JP2015534431A - 低環境負荷及びハイブリッド絶縁を有する中又は高電圧電気器具 - Google Patents

低環境負荷及びハイブリッド絶縁を有する中又は高電圧電気器具 Download PDF

Info

Publication number
JP2015534431A
JP2015534431A JP2015530441A JP2015530441A JP2015534431A JP 2015534431 A JP2015534431 A JP 2015534431A JP 2015530441 A JP2015530441 A JP 2015530441A JP 2015530441 A JP2015530441 A JP 2015530441A JP 2015534431 A JP2015534431 A JP 2015534431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixture
heptafluoroisobutyronitrile
gas
insulation
electric field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015530441A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6290894B2 (ja
Inventor
キーフェル,ヤニック
ジロデ,アラン
ポルト,ジャック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Technology GmbH
Original Assignee
Alstom Technology AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=47215596&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015534431(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Alstom Technology AG filed Critical Alstom Technology AG
Publication of JP2015534431A publication Critical patent/JP2015534431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6290894B2 publication Critical patent/JP6290894B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B3/00Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
    • H01B3/18Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
    • H01B3/56Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances gases
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/04Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts
    • H01H33/22Selection of fluids for arc-extinguishing
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02BBOARDS, SUBSTATIONS OR SWITCHING ARRANGEMENTS FOR THE SUPPLY OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02B13/00Arrangement of switchgear in which switches are enclosed in, or structurally associated with, a casing, e.g. cubicle
    • H02B13/02Arrangement of switchgear in which switches are enclosed in, or structurally associated with, a casing, e.g. cubicle with metal casing
    • H02B13/035Gas-insulated switchgear
    • H02B13/055Features relating to the gas
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02BBOARDS, SUBSTATIONS OR SWITCHING ARRANGEMENTS FOR THE SUPPLY OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02B7/00Enclosed substations, e.g. compact substations
    • H02B7/01Enclosed substations, e.g. compact substations gas-insulated
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/53Cases; Reservoirs, tanks, piping or valves, for arc-extinguishing fluid; Accessories therefor, e.g. safety arrangements, pressure relief devices
    • H01H33/56Gas reservoirs
    • H01H2033/566Avoiding the use of SF6

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Abstract

本発明は、密閉エンクロージャを含んでなる環境負荷の低い中又は高電圧電気器具であって、該エンクロージャ内に厚さの異なる固体絶縁層でカバーされた電気部品と、電気的絶縁を提供するため及び/又はエンクロージャ内で生じやすい電弧を消すためのガス状媒体とがあり、かつ該ガス状媒体が、希釈ガスとの混合物中にヘプタフルオロイソブチロニトリルを含んでなる該装置に関する。

