JP2015514106A - メチルゲルマニウムクロリドを含む有機官能性化合物を調製するための方法 - Google Patents
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Abstract
方法は、(i)少なくとも0.1%のMを含む、M含有遷移金属触媒を形成するために、200℃〜400℃に及ぶ温度で、遷移金属触媒を、水素ガスと式MXaのハロゲン化物とを含む混合物と接触させる工程、並びに(ii)式RbMcXdの少なくとも1つの有機官能性化合物を形成するために、100℃〜600℃に及ぶ温度で、M含有銅触媒を、有機ハロゲン化物と接触させる工程の、別個の連続した工程を含む。上記の式中、Mは、アンチモン、ヒ素、ビスマス、ホウ素、カドミウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、鉛、水銀、リン、セレニウム、硫黄、テルリウム、及び錫から選択される元素である。Xは、ハロゲン原子又は水素原子である。下付き文字aは、Mの原子価と一致する値を有する。各Rは独立して、一価の有機基である。下付き文字bは、1以上である。下付き文字cは、1以上である。下付き文字dは、0以上である。数量(b+d)は、Mcの原子価と一致する値を有する。
Description
有機リン、有機ホウ素、及び他の有機官能性化合物等のいくつかの有機官能性化合物の合成又は生成は、エネルギーを大量に消費し、困難及び/若しくは高価であり、並びに/又は熱力学的に好ましくない可能性がある。
これらの欠点の一部又は全部を最小限に抑える、有機官能性化合物を生成するための改善された方法の産業における必要性がある。
有機官能性化合物を調製するための方法は、工程(i)及び(ii)を含み、工程(i)は、少なくとも0.1%のMを含むM含有遷移金属触媒を形成するために、200℃〜1400℃に及ぶ温度で、遷移金属触媒を、水素ガスと式MXaのハロゲン化物とを含む混合物と接触させる工程を含み、式中、Mは、Sb、As、Bi、B、Cd、Ga、Ge、In、Pb、Hg、P、Se、S、Te、及びSnからなる群から選択される元素であり、各Xは独立して、ハロゲン又は水素原子であり、下付き文字aは、Mに対して選択される元素の原子価と一致する値を有し、工程(ii)は、100℃〜600℃に及ぶ温度で、M含有遷移金属触媒を有機ハロゲン化物と接触させる工程を含む。方法は、式RbMcXdの有機官能性化合物を含む生成物を形成し、式中、各Rは独立して、一価の有機基であり、下付き文字bは1以上であり、下付き文字cは1以上であり、下付き文字dは0以上であり、量(b+d)は、Mcの原子価と一致する値を有する。
発明の概要及び要約は、参照により本明細書に引用したものとする。全ての比率、割合、及び他の量は、別途記載のない限り、重量による。接頭語「ポリ」は、2つ以上を意味する。本明細書で使用される略語は、以下の表1で定義される。
範囲の開示には、範囲それ自体と、その中に包含される任意の数、並びに端点が含まれる。例えば、2.0〜4.0の範囲の開示には、2.0〜4.0の範囲だけでなく、2.1、2.3、3.4、3.5、及び4.0の個々の数、並びにその範囲に包含される任意の他の数も含まれる。更に、例えば2.0〜4.0の範囲の開示には、例えば2.1〜3.5、2.3〜3.4、2.6〜3.7、及び3.8〜4.0の部分集合、並びにその範囲に包含される任意の他の部分集合も含まれる。同様に、マーカッシュ群の開示には、群全体と、その中に包含される任意の個々の要素及び亜群も含まれる。例えば、マーカッシュ群、アルキル、アルケニル、アルキニル、及び炭素環式基の開示としては、アルキルの個々の要素、アルキル及びアルケニルの亜群、並びにその中に包含される任意の他の個々の要素及び亜群が挙げられる。
「アルキル」は、非環式、分枝状又は非分枝状の飽和一価炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、Me、Et、Pr、1−メチルエチル、Bu、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、及びデシルが挙げられる。
「アラルキル」及び「アルカリル」はそれぞれ、側鎖及び/又は末端アリール基を有するアルキル基、又は側鎖アルキル基を有するアリール基を指す。例示的なアラルキル基には、ベンジル、トリル、キシリル、フェニルエチル、フェニルプロピル、及びフェニルブチルが挙げられる。
「アルケニル」は、非環状、分枝状、又は非分枝状の不飽和一価炭化水素基を意味し、一価炭化水素基は、二重結合を有する。アルケニル基は、Vi、アリル、プロペニル、及びヘキセニルを含む。
「アルキニル」は、非環状、分枝状、又は非分枝状の不飽和一価炭化水素基を意味し、一価炭化水素基は、三重結合を有する。アルキニル基は、エチニル及びプロピニルを含む。
