JP2015520686A - 多層シート - Google Patents

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Abstract

本発明は、第一および第二表面を有する耐炎性湿式不織紙と、その紙の少なくとも一方の面に隣接した無機耐火層とを備えた層状シートであって、この耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量を有し、かつ無機耐火層と紙の表面のと間の接着強さが0.25ポンド/インチ〜0.8ポンド/インチであり、この担体は、40〜70重量%のアラミド繊維および30〜60重量%の高分子バインダーを含み、親水性であり、少なくとも一方の表面で150シェフィールド単位以下の平滑度と、0.025〜0.175mmの厚さと、0.60〜1.1g/ccの密度とを有する、層状シートに関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書中に援用される2012年4月18日出願の米国仮特許出願第61/625,912号明細書に関して米国特許法第119条(e)に基づく特典を請求する。
本発明は、担体層および無機耐火層を備えた多層シートと、その多層シートの製造方法に関する。好ましくはこの担体層は紙である。
Fayらの米国特許第6,322,022号明細書は、輸送機関、特に航空機用の耐溶落ちシステムを開示している。
TomkinsおよびVogel−Martinの米国特許第6,670,291号明細書は、火炎バリア用途の積層シート材料を開示している。
Goughらの米国特許第5,667,886号明細書は、基材層、塗膜層、および可撓性接着剤層を有する複合シートを開示している。その基材層は、好ましくはポリエステルフィルムである。塗膜層は、鉱物、好ましくはバーミキュライトを含有する。
安全に取り扱うことができ、続いて航空機構造体用の熱および音響ブランケットにおける火炎バリア構成要素として使用される多層複合材に加工することが可能な形態の薄い無機耐火層を提供する方法に対する必要性が引き続き存在している。
本発明は、第一および第二表面を有する耐炎性高強度繊維の湿式不織紙と、その紙の少なくとも一方の面に隣接した無機耐火層とを備えた層状シートを対象とする。この耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量と、10重量%以下の残留含水率とを有し、その紙は、
(i)40〜70重量%のアラミド繊維および30〜60重量%の高分子バインダーを含み、
(ii)親水性であり、
(iii)第一の方向において少なくとも3ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも2ポンド/インチの湿潤引張強さを有し、その第二の方向が第一の方向に対して直角であり、
(iv)第一の方向において少なくとも7ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも3ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、その第二の方向が第一の方向に対して直角であり、
(v)2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度を有し、
(vi)少なくとも一方の表面で150シェフィールド単位以下の平滑度を有し、
(vii)少なくとも一方の表面からの表面剥離値が0.25〜0.8ポンド/インチであり、
(viii)0.025〜0.175mmの厚さを有し、
(ix)0.60〜1.1g/ccの密度を有し、かつ
(x)20〜70gsmの坪量を有する。
本発明はまた、
(i)無機耐火性プレートレットの水性スラリーを担体の一方の表面に付着させて層状シートを形成するステップ、および
(ii)この層状シートを80〜110℃の温度で、耐火層中の残留含水量が10重量%以下になるまで乾燥するステップ
を含む層状シートの形成と、それに続く後続の処理の方法に関し、
この耐火性プレートレットは、
−スラリーの7〜13重量%を構成し、
−5A〜5000Aの粒子厚を有し、かつ
−15〜25μmの平均直径を有し、
その担体は、
(a)第一の方向において少なくとも3ポンド/インチおよび第二の方向において少なくとも2ポンド/インチの湿潤引張強さ(第二の方向が第一の方向に対して直角である)と、
(b)第一の方向において少なくとも7ポンド/インチおよび第二の方向において少なくとも3ポンド/インチの乾燥引張強さと、
(c)少なくとも一方の表面で150シェフィールド単位以下の平滑度と、
(d)0.025〜0.175mmの厚さと、
(e)0.60〜1.1g/ccの密度と、
(f)2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度と、
(g)少なくとも一方の表面からの0.25〜0.8ポンド/インチの表面剥離値と、
(h)20〜70gsmの坪量と
を有し、
この担体は、40〜70重量%のアラミド繊維と、30〜60重量%の高分子バインダーとを含む。
本発明の多層シートを通る断面の概略図である。
図1は、担体または基材層11と、その担体層上に付着した無機耐火層12とを備えた多層シート10を通る断面を示す。好ましい担体材料は、高強度繊維湿式不織布担体である。好ましい不織布は紙である。本明細書中で使用される用語「担体」および「紙」は区別なく使用される。
担体
耐炎性高強度繊維紙は、図1中の13および14にそれぞれ示される第一および第二表面を有する。
一実施形態では紙は、40〜70重量%のアラミド繊維および30〜60重量%のバインダーを含む。別の実施形態では紙は、40〜55重量%のアラミド繊維および45〜60重量%のバインダーを含む。好ましいバインダーは、メタ−アラミドである。
