JP2015532734A - 物理ストレージシステムを管理する管理システム、物理ストレージシステムのリソース移行先を決定する方法及び記憶媒体 - Google Patents

物理ストレージシステムを管理する管理システム、物理ストレージシステムのリソース移行先を決定する方法及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

一実施例は、一つのストレージシステムとしてホストに認識される仮想ストレージシステムに複数リソースを提供する複数の物理ストレージシステムを移行先候補として、一つの移行元物理ストレージシステムの複数リソースの1以上の移行先を決定する方法である。この方法は、移行元物理ストレージシステムにおいて、複数管理者のそれぞれが所定の管理権限を有するリソースを特定し、同一管理者が前記所定の管理権限を有するリソースが同一の移行グループに含まれるように、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースから、1以上の移行グループを定義し、同一移行グループのリソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける同一物理ストレージシステムに移行されることを条件として、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、物理ストレージシステムを管理する管理システム、物理ストレージシステムのリソース移行先を決定する方法及び記憶媒体に関する。
ホスト計算機とネットワークを介して接続されたストレージシステムは、データを記憶する記憶デバイスとして、例えば、複数の磁気ディスクを備える。ストレージシステムは、RAID(Redundant Array of Independent Disks)の技術によって、複数の記憶デバイスの記憶領域を冗長化し、RAIDグループ(パリティグループとも呼ばれる)を構成する。
さらに、ストレージシステムは、ホスト計算機に対して、RAIDグループの一部からホスト計算機が要求する容量の記憶領域を論理ボリュームという形で提供する。一般的に、ストレージシステムの論理ボリュームは、高性能かつ高価な記憶デバイスの記憶領域から構成されるもの、低性能かつ低価格な記憶デバイスの記憶領域から構成されるもの、RAID構成の冗長化度合いが異なるものが存在しており、用途に応じて使い分けられる。
また、近年、1台のストレージシステムを複数の会社や複数の部署などで共有して使用する大規模ストレージ集約環境では、ストレージシステムの管理方法として、会社毎または部署毎に管理者を配置し、それぞれの管理者によってストレージシステムを管理するマルチテナンシ型の管理方法が求められている。これにより、ストレージシステムの管理者の負担を軽減する。
また、複数の物理ストレージシステムを束ねて、ホスト計算機に対して1台の仮想ストレージシステムとして提供する技術がある(例えば、特許文献1を参照)。本技術により、複数の物理ストレージシステムを複数の会社や複数の部署などで共有することができる。
米国特許出願公開第2010/0180078号明細書
一つの物理ストレージシステム(移行元物理ストレージシステム)のリソース(ポート、ボリューム、RAIDグループ等)を、複数移行先物理ストレージシステムを含む仮想ストレージ環境へ移行する場合、各移行先物理ストレージシステムのリソース空き状況によって、移行されるリソースの配置が変化する。移行されるリソースは、一台の移行先物理ストレージシステムに移行される場合もあれば、異なる物理ストレージシステムに分散配置される場合もある。
リソース移行後に、仮想ストレージ環境において一つのホスト計算機へ割当てられたリソース(例えばポートとボリューム)が、異なる物理ストレージシステムに存在する場合、ホスト計算機からリソース(例えばボリューム)へアクセス可能とするために、物理ストレージシステム間でそのリソース(例えばボリューム)をマッピングする必要がある。このとき、ホスト計算によるボリュームへのアクセスにおいて、物理ストレージシステム間の通信が発生し、その通信性能によっては、仮想ストレージ環境におけるホストI/O性能がリソース移行前の性能より劣化する恐れがあった。
本発明の一態様は、第1物理ストレージシステムと、一つのストレージシステムとしてホストに認識される仮想ストレージシステムに複数リソースを提供する複数物理ストレージシステムと、を管理する、管理システムである。前記管理システムは、前記第1物理ストレージシステムに含まれる複数リソースと複数管理者の権限とを関連付ける管理権限情報、を記憶する、記憶装置を含む。前記管理システムは、前記複数物理ストレージシステムを移行先候補として、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースの移行先を決定する、プロセッサを含む。前記プロセッサは、前記管理権限情報を参照して、前記第1物理ストレージシステムにおいて、前記複数管理者のそれぞれが所定の管理権限を有するリソースを特定する。前記プロセッサは、同一管理者が前記所定の管理権限を有するリソースが同一の移行グループに含まれるように、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースから、1以上の移行グループを定義する。前記プロセッサは、同一移行グループのリソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける同一物理ストレージシステムに移行されることを条件として、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する。
本発明の一態様によれば、移行元物理ストレージシステムから仮想ストレージシステムにリソースを提供する複数の物理ストレージシステムへのリソース移行において、ホストI/O性能の劣化の可能性を低減することができる。
実施例1において、計算機システムの構成例を示す図である。 実施例1において、ホスト計算機の構成例を示す図である。 実施例1において、物理ストレージシステムの構成例を示す図である。 実施例1において、物理ストレージシステムのメモリにおけるソフトウェア構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるユーザ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるロール管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるリソース管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるリソースグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおける関連リソースグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるホストグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるボリューム管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるパリティグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおける仮想ストレージテーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムBにおけるホストグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムBにおけるボリューム管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムBにおけるパリティグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムCにおけるホストグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムCにおけるボリューム管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行先候補物理ストレージシステムCにおけるパリティグループ管理テーブルの構成例を示す図である。 実施例1において、移行元物理ストレージシステムにおけるリソース構成例を示す図である。 実施例1において、リソース移行前の移行先仮想ストレージ装置におけるリソース構成例を示す図である。 実施例1において、管理計算機の構成例を示す図である。 実施例1において、管理計算機のメモリにおけるソフトウェア構成を示す図である。 実施例1において、移行グループ定義後の、移行グループ管理テーブルAの構成例を示す図である。 実施例1において、移行グループ定義後の、移行グループ管理テーブルBの構成例を示す図である。 実施例1において、移行グループ再定義後の、移行グループ管理テーブルAの構成例を示す図である。 実施例1において、移行グループ再定義後の、移行グループ管理テーブルBの構成例を示す図である。 実施例1において、リソース移行プログラムの処理例を示すフローチャートである。 実施例1において、移行グループ定義処理例を示すフローチャートである。 実施例1において、移行グループ移行先決定処理例を示すフローチャートである。 実施例1において、移行グループ再定義処理例を示すフローチャートである。 実施例1において、リソース移行完了後における、移行先仮想ストレージシステムの構成例を示す図である。 実施例2において、リソース移行前における、移行先仮想ストレージ環境の構成例を示す図である。 実施例2において、移行元物理ストレージシステムの仮想ストレージテーブルの構成例を示す図である。 実施例2において、リソース移行完了後における、移行先仮想ストレージ環境の構成例を示す図である。
以下で、本発明の実施形態を、実施例を用いて説明する。なお各実施例は、本発明の特徴を説明するものであって、本発明を限定するものではない。本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。
従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。ある実施例の構成要素は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、他の実施例に追加又は他の実施例に構成要素と代替可能である。本発明の実施形態は、後述されるように、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装してもよいし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装してもよい。
なお、以後の説明では、主に「テーブル」形式によって本実施形態で利用される情報について説明するが、情報は必ずしもテーブルによるデータ構造で表現されていなくても良く、リスト、DB、キュー等のデータ構造やそれ以外で表現されていてもよい。そのため、データ構造に依存しないことを示すために「テーブル」、「リスト」、「DB」等について単に「情報」と呼ぶことがある。また、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」という表現を用いることが可能であり、これらについてはお互いに置換が可能である。
以下では「プログラム」を主語(動作主体)として本発明の実施形態における各処理について説明を行うが、プログラムはプロセッサによって実行されることで定められた処理をメモリ及び通信ポート(通信制御装置)を用いながら行うため、プロセッサを主語とした説明としてもよい。
