の(3)参照)が表示され、キャラクタ紹介画面(図41の(4)参照)が表示され、タイトル表示画面(図41の(5)参照)として遊技機のタイトル等が表示された後、最後に、TOPメニュー画面と同様の画面であるTOPメニュー接続画面(図41の(6)参照)が表示されることで、次に切替表示されるTOPメニュー画面へスムーズに画面遷移する。
上記したように、本実施形態におけるデモ演出では、デモ演出中に各種ランキング画面が表示される(図41の(2)参照)。つまり、TOPメニュー選択画面において「各種ランキング表示」メニューを選択することで表示される各種ランキング画面が、デモ演出においても自動的に表示されることで、記録されているランキングが報知される。また、デモ演出中に表示される遊技台称号表示画面では、RAM503に記憶されている遊技台称号を示す遊技台称号画像PNIが表示される(図41の(3)参照)。つまり、TOPメニュー画面において表示される遊技台称号を示す遊技台称号画像PNIが、デモ演出においても自動的に表示されることで、この遊技台の調子が報知される。また、デモ演出中に表示されるキャラクタ紹介画面では、キャラクタを示すキャラクタ画像CIと、当該キャラクタに対応する履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIが表示され、適当なタイミングでキャラクタが切り替わることで、複数のキャラクタが紹介される。つまり、キャラクタ選択画面において表示されるキャラクタ画像CIや履歴グラフ画像HGIが、デモ演出においても自動的に表示されることで、この遊技台におけるキャラクタの履歴情報が紹介される。
なお、デモ演出画面において、既定のデモ演出時間(60秒)が経過するか、TOPメニュー切替操作が実行されると、TOPメニュー画面が表示される(図31の矢印G参照)。
[履歴グラフ]
次に、上述した履歴グラフの詳細について、図42を参照して説明する。図42は、履歴グラフに用いられる複数種類の指標について説明するための図である。本実施形態では、複数種類の遊技履歴が1つにグラフ化されることにより履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIが表示されるが、複数種類の遊技履歴を示す指標として、平均初当り回数Da、継続期待率Db、時短突入率Dc、激熱カットイン期待度Dd、特別リーチの期待度De、キャラクタ選択順位Dfの指標が用いられる。以下に、これらの指標の算出について説明する。
まず、不揮発性RAM504に記憶されている遊技履歴を示す情報について説明する。前述したように、図24のステップS1212およびステップS1213の処理によって、不揮発性RAM504には、大当り時(より正確にはオープニングコマンドを受信したとき)に選択されている(より正確にはRAM403に記憶されている)キャラクタに対応付けて、「初当り回転数」、「初当りの種類」、「時短中当りの種類」が記憶されている。また、詳細な説明は省略するが、画像音響制御部500は、大当りかハズレかを報知する報知演出の1つとして、特定の激熱カットイン演出を実行した場合には、当該激熱カットイン演出の結果として大当りを報知した回数とハズレを報知した回数、つまり、「激熱カットイン当り」または「激熱カットインハズレ」の回数を、当該報知後に、そのとき選択されているキャラクタに対応付けて不揮発性RAM504に記憶する。同様に、画像音響制御部500は、大当りかハズレかを報知する報知演出の1つとして、特別リーチ演出を実行した場合には、当該特別リーチ演出の結果として大当りを報知した回数とハズレを報知した回数、つまり、「特別リーチ当り」または「特別リーチハズレ」の回数を、当該報知後に、そのとき選択されているキャラクタに対応付けて不揮発性RAM504に記憶する。また、画像音響制御部500は、キャラクタが選択される毎に、当該キャラクタの選択回数を不揮発性RAM504に更新する。以上のことから、不揮発性RAM504には、キャラクタ毎の遊技履歴として、「初当り回転数」、「初当りの種類」、「時短中当りの種類」、「激熱カットイン当りの回数」、「激熱カットインハズレの回数」、「特別リーチ当りの回数」、「特別リーチハズレの回数」、「キャラクタの選択回数」が記憶されている。
図42の(1)に示すように、キャラクタ毎の平均初当り回数Daは、キャラクタ毎に、不揮発性RAM504に記憶された「初当り回転数」を加算した総数を、初当り回数(つまり、「初当り回転数」を加算した回数)で割ることによって算出される。したがって、Daの数値範囲は1以上となるが、本実施形態では999を上限値とする。そして、キャラクタ毎にこの平均初当り回数Daが不揮発性RAM504に記憶される。
図42の(1)に示すように、キャラクタ毎の継続期待率Dbは、キャラクタ毎に、不揮発性RAM504に記憶された「時短中当りの種類」が大当りAと大当りCである個数(回数)を、全ての「時短中当りの種類」の個数(つまり、時短中当りの回数)で割ることによって算出される。したがって、Dbの数値範囲は、0%〜100%となる。そして、キャラクタ毎にこの継続期待率Dbが不揮発性RAM504に記憶される。
図42の(1)に示すように、キャラクタ毎の時短突入率Dcは、キャラクタ毎に、不揮発性RAM504に記憶された「初当りの種類」が大当りAと大当りCである個数(回数)を、全ての「初当りの種類」の個数(つまり、初当り回数)で割ることによって算出される。したがって、Dcの数値範囲は、0%〜100%となる。そして、キャラクタ毎にこの時短突入率Dcが不揮発性RAM504に記憶される。
図42の(1)に示すように、キャラクタ毎の激熱カットイン期待度Ddは、キャラクタ毎に、不揮発性RAM504に記憶された「激熱カットイン当りの回数」を、「激熱カットイン当りの回数」と「激熱カットインハズレの回数」の和で割ることによって算出される。したがって、Ddの数値範囲は、0%〜100%となる。そして、キャラクタ毎にこの激熱カットイン期待度Ddが不揮発性RAM504に記憶される。
図42の(1)に示すように、キャラクタ毎の特別リーチの期待度Deは、キャラクタ毎に、不揮発性RAM504に記憶された「特別リーチ当りの回数」を、「特別リーチ当りの回数」と「特別リーチハズレの回数」の和で割ることによって算出される。したがって、Deの数値範囲は、0%〜100%となる。そして、キャラクタ毎にこの特別リーチ期待度Deが不揮発性RAM504に記憶される。
図42の(1)に示すように、キャラクタ選択順位Dfは、キャラクタ毎に不揮発性RAM504に記憶された「キャラクタの選択回数」を、全てのキャラクタの選択回数の中で順位付けすることにより算出される。したがって、例えば10個のキャラクタがある場合には、Dfの数値範囲は、1位〜10位となる。そして、キャラクタ毎にこのキャラクタ選択順位Dfが不揮発性RAM504に記憶される。
なお、上記した数値指標Da〜Dfが、不揮発性RAM504に更新されるタイミングは、例えば、不揮発性RAM504の記憶内容(「初当り回数」等)が更新される毎に都度更新されるものとしてもよいが、少なくとも、不揮発性RAM504の記憶内容が更新されてから初めて履歴グラフを示す履歴グラフ画像HGIが表示されるタイミングまでに更新されるものとすればよい。
不揮発性RAM504に更新されたキャラクタ毎の6つの数値指標Da〜Dfは、グラフ化するために1〜10の10段階のレベルに区分けされる。具体的には、図42の(2)に示すように、それぞれの数値指標は、その数値範囲によって予めレベル分けされ、指標Daは、その値が小さい(つまり、初当りし易い)ほどレベルが高く、指標Db〜Deは、その値が大きい(つまり、期待度等が高い)ほどレベルが高く、指標Dfは、その順位が高いほどレベルが高く設定されている。なお、レベル分けする数値範囲は適宜設定すればよいが、本実施形態では、中央のレベルであるレベル5に分類される数値範囲を他のレベルに分類される数値範囲よりも若干広くすることで、レベル5(平均レベル)に分類され易くしている。また、不揮発性RAM504の記憶内容が全て消去されているときや、上記した数値指標を算出するための情報が不揮発性RAM504に記憶されていない場合には、初期表示としてレベル0に分類される。
このように、不揮発性RAM504に記憶されたキャラクタ毎の6つの数値指標Da〜Dfがレベル1〜10に分類されることにより、6つの数値指標Da〜Dfを1つのグラフにグラフ化した履歴グラフが作成される。具体的には、正六角形の中心を起点(レベル0)とし、6つの数値指標Da〜Dfのそれぞれに対応した6角形の頂点を終点(レベル10)とした6本の個別の軸において、それぞれの数値指標のレベルをプロットし、プロットされた各点を結ぶことにより、履歴グラフとしてレーダーチャートが作成される(図36参照)。このようにして、キャラクタ毎に不揮発性RAM504に記憶された複数種類の履歴情報に基づいて、レーダーチャートで示されるグラフ履歴画像HGIが表示される。なお、不揮発性RAM504には、最大1週間分の履歴情報が記憶されるため、直近1週間の履歴情報に基づいたレーダーチャート(グラフ履歴画像HGI)が表示されることになる。また、上記では、6つの数値指標Da〜Dfが不揮発性RAM504に記憶されるものとしたが、数値指標に代え、図42の(2)に示すようにレベル化されたレベル指標が不揮発性RAM504に記憶されるものとしてもよい。また、履歴グラフの種類としては、レーダーチャートに限られるものではなく、棒グラフなど他のグラフ表示であってもよく、表示させる指標としても遊技履歴に関する指標であれば、上記した6つ指標Da〜Dfに限られるものではない。
以上のことから、本実施形態によれば、複数種類の遊技履歴が1つの履歴グラフとなって表示されるので、遊技者は、履歴グラフの形状(レーダーチャートのどの部分が突出しているかなど)を一見するだけで、遊技履歴の全体的な特徴を把握することができる。また、この履歴グラフは、キャラクタ毎に対応付けられているため、キャラクタを選択する際の参考にすることができる。例えば、初当りまで時間のかかる傾向のある遊技者は、平均初当り回数Daの指標のレベルが高い(初当りし易い)履歴グラフを有するキャラクタを選択するなどして、初当りし易いことを望むことができる。したがって、遊技媒体を獲得する楽しみ以外の楽しみを提供することができ、遊技者をより惹きつけることができる。
[遊技台称号]
次に、上述した遊技台称号の詳細について、図43を参照して説明する。図43は、遊技台称号を決定するためのテーブルの一例である。遊技台称号は、遊技台(遊技機1)の調子を一言で表す称号であるため、遊技台において選択されたキャラクタに依存するものではない。このため、遊技台称号の算出には、どのキャラクタが選択されていたかには関係なく、不揮発性RAM504に記憶されている全ての遊技履歴(初当り回転数等)が用いられる。具体的には、まず、不揮発性RAM504に記憶された全ての「初当り回転数」、「初当りの種類」、「時短中当りの種類」、「激熱カットイン当りの回数」、「激熱カットインハズレの回数」、「特別リーチ当りの回数」、「特別リーチハズレの回数」に基づいて、遊技台の平均初当り回数Da、継続期待率Db、時短突入率Dc、激熱カットイン期待度Dd、特別リーチ期待度Deの数値指標が算出される。なお、この算出方法は、図42の(1)を参照して説明したように、キャラクタ毎の指標として算出する場合と同様であるので説明は割愛する。また、これらの遊技台の6つの数値指標は、1〜10の10段階(または0)のレベルに区分けされるが、このレベル分けも図42の(2)を参照して説明したように、キャラクタ毎の指標をレベル分けする場合と同様であるので説明は割愛する。
遊技台称号は、上記のようにレベル分けされた遊技台の5つの指標Da〜Deのレベルに基づいて決定される。具体的には、図43に示すように、5つの指標Da〜Deのレベルと、遊技台称号とを関連付けたテーブルに基づいて遊技台称号が決定される。例えば、遊技台の平均初当り回数Daのレベルが「9」で、継続期待率Dbのレベルが「2」で、時短突入率Dcのレベルが「1」、激熱カットイン期待度Ddのレベルが「5」で、特別リーチの期待度Deのレベルが「3」である場合について考える。この場合、5つの指標の平均値は4であり、「5未満」であるから、遊技台称号「無関心」が対応する。一方で、Daのレベルが「8以上;(具体的には9)」であり、Dbのレベルが「3未満;(具体的には2)」であり、Dcのレベルが「3未満;(具体的には1)」であるから、遊技台称号「晴れのち雨」も対応する。このように、遊技台の5つの指標Da〜Deのレベルに基づいて、複数の遊技台称号が対応する場合には、遊技台称号毎に予め設定された優先順位に基づいて、いずれか1つの遊技台称号が選択される。具体的には、上記した例では、遊技台称号「無関心」の優先順位は30番目であり、遊技台称号「晴れのち雨」の優先順位は5番目であるため、この例では、遊技台称号「晴れのち雨」が選択される。なお、不揮発性RAM504には、最大1週間分の履歴情報が記憶されるため、直近1週間の履歴情報に基づいて遊技台称号が選択されることになる。また、上記した遊技台称号が、不揮発性RAM504に更新されるタイミングは、例えば、不揮発性RAM504の記憶内容(「初当り回数」等)が更新される毎に都度更新されるものとしてもよいが、少なくとも、不揮発性RAM504の記憶内容が更新されてから初めて遊技台称号を示す遊技台称号画像PNIが表示されるタイミングまでに更新されるものとすればよい。