Description

本発明は、中又は高電圧装置、特に高−電圧装置における、電気的絶縁及び電気的アーク消弧の分野に関する。
さらに具体的には、本発明は、中又は高電圧装置における、環境負荷の低いハイブリッド絶縁の使用に関する。該ハイブリッド絶縁は、窒素、酸素、二酸化炭素、若しくは空気タイプの中性ガス又はそれらの混合物との混合物中にヘプタフルオロイソブチロニトリルを含んでなるガス状媒体の組合せをベースとし、電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧のため、並びに、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の厚さの小さい又は大きい層に適用される低誘電率の固体絶縁のための、ガスとして使用される。絶縁層の厚さは、電界の利用率ηの関数であり、ηは最大電界Emaxで割った平均電界(U/d)の比率として定義されることから(η=U/(Emaxd))、該層は0.3に近い利用率では厚く、一方0.9に近い利用率では薄い。
本発明はまた、中又は高電圧装置にも関する。該装置においては、電気的アーク消弧が、ヘプタフルオロイソブチロニトリルを窒素、酸素、二酸化炭素、若しくは空気タイプの中性ガスか又はそれらの混合物との混合物中に含んでなるガス状媒体によって実施され、かつ電気的絶縁が、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の厚さの小さい又は大きい層において適用される、低誘電率の固体絶縁と組合せた同じガスによって提供される。とりわけこの装置は、電力変換器若しくは測定変換器などの電気的変換器、電気を輸送若しくは分配するためのガス−絶縁伝送線(GIL)、一式のバスバー、又はさらに、電気的コネクタ/ディスコネクタ(スイッチギアとも称される)、例えば回路遮断機、スイッチ、スイッチとヒューズとをつなぐユニット、断路器、接地開閉器、又は接触器であり得る。
中又は高電圧サブステーション装置においては、電気的絶縁及び、必要であれば電気的アーク消弧は、典型的には前記装置内に閉じ込められるガスによって実施される。
現在、このタイプの装置において最も広く使用されるガスは、六フッ化硫黄(SF)である。このガスは、比較的高い絶縁耐力、良好な熱伝導率、及び低い誘電損失を示す。それは化学的に不活性で、ヒト及び動物に対し無毒性であり、かつ電弧によって分離された後、素早くかつほぼ完全に再結合する。加えて、それは不燃性であり、かつその価格はなお低廉である。
しかしながら、SFは、地球温暖化係数(GWP)22,200(100年間にわたりCOを基準として)を示す欠点をもち、3200年の期間にわたり大気中に残留し、これによって強い地球温暖化力をもつガスに入れられる。それ故SFは、京都議定書(1997)において、その排出の規制が必要とされるガスのリストに含められた。
SF排出を制限する最良の方法は、前記ガスの使用を制限することにあり、このことが製造業者らにSFの代替え物を探させてきた。
空気又は窒素などの「単純ガス」は、環境に対する負の負荷をもたず、SFのものよりもはるかに低い絶縁耐力を示す。それ故、例えば、空気の、及び窒素の交流(AC)(50ヘルツ(Hz))絶縁耐力は、実質的にSFのそれの三分の一である。
結果として、これらの「単純」ガスを中又は高電圧装置における電気的絶縁及び/又はアーク消弧のために使用することは、前記装置の体積及び/又は充填圧力を大幅に増大することが必要となり、このことは、コンパクトで、作業者に安全であり、かつ益々かさばらない装置を開発するため、過去数十年間にわたりなされてきた努力に相反するものである。
SFと窒素との混合物は、環境に対するSFの負荷を制限するべく使用される。10重量%から20重量%でのSFの添加は、窒素の絶縁耐力を有意に改善することを可能にする。
それでもなお、SFの高いGWPの結果として、これらの混合物のGWPは非常に高いままである。それ故、例えば、体積比10/90のSFと窒素との混合物は、SFのそれの50%に等しいAC(50Hz)絶縁耐力を呈するが、そのGWPは8650である。
かかる混合物は、それ故、低環境負荷を有するガスであるとはみなされない。
同じことが、特許文献1に記載された混合物であって、かつ約60から99.5モルパーントのSFと、約0.5から40モルパーセントの、とりわけCCN、CBrClF、及びc−Cから選択される飽和フルオロカーボンとを含んでなる混合物に該当する。
パーフルオロカーボン(C2n+2及びc−C)は一般に、有利な絶縁耐力特性を示すが、そのGWPは、典型的には5000から10,000に及ぶ範囲にある(CFで6500、C及びC10で7000、Cで8700、Cで9200)。
特許文献2もまた、CCNに比較して、かなりの絶縁特性とヒト及び動物に対する穏やかな毒性とを呈する、電気装置用の絶縁ガス混合物を提供することを目指している。それ故、提案されたガス状混合物は、CCNと、より具体的には、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸プロピル、亜硝酸ブチル、及び亜硝酸アミルからなる群より選択される亜硝酸アルキルとを含んでなる。かかる混合物はさらに、SFを含み得る。しかしながら、この混合物の絶縁特性については殆ど情報が提供されていない。
特許文献3は、中又は高電圧装置の電気的絶縁の及び電気的アーク消弧の分野において使用するための、多くの他の絶縁ガスを記載する。
GWP及び電気的特性の観点から、トリフルオロヨードメタン(CFI)などの、別の有望な代替え物質が存在する。CFIは、SFのものよりも大きい絶縁耐力を呈し、かつ均一電界及び不均一電界の双方に適用され、GWPについては5未満であり、かつ大気中で過ごす時間は0.005年間である。残念なことに、CFIは高価であるという事実に加えて、百万分の3から4(ppm)の範囲にある平均職業曝露限界(OEL)を有し、かつ発癌性、突然変異誘発性、及び生殖毒性(CMR)カテゴリー3の物質に分類され、このことは工業規模での使用には容認されない。
特許文献4は、環境負荷の低い、電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧手段として、空気との混合物中の、1つ(又はそれより多い)フルオロケトンの使用を記載する。提案された流体の高い沸点、即ちフルオロケトンC6では49℃、及びフルオロケトンC5では23℃、の故に、これらの流体は、中又は高電圧装置用の通常の最低圧力及び使用温度において液体状であり、したがって発明者らに、液相を気化するための、又は装置の外側を加熱するためのシステムを加えて、装置温度をフルオロケトンの液化温度よりも高く保つようにすることを強要する。外側の気化システム、及びとりわけ加熱システムは、装置の設計を複雑にし、給電が切断される事象においてはその信頼性を減少させ、かつ、装置の生涯にわたり100メガワット時(MWh)に達し得るさらなる電力消費を生じ、かつそのことは、装置の環境負荷を低減すること、及びとりわけ炭素排出を低減するという目的に反するものである。低い温度での信頼性の観点からは、低温での給電の切断事象においてフルオロケトンのガス状相は液化し、それによりガス状混合物中のフルオロケトンの濃度はかなり減少し、かつそれ故装置の絶縁力は低減され、そして装置は、給電が回復する事象において電圧に耐えることができない。
ガス絶縁体、例えば乾燥空気、窒素、又はCOを、固体絶縁体と結びつけたハイブリッド絶縁体システムを使用することもまた提案されてきた。特許文献5において記載された通り、固体絶縁は、例えば、強い電界勾配を呈する充電部を、エポキシ樹脂タイプ又は同様の樹脂でカバーすることからなり、かつそのことは、充電部がそれにさらされる電界を低減することを可能にする。
しかしながら、そのようにして得られた絶縁は、SFによって与えられる絶縁と同等ではなく、これらハイブリッドシステムの使用には、SF絶縁を用いて可能となる体積に比較して装置の体積が増大される必要がある。
SFなしで電弧を遮断することに関連しては、様々な解決法:油中での遮断、大気中での遮断、真空遮断機による遮断、が存在する。しかしながら、油遮断を用いた装置は、非遮断又は内部故障の事象における爆発という重大な欠点を与える。それにおいて電弧が大気中で消滅される装置は、一般に規模が大きく、コストがかかり、かつ環境(湿度、汚染物質)に対し感受性が強いのに対し、真空遮断器を有する特にスイッチ断路器タイプの装置は、非常に高価であり、その結果、72.5kVより高い電圧の分野では、市場において非常に一般的というわけではない。
上記の観点から、本発明者らはそれ故、装置の特性を保ちながらも同等のSF装置に比較して環境負荷が低く、その絶縁及び遮断能力の観点からはSFのものに近く、かつ装置のサイズ又はその内側のガス圧を有意に増大することのない、SFの代替え物を広く見出そうとしてきた。
さらに本発明者らは、同等のSF装置のものに近い、装置の使用温度範囲を維持すること、及びそれを外部ヒーター手段なしに行うことを探求してきた。
さらに具体的には、本発明者らは、少なくとも1つのガス又はガスの混合物を含んでなる絶縁システムであって、高電圧装置の分野での適用に充分な電気的絶縁又は電気的アーク消弧特性を示し、かつそれはとりわけSF装置に匹敵するものである一方、環境に対し低いか又はゼロである負荷ももつ、該システムを見出そうとしてきた。
本発明者らはまた、絶縁システムであって、とりわけ、前記システムに含まれるガス又はガスの混合物がヒト及び動物に対し無毒性である、該システムを提供しようとしてきた。
彼らはさらに、絶縁システムであって、とりわけ、前記システムに含まれるガス又はガスの混合物が工業規模での使用に適した製造原価又は購入原価を有する、該システムを提供しようとしてきた。