また、プログラムを主語として開示された処理は、管理計算機等の計算機又は計算システムが行う処理としてもよい。プログラムの一部又は全ては専用ハードウェアで実現してもよく、また、モジュール化されていてもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができ、プログラム配布サーバや非一時的記憶媒体によって計算機や計算システムにインストールすることができる。
プロセッサは、プログラムに従って動作することによって、所定の機能を実現する機能部として動作する。例えば、プロセッサは、制御プログラムに従って動作することで制御部として機能し、管理プログラムに従って動作することで管理部として機能する。プロセッサを含む装置及びシステムは、これらの機能部を含む装置及びシステムである。
本実施形態において、1台の移行元物理ストレージシステムのリソースが、1台の仮想ストレージシステムに移行される。移行先仮想ストレージシステムには複数物理ストレージシステムのリソースが割り当てられおり、移行元物理ストレージシステムのリソースは、上記複数物理ストレージシステムのいずれかに移行される。
本実施形態は、移行元物理ストレージシステムのリソースにおいて、管理権限に基づいて移行グループを定義し、移行グループ単位で移行先の物理ストレージシステムを決定する。つまり、移行グループの全てのリソースは、同一の物理ストレージシステムに移行される。
同一管理者に特定の管理権限が与えられたリソースは、一つのホスト計算機に対して割り当てられる可能性が高い。そのため、管理者の管理権限に基づいてリソースの移行単位を決定することで、ホスト計算機に割り当てられる可能性が高いリソースを単一の移行先物理ストレージシステムに割り当て、移行先での物理ストレージシステム間でのリソースマッピング(例えばボリュームのマッピング)を減らし、リソースマッピングによるホストI/O(Input/Output)性能の劣化の発生を低減することができる。
図1は、本発明が適用された計算機システムの構成例である。図1の計算機システムは、ホスト計算機1000と、物理ストレージシステム2000A、2000B、2000Cと、管理計算機3000と、を含む。物理ストレージシステム2000Aは、リソースの移行元物理ストレージシステムであり、物理ストレージシステム2000B、2000Cは、それぞれ、移行先候補の物理ストレージシステム(移行先物理ストレージシステムとも呼ぶ)である。
計算機システムに含まれる各種装置(システム)の数は、設計に依存する。移行先候補の物理ストレージシステム2000B、2000Cは、1台の仮想的なストレージシステムである仮想ストレージシステムを構成する。本例の仮想ストレージ環境において、2台の物理ストレージシステムが1台の仮想ストレージシステムを構成するが、その構成ストレージシステム数は設計に依存する。
ホスト計算機1000、管理計算機3000及び物理ストレージシステム2000A〜2000Cは、LAN5000で構成された管理ネットワークにより、通信可能に接続されている。例えば、管理ネットワーク5000は、IPネットワークである。なお、管理ネットワーク5000は、管理データ通信用のネットワークであればどのタイプのネットワークでもよい。
ホスト計算機1000及び物理ストレージシステム2000A〜2000Cは、SAN(Storage Area Network)4000で構成されたデータネットワークにより接続されている。ホスト計算機1000は、物理ストレージシステム2000A〜2000Cのリソースにアクセスする。データネットワーク4000はデータ通信用のネットワークであれば、どのようなタイプのネットワークでもよい。データネットワーク4000と管理ネットワーク5000は同一のネットワークでもよい。
2台の物理ストレージシステム2000B、2000Cは通信可能に接続され、仮想化されて、1台の仮想的なストレージシステム6000Aが、ホスト計算機1000に認識されている。
物理ストレージシステム2000B、2000Cは、それぞれ、自身のボリューム(実ボリューム)及び他方の物理ストレージシステムのボリュームへのI/O要求をホスト計算機1000から受信することができる。物理ストレージシステム2000B、2000Cは、それぞれ、他方の物理ストレージ装置のボリュームへのI/O要求を、他方の物理ストレージ装置に転送する。
例えば、物理ストレージシステム2000Cのボリューム(実ボリューム)Aが、物理ストレージシステム2000Bにマッピングされているとする。物理ストレージシステム2000Bは、ホスト計算機1000から、ボリュームAに対するライト要求及びライトデータを受信すると、そのライト要求とライトデータを物理ストレージシステム2000Cに転送する。物理ストレージシステム2000Cは、転送されたライト要求に従って、転送されたライトデータをボリュームAに書き込む。
物理ストレージシステム2000Bは、ホスト計算機1000から、ボリュームAに対するリード要求を受信すると、そのリード要求を物理ストレージシステム2000Cに転送する。物理ストレージシステム2000Cは、転送されたリード要求に従って、ボリュームAのリードデータを、物理ストレージシステム2000Bに転送する。物理ストレージシステム2000Bは、物理ストレージシステム2000Cから受信したリードデータを、ホスト計算機1000に転送する。
物理ストレージシステム2000B、2000Cは、自身のボリューム及び他方の物理ストレージ装置からマッピングされているボリュームの管理情報を有し、その管理情報を参照することで、ボリュームへのアクセスを制御する。例えば、一方の物理ストレージ装置において、他方の実ボリュームに対応する仮想的なボリュームが定義され、その仮想的なボリュームを介して、I/O要求が転送される。
このように、ホスト計算機1000は、ボリュームAへのI/Oのために、物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれのポートにも、I/O要求を送信することができる。
例えば、ホスト計算機1000においてパススイッチングプログラムが動作しており、パススイッチングプログラムは、所定の規則に従って、ボリュームAへのアクセスに使用するパスを切り替える。例えば、現在使用している一方の物理ストレージ装置のポートとの間パスにおいて障害が発生すると、他方の物理ストレージ装置のポートとの間のパスに切り替える。パススイッチングプログラムは、通信状況に応じてパスを切り替えてもよい。
図2は、ホスト計算機1000の構成例を模式的に示す図である。ホスト計算機1000は、プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)1100、不揮発性の二次記憶デバイス1200、主記憶デバイスであるメモリ1300、入出力デバイス1400、I/O要求発行側インタフェースであるイニシエータポート1600、管理インタフェース1700を含む。各構成要素は、バス1500により通信可能に接続されている。
CPU1100は、メモリ1300に格納されたプログラムに従って動作する。典型的には、二次記憶デバイス1200に格納されているプログラム及びデータが、メモリ1300にロードされる。本例において、メモリ1300は、OS(Operating System)1310及びアプリケーションプログラム1320を保持する。アプリケーションプログラム1320は、物理ストレージシステム2000A〜2000Cが提供するボリュームへデータの読み書きを行うことができる。
イニシエータポート1600は、SAN4000に接続するネットワークインタフェースである。イニシエータポート1600は、SAN4000を介して物理ストレージシステム2000A〜2000Cとデータ及び要求を送受信する。
管理インタフェース1700は、LAN5000に接続するネットワークインタフェースである。管理インタフェース1700は、LAN5000を介して物理ストレージシステム2000A〜2000Cと管理データ及び制御命令を送受信する。管理インタフェース1700は、さらに、LAN5000を介して管理計算機3000と、管理データ及び制御命令を送受信する。
図3は、物理ストレージシステム2000A〜2000Cのハードウェア構成例を模式的に示す図である。以下において、物理ストレージシステム2000は、物理ストレージシステム2000A〜2000Cの総称である。本例において、物理ストレージシステム2000A〜2000Cの基本構成は同じであるが、構成要素の数や記憶容量等は各物理ストレージ装置に依存する。これらは異なる基本構成を有していてもよい。
ストレージシステム2000は、複数の記憶デバイス(例えば、ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)等)2200と、物理ストレージシステム2000を制御し、ボリューム管理や、ホスト計算機1000又は他の物理ストレージシステムとのデータ通信等を行うストレージコントローラとを含む。
ストレージコントローラは、プロセッサであるCPU2100、プログラムメモリ2300、I/O要求発行側インタフェースであるイニシエータポート2600、I/O要求受信側インタフェースであるターゲットポート2700、管理インタフェース2800、データ転送のためのキャッシュメモリ2400、を含む。ストレージシステム2000の構成要素は、バス2500で通信可能に接続されている。
ストレージシステム2000は、イニシエータポート2600を介して、外部(他)の物理ストレージシステムに接続し、外部の物理ストレージシステムにI/O要求及びライトデータ(ユーザデータ)を送信し、外部の物理ストレージシステムからリードデータ(ユーザデータ)を受信することができる。イニシエータポート2600は、SAN4000に接続する。
イニシエータポート2600は、外部の物理ストレージシステムとの通信に用いられるFC、Fibre Channel Over Ethernet(FCoE)、iSCSI等のプロトコルを、ストレージコントローラ内部で用いられるプロトコル、例えば、PCIeに変換する機能を有する。
ストレージシステム2000は、ターゲットポート2700において、ホスト計算機1000又は外部の物理ストレージ装置に接続する。ストレージシステム2000は、ターゲットポート2700を介して、ホスト計算機1000又は外部の物理ストレージ装置からI/O要求及びライトデータを受信し、また、ホスト計算機1000又は外部の物理ストレージ装置にリードデータを送信する。ターゲットポート2700は、SAN4000に接続する。
ターゲットポート2700は、ホスト計算機1000又は外部の物理ストレージシステムとの通信に用いられるFC、Fibre Channel Over Ethernet(FCoE)、iSCSI等のプロトコルを、ストレージコントローラ内部で用いられるプロトコル、例えば、PCIeに変換する機能を有する。
管理インタフェース2800は、LAN5000に接続するためのデバイスである。管理インタフェース2800は、LAN5000で使用されるプロトコルを、ストレージコントローラ内部で用いられるプロトコル、例えば、PCIeに変換する機能を有する。
CPU2100は、ストレージシステム制御のためのプログラムを実行することで、ホスト計算機1000からのI/Oの制御及び物理ストレージシステム2000ボリュームの管理、制御を含む所定の機能を実現する。本実施例で説明するCPU2100により実現される機能の少なくとも一部は、CPU2100と異なるロジック回路によって実現されてもよい。
プログラムメモリ2300は、CPU2100が扱うデータやプログラムを格納する。プログラムメモリ2300のデータは、例えば、物理ストレージシステム2000内のいずれかの記憶デバイス2200又はフラッシュメモリ(不図示)、又はLAN5000を介して接続された他の装置からプログラムメモリ2300にロードされる。
