JP2015506481A - 多層ポリマー構造体のエッセンスに対して透過をモデリングする方法 - Google Patents

多層ポリマー構造体のエッセンスに対して透過をモデリングする方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、n個の単一層及びその関連するコンピュータプログラムを有する多層ポリマー構造体の溶媒の混合物に対して浸透のモデルを構築する方法に関する。【選択図】図3

Description

本発明は、多層ポリマー構造体を通して溶媒の混合物の透過の分野に関する。透過とは、膜を通して、溶媒混合物などの液体を移送することを意味する。より正確には、それは、多層ポリマー構造体を通過する溶媒混合物の各々の成分の分量である。
さらに具体的には、本発明は、多層ポリマー構造体、特にエッセンス、より具体的には燃料タイプのエッセンスを通して溶媒の混合物の透過をモデリングする方法に関する。本発明は、さらに、モデリングの方法に従って透過がモデリングされる多層ポリマー構造体を備える任意の容器、特に燃料タンク、そして最後にモデリングの方法を実装するコンピュータプログラムに関する。
歴史的に、化学薬品の保管又は運搬に使用される容器又はタンクは、金属で作られてきた。これらの金属物品は、次第により軽量で使い易い単一層プラスチックと置き換えられ、それにより、タンクが複雑な形状で作られ、腐食に強くなることが可能になった。しかしながら、これらの単一層プラスチックタンクはもはや排出規制に適合しないため、単一層ソリューションよりもバリア性の点でより優れたパフォーマンスを発揮するプラスチックソリューションを開発することが必要である。産業上、今日使用されている手段の1つは、前記構造体のバリア性を増大させるため、賢明に選択された種々の材料を組み合わせた多層プラスチック構造体である。特に輸送セクターは、排出及びエネルギー消費を低減させるために、車両の重量を軽減させることを常に求めている。しかしながら、これらの軽量の材料は、最も厳格な気密性に関する規格(hermeticity standards)を満たさなければならない。したがって、燃料タンクのポリマー壁は、燃料から環境への物質移動を制限するために優れたバリア性を有さなければならない。バリアという用語は、エッセンスに対してバリア材を説明するために、記述の中で使用される。バリアとしての役割を最善なかたちで実行するために、タンクの壁は特に多層ポリマー構造体から形成され、各層が燃料内の化合物の少なくとも1つに対してバリアの役割を実行する。
環境への炭化水素の排出を最大限削減するために、環境規格が益々厳しくなっている。したがって、2009年9月から施行されているヨーロッパ規格のEuro Vでは、検査につき排出が2.0gに制限され、1回の検査に最大36時間までかけることができる。米国の規格であるPZEV(部分ゼロ排出車:Partial Zero Emission Vehicle)は、全体の車両に対する3日間の検査の排出を0.35gに制限する。結果的に、この文脈においては、環境への燃料の任意の流出を最大限制限するために、エッセンスに対する透過性を最適化することにより、燃料タンクの壁を最適化する必要がある。
エッセンスは、多くの場合アルコールである、芳香族及び脂肪族化合物の混合物、並びに含酸素化合物の混合物である。さて、ポリマーはエッセンスに含まれるすべての化合物に対してバリアではなく、すべてのポリマーがエッセンスに含まれる同一の化合物に対してバリアではない。したがって、例えば、ポリエチレンは、アルコールに対してはバリアであるが、エッセンスの成分の芳香族化合物であるトルエンに対してはバリアではない。
バリア構造体に使用される主要材料は、エッセンスと接触したときの低レベルの膨張、及びポリマーマトリックス内で拡散する小分子の移動性の低下を特徴とする。これは、多層タンクの産業構造、典型的には年間のオーダーの平衡化に対して非常に長い遅延を課す。さらに、これらの現象の実験的調査では、数多くの測定値の蓄積が要求される。これらの検討事項により、出願人は、タンクの壁に使用されているフィルムよりも遥かに薄いフィルムを基礎として、これらの特徴を実行することになった。実際のところ、フィルムの厚みが二分される度に、その半収着/脱離(semi sorption/desorption)のための時間が大体4で除算され、質量流量が2の倍数によって増幅される。実験的測定は、1mmの厚みのエッセンスライン(essence line)に対しては平均で1から3か月かかり、最小厚みが3mmのタンクに対して少なくとも1年かかるため、依然として多大な時間を必要とする。
検証を可能にする測定値を得るためにかかる非常に長い時間、或いは別の方法でタンク壁を製造するための多層ポリマー構造体を考慮すると、使用可能であり、且つ規格に準拠した構造体を事前選択することを可能にするモデルを開発する必要が明らかとなった。実験は数か月かかるが、このようなモデリングによって、構造体を1日で検証することが可能になる。
多層構造を通した透過性を予測するモデルは複数あるが、これらのモデルは、二酸化炭素、酸素、若しくは窒素などの単純ガスに対する、又は水蒸気に対する、透過性の調査に関連して使用される。これらのモデルは、例えば、食品の周囲の多層膜の酸素透過性を推定することにより、食品の貯蔵寿命を予測することを可能にする。しかしながら、これらのモデルでは、エッセンスに対する多層構造体の透過性を予測することは可能ではない。実際のところ、エッセンスは溶媒混合物であり、エッセンスの組成は、横断する層の性質及び厚みに応じて、多層構造体の厚みによって変化する。したがって、様々なパラメータ、例えば、エッセンス/ポリマータイプ(収着)の相互作用、2つのポリマー層の間の界面における抵抗、並びにエッセンス及び各層おけるエッセンスの各成分の拡散が考慮されなければならない。
拡散の法則(例えば、フィックの法則)及び各単層に対して画定された収着の法則(例えば、UNIQUACモデル)に基づいて、種々の材料を組み合わせる多層構造体の挙動が予測され、したがって、タンクの構造がこれまで以上に厳しい環境規格に対して有効とされる。
Benrabah、Thibault及びDiRaddoの名前によって2011年4月に発表された「多層自動車用プラスチック燃料タンクにおける燃料透過のモデリング」というタイトルの文書で知られている、タンクなどの多層材料を通してエッセンスの透過をモデリングする方法がさらに知られているが、この方法で採用された仮説は、非常に限定的であり、記述されたタンクのすべての層に適用せず、結果的に信頼できる結果を得ることを可能としていない。
