JP2015516906A - 太陽掩蔽方法 - Google Patents

太陽掩蔽方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015516906A
JP2015516906A JP2015500816A JP2015500816A JP2015516906A JP 2015516906 A JP2015516906 A JP 2015516906A JP 2015500816 A JP2015500816 A JP 2015500816A JP 2015500816 A JP2015500816 A JP 2015500816A JP 2015516906 A JP2015516906 A JP 2015516906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spacecraft
sun
target area
celestial body
moon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015500816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6181739B2 (ja
Inventor
スティーブ・エッカーズリー
スティーブン・ケンブル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Airbus Defence and Space Ltd
Original Assignee
Airbus Defence and Space Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Airbus Defence and Space Ltd filed Critical Airbus Defence and Space Ltd
Publication of JP2015516906A publication Critical patent/JP2015516906A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6181739B2 publication Critical patent/JP6181739B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/10Artificial satellites; Systems of such satellites; Interplanetary vehicles
    • B64G1/105Space science
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/10Artificial satellites; Systems of such satellites; Interplanetary vehicles
    • B64G1/105Space science
    • B64G1/1064Space science specifically adapted for interplanetary, solar or interstellar exploration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/10Artificial satellites; Systems of such satellites; Interplanetary vehicles
    • B64G1/1085Swarms and constellations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/24Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control
    • B64G1/242Orbits and trajectories

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Astronomy & Astrophysics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Navigation (AREA)

Abstract

宇宙機200に採用する太陽掩蔽方法であって、特に太陽コロナグラフィの方法は開示される。宇宙機は、月等の天体に対してターゲット領域内における位置を達成するために制御され、それによって、天体は太陽を掩蔽し、太陽又は太陽の周りの空間の観察、特に、太陽コロナの観察を宇宙機から行うことができる。宇宙機は、平面Sにおける地球の周りの軌道40を有しており、その軌道40は、平面Mにおける月の軌道20と似ており、黄道面Eに対して傾斜している。一旦ターゲット領域の内側になると、宇宙機の軌道は、ターゲット領域外の期間より長くターゲット領域内に留まるように制御される。これは、軌道が例えば宇宙機の並進推進力の影響下にある場合に、少なくとも部分的な非ケプラーであるターゲット領域内の軌道を通じて達成される。当該発明はまた、宇宙機を制御する方法、宇宙機、並びに、宇宙機及び天体を備える太陽コロナグラフまで拡張する。