本発明において使用される紙の厚さは、その積層品の最終用途または所望の特性に左右されるが、全体的な高い可撓性を与え、かつできる限り軽量にするために一般には厚さ1〜7ミル(0.025〜0.175mm)であり、また1〜4ミル(0.025〜0.100mm)でさえある。この紙厚は、1.5〜3ミル(0.038〜0.075mm)でさえあることができる。1ミル未満の紙厚は、特に水を染み込ませた場合に望ましくない特徴、例えば弱くかつ寸法安定性の劣るシートを生じさせることになる。7ミルを超える厚さを有する紙は、望ましくない重量および剛性を追加することになる。
幾つかの実施形態では紙は、0.60〜1.1g/ccまたは0.65〜0.95g/cc、またさらには0.70〜0.85g/ccの密度さえ有する。0.60g/cc未満の紙密度は、他の紙特性に加えて、弱くかつ過度に目の粗い(open)構造などの望ましくない特徴を生じさせることになる。0.60g/ccを超える紙密度は、これらに限定されないがカレンダー加工、段プレスまたはダブルベルトプレス中での加圧成形を含めた適切な高密度化工程による追加の高密度化を必要とする。幾つかの実施形態では紙は、その高密度化工程の間に少なくとも280℃の温度、または330〜360℃さえもの温度に曝される。特に紙の高密度化が少なくとも280℃の温度で行われる場合、紙密度が高いほど薄くかつ機械的に強い担体が可能になる。
高密度化された紙の高い表面平滑度は、結果としてその表面からのより低い剥離値をもたらし、独立型無支持ウェブとして、あるいは熱または接着剤による適切な支持材料との接合後の積層品として無機耐火性フィルム状の層の容易な剥離を可能にする。高密度化した紙の低い通気度は、塗布された紙の乾燥工程にある程度は影響を与えることになるが、それはまだ比較的効率的な乾燥を可能にするはずである。
幾つかの実施形態では紙の坪量は、0.59〜2.06オンス/平方ヤード(20〜70g/m2)である。
この紙は、耐火層と接している表面で150シェフィールド単位以下の表面平滑度を有する。平滑度は紙の表面凹凸に関係している。それは、粗さ、水平度、および圧縮性を考慮に入れた試験条件下での表面の平面度である。この試験は、紙の平滑度または粗さの間接的な尺度である。シェフィールド試験法は、試験片(下側を平坦なガラスによって裏打ちされた)と、上から試料へ押しつけられる2本の加圧された同心環状ランドとの間の空気流の計測値である。そのような手順はTAPPI T−538 om−08に記載されている。幾つかの実施形態では担体は、少なくとも一方の表面で80シェフィールド単位以下の表面平滑度を有する。
耐火層と紙の表面との間の接着強さ(剥離値)は、少なくとも0.25ポンド/インチである。しかし0.8ポンド/インチを超えない。接着強さが0.25ポンド/インチ未満の場合、無機耐火層が紙からあまりにすぐ剥がれ落ちる可能性があり、耐火層の切断の恐れがある。接着強さが0.8ポンド/インチを超える場合、無機耐火性のフィルム状の層を、特に独立型無支持ウェブとして紙から剥がすのが困難になるはずである。接着強さは剥離値と呼ばれることもある。この場合、それは紙の表面と、その紙に塗布された膨張性塗料との間の剥離値である。
この紙は、第一の方向において少なくとも3ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも2ポンド/インチの湿潤引張強さを有し、その第二の方向は第一の方向に対して直角である。別の実施形態では紙は、第一の方向において少なくとも15ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも5ポンド/インチの湿潤引張強さを有し、その第二の方向は第一の方向に対して直角である。好ましい実施形態では第一の方向は、紙の平面内の長さ方向、すなわち紙の巻物が作られた方向である。これはまた、縦方向としても知られる。第二の方向は横方向として知られることもある。湿潤引張強さとは、本発明者らは、水を染み込ませた後の紙の引張強さを意味する。湿潤引張強さが第一の方向において3ポンド/インチ未満の場合、紙にその重量が載り、紙に張力がかかることに起因して塗布工程の間に頻繁にシートが切断する高い危険性がある。
この紙は、第一の方向において少なくとも7ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも3ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、この第二の方向は第一の方向に対して直角である。乾燥引張強さとは、本発明者らは、周囲温度および湿度、一般には相対湿度48〜52%および22〜24℃でコンディショニングされた紙の引張強さを意味する。TAPPI T−402 sp−08は、紙、厚紙、およびパルプ製品に対する周囲条件を規定した規格の例である。
第一の方向における少なくとも7ポンド/インチの乾燥引張強さは、塗布されたウェブの目的に適った取扱いを後続の工程段階を通して保証するために、具体的には巻物のたるみおよびテレスコーピング現象を防ぐように巻取りの間の堅い巻物形成を保証するために必要である。
幾つかの実施形態では紙は、第一の方向において少なくとも20ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも10ポンド/インチの乾燥引張強さを有する。
この紙は親水性である。この特徴は乾燥工程を助ける。耐火性塗料分散液由来の水の大部分が紙によって吸収されるので、これは無機耐火層のより効率的な乾燥および形成を可能にするだけでなく、耐火層中のブリスターなどの乾燥不良を防ぐことを可能にする。