したがって、本発明は、先行技術の欠点の少なくとも1つを改善することを目標としている。本発明は、特に、タンク構造が簡単に、迅速に、及び効率良く有効とされることができるように、多層ポリマー構造体内のエッセンスの挙動のモデリングを提供することを目標とする。
この目的のために、本発明は、n個の単一層(n≧2)を有する多層ポリマー構造体を通して、溶媒の混合物の透過をモデリングする方法に関し、該方法は、
1)溶媒混合物E1からEyの幾つかの初期組成を選択するステップであって、溶媒混合物の各組成は、様々な比率で、含酸素化合物(a)、脂肪族化合物(b)、及び芳香族化合物(c)のうちから選択された少なくとも2つの化合物の混合物を含む、選択するステップと、
2)溶媒混合物E1からEyの各組成につき、以下のステップ、即ち、
a.多層構造体の組成に含まれる各単層につき、
‐前記単層によって吸収された溶媒混合物の前記組成の各化合物の量の測定から成る収着測定であって、このステップが、これらの測定データに基づいて、各単層に対する収着の熱力学的法則に対応するモデルを得ることを可能にする、収着測定と、
‐前記単層を通して溶媒混合物の前記組成の各化合物の部分フラックス(partial flux)の測定による拡散の測定であって、このステップが、これらの測定データに基づいて、各単層に対する拡散の動力学法則に対応するモデルを得ることを可能にする、拡散の測定と
を実施するステップ、
b.空間と時間において、前記多層構造体を離散化するステップであって、空間における離散化は、実質的に多層構造体の各単層をX個のエレメンタリースライスに切断し、その後、n個の単層を有する前記多層構造体を(n−1個)の二重層のサクセションとして見なすことを含み、各二重層が上流単層A及び下流単層Bを含む、離散化するステップ、
c.ステップ2aで各単層に対して測定されたデータに基づいて、
c.1.前記多層構造体の各エレメンタリースライスの間の溶媒混合物の前記組成の各々の化合物の部分フラックスを推定し、
c.2.前記多層構造体の各々の上流単層Aと下流単層Bの間の界面において、一方では、前記下流単層Bの最大収着上限を、もう一方では、前記下流単層Bのインレットにおける溶媒混合物の組成を、推定し、前記組成が前記推定された最大収着上限に限定され、
c.3.時間に応じて前記多層構造体内の溶媒混合物の前記組成の各化合物の濃度プロファイルが得られるように、時間に応じてスライスからスライスへの質量バランスを実行し、
c.4.構造体の単方向性の膨張を考慮して、濃度プロファイル、部分フラックスのプロファイル、及びエレメンタリースライスの厚みを調整し、
c.5.構造体のあらゆるポイントにおいて部分フラックスが保存的になるまでc1からc4までのステップを繰り返すステップ、
d.一旦部分フラックスが保存的になったら、得られた濃度プロファイル及び部分フラックスを保管するステップ
を実施するステップと
を実施することを含むことを主に特徴とする方法。
別の特徴によれば、溶媒混合物は、様々な比率で、含酸素化合物(a)、脂肪族化合物(b)、及び芳香族化合物(c)のうちから選択された少なくとも2つの化合物の混合物を含むエッセンスである。より具体的には、エッセンスは、様々な比率で、少なくとも1つの含酸素化合物(a)、脂肪族化合物(b)、及び芳香族化合物(c)の混合物を含む。
多層構造体を通したエッセンスの透過をモデリングすることは、種々の性質及び厚みのポリマーの幾つかの層から構成された多層構造体を通して様々な溶媒(エタノール、イソオクタン、及びトルエン)のすべての部分フラックスを予測することを可能にする。モデリングの方法は、したがって、計算に基づいてタンクの構造を最適化することを可能にし、且つタンクを設計するときに時間と費用を節約することを可能にする。該方法は、一方では、構造体の種々の層の厚みを、もう一方では、多層構造体の種々の層を構成する材料を積み重ねる順序を最適化することをさらに可能にする。
該方法の他の任意の特徴によれば、
‐部分フラックスを推定するステップ2のc.1の前に、初期化ステップは、多層構造体のインレット及びアウトレットにおける収着の値から、前記構造体のインレット及びアウトレットにおいて溶媒混合物の前記組成の各々の化合物の対応するアクティビティを計算するステップと、その後、構造体のインレット及びアウトレットから各々の溶媒ためのリニアアクティビティプロファイル(linear activity profile)を生成するステップと、その後、このアクティビティプロファイルに基づいて、前記多層構造体の単方向性の膨張を考慮して、前記多層構造体の各スライス内の溶媒混合物の前記組成の各々の化合物の局所濃度並びにエレメンタリースライスの厚みを推定するステップとを含む。
‐部分フラックスを推定するステップ2のc.1は、一方では、各エレメンタリースライス内の溶媒混合物の前記組成の各々の化合物の局所濃度から、拡散フラックスを、もう一方では、ステップ2aで測定された部分フラックス及び各エレメンタリースライス内の溶媒混合物の前記組成の各々の化合物の局所濃度から、対流フラックスを、推定するステップを含む。
‐ステップ2のc2とは異なるポリマー材料の2つの単層の間の界面における処理は、2つの隣接する単層の間に流れの同等性があり、且つ下流単層Bのインレットにおける各々の化合物の濃度が収着上限を越えることができないという事実に基づいている。
‐収着上限は、下流単層Bの最初のスライスと重なり合う上流単層Aの最後のスライスの間にアクティビティの連続性があるという仮定に基づいて、溶媒混合物の前記組成の各々の化合物のアクティビティから計算される。
‐各エッセンス組成E1からEyは、組成によって異なる1つの化合物(a)の容積比(%)を含み、他の化合物(b、c)は、全く同じ容積比を有する。
‐各エッセンス組成は、エタノール(a)、イソオクタン(b)、及びトルエン(c)から選択された幾つかの化合物(a、b、c)の混合物を含む。
本発明は、さらに、上述のモデリングの方法によって、溶媒の混合物の透過がモデリングされる多層ポリマー構造体で構成される容器に関する。本発明は、具体的には、燃料タンクに関する。
最後に本発明は、さらに、プログラムがプロセッサによって実行されたときに、上述のモデリングの方法のステップを実行するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラムに関する。