図4は、物理ストレージシステム2000のプログラムメモリ2300におけるソフトウェア構成例を示す。プログラムメモリ2300は、データ入出力処理プログラム2360及びリソース管理プログラム2370を保持する。さらに、プログラムメモリ2300は、ユーザ管理テーブル2310、ロール管理テーブル2320、リソース管理テーブル2330、リソースグループ管理テーブル2340、関連リソースグループ管理テーブル2350、ストレージ構成管理テーブル2380を保持する。
データ入出力処理プログラム2360は、ホスト計算機1000からI/O要求に従って、ユーザデータのリード及びライトを行い、ホスト計算機1000及び他のストレージシステムとの間の必要なデータ通信を行う。
リソース管理プログラム2370は、物理ストレージシステム2000のリソースを管理する。リソース管理プログラム2370は、ボリュームの作成や削除の他、以下に説明するテーブル(情報)の作成及び更新を行う。リソース管理プログラム2370は、リソース管理のために必要な情報を、管理計算機3000との間で送受信する。
以下において、物理ストレージシステム2000が保持するテーブル(情報)について説明する。以下においては、本実施例の説明において参照されるテーブルの構成例を説明する。同一名称のテーブルは、各物理ストレージシステム2000において、同一の構成(カラム)を有する。
図5は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、ユーザ管理テーブル2310の構成例を示す。ユーザ管理テーブル2310は、移行元物理ストレージシステム2000Aのユーザ(管理者)を管理するためのテーブルである。
ユーザ管理テーブル2310は、物理ストレージシステム2000Aの管理用アカウント(ユーザ識別子)を格納するユーザID欄2311、各ユーザのアクセス許可を判定するためのパスワードを格納するPassword欄2312、各ユーザが属するユーザグループIDを格納するUGID欄2313を有する。
本例の計算機システムにおいて、各ユーザはいずれかのユーザグループに属する。物理ストレージシステム2000Aに対して1以上のユーザグループが定義される。一つのユーザグループは、1又は複数のユーザで構成されている。ユーザグループを定義することなく、ユーザ単位でユーザを管理してもよい。
図6は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、ロール管理テーブル2320の構成例を示す。ロール管理テーブル2320は、移行元物理ストレージシステム2000Aにおいてユーザに割り当てられる管理権限を管理するためのテーブルである。
ロール管理テーブル2320は、ユーザに割り当てられるロールの権限を管理(定義)する。計算機システムのユーザ(管理者)に付与されるロールの識別子を格納するロールID欄2321と、各ロールに割り当てられた権限を示す権限欄2322とを有する。
図6の例において、Role1には、「View」権限が付与されており、Role2には、「View/Modify」権限が付与されている。Role1のユーザは、ストレージシステムのリソース情報やユーザ情報等の参照のみを行うことができ、Role2のユーザは、リソース情報やユーザ情報等の参照に加え、リソースの設定操作やユーザ管理操作を行うことができる。例えば、Role2のユーザは、ボリュームの作成、ボリュームへのパリティグループ(RAIDグループ)の割り当て、ボリュームとポートとの間のパス設定、ボリュームの削除、コピーペアの作成、ユーザアカウントの作成やユーザグループの定義、ユーザグループへのロール割り当て等を行うことができる。
本例の移行元物理ストレージシステム2000Aにおいては、2種類の管理権限が定義されているが、3以上の管理権限が定義されていてもよい。例えば、ユーザアカウントやユーザグループの定義、ユーザグループへのロール割り当て操作等、ユーザ管理操作に関する権限を「View」や「View/Modify」とは別の権限として定義してもよい。また、参照できる対象や操作できる対象によって複数の「View」権限や「View/Modify」を定義してもよい。
図7は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、リソース管理テーブル2330の構成例を示す。リソース管理テーブル2330は、物理ストレージシステム2000Aにおけるリソースを管理するためのテーブルである。
リソース管理テーブル2330は、リソース種別欄2331、リソースID欄2332、リソースが属するリソースグループを示すRSGID欄2333、を有する。リソースID欄2332は、各リソースの識別子を格納する。リソース種別欄2331は、各リソースIDで特定されるリソースの種別を特定する識別子を格納する。RSGID欄2333は、各リソースIDで特定されるリソースが属するリソースグループの識別子を格納する。
本例において、移行元ストレージシステム2000Aのリソースは、1又は複数のリソースグループに分割される。リソースグループは、1又は複数のリソースで構成されている。リソースグループを定義することで、リソースの管理を効率的に行うことができる。例えば、一つのリソースは一つのリソースグループに属し、他のリソースグループには属さない。
図7の例においては、ポート(物理ポート)、ホストグループ、ボリューム、そしてパリティグループ(RAIDグループ)の4種類のリソースが定義されている。図10Aを参照して後述するように、ホストグループは、物理ストレージシステムにおいて定義されるグループであり、同一物理ポートに接続し、同一プラットフォーム上で稼働するホスト計算機のグループである。ホストグループに登録されたホスト計算機は、当該ホストグループが割り当てられているボリュームにアクセスする。
物理ストレージシステム2000Aにおいては、各ホストグループに割り当てられる1又複数のリソース(ポートやボリューム)が定義されている。割り当てられている1又複数のリソースが、ホストグループのリソースIDで特定される。なお、ホストグループを定義することなくホスト計算機及びそれに割り当てるリソースを管理してもよい。
リソース管理テーブル2330で定義されるリソースの種類は設計に依存し、上記種類の一部のリソースのみが定義されていてもよい。上記種類とは異なる種類のリソース、例えば、キャッシュメモリが、リソース管理テーブル2330において管理されていてもよい。
図8は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、リソースグループ管理テーブル2340の構成例を示す。リソースグループ管理テーブル2340は、物理ストレージシステム2000Aにおけるリソースグループを管理するテーブルである。
リソースグループ管理テーブル2340は、ユーザグループIDを格納するUGID欄2341、ユーザグループに付与されたロールのIDを格納するロールID欄2342、ユーザグループ割り当てられたリソースグループを格納するRSGID欄2343を有する。一つのユーザグループに、1又は複数のリソースグループが割り当てられており、割り当てられている各リソースグループに対するユーザグループのロールが定義されている。
ユーザは、自身が属するユーザグループに対して割り当てられているリソースグループの各リソースを、各リソースグループに対して定義されているロールの権限範囲で、管理(参照又は操作)することができる。例えば、ユーザグループUG02の各ユーザは、リソースグループRSG01、RSG02、RSG04、RSG05、RSG07のそれぞれを、参照及び操作することができる(Role2)。このように、リソースグループ単位で管理権限を定義することで、効率的な管理が実現される。
図9は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、関連リソースグループ管理テーブル2350の構成例を示している。関連リソースグループ管理テーブル2350は、互いに関連する移行対象リソースグループを定義する。
関連リソースグループ管理テーブル2350は、移行対象リソースグループを示すRSGID欄2351、そして、移行対象リソースグループのそれぞれにストレージ構成上(リソース構成上)関連するリソースグループの識別子を示す関連RSGID欄2352を有する。
構成上関連するリソースは、例えば、パスが設定されている物理ポート(RSG01)とボリューム(RSG04)、ボリューム(RSG06)と当該ボリュームが割り当てられているホストグループ(RSG03)である。関連すると定義される関係は設計に依存する。例えば、ボリュームと当該ボリュームに記憶領域を提供するパリティグループが、関連リソースグループ管理テーブル2350において関連リソースと定義されてもよい。
リソースグループに含まれるいずれかのリソースが関連する場合、それらリソースグループが関連すると定義される。後述するように、関連する移行対象のリソースグループは、同一の物理ストレージシステムに移行される。
図10A〜図10Dは、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、ストレージ構成管理テーブル2380の構成例である。ストレージ構成管理テーブル2380は、ホストグループ管理テーブル2381A、ボリューム管理テーブル2382A、パリティグループ管理テーブル2383A、そして仮想ストレージテーブル2384を含む。
図10Aは、ホストグループ管理テーブル2381Aの構成例を示している。ホストグループ管理テーブル2381Aは、ホストグループに割当てられているリソースを管理するテーブルである。
ホストグループ管理テーブル2381Aは、ホストグループID欄2381Aa、ポートID欄2381Ab、ホストWWN欄2381Ac、ボリュームID欄2381Adを有する。ホストグループ管理テーブル2381Aは、各ホスト計算機が属するホストグループ及び各ホスト計算機に割当てられている物理ポート及びボリュームを定義する。
ホストWWN欄2381Acは、ホスト計算機(インタフェース)のWorld Wide Name(WWN)を格納する。本例においては、図1に示すシステム構成に応じて、一つのホスト計算機のWWNが登録されている。ホストグループID欄2381Aaは、各ホスト計算機が属するホストグループの識別子を格納する。
ポートID欄2381Ab及びボリュームID欄2381Adは、それぞれ、ホストグループに割当てられている物理ポートの識別子及びボリュームの識別子を格納する。同一エントリの物理ポートとボリュームとの間にパスが設定されている。
図10Bは、ボリューム管理テーブル2382Aの構成例を示している。ボリューム管理テーブル2382Aは、物理ストレージシステム2000Aが提供するボリュームを管理するテーブルである。
ボリューム管理テーブル2382Aは、ボリュームの識別子を格納するボリュームID欄2382Aa、パリティグループの識別子を格納するPGID欄2382Ab、そして容量欄2382Acを有する。PGID欄2382Abは、各ボリュームに記憶領域を提供するパリティグループを示す。容量欄2382Acは、各ボリュームの容量を示す。
図10Cは、パリティグループ管理テーブル2383Aの構成例を示している。パリティグループ管理テーブル2383Aは、物理ストレージシステム2000Aのパリティグループを管理するテーブルである。本例では、一つのパリティグループのみが定義されているが、物理ストレージシステム2000Aは複数のパリティグループを含むことができる。
図10Cの例において、パリティグループ管理テーブル2383Aは、パリティグループの識別子を格納するPGID欄2383Aa、総容量欄2383Ab、空き容量欄2383Acを有する。図10Bに示すように、ボリュームVOL01〜VOL07の合計容量が650GBであり、パリティグループPG01の総容量1000GBのうち、350GBが空き容量である。
