JP2015534193A - マイクロ流体デバイスにおける流量制御 - Google Patents

マイクロ流体デバイスにおける流量制御 Download PDF

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Abstract

本開示は、少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポートとを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するための方法であって、−複数の圧力を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートに連続的に印加すること、−マイクロ流体ネットワーク内の流量測定点で、複数の印加された圧力に応答してマイクロ流体ネットワークによって生成される流体の時系列の流量値を測定すること、−印加された圧力値および測定された時系列の出力流量値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定すること、−流量測定点での所定の流量値に対応する少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートのそれぞれでの目標圧力値を計算することであって、所定の流量値は、目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応する、計算すること、および、−計算された目標圧力値を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート上で適用することを含む方法を提供する。

Description

本開示は、マイクロ流体デバイス内の流量を制御するための方法を提供し、詳細には1つまたはいくつかのマイクロチャネル内を流れる流体の流量を制御するための方法を提供する。
マイクロ流体技術は、小さいスケール、典型的にはマイクロスケールおよびナノスケールなどミリメートル未満のスケールでの流体の制御に対処する。マイクロ流体技術は、クロマトグラフィ、電気泳動、またはフロー注入分析など分析方法を改善された分離検出性能で提供するために、分析科学者によって最初に導入された。流体をミニチュア化された環境内で精密に操作することができる概念の証明が確立されたので、出現したラボオンチップ(LOC)またはマイクロ総合分析システム(マイクロTAS)を提供することができ、これは、化学、生物学、または光学におけるものなど多数の他の科学的領域においてこの技術を統合することに導いた。
マイクロ流体技術は、多数の利点をもたらす。第1の明らかな利点は、小型化デバイスが少ない流体および少ない基質しか使用せず、したがって、より安全な環境、少ない廃棄物、およびコストの低減をもたらす。
マイクロ流体デバイスの使用は、多数の他の利点をもたらす。化学では、たとえば、より高い選択性、より高い収率、より速い拡散混合、より低い反応時間、または2相性反応のより高い制御など、多数の改善が観察される。さらに、マイクロ流体デバイスの表面積対体積比は大きいので、固相不均一系触媒作用、または局所温度のより高い/より速い制御を必要とするプロセスなど、多数の表面化学プロセスが改善された。さらに、マイクロ流体デバイスは、大きな制御度をユーザに提供し、したがって様々な化学プロセスのより深い理解に道筋を与える新しい実験モデルの設計を可能にする。
同じようにして、マイクロ流体デバイスの使用は、薬物スクリーニング、細胞研究、免疫学的検定、電気泳動、血液分析、タンパク質結晶化、DNAシークエンシング、およびさらに多くのものなど、多数の生物学的プロセスおよび生化学的プロセスにおける実質的な改善を引き起こした。
上記に示されているように、検出および分離に加えて、複雑な化学プロセスまたは生物学的プロセスの非常に大きなパネルを、単一のマイクロ流体デバイス内で行うことができる。また、マイクロ流体デバイスは、マイクロエレクトロニクスにおいて、また光学においてなど、他の技術において成功裏に実装することができる。その結果、流体プロセスをマイクロスケールに縮小することに適合されたますます多数のデバイスが開発されつつある。
さらに、マイクロ流体デバイスは、従来の化学工学におけるものなど複数の機能を実施するために並列で、または直列で配置することができる。したがって、アクチュエータおよびセンサなど(たとえば、ポンプ、圧力計、流量センサ、検出要素、加熱/冷却要素、マルチプレクサ)ますます多数の要素もまた、デバイス内に組み込まれ、それによりそれらの複雑さを増す。
マイクロ流体デバイスが動作するレベル(典型的には、マイクロスケールレベルまたはナノスケールレベル)では、表面張力、粘性、拡散、エネルギー放散、流体抵抗、漏れ、または実験誤差などのパラメータが支配的になる。流体流量をマイクロスケールレベルで制御するための知られている化学工学方法は、これらのパラメータを広く研究することなしにマイクロスケールレベルまたはナノスケールレベルに移すことはできない。したがって、マイクロ流体デバイスが動作するレベルで使用することができる、そのようなデバイス内の流体流量を精密に調整し制御するための特定の方法が求められている。
単一のマイクロチャネル内の所与の流体の流量を制御するための方法が開発されており、マイクロチャネル内の流量Q、およびマイクロチャネルの入口と出口の間の差圧Δpを測定することによって、またマイクロチャネル内の特定の流体の流体力学的抵抗RをQ=Δp/Rを通じて決定することによってデバイスを較正することに依拠している。しかし、そのような単純なマイクロ流体デバイスにとってさえ、この方法は、実験誤差、内乱もしくは外乱の存在、マイクロチャネルもしくは流体の弾性、および/または漏れ、気泡の存在などによる変動を考慮していない。
したがって、1つまたは複数のマイクロチャネルを含むマイクロ流体ネットワークを含めて、操作することができる、マイクロ流体ネットワーク内を流れる流体の流量を制御するための方法が求められている。
第1の態様によれば、本開示は、少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するための方法であって、複数の圧力を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)に連続的に(すなわち次々と)印加すること、マイクロ流体ネットワーク内の流量測定点(31〜33、61〜62)で、複数の印加された圧力に応答してマイクロ流体ネットワークによって生成される流体の時系列の流量値を測定すること、印加された圧力値および測定された時系列の出力流量値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定すること、流量測定点(31〜33、61〜62)での所定の流量値に対応する少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの目標圧力値を計算することであって、所定の流量値は、目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応する、計算すること、および、計算された目標圧力値を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)上で適用することを含む方法を提供する。