本発明の他の特定の特徴及び利点は、図面と併せて、以下に例示的で非限定的な実施例として提供される説明を読むことによって明らかになるだろう。
図1は、モデルエッセンスの組成で使用される溶媒の混合物に対応する概略的な三角図である。 図2は、単一層ポリマー構造体の透過性の基礎を形成する「収着―拡散」モデルの概略図である。 図3は、本発明による、モデリングの方法の基本線図である。 図4は、本発明による、モデリングの方法に使用される細かい数値計算を可能にするために、実質的に複数のエレメンタリースライスに切断された多層構造体の基本線図である。 図5は、所与の2層構造において種々の組成を有するエッセンスの様々な化合物の、測定及び計算された、部分フラックスを表す曲線図である。 図6は、別の2層構造において種々の組成を有するエッセンスの様々な化合物の、測定及び計算された、部分フラックスを表す曲線図である。 図7は、別の3層構造において種々の組成を有するエッセンスの様々な化合物の、測定及び計算された、部分フラックスを表す曲線図である。 図8は、3層構造の真ん中に配置された層の厚みに応じて、エッセンスの種々の化合物の計算された部分フラックスを表す曲線図である。 図9は、図8と同じ3層構造の最後の層の厚みに応じて、エッセンスの種々の化合物の計算された部分フラックスを表す曲線図である。 図10は、図8と同じ3層構造の最初の層の厚みに応じて、エッセンスの種々の化合物の計算された部分フラックスを表す曲線図である。 図11は、5層構造のエッセンスの組成における含酸素化合物の容積比に応じて、エッセンスの種々の化合物の計算された部分フラックスを表す曲線図である。
残りの説明では、「エッセンス」という用語は、様々な比率で、含酸素化合物(a)、脂肪族化合物(b)、及び芳香族化合物(c)のうちから選択された少なくとも2つの化合物を含む溶媒混合物を意味する。例として、これは香料又は燃料でありうる。
以下で説明されている実施例では、これは芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、及び酸素含有化合物で構成されている燃料である。現在の実例では、いわゆるモデルエッセンスが使用されている。これは、トルエン(化学式はCであり、芳香族化合物を表す)、イソオクタン(化学式はC18であり、脂肪族化合物を表す)、及びエタノール(化学式COであり、酸素含有化合物を表す)で構成されている。しかしながら、本発明はこれらの化合物に限定されない。
図1は、モデルエッセンスの種々の組成で使用されているこれら3つの化合物の種々の混合物に対応する三角図を示す。この図は、DC1で示されるエタノールタイライン(ethanol tie line)、及びDC2で示されるトルエンタイライン(toluene tie line)と呼ばれる2つの特定の直線を示す。エタノールタイライン、すなわちDC1は、エタノールの容積の割合が0から100%まで変動し、トルエンとイソオクタンが均等な容積を有する化合物に対応する。このタイラインは、含酸素化合物を燃料タンク上に加える効果を評価することを可能にする。さらに、トルエンタイライン、すなわちDC2は、トルエンの容積の割合が0から100%の間で変動し、エタノールとイソオクタンが均等な容積を有する化合物に対応する。これらの2つのタイラインは、交差点Iを有し、この交差点Iは、これらの2つのラインに対して得られた実験値の一貫性を検証することを可能にする。
モデリングを目的として、2つのタイラインの少なくとも1つに沿って、例えば、エタノールタイラインDC1に沿って、エッセンスE1からEyの幾つか異なる化合物が、例えば、5個から10個の間の個数、好ましくは、6個から8個の間の個数選択される。
単一層ポリマー膜10の透過性は、図2に示された「収着―拡散」モデルに基本的に基づいている。最初の測定は、膜10の上流面11、すなわち液体混合物Lと直接接触する面の上の収着を測定することから成る。膜10は、隣接する液体混合物Lの反対側で選択的に膨張する。この選択性は、液体混合物L内に存在する種々の化合物に対して膜を形成する材料の親和性に起因する。これは、膜10の上流面11に進入する液体の組成は、液体混合物Lの組成と概してかなり違うことを意味する。2番目の測定は、拡散、すなわち膜10の上流面11から下流面12へ拡散する物質の量を測定することから成る。拡散は、動力学から生じる。これは、上流面11から下流面12に移動する液体混合物Lの各化合物の濃度勾配に依存する。最後に、透過性を計算するために考慮されていない別の現象としては、下流面12上の蒸発によって、吸収された化合物の脱離Eに関する。下流面12に移動した化合物の分子は、蒸発によって脱離Eされる。このステップは、検討される条件で透過プロセスにおいて限定的ではないため、この脱離は、膜の透過の計算に対して何の効果もない。
慣例的には、すべての多層構造体に対して、最初に指定される材料は、液体混合物と接触する材料である。例えば、「バインダー/EVOH)」と呼ばれる2層構造の場合、バインダーの層は液体混合物と接触する上流に位置し、EVOHは下流に位置する。
図3は、本発明による、モデリングの方法の基本線図である。
ステップ10、11、12、及び13:入力データ及び計算の初期化
エッセンスに対する多層構造体の透過性をモデル化できるようになるためには、多層構造体を構成する各ポリマー内のエッセンスの各化合物の収着及び拡散の挙動を知る必要がある。それ故に、エタノール/イソオクタン/トルエンの三成分系の組成の全体範囲に対して、多層構造体を構成する各単層上において50℃でなされた収着及び脱離の実験測定に基づいてモデリングがなされる。
この目的のために、選択されたモデルエッセンスE1からEyの各々の化合物(ステップ10)に対して、多層構造体(11)の組成に含まれる、25から200μmの間の厚みの、ポリマー単層に対して収着及び脱離の予備実験測定が実行され、多層構造体に対しては、エッセンスに対する透過性の計算が実行されることになっている。したがって、別々になされたこれらの測定は、多層構造体の各々のポリマー材料内のエッセンスの各々の溶媒の挙動を知ることを可能にする。
溶媒による単一層ポリマーの膨張は、2つの異なる相の間の熱力学的平衡とみなすことができる。溶媒と接触するドライポリマーは、化学ポテンシャル勾配を生成する。この化学ポテンシャルの違いは、物質移動及びポリマー材料への溶媒の分子の透過をもたらす原動力の役割を果たす。過度状態に続いて、ポリマー内の溶媒の一定量の存在で定常状態が確立される。熱力学の観点からすると、この平衡は、液相、すなわちモデルエッセンスにおける、及び固形相、すなわち膨張したポリマーにおける、種々の溶媒の化学ポテンシャルの同等性に反映される。
