JP2015510599A - 光学的コントラスト特徴部を隠すための方法および装置 - Google Patents

光学的コントラスト特徴部を隠すための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本開示は、光学的コントラスト特徴部を隠すためのシステム、方法、および装置を提供する。透明な光導波路上のワイヤのような細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させるために、光導波路内の隣接する光方向転換特徴部が、それらが物理的に均一に分布されるレイアウトでのそれらの位置に「移動」される。この移動は、ワイヤの周りの領域内の局所的な光学的密度を、光導波路の他の領域内の光学的密度とより同等にする。隣接する光方向転換特徴部の移動は、通常の視距離での人間の目の線広がり関数の幅内であるワイヤからの距離内で主に生じる。局所的な光学的密度の均一性は、したがって増加し、人間の目は、ワイヤを別個の構造であるように知覚しない。したがって、ワイヤは、光方向転換特徴部の領域内で「隠される」ことが可能である。

Description

本開示は、ディスプレイ用照明システム、具体的には、光方向転換特徴部を有する光導波路を有する照明システムを含む照明システム、および、電気機械システムに関する。
電気機械システム(EMS)は、電気的および機械的な要素と、アクチュエータと、トランスデューサと、センサと、光学的構成要素(ミラーおよび光学フイルム層など)と、電子回路とを有するデバイスを含む。電気機械システムは、限定はしないが、マイクロスケールおよびナノスケールを含む、様々なスケールで製造され得る。たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS:microelectromechanical system)デバイスは、約1ミクロンから数百ミクロン以上に及ぶサイズを有する構造を含むことができる。ナノ電気機械システム(NEMS:nanoelectromechanical system)デバイスは、たとえば、数百ナノメートルよりも小さいサイズを含む、1ミクロンよりも小さいサイズを有する構造を含むことができる。電気および電気機械デバイスを形成するために、堆積、エッチング、リソグラフィを使用して、ならびに/あるいは、基板および/または堆積された材料層の部分をエッチング除去するかまたは層を追加する、他の微細加工プロセスを使用して、電気機械要素が作成され得る。
1つのタイプの電気機械システムデバイスは干渉変調器(IMOD:interferometric modulator)と呼ばれる。本明細書で使用する干渉変調器または干渉光変調器という用語は、光学干渉の原理を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。いくつかの実施態様では、干渉変調器は伝導性プレートのペアを含み得、そのペアの一方または両方は、全体的にまたは部分的に、透明でおよび/または反射性であり、適切な電気信号の印加時の相対運動が可能であり得る。一実施態様では、一方のプレートは、基板上に堆積された固定層を含み得、他方のプレートは、エアギャップによって固定層から分離された反射膜を含み得る。別のプレートに対する一方のプレートの位置は、干渉変調器に入射する光の光学干渉を変化させることがある。干渉変調器デバイスは、広範囲の適用例を有しており、特にディスプレイ能力がある製品の場合、既存の製品を改善し、新しい製品を作成する際に使用されることが予期される。
反射された環境光は、干渉変調器によって形成されたピクセルを使用するもののような、いくつかのディスプレイデバイスで、画像を形成するために使用される。これらのディスプレイの知覚される明るさは、観察者に向かって反射される光の量に依存する。低い環境光の状況では、人工光源からの光は、反射ピクセルを照明するために使用され、反射ピクセルは、次いで、画像を生成するために、観察者に向けて光を反射する。市場の需要、および設計基準を満たすために、新たな照明デバイスが、反射型ディスプレイおよび透過型ディスプレイを含むディスプレイデバイスのニーズを満たすために、絶えず開発されている。
本開示のシステム、方法、およびデバイスは、各々、いくつかの革新的な態様を有し、それらのどの1つも、単独で、本明細書で開示される所望の属性の原因とはならない。本開示に記載の主題の1つの革新的な態様は、基板組立品を含むデバイスで実装されてよい。基板組立品は、基板上の細長い光学的コントラスト特徴部と、細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する第1の領域と、第1の領域に直接隣接し、さらに、第1の領域よりも、細長い光学的コントラスト特徴部から遠い第2の領域とを含む。第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部が、第1の領域内に分布され、第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部が、第2の領域内に分布される。離散的な光学的コントラスト特徴部の密度は、第1の領域内の方が第2の領域内より低い。いくつかの実施形態では、第1の領域と第2の領域との境界は、その長さに沿って実質的に均一な距離で、細長い光学的コントラスト特徴部から離間される。特定の実施形態では、第1の領域は、約16インチの距離での人間の目に対する細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に実質的に完全に収まることができる。いくつかの実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部は、ワイヤであってよい。他の実施形態では、基板は、光導波路であってよく、離散的な光学的コントラスト特徴部は、方向転換された光が光導波路の主底面を通ってディスプレイの方に光導波路を出るように、光導波路内を伝播する光を方向転換させるように構成された光方向転換特徴部を含む。
本明細書に記載の主題の別の革新的な態様は、基板組立品を含むデバイスで実装されてよい。基板組立品は、基板上の細長い光学的コントラスト特徴部と、細長い光学的コントラスト特徴部を不明瞭化するための手段とを含む。特定の実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部を不明瞭化するための手段は、細長い光学的コントラスト特徴部を中心とする第1の領域と、第1の領域に直接隣接し、第1の領域よりも、細長い光学的コントラスト特徴部から遠い第2の領域とを含むことができる。離散的な光学的コントラスト特徴部の密度は、第1の領域内の方が第2の領域内より低くてよい。いくつかの実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部は、導電体の接近を感知するように構成されたタッチセンサシステムに電気的に接続されたワイヤであってよい。いくつかの他の実施形態では、離散的な光学的コントラスト特徴部は、基板に形成された凹部であってよい。特定の実施形態では、凹部は、金属化されてよい。いくつかの実施形態では、第1の領域は、約16インチの距離での人間の目に対する細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に収まることができる。
本明細書に記載の主題の別の革新的な態様は、デバイスを製造する方法で実施されてよく、方法は、基板を設けるステップと、基板上に細長い光学的コントラスト特徴部を設けるステップと、細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する基板の第1の領域内に第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップと、第1の領域に直接隣接し、第1の領域よりも、細長い光学的コントラスト特徴部から遠い第2の領域内に第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップとを含む。離散的な光学的コントラスト特徴部は、第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第1の密度が、第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第2の密度より低くなるように設けられる。いくつかの実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部を設けるステップは、基板上にワイヤを形成するステップを含むことができる。他の実施形態では、離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップは、基板の上面に凹部を形成するステップを含むことができる。特定の実施形態では、凹部は、金属でコーティングされてよい。いくつかの実施形態では、第1の領域は、約16インチの距離での人間の目に対する細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に収まることができる。
本明細書で説明する主題の1つまたは複数の実施態様の詳細が、添付の図面および以下の説明において示されている。他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。以下の図の相対寸法は一定の縮尺で描かれていないことがあることに留意されたい。
干渉変調器(IMOD)ディスプレイデバイスの一連のピクセル中の2つの隣接ピクセルを示す等角図の一例である。 3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスを示すシステムブロック図の一例である。 図1の干渉変調器についての可動反射層位置対印加電圧を示す図の一例である。 様々なコモン電圧およびセグメント電圧が印加されたときの干渉変調器の様々な状態を示す表の一例を示す図である。 図2の3×3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータのフレームを示す図の一例である。 図5Aに示すディスプレイデータのフレームを書き込むために使用され得るコモン信号およびセグメント信号についてのタイミング図の一例である。 図1の干渉変調器ディスプレイの部分断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器のための製造プロセスを示す流れ図の一例である。 干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の一例である。 照明デバイスによって照明されているディスプレイの図の一例である。 照明デバイスおよびタッチセンサを有するディスプレイの図の一例である。 タッチセンサと一体化された照明デバイスを有するディスプレイの図の一例である。 光導波路の図の一例である。 金属化された光方向転換特徴部を有する光導波路の図の一例である。 タッチセンサと一体化された、金属化された光方向転換特徴部を有する光導波路の断面図の一例である。 金属化された光方向転換特徴部、およびタッチ感知電極を有する光導波路の断面図の図の一例である。 タッチセンサの図の一例である。 タッチセンサと一体化された、光方向転換特徴部を有する導波路の図の一例である。 タッチセンサと一体化された、光方向転換特徴部を有する導波路の図の一例である。 人間の目の光学系による視覚的刺激の劣化の図の一例である。 人間の目の光学系による視覚的刺激の劣化の図の一例である。 人間の目に関するコントラスト感度関数のグラフを示す。 光方向転換特徴部および導体を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 光方向転換特徴部および導体を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 図15Aおよび図15Bに示す光導波路に関連付けられた線広がり関数の図の一例を示す。 導体と重なっている光方向転換特徴部を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 導体と重なっている光方向転換特徴部を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 図16Aおよび図16Bに示す光導波路に関連付けられた線広がり関数の図の一例を示す。 光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の図の一例を示す。 光方向転換特徴部およびダミー光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の平面図の一例を示す。 光方向転換特徴部およびダミー光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の平面図の一例を示す。 基板上に光学的コントラスト特徴部を配置する方法を示す流れ図の一例を示す。 基板上に光方向転換特徴部およびダミー光方向転換特徴部の配置を設計する方法を示す流れ図の一例を示す。 複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイスを示すシステムブロック図の一例である。 複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイスを示すシステムブロック図の一例である。
様々な図面中の同様の参照番号および名称は、同様の要素を示す。
以下の説明は、本開示の発明的態様について説明するために、いくつかの実施態様に向けられる。ただし、本明細書の教示が多数の異なる方法において適用できることは、当業者は容易に認識されよう。説明される実施態様は、動いていようと(たとえば、ビデオ)、静止していようと(たとえば、静止画像)、およびテキストであろうと、グラフィックであろうと、絵であろうと、画像を表示するように構成することができる任意のデバイスまたはシステムにおいて実施することができる。より詳細には、説明される実施態様は、限定はしないが、携帯電話、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、モバイルテレビジョン受信機、ワイヤレスデバイス、スマートフォン、Bluetooth(登録商標)デバイス、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、ハンドヘルドまたはポータブルコンピュータ、ネットブック、ノートブック、スマートブック、タブレット、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファクシミリデバイス、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、クロック、計算器、テレビジョンモニタ、フラットパネルディスプレイ、電子リーディングデバイス(たとえば、電子リーダー)、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(たとえば、オドメータおよびスピードメータディスプレイ)、コックピットコントロールおよび/またはディスプレイ、カメラビューディスプレイ(たとえば、車両における後部ビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電子ビルボードまたは標示、プロジェクタ、アーキテクチャ構造物、電子レンジ、冷蔵庫、ステレオシステム、カセットレコーダーまたはプレーヤ、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、VCR、ラジオ、ポータブルメモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯機/乾燥機、パーキングメータ、(電気機械システム(EMS)、マイクロ電気機械システム(MEMS)および非MEMS適用例などにおける)パッケージング、審美構造物(たとえば、1つの宝飾品上の画像のディスプレイ)、ならびに様々なEMSデバイスなど、種々の電子デバイス中に含まれ得るかまたはそれらに関連付けられ得ることを企図している。また、本明細書の教示は、限定はしないが、電子スイッチングデバイス、無線周波数フィルタ、センサ、加速度計、ジャイロスコープ、運動検知デバイス、磁力計、コンシューマーエレクトロニクスのための慣性構成要素、コンシューマーエレクトロニクス製品の部品、バラクタ、液晶デバイス、電気泳動デバイス、駆動方式、製造プロセスおよび電子テスト機器など、ディスプレイ以外の応用形態において使用することもできる。したがって、本教示は、単に図に示す実施態様に限定されるものではなく、代わりに、当業者には容易に明らかになるであろう広い適用性を有する。