彼らはさらに、前記絶縁システムをベースとする中又は高電圧装置であって、とりわけ、前記システムに含まれるガス又はガスの混合物が、SFを用いて絶縁された同等の装置のものに近いサイズ及び圧力を有し、かつ外部熱源の付加なしに最低利用温度において液化を呈さない、該システムを提供しようとしてきた。
欧州特許出願公開第0 131 922号明細書、1985年1月23日公開、三菱電機株式会社 米国特許第4 547 316号明細書、1985年10月15日公開、三菱電機株式会社 国際出願WO2008/073790、2008年6月9日公開、ハネウェル・インターナショナル・インク(Honeywell International Inc.) 国際出願WO2012/080246、2012年6月21日公開、ABBテクノロジー株式会社(ABB Technology AG.) 欧州特許出願公開第1 724 802号明細書、2006年11月22日公開、三菱電機株式会社
これらの及び他の目的は、環境負荷の低い中又は高電圧装置を得ることを可能にする、特別なハイブリッド絶縁システムの使用を提示する、本発明によって達成される。
本発明に関して実施されるハイブリッド絶縁システムは、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の厚さの異なる層において適用される特に低誘電率の固体絶縁体と組合せて、中又は高電圧装置における電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧のためのガスとしての使用するための、ヘプタフルオロイソブチロニトリルを中性ガスとの混合物中に含んでなるガス状媒体をベースとする。実際、本発明の中又は高電圧装置は、固体絶縁層内にカバーされないいくつかの電気部品を提示する。
本発明は全般的に、密閉エンクロージャを含む中又は高電圧装置を提供する。該密閉エンクロージャ中には、厚さの異なる固体絶縁層でカバーされた電気部品と、電気的絶縁を確保するため及び/又は前記エンクロージャ内で生じやすい電弧を消すためのガス状媒体とが設置され、該ガス状媒体は、希釈ガスとの混合物中にヘプタフルオロイソブチロニトリルを含んでなる。
本発明の装置においては、ガス絶縁は、ヘプタフルオロイソブチロニトリルを包含するガス状混合物を実施する。
式(I):(CFCFCN (I)
を有するヘプタフルオロイソブチロニトリルは、以降i−CCNと称され、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−トリフルオロメチルプロパンニトリルに相当し、CAS登録番号:42532−60−5であり、1013ヘクトパスカル(hPa)で−3.9℃の沸点(ASTM D1120−94「エンジン冷却液の沸点の標準試験法(Standard Test Method of Boiling Point of Engine Coolants)」に従って測定された沸点)、及び以下の表Iに示した、Nを基準とした、またSFのものに比較した相対絶縁耐力を示し、前記絶縁耐力は、0.1cmの隙間を介する直径2.54センチメートル(cm)の2つのスチール電極間で、大気圧において、DC(直流)下に測定される。
それ故、無毒性、無腐食性、無燃性であり、かつSFのものに比較して低いGWPを示す、上記記載の式(I)のヘプタフルオロイソブチロニトリルは、希釈ガスとの混合物において、非常に有利には固体絶縁と組合せて、中又は高電圧装置において、それが絶縁ガス及び/又はアーク消弧ガスとしてSFに取って変わることを可能にするのに適した、電気的絶縁又は電気的アーク消弧特性を備える。
さらに具体的には、本発明は、(i)装置の最低利用温度に適合し、かつCO、空気又は窒素などの通常のガスのものよりも良好な、遮断及び熱分散絶縁特性を有する、環境負荷の低い(SFに比較して低いGWP)ガス状混合物と、(ii)強い電界にさらされる電気部品上に置かれた、低い誘電率をもつデポジットを含んでなるタイプの固体絶縁体、とを組合せた、環境負荷の低いハイブリッド絶縁を提供する。
上記及び下記において、用語「中電圧」及び「高電圧」は、通常許容される方法において使用され、即ち、用語「中電圧」は、ACでは1000ボルト(V)より、DCでは1500Vより大きいが、ACでは52,000V、又はDCでは75,000Vを超えない電圧を指し、一方、用語「高電圧」は、厳密にはACでは52,000V、及びDCでは75,000Vより大きい電圧を指す。
本発明に関しては、上記に定義された式(I)のヘプタフルオロイソブチロニトリルは、以下の4つのカテゴリー:
(1)装置の最低利用温度よりも低い、非常に低い沸点を示すこと;
(2)二酸化炭素の絶縁耐力の測定に用いたものと同じ試験条件(即ち、同じ装置、同じ幾何学的配置、同じ動作パラメータ、...)において、前記二酸化炭素のもの以上の絶縁耐力を示すこと;
(3)ヒト及び動物に対し毒性がないこと;
(4)ガス状混合物のGWPは、それを作り上げている各物質の重量分率×対応するGWP、の総和から導き出される加重平均であることから、ヘプタフルオロイソブチロニトリルのものより低いGWPを提示し、ヘプタフルオロイソブチロニトリルを希釈ガスで希釈することがまた、ヘプタフルオロイソブチロニトリルの環境負荷を低減する効果をもつようにすること、
に合うガスから選択される希釈ガスとの混合物において使用される。
とりわけ、本発明に関する使用のための希釈ガスは、非常に低いか、又はさらにゼロであるGWPをもつ中性ガスである。また、希釈ガスは典型的には、1に等しいGWPをもつ二酸化炭素、0に等しいGWPをもつ窒素、酸素、又は空気、有利には乾燥空気、又はそれらの混合物である。さらに具体的には、本発明に関する使用のための希釈ガスは、二酸化炭素、窒素、酸素、空気、有利には乾燥空気、及びそれらの混合物の中から選択される。
有利には、上記に定義された通りのヘプタフルオロイソブチロニトリルは、式(II)によって決定されるモルパーセントMの、80%以上のモルパーセント(Mhe)でヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物中に存在する。
M=(Phe/Pmixture)×100 (II)
[式中、Pmixtureは、20℃の装置内における混合物の全圧力を表し、かつPheは、同じ単位で表された分圧を示し、これは20℃における、装置の最低利用温度において上記に定義された通りのヘプタフルオロイソブチロニトリルにより示される飽和蒸気圧に等しい]
圧力Pheについては、それは式(III):
he=(SVPhe×293)/(Tmin+273) (III)
[式中、SVPheは、セルシウス度で表された装置の最低利用温度Tminにおける、上記に定義された通りのヘプタフルオロイソブチロニトリルの飽和蒸気圧を表す]によって概算される。
したがって、ガス状媒体の絶縁特性は、最大可能であり、かつSFのものに近い。
有利なことに、本発明に関しては、最低利用温度Tminは、0℃、−5℃、−10℃、
−15℃、−20℃、−25℃、−30℃、−35℃、−40℃、−45℃、及び−50℃から選択され、かつとりわけ、0℃、−5℃、−10℃、−15℃、−20℃、−25℃、−30℃、−35℃、及び−40℃から選択される。
第1の実施形態においては、装置は中電圧又は高電圧装置であり、これにおいて、混合物のいくらかが液体状態であることが絶縁を低減しない。この実施形態においては、その中にヘプタフルオロイソブチロニトリルがモルパーセントMより大きいモルパーセントMheで存在する混合物を用いることが可能である。ヘプタフルオロイソブチロニトリルのモルパーセントは、それ故典型的には、上記に定義された通りのモルパーセントMの、95%から130%の範囲にあり、より良好には97%と120%の間であり、理想的には99%と110%の間である。かかる状況下では、装置の絶縁耐力は、そのガスが最低利用温度において液化を示さないガス状混合物中の分圧でヘプタフルオロイソブチロニトリルを用いて試験して、前記装置の絶縁耐力をその温度範囲全体にわたって確認するようにしなければならない。
第2の実施形態においては、装置は、それにおいて、絶縁が液相の存在によって影響され得る、中電圧又は高電圧装置である。この実施形態においては、ヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物は、装置の利用温度の全範囲にわたり、全く若しくはほぼ全く、ガス状の状態にあることが望ましい。それ故、ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、モルパーセントMの100%を超えないモルパーセント(Mhe)で、混合物中に存在して、最低利用温度において液化相を呈さないようにすることが有利である。かかる状況下では、ヘプタフルオロイソブチロニトリルのモルパーセントは、有利には、上記に定義された通りのモルパーセントMの、95%から100%の範囲、特に98%から100%の範囲にある。
全体的な絶縁耐性を改善するため、ヘプタフルオロイソブチロニトリル及び希釈ガスを含んでなるガス状混合物は、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の厚さの異なる絶縁層に適用される固体絶縁と組合せた、ハイブリッド絶縁システムにおいて使用される。
本発明において実施される絶縁層は、低い比誘電率を示す。「低い比誘電率」は、6以下である比誘電率を指す。なお、材料の比誘電率(relative permittivity)はまた、その誘電定数(dielectric constant)としても知られ、εと呼ばれ、以下の式(IV)及び(V):
ε=ε/ε (IV)、ここで
ε=(eC)/S かつε=1/(36π10) (V)
[式中、
・εは、材料の絶対誘電率(ファラド毎メートル(F/m))に相当し;
・εは、真空の誘電率(F/mで表される)に相当し;
