JP2015522123A - ディスクポンプキャビティの共振周波数を調整するためのシステムおよび方法 - Google Patents

ディスクポンプキャビティの共振周波数を調整するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

ディスクポンプシステムが、流体を入れるキャビティを規定する実質的にシリンダー形状を有するポンプ本体を含む。共振キャビティ周波数を有するキャビティは、内部側壁によって形成され、かつ第1の端壁および被駆動端壁によって両端部において実質的に閉鎖される。ディスクポンプシステムは、アクチュエータの基本共振周波数に対応する周波数(J)で駆動されるアクチュエータを含む。内部側壁は、温度変化に応答して膨張および収縮するように構成され、それにより、アクチュエータおよびキャビティが、動作温度の範囲にわたってほぼ同じ共振周波数を有するようにする。【選択図】図1A

Description

関連出願の相互参照
本発明は、35 USC § 119(e)下において、2012年7月5日出願の米国仮特許出願第61/668,100号(「SYSTEMS AND METHODS FOR REGULATING THE RESONANT FREQUENCY OF A DISC PUMP CAVITY」の利益を主張するものであり、これを参照によりあらゆる点において本願明細書に援用する。
本発明の例示的実施形態は、概して、流体をポンプでくみ上げるディスクポンプに関し、より具体的には、内部側壁および対向する端壁によってポンピングキャビティが形成されるディスクポンプに関する。本発明の例示的実施形態は、より具体的には、可変共振周波数を有するキャビティを備えるディスクポンプに関する。
閉キャビティおける高振幅の圧力振動の生成は、熱音響およびディスクポンプ型圧縮機の分野においてかなり注目を集めてきた。非線形音響学における最近の発展によって、以前に可能であると考えられていたよりも高い振幅の圧力波の生成が可能となった。
規定された入口および出口からの流体ポンピングを達成するために、音響共振を使用することが知られている。これは、音響定常波を生成させる音響ドライバーを一方の端部に備えるシリンダー状キャビティを使用して達成できる。そのようなシリンダー状キャビティでは、音響圧力波の振幅は制限される。円錐形、角円錐形(horn−cone)、およびバルブ形などの変断面のキャビティを使用して、高振幅の圧力振動を達成しており、それにより、ポンピング効果を著しく高めている。そのような高振幅波では、エネルギー散逸を伴う非線形機構が抑制されてきた。しかしながら、高振幅の音響共振は、最近になるまで、径方向圧力振動が励起されるディスク形状のキャビティ内において採用されていない。国際公開第2006/111775号パンフレットとして公開された国際特許出願第PCT/GB2006/001487号明細書には、アスペクト比、すなわち、キャビティの半径対キャビティの高さの比が高い、実質的にディスク形状のキャビティを有するディスクポンプが開示されている。
そのようなディスクポンプは、端壁によって各端部が閉鎖される側壁を含む実質的にシリンダー状キャビティを有する。ディスクポンプはまた、端壁のいずれか一方を駆動し、被駆動端壁の表面に実質的に垂直な方向に振動させるアクチュエータを含む。被駆動端壁の運動の空間プロファイルは、キャビティ内の流体圧力振動の空間プロファイルに整合していると説明されており、本明細書ではモード整合状態と説明される。ディスクポンプがモード整合されているとき、アクチュエータによってキャビティ内の流体に行われる仕事は、構造的に、被駆動端壁表面にわたって加わり、それにより、キャビティ内の圧力振動の振幅を強くし、かつディスクポンプ効率を高める。モード整合されたディスクポンプの効率は、被駆動端壁と側壁との間の境界面に依存する。被駆動端壁の運動を減少または減衰させず、それによりキャビティ内の流体圧力振動の振幅のどのような減少も軽減させるように、境界面を構造することによって、そのようなディスクポンプの効率を維持することが望ましい。
上述のディスクポンプのアクチュエータは、端壁に実質的に垂直、すなわちシリンダー状キャビティの縦軸に実質的に平行な方向に被駆動端壁の振動運動(「変位振動」)を引き起こし、これを、以下、キャビティ内の被駆動端壁の「軸方向振動」と称する。被駆動端壁の軸方向振動は、キャビティ内の流体に実質的に比例する「圧力振動」を生成し、国際特許出願第PCT/GB2006/001487明細書(参照することにより本書に援用される)に説明されているように、第1種ベッセル関数のそれに近似する径方向圧力分布を生じる。そのような振動を、以下、キャビティ内の流体圧の「径方向振動」と呼ぶ。アクチュエータと側壁との間の被駆動端壁の部分は、ディスクポンプの側壁との境界面を提供し、変位振動の減衰を減少させ、キャビティ内の圧力振動のいずれの減少も軽減する。アクチュエータと側壁との間の被駆動端壁の部分を、以下、「アイソレータ」と呼び、これは、より具体的に、米国特許出願第12/477,594号明細書(参照することにより本書に援用される)に説明されている。アイソレータの例示的実施形態は、被駆動端壁の周辺部分に動作可能に関連付けられ、変位振動の減衰を減少させる。
そのようなディスクポンプはまた、ディスクポンプを通る流体の流れを制御する1つ以上の弁、より具体的には、高周波数で動作できる弁を必要とする。従来の弁は、一般に、様々な応用で、500Hzを下回るより低い周波数で動作する。例えば、多くの従来の圧縮機は、一般に、50または60Hzで動作する。当業界で公知の線形共鳴圧縮機は、150〜350Hzで動作する。しかしながら、医療機器を含む多くの携帯用電子機器は、正圧を送達するかまたは真空をもたらすためにサイズが比較的小さいディスクポンプを必要とし、かつ個別動作をもたらすための、そのようなディスクポンプの動作が静かである(inaudible)ことが好都合である。これらの目的を達成するために、そのようなディスクポンプは著しく高い周波数で動作する必要があり、約20kHz以上で動作できる弁を必要とする。これらの高周波数で動作するようにするために、弁は、ディスクポンプを通る流体の正味流れを生じるために整流できる高周波数の振動圧力に応答する必要がある。
そのような弁は、より具体的には、国際特許出願第PCT/GB2009/050614号明細書に説明されており、これは、参照することにより本書に援用される。弁は、ディスクポンプを通る流体の流れを制御するために、第1または第2のアパーチャのいずれか、または両アパーチャに配置され得る。各弁は、アパーチャがプレートにほぼ垂直に延在する第1のプレートと、同様にアパーチャがプレートにほぼ垂直に延在する第2のプレートとを含み、第2のプレートのアパーチャは、第1のプレートのアパーチャから実質的にオフセット位置にある。弁は、さらに、第1のプレートと第2のプレートとの間に配置された側壁を含み、側壁は、第1および第2のプレートの外周で閉鎖されて、第1のプレートと第2のプレートとの間に、第1および第2のプレートのアパーチャと流体連通するキャビティを形成する。弁は、さらに、第1のプレートと第2のプレートとの間に配置されかつそこで可動なフラップを含み、フラップは、第1のプレートのアパーチャから実質的にオフセット位置にありかつ第2のプレートのアパーチャと実質的に位置合わせされているアパーチャを有する。フラップは、弁の前後の流体の差圧の方向の変化に応答して、第1のプレートと第2のプレートとの間で動かされる。