本明細書で開示される様々な実施形態は、光学的コントラスト特徴部を隠すための方法および装置に関する。光学的コントラスト特徴部は、その局所的な背景と比較して視覚的コントラストを提供する任意のオブジェクトであってよい。たとえば、明るい表面または背景に対して、暗いまたは不透明な特徴は、光学的コントラスト特徴部と見なされてよい。逆に、暗い表面または背景に対して、明るい特徴は、光学的コントラスト特徴部と見なされてよい。光学的コントラスト特徴部は、材料の存在および/または不在によって形成されてよい。光学的コントラスト特徴部は、細長くてよく、または離散的(たとえば、平面図で見て回転対称)で、細長い特徴と比較して比較的小さくてよい。いくつかの光学的コントラスト特徴部は、複数の離散的な特徴が、これらの離散的な特徴と重なることなく、細長い特徴上に置かれてよいという意味で、「細長い」特徴と比較して「離散的」特徴として説明されてよい。人間の目の不完全性のため、各光学的コントラスト特徴部は、観察者に対して、物理的に占有しているよりも大きい領域にわたって「塗りつぶされて」いるように現れる可能性がある。この効果は、各光学的コントラスト特徴部の線広がり関数によって特徴付けられ得る。人間の目のこれらの不完全性を利用することによって、離散的な光学的コントラスト特徴部の特定の配置は、細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させることができる。大まかに均一に分布された離散的な光学的コントラスト特徴部の領域では、個々の離散的な光学的コントラスト特徴部がそうでなくても、細長い光学的コントラスト特徴部は、観察者に見える可能性がある。細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させるために、隣接する離散的な光学的コントラスト特徴部は、離散的な光学的コントラスト特徴部の密度が、細長い光学的コントラスト特徴部から遠い領域よりも、細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する領域で低くなるように、(離散的な光学的コントラスト特徴部の大まかに均一な分布に対して)「移動」される。離散的な光学的コントラスト特徴部のこの移動は、領域全体にわたる、より均一な光学的密度を提供し、それにより、細長い光学的コントラスト特徴部を、観察者にとってより不明瞭にする。
一例として、フロントライト照明システムのための光導波路および一体化されたタッチスクリーンの場合、金属化された光方向転換特徴部のような光方向転換特徴部は、離散的な光学的コントラスト特徴部を構成することができ、タッチ感知ワイヤまたは電極は、細長い光学的コントラスト特徴部を構成することができる。光方向転換特徴部は、光導波路の表面にわたって大まかに均一に分布されてよく、典型的には、観察者に対して不可視である。しかしながら、ワイヤは、特定の観察状況の下では可視であり得る。これらのワイヤの可視性を低下させるために、隣接する光方向転換特徴部は、それらが大まかに物理的に均一に分布されるレイアウトでのそれらの位置に対して「移動」され、ワイヤの周囲の局所的な光学的密度を光導波路の他の領域の光学的密度に近づけるように、ワイヤ上に形成される。隣接する光方向転換特徴部の移動は、主に、通常の観察距離(たとえば、16インチ)での人間の目の線広がり関数の幅内に収まるワイヤからの距離内に発生する。光学的密度の増加した均一さのため、人間の目は、ワイヤを別個の構造であるように知覚せず、したがって、ワイヤは、「隠される」ことが可能である。
本開示で説明される主題の具体的な実施形態は、以下の潜在的な利点の1つまたは複数を実現するために実施されてよい。たとえば、本明細書で開示される構造および方法は、光導波路にわたって分布されたワイヤのような細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させるために用いられてよい。タッチスクリーンは、典型的には、ディスプレイを覆うグリッドに配置された複数のワイヤを使用する。表示される画像を妨げないように、そのようなワイヤの可視性をできる限り低下させることが望ましい。ワイヤは、光方向転換特徴部のような離散的な光学的コントラスト特徴部を有する表面上に配置されてよい。本明細書で開示されるような離散的な光学的コントラスト特徴部を配置することは、細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させるために使用されることが可能であり、それによって、ディスプレイの知覚される画像品質を改善する。たとえば、画像品質の改善は、ワイヤの可視性の低下のためであり得る。これは、依然としてワイヤが不透明であることを可能にしながら、達成されることが可能であり、人間の観察者に見えなくなるようにワイヤを細くすることを必要としない。そのような細いワイヤは、製造するのが困難であり、強い容量性信号を提供しないが、本明細書内のいくつかの実施形態によって可能にされる比較的太いラインは、より容易に製造され、静電容量式タッチスクリーンで電極として使用される実施形態では、より強い容量性信号を可能にする。
説明される方法および実施が適合し得る適切なMEMSまたは電気機械システム(EMS)デバイスの一例は、反射型ディスプレイデバイスである。反射型ディスプレイデバイスは、光学干渉の原理を使用してそれに入射する光を選択的に吸収および/または反射するために干渉変調器(IMOD)を組み込むことができる。IMODは、吸収体、吸収体に対して可動である反射体、ならびに吸収体と反射体との間に画定された光共振キャビティを含むことができる。反射体は、2つ以上の異なる位置に移動され得、これは、光共振キャビティのサイズを変化させ、それにより干渉変調器の反射率に影響を及ぼすことがある。IMODの反射スペクトルは、かなり広いスペクトルバンドをもたらすことができ、そのスペクトルバンドは、異なる色を生成するために可視波長にわたってシフトされ得る。スペクトルバンドの位置は、光共振キャビティの厚さを変更することによって調節され得る。光共振キャビティを変更する1つの方法は、反射体の位置を変更することによるものである。
図1は、干渉変調器(IMOD)ディスプレイデバイスの一連のピクセル中の2つの隣接ピクセルを示す等角図の一例を示す。IMODディスプレイデバイスは、1つまたは複数の干渉MEMSディスプレイ要素を含む。これらのデバイスでは、MEMSディスプレイ要素のピクセルが、明状態または暗状態のいずれかにあることがある。明(「緩和」、「開」または「オン」)状態では、ディスプレイ要素は、たとえば、ユーザに、入射可視光の大部分を反射する。逆に、暗(「作動」、「閉」または「オフ」)状態では、ディスプレイ要素は入射可視光をほとんど反射しない。いくつかの実施態様では、オン状態の光反射特性とオフ状態の光反射特性は逆にされ得る。MEMSピクセルは、黒および白に加えて、主に、カラーディスプレイを可能にする特定の波長において、反射するように構成され得る。
IMODディスプレイデバイスは、IMODの行/列アレイを含むことができる。各IMODは、(光ギャップまたはキャビティとも呼ばれる)エアギャップを形成するように互いから可変で制御可能な距離をおいて配置された反射層のペア、すなわち、可動反射層と固定部分反射層とを含むことができる。可動反射層は、少なくとも2つの位置の間で移動され得る。第1の位置、すなわち、緩和位置では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きい距離をおいて配置され得る。第2の位置、すなわち、作動位置では、可動反射層は、部分反射層により近接して配置され得る。それら2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて、強め合うようにまたは弱め合うように干渉し、各ピクセルについて全反射状態または無反射状態のいずれかを引き起こすことがある。いくつかの実施態様では、IMODは、作動していないときに反射状態にあり、可視スペクトル内の光を反射し得、また、作動していないときに暗状態にあり、可視範囲内の光を吸収し、および/または弱め合うようにそれに干渉し得る。ただし、いくつかの他の実施態様では、IMODは、作動していないときに暗状態にあり、作動しているときに反射状態にあり得る。いくつかの実施態様では、印加電圧の導入が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。いくつかの他の実施態様では、印加電荷が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。
図1中のピクセルアレイの図示の部分は、2つの隣接する干渉変調器12を含む。(図示のような)左側のIMOD12では、可動反射層14が、部分反射層を含む光学スタック16からの所定の距離における緩和位置に示されている。左側のIMOD12に印加された電圧Vは、可動反射層14の作動を引き起こすには不十分である。右側のIMOD12では、可動反射層14は、光学スタック16の近くの、またはそれに隣接する作動位置に示されている。右側のIMOD12に印加された電圧Vbiasは、可動反射層14を作動位置に維持するのに十分である。
図1では、ピクセル12の反射特性が、概して、ピクセル12に入射する光と、左側のピクセル12から反射する光15とを示す矢印13を用いて示されている。詳細に示していないが、ピクセル12に入射する光13の大部分は透明基板20を透過され、光学スタック16に向かうことになることを、当業者なら理解されよう。光学スタック16に入射する光の一部分は光学スタック16の部分反射層を透過されることになり、一部分は反射され、透明基板20を通って戻ることになる。光学スタック16を透過された光13の部分は、可動反射層14において反射され、透明基板20に向かって(およびそれを通って)戻ることになる。光学スタック16の部分反射層から反射された光と可動反射層14から反射された光との間の(強め合うまたは弱め合う)干渉が、ピクセル12から反射される光15の波長を決定することになる。
光学スタック16は、単一の層またはいくつかの層を含むことができる。その層は、電極層と、部分反射および部分透過層と、透明な誘電体層とのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であり、たとえば、透明基板20上に上記の層のうちの1つまたは複数を堆積させることによって、作製され得る。電極層は、様々な金属、たとえば酸化インジウムスズ(ITO)など、様々な材料から形成され得る。部分反射層は、クロム(Cr)などの様々な金属、半導体、および誘電体など、部分的に反射性である様々な材料から形成され得る。部分反射層は、材料の1つまたは複数の層から形成され得、それらの層の各々は、単一の材料または材料の組合せから形成され得る。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、光吸収体と電気導体の両方として働く、金属または半導体の単一の半透明の厚さを含むことができるが、(たとえば、光学スタック16の、またはIMODの他の構造の)異なる、電気的により伝導性の高い層または部分が、IMODピクセル間で信号をバス伝送するように働くことができる。光学スタック16は、1つまたは複数の伝導性層または電気伝導性/光吸収層をカバーする、1つまたは複数の絶縁層または誘電体層をも含むことができる。
いくつかの実施態様では、光学スタック16の層は、以下でさらに説明するように、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。当業者によって理解されるように、「パターニング」という用語は、本明細書では、マスキングプロセスならびにエッチングプロセスを指すために使用される。いくつかの実施態様では、アルミニウム(Al)などの高伝導性および反射性材料が可動反射層14のために使用され得、これらのストリップはディスプレイデバイスにおける列電極を形成し得る。可動反射層14は、(光学スタック16の行電極に直交する)1つまたは複数の堆積された金属層の一連の平行ストリップとして形成されて、ポスト18の上に堆積された列とポスト18間に堆積された介在する犠牲材料とを形成し得る。犠牲材料がエッチング除去されると、画定されたギャップ19または光キャビティが可動反射層14と光学スタック16との間に形成され得る。いくつかの実施態様では、ポスト18間の間隔は約1〜1000μmであり得、ギャップ19は10,000オングストローム(Å)未満であり得る。
いくつかの実施態様では、IMODの各ピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタである。電圧が印加されないとき、可動反射層14は、図1中の左側のピクセル12によって示されるように、機械的に緩和した状態にとどまり、可動反射層14と光学スタック16との間のギャップ19がある。しかしながら、電位差、すなわち電圧が、選択された行および列のうちの少なくとも1つに印加されたとき、対応するピクセルにおける行電極と列電極との交差部に形成されたキャパシタは帯電し、静電力がそれらの電極を引き合わせる。印加された電圧がしきい値を超える場合、可動反射層14は、変形し、光学スタック16の近くにまたはそれに対して移動することができる。光学スタック16内の誘電体層(図示せず)が、図1中の右側の作動ピクセル12によって示されるように、短絡を防ぎ、層14と層16との間の分離距離を制御し得る。その挙動は、印加電位差の極性にかかわらず同じである。いくつかの事例ではアレイ中の一連のピクセルが「行」または「列」と呼ばれることがあるが、ある方向を「行」と呼び、別の方向を「列」と呼ぶことは恣意的であることを、当業者は容易に理解されよう。言い換えれば、いくつかの配向では、行は列と見なされ得、列は行であると見なされ得る。さらに、ディスプレイ要素は、直交する行および列に一様に配置されるか(「アレイ」)、または、たとえば、互いに対して一定の位置オフセットを有する、非線形構成で配置され得る(「モザイク」)。「アレイ」および「モザイク」という用語は、いずれかの構成を指し得る。したがって、ディスプレイは、「アレイ」または「モザイク」を含むものとして言及されるが、その要素自体は、いかなる事例においても、互いに直交して配置される必要がなく、または一様な分布で配設される必要がなく、非対称形状および不均等に分布された要素を有する配置を含み得る。
図2は、3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスを示すシステムブロック図の一例を示す。電子デバイスは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサ21を含む。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサ21は、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。
プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するように構成され得る。アレイドライバ22は、たとえば、ディスプレイアレイまたはパネル30に、信号を与える行ドライバ回路24と列ドライバ回路26とを含むことができる。図2には、図1に示したIMODディスプレイデバイスの断面が線1−1によって示されている。図2は明快のためにIMODの3×3アレイを示しているが、ディスプレイアレイ30は、極めて多数のIMODを含んでいることがあり、列におけるIMODの数とは異なる数のIMODを行において有し得、その逆も同様である。
図3は、図1の干渉変調器についての可動反射層位置対印加電圧を示す図の一例を示す。MEMS干渉変調器の場合、行/列(すなわち、コモン/セグメント)書込みプロシージャが、図3に示すこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用し得る。干渉変調器は、可動反射層またはミラーに緩和状態から作動状態に変更させるために、例示的な一実施態様では、約10ボルトの電位差を使用し得る。電圧がその値から低減されると、電圧が低下して、この例では、10ボルトより下に戻ったとき、可動反射層はその状態を維持するが、電圧が2ボルトより下に低下するまで、可動反射層は完全には緩和しない。したがって、図3に示すように、この例では、ある電圧の範囲、約3〜7ボルトが存在し、そのウィンドウ内でデバイスは緩和状態または作動状態のいずれかで安定している印加電圧のウィンドウが存在する。これは、本明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定性ウィンドウ」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイ30の場合、行/列書込みプロシージャは、一度に1つまたは複数の行をアドレス指定するように設計され得、その結果、所与の行のアドレス指定中に、作動されるべきアドレス指定された行におけるピクセルは、この例では、約10ボルトの電圧差にさらされ、緩和されるべきピクセルは、ほぼ0ボルトの電圧差にさらされる。アドレス指定後に、それらのピクセルは、それらが前のストローブ状態にとどまるような、この例では約5ボルトの定常状態またはバイアス電圧差にさらされ得る。この例では、アドレス指定された後に、各ピクセルは、約3〜7ボルトの「安定性ウィンドウ」内の電位差を経験する。このヒステリシス特性の特徴は、図1に示したピクセル設計などのピクセル設計が、同じ印加電圧条件下で作動または緩和のいずれかの既存の状態で安定したままであることを可能にする。各IMODピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタであるので、この安定状態は、電力を実質的に消費するかまたは失うことなしに、ヒステリシスウィンドウ内の定常電圧において保持され得る。その上、印加電圧電位が実質的に固定のままである場合、電流は本質的にほとんどまたはまったくIMODピクセルに流れ込まない。
