JP2015521668A - テトラフルオロプロペンおよびテトラフルオロエタンを含む冷媒混合物ならびにその使用 - Google Patents

テトラフルオロプロペンおよびテトラフルオロエタンを含む冷媒混合物ならびにその使用 Download PDF

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Abstract

(A)(1)400未満のOELを有する少なくとも1つの冷媒と、(2)(i)HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物、ならびに(ii)トランス−HFO−1234zeを含有し、それぞれが400よりも大きいOELを有する冷媒の組み合わせとを含有する冷媒成分を含有する組成物が本明細書において開示されており、冷媒成分は少なくとも400の総OELを有し、かつ非引火性である。冷媒混合物は、非冷媒成分(例えば、潤滑剤)も任意選択で含有する組成物中の成分として、冷却をもたらすための方法において、冷媒R−134aを置換するための方法において、そして冷凍または空調装置において有用である。

Description

本開示は冷凍および空調システムにおいて使用するための組成物に関し、本組成物はテトラフルオロプロペンおよびテトラフルオロエタンを含む。本発明の組成物は、冷却をもたらすための方法、冷媒を置換するための方法、ならびに冷凍および空調装置において有用である。
冷凍産業では、過去数十年の間、モントリオール議定書(Montreal Protocol)の結果として段階的に廃止されつつある、オゾン層を破壊するクロロフルオロカーボン(CFC)およびハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の代替冷媒を見出す努力がなされてきた。ほとんどの冷媒製造業者にとっての解決法は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒の商業化であった。現時点で最も広く使用されている新しいHFC冷媒のHFC−134aはオゾン層破壊係数がゼロであり、従って、モントリオール議定書の結果としての現規制の段階的廃止による影響を受けない。
さらなる環境規制により、最終的には、特定のHFC冷媒の世界的な段階的廃止へと至り得る。現在、産業界は、移動空調で使用される冷媒についての地球温暖化係数(GWP)に関する規制に直面している。将来的に規制がより広く適用されれば、例えば固定空調および冷凍システムでは、冷凍および空調産業の全ての分野で使用することができる冷媒に対してさらにより大きい必要性が感じられるであろう。GWPに関連する最終的な規制要件についての不確実性によって、産業界は、複数の候補化合物および混合物を考慮することを強いられている。
これまで提案されたHFC冷媒および冷媒ブレンドの代替冷媒としては、HFC−152a、純粋な炭化水素(例えば、ブタンまたはプロパンなど)、または「天然」冷媒(例えば、COなど)が挙げられる。これらの提案された代替品のそれぞれは毒性、引火性、低エネルギー効率を含む問題を有するか、あるいは大きな装置設計の変更を必要とする。また、とりわけHCFC−22、R−134a、R−404A、R−507、R−407CおよびR−410Aに対して、新しい代替品も提案されている。GWPに関連して最終的にどんな規制要件が採用されるかについての不確実性によって、産業界は、低GWP、400ppmを超えるOEL、非引火性に対する必要性と現存のシステム性能パラメータとのバランスをとる複数の候補化合物および混合物を考慮することを強いられている。
テトラフルオロプロペンおよびテトラフルオロエタンを含む特定の組成物は、現在使用されているGWPのより高い冷媒、特にR−134aの代替品としてのその使用を可能にするのに適した特性を有することが見出された。
本発明によると、組成物が開示される。本組成物は、(A)(1)400未満のOELを有する少なくとも1つの冷媒と、(2)(i)HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物、および(ii)トランス−HFO−1234zeから本質的になる、それぞれが400よりも大きいOELを有する冷媒の組み合わせとから本質的になる冷媒成分であって、成分(A)(1)が冷媒成分の約1〜約33質量パーセントであり、成分(A)(2)(i)が冷媒成分の約40〜約49質量パーセントであり、成分(A)(2)(ii)が冷媒成分の約23〜約55質量パーセントであるが、ただし、HFC−134aが冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする冷媒成分、ならびに任意選択で(B)非冷媒成分からなる。冷媒成分の成分(A)(2)は、少なくとも400である冷媒成分の総OELを提供するのに十分な量で存在し、成分(A)(2)(i)は、非引火性冷媒成分を提供するのに十分な量で存在する。冷媒混合物は、非冷媒成分(例えば、潤滑剤)も含有する組成物中の成分として、冷却をもたらすための方法において、冷媒R−134aを置換するための方法において、そして冷凍または空調装置において有用である。
以下に記載される実施形態の詳細に取り組む前に、いくつかの用語が定義される、または明確にされる。
定義
本明細書で使用される場合、伝熱流体という用語は、熱源からヒートシンクへ熱を運ぶために使用される組成物を意味する。
熱源は、熱を加える、伝達する、移動する、あるいは除去することが望ましい任意の空間、場所、物体または本体であると定義される。熱源の例は、スーパーマーケットにおける冷蔵庫または冷凍庫ケースなどの冷凍または冷却を必要とする空間(開放または閉鎖)、空調を必要とする建物空間、工業用ウォーターチラー、または空調を必要とする自動車の乗員室である。いくつかの実施形態では、伝熱組成物は、伝熱過程を通して一定状態のままであり得る(すなわち、蒸発または凝縮しない)。その他の実施形態では、伝熱組成物は蒸発冷却過程で同様に利用され得る。
ヒートシンクは、熱を吸収することができる任意の空間、場所、物体または本体であると定義される。蒸気圧縮冷凍システムは、このようなヒートシンクの一例である。
冷媒は、熱の伝達のために使用されるサイクルの間に、液体から気体へ、そして気体から液体への相変化を受ける伝熱流体であると定義される。
伝熱システムは、特定の空間において加熱または冷却を生じるために使用されるシステム(または装置)である。伝熱システムは、移動システムでも固定システムでもよい。
伝熱システムの例はあらゆるタイプの冷凍システムおよび空調システムであり、空調装置、冷凍庫、冷蔵庫、ヒートポンプ、ウォーターチラー、満液式蒸発器(flooded evaporator)冷却装置、直接膨張(direct expansion)冷却装置、ウォークインクーラー、移動冷蔵庫、移動空調ユニット、除湿機、およびこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、移動伝熱システムは、道路、鉄道、海また空用の輸送ユニット内に組み込まれた任意の冷凍、空調、または加熱装置を指す。さらに、移動冷凍または空調ユニットは、どの移動キャリアからも独立した「共同一貫輸送」システムとして知られる装置を含む。このような共同一貫輸送システムには、「コンテナ」(海上/陸上輸送の組み合わせ)および「スワップボディ」(道路/鉄道輸送の組み合わせ)が含まれる。
本明細書で使用される場合、固定伝熱システムは、運転中、定位置に固定されるシステムである。固定伝熱システムは様々な建物内に結合されてもよいし、建物に取り付けられてもよく、あるいはソフトドリンクの自動販売機などのように屋外に配置された独立型の装置であってもよい。これらの固定用途は固定空調およびヒートポンプであってもよく、冷却装置、高温ヒートポンプ、住宅用、商業用または工業用の空調システム(住宅用ヒートポンプを含む)が含まれるがこれらに限定されず、そしてウィンドウ型、ダクトレス型、ダクト型、パッケージドターミナル型、およびルーフトップシステムなどの屋外用であるが建物に接続されたものが含まれる。固定冷凍用途では、開示される組成物は、商業用、工業用または住宅用の冷蔵庫および冷凍庫、製氷機、内蔵型クーラーおよび冷凍庫、満液式蒸発器冷却装置、直接膨張冷却装置、ウォークインおよびリーチイン(reach−in)クーラーおよび冷凍庫、ならびに組み合わせシステムを含む装置において有用であり得る。いくつかの実施形態では、開示される組成物は、スーパーマーケットの冷凍システムにおいて使用することができる。さらに、固定用途は二次ループシステムを用いることができ、これは、一次冷媒を用いてある場所で冷却を生じ、これを二次伝熱流体を介して離れた場所に伝達する。
冷凍容量(冷却容量と称されることもある)は、循環される冷媒1ポンド当たりの蒸発器内の冷媒のエンタルピーの変化、または蒸発器から出る冷媒蒸気の単位量(容積)当たりの蒸発器内の冷媒によって除去される熱を定義する用語である。冷凍容量は、冷媒または伝熱組成物が冷却をもたらす能力の尺度である。従って、この容量が高いほど、得られる冷却は大きい。冷却速度は、単位時間当たりの蒸発器内の冷媒(または冷媒混合物)によって除去される熱を指す。
性能係数(COP)は、除去された熱の量を、サイクルを運転するために必要とされるエネルギー入力で割ったものである。COPが高いほど、エネルギー効率は高い。COPは、エネルギー効率比(EER)、すなわち、特定の内部および外部温度セットにおける冷凍または空調装置に対する効率評価に直接関連する。
「過冷却(subcooling)」という用語は、液体の温度を、所与の圧力に対するその液体の飽和点よりも低い温度まで低下させることを指す。飽和点は蒸気が完全に液体に凝縮する温度であるが、過冷却は、液体を、所与の圧力でより低い温度の液体に冷却し続ける。液体を飽和温度(または泡立ち点温度)よりも低い温度まで冷却することによって、正味の冷凍容量を増大させることができる。過冷却は、それにより、システムの冷凍容量およびエネルギー効率を改善する。過冷却量は、飽和温度よりも下方への冷却の量(度)である。
過熱は、蒸気組成物がその飽和蒸気温度(組成物が冷却されたときに、液体の最初の一滴が形成される温度であり、「露点」と呼ばれることもある)よりもどの程度高温まで加熱されるかを定義する用語である。