第2の態様によれば、本開示は、少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる流体の流量を制御するためのマイクロ流体ネットワークコントローラであって、少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)に連続的に印加された圧力値、および印加された複数の圧力に応答してマイクロ流体ネットワークによって生成される時系列の出力流量の、流量測定点(31〜33、61〜62)における測定値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定するように構成された識別モジュール(51)を備え、流量測定点(31〜33、61〜62)での所定の流量値に対応する少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの目標圧力値を計算し、所定の流量値は、目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応し、計算された目標圧力値を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)上で適用するように構成されたコマンドモジュール(53)をさらに備えるマイクロ流体ネットワークコントローラを提供する。
複雑なマイクロ流体ネットワーク(すなわち、複数のマイクロチャネルを備える)の場合でさえ、ユーザはいま、所望の流量に導く圧力値の正しい組合せを見つけることができる。実際、提案されている方法は、マイクロ流体ネットワークアーキテクチャの特性、チャネル結合効果、ネットワーク内の各マイクロチャネルの弾性、流体の弾性、測定誤差、擾乱の存在/成長/減退、漏れ、気泡、目詰まり、妨害物など多数のパラメータを反映することをその制御が必要とする複雑なマイクロ流体ネットワークに適用することができる。
第3の態様によれば、本開示は、マイクロ流体ネットワークと、上述のマイクロ流体ネットワークコントローラとを備えるマイクロ流体デバイスを提供する。
第4の態様によれば、本開示は、少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するためのシステムであって、コンピュータプロセッサ(100)と、コンピュータプロセッサ(100)上で実行されたとき、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定するように構成された識別エンジン(101)と、コンピュータプロセッサ(100)上で実行されたとき、所定の流量値が目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応するように所定の流量値に対応する目標圧力値を計算するように構成されたコマンドエンジン(102)とを備えるシステムを提供する。
第5の態様によれば、本開示は、少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するための方法をコンピュータシステムに実施させるコンピュータ可読プログラムコードが含まれているコンピュータ可読記憶媒体であって、この方法は、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定すること、および所定の流量値が目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応するように所定の流量値に対応する目標圧力値を計算することを含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
マイクロ流体ネットワークの一例の概略図である。 印加された圧力に応答した時間の関数としての流量測定値の図である。 マイクロ流体ネットワークの入力圧力値および出力流量値の範囲を較正するための識別モジュールの例示的なアーキテクチャの概略図である。 マイクロ流体ネットワークの所定の流量値に従って目標圧力値の範囲を適用するためのコマンドモジュールの例示的なアーキテクチャの概略図である。 本開示のモデルについて印加された入力圧力と測定された出力流量との間の関係を示す流れ図である。 本開示の方法の性能を試験するために使用されるマイクロ流体ネットワークの概略図である。 図5によるマイクロ流体ネットワークの流量測定点での時間の関数としての所定の流量の図である。 本開示のモデルに従って計算された目標圧力の適用後の時間の関数としての、また図6による所定の流量に対応する流量値の図である。現況技術の制御性能の一例が比較のために提供されている。 本開示によるマイクロ流体ネットワークコントローラを使用する図5によるマイクロ流体ネットワークの挙動の図である。図は、本開示の実施形態の擾乱拒絶能力を示す。 コンピューティング環境の状況における図3Aおよび図3Bの例示的なシステムの図である。
次に、本開示の特定の実施形態について、添付の図を参照して詳細に述べる。以下の本開示の実施形態の詳細な説明では、本開示の実施形態をより完全に理解するために、多数の特定の詳細が明記されている。しかし、本開示の実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかになろう。他の場合には、説明を不必要に複雑にするのを回避するために、周知の特徴は詳細に述べられていない。
本明細書では、「comprise/comprising(備える、含む)」という語は、包括的なもの、またはオープンエンドである「include/including(含む)」「contain/containing(含む)」と同義であり(同じことを意味し)、追加の記載されていない要素を排除しない。たとえば「from(から)」、「from…to(から…まで)」、「below(下方)」、「more than(超)」、「greater than(より大きい)」、「less than(未満)」、「lower than(より低い)」、および「at least(少なくとも)」などの語を使用する範囲の限界値は、それらの範囲内に含まれると考えられる。
本書で使用されるとき、「マイクロ流体デバイス」という用語は、少なくとも1つのマイクロ流体ネットワークと、複数のアクチュエータおよびセンサ(たとえば、ポンプ、圧力計、流量センサ、検出要素、加熱/冷却要素、マルチプレクサ)とを備えるデバイスを指す。マイクロ流体ネットワークは、1つ以上のマイクロチャネルと、その1つ以上のマイクロチャネル内の流体の導入/排出を可能にする入口/出口インターフェースポートとを備える。さらに、マイクロチャネルを、その長さの少なくとも一部分上に1ミリメートルより小さい幅を有する区間および/または1mm−1より大きい、好ましくは4mm−1より大きい、より好ましくは10mm−1、たとえば1μm−1より大きい表面積対体積比を有する区間を備えるチャネルと定義する。
図1は、以下を備えるマイクロ流体ネットワークの一例の概略図を示す。
− 小さい幅の区間(1〜7)および大きい幅の区間(11〜15)を備える複数のマイクロチャネル
