JP2015509359A - 変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物 - Google Patents

変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物 Download PDF

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Abstract

本発明は、タイプVIトリコームの腺の頭部が存在せず、フラボノイドおよび揮発性物質の修飾された組成を有するトマト植物(ソラナム・リコペルシカム L.)に関する。さらに、典型的なトマトの匂いは、存在しないか、またはほぼ存在しない。該植物は、寄託受入番号NCIMB41845の下に寄託された典型的な種子のトマト植物から得ることができる変異対立遺伝子を含む。該変異対立遺伝子は、ソラナム・リコペルシカムのゲノムの物理的地図において、染色体9において、位置1750800bpから4517648bp、好ましくは位置1939546bpから2970346bp、より好ましくはおよそ位置2454946bpに位置する。

Description

本発明は、緑色染色を示さないか、もしくは減少したレベルの緑色染色を示す、および/または匂いを示さないか、もしくは減少した匂いを示すトマト植物(ソラナム・リコペルシカム(Solanum lycopersicum) L.)に関する。本発明はさらに、この表現型を有するトマト植物を同定するためのマーカーおよび該マーカーの使用に関する。本発明はまた、かかる植物の種子および子孫ならびにかかる植物を得るための繁殖物質に関する。さらに、本発明は、育種計画における生殖質として該表現型を示す植物、種子および繁殖物質の使用に関する。
トマトは、保護栽培または田畑の両方において、全ての条件および気候において世界中で栽培される野菜作物である。トマト植物の栽培は、該植物が種々の人々によって繰り返して処理される間、多くの作業および世話を必要とする。該植物の処理は、接木、植栽、剪定、屈曲(winding)、および、もちろん収穫のような活動を含む。
トマト作物において作業する人々は、トマト植物の緑色部分との接触ごとに、緑色物質が接触されている皮膚またはあらゆる表面上に落ちることに迅速に気付く。該物質はまた、黄色がかった色であり得る。とりわけ、手および布は、非常に集中的な処理後、例えば手に、ほとんど黒緑色がかった染色を引き起こし得る該物質で覆われる。該物質の主な問題は、通常の洗浄によって皮膚または布から取り除くことが非常に困難であることである。緑色物質または黄色がかった物質は、緑色染色を引き起こす。
トマト植物の別の局面は、それが放つ典型的なトマトの匂いである。これは、トマト作物に頻繁に暴露されるとき、むしろ不快になり得る。
トマト(ソラナム・リコペルシカム)の種々の植物部分の表面は、非腺トリコームおよび腺トリコームの両方で覆われている。非腺トリコームは、通常、「毛(hair)」と見なされ、特定の生化学的化合物を生産、貯蔵または分泌しない。
しかしながら、トマトにおける種々の生化学的化合物は、腺トリコームにおいて生産される。腺トリコームは、一般的に、1つ以上の細胞で構成される柄(stalk)、および腺の頭部を形成する柄の先端での1つ以上の腺細胞からなる。4つの異なるタイプの腺トリコーム、すなわちタイプI、IV、VIおよびVIIが、トマトおよび関連するソラナム種において同定されている。これらのタイプは、柄のサイズおよび長さ、ならびに腺の頭部を形成する分泌細胞の数において異なる(McDowellら., Plant Physiology Vol. 155, 524-539 (2011))。腺の頭部を形成する1つの腺細胞を含む単細胞腺は分泌腺に分類され、多細胞腺は貯蔵(storage)腺に分類される。
タイプVIトリコームは、1または2細胞の柄(one- or two-celled stalk)の末端に、4つのディスク(disc)細胞、または腺細胞から成る。4つのディスク細胞は多細胞腺の頭部を形成する(図1)。
トマトにおける種々の腺トリコームにより生産される生化学的化合物は、テルペノイド、フラボノイド、脂肪酸、アルカロイド、およびアシル糖、例えば、アシルグルコースおよびアシルスクロースを含む。しかしながら、クロロフィルのような物質は、トマトにおける腺毛により生産または分泌されることが知られている化合物中の物質でない。生産される化合物は、種々の昆虫の誘引および忌避ならびに特定の疾患に対する感受性の決定において重要な役割を果たすことが知られている。しかしながら、これらの代謝産物の役割の多くの局面は未だ明らかでなく、腺トリコームおよび腺トリコームが分泌する物質の機能性をより正確に決定するために、広範な研究が継続されている。
加えて、どの物質が何のタイプの腺毛により生産されるかの分配におけるデータは、かなり限定されており、得るために専門的アプローチを必要とする。多数の物質について、それらはいくつかの腺毛タイプにより生産される、または該タイプにより生産され得ると考えられているが、腺毛のタイプにより生産される質および量における差異があることが示されている。例えば、虫害抵抗性において重要な役割を果たすアシル糖は、トマトのタイプIおよびIVトリコームにおいて主に生産されることが知られている。
本発明の目的は、緑色染色を示さないか、もしくは減少したレベルの緑色染色を示す、および/または典型的なトマトの匂いを示さないか、もしくは減少した典型的なトマトの匂いを示すトマト植物(ソラナム・リコペルシカム L.)を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の表現型を有する植物を同定することができるマーカーを提供することである。
本発明に至る研究中に、新規変異トマト植物がEMS処理プロトコールの適用を介して作成された(実施例1)。本発明をもたらした植物は、緑色植物部分(green vegetative part)、例えば葉または茎に接触したとき、緑色残留物または緑色染色を残さなかったため、得られた集団から同定した。新規トマト植物の植物成長および植物型は、正常トマト植物に相当した。変異植物は、成長または植物習性において弱いと考えられなかった。植物の生殖、例えば、不稔性、果実開発または種子開発に関して、欠点は観察されなかった。
新規トマト植物を表現型の特性について分析した。栽培されたトマト(ソラナム・リコペルシカム)において非常に豊富である腺トリコームは、タイプIおよびタイプVIである。驚くべきことに、該特定の植物の緑色植物部分の表面の観察は、タイプVIの野生型トリコームを検出することができなかったことを示した。4つの腺細胞で構成されるタイプVIトリコームの典型的な腺の頭部はトリコーム中に存在せず(図2B)、柄のみがまだ認識することができた。
したがって、緑色染色を示さない新たに作成されたトマト植物において、タイプVIトリコームの腺細胞は存在しないことを見出した。
該特定の植物はまた、典型的なトマト植物の匂いを欠いていることも見出した。