収着の測定は、次いで、膨張したポリマーに対して恒量を得ることに対応する、熱力学的平衡における液体内のポリマーの全体的膨張及び部分的膨張を決定することから成る。この収着の測定は、ステップ10の選択されたエッセンスE1からEyの各々の組成の各々の溶媒に対して実行される。このために、単層を構成するポリマーは、各エッセンス組成E1からEyに浸され、膨張したポリマーの重量の測定は、数か月かかるかもしれないが、重量が一定するまで実行される。次に、部分的腫脹が、ガスクロマトグラフィーによる定量化で、各々のエッセンスの組成に対する溶媒の脱離後のエッセンスの各成分に関連して測定される。
ひいては、拡散は、より高い化学ポテンシャルの領域からより低い化学ポテンシャルの領域への媒体内の化学種の移動に反映される、不可逆的移送現象である。この現象は、例えば、拡散フラックスは濃度勾配に比例すると述べるフィックの第1法則によって説明される。拡散の測定は、定常状態条件において、ポリマーの単層を通して経時的に移動する各モデルエッセンスの組成E1からEyのための各溶媒の部分フラックス、すなわち、単位時間及び単位面積で単層を通過する化合物の量、を測定することから成る。この測定は、透過のオンライン分析のためのガスクロマトグラフに連結された透磁率計を用いて有利に実行される。
このようにして実行された実験測定は、次いで、多層構造体の透過をモデリングする方法のための入力データI.D.(ステップ13)を構成する。
さらに、モデリングの方法を実施するために、3つの溶媒のアクティビティを各ポリマー材料に対する収着平衡において測定された濃度に関連づける収着の法則(ステップ12)を知ることが必要である。収着平衡のモデル化を可能にするためには、使用される燃料のモデル混合物内の種々の溶媒のアクティビティを知ることが必要である。各モデルエッセンス組成のエタノール、イソオクタン、及びトルエンのアクティビティは、収着の測定のために選択された温度である50℃で計算される。この計算は、対応する3つ組の液体混合物に適用されるUNIQUAC(普遍的疑似化学理論:Universal Quasi Chemical theory)として知られているモデルを基礎として実行される。収着測定は、2つのエタノールタイライン又はトルエンタイラインの少なくとも1つに対応するモデルエッセンスの種々の組成に対して、50℃における膨張したポリマーの組成を決定するために実施される。膨張したポリマーにおける種々の溶媒のアクティビティは、次いで、50℃における膨張したポリマーの組成を決定するために実施される収着測定の値から計算される。これらの計算は、四成分系(エタノール/イソオクタン/トルエン/膨張したポリマー)に適用されるUNIQUACモデルを使用して実施される。UNIQUACモデルのポリマー/溶媒の二体相互作用(binary interaction)のパラメータは、モデリングの結果及び測定の結果がまとまり、それにより各単層のための最適化された収着(12)の熱力学的法則を得るように、最終的に調整される。その後、モデルの一般化が可能となり、膨張したポリマーにおける3つの溶媒のアクティビティは、膨張したポリマーの組成が既知である場合に、計算することができる。
最終的に、モデリングの方法を実施するために、検討される各ポリマー材料内の溶媒内の局所濃度に応じて、これらの溶媒の拡散の係数の変動を考慮するために、拡散(ステップ12)の法則を知ることも必要である。各単層を通してエッセンスの組成の各化合物の部分フラックスを測定することによって、各単層のために、各化合物に対して拡散の動力学法則を与えるモデルを得ることが可能である。
種々のポリマーに対する収着平衡の測定に基づいて、構造体の上流、すなわち多層構造体の最初の単層のインレットにおいて、3つの溶媒の濃度が知られており、且つ実験データによって固定されている。下流、すなわち多層構造体の最後の単層のアウトレットにおける濃度は、ゼロに等しいと常にみなされる。境界条件は、したがって、部分フラックスの数値計算のために多層構造体から上流及び下流と画定される。
最後に、n個の単層を有する多層構造体は、(n−1個)の2重層のサクセションとして正式に見なすことができるという原則から始まり、上流単層A及び下流単層Bを含む各2重層は、関係する様々な2重層に対する計算の繰返しに従って、多層構造体に対する予測計算が実行される。
ステップ14から21:(平行して又は連続して無差別に実施することができる)各組成E1からEyに対する処理
モデリングのために考慮されるべきすべての入力データI.D.を収集した後、モデリングの方法の次のステップ14は、多層構造体内の濃度プロファイルを初期化することを含む。このために、多層構造体は、空間及び時間において離散化される。空間における多層構造体の離散化は、図4で概略的に表されている。厚みeの多層構造体は、各スライスの数量の変化を正しく考慮するために実質的に十分に多い数のエレメンタリースライスに切断される。この切断作業は、3つの溶媒の移動の方向に対応する、構造体の厚みeに応じて実施される。エレメンタリースライスの数量Xは、例えば、各ポリマー単層につき、45から55の間である。例えば、各ポリマー単層につき50で固定される。多層構造体を構成する各単層c1...Cnは、それぞれ特有の特徴的な厚みe1...enを有する。多層構造体を構成する単層の数は、例えば、7に制限される。しかしながら、この数は、調査される多層構造体の性質に応じて、自然とより多くなりうる。
各単層の界面は、各単層のインレット及びアウトレットを考慮するために、最初及び最後のエレメンタリースライスに集中する。2つの隣接するポリマー単層の間の各界面において、上流単層Aの最後のエレメンタリースライス及び下流単層Bの最初のエレメンタリースライスが重複する。流れの連続性を確実なものとするために、これらの2つの重複するスライスと対応する進入及び離脱の流れが均等に保たれる。多層構造体の本当の厚みeは、構造体の最初のエレメンタリースライスの中心と最後のエレメンタリースライスの中心の間に含まれる。インレット及びアウトレットの組成が一旦知られると、例えば、UNIQUACモデルなどの既知のモデルを使用して対応するアクティビティも計算される。次に、多層構造体を構成するすべての単層を通して、インレット及びアウトレットから検討された各溶媒につき、連続的にリニアアクティビティプロファイルが生成される。モデルエッセンスの組成の各溶媒の局所濃度Ciは、次いで、このようにして生成されたアクティビティプロファイルから各スライスにつき計算される。