「炭素環」及び「炭素環式」は、炭化水素環を指す。炭素環は、単環式であってよく、あるいは融合、架橋、又はスピロ多環式環であってよい。単環式炭素環は、3〜9個の炭素原子、あるいは4〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有してよい。多環式炭素環は、7〜17個の炭素原子、あるいは7〜14個の炭素原子、あるいは9〜10個の炭素原子を有してよい。炭素環は、飽和であっても又は部分不飽和であってもよい。
「シクロアルキル」は、炭素環を含む飽和炭化水素基を指す。シクロアルキル基は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びメチルシクロヘキシルによって例示される。
「金属」とは、その金属が酸化数0を有することを意味する。
「パージ」は、不必要な気体又は液体材料を除去するために、M含有遷移金属触媒を含有する反応装置にガス流を導入することを意味する。
「滞留時間」は、反応性ガスの1つの反応装置容積が、触媒で充填された反応装置を通過する時間である。(例えば、本明細書に記載される方法の工程(i)において、水素及びハロゲン化物の1つの反応装置容積が、遷移金属触媒で充填された反応装置を通過する時間、又は工程(ii)において、有機ハロゲン化物の1つの反応装置容積が、M含有遷移金属触媒で充填された反応装置を通過する時間。)
「使用済みのM含有遷移金属触媒」は、工程(ii)において(又は工程(iv)が方法に存在するとき、工程(iv)の後)、有機ハロゲン化物と接触した後のM含有遷移金属触媒を指す。工程(ii)(又は工程(iv))の後の使用済みのM含有遷移金属触媒は、工程(i)の後、並びに工程(ii)を始める前(又は工程(iii)の後及び工程(iv)を始める前)のM含有遷移金属触媒中の元素Mの量よりも少ない元素Mの量を含有する。使用済みのM含有遷移金属触媒は、排出されてもされなくてもよい。
方法は、工程(i)及び工程(ii)を含む。この方法の工程(i)及び工程(ii)は、別個に連続して実施されてもよい。「別個に」は、工程(i)及び工程(ii)が重複又は同時ではないことを意味する。「連続して」は、この方法において工程(ii)が工程(i)の後に実施されることを意味する。しかしながら、工程(i)と(ii)との間で、以下に記載するように、追加の工程が実施されてもよい。「別個の」は、空間的若しくは時間的又は両方のいずれかを指す。「連続した」は、時間的(及び更に、定義された順序で生じること)を指す。
工程(i)は、少なくとも0.1%の元素Mを含むM含有遷移金属触媒を形成するために、200℃〜1400℃に及ぶ温度で、遷移金属触媒を、水素ガスと式MXaのハロゲン化物とを含む混合物と接触させる工程を含み、式中、Mは、Sb、As、Bi、B、Cd、Ga、Ge、In、Pb、Hg、P、Se、S、Te、及びSnからなる群から選択される元素であり、各Xは独立して、ハロゲン又は水素原子であり、下付き文字aは、Mの原子価と一致する値を有する。理論に束縛されるものではないが、式MXaのハロゲン化物において、Mに対して選択される元素が遷移金属(Cd又はHg等)である場合、遷移金属触媒は、Mに対して選択されるものとは異なる遷移金属(Cu等)を含有する。
工程(ii)は、100℃〜600℃に及ぶ温度で、M含有遷移金属触媒を有機ハロゲン化物と接触させる工程を含む。有機ハロゲン化物は、式RXを有してもよく、式中、Rは一価の有機基であり、Xはハロゲン原子である。有機ハロゲン化物においてXに対して選択されるハロゲン原子は、工程(i)で使用されるハロゲン化物においてXに対して選択されるハロゲン原子と同一であってもよい。あるいは、有機ハロゲン化物においてXに対して選択されるハロゲン原子は、工程(i)で使用されるハロゲン化物においてXに対して選択されるハロゲン原子とは異なってもよい。工程(ii)の生成物は、式RbMcXdの少なくとも1つの有機官能性化合物を含み、式中、各Rは独立して、一価の有機基であり、下付き文字bは1以上であり、下付き文字cは1以上であり、下付き文字dは0以上であり、量(b+d)は、Mcの原子価と一致する値を有する。
工程(i)で使用される遷移金属触媒は、Cu、Fe、Co、Ni、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt、Au、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、遷移金属を含んでもよい。あるいは、遷移金属触媒は、上記の遷移金属のうちの1つ以上、及びマグネシウム、カルシウム、セシウム、錫、若しくは硫黄、又はかかる材料のハロゲン化物、ケイ化物、炭化物、若しくは酸化物(例えば、MgCl2)等の材料を含む、混合物であってもよい。遷移金属触媒は、遷移金属触媒の総量に基づき、0.1%〜100%未満、あるいは50%〜100%未満、あるいは70〜100%未満、あるいは80%〜99.9%に及ぶ遷移金属の量を含んでもよく、平衡は、上記の元素のうちの少なくとも1つである。
遷移金属触媒は、坦持又は非坦持の触媒であり得る。担体の例としては、これらに限定されるものではないが、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、及びケイ素の酸化物、活性炭、カーボンナノチューブ、フラーレン、並びに炭素の他の同素形が挙げられる。あるいは、担体は活性炭であってもよい。