図10Dは、仮想ストレージテーブル2384の構成例を示す。仮想ストレージテーブル2384は、移行先仮想ストレージシステム6000の構成情報を格納する。仮想ストレージテーブル2384は、仮想ストレージシステムID欄2384aと物理ストレージシステムID欄2384bとを有する。物理ストレージシステムID欄2384bは、仮想ストレージシステムに含まれる物理ストレージシステムの識別子を格納する。
本例においては、移行先は、一つの仮想ストレージシステムVST1であり、二つの物理ストレージシステムPSTB、PSTCで構成されている。管理計算機3000及び移行元物理ストレージシステム2000Aは、仮想ストレージテーブル2384を参照して、移行先に含まれる仮想ストレージシステム及び物理ストレージシステムを特定することができる。
図11A〜図11Cは、リソース移行前における、移行先仮想環境の物理ストレージシステム2000Bに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、ストレージ構成管理テーブル2380の構成例である。ストレージ構成管理テーブル2380は、ホストグループ管理テーブル2381B、ボリューム管理テーブル2382B、そしてパリティグループ管理テーブル2383Bを含む。
図11Aが示すホストグループ管理テーブル2381Bは、ホストグループID欄2381Ba、ポートID欄2381Bb、ホストWWN欄2381Bc、ボリュームID欄2381Bdを有する。このテーブル構成は、上記ホストグループ管理テーブル2381Aと同様である。
図11Bが示すボリューム管理テーブル2382Bは、ボリュームID欄2382Ba、PGID欄2382Bb、そして容量欄2382Bcを有する。このテーブル構成は、上記ボリューム管理テーブル2382Aと同様である。図11Cが示すパリティグループ管理テーブル2383Bは、PGID欄2383Ba、総容量欄2383Bb、空き容量欄2383Bcを有する。このテーブル構成は、上記パリティグループ管理テーブル2383Aと同様である。
図12A〜図12Cは、リソース移行前における、移行先仮想環境の物理ストレージシステム2000Cに含まれるプログラムメモリ2300が保持する、ストレージ構成管理テーブル2380の構成例である。ストレージ構成管理テーブル2380は、ホストグループ管理テーブル2381C、ボリューム管理テーブル2382C、そしてパリティグループ管理テーブル2383Cを含む。
図12Aが示すホストグループ管理テーブル2381Cは、ホストグループID欄2381Ca、ポートID欄2381Cb、ホストWWN欄2381Cc、ボリュームID欄2381Cdを有する。このテーブル構成は、上記ホストグループ管理テーブル2381Aと同様である。
図12Bが示すボリューム管理テーブル2382Cは、ボリュームID欄2382Ca、PGID欄2382Cb、そして容量欄2382Ccを有する。このテーブル構成は、上記ボリューム管理テーブル2382Aと同様である。図12Cが示すパリティグループ管理テーブル2383Cは、PGID欄2383Ca、総容量欄2383Cb、空き容量欄2383Ccを有する。このテーブル構成は、上記パリティグループ管理テーブル2383Aと同様である。
図13は、リソース移行前における、移行元物理ストレージシステム2000Aの構成例を模式的に示す図である。図13の構成例は、図5〜図10Cを参照して説明した構成例に対応している。移行元物理ストレージシステム2000Aは、六つの物理ポートPT01〜PT06を有し、物理ポートPT01〜PT06のそれぞれは、ホストグループHG01〜HG06に割り当てられている。
物理ポートPT01、PT02、ホストグループHG01、HG02は、リソースグループRSG01を構成する。物理ポートPT03、PT04、ホストグループHG03、HG04は、リソースグループRSG02を構成する。物理ポートPT05、PT06、ホストグループHG05、HG06は、リソースグループRSG03を構成する。
リソースグループRSG04は、ボリュームVOL01〜VOL03で構成されている。ボリュームVOL01は、ホストグループHG01に割り当てられ、ボリュームVOL01と物理ポートPT01との間にパスが設定されており、これらは関連付けられている。この結果、リソースグループRSG04とリソースグループRSG01が関連づけられている。
リソースグループRSG05は、ボリュームVOL04、VOL05で構成されている。リソースグループRSG06は、ボリュームVOL06、VOL07で構成されている。ボリュームVOL06は、ホストグループHG05に割り当てられ、ボリュームVOL06と物理ポートPT05との間にパスが設定されており、これらは関連付けられている。この結果、リソースグループRSG06とリソースグループRSG03が関連づけられている。
ボリュームVOL01〜VOL07は、パリティグループPG01が提供する記憶領域で構成されている。パリティグループPG01は、リソースグループRSG07を構成している。
ユーザUser01は、全てのリソースグループ(リソース)の情報を参照することができる。ユーザUser01は、リソースを操作する権限を有していないため、いずれのリソースも作成、変更、削除することはできない。ユーザUser02は、リソースグループRSG01、RSG02、RSG04、RSG05、RSG07の参照及び操作の権限を有する。ユーザUser03は、リソースグループRSG03、RSG06、RSG07の参照及び操作の権限を有する。
図14は、リソース移行前における、移行先仮想ストレージシステム6000に含まれる移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cの構成例を示す。図14の構成例は、図11A〜図12Cを参照して説明した構成に対応している。
物理ストレージシステム2000Bは、物理ポートPT01〜PT06と、それらが割り当てられているホストグループHG01〜HG06、ボリュームVOL01、VOL02、そしてパリティグループPG01を含む。
ボリュームVOL01、VOL02は、それぞれ、ホストグループHG01、HG02に割り当てられている。ボリュームVOL01と物理ポートPT01との間でパスが設定され、ボリュームVOL02と物理ポートPT02との間でパスが設定されている。パリティグループPG01が、ボリュームVOL01、VOL02の記憶領域を与える。
物理ストレージシステム2000Cは、物理ポートPT01〜PT06と、それらが割り当てられているホストグループHG01〜HG06、ボリュームVOL01、VOL02、そしてパリティグループPG01を含む。ボリュームVOL01、VOL02は、それぞれ、ホストグループHG05、HG06に割り当てられている。ボリュームVOL01と物理ポートPT05との間でパスが設定され、ボリュームVOL02と物理ポートPT06との間でパスが設定されている。パリティグループPG01が、ボリュームVOL01、VOL02の記憶領域を与える。
図15は、管理計算機3000の構成例を示す図である管理計算機3000は、プロセッサであるCPU3100、主記憶デバイスであるメモリ3300、二次記憶デバイス3200、入出力デバイス3400、管理インタフェース(I/F)3600を含む。管理計算機3000のデバイスは、バス3500により通信可能に接続されている。
管理計算機3000は、管理プログラムを実行し、それに従って動作する。管理I/F3600はLAN5000に接続し、計算機内のプロトコルとLAN5000のプロトコルとの間の変換を行う。管理計算機3000は、管理I/F3600及びLAN5000を介して、物理ストレージシステム2000A〜2000C及びホスト計算機1000と通信することができる。
入出力デバイス3400は、ディスプレイ、ポインタ又はキーボード等のデバイスの一つ又は複数のデバイスを含む。ユーザ(上記例において、ユーザUser01〜User03)は、入出力デバイス3400により、管理計算機3000を操作することができるほか、ネットワークを介して接続するクライアント計算機から管理計算機3000にアクセスしてもよい。クライアント計算機は、管理計算機3000と共に管理システムに含まれる。ユーザは、入力デバイス(例えばマウス及びキーボード)により必要な情報を入力し、出力デバイスにより必要な情報を視認することができる。
CPU3100は、メモリ3300に記憶されているプログラムを実行することによって管理計算機3000の所定の機能を実現する。メモリ3300は、CPU3100よって実行されるプログラム及びプログラムの実行に必要なデータを記憶する。管理計算機3000で動作するプログラムについては後述する。本実施例で説明するCPU3100により実現される機能の少なくとも一部は、CPU3100と異なるロジック回路によって実現されてもよい。
例えば、プログラムは、二次記憶デバイス3200からメモリ3300にロードされる。二次記憶デバイス3200は、管理計算機3000の所定の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを格納する、不揮発性の非一時的記憶媒体を備える記憶装置である。二次記憶デバイス3200は、ネットワークを介して接続された外部の記憶装置でもよい。
本構成例の管理システムは、管理計算機で構成されているが、管理システムは複数の計算機で構成してもよい。複数の計算機の一つは表示用計算機であってもよく、管理処理の高速化や高信頼化のために、複数の計算機が管理計算機と同等の処理を実現してもよい。
例えば、管理者は、管理システムの管理コンソールから、同管理システムの管理計算機にアクセスし、管理計算機に処理を指示するとともに、管理コンソールに管理計算機の処理結果を取得、表示させてもよい。管理システムは、物理ストレージシステム内に構成されていてもよい。管理システムの一部の機能が、物理ストレージシステム内に実装されていてもよい。
図16は、管理計算機3000のメモリ3300におけるソフトウェア構成例を示している。メモリ3300は、OS3310、リソース移行グループ管理テーブル3320、そしてリソース移行プログラム3330、物理ストレージシステム情報3340及び移行対象リソース情報3350を保持する。リソース移行プログラム3330は、管理プログラムに含まれる。
リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aにおける移行対象リソースの移行先物理ストレージシステムを決定し、リソース移行グループ管理テーブル3320を作成する。図1の構成例において、移行先候補物理ストレージシステムは、物理ストレージシステム2000B、2000Cであり、リソース移行プログラム3330は、リソースの移行先として、これらのいずれか一方を選択又はいずれにも移行できないと判定する。
物理ストレージシステム情報3340は、移行対象リソースの移行先の決定のために必要とされる、物理ストレージシステム2000A〜2000Cついての情報、具体的には、リソースの構成情報や管理権限の情報を含む。管理計算機3000は、物理ストレージシステム2000A〜2000Cから、この情報を取得することができる。管理計算機3000は、物理ストレージシステム情報3340を、入出力デバイス3400又は他の管理計算機から入力された情報から作成してもよい。
移行対象リソース情報3350は、移行元ストレージシステム2000Aにおいて、移行対象のリソースとして選択されたリソースを示す。例えば、管理計算機3000は、入出力デバイス3400又は移行元物理ストレージ装置2000Aから、移行対象リソース情報3350を取得する。例えば、移行対象リソース情報3350は、移行対象のリソースグループの識別子を含む。
図17A、17B及び図18A、18Bは、リソース移行グループ管理テーブル3320の構成例を示す。移行グループは、移行元物理ストレージシステム2000Aにおいて、単一の物理ストレージシステムに移行するリソースのグループである。本例において、リソース移行プログラム3330は、リソースに対するユーザの管理権限に基づいて、移行グループを決定する。
