JP2015506788A - 実質的に同一のシャーシを有する吸収性物品 - Google Patents

実質的に同一のシャーシを有する吸収性物品 Download PDF

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Abstract

一実施形態において、本開示のテープ型物品及びパンツ型物品は、少なくとも実質的に同一である、第1及び第2のシャーシを含んでよい。

Description

本発明は、実質的に同一のシャーシを有する吸収性物品に関し、より詳細には実質的に同一のシャーシを有するテープ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品、のアレイに関する。
おむつなどの使い捨て吸収性物品は、着用者の身体及び衣服が汚れるのを防ぐために、体外排泄物を吸収し収容するように設計されている。これらの物品には、一般的にテープ型物品、及びパンツ型物品、並びにインサートがある。一般的に、テープ型物品は、予め閉じられずに包装されているのに対し、パンツ型物品は、予め閉じられている。パンツ型物品は、多くの場合にトイレトレーニングに使用されるが、必ずしもそうとは限らない。
テープ型物品及びパンツ型物品は、通常は同一会社によって販売されるが、一般的には異なる製造所で製造され、及び/又は異なる製造ラインで製造される。更に、これらの異なる形態は、異なる耳部又はフラップと、異なるシャーシ(コア及び脚部カフの異なる組成及び配置など)と、を一般的に備える。
これらの物品を別個に作製することに伴う費用及び複雑性以外にも、テープ型物品及びパンツ型物品の適合性及び性能が根本的に異なることが多い。同一会社が製造し、共通のブランド名及び/又は商品名で販売する場合でも、これが該当することが多い。
本願の目的は、テープ型物品及びパンツ型物品の構成要素に実質的な重複が存在するように、同一の方法でテープ型物品及びパンツ型物品の相当部分を製造する方法を開示することである。本願の目的は、パンツ型物品及びテープ型物品の双方における同一(又は実質的に同一)のシャーシの使用を開示することである。また、本願の目的は、販売するために前記物品を陳列及び配列する方法を開示することである。
一実施形態では、本開示のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイは、吸収性物品の第1及び第2のパッケージを含んでよい。第1のパッケージは、第1のシャーシを有するテープ型物品を含み得る。第2のパッケージは、第2のシャーシを有するパンツ型物品を含む。第1及び第2のシャーシは少なくとも実質的に同一であってよい。すなわち、次のとおりである。
第1及び第2のシャーシのそれぞれは、横方向中心線でのコア幅、前側又は後側コア末端部の一方でのコア幅、左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、内側カフの自由高さ、内側カフのヘム折り畳み幅、内側カフの弾性長さ、外側カフの弾性長さ、コア長さ、及び、バックシート幅、のうちの1つ以上の実質的に同一の寸法、を含む。
第1及び第2のシャーシのそれぞれは、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コアSAP(高吸水性ポリマー)、コアパルプ、コア不織布、コアティッシュ、脚部カフフィルム、脚部カフ不織布、SAP用接着剤、コア不織布用接着剤、脚部カフ弾性体用接着剤、及び、バックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の少なくとも実質的に同一の化学組成を含む。
第1及び第2のシャーシのそれぞれは、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コアSAP、コアパルプ、脚部カフ不織布、脚部カフフィルム、SAP用接着剤、脚部カフ用接着剤、及び、バックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の実質的に同一の坪量を含む。
テープ型物品は、予め閉じられていなくてよいのに対し、パンツ型物品は、予め閉じられていてよい。テープ型物品及びパンツ型物品は、同一製造者によって製造されてよい。また、第1のパッケージは第1のユーザーの体重範囲を含むものであってよく、第2のパッケージは第2のユーザーの体重範囲を含むものであってよい。第1の体重範囲及び第2の体重範囲は、少なくとも部分的に重複してよい。
他の実施形態では、本開示のテープ型物品及びパンツ型物品は、吸収性物品の第1及び第2のパッケージを含んでよい。第1のパッケージは、第1のシャーシを有するテープ型物品を含み得る。第2のパッケージは、第2のシャーシを有するパンツ型物品を含む。第1及び第2のシャーシは、少なくとも実質的に同一であってよい。すなわち、次のとおりである。
第1及び第2のシャーシは、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域、の少なくとも1つにおいて、トップシート、バックシート、コア(コア包装を含む)の少なくとも1つの同一の構成要素の断面の順番及び配置を有する。
第1のシャーシの第1のコアパルプ幅は、第2のシャーシの第2のコアパルプ幅と少なくとも実質的に同一である。
テープ型物品は、予め閉じられていなくてよいのに対し、パンツ型物品は、予め閉じられていてよい。テープ型物品及びパンツ型物品は、同一製造者によって製造されてよい。また、第1のパッケージは第1の体重範囲を含むものであってよく、第2のパッケージは第2の体重範囲を含むものであってよい。第1の体重範囲及び第2の体重範囲は、少なくとも部分的に重複してよい。
他の実施形態では、本開示のテープ型物品及びパンツ型物品は、吸収性物品の第1及び第2のパッケージを含んでよい。第1のパッケージは、第1のシャーシを有するテープ型物品を含み得る。第2のパッケージは、第2のシャーシを有するパンツ型物品を含み得る。第1及び第2のシャーシは、少なくとも実質的に同一であってよい。テープ型物品は、予め閉じられていなくてよいのに対し、パンツ型物品は、予め閉じられていて腰部開口部及び脚部開口部を形成してよい。テープ型物品及びパンツ型物品は、同一製造者によって製造されてよい。第1のパッケージは、第1のサイズ表示を備えてもよく、第2のパッケージは、第2のサイズ表示を備えてもよい。第1及び第2のサイズは、異なっていてもよい。第1のパッケージは、サイズXの物品を含んでもよく、第2のパッケージは、サイズX+1の物品を含む。
本発明の一実施形態に好適な、平らに広げられた代表的な吸収性物品の平面図である。 本発明の一実施形態に好適な、平らに広げられた代表的な吸収性物品の平面図である。 本発明の一実施形態に好適な、平らに広げられた代表的な吸収性物品の平面図である。 本発明の一実施形態に好適な、折り畳まれた構成の代表的なテープ型物品の斜視図である。 本発明の一実施形態に好適な、折り畳まれた構成の代表的なパンツ型物品の斜視図である。 本発明の一実施形態に好適な、代表的なパンツ型物品の斜視図である。 本発明の一実施形態に好適な、折り畳まれた外側脚部カフの代表的な実施形態の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な、折り畳まれた外側脚部カフの代表的な実施形態の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な、代表的な吸収性物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な、代表的な吸収性物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な、代表的な吸収性物品の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの実施例の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図である。 本発明の一実施形態に好適な吸収性コアの他の実施例の概略断面図である。 図1cの8−8で切断した、本発明の一実施形態に好適な後側ベルト状フラップの概略断面図である。 図1cの9−9で切断した、本発明の一実施形態に好適な前側ベルト状フラップの概略断面図である。
本明細書で使用する場合、以下の用語は下記で指定される意味を有する。
吸収性物品に関連しての「使い捨て」は、洗濯する、あるいは、別の方法で吸収性物品として復元するか再利用することを一般的に、意図されない(すなわち、単一回の使用の後で廃棄する、好ましくはリサイクルする、堆肥化する、あるいは、環境に適合する方法で廃棄することを意図される)吸収性物品を意味する。
「吸収性物品」とは、身体の排出物を吸収及び収容するデバイスを指し、より詳細には、着用者の身体に接してあるいは、近接して配置されて、身体から排出される様々な排出物を吸収し、収容するデバイスを指す。代表的な吸収性物品としては、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号に示されているような予め形成された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再留め可能おむつあるいは、パンツ型おむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダ及びライナー、パンティライナーなどの女性用生理衣類、吸収性挿入物などが挙げられる。
用語「近位」及び「遠位」はそれぞれ、構造体の長手方向又は横方向の中心線に比較的近い又は遠い要素の位置を指す(例えば、長手方向に延びる要素の近位縁が、同じ要素の遠位縁が同じ長手方向中心線に対して配置されているよりも長手方向中心線により近く配置されている)。
「身体に面する」及び「衣類に面する」とは、それぞれ要素の相対位置又は要素若しくは要素群の面を指す。「身体に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者により近いことを意味する。「衣類に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より着用時に着用者からより遠く離れていることを意味する(すなわち、要素又は面が、吸収性のある使い捨て物品の上に着用され得る着用者の衣類に近接する)。
「長手方向の」とは、物品の腰縁部から対向する腰縁部に実質的に垂直に及び物品の最大直線寸法にほぼ平行に走る方向を指す。長手方向の45度以内の方向は「長手方向」であると見なされる。
「横方向」は、物品の長手方向に延在する縁部から反対側の長手方向に延在する縁部まで走り、長手方向に概ね直角である方向を指す。横方向の45度以内の方向は「横方向」であると見なされる。
「配置される」とは、要素が特定の場所又は位置に位置決めされていることを指す。
「接合された」とは、要素が直接的に他の要素に取り付けられることによって要素が直接固定される形態、及び要素が中間の部材に取り付けられ、その中間部材が次に他の要素に取り付けられることによって要素が他の要素に間接的に固定される形態を指す。
「フィルム」は、長さ及び幅が、厚みを大きく超えるシート状材料を指す。典型的に、フィルムは約0.5mm以下の厚さを有する。
「水透過性」及び「水不透過性」は、使い捨て吸収性物品の意図された使用に関連する材料の浸透可能性を指す。具体的には、用語「透水性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力がない状態でその厚さを通過できる孔、開口部及び/又は結合された空隙を有する層又は層構造体を指す。逆に、用語「水不透過性」は、液体の水、尿又は合成尿が静水圧などの強制圧力(重力等の自然の力とは別に)がない状態でその厚さを通過できない層又は層構造体を指す。この定義に従う水不透過性の層又は層構造は、水蒸気に対して透過性であってもよく、すなわち、「水蒸気透過性」であってもよい。
「延伸性」及び「延伸性がある」とは、弛緩状態の構成要素の幅又は長さを伸ばす又は増大させることができることを意味する。
「伸縮性」又は「弾性のある」は、構成要素が弾性材から作製された少なくとも一部分を含むことを意味する。
「伸長可能な材料」、「延展可能な材料」、又は「延伸可能な材料」は互換的に使用され、バイアス力を加えると、破裂又は破断することなく、EDANA法20.2−89で測定して弛緩した元の長さの少なくとも110%の伸長した長さまで延伸でき(すなわち、元の長さよりも10%長く延伸でき)、加えた力を除くと、完全に破裂又は破断することなく、その伸びの約20%未満というわずかな回復を示す材料を指す。このような伸長性材料が、適用された力を解放した際に、その伸長の少なくとも40%回復する場合、伸長性材料は、「弾性」又は「エラストマー」と見なされる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を解放した際に、少なくとも130mmの長さまで戻る(すなわち、40%の回復を示す)。材料が、適用した力の解放時に、その伸長の40%未満を回復する場合、伸長性材料は、「実質的に非弾性」又は「実質的に非エラストマー性」であると考えられる。例えば、100mmの初期長さを有する伸長性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を取り除くと少なくとも145mmの長さまで縮む(すなわち、10%の回復を示す)。