Description

本願は、太陽掩蔽方法に関し、より具体的には、単一の宇宙機に採用する宇宙における太陽掩蔽方法に関する。本願発明はまた、宇宙機を制御する方法に関し、宇宙機、且つ、太陽のコロナグラフに関する。
太陽等のある天体及び他の星は、その外部の周りのコロナ又はプラズマ大気を有する。この大気の研究、コロナグラフィ(coronagraphy)は星の組成の理解をもたらすことができ、温度データ及び磁場データを含む、星に関する他の情報を提供することができる。
恒星のコロナは、当該恒星から直接的に放射される光によっていつもぼんやりとしている。例えば、太陽の場合において、コロナからの光は、表面からの直接的な光よりも100万倍以上弱い。そのような場合において、コロナを観察するために、主表面からの直接的な光を遮断する、又は消すことは必要とされ、それ故に、これはコロナグラフを使用して行われる。コロナグラフは多くの形態をとることができるが、全ての場合において、掩蔽板又はマスクは、天体と観察者との間に配置され、それによって、主表面からの直接的な光を消すことができる。
月が太陽を掩蔽する場合に、コロナグラフの形態は日食中に起こる。地球から見た場合、月は、太陽と略同じ直径を同時に有する。それ故に、月は非常に適切な掩蔽板を形成する。皆既食(Total eclipse)は、太陽コロナグラフィを行うために有益な機会を提供する。しかしながら、それは、平均およそ18カ月ごとに起こり、且つ平均370年ごとに地球上の所定の場所で定期的に起こる稀な出来事である。しかしながら、皆既日食についての1つの大きな問題は、それらの短い持続期間である。その持続期間は一般的に、所定の位置においてわずかに約7分であり、非常に短い。これは、長期の現象が地上の同じポイントから観察されることができないことを意味する。これは、月に追従する軌道に沿って飛行機を飛行させることによって拡大されることができる。しかし、これは、1時間強に制限され、コンコルドのプロトタイプがアフリカ上空における1973年の日食により思いがけず入手できた場合の一度限りである。それ故に、Lyot型コロナグラフ等のコロナグラフ器具は、コロナを見るために「人工的な食(artificial eclipse)」を作り出す幅広い複数の技術を使用して開発されている。
2つの制限要因は、皆既食において及びLyot型コロナグラフ、つまり大気シーイング(atmospheric seeing)及び散乱からの両方で全ての地球ベースのコロナグラフィと共に起こる。大気シーイングは、光学屈折率を有する地球の大気において混合している乱流によって引き起こされた天体のぶれ(blurring)及び瞬き(twinkling)である。散乱は、掩蔽された本影領域の外側であるが、検出光学系内に入射する、大気又は地面により散乱した太陽光によって引き起こされる。この散乱した太陽光は、高い標高の場合でさえ、皆既食の場合より、地上ベースのLyot型コロナグラフにおいて問題となり、それらを、高い感度を要求する内部コロナにおける現象の一定の視認可能な光の観察に不適当にさせる。
大気シーイング及び散乱した大気/表面太陽光などの問題は、例えば、太陽・太陽圏観測衛星(SOHO)に装備されたLASCO型コロナグラフ等の、宇宙ベースのLyot型コロナグラフを通じて克服されてきた。しかしながら、そのようなコロナグラフは、低いコロナグラフの観察のための、特定の制限された解像度を有する。これは、機器の小さな遮光器直径及びそれに続いて起こる短いベースライン(すなわち、遮光器と孔との間の距離)に起因しており、それらは口径食(vignetting)及びストレイライト効果(stray light effects)に導く。口径食は、遮光器及びベースラインの制限された幾何学的寸法の結果として、視野における視認可能な猫目効果(cat−eye effect)である。ストレイライト効果は、小さな掩蔽板の周りの回折縞から生じる。
宇宙ベースのコロナグラフにおける上記の問題は、コロナの内部を見る場合に空間分解能をひどく下げる。それは、小規模のコロナの構造のためにより興味深い。単純な幾何学的考察は、撮像性能が、遮光器と光学的瞳孔(pupil)との間の距離Dによって直線的に駆動されることを示す。例えば、瞳孔によって集められた遮光器の周りの明るい回折縞に由来するエネルギーは、距離Dが増加するにつれて減少する。
SOHO/LASCO−C2(距離Dが75cmであり、瞳孔直径が2cmである)型のコロナグラフは、現在軌道における最良の外部的に掩蔽されたコロナグラフであるが、太陽の半径の約2.2倍に至るまでのコロナを検出することに制限される。太陽立体化計画(STEREO)は、地球に対して異なる位置及び軌道において太陽を周回する2つの宇宙機を備える太陽観察ミッションである。太陽立体化計画(STEREO)における宇宙機のそれぞれの器具パッケージはSECCHIであり、又は、太陽地球接続コロナ太陽圏探査である。STEREO/SECCHI/COR−2におけるコロナグラフにより、太陽の半径の約1.5倍までのコロナ検出の内部制限を減少させるための試みでは、ストレイライトの十分な増加が生じる。このストレイライトが差し引かれるのに対して、関連した光子のノイズが残り、低いコントラストのコロナ構造を回復できない程度に覆い隠す。実際、太陽の直径の4倍を超えた画像は本当に有益である。
長いベースラインの宇宙ベースのコロナグラフは、プローバ(PROBA)プロジェクトの一部として欧州宇宙機構によって提案された。プローバ3は、一の宇宙機が主太陽面を掩蔽するために位置付けられる一方、他の宇宙機がその望遠鏡を使用して人工的な食から太陽のコロナを観察する形態で飛行する2つの宇宙機を採用するように提案された。このプロジェクトは、100メートルより大きなベースラインであって、最大限が明確でないベースラインが有益であることを示唆した。しかしながら、このプロジェクトの費用は高価であり、その複雑さは高くなるだろう。互いに対して飛行する2つの宇宙機の正確な制御を達成するのに必要な技術は複雑になるだろう。宇宙機の2つの種類も必要とされ、それらの製造費用、それらの発射費用、及び、軌道におけるそれらの制御費用は従来のコロナグラフに対して非常に高くなるであろう。
出願人はそれ故に、上記の問題に対処する、より長いベースラインの、宇宙ベースのコロナグラフの必要性を確認した。
本願発明によって提供されたコロナグラフィの技術分野における上記の問題に対する解決方法はまた、宇宙に関連した観察又は実験の他の分野でも有益である。そのような分野は、それに制限されないが、一般的な関連性のある実験、サングレーザー彗星の観察、太陽の表面に近い視線における天体の観察、宇宙環境の測定、太陽の直径の測定、及び、太陽の他の観察又は太陽の周りの視野の他の観察を含む。
一の態様によれば、本願発明は、宇宙機に採用する太陽掩蔽方法であって、天体に対してターゲット領域内における位置を達成するために宇宙機を制御するステップであって、天体が太陽を掩蔽する、ステップと、宇宙機から太陽又は太陽の周りの空間を観察するステップと、を備える、太陽掩蔽方法を提供する。
他の態様によれば、本願発明は、天体に対してターゲット領域内における位置を達成するために宇宙機を制御する方法であって、天体による太陽の掩蔽によって、太陽又は太陽の周りの空間を宇宙機から観察することを可能にする、方法を提供する。