この紙は、2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度を有する。2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)を超える通気度は、塗布された紙の乾燥工程に悪影響を与えることになる。幾つかの実施形態では紙は、500ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度を有する。
この紙のアラミド繊維は、メタ−アラミド、パラ−アラミド、またはこれら2種類の組合せであることができる。
これらアラミド繊維の寸法安定性は、片側だけを濡れに曝した場合に紙が少なくとも2分間平坦な状態(すなわち、水分に関係する皺または襞がない)を保つ能力を維持することを保証する。
アラミド繊維の高温特性は、担体が150℃の温度に少なくとも10分間曝される可能性がある場合、加工のステップの間の担体の熱的および機械的安定性を、すなわち150℃の温度に少なくとも10分間曝されたときに紙が寸法を変えないことを保証する。
この紙のアラミド繊維は、フロック、パルプ、またはこれらの組合せの形態であることができる。本明細書中で使用されるアラミドという用語は、アミド(−CONH−)結合の少なくとも85%が2個の芳香環に直接に付着しているポリアミドを意味する。添加物をアラミドと共に使用することができる。実際に、重量を基準にして10%ほどまでの他の高分子材料をアラミドにブレンドすることができること、またアラミドのジアミンを10%ほどの他のジアミンで置き換えた、またはアラミドの二酸塩化物を10%ほどの他の二酸塩化物で置き換えたコポリマーを使用することができることが分かっている。
フロックは一般には、連続紡糸フィラメントを切断して特定の長さの小片にすることによって製造される。フロックの長さが2mm未満の場合、一般に紙に適切な強度を与えるには短すぎ、またフロックの長さが25mmを超える場合、均一な湿式ウェブを形成することが非常に困難である。5μm未満、特に3μm未満の直径を有するフロックは、適切な断面の均一性および再現性を伴って生産することが困難であり、またフロックの直径が20μmを超える場合、軽から中程度の坪量の均一な紙を形成することが非常に困難である。
本明細書中で使用される用語「パルプ」は、柄(stalk)とそれから広く伸びるフィブリルとを有する繊維性材料の粒子を意味する。柄は一般に柱状であり、直径が10〜50μmである。フィブリルは、一般には柄に付着した繊細な毛髪状の部材であり、寸法は、直径がほんの1μmの何分の1または数μm、また長さが10〜100μmである。アラミド繊維のフロックは、炭素繊維のフロックと似た長さである。メタおよびパラ−アラミド繊維の両方とも適しており、E.I.DuPont de Nemours,Richmond,VAから商品名Kevlar(登録商標)およびNomex(登録商標)で、またTeijin Twaron,Conyers,GAから商品名Twaron(登録商標)で入手できる。
好ましいパルプ材料はp−アラミドである。しかしながらp−アラミドと他の合成または天然繊維、例えば液晶ポリエステル、ポリアレニアゾール(polyareneazole)、メタ−アラミド、およびセルロースのブレンドを使用することができる。アラミドパルプの製造方法の一例が、Hainesらの米国特許第5,084,136号明細書中に開示されている。
様々な熱硬化性および熱可塑性樹脂を、本発明の紙において高分子バインダーとして使用することができる。これらの樹脂は、フィブリド、フレーク、粉末、およびフロックの形態で供給することができる。本明細書中で使用される用語「フィブリド」は、小さなフィルム状の本質的に二次元粒子の非常に細かく分割されたポリマー製品を意味し、100〜1000μmの長さおよび幅と、0.1〜1μmの厚さとを有することが知られている。好ましい種類のバインダー樹脂は、アラミド、ポリイミド、フェノール樹脂、およびエポキシ樹脂である。しかしながら他の種類の樹脂もまた使用することができる。
フィブリドは、一般にはポリマー溶液を、その溶液の溶媒と不混和性である液体の凝固浴中に流すことによって製造される。ポリマー溶液の流れは、ポリマーが凝固する時に激しいせん断力および乱流にさらされる。本発明のフィブリド材料は、メタまたはパラ−アラミド、あるいはこれらのブレンドから選択することができる。より好ましくはフィブリドはメタ−アラミドである。
紙は、雲母、バーミキュライトなどを含めた少量の無機粒子を含むことができ、これらの性能増強添加物の添加は、紙および最終積層品に、耐火性、熱伝導度、寸法安定性等の改良などの特性を付与することができる。
一つの好ましい実施形態ではこの繊維とフィブリドの形態のポリマーバインダーとを一緒にしてスラリーにし、ワイヤー・スクリーンまたはベルト上で紙に転換される混合物を形成することができる。アラミド繊維およびアラミドフィブリドから紙を形成するための方法の例に関しては、Tokarskyの米国特許第4,698,267号明細書および同第4,729,921号明細書、Heslerらの米国特許第5,026,456号明細書、Kirayogluらの米国特許第5,223,094号明細書および同第5,314,742号明細書が参照される。
紙が形成されるとすぐにそれをカレンダー加工して所望の空隙率/見掛け密度にすることができる。
無機耐火層
無機耐火層は、担体の少なくとも一方の表面に隣接する。耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量と、10重量%以下の残留含水率とを有する。幾つかの実施形態では耐火層は、20〜35gsmの乾燥単位面積当たり重量と、3重量%以下の残留含水率とを有する。この層を図1に12として示す。