「エラストマー材」は、弾性性質を示す材料である。エラストマー材としては、エラストマーフィルム、スクリム、不織布及び他のシート状構造体を挙げることができる。
「パンツ」は、予め成形された腰部及び脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の足を脚部開口部に入れ、パンツを着用者の胴体下部の周りの位置に滑り込ませることにより身に付けることができる。パンツは、一般に「閉じられたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」、「おむつパンツ」、及び「予め閉じられたおむつ」とも呼ばれる。
「同一」とは、比較対象の物体が同じであることを意味する(例えば、バックシートフィルムBと比較したバックシートフィルムA、トップシートBと比較したトップシートA、シャーシBと比較したシャーシA、物品Bの同じ部分と比較した物品Aの部分など)。
「実質的に同一」とは、当業者によって理解されるように、比較対象の物品が本質的に同一であるように酷似していることを意味する。「少なくとも実質的に同一」には「同一」が含まれる。
吸収性物品
本明細書で開示されるような吸収性物品は、シャーシを含んでもよい。シャーシは、バックシート、トップシート、吸収性コア、脚部カフ(これらの構成要素のそれぞれを構成する層及びこれらを結合する接着剤を含む)によって画定される。吸収性物品は、フラップ(サイドフラップ、耳部、サイドパネル、ベルトなどを含む)、及び締結システム(廃棄手段、締結具、締結構成要素などを含む)、並びに他の構成要素(センサー、湿り度インジケータ、ローション、腰部バンド、香料などを含む)も含み得る。
本明細書に開示のテープ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品は、同一製造ラインで同一企業によって製造されてよく、同一ブランド(例えば、Pampers及びHuggies)及び/又は商品名(Cruisers、Swaddlers、及びEasy Ups、Baby Dryなど)で配列され販売されてよい。
図1a〜cは、平坦で非収縮状態(すなわち、弾性体によって誘発される収縮が無い)の、本開示の吸収性物品20の代表的な非限定的実施形態の平面図である。吸収性物品20の衣類に面する表面120は、見る人に面している。吸収性物品20は、長手方向中心線100及び横方向中心線110を含む。吸収性物品20はシャーシ22を備えてもよい。吸収性物品20及びシャーシ22は、前側腰部領域36、前側腰部領域36に対向する後側(つまり背面)腰部領域38、及び前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に位置する股部領域37を有することが示されている。腰部領域36及び38は、一般に、着用時に着用者の腰部を取り囲む使い捨て吸収性物品20のこれらの部分を含む。腰部領域36及び38は伸縮性要素を含み、着用者の腰部周りで縮んで改善されたフィット性と封入性を提供してもよい。股部領域37は、使い捨て吸収性物品20を着用したときに着用者の脚の間に概ね位置決めされる、使い捨て吸収性物品20の部分である。
シャーシ
シャーシは多数の構成要素で構成されるため、2個以上のシャーシを比較する場合、構成とシャーシ構成要素との重複が増加するにつれて、より同一であると見なされ得ると理解される。シャーシ22の外側周辺部は、対向する長手方向に延びる縁部12及び対向する横方向に延びる縁部14によって画定される。長手方向縁部12は、前側長手方向縁部12aに更に分割されてよく、この前側長手方向縁部12aは前側腰部領域36において長手方向縁部12の一部分であり、後側長手方向縁部12bは後側腰部領域38における長手方向縁部12の一部分である。シャーシ22は、一般的に長手方向中心線100に対して概ね平行に配向される対向する長手方向の縁部12を有してよい。しかしながら、より良いフィットのためには、長手方向の縁部12は、例えば平面図で見たときに、「砂時計」型のおむつを製造するように湾曲又は角度がつけられてよい。シャーシ22は、横方向中心線110に対して概ね平行に配向される対向する横方向縁部14を有してよい。
シャーシ22は、液体透過性トップシート24と、バックシート26と、トップシート24とバックシート26との間の吸収性コア28と、を有してもよい。吸収性コア28は、身体に面する表面と衣類に面する表面を有し得る。トップシート24は、コア28及び/又はバックシート26に接合されてもよい。バックシート26は、コア28及び/又はトップシート24に接合され得る。他の構造体、要素、又は基材がコア28とトップシート24及び/又はバックシート26との間に位置決めされてもよいことを認識すべきである。ある実施形態において、シャーシ22は、複合おむつ構造体を形成するために付加される他の機構を備える、吸収性物品20の主要構造体を含む。トップシート24、バックシート26及び吸収性コア28は、種々の周知の構成で組み立てることができるが、好適な構成は、概して米国特許第3,860,003号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第5,554,145号、同第5,569,234号、同第5,580,411号及び同第6,004,306号に記載される。
トップシート24は、一般に、着用者に少なくとも部分的に接触又は近接して配置されてもよい吸収性物品20の一部分である。好適なトップシート24は、多孔質フォーム、網状フォーム、有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせの織布又は不織布ウェブ等の広範囲の材料から製造することができる。トップシート24は、一般的に、着用者の皮膚に対して柔軟で柔らかい感触であり、刺激がない。一般的に、トップシート24の少なくとも一部分は液体透過性であり、トップシート24の厚みに沿って容易に液体を透過させることができる。本明細書で有用な1つのトップシート24は、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から供給者コード055SLPV09Uとして入手可能である。
トップシート24の任意の部分は、当該技術分野において既知のローション又はスキンケア組成物でコーティングされてもよい。好適な液体の例としては、米国特許第5,607,760号、同第5,609,587号、同第5,635,191号、及び同第5,643,588号、に記載されるものが挙げられる。トップシート24は、全体的に又は部分的に伸縮されてもよく、又は伸縮させてトップシート24とコア28との間に空隙空間を形成してもよい。伸縮性又は収縮されたトップシートを含む好適な構造体は、米国特許第4,892,536号、同第4,990,147号、同第5,037,416号及び同第5,269,775号に、より詳細に記載されている。
吸収性コア28は、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に通常使用される多種多様の液体吸収性材料97を含んでよい。好適な吸収性材料の例としては、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプ、縮みセルロース詰め物、コフォームを含むメルトブローポリマー、化学的に剛化、変性若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、高吸収性ポリマー(SAP)、吸収性ゲル化材(AGM)、又は既知の他の吸収性材料若しくは材料の組み合わせが挙げられる。吸収性材料は、コアカバー95a(最上層)及びダスティング層95b(最下層)を含み得る、1つ以上のコア包装層95(図4a参照)によって収容されてよい。一実施形態では、吸収性コアの少なくとも一部分は実質的にセルロースを含まず、並びに10重量%未満のセルロース繊維を含有する、5重量%未満のセルロース繊維を含有する、1重量%未満のセルロース繊維を含有する、微量のセルロース繊維を含有する、又はセルロース繊維を含有しない。セルロース材料の無形の量が、実質的にセルロースを含まない吸収性コアの一部分の、厚さ、可撓性、及び、吸収性、のうちの少なくとも1つに、物質的に影響を与えないということが理解されるべきである。他の利点の中でも、吸収性コアの少なくとも一部分が実質的にセルロースを含まないとき、吸収性コアは、10重量%超のセルロース繊維を含む、同様の吸収性コアよりも著しく薄く、より可撓性であると考えられる。吸収性コア内に存在する吸収性材料、例えば吸収性粒子状ポリマー材料の量は異なり得るが、特定の実施形態においては、吸収性コアの約80重量%よりも多い、又は吸収性コアの約85重量%よりも多い、又は吸収性コアの約90重量%よりも多い、又はコアの約95重量%よりも多い量で吸収性コア内に存在する。好適な吸収性コアの非限定的な例は、以下により詳細に記載されている。
吸収性コア28として使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,834,735号、同第4,888,231号、同第5,137,537号、同第5,147,345号、同第5,342,338号、同第5,260,345号、同第5,387,207号、同第5,397,316号、及び同第5,625,222号、に記載されている。
以下で分かるように、テープ型物品及びパンツ型物品は、コア幅(すなわち、パルプ/AGM又はSAP幅)など、同一又は実質的に同一の吸収性コア28を含んでもよい。このことは、同様にフィットする2つの異なる物品形状を実現するために、特に有用であり得る。吸収性コアの同一又は実質的に同一の性質は、とりわけコアに利用される材料、並びに吸収性コアの全体組成(例えば、吸収性繊維の量及び種類に対するAGMの量及び種類)において、特に重要であり得る。
バックシート26は、一般的に、吸収性物品20の衣類に面する表面120の少なくとも一部を形成し得るように配置される。バックシート26は、物品20内に吸収され収容された排出物が、ベッドシーツや下着のような、吸収性物品20と接触し得る物品を汚すことがないように設計されてもよい。特定の実施形態では、バックシート26は、実質的に水不透過性である。好適なバックシート26材料としては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,IN)により製造され、商標名X15306、X10962及びX10964のもとに販売されるもの等のフィルムが挙げられる。他の好適なバックシート26材料は、同時に浸出物がバックシート26を通り抜けないようにしながら、蒸気が吸収性物品20から逃れるのを可能にする通気性材料を含んでもよい。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブなどの複合材料、並びにESPOIR NOの名称で日本のMitsui Toatsu Co.により製造されているミクロ孔質フィルム及びEXXAIREの名称でBay City,TXのEXXON Chemical Co.により製造されているようなミクロ孔質フィルムなどの材料を挙げることができる。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、名称HYTRELブレンドP18−3097として、Clopay Corporation(Cincinnati,OH)から入手可能である。かかる通気性複合材料は、国際公開第95/16746号及び米国特許第5,865,823号により詳しく記載されている。不織布ウェブ及び孔形成フィルムを含む他の通気性バックシートは、米国特許第5,571,096号に記載されている。好適なバックシートは、米国特許第6,107,537号に開示されている。他の好適な材料及び/又は製造技術には、限定はされないが、表面処理、特定のフィルムの選択及び加工、特定のフィラメントの選択及び加工、などが挙げられ、好適なバックシート26を提供するために使用され得る。
バックシート26は、1層以上の層から構成されてもよい。バックシート26は、外側カバー層26b及び内側層26aを含み得る。外側カバー層は、柔軟な不織布材から作製されてもよい。内側層は、フィルム材であってもよい。バックシート26は、グラフィックパッチ層を含んでもよい。少なくとも1つの層は、1つ以上の表面上に単色又は多色印刷を有してもよい。内層は、実質的に水不透過性のフィルムから作製されてもよい。外側カバー及び内部層は、接着剤又は任意の他の好適な材料又は方法によって共に接合されてよい。特に好適な外側カバーは、供給元コードA18AH0としてCorovin GmbH(Peine,Germany)から入手可能であり、特に好適な内層は、供給元コードPGBR4WPRとしてRKW Gronau GmbH(Gronau,Germany)から入手可能である。本明細書では様々なバックシート構成が考えられているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかである。