・Cは、その誘電率が測定されるべき材料の層であって、前記層が試験片に相当する該層をその間に配置された2つの平行な電極を含んでなる平面キャパシタのキャパシタンス(ファラド(F)で表される)に相当する;
・eは、平面キャパシタの2つの平行な電極間の距離(メートル(m)で表される)に相当し、この例では試験片の厚さに相当する;及び
・Sは、平面キャパシタを構成する各電極の面積(平方メートル(m)で表される)]に相当する;によって定義され得る無次元量である。
本発明に関しては、キャパシタンスは、IEC規格60250−ed1.0の通りに、即ち、材料で構成された試験片に接続された、直径が50ミリメートル(mm)から54mmの範囲にある2つの円形電極を含んでなるキャパシタを用いることにより測定され、前記電極は、防護装置を用いて導電性塗料をスプレーすることによって得られる。試験片は、100mm×100mmの大きさ、及び3mmの厚さを呈する。上述の大きさeに相当するコンデンサの電極間の距離は、それ故3mmである。
加えて、キャパシタンスは、温度23℃、及び相対湿度50%において、50ヘルツ(Hz)の周波数で、500ボルト二乗平均平方根(V rms)の励起レベルを用いて測定される。上述の電圧は、1分間(min)の間適用される。
「厚さの異なる絶縁/誘電層」は、本発明に関しては、電気部品又は導電部上にデポジット又は塗布された絶縁材料が、その上に該絶縁材料がデポジットされる導電部又は導電部位の関数として変化する厚さを呈することを示す。層の厚さは、装置の使用中は変化しないが、装置を構成する部品を調製する間に測定される。
本発明に関しては、絶縁層は、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の、厚さの小さい又は大きい層において適用される。
さらに具体的には、本発明に関して実施される絶縁層の厚さは、電界の利用率ηの関数であり、ηは最大電界Emaxで割った平均電界(U/d)の比率として定義されることから(η=U/(Emaxd))、該層は、0.3に近い、即ち0.2から0.4の範囲にある利用率では厚く一方0.9に近い、即ち0.5より大きい、及びとりわけ0.6より大きい利用率では薄い。
図3を参照すれば、厚い層(6)は、典型的にはその電界利用率が0.3に近い場所において電極(5)上にデポジットされ、そして薄い層(7)は、その電界利用率が0.6よりも大きい位置においてコンダクタ(1)上にデポジットされる。
本発明に関しては、「厚い層」は、厚さが1mmより大きく10mmより小さい層を指し、「薄い層」は、厚さが1mm未満、有利には500マイクロメートル(μm)未満、とりわけ60μmから100μmの範囲にある層を指す。
本発明に関して実施される固体絶縁層は、単一の導電材料か、又は複数の異なる導電材料を含んでなり得る。加えて、絶縁層の組成、即ち該層が含んでなる誘電材料の性質は、その上に固体絶縁層がデポジットされる、導電部又は導電部位の関数として異なり得る。
とりわけ、本発明に関しては、厚い絶縁層を作製する目的で選択された材料は、低い、即ち6以下の比誘電率を示す。特別の実施形態においては、厚い固体層を作製するために使用された絶縁材料の誘電率は、約3以下であり、即ち4以下、及びとりわけ3以下の比誘電率を示す。本発明の装置用の厚い固体絶縁層の作製に使用するための材料の例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリメチルメタクリラート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、parylene N(商標)、Nuflon(商標)、シリコン、及びエポキシ樹脂が挙げられる。
薄い層を作製するため材料については、本発明に関して選択された材料は、3のオーダー、即ち2から4の範囲、とりわけ2.5から3.5の範囲にある比誘電率を示す。本発明の装置用の薄い固体絶縁層の作製に使用するための材料の例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、parylene N(商標)、及びNuflon(商標)が、またポリアミド、エチレン−モノクロロトリフルオロエチレン、HALAR(商標)、及びHALAR C(商標)が挙げられる。
本発明によれば、装置は第一に、電気的変換器、例えば、電力変換器又は測定変換器であり得る。
それはまた、架空若しくは埋設されたガス絶縁送電線、又は電気を輸送若しくは分配するための一式のバスバーであり得る。
それはまた、ネットワーク、例えば架空送電線又は隔壁コネクタにおける、別の装置へ接続するための素子であり得る。
最後に、それはまた、コネクタ/ディスコネクタ(スイッチギアとも称される)、例えば回路遮断機、スイッチ、断路器、スイッチとヒューズとをつなぐユニット、接地開閉器、又は接触器であり得る。
本発明はまた、その部品が上記の通り厚さの異なる固体絶縁層でカバーされる中又は高電圧装置における、電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧のためのガスとしての、上記に定義された通りの希釈ガスとの混合物におけるヘプタフルオロイソブチロニトリルの使用にも関する。
本発明の他の特徴及び利点は、単なる例としてまた非限定的な例として示された以下の付加的な記載から、また添付の図面を参照して、さらに明らかにされるであろう。
誘電率計算を実施するために用いた図である。 固体絶縁層及びガス状相における、比誘電率2.9及び5.3の電界のプロフィールを示す図である。 本発明の装置の一部の線図である。
本発明は、上記に定義された通りのかつ以下に示す比較実施例に使用されたヘプタフルオロイソブチロニトリルを、二酸化炭素、空気、窒素、又は酸素タイプの、又はそれらの混合物からなる、中性ガス若しくはバッファガスとも呼ばれる少なくとも1つの希釈ガスと、また固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされる導電部上の、厚さの小さい又は大きい層に適用される低誘電率の固体絶縁と組合せた、環境負荷の低いハイブリッド絶縁システムの使用をベースとする。
本発明においては、「希釈ガス」、「中性ガス」、又は「バッファガス」という表現は、同等でありかつ互換的に使用され得る。
有利には、ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、装置のいかなる利用温度でも、完全にガス状の形態で装置内に存在する。それ故、装置の内側のヘプタフルオロイソブチロニトリルの圧力については、前記装置の最低利用温度においてヘプタフルオロイソブチロニトリルによって示される飽和蒸気圧(SVP)の関数として選択されることが望ましい。
しかしながら、装置は通常、室温においてガスで充填されることから、装置を充填するために参照されるヘプタフルオロイソブチロニトリルの圧力は、充填温度、例えば20℃における、前記装置の最低利用温度においてヘプタフルオロイソブチロニトリルによって示されるSVPに相当する圧力である。
例として、以下の表IIは、0℃、−5℃、−10℃、−15℃、−20℃、−25℃、−30℃、−35℃、及び−40℃の温度において、ヘプタフルオロイソブチロニトリルによって示される、SVPi−C3F7CNと記載されかつヘクトパスカルで表された、飽和蒸気圧、並びにPi−C3F7CNと記載されかつヘクトパスカルで表された、20℃における飽和蒸気圧に相当する圧力を示す。
適用及び充填の実施例
電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧のための媒体においては、推奨される充填用の圧力は装置によって異なる。しかしながら、それは典型的には数バール(即ち、数千ヘクトパスカル)である。
ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、推奨される充填圧力レベルを得ることを可能にする目的で、希釈ガスとの混合物において使用される。
したがって、例えば、最初に−30℃の最低温度において使用され、そして次に5バール(即ち、5000hPa)まで充填されるために設計された装置は、0.368バール(即ち、368hPa)のヘプタフルオロイソブチロニトリル、及び4.632バール(即ち、4632hPa)の希釈ガスで充填されるべきである。
かかる装置は、具体的には、希釈ガス/i−CCNで充填された、−30℃での適用のために設計された、Alstomにより参照記号B65で販売された、145kV(キロボルト)のガス絶縁装置(GIS)タイプの高電圧装置である。最低利用温度が−30℃であるこの装置では、ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、20℃で絶対測定された0.368バールの圧力にあるべきである。バッファガスは、ガス混合物の最終的な特性を得る目的で添加されるべきである。20℃で絶対測定されたヘプタフルオロイソブチロニトリルの分圧が0.368バールであり、かつガスの全圧が5バールであることから、i−CCNのモル比は、それ故0.368/5、即ち約7.4%である。
典型的には希釈ガスは、第一に、装置の最低利用温度以下である、非常に低い沸点を示し、そして第二に、二酸化炭素の絶縁耐力の測定に用いたものと同じ試験条件下で(同じ装置、同じ幾何学的配置、同じ動作パラメータ、...)、二酸化炭素のもの以上の絶縁耐力を示すガスの中から選択される。
有利には、希釈ガスは、1に等しいGWPをもつ二酸化炭素、0に等しいGWPをもつ窒素、酸素、又は空気、有利には乾燥空気、及びそれらの混合物から選択される。具体的には、希釈ガスは、二酸化炭素、窒素、空気、有利には乾燥空気、及びそれらの混合物から選択される。