遷移金属触媒が担体を含むとき、触媒は、担体及び遷移金属の組み合わされた重量(又は上記の混合物が使用されるとき、担体及び混合物の組み合わされた重量)に基づき、遷移金属(又は上記の混合物)の0.1%〜100%未満、あるいは0.1%〜50%、あるいは0.1%〜35%に及ぶ量を含んでもよい。
遷移金属触媒は、塊、顆粒、フレーク、及び粉末を含むがこれらに限定されない、様々な物理形状を有することができる。
あるいは、工程(i)で使用される遷移金属触媒は、銅触媒であってもよい。工程(i)で使用される銅触媒は、銅と、銅並びに金、マグネシウム、カルシウム、セシウム、錫、及び硫黄から選択される少なくとも1つの元素を含む混合物とからなる群から選択され得る。混合物は、混合物の総量に基づき、0.1%〜100%未満、あるいは50%〜100%未満、あるいは70%〜100%未満、あるいは80%〜99.9%に及ぶ銅の量を含んでもよく、混合物の平衡は、上記の元素のうちの少なくとも1つである。銅触媒は、非担持であっても、担持されていてもよい。
非坦持銅触媒の例としては、金属銅;金属銅及び金の混合物;金属銅、金属金、及び塩化マグネシウムの混合物;金属銅、金属金、及び硫黄の混合物;金属銅及び錫の混合物;金属銅及びセシウムの混合物;並びに金属銅及び塩化カルシウムの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。あるいは、銅触媒は、銅、並びにマグネシウム、金、硫黄、錫、セシウム、及びカルシウムからなる群から選択される元素のうちの1つの合金を含んでもよい。
担持銅触媒の例としては、活性炭担体上の上記の非担持銅触媒が挙げられ、ここで、担持銅触媒は、担体及び銅(又は混合物)の組み合わされた重量に基づき、0.1%〜35%の銅(又は混合物)を含む。
非担持及び担持銅触媒は、当該技術分野において既知のプロセスにより作製することができる。例えば、非担持触媒の作製には、銅触媒を形成するために、銅、金、塩化マグネシウム、錫、及びカルシウムが混合されてもよい。加えて、これらに限定されないが、ハロゲン化物、酢酸塩、硝酸塩、及びカルボン酸塩を含む金属塩は、所望される比率で混合され、その後、既知の還元プロセスを受けることができる。担持銅触媒を作製するための1つのかかる還元プロセスは、PCT公開第WO2011/149588号に記載される。この方法では、塩化マグネシウムなどの幾つかの塩が、他は還元されるが、還元されずに残る。これらの触媒の幾つかは、市場でも購入できる。
工程(i)で使用されるハロゲン化物は、式MXaを有する。この式において、Mは、Sb、As、Bi、B、Cd、Ga、Ge、In、Pb、Hg、P、Se、S、Te、及びSnからなる群から選択される元素である。あるいは、MはB、Ge、P、又はSであってもよい。あるいは、MはB、Ga、Ge、P、又はSnであってもよい。あるいは、MはGeであってもよい。各Xは独立して、ハロゲン又は水素原子であり、但し少なくとも1つのXがハロゲン原子である。各Xは独立して、H、Cl、Br、F、及びIからなる群から選択されてもよい。あるいは、XはH、Cl、Br、又はIであってもよい。あるいは、XはClであってもよい。下付き文字aは、Mに対して選択される元素の原子価と一致する値を有する。例えば、MがGeであるとき、下付き文字aは4であってもよい。ハロゲン化物の例としては、H2GeCl2、HGeCl3、GeCl4、及びそれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。ハロゲン化物の例としては、GeCl4、GeBr4、GeI4、及びGeF4が挙げられるがこれらに限定されず、それらの全ては、Sigma−Aldrich,Inc.(St.Louis,Missouri,U.S.A.)から市販されている。
工程(i)の反応装置は、ガスと固体との混合に適したどのような反応装置でもよい。例えば、反応装置の形体は、バッチ容器、充填床、撹拌床、振動床、移動床、再循環床、又は流動床であってよい。再循環床を使用する場合、M含有遷移金属触媒は、工程(i)を実施する床から工程(ii)を実施する床へ循環され得る。反応を促進するために、反応装置には、反応領域の温度を制御する手段が必要である。
工程(i)において水素及びハロゲン化物が遷移金属触媒と接触させられる温度は、200℃〜1400℃、あるいは500℃〜1400℃、あるいは600℃〜1200℃、あるいは650℃〜1100℃に及んでもよい。
工程(i)において水素及びハロゲン化物が遷移金属触媒と接触させられる圧力は、大気圧以下、大気圧、又は大気圧以上であってもよい。例えば、圧力は、100kPag〜2000kPag、あるいは100kPag〜1000kPag、あるいは100kPag〜800kPagに及んでもよい。
工程(i)において遷移金属触媒と接触させられる水素対ハロゲン化物のモル比は、10,000:1〜0.01:1、あるいは100:1〜1:1、あるいは20:1〜2:1、あるいは20:1〜5:1に及んでもよい。