以上のことから、本実施形態によれば、遊技台の複数種類の遊技履歴に基づいて、遊技台の調子を示す遊技台称号が決定され、当該称号を示す遊技台称号画像PNIが表示されるので、遊技者は、この遊技台称号画像PNIを参照するだけで、遊技台の全般的な履歴情報を把握することができる。また、この遊技台称号は、複数の遊技履歴のそれぞれに対して予め設定された条件(図43の遊技台称号を決定するためのテーブル参照)を満たすことにより選択され、かつ、複数が選択された場合には、優先度に応じて1つが選択されるように設定されているので、複数の遊技履歴の組合せに対して1つの遊技台称号を適切に選択することができる。さらに、この遊技台称号は、客待ち状態におけるTOPメニュー画面や、デモ演出画面において表示されるため、遊技者は、この遊技台称号を参考にして遊技する遊技台(遊技機)を決定することができる。したがって、遊技媒体を獲得する楽しみ以外の楽しみを提供することができ、遊技者をより惹きつけることができる。
なお、上記した遊技台称号は、どのような名前あるいは画像であってもよいが、5つの指標(の少なくともいずれか)を適切に反映させるものであることが好ましい。例えば、本実施形態では、平均初当り回転数Daのレベルが低く(つまり初当りし難く)、継続期待率Dbのレベルが高い(つまり、大当りが継続し易い)場合には、遊技台称号として「雨のち晴れ」が選択されるようにすることで、初当りまでは辛い(雨)が、一度当ると継続し易い(のちに晴れ)ことを一言で表すようにしている。
[報知演出設定処理]
次に、図44を参照して、演出制御部400による報知演出設定処理について説明する。図44は、図22のステップS115の報知演出設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
まず、ステップS701において、演出制御部400のCPU401は、演出状態設定処理を行う。ここで、この演出状態設定処理について、図45を参照して説明する。図45は、図44のステップS701の演出状態設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
[演出状態設定処理]
図45のステップS7011において、演出制御部400のCPU401は、遊技状態通知コマンド(図12のステップS409でCPU401が受信した遊技状態通知コマンド)が示す遊技状態が時短状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、図6に示す大当りAまたは大当りCの大当り遊技終了後、次に大当りに当選するまでの変動表示において、遊技状態が時短状態で制御される。ステップS7011での判定がYESの場合、処理はステップS7013に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7012に移る。
ステップS7012において、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、設定情報に含まれる変動パターンの情報が、特別変動パターン(すなわち、図18に示す特別変動パターン決定テーブルHT3に基づいて決定された変動パターン)を示すものであるか否かを判定する。ステップS7012での判定がYESの場合、処理はステップS7015に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7014に移る。
ステップS7013において、CPU401は、時短モードのモード演出を設定する。具体的には、CPU401は、画像表示部6に表示される背景画像として時短背景を設定する。なお、背景画像は、報知演出の背景として表示される画像(動画像または静止画像)であり、時短背景が表示されることにより、現在の遊技状態が時短状態であることが示唆される。また、本実施形態では、低確状態において時短状態は併存しないため、時短背景は、確変遊技状態であることを示唆する。その後、演出状態設定処理を終了し、処理は図44のステップS702に移る。
ステップS7014において、CPU401は、通常モードのモード演出を設定する。具体的には、CPU401は、画像表示部6に表示される背景画像として通常背景を設定する。そして、この通常背景が表示されることにより、現在の遊技状態が通常遊技状態(より正確には、特別期間外の通常遊技状態)であることが示唆される。その後、演出状態設定処理を終了し、処理は図44のステップS702に移る。
ステップS7015において、CPU401は、特別モードのモード演出を設定する。具体的には、CPU401は、画像表示部6に表示される背景画像として特別背景を設定する。そして、この特別背景が表示されることにより、現在の遊技状態が通常遊技状態ではあるが、特別期間中(時短なし大当り終了後の1〜21回転目の変動中)であることが示唆される。その後、処理はステップS7016に移る。
ステップS7016において、CPU401は、履歴背景の表示をONに設定する。ここで、履歴背景の表示は、通常はOFFに設定され、ステップS7015の処理によって背景画像として特別背景が設定された場合にONに設定される。また、履歴背景の表示がONに設定されると、当該指示を受けた画像音響制御部500は、履歴背景として、前述した図24のステップS1210の処理でRAM503に記憶された大当り回数Wcと、前述した図26のステップS1251の処理でRAM503に記憶された賞球総数Tの大当り履歴や、後述する図49のステップS815によりRAM503に記憶された操作ゲームのゲーム結果、および、不揮発性RAM504に記憶された累計特別ポイントを、画像表示部6に表示する。その後、演出状態設定処理を終了し、処理は図44のステップS702に移る。
なお、本実施形態では、背景画像をモード演出の一表示態様として機能させるものとしたが、モード演出はこれに限られるものではなく、例えば装飾図柄の表示態様をモードに応じて異ならせることにより、モード演出を実現するものとしてもよい。
説明は図44に戻り、ステップS702において、演出制御部400のCPU401は、演出パターンの設定処理を行う。ここで、この演出パターン設定処理について、図46を参照して説明する。図46は、図44のステップS702の演出パターン設定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
[演出パターン設定処理]
図46のステップS7021において、CPU401は、報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、設定情報に含まれる変動パターンの情報が、特別変動パターンを示すものであるか否かを判定する。ステップS7021での判定がYESの場合、処理はステップS7022に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7033に移る。
ステップS7022において、CPU401は、特別変動パターンが、メイン回転数Cmの値が「5」、「10」、「15」、「20」回であることを示す変動パターンであるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.00秒」〜「30.07秒」のいずれかであるか否かを判定する。ステップS7022での判定がYESの場合、処理はステップS7023に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7026に移る。
ステップS7023において、CPU401は、特別変動パターンが大当りの変動パターンであるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.00秒」、「30.02秒」、「30.04秒」、「30.06秒」のいずれかであるか否かを判定する。ステップS7023での判定がYESの場合、処理はステップS7025に移り、この判定がNOの場合(つまり、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.01秒」、「30.03秒」、「30.05秒」、「30.07秒」のいずれかである場合)、処理はステップS7024に移る。
ステップS7024において、CPU401は、特別変動パターンに応じて、演出パターンP1B、P2B、P3B、P4Bのいずれかを設定する。ここで、図47に示すように、各演出パターンは、特別変動パターンに対応付けられており、演出パターンP1Bは、特別変動パターン「30.01」秒に対応付けられ、第1ゲームを実行した後にハズレを報知する演出内容であり、演出パターンP2Bは、特別変動パターン「30.03」秒に対応付けられ、第2ゲームを実行した後にハズレを報知する演出内容であり、演出パターンP3Bは、特別変動パターン「30.05」秒に対応付けられ、第3ゲームを実行した後にハズレを報知する演出内容であり、演出パターンP4Bは、特別変動パターン「30.07」秒に対応付けられ、第4ゲームを実行した後にハズレを報知する演出内容である。なお、第1ゲーム〜第4ゲームの詳細については、図53〜図56を参照して後述する。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
ステップS7025において、CPU401は、特別変動パターンに応じて、演出パターンP1A、P2A、P3A、P4Aのいずれかを設定する。ここで、図47に示すように、各演出パターンは、特別変動パターンに対応付けられており、演出パターンP1Aは、特別変動パターン「30.00」秒に対応付けられ、第1ゲームを実行した後に大当りを報知する演出内容であり、演出パターンP2Aは、特別変動パターン「30.02」秒に対応付けられ、第2ゲームを実行した後に大当りを報知する演出内容であり、演出パターンP3Aは、特別変動パターン「30.04」秒に対応付けられ、第3ゲームを実行した後に大当りを報知する演出内容であり、演出パターンP4Aは、特別変動パターン「30.06」秒に対応付けられ、第4ゲームを実行した後に大当りを報知する演出内容である。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
ステップS7026において、CPU401は、特別変動パターンが、メイン回転数Cmの値が「21」回であることを示す変動パターンであるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.08秒」、「30.09秒」のいずれかであるか否かを判定する。ステップS7026での判定がYESの場合、処理はステップS7027に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7029に移る。
ステップS7027において、CPU401は、特別変動パターンが大当りの変動パターンであるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.08秒」であるか否かを判定する。ステップS7027での判定がYESの場合、処理はステップS7028に移り、この判定がNOの場合(つまり、特別変動パターンが、図18に示すHT3の「30.09秒」である場合)、処理はステップS7029に移る。
ステップS7028において、CPU401は、特別変動パターンに応じて、演出パターンP5Aを設定する。具体的には、図47に示すように、演出パターンP5Aは、特別変動パターン「30.08」秒に対応付けられ、特別演出を実行した後に、特別演出の成否結果が成功である成功演出を実行し、大当りを報知する演出内容である。なお、特別演出や成功演出(または失敗演出)の詳細については、図59を参照して後述する。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
ステップS7029において、CPU401は、メイン制御部100から通知されRAM403に記憶された事前判定情報に基づいて、現在保留されている特別図柄抽選の中に、大当りと事前判定されたものが存在するか否かを判定する。ステップS7029での判定がYESの場合、処理はステップS7030に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS7031に移る。
ステップS7030において、CPU401は、特別変動パターンに応じて、演出パターンP5Cを設定する。具体的には、図47に示すように、演出パターンP5Cは、特別変動パターン「30.09」秒に対応付けられ、特別演出を実行した後に、特別演出の成否結果が成功である成功演出を実行し、ハズレを報知する演出内容である。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
ステップS7031において、CPU401は、特別変動パターンに応じて、演出パターンP5Bを設定する。具体的には、図47に示すように、演出パターンP5Bは、特別変動パターン「30.09」秒に対応付けられ、特別演出を実行した後に、特別演出の成否結果が失敗である失敗演出を実行し、ハズレを報知する演出内容である。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