− 流体が導入/排出され、圧力が印加され、圧力値(P1〜P5)が測定される複数の入口/出口インターフェースポート(21〜24)(この例では、インターフェースポートの数Mは5である)
− 流量値(Q1〜Q3)が測定される複数の流量測定点(31〜33)(この例では、流量測定点の数Lは3である)
図1に示されているように、2つ以上の入口/出口インターフェースポート間に1つ以上の差圧Δpを課すことにより、マイクロ流体ネットワーク内の1つ以上の流体の流れが生成される。いくつかの実施形態では、マイクロチャネルの小さい幅の区間(1〜7)は、1つ以上のマイクロ流体チップ(41)内に含まれる。1つ以上の入口/出口インターフェースポートにかかる圧力は、様々な圧力制御手段、たとえば加圧されたリザーバ、膜ポンプ、シリンジポンプ、または蠕動ポンプ、好ましくは加圧されたリザーバで印加することができる。しかし、他の圧力制御手段を使用することができることが当業者には明らかになろう。いくつかの実施形態では、1つ以上の入口/出口インターフェースポート内で印加される圧力は、大気圧である。
図2は、マイクロ流体ネットワークが1つまたはいくつかの印加された入力圧力に応答して過渡状態を通じてその平衡に達するために必要とされる時間に対応する、マイクロ流体デバイスの従来の応答時間を示す。また、マイクロ流体ネットワークの応答時間は、1つまたはいくつかの入力圧力の印加と応答誤差内における流量値の安定化との間の時間としてより具体的に定義することができる。通常、応答時間は、5%未満である応答誤差内で定義されるが、3%または1%などより小さい応答誤差に関連して定義されてもよい。オーバーシュートは、所望の流量に達するために、対応する目標圧力を適用した後、所定の流量を超える流量のパーセンテージである。流量値は、その値が静誤差のマージンより上で変動しないとき、静的な流量値として定義される。静誤差は、応答誤差以下であることが好ましい。たとえば、静誤差は、5%の応答誤差マージンに対して2%未満、3%の応答誤差マージンに対して1%未満、および1%の応答誤差マージンに対して0.5%未満が選択される。
本開示の一目的は、マイクロ流体ネットワーク内の流量プロファイルを精密に制御することができる方法を提供することである。たとえば、擾乱に直面する1つ以上の所定の流量を安定化することによる、あるいは/または計算された目標圧力と対応する所定の流量の確立との間でオーバーシュートおよび/もしくは応答時間を低減することによる。
図3Aおよび図3Bには、印加された圧力を測定された流量値にリンクする関係/パラメータを学習/推定することによってマイクロ流体ネットワークを識別することができる識別モジュールが示されている。印加された圧力と測定された流量値との間の複数の平衡を試験/測定することからなるモデル(すなわち、静的モデル)を使用することは、複雑なマイクロ流体ネットワークを識別することにとってかなり遅く、時間がかかるので、出願人らは、印加された圧力と測定された流量値との間のパラメータを過渡状態を通じて推定することができる、より速い、より精密なモデル(すなわち、動的モデル)を確立することができることを見いだした。より具体的には、このモデルは、入力圧力値に応答する出力流量値に基づいてパラメータを推定することによってマイクロ流体ネットワーク内の圧力と流量の間の関係を確立することを可能にする。
図3Bには、マイクロ流体ネットワークのモデルの推定されたパラメータに基づいて、流量測定点での所定の流量値に応答して入口/出口インターフェースポートでの目標圧力値を計算および適用することができるコマンドモジュールが示されている。実際、目標圧力値は、過渡状態(ネットワークがその過渡状態を通じてそのネットワークの平衡に達する)を修正することなしに目標圧力値を計算することができる静的なコマンドを通じて推定され得る。
図3Aは、マイクロ流体ネットワークの入力圧力値および出力流量値の範囲を較正するための識別モジュールの例示的なアーキテクチャを示す。この例示的なアーキテクチャは、M個の入口/出口インターフェースポートおよびL個の流量測定点を備えるマイクロ流体ネットワーク(52)の入力圧力値および出力流量値の範囲を較正するための識別モジュール(51)を含む。第1のステップでは、識別モジュールは、マイクロ流体ネットワークのM個の入口/出口インターフェースポートのそれぞれで第1の圧力を印加する。それに応答して、1つ以上の流量値が流量測定手段によってマイクロ流体ネットワーク内のL個の流量測定点のそれぞれで測定される。いくつかの実施形態では、これらの流量値は、第1の所定のレートで測定される。さらに、M個の入口/出口インターフェースポートで測定される圧力値およびL個の流量測定点のそれぞれで測定される1つ以上の流量値は、時系列の形態で識別モジュールによって収集される。次いで、識別モジュールによって十分な数の圧力値および流量値が収集されるまで、複数の新しい圧力が識別モジュールによってM個の入口/出口インターフェースポートに再印加される。これらの複数の圧力は、プリセットに従ってランダムに印加されても、第2の所定のレートで、好ましくはランダムに印加されてもよい。たとえば、これらの圧力の印加は、500msから5秒まで、好ましくは1秒から3秒までの範囲に及ぶ。第1の所定のレートは、圧力の印加より低いことが好ましい。たとえば、第1の所定のレートは、10msから500msまでの範囲、好ましくは100msに及ぶ。識別モジュールは、収集された圧力値および出力流量値に基づいて、入力圧力値に応答するマイクロ流体ネットワークのモデルのパラメータを推定する。モデルの推定されたパラメータは、コマンドモジュールに送られる。
図3Bは、マイクロ流体ネットワークの所定の流量値に従って目標圧力値の範囲を適用するためのコマンドモジュールの例示的なアーキテクチャの概略図である。この例示的なアーキテクチャは、M個の入口/出口インターフェースポートおよびL個の流量測定点を備えるマイクロ流体ネットワーク(52)の入力圧力値および出力流量値の範囲を管理および/または維持するためのコマンドモジュール(53)を含む。図3Bは、コマンドモジュールがL個の流量測定点のそれぞれにおける所定の流量値に対応するM個の入口/出口インターフェースポートのそれぞれについての目標圧力値を、入力圧力値に応答するマイクロ流体ネットワークのモデルの推定されたパラメータに基づいて計算する第2のステップを示す。さらに、コマンドモジュールは、計算された目標圧力値をM個の入口/出口インターフェースポートのそれぞれで適用する。
識別モジュール(51)は、任意選択で、新しい擾乱(たとえば、外部摂動、反対圧力の変動、流体抵抗率(fluidic resistivity)および/または流体粘性、漏れ、気泡、目詰まり、妨害物、入口/出口インターフェースポートでの流体の体積の変動など)の出現を考慮するためにマイクロ流体ネットワークのパラメータを決定および更新することができる。したがって、識別モジュールとコマンドモジュールの組合せは、マイクロ流体ネットワーク内の物理的な変化の識別を可能にする。なぜなら、マイクロ流体ネットワークのモデルのパラメータが、適用された目標圧力値に基づいて時々または定期的に再推定されるからであり、また、流量測定点での所定の流量値に対応する少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートのそれぞれでの目標圧力値が時々または定期的に再計算され再適用されるからである。