吸収性物品20は、前側フラップ40及び/又は後側フラップ42を含んでもよい。フラップ40、42は、部分的又は全体的に伸展性、非伸展性、弾性、又は非弾性であってもよい。フラップ40、42は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編布地、ポリマー及びエラストマーフィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、スクリム、並びにこれらの組み合わせ及び積層体、から形成されてよい。特定の実施形態において、フラップ40、42は、不織布/エラストマー材料積層体又は不織布/エラストマー材料/不織布積層体のような延伸積層体から形成されてよい。延伸積層体は、当該技術分野において既知な任意の方法によって形成されてよい。例えば、フラップ40、42は、不織布材料、及び、エラストマー要素、のうちの少なくとも一層を含むゼロ歪延伸積層体として形成されてよい。エラストマー要素は、弛緩又は実質的に弛緩状態で不織布材料の層に取り付けられ、生じた積層体は、不織布層を恒久的に伸長するが、エラストマー要素を一時的に伸長する活性化プロセスを積層体に受けさせることにより、延伸性(又は、更に範囲を超えてより延伸性)とされる。不織布層は、シャーシ22の少なくとも一部分と一体化してよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられてよく、不織布/エラストマー要素積層体が、以降に活性化される。別の方法としては、不織布層は、別の構成要素であってよく、その場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられて積層体を形成し、これは次いでシャーシに結合される。サイドパネルの1つ以上の層が、別々に提供される場合、積層体は、本体部分に取り付けられる前又は後のどちらかで活性化されてよい。ゼロ歪み活性化プロセスは米国特許第5,167,897号及び同第5,156,793号に更に開示されている。好適な弾性フラップは、2つの不織布層(例えば供給元コードFPN332としてBBA Fiberweb(Brentwood,TN)から入手可能)の間に配置されたエラストマーフィルム(例えばTredegar Corp(Richmond,VA)から供給元コードX25007として入手可能なものなど)を含む、活性化された積層体であり得る。別の実施形態では、フラップは、一対の不織布層間に配置された複数の弾性ストランドを含んでもよい。このような実施形態では、フラップは、シャーシにわたるフラップの一方の遠位縁部からフラップの対向する遠位縁部まで連続していてもよい。吸収性物品20は、処理テープを更に含んでもよい。処理テープは、シャーシの外面上、及び/又は一方のフラップの外面上に配置され得る。
脚部ガスケットシステム
吸収性物品20は、レッグガスケットシステム70を含んでもよい。図2及び図3は、代表的な脚部ガスケットシステムの概略断面図を図示する。脚部ガスケットシステム70は、内側カフの折り畳まれた縁部72及び内側カフの材料縁部73を有する内側脚部カフ71を備えてもよい。脚部ガスケットシステム70は、外部カフの折り畳まれた縁部75及び外部カフの材料縁部76を有する外部カフ74を更に備えてもよい。
一実施形態では、脚部ガスケットシステム70は、内側脚部カフ71のみを備えてもよい。他の実施形態では、外側カフ74は、外側カフの折り畳まれた縁部75を備えていなくてもよい。
内側及び外側脚部カフは、フィルム及び/又は不織布により形成されてもよく、接着剤を使用して接合されてもよい(図1cのタックダウン結合部114参照)。一実施形態では、脚部ガスケットシステム70は材料の1つのウェブを備える。他の実施形態では、脚部ガスケットシステム70の少なくとも一部は、別個のウェブ材料、トップシート24の一部、及び/又はバックシート26の一部で形成されてもよい。
一実施形態では、外部レッグカフ74は、外部カフの折り畳まれた縁部75と外部カフの材料縁部76との間で横方向のアレイに配置された弾性部材77を備え、外部レッグカフ74は、所望によって少なくとも2つの弾性部材77、少なくとも3つの弾性部材77、少なくとも4つの弾性部材77、少なくとも5つの弾性部材77、少なくとも6つの弾性部材77を有する。一実施形態では、弾性部材77は、外部カフの折り畳まれた縁部75と内部カフの材料縁部73との間に配設されてもよい。
一実施形態では、弾性部材77及び78は、1つの縁部から他方の縁部まで少なくとも2mm、必要に応じて少なくとも3mm、必要に応じて少なくとも3.5mm、必要に応じて少なくとも4mm離間される。一実施形態では、最も外側の弾性部材77及び78は、外側カフの材料縁部76及び内側カフの材料縁部73から約2mm未満であり、必要に応じて約1.5mm未満、約1mm未満である。
一実施形態では、脚部ガスケットシステム70は、内側カフの折り畳まれた縁部72及び内側カフの材料縁部73からなる内側脚部カフ71を有する。脚部ガスケットシステム70は、外部カフの折り畳まれた縁部75及び外部カフの材料縁部76を有する外部カフ74を更に備えてもよい。
脚部ガスケットシステムは、内側脚部カフ71を有する第1の材料と、外側カフ74を有する第2の材料と、を含み得る。2つの材料が存在する場合の一実施形態では、外側カフ74の近位縁部は隣接している。2つの材料が存在する場合の他の実施形態では、外側カフ74の近位縁部は、約2mm超、約4mm超、約6mm超、約10mm超離間されている。一実施形態では、カフの近位材料縁部は両方とも、内側カフに接合されている。2つの材料が存在する場合の更に別の実施形態では、外側カフ74の近位材料縁部の一方のみが、内側カフに接合されている。一実施形態では、外側カフの近位材料縁部は、任意の好適な接合手段を使用して共に固定される。更に、第1及び第2の材料は、各材料の長手方向縁部に沿って重なり合って、任意の好適な接合手段により共に接合され得る。
一実施形態では、材料のウェブは横方向で内側に折り畳まれて、外部カフの折り畳まれた縁部75を形成し、並びに横方向で外側に折り畳まれて、内部カフの折り畳まれた縁部72を形成する。
一実施形態では、脚部ガスケットシステムは、約10mm、必要に応じて約20mm、必要に応じて約30mm、シャーシの縁部の横方向内側に離間される。他の実施形態では、シャーシの横方向外側縁部は、外側脚部カフの横方向遠位縁部によって部分的に画定される。他の実施形態では、バックシート及び高分子フィルムは、約10mm、必要に応じて約20mm、必要に応じて約30mm、必要に応じて約40mm、外側カフの縁部の横方向内側に離間される。
一実施形態では、内側脚部カフ71の高さは、少なくとも約30mm、少なくとも約32mm、少なくとも約35mm、少なくとも約38mmである。一実施形態では、外側脚部カフ74の高さは、少なくとも約23mm、少なくとも約25mm、少なくとも約27mm、少なくとも約30mmである。内側カフの高さは、第1の接続点までの、内側カフの折り畳まれた縁部から、内側カフの材料縁部を超えた材料まで測定される。外側カフの高さは、第1の接続点までの、外側カフの折り畳まれた縁部から、内側カフの材料縁部を超えた材料まで測定される。したがって、内側カフ及び外側カフは、それらの対応の折り畳まれた縁部から、内側カフが、内側カフの材料縁部を越えた第1の材料まで接続される点まで測定される。
本発明の一実施形態では、バックシートの高分子フィルムは、吸収性コアよりも約50mm未満広く、必要に応じて約40mm未満広く、約30mm未満広い。一実施形態では、バックシートの高分子フィルムは、シャーシ幅(フラップを含まない)よりも少なくとも約20mm狭く、必要に応じてシャーシ幅よりも少なくとも約40mm狭く、必要に応じてシャーシ幅よりも少なくとも約60mm狭く、必要に応じてシャーシ幅よりも少なくとも約80mm狭く、必要に応じてシャーシ幅よりも少なくとも約100mm狭く、必要に応じてシャーシ幅よりも少なくとも約120mm狭い。当然
本発明の一実施形態では、脚部ガスケットシステムは、スロットコーティングされた接着剤によってトップシート及び/又はバックシートに接合される。一実施形態では、少なくとも約12gsmの接着剤が塗布され、必要に応じて少なくとも約15gsmの接着剤が塗布され、必要に応じて少なくとも約20gsmの接着剤が塗布され、必要に応じて少なくとも約25gsmの接着剤が塗布され、必要に応じて少なくとも約40gsmの接着剤が塗布され、必要に応じて少なくとも約60gsmの接着剤が塗布される。一実施形態では、接着剤は、少なくとも約1mm幅、必要に応じて少なくとも約3mm幅、必要に応じて少なくとも約7mm幅である。一実施形態では、接着剤は、フィルムの外側の横方向縁部の少なくとも約2mm内側、必要に応じてフィルムの外側の横方向縁部の少なくとも4mm内側、必要に応じてフィルムの外側の横方向縁部の少なくとも約6mm内側である。一実施形態では、レッグカフは、2つの重ね合わせた重複するスパイラル接着スプレーによって、必要に応じて3つの重ね合わせた重複する螺旋状の接着スプレーによってトップシート及び/又はバックシートに接合される。一実施形態では、脚部ガスケットシステムは、機械的結合、圧力接合、又は超音波結合によりトップシート及び/又はバックシートに結合される。
本発明の一実施形態では、不透明性強化パッチ80が含まれてもよい。好適な強化パッチは、米国特許出願第61/480,663号に開示されている。
一実施形態では、脚部ガスケットシステム70の材料は実質的に液体不透過性材料から作製される。材料は、SMS不織布材料、SMMS不織布材料、又は「N−繊維」を含む不織布成分層からなる群から選択されてもよい。
種々の不織布繊維ウェブが、スパンボンド、メルトブローン、スパンボンド熱可塑性物質(例えば、ポリオレフィン)の外層及びメルトブローン熱可塑性物質の内部層を有するスパンボンド(「SMS」)ウェブを備え得る。本発明の一実施形態では、脚部ガスケッティングカフ70は、他の不織布成分層に添加されるか又はそれと他の方法で組み込まれて、材料の不織布ウェブを形成する、1マイクロメートル未満の平均直径の細い繊維(「N−繊維」)を有する不織布成分層(「N−繊維層」)を含む。いくつかの実施形態では、N繊維層は、例えば、SNS不織布ウェブ又はSMNS不織布ウェブを生産するために使用されてもよい。
ガスケットカフ70は、約8マイクロメートル〜約30マイクロメートルの範囲の平均直径を有する繊維を含む第1の不織布構成層と、約1マイクロメートル未満の数平均直径、約1.5マイクロメートル未満の質量平均直径及び質量平均直径と数平均直径の比が約2未満の第2の不織布構成層と、約8マイクロメートル〜約30マイクロメートルの範囲の平均直径を有する繊維を含む第3不織布構成層と、を備え得る。第2不織布構成層は、第1不織布構成層と第3不織布構成層との中間に配置される。
N繊維は、例えば、PET及びPBTを含むポリエステル、ポリ乳酸(PLA)、アルキド樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、及びポリブチレン(PB)を含むポリオレフィン、エチレン及びプロピレン由来のオレフィンコポリマー、熱可塑性ポリウレタン(TPU)及びスチレンブロックコポリマー(種々の種類のKraton等の線状及び放射状ジ−及びトリ−ブロックコポリマー)を含むエラストマー性ポリマー、ポリスチレン、ポリアミド、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)及び例えば、PHB(ポリヒドロキシブチレート)、並びに熱可塑性デンプンを含むデンプン系組成物から選択される、例えば、ポリマーからなり得る。上述のポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、例えば、エチレン及びプロピレンのコポリマー、混合物、並びにその合金、として使用されてもよい。N繊維層は、例えば、熱点結合とも呼ばれるカレンダー結合プロセス等の任意の好適な結合技術によって他の不織布構成要素層に結合され得る。
いくつかの実施形態では、不織布ウェブ中のN繊維層の使用は、疎水性コーティング又は疎水性溶融添加物で処理されており、かつ依然として低坪量(例えば、15gsm未満、あるいは13gsm未満)を維持する他の不織布ウェブと同じ高さの低表面張力バリアを提供し得る。N繊維層の使用は、少なくともいくつかの実施形態では、以前は二重ウェブ層構成を使用した適用において単一ウェブ層構成で使用され得る柔らかい通気性(すなわち、空気透過性)の不織布材料も提供し得る。更に、いくつかの実施形態では、N繊維層の使用は、ウェブに向かう親水性界面活性剤の望ましくない移動を少なくとも減少させ得、したがって、最終的には、関連した吸収性物品により良好な漏れ防止をもたらし得る。また、同様の坪量を有するSMSウェブと比較して、N繊維層を有する不織布ウェブの使用は、機械的結合プロセス中に作製される欠陥(すなわち、機械的結合部位を通る穴又はピンホール)の数を減少させ得る。N−繊維は、国際公開第2005/095700号及び米国特許出願第13/024,844号で更に述べられている。