なお、図47に示すように、特別演出が実行された後に特別演出の成否結果が成功である成功演出(つまり、累計特別ポイントが獲得される演出)が実行されるのは、演出パターンP5AまたはP5Cに基づく演出が実行されるときであり、図46のフローチャートからわかるように、これらの演出パターンが設定されるのは、特別期間中の最終変動(時短なし大当り後21回転目)において、大当りとなるか、最終変動の開始時において保留されている特別図柄抽選の中に大当りが含まれているときだけである。すなわち、特別演出の成否結果が成功である成功演出が実行されるのは、極めてまれ(レア)であり、特別演出の成否結果は失敗であることが殆どである(つまり、殆どの場合において演出パターンP5Bが設定される)。このため、本実施形態では、特別演出の成否結果が失敗である場合には、失敗演出において累計特別ポイントを加算し、特別演出の成否結果が成功である場合には、成功演出において、これまでに加算された累計特別ポイントを付与するという特徴的な演出を実行することにしている。なお、この特別演出やその成否結果を示す成功演出および失敗演出の詳細については、図49や図59を参照して後述する。
ステップS7032において、CPU401は、特別変動パターンに基づいて、今回の報知演出において実行する演出パターンを決定する。具体的には、図18のHT3の「回転数が特定回数以外」の部分に示したように、CPU401は、設定情報が示す変動パターン(特別図柄変動時間)が「90.11秒」の場合には特別モードにおいて第1SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(特別モード第1SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.12秒」の場合には特別モードにおいて第2SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(特別モード第2SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.07秒」の場合には特別モードにおいて第1SPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(特別モード第1SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.08秒」の場合には特別モードにおいて第2SPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(特別モード第2SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.03秒」の場合には特別モードにおいてリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(特別モードリーチ当り)を決定する。またCPU401は、設定情報が示す変動パターンが「90.13秒」の場合には特別モードにおいて第1SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(特別モード第1SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.14秒」の場合には特別モードにおいて第2SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(特別モード第2SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.09秒」の場合には特別モードにおいて第1SPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(特別モード第1SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.10秒」の場合には特別モードにおいて第2SPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(特別モード第2SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「13.51秒」以下の場合には特別モードにおいてリーチも実行せずハズレ報知する演出パターン(特別モード即ハズレ)を決定する。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
ステップS7033において、CPU401は、変動パターンに基づいて、今回の報知演出において実行する演出パターンを決定する。具体的には、図14〜図17に示したように、CPU401は、設定情報が示す変動パターン(特別図柄変動時間)が「90.05秒」の場合には第1SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第1SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.04秒」の場合には第2SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第2SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.03秒」の場合には第3SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第3SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.02秒」の場合には第4SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第4SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.01秒」の場合には第5SPSPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第5SPSP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.03秒」の場合には第1SPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第1SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.02秒」の場合には第2SPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第2SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.01秒」の場合には第3SPリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(第3SP当り)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.01秒」の場合にはリーチまで実行して大当り報知する演出パターン(リーチ当り)を決定する。またCPU401は、設定情報が示す変動パターンが「90.10秒」の場合には第1SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第1SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.09秒」の場合には第2SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第2SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.08秒」の場合には第3SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第3SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.07秒」の場合には第4SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第4SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「90.06秒」の場合には第5SPSPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第5SPSPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.06秒」の場合には第1SPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第1SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.05秒」の場合には第2SPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第2SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「40.04秒」の場合には第3SPリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(第3SPハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「15.02秒」の場合にはリーチまで実行してハズレ報知する演出パターン(リーチハズレ)を決定し、設定情報が示す変動パターンが「13.50秒」以下の場合にはリーチも実行せずハズレ報知する演出パターン(即ハズレ)を決定する。その後、演出パターン設定処理は終了して、処理は図44のステップS703に移る。
図14のステップS703において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS701、ステップS702において決定された演出内容の報知演出を実行させる。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、報知演出設定処理は終了して、処理は図22のステップS116に移る。
[画像音響制御部による演出実行処理]
次に、演出制御部400からの報知演出の実行指示に基づいて画像音響制御部500が実行する演出実行処理について、図48〜図50を参照して説明する。図48〜図50は、画像音響制御部500によって行われる演出実行処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図48〜図50を参照して、画像音響制御部500において行われる演出実行処理について説明する。画像音響制御部500は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図48〜図50に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図48〜図50のフローチャートに基づいて説明する画像音響制御部500で行われる処理は、ROM502に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS801において、画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400から報知演出を指示するコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS801での判定がYESの場合、処理はステップS802に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS806に移る。
ステップS802において、CPU501は、ステップS801で受信した報知演出を指示するコマンドが、第4ゲームの演出を指示するものであるか否かを判定する。つまり、CPU501は、図47に示す演出パターンP4AまたはP4Bに基づく報知演出を指示するコマンドであるか否かを判定する。ステップS802での判定がYESの場合、処理はステップS803に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS804に移る。