いくつかの実施形態では、コマンドモジュールが少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートで複数の圧力を連続的に印加し、一方、識別モジュールは、流量測定点で、時系列の複数の流量値を測定する。
いくつかの実施形態では、圧力測定手段は、圧力ベースのポンプおよび/またはシリンジポンプである。たとえば、圧力ベースのポンプの場合、圧力測定手段は、好ましくは入口/出口インターフェースポートに接続された空気圧回路上に位置する圧力センサであり、シリンジポンプの場合、圧力測定手段は、マイクロ流体ネットワーク上、またはシリンジポンプシステム内に位置する機械的な圧力センサである。いくつかの実施形態では、流量測定手段は、それだけには限らないが、温度センサ、コリオリベースのセンサ、または秤量システム(weighing systems)などフローセンサである。しかし、他の圧力測定手段、および他の流量測定手段を使用することができることが当業者には明らかになろう。いくつかの実施形態では、流体は、任意選択で可溶物または非可溶物を含む極性溶媒または非極性溶媒など気体および/または液体である。たとえば、液体は、水、アルコール、および/または油を含むリストから選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上の流体は、有機試薬、細胞、バクテリア、および/または粒子(たとえば、磁性粒子)など有機材料、無機材料、および/または生物学的材料を含む。
次に、M個の入力圧力コマンド(すなわち、圧力値)およびL個の出力流量値を備えるマイクロ流体ネットワークを考える。pを圧力コマンドのベクトル、qを流量値のベクトルとする。
=[p…p]およびq=[q…q
次に、識別モジュールについて、図4に関連して述べる。L個の流量測定点の1つずつについて提案されている(離散的かつ動的)モデルは、以下の通りである。
Q(z)=H(z).P(z)
上式で、Q(z)は流量を表し、P(z)はコマンド圧力を表し、H(z)は、モデルの動的線形伝達関数を表す。より具体的には、Q(z)、P(z)、およびH(z)は、通常、信号およびシステムの離散時間記述で使用されるz変換変数である。
いくつかの実施形態では、オフセット寄与が考慮され、モデルは以下の通りである。
(z)=H(z).P(z)+B(z) (1)
(z)は、真の流量を表し、H(z)は、システムの動的線形伝達関数を表し、P(z)は、コマンド圧力を表し、B(z)は、オフセット寄与である。より具体的には、動的線形伝達関数H(z)は、その各要素が流量に対する圧力の影響を示すスカラ伝達関数である行列を表す。さらに、オフセット寄与B(z)は、たとえばシステム内の望ましくない反対圧力、またはマイクロチャネルもしくは流体の弾性の変動、漏れの存在、気泡、目詰まり、妨害物、入口/出口インターフェースポートでの流体の体積の変動などによる残留流量を表す。いくつかの実施形態では、オフセット寄与は最小限に抑えられる(すなわち、約0)。
いくつかの実施形態では、たとえばセンサノイズによる流量測定手段の追加の誤差寄与もまた、モデルによって考慮される。すなわち、
q(n)=q(n)+e(n)
q(n)は、時系列のサンプルnでの測定された流量値を表し、q(n)は、サンプルnでの真の流量値を表し、e(n)は、サンプルnでの誤差寄与を表す。z変換形態は、次の通りである。
Q(z)=Q(z)+E(z)
いくつかの実施形態では、誤差寄与は、わずかな値に最小化される(すなわち、約0)。
次に、モデルについて、無次元化された圧力コマンドおよび流量値に従ってさらに述べる。しかし、モデルは、無次元化なしに実現され得ることが当業者には明らかになろう。以下の無次元化されたパラメータを導入する。
上式で、Qは、L個の流量測定手段のうちの1つのフルスケールであり、qは、測定された流量値であり、P maxおよびP minは、M個の流量測定手段のうちの1つについて所与の圧力範囲の最大圧力および最小圧力である。したがって、無次元化されたモデルは、以下のように書くことができる。すなわち
モデルの動的線形伝達関数Hadim(z)は、以下の通りである。
各項は、伝達関数の行列である。したがって、モデルを識別することは、L個の流量測定手段の1つずつについて、既知の入力コマンド値(u(n))n=1…Nおよび出力測定値(y(n))n=1…Nに基づいてパラメータ(a l=1…q,i=1….Lおよび(bi,j k=1…p,i=1…L,j=1…Mの値を推定することに依拠する。
ここからは、pとqは等しいものとして選択されるが、pとqは異なるものとして選択されてもよいことが当業者には明らかになろう。典型的には、p(およびq)がより大きく設定されるほど、推定がより精密になる。しかし、pが非常に大きく設定された場合、過度な計算が必要とされる。いくつかの実施形態では、pは5から15まで、好ましくは8から12までの範囲、より好ましくはp=10に及ぶ。
オフセット寄与の時間特性Toff(典型的には分の範囲内)は動的線形伝達関数Hadim(z)の時間特性Tdynおよび時間特性誤差寄与(典型的には秒の範囲内)より大きいので、圧力印加後、第1の所定の時間(THP)内で測定された流量値を考えることだけによって、オフセット寄与関数を無視できるもの(B(z)≒0)にすることができる。実際、オフセット寄与は、高周波領域(1/THPより高い周波数のためのハイパスフィルタ)ではゼロまたはゼロ近くになる。
動的線形伝達関数Hadim(z)のパラメータ、および誤差寄与e(n)のパラメータの改善された推定を得るために、第1の所定の時間(THP)は、特性時間Tdynより大きく設定される。Tdynは、動的線形伝達関数Hadim(z)の発展の特性時間であり、動的平衡に達する速さを反映する。典型的には、5%での応答時間は、3×Tdynに等しい。したがって、応答時間および特性時間Tdynは、マイクロ流体ネットワークコントローラによって決定され、第1の所定の時間(THP)は、特性時間Tdyn以上に設定される。マイクロ流体ネットワークの応答時間の値に応じて、Tdynは、10秒未満、典型的には1秒未満であることが好ましい。
オフセットパラメータの改善された推定を得るために、第2の所定の時間(TLP)が第1の所定の時間(THP)より小さく設定される。この第2の所定の時間は、低周波領域(1/THPより低い周波数のためのローパスフィルタ)に対応し、この領域内では、誤差寄与(たとえば、センサノイズ)は無視できる(E(z)=0)。この低周波領域内で動作させることによって、E(z)は無視することができ、パラメータB(z)を推定することができる。TLPは、TdynからTHPまでの範囲に及ぶことが好ましい。
モデルのパラメータすべてが推定されたので、所定の流量値に応答して目標圧力を推定し適用することができるコマンドモジュールの静的なコマンドを適用し、流量測定点での所定の流量値に対応する少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートのそれぞれでの目標圧力値を推定することができ、所定の流量値は出力値であり、目標圧力値は、静的なコマンドの入力値である。最初に、動的な式(1)が、以下の静的な式で推定される。すなわち、