いくつかの実施態様では、所与の行におけるピクセルの状態の所望の変化(どのようなものであれ)に従って、列電極のセットに沿って「セグメント」電圧の形態のデータ信号を印加することによって、画像のフレームが作成され得る。次に、フレームが一度に1行書き込まれるように、アレイの各行がアドレス指定され得る。第1の行におけるピクセルに所望のデータを書き込むために、第1の行におけるピクセルの所望の状態に対応するセグメント電圧が列電極上に印加され得、特定の「コモン」電圧または信号の形態の第1の行パルスが第1の行電極に印加され得る。次いで、セグメント電圧のセットは、第2の行におけるピクセルの状態の所望の変化(どのようなものであれ)に対応するように変更され得、第2のコモン電圧が第2の行電極に印加され得る。いくつかの実施態様では、第1の行におけるピクセルは、列電極に沿って印加されたセグメント電圧の変化による影響を受けず、第1のコモン電圧行パルス中にそれらのピクセルが設定された状態にとどまる。このプロセスは、画像フレームを生成するために、一連の行全体、または代替的に、一連の列全体について、連続方式で繰り返され得る。フレームは、何らかの所望の数のフレーム毎秒でこのプロセスを連続的に反復することによって、新しい画像データでリフレッシュおよび/または更新され得る。
各ピクセルに印加されるセグメント信号とコモン信号の組合せ(すなわち、各ピクセルの電位差)は、各ピクセルの得られる状態を決定する。図4は、様々なコモン電圧およびセグメント電圧が印加されたときの干渉変調器の様々な状態を示す表の一例を示している。当業者によって理解されるように、「セグメント」電圧は、列電極または行電極のいずれかに印加され得、「コモン」電圧は、列電極または行電極のうちの他方に印加され得る。
図4に(ならびに図5Bに示すタイミング図に)示すように、解放電圧VCRELがコモンラインに沿って印加されたとき、コモンラインに沿ったすべての干渉変調器要素は、セグメントラインに沿って印加された電圧、すなわち、高いセグメント電圧VSおよび低いセグメント電圧VSにかかわらず、代替的に解放または非作動状態と呼ばれる、緩和状態に入れられることになる。特に、解放電圧VCRELがコモンラインに沿って印加されると、そのピクセルのための対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSが印加されたときも、低いセグメント電圧VSが印加されたときも、変調器ピクセルの電位電圧(代替的にピクセル電圧と呼ばれる)は緩和ウィンドウ(図3参照、解放ウィンドウとも呼ばれる)内にある。
高い保持電圧VCHOLD_Hまたは低い保持電圧VCHOLD_Lなどの保持電圧がコモンライン上に印加されたとき、干渉変調器の状態は一定のままであることになる。たとえば、緩和IMODは緩和位置にとどまることになり、作動IMODは作動位置にとどまることになる。保持電圧は、対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSが印加されたときも、低いセグメント電圧VSが印加されたときも、ピクセル電圧が安定性ウィンドウ内にとどまることになるように、選択され得る。したがって、セグメント電圧スイング、すなわち、高いVSと低いセグメント電圧VSとの間の差は、正または負のいずれかの安定性ウィンドウの幅よりも小さい。
高いアドレス指定電圧VCADD_Hまたは低いアドレス指定電圧VCADD_Lなどのアドレス指定または作動電圧がコモンライン上に印加されたとき、それぞれのセグメントラインに沿ったセグメント電圧の印加によって、データがそのコモンラインに沿った変調器に選択的に書き込まれ得る。セグメント電圧は、作動が印加されたセグメント電圧に依存するように選択され得る。アドレス指定電圧がコモンラインに沿って印加されたとき、一方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウ内のピクセル電圧をもたらし、ピクセルが非作動のままであることを引き起こすことになる。対照的に、他方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウを越えるピクセル電圧をもたらし、ピクセルの作動をもたらすことになる。作動を引き起こす特定のセグメント電圧は、どのアドレス指定電圧が使用されるかに応じて変動することができる。いくつかの実施態様では、高いアドレス指定電圧VCADD_Hがコモンラインに沿って印加されたとき、高いセグメント電圧VSの印加は、変調器がそれの現在位置にとどまることを引き起こすことがあり、低いセグメント電圧VSの印加は、変調器の作動を引き起こすことがある。当然の結果として、低いアドレス指定電圧VCADD_Lが印加されたとき、セグメント電圧の影響は反対であり、高いセグメント電圧VSは変調器の作動を引き起こし、低いセグメント電圧VSは変調器の状態に影響しない(すなわち、安定したままである)ことがある。
いくつかの実施態様では、変調器に渡って同じ極性電位差を引き起こす保持電圧、アドレス電圧、およびセグメント電圧が使用され得る。いくつかの他の実施態様では、時間ごとに変調器の電位差の極性を交番する信号が使用され得る。変調器の極性の交番(すなわち、書込みプロシージャの極性の交番)は、単一の極性の反復書込み動作後に起こることがある電荷蓄積を低減または抑止し得る。
図5Aは、図2の3×3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータのフレームを示す図の一例を示す。図5Bは、図5Aに示すディスプレイデータのフレームを書き込むために使用され得るコモン信号およびセグメント信号についてのタイミング図の一例を示す。それらの信号は、図2のアレイと同様の3×3アレイに印加され得、これは、図5Aに示すライン時間60eディスプレイ配置を最終的にもたらすことになる。図5A中の作動変調器は暗状態にあり、すなわち、その状態では、反射光の実質的部分が、たとえば、閲覧者に、暗い外観をもたらすように可視スペクトルの外にある。図5Aに示すフレームを書き込むより前に、ピクセルは任意の状態にあることがあるが、図5Bのタイミング図に示す書込みプロシージャは、各変調器が、第1のライン時間60aの前に、解放されており、非作動状態に属すると仮定する。
第1のライン時間60a中に、解放電圧70がコモンライン1上に印加され、コモンライン2上に印加される電圧が、高い保持電圧72において始まり、解放電圧70に移動し、低い保持電圧76がコモンライン3に沿って印加される。したがって、コモンライン1に沿った変調器(コモン1,セグメント1)、(1,2)および(1,3)は、第1のライン時間60aの持続時間の間、緩和または非作動状態にとどまり、コモンライン2に沿った変調器(2,1)、(2,2)および(2,3)は、緩和状態に移動することになり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、それらの前の状態にとどまることになる。図4を参照すると、コモンライン1、2または3のいずれも、ライン時間60a中に作動を引き起こす電圧レベルにさらされていないので(すなわち、VCREL−緩和、およびVCHOLD_L−安定)、セグメントライン1、2および3に沿って印加されたセグメント電圧は、干渉変調器の状態に影響しないことになる。
第2のライン時間60b中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72に移動し、コモンライン1に沿ったすべての変調器は、アドレス指定または作動電圧がコモンライン1上に印加されなかったので、印加されたセグメント電圧にかかわらず、緩和状態にとどまる。コモンライン2に沿った変調器は、解放電圧70の印加により、緩和状態にとどまり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、コモンライン3に沿った電圧が解放電圧70に移動するとき、緩和することになる。
第3のライン時間60c中に、コモンライン1は、コモンライン1上に高いアドレス電圧74を印加することによってアドレス指定される。このアドレス電圧の印加中に低いセグメント電圧64がセグメントライン1および2に沿って印加されるので、変調器(1,1)および(1,2)のピクセル電圧は変調器の正の安定性ウィンドウの上端よりも大きく(すなわち、電圧差は、あらかじめ定義されたしきい値を超えた)、変調器(1,1)および(1,2)は作動される。逆に、高いセグメント電圧62がセグメントライン3に沿って印加されるので、変調器(1,3)のピクセル電圧は、変調器(1,1)および(1,2)のピクセル電圧よりも小さく、変調器の正の安定性ウィンドウ内にとどまり、したがって変調器(1,3)は緩和したままである。また、ライン時間60c中に、コモンライン2に沿った電圧は低い保持電圧76に減少し、コモンライン3に沿った電圧は解放電圧70にとどまり、コモンライン2および3に沿った変調器を緩和位置のままにする。
第4のライン時間60d中に、コモンライン1上の電圧は、高い保持電圧72に戻り、コモンライン1に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン2上の電圧は低いアドレス電圧78に減少される。高いセグメント電圧62がセグメントライン2に沿って印加されるので、変調器(2,2)のピクセル電圧は、変調器の負の安定性ウィンドウの下限を下回り、変調器(2,2)が作動することを引き起こす。逆に、低いセグメント電圧64がセグメントライン1および3に沿って印加されるので、変調器(2,1)および(2,3)は緩和位置にとどまる。コモンライン3上の電圧は、高い保持電圧72に増加し、コモンライン3に沿った変調器を緩和状態のままにする。
最後に、第5のライン時間60e中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72にとどまり、コモンライン2上の電圧は低い保持電圧76にとどまり、コモンライン1および2に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン3上の電圧は、コモンライン3に沿った変調器をアドレス指定するために、高いアドレス電圧74に増加する。低いセグメント電圧64がセグメントライン2および3上に印加されるので、変調器(3,2)および(3,3)は作動するが、セグメントライン1に沿って印加された高いセグメント電圧62は、変調器(3,1)が緩和位置にとどまることを引き起こす。したがって、第5のライン時間60eの終わりに、3×3ピクセルアレイは、図5Aに示す状態にあり、他のコモンライン(図示せず)に沿った変調器がアドレス指定されているときに起こり得るセグメント電圧の変動にかかわらず、保持電圧がコモンラインに沿って印加される限り、その状態にとどまることになる。
図5Bのタイミング図では、所与の書込みプロシージャ(すなわち、ライン時間60a〜60e)は、高い保持およびアドレス電圧、または低い保持およびアドレス電圧のいずれかの使用を含むことができる。書込みプロシージャが所与のコモンラインについて完了されると(また、コモン電圧が、作動電圧と同じ極性を有する保持電圧に設定されると)、ピクセル電圧は、所与の安定性ウィンドウ内にとどまり、解放電圧がそのコモンライン上に印加されるまで、緩和ウィンドウを通過しない。さらに、各変調器が、変調器をアドレス指定するより前に書込みプロシージャの一部として解放されるので、解放時間ではなく変調器の作動時間が、ライン時間を決定し得る。詳細には、変調器の解放時間が作動時間よりも大きい実施態様では、解放電圧は、図5Bに示すように、単一のライン時間よりも長く印加され得る。いくつかの他の実施態様では、コモンラインまたはセグメントラインに沿って印加される電圧が、異なる色の変調器など、異なる変調器の作動電圧および解放電圧の変動を相殺するように変動し得る。
上記に記載した原理に従って動作する干渉変調器の構造の詳細は大きく異なり得る。たとえば、図6Aから図6Eは、可動反射層14とその支持構造とを含む、干渉変調器の異なる実施態様の断面図の例を示している。図6Aは、金属材料のストリップ、すなわち、可動反射層14が、基板20から直角に延在する支持体18上に堆積される、図1の干渉変調器ディスプレイの部分断面図の一例を示している。図6Bでは、各IMODの可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、コーナーにおいてまたはその近くでテザー32に接して支持体に取り付けられる。図6Cでは、可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、フレキシブルな金属を含み得る変形可能層34から吊るされる。変形可能層34は、可動反射層14の外周の周りで基板20に直接または間接的に接続することがある。これらの接続は、本明細書では支持ポストと呼ばれる。図6Cに示す実施態様は、変形可能層34によって行われる可動反射層14の機械的機能からのそれの光学的機能の分離から派生する追加の利益を有する。この分離は、反射層14のために使用される構造設計および材料と、変形可能層34のために使用される構造設計および材料とが、互いとは無関係に最適化されることを可能にする。
図6Dは、可動反射層14が反射副層14aを含む、IMODの別の例を示している。可動反射層14は、支持ポスト18などの支持構造上に載る。支持ポスト18は、たとえば、可動反射層14が緩和位置にあるとき、可動反射層14と光学スタック16との間にギャップ19が形成されるように、下側静止電極(すなわち、図示のIMODにおける光学スタック16の一部)からの可動反射層14の分離を可能にする。可動反射層14は、電極として働くように構成され得る伝導性層14cと、支持層14bとをも含むことができる。この例では、伝導性層14cは、基板20から遠位にある支持層14bの一方の面に配設され、反射副層14aは、基板20の近位にある支持層14bの他方の面に配設される。いくつかの実施態様では、反射副層14aは、伝導性であることがあり、支持層14bと光学スタック16との間に配設され得る。支持層14bは、誘電材料、たとえば、酸窒化ケイ素(SiON)または二酸化ケイ素(SiO)の、1つまたは複数の層を含むことができる。いくつかの実施態様では、支持層14bは、たとえば、SiO/SiON/SiO3層スタックなど、複数の層のスタックであり得る。反射副層14aと伝導性層14cのいずれかまたは両方は、たとえば、約0.5%の銅(Cu)または別の反射金属材料を用いた、アルミニウム(Al)合金を含むことができる。誘電支持層14bの上および下で伝導性層14a、14cを採用することは、応力のバランスをとり、伝導の向上を与えることができる。いくつかの実施態様では、反射副層14aおよび伝導性層14cは、可動反射層14内の特定の応力プロファイルを達成することなど、様々な設計目的で、異なる材料から形成され得る。
図6Dに示すように、いくつかの実施態様はブラックマスク構造23をも含むことができる。ブラックマスク構造23は、周辺光または迷光を吸収するために、(たとえば、ピクセル間にまたはポスト18の下に)光学不活性領域において形成され得る。ブラックマスク構造23はまた、光がディスプレイの不活性部分から反射されることまたはそれを透過されることを抑止し、それによりコントラスト比を増加させることによって、ディスプレイデバイスの光学的特性を改善することができる。さらに、ブラックマスク構造23は、伝導性であり、電気的バス層として機能するように構成され得る。いくつかの実施態様では、行電極は、接続された行電極の抵抗を低減するために、ブラックマスク構造23に接続され得る。ブラックマスク構造23は、堆積およびパターニング技法を含む様々な方法を使用して形成され得る。ブラックマスク構造23は1つまたは複数の層を含むことができる。たとえば、いくつかの実施態様では、ブラックマスク構造23は、それぞれ、約30〜80Å、500〜1000Å、および500〜6000Åの範囲内の厚さをもつ、光吸収体として働くモリブデンクロム(MoCr)層と、SiO層と、反射体として働くアルミニウム合金と、バス層とを含む。1つまたは複数の層は、たとえば、MoCr層およびSiO層の場合は、フォトリソグラフィおよび、四フッ化炭素(CF)および/または酸素(O)、ならびにアルミニウム合金層の場合は、塩素(Cl)および/または三塩化ホウ素(BCl)を含むドライエッチングを含む、様々な技法を使用してパターニングされ得る。いくつかの実施態様では、ブラックマスク23はエタロンまたは干渉スタック構造であり得る。そのような干渉スタックブラックマスク構造23では、伝導性吸収体は、各行または列の光学スタック16における下側静止電極間で信号を送信するかまたは信号をバス伝送するために使用され得る。いくつかの実施態様では、スペーサ層35が、ブラックマスク23中の伝導性層から吸収層16aを概して電気的に絶縁するのに、役立つことができる。
図6Eは、可動反射層14が自立している、IMODの別の例を示している。図6Dとは対照的に、図6Eの実施態様は支持ポスト18を含まない。代わりに、可動反射層14は、複数のロケーションにおいて、下にある光学スタック16に接触し、可動反射層14の湾曲は、干渉変調器の電圧が作動を引き起こすには不十分であるとき、可動反射層14が図6Eの非作動位置に戻るという、十分な支持を与える。複数のいくつかの異なる層を含んでいることがある光学スタック16は、ここでは明快のために、光吸収体16aと誘電体16bとを含む状態で示されている。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは、固定電極としても、部分反射層としても働き得る。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは可動反射層14よりも1桁(10倍以上)薄い。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは反射副層14aよりも薄い。