例示的実施形態によれば、ディスクポンプシステムが、流体を入れるキャビティを規定する実質的にシリンダー形状を有するポンプ本体を含む。キャビティは、第1の端壁と、中心部分およびこの中心部分から径方向外側に延在する周辺部分を有する被駆動端壁とによって、両端部において閉鎖された内部側壁によって、形成される。ディスクポンプシステムは、被駆動端壁の中心部分に動作可能に関連付けられて、周波数(f)において被駆動端壁の振動運動を引き起こすアクチュエータを含み、それにより、被駆動端壁に対して実質的に垂直な方向に、被駆動端壁の変位振動が発生する。周波数(f)は、アクチュエータの基本曲げモードにほぼ等しい。ディスクポンプシステムはまた、アクチュエータに周波数(f)の駆動信号を提供するために、アクチュエータに電気的に結合された出力部を有する駆動回路、ならびに変位振動の減衰を減少させるために、被駆動端壁の周辺部分に動作可能に関連付けられたアイソレータを含む。第1のアパーチャが、端壁のいずれか一方において環状節以外の任意の箇所に配置され、かつポンプ本体を通って延びる。同様に、第2のアパーチャが、ポンプ本体の、第1のアパーチャの箇所以外の任意の箇所に配置され、かつポンプ本体を通って延びる。弁は、第1のアパーチャおよび第2のアパーチャの少なくとも1つに配置され、かつ変位振動が、ポンプ本体のキャビティ内の流体の対応する圧力振動を生成して、第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを通る流体の流れを生じる。
別の例示的実施形態によれば、温度変化によって生じるディスクポンプキャビティの共振周波数の変化を補償するための内部側壁が開示される。内部側壁は、温度上昇に応答して膨張しかつ温度低下に応答して収縮するように構成された円形コイルを含む。
別の例示的実施形態によれば、ディスクポンプのキャビティの共振キャビティ周波数(f)を変化させる方法は、円形コイルを含む内部側壁を提供するステップを含む。円形コイルは、キャビティの直径を規定し、かつ温度上昇に応答して増加しかつ温度低下に応答して減少する内径を有する。方法は、ディスクポンプのキャビティの端壁に円形コイルの端部を結合するステップを含む。内径の増加率および内径の減少率は、ディスクポンプのアクチュエータの共振周波数の温度関連の変化率に等しい共振キャビティ周波数(f)の変化を生じる。
例示的実施形態の他の特徴および利点は、図面および以下の詳細な説明を参照することにより、明らかとなる。
図1Aは、内部側壁を有するディスクポンプの断面図である。 図1Bは、線1B−1Bに沿って取った、図1Aのディスクポンプの上面の断面図である。 図1Cは、図1Aおよび図1Bに示す内部側壁の詳細な断面図である。 図1Dは、ディスクポンプ本体と内部側壁との間の結合部の詳細な断面図である。 図1Eは、図1Dに示す結合部からポンプの反対側に配置された内部側壁の部分の詳細な断面図である。 図2Aは、直径が増加した内部側壁を有するディスクポンプの断面図である。 図2Bは、内部側壁の直径の増加を示す、線2B−2Bに沿って取った、図2Aのディスクポンプの上面の断面図である。 図3Aは、ディスクポンプのアクチュエータの基本曲げモードに関する軸方向変位振動のグラフを示す。 図3Bは、図3Aに示す曲げモードに応答する、ディスクポンプのキャビティ内の流体の圧力振動のグラフを示す。 図4は、ディスクポンプの断面図を示し、このポンプの2つの弁は、図5において単一の弁によって表わされている。 図5は、ディスクポンプ弁の分解断面図を示す。 図6は、破線によって示すように、図5の弁の前後に適用された圧力差を示すために、ディスクポンプのキャビティ内の流体の圧力振動のグラフを示す。 図7Aは、流体が弁を通って流れるときの開位置にある弁の断面図を示す。 図7Bは、閉鎖前の、開位置と閉位置との間の移行時の弁の断面図を示す。 図7Cは、流体の流れが弁フラップによって遮断されているときの、閉位置にある弁の断面図を示す。 図8Aは、例示的実施形態による、図5の弁の前後に適用された、振動する差圧の圧力グラフを示す。 図8Bは、開位置と閉位置との間の弁の動作サイクルの流体の流れのグラフを示す。 図9は、例示的なPZTセラミック圧電アクチュエータ材料の共振周波数の温度依存性、ポンプキャビティの共振周波数の温度依存性、およびポンプキャビティの共振周波数のサイズ依存性を示すグラフである。 図10は、例示的なディスクポンプシステムを示すブロック図である。
以下のいくつかの例示的実施形態の詳細な説明において、本明細書の一部をなす添付図面を参照する。例として、添付図面は、本発明を実施し得る好ましい具体的な実施形態を示す。これらの実施形態を、当業者が本発明を実施できるようにするのに十分な程度、詳細に説明し、および本発明の趣旨または範囲から逸脱せずに、他の実施形態を使用し得ること、および論理的な構造上の、機械的な、電気的な、および化学的な変更がなされ得ることが理解される。当業者が、本明細書で説明する実施形態を実施できるようにするのに必要ではない詳細に関する説明を避けるために、当業者に公知の特定の情報に関する説明を省略し得る。それゆえ、以下の詳細な説明は、限定的ととられるべきではなく、例示的実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
図1A〜1Eは、キャビティのサイズが可変であるディスクポンプシステム100の例示的実施形態を示す。ディスクポンプシステム100は、基板28に装着されるディスクポンプ10を含み、この基板は、負荷部に流体的に結合された開口部18を有し、負荷部に正圧または負圧を供給する。ディスクポンプ10は、一方の端部がエンドプレート12によって閉鎖されたシリンダー状壁11を含む実質的に楕円形状を有するディスクポンプ本体を含む。ディスクポンプ本体はまた、シリンダー状壁11から全体的に縦方向に延在するシリンダー状脚構造19を含む。シリンダー状脚構造19は、基板28に結合されて、基板28に装着された閉鎖したベースを形成する。シリンダー状脚構造19によって覆われた基板28の部分は、開口部18を除いてディスクポンプ10の他方の端部を閉鎖するエンドプレート13を形成する。基板28は、プリント回路基板としてもよいし、または別の好適な剛体または半剛体材料としてもよい。ディスクポンプ10は、さらに、ディスクポンプ本体のシリンダー状壁11に取り付けられたアイソレータ30によってディスクポンプ10内に支持された一対のディスク形状の内部プレート14、15を含む。アイソレータ30は、エンドプレート12に対面する第1の側面と、エンドプレート13に対面する第2の側面とを含む。アイソレータ30は可撓性材料を含み、および全体的にリング形状とし得る。エンドプレート12の内側面は端壁20を形成する一方、内部プレート14の内側面およびアイソレータ30の第1の側面は端壁22を形成する。それゆえ、端壁22は、内部プレート14の内面に対応する中心部分と、リング形状のアイソレータ30の内面に対応する周辺部分とを含む。ディスクポンプ10およびその構成要素の形状は実質的に楕円形であるが、本明細書で開示する具体的な実施形態は、全体的に円形である。
ディスクポンプ10は、さらに、ポンプ本体内、より具体的には、シリンダー状壁11内に配置された、可変直径の内部側壁を含む。内部側壁は、例えば、主ぜんまいの外観を有する平面コイル40の内壁17としてもよく、コイル40は、直径がシリンダー状壁11のサイズによって制限される外壁41を有する。コイル40の内壁17は、端壁20、22を備えるキャビティ16を形成するため、キャビティ16も可変直径を有する。図1Aでは、キャビティ16は、大気温度で初期直径
Figure 2015522123
を有する。コイル40は、さらに、第1の端部42および第2の端部44を含み、ポンプ10が大気温度にあるとき、第2の端部44に隣接するコイル40の部分40’には、コイル40の第1の端部42に隣接する内壁17の部分が、初期円周長さ(x)だけ、重なっている。コイル40の第1の端部42は適所に固定され得るため、キャビティ16内で円周方向に動かない。シリンダー状側壁11に隣接したエンドプレート12には周囲溝38が形成され、そこにコイル40が位置決めされる。周囲溝38は十分に幅広であり、コイル40の可変直径に適合する。第1の端部42に隣接するコイル40の部分には、適所に固定され得る第2の端部44が重なり得るため、キャビティ16内で円周方向に動かないことを理解されたい。
図2Aおよび図2Bは、上昇した温度でのポンプ10を示し、ここでは、コイル40の熱膨張に起因してキャビティ16が膨張しており、この熱膨張は、ポンプ10の温度が上昇すると発生し得る。図2Aおよび図2Bにおいて、キャビティの直径は、第1の直径