新規トマト植物のさらなる分析を、種々の生化学的化合物の存在を決定するために行った。測定は、3つのグループの揮発性物質:テルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドにて行った。分析は、本発明の植物が、これらのグループ内で分析されたほぼ全ての揮発性物質の有意な減少を有することを示した。いくつかの揮発性物質は検出することができず、存在しないか、またはほぼ存在しないと考えられる。生化学的分析は実施例5に詳細に記載されている。
測定された全てのテルペンに関して、野生型および同質遺伝子植物を含む他の植物と比較して、本発明の植物において領域が100−10,000x減少した(図3、8および11)。また、セスキテルペンは、本発明の植物において同程度の範囲の100−10,000x領域減少を示した(図4、9および12)。
アルデヒドについて、化合物シス−3−ヘキサナールは、年次(year)を考慮すると、本発明の植物に対して有意な3倍減少を示し、これは非釣り合い型ANOVAアプローチを使用して計算された。ヘキサナールは約40倍減少される(図5、10、13および14)。
したがって、本発明に属する植物は、タイプVI腺の非存在、緑色染色の非存在、および典型的なトマトの匂いの非存在または強い減少に加えて、テルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドにおける有意な減少を示した。
緑色植物部分との接触時に、既知のトマト植物から生じる緑色染色について、さらなる実験を行った。既知のトマト植物の染色を分析し、本発明のトマト植物との接触時に放出される物質と比較した。染色粒子の吸光度は、茎表面のエタノール抽出物において決定した。当業者によく知られているとおり、植物における緑色は、クロロフィルの存在により特徴的に決定される。
したがって、分析が実験において使用されたトマト植物から得られた物質がクロロフィルを含まなかったことを示すことは、非常に驚くべきことであった(実施例6)。クロロフィルは、一般的に、約420から460nmのピークおよび約620から700nmのピークの2つの吸光度ピークを示し、これらの両方が全ての抽出物において明瞭に見られなかった。したがって、本発明のトマト植物の緑色染色の非存在がクロロフィル含有量の変化によるものでないと結論づけられるはずであった。
多数の有色植物組織を説明する、または該組織に寄与するカロテノイドも、分析された物質の間で見られなかった。カロテノイドは400から500nmの吸光度ピークを有し、これは、図6から見ることができるとおり全てのサンプルにおいて明らかに存在しない。クロロフィルおよびカロテノイドは両方とも不水溶性である。したがって、今までのところ、緑色染色に関与する可能性がある化合物において違いが見られなかった
しかしながら、緑色染色を示す植物からの抽出物は、約355から370nm、特に約360nmで吸光度ピークを示した。この吸光度ピークは、フラボノイドの種類に属する色素に関することが知られている。
本発明の植物からの抽出物の吸光度は、0.05の検出閾値未満であった。したがって、本発明のトマト植物が、既知のトマト植物から得られる染色に存在するフラボノイドを欠くことを確立した(図6、表1)。
このさらなる研究は、本発明の植物が先行技術のトマト植物の緑色植物部分において存在するフラボノイドを含まないことを示した。
したがって、本発明は、以下の特徴により特徴付けられるトマト植物を提供する:
−該植物は、タイプVIトリコームの腺細胞を含まないか、または少なくとも強く減少した数のタイプVIトリコームの腺細胞を有する、
−該植物は、接触時に、緑色染色を引き起こさない、
−該植物は、強く減少したレベルの揮発性物質、特にテルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドを有する、
−該植物は、典型的なトマトの匂いを発生させないか、または典型的なトマトの匂いが少なくとも強く減少されている、および
−該植物は、フラボノイドを含まないか、または少なくとも強く減少したレベルのフラボノイドを有する。
本発明によって、これらの表現型パラメーターが変異対立遺伝子型における遺伝学的根拠を有することを見出した。
変異対立遺伝子の遺伝的局在を決定するために、および関連遺伝子の数を確認するために、遺伝子マッピングを行った(実施例4)。該マッピングは、本発明の形質が単一遺伝子因子の効果であり、1つの劣性変異対立遺伝子が関与していることを確認した。変異対立遺伝子をtghVI(トマト無腺毛VI)と名付けた。
本発明によって、本発明の表現型を引き起こす変異tghVI対立遺伝子が、ソラナム・リコペルシカムゲノムの物理的SL2.30地図において、トマトゲノムの染色体9における物理的位置1750800bpから4517648bp、好ましくは位置1939546bpから2970346bp、より好ましくは約位置2454946bpに位置することを見出した。
変異tghVI対立遺伝子は、tghVI対立遺伝子に連結されている分子SNPマーカーの存在により同定することができる。寄託NCIMB41845において、tghVI対立遺伝子に連結されているSNPマーカーは、物理的ソラナム・リコペルシカムの地図SL2.30の染色体9における1750800bpに位置し、AからGへのヌクレオチド変化である。
本発明の植物における変異tghVI対立遺伝子の存在はまた、好ましくは、ソラナム・リコペルシカムゲノムの公開SL2.30地図において、染色体9における1750800bpに位置する分子SNPマーカーと関連し、該SNPはAからGへのヌクレオチド変化である。しかしながら、SNPマーカーの非存在は、変異対立遺伝子が存在しないことを意味しない。変異対立遺伝子により引き起こされ、SNPマーカーを有さないが本発明の表現型を有する植物もまだ、本発明の植物であり得る。
したがって、本発明は、以下の表現型特徴と関連づけられる変異対立遺伝子を含むトマト植物(ソラナム・リコペルシカム)を提供する:
−該植物は、タイプVIトリコームの腺細胞を含まないか、または少なくとも強く減少した数のタイプVIトリコームの腺細胞を有する、
−該植物は、接触時に、緑色染色を引き起こさない、
−該植物は、強く減少したレベルの揮発性物質、特にテルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドを有する、
−該植物は、典型的なトマトの匂いを発生させないか、または典型的なトマトの匂いが少なくとも強く減少されている、および
−該植物は、フラボノイドを含まないか、または少なくとも強く減少したレベルのフラボノイドを有する。
本発明の植物は修飾されたタイプVIトリコームを有し、該修飾は、タイプVI腺細胞の非存在または非機能性のタイプVI腺細胞または適当に機能しないタイプVI腺細胞を引き起こす。4つの腺細胞、すなわち完全な腺の頭部は、好ましくは完全に存在しない。腺の頭部を構成する4つの腺細胞全てを欠く修飾されたタイプVIトリコームを有する形質は、例えば、番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的な種子の植物から得ることができるが、4つの腺細胞を欠いている、または非機能性もしくは機能不全の腺細胞を有する形質はまた、他の未知の供給源から得ることができる。