温度勾配(temperature glide)(単に「勾配」と称されることもある)は、過冷却または過熱を除いて、冷媒システムの構成要素内の冷媒による相変化過程の開始温度と終了温度との差の絶対値である。この用語は、近共沸または非共沸組成物の凝縮または蒸発を説明するために使用され得る。冷凍、空調またはヒートポンプシステムの温度勾配に言及する場合、蒸発器内の温度勾配および凝縮器内の温度勾配の平均である平均温度勾配を示すことが多い。
共沸組成物とは、単一の物質として挙動する2つ以上の物質の定沸点混合物を意味する。共沸組成物を特徴付ける1つの方法は、液体の部分蒸発または蒸留によって生じる蒸気が、それが蒸発または蒸留される液体と同じ組成を有する、すなわち、混合物が組成の変化を伴わずに蒸留/還流されることである。定沸点組成物は、同じ化合物の非共沸混合物と比べて最高沸点または最低沸点のいずれかを示すので、共沸性と特徴付けられる。共沸組成物は、運転中に冷凍または空調システム内で分画しないであろう。さらに、共沸組成物は、冷凍または空調システムからの漏出時に分画しないであろう。
共沸混合物様組成物(一般に「近共沸組成物」とも称される)は、本質的に単一の物質として挙動する2つ以上の物質の実質的に定沸点の液体混合物である。共沸混合物様組成物を特徴付ける1つの方法は、液体の部分蒸発または蒸留によって生じる蒸気が、それが蒸発または蒸留された液体と実質的に同じ組成を有する、すなわち、混合物が実質的な組成の変化を伴わずに蒸留/還流することである。共沸混合物様組成物を特徴付けるもう1つの方法は、特定の温度における組成物の泡立ち点蒸気圧および露点蒸気圧が実質的に同一であることである。本明細書では、蒸発または沸騰除去などによって組成物の50質量パーセントが除去された後、元の組成物と、元の組成物の50質量パーセントが除去された後に残存する組成物との間の蒸気圧の差が約10パーセント未満であれば、組成物は共沸混合物様である。
非共沸(non−azeotropic)(非共沸(zeotropic)と称されることもある)組成物は、単一の物質というよりはむしろ単純な混合物として挙動する2つ以上の物質の混合物である。非共沸組成物を特徴付ける1つの方法は、液体の部分蒸発または蒸留によって生じる蒸気が、それが蒸発または蒸留される液体と実質的に異なる組成を有する、すなわち、混合物が実質的な組成の変化を伴って蒸留/還流されることである。非共沸組成物を特徴付けるもう1つの方法は、特定の温度における組成物の泡立ち点蒸気圧および露点蒸気圧が実質的に異なることである。本明細書では、蒸発または沸騰除去などによって組成物の50質量パーセントが除去された後、元の組成物と、元の組成物の50質量パーセントが除去された後に残存する組成物との間の蒸気圧の差が約10パーセントよりも大きければ、組成物は非共沸性である。
本明細書で使用される場合、「潤滑剤」という用語は、組成物または圧縮器に添加されて(そして、任意の伝熱システム内での使用において任意の伝熱組成物と接触されて)、圧縮器に潤滑を提供して部品が動かなくならないようにする助けになるあらゆる材料を意味する。
本明細書で使用される場合、相溶化剤は、伝熱システムの潤滑剤中における、開示される組成物のハイドロフルオロカーボンの溶解度を改善する化合物である。いくつかの実施形態では、相溶化剤は、圧縮器への油戻り(oil return)を改善する。いくつかの実施形態では、組成物はシステム潤滑剤と共に使用されて、油を多く含む相の粘度を低下させる。
本明細書で使用される場合、油戻りは、伝熱組成物が伝熱システムを通って潤滑剤を運び、そしてそれを圧縮器に戻す能力を指す。すなわち、使用の際、圧縮器潤滑剤の一部が伝熱組成物によって圧縮器からシステムの他の部分へ運び去られることは珍しくない。このようなシステムでは、潤滑剤が圧縮器に効率良く戻されないと、圧縮器は、最終的には、潤滑の欠如のために動かなくなるであろう。
本明細書で使用される場合、「紫外線」色素は、電磁スペクトルの紫外または「近」紫外領域で光を吸収するUV蛍光またはリン光組成物であると定義される。10ナノメートル〜約775ナノメートルの範囲の波長を有する少なくともある程度の放射を放出するUV光による照射下において、UV蛍光色素によって生じる蛍光が検出され得る。
引火性は、組成物が発火するおよび/または火炎を伝播させる能力を意味するために使用される用語である。冷媒および他の伝熱組成物について、引火下限(「LFL」)は、ASTM(米国材料試験協会)E681において規定される試験条件下で、組成物および空気の均一な混合によって火炎を伝播させることができる伝熱組成物の空気中の最低濃度である。引火上限(「UFL」)は、同じ試験条件下で、組成物および空気の均一な混合によって火炎を伝播させることができる伝熱組成物の空気中の最高濃度である。ASHRAE(American Society of Heating,Refrigerating and Air−Conditioning Engineers)によって非引火性であると分類されるためには、冷媒は、液相および気相で配合される際にASTM E681−04の条件下で非引火性であり、そして漏出シナリオの間に生じる液相および蒸気相の両方で非引火性でなければならない。最悪ケースの分画配合物(WCFF)が決定されなければならず、元の冷媒配合物が非引火性と分類されるように、その組成物も非引火性でなければならない。
地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素1キログラムの放出と比較して、特定の温室ガス1キログラムの大気中への放出による相対的な地球温暖化寄与を評価するための指数である。GWPは、異なる対象期間に対して計算することができ、所与のガスについての大気寿命の効果を示す。100年の対象期間に対するGWPは、一般的に参照される値である。混合物については、各成分の個々のGWPに基づいて、加重平均を計算することができる。
オゾン層破壊係数(ODP)は、物質によって引き起こされるオゾン層破壊の量を指す数である。ODPは、化学物質のオゾンに対する影響を、同様の質量のCFC−11(フルオロトリクロロメタン)の影響と比較した比率である。従って、CFC−11のODPは、1.0であると定義される。その他のCFCおよびHCFCは、0.01〜1.0の範囲のODPを有する。HFCは塩素を含有しないので、ゼロのODPを有する。
職業暴露限界(occupational exposure limit)(OEL)は、特定の材料または材料の種類について、作業場の空気中の物質の許容濃度の上限である。物質のOELは、健康に悪影響を与えることなく作業生活の期間中、週に5日間、1日8時間の作業に対して許容できる暴露を示す。400ppm以上のOELを有する冷媒は、ASHRAEによって、より低い毒性度を示すAクラス冷媒であると分類される。400ppm未満のOELを有する冷媒は、ASHRAEによって、より高い毒性度を示すBクラス冷媒であると分類される。他の業界では、TLV−TWA(限界値−時間荷重平均(Threshold Limit Value−Time Weighted Average))、WEEL(作業環境暴露限界(Workplace Environmental Exposure Limit))およびPEL(許容暴露限界(Permissible Exposure Limit))を含む、異なる用語が使用される。混合物のOELは、個々の成分のモル分率(mf)をそのそれぞれのOELで除した値の逆数加算(reciprocal addition)である。方程式は、
1/(mf/OEL+mf/OEL+...+mf/OEL
であり、式中、mfは成分「n」のモル分率であり、OELは成分「n」のOELである。
本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、またはこれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、要素のリストを含む組成物、過程、方法、物品、または装置は、必ずしもこれらの要素のみに限定されず、明確に記載されていないか、あるいはこのような組成物、過程、方法、物品、または装置に固有のその他の要素を含んでいてもよい。さらに、反対する明確な記載がない限り、「または」は包括的な「または」を指し、排他的な「または」を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在し)かつBが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在せず)かつBが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)。
「からなる(consisting of)」という移行句は、規定されていないあらゆる要素、工程または成分を排除する。このような句が請求項内にあれば、普通に伴われる不純物を除いて、列挙された以外の材料の包含に対して、この請求項はクローズされるであろう。「からなる(consisting of)」という句が、序文の直後ではなく請求項の本文に現れる場合、その本文に示される要素を限定するだけであり、その他の要素は全体として請求項から排除されない。
「から本質的になる(consisting essentially of)」という移行句は、文字通りに開示されたものに加えて、材料、行程、特徴、成分、または要素を含む組成物、方法または装置を定義するために使用されるが、ただし、これらの付加的に含まれる材料、行程、特徴、成分、または要素は、特許請求された発明の基本的および新規の特徴に実質的に影響を与えることを条件とする。「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、「含む(comprising)」と「からなる(consisting of)」との間の中間の立場をとる。通常、冷媒混合物の成分および冷媒混合物自体は、冷媒混合物の新規のおよび基本的な特徴に実質的に影響を与えない少量(例えば、全部で約0.5質量パーセント未満)の不純物および/または副産物(例えば、冷媒成分の製造からの、または他のシステムからの冷媒成分の再生利用からの)を含有し得る。例えば、HFC−134aは、HFC−134aの製造からの副産物として少量のHFC−134を含有し得る。本発明に関連して特に注目すべきはHFO−1234zeであり、これは、HFO−1234yfを製造するための特定の方法の副産物であり得る(例えば、米国特許出願公開第2009/0278075号明細書を参照)。しかしながら、その存在が冷媒混合物の新規のおよび基本的な特徴に実質的に影響を与えても与えなくても(単独で、あるいはそれ自体は冷媒混合物の新規のおよび基本的な特徴に実質的に影響を与えないであろう他の不純物および/または副産物と一緒に)、本発明の特定の実施形態は、別箇の成分としてトランス−HFO−1234zeを列挙することによってトランス−HFO−1234zeを含むことが注目される。