Figure 2015522123
よりも大きい第2の直径
Figure 2015522123
まで大きくなっている。さらに、上昇した温度では、コイル40の部分40’には、コイルの第2の端部44が第2の円周長さ(x)だけ重なっている。第2の直径
Figure 2015522123
がキャビティ16の直径によって制限されるように、コイル40は構成されてもよく、かつ限定条件において、第2の円周長さ(x)はゼロよりも大きい。
図1Aに戻ると、第1の溝48は、端壁20を通ってエンドプレート12内へと、かつ径方向外側にシリンダー状壁11内へと延在する。コイル40の第1の端部42にはピン46が取り付けられ、かつピンは1つ有しおよび第1の溝48まで延在して、第1の端部42が径方向に動くことができるが、必ずしも円周方向には動かないようにする。このようにして、コイル40の第1の端部42は円周方向に適所に固定され得る。ピン46の端部にはかかり47が形成され得るため、かかり状端部が第1の溝48の側壁に延在してピン46が第1の溝48から抜け出ないようにする状態で、第1の溝48に収まる。あるいは、第1の端部42は、接着剤、溶接、または他の結合機構を使用してシリンダー状壁11またはエンドプレート12に固定され得る。第1の群48からキャビティ16の反対側にある第2の溝49が、端壁20を通ってエンドプレート12内へとおよび径方向外側にシリンダー状壁11内へと延在する。コイル40は適所に固定されておらず、第2の溝49に対して円周方向および径方向に自由に動ける。コイル40はまた、第2の溝49から抜け出ないようにする機構(図示せず)を含む。
一実施形態では、コイル40とシリンダー状側壁11との間で、溝48、49内にはそれぞれ偏倚部材50、52が配置され、コイル40をキャビティ16の中心に置いて、キャビティ16の中心がアクチュエータ60の中心と一致するようにする。偏倚部材50、52はバネとしてもよく、例えば、それらそれぞれが、アクチュエータ60の中心に対してキャビティ16の中心の位置を維持するような、均衡のとれたバネ定数を有する。より具体的には、第1の溝48の偏倚部材50は、コイル40の第1の端部42をキャビティ16の中心の方へ偏倚し得る一方、キャビティ16の反対側にある第2の溝49の対向する偏倚部材52は、コイル40を、反対方向からキャビティ16の中心の方へ偏倚して、キャビティ16の中心の位置をアクチュエータ60の中心と一致させて維持する。そのような実施形態では、それぞれの溝内において、偏倚部材50、52、コイル40、およびシリンダー状側壁11の間の境界面は、ほとんど摩擦がないため、全体的に円形のコイル40を変形させないように、偏倚部材50、52によって加えられる力は最小とし得る。偏倚部材50、52によってもたらされた偏倚力間のバランスによって、コイル40の位置を偏倚するため、内壁17は、アクチュエータ60の中心と一致する中心を有するキャビティ16の可変周囲を形成する。2組の偏倚部材51、52のみを示すが、追加的な偏倚部材は、シリンダー状壁の外周により小さな間隔、例えば90°、60°、または45°で離間して置かれて、コイル40を、ポンプ10の中心の方へ偏倚し得ることに留意されたい。
キャビティ16を規定する端壁20を、全体的に円錐台(frusto−conical)であるとして示すが、別の実施形態では、キャビティ16の内面を規定する端壁20は、アクチュエータ60に平行なほぼ平面を含み得る。円錐台面を含むディスクポンプは、より詳細に、国際公開第2006/111775号パンフレットに説明されており、これを、参照することにより本書に援用する。ディスクポンプ本体のエンドプレート12、13およびシリンダー状壁11は、限定するものではないが、金属、セラミック、ガラス、または、限定されるものではないが射出成形プラスチックを含むプラスチックを含む、任意の好適な剛体材料から形成し得る。
ディスクポンプ10の内部プレート14、15は、一緒に、端壁22の中心部分に動作可能に関連付けられるアクチュエータ60を形成する。内部プレート14、15の一方は、任意の電気的に活性の材料を含み得る圧電材料で形成され、この材料は、例えば、電歪または磁歪材料などの印加された電気信号に応答して、歪みを発生する。好ましい一実施形態では、例えば、内部プレート15は、印加された電気信号に応答して歪みを発生する圧電材料で形成される、すなわち、活性の内部プレートである。内部プレート14、15の他方は、好ましくは、活性の内部プレートと同様の曲げ剛性を有し、および圧電材料または電気的に不活性の材料、例えば金属またはセラミックで形成され得る。この好ましい実施形態では、内部プレート14は、活性の内部プレート15と同様の曲げ剛性を有し、かつ電気的に不活性の材料、例えば金属やセラミックで形成される、すなわち、不活性の内部プレートである。活性の内部プレート15が電流によって励起されるとき、活性の内部プレート15は、キャビティ16の縦軸に対して径方向に膨張および収縮して、内部プレート14、15の曲げを生じ、それにより、端壁22に実質的に垂直な方向に端壁22の軸方向の撓みを含む(図3A参照)。それゆえ、動作時、端壁22はまた、被駆動端壁とも呼ばれる。
図示しない他の実施形態では、アイソレータ30は、ディスクポンプ10の具体的な設計および向きに依存して、活性の内部プレートまたは不活性の内部プレートに関わらず、上面または底面から内部プレート14、15の一方を支持し得る。別の実施形態では、アクチュエータ60を、内部プレート14、15の一方のみと力を伝達する装置、例えば、機械的、磁気的または静電装置などで置き換えてもよく、内部プレートは、上記で説明したのと同じように、そのような装置(図示せず)によって振動させられる材料の、電気的に不活性なすなわち不動態層として形成され得る。
ディスクポンプ10は、さらに、キャビティ16からディスクポンプ10の外側まで延びる少なくとも1つのアパーチャを含み、少なくとも1つのアパーチャは、アパーチャを通る流体の流れを制御する弁を含む。アパーチャは、キャビティ16内の、下記で詳細に説明するようにアクチュエータ60が圧力差を生じる任意の位置に配置され得るが、ディスクポンプ10の一実施形態は、エンドプレート12のほぼ中心に配置されかつそこを貫通して延びる出口アパーチャ27を含む。アパーチャ27は、流体の流れを、矢印で示すような一方向に制限する少なくとも1つの端部弁29を含むため、端部弁29は、ディスクポンプ10のための出口弁の役目を果たす。端部弁29を含むアパーチャ27への言及は、端部弁29の外側、すなわち、ディスクポンプ10のキャビティ16の外側の開口部の部分を指す。
ディスクポンプ10は、さらに、アクチュエータ60を貫通して延びる少なくとも1つのアパーチャを含み、少なくとも1つのアパーチャは、アパーチャを通る流体の流れを制御する弁を含む。アパーチャは、アクチュエータ60上の、アクチュエータ60が圧力差を生じる任意の位置に配置され得る。例えば、ディスクポンプ10は、内部プレート14、15のほぼ中心に配置されかつそれらを貫通して延びるアクチュエータアパーチャ31を含む。アクチュエータアパーチャ31は、流体の流れを、矢印で示すようにキャビティ16への一方向に制御するアクチュエータ弁32を含むため、アクチュエータ弁32は、キャビティ16への入口弁の役目を果たす。アクチュエータ弁32は、下記で詳細に説明するようにキャビティ16への流体の流れを増加しかつ出口弁29の動作を補完することによって、ディスクポンプ10の出力を増強する。
本明細書で説明するキャビティ16の寸法は、好ましくは、キャビティ16の高さ(h)と、キャビティ16の縦軸からコイル40の内壁17までの距離、すなわちコイル40によって形成された内壁17の直径の半分である、キャビティの半径(r)との関係に関して、ある種の不等式を満たす必要がある。これらの式は以下の通りである:
r/h>1.2;および
/r>4×l0−10メートル。