単一突然変異がタイプVIトリコームの腺細胞の非存在を引き起こすであろうということ、および同時に、染色の完全な非存在および典型的なトマトの匂いの強い減少または該匂いの欠如を生じるであろうということは、先行技術において予期されておらず、したがって、本発明は非常に驚くべきことである。トマト植物における種々のタイプのトリコームの存在、および全ての腺トリコームが、放出され、それにより、香り、色、滲出組成、および防御メカニズムのような特性に寄与する可能性がある種々の物質を生産または貯蔵するという認識は、単一突然変異がかかる計り知れない変化した効果を与えることができるという仮説に結びつかない。
本発明のトマト植物の使用は、トマト成長中に大きな利点を引き起こす。染色を防止するためにトマト植物処理より前に皮膚を物質で処理する必要性が除去される。トマト作物において作業するときの保護用の布または手袋の使用を、大きく減少させる。加えて、トマト植物処理後に染色を除去する厳しい方法はもはや必要としない。本発明のトマト植物の使用は、実質的に、トマト成長を容易にする。
典型的なトマト植物の緑色染色の非存在および香りの減少または非存在は、本発明の植物の揮発性物質およびフラボノイドの組成における修飾の結果である。
1つの態様において、変異tghVI対立遺伝子は、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的な種子の、該変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物から得ることができる。
1つの態様において、変異tghVI対立遺伝子を有する本発明のトマト植物は、第1のトマト植物を第2のトマト植物と交配すること、ここで、該植物の1つは、寄託受入番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的なサンプルの種子から成長させたものであるか、それらの子孫植物である、および、好ましくはF2世代において、tghVI対立遺伝子を有さない植物と比較して、接触時の植物の緑色植物部分からの緑色染色を示さない植物を選択することにより得ることができる。
1つの態様において、本発明のトマト植物を得るために交配するために使用される該植物の1つは、tghVI対立遺伝子を有する植物である。
tghVI対立遺伝子を含む植物の選択は、すなわち緑色染色の非存在、フラボノイドの非存在もしくはほぼ非存在、揮発性物質の減少、および典型的なトマトの匂いの非存在である形質の1つ以上の表現型の外観(aspect)の存在を決定する表現型において行うことができる。さらに、選択は、腺の頭部を欠く修飾されたタイプVIトリコームの存在において行うことができる。
あるいは、選択は、例えば1つ以上の分子マーカーを使用することにより、関連変異tghVI対立遺伝子の存在において遺伝的に行うことができる。分子マーカーの使用は、信頼できる結果をもたらし、非常に早期の植物において行うことができる。
変異tghVI対立遺伝子の存在はまた、タイプVIトリコームの腺の頭部を形成する4つの腺細胞の非存在を引き起こす。したがって、本発明のトマト植物の葉は、完全に発達したタイプVIトリコームが存在せず、腺の頭部を欠くタイプVIトリコームのみを有する。しかしながら、タイプVIを除く他の腺ならびに非腺トリコームは、本発明のトマト植物において検出することができる。
タイプVIトリコームの腺の非存在は、接触時の植物の緑色植物部分からの緑色染色の非存在と関連する。緑色植物部分は植物の葉および茎を含む。好ましくは、tghVI対立遺伝子の存在は、さらに、本発明のトマト植物における典型的なトマトの匂いの非存在を引き起こす。緑色染色の非存在および典型的なトマトの匂いの非存在は、タイプVIトリコームの腺の非存在による、少なくともフラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾の結果である。
1つの態様において、本発明の変異tghVI対立遺伝子はホモ接合体型において存在する。本発明の形質は単一遺伝子的であり、すなわち単一の遺伝子により引き起こされ、劣性的様式において受け継がれる。本発明の形質について、遺伝的形質、すなわち変異tghVI対立遺伝子を有する植物は、適当には、最初の交配および自殖工程の結果である種子からF2植物を成長させること、および所望の形質を示す植物を選択することにより、後代中で、該形質を有さない植物および該形質を有さない植物間の交配から同定することができる。該植物を選択することは、緑色染色の非存在、および/または典型的なトマトの匂いの非存在、および/またはフラボノイドの非存在および/または揮発性物質の非存在または減少および/またはタイプVIトリコームの腺細胞の非存在を決定することにより表現型で行うことができるか、または例えば本明細書において定義されているマーカーの手段により、変異対立遺伝子の同定を介して行うことができる。
緑色染色の非存在を決定することは、コントロールとの比較において行われる。適当には、緑色染色の非存在を決定するためのコントロールは、任意の既存のトマト植物、または同質遺伝子トマト植物、すなわち本発明の植物と遺伝的に同一である植物であるが、本発明の形質を引き起こす変異tghVI対立遺伝子を有さない植物である。
1つの態様において、F2において該植物を選択することは、タイプVIトリコームの腺の頭部を形成する4つの腺細胞の非存在を決定することにより、表現型で行うことができる。本願中で記載されているとおり、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在は、植物の緑色植物部分にて決定される。タイプVIトリコームの腺の非存在は、果実にて決定されるべきでない。
本発明はさらに、本発明のトマト植物の細胞に関する。このような細胞は、その遺伝的構成において本発明のトマト植物を定義する特性を引き起こす遺伝情報を有するため、このような細胞は、単離された形態または完全なトマト植物の部分もしくはその複数部分のいずれであってもよく、本発明の細胞をそれでもなお構成し得る。本発明のトマト植物のそれぞれの細胞は、該形質の表現型発現を引き起こす遺伝情報を有する。したがって、それぞれの細胞は、そのゲノムにおいて変異tghVI対立遺伝子を有する。
本発明はまた、本発明の植物の組織に関する。組織は、分化されていない組織であってもよく、またはすでに分化された組織であってもよい。分化されていない組織は、例えば、茎頂、葯、花弁、花粉であり、上記同定された特性を有する新規の本発明の植物に成長する新規の小植物を得るために、微細繁殖において使用することができる。
それらのさらなる局面の本発明は、本発明の植物の種子に関する。該種子は本発明のトマト植物の遺伝的形質を示さないが、該種子は、植物が該種子から成長したとき、該植物は上記同定された特性を有する本発明の植物となる遺伝情報を有する。