出願人が「含む(comprising)」などの制約のない用語で発明またはその一部を定義した場合、その説明は(他に記載されない限り)、「から本質的になる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」という用語を用いて同様にこのような発明を説明すると解釈されるべきであることは、容易に理解されるはずである。
また、「a」または「an」の使用は、本明細書に記載される要素および成分を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、そして本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むと解釈されるべきであり、そしてそうでないことを意味することが明白でない限り、単数は複数も含む。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または等価の方法および材料は、開示される組成物の実施形態の実施または試験において使用することができるが、適切な方法および材料は以下に記載される。本明細書において言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、特定の一節が引用されない限り、参照によってその全体が援用される。矛盾する場合には、定義を含めて本明細書が支配するであろう。さらに、材料、方法、および実施例は単に例示的であって、限定的であることは意図されない。
2,3,3,3−テトラフルオロプロペンは、HFO−1234yf、HFC−1234yf、またはR1234yfと呼ばれることもある。HFO−1234yfは、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb)または1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)の脱フッ化水素化(dehydrofluorination)などの当該技術分野において既知の方法によって製造され得る。脱フッ化水素化反応は触媒の存在下または非存在下、気相中で生じてもよく、NaOHまたはKOHなどの苛性剤との反応によって液相中で生じてもよい。これらの反応は、参照によって本明細書中に援用される米国特許出願公開第2006/0106263号明細書においてより詳細に記載されている。
1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134aまたはR−134a)は市販されているか、あるいは1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(すなわち、CCl2FCF3またはCFC−114a)の1,1,1,2−テトラフルオロエタンへの水素化などの当該技術分野において既知の方法によって製造することができる。
1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134またはR−134)は、参照によって本明細書中に援用されるU.S.Dep.Comm.Off.Tech.Serv/Rep.136732,(1958),pp.25−27においてJ.L.Bitnerらにより報告されるように、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(すなわち、CClFCClFまたはCFC−114)の水素化によって製造され得る。
1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)は、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb、CF3CHFCH2F)または1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa、CF3CH2CHF2)の脱フッ化水素化によって調製され得る。脱フッ化水素化反応は、触媒の存在下または非存在下、蒸気相中で生じてもよく、NaOHまたはKOHなどの苛性剤との反応によって液相中で生じてもよい。これらの反応は、参照によって本明細書中に援用される米国特許出願公開第2006/0106263号明細書においてより詳細に記載されている。HFO−1234zeは、2つの構造異性体シス−またはトランス−(それぞれ、E−およびZ−異性体とも呼ばれる)のうちの1つとして存在し得る。トランス−HFO−1234zeは、特定のフルオロカーボン製造業者(例えば、Honeywell International Inc.,Morristown,NJ)から市販されている。
組成物
(A)(1)400未満のOELを有する少なくとも1つの冷媒と、(2)(i)HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物、および(ii)トランス−HFO−1234zeから本質的になる、それぞれが400よりも大きいOELを有する冷媒の組み合わせとから本質的になる冷媒成分であって、成分(A)(1)が冷媒成分の約1〜約33質量パーセントであり、成分(A)(2)(i)が冷媒成分の約40〜約49質量パーセントであり、成分(A)(2)(ii)が冷媒成分の約23〜約55質量パーセントであるが、ただし、HFC−134aが冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする冷媒成分、ならびに任意選択で(B)非冷媒成分からなる組成物が開示されており、冷媒成分の成分(A)(2)は、少なくとも400である冷媒成分の総OELを提供するのに十分な量で存在し、成分(A)(2)(i)は、非引火性冷媒成分を提供するのに十分な量で存在する。
一実施形態では、冷媒成分は、1100未満のGWPを有する。別の実施形態では、冷媒成分は、900未満のGWPを有する。別の実施形態では、冷媒成分は、700未満のGWPを有する。
成分(A)(1)は、400未満のOELを有する冷媒化合物から選択される。このような冷媒化合物には、オレフィン系冷媒が含まれる。オレフィン系冷媒は、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)および2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を含む。一実施形態では、成分(A)(1)はHFO−1234yfである。
一実施形態では、本組成物の冷媒成分は、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約49質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になるが、ただし、HFC−134aが冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134は冷媒成分の少なくとも1質量パーセントである。
別の実施形態では、本発明の組成物の冷媒成分はHFC−134aの代替品として使用するために適切であり、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約45質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、約18〜約48.5質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる。
別の実施形態では、本発明の組成物の冷媒成分は、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約49質量パーセントのHFC−134aおよびHFC−134の混合物と、約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる。
別の実施形態では、本発明の組成物の冷媒成分はHFC−134aの代替品として使用するために同様に適切であり、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約43〜約46質量パーセントの、HFC−134aから選択される少なくとも1つの化合物と、約23〜約48質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる。一実施形態では、冷媒成分および冷媒成分の引火性についてのWCFFは、60℃においてASTM−681により非引火性である。これらの範囲内の冷媒成分の組成は、配合時も漏出後も気相および液相において非引火性であることが予想される。従って、本発明の組成物の冷媒成分は、ASHRAEによって非引火性に分類されることが予想される。
別の実施形態では、本発明の組成物の冷媒成分はHFC−134aの代替品として使用するために同様に適切であり、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約44〜約46質量パーセントのHFC−134aから選択される少なくとも1つの化合物と、約23〜約48質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる。
一実施形態では、成分(A)(1)は、約200以下のOELを有する冷媒から選択される。このような冷媒は、HFO−1225yeおよびHFO−1234yfを含み得る。別の実施形態では、成分(A)(1)は、約100以下のOELを有する冷媒から選択される。このような冷媒は、HFO−1225yeおよびHFO−1234yfを含み得る。
HFO−1234yfおよびHFO−1234yfを含有する混合物は、比較的高いGWPを有する特定の冷媒および冷媒混合物に対する低GWP代替品であると考えられている。特に、R−134aは1430のGWPを有し、代替品を必要とするであろう。