本発明の一実施形態では、キャビティ16内の流体がガスであるとき、キャビティの半径対キャビティの高さの比(r/h)は、約10〜約50である。この例では、キャビティ16の体積は、約10ml未満とし得る。さらに、h/rの比は、好ましくは、作動流体が液体ではなくガスである場合、約10−6〜約10−7メートルの範囲内である。
さらに、本明細書で説明するキャビティ16は、好ましくは、キャビティの半径(r)、およびアクチュエータ60が振動して端壁22の軸方向変位を生じる周波数である動作周波数(f)に関して、以下の不等式を満たす必要がある。不等式は以下の通りである:
Figure 2015522123
ここで、キャビティ16内の作動流体の音速(c)は、上記の式で表わされるような約115m/sの低速(c)と、約1,970m/sに等しい速い速度(c)との間の範囲としてもよい。ここで、kは定数である(k=3.83)。
キャビティ16内の作動流体の音速の変動は、いくつもの要因に関係し得る。これら要因には、キャビティ16内の流体のタイプ、および流体の温度を含む。例えば、キャビティ16内の流体が理想気体である場合、流体の音速は、流体の絶対温度の平方根によって決まると理解され得る。それゆえ、キャビティ16内の音速は、キャビティ16内の流体の温度が変化する結果、変動し、かつキャビティ16のサイズは、流体の予想された温度に基づいて、選択され得る(ある程度)。
キャビティの半径、およびキャビティ内の作動流体の音速は、キャビティ16の共振周波数を決定する要因である。キャビティ16の共振周波数、すなわち共振キャビティ周波数(f)は、キャビティ内の圧力が周囲環境に対して高められるときに、流体(例えば、空気)がキャビティ16内外へ振動する周波数である。ディスクポンプ10の好ましい一実施形態では、キャビティ16は、ディスクポンプ10を駆動するアクチュエータ60の振動運動の周波数に共振キャビティ周波数(f)がほぼ等しくなるようなサイズにされる。この実施形態では、作動流体は60℃の空気であると考えられ、および大気温度20℃でのアクチュエータの共振周波数は、21kHzである。しかしながら、流体の予想された温度は変化し得る。温度範囲にわたって一定の共振キャビティ周波数(f)を維持するために、キャビティ16のサイズは、キャビティ16の直径、すなわち、コイル40の内壁17の変化によって、温度変化に応答して動的に調整され得る。本明細書で開示したキャビティ16は、個々に、上記で特定した不等式を満たす必要があることが好ましいが、キャビティ16の相対寸法は、同じ高さおよび半径を有するキャビティに限定されるべきではない。例えば、キャビティ16は、異なる半径または高さを必要とする、わずかに異なる形状を有して、異なる周波数応答を生じるため、キャビティ16は所望の方法で共振して、ディスクポンプ10から最適な出力を生成し得る。
上述の通り、ディスクポンプ10は、負荷部を加圧する、出口弁29に隣接した正圧源の役目、または矢印で示すように、負荷部を減圧する、アクチュエータ入口弁32に隣接した負圧源または減圧源の役目を果たし得る。負荷部は、例えば、治療のために負圧を用いる組織治療システムとし得る。ここでは、用語、減圧は、概して、ディスクポンプ10が配置されている周囲圧力を下回る圧力を指す。用語、真空および負圧を使用して減圧を説明してもよいが、実際の減圧は、通常完全な真空に関連付けられる減圧を著しく下回り得る。ここで、圧力は、ゲージ圧であるという意味で、負である、すなわち、圧力は、周囲大気圧未満に減圧される。他に指定のない限り、本明細書で述べる圧力の値はゲージ圧である。減圧の上昇への言及は、一般に、絶対圧の低下を指す一方、減圧の低下は、一般に、絶対圧の上昇を指す。減圧をもたらすために、ディスクポンプ10は、少なくとも1つのアクチュエータ弁32および少なくとも1つの端部弁29を含む。別の実施形態では、ディスクポンプ10は、アクチュエータ60の各側に弁を有する2キャビティのディスクポンプを含み得る。
図3Aは、キャビティ16の被駆動端壁22の軸方向振動を示す、考えられる1つの変位プロファイルを示す。実線の曲線および矢印は、ある時点での被駆動端壁22の変位を表し、および破線の曲線は、半サイクル後の被駆動端壁22の変位を表す。この図面および他の図面で示すような変位は、誇張されている。アクチュエータ60はその外周において強固に取り付けられずすなわち剛装着せず、その代わりに、リング形状のアイソレータ30によって垂下されるため、アクチュエータ60は、その質量中心の周りで、その基本モードで自由に振動できる。この基本モードでは、アクチュエータ60の変位振動の振幅は、被駆動端壁22の中心と、内壁17によって形成された内部側壁との間に配置された環状変位節62において実質的にゼロである。端壁22の他の点における変位振動の振幅は、垂直矢印で表わすように、ゼロよりも大きい。中心変位波腹63がアクチュエータ60の中心付近に存在し、および周辺変位波腹63’が、アクチュエータ60の外周付近に存在する。半サイクル後の中心変位波腹63は、破線の曲線で表わされる。
図3Bは、図3Aに示す軸方向変位振動によって生じたキャビティ16内の圧力振動を示す、考えられる1つの圧力振動プロファイルを示す。実線の曲線および矢印は、ある時点での圧力を表す。このモードおよびより高次のモードでは、圧力振動の振幅は、キャビティ16の側壁18付近に周辺圧力波腹65’を有する。圧力振動の振幅は、中心圧力波腹65と周辺圧力波腹65’との間にある環状圧力節64において実質的にゼロである。同時に、破線で表わされるような圧力振動の振幅は、キャビティ16の中心付近に負の中心圧力波腹67を有し、周辺圧力波腹67’および同じ環状圧力節64を備える。シリンダー状キャビティに関して、キャビティ16内の圧力振動の振幅の径方向依存性は、第1種ベッセル関数で近似され得る。上述の圧力振動は、キャビティ16内の流体の径方向運動から生じるため、アクチュエータ60の軸方向変位振動から区別するために、キャビティ16内の流体の「径方向圧力振動」と呼ばれる。
さらに図3Aおよび図3Bを参照して説明すると、キャビティ16内の所望の圧力振動の振幅の径方向依存性(圧力振動の「モード形」)に、より厳密に整合するように、アクチュエータ60の軸方向変位振動の振幅の径方向依存性(アクチュエータ60の「モード形」)は、第1種ベッセル関数に近似する必要があることが分かる。アクチュエータ60をその外周によって強固に取り付けずすなわち剛装着せず、およびその質量中心の周りでより自由に振動できるようにすることによって、変位振動のモード形は、キャビティ16内の圧力振動のモード形に実質的に整合するため、モード形整合、すなわちより単純に、モード整合を達成する。モード整合は、この点に関して常に完璧であるわけではないため、アクチュエータ60の軸方向変位振動およびキャビティ16における対応する圧力振動は、アクチュエータ60の全表面にわたって実質的に同じ相対位相を有し、キャビティ16における圧力振動の環状圧力節64の径方向位置、およびアクチュエータ60の軸方向変位振動の環状変位節62の径方向位置は、実質的に合致する。
アクチュエータ60は、その質量中心の周りで振動するため、環状変位節62の径方向位置は、図3Aに示すようにアクチュエータ60がその基本曲げモードにおいて振動するとき、必然的に、アクチュエータ60の半径内に位置する。それゆえ、環状変位節62を環状圧力節64と確実に合致させるために、アクチュエータの半径(ract)は、好ましくは、モード整合を最適にするために、環状圧力節64の半径を上回る必要がある。再度、キャビティ16の圧力振動が第1種ベッセル関数に近似すると仮定すると、環状圧力節64の半径は、端壁22の中心部分の半径(a)の約0.63である。それゆえ、アクチュエータ60の半径(ract)は、好ましくは、以下の不等式を満たす:ract>0.63r。