一実施形態では、折り畳まれた外側脚部カフの材料ウェブは、10gsm、必要に応じて13gsm、必要に応じて15gsm、必要に応じて18gsmの坪量を有する(ここでの坪量は、単独の材料ウェブに基づく)。
一実施形態では、内側レッグカフ71の材料ウェブは約15%から約50%のハンター不透明度、必要に応じて約20%から約45%のハンター不透明度を有する。一実施形態では、外側レッグカフ74の材料ウェブは、約45%から約75%のハンター不透明度、必要に応じて約50%から約70%のハンター不透明度、必要に応じて約75%未満のハンター不透明度、必要に応じて約70%未満のハンター不透明度を有する。
一実施形態では、内側脚部カフ71の材料ウェブは、約50m/m/分未満、必要に応じて約45m/m/分未満の空気透過率を有する。一実施形態では、外側レッグカフ74の材料ウェブは、約5m/m/分超、必要に応じて約10m/m/分超、必要に応じて約15m/m/分超、必要に応じて約20m/m/分超の空気透過率を有する。
ガスケットカフ70は、実質的に非弾性であってもよく、又は弾性的に延伸性であって、着用者の脚部に動的に適合してもよい。ガスケットカフ70は、トップシート24、バックシート26、又は吸収性物品20の形成に使用される任意の他の好適な基材に動作可能に接合される、1つ以上の弾性部材77及び78(弾性ストランド等)を備えて形成されてもよい。好適なガスケッティングカフ構成が、米国特許第3,860,003号に更に記載される。
内側脚部カフ71は、吸収性物品20の長手方向の全長にわたってもよい。あるいは、内側カフ71は、シャーシ22の長手方向の全長のみにわたってもよい。内側脚部カフ71は、フラップ及び弾性部材78(弾性ストランド等)により形成されてもよい。内側脚部カフ71は、吸収性物品20を形成する既存の材料又は要素のいずれかから連続した延長部であってもよい。
内側脚部カフ71は、プラスチックフィルム、並びに天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせの織布又は不織布ウェブ等の種々の基材を含んでよい。ある実施形態において、内側脚部カフは、スパンボンドウェブ、メルトブローンウェブ、カードウェブ及びこれらの組み合わせ(例えば、スパンボンド−メルトブローン複合材料及び変異型)等の不織布ウェブを含んでよい。前述の基材の積層体を使用して、内側脚部カフを形成してもよい。好適な内側脚部カフは、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から供給元コード30926として入手可能な不織布を含み得る。好適な弾性部材は、Invista(Wichita,KS)から供給元コードT262Pとして入手可能である。内側脚部カフ及びかかる脚部カフの好適な構成を有するおむつの更なる説明は、米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号に見出すことができる。弾性部材78は、内側脚部カフ71の長手方向の長さにわたってもよい。他の実施形態では、弾性部材78は、股部領域37内の内側脚部カフ71の少なくとも長手方向の長さにわたってもよい。弾性部材78は、通常の着用時に、内側脚部カフ71が着用者と接触したままであるように、したがって内側脚部カフ71の特性を強化するような、十分な弾性を示すことが望ましい。弾性部材78は、対向する長手方向末端部で内側脚部カフに接続されてもよい。ある実施形態において、内側脚部カフは、弾性部材78を取り囲むようにそれ自体の上に折り畳まれてもよい。
内側脚部カフ71及び/又は外側カフ74は、トップシートについて上述したように、ローションで全体若しくは一部が処理されてもよく、又は米国特許出願第11/055,743号(2005年2月10日出願)に詳述されているように疎水性表面コーティングで完全に若しくは部分的にコーティングされてもよい。本明細書で有用な疎水性表面コーティングは、非水性、無溶媒、多成分シリコーン組成物を含む。シリコーン組成物は少なくとも1種類のシリコーンポリマーを含み、かつアミノシリコーンを実質的に含まない。特に好適な疎水性表面コーティングは、供給元コード0010024820として、Dow Corning(MI,Salzburg)から入手可能である。
一実施形態では、吸収性部品は実質的にセルロースを含まない吸収性コア28を含む。好適な吸収性コアの実施例の断面図は、図5〜7に概略的に示されている。吸収性コア28は、その主な役割が液体の身体排泄物を吸収し、かつ保持する吸収性物品の要素である。追加の要素は、吸収性物品のトップシートと、吸収性コアとの間に追加され、身体排泄物の獲得及び分配を促進してもよい。かかる要素は例えば、当該技術分野において周知であるように、獲得層96(図4a参照)及び/又は分配層を含み得る。獲得及び/又は分配層は、それら自体は実質的にセルロースを含まなくてもよく(例えば、全体的に不織布材料から作製される)、又は有意な量のセルロース材料を含んでもよい。吸収性コアは一般的に、例えば吸収性ポリマーなど、高い保持能力を有する粒子状の吸収性材料を含み、これらの材料は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。いずれかある場合は、少量のみの吸収性ポリマーを含み得る後側腰部領域と比較して、股部領域及び/又は前側腰部領域において、より大きな量の吸収性材料を備える吸収性コアを提供することは、有利であり得る。一実施形態では、吸収性コア28は、材料の第1の層281及び第2の層282、並びに第1の層281及び第2の層282との間に配置された吸収性材料283を含む。一実施形態では、材料の第1の層及び第2の層は、不織布繊維ウェブ、織布繊維ウェブ、及び、熱可塑性接着剤材料の層、のうちの少なくとも1つから選択されるファイバー材料であってもよい。第1の層及び第2の層は、同じ材料から作製されてもよいが、一実施形態では、第1の層281は不織布繊維ウェブであり、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。不織布繊維ウェブ281は、合成繊維、例えばPE、PET、及びPPの単一構成要素繊維、多構成要素繊維、例えばサイドバイサイド、コア/シース、又はアイランドインザシータイプの繊維を含み得る。かかる合成繊維は、スパンボンディングプロセス又はメルトブロープロセスを介して形成されてもよい。不織布繊維ウェブ281は、繊維の単一層を含んでもよいが、それはまた、多層の繊維、例えば多層のスパンボンド繊維、多層のメルトブロー繊維、又はスパンボンドとメルトブロー繊維の個々の層の組み合わせを備える不織布ウェブを提供することも有利であり得る。一実施形態では、不織布ウェブ281は、ウェブの繊維の表面エネルギーを増加させる剤(例えば界面活性剤)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、より透過性にする。他の実施形態では、不織布ウェブは、不織布ウェブの繊維の表面エネルギーを低下させる剤(例えばシリコーン)で処理されてもよい。かかる剤は、不織布ウェブを尿などの液体に対して、透過性を小さくする。
第1の層281は、第1の表面2811及び第2の表面2812を含み、第1の表面の少なくとも領域2813は、有意な量の吸収性材料283に直接面する関係にある。一実施形態では、吸収性材料は、第1の層281上の領域2813を形成するためのパターンにおいて、第1の表面2811上に堆積され、これは有意な量の吸収性高分子材料283と、ほんのわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係である第1のウェブ上の領域2814と、直面する関係である。「有意な量の吸収性材料に直接面する関係」によって、一部の吸収性材料は、少なくとも100g/m、少なくとも250g/m、又は更には少なくとも500g/mの坪量で領域2813の上面に堆積されるということを意味する。パターンは、全てが同一の形状及び寸法(すなわち、突出表面積及び/又は高さ)を有する領域を含んでよい。代替では、パターンは、領域の勾配を形成するために異なる形状又は寸法を有する領域を含んでもよい。領域2813の少なくとも一部は、1cmと150cmの間の、又は更には5cmと100cmの間の突出した表面積を有してもよい。「わずかな量の吸収性材料と面する関係」によって、一部の吸収性材料は、100g/m未満、50g/m未満の坪量で領域2814の上面に堆積されてもよく、あるいは実質的に吸収性材料は全く領域2814の上面に堆積されなくてもよい。領域2814の少なくとも一部は、1cmと150cmの間、又は更に5cmと100cmの間の突出した表面積を有してもよい。全領域2813の凝集体の突出した表面積は、第1の層281の第1の表面2811の突出した合計表面積の10%と90%の間、又は更には25%と75%の間を示してもよい。一実施形態では、第2の層282は、熱可塑性接着剤材料の層である。「熱可塑性接着剤材料」は、本明細書で使用するとき、そこから繊維が形成され、乾燥した状態及び濡れた状態の両方において吸収性材料を不動化する目的で吸収性材料に塗布されるポリマー組成物であると解される。熱可塑性接着剤材料の非限定例は、単一の熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーのブレンドを含み得る。熱可塑性接着剤材料はまた、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを、粘着付与樹脂、可塑剤、及び酸化防止剤、などの添加剤などの他の熱可塑性賦形剤との組み合わせを含むホットメルト接着剤であってもよい。例示的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を含む(スチレン)ブロックコポリマーであり、Aブロックは、一般的にポリスチレンを含む非エラストマーポリマーブロックであり、Bブロックは不飽和共役ジエン又はその(部分)水素添加物である。Bブロックは典型的には、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、単一サイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるポリマーである。例示的な実施形態では、粘着付与樹脂は一般的に5,000未満の分子量(Mw)、及び通常、室温よりも高いTgを有し、ホットメルト中の樹脂の一般的な濃度は約30〜約60重量%の範囲であり、可塑剤は一般的には1,000未満の低い分子量(Mw)及び室温よりも低いTgを有し、一般的な濃度は約0〜約15重量%である。
熱可塑性接着剤材料282は、吸収性材料283内に実質的に均一に堆積されてもよい。代替としては、熱可塑性接着剤材料282は、吸収性材料283の上面、及び僅かな量の吸収性材料とのみ面する関係にある第1の表面2811の領域2814上に配置される繊維層として提供可能である。一実施形態では、熱可塑性接着剤材料は、1〜20g/m、1〜15g/m、又は更に2〜8g/mの量で適用される。第1の層281上での吸収性材料の不連続な堆積は、熱可塑性材料282の繊維層に本質的に三次元構造を付与する。換言すれば、熱可塑性接着剤材料の層は、第1の不織布層ウェブ281上に堆積された吸収性材料283と、わずかな量の吸収性材料のみを含む領域2814から生じるトポグラフィに従う。理論に束縛されることを意図しないが、本明細書に開示される熱可塑性接着剤材料は、乾燥及び湿潤状態における吸収性材料の不動化を強化する。
一実施形態では、吸収性コア28は、不織布繊維材料284の第2の層を更に含んでもよい。第2の層は、不織布繊維層281として同じ材料から提供されてもよく、又は代替では、異なる材料から提供されてもよい。異なる機能性を備えるこれらの層を提供するために、第1不織布繊維層281及び第2不織布繊維層284が異なっているということは有利であり得る。一実施形態では、第1の不織布層の表面エネルギーは、第2の不織布層の第2の表面エネルギーと異なっていてもよい。一実施形態では、第2の不織布層の表面エネルギーは、第1の不織布層の第1の表面エネルギーよりも大きい。利点の中でも、第2の不織布層の表面エネルギーが、第1の不織布層の表面エネルギーよりも大きいとき、尿などの液体は、吸収性材料に到達し、これによって保有されるように第2の不織布層により容易に浸透し、その一方で同時に、液体が第1の層に浸透しこれを通過する機会を低減することができる。第1の不織布層が、吸収性物品のバックシートに対して配置されるとき、これは特に有利であり得る。各層の異なる表面エネルギーは、例えば、第1の不織布層に適用される界面活性剤(ある場合)の量とは異なる量の剤(界面活性剤など)を第2の不織布層に適用することによって得ることができる。これはまた、第2の不織布層に、第1の不織布層に適用される界面活性剤とは異なるタイプの界面活性剤を適用することによって達成され得る。これはまた更に、その表面エネルギーを低下させる第1の不織布層に材料を適用することによって達成され得る。異なる表面エネルギーを有することに加えて、又は代替で、第1の不織布層281及び第2の不織布層284もまた、構造的に異なっていてもよい。一実施形態では、第1の不織布層281は、第2の不織布層とは異なる繊維の層を含んでもよい。例えば、第2の不織布層284はスパンボンド繊維の1つ以上の層のみを含んでもよいのに対して、第1の不織布層281はスパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブローン繊維の1つ以上の層を含む。他の実施形態では、不織布繊維層281、284の両方は、スパンボンド繊維の1つ以上の層、及びメルトブローン繊維の1つ以上の層を含んでもよいが、第1の層281及び第2の層284は、不織布材料を形成するために使用される繊維の化学組成、繊維のデニール、及び/又は不織布材料の坪量の少なくとも1つに関して異なっている。これに追加で、又は上記の代替において、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、それらの対応する水頭値、それらの対応する多孔性、それらの対応するフラジール浸透性、及びそれらの対応する引張特性の少なくとも1つに関して異なってもよい。第2の不織布層284は、第1の不織布層281、吸収性材料283、及び熱可塑性接着剤材料282の上面に直接適用されてもよい。結果として、第1の不織布層281及び第2の不織布層284は、吸収性材料283を更に包囲し、これを不動化する。