図6Aから図6Eに示す実施態様などの実施態様では、IMODは直視型デバイスとして機能し、直視型デバイスでは、画像が、透明基板20の正面、すなわち、変調器が配置された面の反対の面から、閲覧される。これらの実施態様では、デバイスの背面部分(すなわち、たとえば、図6Cに示す変形可能層34を含む、可動反射層14の背後のディスプレイデバイスの任意の部分)は、反射層14がデバイスのそれらの部分を光学的に遮蔽するので、ディスプレイデバイスの画質に影響を及ぼすことまたは悪影響を及ぼすことなしに、構成され、作用され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、バス構造(図示せず)が可動反射層14の背後に含まれ得、これは、電圧アドレス指定およびそのようなアドレス指定に起因する移動など、変調器の電気機械的特性から変調器の光学的特性を分離する能力を与える。さらに、図6Aから図6Eの実施態様は、たとえば、パターニングなどの処理を簡略化することができる。
図7は、干渉変調器のための製造プロセス80を示す流れ図の一例を示しており、図8Aから図8Eは、そのような製造プロセス80の対応する段階の断面概略図の例を示している。いくつかの実施態様では、製造プロセス80は、図1および図6に示した一般的なタイプの干渉変調器などの電気機械システムデバイスを製造するために実施され得る。電気機械システムデバイスの製造は、図7に示されていない他のブロックをも含むことができる。図1、図6および図7を参照すると、プロセス80はブロック82において開始し、基板20上への光学スタック16の形成を伴う。図8Aは、基板20上で形成されたそのような光学スタック16を示している。基板20は、ガラスまたはプラスチックなどの透明基板であり得、それは、フレキシブルであるかまたは比較的固く曲がらないことがあり、光学スタック16の効率的な形成を可能にするために、洗浄などの事前準備プロセスにかけられていることがある。上記で説明したように、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であることがあり、たとえば、透明基板20上に、所望の特性を有する1つまたは複数の層を堆積させることによって、作製され得る。図8Aでは、光学スタック16は、副層16aおよび16bを有する多層構造を含むが、いくつかの他の実施態様では、より多いまたはより少ない副層が含まれ得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、組み合わせられた導体/吸収体副層16aなど、光吸収特性と電気伝導特性の両方で構成され得る。さらに、副層16a、16bのうちの1つまたは複数は、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。そのようなパターニングは、当技術分野で知られているマスキングおよびエッチングプロセスまたは別の好適なプロセスによって実行され得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、1つまたは複数の金属層(たとえば、1つまたは複数の反射層および/または伝導性層)上に堆積された副層16bなど、絶縁層または誘電体層であり得る。さらに、光学スタック16は、ディスプレイの行を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。図8Aから図8Eは、一定の縮尺で描かれていないことがあることに留意されたい。たとえば、図8Aから図8Eでは、副層16a、16bはやや厚く示されているが、いくつかの実施態様では、光学スタックの副層のうちの1つである光吸収層は極めて薄いことがある。
プロセス80はブロック84において続き、光学スタック16上への犠牲層25の形成を伴う。犠牲層25は、キャビティ19を形成するために後で(ブロック90参照)除去され、したがって、犠牲層25は、図1に示した得られた干渉変調器12には示されていない。図8Bは、光学スタック16上で形成された犠牲層25を含む、部分的に作製されたデバイスを示している。光学スタック16上での犠牲層25の形成は、後続の除去後に、所望の設計サイズを有するギャップまたはキャビティ19(図1および図8Eも参照)を与えるように選択された厚さの、モリブデン(Mo)またはアモルファスシリコン(a−Si)など、フッ化キセノン(XeF)エッチング可能材料の堆積を含み得る。犠牲材料の堆積は、物理蒸着(スパッタリングなど、多くの様々な技法を含むPVD)、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、熱化学蒸着(熱CVD)、またはスピンコーティングなど、堆積技法を使用して行われ得る。
プロセス80はブロック86において続き、図1、図6および図8Cに示すポスト18などの支持構造の形成を伴う。ポスト18の形成は、支持構造開口を形成するために犠牲層25をパターニングし、次いで、PVD、PECVD、熱CVD、またはスピンコーティングなど、堆積方法を使用して、ポスト18を形成するために開口中に材料(たとえば、ポリマー、または無機材料、たとえば酸化ケイ素)を堆積させることを含み得る。いくつかの実施態様では、犠牲層中に形成された支持構造開口は、ポスト18の下側端部が図6Aに示すように基板20に接触するように、犠牲層25と光学スタック16の両方を通って、下にある基板20まで延在することがある。代替的に、図8Cに示すように、犠牲層25中に形成された開口は、犠牲層25は通るが、光学スタック16は通らないで、延在することがある。たとえば、図8Eは、光学スタック16の上側表面と接触している支持ポスト18の下側端部を示している。ポスト18、または他の支持構造は、犠牲層25上に支持構造材料の層を堆積させること、および犠牲層25中の開口から離れて配置された支持構造材料の部分をパターニングすることによって形成され得る。支持構造は、図8Cに示すように開口内に配置され得るが、少なくとも部分的に、犠牲層25の一部分の上で延在することもある。上述のように、犠牲層25および/または支持ポスト18のパターニングは、パターニングおよびエッチングプロセスによって実行され得るが、代替エッチング方法によっても実行され得る。
プロセス80はブロック88において続き、図1、図6および図8Dに示す可動反射層14などの可動反射層または膜の形成を伴う。可動反射層14は、1つまたは複数のパターニング、マスキング、および/またはエッチングステップとともに、たとえば、反射層(たとえば、アルミニウム、アルミニウム合金、または他の反射層)堆積を含む1つまたは複数の堆積ステップを採用することによって、形成され得る。可動反射層14は、電気伝導性であり、電気伝導性層と呼ばれることがある。いくつかの実施態様では、可動反射層14は、図8Dに示すように複数の副層14a、14b、14cを含み得る。いくつかの実施態様では、副層14a、14cなど、副層のうちの1つまたは複数は、それらの光学的特性のために選択された高反射性副層を含み得、別の副層14bは、その機械的特性のために選択された機械的副層を含み得る。犠牲層25は、ブロック88において形成された部分的に作製された干渉変調器中に依然として存在するので、可動反射層14は、一般にこの段階では可動でない。犠牲層25を含んでいる部分的に作製されたIMODは、本明細書では「非解放」IMODと呼ばれることもある。図1に関して上記で説明したように、可動反射層14は、ディスプレイの列を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。
プロセス80はブロック90において続き、キャビティ、たとえば図1、図6および図8Eに示すキャビティ19の形成を伴う。キャビティ19は、(ブロック84において堆積された)犠牲材料25をエッチャントにさらすことによって形成され得る。たとえば、MoまたはアモルファスSiなどのエッチング可能犠牲材料が、ドライ化学エッチング、たとえば、所望の量の材料を除去するのに有効である期間の間、固体XeFから得られた蒸気などの気体または蒸気エッチャントに犠牲層25をさらすことによって、除去され得る。犠牲材料は、一般に、キャビティ19を囲む構造に対して選択的に除去される。他のエッチング方法、たとえばウェットエッチングおよび/またはプラズマエッチングも使用され得る。犠牲層25がブロック90中に除去されるので、可動反射層14は、一般に、この段階後に可動となる。犠牲材料25の除去後に、得られた完全にまたは部分的に作製されたIMODは、本明細書では「解放」IMODと呼ばれることがある。
ここで、図9Aを参照すると、照明デバイスによって照明されているディスプレイの一例が示される。(図1の干渉変調器12のような)干渉変調器を含む反射型ディスプレイのような反射型ディスプレイは、環境光を観察者に向けて反射することができ、それによって、表示された画像を観察者に提供する。しかしながら、いくつかの状況では、環境光が低いそのような環境は、図9Aに示すディスプレイ810のような反射型ディスプレイは、画像を表示するために十分な光をディスプレイ810に提供するために、追加の照明を必要とする可能性がある。たとえば、ディスプレイ810を照明するために、照明デバイス820が設けられてよい。いくつかの実施形態では、照明デバイス820は、導波路内に導かれた光をディスプレイ810に向けて方向転換させ、方向転換された光がディスプレイ810を離れて観察者に向けて反射されることを可能にする、光方向転換特徴部を有するフロントライトであってよい。光は、照明デバイス820(光源は、図示されない)に結合された1つまたは複数の(発光ダイオードのような)光源によって、光導波路820内に入射されてよい。代わりに、いくつかの他の実施形態では、光源は、エッジバー(図示せず)内に結合されてよく、エッジバーは、次いで、光を、光導波路820内に導かれるように、光導波路820の幅に沿って拡散させることができ、次いで、ディスプレイ810を照明するために、ディスプレイ810に向けて出射させることができる。
ここで、図9Bを参照すると、照明デバイスおよびタッチセンサを有するディスプレイの照明の一例が示される。いくつかの実施形態では、ユーザが表示画像に「タッチ」することによってユーザ入力を提供することを可能にするために、ディスプレイ810のためのタッチセンサ機能を含めることが望ましい可能性がある。図9Bの実施形態に示すように、ディスプレイ810は、照明デバイス820によって照明され、照明デバイス820の上にタッチセンサ830が積み重ねられる。いくつかの実施形態では、タッチセンサ830は、タッチセンサ830内に形成された導体の静電容量の変化を感知することによって、タッチの位置を決定することができる。導体の静電容量の変化は、導電体、たとえば、人間の指835の接近によって誘導され得る。タッチセンサ830の照明デバイス820との使用は、ユーザの指とディスプレイシステム800との有用な相互作用を可能にする。たとえば、異なる場所でスクリーンにタッチすることによって、ユーザは、ディスプレイシステム800のディスプレイ810によって表示された特定のアイコン837を選択するために、自分の指835を使用することができる。いくつかの実施形態では、照明デバイス820は、タッチセンサ830と一体化されず、照明デバイス820およびタッチセンサ830は、一方が他方の上に機械的に積み重ねられてよい。図9Bに示すように、タッチセンサ830は、照明デバイス820の上に積み重ねられるが、他の実施形態では、照明デバイス820は、タッチセンサ830の上に積み重ねられてよい。図示のように、タッチセンサ830は、ディスプレイ810を見ているユーザにより近い。さらに他の実施形態では、タッチセンサ830は、ディスプレイ810の背後にあってよい。いくつかの他の実施形態では、静電容量式タッチセンサではなく、タッチセンサ830は、制限なく抵抗式タッチセンサを含む、当該技術分野で既知の様々な他のタイプのタッチセンサであってよい。
図9Cを参照すると、一体化されたタッチセンサを有する照明デバイスを有するディスプレイの図の一例が示される。図9Cは、タッチセンサと一体化された照明デバイスを示し、それよって、ディスプレイ810の上に形成された、タッチセンサと一体化された照明デバイス840を形成する。タッチセンサと一体化された照明デバイス840は、ディスプレイ810より観察者に近く、すなわち、ディスプレイ810の画像表示側にある。タッチセンサと一体化された照明デバイス840は、タッチセンサ機能も可能にしながら、同時に、照明を提供するために反射型ディスプレイ810を照明することができる。様々な実施形態では、タッチセンサと一体化された照明デバイス840の1つまたは複数の構成要素は、同時に、照明ならびにタッチ感知機能を有する。たとえば、タッチセンサと一体化された照明デバイス840内に形成された導体は、以下により詳細に説明するように、照明機能ならびにタッチ感知機能の両方を提供することができる。
図9Cに示すような実施形態を形成するために図9Bの照明デバイス820およびタッチセンサ830を一体化する1つの方法は、照明デバイス820内で金属化された光方向転換特徴部を使用し、同時に、照明デバイスの金属化された光方向転換特徴部を、タッチ感知電極と電気的に連通する導体として使用することである。タッチ感知電極は、人間の指835の接近によって誘導される導体の静電容量の変化を感知することができる。そのようなシステムは、以下でさらに説明される。この構成では、金属化された光方向転換特徴部と導体の両方が、光導波路の背景に対する光学的コントラスト特徴部として機能する。加えて、光導波路内の様々な他の特徴部が、光学的コントラスト特徴部として機能することができる。たとえば、照明デバイス内の他の電子構成要素、印刷ドット、または隙間さえ、それぞれ、光学的コントラスト特徴部として機能することができる。
図10Aを参照すると、光導波路の図の一例が示される。図10Aは、光方向転換特徴部901a、901b、および901cを含む照明デバイス820の実施形態を示す。そのような特徴部は、光導波路820内を伝播する光を、光導波路の外に、ディスプレイ810に向けて「方向転換」させることができる。図10Aに示すように、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、光を反射または方向転換させることができる表面905を含む。また、図10Aに示すように、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、1つまたは複数の異なる形状を含むことができる。たとえば、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、特徴部901aで示すように、一方向、たとえばx方向に、長手方向に延在してよい。いくつかの他の実施形態では、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、離散的で、光方向転換特徴部901b、および901cのような他の特徴部から離間された特徴部を含むことができ、光方向転換特徴部901b、および901cは、細長い特徴部901aより面積が小さく、(上方から見て)回転対称であってよく、または、光導波路820上の「島」を形成してよい。また、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、ピラミッド形、円錐形、もしくは台形の特徴部、または、光線902a、902b、および902cをディスプレイ810に向けて反射することができる他の特徴部もしくは断面プロファイルを含むことができる。
いくつかの実施形態では、光方向転換特徴部901a、901b、および901c上に金属導体を形成することが有用である可能性がある。光方向転換特徴部は、光の方向を変える様々なタイプの構造、たとえば、回折および反射構造を含むことができる。いくつかの実施形態では、光方向転換特徴部901a、901b、および901cは、反射性であり、反射は、光方向転換特徴部の表面で生じる。光方向転換特徴部901a、901b、および901cの表面からの反射は、表面905上に金属導体を形成し、それによって、表面905を金属化し、その表面を反射性にすることによって、促進され得る。
図10Bを参照すると、金属化された光方向転換特徴部を有する光導波路の図の一例が示される。図10Bでは、照明デバイス910は、金属化された光方向転換特徴部920を形成するために凹部の表面に形成された導体915を含む光導波路820を含む。図10Bの光方向転換特徴部920のすべてが、完全に金属化されて示されているが、光方向転換特徴部920は、完全に金属化される必要はないことを理解されたい。たとえば、(図10Aの光方向転換特徴部901aのような)長い溝として延在する光方向転換特徴部は、溝(たとえば、x方向)に沿った特定の点でのみ金属化され、溝の全体に沿って金属化されなくてよい。加えて、いくつかの光方向転換特徴部は、部分的におよび/または完全に金属化されてよく、他の光方向転換特徴部は、金属化されない。いくつかの実施形態では、導体915は、反射性金属導体である。