これにより、移行元物理ストレージシステム2000Aから複数の物理ストレージシステム2000B、2000Cを含む仮想ストレージ環境へのリソース移行において、移行先におけるストレージシステム間の通信に発生を抑制し、ホストI/O性能の劣化の可能性を低減することができる。
リソース移行グループ管理テーブル3320は、各移行グループの構成及びその移行先物理ストレージシステムを管理する。移行元物理ストレージシステム2000Aから、仮想ストレージシステム6000へのリソース移行は、リソース移行グループ管理テーブル3320に従って実行される。
本例において、移行元物理ストレージシステム2000Aにおいて選択された移行対象リソースは、リソースグループRSG01〜RSG06に含まれるリソースであり、移行対象リソース、本例では移行対象リソースグループは、ユーザによって予め指定され、移行対象リソース管理情報3350に格納される。
図17A、17Bは、図19A〜19Dを参照して後述するリソース移行プログラム3330の処理における移行グループ移行先決定処理S107の終了直後のリソース移行グループ管理テーブル3320の内容例を示す。一方、図18A、18Bは、図19A〜19Dを参照して後述するリソース移行プログラム3330の処理における移行グループ移行先再定義処理S109の終了直後のリソース移行グループ管理テーブル3320の内容例を示す。
リソース移行グループ管理テーブル3320は、図17A、18Aが示すリソース移行グループ管理テーブルA3321と、図17B、18Bが示すリソース移行グループ管理テーブルB3322とを含む。
図17A、18Aにおいて、リソース移行グループ管理テーブルA3321は、移行グループの識別子を格納する移行グループID欄3321a、移行グループに属するリソースグループの識別子を格納するRSGID欄3321b、そして、移行グループの移行先ストレージシステムの識別子を格納する移行先ストレージID欄3321cを有する。このように、リソース移行グループ管理テーブルA3321は、各移行グループに属するリソースグループ及び各移行グループの移行先(候補)の物理ストレージシステムを定義する。
図17B、図18Bにおいて、リソース移行グループ管理テーブルB3322は、各移行グループ内のポート合計数とボリューム容量合計値を管理する。リソース移行グループ管理テーブルB3322は、移行グループの識別子を格納する移行グループID欄3322a、各移行グループに属する全リソースグループ内に存在するポートの合計数を示すポート数欄3322b、そして、各移行グループに属する全リソースグループ内に存在するボリューム容量の合計値を示すボリューム容量3322cを有する。
図19A〜19Dは、管理計算機3000において、リソース移行プログラム3330が実行する処理例を示すフローチャートである。上述のように、リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aにおける移行対象のリソースの移行先を決定する。図19A〜19Dのフローチャートを参照して、この処理を説明する。
まず、ステップS101において、リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000A及び移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cを含む、全物理ストレージシステムの構成情報及びユーザ管理権限情報を取得する。取得した情報は、物理ストレージシステム情報3340として、メモリ3300に格納される。
具体的には、リソース移行プログラム3330は、各物理ストレージシステム2000から、ユーザ管理テーブル2310、ロール管理テーブル2320、リソース管理テーブル2330、リソースグループ管理テーブル2340、関連リソースグループ管理テーブル2350、ストレージ構成管理テーブル2380の情報を取得する。
リソース移行プログラム3330は、全てのテーブルの情報を取得してもよいし、各テーブルの必要な情報のみを取得してもよい。例えば、移行元物理ストレージシステム2000Aにおけるパリティグループ管理テーブル2383Bや、リソース管理テーブル2330のパリティグループに関する情報は、取得しなくともよい。
次に、ステップS102からステップS104において、リソース移行プログラム3330は、各移行先物理ストレージシステム2000B、2000Cについて、ステップ103の処理を実施する。
ステップS103において、リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aの移行対象の各リソース種別のリソース数や容量と、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cの各リソース種別の未使用リソース数や空き容量と、を比較する。これにより、リソース移行プログラム3330は、全ての移行対象リソースを、単一の移行先候補物理ストレージシステムに移行することができるか否かを判定する。
例えば、リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aのリソース管理テーブル2330の情報から、移行対象のリソースグループに含まれるリソースを特定することができ、移行対象のリソースの数、例えば、物理ポートやボリュームの数を知ることができる。さらに、リソース移行プログラム3330は、ボリューム管理テーブル2382Aを参照して移行するボリュームの容量を知ることができる。
リソース移行プログラム3330は、ホストグループ管理テーブル2381B、2381Cを参照して、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのそれぞれの空き物理ポート数を知ることができ、パリティグループ管理テーブル2383B、2383Cを参照して、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのそれぞれの空き容量を知ることができる。
なお、リソース移行プログラム3330が、移行元物理ストレージシステム2000Aと、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cとの各リソース種別の未使用リソース数や空き容量の比較において、移行先候補物理ストレージシステムを比較対象として選択する順番、すなわちリソース移行プログラム3330が、各移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのうちいずれのストレージシステムに対し最初にステップS103を実行するかどうかは、各移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cの各リソース数や空き容量の情報を基に決めてよい。例えば、移行先環境全体の容量バランスを考慮する場合、移行先候補物理ストレージシステムのうち空き容量が多いものから順番にステップS103を実行する。また、空き物理ポート数が最も多い移行先候補物理ストレージシステムから選択してもよいし、空き容量と空き物理ポート数の両方が最多のものから選択してもよい。
ステップS103の判定結果が肯定的である(S103:Yes)、つまり、移行元物理ストレージシステム2000Aの全移行対象リソースを、移行先候補物理ストレージシステム2000B又は2000Cの1台の物理ストレージシステムへ移行可能ならば、リソース移行プログラム3330は、全移行対象リソースを、選択した一つの物理ストレージシステムに移行することを決定し、それを示す画像を、入出力デバイス3400に出力する。入出力デバイス3400は、移行対象リソースとその移行先物理ストレージシステムとを示す情報をユーザに提示する。全移行対象リソースを単一の物理ストレージシステムに移行することで、移行先でのホストI/O性能の低下をより確実に防ぐことができる。
ステップS103の判定結果が否定的である(S103:No)、つまり、移行元物理ストレージシステム2000Aの全移行対象リソースを、単一の物理ストレージシステムに移行することができない場合、リソース移行プログラム3330は、ステップS106へ進む。
ステップS106では、リソース移行プログラム3330は、移行グループを決定する処理(移行グループ定義処理)を実行する。移行グループは、複数の移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cへのリソース移行単位である、移行グループは、単一の物理ストレージシステムに移行すべきリソースのグループである。
リソース移行プログラム3330は、ステップS106において、移行グループ管理テーブルA3321及び移行グループ管理テーブルB3322を作成する。移行グループ管理テーブルA3321における移行先ストレージID欄3321cは、NULL値のみを格納する。移行グループ定義処理S106の詳細は後述する。
ステップS107では、リソース移行プログラム3330は、ステップS106で決定した各移行グループを、いずれの移行先候補物理ストレージシステムへ移行するか決定する。移行グループの移行先が決定された場合、その移行先の物理ストレージシステムのIDを、移行グループ管理テーブルA3321に格納する。
いずれかの移行グループを、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれにも移行することができない場合、リソース移行プログラム3330は、それを示す値を返す。また、全ての移行グループを、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cに移行することができる場合、リソース移行プログラム3330は、それを示す値を返す。
ステップS108において、リソース移行プログラム3330は、ステップS107の戻り値を参照し、全ての移行グループが、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cに移行することができるか否かを判定する。ステップS107の詳細は後述する。
ステップS108の判定結果が肯定的である(S108:Yes)、つまり、全ての移行グループのそれぞれが、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれかに移行することができる場合、リソース移行プログラム3330は、ステップS107で決定した各リソースグループ(リソース)と移行先物理ストレージ装置との関係を確定し、それを示す画像を入出力デバイス3400に出力する。例えば、入出力デバイス3400は、ステップS107の結果である移行グループ管理テーブル3320を、ユーザに提示する。
ステップS108の判定結果が否定的である(S108:No)、つまり、いずれかの移行グループが、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれにも移行することができない場合、リソース移行プログラム3330は、移行グループの再定義処理を実行する(S109)。
リソース移行プログラム3330は、移行先物理ストレージシステムが未確定の移行グループのリソースについて、移行グループを再定義する。これにより、移行グループの移行先を決定することができず異常終了する可能性を低減する。ステップS109の詳細は後述する。なお、この再定義処理を省略してもよい。
次に、ステップS110では、リソース移行プログラム3330は、移行先未決定の移行グループについて、ステップS107と同様の処理を行い、ステップS111へ進む。全ての移行グループのそれぞれが、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれかに移行することができる場合(S111:Yes)、リソース移行プログラム3330は、その結果を入出力デバイス3400に出力する。例えば、リソース移行プログラム3330は、図18A、図18Bに示すテーブルを含む画像データを入出力デバイス3400に出力し、入出力デバイス3400は、それをユーザに提示する。