上述したように、本願発明の方法のための好ましい用途は、太陽のコロナの観察である。しかしながら、より幅広く考慮すると、本願発明の方法は、太陽自体の観察(例えば太陽面の縁部における観察、又は表面の他の部分における観察)又は太陽の周りの空間の観察を可能にする。「太陽の周りの空間」とは、観察ポイントから見た場合に、輝く太陽面の掩蔽によって高められた空間の領域を意味するように意図される。一般的に、この領域は、太陽の半径の約3倍まで拡大されることができる。
残りの説明ではコロナグラフィについて言及するが、当業者は上記で議論した用途などの他の用途が本願発明でも同様に可能であることを理解するであろう。
例えば、太陽面を掩蔽することによって、以前に見えていない天体が観察されることができる、又は太陽の直径、太陽フレア、又は、所定の条件下における光の挙動などの他の特徴又は現象を観察又は測定することを可能にする。
天体は、本願発明の「巨大なコロナグラフ」のための効果的な掩蔽板を提供する。惑星及び月等の多くの天体であって、我々の太陽系においてそれらの全てを含む天体は、容認できる結果をもたらすことができる。好ましくは、掩蔽している天体は、可能な限り鋭い「縁部」を有する掩蔽板を提供するために、ほとんど大気を有さないか、又は全く大気がない。さらに、天体は好ましくは、球状、又は略球状であり、それによって、掩蔽板は円形又は略円形となる。
好ましい天体は月であるが、他の月又は火星を含む惑星は、適切になるように予想される。
食又は掩蔽は一般的に、3つのカテゴリー、すなわち全体、部分、及び環状に分類される。皆既食において、掩蔽している天体は、太陽面を完全に覆い隠す。皆既食が観察されることができる天体の後ろの領域は、本影(umbra)として知られている。金環食において、掩蔽している天体は、観察ポイントから見た場合に、太陽面より小さいように思われる。それによって、太陽面のリング又は環形は、最大限の重複ポイントで観測することができる。金環食が見られる領域は、対影(antumbra)として言及される。本影及び対影は、接しているそれらのポイント及び互いに同軸であり、天体の中心の間の軸と同軸であるそれらの軸を有する円錐である。部分食は、本影及び対影の外側に位置する半影と呼ばれる領域から見ると、太陽面の一部だけが観察される場合である。
宇宙機が天体の中心と太陽の中心を接続する軸上で、本影又は対影内に天体の後ろに位置付けされる場合に、掩蔽された太陽(及び/又はそのコロナ)の見える範囲は対称的とされるであろうと理解される。実用的な理由により、その軸上に宇宙機を正確に維持することは不可能であり、又は望まれていない場合がある。さらに、コロナの完全に対称的に見える範囲が必要とされていない場合、及び、掩蔽板の周囲の周りの1つ又は複数のポイントにおける掩蔽の限界が所定の範囲内である場合に、オフセット掩蔽位置が完全に容認できる場合があってもよい。これをさらなる段階に挙げると、コロナの一部のみが観察される必要がある場合、及びそれ故に高いレベルのオフセットが、許される関心のある分野の外側で、高い程度の掩蔽により容認できる場合があってもよい。
太陽は、Rsと言及された半径を有する。この用途の目的のために、当該半径は、観察ポイントから見ると、主太陽面の半径と同一となるであろう。コロナはそれ故に、半径Rsから外側に延在しており、ことによると半径Rsの数倍である距離まで延在するであろう。低いコロナが観察されるべき場合に、半径Rsの周囲から外側へ観察することが、又は、ことによると、太陽の表面が見える場合には半径Rsよりわずかに短い半径から観察することが必要とされるであろう。代替的には、例えば上部のコロナ等の、コロナ又はコロナの一部のみが観察されるべき場合には、掩蔽されるべき半径Rsより大きな半径が容認できる場合がある。
要約すると、太陽が掩蔽されている間に太陽及びそのコロナの観察を行う場合に、宇宙機が飛行するように制御されるターゲット領域の位置又は境界線は、上述したように、掩蔽の半径及び任意のオフセットのための所望された制限又は可能な制限に応じているだろう。それ故に、本影、対影、又は半影内の観察位置は可能である。
好ましくは、ターゲット領域は、宇宙機から観察される場合に、天体が、天体によって形成された効果的な掩蔽板の全周囲の周りに半径Rsの約1.00倍より上で太陽を掩蔽する領域として規定される。太陽がそのコロナと比較して非常に輝く太陽面を有するので、それ故に、太陽面を完全に掩蔽することが好ましい場合がある。この後者の最小限の掩蔽レベルは実際において、本影内にターゲット領域及び容認できる観察ポイントを完全に配置する。
上記で議論したように、コロナは半径Rsから外側へ延在しており、ターゲット領域は、半径Rsの数倍で表現された、掩蔽の最大可能半径によってさらに規定されてもよい。例えば、半径Rsの2.0倍から外側へのコロナが観察される場合に、掩蔽の最大可能範囲は、半径Rsの2.0倍又はことによると、(掩蔽板に直接的に隣接する任意のエッジ効果を可能にする)好ましい実施形態においてわずかに小さくなるだろう。掩蔽の他の最大可能範囲は、半径Rsの2.2倍、半径Rsの1.5倍、半径Rsの1.1倍、半径Rsの1.075倍、半径Rsの1.05倍、又は半径Rsの1.02倍とされてもよい。当業者は、それらの制限が特定の状況に応じて、非常に正確になる必要がないことを理解するであろう。最大可能制限は、効果的な掩蔽板の全周囲の周りに要求されることができる、又は、それは、コロナの一部のみが観察される場合に、その全周囲における円弧に沿ってのみ、又はその全周囲におけるポイントでのみ、必要とされる場合がある。
コロナの大部分が観察される特定の好ましい実施形態において、ターゲット領域は、宇宙機から観察した場合に、天体によって形成された効果的な掩蔽板の周囲における少なくとも1つのポイントにおいて、半径Rsの1.05倍以下の範囲まで、好ましくは、半径Rsの1.02倍以下の範囲まで、天体が太陽を掩蔽する領域として、規定される。より好ましい実施形態において、制限は、周囲における円弧に適用される、又は、代替的に全周囲に適用される。
最も実用的な実施形態において、上記で議論した掩蔽の最小制限(半径Rsの1.00倍)は、掩蔽板の縁部がポイントで、円弧に沿って、又は掩蔽板の全周囲の周りに載置することができる半径の範囲を提供するために最大制限と組み合わせて適用するであろう。半径Rsの1.00倍の最小制限と最大制限との組み合わせは、円錐状の本影のサブ領域として宇宙機の位置のためのターゲット領域を規定するであろう。以下の好ましい実施形態に関連してさらに説明されるように、この場合におけるターゲット領域は、その範囲が掩蔽板の周囲上の少なくとも1つのポイントで適用することのみが必要とされる場合に、断面で見た場合に、本影内に「矢印」の形態を有するであろう。掩蔽板の縁部が全周囲の周りに規定した半径の範囲内に存在しなければならない場合に、ターゲット領域は、矢印のサイドローブ(side lobe)を失い、断面においてひし形状又はカイト状(kite−shaped)になるであろう。