いくつかの実施形態では、テトラフルオロプロペンおよびテトラフルオロエタンに加えて、開示される組成物は、任意選択の非冷媒成分を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物中の任意選択の非冷媒成分(本明細書では添加剤とも呼ばれる)は、潤滑剤、色素(UV色素を含む)、可溶化剤、相溶化剤、安定剤、トレーサー、ペルフルオロポリエーテル、摩耗防止剤、極圧添加剤、腐食および酸化防止剤、金属表面エネルギー低下剤、金属表面不活性化剤、フリーラジカル捕捉剤、発泡調節剤、粘度指数改善剤、流動点降下剤、洗剤、粘度調整剤、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される1つまたは複数の成分を含むことができる。実際には、これらの任意選択の非冷媒成分の多くはこれらのカテゴリーの1つまたは複数に当てはまり、1つまたは複数の性能特性を達成するために役立つ性質を有し得る。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の非冷媒成分は、組成物全体に対して少量で存在する。いくつかの実施形態では、開示される組成物中の添加剤濃度の量は、全組成物の約0.1質量パーセント未満から約5質量パーセントまでである。本発明のいくつかの実施形態では、添加剤は、全組成物の約0.1質量パーセント〜約5質量パーセントの間の量、または約0.1質量パーセント〜約3.5質量パーセントの間の量で開示される組成物中に存在する。開示される組成物のために選択される添加剤成分は、実用性および/または個々の装置の部品またはシステム要求に基づいて選択される。
いくつかの実施形態では、潤滑油は、鉱油潤滑剤である。いくつかの実施形態では、鉱油潤滑剤は、パラフィン(線状炭素鎖飽和炭化水素、分枝炭素鎖飽和炭化水素、およびこれらの混合物を含む)、ナフテン(飽和環状および環構造を含む)、芳香族化合物(1つまたは複数の環を含有する不飽和炭化水素を有するものであり、ここで、1つまたは複数の環は交互の炭素−炭素二重結合を特徴とする)、および非炭化水素(硫黄、窒素、酸素およびこれらの混合物などの原子を含有する分子)、ならびにこれらの混合物および組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の合成潤滑剤を含有することができる。いくつかの実施形態では、合成潤滑剤は、アルキル置換芳香族化合物(線状アルキル基、分枝状アルキル基、または線状および分枝状アルキル基の混合物によって置換されたベンゼンまたはナフタレンなどであり、一般的にアルキルベンゼンと称されることが多い)、合成パラフィンおよびナフテン、ポリ(αオレフィン)、ポリグリコール(ポリアルキレングリコールを含む)、二塩基酸エステル、ポリエステル、ポリオールエステル、ネオペンチルエステル、ポリビニルエーテル(PVE)、ペルフルオロポリエーテル(PFPE)シリコーン、ケイ酸エステル、フッ素化化合物、リン酸エステル、ポリカーボネートならびにこれらの混合物(この段落で開示される潤滑剤のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択される。
本明細書に開示される潤滑剤は、市販の潤滑剤であってもよい。例えば、潤滑剤は、BVM 100 NとしてBVA Oilsによって販売されるパラフィン系鉱油;Suniso(登録商標)1GS、Suniso(登録商標)3GSおよびSuniso(登録商標)5GSという商標でCrompton Co.によって販売されるナフテン系鉱油;Sontex(登録商標)372LTという商標でPennzoilによって販売されるナフテン系鉱油;Calumet(登録商標)RO−30という商標でCalumet Lubricantsによって販売されるナフテン系鉱油;Zerol(登録商標)75、Zerol(登録商標)150およびZerol(登録商標)500という商標でShrieve Chemicalsによって販売される線状アルキルベンゼン、ならびにHAB 22としてNippon Oilによって販売される分枝状アルキルベンゼン;Castrol(登録商標)100という商標でCastrol(英国)によって販売されるポリオールエステル(POE);Dow(Dow Chemical,Midland,Michigan)からのRL−488Aなどのポリアルキレングリコール(PAG);Krytox(登録商標)という商標でE.I.du Pont de Nemoursによって販売されるペルフルオロポリエーテル(PFPE);Fomblin(登録商標)という商標でAusimontによって販売されるもの;またはDemnumという商標でDaikin Industriesによって販売されるもの;ならびにこれらの混合物(この段落で開示される潤滑剤のいずれかの混合物を意味する)であり得る。
本発明と共に使用される潤滑剤は、ハイドロフルオロカーボン冷媒と共に使用するために設計され、圧縮冷凍および空調装置の運転条件下で本明細書に開示される組成物と混和性であり得る。いくつかの実施形態では、潤滑剤は、所与の圧縮器の要求と、潤滑剤がさらされ得る環境とを考慮することによって選択される。
潤滑剤を含む本発明の組成物では、潤滑剤は、全組成物の5.0質量パーセント未満の量で存在する。その他の実施形態では、潤滑剤の量は、全組成物の約0.1〜3.5質量パーセントの間である。
本明細書に開示される組成物についての上記の質量比にかかわらず、いくつかの伝熱システムでは、組成物は使用中にこのような伝熱システムの1つまたは複数の装置部品から付加的な潤滑剤を獲得し得ることが理解される。例えば、いくつかの冷凍、空調およびヒートポンプシステムでは、潤滑剤は圧縮器および/または圧縮器潤滑剤だめに充填され得る。このような潤滑剤はこのようなシステムの冷媒中に存在する任意の潤滑剤添加剤に付加的なものであり得る。使用中、冷媒組成物は圧縮器内にあるときに、ある量の装置潤滑剤を取り込み、冷媒−潤滑剤組成を出発の比率から変化させ得る。
このような伝熱システムでは、潤滑剤の大部分がシステムの圧縮器部分に存在する場合でも、システム全体は、組成物の約75質量パーセントもの量からわずか約1.0質量パーセントまでが潤滑剤である全組成物を含有し得る。いくつかのシステム(例えばスーパーマーケットの冷凍陳列ケース)において、システムは約3質量パーセントの潤滑剤(システムの充填前に冷媒組成物中に存在するあらゆる潤滑剤のほかに)および97質量パーセントの冷媒を含有し得る。
本発明の組成物と共に使用される非冷媒成分は、少なくとも1つの色素を含むことができる。色素は、少なくとも1つの紫外線(UV)色素であり得る。UV色素は、蛍光色素であってもよい。蛍光色素は、ナフタルイミド、ペリレン、クマリン、アントラセン、フェナントラセン、キサンテン、チオキサンテン、ナフトキサンテン、フルオレセイン、および前記色素の誘導体、ならびにこれらの組み合わせ(この段落で開示される上記の色素またはその誘導体のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択することができる。
いくつかの実施形態では、開示される組成物は、約0.001質量パーセント〜約1.0質量パーセントのUV色素を含有する。その他の実施形態では、UV色素は全組成物の約0.005質量パーセント〜約0.5質量パーセントの量で存在し、他の実施形態では、UV色素は全組成物の0.01質量パーセント〜約0.25質量パーセントの量で存在する。
UV色素は、装置(例えば、冷凍ユニット、空調装置またはヒートポンプ)内の漏出点において、またはその近くで色素の蛍光を観察できるようにすることによって、組成物の漏れを検出するために有用な成分である。色素からのUV発光、例えば蛍光は、紫外光の下で観察することができる。従って、このようなUV色素を含有する組成物が装置の所与の点から漏出していれば、漏出点または漏出点の近くで蛍光を検出することができる。
本発明の組成物と共に使用可能な他の非冷媒成分は、開示される組成物中の1つまたは複数の色素の溶解度を改善するように選択された少なくとも1つの可溶化剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、色素対可溶化剤の質量比は、約99:1〜約1:1の範囲である。可溶化剤には、炭化水素、炭化水素エーテル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル(ジプロピレングリコールジメチルエーテルなど)、アミド、ニトリル、ケトン、クロロカーボン(塩化メチレン、トリクロロエチレン、クロロホルム、またはこれらの混合物など)、エステル、ラクトン、芳香族エーテル、フルオロエーテルおよび1,1,1−トリフルオロアルカン、ならびにこれらの混合物(この段落で開示される可溶化剤のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物が含まれる。
いくつかの実施形態では、非冷媒成分は、1つまたは複数の潤滑剤と、開示される組成物との相溶性を改善するために少なくとも1つの相溶化剤を含む。相溶化剤は、炭化水素、炭化水素エーテル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル(ジプロピレングリコールジメチルエーテルなど)、アミド、ニトリル、ケトン、クロロカーボン(塩化メチレン、トリクロロエチレン、クロロホルム、またはこれらの混合物など)、エステル、ラクトン、芳香族エーテル、フルオロエーテル、1,1,1−トリフルオロアルカン、およびこれらの混合物(この段落で開示される相溶化剤のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択され得る。
可溶化剤および/または相溶化剤は、ジメチルエーテル(DME)などの炭素、水素および酸素のみを含有するエーテルからなる炭化水素エーテル、およびこれらの混合物(この段落で開示される炭化水素エーテルのいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択され得る。
相溶化剤は、6〜15個の炭素原子を含有する線状または環状の脂肪族または芳香族炭化水素相溶化剤であり得る。相溶化剤は、少なくとも、特にヘキサン、オクタン、ノナン、およびデカンからなる群から選択され得る少なくとも1つの炭化水素であり得る。市販の炭化水素相溶化剤としては、Isopar(登録商標)H(ウンデカン(C11)およびドデカン(C12)の混合物)(高純度C11〜C12イソパラフィン系)、Aromatic 150(C〜C11芳香族)(、Aromatic 200(C〜C15芳香族)、およびNaptha 140(C〜C11パラフィン、ナフテンおよび芳香族炭化水素の混合物)という商標でExxon Chemical(USA)から販売されているもの、ならびにこれらの混合物(この段落で開示される炭化水素のいずれかの混合物を意味する)が挙げられるが、これらに限定されない。