局所濃度を考慮して、各エレメンタリースライスの厚みε(i)が、単方向性の拡張ルールに従って、再計算される。構造体の膨張は、単方向性であると見なされる。それは、モデルエッセンスの溶媒の種の移動と同一の方向で行われる。ポリマーの膨張によって引き起されたスライスの厚みの拡張は、ポリマーに吸収された溶媒の容積dVi及びドライポリマーの容積V0に応じて、拡張(i)の係数を用いて計算される。エレメンタリースライスε(i)の厚みは、膨張を考慮に入れて、ε(i)=ε0(i)×拡張(i)となり、ε0(i)は、ドライポリマーのスライスiの厚みを表す。膨張の現象は、膜の厚みの増大のため、濃度勾配を減少させる傾向がある。膨張したポリマーのエレメンタリースライスε(i)の厚みを計算した後、各エレメンタリースライス内の各溶媒の濃度勾配を推定することが可能になる。
時間における離散化に関しては、時間増分dtが、構造体の各エレメンタリースライス内の質量バランスを計算することを可能にする。この質量バランスは、次いで、多層構造体内の各々の溶媒の濃度プロファイルが推定されることを可能にする。
ステップ14で計算された各溶媒の局所濃度から始めて、モデリングの方法の次のステップ15は、部分フラックスを計算することから成る。したがって、拡散部分フラックス(diffusion partial fluxes)を計算するためには、拡散フラックスが濃度勾配に比例することに従って、フィックの第1法則を適用する。フィックの第1法則は、各々のいわゆる「混合した」スライス、すなわち図4においてεm(i)で示される厚みの、2つの隣接する半スライスから構成される各スライスに対して適用され、各スライス界面を通して拡散部分フラックスが計算される。該計算では、局所濃度及びステップ14であらかじめ計算された各スライスの厚みの値が使用される。
有利には、対流部分フラックス(convection partial fluxes)が加えて考慮される。測定された全体の部分フラックスが拡散部分フラックスと対流部分フラックスの和に等しいことを知った上で、対流部分フラックスは、計算された局所濃度及び測定された全体の部分フラックスから差し引かれる。この場合、対流フラックスを考慮するために、反復計算が実行される。この計算は、部分フラックスにおける変化が無視できるほどになるまで継続される。
次のステップ16は、多層ポリマー構造体の組成に含まれる各ポリマー単層の間の界面における処理を実施することを含む。多層フィルムの様々な構成に従って、界面における転移に対して、2つの種類の制約を概して識別することができる。これらの転移に対する2種類の制約を図示するために、以下において上流単層A及び下流単層Bを含む2層フィルムの例が示される。
最初の制約は、下流単層Bが、上流単層Aよりも、種に対してより透過性が高い場合に関連する。この場合、上流単層A内のこの種の濃度プロファイルは、下流単層Bによって生じた喪失に反応するために傾斜的になる。除去は供給よりも速く、したがって、界面において種の蓄積は起こらない。そのため、下流単層Bにおけるこの種の濃度は低い。結果として、界面において確立される平衡がないため、アクティビティプロファイルも非連続的であり、且つ動力学的制約に対応する上流拡散法則(upstream diffusion laws)のみによって転移が制御される。
2番目の制約は、下流単層Bが、釣合いがとれた態様で、所与の種に対して上流単層Aよりも大きなバリア効果を有する場合に関連する。この場合、上流単層A内のこの種の濃度プロファイルは、界面の両側の流れの同等性を可能にするために横ばい状態になる。濃濃度勾配が減少するため、次いで物質の蓄積が上流単層A内で行われる。しかしながら、この物質の蓄積は、検討されるアクティビティに対して、各ポリマーに対する各溶媒の濃度の上限を固定する収着の熱力学的法則によって制限される。この理論的な上限は、界面における熱力学的平衡を仮定して計算することができる。この平衡は、界面の両側のすべての種に対するアクティビティの同等性に反映される。この場合、アクティビティのプロファイルは、したがって、2重層全体の上で連続的である。前の場合とは対照的に、制限の要因は、熱力学的属性によって固定される収着上限である。この特定の場合は、したがって、熱力学的制限に対応する。
多層構造体を通した濃度プロファイルは、種々の単層の間の界面のレベルにおいて非連続的である。プロファイルは、各ポリマーの属性及び検討される各溶媒に応じて異なる。このような濃度プロファイルを計算するために、界面における平衡の場合、定常状態条件で各々の種のアクティビティの連続性があると仮定される。次いで、各下流単層Bの対する収着上限が、2つの隣接するスライスの間の熱力学的平衡を仮定して推定される。上流単層Aの下流界面におけるポリマー内の各溶媒のアクティビティを計算するために、例えば、UNIQUACモデルなどの既知の収着モデルを利用することが必要である。一度これらのアクティビティが知られると、界面における平衡の場合のアクティビティの連続性を推定して、逆計算によって、次の下流単層Bの上流に進入するエッセンスの組成を計算することが可能になる。
検討されるモデルエッセンスE1からEyの組成の評価は、したがって、各単層のインレットにおいて実行される。もしこの組成が最初に計算された熱力学的上限を越える場合、この上限の値に制限される。
ステップ17では、時間と空間における濃度の変化に関するフィックの第2の法則を適用することによって、質量バランスが実行される。この計算のステップは、各エレメンタリースライスにおいて検討されるエッセンスの組成の各溶媒の局所濃度の進化、ひいては、時間に応じた多層構造体内の濃度プロファイルの進化を可能にする。濃度プロファイル及び部分フラックスは、多層構造体の全体上のスライスからスライスへ質量バランスを適用し、各時間増分dtにおいて修正される。
濃度の変化は、時間増分dtから及び部分フラックスのバランスから計算される。これは、特に単層群が互いに大きく異なる透過性を有するとき、計算の集束を確実にするために適切な時間増分を選択することによって制限されなければならない。実際のところ、最も透過性の高い材料は、時間増分dtに対して低い値を設定することにより、最も透過性の低い材料の濃度プロファイルの変化率を制限することに大きく貢献する。これは定常状態に達するために必要な計算時間においてかなり重要な増加として反映される。