耐火層はプレートレットを含む。好ましくは層の少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、また最も好ましくは少なくとも95%がプレートレットからなる。幾つかの実施形態ではプレートレットは、層の100%を構成する。耐火層は、製造の間のプレートレット分散液の不完全な乾燥に起因する多少の残留分散剤を含むことがある。
耐火層は、7.0〜76μm、より好ましくは7.0〜50μmの厚さを有する。好ましくはこの層は、UL 94耐炎性分類(flame classification)のV−0を有する。隣接するプレートレットが重なり合っているこの耐火層の機能は、火炎および高温ガス不透過性バリアを提供することである。無機プレートレットはクレー、例えばモンモリロナイト、バーミキュライト、雲母、タルク、およびこれらの組合せであることができる。好ましくはこの無機酸化物プレートレットは、約600℃、より好ましくは約800℃、最も好ましくは約1000℃において安定(すなわち、燃焼、溶融、または分解しない)である。バーミキュライトは好ましいプレートレット材料である。バーミキュライトは、多層結晶として天然に見出される水和アルミノケイ酸マグネシウムの雲母状鉱物である。バーミキュライトは一般に、理論上の酸化物を基準にして、(乾燥)重量で約38〜46%のSiO2、約16〜24%のMgO、約11〜16%のAl23、約8〜13%のFe23を含み、残りは一般にK、Ca、Ti、Mn、Cr、Na、およびBaの酸化物である。「剥脱」バーミキュライトとは、化学的にまたは熱で処理して結晶の層を膨張、分離させ、高アスペクト比のバーミキュライトプレートレットを生じさせたバーミキュライトを指す。好適なバーミキュライト材料は、W.R.Grace of Cambridge,MAから商用名MicroLite 963およびMicroLite HTS−XEで入手できる。
個々のプレートレットの厚さは、一般に約5Å〜約5,000Å、より好ましくは約10Å〜約4,200Åの範囲にある。プレートレットの最大幅の平均値は、一般に約10,000Å〜約30,000Åの範囲にある。個々のプレートレットのアスペクト比は、一般に100〜20,000の範囲にある。
好ましくはプレートレットは15〜25μmの平均直径を有する。幾つかの他の実施形態ではプレートレットは18〜23μmの平均直径を有する。
好ましい実施形態では耐火層は、陽イオン濃度0.25〜2Nの陽イオン濃厚水溶液と10〜50℃の温度で接触させることにより生ずる陽イオンをさらに含む。陽イオン性溶液との接触は、耐火層を組み立てて複合積層品にする前に行われる。この陽イオン処理は、流体に曝された場合に耐火層に高い安定性を与える。
本発明の幾つかの実施形態では無機プレートレット層は、その層に追加の機械的強度を与えるために、単層のプレートレット層上に敷くか、または二層のプレートレット層上に置かれる軽量の目の粗い織物スクリムによって補強される。スクリムは、天然繊維、有機繊維、または無機繊維から作ることができ、ガラス、綿、ナイロン、またはポリエステルが典型的な例である。ガラス繊維スクリムが特に好ましい。スクリムは、織り構造体でも編み構造体でもよく、40g/m2を超えない一般的な単位面積当たり重量を有する。
幾つかの実施形態では耐火層は、後続の加工の間の接着剤層との結合を高めるために穴を開けられる。穿孔の程度は経験によって決められる。火炎バリア特性を損なうことを防ぐために個々の打ち抜き穴は、好ましくは最大寸法が2mmを超えるべきではない。好ましい実施形態では個々の打ち抜き穴は、少なくとも10mm離れた一定の間隔が置かれるべきである。打ち抜き穴の形状は重要ではない。好適な打ち抜き穴には、円形、正方形、三角形、楕円形、および山形が挙げられる。
多層シートの形成方法
層状シートの形成と、それに続く後続の処理の方法は、
(i)無機耐火性プレートレットの水性スラリーを担体の一方の表面に付着させて層状シートを形成するステップ、および
(ii)その層状シートを80〜110℃の温度で、耐火層中の残留含水量が10重量%以下になるまで乾燥するステップ
を含み、
この耐火性プレートレットは、
−スラリーの7〜13重量%を構成し、
−5A〜5000Aの粒子厚を有し、かつ
−15〜25μmの平均直径を有し、
その担体は、
(a)第一の方向において少なくとも3ポンド/インチおよび第二の方向において少なくとも2ポンド/インチの湿潤引張強さ(第二の方向は第一の方向に対して直角である)と、
(b)第一の方向において少なくとも7ポンド/インチおよび第二の方向において少なくとも3ポンド/インチの乾燥引張強さと、
(c)少なくとも一方の表面で150シェフィールド単位以下の平滑度と、
(d)0.025〜0.175mmの厚さと、
(e)0.60〜1.1g/ccの密度と、
(f)2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度と、
(g)少なくとも一方の表面からの0.25〜0.8ポンド/インチの表面剥離値と、
(h)20〜70gsmの坪量と
を有し、
この担体は、40〜70重量%のアラミド繊維と、30〜60重量%の高分子バインダーとを含む。
耐火性プレートレットがスラリーの11.5〜13重量%を構成する場合、スラリーは紙上への堆積の前に脱気(脱ガス)することが好ましい。これは、閉じ込められた空気に起因する欠陥を減らすことになる。
スラリーのプレートレット含量が7.0〜8.5%であり、かつ所望の塗膜重量が27gms以上である場合、好ましくは塗料は多段ステップで塗布される。例えば30gsmの総塗膜重量は、それぞれが15gsmの耐火性材料を与える2回のスラリーの塗布によって、または10gsmでの3回の塗布によって達成することができる。