図10Cを参照すると、タッチセンサと一体化された、金属化された光方向転換特徴部を有する光導波路の実施形態の断面図の一例が示される。図10Cは、光方向転換特徴部920内に一体化された導電性特徴を有する照明デバイスの実施形態を示す。v字状断面を有するように示されているが、金属化された光方向転換特徴部920は、たとえば、図10Aの光方向転換特徴部901a、901b、および901cを参照して示されるように、テーパ状円筒、または、光導波路の光が出る方向(たとえば、下方)に対して角度がつけられた表面を有する他の形状のような、様々な形状を有することができることを理解されたい。照明デバイス840は、光方向転換特徴部920上に形成された光反射導体915を有する光方向転換特徴部920を含む光導波路910を含む。照明デバイスは、光反射導体915および電極950に電気的に接続されたタッチ感知エレクトロニクス930を含むこともできる。いくつかの実施形態では、光反射導体915は、光方向転換特徴部920の長さ全体にわたって光方向転換特徴部920の一部であってよく、または、光方向転換特徴部920の長さの一部にわたって延在するだけよく、または、光方向転換特徴部920の長さよりも遠方に延在してよい。タッチ感知エレクトロニクス930は、光反射導体915のいくつかに接続されてよく、他の光反射導体915は、タッチ感知エレクトロニクス930に電気的に接続されない。いくつかの他の実施形態では、図示のように、隣接する光反射導体915は、タッチ感知エレクトロニクス930に電気的に接続されてよい。タッチ感知電極システムは、金属化された光方向転換特徴部の一部である複数の導体915、および、タッチ感知エレクトロニクス930と電気的に連通するいかなる光方向転換特徴部の一部でもない複数の導体(まとめて、「電極」と呼ぶことができる)を含むことができるが、必ずしも含むわけではない。タッチ感知エレクトロニクス930は、導電体、たとえば、人間の指835の接近によって誘導される導体915の静電容量の変化を検出することができ、したがって、電極システムは、全体として、人間の指835の接近によって誘導される導体915の静電容量の変化を検出することができる。光方向転換特徴部上に形成された導体915を、静電容量式タッチセンサの一部としても使用することは、タッチセンサ機能を光導波路と一体化することを可能にする。
図10Cに示す実施形態では、タッチセンサ機能と一体化された照明デバイス840は、光導波路910の上の層を含む。たとえば、層940は、導体915を電極950(電極950は、y方向に沿って延在する)から電気的に絶縁するために、誘電体層であってよい。1つの電極950のみが図10Cの断面図に示されているが、いくつかの実施形態は、導体915と直交するy方向に平行に延在する電極950のような多くの電極を含むことができる。いくつかの実施形態では、層940は、シリコーンまたは他の非腐食性誘電体を含むことができる。導体915を分解または腐食させないように、非腐食性材料が好ましい。いくつかの実施形態では、層940は、光導波路910上に、または光導波路910を覆って押し付けられる感圧接着剤(PSA)層であってよい。層940は、空気の屈折率よりも高いが、約0.05もしくは0.1またはそれ以上光導波路910の屈折率よりも低い屈折率を有することができ、それによって、クラッド層として機能する。加えて、タッチセンサ機能と一体化された照明デバイス840は、下にある層を化学的および/または機械的損傷からパシベートまたは保護するために、層960のような他の層を含んでよい。
図10Dを参照すると、金属化された光方向転換特徴部およびタッチ感知電極を有する光導波路の断面図の図の一例が示される。図10Dの実施形態は、タッチ感知エレクトロニクス930が光方向転換特徴部920に電気的に接続されないこと以外は、図10Cの実施形態と同様である。そのような実施形態では、タッチ感知は、電極950(y方向に延在する)および955(ページ外でx方向に延在する)のような電極のグリッドを使用して達成され得る。代わりに、タッチ感知電極は、グリッドでなくてよく、したがって、電極950なしで電極955のみを含むことができることを理解されたい(この場合、電極955は、個別電極を含むことができる)。そのような実施形態は、比較的少ないステップを使用して製造されることが可能であり、電極955、および光方向転換特徴部920の金属被覆は、同じプロセスを使用して堆積およびエッチングされる。いくつかの他の実施形態では、タッチ感知エレクトロニクス930は、電極950に電気的に接続されているのに加えて、または、電極950に電気的に接続されずに、金属化された光方向転換特徴部920と電極955の両方に電気的に接続されてよい。いくつかの実施形態では、光方向転換特徴部920のいくつかのみが、タッチ感知エレクトロニクス930に接続される。電極950は、電極915および955の上の別の層上で直交し、配置されるように示されているが、それらは、同じ層上で直交し、配置されてよいことを理解されたい。そのような構成では、電極の少なくとも1つは、電極950の電極915または955との交差点での短絡を防止するために、切れ目を含む。電極のこれらの切れ目をブリッジするために、ジャンパが設けられてよい。ジャンパは、交差する電極に接触することなく、交差する電極の上および/または下に延在する。
図11を参照すると、タッチセンサの実施形態の図の一例が示される。タッチセンサは、静電容量式タッチセンサであってよい。一般に、図11の実施形態に示すように、静電容量式タッチセンサは、電極1010、1020として機能する導体を含む。図11の実施形態に示すように、電極1010は、x方向に延在し、電極1020は、y方向に延在する。電流が、電極1010または電極1020のうちの一方を流れると、力線1030によって図11に示される電界が、電極1010と電極1020との間に形成され得る。電極1010と1020との間に形成された電界は、相互キャパシタンス1035aおよび1035bに関連する。人間の指835、または何らかの他の導電体または物体が、電極1010または1020の近くに持ってこられると、指の組織及び血液中に存在する電荷が、電極1010と1020との間に形成された電界を変化させる、または電界に影響を与える。電界のこの乱れは、相互キャパシタンスに影響を与える可能性があり、「タッチ」の位置を決定するために、タッチ感知エレクトロニクス930によって感知され得る相互キャパシタンス1035a、1035bの変化で測定され得る。図10Cの導体915は、同時に、本明細書の他の箇所で説明される光学的機能を果すことができ、図11に示す電極1010または1020として機能することができる。
上述した実施形態では、一体化されたタッチセンサおよび光導波路は、金属化された光方向転換特徴部ならびに金属化された電極を、タッチ感知システムの一部として含むことができることを理解されたい。いくつかの実施形態では、金属化された光方向転換特徴部は、タッチ感知電極を不明瞭化するために、タッチ感知電極に対して配置されてよい。ここで、図12Aを参照すると、一体化されたタッチセンサと光方向転換特徴部を有する光導波路の図の一例が示される。いくつかの実施形態では、光方向転換特徴部は、金属化されてよい。図示の実施形態では、光方向転換特徴部920は、離散的な光学的コントラスト特徴部を構成し、光導波路910内を伝播する光の方向を、ディスプレイ810に向けて変えることができる。導体915は、細長い光学的コントラスト特徴部を構成し、光導波路910の上面に沿って延びる。図示のように、導体915は、細長くてよく、電極またはワイヤを形成することができ、電極またはワイヤは、たとえば、他の電極、導体、およびタッチ感知エレクトロニクス930に電気的に接続することによって、タッチ感知システムの一部であり得る。光導波路910の上面に形成されているように示されているが、他の実施形態では、導体915は、光導波路910内に埋め込まれてよい。たとえば、光導波路910の上面に溝がエッチングされてよい。次いで、導電性材料が溝内に堆積されてよく、それによって、光導波路910内に埋め込まれる導体915を形成する。導体915は、反射性金属から作られてよい。いくつかの実施形態では、導体915は、光方向転換特徴部920を金属化するために使用されるのと同じ材料から作られてよい。いくつかの他の実施形態では、導体915は、インジウムスズ酸化物(ITO)または酸化亜鉛(ZnO)のような透明導体から作られてよい。図12Aに示すように、光方向転換特徴部920は、光導波路910の上面にわたって分布される。光方向転換特徴部920の分布は、光導波路910の表面全体にわたる均一な照明を達成するために調整されてよい。これは、たとえば、光源からの距離の増加に伴う光方向転換特徴部の密度の増加を伴ってよい。隣接する光方向転換特徴部920間の間隔は、用途に応じて他の範囲が可能であるが、いくつかの実施形態では、約10ミクロンから約150ミクロンの範囲であってよい。図12Aは、光方向転換特徴部920を、金属化されているように示すが、いくつかの実施形態では、これらの光方向転換特徴部のいくつかまたはすべては、金属化されなくてよい。
上述したように、導体915は、タッチ感知エレクトロニクス930に接続する電極として機能することができる。したがって、導体915の位置は、タッチフレームワイヤセンサシステムのニーズに基づいて選択される。たとえば、人間の指の寸法を仮定すると、タッチ感知エレクトロニクスの一部である隣接する電極のピッチは、約1センチメートル(cm)であってよい。「ピッチ」は、2つの同様の直接隣接する電極の同一点間の距離を指すことができることが理解されるであろう。タッチ感知のより高い精度が要求される用途では、隣接する電極間の間隔は、たとえば、0.5cm以下に減少されてよい。同様に、高精度があまり重要ではない他の用途では、隣接する電極間の間隔は、より大きくてよい。
図12Bは、一体化されたタッチセンサと光方向転換特徴部を有する光導波路の図の別の例である。光方向転換特徴部920aは、光導波路910の上面に沿って分布される。しかしながら、図12Aと対照的に、光方向転換特徴部920bは、導体915と重なり、たとえば、導体915と光方向転換特徴部920bとの間に連続的に延在する同じ材料で形成されて、導体915と一体化されてよい。光方向転換特徴部920bは、金属化されてよく、導体915に接続されてよい。導体915は、今度は、他の電極、導体、およびタッチ感知エレクトロニクス930に接続されてよい。図12Aを参照して上述したように、導体915は、光方向転換特徴部920aおよび/または920bを金属化するために使用され得る同じ金属材料から作られてよい。たとえば、金属材料は、ブランケット層として堆積されてよく、次いで、導体915ならびに光方向転換特徴部920aおよび/または920bを画定するためにエッチングされてよい。図12Bに示すように、すべての光方向転換特徴部が、タッチ感知エレクトロニクス930と一体化される、または、タッチ感知エレクトロニクス930と電気的に連通するというわけではない。光方向転換特徴部の密度に応じて、特定の実施形態では、10のうちの1つ、またはより少ない光方向転換特徴部が、タッチ感知エレクトロニクス930と電気的に連通してよい。したがって、特定の実施形態では、タッチ感知エレクトロニクス930と電気的に連通する光方向転換特徴部920bの数は、光方向転換特徴部920aの数よりもはるかに少なくてよい。
光方向転換特徴部920aおよび920bの上の金属層、ならびに導体915の両方を形成するために使用される具体的な材料は、異なってよい。いくつかの実施形態では、アルミニウムの層が、光方向転換特徴部920aおよび920bの下面を画定してよい。いくつかの実施形態では、材料の複数の層が、光方向転換特徴部920aおよび920bを形成する凹部内に堆積されてよい。たとえば、いくつかの実施形態では、導体915は、観察者への反射を低減するための「ブラックマスク」を形成する干渉スタックの一部であってよい。特定の実施形態では、その上に形成された光方向転換特徴部を含む導体915は、ブラックマスクの一部であってよい。ブラックマスクは、光導波路910内を伝播する光の方向を変える、または光を反射する(導体915のような)反射層と、上にある光学的に透過性のスペーサ層と、スペーサ層の上にある光吸収体とを含むことができる。スペーサ層は、反射層と光吸収体との間に配置され、その厚さによって間隙を画定する。動作中、光は、反射層の各々から反射され、吸収体に吸収されることが可能であり、導体915が、観察者によって上から見られたとき、黒くまたは暗く現れるように、スペーサ層の厚さは、反射される光が吸収体によって吸収されるように選択される。一例では、導体915は、スペーサ層としての二酸化ケイ素の層で覆われ、光吸収体としてモリブデンクロムの層が続くアルミニウム層であってよい。加えて、二酸化ケイ素の層は、下にある層の腐食に対して保護するために、不活性化層として、部分的に反射性の層の上に設けられてよい。当業者は、無数の他の異なる材料および材料の組合せが、導体915、ならびに光方向転換特徴部920aおよび920bを形成するために使用され得ることを認識するであろう。
タッチセンサと一体化された多くの照明デバイスでは、タッチセンサ電極は、特定の状況の下で、観察者に対して可視である。いくつかの実施形態では、電極は、約3ミクロンと約20ミクロンとの間の幅を有する可能性がある。それにもかかわらず、これらの寸法でさえ、電極は、観察者に対して可視である可能性がある。これは、部分的には、人間の目の光学系の特定の不完全性に起因し、この不完全性の結果、人間の目の様々な光学的限界のため、物体が実際よりも大きく現れる可能性がある。たとえば、視覚的刺激が、角膜および水晶体を通過するとき、刺激は、ある程度の劣化を受ける。分解能の限界は、人間の目の点広がり関数または線広がり関数として表すことができる。定性的に、これらの関数は、人間の観察者によって知覚されるような点または線の「ぼやけ」の程度を表す。より正確には、人間の目の点広がり関数は、網膜のレベルで利用可能な光の強度分布を表す。点広がり関数は、次式を使用して計算することができる。
ここで、ρは、円弧の視角の分単位で測定される幾何学的な点像からの半径方向の距離である。線は、点の列で構成されていると考えることができるように、線広がり関数は、微細に間隔をおいた点の列の点広がり関数の重ね合わせと考えることができる。線広がり関数は、したがって、点広がり関数から導出することができる。半径方向に対称的な点広がり関数s(ρ)について、対応する線広がり関数A(α)は、次式を使用して見つけることができる。
ここで、αは、線と直角の方向の線の幾何学的な画像からの距離の角測度であり、ρは、幾何学的な点像の中心からの半径方向の角距離の尺度である。実証的分析は、次式によって計算される線広がり関数を提供する。
図13Aおよび図13Bは、人間の目の光学系に起因する視覚的刺激の劣化の図の例である。図13Aに関して、ブロック1201は、視空間内に存在する1対の線を示す。ブロック1203は、これらの線の各々に関する対応する線広がり関数を示す。横軸は、網膜距離(典型的には、角距離として表される)であり、縦軸は、相対強度である。図13Aに見られるように、ブロック1201に示す線の対は、結果として、網膜で受光される光の分布を生じ、網膜では、最も高い相対強度は、線の実際の位置に対応し、その位置からの角距離と共に強度が低下する。ブロック1205は、1201に示す2つのラインの視覚知覚を表す。ブロック1203に示す点広がり関数により、線は、「ぼやけて」現れ、広がる。いくつかの実施形態では、「ぼやけ」は、主に、各方向の幾何学的中心から円弧の約2.2分の角距離にわたって生じる。点ではなく、線に対して、「ぼやけ」は、主に、線のいずれかの側の約5分角の角距離にわたって生じる。
図13Aでは、2つの線は、線広がり関数のぼかし効果にもかかわらず、2つの線が視覚的に識別可能なままであるのに十分なほど離間されている。図13Bでは、2つの線がブロック1207で視空間内で互いにより近いように示されていることを除いて、同様の図が示される。ブロック1209は、線の各々に関する対応する線広がり関数を示す。ここで、図13Aとは異なり、線広がり関数は、有意に重複する。明確にするために、別々の線広がり関数として示されているが、網膜で受光される全体的な光は、これら2つの線広がり関数の重ね合わせである。ブロック1211に示される結果は、図13Aのブロック1205で知覚されるような線の各々よりも広く、かつ暗い、単一のぼやけた線の視覚知覚である。実際には、図13Bのブロック1207の線は、それらの間の距離が人間の目の視力を超え、線が識別不可能になるのに十分なほど互いに近く提示される。人間の目に関して、約16インチの視距離での典型的な線広がり関数は、約150ミクロンの半値全幅によって特徴付けられる。
視覚知覚は、分解能だけでなく、相対コントラストまたはコントラスト比にも依存する。人間の目は、絶対輝度に対するよりもコントラストに対して敏感である。コントラストに対する感度は、しかしながら、空間周波数とともに変化する。空間周波数は、目で範囲が定められる度あたりのコントラストの「サイクル」の数である。たとえば、1サイクルは、単一の黒い線と、その次の白い空間とを含むことができ、このパターンが繰り返す。コントラスト感度関数は、人間の目のコントラスト感度が、空間周波数とともにどのように変化するのかを記述する。図14は、人間の目に関するコントラスト感度関数のグラフを示す。縦軸は、コントラスト感度を示し、上方に低いコントラスト、下方に最高のコントラストを示す。横軸は、度あたりのサイクルで測定された空間周波数の対数である。空間周波数が増加する、すなわち、視覚的特徴がますますより小さくなり、ますます互いにより近くなるにつれて、これらの特徴が可視であるために必要なコントラストのレベルは、増加する。特定のしきい値を超えると、特定の特徴は、最も高いコントラストであっても、人間の目には見えない。これは、上述した角度分解能の限界に対応する。しかし、人間の目の角度分解能の限界未満であっても、減少したコントラストは、特徴を人間の目に見えなくする可能性がある。