充填の間のガス状混合物の組成物を測定する目的で、装置の推奨される充填圧力におけるヘプタフルオロイソブチロニトリルのモルパーセントMが測定され、それは、装置のエンクロージャ内に何ら液体がないようにするために、ヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物が含むべき、ヘプタフルオロイソブチロニトリルの最大比を表す。モルパーセントMは、式、M=(Phe/Pmixture)×100によって示され、ここでPheは、充填温度(典型的には20℃のオーダー)における圧力を表し、装置の最低利用温度Tminにおけるヘプタフルオロイソブチロニトリルの飽和蒸気圧SVPに等しい(Phe=(SVPhe×293)/(273+Tmin))。
それ故、充填のためのモルパーセントMheは、Mの関数として選択される。ある環境では、何らの液体の存在も避けるために、MheがMを超えないことが重要である。
しかしながら、例えば、中電圧において、又は絶縁が液相の存在によって影響されない高電圧装置では、低い又は非常に低い温度において少量の液体があること、及びそれ故Mheが、Mの110%又はさらに130%に達し得ることが時には可能である。加えて、ヘプタフルオロイソブチロニトリルが中性ガスよりも良好な絶縁耐力をもつことから、ヘプタフルオロイソブチロニトリルを用いて充填を最適化することが望ましい。それ故、好ましくは、Mheは、それがMの80%未満ではなく、さらに良好にはMの95%未満ではなく、さらに良好にはMの98%未満ではく、例えばMの99%に等しくなるよう選択される。
装置は、ヘプタフルオロイソブチロニトリルと希釈ガスとの間の比の調節を可能にするガスミキサにより充填され、かつ高性能マスフローメータを用いることにより、この比は一定に保たれ、かつ充填の継続時間にわたり約7.4%(圧力)に等しい。
絶縁の結果:電源周波数における及び高電圧における雷撃下の耐力試験
これらの試験は、定格電圧145kVを有するALSTOMからのB65被覆サブステーションの一式のバスバーにおいて、高電圧装置に関するIEC規格62271−1に従って実施された。
以下の表IIIは、ヘプタフルオロイソブチロニトリルとCOとの(i−CCN/CO)、又はヘプタフルオロイソブチロニトリルと空気との(i−CCN/Air)、7.4/92.6のモル比での混合物からなるガス状媒体について得られた結果を、COのみ(CO)、空気のみ(Air)、又はSFのみを、同等の全圧、即ち4バール相対で含有するガス状媒体について得られた結果と比較して示す。
表IIIにおいて得られた結果をもとに、以下の表IV、V、及びVIは、それぞれCO及び空気バッファガスに比較した、またSFに比較した相対的な絶縁耐力を示す。
表IV及び表Vは、ヘプタフルオロイソブチロニトリルと、二酸化炭素又は乾燥空気などの絶縁特性を有するガスとの混合物で構成されるガス状媒体が、前記ガスが単独で使用される場合よりもはるかに良好に高電圧における雷撃に耐えることを示す。
表VIは、ヘプタフルオロイソブチロニトリルと、二酸化炭素又は乾燥空気などの絶縁特性を有するガスとの混合物で構成されるガス状媒体が、単独で使用されたSFとほぼ同様に高電圧における雷撃に耐え、高電圧装置においてSFに取って代わり得ることを示す。
それ故、−30℃の最低使用温度、即ちヘプタフルオロイソブチロニトリルの0.368バールの絶対圧力について、定格電圧145kVを有するALSTOMからのB65被覆サブステーションの同じセットのバスバーにおいて、高電圧装置に関するIEC規格62271−1に従って実施された追加試験は、ヘプタフルオロイソブチロニトリルとCOとの混合物が、全圧6バールの混合物、即ちi−CCN/COの混合比0.367/7=5.25%における混合物では、4バール相対のSFと絶縁的等価性を達成することを示す。
毒性
ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、ヒトに対し特異的な毒性を示さず、15000ppmより大きいLC50(50%致死濃度)を有する。加えて、混合物について78000ppmのオーダーのLC50に到達し、かつそのことが「実質的に無毒性」(毒性等級5、Hodge及びSternerの毒性スケールによる)とみなされるガスの領域にそれを分類する目的で、それをCO中又は空気中に約5%まで(正確には5.25%)希釈することにより、毒性は混合物の体積比においてさらに低減される。
燃焼性
純粋なヘプタフルオロイソブチロニトリル、並びにi−CCN/CO及びi−CCN/Air混合物は、不燃性である。
環境負荷/GWP
ヘプタフルオロイソブチロニトリルの地球温暖化係数又はGWPは、2400のオーダーであり、即ちSFのそれより9.5倍、またSFと窒素との、SFの体積で10%混合物のそれよりも3.1倍低い。
ヘプタフルオロイソブチロニトリルは、molあたり195グラム(g/mol)のモル質量を示す。
ガス状混合物のGWPは、特定のフッ素化温室効果ガスに関する2006年5月17日の欧州議会及び理事会の規則(EC)No.842/2006、パート2、「Method of calculating the total global warming potential(GWP)for a preparation(試料の全地球温暖化係数の計算法)」に従って計算される。このテキストによれば、ガス状混合物のGWP係数は、そのGWP係数をかけた各物質の重量分率による加重平均である。
CO(44g/mol)中、5.25モルパーセントでの混合物の使用では、ヘプタフルオロイソブチロニトリルの重量分率は19.7%であり、それ故、混合物のGWPは474のオーダーであり、これは純粋なSFの炭素当量に比較して98%のオーダーの減少を表す(表VII)。
空気(28.8%g/mol)中、5.25モルパーセントでの混合物の使用では、ヘプタフルオロイソブチロニトリルの重量分率は27%であり、それ故混合物のGWPは655のオーダーであり、これは純粋なSFの炭素当量に比較して97%のオーダーの減少を表す(表VIII)。
寿命の終わり
寿命の終わり又は回路遮断試験の後、ガスは通常の回収技術により、コンプレッサ及び真空ポンプを使用して回収され得る。ヘプタフルオロイソブチロニトリルは次に、よりサイズの小さいバッファガスのみを捕集できるゼオライトを用いて、バッファガスから分離される;別法として、選択的な分離膜が、窒素、CO、又は空気などのバッファガスを逃がし、かつ、より大きいサイズ及びモル質量を有するヘプタフルオロイソブチロニトリルを保持することを可能にする;任意の別のオプションが予想され得る。
固体絶縁との結びつき
低温における性能を低減すること、又は圧力の全量を増大することなく、SFと同等の絶縁を得るため、上記に提示されたガス状混合物は、固体絶縁なしではシステムの破壊電界よりも大きい電界にさらされるそれら導電部上に適用される、低誘電率の固体絶縁と組合せて使用される。
本発明に関して実施される固体絶縁は、装置の所与の部品によって厚さの異なる層の形態にある。実施される絶縁層は、少ない厚さ(薄いか又は非常に薄い層)、又は大きい厚さ(厚い層)を呈し得る。
絶縁層の厚さは、電界の利用率ηの関数であり、ηは最大電界Emaxで割った平均電界(U/d)の比率として定義されることから(η=U/(Emaxd))、該層は0.3に近い利用率では厚く、一方0.9に近い利用率では薄い。
図1において示された計算は、高い電界にさらされる部品、典型的には電極上の層において適応される固体絶縁と組合せた混合絶縁のために、絶縁ガスがそれにさらされる最大電界を低減することへ注意を喚起する。
この解決法は、それ故、ガス状相上の最大電界を、有意な方式で低減すること、及びしたがって、一連の固体絶縁及びガス絶縁で作り上げられる「混合」絶縁の全絶縁耐力を増加することを可能にする。ガス相上で作用する電界の低減現象は、固体層の誘電率が低い場合にはさらに顕著である。
提示された実施例においては、ハイブリッド絶縁は、厚さ15mmのガス絶縁体と組合せた、厚さ10mmの固体の球状絶縁体から構成され、全絶縁体の厚さは25mmである。電界計算は、固体絶縁体の2つの異なる構造について実施され、典型的には5.3及び2.9の、有意に異なる比誘電率を示した。
この正確な実施例においては、ガス状相上の電界がそれによって低減される係数は、誘電率5.3の固体絶縁体では15%のオーダーであり、誘電率2.9の固体絶縁体では30%のオーダーである(図2)。本発明に関しては、3以下の比誘電率を示す材料は、電極上の厚い層を作製するのに好ましい。
これらの誘電率の計算は、5のオーダーの比誘電率を示すエポキシ樹脂から製される厚い層では、絶縁耐力において20%(非被覆電極に比較して)のオーダーの改善度を、また3のオーダーの比誘電率を示すシリコンから製される厚い層では、絶縁耐力において30%(非被覆電極に比較して)のオーダーの改善度を示す装置において実施された、測定によって確認されている。
より弱い電界にさらされる電気部品上に製される薄い層については、用いた材料は3のオーダーの誘電率を示し、かつ典型的には60μmから100μmのオーダーの厚さをもつ薄層の形態で適用される。電極上にデポジットされた60μmから100μmのオーダーのNuflon(商標)(比誘電率2.7)、又はparylene N(商標)(比誘電率2.65)の薄層デポジットを備えた装置を用いて得られた結果は、非被覆電極に比較して8%のオーダーの絶縁耐力の改善度を示す。
本発明に関しては、図3の線図において部分的に示された装置は、インシュレータ(2)を備えた金属エンクロージャ(3)と、コンダクタ(1)及び電極(5)を含む電気部品とを有する。前記装置においては、ハイブリッド絶縁体は、ヘプタフルオロイソブチロニトリル及び上記に定義された希釈ガスの圧力下にあるガス状混合物(4)と、上記に定義された厚い絶縁層(6)又は薄い絶縁層(7)の形態で存在する固体絶縁体との双方によって構成される。