アイソレータ30は可撓性膜としてもよく、図3Aの周辺変位波腹63’の変位によって示すようなアクチュエータ60の振動に応答した曲げおよび伸張によって、アクチュエータ60の縁部が上述の通り、より自由に動けるようにする。可撓性膜は、アクチュエータ60とディスクポンプ10のシリンダー状壁11との間に低機械インピーダンス支持を提供することによって、アクチュエータ60のシリンダー状壁11の潜在的な減衰の影響を克服し、それにより、アクチュエータ60の周辺変位波腹63’における軸方向振動の減衰を減少させる。本質的に、可撓性膜は、アクチュエータ60からシリンダー状壁11へ伝達されるエネルギーを最小限にし、可撓性膜の外周縁部は実質的に静止したままである。それゆえ、環状変位節62は、環状圧力節64と実質的に位置合わせされたままとなり、ディスクポンプ10のモード整合条件を維持する。それゆえ、図3Bに示すように、被駆動端壁22の軸方向変位振動は、内部側壁において、中心圧力波腹65、67から周辺圧力波腹65’、67’まで、キャビティ16内の圧力の振動を効率よく生成し続ける。
図4を参照すると、弁29、32を備える図1のディスクポンプ10が示されており、それら弁は双方とも、例えば、弁110で表わされる構造と実質的に同様であり、図5および図7A〜7Cに示す中心部分111を有する。弁110は、矢印124で示すように、流体を一方向にのみ流れることができるようにし、かつ逆止弁、または流体を一方向にのみ流れることができるようにする任意の他の弁とし得る。いくつかの弁のタイプは、開位置と閉位置との間で切り替えることによって、流体の流れを調整し得る。そのような弁を、アクチュエータ60によって生成された高周波数で動作させるために、弁29、32は、圧力変動の時間スケールよりも著しく短い時間スケールで開閉できるように、極めて速い応答時間を有する必要がある。弁29、32の一実施形態は、極めて軽量のフラップ弁を用いることによってこれを達成し、このフラップ弁は、低慣性であり、かつその結果、弁構造の前後にわたる相対圧力の変化に応答して素早く動くことができる。
図5を参照して説明すると、弁110は、例示的実施形態によるディスクポンプ10用のフラップ弁である。弁110は、実質的にシリンダー状の壁112を含み、この壁はリング形状であり、かつ一方の端部において保持プレート114によって、および他方の端部においてシーリングプレート116によって閉鎖されている。壁112、保持プレート114、およびシーリングプレート116の内面は、弁110内にキャビティ115を形成する。弁110は、さらに、保持プレート114とシーリングプレート116との間であるがシーリングプレート116に隣接して配置された実質的に円形のフラップ117を含む。この意味では、フラップ117は、シーリングプレート116に対して「片寄ら」されているとみなされる。フラップ117の周辺部分は、シーリングプレート116とリング形状の壁112との間に挟まれているため、フラップ117の動きは、フラップ117の表面に実質的に垂直な平面に制限される。代替的な実施形態では、そのような平面におけるフラップ117の動きはまた、シーリングプレート116または壁112のいずれかに直接取り付けられているフラップ117の周辺部分によって、またはリング形状の壁112内にぴったり適合しているフラップ117によって、拘束され得る。フラップ117の残りの部分は十分に可撓性があり、フラップ117の表面に対して実質的に垂直な方向に可動であるため、フラップ117のいずれかの表面に加えられる力によって、フラップ117をシーリングプレート116と保持プレート114との間で動かす。
保持プレート114およびシーリングプレート116は双方とも、孔118および120をそれぞれ有し、それら孔は、各プレートを貫通して延びる。フラップ117も孔122を有し、これら孔は、保持プレート114の孔118と全体的に位置合わせされ、図5の破線矢印124で示すように流体が流れ得る通路を提供する。フラップ117の孔122はまた、保持プレート114の孔118と部分的に位置合わせされてもよい、すなわち、部分的にのみ重なり合っている。孔118、120、122を、実質的に均一のサイズおよび形状であるとして示すが、本発明の範囲を限定することなく、それらは異なる直径を、または異なる形状をも有してもよい。本発明の一実施形態では、孔118および120は、上面から見るとき、プレートの表面にわたって代替的なパターンを形成する。他の実施形態では、孔118、120、122は、破線矢印124の個々の組によって示すような個々の対の孔118、120、122の機能に関して弁110の動作に影響を与えずに、異なるパターンに配置し得る。孔118、120、122のパターンは、孔の数を増減させて、弁110を通る流体の総流量を必要に応じ制御するように設計し得る。例えば、孔118、120、122の数を増やして弁110の流れ抵抗を下げ、弁110の総流量を高め得る。
図7A〜7Cは、フラップ117の面のいずれかに力が加えられるときにフラップ117がどのようにシーリングプレート116と保持プレート114との間で動かされるかを示す。フラップ117のいずれの面にも、フラップ117の片寄りに打ち勝つ力が加えられないとき、弁110は「通常閉」位置にある。なぜなら、フラップ117がシーリングプレート116に隣接して配置され、そこでは、フラップの孔122がシーリングプレート116の孔118とオフセット位置にあるまたは位置合わせされていないためである。この「通常閉」位置では、シーリングプレート116を通る流体の流れは、図7Cに示すように、フラップ117の非穿孔部分によって実質的に遮断されているまたは覆われている。図7Aに示すように、フラップ117の片寄りに打ち勝ちかつフラップ117をシーリングプレート116から離して保持プレート114の方へ動かす圧力が、フラップ117のいずれかの側面に加えられるとき、弁110は、通常閉位置から、ある期間、すなわち、開時間遅延(T)にわたって「開」位置に動き、破線矢印124によって示す方向に流体が流れることができるようにする。図7Bに示すように圧力の方向が変化すると、フラップ117は、シーリングプレート116の方へ通常閉位置まで戻るように動かされる。これが発生すると、流体は、図7Cに示すようにフラップ117がシーリングプレート116の孔120を封止して、シーリングプレート116を通る流体の流れを実質的に遮断するまで、破線矢印132に示すように反対方向に短期間、すなわち、閉時間遅延(T)だけ流れる。本発明の他の実施形態では、フラップ117は、孔118、122が「通常開」位置に位置合わせされた状態で、保持プレート114に対して片寄らされ得る。この実施形態では、フラップ117に対して正圧を適用することによって、必然的に、フラップ117を「閉」位置に動かす。本明細書では、弁の動作に関する用語「封止」および「遮断」は、実質的な(しかし不完全な)封止または遮断が発生し、弁の流れ抵抗が、「開」位置におけるよりも「閉」位置において大きい場合を含むものとすることに留意されたい。
弁110の動作は、一般的に、弁110の前後間での流体の差圧(ΔΡ)の方向の変化に応じる。図7Bでは、差圧には、下向き矢印によって示すように負の値(−ΔΡ)が割り当てられている。差圧が負の値(−ΔΡ)を有するとき、保持プレート114の外表面の流体圧は、シーリングプレート116の外表面の流体圧を上回る。この負の差圧(−ΔΡ)はフラップ117を完全閉位置に追いやり、フラップ117は、シーリングプレート116に押し付けられてシーリングプレート116の孔120を遮断し、それにより、弁110を通る流体の流れを実質的に防止する。弁110の前後間での差圧が逆であり、図7Aの上向き矢印で示すように正の差圧(+ΔΡ)になる場合、フラップ117は、シーリングプレート116から離れて保持プレート114の方へ、開位置に動かされる。差圧が正の値(+ΔΡ)を有するとき、シーリングプレート116の外表面の流体圧は、保持プレート114の外表面の流体圧を上回る。開位置では、フラップ117の動きによってシーリングプレート116の孔120の遮断状態を解除するため、流体は、破線矢印124によって示すように、それら孔、およびフラップ117および保持プレート114の位置合わせされた孔122および118をそれぞれ通って流れることができる。