人間の目の光学系のこれらの限界は、光学系で特定の特徴の可視性を低下させるために使用され得ることが見出されている。たとえば、離散的な光学的コントラスト特徴部のアレイ内に配置された細長い光学的コントラスト特徴部は、特徴の配置に応じて、隠されることが可能であり、または、少なくとも可視性を低下させることができる。たとえば、基板上に配置された、導体915(図12Aおよび図12B)のような細長い光学的コントラスト特徴部は、特定の線広がり関数を有することになり、いくつかの実施形態では、約400ミクロン、またはそれ未満の有効幅を有することができる。同様に、各離散的な光学的コントラスト特徴部、たとえば、光方向転換特徴部920(図9A〜図12B)のような光方向転換特徴部、または他の遮光要素は、特定の点広がり関数を有することになる。任意の離散的な光学的コントラスト特徴部が、その線広がり関数内に収まるのに十分なほど細長い光学的コントラスト特徴部に近い場合、離散的な光学的コントラスト特徴部の線広がり関数は、細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数と重なることになる。これら2つの線広がり関数の重ね合わせは、結果として、細長い光学的コントラスト特徴部の増加した有効な知覚される幅をもたらすことができる。
たとえば、図15Aおよび図15Bは、光方向転換特徴部および導体を有する光導波路の一部の図の一例を示す。いくつかの実施形態では、光方向転換特徴部920a〜dは、金属化された光方向転換特徴部であってよい。加えて、特定の実施形態では、導体915は、ワイヤであってよく、たとえば、本明細書で説明するようなタッチセンサシステム用のワイヤであってよい。図15Aは、光導波路の上面図であり、図15Bは、断面図である。光導波路910は、光学的コントラスト特徴部を構成する導体915、および、それぞれ離散的な光学的コントラスト特徴部を構成する4つの例示される光方向転換特徴部920a〜dを含む。導体915は、タッチ感知システムのための電極アレイの一部を形成することができる。光方向転換特徴部920a〜dは、単一の線内に配置されているように示されているが、他の配置が可能である。前述のように、光方向転換特徴部920a〜dの配置は、所望の照明に基づいて決定されてよい。たとえば、均一な照明は、光源(図示せず)からの距離とともに光方向転換特徴部の密度を変化させることを必要とする可能性がある。
図15Cは、図15Aおよび図15Bに示す光導波路910に関連付けられた線広がり関数の図の一例を示す。線1430aは、光方向転換特徴部920aに関連付けられた点広がり関数に対応する。同様に、線1430b、1430c、および1430dは、それぞれ、光方向転換特徴部920b、920c、および920dに対応する点広がり関数を示す。線1435は、導体915の線広がり関数を示す。導体915が、光方向転換特徴部920a、920b、920c、および920dより大きくなるにつれて、その線広がり関数は、より高くなり(より大きい相対強度を示す)、かつ、導体915の幅の増加により、より広くなる。線1440は、重複点と、線広がり関数1430b、1440、および1430cとの重ね合わせを表す。これらの別々の点と、線広がり関数との和は、導体915、または、単独のいずれかの光方向転換特徴部920a〜dの強度分布よりも著しく広い強度分布を作成する。光方向転換特徴部920bおよび920cの点広がり関数と、導体915の線広がり関数との重ね合わせの結果は、導体915の増加した知覚される幅である。
個々の光方向転換特徴部920a〜dが、各々、所与の観察距離で人間の観察者に個別に検出不可能であり得たとしても、導体915の線広がり関数内のこれらの光方向転換特徴部920a〜dの配置は、結果として、導体915の知覚される幅を効果的に増加させる可能性がある。導体915が、単独で、生身の人間に対してすでに可視である実施形態では、導体915の線広がり関数内に光方向転換特徴部920a〜dを設けることは、導体915の可視性をさらに高める可能性がある。いずれの場合でも、光方向転換特徴部920a〜dの各々の見かけの幅および/または強度は、隣接する光方向転換特徴部の点広がり関数との重ね合わせによって、増加される可能性がある。
導体915のような細長い光学的コントラスト特徴部が、単独で人間の裸眼に対して可視である場合であっても、細長い光学的コントラスト特徴部の周囲の離散的な光学的コントラスト特徴部の特定の配置が、細長い特徴部を「隠す」ために使用され得ることが見出されている。たとえば、導体を直接取り囲む領域から光方向転換特徴部の少なくともいくつかを除去することは、知覚される幅の何らかの増加を減少させることができ、また、光方向転換特徴部920a〜dおよび導体915を含む面にわたる光学的コントラスト特徴部920a〜dの光学的密度を大まかに均等にすることができ、それによって、光方向転換特徴部920a〜dのアレイ内の導体915を効果的に隠す。たとえば、図16Aおよび図16Bは、導体と重なっている光方向転換特徴部を有する光導波路の一部の図の例を示す。光導波路910は、導体915と重なって配置されている2つの光方向転換特徴部920bおよび920cを含む。光方向転換特徴部920aおよび920dは、導体915から距離を置いて配置される。図15A〜図15Bと比較して、導体915に最も近い光方向転換特徴部は、導体915と重なるように再配置されている。導体915と重ねることによって、光方向転換特徴部920bおよび920cは、単独での導体915と比較して、追加の光学的不明瞭化をほとんどまたはまったく提供しない。特定の実施形態では、光方向転換特徴部920bおよび920cは、導体915の側部を越えて延在する寸法を有することができる。たとえば、導体915は、差し渡し約3〜5ミクロンの間であってよく、光方向転換特徴部920bおよび920cは、約5〜10ミクロンの間の直径を有する実質的に円形であってよい。そのような構成では、重なっている光方向転換特徴部920bおよび920cにより、導体915への光学的密度をいくらか増加させることになる。しかしながら、光方向転換特徴部920bおよび920cが、導体915自体より幅が広い構成であっても、総光学的密度は、導体915と光方向転換特徴部920bおよび920cとが重なっていなかった場合よりも低いままである。
図16Cは、図16Aおよび図16Bに示す光導波路に関連付けられた広がり関数の図の一例を示す。導体915の上への光方向転換特徴部920bおよび920cの重なる配置の結果として、図16Cに示す広がり関数は、図15Cに示す広がり関数とは大きく異なる。図15Cの線広がり関数と比較して、線1535として示される導体の線広がり関数と、点広がり関数が、それぞれ、線1530aおよび1530dとして示される2つの隣接する光学的コントラスト特徴部920aおよび920bの線広がり関数との間に、より少ない重なりが存在する。上述したように、光方向転換特徴部920bおよび920cは、線1550の上に配置され、したがって、これらの光方向転換特徴部に関連付けられた別々の点広がり関数は、ほとんどまたはまったく存在しない。結果として、線1540として示される点および線広がり関数の重ね合わせは、結果として、導体915の有効幅を実質的に増加させない。したがって、導体915の可視性は、光方向転換特徴部920a〜dの配置によって、低下され得る。
導体915からさらに遠い光導波路910の領域に関して、光方向転換特徴部920a〜dは、各々、それら自体の点広がり関数を有することになる。これらの個々の点広がり関数の重ね合わせは、光学的不明瞭化または光学的密度のベースラインレベルを提供すると考えることができる。導体915が、特定の領域に追加されると、導体915の周りの光学的不明瞭化は、増大し、導体は、可視である。導体915を直接取り囲む領域に比較的低い密度の光方向転換特徴部920a〜dを設けることによって、導体915の線広がり関数は、導体915の光学的密度を、導体915の線広がり関数の外側にある光方向転換特徴部のような、さらに遠くの光方向転換特徴部の周囲のそれらの光方向転換特徴部によって提供されるベースライン光学的密度と同様にするのに十分なほど少なく周囲の光方向転換特徴部920a〜dの線広がり関数と重なる。
図17A〜図17Bに示すように、そうでなければ光方向転換特徴部の局所的に均一な分布は、導体に最も近いこれらの光方向転換特徴部の一部を導体自体の上に再配置することによって、変更され得る。光方向転換特徴部920bを導体915上に再配置することは、光方向転換特徴部920bが配置される光導波路910の光方向転換機能を維持しながら、導体915および光方向転換特徴部920bの組合せの光学的密度を低下させるという利点を有する。光方向転換特徴部920bは、光導波路910内に依然として存在するため、方向転換される光の量は、それらの再配置によって数が変更されない光方向転換特徴部920bの数に大まかに比例するため、光導波路910は、ほぼ同じ量の光をディスプレイ810(図9A〜図12B)に向けることになる。したがって、光導波路910の照明機能は、実質的に変化しない。いくつかの他の実施形態では、光方向転換特徴部920bは、導体915上に存在しない。むしろ、光方向転換特徴部920bは、光方向転換特徴部920bがないオープン領域が導体915の周囲に存在するように、再配置される。
図17Aおよび図17Bは、光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の平面図の図の例を示す。図17Aでは、導体915は、光方向転換特徴部920aおよび920bのアレイによって取り囲まれる。光方向転換特徴部920bは、導体915に直接隣接する第1の領域1610に配置され、他方の光方向転換特徴部920aは、第1の領域に隣接し、導体915から遠い第2の領域1611に配置される。図17Bは、図17Aの第1の領域に配置された光方向転換特徴部920bが、代わりに導体915と重なり、一体化されるように再配置された後の、光導波路の一部を示す。これらの光方向転換特徴部920bを導体915上に再配置することは、結果として、導体915の周りのより低い全体の不明瞭化をもたらす。再配置に続いて、いくつかの実施形態では、導体915に直接隣接する領域1610は、もはや光方向転換特徴部を含まない。他の実施形態では、いくつかの光方向転換特徴部が存在するが、第2の領域1611内より低い密度で存在する。領域1610内の光学的密度は、したがって、低下する。導体915の線広がり関数と、最も近い光方向転換特徴部920aの点広がり関数との間に、より少ない重なりが存在する。導体915に直接隣接する領域1610内の低下した光学的密度は、導体915と、周囲の光方向転換特徴部920aのアレイとの間の知覚されるコントラストを低下させ、それによって、アレイ内の導体915を効果的に隠す。導体915自体の上に再配置されたこれらの光方向転換特徴部920bは、本明細書で論じられるように、有意な追加の光学的密度を寄与しない。導体915の線広がり関数内にある第1の領域1610の幅を提供することは、光導波路上のすべての特徴の個々の点広がり関数のいくらかの重なりを可能にする。これは、今度は、導体915のコントラスト、および、したがって可視性を低下させる不明瞭化のベースラインレベルを提供する。図17Aおよび図17Bに見られるように、導体915を取り囲む第1の領域内の光方向転換特徴部920a〜bの密度は、第1の領域に隣接し、導体915から遠い第2の領域内の光方向転換特徴部920a〜bの密度よりはるかに低い。この構成は、導体915の可視性を低下させるために、2つの現象、すなわち、導体915上に光方向転換特徴部920bを形成することによって全体の不明瞭化を減らすことと、導体915および最も近い光方向転換特徴部920aの線および点広がり関数の重なりを減らすこととを利用する。
図18Aおよび図18Bは、光方向転換特徴部およびダミー光方向転換特徴部によって取り囲まれた導体を有する光導波路の一部の平面図の例を示す。特定の実施形態では、周囲の光方向転換特徴部920aのアレイは、最も近い光方向転換特徴部920aを導体915と整列されるように再配置した後であっても、導体915が明確に可視のままであるような低密度のものであってよい。このシナリオでは、ダミー光方向転換特徴部1725が、光方向転換特徴部のアレイに追加されてよい。ダミー光方向転換特徴部1725は、光方向転換特徴部920aと同様に(観察者から見て)光を不明瞭化するが、ディスプレイ810(図9A〜図12B)に向けて光の方向を変えるように特に構成されていない物体である。たとえば、それらは、光導波路の平面状の上面に対して平坦に形成された光不明瞭化または遮蔽構造であってよい。たとえば、ダミー光方向転換特徴部1725は、光方向転換特徴部920aを金属化し、導体915を形成するために使用されるのと同じ材料の層からパターン化されてよい。これらのダミー光方向転換特徴部1725の存在は、光方向転換特徴部920aのアレイの背景光学的密度を効果的に上昇させ、それによって、導体915の光学的密度と、周囲のアレイの光学的密度との間のコントラストを低下させる。上述したように、視覚知覚は、角度(および、対応する空間)分解能ならびにコントラスト比の両方に依存する。ダミー光方向転換特徴部1725の使用によって背景光学的密度を上昇させることによって、導体915の可視性を低下させることができる。
図19は、1つまたは複数の細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を最小化するために、基板上に複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を配置するための方法の流れ図の一例を示す。ブロック1801は、光導波路910(たとえば、図16Aを参照)のような光導波路であってよい基板を設けることを記載する。基板は、たとえば、半透明のガラスもしくはプラスチックのような半透明の材料であってよく、または、光学的コントラスト特徴部を支持することができる材料の他のボディであってよい。暗い光学的コントラスト特徴部を含む実施形態では、基板は、明るい外観を有してよい。他の実施形態では、光学的コントラスト特徴部は、明るくてよく、この場合には、基板は、それ自体暗くてよい。ブロック1803は、細長い光学的コントラスト特徴部を基板上に配置することを記載する。特定の実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部は、透明基板上に形成されたワイヤであってよい。そのようなワイヤは、ワイヤを形成するために、マスク形成、およびブランケット層のエッチングを含む標準的なリソグラフィ技術を使用して、(金属の層のような)堆積された材料のブランケット層から形成されてよい。しかしながら、細長い光学的コントラスト特徴部は、光学的コントラストを基板に提供する事実上任意の材料であってよい。たとえば、基板が暗かった場合、細長い光学的コントラスト特徴部は、白い材料の薄いストリップであってよい。いくつかの実施形態では、基板は、基板表面に溝を形成するためにエッチングされてよく、これらの溝内に細長い光学的コントラスト特徴部を形成するために、材料が堆積され、パターン化されてよい。ブロック1805は、細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する第1の領域内に、複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を配置することを記載する。透明基板上に形成されたワイヤを含む実施形態では、離散的な光学的コントラスト特徴部は、基板の表面に形成された、金属化された凹部を含む、金属化された光方向転換特徴部のような光方向転換特徴部を含むことができる。離散的な光学的コントラスト特徴部は、しかしながら、印刷ドットまたは他の電子構成要素を含む、基板に光学的コントラストを提供する事実上任意の材料であってよい。細長い光学的コントラスト特徴部と同様に、離散的な光学的コントラスト特徴部は、暗い基板を含む実施形態では、白いまたは明るい材料であってよく、その逆(明るい基板を含む実施形態では、暗い材料)であってもよい。上述したように、材料は、基板に対して光学的コントラストを提供する。離散的な光学的コントラスト特徴部は、細長い光学的コントラスト特徴部と同じ材料で作られてよい。他の実施形態では、離散的な光学的コントラスト特徴部は、それらの両方が基板に対してコントラストを提供する限り、異なる材料で作られてよい。透明または半透明基板を含む実施形態では、離散的な光学的コントラスト特徴部は、それらが細長い光学的コントラスト特徴部の下の層上に形成されるように、基板の表面の下に形成されてよい。他の実施形態では、透明な基板であるかまたは不透明な基板であるかにかかわらず、細長い光学的コントラスト特徴部および離散的な光学的コントラスト特徴部は、同じ層または表面上に形成されてよい。いくつかの実施形態では、ブロック1805は、離散的な光学的コントラスト特徴部が第1の領域に配置されないように、省略されてよい。