水素及びハロゲン化物に対する滞留時間は、水素及びハロゲン化物が遷移金属触媒と接触し、M含有遷移金属触媒を形成するのに十分である。例えば、水素及びハロゲン化物に対する十分な滞留時間は、少なくとも0.01秒、あるいは少なくとも0.1秒、あるいは0.1秒〜10分、あるいは0.1秒〜1分、あるいは0.5秒〜10秒であってもよい。所望の滞留時間は、水素及びハロゲン化物の流速を調節することによって、又は反応装置の全容積を調節することによって、又はそれらの任意の組み合わせによって達成されてもよい。
水素及びハロゲン化物は、反応装置へ同時に供給されてもよいが、しかし、別個のパルス等による他の混合方法も想定できる。
遷移金属触媒は十分な量である。十分な量の遷移金属触媒は、水素及びハロゲン化物が遷移金属触媒と接触させられるとき、以下に記載されるM含有遷移金属触媒を形成するのに十分な遷移金属触媒である。例えば、遷移金属触媒の十分な量は、少なくとも触媒0.01mg/反応装置容積cm3、あるいは少なくとも触媒0.5mg/反応装置容積cm3、あるいは触媒1mg〜10,000mg/反応装置容積cm3であってもよい。
工程(i)を行うための時間の上限はない。例えば、工程(i)は通常、少なくとも0.1秒、あるいは1秒〜5時間、あるいは1分〜1時間実施される。
本明細書に記載される方法の工程(ii)において、工程(i)において調製されたM含有遷移金属触媒は、有機官能性化合物を含む生成物を形成するために、100℃〜600℃に及ぶ温度で、有機ハロゲン化物と接触させられる。有機官能性化合物は、式RbMcXdの少なくとも1つの種を含み、式中、各Rは独立して、一価の有機基であり、下付き文字bは1以上であり、下付き文字cは1以上であり、下付き文字dは0以上であり、量(b+d)は、Mcの原子価と一致する値を有する。
M含有遷移金属触媒は、上記のように、任意の担体を含むM含有遷移金属触媒の総量に基づき、少なくとも0.1%、あるいは0.1%〜90%、あるいは1%〜20%、あるいは1%〜5%のMに対して選択される元素を含む。M含有遷移金属触媒中のMの割合は、標準的な分析試験を使用して決定され得る。例えば、Mの割合は、ICP−AES及びICP−MSを使用して決定されてもよい。
工程(ii)において使用される有機ハロゲン化物は、式RXを有し、式中、Rは一価の有機基である。Rは、上記のように、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及び炭素環式基からなる群から選択されてもよい。あるいは、Rは、アルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。Xは、ハロゲン化物に関する上記の通り、ハロゲン原子であり、有機ハロゲン化物中のXは、工程(i)において使用されるハロゲン化物と同じであっても異なっていてもよい。Rに対するアルキル基は、1〜10個の炭素原子、あるいは1〜6個の炭素原子、あるいは1〜4個の炭素原子を有してもよい。Rで表わされるシクロアルキル基は、4〜10個の炭素原子、あるいは6〜8個の炭素原子を有してもよい。少なくとも3個の炭素原子を有するアルキル基は、分枝又は非分枝構造を有し得る。有機ハロゲン化物の例としては、これらに限定されないが、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化シクロブチル、臭化シクロブチル、塩化シクロヘキシル、及び臭化シクロヘキシルが挙げられる。
工程(ii)で使用するのに好適な反応装置は、工程(i)に記載される通りである。工程(ii)で使用されるものと同一の反応装置が、工程(i)に対して使用されてもよい。あるいは、別々の反応装置が工程(i)及び(ii)に対して使用されてもよい。別々の反応装置が使用されるとき、各工程における反応装置の種類は、同じであっても異なっていてもよい。
工程(ii)において、有機ハロゲン化物は、工程(i)において生成されたM含有遷移金属触媒を含有する反応装置に、有機ハロゲン化物を供給することによって、M含有遷移金属触媒と接触させられてもよい。
有機ハロゲン化物に対する滞留時間は、有機ハロゲン化物が工程(ii)において有機官能性化合物を形成するために、M含有遷移金属触媒と反応するのに十分である。例えば、有機ハロゲン化物の十分な滞留時間は、少なくとも0.01秒、あるいは少なくとも0.1秒、あるいは0.5秒〜10分、あるいは1秒〜1分、あるいは1秒〜10秒であってもよい。所望される滞留時間は、有機ハロゲン化物の流量を調節することにより達成できる。
有機ハロゲン化物が工程(ii)においてM含有遷移金属触媒と接触させられる温度は、100℃〜600℃、あるいは200℃〜500℃、あるいは250℃〜375℃に及んでもよい。