弁110の前後間での差圧が、正の差圧(+ΔΡ)から、図7Bの下向き矢印で示すような負の差圧(−ΔP)に戻るように変化するとき、流体は、破線矢印132で示すように、弁110を通って反対方向に流れ始め、それにより、フラップ117を、図7Cに示す閉位置の方に戻す。図7Bでは、フラップ117とシーリングプレート116との間の流体圧は、フラップ117と保持プレート114との間の流体圧を下回る。それゆえ、フラップ117は、矢印138で示すような正味の力を受け、それにより、シーリングプレート116の方へ向かうフラップ117の動きを加速し、弁110を閉鎖させる。このようにして、差圧の変化は、弁110の前後間での差圧の方向(すなわち、正または負)に基づいて、弁110を閉位置と開位置との間で反復させる。
弁110の前後間での差圧が逆であり、図7Aに示すような正の差圧(+ΔP)になるとき、フラップ117は、保持プレート114に対してシーリングプレート116から離れるように動かされ、開位置になる。この位置では、フラップ117の動きが、シーリングプレート116の孔120の遮断状態を解除するため、流体は、破線矢印124で示すように、それら孔、および位置合わせされた保持プレート114の孔118およびフラップ117の孔122を通って流れることができる。差圧が正の差圧(+ΔP)から負の差圧(−ΔP)に戻るように変化するとき、流体は、弁110を通って反対方向に流れ始め(図7B参照)、それにより、フラップ117を閉位置の方に戻す(図7C参照)。それゆえ、キャビティ16の圧力振動が弁110を通常閉位置と開位置との間で反復させるため、ディスクポンプ10は、半サイクル毎に、弁110が開位置にあるときに、減圧をもたらす。
前述の通り、弁110の動作は、弁110の前後間での流体の差圧(ΔP)の方向の変化に応じ得る。差圧(ΔP)は、保持プレート114の全表面にわたって実質的に均一であると仮定される。なぜなら、(i)保持プレート114の直径は、キャビティ115の圧力振動の波長に対して小さく、かつ(ii)弁110は、キャビティ16の中心付近に位置しており、そこでは、図6に示す正の中心圧力波腹65の正の方形部分80、および負の中心圧力波腹67の負の方形部分82で示すように、正の中心圧力波腹65の振幅が比較的一定であるためである。それゆえ、弁110の中心部分111の前後にわたる圧力には、実質的に空間的変動がない。
図8Bは、さらに、正の値(+ΔP)と負の値(−ΔP)との間で、時間的に変動する差圧を受けるときの弁110の動的動作を示す。実際には、弁110の前後間での差圧の時間依存性は、ほぼ正弦曲線とし得るが、弁110を横切る差圧の時間依存性は、図8Aに示すように方形波で変化するとして近似され、弁110の動作の説明を容易にし得る。正の差圧80が、正圧期間(tP+)にわたって弁110の前後間に適用され、および負の差圧82が、方形波の負圧期間(tP−)にわたって弁110の前後間に適用される。図8Bは、この時間的に変化する圧力に応答するフラップ117の動きを示す。差圧(ΔΡ)が負82から正80に切り替わるとき、弁110は開放し始め、かつ同様に上述したようにおよび図8Bのグラフに示すように、弁フラップ117が保持プレート114に適合するまで、開時間遅延(T)にわたって開放し続ける。その後差圧(ΔΡ)が正の差圧80から負の差圧82に戻るように切り替わるとき、弁110は閉鎖し始め、同様に上述したようにおよび図8Bに示すように閉時間遅延(T)にわたって閉鎖し続ける。
保持プレート114およびシーリングプレート116は、機械的に著しく変形せずに、それらが受ける流体圧力振動に耐えられるように、十分に強固である必要がある。保持プレート114およびシーリングプレート116は、任意の好適な剛体材料、例えばガラス、シリコン、セラミック、または金属から形成し得る。保持プレート114およびシーリングプレート116の孔118、120は、化学エッチング、レーザ加工、機械式ドリル加工、粉体吹き付け、およびスタンピングを含む任意の好適なプロセスによって形成し得る。一実施形態では、保持プレート114およびシーリングプレート116は、厚さ100〜200ミクロンの鋼板から形成され、およびそこにある孔118、120は、化学エッチングによって形成される。フラップ117は、任意の軽量な材料、例えば金属またはポリマー薄膜から形成され得る。一実施形態では、20kHz以上の流体圧力振動が弁110の保持プレート側またはシーリングプレート側のいずれかに存在するとき、フラップ117は、厚さ1ミクロン〜20ミクロンの薄いポリマーシートから形成し得る。例えば、フラップ117は、厚さが約3ミクロンの、ポリエチレンテレフタレート(PET)や液晶ポリマー薄膜から形成し得る。
図3Aおよび図3Bに関して上述した変位および圧力振動を生成するために、圧電アクチュエータ60がその基本共振周波数で駆動され、この周波数は、キャビティ16に圧力振動を生じてディスクポンプ10を駆動する基本曲げモードである。一実施形態では、圧電アクチュエータに関する共振の基本モードは、大気温度、例えば20℃において約21kHzである。ポンプ効率を高めるために、共振キャビティ周波数(f)は、圧電アクチュエータに関する共振の基本モードとほぼ等価である。しかしながら、共振キャビティ周波数(f)のように、アクチュエータ60の基本曲げモードも、ディスクポンプ10の温度に依存して、変動し得る。この変動性は、アクチュエータ60を形成する圧電材料への熱的効果、ならびにアクチュエータ60の形状から生じる。例えば、例示的な圧電アクチュエータの共振周波数は、温度が上昇するにつれて、増加または低下し得る。
図9のグラフは、アクチュエータ60の共振周波数の温度依存性、およびキャビティ16の共振周波数の温度およびサイズ依存性の概論を示す。より具体的には、グラフは、ディスクポンプ10の要素への温度およびサイズ依存性を示す。例えば、線201は、温度に応じたアクチュエータ60の共振周波数(fs)の増加率または低下率(δfs)を示す。線201は、温度が上昇するにつれて、例示的な圧電アクチュエータの共振周波数が次第に低下することを示す。代替的な圧電材料を用いる別の実施形態では、圧電アクチュエータの共振周波数は、温度が上昇するにつれて、増加する。線202は、キャビティ16内の流体の温度の上昇に起因し得る温度の上昇につれた、キャビティ16の共振周波数の発散的な増加を示す。図9は、図9に示すものと同様の温度依存性特性を備えるアクチュエータ60を有するディスクポンプ10を前提として、アクチュエータ60およびキャビティ16の双方が、マッチングまたはほぼマッチングする共振周波数を有するのは小さな温度範囲のみ、例えば60℃においてとし得ることを示す。それはそうだが、線203は、キャビティ16の共振周波数のサイズ依存性を示し、かつキャビティ16のサイズ(例えば、半径)が増加するにつれて、共振キャビティ周波数(f)が低下することを示す。それゆえ、キャビティ16のサイズを変化させることによって、すなわちキャビティ16の直径を増減させることにより、共振キャビティ周波数(f)における温度依存性の増加または低下は、オフセットすなわち相殺され得る。このようにして、共振キャビティ周波数(f)は、一定に保たれ得るか、または変化して、より広範囲の温度にわたってアクチュエータ60の共振周波数をマッチングさせる。
ディスクポンプ10が、温度変化を補償する機構を含まないとき、ディスクポンプ10は、周囲環境の温度にほぼ等しい始動温度を有し得る。ポンプ10はまた、ポンプ動作の最中にエネルギーが消散された結果ディスクポンプ10が暖まると標的温度(T)に達する動作温度を有し得る。ポンプ10は、完全に効率的な働きには満たない状態で機能し得る。これは、一部には、ポンプ10の温度が標的温度(T)を下回る始動時において、アクチュエータ60の共振周波数、および共振キャビティ周波数(f)が異なり得るためである。さらに、アクチュエータ60の共振周波数および共振キャビティ周波数(f)の双方とも、標的温度(T)におけるアクチュエータの共振周波数に対応し得る駆動周波数とは異なり得る。ポンプ10と、ポンプキャビティ16内の流体とが、標的温度(T)を超えて暖まる場合、同様の発散が、共振キャビティ周波数(f)、アクチュエータ60の共振周波数、および駆動周波数の間で発生し得る。