いずれかの移行グループが、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれにも移行することができない場合(S111:No)、リソース移行プログラム3330は、このフローを異常終了し、ユーザに適切な移行先を決定することができないことを、入出力デバイス3400を介して通知する。例えば、リソース移行プログラム3330は、ステップS110の結果としてNULL値を含む移行グループ管理テーブル3320をユーザに提示する。
図19Bは、図19AにおけるステップS106の移行グループ定義処理の例を示すフローチャートである。リソース移行プログラム3330は、ユーザの管理権限に基づいて、移行グループを決定する。
以下に説明する例において、リソース移行プログラム3330は、各ユーザの管理リソースグループにおいて、「Modify」が含まれるロール(Role2)が割り当てられているリソースグループを、同一の移行グループに含める。さらに、リソース移行プログラム3330は、異なる移行グループが共通のリソースグループを含む場合、これら異なる移行グループを統合して一つの移行グループを形成する。
本例は、「Modify」を含む権限(Role2)により移行グループを定義するが、いずれの設定されている管理権限から選択されたいずれの管理権限により移行グループを定義するかは、移行元物理ストレージシステム及びリソース移行プログラム3330の設計に依存する。
リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322を作成して初期値(例えばNULL値)を格納し、図19Bのフローを開始する。図19Bのフローにおいて、リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322を、適宜更新する。
図19Bのフローチャートにおいて、リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000AのユーザグループUG01〜UG03のそれぞれに対し、ステップS201〜S206の間のステップを繰り返し実行する。
ステップS202では、リソース移行プログラム3330は、選択したユーザグループに関連する登録リソースグループが存在するか判定する。リソース移行プログラム3330は、リソースグループ管理テーブル2340において、選択したユーザグループの識別子を検索して、関連する登録リソースグループ(ユーザがいずれかの管理権限を有するリソースグループ)を知ることができる。
選択したユーザグループに関連するリソースグループが存在している場合(S202:Yes)、リソース移行プログラム3330は、ステップS203に進む。選択したリソースに関連するリソースグループが存在していない場合(S202:No)、リソース移行プログラム3330は、ステップS206に進む。
ステップS203では、リソース移行プログラム3330は、ステップS202でチェックした各リソースグループについて、「Modify」が含まれるロール(Role2)が割り当てられているかを判定する。リソース移行プログラム3330は、リソースグループ管理テーブル2340において、各リソースグループに割り当てられているロールを知ることができる。
さらに、リソース移行プログラム3330は、「Modify」が含まれるロールが割り当てられたリソースグループが同一の移行グループに含まれると決定し、これらリソースグループからなる移行グループを仮定義する。仮定義された移行グループの情報は、メモリ3300に格納される。その後、リソース移行プログラム3330は、ステップS204に進む。
ステップS204では、リソース移行プログラム3330は、直前のステップS203で移行グループが仮定義されているか判定し、さらに、仮定義された移行グループに属するリソースグループが、以前のループ(別ユーザグループためのループ)で決定された別の移行グループに含まれているかを判定する。以前のループ決定された移行グループの情報は、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322に格納されており、リソース移行プログラム3330は、それらを参照する。
本ループの直前のステップS203で仮定義された移行グループのいずれのリソースグループも、他の既に定義されている移行グループに属さない場合(S204:No)、リソース移行プログラム3330は、この移行グループに新たな移行グループIDを付与し、この移行グループの情報を、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322に登録する(テーブル更新)。
リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321に、新たな移行グループID及びそれに対応する1又は複数のリソースグループIDのエントリを追加する。リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルB3322に。新たな移行グループIDのエントリを追加する。リソース移行プログラム3330は、移行グループのポート数及びボリューム容量の情報を、移行元物理ストレージシステム2000Aの構成情報(例えばリソース管理テーブル2330)から得ることができる。その後、リソース移行プログラム3330は、ステップS206へ進む。
本ループの直前のステップS203で仮定義された移行グループのいずれかのリソースグループが、移行グループ管理テーブルA3321に格納されている別の移行グループで既に定義されている場合(S204:Yes)、リソース移行プログラム3330は、ステップS205へ進む。
ステップS205では、リソース移行プログラム3330は、本ループのステップS203で仮定義した移行グループに属する全リソースグループを、他のユーザグループのループにおいて既に定義されている移行グループ(移行グループ管理テーブルA3321で定義されている移行グループ)に加え、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322を更新する。
リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321において、既存の移行グループに属するリソースグループのエントリを追加する。リソース移行プログラム3330は、リソースグループのポート数及びボリューム容量を、移行元物理ストレージシステム2000Aの構成情報(例えばリソース管理テーブル2330)から得ることができ、それらの値を既存の移行グループのエントリにおいて加算する。
リソース移行プログラム3330は、本ループのステップS203で仮定義した移行グループの情報をメモリ3300から削除し、ステップS206へ進む。
ステップS206では、ステップS201で示す繰り返し処理終了条件が満たされていなければ、リソース移行プログラム3330はステップS201へ戻る。ステップS201で示す繰り返し処理終了条件が満たされていれば、リソース移行プログラム3330は、ステップS207へ進む。
ステップS207では、リソース移行プログラム3330は、ステップS201〜S206で所属する移行グループが定義されていないリソースグループのそれぞれを、一つの移行グループと定義し、移行グループ管理テーブルA3321、移行グループ管理テーブルB3322を更新(エントリ追加)して、処理を終了する。移行グループが定義されていない複数のリソースグループから移行グループを作成してもよい。
次に、図19Cを参照して、ステップS107の詳細を説明する。図19Cは、ステップS107の移行グループ移行先決定処理の例を示すフローチャートである。まず、ステップS301で、リソース移行プログラム3330は、ステップS107での戻り値Xに、全移行グループを仮想ストレージシステム6000へ移行可能であることを示す値を代入し、ステップS302に進む。
リソース移行プログラム3330は、移行先未決定の移行グループについて、ステップS302〜S308を繰り返し実行する。さらに、リソース移行プログラム3330は、各移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cについて、ステップ304、305を繰り返し実行する。
ステップS304では、リソース移行プログラム3330は、選択されている移行先候補物理ストレージシステムにおいて、選択されている移行グループのポート数・ボリューム容量を確保できるかどうか判定する。
リソース移行プログラム3330は、取得済みの移行元物理ストレージシステム2000A及び移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cの構成情報を参照して、選択されている移行グループのリソース及び選択されている移行先候補物理ストレージシステム2000B又は2000Cの空きリソースを知ることができる。
ステップS304の判定において、選択されている移行先候補物理ストレージシステムを移行先と決定された1又は複数の移行グループが既に存在する場合、選択されている移行先候補物理ストレージシステムにおいて選択された移行グループのリソースと比較される空きリソースは、上記決定済みの1又は複数の移行グループに割り当てられる空きリソースを含まない。
リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321を参照して、選択されている移行先候補物理ストレージシステムに割り当てられている移行グループを知ることができ、さらに、移行グループ管理テーブルB3322を参照してその移行グループのポート数及びボリューム容量を知ることができる。
選択されている移行先候補物理ストレージシステムにおいて移行グループのポート数・ボリューム容量が確保できる場合(S304:Yes)、リソース移行プログラム3330は、その移行グループの移行先を、選択されている物理ストレージシステムに決定する(S305)。リソース移行プログラム3330は、移行グループ管理テーブルA3321において、選択されている移行グループのエントリにおいて、移行先ストレージIDのフィールドに決定した物理ストレージシステムのIDを格納する。
選択されている移行先候補物理ストレージシステムにおいて移行グループのポート数・ボリューム容量が確保できない場合(S304:No)、リソース移行プログラム3330は、S306へ進む。ステップS306では、リソース移行プログラム3330は、ステップS303で示す繰り返し処理終了条件が満たされているか判定する。繰り返し処理終了条件が満たされていなければ、リソース移行プログラム3330はステップS303へ進み、繰り返し処理終了条件が満たされていれば、リソース移行プログラム3330はステップS307へ進む。
なお、リソース移行プログラム3330が、移行元物理ストレージシステム2000Aと、移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cとの各リソース種別の未使用リソース数や空き容量の比較において、移行先候補物理ストレージシステムを比較対象として選択する順番、すなわちリソース移行プログラム3330が、各移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cのうちいずれのストレージシステムに対し最初にステップS304を実行するかどうかは、各移行先候補物理ストレージシステム2000B、2000Cの各リソース数や空き容量の情報を基に決めてよい。例えば、移行先環境全体の容量バランスを考慮する場合、移行先候補物理ストレージシステムのうち空き容量が多いものから順番にステップS304を実行する。また、空き物理ポート数が最も多い移行先候補物理ストレージシステムから選択してもよいし、空き容量と空き物理ポート数の両方が最多のものから選択してもよい。