ステップS803において、CPU501は、ゲーム結果に基づいて、第4ゲームの種類を特定する。ところで、前述したように、本実施形態では、時短なし大当りの大当り遊技終了後の1回転目〜21回転目までが特別期間(特別フラグがONである期間)として設定され(図13参照)、当該特別期間において変動パターンを決定する際には、図18に示すHT3が参照されることにより特別変動パターンが決定され、特別モードのモード演出が実行される(図45参照)。そして、この特別モード中(つまり、特別期間中)の大当り遊技終了後の5回転目、10回転目、15回転目、20回転目には、それぞれ、第1ゲーム、第2ゲーム、第3ゲーム、第4ゲームを実行する演出パターンが設定される(図46、図47参照)。ここで、第1ゲーム〜第4ゲームは、遊技者の操作に応じてポイントが獲得される操作ゲームであるが、第4ゲームは、第1ゲーム〜第3ゲームにおいて獲得されたポイントに応じて、その種類が選択される。つまり、CPU501は、演出制御部400から、演出パターンP4AまたはP4Bに基づいて第4ゲームの演出を指示されると、RAM503に記憶された第1ゲーム〜第3ゲームの結果(後述するステップS815参照)に基づいて、第4ゲームの種類(具体的には後述する難易度)を特定する。なお、第4ゲームの種類やその特定方法の詳細については、図57を参照して後述する。また、上記した特別モード中には第1ゲーム〜第4ゲームが行われない場合にも、遊技者の遊技ポイントが通常時(特別モードではないとき)よりも多く獲得され易く設定されている。また、上記したように、本実施形態では、演出制御部400が、特別変動パターンに基づいて第4ゲームを実行する演出パターン(P4AまたはP4B)を決定し、画像音響制御部500が、これまでのゲーム結果に基づいて、第4ゲームの種類を決定するものとしたが、演出制御部400が、これまでのゲーム結果をRAM403に記憶し、このゲーム結果に基づいて異なる演出パターン(第4ゲームの種類が異なる演出パターン)を決定し、当該演出パターンに基づく演出を画像音響制御部500に指示するものとしてもよい。その後、処理はステップS804に移る。
ステップS804において、CPU501は、ステップS801で受信したコマンドにしたがって設定された演出内容に基づいて、実行すべき演出の実行タイミングや実行時間等のスケジュールを設定する。例えば、演出内容が第1ゲーム〜第4ゲームの操作ゲーム演出である場合には、ゲーム演出が実行されてから、ゲーム判定が行われ、当該ゲーム終了後にゲーム結果が表示され、最後に当落演出が実行されるスケジュールが設定される。また、演出内容が特別演出であり、その成否結果が成功である場合には、最初に総合ゲーム結果が表示されてから、特別演出が実行されてからその成否結果として成功演出が実行された後、当落報知演出が実行されるスケジュールが設定され、演出内容が特別演出であり、その成否結果が失敗である場合には、最初に総合ゲーム結果が表示された後に、特別演出が実行されてからその成否結果として失敗演出が実行された後、大当り履歴が表示されてから当落報知演出が実行されるスケジュールが設定される。なお、これらの演出の詳細は、後述の説明によって明らかとなる。その後、処理はステップS805に移る。
ステップS805において、CPU501は、画像表示部6において、演出制御部400から指示されたモード演出に応じた背景画像を表示する。具体的には、CPU501は、通常モードのモード演出が設定されている場合には、通常背景を表示し、時短モードのモード演出が設定されている場合には、時短背景を表示し、特別モードのモード演出が設定されている場合には、特別背景を表示する。また、特別モードのモード演出が設定されている場合には、履歴背景の表示もONに設定さているため(図45参照)、CPU501は、特別背景の上層レイヤに、RAM503に記憶されている大当り回数Wc、賞球総数T、操作ゲームのゲーム結果、および、不揮発性RAM504に記憶されている累計特別ポイントを、画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS806に移る。
ステップS806において、CPU501は、ステップS804の処理によって演出がスケジュール設定されているか否かを判定する。ステップS806での判定がYESの場合、処理はステップS807に移り、この判定がNOの場合、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS807において、CPU501は、ステップS801で受信した報知演出を指示するコマンドが、操作ゲーム演出(第1〜第4ゲームのいずれかの演出)または特別演出を指示するものであるか否かを判定する。つまり、CPU501は、図47に示す特別変動パターンに対応した演出パターンP1A〜P5Cに基づく報知演出を指示するコマンドであるか否かを判定する。ステップS807での判定がYESの場合、処理はステップS808に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS811に移る。
ステップS808において、CPU501は、ステップS801で受信した報知演出を指示するコマンドが、操作ゲーム演出(第1〜第4ゲームのいずれかの演出)を指示するものであるか否かを判定する。つまり、CPU501は、図47に示す演出パターンP1A〜P4Bに基づく報知演出を指示するコマンドであるか否かを判定する。ステップS808での判定がYESの場合、処理はステップS809に移り、この判定がNOの場合(つまり、特別演出を指示するものである場合)、処理は図49のステップS831に移る。
ステップS809において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された操作ゲーム演出(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS809での判定がYESの場合、処理はステップS810に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS812に移る。
ステップS810において、CPU501は、開始タイミングの操作ゲーム演出を実行する。具体的には、例えば、第1ゲームの演出の場合には、後述する図53の(1)に示す演出を開始し、第2ゲームの演出の場合には、後述する図54の(1)に示す演出を開始し、第3ゲームの演出の場合には、後述する図55の(1)に示す演出を開始し、第4ゲームの演出の場合には、後述する図56の(1)に示す演出を開始する。なお、これらの操作ゲーム演出の詳細については、図53〜図56を参照して後述する。その後、処理はステップS812に移る。
ステップS811において、CPU501は、図14〜図17に示す変動パターン決定テーブルで決定された変動パターン(特別変動パターンではない変動パターン)に対応する演出パターンに基づいて、所定の演出を実行する。なお、この所定の演出については、本実施形態の主要な特徴ではないので詳細な説明は割愛する。そして、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS812において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された操作ゲーム演出(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)のゲーム判定期間であるか否かを判定する。ここで、ゲーム判定期間とは、操作ゲーム演出において操作が有効とみなされる期間であり、当該操作の回数やタイミング等の予め定められたゲーム判定テーブルに基づいて当該操作がいずれのテーブルに合致するかが判定される期間である。ステップS812での判定がYESの場合、処理はステップS813に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS814に移る。
ステップS813において、CPU501は、操作ゲームの各ゲーム(第1ゲーム〜第4ゲーム)に応じて予め設定されたゲーム判定テーブルに基づいて、実行された操作がいずれのテーブルに合致するものであるか等を判定する。なお、このゲーム判定テーブルは、各ゲームにおいて異なるが、その詳細については、図53〜図56を参照して後述する。その後、処理はステップS814に移る。
ステップS814において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された操作ゲーム演出(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS814での判定がYESの場合、処理はステップS815に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS816に移る。
ステップS815において、CPU501は、ゲーム判定テーブルに基づいて得られたゲーム結果(ポイント、ランク)等をRAM503に記憶する。具体的には、CPU501は、直近に終了したゲーム(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)のゲーム結果(ポイント、ランク)をRAM503に記憶するとともに、遊技者の遊技ポイントに、終了したゲームのゲーム結果(ポイント)を加算してRAM503に記憶する。なお、このゲーム結果の算出方法については、図53〜図56を参照して後述する。その後、処理はステップS816に移る。
ステップS816において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された操作ゲーム演出(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)のゲーム結果を表示するタイミングであるか否かを判定する。ステップS816での判定がYESの場合、処理はステップS817に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS818に移る。
ステップS817において、CPU501は、画像表示部6にゲーム結果を表示する。具体的には、CPU501は、RAM503に直近に記憶されたゲーム(第1ゲーム〜第4ゲームのいずれか)のゲーム結果(ポイント)を表示する。なお、ゲーム結果の表示の詳細については、図53〜図56を参照して後述する。その後、処理はステップS818に移る。
ステップS818において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された当落演出を表示するタイミングであるか否かを判定する。ステップS818での判定がYESの場合、処理はステップS819に移り、この判定がNOの場合、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS819において、CPU501は、当落演出が大当りを報知する演出であるか否かを判定する。ステップS819での判定がYESの場合、処理はステップS820に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS822に移る。
ステップS820において、CPU501は、大当りであることを報知する大当り演出(例えば、装飾図柄を当り目「2」「2」「2」で停止させる演出)を実行する。その後、処理はステップS821に移る。
ステップS821において、CPU501は、ステップS815の処理によりRAM503に記憶されたゲーム結果(第1ゲーム〜第4ゲームのゲーム結果のうち記憶されているゲーム結果の全て)をクリアする。なお、遊技ポイントは、このタイミングでクリアされることはなく、例えば、客待ち状態において遊技者が所定の操作を行うことによってクリアされる。そして、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS822において、CPU501は、ハズレであることを報知するハズレ演出(例えば、装飾図柄をハズレ目「2」「9」「5」で停止させる演出)を実行する。その後、処理はステップS821に移る。そして、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
図49のステップS831において、CPU501は、ステップS801で受信した報知演出を指示するコマンドが、特別演出の成否結果として成功演出の実行を指示するものであるか否かを判定する。つまり、CPU501は、図47に示す演出パターンP5AまたはP5Cに基づく報知演出を指示するコマンドであるか否かを判定する。なお、特別演出の詳細は図59を参照して後述するが、特別期間中の最終変動(21回転目)においてのみ実行される演出であり、特別演出の後には、当該特別演出の成否結果として成功演出(累計特別ポイントを獲得できる演出)または失敗演出(累計特別ポイントを獲得できない演出)が実行される。ステップS831での判定がYESの場合、処理はステップS832に移り、この判定がNOの場合(つまり、特別演出の成否結果として失敗演出の実行を指示するものである場合;演出パターンP5Bに基づく報知演出を指示するコマンドである場合)、処理は図49のステップS833に移る。
ステップS832において、CPU501は、共通演出処理を実行する。ここで、共通演出処理とは、特別演出の成否結果にかかわらず、特別演出が実行されると共通に実行される演出であり、この詳細について図50を参照して説明する。図50は、図49のステップS832における共通演出処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図50のステップS8321において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された総合ゲーム結果の表示タイミングであるか否かを判定する。ここで、総合ゲーム結果とは、第1ゲーム〜第4ゲームの操作ゲームにより獲得されたゲームポイントの総合ポイントを示す。ステップS8321での判定がYESの場合、処理はステップS8322に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS8326に移る。