工程(ii)は典型的に、M含有遷移金属触媒中の元素Mの量が所定の限度を下回るまで、つまり、M含有遷移金属触媒が以下に記載されるように、使用済みになるまで実施される。例えば、工程(ii)は、M含有遷移金属触媒中のMが、任意の担体を含む触媒の総量に基づき、その初期の重量%の90%未満、あるいは1%〜90%、あるいは1%〜40%になるまで、実施されてもよい。M含有遷移金属触媒中のMの初期重量%は、M含有遷移金属触媒が工程(ii)において有機ハロゲン化物と接触させられる前の、M含有遷移金属触媒中の元素Mの重量%である。M含有遷移金属触媒中の元素Mの量は、有機官能性化合物(すなわち、工程(ii)の生成物)の生成を、M含有遷移金属触媒中の元素Mの重量%と関連付け、次いで、有機官能性化合物の生成を監視することによって、監視され得るか、又はM含有遷移金属触媒に関する上記の通り決定されてもよい。
有機ハロゲン化物が工程(ii)においてM含有遷移金属触媒と接触させられる圧力は、大気圧以下、大気圧、又は大気圧以上であってもよい。例えば、圧力は、100kPag〜2000kPag、あるいは100kPag〜1000kPag、あるいは100kPag〜800kPagに及んでもよい。
M含有遷移金属触媒は、十分な量で存在する。十分な量のM含有遷移金属触媒は、M含有遷移金属触媒が有機ハロゲン化物と接触させられるとき、本明細書に記載される有機官能性化合物を形成するのに十分なM含有遷移金属触媒である。例えば、M含有遷移金属触媒の十分な量は、少なくとも触媒0.01mg/反応装置容積cm3、あるいは少なくとも触媒0.5mg/反応装置容積cm3、あるいは触媒1mg〜10,000mg/反応装置容積cm3であってもよい。
本明細書に記載される方法は任意に、工程(ii)においてM含有遷移金属触媒を有機ハロゲン化物と接触させる前に、及び/又は以下に記載される工程(iv)において、再形成されたM含有遷移金属触媒と有機ハロゲン化物との接触の前に、パージする工程を更に含んでもよい。パージ工程は、望ましくない材料を除去するために、M含有遷移金属触媒を含有する反応装置にガス流を導入する工程を含む。望ましくない材料は、例えば、H2、O2、及びH2Oである。パージは、アルゴンなどの不活性ガス、又は水蒸気と反応し、それを除去するGeCl4等の反応性ガスによって達成され得る。
工程(ii)において、M含有遷移金属触媒及び有機ハロゲン化物は、水素の非存在下、式MXaのハロゲン化物の非存在下、又は水素及びハロゲン化物の両方の非存在下で接触させられてもよい。
方法は任意に、工程(ii)の後に工程(iii)及び(iv)を更に含んでもよい。工程(iii)及び(iv)の目的は、工程(i)で使用される遷移金属触媒の代わりに、使用済みのM含有遷移金属触媒を使用して、工程(i)及び(ii)を反復することによって、使用済みのM含有遷移金属触媒を再利用することである。使用済みのM含有遷移金属触媒は、工程(ii)において(又は工程(iv)が方法に存在するとき、工程(iv)の後)、有機ハロゲン化物と接触した後のM含有遷移金属触媒を指す。工程(ii)の後の使用済みのM含有遷移金属触媒は、工程(i)の後、及び工程(ii)を始める前のM含有遷移金属触媒中の元素Mの量よりも少ない元素Mの量を含有する。工程(iv)の後に残った使用済みのM含有遷移金属触媒は、工程(iii)で生成されるM含有遷移金属触媒中のMの量よりも少ないMの量を含有する。例えば、90%未満、あるいは1%〜90%、あるいは1%〜40%への触媒中のMの減少は、M含有遷移金属触媒が使用済みと見なされる前の、この値の減少率を指す。そのため、例えば、M含有遷移金属触媒が工程(i)の後及び工程(ii)の前に、10重量%のMを含有し、50%の減少が、工程(ii)の後に触媒が使用済みであると考えるために選択された場合、触媒は、Mの量が50%減少し、今、使用済みのM含有遷移金属触媒中で5重量%で存在するとき、使用済みと見なされる。
工程(iii)は、少なくとも0.1%の元素Mを含むM含有遷移金属触媒を再形成するために、200℃〜1400℃に及ぶ温度で、水素ガスと式MXaの追加のハロゲン化物とを含む混合物(工程(i)に関する上記のような)と、使用済みのM含有遷移金属触媒を接触させる工程を含む。追加のハロゲン化物は、工程(i)において上記で使用されるハロゲン化物とほぼ同一であってもよい。あるいは、追加のハロゲン化物は、式MXaのハロゲン化物であってもよく、式中、M、X、及びaのうちの少なくとも1つは、工程(i)のハロゲン化物で使用されるM、X、及び/又はaとは異なる。工程(iv)は、有機官能性化合物を含む生成物を形成するために、100℃〜600℃に及ぶ温度で、工程(iii)で生成された再形成されたM含有遷移金属触媒を、有機ハロゲン化物(工程(ii)に関する上記のような)と接触させる工程を含む。
本発明の方法は任意に、工程(iii)及び(iv)の繰り返しを少なくとも1回、あるいは1〜105回、あるいは1〜1,000回、あるいは1〜100回、あるいは1〜10回、更に含んでもよい。