上記の掩蔽レベルを達成するために、宇宙機の軌道は地球の表面から上に高度100km以上であり、月などの天体から数千キロメートルの距離である。そのような距離は、減少したストレイライト効果の見地から、長いベースラインシステムの利点を提供するが、宇宙機がターゲット領域内で過ごすことができる時間を最大化させるターゲット領域のサイズも増大させる。宇宙機は、特定の観察サイクル中に、自然の食(すなわち、完全性(totality)を維持するために非ケプラーマヌーバを行わない)が可能にする持続期間よりも長い持続期間ターゲット領域内で過ごすべきである。好ましくは、ターゲット領域におけるこの期間は、効率的に記録されるべき十分な測定を可能にするために、少なくとも数時間とされるべきである。数時間から数日の長い期間は、科学的回帰(scientific return perspective)からさらに一層望まれている。それらの長い期間は、本願発明の構成により可能になる。
天体に対するターゲット領域の位置は、比較的静的状態で、ある程度詳細に上述されている。所望されたターゲット領域の位置及び物理的範囲の詳細に基づいて、ターゲット領域内に観察宇宙機を位置付けることは次いで、物理的に必要にあるだろう。宇宙機の飛行経路設計における当業者が、ターゲット領域を通過する宇宙機の飛行経路を設計することができるとともに、ターゲット領域内に宇宙機の位置を維持するための計画をめぐらすことは実際に非常に挑戦的である。
「ケプラー軌道」との用語は、単一の、中心の、逆二乗重力場(single, central, inverse square gravity field)における周回する物体の自然な動きを表現するために使用される。軌道は、楕円軌道、放物線軌道、又は、双曲線軌道とされてもよい。天体の周りの連続的なケプラー軌道(すなわち、閉じた軌道)は常に楕円軌道(一端のスケールで、円軌道とされてもよい)とされるだろう。一方、純粋な放物線軌道及び純粋な双曲線軌道は、一旦周回する物体が天体から最も近いポイントに到達すると、その2つの軌道では再び無限遠に向けて離れるとの意味において、開いているであろう。非ケプラー軌道は、追加的な力が周回する物体に連続して作用するものである。それらは、自然発生源(例えば、他の惑星又は他の天体)又は連続的な宇宙機の推進力から生じることができる。ターゲット領域内にある場合における本願発明に照らして、摂動の自然発生源は無視されることができ、それにより、非ケプラー軌道との用語は、宇宙機の並進推進力の影響下でそれらの軌道を連続的に表現するために使用される。1つまたは複数の方向において並進推進力を定期的に適用する宇宙機の軌道は、ケプラーのセクション及び非ケプラーのセクションを備えてもよい。
宇宙機の位置を連続的に維持することが理論上可能である場合に、これは、宇宙機の位置及び/又は速度の重要な能動的制御を必要とするであろう。それにより、実行可能な宇宙ミッションのために法外に高価となると考えられる。
長い所定の時間でターゲット領域内に宇宙機が留まるために、ターゲット領域で過ごす時間を最大化するケプラー軌道を発見することができる一方、宇宙機の軌道が1つまたは複数のポイントにおいて、位置及び/速度における要求された変化に起因して自然的なケプラー軌道から逸脱する必要がある可能性がある。それ故に、全体を考慮する場合、宇宙機の軌道がケプラー軌道に基づいている(細長い楕円軌道から穏やかな双曲線軌道までの範囲に及ぶ。詳細には、遭遇の特定のタイミング及び場所に応じている。)。一連の小さい不連続なマヌーバ又は連続的なマヌーバのいずれかが次いで、拡大した期間でターゲット領域内に存在するように要求される。その結果は、(連続的な推進の場合における)非ケプラー軌道又は一連の修正ケプラー軌道(各小さなマヌーバ後に起こる修正)であり、それらは、ケプラー軌道の場合より長い所定の時間、ターゲット領域内における宇宙機の位置付けを可能にするであろう。
宇宙機の速度における必要な変更を行うために必要とされる推進加速度の時間積分は、「デルタV」として周知であり、それ故に、宇宙機の必要とされた労力の尺度(measure of the effort)である。ターゲット領域内の宇宙機の動きは例えば、ケプラー運動(楕円軌道、放物線軌道、双曲線軌道)の1つまたは複数のセクションと、デルタVが宇宙機に適用されている間の非ケプラー運動の1つまたは複数のセクションとを含む。非ケプラー運動及び/又は不連続なマヌーバのシーケンスは、宇宙機がターゲット領域内に留まる期間を長くする目的で、ターゲット領域に近接して、又はターゲット領域内で起こる場合がある。
非ケプラー運動のセクション及び/又は不連続なマヌーバのシーケンス中、デルタVの適用を通じて宇宙機の位置及び/又は速度を能動的に制御することは必要とされるであろう。この目的のために、宇宙機には好ましくは、その位置及び/又は速度を調整し制御する手段、例えば、デルタVを適用する手段が設けられる。好ましくは、これは、1つまたは複数のスラスターを備える。
月が掩蔽している天体である特定の場合は、地球の相対的な近接に起因して、いくつかの独特な挑戦を提供する。それらの挑戦は当然ながら、他の惑星の月に同様に適用するが、地球/月は大概、主な例として使用されるであろう
月が地球の周りを回転し、地球が太陽の周りを回転するので、この場合におけるターゲット領域は、地球が月とともに移動するとの意味で「動的」である。観察宇宙機はそれ故に、月とともに移動しなければならない。また、ターゲット領域にある間に可能な限り近づくようにその動きに一致しなければならない。
好ましくは、宇宙機の軌道は地球中心である。ターゲット領域において、宇宙機はそれ故に、地球の影響範囲内にある。上述したように、軌道は好ましくは、ケプラーのセクション及び非ケプラーのセクションを有する。それは、不連続のマヌーバ又は連続的な推進を介して一連の修正を有するケプラーとして、最も良く表現されることができる。一般的に、しかしながら、軌道の瞬間的な状態は、地球が軌道の焦点の1つに位置する状態で、細長い楕円軌道と穏やかな双曲線軌道との間に及ぶことができるようになるであろう。
黄道面は、地球が太陽の周りを移動する平面である。月の軌道は、黄道面に対して約5度だけ傾斜している。その軌道中に、月は黄道面と交差し、同時に、その平面における地球の存在は太陽の観察と干渉する場合がある。好ましくは、それ故に、宇宙機の軌道はまた、黄道面に対して傾斜しており、それによって、月によって掩蔽される場合に太陽の観察は黄道面の外側から行われることができる。この比較的小さな排除(各黄道交差(ecliptic crossing)の両側で軌道の経度(orbital longitude)において±15度)を除いて、月は、地球の周りのその軌道のどの場所でも観察が行われることができる。
宇宙機の軌道平面は、観察が行われる場合に、そのサイクルにおいて月が位置する場所に応じて、ターゲット領域内における位置を達成するために、黄道面に対して月の軌道の角度よりも大きい角度、同じ角度、又は小さい角度で傾斜されてもよい。
好ましくは、宇宙機の軌道は、地球に最も近いポイント又は近地点がターゲット領域内にあるように構成される。さらに好ましい実施形態において、軌道の近地点は、ターゲット領域内で太陽−月の軸上に位置しており、理想的には、その軸上で月に最も近いターゲット領域の限界に近接して又は当該限界に位置する。
太陽−月の方向に沿って位置するその近地点で、宇宙機は、太陽から見ると、瞬間的に月と共回転(co−rotating)する所定の速度を達成するであろう。