ステップS8322において、CPU501は、ステップS815の処理によってRAM503に記憶された第1ゲーム〜第4ゲームの全てのゲーム結果(ポイント)を集計して、総合結果(総合ポイント)を算出する。その後、処理はステップS8323に移る。
ステップS8323において、CPU501は、不揮発性RAM504に記憶されている操作ゲームのランキングデータを更新する。具体的には、CPU501は、ステップS8322の処理によって算出された4回の操作ゲーム(第1ゲーム〜第4ゲーム)の総合ポイントを、不揮発性RAM504に記憶されている操作ゲームのランキングデータと比較してランク付けし、規定ランク内(例えば20位以内)である場合には、当該総合ポイントを、RAM503に記憶されているユーザー称号の情報に紐付けて不揮発性RAM504に記憶することで、ランキングデータを更新する。一方、総合ポイントが規定ランク外である場合には、ランキングデータを更新しない。なお、本実施形態では、このステップS8323の処理によって操作ゲームのランキングデータの更新が可能となり、このステップS8323の処理は、時短なし大当りが終了してからの特別期間の最終変動である21回転目における特別演出が実行される前に実行される。このため、時短なし大当りが終了してからの特別期間中の1〜20回転目において大当りした場合には、途中までのゲーム結果が高得点であってもランキング更新されることがない。その後、処理はステップS8324に移る。
ステップS8324において、CPU501は、画像表示部6に総合ゲーム結果を表示する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶された第1ゲーム〜第4ゲームのゲーム結果(ポイント)と、ステップS8322の処理によって算出された総合結果(総合ポイント)とを表示する。なお、総合ゲーム結果の表示の詳細については、図60を参照して後述する。その後、処理はステップS8325に移る。
ステップS8325において、CPU501は、RAM503に記憶された第1ゲーム〜第4ゲームのゲーム結果(ポイント)をクリア(0にリセット)する。その後、処理はステップS8326に移る。
ステップS8326において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された特別演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS8326での判定がYESの場合、処理はステップS8327に移り、この判定がNOの場合、処理は図49のステップS834に移る。
ステップS8327において、CPU501は、開始タイミングの特別演出を実行する。具体的には、図59の(2)に示す特別演出を開始するが、この特別演出の詳細については、図59を参照して後述する。その後、処理は図49のステップS834に移る。
説明は図49に戻り、ステップS833において、CPU501は、共通演出処理を実行する。ここで、共通演出処理は、ステップS832の処理と同様であるので、その説明は省略する。その後、処理はステップS840に移る。
ステップS834において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された特別演出の成否結果を示す演出(この場合は成功演出)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS834での判定がYESの場合、処理はステップS835に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS838に移る。
ステップS835において、CPU501は、不揮発性RAM504に記憶されている累計特別ポイントを、RAM503に記憶されている遊技者の遊技ポイントに加算して更新する。その後、処理はステップS836に移る。
ステップS836において、CPU501は、開始タイミングの成功演出を実行する。具体的には、図59の(3−2)に示す成功演出を開始するが、この成功演出の詳細については、図59を参照して後述する。その後、処理はステップS837に移る。
ステップS837において、CPU501は、不揮発性RAM504に記憶されている累計特別ポイントを初期値(本実施形態では100)にリセットする。その後、処理はステップS838に移る。
ステップS838において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された当落演出を表示するタイミングであるか否かを判定する。ステップS838での判定がYESの場合、処理はステップS839に移り、この判定がNOの場合、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS839において、CPU501は、大当りであることを報知する大当り演出(例えば、装飾図柄を当り目「2」「2」「2」で停止させる演出)またはハズレであることを報知するハズレ演出(例えば、装飾図柄をハズレ目「2」「9」「5」で停止させる演出)を実行する。そして、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS840において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された特別演出の成否結果を示す演出(この場合は失敗演出)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS840での判定がYESの場合、処理はステップS841に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS844に移る。
ステップS841において、CPU501は、所定のハズレポイント(例えば10ポイント)を、RAM503に記憶されている遊技者の遊技ポイントに加算して更新する。なお、ハズレポイントの内容(何ポイントか)は、演出制御部400から指示される特別演出の成否結果を示す失敗演出の内容に含まれているとしてもよいし、CPU501が、演出制御部400から特別演出の成否結果を示す失敗演出の指示を受けたときにランダムに抽選して決定するとしてもよい。その後、処理はステップS842に移る。
ステップS842において、CPU501は、開始タイミングの失敗演出を実行する。具体的には、図59の(3−1)に示す失敗演出を開始するが、この失敗演出の詳細については、図59を参照して後述する。その後、処理はステップS843に移る。
ステップS843において、CPU501は、不揮発性RAM504に記憶されている累計特別ポイントに100ポイントを加算して更新する。なお、累計特別ポイントが上限値(本実施形態では4800ポイント)に達している場合は、それ以上更新しない。その後、処理はステップS844に移る。
ステップS844において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された大当り履歴等の表示タイミングであるか否かを判定する。ここで、大当り履歴とは、大当りした回数や、大当り中に獲得した賞球総数を示す。ステップS844での判定がYESの場合、処理はステップS845に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS848に移る。
ステップS845において、CPU501は、不揮発性RAM504に記憶されている大当り履歴のランキングデータを更新する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶されている大当り回数Wc、賞球総数Tを、それぞれ、不揮発性RAM504に記憶されている大当り回数のランキングデータ、賞球総数のランキングデータと比較してランク付けし、規定ランク内(例えば20位以内)である場合には、当該大当り履歴(大当り回数、賞球総数)を、RAM503に記憶されているユーザー称号の情報に紐付けて不揮発性RAM504に記憶することで、ランキングデータを更新する。一方、大当り履歴が規定ランク外である場合には、ランキングデータを更新しない。その後、処理はステップS846に移る。
ステップS846において、CPU501は、画像表示部6に大当り履歴を表示する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶された大当り回数Wc、および賞球総数Tを示す大当り履歴を表示する。なお、大当り履歴の表示の詳細については、図61を参照して後述する。その後、処理はステップS847に移る。
ステップS847において、CPU501は、RAM503に記憶された大当り履歴、つまり、大当り回数Wcおよび獲得賞球数Tをクリア(0にリセット)する。これにより、大当り回数の継続更新ならびに獲得賞球数Tの累積更新が終了する。反対に言えば、本実施形態では、このステップS847の処理によって大当り履歴が0にリセットされるため、時短なし大当りが終了した後であっても、このステップS847の処理が実行されるまでは大当りの履歴はリセットされず、引き継いで更新される。そして、このステップS847の処理は、時短なし大当りが終了してからの特別期間の最終変動である21回転目において特別演出(およびその成否結果として失敗演出)が実行されることにより初めて実行される処理である。このため、時短なし大当りが終了してからの特別期間中の1〜20回転目において大当りした場合や、特別期間中の最終変動である21回転目において特別演出の成否結果として成功演出(図47に示す演出パターンP5AまたはP5C)が実行される場合(つまり、21回転目が大当りであるか、このときの保留内に大当りがある場合;図46参照)には、大当り履歴は引き継いで更新されることになる。なお、このように、本実施形態では、21回転目において保留内に大当りがある場合には、大当り履歴は引き継いで更新されることになるが、他の実施形態においては、21回転目が大当りであるときのみ大当り履歴は引き継いで更新されることにして、21回転目において保留内に大当りが有る場合には大当り履歴はクリアされて引き継がれないものとしてもよい。その後、処理はステップS848に移る。
ステップS848において、CPU501は、ステップS804の処理によってスケジュール設定された当落演出を表示するタイミングであるか否かを判定する。ステップS848での判定がYESの場合、処理はステップS849に移り、この判定がNOの場合、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
ステップS849において、CPU501は、ハズレであることを報知するハズレ演出(例えば、装飾図柄をハズレ目「2」「6」「1」で停止させる演出)を実行する。その後、処理はステップS821に移る。そして、一連の演出実行処理を終了し、所定サイクルで(4ミリ秒毎に)図48に示した一連の演出実行処理を繰り返す。
[特別モード中の演出]
次に、図48〜図50を参照して説明した画像音響制御部500による演出実行処理によって実現される、本実施形態で特徴的な特別期間中(特別モード中)の演出について図51〜図61を参照して説明する。
まず、時短なし大当りの大当り遊技が終了してから1回転目〜21回転目の変動において実行される特別モードのモード演出について説明する。図51に示すように、特別モードのモード演出では、画像表示部6において、特別背景が表示される中、遊技者が選択したキャラクタを示すキャラクタ画像CIがバイクに跨って走行する演出が実行される。なお、このキャラクタ画像CIを用いて、後述する特別モード中の操作ゲーム演出が実行される。また、履歴背景として、画像表示部6には、不揮発性RAM504に記憶された累計特別ポイントを示す特別ポイント画像SPI、RAM503に記憶された賞球総数Tを示す獲得賞球画像HH、RAM503に記憶された大当り回数Wcを示す継続回数画像HC、およびRAM503に記憶されたこれまでの操作ゲームの結果を示すゲーム結果画像HGが表示される。なお、特別モードにおいて装飾図柄DIは、図51に示すように画像表示部6の中央において変動表示されるが、操作ゲーム演出や特別演出が実行される特定回数目の変動表示(具体的には、5、10、15、20、21回目)においては、ゲーム演出または特別演出を優先するために、左上に縮小表示されるものとする。また、この際、ゲーム演出や特別演出は、履歴背景の上層レイヤで実行されることにより履歴背景は見えなくなるものとする。