本発明はまた、本発明の植物、細胞、組織および種子の子孫に関する。このような子孫は、それ自体、植物、細胞、組織または種子であってよい。
本明細書において使用される「子孫」なる用語は、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在を引き起こす変異tghVI対立遺伝子を含む本発明の植物との交配からの第1の後代およびさらなる全ての後代を意味することを意図する。本発明の子孫は、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在または上記同定された他の特性を引き起こす形質を有する本発明の植物との任意の交配の後代である。
「子孫」はまた、本発明の形質を有する植物を含み、栄養繁殖または増殖により、他の植物から得られるか、または本発明の植物の子孫である。
したがって、本発明は、さらに、本発明の植物の種子および有性生殖のために適当である植物部分に関する。このような部分は、例えば小胞子、花粉、子房、胚珠、胚嚢および卵細胞からなる群から選択される。加えて、本発明は、栄養生殖のために適当である植物部分、特に切片(cutting)、根、茎、細胞およびプロトプラストに関する。
それらのさらなる局面において、本発明は、本発明の植物の組織培養物を提供する。組織培養物は再生可能な細胞を含む。このような組織培養物は、葉、花粉、胚、子葉、胚軸、分裂組織細胞、根、根端、葯、花、種子および茎に由来し得る。
本発明は、さらに、交雑種子および、第1の親植物を第2の親植物と交配すること、および得られた交雑種子を収穫することを含み、ここで、該第1の親植物および/または該第2の親植物は、本発明の植物である、交雑種子を生産する方法に関する。適当には、かかる交雑種子において、tghVI対立遺伝子はホモ接合体型において存在し、該植物は上記表現型を発現する。
本発明はまた、本発明のトマト植物の同系交配体および倍加半数体に関する。
1つの態様において、本発明は、変異tghVI対立遺伝子を有し、慣用の育種または遺伝的修飾のいずれかにより、特にシスジェネシス(cisgenesis)またはトランスジェネシス(transgenesis)により、適当な供給源からの導入により該対立遺伝子を獲得している本発明のトマト植物に関する。シスジェネシスは、作物それ自体または性的に適合性のドナー植物由来の、(農業)形質をコードする天然遺伝子での植物の遺伝的修飾である。トランスジェネシスは、交雑不可能な種由来の遺伝子または合成遺伝子での植物の遺伝的修飾である。
本発明はまた、本発明の植物の生殖質に関する。生殖質は、生物体の全ての遺伝的特性により構成され、本発明において、少なくとも本発明のtghVI対立遺伝子を含む。生殖質は、接触時の植物の緑色植物部分からの緑色染色を欠いているか、もしくは該緑色染色の減少を有する、および/または典型的なトマト植物の香りを欠いている、および/または植物の緑色植物部分からフラボノイドが存在しない、および/または揮発性化合物が減少している、および/またはトマトのタイプVIトリコームの腺を欠いている、トマト植物の開発のための育種計画において使用することができる。
本発明はまた、本発明の植物により生産されるトマト果実に関する。本発明は、さらに、本発明のトマト植物の果実またはその部分を含む食品に関する。本発明はまた、加工された形態における食品に関する。
1つの局面において、本発明は、tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法であって、
a)変異tghVI対立遺伝子を含む植物を別の植物と交配すること;
b)F2植物を得るために、得られるF1を自殖すること;
c)F2においてtghVI対立遺伝子を含む植物を選択すること;
d)所望により1回以上のさらなる一連の自殖または交配を行うこと、次にtghVI対立遺伝子を含む植物を選択すること
を含む方法に関する。
本発明の形質を提供する親が寄託された種子から直接的に成長される植物では必ずしもないことは明らかである。該親はまた、他の手段により本発明の形質を有すると同定されている種子からの子孫植物または該同定されている複数の種子からの子孫植物であり得る。
1つの局面において、本発明は、tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法であって、
a)タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在を引き起こす変異tghVI対立遺伝子を含む植物を別の植物と交配すること;
b)所望により得られるF1を好ましい親と戻し交配すること;
c)F2において、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在を引き起こすtghVI対立遺伝子を含む植物を選択すること;
d)所望により1回以上のさらなる一連の自殖または交配を行うこと、次にtghVI対立遺伝子を含む植物を選択すること
を含む方法に関する。
本発明は、tghVI対立遺伝子を含むトマト植物にさらなる所望の形質を導入する方法であって、
a)寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的な種子のtghVI対立遺伝子を含むトマト植物を、別の所望の形質を含む第2のトマト植物と交配し、F1子孫を生産すること;
b)tghVI対立遺伝子および他の所望の形質を含むF1子孫を選択すること;
c)選択されたF1子孫をいずれかの親と交配し、戻し交配子孫を生産すること;
d)他の所望の形質およびtghVI対立遺伝子を含む戻し交配子孫を選択すること;および、
e)所望により工程(c)および(d)を連続して1回以上繰り返し、他の所望の形質およびtghVI対立遺伝子を含む選択された第4以上の戻し交配子孫を生産することを含む方法をさらに提供する。本発明は、この方法により生産されるトマト植物を含む。
これらの全ての方法において、選択工程は、適当には、上記SNPマーカーでのマーカー分析の手段により行われる。あるいは、選択は、上記の代わりにまたは上記に加えて、1つ以上の上記表現型特性に基づいて作製することができる。
1つの態様において、tghVI対立遺伝子を含む植物のための選択は、F1において行われる。別の局面において、本発明の形質のための選択は、交配または戻し交配のF2において開始される。F1における選択は、適当には、マーカーの手段により行われる。F2における選択はまた、表現型に基づいて行うことができる。
1つの態様において、tghVI対立遺伝子を含む植物のための選択は、F3または後の世代において開始される。
1つの態様において、変異tghVI対立遺伝子を含む植物は、同系交配系、交雑系、倍加半数体または分離集団の植物である。