上述したように、宇宙機の一般的な軌道に加えて、それが使いやすく、又は実用的である限り、ターゲット領域内に宇宙機が留まることができるように宇宙機の動きを制御することは望まれている。月と太陽との間のラインはx方向として規定され、y方向はこれに対して垂直であり、且つ宇宙機の軌道平面内にあり、z方向はx方向及びy方向の両方に対して垂直である。
掩蔽の制限が掩蔽板の全周囲の周りで半径Rsの1.00倍と半径Rsの1.02倍との間にある場合において、上記で言及したひし形又はカイト形状のターゲット領域における長手方向寸法(すなわち、太陽−月の方向における寸法)は、およそ7000kmとされるであろう。その最も幅広いポイントで、しかしながら、ターゲット領域の幅はたったの約32kmであり、それ故に、これは、宇宙機の比較的正確な制御を必要とする。
以下に見られるように、x−y平面におけるx方向(太陽−月の軸)に沿った宇宙機の自然な動きの成分を監視する場合に、軌道は、宇宙機が月から最も遠いポイント(すなわち、カイトの遠位頂点、それは、本影の頂点である)でターゲット領域に入り、その近地点までの7000km月に向けて移動し続け、そのポイントにおいて、宇宙機が頂点に向けて戻る方向に反転し、最終的に頂点でターゲット領域から出るように、宇宙機のために選択されることができる。適切な軌道によれば、この動きは、約二日かかる。
この時間内に、少ない量のデルタVは、x−z平面においてターゲット領域の幅内に宇宙機の位置を維持するために、z方向において必要とされるであろう。これは、いずれも地球に対して測定された宇宙機の動きの平面及び月の動きの平面が略同一ではないからであり、潜在的に、z方向における累積的分離(progressive separation)の結果となる。
最大量の補償は、その位置ができるだけ長時間x方向に沿った領域の長手方向制限内にあるように、x−y平面におけるターゲット領域の比較的狭い幅内に宇宙機を維持するために、y方向において必要とされるであろう。以下に議論された特定の例示において、月に対するy方向における宇宙機の自然な動きは、太陽−月の軸(x軸)を中心として約500kmの幅を有するであろう。これは、ほとんど完全にターゲット領域の外側であり、当該ターゲット領域は32kmの最大幅を有する。y方向における適切なデルタVにより、x軸を中心とする1km以内の領域に宇宙機を維持することが可能になり、好ましい実施形態において、100m以内の領域又は約20m以内の領域に宇宙機を維持することが可能になる。
好ましくは、それ故に、宇宙機は、上記のy方向のおける宇宙機の動きを制御することによって、所定の期間ターゲット領域内に留まるように制御される。また、上述したように、宇宙機は好ましくは、z方向における宇宙機の動きを制御することによって、所定の期間ターゲット内に留まるようにさらに制御される。好ましい実施形態において、x方向における宇宙機の動きの制御が必要ないであろう。
y方向における運動制御の結果として、宇宙機は、太陽−月の方向とのその位置合わせを維持する。すなわち、共回転(co−rotation)が維持される。この制御なしで、自然な軌道は共回転からそれるだろう。
他の態様によれば、本願発明は、上記のターゲット領域内における位置を達成するために構成された宇宙機に関する。一の好ましい実施形態において、そのような宇宙機は、ターゲット領域内における位置を達成するために、飛行データ及び軌道データについて事前にプログラミングされることができる。宇宙機は、上述したように、所定の時間ターゲット領域内にその位置を維持するために飛行データ及び軌道データにつてさらにプログラムされることができる。
さらなる態様によれば、本願発明は、太陽のコロナを宇宙機から観察するための太陽コロナグラフであって、宇宙機及び天体、好ましくは月を備える太陽コロナグラフにおいて、前記宇宙機は前記天体に対してターゲット領域内に位置付けられ、それによってコロナの観察を可能にするために、前記天体が太陽を掩蔽する、太陽コロナグラフを提供する。好ましくは、宇宙機は、ケプラー軌道の場合よりも長く所定の時間ターゲット領域内に留まるように、非ケプラー軌道を採用する。
太陽を掩蔽するために、月等の天体に対してターゲット領域内に宇宙機を位置付けることによって、長いベースラインのクロナグラフが達成されることができ、これは、上記の導入部で議論されたものを含む、周知の地上ベースのコロナグラフ及び宇宙ベースのコロナグラフで遭遇した多くの問題を解決する。
例えば上記で議論されたプローバ3の提案と比較した本願発明の他の利点は、非常に大きな皆既状態の領域を提供することである。これは、複数の器具が複数の観察又は実験を行うためのターゲット領域に位置されることを可能にする。他の宇宙機が遮光器(occulter)であるミッションにおいて、皆既状態の領域は、ターゲット領域における単一の器具を配置することのみを可能にする領域よりも小さくなる可能性がある。
本願発明の実施形態は、添付した図面を参照して例示のみにより記載されるであろう。
黄道面に対して垂直である方向から見た太陽、地球、及び月の概略図である。 本願発明による宇宙機のための所望の軌道を含む図1に類似の図である。 前記黄道面に沿った方向から見た図2の配置構成を示す図である。 前記黄道面に沿った方向から見た太陽、月、及びターゲット領域の概略図である。 前記黄道面に沿った方向から見た太陽、月、及びターゲット領域の概略図である。 二日間の掩蔽期間に亘ってx−y平面における月に対する宇宙機の制御されていない位置の図である。 本願発明による、二日間の掩蔽期間に亘ってx−y平面における月に対する宇宙機の1つの可能な制御された軌道の図である。 x方向及びz方向を示す黄道面に沿った方向から見た、図3の配置構成に類似の図である。
図1は、均一の縮尺ではない距離の太陽、地球、及び月の概略図を示す。この視点は、黄道面に対して垂直に見ている。地球は、軌道10で太陽の周りを移動している。月は、軌道20で地球の周りを移動しており、軌道20は円として概略的に示されるけれども、実際には、楕円形である。月は、月の後ろに円錐状の影又は本影100を生み出し、太陽面(Sun’s disc)が掩蔽される。本影100の最大限の範囲は、円錐の先端部110である。先端部110は、特有の仮想軌道30を描いており、仮想軌道30は実際において、地球の周りの月の軌道20と同じ形状を有する置換軌道である。
図2は、図1と同じ観察方向から、本願発明の好ましい実施形態による宇宙機200のための望ましい軌道40を示す。月が太陽から最も遠い位置にあるとき、本影100の先端部110は、その軌道において地球から月までの平均的な距離の約2倍である地球からの距離にあるポイントにある。月の軌道の2倍の半径である軌道50は、鎖線で示される。それ故に、少なくともこのポイントにおいて、地球の周りの宇宙機200の軌道40は、本影100と一致するように設計される。宇宙機はまた、月に対して回転する太陽の追加の影響に加えて、月のそれに一致するこのポイントにおける速度を有するように構成される。これを達成するために、宇宙機は、本影100と交差する近地点を有する細長い楕円軌道/穏やかな双曲線軌道に配置されなければならない。楕円軌道の平面は、月の軌道において掩蔽が起こる場所に応じて黄道面と月の軌道面との間にある。