ディスクポンプ10の動作への熱的効果をオフセットまたは軽減するために、共振キャビティ周波数(f)は、温度変化にもかかわらず、一定の値に維持され得る。同様に、温度が上昇するにつれて、温度変化の影響に原因して、共振キャビティ周波数(f)は低下し得る。例えば、共振キャビティ周波数(f)を変更して、ポンプ温度の上昇または低下にも関わらず、共振キャビティ周波数(f)およびアクチュエータ60の共振の基本モードがほぼ等しいままとなるようにすることが望ましいとし得る。上述のコイル40は、内壁17によって規定された可変直径を有するため、キャビティ16のサイズを調整して共振キャビティ周波数(f)を変更し、標的温度(T)を達成する前に発生する温度変化に適合するようにしてもよい。一実施形態では、コイル40は、温度が上昇するにつれて直径を増加させるように構成され、それにより、キャビティ16の体積を増大させ、かつ共振キャビティ周波数(f)を低下させて、ディスクポンプ10の温度上昇を補償し得る。コイル40の直径を、温度と共に、予め決められた割合で増加するように構成することによって、キャビティ16の膨張が、アクチュエータ60の共振周波数の温度関連の低下に適合する共振キャビティ周波数(f)の低下を引き起こすようにする。
再度図1A〜1E、より具体的には図2A〜2Bを参照すると、コイル40の内壁17は可変直径を有する。一実施形態では、図1Cに示すように、コイル40は、2つの積層金属層、内層54および外層56を含むバイメタル材料から形成される。内層54は鋼であり、かつ内側厚さtを有し;および外層56は、外側厚さtを有する。鋼、コイル40の内層54は、銅、コイル40の外層56よりも高い熱膨張係数を有する。熱膨張係数の違い、および内層54および外層56を形成する材料の向きのために、コイル40の内壁17の直径は、キャビティ16内の温度が上昇するにつれて、増加する。コイル40の熱膨張特性は、キャビティ16内の温度変化に応答して、キャビティ16のサイズを動的に変更する。
実施形態では、キャビティ16の直径または内壁17の変化は、以下の式:
Figure 2015522123
(式中、
Figure 2015522123
は、キャビティ16の直径または内壁17の変化であり、ΔTは、温度変化であり、Eは、内層54のヤング係数であり、Eは、外層56のヤング係数であり、αiは、内層54の熱膨張係数であり、αは、外層56の熱膨張係数であり、tは、内層54の厚さであり、およびtは、外層56の厚さである)
によって定義される。共振キャビティ周波数(f)の所望の変化に対応する直径
Figure 2015522123
の所望の変化の値を知ることによって、好適なバイメタル材料からコイル40を形成するために使用し得る材料の範囲および材料の厚さを解決するために、公知のΔTと共に式2を使用し得る。実際、使用される材料のタイプおよび厚さを変更することによって、コイル40は、ポンプキャビティ16内の温度の予想された変化に対応して、予め決められた割合で膨張または収縮するように構成され得る。
コイル40を使用してキャビティ16のサイズを変更することによって、共振キャビティ周波数(f)を変更して、アクチュエータ60の共振周波数に動的にマッチングできる。異なる熱膨張特性を有する様々な厚さの積層を選択することによって、コイル40は、ディスクポンプ10の動作温度が上昇するにつれて、直径を増加させるように構成されてもよく、例えば、より具体的には図1Aおよび図1B、および図2Aおよび図2Bを参照すると、キャビティ16の直径
Figure 2015522123
は、アクチュエータ60が最初に励振されるときの第1の直径
Figure 2015522123
から、ディスクポンプ10が標的温度(T)に達するときの第2の直径
Figure 2015522123
まで、増加する。内部側壁の直径とポンプ温度とのこの相関は、共振キャビティ周波数(f)とアクチュエータ60の基本共振周波数とを同期させることにより、ポンプ効率を改善できる。なぜなら、共振キャビティ周波数(f)は、温度とともに、アクチュエータ60の共振周波数とほぼ同じ割合で低下するためである。
ある温度範囲にわたってキャビティ16の共振キャビティ周波数(f)とアクチュエータ60の共振周波数とをマッチングさせる能力は、ディスクポンプ10の作業デューティサイクルが判らないときに、特に役立つ。例えば、ディスクポンプ10が、漏れを有する減圧創傷ドレッシングなどの負荷部に結合される場合、ディスクポンプ10は、ほとんど一定の状態で動作を維持し、かつ標的温度(T)を超えて暖まり、これがまた、共振周波数間の発散を引き起きし得る。それとは逆に、ディスクポンプ10が小型のしっかりと密封された負荷部に結合される場合、ディスクポンプ10は、かなり暖まるほど十分な期間にわたって動作することは決してなく、かつ常に標的温度(T)を下回った状態を維持し得る。
上述のコイル40は、全体的に円形プロファイルの単一の材料を含んで、内壁17および内部側壁を規定するが、他の実施形態を使用して、内部側壁を形成してもよい。例えば、内部側壁は、複数のアーチ形のコイルセグメント(図示せず)から形成されてもよく、それらセグメントが、複数の点でシリンダー状側壁11に結合されてキャビティ16を形成する。この実施形態では、各アーチ形セグメントはキャビティ16内に配置されて、キャビティ16の直径を調整し得る。アーチ形セグメントは、上述のような径方向溝と偏倚部材の組み合わせ、カムおよび歯止め機構、またはトーションばねを使用して偏倚され得る。各アーチ形セグメントは、キャビティ16の直径を調整するために温度感受性としてもよく、キャビティ16の共振キャビティ周波数(f)は、所望の温度範囲にわたってアクチュエータ60の共振周波数にマッチングする。あるいは、偏倚部材は、同様の方法でキャビティ16の直径を調整するように温度感受性とし得る。別の実施形態では、ディスクポンプ10は、円形コイル40の中心を、シリンダー状壁11の周辺に周囲溝を含むキャビティ16の中心の方へ偏倚する代替的な機構を含み、バネ仕掛けの歯止めまたはカム機構を収容して、コイル40に偏倚力を加える。
上述のコイル40は、銅および鋼から形成されたバイメタル積層体を含むが、他の材料がコイル40を形成してもよい。例えば、熱膨張特性が異なる他の材料は、可変直径を有するコイル40の内壁を形成し得る。そのような他の材料は、他の金属またはポリマー、およびニチノールなどの相変化合金を含み得る。一実施形態では、明確なトリガー温度を有する1つ以上の相変化合金を使用してコイル40を形成するため、合金の明確なトリガー温度に達すると、コイルの形状が変化し得る。そのような実施形態では、コイル40は、1種以上の相変化合金のトリガー温度に対応する1つ以上の直径を有するように適合し得る。
コイル40を含む代表的なディスクポンプシステム100を図10に示す。ディスクポンプシステム100は、プロセッサー72およびドライバー74に電力を供給するバッテリー70を含む。プロセッサー72は、ドライバー74に制御信号76を通信し、ドライバーは、同様に、ディスクポンプ10のアクチュエータ60に駆動信号78を与える。実施形態では、ドライバー74は、アクチュエータ60に電気的に結合された出力部を有する駆動回路である。駆動回路は、アクチュエータ60に、アクチュエータ60の基本共振周波数とし得る周波数(f)で駆動信号78を提供する。ディスクポンプ10はまた、温度センサーなどのセンサー75を含み、アクチュエータ60およびコイル40を含むディスクポンプ10の構成要素の温度を判断し得る。温度センサー75は、プロセッサー72に通信式に結合され、プロセッサーは、センサー75から受信した温度データを適用し、制御信号76を導き出す。温度データを使用して、プロセッサー72は、アクチュエータ60の共振周波数および共振キャビティ周波数(f)における温度関連の変動を決定し得る。この決定に基づいて、プロセッサー72は、制御信号76を変化させて、ドライバー78により駆動信号78を変更させて、アクチュエータ60およびキャビティ16の共振周波数におけるいずれかの温度関連の変動を補償し得る。