幾つかの実施形態では層状シートは、80〜110℃の温度で、耐火層中の残留含水量が3重量%以下になるまで乾燥される。幾つかの他の実施形態ではその方法は、耐火層中の残留含水量が10重量%未満になった後に、ステップ(ii)における乾燥温度を150〜180℃まで上げる任意選択のステップを含む。
幾つかの実施形態では耐火性プレートレットが、スラリーの10〜11重量%を構成する。
好ましくは層状シートは、濡れた場合に2%以下の収縮を有する。
紙は耐火性材料で被覆される前に、紙は、より良好な濡れを助長させるために処理されていてもよい。このような処理の例は、プラズマまたはコロナ処理である。
耐火層の使用法
この層状シートは、断熱および音響ブランケット用の火炎バリア層における構成要素として使用することができる。そのようなブランケットの例は、米国特許出願公開第2011/0094826号明細書に記載されている。
試験法
紙の湿潤引張強さは、TAPPI T456 om−10 Tensile Breaking Strength of Water−saturated Paper and Paperboard(“Wet Tensile Strength”)に従って測定された。
紙の乾燥引張強さは、TAPPI T494 om−06 Tensile Properties of Paper and Paperboard(Using Constant Rate of Elongation Apparatus)に従って測定された。
紙の表面平滑度は、TAPPI T538 om−08 Roughness of Paper and Paperboard(Sheffield Method)に従って測定された。
紙の厚さは、TAPPI T411 om−10 Thickness(Caliper)of Paper,Paperboard,and Combined Boardに従って測定された。
紙の密度は、担体の厚さおよび坪量の測定値に基づく計算値である。
紙の通気度は、TAPPI T460 om−11 Air Resistance of Paper(Gurley Method,sec/100cc,20 oz.cyl.)に従って測定された。
紙の寸法安定性は、片側だけを濡れに曝した場合に少なくとも2分間平坦な状態を保つ(すなわち、水分に関係する皺または襞がない)能力に基づいて格付けされた。
耐火層の乾燥単位面積当たり重量は、ISO 536(1995)Determination of Grammage、およびTAPPI T 410 Grammage of Paper and Paperboard(Weight per Unit Area)に従って測定された。
耐火層の含水率は、ISO 287(1985) Determination of Moisture Content−Oven Drying Methodに従って測定された。
選択した複合シートを、試験法FAA FAR 25.856(b),App.F,Part VIIの温度および空気質量流束(air mass flux)試験条件を再現した燃焼試験にかけた。その多少低い熱流束をより高い空気質量流束で補正して、溶落ち試験の間に火炎バリア複合材に作用するはずの必要な熱機械ストレスレベルを再現した。
下記の実施例では別段の指定がない限りすべての部数および重量は重量単位であり、またすべての度数は摂氏である。本発明に従って調製される実施例は数値で表示される。対照または比較例は文字で表示される。
使用されるバーミキュライトは、供給されたままの7.5%の固形分を有するMicrolite(登録商標)963の水性分散液の高固形分バージョンであった。この分散液は、W.R.Grace and Co.,Cambridge,MAから得た。
実施例1
固形分11.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、高度に高密度化した厚さ2ミルのメタ−アラミド紙上にドクター・ブレードを使用して塗布し、紙上に耐火層を形成した。この紙は、DuPontから得た5ミルグレードのNomex(登録商標)であり、これを360℃でカレンダー加工して、坪量1.19オンス/平方ヤード、平均厚さ2.19ミル、密度0.75g/cc、ガーレー透気抵抗度450秒/25cc(20オンスシリンダー)、平滑度100シェフィールド単位未満、縦方向の乾燥引張強さ24ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ12ポンド/インチを有する仕上げ紙を生成した。湿潤引張強さは、縦方向が21.09ポンド/インチ、また横方向が6.20ポンド/インチであった。
この紙は、45〜50重量%のメタ−アラミド繊維と、フィブリドの形態の50〜55重量%の高分子バインダーとを含んだ。
無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式従来型オーブン中で85℃の温度で15分間乾燥した。この無機耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。
その二層複合体の試料の検査から、その乾燥耐火層はアラミド担体から、特に屈曲後には簡単に剥がれることが観察された。紙のこの良好な剥離特性のおかげで、無支持の無機耐火性フィルム状材料を破損なしに剥がすことが可能であった。特に気を付けながら、この無支持の無機耐火性フィルム状の層を2枚の熱可塑性フィルムの間にさらに熱で貼り合せて層状複合火炎バリア積層体にした。
実施例2
これは、接着積層を使用して最終積層構造体を作製したことを除いて実施例1と同様であった。結果は、実施例1の場合と同じであった。
実施例3