ステップS307では、リソース移行プログラム3330は、戻り値Xに、移行先候補物理ストレージシステム2000B及び2000Cへの移行が不可能な移行グループが存在することを示す値を代入し、ステップS308へ進む。
ステップS308では、リソース移行プログラム3330は、ステップS302で示す繰り返し処理終了条件が満たされているか判定し、繰り返し処理終了条件が満たされていなければステップS302へ進み、繰り返し処理終了条件が満たされていればステップS309へ進む。ステップS309では、リソース移行プログラム3330は、ステップS107の戻り値Xを返し、処理を終了する。
図17A、17Bに示すように、本例において、移行グループMG02は、物理ストレージシステム2000B(PSTB)に移行可能である。移行グループMG01は、いずれの移行先候補物理ストレージ2000B、2000Cにも移行不可能であり、その移行先が未定である。
具体的には、図17Bの移行グループ管理テーブル3322Bが示すように、移行グループMG01のポート数は4、ボリューム容量は550GBである。図11C及び図12Cのパリティグループ管理テーブル2383B、2383Cが示すように、物理ストレージシステム2000B、2000Cの空き容量は、それぞれ、500GBである。物理ストレージシステム2000B、2000Cの空きリソースは、移行グループMG01の要求リソースに対して不足である。
一方、図17Bの移行グループ管理テーブル3322Bが示すように、移行グループMG02のポート数は2、ボリューム容量は100GBである。移行先候補物理ストレージシステム2000Bのパリティグループ管理テーブル2383B(図11C)及びホストグループ管理テーブル2381B(図11A)が示すように、物理ストレージシステム2000Bの空き容量及び空きポート数は、それぞれ、500GB及び4個である。
したがって、移行グループMG02は、移行先候補物理ストレージシステム2000Bに移行可能であり、移行グループMG02の移行先として、移行先候補物理ストレージシステム2000Bが選択されている。
本例において、リソース移行プログラム3330は、いずれかの移行グループが移行不可能である場合(S108:No)、移行グループの再定義を検討し、移行グループの再定義が可能である場合、移行グループを再定義する(S109)。移行グループ再定義において、リソース移行プログラム3330は、移行先未定の移行グループを分割する。これにより、移行グループの移行可能性を高めることができる。
図19Dを参照して、ステップS109の移行グループ再定義処理の詳細を説明する。図19Dは、ステップS109の移行グループ再定義処理の例を示すフローチャートである。まず、リソース移行プログラム3330は、移行先物理ストレージシステムが未決定の各移行グループに対し、ステップS401〜S406を繰り返し実行する。さらに、リソース移行プログラム3330は、移行グループ内の各リソースグループに対し、ステップS402〜S405を繰り返し実行する。
ステップS403では、リソース移行プログラム3330は、選択されているリソースグループに関連付けられているリソースグループが存在するか判定する。リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aの関連リソースグループ管理テーブル2350を参照して、選択されているリソースグループの関連リソースグループを特定することができる。
リソース移行プログラム3330は、選択されているリソースグループから順次リソースを選択して、移行元物理ストレージシステム2000Aの構成情報において、関連リソースを検索してもよい。リソースグループに属する一つリソースが、他のリソースグループのリソースと関連付けられている場合、それらリソースグループか関連づけられている。
本例においては、関連付けの対象はパス設定されたボリュームとポートであリソース移行プログラム3330は、ホストグループ管理テーブル2381Aを参照して、ボリューム又はポートに関連付けられている(パス設定されている)ポート又はボリュームを特定することができる。
ステップS403において、選択されたリソースグループに関連付けられている同一移行グループ内の他のリソースグループが存在する場合(S403:Yes)、リソース移行プログラム3330は、関連付けられているリソースグループを同一の新たな移行グループに含める(S404)。
ステップS403において、選択されたリソースグループに関連付けられている同一移行グループ内の他のリソースグループが存在しない場合(S403:No)又はステップS404の後、リソース移行プログラム3330は、ステップS405に進む。
ステップS405では、リソース移行プログラム3330は、ステップS402が示す繰り返し処理終了条件が満たされていなければステップS402へ進み、満たされていればステップS406へ進む。ステップS406では、リソース移行プログラム3330は、ステップS401が示す繰り返し処理終了条件が満たされていなければステップS401へ進み、満たされていれば処理を終了する。
上記フローにより、リソース移行プログラム3330は、関連するリソースグループが同一移行グループに含まれるように、移行先未決定の移行グループを複数の移行グループに分割することができる。いずれのリソースグループとも関連しない全てのリソースグループは、一つの移行グループを構成する。いずれのリソースグループとも関連しないリソースグループから、それぞれが1又は複数のリソースを含む複数の移行グループを定義してもよい。管理権限により決定された移行グループを分割して生成する移行グループ数を少なくすることで、移行先でのI/O性能低下の可能性を低減できる。
関連しないリソースグループからなる移行グループは、さらに分割が可能である。当該移行グループの移行先を決定できない場合には、リソース移行プログラム3330は、さらに、個の移行グループを分割してもよい。これにより、移行先未決定による異常終了の可能性を低減できる。関連するリソースが一つの移行グループに含まれていれば、その移行グループが関連していないリソースを含んでいてもよい。
分割により生成された各移行グループは、分割前の移行グループよりもリソースが少ないため、単一の物理ストレージシステムの空きリソースが移行グループの要求リソースを満たす可能性が増加する。なお、全てのリソースグループが関連する場合には、リソース移行プログラム3330は、移行先未決定の移行グループを分割することなく、処理を異常終了する。
図18A、18Bに示すように、本例においては、ステップS107において移行先が決定されなかった移行グループMG01は、二つの移行グループMG01、MG03に分割されている。移行先未決定移行グループMG01は、リソースグループRSG01、RSG02、RSG04、RSG05で構成されている。分割により生成された新たな移行グループMG01は、リソースグループRSG01、RSG04で構成され、移行グループMG03は、リソースグループRSG02、RSG05で構成されている。
図18Aの移行グループ管理テーブルA3321が示すように、再定義された移行グループMG01、MG03は、それぞれ、物理ストレージシステム2000B(PSTB)、2000C(PSTC)に移行される。
図18Bの移行グループ管理テーブルB3322が示すように、移行グループMG01のポート数と容量は、それぞれ、2個と350GBである。移行先候補物理ストレージシステム2000B(PSTB)のホストグループ管理テーブル2381B(図11A)、パリティグループ管理テーブル2383B(図11C)が示すように、その空きポート数と空き容量は、それぞれ、4個及び500GBである。
また、移行先候補物理ストレージシステム2000B(PSTB)に既に割り当てられている移行グループMG02のポート数とボリューム容量が、それぞれ2個と100GBである。したがって、移行グループMG01は、移行先候補物理ストレージシステム2000B(PSTB)に移行可能である。
図18Bの移行グループ管理テーブルB3322が示すように、移行グループMG03のポート数と容量は、それぞれ、2個と200GBである。移行先候補物理ストレージシステム2000Cのホストグループ管理テーブル2381C(図12A)、パリティグループ管理テーブル2383C(図12C)が示すように、その空きポート数と空き容量は、それぞれ、4個及び500GBである。したがって、移行グループMG03は、移行先候補物理ストレージシステム2000C(PSTC)に移行可能である。
図20は、図19A〜19Dのフローチャートに従うリソース移行後の、仮想ストレージシステム6000の構成を模式的に示す図である。図20は、図14、18A、18Bの構成に対応している。移行グループMG01に対して、物理ストレージシステム2000Bにおける、二つのポート及び二つのホストグループ(RSG01)並びに三つのボリューム(RSG04)が割り当てられている。
移行グループMG02に対して、物理ストレージシステム2000Bにおける、二つのポート及び二つのホストグループ(RSG03)並びに二つのボリューム(RSG06)が割り当てられている。移行グループMG03に対して、物理ストレージシステム2000Cにおける、二つのポート及び二つのホストグループ(RSG02)並びに二つのボリューム(RSG05)が割り当てられている。
本実施例により、移行元物理ストレージシステムから、複数移行先物理ストレージシステムを含む移行先仮想ストレージシステムのへのリソース移行後に、移行先物理ストレージシステム間でのリソースマッピングによるホストI/O性能劣化の可能性を低減することができる。
上記例は、リソースグループを定義し、リソースグループ毎に管理権限を定義する。これと異なり、管理システムは、リソースグループを定義することなくリソースを管理し、そして、リソース単位で権限の管理を行ってもよい。同様に、管理システムは、ユーザグループ及びホストグループを定義しなくともよい。
以下において、実施例2について説明する。本実施例2においては、主に、実施例1と異なる点を説明する。図21は、本実施例2のシステムにおけるリソース移行先の仮想ストレージ環境を模式的に示している。本例において、移行先の複数の物理ストレージシステムが複数の仮想ストレージシステムを提供する。図21の例において、2台の物理ストレージシステム2000B、2000Cが、2台の仮想ストレージシステム6100A、6100Bを提供している。
リソース移行プログラム3330は、移行元物理ストレージシステム2000Aの全ての移行対象リソースが、1台の仮想ストレージシステムに移行されるように、移行先を決定する。本実施例2において、管理計算機3000は、移行元物理ストレージシステム2000Aからのリソースの移行先の決定後に、仮想ストレージシステムを定義し、その仮想ストレージシステムに、物理ストレージシステム2000B、2000Cからリソースをマッピングする。実施例1と同様に、リソース移行プログラム3330は、2台の物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれか又は双方に、リソースを移行する。
リソース移行プログラム3330は、物理ストレージシステム2000B、2000Cのそれぞれの空きリソースを特定し、物理ストレージシステム2000B、2000Cの一方が全ての移行対象リソースを提供できる場合、その物理ストレージシステムを移行先と決定する。
リソース移行プログラム3330は、物理ストレージシステム2000B、2000Cが有するリソースの情報(例えば実施例1におけるストレージ構成管理テーブル)及び物理ストレージシステム2000B、2000Cが仮想ストレージシステム6100A、6100Bに提供しているリソースの管理情報(下記仮想ストレージテーブル2385)から、物理ストレージシステム2000B、2000Cの空きリソースを特定することができる。