上記から、著しい利点を有する発明が提供されたことが明白である。本発明は、そのいくつかの形態においてのみ示されるが、そのように限定はされず、および発明の趣旨から逸脱せずに、様々な変更および修正を受けやすい。

Claims (22)

  1. ディスクポンプにおいて:
    第1の端壁と、中心部分および前記中心部分から径方向外側に延在する周辺部分を有する被駆動端壁とによって、両端部において閉鎖された、実質的にシリンダー状の側壁を有するポンプ本体と;
    シリンダー状側壁内に配置された内部側壁であって、前記内部側壁、前記第1の端壁、および前記被駆動端壁によって形成されたキャビティの直径を規定し、前記内部側壁の直径が、温度変化に応答して変更可能である、内部側壁と;
    前記被駆動端壁の前記中心部分に動作可能に関連付けられて、周波数(f)での前記被駆動端壁の振動運動を引き起こしアクチュエータであって、それにより、前記被駆動端壁に対して実質的に垂直な方向の前記被駆動端壁の変位振動が発生して、その結果温度変化が生じ、前記内部側壁の直径が前記温度変化に応答する、アクチュエータと;
    前記変位振動の減衰を減少させるために、前記被駆動端壁の前記周辺部分に動作可能に関連付けられたアイソレータと;
    前記環状節における以外の任意の箇所で前記端壁のいずれか一方に配置されかつ前記ポンプ本体を通って延びる第1のアパーチャと;
    前記ポンプ本体の、前記第1のアパーチャの箇所以外の任意の箇所に配置されかつ前記ポンプ本体を通って延びる第2のアパーチャと;
    前記第1のアパーチャおよび前記第2のアパーチャの少なくとも1つに配置された弁と
    を含み、
    前記変位振動が、前記ポンプ本体の前記キャビティ内に前記流体の対応する圧力振動を生成して、使用時に、前記第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを通る流体の流れを発生させることを特徴とする、ディスクポンプ。
  2. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記内部側壁の内径が、前記キャビティ内での温度の上昇に応答して増加し、かつ前記キャビティ内での温度の低下に応答して減少し、前記内部側壁が、前記ポンプ本体の表面に結合されることを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  3. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁がコイルを含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  4. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁が金属を含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  5. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁がバイメタル積層体を含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  6. 請求項5に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記バイメタル積層体が銅および鋼を含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  7. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁が複数のコイルセグメントを含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  8. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁が相変化合金を含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  9. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記可変直径の側壁がコイルを含み、および前記コイルは、一方の端部において前記第1の端壁に結合されていることを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  10. 請求項9に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記コイルが、前記第1の端壁に結合されるタブを含むことを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  11. 請求項9に記載のディスクポンプシステムにおいて、
    前記コイルがかかり状端部を含み;
    前記端壁がスロットを含み;および
    前記コイルの前記かかり状端部が、前記端壁の前記スロットに挿入されることを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  12. 請求項1に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記キャビティが、前記周波数(f)にほぼ等しい共振キャビティ周波数(f)を有し、および前記可変直径の側壁が、前記ポンプ本体の表面に結合され、かつ前記キャビティ内の前記温度に比例して変化する内径を有することを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  13. 請求項12に記載のディスクポンプシステムにおいて、前記内径のサイズの変化率が前記キャビティの領域を変化させ、前記共振キャビティ周波数(f)を前記周波数(f)に実質的に維持して、前記キャビティの前記温度変化を相殺させることを特徴とする、ディスクポンプシステム。
  14. 温度変化から生じたディスクポンプキャビティの共振周波数の変化を補償するための内部側壁において、
    温度上昇に応答して膨張しかつ温度低下に応答して収縮するように構成された円形コイル
    を含むことを特徴とする、内部側壁。
  15. 請求項14に記載の内部側壁において、前記円形コイルが金属を含むことを特徴とする、内部側壁。
  16. 請求項14に記載の内部側壁において、前記円形コイルがバイメタル積層体を含むことを特徴とする、内部側壁。
  17. 請求項16に記載の内部側壁において、前記バイメタル積層体が銅および鋼を含むことを特徴とする、内部側壁。
  18. 請求項14に記載の内部側壁において、前記円形コイルが相変化合金を含むことを特徴とする、内部側壁。
  19. 請求項14に記載の内部側壁において、前記円形コイルがかかり状端部を含むことを特徴とする、内部側壁。
  20. 請求項14に記載の内部側壁において、前記円形コイルが、一方の端部においてタブを含むことを特徴とする、内部側壁。
  21. ディスクポンプのキャビティの共振キャビティ周波数(f)を変化させる方法において、
    内部側壁を提供するステップであって、前記内部側壁が円形コイルを含み、前記円形コイルは、温度上昇に応答して増加しかつ温度低下に応答して減少する前記キャビティの内径を規定するステップと;
    前記ディスクポンプの前記キャビティの端壁に前記円形コイルの端部を結合するステップと;
    を含み、
    前記内径の増加率および前記内径の減少率が、前記ディスクポンプのアクチュエータの共振周波数の温度関連の変化率に等しい前記共振キャビティ周波数(f)の変化を生じることを特徴とする、方法。
  22. 本明細書で説明したディスクポンプ、システムおよび方法。
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