Claims (14)

  1. 密閉エンクロージャを含む中又は高電圧装置であって、前記エンクロージャ中に、厚さの異なる固体絶縁層でカバーされた電気部品と、電気的絶縁を提供するため及び/又は前記エンクロージャ内で生じやすい電弧を消すためのガス状媒体とが設置され、前記ガス状媒体が、希釈ガスとの混合物でヘプタフルオロイソブチロニトリルを含んでなることを特徴とする該装置。
  2. 前記希釈ガスが、二酸化炭素、窒素、酸素、空気、及びそれらの任意の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ヘプタフルオロイソブチロニトリルが、式(II)によって決定されるモルパーセントMの、80%以上のモルパーセント(Mhe)でヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物中に存在することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の装置。
    M=(Phe/Pmixture)×100 (II)
    [式中、Pmixtureは、20℃の装置内における混合物の全圧力を表し、かつPheは、同じ単位で表された分圧を示し、これは20℃における、装置の最低利用温度において上記に定義された通りのヘプタフルオロイソブチロニトリルにより示される飽和蒸気圧に等しい]
  4. 前記ヘプタフルオロイソブチロニトリルが、ヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物中に、請求項3において定義されたモルパーセントMの、95%から130%の範囲で、より良好には97%と120%の範囲で、理想的には99%から110%の範囲にあるモルパーセント(Mhe)で存在し、前記装置が、それにおいて前記混合物のいくらかが絶縁を低減しない液体状態である、中電圧又は高電圧装置であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記ヘプタフルオロイソブチロニトリルが、ヘプタフルオロイソブチロニトリル/希釈ガス混合物中に、請求項3において定義されたモルパーセントMの、95%から100%の範囲、とりわけ98%から100%の範囲にあるモルパーセント(Mhe)で存在し、前記装置が、それにおいて絶縁が液相の存在によって影響され得る、中電圧又は高電圧装置であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記固体絶縁層の厚さが、電界の利用率ηの関数であり、ηが最大電界Emaxで割った平均電界(U/d)の比率として定義され(η=U/(Emaxd))、前記固体絶縁層が、0.2から0.4の範囲にある利用率では、1mmより大きく10mmより小さい厚さを示す厚い層であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記厚い固体絶縁層を作製するために選択された材料が、6以下の比誘電率を示すことを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  8. 前記厚い固体絶縁層を作製するために選択された材料が、4以下、及びとりわけ3以下の比誘電率を示すことを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  9. 前記材料が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカルボナート、ポリメチルメタクリラート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、parylene N(商標)、Nuflon(商標)、シリコン、及びエポキシ樹脂から選択されることを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載の装置。
  10. 前記固体絶縁層の厚さが、電界の利用率ηの関数であり、ηが最大電界Emaxで割った平均電界(U/d)のの比率として定義され(η=U/(Emaxd))、前記固体絶縁層が、0.5より大きい、及びとりわけ0.6より大きい利用率では、1mm未満、有利には500μm未満、とりわけ60μmから100μmの範囲にある厚さを示す薄い層であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記薄い固体層を作製するために選択された材料が、2から4の範囲、及びとりわけ2.5と3.5の間の範囲にある比誘電率を示すことを特徴とする、請求項10に記載の装置。
  12. 前記材料が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン−モノクロロトリフルオロエチレン、parylene N(商標)、Nuflon(商標)、HALAR(商標)、及びHALAR C(商標)から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
  13. 前記装置が、ガス絶縁電気的変換器、電気を輸送若しくは分配するためのガス絶縁送電線、又はコネクタ/ディスコネクタであることを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載の装置。
  14. その部品が、請求項6から12のいずれか1項において上記に定義された通りの厚さの異なる固体絶縁層でカバーされる、中電圧又は高電圧装置における、電気的絶縁及び/又は電気的アーク消弧のためのガスとしての、請求項1から5のいずれか1項において定義された通りの希釈ガスとの混合物におけるヘプタフルオロイソブチロニトリルの用途。
JP2015530441A 2012-09-10 2013-09-09 低環境負荷及びハイブリッド絶縁を有する中又は高電圧電気器具 Active JP6290894B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1258437 2012-09-10
FR1258437A FR2995462B1 (fr) 2012-09-10 2012-09-10 Appareil electrique moyenne ou haute tension a faible impact environnemental et a isolation hybride
PCT/EP2013/068639 WO2014037566A1 (fr) 2012-09-10 2013-09-09 Appareil électrique moyenne ou haute tension à faible impact environnemental et à isolation hybride