ステップ18:時間増分dtは、各単層における最大相対濃度変化(largest relative concentration change)dC/Cが、全体の構造体で全く同じ値を越えないように、自動的に調整される。相対濃度変化dC/Cがこの制限を越えた場合、時間増分dtが増加(新しいdt=古いdt*1.01)するか、さもなければ、例えば、0.8倍で減少する。時間において多層構造体を離散化する方法は、概して計算の相違の問題を回避することを可能にする。したがって、最も透過性の低い材料においてプロファイルの確立を促進しながら、各層における質量バランスは一貫性を保ち、言い換えれば、アウトレットの流れはインレットの流れに等しい。
ステップ19:時間増分dtの調整及び局所濃度の変動の確立の後、時間はdtによりインクリメントされる。
ステップ20:多層構造体内のモデルエッセンスの各化合物の濃度プロファイルは更新され、エレメンタリースライスの対応する厚みは、多層構造体の単方向性の膨張を考慮して調整される。
ステップ21:計算された部分フラックスが構造体全体を通して保存的であるか、すなわち構造体のあらゆるポイントにおいてフラックスの変化が極めて小さいかをチェックするために検査が実行される。実際のところ、フラックスの変化は、全体のフラックスの1000分の1より少ないに違いない。一度フラックスが構造体のあらゆるポイントにおいて全く同じになると、計算が終了するか、さもなければ、計算が拡散フラックス及び対流フラックスを推定する最初のステップ(ステップ15)に戻る。さらに、計算は、フラックスの保存の基準に対して得られた誤差に応じて適用される。システムが定常状態に達したとき、濃度プロファイル及び部分フラックスが保管される。
ステップ22:計算からの出力
もちろん、モデルエッセンスの各組成E1からEyに対応する実験データ(収着+部分フラックス)に対して同じ計算が実施される。
一度すべての実験データに対して計算が実施された後、計算されたフラックス及び実験的フラックスを比較することにより、誤差関数が計算される。誤差関数にもはや何の改善もないとき、計算は終了し、最適化されたパラメータが保存され、それと同様に、濃度プロファイル、部分フラックス、及び調査されたシステムの様々な特徴が保存される。
このようにして実行されたモデリングは、計算に基づいてタンク用の多層ポリマー構造体を最適化することを可能にする。これは、タンクを設計するにあたって、多くの時間、そして費用を節約することを可能にする。典型的には、計算は1日かかるが、測定は産業燃料用タンクに対して1年以上かかる。さらに、このモデリングは、種々の材料を積み重ねる順序を定義し、且つその厚みを調整することを可能にする。最後に、モデリングに基づいて、新しい材料を検討し、これまで想定しなかった新しい構造を設計することが可能である。
例1:
物質移動のモデリングは、2層構造に対して実行され、モデリングの結果は、この同じ2層構造で実験的に測定された値と比較された。これらの比較の結果は、図5の曲線によって表される。
2層構造は、9μmの厚さのバインダーの層及び24μmの厚さのHDPE(高密度ポリエチレン)の層を含むフィルムである。エッセンスは上流層の側、すなわちバインダーの層の上にある。使用されるバインダーは、無水マレイン酸グラフトLLDPE、すなわち無水マレイン酸でグラフトされた直鎖状低密度ポリエチレンである。測定及びモデリングは、エッセンスの種々の組成に対して実施された。典型的には、エタノールの容積比(%)は、0から100%へと変動し、その一方で、他の2つの炭化水素のイソオクタンとトルエンの間では全く同じ容積比が保持される。したがって、エッセンスの組成が10%のエタノールを含むとき、45%のイソオクタンと45%のトルエンを含む。同様に、別のエッセンスの組成が60%のエタノールを含むとき、20%のイソオクタンと20%のトルエンを含む。エッセンスの種々の化合物の部分フラックスは、50℃の温度で測定及びモデル化される。空白のシンボルは測定に対応し、塗りつぶされたシンボルのある曲線は計算に対応する。
エッセンスの組成の全体範囲にわたって、計算と測定との間に非常に良好な調和がある。
例2:
同じモデリングが、25μmの厚さのEVOH(ポリ(エチレン‐co‐ビニルアルコール))及び10μmの厚さのバインダーの下流層の、エッセンスと接触する上流層を含む、別の2層フィルムに対して実施された。前の例と同様に、使用されるバインダーは、無水マレイン酸グラフトLLDPEである。これらの比較の結果は、図6の曲線によって表される。
この場合も、エッセンスの組成の全体範囲にわたって、計算(塗りつぶされたシンボル)と測定(空白のシンボル)との間に非常に良好な調和がある。
例3:
同じモデリングが、25μmの厚さのHDPE(高密度ポリエチレン)、11μmの厚さのバインダー(無水マレイン酸グラフトLLDPE)の層、及び10μmの厚さのEVOH(ポリ(エチレン‐co‐ビニルアルコール))の、エッセンスに接触する上流層を含む、別の3層フィルムに対して実施された。これらの比較の結果は、図7の曲線によって表される。
かさねて、エッセンスの組成の全体範囲にわたって、計算(曲線)と測定(空白のシンボル)との間にとても良い調和がある。
例4:層の厚みの影響
この構造体の全体的な透過性に対する、多層構造体の組成内に含まれる各々の単層の厚みの影響がモデル化された。
計算は、各々の層の厚みが個別に変化する5つの層で構成される構造体に対して実施された。より正確には、多層構造体は以下の層を含む:HDPE(高密度ポリエチレン)/バインダー(無水マレイン酸グラフトLLDPE)/EVOH(ポリ(エチレン‐co‐ビニルアルコール))/バインダー/HDPE。さらに、計算は、容積比でエタノールを20%、イソオクタンを40%、トルエンを40%含むエッセンスE20のモデルを用いて50℃で行われる。
図8は、EVOHの層の厚みに応じて、エッセンスE20の種々の溶媒の部分フラックスの進化を示す。構造体の真ん中に配置されたこのポリマーの厚みが増大するとき、トルエンの流れは急速に減少することが見られる。イソオクタンの流れは既に極めて低いため、それほど影響を受けない。しかしながら、反対に、エタノールの流れは、多層構造体内のEVOHの厚みとともに増大することが興味深い。要約すると、EVOHの層の厚みを増大させることは、エタノールに関しては全体的なバリア効果を犠牲として、炭化水素の流れを著しく減少させることを可能にする。