図3は図2の配置構成を示すが、その視点は、太陽の周りの地球の軌道10を含む黄道面Eに沿って見ている。月の軌道20は、月の軌道面Mによって示されるように、黄道面Eに対して5.13度だけ傾斜している。宇宙機200は、平面Sにおいて、地球の周りをその軌道40で移動しており、この平面Sはまた、黄道面Eに対して傾斜しているが、月の軌道面Mの角度より小さな角度で傾斜している。
掩蔽期間中の宇宙機の制御は、以下にさらに議論されるが、最初に、ターゲット領域300の幾何学的形状は図4a及び図4bを参照して記載されるであろう。図4bは、図4aに示されたターゲット領域300の拡大図である。導入部で述べたように、主太陽面は、図4aの例において、Rs1に等しい半径Rsを有する。けれども、これはこのような状況になる必要がなく、Rs1は、観察される対象に応じて半径Rsより小さくなる、又は大きくなる。この例において、本影100は、月が主太陽面を少なくとも掩蔽する全ての位置をカバーしており、それ故に、Rs1が掩蔽の最小限のレベルである全ての位置をカバーする。本影100は、月から最も遠くの先端部110にその頂点を有する三角形状の断面である。
好ましい実施形態において、掩蔽の最大限の制限も必要とされており、その半径は、図4aにRs2として示される。この最大限の制限のおかげで、太陽の全周が半径Rs2を超えて掩蔽される任意の観察ポイントは、ターゲット領域300から遮断される。それは、「矢印」状の断面を生じるために本影100から小さな三角形120を効果的に遮断する。
矢印は、ターゲット領域300のサブ領域300a、300b、及び300cによって形成される(図4b)。サブ領域300a及びサブ領域300b内の観察ポイントにおいて、コロナの残りの部分が半径Rs2より大きな半径まで掩蔽されるので、半径Rs1と半径Rs2の間の「容認できる」半径から外側でコロナの一部のみが見えるであろう。
月によって形成された掩蔽板の全周の周りに掩蔽半径の最小値Rs1と最大値Rs2とを適用することが望ましい。サブ領域300c内に観察ポイントを位置付けることが必要になるであろう。それは、導入部で言及したように、カイト状の領域(断面)である。
残りの説明において、サブ領域300cは、ターゲット領域300cとして言及されるであろう。これは理想的に、掩蔽板の全周の周りでコロナを観察するために、宇宙機200が掩蔽期間に留まるように制御されることができるからである。太陽−月系のために、ターゲット領域300cの長さは、太陽−月の軸に沿って約7000kmであり、Rs1が半径Rsの1.00倍であり、且つRs2が半径Rsの1.02倍である最も広いポイントにおける幅が約32kmである。
上記で議論したように、月と太陽との間のラインは、x方向として定義される。y方向は、x方向に対して直交しており、且つ宇宙機の軌道面内にある。z方向は、x方向及びy方向の両方に対して直交している。図5は、二日間の掩蔽期間に亘る、x−y平面における月に対する宇宙機の位置の概略図を示す。この概略図は、月に対する、上記で議論された軌道にある場合の宇宙機の従来の自然な動きである。
掩蔽期間(近地点から一日を引いたもの)の開始地点において、宇宙機は、ターゲット領域300c又は本影100の先端部110に位置付けられる。宇宙機が楕円軌道にあるので、宇宙機は、近地点までx方向において月により近づくように最初に動き、その後、再び離れるように動く。近地点における宇宙機の速度はその軌道において最も早くなっており、それによって、近地点より前において、宇宙機は加速し、近地点の後で減速する。近地点でのy方向における宇宙機の速度は、月のそれに近づくように構成される。しかしながら、二日間の掩蔽期間に亘って、x軸(太陽−月の軸)は、その時間中における月及び地球の移動のために、その最初の向きまで太陽に関して回転する。その結果生じる相対的な動きは、図5に示される。
この動きは、近地点の1日前に、「先端部」から開始し、近地点でx軸に沿って最小限の変位に到達する。それ故に、y方向におけるその相対的な位置は最初に、近地点でx軸を超えて戻るように反対になる前に、x軸を超えて移動する。宇宙機は、近地点の1日後に、「先端部」に戻る。
図5に見られるように、宇宙機の制御されない相対的な動きはほとんど完全にターゲット領域300cの外側であり、x軸に沿った2つの極地点のみが出くわす。宇宙機の経路の幅は約500kmであるのに対して、ターゲット領域300cの最大幅は32kmであるので、これは、驚くべきことではない。しかしながら、宇宙機がx軸に沿ったターゲット領域300cの7000kmの範囲内に留まっているので、x軸に沿った相対的な動きが二日間の掩蔽期間で許容可能であることは、理解されることができる。それ故にx−y平面が関係している限り、y方向のみの制御が必要とされる。
図6を参照すると、y方向における適切なデルタVの適用の結果の例示が示される。マヌーバ(すなわち、デルタV)は、連続的である場合、又は周期的に起こる(通常、3時間ごとに起こる)場合とされるが、いずれの方法における目的は、x軸に対して角運動量を除去するために、宇宙機の角速度を調整することにある。好ましい実施形態において、この制御のために必要とされるデルタVは通常、50〜60m/sの範囲内であり、その正確な値はマヌーバの頻度に応じている。図6に示されたY軸スケールを参照すると、y方向におけるデルタVは、軌道偏差(orbit deviation)を著しく減少させることができる。示された例において、y方向における動きは合計で数メートルまで減少する。この動きの範囲は、採用された制御戦略の詳細に依存しており、その結果、デルタVに依存している。
図7は、図3と類似な図であり、黄道面E及びy軸の方向において側面から見ている。地球の周りの月の軌道面は、参照符号Mとして示されており、宇宙機の軌道面は、参照符号Sとして示される。x方向は、太陽−月の軸に沿っており、z方向はこのx軸及びy軸に対して垂直である。面の間の相対角度は、図8において協調されているが、図面は、太陽−月の方向(x軸)が宇宙機と同一平面ではないことを図示するように意図されており、それらの間に角度αが存在することを図示するように意図される。掩蔽期間中の宇宙機の制御が上述したようにY方向においてのみされる場合、月は、宇宙機の軌道面に対して垂直な方向に移動すると思われる。
それ故に、宇宙機が掩蔽期間中にx−z面において移動すると、少量のデルタVは、宇宙機の自然的な動きを調整するために、正のz方向又は負のz方向において必要であろう。
それによって、それはその代わりにx−z面においてx軸に近づくように移動しており、それ故に、その面においてターゲットの幅内に留まる。この調整は、z方向において、観察期間に亘って連続的なマヌーバ又は不連続なマヌーバのさらなるシーケンスによって達成されており、これは実は、宇宙機の軌道面に対してほぼ垂直になる。この面外補償(out−of−plane compensation)は、例えば、7000kmのターゲット領域における、y方向のための面内補償(in−plane compensation)に類似とされることができ、それ故に、デルタVは50〜100m/sの範囲にあるだろう。それらのマヌーバは、面内制御と組み合わせることができ、約100〜150m/sのデルタVの合計マヌーバを生じる。
10 軌道
20 月の軌道
30 仮想軌道
40 望ましい軌道
50 月の軌道の2倍の半径の軌道
100 本影
110 先端部
200 宇宙機
300 ターゲット領域
E 黄道面
M 月の軌道面
S 平面