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015534431A true JP2015534431A (ja) 2015-11-26
JP6290894B2 JP6290894B2 (ja) 2018-03-07

Family

ID=47215596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015530441A Active JP6290894B2 (ja) 2012-09-10 2013-09-09 低環境負荷及びハイブリッド絶縁を有する中又は高電圧電気器具

Country Status (10)

Country Link
US (1) US9899125B2 (ja)
EP (1) EP2893602B1 (ja)
JP (1) JP6290894B2 (ja)
KR (1) KR102276926B1 (ja)
CN (1) CN104798274B (ja)
BR (1) BR112015005204B1 (ja)
FR (1) FR2995462B1 (ja)
IN (1) IN2015MN00469A (ja)
MX (1) MX343730B (ja)
WO (1) WO2014037566A1 (ja)

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108831587A (zh) * 2012-04-04 2018-11-16 3M创新有限公司 作为电介质气体的氟化腈
FR3011138B1 (fr) 2013-09-20 2015-10-30 Alstom Technology Ltd Appareil electrique moyenne ou haute tension a isolation gazeuse comprenant du dioxyde de carbone, de l'oxygene et de l'heptafluoroisobutyronitrile
FR3023650B1 (fr) 2014-07-10 2016-08-19 Alstom Technology Ltd Interrupteur isole par du vide autorisant un test du vide, ensemble d'interrupteur et procede de test
FR3028678B1 (fr) * 2014-11-19 2016-12-30 Schneider Electric Ind Sas Appareil electrique a isolation electrique et extinction d'arcs electriques ameliorees et procede associe
WO2016091274A1 (en) 2014-12-12 2016-06-16 Abb Technology Ag Apparatus for the generation, distribution and/or usage of electrical energy and component for such an apparatus
FR3032828B1 (fr) * 2015-02-13 2017-03-17 Alstom Technology Ltd Appareil electrique moyenne ou haute tension a isolation gazeuse comprenant de l'heptafluoroisobutyronitrile et du tetrafluoromethane
FR3035539B1 (fr) 2015-04-24 2017-06-02 Dehon Sa Procede et systeme de distribution d'un melange
EP3104391A1 (fr) 2015-06-10 2016-12-14 General Electric Technology GmbH Appareillage electrique a isolation gazeuse rempli d'un gaz dielectrique
EP3133707A1 (fr) 2015-08-20 2017-02-22 Siemens Aktiengesellschaft Appareillage de connexion électrique encapsulé
DE102015218003A1 (de) * 2015-09-18 2017-03-23 Siemens Aktiengesellschaft Mittel- oder Hochspannungsschaltanlage mit einem gasdichten Isolierraum
EP3174071B1 (fr) 2015-11-30 2018-11-14 General Electric Technology GmbH Procédé et installation de remplissage d'un appareillage électrique à isolation gazeuse comprenant un mélange de (cf3)2cfcn et de co2
EP3188196B1 (fr) * 2015-12-28 2020-03-04 General Electric Technology GmbH Appareil électrique moyenne ou haute tension à isolation hybride de faible épaisseur
WO2017162578A1 (en) 2016-03-23 2017-09-28 Abb Schweiz Ag Use of a linear octafluorobutene as a dielectric compound in an environmentally safe dielectric-insulation or arc-extinction fluid
FR3057388B1 (fr) * 2016-10-10 2019-05-24 Supergrid Institute Commutateur au co2 pour un reseau a courant continu haute tension
DE102017105982B4 (de) 2017-03-21 2022-03-03 Fritz Driescher KG Spezialfabrik für Elektrizitätswerksbedarf GmbH & Co. Dielektrisches Medium und damit befüllte gasisolierte Schaltanlage
EP3382733A1 (en) * 2017-03-31 2018-10-03 General Electric Technology GmbH High- and medium-voltage gas-insulated substation presenting an electrically conductive polyaniline coating
EP3404687A1 (en) * 2017-05-18 2018-11-21 General Electric Technology GmbH A circuit breaker comprising a metal-organic framework material for co adsorption
US11535579B2 (en) 2017-12-13 2022-12-27 3M Innovative Properties Company Hydrofluoroolefin ethers, compositions, apparatuses and methods for using same
KR20200096927A (ko) 2017-12-13 2020-08-14 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 퍼플루오르화 1-알콕시프로펜, 조성물, 및 이를 사용하기 위한 방법 및 장치
US11551827B2 (en) 2017-12-13 2023-01-10 3M Innovative Properties Company Perfluorinated 1-alkoxypropenes in dielectric fluids and electrical devices
DE102018209180A1 (de) 2018-06-08 2019-12-12 Siemens Aktiengesellschaft Gasisolierte Schaltanlage
CN109173319A (zh) * 2018-09-06 2019-01-11 华北电力大学 一种环保型绝缘气体筛选方法及提高直流输电管道绝缘性的方法
KR102635795B1 (ko) 2018-09-07 2024-02-08 제네럴 일렉트릭 테크놀러지 게엠베하 액체 (cf₃)₂cfcn의 마이크로캡슐을 포함하는 재료로 제조된 전기 아크-블라스트 노즐 및 그러한 노즐을 포함하는 회로 차단기
CN109493995A (zh) * 2018-09-25 2019-03-19 上海交通大学 填充有七氟异丁腈和二氟甲烷混合气体的中高压设备外壳
CN109256244B (zh) * 2018-11-22 2020-12-01 华北电力大学 一种直流输电管道
EP3987553B8 (en) 2019-06-21 2023-12-06 Hitachi Energy Ltd Dielectric-insulation or arc-extinction fluid
EP3797857A1 (en) * 2019-09-30 2021-03-31 General Electric Technology GmbH Method and apparatus for recycling heptafluoroisobutyronitrile
EP3923301B1 (en) 2020-06-11 2022-09-07 General Electric Technology GmbH Gas-insulated electrical apparatus comprising carbon dioxide, heptafluoroisobutyronitrile and a high content of oxygen
CN111817198A (zh) * 2020-07-10 2020-10-23 云南电网有限责任公司丽江供电局 一种环保型绝缘环网柜
CN112489852A (zh) * 2020-12-10 2021-03-12 云南电网有限责任公司保山供电局 一种含环保型气体七氟异丁腈的混合气体灭弧介质及其制备方法
CN113628816B (zh) * 2021-08-18 2022-12-20 天津大学 基于绝缘子表层功能梯度改性的gil/gis金属微粒启举抑制方法
DE102022200568A1 (de) * 2022-01-19 2023-07-20 Siemens Energy Global GmbH & Co. KG Gasisolierte Elektroenergieübertragungseinrichtung
EP4376025A1 (en) 2022-11-28 2024-05-29 General Electric Technology GmbH Gas-insulated electrical apparatus comprising heptafluoroisobutyronitrile and heptafluoroisopropyl(trifluoromethyl)ketone