あるいは、相溶化剤は、少なくとも1つの高分子相溶化剤であり得る。高分子相溶化剤は、フッ素化および非フッ素化アクリレートのランダムコポリマーであってもよく、ここでポリマーは、式CH=C(R)CO、CH=C(R)C、およびCH=C(R)CXR(式中、Xは酸素または硫黄であり、R、R、およびRは独立してHおよびC〜Cアルキルラジカルからなる群から選択され、そしてR、R、およびRは独立してCおよびFを含有する炭素鎖ベースのラジカルからなる群から選択される)で表される少なくとも1つのモノマーの繰り返し単位を含み、さらに、H、Cl、エーテル酸素、またはチオエーテル、スルホキシド、もしくはスルホン基の形態の硫黄およびこれらの混合物を含有し得る。このような高分子相溶化剤の例
としては、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE,19898,USA)からZonyl(登録商標)PHSという商標で市販されているものが挙げられる。Zonyl(登録商標)PHSは、40質量パーセントのCH=C(CH)COCHCH(CFCFF(Zonyl(登録商標)フルオロメタクリレートまたはZFMとも呼ばれる)(式中、mは1〜12、主に2〜8である)と、60質量パーセントのラウリルメタクリレート(CH=C(CH)CO(CH11CH、LMAとも呼ばれる)との重合によって製造されるランダムコポリマーである。
いくつかの実施形態では、相溶化剤成分は、潤滑剤の金属への接着を低減するような方法で、熱交換器内に見出される金属の銅、アルミニウム、鋼、または他の金属およびこれらの金属合金の表面エネルギーを低下させる添加剤を約0.01〜30質量パーセント(相溶化剤の全量を基準として)含有する。金属表面エネルギー低下添加剤の例としては、DuPontから商標Zonyl(登録商標)FSA、Zonyl(登録商標)FSP、およびZonyl(登録商標)FSJで市販されているものが挙げられる。
本発明の組成物と共に使用され得る他の非冷媒成分は、金属表面不活性化剤であり得る。金属表面不活性化剤は、アレオキサリル(areoxalyl)ビス(ベンジリデン)ヒドラジド(CAS登録番号6629−10−3)、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルヒドラジン(CAS登録番号32687−78−8)、2,2,’−オキサミドビス−エチル−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート(CAS登録番号70331−94−1)、N,N’−(ジサリシクリデン(disalicyclidene))−1,2−ジアミノプロパン(CAS登録番号94−91−7)、ならびにエチレンジアミン四酢酸(CAS登録番号60−00−4)およびその塩、そしてこれらの混合物(この段落で開示される金属表面不活性化剤のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択される。
あるいは、本発明の組成物と共に使用される非冷媒成分は、ヒンダードフェノール、チオホスフェート、ブチル化トリフェニルホスホロチオネート、オルガノホスフェート、またはホスファイト、アリールアルキルエーテル、テルペン、テルペノイド、エポキシド、フッ素化エポキシド、オキセタン、アスコルビン酸、チオール、ラクトン、チオエーテル、アミン、ニトロメタン、アルキルシラン、ベンゾフェノン誘導体、アリールスルフィド、ジビニルテレフタル酸、ジフェニルテレフタル酸、イオン性液体、およびこれらの混合物、(この段落で開示される安定剤のいずれかの混合物を意味する)からなる群から選択される安定剤であり得る。
安定剤は、トコフェロール、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、モノチオホスフェートおよびジチオホスフェート(Ciba Specialty Chemicals,Basel,Switzerland(以下、「Ciba」)から商標Irgalube(登録商標)63で市販)、ジアルキルチオリン酸エステル(Cibaからそれぞれ商標Irgalube(登録商標)353およびIrgalube(登録商標)350で市販)、ブチル化トリフェニルホスホロチオネート、(Cibaから商標Irgalube(登録商標)232で市販)、アミンホスフェート(Cibaから商標Irgalube(登録商標)349(Ciba)で市販)、ヒンダードホスファイト(CibaからIrgafos(登録商標)168で市販)およびトリス−(ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(Cibaから商標Irgafos(登録商標)OPHで市販)、(Di−n−オクチルホスファイト)およびイソデシルジフェニルホスファイト(Cibaから商標Irgafos(登録商標)DDPPで市販)、トリアルキルホスフェート(トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、およびトリ(2−エチルヘキシル)ホスフェートなど)、トリアリールホスフェート(トリフェニルホスフェート、トリクレシルホスフェート、およびトリキシレニルホスフェートを含む)、および混合アルキル−アリールホスフェート(イソプロピルフェニルホスフェート(IPPP)、およびビス(t−ブチルフェニル)フェニルホスフェート(TBPP)を含む)、ブチル化トリフェニルホスフェート(Syn−O−Ad(登録商標)8784をはじめとする商標Syn−O−Ad(登録商標)で市販されているものなど)、tert−ブチル化トリフェニルホスフェート(商標Durad(登録商標)620で市販されているものなど)、イソプロピル化トリフェニルホスフェート(商標Durad(登録商標)220およびDurad(登録商標)110で市販されているものなど)、アニソール、1,4−ジメトキシベンゼン、1,4−ジエトキシベンゼン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、ミルセン、アロオシメン、リモネン(特に、d−リモネン)、レチナール、ピネン、メントール、ゲラニオール、ファルネソール、フィトール、ビタミンA、テルピネン、デルタ−3−カレン、テルピノレン、フェランドレン、フェンケン、ジペンテン、カラテノイド(caratenoid)(リコペン、ベータカロテンなど)、およびキサントフィル(ゼアキサンチンなど)、レチノイド(ヘパキサンチンおよびイソトレチノインなど)、ボルナン、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、n−ブチルグリシジルエーテル、トリフルオロメチルオキシラン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)オキシラン、3−エチル−3−ヒドロキシメチル−オキセタン(OXT−101(Toagosei Co.,Ltd)など)、3−エチル−3−((フェノキシ)メチル)−オキセタン(OXT−211(Toagosei Co.,Ltd)など)、3−エチル−3−((2−エチル−ヘキシルオキシ)メチル)−オキセタン(OXT−212(Toagosei Co.,Ltd)など)、アスコルビン酸、メタンチオール(メチルメルカプタン)、エタンチオール(エチルメルカプタン)、補酵素A、ジメルカプトコハク酸(DMSA)、グレープフルーツメルカプタン((R)−2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール))、システイン((R)−2−アミノ−3−スルファニル−プロパン酸)、リポアミド(1,2−ジチオラン−3−ペンタンアミド)、5,7−ビス(1,1−ジメチルエチル)−3−[2,3(または3,4)−ジメチルフェニル]−2(3H)−ベンゾフラノン(Cibaから商標Irganox(登録商標)HP−136で市販)、ベンジルフェニルスルフィド、ジフェニルスルフィド、ジイソプロピルアミン、ジオクタデシル3,3’−チオジプロピオネート(Cibaから商標Irganox(登録商標)PS802(Ciba)で市販)、ジドデシル3,3’−チオプロピオネート(Cibaから商標Irganox(登録商標)PS800で市販)、ジ−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(Cibaから商標Tinuvin(登録商標)770で市販)、ポリ−(N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジルスクシネート(Cibaから商標Tinuvin(登録商標)622LD(Ciba)で市販)、メチルビスタローアミン、ビスタローアミン、フェノール−アルファ−ナフチルアミン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン(DMAMS)、トリス(トリメチルシリル)シラン(TTMSS)、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、2,5−ジフルオロベンゾフェノン、2’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2−アミノベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、ベンジルフェニルスルフィド、ジフェニルスルフィド、ジベンジルスルフィド、イオン性液体、ならびにこれらの混合物および組み合わせからなる群から選択され得る。
あるいは、本発明の組成物と共に使用される添加剤は、イオン性液体安定剤であり得る。イオン性液体安定剤は、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウムおよびトリアゾリウム、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されるカチオンと、[BF]−、[PF]−、[SbF]−、[CFSO]−、[HCFCFSO]−、[CFHFCCFSO]−、[HCClFCFSO]−、[(CFSON]−、[(CFCFSON]−、[(CFSOC]−、[CFCO