領域2813は、吸収性コアのx−y次元に任意の好適な形状を有してもよい。一実施形態では、領域2813は、第1のウェブ281の第1の表面上に広がるディスクのパターンを形成する。一実施形態では、領域2813は、吸収性コアの横軸に沿って(すなわち、y次元に沿って)連続的に延在する、長手方向の「細片」のパターンを形成する。代替の実施形態では、これらのストリップは、吸収性物品の長手方向軸に対して、10〜90度、20度〜80度、30度〜60度、又は更には45度の角度を形成するように配置されてもよい。
一実施形態では、前述のとおり、有意な量の吸収性材料283と直接面する関係にある領域2843、及びわずかな量の吸収性材料とのみ面する関係にある、第1の表面2841上の領域2844のパターンを形成するために、第2の不織布層284は、第1の表面2841及び第2の表面2842、並びにその第1の表面2841に適用される吸収性材料283を有する。一実施形態では、第1のウェブ/吸収性材料/熱可塑性接着剤材料複合体との関連で前述のとおり、熱可塑性接着剤材料285は、第2の不織布層284の上面に更に適用されてもよい。第2の不織布層284は次いで、第1の不織布層281の上面に適用され得る。一実施形態では、第2の不織布層284上に存在する吸収性材料のパターンは、第1の不織布層281上に存在する吸収性材料のパターンと同じであってもよい。他の実施形態では、第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンは、領域の形状、領域の突出した表面積、領域上に存在する吸収性材料の量、及び、領域上に存在する吸収性材料のタイプ、のうちの少なくとも1つに関して異なる。第1及び第2の不織布層上に存在する吸収性材料のパターンが異なる場合、各層/吸収性複合物は、例えば、異なる吸収能力及び/又は液体の異なる捕捉速度など、異なる機能を有する場合がある。例えば、領域2843における吸収性材料が広がる前に、液体(例えば尿)が第1の不織布層281上に堆積された吸収性材料に到達し、これによって吸収されるのを可能にするために、吸収性材料の領域2843(すなわち第2の不織布層284上で)によって形成される第2のパターンが、吸収性材料の領域2813の第1のパターンよりも遅い吸収速度を呈する構造体を備える吸収性コアを提供することは有益である。かかる構造体は、領域2843に存在する吸収性材料によるいずれかの有意なゲルブロッキングを回避する。有利な量の吸収性材料に直接面する関係にある第1の不織布層281の領域2813の少なくとも一部、又は更には全てはまた、わずかな量の吸収性材料に面する関係にある第2のウェブ284の対応する領域2844と実質的に面する関係にあるような方式で、第2の層/吸収性材料/熱可塑性接着剤材料複合体を適用することも有利であり得る。
吸収性コア28はまた、図面に例示されていない補助接着剤を含んでもよい。吸収性材料の接着、及び対応する不織布層281、284への熱可塑性接着剤材料282、285の接着を向上させるために、補助的な接着剤が、吸収性材料283の適用前に第1の不織布層281及び第2の不織布層284の少なくとも1つ、又は更には両方の上に堆積されてもよい。補助接着剤は、また、吸収性材料の固定化を助けることができ、上述したものと同じ熱可塑性接着剤材料を含んでもよく、又はH.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)製品番号HL−1620−Bなどの噴霧可能なホットメルト接着剤を含むが、これに限定されない他の接着剤も含んでもよい。補助接着剤は、あらゆる好適な手段によって不織布層281、284に塗布されてもよいが、特定の実施形態によると、約0.5〜約2mm離間した、幅約0.5〜約1mmのスロットに塗布されてもよい。好適な吸収性材料283の非限定的な実施例には、吸収性高分子材料、遠心分離保持容量試験(Edana 441.2−01)を使用して測定したときに、0.9%食塩水溶液をその重量の少なくとも5倍吸収可能な架橋された高分子材料など、吸収性高分子材料が挙げられる。一実施形態では、吸収性材料283は、乾燥した状態で流動可能なように粒子状形態である吸収性高分子材料である。
前述のように、吸収性物品の吸収性コア28に存在する吸収性材料283は、吸収性コアの全体の長さに沿って存在する必要はない。一実施形態では、吸収性物品の後ろ区域328は、わずかな量の吸収性材料283を含むのに対して、少なくとも中間区域228及び/又は前区域128は、後ろ区域328よりも大きな量の吸収性材料を含む。例えば、後ろ区域328は、5グラム未満、又は3グラム未満、2グラム未満、又は更には1グラム未満の粒子状吸収性高分子材料を含み得る。中間区域228は、少なくとも5グラム、又は少なくとも8グラム、又は更には少なくとも10グラムの粒子状吸収性高分子材料を含み得る。前区域128は、1〜10グラム、又は2〜8グラムの吸収性高分子材料を含み得る。
フラップ
フラップ40、42は、シャーシとは別個であっても、又はシャーシと一体化していてもよい。別個のフラップは、シャーシ22に結合される分離要素として形成される。いくつかの実施形態では、これは、前側及び/又は後側腰部領域でシャーシの側縁部に結合されている、例えば、2つ又は4つの複数のフラップ(多くの場合に耳パネル又はサイドフラップと呼ばれる)を含む(図1a及び1b参照)。他の実施形態では、これは、シャーシの前側及び後側腰部領域にわたって、少なくともシャーシの端縁部にわたって、結合されている前側及び/又は後側ベルト状フラップを含んでよい(図1c参照)。
図8を参照すると、ベルト状フラップ40及び42は、内側不織布層90及び外側不織布層91、並びにそれらの間に弾性体92を含んでもよい。内側及び外側不織布層は、接着剤又は熱可塑性結合剤を使用して結合され得る。種々の好適なベルト状フラップの構成は、Procter & Gamble Companyにより2012年2月13日に出願された米国特許出願整理番号第12353P号、題名「DISPOSABLE PULL−ON GARMENT」に見出すことができる。
一体化されたフラップは、長手方向縁部12から横方向外側に突出するシャーシ22の一部(1つ以上の層)である。一体化されたフラップは、シャーシを切断してフラップの突起部の形状を備えることによって形成されてもよい。
このベルト状フラップを有する適用例で説明した実施形態の多くはパンツ型物品であるが、テープ型物品も同様に一方又は両方の腰部領域に配置されたベルト状フラップを有することができる。
締結システム
吸収性物品20は締結装置50を含んでもよい。締結時、締結システム50は、前側腰部領域36と後側腰部領域38を相互に接続し、吸収性物品20の着用時に、着用者を取り囲むことができる腰部の外周となる。これは、後側腰部領域のフラップが前側腰部領域のフラップと相互接続することにより、又は後側腰部領域のフラップが前側腰部領域のシャーシと相互接続することにより、達成され得る。締着システム50は、例えば、テープタブ、フックとループの締結要素、タブ及びスロットのような係合締結具、バックル、ボタン、スナップ、及び/又は雌雄同体締結要素等の締結具を含んでよいが、他の既知のいかなる締結手段も、一般に容認できる。いくつかの代表的な面上締結装置が、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号及び同第5,221,274号に開示されている。代表的な連動締着装置は、米国特許第6,432,098号に開示されている。締着装置50は、米国特許第4,963,140号に開示されるように、使い捨て構成において物品を保持する手段も提供し得る。締着装置50は、米国特許第4,699,622号に開示されるように、一次及び二次締着装置も含み得る。締結装置50は、米国特許第5,242,436号、同第5,499,978号、同第5,507,736号、及び同第5,591,152号に記載されるように、重なり合っている部分の移動を低減するか、又は噛み合いを改善するように構成されてよい。
横断面の実施形態
製品シャーシを比較する方法の1つは、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域、における製品の横断面を分析することである。とりわけ、構成要素の断面の順番及び構成要素の配置を調べることは有益であり得る。例えば、図4aを参照すると、シャーシの一実施形態は、シャーシ22の衣類側に配置されたバックシート26を有する層状構成を有しており、バックシート26は、衣類に面する不織布層26bと、衣類に面する不織布層26bの内側に配置されたフィルム層26aと、を有する。シャーシ22は、バックシート26の内側に配置された吸収性コア28と、吸収性コア28の内側に配置されたトップシート24と、トップシート24の内側に配置された脚部カフの少なくとも一部71を有する、横方向に対向する内側脚部カフと、を更に含む。内側脚部カフ71は、バックシート26の側縁部及びトップシート24の側縁部及び/又は吸収性コア28の側縁部の少なくとも1つの横方向内側に配置された内側脚部弾性素材78を有する。物品20は、外側脚部カフ74の少なくとも一部がトップシート24の側縁部の横方向外側に配置されている外側脚部カフ74を更に有する。外側脚部カフ74は、バックシートフィルム26aの側縁部の横方向外側に配置された脚部ガスケッティングシステム70の一部を有する。外側脚部カフ74は、トップシート24及びバックシートフィルム26aの少なくとも1つの横方向外側に配置された弾性素材77を更に含む。更に、この実施形態のトップシート24、バックシート26、及び脚部ガスケットシステム70は、同一の長手方向範囲を有し、前側腰部領域36内のシャーシ20の第1の端縁部から後側腰部領域38内のシャーシ22の第2の端縁部まで延びる。この実施形態の吸収性物品20は、少なくとも1つのフラップ42も含み、フラップ42は、シャーシ22の側縁部の外側に配置された横方向に対向するフラップ部分と、フラップ42の腰部縁部111に隣接し、シャーシ22の長手方向外側に配置されたフラップ42の横方向に延在する腰部バンド部分112と、を含む。
図4bを参照すると、シャーシ22の構成要素の断面の順番及び構成要素の配置は、脚部ガスケッティングシステム70の配置を除いて同一である。
図4cを参照すると、シャーシ22の構成要素の断面の順番及び構成要素の配置は、コア28及びコア包装95の配置を除いて同一である。
他の実施形態では、シャーシ22は、バックシートの(身体に面する側面上の)内側に配置された腰部バンド材料を含んでもよい。
明確化するために、コア内のSAPの分散又はパターンが異なる、図4aと同一の2つの実施形態は、それでもなお、同一の構成要素の断面の順番及び少なくとも1つの断面における構成要素の配置を有すると見なされるであろう。
構成要素の配置に関しては、構成要素間の主要距離を比較することが望ましいであろう。具体的には、次のうちの1つ以上を測定し、比較することが望ましいであろう。
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(図4a−距離a)
−左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(図4a−距離b)
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(図4a−距離c)
−内側カフの自由高さの距離(図4a−距離d)
−内側カフのヘム折り畳み幅(図4a−距離e)
−内側カフの弾性長さ(図1a−距離f)
−外側カフの弾性長さ(図1a−距離g)
−コア長さ(図1c−距離h)
−バックシート幅(図4a−距離i)
−コア幅(図4a−距離j)
−タックダウン長さ(図1c−距離k)
−トップシート幅
−バックシート長さ
−トップシート長さ