eq=K.ueq+badim
上式で、yeqおよびueqは、それぞれ平衡時(たとえば、応答時間後)の流量値および目標圧力の正規化された圧力および流量関数であり、Kは、反転されるべき静的利得である。より具体的には、Kは、以下の式による動的線形伝達関数H(z)の限界である。
K行列は、直接反転させることができず、平均二乗法など行列反転方式を使用し、反転された行列を推定することができる。たとえば、平均二乗法によれば、以下のように定義されるJ式を最小にするu変数を計算する。
さらに、u変数は、通常の平均二乗法のように最小限界および最大限界を満たさなければならない。様々な最適化アルゴリズムに従って最適を計算することができ、特に二次計画法アルゴリズムを適用することができる。
したがって、上述の例示的な識別モジュールは、圧力を印加し、関係を学習し、入口/出口インターフェースポートでの印加された圧力をマイクロ流体ネットワーク内の測定された流量値にリンクするパラメータを推定することによって、マイクロ流体ネットワークを識別することができる。さらに、本開示は、推定されたパラメータに基づいて、流量測定点での所定の流量値に応答して入口/出口インターフェースポートでの目標圧力値を計算および適用することができるコマンドモジュールを提供する。
提案されている例示的な識別モジュールとコマンドモジュールの組合せは、測定誤差と、流体抵抗率、チャネル結合効果、マイクロチャネル/流体の弾性、漏れの存在、気泡、目詰まり、妨害物、および/または入口/出口インターフェースポートでの流体の体積の変動などマイクロ流体ネットワークアーキテクチャの主要パラメータと、を含めることによって、所定の流量値に応答して適用された目標圧力値をリンクするパラメータを推定することができる。識別中、この方法は、印加された圧力の値と、L個の流量測定点の1つずつでの測定された流量との間の関係を決定する。コマンドの期間中、コントローラは、どの目標圧力(目標圧力の組合せ)が所望の/所定の流量に導くことになるか計算する。
したがって、提案されている方法は、図7および図8に示されているように、改善された正確さ、およびより低い応答時間、より低いヒステリシス、より低いオーバーシュートなど安定性の利益を伴う、任意のマイクロ流体ネットワークの流量制御を可能にする。これは、ユーザがシステムの挙動を理解する助けとなるように、未知のマイクロ流体ネットワークに適用されてもよい。
たとえば、提案されている流量制御方法は、コマンド段階の所定の流量がユーザによって入力された場合、制御下のマイクロ流体システムでは、要求された又は所望の流量には達することができないことをユーザに通知することで補足することができる。実際、いくつかの実施形態では、マイクロ流体ネットワークは、圧力アクチュエータ限界(最大/最小圧力使用範囲)内で働く可能性があり、および/またはマイクロ流体ネットワークは、要求された所定の流量と両立しない可能性がある。好ましくは、印加される圧力、および目標圧力は、所定の使用範囲内で適用される。したがって、いくつかの実施形態では、マイクロ流体ネットワークコントローラは、計算された目標圧力値が所定の使用範囲を外れた場合、ユーザに注意を喚起するための、および/または1つ以上のユーザ定義の所定の流量に応答して1つ以上の使用範囲外の1つ以上の目標圧力を、使用範囲の優先権のユーザ定義の順番に従って計算するための手段を備える。
したがって、大型かつ多数のマイクロ流体ネットワーク(1つの入力圧力を有する単一のマイクロチャネルから、独立のマイクロチャネルを有する多数並列システムまで、または並列、もしくはマイクロチャネル間のいくつかの結合効果と直列の単一/複数の複雑なマイクロ流体ネットワーク)を、提案されている方法を使用して制御することができる。
いくつかの実施形態では、ユーザは、M個の入口/出口インターフェースポートのいずれかで新しい圧力使用範囲を、またはL個の流量測定点のいずれかで新しい所定の流量をさらに設定してもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、所定の流量に達するように1つ以上のマイクロチャネルが活動化(アクティベート)され、一方、1つ以上の他のマイクロチャネルが非活動化される(すなわち閉じられる)。
さらに、提案されている方法は、正の流量および負の流量の存在下で実施する、ならびに流れを停止することができる。たとえば、逆流または流れ停止は、対応する目標圧力を適用することによってコマンドモジュールによって得られる。また、提案されている方法は、オフセット寄与(大気圧変動、タンク内への流体レベル変動など)による測定誤差および/または擾乱、ならびに使用中のマイクロ流体ネットワークの変化(たとえば、マイクロチャネルの部分的な目詰まり)に、流量制御および正確さに対する影響なしに対処することができる。
マイクロ流体ネットワークコントローラは、印加された圧力、およびマイクロ流体ネットワーク内の測定された流量を知っているので、たとえば流体抵抗率および/または流体粘性の変化により、(動的線形伝達関数の推定、また任意選択で誤差寄与および/またはオフセット寄与の推定を通じて)マイクロ流体ネットワークのパラメータの決定および更新を可能にする。したがって、提案されているマイクロ流体ネットワークコントローラは、目詰まりまたは気泡などマイクロ流体ネットワーク内の物理的な変化を(それらの体積、およびマイクロ流体ネットワーク内の場所を含めて)識別することができる。
本開示によるマイクロ流体ネットワークコントローラの性能を先行技術によるコントローラと比較する。より具体的には、提案されているマイクロ流体ネットワークコントローラを、IMTガラスチップ(参照、ICC−SY05)を備えるマイクロ流体ネットワーク(図5参照)上で試験し、同じチップ上の高精度シリンジポンプと比較した。
図5は、本開示の方法の性能を試験するために使用されるマイクロ流体ネットワークの一例の概略図を示す。マイクロ流体ネットワークは、マイクロチャネルと、3つの入口/出口インターフェースポート(71〜73)と、2つの流量測定点(61、62)とを備える。
マイクロ流体ネットワークコントローラの試験用に以下のFluigentデバイス、すなわち、1つのMFCS(商標) FLEX 1000mbar、1つのFluiwell 2mL、および1つのFlowell(2流量チャネル、7μL/分の範囲)を使用し、使用された流体は、脱イオン水である。MFCS(商標) FLEXおよびFluiwellは、それぞれ比較試験のために250mLシリンジを有する2つの高精度シリンジポンプで置き換えた。
これらの2つの実験の応答時間および流量挙動(たとえば、応答時間、オーバーシュート、ヒステリシス)を比較し、このとき、所定の流量Q2は、流量測定点62で−4μL/分から4μL/分まで指示され、一方、所定の流量Q1は、流量測定点61で2μL/分で一定のままとなるように指示されている(図6参照)。