本発明は、さらに、tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法であって、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在、フラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾、緑色染色の非存在、および/または典型的なトマト植物の匂いの非存在を引き起こす該変異tghVI対立遺伝子を含む倍加半数体系を産生するために倍加半数体産生技術を使用する方法を提供する。
本発明は、さらに、交雑種子および、第1の親植物を第2の親植物と交配すること、および得られた交雑種子を収穫することを含み、ここで、該第1の親植物および/または該第2の親植物は本発明の植物である、交雑種子を生産するための方法に関する。
1つの態様において、本発明は、第1の親トマト植物を第2の親トマト植物と交配すること、および得られた交雑トマト種子を収穫することを含み、該第1の親トマト植物および/または該第2の親トマト植物は変異tghVI対立遺伝子を含む、交雑トマト植物を生産するための方法に関する。
本発明はまた、フラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在、緑色染色の非存在および/または典型的なトマト植物の匂いの非存在を含むトマト植物の生産のための方法であって、該トマト植物を成長させるために、ゲノム中に変異tghVI対立遺伝子を含む種子を使用することによる方法に関する。種子は、適当には、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的なサンプルの種子である。
本発明は、また、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的なサンプルの種子からトマト植物を成長させること、該植物に種子を生産させること、およびこれらの種子を収穫することを含む種子生産のための方法に関する。種子の生産は、適当には、交配または自殖することにより行われる。
1つの態様において、本発明は、組織培養を使用することにより、変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法に関する。本発明は、さらに、栄養生殖を使用することにより、変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法に関する。
1つの態様において、本発明は、変異tghVI対立遺伝子をトマト植物に遺伝子移入するために遺伝的修飾のための方法を使用することにより、変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法に関する。遺伝的修飾は、交雑不可能な種由来の遺伝子または合成遺伝子を使用するトランスジェニック修飾またはトランスジェネシス、および作物それ自体または性的に適合性のドナー植物由来の、(農業)形質をコードする天然遺伝子を使用するシスジェニック修飾またはシスジェネシスを含む。
本発明はまた、フラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在、緑色染色の非存在および/または典型的なトマトの匂いの非存在または強い減少を含むトマト植物の開発のための育種方法であって、変異tghVI対立遺伝子を含む生殖質を使用する方法に関する。変異tghVI対立遺伝子を含み、生殖質に対して典型的である該植物の典型的な種子は、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された。
さらなる態様において、本発明は、変異tghVI対立遺伝子を含むトマト植物の生産のための方法であって、変異tghVI対立遺伝子を含む植物の子孫または繁殖物質を、変異tghVI対立遺伝子を別のトマト植物に遺伝子移入するために供給源として使用する方法に関する。変異tghVI対立遺伝子を含む該植物の典型的な種子は、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された。
本発明は、好ましくは、フラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在、緑色染色の非存在および/または典型的なトマト植物の匂いの非存在または強い減少を示すトマト植物であって、本明細書において記載されている任意の方法により得ることができる植物を提供する。
変異対立遺伝子は、分子マーカーの使用により同定することができる。あるいは、変異対立遺伝子は、遺伝子地図における位置により、または連鎖群もしくは染色体における場所の表示によりにより同定することができる。変異対立遺伝子がもはや特定の分子マーカーに連結していないが、遺伝子地図において定義される染色体におけるその位置が変化していないとき、この変異対立遺伝子は、未だ、分子マーカーに連結していたときと同じである。したがって、与える遺伝的形質もまた、未だ、同じである。
「遺伝的形質」は、変異tghVI対立遺伝子により与えられる形質または特性である。遺伝的形質は、例えば目視観察または生化学的分析を実施することにより、表現型で同定することができる。しかしながら、表現型アッセイを行うことができない植物段階もまた、該遺伝的形質を引き起こす遺伝情報を有する。「形質」または「表現型形質」は、「遺伝的形質」の代わりに使用することができる。
分子マーカーの非存在下で、変異tghVI対立遺伝子と同等物が、対立性検定により決定することができる。対立性検定を行うために、tghVI対立遺伝子に対してホモ接合体である物質を、試験される変異対立遺伝子に対してホモ接合体である物質と交配させる。観察されるべき形質に対する分離物が交配のF2において存在しないとき、未知の変異対立遺伝子は、tghVI対立遺伝子と同じ対立遺伝子であると証明される。
遺伝子地図は、集合させる方法によって変化し得る。当業者は、遺伝子地図間の違いを除去するか、または最小限にすることができる遺伝子地図を比較方法、および組み合わせ方法を知っている。したがって、1つの遺伝子地図からの情報は、別の遺伝子地図に移動または置き換えられ得る。本明細書において使用される位置は、トマトゲノムSL2.30(2010年8月のバージョン、http://solgenomics.net/organism/solanum_lycopersicum/genome)の公開物理的地図(public physical map)に基づく物理的位置である。
寄託
本発明の変異tghVI対立遺伝子を含むソラナム・リコペルシカム11R−5000の種子は、寄託受入番号NCIMB41845の下に、2011年6月13日に、NCIMB Ltd, Ferguson Building, Craibstone Estate, Bucksburn, Aberdeen AB21 9YA, UKに寄託された。
タイプVIトリコームソラナム・リコペルシカム(Kangら. J. Exp. Bot 61(4), 1053-1064, detail Suppl. Material, (2010))。
A:腺の頭部を有する野生型TR306−1タイプVIトリコーム。B:腺の頭部を有さない突然変異体3432−1タイプVIトリコーム。