有機ハロゲン化物又は式MXaのハロゲン化物が、標準温度及び圧力以下で液体である場合、方法は更に、工程(i)及び/若しくは工程(iii)においてハロゲン化物を遷移金属触媒と接触させる、又は工程(ii)及び/若しくは工程(iv)において有機ハロゲン化物をM含有遷移金属触媒と接触させる前に、既知の方法によって、有機ハロゲン化物及び/又はハロゲン化物を予加熱及びガス化する工程を含んでもよい。あるいは、プロセスは更に、工程(i)において遷移金属触媒、及び/又は工程(iii)において使用済みのM含有遷移金属触媒と接触させる前に、ハロゲン化物を気化させるために、式MXaの液体ハロゲン化物を通して水素を泡立てる工程を含んでもよい。
有機ハロゲン化物又は式MXaのハロゲン化物が標準温度及び圧力以下で固体である場合、方法は更に、水素と反応させ、工程(i)において遷移金属触媒、及び/又は工程(iii)において使用済みのM含有遷移金属触媒と接触させる前に、有機ハロゲン化物及び/又はハロゲン化物を融点を超えて予加熱し、液化又は気化させる工程を含んでもよい。
方法は任意に、工程(v)を更に含んでもよい。工程(v)は、生成された有機官能性化合物(すなわち、工程(ii)及び/又は工程(iv)の生成物)のうちの少なくとも1つの種を回収する工程を含む。有機官能性化合物は、例えば、反応装置から気体生成物を除去し、続いて、蒸留によって単離することによって回収されてもよい。
上記の方法によって生成された生成物は、式RbMcXdの少なくとも1つの有機官能性化合物を含み、式中、各Rは上記の通りであり、下付き文字bは1以上であり、下付き文字cは1以上であり、下付き文字dは0以上であり、量(b+d)は、Mcの原子価と一致する値を有する。生成物は、下付き文字cが1である、有機官能性化合物を含んでもよい。生成物は、下付き文字bが2であり、下付き文字dが2である、有機官能性化合物を含んでもよい。生成物は、各Rが独立して一価の炭化水素基である、有機官能性化合物を含んでもよい。一価の炭化水素基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、及び炭素環式基からなる群から選択されてもよい。あるいは、Rは、アルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。あるいは、Rは、アルキル基であってもよい。生成物は、各Rがアルキル基であり、各XがClである、有機官能性化合物を含んでもよい。あるいは、下付き文字cが1であるとき、下付き文字bは1〜4であり、下付き文字dは0〜3である。あるいは、工程(ii)の生成物は、式R2MX2の少なくとも1つの有機官能性化合物を含む。
上記の方法に従って調製される有機官能性化合物の種の例としては、ジメチルジクロロゲルマン(すなわち、(CH3)2GeCl2)、ジメチルジブロモゲルマン、ジメチルジヨードゲルマン、ジメチルジフルオロゲルマン、ジエチルジクロロゲルマン、ジエチルジブロモゲルマン、ジエチルジヨードゲルマン、ジシクロヘキシルジクロロゲルマン、及びジシクロヘキシルジブロモゲルマンが挙げられるこれらに限定されない。
プロセスはまた、式ReHGeX3−e、RGeX3、及び/又はR3GeXを有するもの等、他の有機官能性化合物を生成してもよく、式中、R及びXは、上記に定義される通りであり、下付き文字eは、1又は2である。方法はまた、式HGeX3を有するもの等、ヒドロハロゲルマニウム化合物(すなわち、ヒドロハロゲルマン)を生成してもよく、式中、Xは上記に定義される通りである。
本明細書に記載される方法は、費用のかかる処分を必要とする大量の金属ハロゲン化物副生成物を生成しないという利点を提供し得る。更に、方法は、他の有機官能性化合物と比較して、良好な選択性を有するジオルガノ−、ジハロ−官能性化合物を生成し得る。最後に、M含有遷移金属触媒は、方法において再形成及び再使用されてもよく、再形成及び再使用は、有機官能性化合物の生成及び/又は選択性の増加をもたらし得る。
これらの実施例は、本発明のいくつかの実施形態を例示することを目的とするものであり、請求項に記載の本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。参考例は、そのように支持されない限り、従来技術であると見なされるべきではない。これらの実施形態で以下の成分を使用した。活性炭、AuCl3、MgCl2・4H2O、及びHClは、Sigma−Aldrich Inc.から購入した。CuCl2・2H2Oは、Alfa Aesar(Ward Hill,Massachusetts,U.S.A)から購入した。
これらの実施例で使用した反応装置は、フロー反応装置中に内径4.8mmの石英ガラス管を含んだ。反応管をLindberg/Blue Minimiteの2.54cmの管状炉を使用して加熱した。ガス流速を制御するために、Omega FMA 5500マスフローコントローラを使用した。ステンレス鋼製のGeCl4バブラーを使用して、GeCl4をH2ガス流に導入した。GeCl4のH2ガス流中の量は、よく知られている熱力学の原理を使用する計算に従って、泡立て器中のGeCl4の温度を変化させることによって調節した。反応装置流出物は、Vici製6方作動バルブを通した。作動すると、6方弁は、反応生成物を特性化するために、反応装置からAgilentによって作製されたGC−MSに、排ガスの100uLの注入を行う。