これは、低温高密度化法を使用したことを除いて実施例1と同様であった。この紙は、DuPontから得た5ミルグレードのNomex(登録商標)であった。これを200℃でカレンダー加工して、坪量1.18オンス/平方ヤード、平均厚さ1.66ミル、密度0.96g/cc、ガーレー透気抵抗度1865秒/25cc(20オンスシリンダー)、平滑度100シェフィールド単位未満、縦方向の乾燥引張強さ15.22ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ7.89ポンド/インチを有する仕上げ紙を生成した。湿潤引張強さは、縦方向が5.8ポンド/インチ、また横方向が2.22ポンド/インチであった。
無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式従来型オーブン中で85℃の温度において各15分間の2ステップで合計30分間乾燥した。この無機耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。
その二層複合体の試料の検査から、その乾燥した耐火層は、実施例1の場合ほど均一でないことが観察された。残りの結果は、実施例1の場合と同じであった。
比較例A
固形分11.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ3ミルのパラ−アラミド紙上にドクター・ブレードを使用して塗布して、紙上に耐火層を形成した。この紙は、DuPontから得た3ミルグレードの紙であり、これを360℃でカレンダー加工して、坪量1.78オンス/平方ヤード、平均厚さ2.88ミル、密度0.83g/cc、ガーレー透気抵抗度6秒/100cc(20オンスシリンダー)、縦方向の乾燥引張強さ19ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ16ポンド/インチを有する仕上げ紙を生成した。湿潤引張強さは、縦方向が7.5ポンド/インチ、また横方向が6.3ポンド/インチであった。この紙は、10〜30重量%のパラ−アラミド繊維と、フィブリドの形態の70〜90重量%の高分子バインダーとを含んだ。
無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式従来型オーブン中で85℃の温度で15分間乾燥した。この無機耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。
アラミド紙上の無機耐火層は、効果的な軽量で可撓性の二層複合体を形成した。耐火フィルム層の露出側に接合される補強基材の助けなしには紙母材から耐火層の実質的な断片を取り除く実用的な方法はなかった。かなり屈曲させた後でさえ、残った無機耐火性材料がアラミド紙の表面に付着していた。
比較例B
これは、別の高密度化法を使用したことを除いて比較例Aと同様であった。この紙は、DuPontから得た商用グレードの紙であった。これを200℃でカレンダー加工して、坪量1.8オンス/平方ヤード、平均厚さ2.63ミル、密度0.92g/cc、ガーレー透気抵抗度20秒/100cc(20オンスシリンダー)、縦方向の乾燥引張強さ17.69ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ13.67ポンド/インチを有する仕上げ紙を生成した。湿潤引張強さは、縦方向が5.49ポンド/インチ、また横方向が5.37ポンド/インチであった。
無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式従来型オーブン中で85℃の温度で15分間乾燥した。この無機耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。結果は、比較例Aの場合と同じであった。
比較例C
固形分10.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ5ミルのメタ−アラミド紙上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布して、紙上に耐火層を形成した。この紙は、DuPontから得たT413グレードのNomex(登録商標)であった。この紙は、45〜50重量%のメタ−アラミド繊維と、フィブリドの形態の50〜55重量%の高分子バインダーとを含んだ。
この紙は、坪量1.23オンス/平方ヤード、平均厚さ4.9ミル、密度0.34g/cc、ガーレー透気抵抗度316秒/100cc(20オンスシリンダー)、平滑度325シェフィールド単位、縦方向の乾燥引張強さ10.7ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ5.5ポンド/インチを有した。湿潤引張強さは、縦方向が5.1ポンド/インチ、また横方向が2.95ポンド/インチであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式オーブン中で110℃以下の温度で15分間乾燥した。乾燥温度差を上部(バーミキュライト側)および下部(紙側)に適用した。上側の乾燥プロフィールは、49℃で5分間、60℃で5分間、および71℃で5分間であった。下側の乾燥は、15分間99℃のままであった。この無機耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。紙と耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。
結果は、比較例Aの場合と同じであった。
比較例D
固形分10.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ2ミルの金属蒸着した(metallized)ポリエステルフィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。フィルムは片面を金属蒸着された。塗料をフィルムの金属蒸着された面に塗布した。このフィルムは、商品名MylarでE.I.DuPont de Nemours and Co.,Wilmington,DEから得た。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。総乾燥時間は75分を超え、それは60℃で15分、71℃で15分、82℃で15分、93℃で15分、および99℃で15分超の段階的な乾燥を含んだ。この無機耐火層は35gsmの乾燥塗膜重量を有した。紙および耐火層を別々のロール上に巻き取った。