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002251943A (ja) * 2001-02-26 2002-09-06 Toshiba Corp ガス遮断器
JP2008295190A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Mitsubishi Electric Corp ガス絶縁開閉装置

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3048648A (en) 1959-08-25 1962-08-07 Gen Electric Electrical apparatus and gaseous dielectric material therefor comprising perfluoroalkylnitrile
FR1265731A (fr) 1960-08-23 1961-06-30 Thomson Houston Comp Francaise Perfectionnements à l'isolement des équipements à haute tension
US4095069A (en) 1976-02-23 1978-06-13 Westinghouse Electric Corp. Stainless-steel interrupter-head construction for circuit-interrupters continuously carrying high-value-amperage currents
JPS602011A (ja) 1983-06-14 1985-01-08 三菱電機株式会社 ガス絶縁電気装置
JPS601702A (ja) 1983-06-16 1985-01-07 三菱電機株式会社 電気機器の絶縁ガス
JPS6020406A (ja) 1983-07-13 1985-02-01 三菱電機株式会社 ガス絶縁電気装置
CN1033731C (zh) * 1992-11-25 1997-01-01 株式会社明电舍 外壳内充以电气绝缘气体的绝缘开关装置
JP3860553B2 (ja) 2002-11-19 2006-12-20 三菱電機株式会社 ガス絶縁開閉装置
JP4429205B2 (ja) * 2005-05-16 2010-03-10 三菱電機株式会社 ガス絶縁機器
US7807074B2 (en) 2006-12-12 2010-10-05 Honeywell International Inc. Gaseous dielectrics with low global warming potentials
WO2011090992A1 (en) 2010-01-25 2011-07-28 3M Innovative Properties Company Perfluoroketones as gaseous dielectrics
KR101100710B1 (ko) * 2010-06-11 2011-12-30 엘에스산전 주식회사 지중배전 선로용 차단기
CN103415895B (zh) * 2010-12-14 2016-08-03 Abb技术有限公司 介电绝缘介质
KR20140007849A (ko) 2011-01-25 2014-01-20 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 유전 유체로서의 플루오르화 옥시란
FR2975820B1 (fr) 2011-05-24 2013-07-05 Schneider Electric Ind Sas Melange de decafluoro-2-methylbutan-3-one et d'un gaz vecteur comme milieu d'isolation electrique et/ou d'extinction des arcs electriques en moyenne tension
FR2977707B1 (fr) 2011-07-05 2014-05-23 Schneider Electric Ind Sas Utilisation d'une hydrofluoroolefine comme milieu d'isolation et/ou d'extinction d'arc en moyenne tension et appareil electrique moyenne tension a isolation gazeuse le comprenant
FR2980629B1 (fr) 2011-09-22 2015-01-16 Alstom Grid Sas Melange d'hydrofluoroolefine et de fluorocetone pour l'utilisation comme milieu d'isolation et/ou d'extinction d'arc et appareil electrique haute tension a isolation gazeuse le comprenant
FR2980628B1 (fr) 2011-09-22 2014-07-25 Schneider Electric Ind Sas Melange d'hydrofluoroolefine et de fluorocetone pour l'utilisation comme milieu d'isolation et/ou d'extinction d'arc et appareil electrique moyenne tension a isolation gazeuse le comprenant
FR2983340B1 (fr) 2011-11-30 2019-05-17 Alstom Technology Ltd Oxiranes polyfluores comme gaz d'isolation electrique et/ou d'extinction des arcs electriques en haute tension
CN108831587A (zh) 2012-04-04 2018-11-16 3M创新有限公司 作为电介质气体的氟化腈

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002251943A (ja) * 2001-02-26 2002-09-06 Toshiba Corp ガス遮断器
JP2008295190A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Mitsubishi Electric Corp ガス絶縁開閉装置

Also Published As

Publication number Publication date
BR112015005204B1 (pt) 2021-02-09
WO2014037566A1 (fr) 2014-03-13
JP6290894B2 (ja) 2018-03-07
US9899125B2 (en) 2018-02-20
MX2015002974A (es) 2015-09-24
CN104798274B (zh) 2017-03-29
MX343730B (es) 2016-11-18
CN104798274A (zh) 2015-07-22
IN2015MN00469A (ja) 2015-09-04
FR2995462B1 (fr) 2014-09-05
KR20150054976A (ko) 2015-05-20
US20150228375A1 (en) 2015-08-13
FR2995462A1 (fr) 2014-03-14
EP2893602A1 (fr) 2015-07-15
EP2893602B1 (fr) 2017-05-24
BR112015005204A2 (pt) 2017-07-04
KR102276926B1 (ko) 2021-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6290894B2 (ja) 低環境負荷及びハイブリッド絶縁を有する中又は高電圧電気器具
KR102321950B1 (ko) 이산화탄소, 산소 및 헵타플루오로이소부티로니트릴을 포함하는 가스 절연 중간 또는 고전압 전기 장치
KR102649609B1 (ko) 헵타플루오로이소부티로니트릴 및 테트라플루오로메탄을 포함하는 가스 절연 중간전압 또는 고전압 전기 장치
Tian et al. Application of C6F12O/CO2 mixture in 10 kV medium‐voltage switchgear
US9257213B2 (en) Dielectric insulation medium
JP6042344B2 (ja) 誘電性絶縁媒体
CN103946944B (zh) 用作绝缘和/或灭弧介质的氢氟烯烃和氟酮混合物以及包括该混合物的气体绝缘中压电气设备
US9491877B2 (en) Use of a mixture comprising a hydrofluoroolefin as a medium-voltage arc-extinguishing and/or insulating gas and medium-voltage electrical device comprising same
WO2024115417A1 (en) Gas-insulated electrical apparatus comprising heptafluoroisobutyronitrile and heptafluoroisopropyl(trifluoromethyl)ketone
US20240194372A1 (en) Insulating gas used for electrical insulation or arc extinguishing by replacing sf6 gas and electrical device using same
CN103782350B (zh) 包括氢氟烯烃、作为中压灭弧和/或绝缘气体的混合物的应用以及包括混合物的中压电气设备
KR20230020537A (ko) 이산화탄소, 헵타플루오로이소부티로니트릴 및 고함량 산소를 포함하는 가스 절연 전기 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170613

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6290894

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250