Claims (11)

  1. 宇宙機(200)に採用する太陽掩蔽方法であって、
    天体(100)に対してターゲット領域(300)内における位置を達成するために前記宇宙機を制御するステップであって、前記天体が太陽を掩蔽する、制御するステップと、
    前記宇宙機から前記太陽又は前記太陽の周りの空間を観察するステップと、
    を備え、
    前記宇宙機は、前記ターゲット領域内に軌道を有するように制御され、前記ターゲット領域は、頻繁に起こる不連続なマヌーバのセットを介して、少なくとも部分的に非ケプラーであるか、又は、非ケプラーに近似している、方法。
  2. 前記太陽のコロナは、前記宇宙機(200)から観察される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記宇宙機(200)から観察されると、前記太陽は半径Rsを有し、
    前記ターゲット領域(300)は、前記宇宙機から観察した場合に、前記天体(100)が、前記天体によって形成された効果的な掩蔽板の全周囲によって境界付けられた領域を掩蔽する領域として規定され、
    前記領域が少なくともRsの1.00倍の半径を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ターゲット領域(300)は、前記宇宙機(200)から観察した場合に、前記天体(100)が、前記天体によって形成された効果的な掩蔽板の全周囲における少なくとも1つのポイントでRsの1.05倍の半径を有する領域以下の範囲まで太陽を掩蔽する領域として、さらに規定される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ターゲット領域(300)は、前記宇宙機(200)から観察した場合に、前記天体(100)が、前記天体によって形成された効果的な掩蔽板の全周囲の周りにRsの1.05倍の半径を有する領域以下の範囲まで太陽を掩蔽する領域として、さらに規定される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記天体(100)は、Rsの1.02倍の半径を有する領域以下の範囲まで太陽を掩蔽する、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記天体(100)は月である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記宇宙機(200)は、前記宇宙機が近地点で前記ターゲット領域(300)内に位置付けられるように、楕円軌道、放物線軌道、又は、双曲線軌道で地球を周回するように制御される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記月と前記太陽との間のラインはx方向として規定され、
    前記宇宙機は、前記x方向に対して垂直であり、且つ前記地球の黄道面に対して平行であるy方向において、前記宇宙機の動きを制御することによって、前記ターゲット領域(300)内に所定の期間留まるように制御される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記宇宙機(200)は、前記x方向及び前記y方向の両方に対して垂直であるz方向において、前記宇宙機の動きを制御することによって、前記ターゲット領域(300)内に所定の期間留まるようにさらに制御される、請求項9に記載の方法。
  11. 天体(100)に対してターゲット領域(300)内における位置を達成するために構成された宇宙機(200)であって、前記天体による太陽の掩蔽によって、前記宇宙機から太陽又は太陽の周りの空間の観察を可能にする、宇宙機(200)であって、
    前記宇宙機は、前記ターゲット領域内に軌道を有するように制御されるために配置され、前記ターゲット領域は、頻繁に起こる不連続なマヌーバのセットを介して、少なくとも部分的に非ケプラーであるか、又は、非ケプラーに近似している、宇宙機(200)。
JP2015500816A 2012-03-20 2013-02-25 太陽掩蔽方法 Expired - Fee Related JP6181739B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP12275027.6 2012-03-20
EP12275027.6A EP2641833B1 (en) 2012-03-20 2012-03-20 A method of solar occultation
PCT/EP2013/053745 WO2013139560A1 (en) 2012-03-20 2013-02-25 A method of solar occultation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015516906A true JP2015516906A (ja) 2015-06-18
JP6181739B2 JP6181739B2 (ja) 2017-08-16