]−、およびF−、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されるアニオンとを含有する塩である、室温(約25℃)で液体の有機塩からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、イオン性液体安定剤は、emim BF(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート)、bmim BF(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラボレート)、emim PF(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート)、およびbmim PF(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート)(これらは全てFluka(Sigma−Aldrich)から入手可能である)からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、安定剤はヒンダードフェノールであってもよく、これは、1つまたは複数の置換または環状、直鎖、または分枝状の脂肪族置換基を含むフェノールを含む任意の置換フェノール化合物であり、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tertブチルフェノール、トコフェロールなどを含むアルキル化モノフェノールと、ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン(t−ブチルヒドロキノンを含む)、ヒドロキノンのその他の誘導体などと、4,4’−チオ−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tertブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4メチル−6−tert−ブチルフェノール)などを含むヒドロキシル化チオジフェニルエーテルと、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−または4,4−ビフェノールジオールの誘導体、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tertブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tertブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,2−または4,4−ビフェニルジオール(2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)を含む)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT、または2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、へテロ原子を含むビスフェノール(2,6−ジ−tert−アルファ−ジメチルアミノ−p−クレゾール、4,4−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)を含む)などを含むアルキリデン−ビスフェノールと、アシルアミノフェノールと、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)と、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィドを含むスルフィドと、これらの混合物(この段落で開示されるフェノールのいずれかの混合物を意味する)などである。
あるいは、本発明の組成物と共に使用される非冷媒成分は、トレーサーであり得る。トレーサーは、同じ種類の化合物または異なる種類の化合物からの2つ以上のトレーサー化合物であってもよい。いくつかの実施形態では、トレーサーは、全組成物の質量を基準として約50質量百万分率(ppm)〜約1000ppmの全濃度で組成物中に存在する。その他の実施形態では、トレーサーは、約50ppm〜約500ppmの全濃度で存在する。あるいは、トレーサーは約100ppm〜約300ppmの全濃度で存在する。
トレーサーは、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、重水素化ハイドロフルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒドおよびケトン、亜酸化窒素およびこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。あるいは、トレーサーは、フルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプタン、ヨードトリフルオロメタン、重水素化炭化水素、重水素化ハイドロフルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、亜酸化窒素(NO)およびこれらの混合物からなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、トレーサーは、2つ以上のハイドロフルオロカーボン、または1つもしくは複数のペルフルオロカーボンと組み合わせた1つのハイドロフルオロカーボンを含有するブレンドである。
トレーサーは、組成物の希釈、汚染またはその他の変更をどれも検出可能にするような所定の量で本発明の組成物に添加され得る。
本発明の組成物と共に使用され得る添加剤は、あるいは、参照によって本明細書中に援用される米国特許出願公開第2007−0284555号明細書に詳細に記載されるようにペルフルオロポリエーテルであってもよい。
非冷媒成分に適していると上記で言及された添加剤の特定のものが、可能性のある冷媒であると確認されていることは認識されるであろう。しかしながら、本発明によると、これらの添加剤が使用される場合、これらは、本発明の冷媒混合物の新規のおよび基本的な特徴に影響を与え得る量では存在しない。好ましくは、非引火性冷媒混合物およびそれを含有する本発明の組成物は、HFO−1234yf、HFC−32、HFC−125、HFC−134a、およびHFO−1234ze(存在する場合)以外の冷媒を約0.5質量パーセント以下で含有する。
一実施形態では、本明細書に開示される組成物は、所望の量の個々の成分を混ぜ合わせるための任意の便利な方法によって調製することができる。好ましい方法は、所望の成分量を秤量し、その後適切な容器内で成分を混ぜ合わせることである。所望される場合には、攪拌が使用されてもよい。
使用の装置、方法およびプロセス
本明細書に開示される組成物は、伝熱組成物または冷媒として有用である。
蒸気−圧縮冷凍システムおよび空調システムには、蒸発器、圧縮器、凝縮器、および膨張装置が含まれる。冷凍サイクルは冷媒を複数の段階で再使用し、1つの工程で冷却効果が生じ、そして異なる行程で加熱効果が生じる。サイクルは、以下のように簡単に説明することができる。液体冷媒は膨張装置を通って蒸発器に入り、そして液体冷媒は低温で環境から熱を回収することによって蒸発器内で沸騰してガスを形成し、冷却をもたらす。多くの場合、空気または伝熱流体は蒸発器を越えて、あるいは蒸発器の周りに流れ、蒸発器内で冷媒の蒸発によって生じる冷却効果を、冷却すべき本体へ伝達する。低圧ガスは圧縮器に入り、圧縮器においてガスが圧縮され、その圧力および温度が上昇される。より高圧の(圧縮された)ガス状の冷媒は次に凝縮器に入り、凝縮器において冷媒は凝縮し、その熱を環境に放出する。冷媒は膨張装置に戻り、膨張装置を通って、液体は凝縮器内のより高圧レベルから蒸発器内の低圧レベルへ膨張し、このようにしてサイクルが繰り返される。
約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷凍または空調設備において、R−134aを置換するための方法が提供される。本方法は、前記R−134aを、HFO−1234yf、HFC−134a、およびHFO−1234zeからなる本発明の冷媒によって置換することを含む。
一実施形態では、R−134aを冷媒として使用するのに適した冷凍または空調設備において冷却をもたらすための方法が提供される。本方法は、前記設備においてHFO−1234yf、HFC−134aおよびHFO−1234zeからなる本発明の冷媒を冷媒として用いて冷却をもたらすことを含む。
一実施形態では、冷媒組成物を含有し、冷媒組成物を使用するのに適した冷凍または空調装置が提供されており、R−134aが前記冷媒組成物の冷媒成分である。本装置は、HFO−1234yf、HFC−134aおよびHFO−1234zeからなる本発明の冷媒組成物を含有することを特徴とする。
別の実施形態では、冷媒組成物を含有し、約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷媒または空調装置が提供される。本装置は、HFO−1234yf、HFC−134aおよびHFO−1234zeからなる本発明の冷媒組成物を含有することを特徴とする。
一実施形態では、本明細書で開示される冷媒を凝縮させ、その後、冷却すべき本体の近くで前記冷媒を蒸発させることを含む、冷却をもたらすための方法が本明細書において開示されている。
冷却すべき本体は、冷却されることが望ましい任意の空間、場所、物体または本体であると定義され得る。例としては、スーパーマーケットにおける冷蔵庫または冷凍庫ケースなどの冷凍または冷却を必要とする空間(開放または閉鎖)が挙げられる。