図7は、マイクロ流体ネットワークコントローラを使用して上述の条件(図6の条件)で測定された流量Q1、Q2、および同じ条件で高精度シリンジポンプを使用して測定された流量Q11、Q12を示す。マイクロ流体ネットワークコントローラの使用は、高精度シリンジポンプの解決策に比べてより短い応答時間をもたらす。これらの応答時間はそれぞれ、マイクロ流体ネットワークコントローラを使用して1.7秒、および高精度シリンジポンプの解決策を使用して8.5秒である。さらに、マイクロ流体ネットワークコントローラの使用は、高精度シリンジポンプの解決策に比べてQ1とQ2の間の限られた相互作用を可能にする。提案されている方法の場合、Q1上の変化は、素早く限られたままである。すなわち、0.01μLの吐出超過の体積をもたらす。シリンジポンプの解決策の場合、Q11上の摂動は、0.07μLの吐出不足の体積をもたらす。
図8は、外部摂動など擾乱を受けるマイクロ流体ネットワークを制御するための本開示によるマイクロ流体ネットワークコントローラの例示的な性能を示す。識別モジュールによって図5のマイクロ流体ネットワークのパラメータを推定した後で、流量測定点61、62での2μL/分、−2μL/分の所定の流量Q1、Q2が、マイクロ流体ネットワークコントローラに送られる。次いで、システムは外部摂動を受け、入口/出口インターフェースポート63での印加された圧力の値P3は、200mbarから50mbar、および50mbarから250mbarに手動でそれぞれ増大および減少される。また、図8は、摂動がP3で与えられている間、流量を一定に維持するために、マイクロ流体ネットワークコントローラによって計算されたP1変動およびP2変動を示す。表1は、流量制御の性能を定量化し、提案されているマイクロ流体ネットワークコントローラおよび方法が、外部摂動など擾乱を受けたマイクロ流体ネットワークでさえ性能を維持することができ、標準偏差の最大値は、0.03μL/分(擾乱の期間中)であることを示す。
図9は、コンピューティング環境における図3Aおよび図3Bの例示的な識別モジュールおよびコマンドモジュールを示す。
図の例では、コンピューティングデバイス110は、感知デバイス、たとえば流量センサ120、および制御デバイス、たとえば圧力コマンドを送るための圧力レギュレータ121を介して、中を流れる1つまたはいくつかの流体の流量を制御するためのマイクロ流体ネットワーク122と通信可能に結合される。
図の実装では、コンピューティングデバイス110は、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103など、構成要素を実装する。識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103は、ソフトウェアとして示されているが、ハードウェアとして、またはハードウェアとソフトウェア命令の組合せとして実装することができる。
識別エンジン101は、(たとえば、圧力レギュレータ121を通じて)流体ネットワーク122に印加された圧力値、および(たとえば、流量センサ120を通じて)測定された時系列の出力流量値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク122の応答のモデルのパラメータを推定するための機能を含む。たとえば、識別エンジン101は、動的線形伝達関数のパラメータ、オフセットパラメータ、および/または誤差パラメータのそれぞれの推定値を計算するための機能を含む。識別エンジン101によって実施されるモデル識別は、図3Aに示されているシステムを参照しての初期システム識別、および/または図3Bに示されているシステムを参照しての動的システム識別に対応してもよく、その結果、識別エンジン101は、初期識別と動的識別両方のための機能を含むことができる。
コマンドエンジン102は、所定の流量値に対応する目標圧力値を計算するための機能を含み、所定の流量値は、識別エンジン101によって識別された目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルの出力値に対応する。所定の流量値は、ユーザによって決定されるものであり、ユーザインターフェースコントローラ111と、キーボード、マウス、またはタッチスクリーン(図示せず)など入力デバイスと、ディスプレイ104とを通じてコンピューティングデバイス110に入力され得る。
流量制御エンジン103は、コマンドエンジン102によって決定された目標圧力値をマイクロ流体ネットワーク122のインターフェースポートに適用するための機能を含む。そのような目標圧力値は、たとえば、コンピューティングデバイスのインターフェースモジュール109を介して、圧力レギュレータ121を通じてマイクロ流体ネットワークに適用されてもよい。
プロセッサ100上などで実行されたとき、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103は、互いに動作可能に接続される。たとえば、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103は同じソフトウェアアプリケーションの一部であってもよく、識別エンジン101がコマンドエンジン102および流量制御エンジン103のためのプラグインであってもよく、別の方法を使用し、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103を接続してもよい。1つ以上の実施形態では、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103は、ユーザインターフェースコントローラ111およびディスプレイ104に動作可能に接続される。1つ以上の実施形態では、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および/または流量制御エンジン103は、制御デバイス(図示せず)に動作可能に接続され、制御デバイスは、たとえば要求された所定の流量をコマンドエンジン102に提供することができる。
コンピューティングデバイス110は、プロセッサ100と、メモリ106と、データストレージ105と、インターフェースモジュール109および取外し式(リムーバブル)記憶媒体107を読み出し書き込むための媒体ドライブ108など他の関連のハードウェアとを有するコンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のデバイスとすることができる。取外し式記憶媒体107は、たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク/デジタルビデオディスク(DVD)、フラッシュドライブ、ポータブル大容量記憶装置などとすることができる。取外し式記憶媒体107および/またはローカルメモリ105は、コンピューティングデバイス110によって実行されたときコンピューティングデバイス110に本明細書に記載の1つ以上の例示的な方法を実施させる命令を含むことができる。したがって、取外し式記憶媒体107および/またはローカルメモリ105は、例示的な識別エンジン101、コマンドエンジン102、および/または流量制御エンジン103を実装し実行するための命令を含むことができる。識別エンジン101、コマンドエンジン102、および/または流量制御エンジン103の少なくともいくつかの部分は、取外し式記憶媒体107、取外し式デバイスの所与のインスタンスに、またはローカルデータストレージ105内に命令として記憶することができ、プロセッサ100によって実行するためにメモリ106内にロードされる。具体的には、実施形態を実施するためのソフトウェア命令またはコンピュータ可読プログラムコードが、一時的または永続的に、全体または部分的に、コンパクトディスク(CD)、ローカルもしくは遠隔の記憶デバイス、ローカルもしくは遠隔のメモリ、ディスケット、または任意の他のコンピュータ可読記憶デバイスなど非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。