参考例1
以下の成分、0.165gのAuCl3及び0.21gのMgCl2・4H20を0.25mLのHCl及び1mLの脱イオン水に添加し、溶解させた。得られた溶液を、6mLの追加の脱イオン水を有する6.85gのCuCl2・2H2Oに添加した。得られた混合物を、CuCl2の全てが溶解するまで加熱した。次いで、溶液を3.51gの活性炭に添加した。余分な溶液を排出し、混合物を170℃で24時間乾燥させ、担持銅触媒を調製した。
以下の成分、0.165gのAuCl3及び0.21gのMgCl2・4H20を0.25mLのHCl及び1mLの脱イオン水に添加し、溶解させた。得られた溶液を、6mLの追加の脱イオン水を有する6.85gのCuCl2・2H2Oに添加した。得られた混合物を、CuCl2の全てが溶解するまで加熱した。次いで、溶液を3.51gの活性炭に添加した。余分な溶液を排出し、混合物を170℃で24時間乾燥させ、担持銅触媒を調製した。
調製した銅触媒(0.84g)を石英管に充填し、上記の管状炉の内側のステンレス鋼製の流管反応装置中に配置した。触媒を100sccmのH2下で、500℃で2時間還元した。次いで、温度を850℃に上げた。
(実施例1)
最初に、室温で100sccmのH2ガス流を液体GeCl4を通して泡立て、12sccmのGeCl4蒸気流速をもたらすことによって、参考例1で調製された銅触媒にわたって、GeCl4を導入することによって工程(i)を開始した。次いで、得られたGe含有銅触媒を、100sccmのH2下で、300℃まで冷却した。次いで、反応装置を30分間、アルゴンでパージした。
最初に、室温で100sccmのH2ガス流を液体GeCl4を通して泡立て、12sccmのGeCl4蒸気流速をもたらすことによって、参考例1で調製された銅触媒にわたって、GeCl4を導入することによって工程(i)を開始した。次いで、得られたGe含有銅触媒を、100sccmのH2下で、300℃まで冷却した。次いで、反応装置を30分間、アルゴンでパージした。
300℃で268分間、Ge含有銅触媒にわたって1sccmのMeClを流動させることによって、工程(ii)を開始した。メチル化ゲルマニウム化合物を反応装置から溶出し、特性化した。流出物を、廃棄する前に、一定の100uLの注入ループで作動した6方弁(Vici)に通すことによって、生成物及び副生成物を含有する反応装置の流出物の特性化を実施した。注入バルブを作動させて試料を反応流から採取し、注入口におけるスプリット比を100:1として、分析のために100μLの試料を7890A Agilent GC−MSの注入口に直接通した。GCは2つの30m SPB−オクチルカラム(スペルコ、内径250um、膜厚0.25um)を含有し、これらは、試料が2つのカラムの間で均等に分かれるように並列に配置された。1つのカラムは反応生成物の量子化のためにTCDに接続し、もう一方のカラムはトレース生成物の高感度検出及び形成された任意の生成物の陽性識別のために質量分析器(Agilent 7895C MSD)に接続した。Agilent LTMモジュールでカラムを加熱した(即ち、カラムが正確かつ迅速に所望の温度まで上昇するように、カラムに加熱要素及び熱電対を巻き付けた)。溶出したGe化合物は、量の多い順にMe2GeCl2>>MeGeCl3>Me3GeClであった。
サイクルを反復し、工程(iii)は30分続き、工程(iv)は120分続いた。同じ量の多い順で、同一のゲルマニウム化合物が反応装置から溶出した。
上記の方法は、オルガノジハロゲルマンを調製するために使用されてもよい。方法は、(i)少なくとも0.1%のゲルマニウムを含むGe含有銅触媒を形成するために、200℃〜1400℃に及ぶ温度で、水素ガスとゲルマニウムハロゲン化物とを含む混合物と、銅触媒を接触させる工程であって、銅触媒は、銅と、銅並びに金、マグネシウム、カルシウム、セシウム、錫、及び硫黄から選択される少なくとも1つの元素を含む混合物とから選択される、工程と、(ii)ジメチルジクロロゲルマン等、ジオルガノジハロゲルマニウム化合物を含む、有機官能性化合物生成物を形成するために、100℃〜600℃に及ぶ温度で、Ge含有銅触媒を有機ハロゲン化物と接触させる工程と、別個の連続した工程を含んでもよい。
Claims (24)
- 工程(i)と(ii)とを含む方法であって、
工程(i)が、少なくとも0.1%のMを含む、M含有遷移金属触媒を形成するために、200℃〜1400℃に及ぶ温度で、遷移金属触媒を、水素ガスと式MXaのハロゲン化物とを含む混合物と接触させる工程であり、式中、Mが、アンチモン、ヒ素、ビスマス、ホウ素、カドミウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、鉛、水銀、リン、セレニウム、硫黄、テルリウム、及び錫からなる群から選択される元素であり、各Xが独立して、ハロゲン原子又は水素原子であり、但し、少なくとも1つのXが、ハロゲン原子であり、下付き文字aが、Mの原子価と一致する値を有し、