図9及び10は、構造体の下流及び上流それぞれのHDPEの層の厚みの影響を示す。全体的に、HDPEのこれらの層の一方又は他方の厚みを増大させることは、エタノール及びトルエンの部分フラックスを減少させることを可能にするが、検討される多層構造体に対しては既に極めて低いイソオクタンの流れへの効果はそれほど明白ではない。HDPEの上流層の厚みが下流層の厚みと比較して増大すれば、透過性の減少の効果はより大きい。実際のところ、HDPEの上流層は、燃料のモデル混合物と直接接触し、後続の層、特にEVOHのために保護的な役割を果たす。HDPEの下流層に関しては、高い拮抗作用をもつ2つの層のポリマーの後に続くため、役割は小さい。
例5:モデルエッセンスの組成の影響
多層構造体の透過性に対するモデルエッセンスの組成の影響の調査は、実用的な理由から極めて重要である。実際のところ、現状では、エッセンスの組成は、製造者及び法律に応じて、国際規模で著しく変化する。バイオエタノールなどの生物学的ルートに由来する添加物の割合は、80%、又はブラジルなどの特定の国では100%に達しうる。結果的に、このように燃料に大きな多様性があるため、燃料タンクのバリア効果は、依然として国際環境規格に適合するに十分であることに相当な自信をもつことが重要である。
この目的をもって、各々の層に対してそれぞれ2400/100/100/100/1000ミクロンの厚みをもつHDPE/バインダー/EVOH/バインダー/HDPEの5つの層のフィルムに対して予測がなされた。燃料のモデル混合物の組成は、エタノールタイライン、すなわち、0から100%に変動する、エタノールの容積含有率の増大を伴うエッセンスのモデル、及びイソオクタンとトルエンの均等の容積割合に基づく。
図11は、部分フラックス及びフラックス合計(JTot)に対するこのモデルエッセンスの組成の影響を評価することを可能にする。
部分フラックスに関しては、調査されたエッセンスのエタノール含有量に関わらず、イソオクタンの流れは、他の2つの溶媒の流れよりもいつもはるかに少なく、研究された組成の範囲にわたって著しい変化を示さない。エタノールの流れについては、50%のエタノール含有量にほぼいつも達し、アルコールがさらに濃い混合物に対してわずかに増加する。ここでは、HDPEの上流層の役割は、したがって、この極性化合物の流れを制限するために非常に重要に見える。最後に、モデルエッセンスの組成の変化によって最も影響を受ける化合物はトルエンである。図11は、トルエンがエタノールの低含有量(約10%)に対して最大となり、アルコールの含有量が増大すると大きく減少することを示す。観察された最大値は、エタノールの含有量が増大するときにトルエンの含有量が減少することに対応せず、これは、エタノールによるEVOHの層の可塑化効果につながっている可能性が高い。この最大値を越えると、エタノールによる可塑化効果はトルエン含有量の減少によって十分以上に埋め合わされ、そして、トルエン含有量は概して著しく減少する。
もし全体的な透過性に興味をもつならば、それは2つの極端な組成(0%及び100%のエタノール)に対して低いままである。しかしながら、エッセンスに10%のエタノールを加えるだけで、EVOHの層のバリア効果の減少により、全体の透過性はほぼ倍になり、その後、広範囲の組成に対して、準安定レベル(約0.04g/h/m)に留まる。結論としては、シミュレーションの結果に従って、エタノールの存在は、HDPE/バインダー/EVOH/バインダー/HDPE多層フィルムのバリア性能を低下させることができるが、この低下は2に近い倍数による透過性の増大に制限されるに留まる。
例6:多層フィルムの構造の影響
最終的な研究は、可能な限り低い透過性を与えるために、種々の層の配置を最適化できるようになることを目的として、層の配置の影響を検討した。今に至るまで、産業的に又は実験室において、検査された多層構造体は、ほとんどすべて同じ構造を有し、側面にHDPEの2つの層及び真ん中にEVOHの層を有する。比較のために、種々の層の逆配置のためにフラックスが計算された。
研究されたフィルムは、したがって、5つの層、EVOH/バインダー/HDPE/バインダー/EVOHで構成され、それぞれ各層が50/100/500/100/50マイクロンの厚みを有し、20/40/40の容積割合の組成でエタノール/イソオクタン/トルエンの燃料のモデル混合物に対して透過性がシュミレーションされる。EVOHが湿気に対して非常に敏感であるため、種々の層のこの配置は、産業上の用途には現実的に使えないようであることに注目すべきである。しかしながら、この配置の調査は、産業界で広く使用されている逆配置との比較を提供することができる。この比較の結果は、表1に要約される。
Figure 2015506481
配置が逆転している一方で各層が同一の厚みを有する、2つの多層構造体を比較すると、エタノールの部分フラックスが約2倍高いため、EVOHが2つの外側面に配置されるとき、全体の透過性が40%増加する。しかしながら、逆の配置をもつこの多層構造体は、炭化水素に関してより良いバリア効果を提供する。
本発明によるモデリングの方法は、したがって、種々の性質及び厚みのポリマーの幾つかの層から構成された多層構造体を通して様々な溶媒(エタノール、イソオクタン、及びトルエン)のすべての部分フラックスを予測することを可能にする。さらに、該方法は、一方では、構造体の種々の層の厚みを、もう一方では、多層構造体の種々の層を構成する材料を積み重ねる順序を最適化することを可能にする。したがって、タンク構造体は、環境規格への最適な適合のために、これらの計算に基づいて迅速にモデル化することができる。
最後に、このモデリングの方法は、プログラム自体がプロセッサによって実行される、該方法のステップを実行するプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラムによって有利に実施される。

Claims (11)

  1. n個の単一層(n≧2)を有する多層ポリマー構造体を通して、溶媒の混合物の透過をモデリングする方法であって、該方法は、
    1)溶媒混合物E1からEyの幾つかの初期組成を選択するステップであって、溶媒混合物の各組成は、様々な比率で、含酸素化合物(a)、脂肪族化合物(b)、及び芳香族化合物(c)のうちから選択された少なくとも2つの化合物の混合物を含む、選択するステップと、
    2)溶媒混合物E1からEyの各組成につき、以下のステップ、即ち、
    a.多層構造体の組成に含まれる各単層につき、