標準野生型トマト植物(To11/012、To11/014−019)と比較した、本発明の植物(To11/013)における種々のテルペンの2011年の測定;n.d.=検出されない。
標準野生型トマト植物(To11/012、To11/014−019)と比較した、本発明の植物(To11/013)における種々のセスキテルペンの2011年の測定;n.d.=検出されない。
標準野生型トマト植物(To11/012、To11/014−019)と比較した、本発明の植物(To11/013)における種々のアルデヒドの2011年の測定;n.d.=検出されない。
トマト染色粒子の吸光度。図における受入の順序は、グラフ線の上から下への順序である。
アシル糖測定。結果は、nmol/cm葉片におけるグルコースについて挙げられている。
同質遺伝子植物(To12/135)、標準野生型トマト植物およびLA0259(hl 突然変異体)と比較した、本発明の植物(To12/136、137)における種々のテルペンの2012年の測定;n.d.=検出されない。
同質遺伝子植物(To12/135)、標準野生型トマト植物およびLA0259(hl 突然変異体)と比較した、本発明の植物(To12/136、137)における種々のセスキテルペンの2012年の測定;n.d.=検出されない。
同質遺伝子植物(To12/135)、標準野生型トマト植物およびLA0259(hl 突然変異体)と比較した、本発明の植物(To12/136、137)における種々のアルデヒドの2012年の測定;n.d.=検出されない。
図3および図8の組合せデータ。
図4および図9の組合せデータ。
図5および図10の組合せデータ。
アルデヒド測定データの非釣り合い型ANOVA。
本発明は、以下の実施例においてさらに説明される。
実施例1
本発明のトマト植物の作成
2つのトマト育種系であるTR306およびT029の種子を、室温で24時間、0.5%(w/v)emsの通気溶液への約10.000個の種子の浸水によりems(エチルメタンスルホネート)で処理した。
処理された種子を発芽させ、得られた植物を温室において成長させ、M2種子を生産した。
成熟後、M2種子を収穫し、1つのプール(pool)に集めた(bulked)。M2種子の得られたプールを出発物質として使用し、緑色植物部分との接触時に、緑色染色が存在しなかった個々のM2植物を同定した。
遺伝的修飾処理の有効性を、クロロフィルの形成または蓄積に直接的または間接的に関与する遺伝子における修飾によってクロロフィル喪失を示す脱色された植物の発生を決定することにより評価した。
実施例2
本発明の植物の表現型同定
M2トマト種子を土壌において発芽させ、小さい小植物に成長させた。次に、約7000個のランダムに選択された植物を、実生(seedling)スクリーンに移動した。
接触させたとき、緑色植物部分が皮膚上に黄色がかった物質または緑色がかった物質が残るか否かを確立するために、植物に触れた。接触させたとき、緑色染色を残さなかった3つの植物変異体を同定した。加えて、該植物変異体がトマト植物に対して典型的である香りを放たなかったことを観察した。この形質で開発された植物変異体は、同定コードM2−2517、M2−4416およびM2−T029−mutを有する。M2−2517からの種子を増殖させ、番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された集団11R−5000をもたらした。
植物変異体の緑色植物部分を両眼使用により視覚的に観察し、標準野生型(WT)トマト植物と比較した。顕微鏡的観察は、4つの腺細胞で構成されるタイプVIトリコームの腺の頭部がトマト植物変異体の腺に存在しなかったことを示した。したがって、タイプVI腺の非存在と緑色染色の非存在との関連性があると結論づけた。
実施例3
他のトマト植物への本発明の形質の導入
本発明の植物を、本発明の形質を有さない野生型(WT)トマト植物と交配した。この交配から得られたF1は、WT植物と同じ表現型を有した、すなわち、それは、接触を確立したとき緑色染色を示した。トリコームを観察したとき、F1は、腺の頭部を形成するための4つの腺細胞を有する標準タイプVIトリコームを有することを見出した。
F2を、本発明の形質の単一遺伝子劣性遺伝と一致する方法において分離した。同様に分離された緑色染色の非存在およびタイプVIトリコームの4つの腺細胞の非存在の両方ならびに両方の外観が、常に、2つの外観の同時分離があったことを示す同じ植物において共に観察された。
野生型植物を本発明の植物と交配すること、および緑色染色の非存在における選択、またはタイプVIトリコームの4つの腺細胞の非存在における選択のいずれかにより、交配するF2において所望の表現型を選択することにより、本発明の形質を野生型トマト植物に組み込むことができる。
実施例4
遺伝子マッピングおよびマーカー開発
実施例3から得られた90個のF2植物集団を、800個のSNPマーカーで遺伝子型解析した。329個のこれらのSNPマーカーは確実に多型であり、緑色染色の非存在についてQTL分析を行うために使用した。単一遺伝子形質に対して予期されるとおり、1つの変異対立遺伝子は、染色体9に配置され、位置づけられた。QTLマッピングは、LODスコア41にて公開SL2.30地図のほぼ2454946bpの物理的位置に変異対立遺伝子を位置付けられることをもたらした。該位置において、変異対立遺伝子は、形質の分散の88%を説明し、これは、単一遺伝子特性を確かにする。
変異対立遺伝子と密接に関連しているSNPマーカーは、ソラナム・リコペルシカムゲノムの公開SL2.30地図の染色体9における1750800bpに位置し、SNPはAからGへのヌクレオチド変化である。該分子マーカーは、NCIMB番号41845の下に寄託された種子から成長させた植物において変異対立遺伝子の存在を同定するために使用することができる。
新規変異対立遺伝子は、暫定的に、tghVI(トマト無腺毛VI)と称した。本発明の同じ変異tghVI対立遺伝子を含む他の植物もまた、公開SL2.30地図の位置1750800bpにおけるA/G SNPに連結されていてもよいが、所望により、また、別の分子SNPマーカーまたは特定の集団において多型である任意の他の分子マーカーに連結されていてもよい。
実施例5
本発明の植物の揮発性物質分析
本発明の植物を、多くの揮発性物質について分析し、本発明の変異tghVI対立遺伝子を含まなかったトマト植物と比較した。測定されるトマト植物をプラスチックバッグに10分間置いた。次に、植物に触れ、分析される関連化合物を放出させた。次に、室温で15分間で、プラスチックバッグ内部で繊維材料をガスに導入または暴露することにより、固相微量抽出(SPME)を行った。
揮発性物質の熱脱離後、テルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドの3つのグループの化合物を、ガスクロマトグラフィー・質量分析(GC−MS)を使用することにより分析した。際だって、これらのグループ内の揮発性物質の全てにおいて、野生型植物と比較して有意に減少したことを見出した(図3−14)。いくつかの揮発性物質は、検出レベル未満でもあり、したがって非存在と考えられた。