図の例示的な識別エンジン101、コマンドエンジン102、および流量制御エンジン103はメモリ106内に常駐するプログラムとして示されているが、識別エンジン101、コマンドエンジン102、および/または流量制御エンジン103のいずれかの一部またはすべてが、特定用途向け集積回路(ASIC)などハードウェアとして、またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装されてもよい。
この例示的なシステムでは、コンピューティングデバイス110は、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定するために識別エンジン101用に測定された流量などの入って来るデータ124を受け取る。コンピューティングデバイス110は、多数のタイプのデータセットまたはコマンドを、インターフェースモジュール109を介して受け取ることができる。
また、コンピューティングデバイス110は、(コマンドエンジン102によって使用するための要求された所定の流量などの)入って来るデータまたはコマンドを、次いでそれが動作可能に接続されることになる制御デバイスからインターフェースモジュール109を通じて受け取ることができる。
また、コンピューティングデバイス110は、それが結合される制御デバイス、たとえば圧力コマンドを送るための圧力レギュレータ121によって使用または実装されることになる制御信号または出力データを生成する、または作り出すことができる。そのような制御信号または出力データは、インターフェースモジュール109を通じて他のデバイスに送信されてもよい。たとえば、複数の圧力をマイクロ流体ネットワーク122の少なくとも1つの入口/出口インターフェースポートに連続的に印加するためのコマンドを圧力レギュレータ121に送信することができ、その結果、コンピューティングデバイス110の識別エンジン101は、印加された圧力値に応答して流量センサ120によって測定された時系列の流量値を受け取り利用することができる。
本発明について好ましい実施形態に関連して述べたが、当業者なら、様々な変更および/または修正を、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなしに本発明に加えることができることを容易に理解するであろう。特に、本発明は、マイクロ流体ネットワークのモデルのパラメータを識別し、目標流量に対応する圧力コマンドを計算するための識別モジュールおよびコマンドモジュール、流量センサ、ならびに圧力コントローラを有するアーキテクチャに関して特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義されるその精神または範囲から逸脱することなしに様々なアーキテクチャを使用して実装することができる。
本発明は、いくつかの好ましい実施形態の状況で開示されているが、システム、デバイス、および方法のいくつかの利点、特徴、および態様は、様々な他の実施形態で実現することができることを理解されたい。さらに、本明細書に記載の様々な態様および特徴は、別々に、共に組み合わせて、または互いに置き換えて実施することができること、また、それらの特徴および態様の様々な組合せおよびサブコンビネーションをなすことができ、なおも本発明の範囲内にあることが企図されている。さらに、上述のシステムおよびデバイスは、好ましい実施形態において述べられているモジュールおよび機能のすべてを含む必要はない。
本明細書に記載の情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができる。たとえば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
実施形態に応じて、本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの行為、イベント、または機能は、異なる順序で実施することができ、追加されても、合併されても、すべて一緒に省略されてもよい(たとえば、記載されている行為またはイベントすべてが方法の実施に必要であるとは限らない)。さらに、いくつかの実施形態では、行為またはイベントは、順次ではなく同時に実施されてもよい。

Claims (18)

  1. 少なくとも1つのマイクロチャネルと複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するための方法であって、
    複数の圧力を少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)に連続的に印加すること、
    前記マイクロ流体ネットワーク内の流量測定点(31〜33、61〜62)で、前記複数の印加された圧力に応答してマイクロ流体ネットワークによって生成される前記流体の時系列の流量値を測定すること、
    前記印加された圧力値および前記測定された時系列の出力流量値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定すること、
    前記流量測定点(31〜33、61〜62)での所定の流量値に対応する前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの目標圧力値を計算することであって、前記所定の流量値は、前記目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの出力値に対応する、計算すること、
    および、前記計算された目標圧力値を前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)上で適用すること
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記時系列の流量値が所定のレートで測定されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルが、動的線形伝達関数を含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    圧力印加後、第1の所定の時間(THP)内で測定された流量値を使用して前記動的線形伝達関数の前記パラメータを推定することを含み、
    前記第1の所定の時間(THP)が、前記動的線形伝達関数の所定の特性時間(Tdyn)より大きいことを特徴とする方法。
  5. 請求項3または4に記載の方法であって、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルが、オフセットパラメータを含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記第1の所定の時間(THP)が、オフセット寄与の所定の時間特性(Toff)より低いことを特徴とする方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の方法であって、