この二層複合体の試料の検査から、乾燥された耐火層がフィルムの金属蒸着された側から自然に剥がれるのが観察された。
比較例E
固形分13重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ6μmのポリエーテルエーテルケトン(PEKK)フィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。このフィルムは、Cytec Industries,Woodland Park,NJから得たグレードDS−Eであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は45分を超え、それは71℃で9分、82℃で6分、93℃で6分、および96℃で25分の段階的な乾燥を含んだ。この無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。
この塗工方法は、フィルムが皺になり襞がつく傾向のせいできわめて困難なことが分かった。さらに、濡れを助長しかつ均質な塗膜を得るためにフィルムをコロナ処理などの方法により表面処理しなければならなかった。比較的途切れのない耐火層の塗膜が得られたが、その耐火層はきわめて不均一であり、かつその高粘度溶液中にトラップされた過度な気泡に関係した条痕および光斑の影響を受けた。
比較例F
固形分7.5重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ0.5ミルのポリイミドフィルム上にロール式ナイフ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。このフィルムは、E.I.DuPont de Nemours and Co.,Wilmington,DEから商品名Kaptonで得た。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は75分を超え、それは71℃で20分、82℃で20分、93℃で20分、および96℃で25分超の段階的な乾燥を含んだ。無機耐火層は33gsmの目標乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。
この塗工方法は、塗料溶液の極度に低い粘度とフィルムが皺になり襞がつく傾向とが重なることによってきわめて困難なことが分かった。さらに、濡れを助長しかつ均質な塗膜を得るためにフィルムをコロナ処理などの方法により表面処理しなければならなかった。均一で途切れのない耐火層塗膜は得られなかった。
比較例G
固形分10.8重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ2ミルのポリイミド(Kapton(登録商標))フィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は75分を超え、それは71℃で9分、82℃で6分、93℃で6分、および96℃で60分の段階的な乾燥を含んだ。無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。
いったん5%未満の含水率まで乾燥されると、きわめて均一で途切れのない耐火層が生じた。円滑なロール巻取および後処理を可能にするのに十分な接着を有する層がフィルム表面に残った。耐火層は、その耐火層の露出側に接合された補強基材の助けにより高分子フィルム母材から簡単に剥がれた。補強基材の助けなしに高分子フィルム母材から耐火層の実質的な断片を剥がすこともまた可能であったが、フィルム状耐火層の早期の切断を防ぐには非常に苦労しなければならなかった。
無機耐火層側を火炎に曝した場合、試料は、その無機耐火層が効果的な火炎バリアとして働いて良好な耐延焼性を示した。
しかしながら塗工工程の75分を超える乾燥時間は、実用的な値であるには長すぎた。さらにこの無機耐火性材料は、屈曲させた場合に高分子フィルム母材からの局所的な層間剥離/脱離の兆候を示した。
比較例H
これは、フィルム層が金属蒸着面を有しないことを除いて比較例Dと同様であった。結果は、延焼特性を除いて比較例Gの場合と同じであった。無機耐火層側を火炎に曝した場合、無機耐火層は効果的な火炎バリアとして働いたが、二層複合体全体が高分子フィルム側で延焼した。
比較例I
バーミキュライト分散液を、厚さ5.6ミルの補強したポリエチレンシート上にドクター・ブレードを使用して塗布した。ポリエチレンシートは、DuPontから得たTyvek(登録商標)グレード1056Dであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたシートをオーブン中で90℃で乾燥した。乾燥時間は30分であった。耐火層の乾燥坪量は37gsmであった。
耐火層の露出側に接合された補強基材の助けがあってさえ、乾燥された耐火層をシートから取り外すことができなかった。耐火層内の凝集結合破壊が観察された。このポリエチレンシートは使用には不適切であった。
比較例J
固形分10.8重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ11ミルの親水性の未仕上(gray)のRagKraft紙上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、紙上に耐火層を形成した。紙は、50重量%のセルロース繊維および50重量%の綿繊維のブレンドからなり、Crocker Technical Papersから得た。