100mm以下の測定値の場合、上記の距離などが挙げられるがこれらに限定されない、互いの5%以内の非同一の長さ及び互いの10%以内の非同一の幅は、実質的に同一距離と見なされてよい。100mmを超える測定値の場合、上記の距離などが挙げられるがこれらに限定されない、互いの2%以内の非同一の長さ及び互いの5%以内の非同一の幅は、実質的に同一距離と見なされてよい。
吸収性物品の製造プロセス
同一又は実質的に同一のシャーシ材料を使用して同一の製造施設内の同一の加工ラインで製造されたシャーシを、テープ型及びパンツ型吸収性物品の両方に利用することは、望ましいことである。あるいは、同一又は実質的に同一のシャーシ材料を使用して異なる製造施設内の同一の加工ラインの機種(厳密にはシャーシを製造するラインの部分を指す)で製造されたシャーシを、テープ型及びパンツ型吸収性物品の両方に利用することは、望ましいことである。
同一又は実質的に同一のシャーシ材料及びシャーシ加工プロセスを使用する異なる加工ラインで製造されたシャーシを、テープ型及びパンツ型吸収性物品の両方に利用することは、望ましいことである。これらのラインは、同じ場所又は異なる場所にあってもよい。
米国特許出願公開第2011/0247199号、米国特許出願第13/074,048号、及びProcter & Gamble Companyにより2012年2月13日に出願された米国特許整理番号第11684MR号、題名「CONVERTING LINES AND METHODS FOR FABRICATING BOTH TAPED AND PANT DIAPERS COMPRISING SUBSTANTIALLY IDENTICAL CHASSIS」は、本開示のテープ型及びパンツ型物品を製造可能な好適な加工ラインを開示している。これらの加工ラインは、同一又は類似のシャーシを有するテープ型及びパンツ型物品の両方を製造するために、相当数の同一のプロセス及び機械装置を利用する。
吸収性物品の陳列
望ましいことが予想される本開示のテープ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品を陳列するための構成は、多数存在する。一実施形態において、同一製造者によるテープ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品は、同一又は実質的に同一のシャーシを有してよい。同一製造者には、別の事業体のために、つまり別の事業体の代わりに製造する委託製造者が含まれることを理解すべきである。更に、同一又は実質的に同一のシャーシは、同一サイズのテープ型物品及びパンツ型物品のためのものであってよいか、同一又は実質的に同一のシャーシは、異なるサイズのテープ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品のためのものであってよい。
更になお、最大で特定のサイズ(例えば、サイズ3)の同一サイズのテープ型物品及びパンツ型物品の同一又は実質的に同一のシャーシを陳列して、パンツ型サイズ4にテープ型サイズ3のシャーシを使用し、パンツ型サイズ5にテープ型サイズ4を使用し、パンツ型サイズ6にテープ型サイズ5のシャーシを使用することなどが望ましい場合がある。サイズ補正の理由は、テープ型物品の着用者とパンツ型物品の着用者との間で必要とされるコア容量によるものであり得る。更に、パンツ型物品とテープ型物品とで異なるフラップ構成/配向によるものであり得る。フルベルトを有する物品(例えば、図1Cの物品)は、別個のエラストマーフラップを有する同一サイズの物品(例えば、図1Bの物品)よりも短いシャーシを必要としてよい。
北米(NA)におけるサイズ1は、アジアにおける新生児(NB)サイズに相当し、NAにおけるサイズ2は、アジアにおけるスモール(S)サイズに相当し、NAにおけるサイズ3はアジアにおけるミディアム(M)サイズに相当し、NAにおけるサイズ4はアジアにおけるラージ(L)サイズに相当し、NAにおけるサイズ5はアジアにおけるエクストララージ(XL)サイズに相当する。
物品のサイズは、物品を有するパッケージに表示されてよく、及び/又はしるしを使用して物品自体に表示されてよい。更に、サイズのしるしを使用する代わりに、又はサイズのしるしと組み合わせて、パッケージ及び/又は物品は、着用予定者の体重範囲を含んでよい。異なるサイズのテープ型物品とパンツ型物品との間、又は異なるサイズのテープ型物品の間、又は異なるサイズのパンツ型物品の間に体重範囲の重複が存在してよい。更に、物品の構成要素若しくは特徴及び/又は着用者の成長段階に適切な方法で物品を使用する代表的な着用者、のしるしが存在してよい。パッケージは、明らかに世話人らしき人がいる又はいない、着用者を示すしるしを含んでよい。このしるしは、物品を着用する着用者を示してよく、及び/又は別個のしるしが特徴の物品構成要素を示してよい。好適な成長段階のしるしの説明及び吸収性物品を有するパッケージの陳列方法は、「MERCHANDISE DISPLAY SYSTEM FOR IDENTIFYING DISPOSABLE ABSORBENT ARTICLE CONFIGURATIONS FOR WEARERS」と題される米国特許第7,222,732号(Ronn)に見出されている。
更に、幼児、新生児、又はよちよち歩きの幼児用テープ型物品又はパンツ型物品向けの、同一又は実質的に同一のシャーシが成人用吸収性物品(大人用おむつ及びインサートを含む)に使用され得ることが予測される。例えば、大きいサイズのよちよち歩きの幼児用おむつのシャーシ(例えば、サイズ6)がスモールサイズ又はミディアムサイズの大人用おむつに使用され得る。更になお、幼児、新生児、又はよちよち歩きの幼児用シャーシは、成人用失禁製品のインサートとして使用され得る。
下記の実施例1〜4は、予言的な実施例である。現在のブランド及び商品名を使用している場合でも、実施例のおむつが製造され、市販されていることを示すわけではない。実施例1〜3は、出願者らが考え出した発明の試作品及び設計を示すことを意味する。実施例4は、発明の実施例1〜3に対して比較するために、本願よりも前の、当該技術分野において既知のテープ型物品及びパンツ型物品の一部の種類を示すことを意味する。
(実施例1)
実施例1は、同一の原材料、仕様、機械、プロセス、及びサプライチェーンの多くを使用し得る、おむつ及びパンツ型シャーシを示す。したがって、同一操作者が、実施例1のテープ型シャーシ及びパンツ型シャーシを製造できると考えられる。また、これらに対して同一の品質管理手段を使用できると考えられる。別の利点としては、テープ型形状とパンツ型形状とを切り換えて、他方の形状よりも強い一方の形状に対する市場の需要に対応する製造者の柔軟性(双方の形状のより多数の、より費用のかかる在庫を積み増すことに対して、あるいは2倍の費用がかかるテープ型ライン及びパンツ型ラインを構築し、維持することに対して)が増加することが挙げられる。
おむつ1は、吸収性物品の第1のパッケージに配置され、おむつ2は、吸収性物品の第2のパッケージに配置され、それぞれのパッケージは、同一店舗の同一棚の陳列区域に配置される。おむつ1は、上記の図4Aのシャーシの構成要素の断面の順番及び構成要素の配置を有し、おむつ2は、上記の図4Bのシャーシの構成要素の断面の順番及び構成要素の配置を有する。おむつ1及び2は、実質的に同一のシャーシを有する。
おむつ1:
−形状:テープ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Baby Dry
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
おむつ2:
−形状:パンツ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Easy Ups
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
(実施例2)
実施例2は、同一の原材料、仕様、機械、プロセス、及びサプライチェーン、の多くを使用し得る、おむつ及びパンツ型シャーシを示す。これらに対して同一の品質管理手段を使用できると考えられる。
おむつ3は、吸収性物品の第3のパッケージに配置され、おむつ4は、吸収性物品の第4のパッケージに配置され、それぞれのパッケージは、普通小売店(例えば、Walmart)に陳列される。おむつ3は、上記の図4Aのシャーシの構成要素の断面の順番及び構成要素の配置を有し、おむつ4は、上記の図4Bのシャーシの構成要素の断面の順番及び構成要素の配置を有する。おむつ3及び4は、実質的に同一のシャーシを有する。
おむつ3:
−形状:テープ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Baby Dry
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている
−内側カフのヘム折り畳み幅15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:下記の表に記載:
Figure 2015506788
おむつ4:
−形状:パンツ型おむつ
−サイズ:4
−ブランド:Pampers
−商品名:Easy Ups
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場Y
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
(実施例3)
実施例3は、同一の原材料、仕様、機械、プロセス、及びサプライチェーン、の多くを使用し得る、おむつ及びパンツ型シャーシを示す。これらに対して同一の品質管理手段を使用できると考えられる。
おむつ5は、吸収性物品の第5のパッケージに配置され、おむつ6は吸収性物品の第6のパッケージに配置され、おむつ7は吸収性物品の第7のパッケージに配置され、おむつ8は吸収性物品の第8のパッケージに配置される。おむつ5〜8は、同一又は実質的に同一のシャーシを有する。
おむつ5:
−形状:テープ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Baby Dry
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:下記の表に記載:
Figure 2015506788
おむつ6:
−形状:パンツ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Easy Ups
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場Y
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
おむつ7:
−形状:テープ型おむつ
−サイズ:4
−ブランド:Luvs
−商品名:Luvs
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場Z
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
おむつ8:
−形状:パンツ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:プライベートブランド
−商品名:プライベートブランド
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場Z
−ラインタイプ:C
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
実施例4−比較例
実施例4は、実施例1〜3のおむつと同一の原材料、仕様、機械、プロセス、及びサプライチェーンの多くを使用しないおむつ型シャーシ及びパンツ型シャーシを示す。したがって、同一操作者が実施例4のテープ型シャーシ及びパンツ型シャーシの双方を製造することはできない(つまり、別個の操作者チームが必要になり得る)。また、これらのために異なる品質管理手段を使用する必要があり得る。実施例4のおむつは、シャーシの非類似性により、製造により多くの費用がかかり得るであろうし、適格性認定に時間がかかり得るであろうし、サプライチェーンの管理が増加し得るであろうし、倉庫ニーズが増加し得るであろうし、及び機器の切り換えプロセスが複雑化し得るであろう(双方に同一のラインを使用する場合)。
更に、おむつ1及び2のシャーシとは違って、おむつ9及び10には互換性がない。同一サイズの物品であっても、おむつ9のシャーシとおむつ10のフラップを使用すると、又はおむつ10のシャーシとおむつ9のフラップを使用すると、適合性の問題が生じ得るであろうし、漏れが生じ得るであろうし、及び利用上の問題を有し得るであろう。
おむつ9は、吸収性物品の第1のパッケージに配置され、おむつ10は、吸収性物品の第2のパッケージに配置され、それぞれのパッケージは、同一棚の陳列に配置される。おむつ9及び10は同一ではなく、実質的に同一ではない。
おむつ9:
−形状:テープ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Baby Dry
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:A