近くとは、冷媒混合物を含有するシステムの蒸発器が、蒸発器を越えて移動する空気が冷却すべき本体内またはその周りに移動し得るように、冷却すべき本体内に位置するか、あるいは冷却すべき本体に隣接していることを意味する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される冷媒混合物は、特に中温冷凍を含む冷凍用途において有用であり得る。中温冷凍システムは、飲料、乳製品、生鮮食品輸送および冷凍を必要とする他の品目のためのスーパーマーケットおよびコンビニエンスストアの冷凍ケースを含む。他の特定の使用は、商業用、工業用または住宅用の冷蔵庫および冷凍庫、製氷機、内蔵型クーラーおよび冷凍庫、スーパーマーケットのラックおよび分配システム、ウォークインおよびリーチイン型クーラーおよび冷凍庫、ならびに組み合わせシステムにおける使用であり得る。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、空調装置において有用であり得る。空調装置は、冷却装置、ヒートポンプ、住宅用、商業用または工業用の空調システムであり得るが、ウィンドウ型、ダクトレス型、ダクト型、パッケージドターミナル型冷却装置、およびルーフトップシステムなどの屋外用であるが建物に接続されたものが含まれる。
さらに、いくつかの実施形態では、開示される組成物は、水、グリコール、二酸化炭素、またはフッ素化炭化水素流体を含み得る二次伝熱流体の使用によって遠隔地に冷却を提供する二次ループシステム内の一次冷媒として機能することができる。この場合、二次伝熱流体は蒸発器に隣接して、遠隔の冷却すべき本体まで移動する前に冷却されるので、冷却すべき本体である。
本明細書に開示される組成物は、R−134aを含む現在使用されている冷媒に対する低GWP(地球温暖化係数)代替品として有用であり得る。
多くの場合、代替冷媒は、異なる冷媒のために設計された元の冷凍設備において使用可能であれば最も有用である。さらに、本明細書に開示される組成物は、いくらかのシステム変更を有するR−134aのために設計された設備において、R−134aに対する代替品として有用であり得る。さらに、HFO−1234yf、HFC−134aおよびHFO−1234zeを含む本明細書に開示される組成物は、HFO−1234yf、HFC−134aおよびHFO−1234zeを含むこれらの新しい組成物のために特別に変更されるか、あるいは完全にこれらの新しい組成物のために製造された設備において、R−134aを置換するために有用であり得る。
多くの用途において、開示される組成物のいくつかの実施形態は冷媒として有用であり、少なくとも代替品が探索されている冷媒に匹敵する冷却性能(冷却容量およびエネルギー効率を意味する)を提供する。
別の実施形態では、冷媒R−134aを置換するための方法が提供される。本方法は、本明細書に開示されるHFO−1234yf、HFC−134a、およびHFO−1234zeを含む冷媒成分を冷凍または空調装置に充填することを含む。一実施形態では、冷凍または空調装置は、R−134aと共に使用するのに適している。別の実施形態では、冷凍または空調装置は、約−20℃〜約+10℃の範囲の蒸発温度を有するシステムを含む。
別の実施形態では、置換すべき冷媒および潤滑剤を含有する冷凍または空調システムを再充填するための方法が提供されており、前記方法は、潤滑剤の大部分を前記システム内に保持しながら、置換すべき冷媒を冷凍または空調システムから除去し、本発明の組成物の1つを冷凍または空調システムに導入することを含む。
別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含む冷凍または空調システムが提供されており、前記システムは、冷凍庫、冷蔵庫、ウォークインクーラー、スーパーマーケットの冷凍または冷凍庫システム、移動冷蔵庫、冷却装置、ヒートポンプ、住宅用、商業用または工業用の空調システム、およびこれらの組み合わせを有するシステムからなる群から選択される。
一実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有する冷凍または空調装置が提供される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有する冷凍装置が開示される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有する空調装置が開示される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有するヒートポンプ装置が開示される。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有する固定冷凍装置が開示される。特定の実施形態では、本発明の組成物を含有する中温冷凍装置が開示される。装置には、通常、蒸発器、圧縮器、凝縮器、および膨張装置が含まれる。
さらに別の実施形態では、本明細書に開示される組成物を含有する移動冷凍装置が開示される。
本明細書に開示される概念は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない以下の実施例においてさらに説明されるであろう。
実施例1
蒸気漏出
本発明の組成物は、非引火性および少なくとも400ppmの職業暴露限界(OEL)の必要条件を満たし得るシナリオを評価するために、ASHRAE標準34「冷媒の名称および安全性分類(Designation and Safety Classification of Refrigerants)」に記載されるような蒸気漏出条件下で評価される。これは、HVAC&R産業により好まれるASHRAEA1クラスの非引火性でより低い毒性の等級を可能にするであろう。この標準に従って、公称配合物が開発され、そして製造許容差が割り当てられる(商業的実施では精密な配合物は作られないので)。個々の成分の引火性およびOELに基づいて最も引火性かつ最も毒性であり得る配合物を表すように最悪ケースの配合物(Worst Case Formulation)(WCF)が選択される。WCFに対する変化は、本発明の組成物の場合は標準に従ってWCFの泡立ち点+10度(摂氏)である最悪条件における蒸気漏出に対して決定される。蒸気漏出条件は、配合物が大気圧に到達する(約72〜76%の漏出後)まで継続され、最悪ケースの分画配合物(Worst Case Fractionated Formulation)(OELのためのWCFF)が決定され、最も引火性または最も毒性であることが予想される残留液体または蒸気組成物が示される。OELが400ppmよりも高く、WCFFが非引火性であることが予想される場合には、好ましい混合物であると考えられる。50ppm、100ppm、150ppmおよび200ppmにおけるHFO−1234yfに対して可能性のあるOELの範囲についての結果は以下の表1に示され、組成物はそれに応じてA1クラスの必要条件を満たすように調整される。
Figure 2015521668
データによって、本発明の組成物はOELが400ppmを超えるWCFFを有し、ASHRAE標準34に従ってAクラスのより低い毒性を示すことが明らかにされる。60℃における134a/1234yfの引火性限界は約60wt%の1234yfであり、134a/トランス−1234zeの引火性限界は約80%のトランス−1234zeであり、これらの組成物は非引火性の範囲内であり得るので、本発明の組成物は非引火性であることも予想される。
実施例2
冷却性能
本発明の組成物の冷却性能が決定され、R−134aと比較して表2に示される。圧縮器排出温度、COP(エネルギー効率)および冷却容量(cap)は、以下の特定条件(空調に典型的である)に対する物理特性の測定値から計算される。
蒸発器温度 −10℃
凝縮器温度 40℃
過冷却量 4°K
戻りガス温度 −5℃
圧縮器効率 70%
冷却容量には過熱が含まれることに注目されたい。またGWPは、有効な場合にはIPCC AR4値に基づいて計算した。
Figure 2015521668
データによって、本発明の組成物は、R−134aの良好な代替品としての機能を果たし得ることが示される。これらの組成物は、現在の冷媒の約10〜12%以内の冷却容量と、R−134aに相当するエネルギー効率とを示す。これらの組成物は非常に低い勾配も有し、従って共沸混合物様組成物である。これらは、R−134aに対して低減されたGWPも有する。従って、これらは、R−134aに対する代替品としての特性の最良のバランスを提供する。
実施例3
比較引火性
蒸気漏出データは、従来技術において知られているいくつかの組成物の引火性についてのWCFFを決定するために作成した。以下の表に示される組成物の場合、泡立ち点温度+10℃において90%の充満から始まる漏出の最後に、WCFFは液相である。
Figure 2015521668
134aおよび1234yfの混合物について、60℃においてASTM 681により決定される際に混合物が非引火性であるためには、少なくとも約40wt%の134aが存在しなければならない。134aおよびトランス−1234zeの混合物について、60℃においてASTM 681により決定される際に混合物が非引火性であるためには、少なくとも約18wt%の134aが存在しなければならない。従って、42wt%の134aを含有する表3の組成物のWCFFは引火性であり得る。そして、その組成物は、本発明の組成物とは違って、ASHRAEにより引火性であると分類され得る。表3において実証されるように、43wt%の134a、および24wt%のトランス−1234ze(HFC−134aのみを含有し、HFC−134を含有しない組成物の場合、本発明によって請求される範囲内で最も引火性である可能性が高い)を含有する組成物のWCFFは、99%漏出後に依然として非引火性であることが予想される液相のWCFFを生じる。
選択される実施形態
実施形態A1。(A)(1)400未満のOELを有する少なくとも1つの冷媒と、(2)(i)HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物、および(ii)トランス−HFO−1234zeから本質的になる、それぞれが400よりも大きいOELを有する冷媒の組み合わせとから本質的になる冷媒成分であって、成分(A)(1)が冷媒成分の約1〜約33質量パーセントであり、成分(A)(2)(i)が冷媒成分の約40〜約49質量パーセントであり、成分(A)(2)(ii)が冷媒成分の約23〜約55質量パーセントであるが、ただし、HFC−134aが冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする冷媒成分、ならびに任意選択で(B)非冷媒成分からなる組成物であり、冷媒成分の成分(A)(2)は、少なくとも400である冷媒成分の総OELを提供するのに十分な量で存在し、成分(A)(2)(i)は、非引火性冷媒成分を提供するのに十分な量で存在する。