    圧力印加後、第2の所定の時間(TLP)の後で測定された流量値を使用して前記オフセットパラメータを推定することを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載の方法であって、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルが、誤差パラメータを含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法であって、
    前記マイクロ流体ネットワーク内の少なくとも第2の流量測定点(31〜33、61〜62)で、前記複数の印加された圧力に応答して前記流体の少なくとも第2の複数の流量値が測定され、
    入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの前記パラメータが、前記少なくとも第2の流量測定点(31〜33、61〜62)で測定された前記出力流量値に基づいてさらに推定され、
    前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの計算された目標圧力値が、前記流量測定点(31〜33、61〜62)での所定の流量値に対応し、前記所定の流量値は、前記目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの出力値に対応することを特徴とする方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、前記モデルの前記パラメータを動的に更新することをさらに含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    前記マイクロ流体ネットワーク内の前記流量測定点(31〜33、61〜62)で、前記適用された目標圧力値に応答して前記マイクロ流体ネットワークによって生成された前記流体の流量値を測定すること、
    前記適用された目標圧力値および前記測定された出力流量値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの前記パラメータを時々または定期的に再推定すること、
    前記流量測定点での前記所定の流量値に対応する前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの前記目標圧力値を時々または定期的に再計算すること、および
    前記再計算された目標圧力値を前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)に再適用することを特徴とする方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の方法であって、圧力が所定の使用範囲内で印加されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、計算された目標圧力値が前記所定の使用範囲を外れた場合、ユーザに注意を喚起することをさらに含むことを特徴とする方法。
  14. 少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる流体の流量を制御するためのマイクロ流体ネットワークコントローラであって、
    少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)に連続的に印加された圧力値、および印加された前記複数の圧力に応答して前記マイクロ流体ネットワークによって生成される時系列の出力流量の、流量測定点(31〜33、61〜62)における測定値に基づいて、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定するように構成された識別モジュール(51)を備え、
    前記流量測定点(31〜33、61〜62)での所定の流量値に対応する前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)のそれぞれでの目標圧力値を計算し、前記所定の流量値は、前記目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの出力値に対応し、
    前記計算された目標圧力値を前記少なくとも1つの入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)上で適用するように構成されたコマンドモジュール(53)をさらに備えることを特徴とするマイクロ流体ネットワークコントローラ。
  15. マイクロ流体ネットワークと、請求項14に記載のマイクロ流体ネットワークコントローラとを備えることを特徴とするマイクロ流体デバイス。
  16. 少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するためのシステムであって、
    コンピュータプロセッサ(100)と、
    前記コンピュータプロセッサ(100)上で実行されたとき、入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定するように構成された識別エンジン(101)と、
    前記コンピュータプロセッサ(100)上で実行されたとき、所定の流量値が目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの出力値に対応するように前記所定の流量値に対応する前記目標圧力値を計算するように構成されたコマンドエンジン(102)と
    を備えることを特徴とするシステム。
  17. 請求項16に記載のシステムであって、前記コンピュータプロセッサ(100)上で実行されたとき、前記計算された目標圧力値を前記マイクロ流体ネットワーク上で適用するためのコマンドを送るように構成された流量制御エンジン(103)をさらに備えることを特徴とするシステム。
  18. 少なくとも1つのマイクロチャネルと、複数の入口/出口インターフェースポート(21〜25、71〜72)とを備えるマイクロ流体ネットワーク内を流れる少なくとも1つの流体の流量を制御するための方法をコンピュータシステムに実施させるコンピュータ可読プログラムコードが含まれているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
    入力圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答のモデルのパラメータを推定すること、および
    所定の流量値が目標圧力値に対するマイクロ流体ネットワーク応答の前記モデルの出力値に対応するように前記所定の流量値に対応する前記目標圧力値を計算することを含むことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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