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):200mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):70mm
−各内側カフの自由高さ:40mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
おむつ10:
−形状:パンツ型おむつ
−サイズ:3
−ブランド:Pampers
−商品名:Easy Ups
−製造者:Procter & Gamble Company
−組立サイト:工場X
−ラインタイプ:B
−シャーシ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
−シャーシ形成:
−左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):160mm
−左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):60mm
−左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離(前側WR、股部、後側WR):110mm
−スロットコートパターンのスチレンポリマーホットメルト接着剤で不織布の外側カバーに結合されたバックシートフィルム
−ダスティング層はコアカバーに結合されている−内側カフのヘム折り畳み幅:15mm
−圧力接合でTSに結合されたカフ
−フラップ材料及び寸法:真下の表に記載
Figure 2015506788
上記の実施例のすべての寸法は、最終製品又は原材料のいずれかにおいて横方向及び横断方向に完全に伸張させた状態で測定した。パンツ型物品の1つ以上のフラップは、平らな状態で寸法を測定できるように、シャーシから切断されるか、分離され得る。コア幅は、パルプ堆積物及び高吸水性ポリマーの幅として定義され、パルプ及び/又は高吸水性ポリマーを封入する不織布材及び/又はティッシュ材料を含まない(すなわち、コア包装を含まない)。コアの横方向縁部及び/又は横断方向縁部が直線ではない場合、測定は、コアの最長位置及び/又は最大幅位置で実行する。一貫性のある結果を得るために、パンツ型物品及びテープ型物品の寸法は、同一条件下(例えば、双方に使用する周囲温度、双方に使用する同一の測定装置)及び同一方法で測定する必要がある。製品仕様、製品図面、及び装置図面は、実際の製品を測定するために置換してよい。
弾性デシテックス(Elastic decitex)(Dtex)は、供給元の仕様から入手した。
材料の坪量は、ASTM D 756、ISO 536、又はERT−40.3−90に従って測定した。
試験方法
不透明度の方法
不透明度は、コンピュータインターフェースを備える、0°照明/45°検出、環状の光学的形状の分光光度計、例えばHunterLab LabScan XE running Universal Software(Hunter Associates Laboratory Inc.(Reston,VA)から入手可能)又は等価物を使用して測定され得る。計器較正及び測定は、販売元による標準白黒較正プレートを使用してなされる。全ての試験は、23℃±2℃、及び50±2%の相対湿度に維持された室内で行う。
標準に設定されたUVフィルタと共に、分光光度計は、XYZカラースケール、D65光源、10°標準観測者に対して構成される。計器は、製造元の手順に従い1.8cm(0.7インチ)ポート寸法及び1.3cm(0.5インチ)視野域を使用して標準化する。較正後、ソフトウェアはY不透明度手順に設定され、これは測定中に白又黒のいずれかの較正タイルで試料を覆うようにオペレータを促す。
試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、物品を予め調整する。試料を得るため、物品を身体に面する表面を上にして作業台に平らに伸ばし、物品の合計長手方向長さを測定する。内側カフ及び外側カフ上の試験部位は、物品の長手方向の中間点において選択する。鋏を使用して、試験片を60mmの長さ×(左のカフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)内側カフの高さ全体、に切断する。次に、第2の試験片(今回は外側カフから)を、60mmの長さ×(左の外側カフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)外側カフの高さ全体に切断する。同様の方式で内側及び外側カフの試験片を物品の右側上のカフから用意する。
試験片を測定ポートの上に置く。試験片は、ポートに対して向けられたカフの、内側に面する表面に対応する表面で、ポートを完全に覆わなくてはならない。カフをポートのプレートに対して平らに置くように、その長手方向においてピンと張るまで、試験片を静かに伸ばす。接着テープを貼り、その伸ばした状態でポートプレートにカフを試験のために固定する。テープは測定ポートのいずれの部分も覆ってはならない。試験片を次いで、白い標準プレートで覆う。表示を読み取り、次いで白いタイルを取り除き、試験片を動かさないで、黒い標準タイルと交換する。2回目の表示を読み取り、不透明度を以下のように計算する:
不透明度=(Y値(黒色裏材)/Y値(白色裏材))×100
5つの同じ物品からの試料(10の内側カフ(左側から5、右側から5)並びに10の外側カフ(左側から5、右側から5))を解析し、それらの不透明度を記録する。内側カフ及び外側カフの平均不透明度を計算し、それぞれ0.01%単位で記録する。
水蒸気透過度法
水蒸気透過度(WVTR)を湿潤カップ手法を使用して測定する。円筒形のカップに水を充填し、水の表面と、カップの上方開口部の上で封止された試料との間で一定のヘッドスペースを維持する。組み立てたカップをオーブンで特定時間加熱した後、蒸気の損失を重力測定的に測定する。全ての試験は、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された室内で行う。
試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、物品を予め調整する。物品を身体に面する表面を上にして作業台に平らに伸ばし、物品の合計長手方向長さを測定する。内側カフ及び外側カフ上の試験部位は、物品の長手方向の中間点において選択する。鋏を使用して、試験片を60mmの長さ×(左のカフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)内側カフの高さ全体に切断する。次に、第2の試験片(今回は外側カフから)を、60mmの長さ×(左の外側カフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)外側カフの高さ全体に切断する。同様の方式で物品の右側上のカフから内側及び外側カフの試験片を用意する。
WVTR試験バイアル瓶として、高さ95mm、開口部が17.8mmの内径を有するガラス製の、直線的な壁部を有する円筒バイアル瓶を使用する。試験用バイアル瓶はそれぞれ、バイアル瓶の開口部の上方縁部から25.0mm±0.1mmのレベルまで、正確に蒸留水を充填する。カフの内側に面する表面を下向きにしてバイアル瓶の開口部の上に試料を配置する。試料を静かに引張り、弾性バンドを用いてバイアル瓶の円周部の周囲に固定する。バイアル瓶の円周部の周囲に、テフロンテープを巻くことによって、試料を更に封止する。好ましいテフロンテープは、McMaster Carrから入手可能なスレッドシーラントテープ0.63cm(0.25インチ)幅(カタログ番号4591K11)又は等価物である。テフロンテープをバイアル瓶の上方縁部に適用するが、バイアル瓶のいずれの部分も覆ってはならない。バイアルアセンブリのまとまり(バイアル瓶+試料+封緘テープ)を0.0001グラム単位で計量する。これが開始質量である。
バイアル瓶のアセンブリを上向きにしてメカニカル対流式オープン内(例えば、ThermoScientificから入手可能なLindberg/BlueMオーブン又は等価物)に配置し、24時間、38±1℃に維持し、バイアル瓶内の水と試料が接触しないよう注意する。24時間が経過した後、バイアル瓶組立体をオーブンから取り出し、室温に戻す。各バイアル瓶組立体の質量を0.0001グラム単位まで測定する。これが最終質量である。
以下の式を使用して、WVTRを計算する:
WVTR(g/m/24hr)=([開始質量(g)−最終質量(g)]/表面積(m))/24hr
5つの同じ物品からの試料(10の内側カフ(左側から5、右側から5)並びに10の外側カフ(左側から5、右側から5))、及び記録されたそれらのWVTR、を解析する。内側カフ及び外側カフの平均WVTRをそれぞれ1g/m/24hr単位で記録する。
空気透過率試験
特注の1cm円形開口部(Advanced Testing Instrumentsから入手可能)を備えるTexTest FX3300 Air Permeability Tester(Advanced Testing Instruments(Greer,SC)から入手可能)又は等価物を使用して空気透過率を試験する。計器が、製造元の手順に従って較正される。全ての試験は、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された室内で行う。
試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、物品を予め調整する。試料を得るため、物品を身体に面する表面を上にして作業台に平らに伸ばし、物品の合計長手方向長さを測定する。内側カフ及び外側カフ上の試験部位は、物品の長手方向の中間点において選択する。鋏を使用して、試験片を60mmの長さ×(左のカフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)内側カフの高さ全体に切断する。次に、第2の試験片(今回は外側カフから)を、60mmの長さ×(左の外側カフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)外側カフの高さ全体に切断する。同様の方式で内側及び外側カフの試験片を物品の右側上のカフから用意する。
試験片を、測定ポートの上で中心に置く。試験片は、ポートに対して向けられたカフの内側に面する表面に対応するその表面で、ポートを完全に覆わなくてはならない。カフをポート全体にわたって平らに置くように、その長手方向においてピンと張るまで、試験片を静かに伸ばす。接着テープを貼り、試験用にその伸ばした状態でポート全体にわたって、カフを固定する。テープは測定ポートのいずれの部分も覆ってはならない。空気が試料を通過できるように、試験圧力を設定する。不織布カフに関して、圧力は典型的に125Paに設定し、フィルムを収容するカフに関しては典型的に2125Paを使用する。試料リングを閉じて、測定値が機器の許容限度内にあるということを示す緑色を、範囲表示器が示すまで、測定範囲を調整する。空気透過率は0.1m/m/分単位まで記録する。
静水頭部の試験
特注の1.5cmの円形測定ポート(これもまたAdvanced Testing Instrumentsから入手可能)を備えるTexTest FX3000 Hydrostatic Head Tester(Advanced Testing Instruments(Greer,SC)から入手可能)を使用して静水頭を試験する。(測定ポート(Advanced Testing Instrumentsから入手可能なFX3000−NWHの部品)の周囲のガスケットと同じ寸法の)2つの環状スリーブリングを微細な不織布用に標準的な保護スリープから切断する。クランプ中に試料を保護するために、次に、スリーブリングをTexTestの機器の上方ガスケット及び下方ガスケットの、試料に面している表面に、両面接着テープを用いて接着する。製造元の手順に従って機器を標準化する。全ての試験は、約23℃±2℃、及び約50%±2%の相対湿度に維持された室内で行う。
試験前に、約23℃±2℃、及び約50%±2%の相対湿度で2時間、物品を予め調整する。試料を得るため、物品を身体に面する表面を上にして作業台に平らに置き、物品の合計長手方向長さを測定する。内側及び外側カフ上の試験部位は、物品の長手方向の中間点で選択する。鋏を使用して、試験片を70mmの長さ×(左のカフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)内側カフの高さ全体に切断する。次に、第2の試験片(今回は外側カフから)を、70mmの長さ×(左の外側カフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)外側カフの高さ全体に切断する。同様の方式で内側及び外側カフの試験片を物品の右側のカフから用意する。
試験片を上方の試験ヘッドポート上の中心に置く。試験片は、ポートに対して向けられたカフの外側に面する表面に対応するその表面で、ポートを完全に覆わなくてはならない(ひいては、内側に面する表面は水に面する)。カフを上方の試験プレートに対して平らに置くように、その長手方向においてピンと張るまで、試験片を静かに伸ばす。接着テープを貼り、試験用にその伸ばした状態で試験プレートにカフを固定する。テープは測定ポートのいずれの部分も覆ってはならない。