図22は、本実施例2における、移行元物理ストレージシステム2000Aのストレージ構成管理テーブル2380に含まれる、仮想ストレージテーブル2385の構成例を示している。仮想ストレージテーブル2385は、移行先仮想環境における仮想ストレージシステム6100A、6100Bの構成情報を管理する。
図22において、仮想ストレージテーブル2385は、仮想ストレージID欄2385a、物理ストレージID欄2385b、リソース種別欄2385c、リソースID欄2385dを有する。
仮想ストレージID欄2385aは、移行先に含まれる仮想ストレージシステムの識別子を格納する。物理ストレージID欄2385bは、各仮想ストレージシステムにリソースを提供する物理ストレージシステムの識別子を格納する。リソース種別欄2385cは、仮想ストレージシステムに物理ストレージシステムからマッピングされるリソースの種別を示す識別子を格納する。リソースID欄2385dは、仮想ストレージシステムに物理ストレージシステムからマッピングされるリソースの識別子を格納する。
リソース移行プログラム3330によるリソースの移行先を決定する処理は、実施例1と同様である。物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれかが、全ての移行対象リソースを提供できる場合、リソース移行プログラム3330は、その物理ストレージシステムに全てのリソースを移行することを決定する。物理ストレージシステム2000B、2000Cのいずれも全ての移行対象リソースを提供できない場合、リソース移行プログラム3330は、管理権限に基づき決定される移行グループ毎に、移行先を決定する。
図23は、リソース移行後の、移行先仮想ストレージシステムの構成概要を示す。本例は、移行元物理ストレージシステム2000Aからのリソース移行先決定後に、新規に仮想ストレージシステム6100C(VSTC)を定義し、仮想ストレージシステム6100C(VSTC)に対し移行対象となっていたリソースをマッピングする。
本実施例により、移行元物理ストレージシステムから移行先仮想ストレージ環境の複数物理ストレージシステムへのリソース移行後に、移行先物理ストレージシステム間でのリソースマッピングによるホストI/O性能劣化の可能性を低減することができる。本実施例により、移行対象の全てのリソースを含む仮想ストレージシステムを適切に構成することができる。

Claims (13)

  1. 第1物理ストレージシステムと、一つのストレージシステムとしてホストに認識される仮想ストレージシステムに複数リソースを提供する複数物理ストレージシステムと、を管理する、管理システムであって、
    前記第1物理ストレージシステムに含まれる複数リソースと複数管理者の権限とを関連付ける管理権限情報、を記憶する、記憶装置と、
    前記複数物理ストレージシステムを移行先候補として、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースの移行先を決定する、プロセッサと、を含み、
    前記プロセッサは、前記管理権限情報を参照して、前記第1物理ストレージシステムにおいて、前記複数管理者のそれぞれが所定の管理権限を有するリソースを特定し、
    前記プロセッサは、同一管理者が前記所定の管理権限を有するリソースが同一の移行グループに含まれるように、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースから、1以上の移行グループを定義し、
    前記プロセッサは、同一移行グループのリソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける同一物理ストレージシステムに移行されることを条件として、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する、管理システム。
  2. 請求項1に記載の管理システムであって、
    前記記憶装置は、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースの構成についての第1情報と、前記複数ストレージシステムのそれぞれの空きリソースについての第2情報と、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースにおけるリソース間の構成上の関連を定義する第3情報と、をさらに記憶し、
    前記プロセッサは、前記第1情報及び第2情報を参照して、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定し、
    前記1以上の移行グループは第1移行グループを含み、前記第1移行グループのリソースを、同一物理ストレージシステムに移行することができない場合に、前記プロセッサは、前記第3情報を参照して、前記第1移行グループにおいて構成上の関連を有する関連リソースを特定し、
    前記プロセッサは、前記特定した関連リソースを含む第2移行グループを含む複数の移行グループを、前記第1移行グループから再定義し、
    前記プロセッサは、前記第1情報及び第2情報を参照して、前記再定義した前記複数の移行グループの移行先を決定する、管理システム。
  3. 請求項2に記載の管理システムであって、
    前記プロセッサは、前記第1移行グループにおいて他のリソースと関連付けられていない複数リソースから一つの移行グループを定義する、管理システム。
  4. 請求項1に記載の管理システムであって、
    前記記憶装置は、前記前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースが属する複数リソースグループを管理するリソースグループ情報をさらに含み、
    前記管理権限情報は、前記複数リソースグループと、前記複数リソースグループに対する前記複数管理者の管理権限とを関連づけ、
    前記プロセッサは、前記複数リソースグループから前記1以上の移行グループを定義する、管理システム。
  5. 請求項1に記載の管理システムであって、
    前記プロセッサは、異なる管理者の前記所定の管理権限によって定義された異なる移行グループが、共通のリソースを含む場合に、前記異なる移行グループを統合して一つの移行グループを定義する、管理システム。
  6. 請求項1に記載の管理システムであって、
    前記記憶装置は、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースの構成についての第1情報と、前記複数ストレージシステムのそれぞれの空きリソースについての第2情報と、をさらに記憶し、
    前記プロセッサは、前記第1情報及び第2情報を参照して、前記第1物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける単一の物理ストレージシステムに移行可能であるか判定し、
    前記判定が肯定的である場合に、前記プロセッサは、前記第1物理ストレージシステムの前記複数リソースを前記単一の物理ストレージシステムに移行することを決定する、管理システム。
  7. 請求項1に記載の管理システムであって、
    前記プロセッサは、前記1以上の移行グループの移行先を決定した後に、前記仮想ストレージシステムを前記複数物理ストレージシステムにおいて定義する、管理システム。
  8. 一つのストレージシステムとしてホストに認識される仮想ストレージシステムに複数リソースを提供する複数の物理ストレージシステムを移行先候補として、一つの移行元物理ストレージシステムの複数リソースの1以上の移行先を、管理システムが決定する方法であって、
    前記管理システムが、前記移行元物理ストレージシステムにおいて、複数管理者のそれぞれが所定の管理権限を有するリソースを特定し、
    前記管理システムが、同一管理者が前記所定の管理権限を有するリソースが同一の移行グループに含まれるように、前記移行元物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースから、1以上の移行グループを定義し、
    前記管理システムが、同一移行グループのリソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける同一物理ストレージシステムに移行されることを条件として、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する、方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    前記管理システムが、前記1以上の移行グループは第1移行グループを含み、
    前記第1移行グループのリソースが同一物理ストレージシステムに移行することができない場合に、前記第1移行グループにおいて構成上の関連を有する関連リソースを特定し、
    前記管理システムが、前記特定した関連リソースを含む第2移行グループを含む複数の移行グループを、前記第1移行グループから再定義し、
    前記管理システムが、前記再定義した前記複数の移行グループの移行先を決定する、方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、
    前記移行元物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースが属する複数リソースグループが定義され、
    前記複数管理者の管理権限は、前記複数リソースグループに対して定義されており、
    前記管理システムが、前記複数管理者のそれぞれが前記所定の管理権限を有するリソースグループを特定し
    前記管理システムが、前記複数リソースグループから前記1以上の移行グループを定義する、方法。
  11. 管理システムにおいて実行された時に、一つのストレージシステムとしてホストに認識される仮想ストレージシステムに対して複数リソースを提供する複数の物理ストレージシステムを移行先候補として、一つの移行元物理ストレージシステムの複数リソースの1以上の移行先を決定する処理を、前記管理システムに実行させる複数命令、を記憶する、計算機読み取り可能な非一時的記憶媒体であって、前記処理は、
    前記移行元物理ストレージシステムにおいて、複数管理者のそれぞれが所定の管理権限を有するリソースを特定し、
    同一管理者が前記所定の管理権限を有するリソースが同一の移行グループに含まれるように、前記移行元物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースから、1以上の移行グループを定義し、
    同一移行グループのリソースが、前記複数物理ストレージシステムにおける同一物理ストレージシステムに移行されることを条件として、前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する、ことを含む、記憶媒体。
  12. 請求項11に記載の記憶媒体であって、
    前記処理は、前記移行元物理ストレージシステムに含まれる前記複数リソースの構成についての情報と、前記複数ストレージシステムのそれぞれの空きリソースについての情報と、を参照して前記1以上の移行グループの1以上の移行先を決定する、記憶媒体。
  13. 請求項11に記載の記憶媒体であって、
    前記処理は、異なる管理者の前記所定の管理権限によって定義された異なる移行グループが共通のリソースを含む場合に、前記異なる移行グループを統合して一つの移行グループを定義することをさらに含む、記憶媒体。
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