工程(ii)が、式RbMcXdの少なくとも1つの有機官能性化合物を形成するために、100℃〜600℃に及ぶ温度で、前記M含有遷移金属触媒を、式RXの有機ハロゲン化物と接触させる工程であり、式中、M及びXが上記の通りであり、各Rが独立して、一価有機基であり、下付き文字bが1以上であり、下付き文字cが1以上であり、下付き文字dが0以上であり、数量(b+d)が、Mcの原子価と一致する値を有する、方法。 - 工程(i)で使用される前記遷移金属触媒が、銅と、銅並びに金、マグネシウム、カルシウム、セシウム、錫、及び硫黄からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む混合物とからなる群から選択される、銅触媒である、請求項1に記載の方法。
- 別個の連続した工程(iii)と(iv)とを更に含み、工程(iii)及び(iv)が工程(ii)の後に実施され、
工程(iii)が、工程(i)を反復するが、追加の水素ガスと追加のハロゲン化物とを使用して、工程(ii)の後に残った使用済みのM含有遷移金属触媒を再利用し、前記M含有遷移金属触媒を再形成する工程であり、
工程(iv)が、工程(ii)を反復するが、工程(iii)で再形成された前記M含有遷移金属触媒と、追加の有機ハロゲン化物とを使用する工程である、請求項1に記載の方法。 - 工程(iii)及び(iv)を少なくとも1回反復する工程を更に含む、請求項3に記載の方法。
- 反応装置中での工程(iv)における前記再形成されたM含有遷移金属触媒と前記追加の有機ハロゲン化物との前記接触の前に、前記反応装置をパージする工程を更に含む、請求項3又は4に記載の方法。
- 前記パージが、アルゴン又は前記追加のハロゲン化物で実施される、請求項5に記載の方法。
- 工程(ii)における前記M含有遷移金属触媒と前記有機ハロゲン化物との接触の前に、パージする工程を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パージが、アルゴン又は式MXaのハロゲン化物で実施される、請求項7に記載の方法。
- 工程(i)において、前記遷移金属触媒が担持されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記遷移金属触媒が、0.1〜35%の前記混合物を含む銅触媒であり、前記混合物が、銅、金、及びマグネシウムを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記遷移金属触媒が活性炭上に担持されている、請求項9又は10に記載の方法。
- 工程(i)によって形成される前記M含有遷移金属触媒が、1%〜5%のMを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記水素ガスと前記ハロゲン化物とのモル比が、20:1〜5:1に及ぶ、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 各XがClである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記有機ハロゲン化物が、前記式RXを有し、式中、Rが1〜10個の炭素原子のアルキル基、又は4〜10個の炭素原子のシクロアルキル基であり、XがF、Cl、Br、又はIである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(ii)における前記接触が、水素の非存在下で実施される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記有機官能性化合物が、式R2MX2の種を含み、式中、Rが1〜10個の炭素原子のアルキル、又は4〜10個の炭素原子のシクロアルキル基であり、XがF、Cl、Br、又はIである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- Rがメチルであり、XがClである、請求項15又は17に記載の方法。
- MがGeである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記有機官能性化合物を回収する工程を更に含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記水素及び前記ハロゲン化物の滞留時間が、0.5秒〜10秒に及び、前記有機ハロゲン化物の滞留時間が、1秒〜10秒に及ぶ、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法によって調製される、有機官能性化合物。
- 前記有機官能性化合物が、式R2MX2の種を含み、式中、Rが1〜10個の炭素原子のアルキル基、又は4〜10個の炭素原子のシクロアルキル基であり、XがF、Cl、Br、又はIである、請求項22に記載の有機官能性化合物。
- MがGeである、請求項22又は23に記載の有機官能性化合物。
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