TexTestの注射器に蒸留水を充填し、下方の試験プレートの測定ポートを通じて蒸留水を追加する。水面は、下方ガスケットの上部まで満たさなければならない。上方試験ヘッドを機器の上に載置し、試験ヘッドを下げて試料の周囲を密閉する。試験速度は、5kPa(50mbar)以下の静水頭を有する試料に関しては0.3kPa/分(3mbar/分)、5kPa(50mbar)より高い静水頭を有する試料に関しては6kPa/分(60mbar/分)に設定する。試験を開始し、試料表面を観察し、その表面に浸透している水滴を検出する。試料の表面に1つの滴が検出されたとき、又は圧力が20kPa(200mbar)を超えたときに試験を終了する。圧力を0.05kPa(0.5mbar)単位で記録する、又は浸透が検出されなかった場合は>20kPa(200mbar)として記録する。
合計5つの同じ物品(10の内側カフ試料並びに10の外側カフ試料)を解析し、それらの静水頭を解析する。内側カフ及び外側カフの平均静水頭を計算及び記録し、それぞれ0.01kPa(0.1mbar)単位で記録する。
低表面張力流体裏抜け時間試験
低表面張力流体裏抜け時間試験を用いて、規定の速度で排出される低表面張力流体の所定量が、参照吸収性パッド上に設置されるウェブの試料(及び他の同等のバリア材料)に完全に浸透する時間を決定する。
この試験において、参照吸収性パッドは、5層のAhlstromグレード989濾紙(10cm×10cm)であり、試験流体は、32mN/m低表面張力流体である。
この試験は、例えば、粘性の低いBM等の低表面張力流体に対するバリアを提供するように意図されるウェブの低表面張力流体裏抜け性能(秒単位)を特徴付けるように設計される。
Lister裏抜け試験機:この試験機は、EDANA ERT 153.0−02の6章に記載されるようなものであり、以下の例外を有する:裏抜けプレートは、10.0mm長さ及び1.2mmスロット幅を有する細いスロットを備え、60°の角度の付いた3つのスロットの星型開口部を有する。この装置は、Lenzing Instruments(Austria)及びW.Fritz Metzger Corp(USA)から入手可能である。ユニットは、100秒後にタイムアウトしないように設定される必要がある。
基準吸収性パッド:10cm×10cm面積において、Ahlstrom等級989濾過紙が使用される。平均裏抜け時間は、32mN/m試験流体を用いて、ウェブ試料なしで、5層の濾紙において3.3+0.5秒である。濾紙を、Empirical Manufacturing Company,Inc.(EMC)(7616 Reinhold Drive Cincinnati,OH 45237)から購入することができる。
試験流体:32mN/m表面張力流体は、蒸留水及び0.42+/−0.001g/L Triton−X 100で調製される。すべての流体を周囲条件で保つ。
電極−すすぎ液:0.9%塩化ナトリウム(CAS 7647−14−5)水溶液(9g NaCl/1L蒸留水)が使用される。
試験手順
−全ての試験は、約23℃±2℃、及び約50%±2%の相対湿度に維持された室内で行う。Ahlstromの濾紙及び試験物品をこの制御された環境で24時間と2時間、試験前に調整する。
−表面張力が32mN/m+/−1mN/mであることを確認する。さもなければ、試験流体を再作製する。
−0.9%のNaCl水性電極すすぎ液体を調製する。
−以下のように5層を32mN/m試験流体で試験することによって、参照吸収性パッドの裏抜け目標(3.3+/−0.5秒)が満たされていることを確認する。
−裏抜け試験装置のベースプレート上に5プライの基準吸収性パッドをきれいに積み重ねる。
−裏抜けプレートを5プライの上に設置し、プレートの中心が紙の中心上にあることを確認する。分配漏斗の下でこのアセンブリを中央に置く。
−裏抜け試験装置の上部のアセンブリが予め設定された停止点まで下げられていることを確認する。
−電極がタイマーに接続されていることを確認する。
−裏抜け試験装置を「オン」にし、タイマーをゼロにする。
−5mLの固定容積ピペット及び先端部を用いて、5mLの32mN/m試験流体を漏斗に分配する。
−(例えば、ユニットのボタンを押すことによって)漏斗のマグネチックバルブを開放して、5mLの試験流体を排出する。流体の最初の流れは、電気回路を完成させ、タイマーを起動する。流体が参照吸収性パッドに浸透し、かつ裏抜けプレートの電極のレベル未満に減少したときに、タイマーは停止する。
−電子タイマーに示される時間を記録する。
−試験アセンブリを除去し、使用した参照吸収性パッドを廃棄する。電極を0.9%のNaCl水溶液ですすいで、それらを次の試験のために「準備」する。電極の上の凹所及び裏抜けプレートの裏を乾燥させ、かつ分配器の出口オリフィス及び濾紙が置かれる下部プレート又はテーブル表面を拭き取る。
−参照吸収性パッドの裏抜け目標が満たされていることを確認するために、この試験手順を最低3回繰り返す。目標が満たされていない場合、基準吸収性パッドのスペックがなくなっている可能性があり、使用しない。
−参照吸収性パッド性能が検証された後に、不織布ウェブ試料を試験し得る。
−試験前に、約23℃±2℃、及び約50%±2%の相対湿度で2時間、試験物品を予め調整する。試料を得るため、物品を身体に面する表面を上にして作業台に平らに置き、物品の合計長手方向長さを測定する。内側及び外側カフ上の試験部位は、物品の長手方向の中間点で選択する。鋏を使用して、試験片を70mmの長さ×(左のカフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)内側カフの高さ全体に切断する。次に、第2の試験片(今回は外側カフから)を、70mmの長さ×(左の外側カフの長手方向の中間点において、中心に置かれた)外側カフの高さ全体に切断する。同様の方式で内側及び外側カフの試験片を物品の右側のカフから用意する。
−裏抜けプレートのポートを覆って、試験片を中心に置く。試験片は、ポートに対して向けられたカフの身体に面する表面に対応するその表面で、ポートを完全に覆わなくてはならない。カフを上方の試験プレートに対して平らに置くように、その長手方向においてピンと張るまで、試験片を静かに伸ばす。接着テープを貼り、試験用にその伸ばした状態で試験プレートにカフを固定する。テープは測定ポートのいずれの部分も覆ってはならない。
−裏抜け試験装置の上部のアセンブリが予め設定された停止点まで下げられていることを確認する。
−電極がタイマーに接続されていることを確認する。裏抜け試験装置を「オン」にし、タイマーをゼロにする。
−上述のように起動する。
−これらの物品についてこの手順を繰り返す。6つ値の平均値をとり、32mN/m低表面張力裏抜け時間として0.1秒単位まで記録する。
本発明の「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそうした文献が本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの定義又は意味が、参考として組み込まれた文献における用語のいずれかの定義又は意味と相反する範囲においては、本文書におけるその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。実施形態及び特徴の組合せが可能であり、またこれにより、本発明の範囲内で実行できることは明らかである。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (13)

  1. テープ型物品及びパンツ型物品のアレイであって、
    第1のシャーシを有するテープ型物品を含む第1のパッケージと、
    第2のシャーシを有するパンツ型物品を含む第2のパッケージと、
    を備え、
    前記第1及び第2のシャーシのそれぞれが、横方向中心線でのコア幅、前側又は後側コア末端部の一方でのコア幅、左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、内側カフの自由高さ、内側カフのヘム折り畳み幅、内側カフの弾性長さ、外側カフの弾性長さ、コア長さ、及び、バックシート幅、のうちの1つ以上の同一の寸法を含み、
    前記第1及び第2のシャーシのそれぞれが、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コア高吸水性ポリマー、コアパルプ、コア不織布、コアティッシュ、脚部カフフィルム、脚部カフ不織布、高吸収性ポリマー用接着剤、コア不織布用接着剤、脚部カフ弾性体用接着剤、及び、バックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の同一の化学組成を含み、
    前記第1及び第2のシャーシのそれぞれが、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コア高吸水性ポリマー、コアパルプ、脚部カフ不織布、脚部カフフィルム、高吸水性ポリマー用接着剤、脚部カフ用接着剤、及び、バックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の同一の坪量を含み、
    前記テープ型物品は予め閉じられておらず、前記パンツ型物品は予め閉じられていて腰部開口部及び脚部開口部を形成しており、
    前記テープ型物品及びパンツ型物品は同一製造者によって製造され、
    前記第1のパッケージは着用予定者の第1の体重範囲を含むものであり、前記第2のパッケージは着用予定者の第2の体重範囲を含むものであり、前記第1及び第2の体重範囲は、少なくとも部分的に重複する、テープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  2. 前記第1のパッケージはサイズXの物品を含み、前記第2のパッケージはサイズX+1の物品を含む、請求項1に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  3. 前記第1及び第2のシャーシの前記コア高吸水性ポリマーは、組成的に同一である、請求項1又は2に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  4. 前記パンツ型物品は、横方向に配置された弾性体を有するベルト状フラップを有し、
    前記テープ型物品は、弾性フィルムを含む耳部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  5. 前記第1及び第2のシャーシは、股部領域において同一の構成要素の断面の順番及び配置を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  6. 前記テープ型物品及びパンツ型物品のそれぞれは、第1及び第2の湿り度インジケータをそれぞれ備え、前記第1及び第2の湿り度インジケータは、組成的に同一である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  7. 前記パンツ型物品は、再締結可能なフラップを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  8. 前記テープ型物品及びパンツ型物品は、エラストマーストランドを含むベルト状フラップをそれぞれ備える、請求項1〜3及び5〜7に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  9. 前記第1及び第2のシャーシの内側脚部カフは、前側腰部領域、後側腰部領域、及び、股部領域の少なくとも1つにおいて同一の構成要素の断面の順番及び配置を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  10. 前記左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離は、前記第1及び第2のシャーシのそれぞれで同一である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  11. 前記左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離は、前記第1及び第2のシャーシのそれぞれで同一である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  12. 前記テープ型物品は、新生児、乳児、又はよちよち歩きの幼児用であり、前記パンツ型物品は成人用である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
  13. 前記第1及び第2の体重範囲が異なる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のテープ型物品及びパンツ型物品のアレイ。
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