次に、特別モード中において実行される演出の概要について図52を参照して説明する。図52に示すように、大当りB(時短なし大当り)の大当り遊技が終了すると、その後1〜21回転目の変動において特別モードのモード演出が実行され、22回転目以降の変動において通常モードのモード演出が実行される。そして、5回転目の変動においては、操作ゲームとして第1ゲームの演出が実行され、10回転目の変動においては、操作ゲームとして第2ゲームの演出が実行され、15回転目の変動においては、操作ゲームとして第3ゲームの演出が実行され、20回転目の変動においては、操作ゲームとして第4ゲームの演出が実行され、最終の21回転目の変動においては、最初に第1ゲーム〜第4ゲームの結果が表示されてから特別演出が実行される。なお、操作ゲーム演出(第1ゲームの演出〜第4ゲームの演出)や、特別演出が実行される特定回数目の変動は、特別図柄抽選の保留数等に関係なく固定の変動パターン(変動時間)が決定されるため、この変動時間を用いて一定の演出時間の操作ゲーム演出や特別演出が実現される。以下に、これらの演出について具体的に説明する。
[第1ゲーム演出]
まず、図53を参照して第1ゲーム演出について説明する。図53の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が開始されると、装飾図柄DIは、画像表示部6の左上に縮小表示されて変動表示され、画像表示部6の中央には、第1ゲームの演出が開始され、第1ゲームの内容を説明する画像が表示される。具体的には、例えば、第1ゲームがボタンを連打することでポイントを獲得するゲームである場合には、「ボタン連打で加速しろ」というゲーム内容を説明する画像が表示される。
次に、図53の(2)に示すように、第1ゲームのゲーム操作が開始される。具体的には、遊技者が演出ボタン37を連打することにより、連打の回数に応じた演出が実行される。例えば、連打回数に応じてバイクに跨ったキャラクタ画像CIの周りの背景が変化することにより、バイクの加速度合が表現され、加速度合が大きいほど獲得されるポイントが多い演出が実行される。また、この際、遊技者による操作(連打)が、第1ゲームのゲーム判定テーブルのいずれのテーブルに合致するものであるかが判定される。ここで、第1ゲームのゲーム判定テーブルとしては、例えば図53の(6)に示すように、連打可能な期間において連打された回数に応じてポイントが付与されるゲーム判定テーブルが定められている。具体的には、第1ゲームのゲーム判定テーブルでは、連打回数が0〜31回の場合には、回数に応じて0〜99ポイントが付与されてランクDにランク付けされ、連打回数が32〜46回の場合には、回数に応じて100〜199ポイントが付与されてランクCにランク付けされ、連打回数が47〜56回の場合には、回数に応じて200〜299ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、連打回数が57〜64回の場合には、回数に応じて300〜399ポイントが付与されてランクAにランク付けされ、連打回数が65回以上の場合には、回数に応じて400〜500ポイントが付与されてランクSにランク付けされる。なお、同じランクに分類される連打回数の範囲であっても連打回数の値がより大きいほど、ゲーム結果が好ましいものと判定されて付与されるポイントは多くなる。したがって、例えば連打回数が60回の場合には、350ポイントが付与されてランクAにランク付けされ、この結果がRAM503に記憶される。
次に、第1ゲームが終了すると図53の(3)に示すように、第1ゲームのゲーム結果が表示される。具体的には、ゲーム判定テーブルに基づいて判定されたゲーム結果として、獲得されたポイント(例えば350ポイント)と、そのゲームのランク(例えばランクA)が表示される。
次に、第1ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの5回転目の変動)がハズレである場合(つまり、図47に示す演出パターンP1Bである場合)、図53の(4−1)に示すように、装飾図柄DIがハズレ目で停止表示されることによりハズレであることが確定報知され、図53の(5−1)に示すように、次の変動において履歴背景として第1ゲームの結果を示すゲーム結果画像HGが表示される。
一方、第1ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの5回転目の変動)が大当りである場合(つまり、図47に示す演出パターンP1Aである場合)、図53の(4−2)に示すように、バイクに跨ったキャラクタ画像CIが、大当りのアイコンを獲得する大当り演出が実行され、図53の(5−2)に示すように、装飾図柄DIが当り目で停止表示されることにより大当りであることが確定報知され、その後、大当り演出が実行される。なお、この場合には、RAM503に記憶された第1ゲームの結果はクリアされる。
[第2ゲーム演出]
次に、図54を参照して第2ゲーム演出について説明する。図54の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が開始されると、装飾図柄DIは、画像表示部6の左上に縮小表示されて変動表示され、画像表示部6の中央には、第2ゲームの演出が開始され、第2ゲームの内容を説明する画像が表示される。具体的には、例えば、第2ゲームがタイミングよくボタンを1回押すことでポイントを獲得するゲームである場合には、「タイミングよくボタンを押せ」というゲーム内容を説明する画像が表示される。
次に、図54の(2)に示すように、第2ゲームのゲーム操作が開始される。具体的には、遊技者が演出ボタン37をタイミングよく押すことにより、押したタイミングに応じた演出が実行される。例えば、キャラクタ画像CIがバイクに跨ってジャンプ台を走行しており、演出ボタン37を押したタイミングでジャンプする演出が実行され、ジャンプ台のより先端でジャンプするほど獲得されるポイントが多い(高くジャンプする)演出が実行される。また、この際、遊技者による操作タイミングが、第2ゲームのゲーム判定テーブルのいずれのテーブルに合致するものであるかが判定される。ここで、第2ゲームのゲーム判定テーブルとしては、例えば図54の(6)に示すように、操作されたタイミングに応じてポイントが付与されるゲーム判定テーブルが定められている。具体的には、第2ゲームのゲーム判定テーブルでは、操作タイミングがゲーム開始から1秒以内の場合には、タイミングが早すぎるとしてポイントが付与されずランクDにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から1秒以上1.5秒未満の場合には、秒数に応じて1〜99ポイントが付与されてランクDにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から1.5秒以上1.9秒未満の場合には、秒数に応じて100〜199ポイントが付与されてランクCにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から1.9秒以上1.95秒未満の場合には、秒数に応じて200〜299ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から1.95秒以上1.99秒未満の場合には、秒数に応じて300〜399ポイントが付与されてランクAにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から1.99秒以上2秒未満の場合には、秒数に応じて400〜500ポイントが付与されてランクSにランク付けされ、操作タイミングがゲーム開始から2秒を超える場合には、タイミングが遅すぎるとしてポイントが付与されずランクDにランク付けされる。なお、このゲーム開始からの経過秒数と、バイクに跨ったキャラクタ画像CIのジャンプ台における位置はリンクし、つまり、経過秒数が2秒に達したところでキャラクタ画像CIは、ジャンプ台の先端に位置する。したがって、同じランクに分類される秒数範囲であっても秒数の値がより大きいほど、キャラクタ画像CIの位置はジャンプ台先端に近くなるので、付与されるポイントは多くなる。したがって、例えば操作タイミングがゲーム開始から1.91秒の場合には、220ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、この結果がRAM503に記憶される。なお、上記したように、このゲーム開始からの経過秒数と、バイクに跨ったキャラクタ画像CIのジャンプ台における位置はリンクするので、遊技者は、ジャンプ台の先端ぎりぎりまで操作タイミングを測ることで高得点を狙う一方、経過秒数が2秒を超えると(つまり、タイミングが遅れると)キャラクタ画像CIはジャンプ台から落下し、ポイントが付与されないので、遊技者に高揚感を与える興趣性の高いゲーム演出となっている。
次に、第2ゲームが終了すると図54の(3)に示すように、第2ゲームのゲーム結果が表示される。具体的には、ゲーム判定テーブルに基づいて判定されたゲーム結果として、獲得されたポイント(例えば220ポイント)と、そのゲームのランク(例えばランクB)が表示される。
次に、第2ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの10回転目の変動)がハズレである場合(つまり、図47に示す演出パターンP2Bである場合)、図54の(4−1)に示すように、装飾図柄DIがハズレ目で停止表示されることによりハズレであることが確定報知され、図54の(5−1)に示すように、次の変動において履歴背景として第1ゲームの結果に加えて第2ゲームの結果を示すゲーム結果画像HGが表示される。
一方、第2ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの10回転目の変動)が大当りである場合(つまり、図47に示す演出パターンP2Aである場合)、図54の(4−2)に示すように、バイクに跨ったキャラクタ画像CIが、大当りのアイコンを獲得する大当り演出が実行され、図54の(5−2)に示すように、装飾図柄DIが当り目で停止表示されることにより大当りであることが確定報知され、その後、大当り演出が実行される。なお、この場合には、RAM503に記憶された第1ゲームの結果、および第2ゲームの結果はクリアされる。
[第3ゲーム演出]
次に、図55を参照して第3ゲーム演出について説明する。図55の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が開始されると、装飾図柄DIは、画像表示部6の左上に縮小表示されて変動表示され、画像表示部6の中央には、第3ゲームの演出が開始され、第3ゲームの内容を説明する画像が表示される。具体的には、例えば、第3ゲームがタイミングよくボタンを複数回押すことでポイントを獲得するゲームである場合には、「タイミングよく複数回ボタンを押せ」というゲーム内容を説明する画像が表示される。
次に、図55の(2)に示すように、第3ゲームのゲーム操作が開始される。具体的には、遊技者が演出ボタン37をタイミングよく複数回押すことにより、押したタイミングに応じた演出が実行される。例えば、キャラクタ画像CIがバイクに跨って、複数の障害物の配置された路面を走行しており、演出ボタン37を押したタイミングで障害物を跳び越える演出が実行され、うまく跳び越えられた障害物の数が多いほど獲得されるポイントが多い演出が実行される。また、この際、遊技者による操作によって障害物を超えられた割合(つまり操作の成功率)が、第3ゲームのゲーム判定テーブルのいずれのテーブルに合致するものであるかが判定される。ここで、第3ゲームのゲーム判定テーブルとしては、例えば図55の(6)に示すように、操作の成功率に応じてポイントが付与されるゲーム判定テーブルが定められている。具体的には、第3ゲームのゲーム判定テーブルでは、成功率が0%〜50%の場合には、成功率に応じて0〜99ポイントが付与されてランクDにランク付けされ、成功率が50%〜69%の場合には、成功率に応じて100〜199ポイントが付与されてランクCにランク付けされ、成功率が70%〜84%の場合には、成功率に応じて200〜299ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、成功率が85%〜94%の場合には、成功率に応じて300〜399ポイントが付与されてランクAにランク付けされ、成功率が95%以上の場合には、成功率に応じて400〜500ポイントが付与されてランクSにランク付けされる。なお、同じランクに分類される成功率の範囲であっても成功率の値がより大きいほど、ゲーム結果が好ましいものと判定されて付与されるポイントは多くなる。したがって、例えば成功率が77%の場合には、250ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、この結果がRAM503に記憶される。
次に、第3ゲームが終了すると図55の(3)に示すように、第3ゲームのゲーム結果が表示される。具体的には、ゲーム判定テーブルに基づいて判定されたゲーム結果として、獲得されたポイント(例えば250ポイント)と、そのゲームのランク(例えばランクB)が表示される。
次に、第3ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの15回転目の変動)がハズレである場合(つまり、図47に示す演出パターンP3Bである場合)、図55の(4−1)に示すように、装飾図柄DIがハズレ目で停止表示されることによりハズレであることが確定報知され、図55の(5−1)に示すように、次の変動において履歴背景として第1ゲーム、第2ゲームの結果に加えて第3ゲームの結果を示すゲーム結果画像HGが表示される。