    ‐前記単層によって吸収された前記溶媒混合物の組成の各化合物(a、b、c)の量の測定から成る収着測定であって、その結果、前記層の収着の熱力学的法則に対応するモデルを得る、収着測定と、
    ‐前記単層を通して前記溶媒混合物の組成の各化合物(a、b、c)の部分フラックスの測定による拡散の測定であって、その結果、前記層の拡散の動力学法則に対応するモデルを得る、拡散の測定と
    を実施するステップ、
    b.空間と時間において、前記多層構造体を離散化するステップであって、空間における前記離散化は、実質的に前記多層構造体の各単層をX個のエレメンタリースライスに切断し、その後、n個の単層を有する前記多層構造体を(n−1個)の二重層のサクセションとして見なすことを含み、各二重層が上流単層A及び下流単層Bを含む、離散化するステップ、
    c.ステップ2aで各単層に対して測定されたデータに基づいて、
    c.1.前記多層構造体の各エレメンタリースライスの間の前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物(a、b、c)の部分フラックス(Ji)を推定するステップ、
    c.2.前記多層構造体の各々の上流単層Aと下流単層Bの間の界面において、一方では、前記下流単層Bの最大収着上限を、もう一方では、前記下流単層Bのインレットにおける前記溶媒混合物の組成を、推定するステップであって、前記組成が前記推定された最大収着上限に限定される、推定するステップ、
    c.3.時間に応じて前記多層構造体内の前記溶媒混合物の組成の各化合物の濃度プロファイルが得られるように、時間に応じてスライスからスライスへの質量バランスを実行するステップ、
    c.4.前記構造体の単方向性の膨張を考慮して、前記濃度プロファイル、前記部分フラックスのプロファイル、及び前記エレメンタリースライスの厚みを調整するステップ、
    c.5.前記構造体のあらゆるポイントにおいて前記部分フラックスが保存的になるまでc1からc4までのステップを繰り返すステップ、
    d.一旦前記部分フラックスが保存的になったら、得られた前記濃度プロファイル及び前記部分フラックスを保管するステップ
    を実施するステップと
    を実施することを含むことを主に特徴とする方法。
  2. 前記溶媒混合物が、様々な比率で、前記含酸素化合物(a)、前記脂肪族化合物(b)、及び前記芳香族化合物(c)のうちから選択された少なくとも2つの化合物の前記混合物を含むエッセンスであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エッセンスが、様々な比率で、少なくとも1つの前記含酸素化合物(a)、前記脂肪族化合物(b)、及び前記芳香族化合物(c)の混合物を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記部分フラックスを推定するステップ2のc.1の前に、初期化ステップが、前記多層構造体のインレット及びアウトレットにおける収着の値から、前記構造体のインレット及びアウトレットにおいて前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物の対応するアクティビティを計算するステップと、その後、前記構造体のインレット及びアウトレットから各々の前記溶媒ためのリニアアクティビティプロファイルを生成するステップと、その後、このアクティビティプロファイルに基づいて、前記多層構造体の単方向性の膨張を考慮して、前記多層構造体の各スライス内の前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物の局所濃度(Ci)並びに前記エレメンタリースライスの前記厚みを推定するステップとを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記部分フラックスを推定するステップ2のc.1が、一方では、各エレメンタリースライス内の前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物の前記局所濃度から、拡散フラックスを、もう一方では、ステップ2aで測定された前記部分フラックス及び各エレメンタリースライス内の前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物の前記局所濃度から、対流フラックスを、推定するステップを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. ステップ2のc2とは異なるポリマー材料の2つの単層の間の界面における処理が、2つの隣接する単層の間に流れの同等性があり、且つ前記下流単層Bのインレットにおける各々の前記化合物の前記濃度が前記収着上限を越えることができないという事実に基づいていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記収着上限が、下流単層Bの最初のスライスと重なり合う上流単層Aの最後のスライスの間にアクティビティの連続性があるという仮定に基づいて、前記溶媒混合物の組成の各々の前記化合物の前記アクティビティから計算されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 各エッセンス組成E1からEyが、1つの組成から別のものに変化する前記化合物(a)のうちの1つの容積比(%)を含み、他の化合物(b、c)が全く同じ容積比を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記エッセンスの組成の数が5から10の間であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 各エッセンス組成が、エタノール(a)、イソオクタン(b)、及びトルエン(c)から選択された幾つかの化合物(a、b、c)の混合物を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. コンピュータプログラムであって、前記プログラムがプロセッサによって実行されたときに、請求項1から10のいずれか一項に記載のモデリングの方法のステップを実行するプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム。
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