実施例6
染色粒子の吸光度
多くのトマト植物を緑色染色について分析した。本発明の植物、本発明の変異対立遺伝子を欠いている同質遺伝子植物、野生型(標準)トマト植物およびhl(無毛)変異対立遺伝子を含む当分野の植物を含んだ(図6)。
播種から約7−8週目に、植物を分析した。金属へらを使用して、実験におけるそれぞれの植物の茎に沿って拭き取り、約75cmの表面積に及んだ。へら上に存在する得られた物質を1.0mlエタノールに溶解した。へらを乾燥させた後、茎表面全体を覆う種々の位置でそれぞれの植物に対して、該処理を数回繰り返した。
個々の植物からの抽出物を13000rpmで5分間遠心し、破片を除去し、その後、それぞれの抽出物を等容量のエタノールで希釈した。UV−VIS分光光度計を使用して、溶液の吸光度を測定した。
本発明に属さない植物のピークの高さにおいて差異があったが、全てが、約360nmの同じ波長で最大吸光度を示し、同じタイプの色素を示した。この波長での吸光度は、フラボノイドの種類に属する色素を示す。
一般的に2つの異なる範囲の波長での最大吸光度を示す種々の種類のフラボノイドが存在し、正確なピークは基本(basic)フラボノイド構造に結合している置換基の数および型に依存する。第1の吸光度ピークは、可視域スペクトルではない約210−290nmである。第2の吸光度ピークは、部分的に、約380nmから可視域スペクトルである300−400nmまたは最大500nmの範囲であり得る。本発明の植物において、360nmでの吸光度が0.05の検出閾値を超えて測定されなかった(表1、図6)。
トマト植物の染色をまた、フェノール化合物の存在について分析した。フラボノイドはポリフェノールの分類であり、この存在は、Folin−Ciocalteu試薬を使用することにより決定することができる。
吸光度測定に対して使用されたのと同じ希釈エタノール抽出物を使用して、フェノールの量を測定した。没食子酸を使用して、フェノールを分光光度標準に対して測定する。フェノールの測定値を、μg/g没食子酸における没食子酸当量(GAE)として示した(表2)。該表から、本発明の植物がポリフェノール含有量において有意に減少していることを得ることができ、これは、吸光度測定を介して決定されたフラボノイドの非存在を確認する。
フェノールは、茎表面全体から得られる抽出物においてGAEとして計算される。
実施例7
アシル糖測定
「アシル糖」またはアシル化糖は、水に溶解しない脂肪性または粘着性化合物であることが知られているため、トマト植物からの緑色染色に恐らく寄与すると考えられていた。本発明の植物が、先行技術トマト植物と比較して、アシル糖の減少もしくは非存在を含むか否かを決定するために、実験を設計した。
アシル化糖は、エステル結合を介して脂肪酸に共有結合しているグルコースまたはスクロースのような糖化合物である。葉片から取られた抽出物におけるアシル糖含有量を測定するために、糖および脂肪酸成分を最初に分離することを選択した。エステル結合の加水分解が起こるため、該成分間の結合は鹸化により破壊される。鹸化後、得られた糖含有量を測定することができる。
実施例6と同じ受入物を使用した。12個の葉片を約9.5mm直径のコルクボーラーで取った。約10−12週齢の植物から、主な葉脈を回避して、植物の茎頂から数えて2番目、3番目および4番目の葉からディスクを取った。ディスクを2mlのジクロロメタンを有するバイアルに置き、30秒間穏やかに回転させ、表面化合物を溶解させた。
0.1mlの葉表面抽出物を、窒素ガス下で蒸発させ、0.5mlのメタノール中0.1M NaOH溶液に再溶解させた。サンプルを、15分間水浴中で60℃に加熱し、鹸化させた、すなわちNaOHおよび熱でエステル結合を破壊させた。次に、サンプルを冷却し、濾過した。
糖が鹸化前の粗抽出物において検出することができず、これは、糖が葉表面から溶解しなかったか、または表面の傷から漏出しなかったことを示した。鹸化後、糖含有量をDionex HPLCにおけるイオン交換クロマトグラフィーにより決定した。次に、鹸化後の糖濃度を、鹸化前のアシル化糖と同様に計算した。
あらゆるサンプルにおいて、アシル化スクロースを同定することができなかった。アシル化グルコースを全てのサンプルにおいて同定し、変化はあったが、差異は有意ではなかった(スチューデントt−検定 P>0.1;図7)。本発明の植物は、非常に高いアシル化グルコース含有量を有する植物にランク付けされ、本発明の形質に関与するアシル糖の非存在または強い減少が確実になかったことを示す。
条項
本発明は、続く請求項において定義されており、以下の番号付けされた条項においてさらに記載されている:
1.該遺伝的形質を有さない植物と比較して、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾を引き起こす変異対立遺伝子を含むトマト植物(ソラナム・リコペルシカム L.)であって、変異対立遺伝子は、寄託番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された典型的な種子のトマト植物において含まれている、トマト植物。
2.該変異対立遺伝子が、ソラナム・リコペルシカムのゲノムの物理的地図において、染色体9において、位置1750800bpから4517648bp、好ましくは位置1939546bpから2970346bp、より好ましくはおよそ位置2454946bpに位置する、条項1に記載のトマト植物。
3.第1のトマト植物を第2のトマト植物と交配すること、ここで、該植物の1つは、寄託受入番号NCIMB41845の下にNCIMBで寄託された種子から増殖されたものであるか、それらの子孫植物である、および、好ましくはF2世代において、該遺伝的形質を有さない植物と比較して、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成において修飾されている植物を選択することにより得ることができる、条項1または2に記載のトマト植物。
4.第1のトマト植物を第2のトマト植物と交配すること、ここで、該植物の1つは、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成における修飾を引き起こす該遺伝的形質を有する、および、好ましくはF2世代において、該遺伝的形質を有さない植物と比較して、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成において修飾されている植物を選択することにより得ることができる、条項1または2に記載のトマト植物。
5.変異対立遺伝子が、接触時に、植物の緑色植物部分からの緑色染色の非存在、および/または典型的なトマトの香りの非存在または減少を引き起こす、条項1から4のいずれかに記載のトマト植物。
6.種子から成長することができる植物が条項1または2に定義の変異対立遺伝子を含む、条項1−5のいずれかに記載のトマト植物の種子。