一方、第3ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの15回転目の変動)が大当りである場合(つまり、図47に示す演出パターンP3Aである場合)、図55の(4−2)に示すように、バイクに跨ったキャラクタ画像CIが、大当りのアイコンを獲得する大当り演出が実行され、図55の(5−2)に示すように、装飾図柄DIが当り目で停止表示されることにより大当りであることが確定報知され、その後、大当り演出が実行される。なお、この場合には、RAM503に記憶された第1ゲームの結果、第2ゲームの結果、および第3ゲームの結果はクリアされる。
[第4ゲーム演出]
次に、図56を参照して第4ゲーム演出について説明する。図56の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が開始されると、装飾図柄DIは、画像表示部6の左上に縮小表示されて変動表示され、画像表示部6の中央には、第4ゲームの演出が開始され、第4ゲームの内容を説明する画像が表示される。具体的には、例えば、第4ゲームがタイミングよくボタンを1回押すことでポイントを獲得するゲームである場合には、「タイミングよくボタンを押せ」というゲーム内容を説明する画像が表示される。
次に、図56の(2)に示すように、第4ゲームのゲーム操作が開始される。具体的には、キャラクタ画像CIとは別に、ロケットを示すロケット画像GIと、ロケットの発射力(パワー)を表現するメータが表示され、このメータの目盛(つまりパワー)が上限値(MAX)と下限値(0)の間で一定速度で変化する。そして、遊技者が演出ボタン37をタイミングよく1回押すと、押したタイミングに応じて停止したメータの目盛(パワー)に基づく発射力でロケットが発射し、発射力が大きいほど獲得されるポイントが多い演出が実行される。なお、本実施形態では、このロケットは、複数種類用意されており、大きいロケットほど大きな発射力が得られやすい(つまり多くのポイントが獲得し易い)ことが示唆される。そして、ロケット画像GIとして、複数種類のロケットのうちいずれのロケットが表示されるかは、第1ゲーム〜第3ゲームの結果に応じて決定される。つまり、第4ゲームは、第1ゲーム〜第3ゲームにおいて獲得されたポイントに応じて、その種類(ロケットの種類)が選択される。以下、図57を参照して具体的に説明する。
まず、図57の(1)に示すように、第1ゲーム〜第3ゲームにおけるゲームポイントに応じて決定されたランクが予め定められた換算値に変換される。具体的には、ランクSは換算値「10」に変換され、ランクAは換算値「8」に変換され、ランクBは換算値「6」に変換され、ランクCは換算値「4」に変換され、ランクDは換算値「2」に変換される。そして、第1ゲーム〜第3ゲームのそれぞれのランクが変換された換算値を合計した合計換算値に基づいて、第4ゲームの種類が決定される。具体的には、図57の(2)に示すように、合計換算値が「26〜30」の場合にはゲームSが決定され、合計換算値が「20〜25」の場合にはゲームAが決定され、合計換算値が「15〜20」の場合にはゲームBが決定され、合計換算値が「10〜15」の場合にはゲームCが決定され、合計換算値が「6〜9」の場合にはゲームDが決定される。したがって、例えば、第1ゲームの結果がランクA(換算値8)、第2ゲームの結果がランクB(換算値6)、第3ゲームの結果がランクB(換算値6)である場合には、合計換算値が20になるので、第4ゲームとしてゲームBが決定される(図57の(3)参照)。
次に、第1ゲーム〜第3ゲームの結果に応じて決定されるゲームS〜ゲームDについて説明する。図57の(4)に示すように、ゲームS〜ゲームDは、それぞれ難易度が異なり、ゲームSは非常に易しく、ゲームAは易しく、ゲームBは普通であり、ゲームCは難しく、ゲームDは非常に難しく設定されている。そして、画像表示部6に表示されるロケット画像GIが、例えばその大きさにより、これらのゲームの難易度を示唆する示唆画像として機能する。具体的には、ゲームSでは、最も大きなロケットSが表示され、ゲームAでは2番目に大きいロケットAが表示され、ゲームBでは、普通の大きさのロケットBが表示され、ゲームCでは2番目に小さいロケットCが表示され、ゲームDでは、最も小さいロケットDが表示される。そして、ゲームS〜ゲームDの難易度は、ロケットの発射力として表示されるメータの目盛に割り当てられるパワー割合によって設定されている。つまり、ゲームS〜ゲームDでは、メータの目盛の範囲(つまり、メータの高さ)は同じで、メータの目盛の下限値(0)ではパワー0が割り当てられ、メータの目盛の上限値(MAX)ではパワー100が割り当てられるが、メータの目盛が下限値と上限値の間にあるときに割り当てられるパワーの割合が異なる。具体的には、メータの目盛が下限値から上限値に向かうほど割り当てられるパワーの値は大きくなるが、ゲームS(つまり、ロケットSのメータ)では、パワーの大きい値が割り当てられる目盛の範囲が最も大きく、ゲームA(ロケットAのメータ)、ゲームB(ロケットBのメータ)、ゲームC(ロケットCのメータ)、ゲームD(ロケットDのメータ)の順に小さくなる。したがって、例えば同じ高さの目盛(例えば図57の(4)に示す目盛m)でメータを止めたとしても、ゲームSでは、パワー80が割り当てられるのに対し、ゲームA、ゲームB、ゲームC、ゲームDでは、それぞれ、パワー70、60、50、40が割り当てられる。このため、ゲームS(ロケットSのメータ)では、メータの目盛を止める際に、大きなパワーが割り当てられた範囲で止め易いのに対し、ゲームD(ロケットDのメータ)では、大きなパワーが割り当てられた範囲で止め難くなる。したがって、ゲームSでは大きなパワーが最も得られ易く(つまり、高得点を獲得し易く)、ゲームDでは大きなパワーが最も得られ難く(つまり、高得点を獲得し難く)なる。
説明は図56の(2)に戻り、ロケット画像GIに応じた難易度のゲームにおいて、遊技者による操作によってメータが止められると、止められたメータ(各ロケットに応じてパワー範囲の異なるメータ)の目盛に割り当てられたパワーの値が、第4ゲームのゲーム判定テーブルのいずれのテーブルに合致するものであるかが判定される。ここで、第4ゲームのゲーム判定テーブルとしては、例えば図56の(6)に示すように、パワー値に応じてポイントが付与されるゲーム判定テーブルが定められている。具体的には、第4ゲームのゲーム判定テーブルでは、パワー値が10〜60の場合には、パワー値に応じて0〜100ポイントが付与されてランクDにランク付けされ、パワー値が70の場合には、200ポイントが付与されてランクCにランク付けされ、パワー値が80の場合には、300ポイントが付与されてランクBにランク付けされ、パワー値が90の場合には、400ポイントが付与されてランクAにランク付けされ、パワー値が100の場合には、500ポイントが付与されてランクSにランク付けされる。なお、同じランクDに分類されるパワー値の範囲であってもパワー値がより大きいほど、ゲーム結果が好ましいものと判定されて付与されるポイントは多くなる。したがって、例えばパワー値が70の場合には、200ポイントが付与されてランクCにランク付けされ、この結果がRAM503に記憶される。
次に、第4ゲームが終了すると図56の(3)に示すように、第4ゲームのゲーム結果が表示される。具体的には、ゲーム判定テーブルに基づいて判定されたゲーム結果として、獲得されたポイント(例えば200ポイント)と、そのゲームのランク(例えばランクC)が表示される。
次に、第4ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの20回転目の変動)がハズレである場合(つまり、図47に示す演出パターンP4Bである場合)、図56の(4−1)に示すように、装飾図柄DIがハズレ目で停止表示されることによりハズレであることが確定報知され、図56の(5−1)に示すように、次の変動において特別モードの21回転目の最終変動の演出が行われる。なお、この最終変動の演出については、図58〜図61を参照して後述する。
一方、第4ゲーム演出が実行された変動(つまり、特別モードの20回転目の変動)が大当りである場合(つまり、図47に示す演出パターンP4Aである場合)、図56の(4−2)に示すように、バイクに跨ったキャラクタ画像CIが、大当りのアイコンを獲得する大当り演出が実行され、図56の(5−2)に示すように、装飾図柄DIが当り目で停止表示されることにより大当りであることが確定報知され、その後、大当り演出が実行される。なお、この場合には、RAM503に記憶された第1ゲームの結果、第2ゲームの結果、第3ゲームの結果、および第4ゲームの結果はクリアされる。
[総合ゲーム結果表示と特別演出]
次に、図58〜図61を参照して、特別モードの最終変動である21回転目の変動における総合ゲーム結果表示と特別演出について説明する。図58は21回転目の変動において、画像表示部6に実行される演出を時系列に示したものである。
まず、図58の(1)および図59〜図61を参照して、この21回転目の変動がハズレであり、保留内に大当りがないとき(つまり、演出パターンP5B)の演出について説明する。この場合には、まず、図59の(1)に示すように、総合ゲーム結果が表示される。具体的には、図60に示すように、特別図柄の変動表示が開始されると、装飾図柄DIは、画像表示部6の左上に縮小表示されて変動表示され、画像表示部6の中央には、総合ゲーム結果が表示される。具体的には、遊技者が選択したキャラクタを示すキャラクタ画像CIと、遊技者が選択したユーザー称号を示すユーザー称号画像UNIが表示され、第1ゲームの結果(例えば350ポイント)、第2ゲームの結果(例えば220ポイント)、第3ゲームの結果(例えば200ポイント)、およびこれらの総合ポイント(例えば1120ポイント)が表示され、この総合ポイントが操作ゲームのランキングデータにおいてどこにランク付けされているか(例えばランク外)が表示される。また、参考までに不揮発性RAM504に記憶されている操作ゲームのランキングデータのTOP(第1位)の称号とスコア(ポイント)が表示される。つまり、特別モードにおける21回転目の変動が開始されることにより、第1ゲーム〜第4ゲームの総合ゲーム結果がランキングに反映されることになる。
総合ゲーム結果表示が終了すると、図59の(2)に示すように特別演出としてルーレットゲーム演出が開始される。ここで、ルーレットゲーム演出は、回転盤に区切られた「当り」と書かれたマスと、「ハズレポイント」が書かれたマスのいずれに球が止まるかを煽るゲーム演出であり、「当り」のマスに止まることで、これまでに加算された累計特別ポイントが特別賞として獲得され、「ハズレポイント」のマスに止まると、書かれたハズレポイントが残念賞として獲得される演出である。したがって、このルーレット演出が開始されるときには、不揮発性RAM504に記憶されている現在の累計特別ポイントを示す特別ポイント画像SPIが、履歴背景としてではなくルーレット演出の一部として表示される。
そして、21回転目の変動がハズレで、保留内に大当りがない場合には、ルーレットゲーム演出の(特別演出)の成否結果として、図59の(3−1)に示すように、ルーレットの「ハズレポイント」のマスに球が停止する失敗演出が実行される。なお、この後、不揮発性RAM504に記憶された累計特別ポイントに100ポイントが加算されることにより、次に特別ポイント画像SPIが表示されるときには、100ポイント加算された値(ただし、前述したように上限値は4800ポイント)が表示される。
失敗演出が終了すると、図59の(4−1)に示すように、大当り履歴が表示される。具体的には、図61に示すように、遊技者が選択したキャラクタを示すキャラクタ画像CIと、遊技者が選択したユーザー称号を示すユーザー称号画像UNIが表示され、大当り履歴として、特別モード中に履歴背景として表示されていた大当り回数Wcと賞球総数Tを示す最終結果が表示され、この大当り履歴が不揮発性RAM504に記憶された大当り履歴のランキングデータにおいてどこにランク付けされているか(例えば9位)が表示される。そして、この大当り履歴が21回転目の変動中において表示されることにより、大当り履歴の更新が終了する(これ以上継続されない)ことが示唆される。つまり、この大当り履歴の表示は、大当り履歴の更新が終了したことを示唆する演出として機能する。
そして、大当履歴の表示が終了すると、画像表示部6に表示される画面は通常画面に戻り、ハズレであることが報知される。つまり、21回転目までの特別モードが終了したことを示唆するために、背景画像が特別背景から通常背景に戻るとともに、装飾図柄DIがハズレ目(例えば、「2」、「6」、「1」)で停止表示される。その後、22回転目から通常モードのモード演出が実行される。