この紙は、坪量8.1オンス/平方ヤード、平均厚さ11.0ミル、密度1.0cc、ガーレー透気抵抗度714秒/100cc(20オンスシリンダー)、平滑度103シェフィールド単位、縦方向の乾燥引張強さ122.0ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ40.0ポンド/インチを有した。湿潤引張強さは、縦方向が6.4ポンド/インチ、また横方向が2.5ポンド/インチであった。
無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式オーブン中で110℃以下の温度で15分間乾燥した。乾燥温度差を上部(バーミキュライト側)および下部(紙側)に適用した。上側の乾燥プロフィールは、49℃で5分間、60℃で5分間、および71℃で5分間であった。下側の乾燥は、15分間99℃のままであった。この無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。
いったん5%未満の含水率まで乾燥されると、きわめて均一で途切れのない耐火層が生じた。円滑なロール巻取および後処理を可能にするのに十分な接着を有する層が紙の表面に残った。耐火層は、その耐火フィルムの露出側に接合された補強基材の助けにより紙母材から簡単に剥がれた。非常に苦労すれば補強基材の助けなしに紙母材から耐火層の短い断片を剥がすこともまた可能であった。
無機耐火層側を火炎に曝した場合、無機耐火層は効果的な火炎バリアとして働いたが、二層複合体全体が紙側で延焼した。

Claims (15)

  1. 第一および第二表面を有する耐炎性湿式不織紙と、前記担体の少なくとも一方の面に隣接した無機耐火層とを備えた層状シートであって、前記耐火層が、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量と、10重量%以下の残留含水率とを有し、かつ前記紙が、
    (i)40〜70重量%のアラミド繊維および30〜60重量%の高分子バインダーを含み、
    (ii)親水性であり、
    (iii)第一の方向において少なくとも3ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも2ポンド/インチの湿潤引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直角であり、
    (iv)第一の方向において少なくとも7ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも3ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直角であり、
    (v)2000ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度を有し、
    (vi)少なくとも一方の表面で150シェフィールド単位以下の平滑度を有し、
    (vii)少なくとも一方の表面からの表面剥離値が0.25〜0.8ポンド/インチであり、
    (viii)0.025〜0.175mmの厚さを有し、
    (ix)0.60〜1.1g/ccの密度を有し、かつ
    (x)20〜70gsmの坪量を有する、
    層状シート。
  2. 前記無機耐火層がバーミキュライトを含む、請求項1に記載の層状シート。
  3. 前記紙を構成する前記アラミドが、メタ−アラミドまたはパラ−アラミドである、請求項1に記載の層状シート。
  4. 濡れた場合、前記層状シートが2%以下の収縮を有する、請求項1に記載の層状シート。
  5. 前記耐火層が、20〜35gsmの乾燥単位面積当たり重量を有する、請求項1に記載の層状シート。
  6. 前記紙が、第一の方向において少なくとも15ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも5ポンド/インチの湿潤引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直角である、請求項1に記載の層状シート。
  7. 前記紙が、第一の方向において少なくとも20ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも7ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直角である、請求項1に記載の層状シート。
  8. 前記紙が、500ガーレー透気抵抗度(秒/25cc、20オンスシリンダー)以下の通気度を有する、請求項1に記載の層状シート。
  9. 前記紙が、0.025〜0.100mm(1〜4ミル)の厚さを有する、請求項1に記載の層状シート。
  10. 前記紙が、0.038〜0.075mm(1.5〜3ミル)の厚さを有する、請求項1に記載の層状シート。
  11. 前記紙が、0.65〜0.95g/ccの密度を有する、請求項1に記載の層状シート。
  12. 前記紙が、0.70〜0.85g/ccの密度を有する、請求項1に記載の層状シート。
  13. 前記紙が、150℃において少なくとも10分間熱的に安定である、請求項1に記載の層状シート。
  14. 前記耐火層が、3重量%以下の残留含水率を有する、請求項1に記載の層状シート。
  15. 前記紙の少なくとも一方の表面の平滑度が、80シェフィールド単位以下である、請求項1に記載の層状シート。
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