実施形態A2。冷媒成分およびWCFFが、60℃においてASTM−681により非引火性である、実施形態A1の組成物。
実施形態A3。冷媒成分が900未満のGWPを有する、実施形態A1の組成物。
実施形態A4。冷媒成分が700未満のGWPを有する、実施形態A1の組成物。
実施形態A5。成分(A)(1)がオレフィン系冷媒から選択される、実施形態A1〜A4のいずれかの組成物。
実施形態A6。成分(A)(1)がHFO−1234yfから本質的になる、実施形態A1〜A5のいずれかの組成物。
実施形態A7。約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約49質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になるが、ただし、HFC−134aが冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする、実施形態A1〜A6のいずれかの組成物。
実施形態A8。冷媒成分がHFC−134aの代替品として使用するために適切であり、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約45質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、約18〜約48.5質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる、実施形態A1〜A7のいずれかの組成物。
実施形態A9。冷媒成分がHFC−134aの代替品として使用するために適切であり、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約43〜約46質量パーセントの、HFC−134aから選択される少なくとも1つの化合物と、約23〜約48質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる、実施形態A1〜A8のいずれかの組成物。
実施形態A10。成分(A)(1)が、約200以下のOELを有するオレフィン系冷媒から選択される、実施形態A1〜A9のいずれかの組成物。
実施形態A11。成分(A)(1)が、約100以下のOELを有するオレフィン系冷媒から選択される、実施形態A1〜A10のいずれかの組成物。
実施形態A12。冷媒成分が、約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、約40〜約49質量パーセントのHFC−134aおよびHFC−134の混合物と、約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeとから本質的になる、実施形態A1〜A11のいずれかの組成物。
実施形態A13。冷媒成分およびWCFFが、60℃においてASTM−681により非引火性である、実施形態A3〜A12のいずれかの組成物。
実施形態B1。約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷凍または空調設備において、R−134aを置換するための方法であり、前記R−134aを、実施形態A7〜A11のいずれかの組成物または実施形態A1〜A6の冷媒成分によって置換することを含む。
実施形態C1。R−134aを冷媒として使用するのに適した冷凍または空調設備において冷却をもたらすための方法であり、前記設備において、実施形態A7〜A11のいずれかの組成物または実施形態A1〜A6の冷媒成分を冷媒として用いて冷却をもたらすことを含む。
実施形態D1。実施形態A7〜A11のいずれかの組成物または実施形態A1〜A6の冷媒成分を凝縮させ、その後、冷却すべき本体の近くで前記組成物または冷媒成分を蒸発させることを含む、冷却をもたらすための方法。
実施形態E1。冷媒組成物を含有し、冷媒組成物を使用するのに適した冷凍または空調装置であり、R−134aが前記冷媒組成物の冷媒成分であり、実施形態A1〜A11のいずれかの組成物を含有することを特徴とする。
実施形態F1。冷媒組成物を含有し、約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷凍または空調装置であり、実施形態A1〜A11のいずれかの組成物を含有することを特徴とする。

Claims (17)

  1. (A)(1)400未満のOELを有する少なくとも1つの冷媒と、
    (2)(i)HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物、および
    (ii)トランス−HFO−1234ze
    から本質的になる、それぞれが400よりも大きいOELを有する冷媒の組み合わせと
    から本質的になる冷媒成分であって、
    前記成分(A)(1)が前記冷媒成分の約1〜約33質量パーセントであり、前記成分(A)(2)(i)が前記冷媒成分の約40〜約49質量パーセントであり、かつ前記成分(A)(2)(ii)が前記冷媒成分の約23〜約55質量パーセントであるが、ただし、HFC−134aが前記冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が前記冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする冷媒成分、ならびに任意選択で
    (B)非冷媒成分
    からなる組成物であって、前記冷媒成分の成分(A)(2)が、少なくとも400である前記冷媒成分の総OELを提供するのに十分な量で存在し、前記成分(A)(2)(i)が、非引火性冷媒成分を提供するのに十分な量で存在する組成物。
  2. 前記冷媒成分およびWCFFが、60℃においてASTM−681により非引火性である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記冷媒成分が900未満のGWPを有する、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記冷媒成分が700未満のGWPを有する、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記成分(A)(1)がオレフィン系冷媒から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記成分(A)(1)がHFO−1234yfから本質的になる、請求項5に記載の組成物。
  7. 約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、
    約40〜約49質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、
    約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeと
    から本質的になるが、ただし、HFC−134aが前記冷媒成分の43質量パーセント未満である場合、HFC−134が前記冷媒成分の少なくとも1質量パーセントであることを条件とする、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記冷媒成分がHFC−134aの代替品として使用するために適切であり、
    約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、
    約40〜約45質量パーセントの、HFC−134aおよびHFC−134から選択される少なくとも1つの化合物と、
    約18〜約48.5質量パーセントのトランス−HFO−1234zeと
    から本質的になる、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記冷媒成分がHFC−134aの代替品としてとして使用するために適切であり、
    約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、
    約43〜約46質量パーセントのHFC−134aと、
    約23〜約48質量パーセントのトランス−HFO−1234zeと
    から本質的になる、請求項6に記載の組成物。
  10. 前記成分(A)(1)が、約200以下のOELを有するオレフィン系冷媒から選択される、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記成分(A)(1)が、約100以下のOELを有するオレフィン系冷媒から選択される、請求項1に記載の組成物。
  12. 約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷凍または空調設備において、R−134aを置換するための方法であって、
    前記R−134aを請求項7に記載の組成物によって置換することを含む方法。
  13. R−134aを冷媒として使用するのに適した冷凍または空調設備において冷却をもたらすための方法であって、
    前記設備において請求項7に記載の組成物を冷媒として用いて冷却をもたらすことを含む方法。
  14. 冷媒組成物を含有し、冷媒組成物を使用するのに適した冷凍または空調装置であって、R−134aが前記冷媒組成物の冷媒成分であり、請求項6に記載の冷媒組成物を含有することを特徴とする冷凍または空調装置。
  15. 冷媒組成物を含有し、約−20℃〜約+10℃の間の冷媒蒸発温度のために設計された蒸発器を含む冷凍または空調装置であって、請求項6に記載の冷媒組成物を含有することを特徴とする冷凍または空調装置。
  16. 前記冷媒成分が、
    約1〜約33質量パーセントのHFO−1234yfと、
    約40〜約49質量パーセントのHFC−134aおよびHFC−134の混合物と、
    約23〜約55質量パーセントのトランス−HFO−1234zeと
    から本質的になる、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記冷媒成分およびWCFFが、60℃においてASTM−681により非引火性である、請求項9に記載の組成物。
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