次に、図58の(2)および図59〜図61を参照して、この21回転目の変動がハズレであり、保留内に大当りがあるとき(つまり、演出パターンP5C)の演出について説明する。この場合には、まず、図59の(1)に示すように、図60を用いて前述した総合ゲーム結果が表示される。総合ゲーム結果表示が終了すると、図59の(2)に示すように特別演出として前述したルーレットゲーム演出が開始される。そして、21回転目の変動がハズレで、保留内に大当りがある場合には、ルーレットゲーム演出の(特別演出)の成否結果として、図59の(3−2)に示すように、ルーレットの「当り」のマスに球が停止し、累計特別ポイントが獲得される成功演出が実行される。なお、この累計特別ポイントは遊技者の遊技ポイントに加算され、遊技者はこの遊技ポイントに応じた特典を得られることになる。また、この後、不揮発性RAM504に記憶された累計特別ポイントが初期値(100)にリセットされることにより、次に特別ポイント画像SPIが表示されるときには、初期値として100ポイントが表示される。成功演出が終了すると、図59の(5)に示すように、画像表示部6に表示される画面は通常画面に戻り、ハズレであることが報知され、22回転目から通常モードのモード演出が実行される。なお、このとき、保留内に当りがあることを報知するために、大当りの保留が消化される(大当りの特別図柄抽選が実行される)まで継続して特別な示唆画像(例えば「WIN」と記した画像)を、画像表示部6の適切な位置(あるいは、画像表示部6とは異なる別のサブ画面を有する構成の遊技機であればサブ画面)に表示するものとしてもよい。以上のように、21回転目がハズレで保留内に大当りがある場合には、21回転目がハズレで保留内に大当りがない場合に表示された大当り履歴が表示されない。したがって、この場合には、大当り履歴の更新が終了しない(まだ継続される)ことが示唆される。つまり、特別モードにおける最終変動がハズレであるため、次変動から通常モードに切り替わるにもかかわらず、最終変動の開始時の保留内に大当りがあった場合には大当り履歴が継続されることになる。
次に、図58の(3)および図59〜図61を参照して、この21回転目の変動が大当りであるとき(つまり、演出パターンP5A)の演出について説明する。この場合には、まず、図59の(1)に示すように、図60を用いて前述した総合ゲーム結果が表示される。総合ゲーム結果表示が終了すると、図59の(2)に示すように特別演出として前述したルーレットゲーム演出が開始される。そして、21回転目の変動が大当りである場合には、ルーレットゲーム演出の(特別演出)の成否結果として、図59の(3−2)に示すように、ルーレットの「当り」のマスに球が停止し、累計特別ポイントが獲得される成功演出が実行される。成功演出が終了すると、図59の(4−2)に示すように、大当りであることが報知される。つまり、装飾図柄DIが当り目(例えば、「7」、「7」、「7」)で停止表示され、その後、オープニング演出が実行される。
以上のことから、本実施形態によれば、特別モード中の5、10、15、20回転目において実行されたゲームの結果、およびこれらの総合ゲーム結果が、特別モード中の最終変動である21回転目において表示される。つまり、前の変動で行われたゲームの結果が、後の変動において表示される。したがって、異なる変動であるにもかかわらず、特別モード中の演出を一連の演出かのように見せることができる。また、この最終変動である21回転目が大当りであったとしても、上記した総合ゲーム結果等は、大当りが報知される前に、表示されるので、上記した特別モード中の一連の演出感を損ねることがない。このため、第1ゲーム〜第4ゲームが実行される特別モードは、通常遊技状態であっても遊技者の興味を惹きつけることができる。
また、本実施形態によれば、特別モード中に1度のみならず複数回操作ゲーム(第1ゲーム〜第4ゲーム)が実行されるので、遊技者が飽きを覚えることを防止することができる。また、この複数回の操作ゲームは、それぞれのゲームが終了する毎にそのゲーム結果が表示されるだけではなく、複数回の操作ゲームの総合結果が表示されるため、複数回の操作ゲームが一連のゲームである印象を持たせることができ、特別モード中の演出を一連の演出かのように見せることができる。このため、第1ゲーム〜第4ゲームが実行される特別モードは、通常遊技状態であっても遊技者の興味を惹きつけることができる。
また、本実施形態によれば、第4ゲームは、第1ゲーム〜第3ゲームの操作ゲームの結果に応じて変化するので、遊技者の操作ゲームへの参加意欲を高めることができ、興趣性の高い遊技を実現することができる。さらに、第1ゲーム〜第3ゲームの結果が良いほど(つまり、高得点であるほど)、第4ゲームとして良い結果が得やすい(つまり、高得点を得やすい)ゲーム(例えばゲームS)が選択されるので、より遊技者の操作ゲームに対する興味を惹きつけることができる。このため、第1ゲーム〜第4ゲームが実行される特別モードは、通常遊技状態であっても遊技者の興味を惹きつけることができる。
また、本実施形態によれば、特別モード中の最終変動において実行される特別演出(ルーレット演出)の成否結果として成功演出が実行される(つまり、累計特別ポイントが獲得できる)のは、特別モード中の最終変動が大当りであるか、当該最終変動の変動開始時に保留されている特別図柄抽選の中に大当りが含まれている場合に限られる。このため、この成功演出が実行されるのは非常にまれであり、レア感の高い演出を実現することができる。また、この成功演出は、失敗演出が実行される毎に積み上げられた累計特別ポイントを獲得できる演出としているため、よりレア感の高い演出である印象を与えることができ、成功演出が実行されたときの高揚感をより高める効果を与えることができる。また、この特別演出を特別モード中の最終変動において実行することにより、特別モードを最後まで楽しませることができる。
また、本実施形態によれば、特別モード中の最終変動である21回転目に大当り履歴が表示されなければ、大当り履歴の更新が継続される。つまり、特別モード中の1〜21回転目に大当りするか、21回転目の変動開始時に保留内に大当りがあれば、大当り履歴の更新が継続され、この大当り履歴に基づいて大当り履歴のランキングデータが更新される。したがって、特別モードは、通常遊技状態であるにもかかわらず、特別の遊技状態であるような印象を与えることができる。このため、本実施形態の特別モードは、通常遊技状態であっても遊技者の興味を惹きつけることができる。
以上のように、本実施形態によれば、操作ゲームや特別ゲームが実行される特別モードは、通常遊技状態であっても遊技者の興味を惹きつけることができる。また、これにより、時短なし大当りに当選した場合であっても、大当り遊技の終了後すぐに通常遊技状態で制御されることを理由にすぐに遊技をやめてしまうことを防止することができる。したがって、本実施形態によれば、遊技媒体を獲得する楽しみ以外の楽しみも提供することができ、遊技者をより惹きつけることができる。
[変形例]
なお、上記した実施形態では、操作ゲーム演出や特別演出のような特徴的な演出が実行されるのは、時短なし大当り後に制御される特別モードであるとしたが、上記した特徴的な演出は、上記特別モードに限られるものではない。例えば、潜伏遊技状態で制御され得る遊技機において、所定回数の変動に亘って潜伏遊技状態または通常遊技状態であることを報知する第1モード演出中に、上記した操作ゲーム演出が実行され、当該第1モード演出の最終変動において上記した特別演出が実行されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、所定の割合(例えば70%)で、次回大当りするまで(正確には特別図柄の変動表示が9999回に達するまで)確変遊技状態に設定されるゲーム構成(いわゆるループ機)を一例に挙げて説明した。しかし、これには限られず、例えば特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、100%の割合で、その後に特別図柄の変動表示が所定の回転数(例えば80回)実行されるまで確変遊技状態に設定されるゲーム構成(いわゆるST機)であってもよい。なお、この場合には、時短なし大当りの概念がなくなるが、時短遊技状態であることを報知する時短モードにおいて、上記した操作ゲーム演出が実行され、当該時短モードの最終変動(例えば80回目)において上記した特別演出が実行されるものとしてもよい。あるいは、ST機のゲーム構成において、確変遊技状態に設定される最後(80回転目)の変動表示が終了すると、次の変動表示から特別モードに制御され(つまり特別フラグがONに設定され)、上記した操作ゲーム演出が実行されるものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別モード中の複数回(5、10、15、20回転目)の変動において、それぞれ操作ゲーム(第1ゲーム〜第4ゲーム)が行われるものとし、すなわち、特別モード中の20回転内に複数の操作ゲームが行われるものとした。しかし、特別モード中の1回(例えば20回転目)の変動において複数の操作ゲームが実行されるものとしてもよい。この場合には、例えば、20回転目の変動において、第1ゲームが行われた後にさらに第2ゲームが行われ、その後に第1ゲームの結果と第2ゲームの結果が表示されるものとすればよい。
また、上記した実施形態では、第1ゲーム〜第3ゲームの結果に応じて第4ゲームの種類が決定されるものとしたが、結果に応じて変わる演出は第4ゲームのようなゲーム演出に限られるものではない。例えば、第1ゲーム〜第3ゲームの結果に応じて、後続の演出内容が変化するものとしてもよく、具体的には、第1ゲーム〜第3ゲームの結果が良いほど、後に実行される演出として信頼度の高い演出やレアな演出が実行され易いものとしてもよい。このようにしても、第1ゲーム〜第3ゲームの結果に応じて後続の演出が変化するので、遊技者の操作ゲームへの参加意欲を高めることができ、興趣性の高い遊技を実現することができる。
また、上記した実施形態では、操作ゲーム(第1ゲーム〜第4ゲーム)の結果は、ランキングデータとして記憶されるため、得点(単なる数値情報に限らず、ランク情報等も含む)を付与される得点ゲームとして記載したが、ランキングデータとして記憶されない場合(つまり、順位付けをしない場合)には、操作ゲームは得点ゲームに限られるものではない。例えば、操作ゲームは、アイテムを選択するゲーム等であってもよい。そして、この場合には、第1ゲーム〜第3ゲームによって選択されたアイテムに応じて、後続の第4ゲームの演出(ゲーム演出には限らない)が変化するものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別モード中の最終変動において特別演出が実行されるものとし、つまり、特別演出の成否結果が成功演出(累計特別ポイントを獲得できる演出)となるのは、特別モード中の最終変動に限るものとしたが、これに限られるものではない。例えば、特別モード中の所定回数目の変動においてのみ実行され得るものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別モード中において、メイン回転数Cmが、「5」、「10」、「15」、「20」、および「21」の特定回数のときには、それぞれ異なる変動パターンが選択されるものとし(図18参照)、演出制御部400は、この変動パターンに基づいて、異なる演出パターンを決定するものとした(図47参照)。しかし、メイン回転数Cmが、上記した特定回数のときには同一の(当りとハズレとでは異なる)変動パターン(例えば、当りの変動パターンは30.00秒であり、ハズレの変動パターンは30.01秒である)が選択されるものとしてもよい。この場合、この変動パターンを通知された演出制御部400は、特別モードの演出を実行してからの回転数をカウントし、同一の変動パターンを受信してもカウントした回転数に応じて異なる演出パターンを設定するものとすればよい。
また、上記した実施形態では、演出制御部400が、報知演出開始コマンドに応じて演出パターンを決定し、演出パターンに基づいて演出内容(例えばゲーム演出等)を設定し、当該演出内容を指示するコマンドを画像音響制御部500に送信し、画像音響制御部500が、当該コマンドにしたがって、各演出等の実行タイミングや実行時間等の実行スケジュールを設定して演出を実行するものとした。しかし、演出制御部400と画像音響制御部500の処理分担は、これに限られるものではなく、例えば、演出制御部400は、報知演出開始コマンドに応じて変動パターンに応じた演出パターンのタイプのみを決定し、画像音響制御部500は、演出制御部400から送信される演出パターンのタイプに基づいて各演出の内容等を決定し、さらに、これらの実行スケジュールを決定して演出を実行するものとしてもよい。また、表示制御を行うためのCPUとして単一のCPUを用いる場合には、上記した全ての処理を同一のCPUが行うものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲において、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数;判定情報)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した各実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
また、以上に本実施形態の特徴やその変形例の特徴等について説明したが、これらの特徴を適切に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。