7.条項1−5のいずれかに記載のトマト植物または条項6に記載のトマト種子の子孫であって、条項1または2に定義の変異対立遺伝子を含む、子孫。
8.条項1−5および7のいずれかに記載の植物または条項6に記載の種子を生産するために適当な繁殖物質であって、該繁殖物質は、有性生殖のために適当であり、特に小胞子、花粉、子房、胚珠、胚嚢および卵細胞から選択されるか、または栄養生殖のために適当であり、特に切片、根、茎、細胞、プロトプラストから選択されるか、または再生可能な細胞の組織培養のために適当であり、特に葉、花粉、胚、子葉、胚軸、分裂組織細胞、根、根端、葯、花、種子および茎から選択され、繁殖物質から生産される植物は、条項1または2に定義の変異対立遺伝子を含む、繁殖物質。
9.NCIMB41845として寄託された典型的なサンプルの種子のゲノムにおいて、該変異対立遺伝子が公開物理的地図SL2.30の位置1750800において分子SNPマーカーに連結されており、該SNPはAからGへのヌクレオチド変化である、条項1−5および7のいずれかに記載のトマト植物または条項6に記載の種子または条項8に記載の繁殖物質。
10.条項1−5および7のいずれかに記載の植物のトマト果実。
11.所望により加工された形態における、条項10に記載のトマト果実またはその一部を含む食品。
12.条項1−5、7および9のいずれかに記載の植物、または条項6に記載の種子または条項8に記載の繁殖物質から生産される植物の使用であって、本発明の変異対立遺伝子を有さない植物と比較して、タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成において修飾されているトマト植物の開発のための育種計画における生殖質としての使用。
13.タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成において修飾されているトマト植物の開発のための、条項1または2に定義の変異対立遺伝子の使用。
14.タイプVIトリコームの腺の頭部の非存在の結果としてフラボノイドおよび揮発性物質の組成において修飾されているトマト植物の開発のための、条項9に定義の分子マーカーの使用。

Claims (14)

  1. 以下の特徴により特徴付けられるトマト植物(ソラナム・リコペルシカム(Solanum lycopersicum) L.)であって、
    −該植物は、タイプVIトリコームの腺細胞を含まないか、または少なくとも強く減少した数のタイプVIトリコームの腺細胞を有する、
    −該植物は、接触時に、緑色染色を引き起こさないか、または緑色染色が少なくとも強く減少されている、
    −該植物は、強く減少したレベルの揮発性物質、特にテルペン、セスキテルペンおよびアルデヒドを有する、
    −該植物は、典型的なトマトの匂いを発生させないか、または典型的なトマトの匂いが少なくとも強く減少されている、および
    −該植物は、フラボノイドを含まないか、または少なくとも強く減少したレベルのフラボノイドを有する、
    トマト植物。
  2. 植物が、受入番号NCIMB41845の下に寄託された典型的なサンプルの種子のゲノムにおいて存在するように、変異tghVI対立遺伝子を有し、該対立遺伝子は請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴を引き起こす、請求項1に記載のトマト植物。
  3. 受入番号NCIMB41845の下に寄託された典型的なサンプルの種子のゲノムにおいて、変異tghVI対立遺伝子が公開物理的地図(public physical map)SL2.30の位置1750800において分子SNPマーカーに連結されており、該SNPはAからGへのヌクレオチド変化である、請求項2に記載のトマト植物。
  4. 受入番号NCIMB41845の下に寄託された典型的なサンプルの種子から成長した植物からの変異tghVI対立遺伝子の、該対立遺伝子を有さない植物への遺伝子移入により得ることができる請求項1−3のいずれかに記載のトマト植物であって、該植物は、請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴を獲得している、トマト植物。
  5. 請求項1−4のいずれかに記載のトマト植物に成長することができるトマト種子。
  6. 請求項1−4のいずれかに記載のトマト植物の種子であって、該種子は少なくとも1つの変異tghVI対立遺伝子を含むが、好ましくは変異tghVI対立遺伝子についてホモ接合体である、種子。
  7. 請求項1−4のいずれかに記載のトマト植物または請求項5もしくは6に記載のトマト種子の子孫であって、子孫植物は少なくとも1つの変異tghVI対立遺伝子を含むが、好ましくは変異tghVI対立遺伝子についてホモ接合体である、子孫。
  8. 請求項1−4および7のいずれかに記載の植物または請求項5もしくは6に記載の種子を生産するために適当な繁殖物質であって、該繁殖物質は、有性生殖のために適当であり、特に小胞子、花粉、子房、胚珠、胚嚢および卵細胞から選択されるか、または栄養生殖のために適当であり、特に切片(cutting)、根、茎、細胞、プロトプラストから選択されるか、または再生可能な細胞の組織培養のために適当であり、特に葉、花粉、胚、子葉、胚軸、分裂組織細胞、根、根端、葯、花、種子および茎から選択され、繁殖物質から生産される植物は少なくとも1つの変異tghVI対立遺伝子を含むが、好ましくは変異tghVI対立遺伝子についてホモ接合体である、繁殖物質。
  9. 請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴により特徴付けられる、請求項7に記載のトマト植物。
  10. 請求項1−4および7のいずれかに記載の植物のトマト果実。
  11. 所望により加工された形態における、請求項10に記載のトマト果実またはその一部を含む食品。
  12. 請求項1−4、7および9のいずれかに記載のトマト植物、または請求項5もしくは6に記載の種子または請求項8に記載の繁殖物質から生産される植物の使用であって、変異tghVI対立遺伝子を含み、請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴により特徴付けられるトマト植物の開発のための育種計画における生殖質としての使用。
  13. 請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴により特徴付けられる、トマト植物の開発のための変異tghVI対立遺伝子の使用。
  14. 変異tghVI対立遺伝子を含み、請求項1に定義の1つ以上の特徴、好ましくは全ての特徴により特徴付けられるトマト植物の開発のための公開物理的地図SL2.30の位置1750800に位置する分子マーカーの使用であって、該マーカーは、AからGへのヌクレオチド変化を含むSNPマーカーである、使用。
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