ブロック1807は、基板の第2の領域に第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を配置することを記載する。第2の領域は、第1の領域に隣接し、第1の領域よりも細長い光学的コントラスト特徴部から遠い。いくつかの実施形態では、細長い光学的コントラスト特徴部は、第1の領域内の中心にあってよく、第2の領域は、いずれかの側で第1の領域と隣接する。離散的な光学的コントラスト特徴部は、各々、同一の構造であってよく、または、他の実施形態では、それらの構造は、異なってよい。たとえば、いくつかの離散的な光学的コントラスト特徴部は、金属化された凹部であってよく、他の離散的な光学的コントラスト特徴部は、基板の表面に配置された金属の平坦な部分のようなダミー光方向転換特徴部であってよい。離散的な光学的コントラスト特徴部の密度は、第1の領域よりも第2の領域の方が高い。たとえば、第1の領域の離散的な光学的コントラスト特徴部の密度は、約0.05%と約1%との間、約0.05%と約0.5%との間、または、約0.1%と約0.5%との間であってよく、第2の領域の密度は、約0.5%と約10%との間、約0.75%と約7.5%との間、または、約1%と約5%との間であってよい。より高い密度は、より多くの光を遮蔽することができ、光学的コントラスト特徴部が一体化されるフロントライトの輝度を低下させ得ることが理解されるであろう。輝度の低下が許容される用途では、また、離散的な光学的コントラスト特徴部のより高い密度が、第1のおよび第2の領域のいずれかまたは両方で許容され得る。細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する第1の領域に比較的より低い密度の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けることによって、離散的な光学的コントラスト特徴部の個々の点広がり関数は、細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数とあまり重ならないことになり、光学的コントラスト特徴部の光学的密度は、基板にわたってより均一になる。本明細書に記載のように、重なる広がり関数は、特徴部の周りの領域により高い光学的密度をもたらすことによって、特徴の可視性を高める可能性がある。したがって、第1の領域の光学的コントラスト特徴部のより低い密度は、細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させることができる。約16インチの観察距離が意図されたディスプレイ用途のためのいくつかの実施形態では、第1の領域は、細長い光学的コントラスト特徴部の各側から、約200ミクロンと約800ミクロンとの間で延在する幅を有する。他の実施形態では、第1の領域は、細長い光学的コントラスト特徴部の各側から約150ミクロンと約300ミクロンとの間で延在する幅を有する。いくつかの実施形態では、第1の領域と第2の領域との間の境界は、細長い光学的コントラスト特徴部の長さに沿って実質的に均一な距離で細長い光学的コントラスト特徴部から離間された線を画定する。いくつかの他の実施形態では、この境界は、細長い光学的コントラスト特徴部の長さに沿って細長い光学的コントラスト特徴部からの間隔が変化する線を画定することができる。
図20は、細長い光学的コントラスト特徴部の可視性を低下させるために、基板上の光方向転換特徴部およびダミー光方向転換特徴部の配置を設計するための方法の一例の流れ図を示す。ブロック1901は、ワイヤを取り囲む光方向転換特徴部を配置するための設計を提供することを記載する。たとえば、設計は、グリッドでのような、電子タッチセンサシステムの要件に従って基板上に配置されたワイヤを含むことができる。設計は、基板の下にディスプレイの所望の照明を提供するように構成された光方向転換特徴部の配置を含むことができる。たとえば、設計は、ディスプレイの均一な照明を提供するために、基板の一方の側に配置された光源から密度を増加させながら光方向転換特徴部を配置することができる。ブロック1903は、ワイヤへの横方向の接近と共に増加する、光方向転換特徴部を移動させる確率を割り当てることを記載する。たとえば、設計でワイヤの最も近くに配置された光方向転換特徴部は、移動される最も高い確率を割り当てられることになる。割り当てられる確率は、ワイヤからの距離に伴って直線的に変化してよく、または、非線形パターンに従ってよい。特定の実施形態では、確率は、ワイヤの線広がり関数に従って変化してよい。ブロック1905は、割り当てられた確率に従って、ワイヤと重なるように光方向転換特徴部の位置を横方向に再配置することを記載する。たとえば、ブロック1903で50%の確率を割り当てられた光方向転換特徴部に関して、光方向転換特徴部の半分が、設計では再配置されることになる。光方向転換特徴部は、それらがワイヤと重なるまで、ワイヤに垂直方向に直接横方向に移動されてよい。ブロック1907は、ワイヤ上に移動されたこれらの光方向転換特徴部を、それらがワイヤの長さに沿って均等に間隔をあけられるように拡散させることを記載する。代わりに、他の実施形態では、ワイヤ上に移動された光方向転換特徴部は、不均一なようにワイヤの長さに沿って分配されてよい。特定の実施形態では、方法は、ブロック1907の後に終了してよく、設計は、完成したと見なされてよい。この設計は、ワイヤに最も近い領域内の光方向転換特徴部の低下した密度によりワイヤの可視性を低下させることができる光方向転換特徴部およびワイヤの配置で、基板を製造するために使用され得る。
ブロック1909では、光方向転換特徴部の背景光学的密度がしきい値を超えているか否かが判定される。しきい値は、ワイヤの可視性を低下させるために必要な背景光学的密度に関する経験的または理論的考察に基づいて選択されてよい。背景光学的密度に達した場合、プロセスは、完了してよく、上述したように、密度は、規定された配置で光方向転換特徴部およびワイヤを有する基板を製造するために使用され得る。背景光学的密度に達していない場合、設計は、所望のしきい値背景光学的密度に達するのに十分な数のダミー光方向転換特徴部を基板上に配置することによって、変更されてよい。
図21Aおよび図21Bは、複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイス40を示すシステムブロック図の例を示す。ディスプレイデバイス40は、たとえば、スマートフォン、セルラー電話または携帯電話であり得る。ただし、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素またはディスプレイデバイス40の軽微な変形も、テレビジョン、タブレット、電子リーダー、ハンドヘルドデバイスおよびポータブルメディアプレーヤなど、様々なタイプのディスプレイデバイスを示す。
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、アンテナ43と、スピーカー45と、入力デバイス48と、マイクロフォン46とを含む。ハウジング41は、射出成形および真空成形を含む様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され得る。さらに、ハウジング41は、限定はしないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、またはそれらの組合せを含む、様々な材料のうちのいずれかから製作され得る。ハウジング41は、異なる色の、または異なるロゴ、ピクチャ、もしくはシンボルを含んでいる、他の取外し可能な部分と交換され得る、取外し可能な部分(図示せず)を含むことができる。
ディスプレイ30は、本明細書で説明する、双安定またはアナログディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかであり得る。ディスプレイ30はまた、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなど、フラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の管デバイスなど、非フラットパネルディスプレイを含むように構成され得る。さらに、ディスプレイ30は、本明細書で説明する干渉変調器ディスプレイを含むことができる。ディスプレイ30は、本明細書で開示されるプロセスおよび方法の任意のものを使用して製造されてよい。ディスプレイ30は、ディスプレイを照明するための図9〜図12を参照して上記で開示したものと同様の照明デバイスと共にパッケージ化されてよい。ディスプレイ30が干渉変調器ディスプレイである実施形態では、光方向転換スタック110は、図11および図12に示すようなフロントライト、またはバックライトの一部であってよい。より一般的には、光方向転換スタック110は、フロントまたはバックライトのいずれかの一部であってよい。
ディスプレイデバイス40の構成要素は図21Bに概略的に示されている。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、それの中に少なくとも部分的に密閉された追加の構成要素を含むことができる。たとえば、ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含む。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、信号を調整する(たとえば、信号をフィルタリングする)ように構成され得る。調整ハードウェア52は、スピーカー45およびマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28に、およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は次にディスプレイアレイ30に結合される。いくつかの実施態様では、電源50が、特定のディスプレイデバイス40設計において実質的にすべての構成要素に電力を与えることができる。
ネットワークインターフェース27は、ディスプレイデバイス40がネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することができるように、アンテナ43とトランシーバ47とを含む。ネットワークインターフェース27はまた、たとえば、プロセッサ21のデータ処理要件を軽減するための、何らかの処理能力を有し得る。アンテナ43は信号を送信および受信することができる。いくつかの実施態様では、アンテナ43は、IEEE16.11(a)、(b)、または(g)を含むIEEE16.11規格、あるいはIEEE802.11a、b、g、nを含むIEEE802.11規格、およびそれらのさらなる実施態様に従って、RF信号を送信および受信する。いくつかの他の実施態様では、アンテナ43は、BLUETOOTH規格に従ってRF信号を送信および受信する。セルラー電話の場合、アンテナ43は、3Gまたは4G技術を利用するシステムなどのワイヤレスネットワーク内で通信するために使用される、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)、GSM/General Packet Radio Service(GPRS)、Enhanced Data GSM Environment(EDGE)、Terrestrial Trunked Radio(TETRA)、広帯域CDMA(W−CDMA)、Evolution Data Optimized(EV−DO)、1xEV−DO、EV−DO Rev A、EV−DO Rev B、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、Long Term Evolution(LTE)、AMPS、または他の知られている信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号がプロセッサ21によって受信され、プロセッサ21によってさらに操作され得るように、その信号を前処理することができる。トランシーバ47はまた、プロセッサ21から受信された信号がアンテナ43を介してディスプレイデバイス40から送信され得るように、その信号を処理することができる。
いくつかの実施態様では、トランシーバ47は受信機によって置き換えられ得る。さらに、いくつかの実施態様では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶または生成することができる画像ソースによって置き換えられ得る。プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御することができる。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースから圧縮された画像データなどのデータを受信し、そのデータを生画像データに、または生画像データに容易に処理されるフォーマットに、処理する。プロセッサ21は、処理されたデータをドライバコントローラ29に、または記憶のためにフレームバッファ28に送ることができる。生データは、一般に、画像内の各ロケーションにおける画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色、彩度、およびグレースケールレベルを含むことができる。
プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを含むことができる。調整ハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するための、およびマイクロフォン46から信号を受信するための、増幅器およびフィルタを含み得る。調整ハードウェア52は、ディスプレイデバイス40内の個別構成要素であり得、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込まれ得る。
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生画像データをプロセッサ21から直接、またはフレームバッファ28から取得することができ、アレイドライバ22への高速送信のために適宜に生画像データを再フォーマットすることができる。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29は、生画像データを、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに再フォーマットすることができ、その結果、そのデータフローは、ディスプレイアレイ30にわたって走査するのに好適な時間順序を有する。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、しばしば、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連付けられるが、そのようなコントローラは多くの方法で実施され得る。たとえば、コントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、ソフトウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、またはハードウェアにおいてアレイドライバ22と完全に一体化され得る。
アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受信することができ、ビデオデータを波形の並列セットに再フォーマットすることができ、波形の並列セットは、ディスプレイのピクセルのx−y行列から来る、数百の、および時には数千の(またはより多くの)リード線に毎秒何回も適用される。
いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明するディスプレイのタイプのうちのいずれにも適している。たとえば、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(IMODコントローラなど)であり得る。さらに、アレイドライバ22は、従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(IMODディスプレイドライバなど)であり得る。さらに、ディスプレイアレイ30は、従来のディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(IMODのアレイを含むディスプレイなど)とすることができる。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29はアレイドライバ22と一体化することができる。そのような実施態様は、高集積システム、たとえば、モバイルフォン、ポータブル電子デバイス、ウォッチまたは小面積ディスプレイにおいて、有用であることがある。
いくつかの実施態様では、入力デバイス48は、たとえば、ユーザがディスプレイデバイス40の動作を制御できるように構成することができる。入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、ロッカー、タッチセンシティブスクリーン、ディスプレイアレイ30と一体化されたタッチセンシティブスクリーン、あるいは感圧膜または感熱膜を含むことができる。いくつかの実施形態では、タッチセンシティブスクリーンは、光導波路と一体化され、タッチ感知エレクトロニクスに接続されたタッチ感知電極アレイを含む。いくつかの実施形態では、光導波路に導かれた光を光導波路の外に方向転換させるための光方向転換特徴部920bは、タッチ感知電極アレイの一部である1つまたは複数の導体(ワイヤ)上に配置される。マイクロフォン46は、ディスプレイデバイス40のための入力デバイスとして構成することができる。いくつかの実施態様では、ディスプレイデバイス40の動作を制御するために、マイクロフォン46を通してのボイスコマンドを用いることができる。
電源50は種々のエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。たとえば、電源50は、ニッケルカドミウムバッテリまたはリチウムイオンバッテリなどの充電式バッテリとすることができる。充電式バッテリを使用する実施態様では、充電式バッテリは、たとえば、壁コンセントあるいは光起電性デバイスまたはアレイから来る電力を使用して充電可能であり得る。代替的には、充電式バッテリはワイヤレス充電可能とすることができる。電源50はまた、再生可能エネルギー源、キャパシタ、あるいはプラスチック太陽電池または太陽電池塗料を含む太陽電池とすることもできる。電源50はまた、壁コンセントから電力を受け取るように構成することもできる。
いくつかの実施態様では、制御プログラマビリティがドライバコントローラ29中に存在し、これは電子ディスプレイシステム中のいくつかの場所に配置され得る。いくつかの他の実施態様では、制御プログラマビリティがアレイドライバ22中に存在する。上記で説明した最適化は、任意の数のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素において、ならびに様々な構成において実施され得る。
本明細書で開示する実施態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実施され得る。ハードウェアとソフトウェアの互換性が、概して機能に関して説明され、上記で説明した様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路およびステップにおいて示された。そのような機能がハードウェアで実施されるか、ソフトウェアで実施されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実施するために使用される、ハードウェアおよびデータ処理装置は、汎用シングルチップまたはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、あるいは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成などのコンピューティングデバイスの組合せとして実施することもできる。いくつかの実施態様では、特定のステップおよび方法が、所与の機能に固有である回路によって実行され得る。
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、本明細書で開示する構造を含むハードウェア、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、およびそれらの上記構造の構造的等価物において、またはそれらの任意の組合せにおいて実施され得る。また、本明細書で説明した主題の実施態様は、1つまたは複数のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置が実行するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された、またはデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして、実施され得る。
ソフトウェアで実施する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。本明細書で開示された方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に存在し得る、プロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールで実施され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムを転送することを可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれ得る。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含め得る。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体上のコードおよび命令の、1つまたは任意の組合せまたはセットとして存在し得る。
本開示で説明した実施態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示した実施態様に限定されるものではなく、本開示と、本明細書で開示する原理および新規の特徴とに一致する、最も広い範囲を与えられるべきである。「例示的」という単語は、本明細書ではもっぱら「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書に「例示的」と記載されたいかなる実施態様も、必ずしも他の可能性または実施態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。さらに、「上側」および「下側」という用語は、図の説明を簡単にするために時々使用され、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対位置を示すが、実施されたIMODの適切な配向を反映しないことがあることを、当業者は容易に諒解されよう。
また、別個の実施態様に関して本明細書で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施態様において組合せで実施され得る。また、逆に、単一の実施態様に関して説明した様々な特徴は、複数の実施態様において別個に、あるいは任意の好適な部分組合せで実施され得る。その上、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、そのような動作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序でまたは順番に実行される必要がないこと、またはすべての例示される動作が実行される必要があるとは限らないことは、当業者は容易に認識されよう。さらに、図面は、流れ図の形態でもう1つの例示的なプロセスを概略的に示し得る。ただし、図示されていない他の動作が、概略的に示される例示的なプロセスに組み込まれ得る。たとえば、1つまたは複数の追加の動作が、図示の動作のうちのいずれかの前に、後に、同時に、またはそれの間で、実行され得る。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。その上、上記で説明した実施態様における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施態様においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきでなく、説明するプログラム構成要素およびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品において互いに一体化されるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。さらに、他の実施態様が以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲に記載の行為は、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成することができる。
14 可動反射層
14a 反射副層
14c 上部金属層
16a 光吸収体
21 プロセッサ
22 アレイドライバ
27 ネットワークインターフェース
28 フレームバッファ
29 ドライバコントローラ
30 ディスプレイアレイ、ディスプレイ
40 ディスプレイデバイス
41 ハウジング
43 アンテナ
45 スピーカー
46 マイクロフォン
47 トランシーバ
48 入力デバイス
50 電力システム、電源
52 調整ハードウェア
800 ディスプレイシステム
810 ディスプレイ
820 照明デバイス
830 タッチセンサ
835 人間の指
837 アイコン
840 タッチセンサと一体化された照明デバイス
901a 光方向転換特徴部
901b 光方向転換特徴部
901c 光方向転換特徴部
902a 光線
902b 光線
902c 光線
905 表面
910 照明デバイス
915 導体
920 光方向転換特徴部
920a 光方向転換特徴部
920b 光方向転換特徴部
920c 光方向転換特徴部
920d 光方向転換特徴部
930 タッチ感知エレクトロニクス
940 層
950 電極
955 電極
960 層
1010 電極
1020 電極
1030 力線
1035a 相互キャパシタンス
1035b 相互キャパシタンス
1610 第1の領域
1611 第2の領域
1725 ダミー光方向転換特徴部

Claims (31)

  1. 基板上の細長い光学的コントラスト特徴部と、
    前記細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する第1の領域と、
    前記第1の領域に直接隣接し、前記第1の領域よりも前記細長い光学的コントラスト特徴部から遠い第2の領域と、
    前記第1の領域内に分布された第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部と、
    前記第2の領域内に分布された第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部と
    を含む基板組立品を備えるデバイスであって、
    前記第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第1の密度が、前記第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第2の密度よりも低い、デバイス。
  2. 前記第1の領域と前記第2の領域との間の境界は、前記細長い光学的コントラスト特徴部の長さに沿って、実質的に均一な距離で、前記細長い光学的コントラスト特徴部から離間される、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記細長い光学的コントラスト特徴部が、ワイヤである、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記ワイヤが、導電体の接近を感知するように構成されたタッチセンサシステムに電気的に接続された電極であり、前記電極が、前記タッチセンサシステムの一部である、請求項3に記載のデバイス。
  5. 複数の凹部が、前記ワイヤの長さに沿って形成され、前記ワイヤが、少なくとも部分的に、前記凹部を被覆する金属で形成される、請求項3に記載のデバイス。
  6. 前記第1の領域が、約16インチの距離での人間の目に対する前記細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に実質的に完全に収まる、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記基板が、主上面および主底面を有する光導波路を含み、前記離散的な光学的コントラスト特徴部が、方向転換された光が前記主底面を通って前記光導波路から出るように、前記光導波路内を伝播する光を方向転換するように構成された光方向転換特徴部を含む、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記離散的な光学的コントラスト特徴部が、さらに、前記第2の領域内に分布された複数のダミー光方向転換特徴部を含む、請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記離散的な光学的コントラスト特徴部が、前記光導波路の前記主上面内に延在する凹部を含む、請求項7に記載のデバイス。
  10. 前記細長い光学的コントラスト特徴部が、前記光導波路の前記主上面上に形成される、請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記凹部の少なくともいくつかが、金属で被覆される、請求項9に記載のデバイス。
  12. さらに、ディスプレイを備え、前記基板が、前記ディスプレイを照明するために構成された光導波路を含み、
    前記デバイスが、さらに、前記ディスプレイと通信するように構成されたプロセッサを備え、前記プロセッサが、画像データを処理するように構成されており、
    前記デバイスが、さらに、前記プロセッサと通信するように構成されたメモリデバイスを備える、請求項1に記載のデバイス。
  13. さらに、前記ディスプレイに少なくとも1つの信号を送るように構成されたドライバ回路を備える、請求項12に記載のデバイス。
  14. さらに、前記画像データの少なくとも一部を前記ドライバ回路に送るように構成されたコントローラを備える、請求項13に記載のデバイス。
  15. さらに、前記画像データを前記プロセッサに送るように構成された画像ソースモジュールを備える、請求項12に記載のデバイス。
  16. 前記画像ソースモジュールが、受信機、トランシーバ、および送信機のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のデバイス。
  17. さらに、入力データを受信し、前記プロセッサに前記入力データを通信するように構成された入力デバイスを備え、前記入力デバイスが、タッチセンサを含み、前記細長い光学的コントラスト特徴部が、前記タッチセンサの一部であるワイヤである、請求項12に記載のデバイス。
  18. 基板上の細長い光学的コントラスト特徴部と、
    前記細長い光学的コントラスト特徴部を不明瞭化するための手段と
    を含む、基板組立品を備えるデバイス。
  19. 前記細長い光学的コントラスト特徴部を不明瞭化するための前記手段が、
    前記細長い光学的コントラスト特徴部を中心とする第1の領域と、
    前記第1の領域に直接隣接し、前記第1の領域よりも前記細長い光学的コントラスト特徴部から遠い、第2の領域と、
    前記第1の領域内に分布された第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部と、
    前記第2の領域内に分布された第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部と
    を含み、
    前記第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第1の密度が、前記第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第2の密度よりも低い、請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記細長い光学的コントラスト特徴部が、ワイヤを含み、前記ワイヤが、導電体の接近を感知するように構成されたタッチセンサシステムに電気的に接続された電極であり、前記電極が、前記タッチセンサシステムの一部である、請求項19に記載のデバイス。
  21. 前記離散的な光学的コントラスト特徴部が、前記基板に形成された凹部を含む、請求項19に記載のデバイス。
  22. 前記凹部の少なくともいくつかが、金属で被覆される、請求項21に記載のデバイス。
  23. 前記第1の領域が、約16インチの距離での人間の目に対する前記細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に収まる、請求項19に記載のデバイス。
  24. 複数の凹部が、前記ワイヤの長さに沿って形成され、前記ワイヤが、少なくとも部分的に、前記凹部を被覆する金属で形成される、請求項20に記載のデバイス。
  25. デバイスを製造する方法であって、
    基板を設けるステップと、
    前記基板上に細長い光学的コントラスト特徴部を設けるステップと、
    前記細長い光学的コントラスト特徴部に直接隣接する前記基板の第1の領域に第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップと、
    前記第1の領域に直接隣接し、前記第1の領域よりも前記細長い光学的コントラスト特徴部から遠い、前記基板の第2の領域に第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップと
    を含み、
    前記第1の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第1の密度が、前記第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部の第2の密度よりも低い、方法。
  26. 前記細長い光学的コントラスト特徴部を設けるステップが、前記基板上にワイヤを形成するステップを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記第1および第2の複数の離散的な光学的コントラスト特徴部を設けるステップが、前記基板の上面に凹部を形成するステップを含む、請求項25に記載の方法。
  28. さらに、前記基板の前記上面に形成された前記凹部の少なくともいくつかの表面を金属で被覆するステップを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第1の領域が、約16インチの距離での人間の目に対する前記細長い光学的コントラスト特徴部の線広がり関数内に収まる、請求項25に記載の方法。
  30. さらに、前記ワイヤを、導電体の接近を感知することができるタッチセンサシステムに電気的に接続するステップを含み、前記電極が、前記タッチセンサシステムの一部である、請求項26に記載の方法。
  31. 前記ワイヤを形成するステップが、
    前記ワイヤの長さに沿って複数の凹部を形成するステップと、
    前記凹部を金属で被覆するステップと
    を含む、請求項26に記載のデバイス。
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