Family

ID=47844278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015500816A Expired - Fee Related JP6181739B2 (ja) 2012-03-20 2013-02-25 太陽掩蔽方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9676500B2 (ja)
EP (1) EP2641833B1 (ja)
JP (1) JP6181739B2 (ja)
CA (1) CA2867784A1 (ja)
ES (1) ES2648293T3 (ja)
PT (1) PT2641833T (ja)
WO (1) WO2013139560A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054154A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 三菱電機株式会社 衛星見守りシステム、衛星情報伝送システム、見守り衛星、インフラストラクチャ衛星、双方向通信標準端末、見守りセンター、データ中継衛星、シスルナデータ中継衛星、および、輸送機

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104614730B (zh) * 2015-01-20 2018-02-02 中国人民解放军63920部队 一种利用月面激光反射阵坐标标校月球高程模型的方法
CN106338663B (zh) * 2015-07-15 2019-03-08 中国电力科学研究院 一种直流输电线路无线电干扰海拔修正方法
US9921099B1 (en) * 2016-09-01 2018-03-20 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Spherical occulter coronagraph cubesat
DE102017120911A1 (de) * 2017-09-11 2019-03-14 Airbus Defence and Space GmbH Zu multiplen, agilen und autonomen Landungen über einem Kleinkörper oder Mond ausgebildetes Erkundungsfahrzeug
CN112487647A (zh) * 2020-12-02 2021-03-12 中国科学院微小卫星创新研究院 日冕观测的轨道设计方法
CN113401364B (zh) * 2021-06-07 2022-06-14 中国人民解放军国防科技大学 基于日食效应的空间攻防方法
CN115877370B (zh) * 2023-03-08 2023-07-07 中国西安卫星测控中心 一种利用双雷达距离与方位角快速计算航天器轨道的方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090101758A1 (en) * 2007-10-23 2009-04-23 Thales Formation flight device intended for a solar coronagraphy mission
US7784740B2 (en) * 2004-03-05 2010-08-31 Centre National D'etudes Spatiales Star blanking method, device and assembly therefor

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3804534C2 (de) * 1988-02-13 1993-11-11 Zeiss Carl Fa Spiegelsystem mit einem sammelnden Primärspiegel
US20130062471A1 (en) * 2010-01-14 2013-03-14 Wah L. Lim Inclined orbit satellite communication system

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7784740B2 (en) * 2004-03-05 2010-08-31 Centre National D'etudes Spatiales Star blanking method, device and assembly therefor
US20090101758A1 (en) * 2007-10-23 2009-04-23 Thales Formation flight device intended for a solar coronagraphy mission

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
A CSOEKE-POECKH R M MACQUEEN, APPLIED OPTICS [ONLINE], vol. V16 N4, JPN5015004938, 1977, pages 931 - 937, ISSN: 0003450121 *
HAHN JOSEPH M, ICARUS [ONLINE], vol. V158 N2, JPN5015004937, 2002, pages 360 - 378, ISSN: 0003450120 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054154A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 三菱電機株式会社 衛星見守りシステム、衛星情報伝送システム、見守り衛星、インフラストラクチャ衛星、双方向通信標準端末、見守りセンター、データ中継衛星、シスルナデータ中継衛星、および、輸送機

Also Published As

Publication number Publication date
US9676500B2 (en) 2017-06-13
PT2641833T (pt) 2018-01-03
EP2641833B1 (en) 2017-10-18
ES2648293T3 (es) 2017-12-29
WO2013139560A1 (en) 2013-09-26
US20150102173A1 (en) 2015-04-16
EP2641833A1 (en) 2013-09-25
CA2867784A1 (en) 2013-09-26
JP6181739B2 (ja) 2017-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6181739B2 (ja) 太陽掩蔽方法
Angelo Encyclopedia of space and astronomy
Reed et al. Hubble space telescope measurements of the expansion of NGC 6543: parallax distance and nebular evolution
Frueh et al. Cislunar space situational awareness
Wolf et al. Design of the Cassini tour trajectory in the Saturnian system
Wang Study on center of mass calibration and K-band ranging system calibration of the GRACE mission
Gopalswamy et al. Latitudinal connectivity of ground level enhancement events
Ivashkin et al. Analysis of the orbital motion of the asteroid Apophis’ satellite
Dobrovolskis Where are the rings of Neptune?
JPWO2005123507A1 (ja) 超高々度太陽同期軌道衛星システム
Wolf Touring the Saturnian system
RU2047911C1 (ru) Способ представления световых изображений на небесной сфере
Münch et al. Pathfinder: Accuracy improvement of Comet Halley trajectory for Giotto navigation
Burgess Uranus and Neptune. the Distant Giants
Chapuy et al. NEOShield-2: Design and Endto-End Validation of an Autonomous Closed-Loop GNC System for Asteroid Kinetic Impactor Missions
Grothues et al. The dust tail of Comet 1P/Halley after its perihelion in 1986 and the rotation of the nucleus
Jasani Some basic orbital concepts
Daintith et al. The Facts on File dictionary of astronomy
Scheeres et al. Issues of landing on near earth asteroids
Hall An introduction to shuttle/LDEF retrieval operations: The R-bar approach option
Wolf Touring the Saturnian system
Bell Hubble Legacy: 30 Years of Discoveries and Images
Knocks Comets Through the Eyes of Space Probes
Crease How high the Moon
BROOKS et al. Multiple asteroid flyby opportunities in the 1970's and 1980's

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6181739

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180302

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees