JP2015501429A - 乳癌検出の方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書で使用されるように、用語「処置」、「処置する」、又は「処置すること」は、幾つかの実施形態において、治療効果の達成を含む。治療効果は、処置されている根本的な障害又は疾病の根絶又は改善を含むことを意味する。例えば、治療効果は、睡眠関連の呼吸障害の緩和又は部分的及び/又は完全な停止を含む。また、治療効果は、患者が未だに疾病による影響を受けているという事実にもかかわらず、患者の改善が観察されるように、根本的な疾病に関連した生理学的又は心理学的な症状の1つ以上の根絶又は改善により達成される。例えば、睡眠関連の呼吸障害に苦しむ個体において、治療効果は、睡眠断片化の緩和又は部分的な及び/又は完全な停止、覚醒又は目覚めの頻度の減少、又は目覚めの発生の減少を含む。幾つかの実施形態において、「処置」は、疾病の予防、疾病の進行を遅らせること、疾病の発生の可能性を減少させること(例えば、睡眠関連の呼吸障害の予防)を含む、予防的な利点を提供する。本明細書で使用されるように、「処置する」、「処置すること」、又は「処置」は、予防処置を含む。
通常の乳房は、2重の層を成した構造を有する管及び小葉から成る。ルミナール分泌細胞は、空洞の管腔を囲み、次に、基底膜との直接接触にある筋上皮細胞の層に囲まれる。
過形成(上皮過形成又は増殖の乳房疾患としても知られる)は、管又は小葉の何れかを覆う細胞の過剰成長である。過形成が管にある場合、乳管過形成又は管上皮過形成と呼ばれる。小葉に影響する場合、小葉過形成と称される。
乳癌は通常、小葉又は管の細胞の何れかにおいて発生する。乳癌は「混合腫瘍」であり得、それは、癌の管細胞及び小葉細胞の混合物を含むことを意味している。そのような場合、癌は腺管癌として処置される。乳房に1より多くの腫瘍がある場合、乳癌は、多病巣性又は多中心性の何れかとして記載される。多病巣性の乳癌において、腫瘍は全て、根源の腫瘍から発生し、それらは通常、乳房の同じ部分にある。癌が多中心性の場合、腫瘍が全て別々に生じ、それらは大抵、乳房の異なる領域にあることを意味する。
非侵襲性の癌は、乳房中の管又は小葉の中にとどまる。それらは、乳房内の、又は乳房の向こうの正常組織に増殖しない、又は侵入しない。非侵襲性の癌は時に、上皮内癌(「同じ場所にある」)又は前癌と呼ばれる。侵襲性の癌は、通常の健康な組織に増殖する。大抵の乳癌は侵襲性である。癌が非侵襲性又は侵襲性であるかどうかは、処置選択及びそれに対する反応に影響を及ぼすであろう。
遺伝子発現解析は、乳癌を4つの主要な生物学上異なる内因性の亜型に分類する:管腔A、管腔B、ヒト上皮成長因子受容体−2(HER2)過剰発現、及び基底様/三重の陰性。これらの分子の亜型は、予後及び予測値を有する。異なる分子の亜群の予後及び化学療法感度は異なる。
大抵の乳癌は管腔の腫瘍である。ルミナール腫瘍細胞は、乳腺管を覆う内部の(管腔)細胞で発生する乳癌の細胞のように見える。
乳癌のおよそ14−20%は基底様である。基底様乳癌は、免疫表現型マーカーER−/PR−/HER2−に関して三重の陰性である際に管腔の癌という点で異なるが、CK5/6を発現する。基底様の乳癌は、低酸素症の増加及び高い腫瘍等級を示し、高い細胞増殖及び貧しい臨床的結果によって特徴付けられた活動的な表現型を有する。大抵のBRCA1乳癌及び多くのBRCA2乳癌は両方とも、三重の陰性/基底様である。三重の陰性/基底様の腫瘍は大抵活動的であり、エストロゲン受容体陽性の亜型(管腔A及び管腔Bの腫瘍)と比較して、より貧しい予後を有する。三重の陰性/基底様の腫瘍は通常、手術、放射線治療、及び化学療法の幾つかの組み合わせで処置される。これら腫瘍がホルモン受容体陰性及びHER2/neu−陰性であるため、それらは、ホルモン療法又はトラスツズマブ(Herceptin(登録商標))で処置することができない。
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、サンプル中の複数の乳癌バイオマーカーの発現レベルを測定する工程を含む。幾つかの実施形態において、サンプルは、乳頭吸引液(NAF)である。
NAFは任意の適切な方法によって得られる。幾つかの実施形態において、NAFは、任意の吸取紙の使用によって集められる。幾つかの実施形態において、吸取紙は流体を吸収する。幾つかの実施形態において、吸取紙はタンパク質に結合する。幾つかの実施形態において、吸取紙は細胞に結合しない。
乳房管は、2つの型の上皮細胞、内部の管腔細胞、及び外部の基底の/筋上皮性の細胞を含む。幾つかの実施形態において、管腔と基底の乳癌を区別するために、バイオマーカー発現(例えば、免疫組織化学的な染色による)が使用される。幾つかの実施形態において、通常の型の過形成と異型の過形成を区別するために、バイオマーカー発現(例えば、免疫組織化学的な染色による)が使用される。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される方法、システム、及びソフトウェアは、デジタル処理デバイス、又はその使用を含む。更なる実施形態において、デジタル処理デバイスは、デバイスの機能を実行する1つ以上のハードウェア中央処理装置(CPU)を含む。また更なる実施形態において、デジタル処理デバイスは、実行命令を行うように構成された運用システムを更に含む。幾つかの実施形態において、デジタル処理デバイスはコンピュータネットワークに随意に接続される。更なる実施形態において、デジタル処理デバイスは、ワールドワイドウェブにアクセスするようにインターネットに接続される。また更なる実施形態において、デジタル処理デバイスは、クラウドコンピューティングインフラストラクチャーに接続される。他の実施形態において、デジタル処理デバイスはイントラネットに随意に接続される。他の実施形態において、デジタル処理デバイスはデータ記憶デバイスに随意に接続される。
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法、システム、及びソフトウェアは、任意にネットワーク化されたデジタル処理デバイスの運用システムによって実行可能な指示を含むプログラムでコード化された、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。更なる実施形態において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はデジタル処理デバイスの有形の(tangible)構成部品である。また更なる実施形態において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、デジタル処理デバイスから任意に取外し可能である。幾つかの実施形態において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、限定されないが、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリ素子、固形メモリ、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステム及びサービスなどを含む。幾つかの場合において、プログラム及び指示は、媒体上で、恒久的に、ほぼ恒久的に、半恒久的に、又は非恒久的にコード化される。
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法、システム、及びソフトウェアは、少なくとも1つのコンピュータプログラム、又はその使用を含む。コンピュータプログラムは、デジタル処理デバイスのCPUにおいて実行可能であり、特定のタスクを実行するために文書化した指示の順序を含む。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、コンピュータプログラムが様々な言語の様々なバージョンで文書化され得ることを認識するであろう。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは指示の1つの順序を含む。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは指示の複数の順序を含む。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは、1つの位置から提供される。他の実施形態において、コンピュータプログラムは複数の位置から提供される。様々な実施形態において、コンピュータプログラムは、1以上のソフトウェアモジュールを含む。様々な実施形態において、コンピュータプログラムは、一部又は全体的に、1つ以上のウェブアプリケーション、1つ以上のモバイルアプリケーション、1つ以上の独立型アプリケーション、1つ以上のウェブブラウザプラグイン、拡張、アドイン、又はアドオン、或いはそれらの組み合わせを含む。
幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムはウェブアプリケーションを含む。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、ウェブアプリケーションが、様々な実施形態において、1つ以上のソフトウェアフレームワーク及び1つ以上のデータベースシステムを利用することを認識するであろう。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Microsoft(登録商標).NET又はRuby on Rails(RoR)などのソフトウェアフレームワーク上で作られる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、限定されないが、相関的、非相関的、オブジェクト指向の、結合的な、及びXMLのデータベースシステムを含む、1以上のデータベースシステムを利用する。更なる実施形態において、適切な相関的なデータベースシステムは、限定されないが、Microsoft(登録商標)SQL Server、mySQL(商標)、及びOracle(登録商標)を含む。当業者はまた、ウェブアプリケーションは、様々な実施形態において、1つ以上の言語の1つ以上のバージョンで書かれることを認識するであろう。ウェブアプリケーションは、1つ以上のマークアップ言語、プレゼンテーション定義言語(presentation definition language)、クライアント側スクリプト言語、サーバー側コード化言語、データベース照会言語、又はそれらの組み合わせで書かれ得る。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Hypertext Markup Language(HTML)、Extensible Hypertext Markup Language(XHTML)、又はeXtensible Markup Language(XML)などのマークアップ言語で、ある程度まで書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Cascading Style Sheets(CSS)などのプレゼンテーション定義言語で、ある程度まで書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Asynchronous Java(登録商標)script and XML(AJAX)、Flash(登録商標)Actionscript、Java(登録商標)script、又はSilverlight(登録商標)などのクライアント側スクリプトで、ある程度まで書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Active Server Pages(ASP)、ColdFusion(登録商標)、Perl、Java(登録商標)、Java(登録商標)Server Pages(JSP)、Hypertext Preprocessor(PHP)、Python(商標)、Ruby、Tcl、Smalltalk、WebDNAR、又はGroovyなどのサーバー側コード化言語で、ある程度まで書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Structured Query Language(SQL)などのデータベース照会言語で、ある程度まで書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、IBM(登録商標) Lotus Domino(登録商標)などの企業サーバー製品を統合する。当業者が情報及びメディアファイルをアップロードすることを可能にする経歴開発ネットワークを提供するためのウェブアプリケーションは、幾つかの実施形態において、メディアプレイヤー要素を含む。様々な更なる実施形態において、メディアプレイヤー要素は、限定されないが、Adobe(登録商標)Flash(登録商標)、HTML 5、Apple(登録商標)QuickTime(登録商標)、Microsoft(登録商標)Silverlight(登録商標)、Java(登録商標)、及びUnity(登録商標)を含む、多くの適切なマルチメディア技術の1つ以上を利用する。
幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは、モバイルのデジタル処理デバイスに提供されるモバイルアプリケーションを含む。幾つかの実施形態において、モバイルアプリケーションは、製造される時にモバイルのデジタル処理デバイスに提供される。他の実施形態において、モバイルアプリケーションは、本明細書に記載されるコンピュータネットワークを介してモバイルのデジタル処理デバイスに提供される。
幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは、独立したコンピュータプロセスとして実行されるプログラムである独立型アプリケーションを含み、既存プロセスへのアドオンではなく、例えば、プラグインではない。当業者は、独立型アプリケーションが頻繁にコンパイルされることを認識するであろう。コンパイラーは、プログラミング言語で書いたソースコードを、アセンブリ言語又はマシンコードなどの2進法のオブジェクトコードに変更するコンピュータプログラムである。適切なコンパイルされたプログラミング言語は、限定されないが、C、C++、Objective−C、COBOL、Delphi、Eiffel、Java(登録商標)、Lisp、Python(商標)、Visual Basic、及びVB.NET、又はそれらの組み合わせを含む。編集は、実行可能なプログラムを作るために少なくとも部分的に、頻繁に実行される。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは、1以上の実行可能なコンパイルされたアプリケーションを含む。
本明細書に開示される方法、システム、及びソフトウェアは、様々な実施形態において、ソフトウェア、サーバー、及び/又はデータベースモジュール、又はそれらの使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、ソフトウェアモジュールは、当該技術分野で既知のマシン、ソフトウェア、及び言語を使用する、当業者に既知の技術によって作り出される。本明細書に開示されるソフトウェアモジュールは多くの方法で実施される。様々な実施形態において、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラムする対象、プログラムする構造、又はそれらの組み合わせを含む。更に様々な実施形態において、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、コードの複数のセクション、複数のプログラムする対象、複数のプログラムする構成、又はそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態において、1つ以上のソフトウェアモジュールは、限定されないが、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、及び独立型アプリケーションを含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータプログラム又はアプリケーションにある。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1より多くのコンピュータプログラム又はアプリケーションにある。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは1つのマシン上でホストされる(hosted)。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは1より多くのマシン上でホストされる。更なる実施形態において、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォーム上でホストされる。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは1つの位置にある1つ以上のマシン上でホストされる。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1より多くの位置にある1つ以上のマシン上でホストされる。
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法、システム、及びソフトウェアは、1つ以上のデータベース、又はその使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、当業者は、多くのデータベースが、メタゲノム情報(メタゲノム特性を含む)、メタトランスクリプトーム情報(メタトランスクリプトーム特性を含む)、及びマルチプレックス特性の、記憶及び検索に適していることを認識するであろう。様々な実施形態において、適切なデータベースは、限定されないが、相関的データベース、非相関的データベース、オブジェクト指向型データベース、オブジェクトデータベース、エンティティ関係モデルデータベース、連想データベース、及びXMLデータベースを含む。幾つかの実施形態において、データベースはインターネットベースである。幾つかの実施形態において、データベースはウェブベースである。また更なる実施形態において、データベースはクラウドコンピューティングベースである。他の実施形態において、データベースは1以上のローカル記憶デバイスベースである。
吸取紙でNAFサンプルを集めた後、任意の適切な緩衝洗浄液(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)を用いて吸取紙を洗浄する。修飾した細胞バイアルに流出物を集めて遠心分離機にかける。細胞を流出物から分離し、きれいなガラス製の顕微鏡用スライドガラスの中央部に移して、カバーガラスをつける。スライドガラスを空気乾燥させ、例えば、無水アルコール中に固定する。
吸取紙でNAFサンプルを集めた後、任意の適切な緩衝洗浄液(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)を用いて吸取紙を洗浄する。修飾し細胞バイアルに流出物を集め、遠心分離機にかける。細胞を流出物から分離し、きれいなガラス製の顕微鏡スライドガラスの中央部に移し、カバーガラスをつける。スライドガラスを空気乾燥させ、その後、無水アルコール中に固定する。
細胞を過酸化物ブロック−BiocareのPeroxidazed 1−に接触させる。
この試験は、3人の健康で、妊娠しておらず、授乳中でない女性の被験体に関する単一施設試験であった。被験体はクリニックを訪れた順に登録された。
本明細書に使用された省略形は例、えば、MAF:乳房吸引流体、MASCT(商標):乳房吸引標本細胞検査、NA:利用不可、ND:行われず、NR:記録されず、NAF:乳頭吸引液。
簡潔に言えば、風袋を差し引いた(tared)ニトロセルロースフィルターを用いて、乳管液を各乳首(各胸につき1つ)にただ触れさせることで乳管液を集めた。次に、風袋を差し引いたサンプル採取ユニットを備えたMASCT(商標)デバイスを用いて、乳房流体サンプルを吸引した。以下に記載の染色法を用いて、ニトロセルロースフィルターの両方のセットをタンパク質について試験した。乳頭吸引流体標本を包含しているフィルタを洗って集められた細胞を、細胞診を受けさせた。
試験の主要評価項目は、MASCT(商標)デバイスを使用する際にニトロセルロースフィルター上のタンパク質の存在によって決定されるように、乳管液を生成する、試験を終えた女性の割合であった。
これらの3人の被験体から得られたフィルタで行われたタンパク質試験に関して、乳首洗浄フィルタサンプル上のいずれもタンパク質の存在を示さなかった。MASCT(商標)デバイスからのすべてのフィルタは、デバイスのフィルタ上でタンパク質が検出されたことを示した。
MASCT(商標)デバイスは、従来、510(k)制御経路(Regulatory pathway)を介して市販の許可が与えられてきた。この臨床研究は、従来は非分泌者(non−secreter)であると考えられてきた女性も含む、女性の乳頭吸引液中のタンパク質を発見する、効能と有用性および能力を向上させるために作られたMASCT(商標)デバイスへの改良を試験するために考案された。胸の健康管理に役立つ乳頭吸引液の臨床的有用性は、流体の存在を集めて測定する現在の方法論によって、過去50年にわたって妨げられてきた。実際に、現在の技術を用いれば、すべての女性の最大で50%までが非分泌者であり、すなわち、そのような女性たちはNAFを生産しないと判断される。
必要に応じて、患者はそれぞれ、試験にさらに参加する前に尿による妊娠検査を受けた。陽性の妊娠検査の場合、被験体は参加から除外されることになった。包含および除外基準はすべて、被験体の適格性を保証するために確認された。適格性が確立されると、唯一の被験体識別番号が割り当てられた。
各被験体から以下の人口分析および病歴を得た:年齢と民族起源;家族の病歴、特に母親および姉妹;乳癌、良性の胸疾患および生殖性疾患(例えば、卵巣または子宮内膜の腫瘍)を含む個人の病歴;併用薬物;初潮の年齢;最初の妊娠時の年齢;最初の出産時の年齢;閉経時の年齢;身長および体重。
被験体は臥位に置かれた。両方の乳房の乳頭領域および乳輪付近の領域をアルコールで浄化して、余分な皮膚の脂、化粧品または上皮の残骸を取り除いた。アルコールが蒸発した後、温かく湿った湿布を10〜15分間、両方の乳房に置いた。湿布を取り除き、被験体は座位に置かれた。アルコールを用いて、乳頭領域を拭き、存在していた任意の乳栓(ductal plug)を取り除いた。
フィルタ材料を取り扱う人はみな、フィルタ汚染のリスクを最小限にするために、手袋と保護マスクを着用している。
各被験体の使用前に、MASCT(商標)デバイスは、CIDEX(登録商標)などの抗菌性溶液で徹底的に浄化した。デバイスは極端な温度にさらされず、オートクレーブされなかった。デバイスの材料の劣化、または、負圧を誘発する不具合について、デバイスを周期的に検査した。いずれかの状態が観察された場合、ユニットを交換した。
a.1つのフィルターディスクアセンブリに「左」と、別のフィルターディスクアセンブリに「右」と明示する。
b.素手でフィルタに触れないように注意し、必要に応じてピンセットを用いながら、各アセンブリの重さを量り記録する。
c.1つのアセンブリを搾乳デバイスの中に挿入する。
d.胸壁から初めて徐々に乳頭−乳輪部まで、手を使って自分で乳房をマッサージするように被験体に支持する。
e.被験体は両手で胸を圧縮しつつ、内科医または正看護婦が60−90秒間搾乳器デバイスを作動させる。
f.フィルターディスクアセンブリを取り外し、流体採取のためにMASCT(商標)フィルターディスクを量る。
g.CIDEX(登録商標)のような抗菌性溶液を用いて、サンプル採取用漏斗の表面を拭き、採取バイアルをすすぐ。
h.もう一方の乳房について、c、d、e、fおよびgを繰り返す。
i.その後タンパク質を評価するために、および/または細胞学評価をするために、冷蔵庫でフィルターディスクを補完する。各フィルターディスクアセンブリの包装には、被験体のID番号と採取した日付を適切にラベル付するものとする。
被験体はクリニックに留まり、吸引後30分間、デバイスの副作用について観察される。その間、徐々に進行する副作用や解決できない副作用がなければ、被験体は解放される。調査者の判断で、この観察期間の終わりに副作用が出た被験体は、その副作用が解決するか、再調査準備が行われるまで、研究施設に留まる。
この研究の被験体はすべて本明細書に記載のプロトコルによって研究された。
以下の結果はこの研究で使用される個体フィルタのテストから得られたものである。
対照の乳房洗浄フィルタサンプルのいずれも、タンパク質の存在を実証しなかった。
死も重篤有害事象もなかった。
18−65歳の31人の女性に関する研究では、この開示の方法を用いてタンパク質を分析し、97%の臨床的有用性を与える31人の女性全員(1人の女性は1つの乳房だけでタンパク質が検知された)でタンパク質を検知した。先行技術を上回るこの改善により、この検査は、癌の予防措置を講じることが可能な場合に、初期の前癌病変による変化を抱えた女性を特定するのに有用なものとなる。
本研究の主要な目的は、MASCT(商標)デバイスを使用する際に得られたすべてのニトロセルロースフィルター上のタンパク質の存在によって決定されるように達成された。細胞の存在と種類に関して細胞学的に流体を吸引された乳房を評価するという第2の目的は達成された。すべてのサンプルが成功裏に分析され、細胞材料を得た。
Claims (52)
- 乳癌を分類するためのシステムであって、該システムは:
(a)乳頭吸引液サンプルを吸収するためのミクロセルロース、混合セルロースエステル、又はニトロセルロースを含む吸取紙であって、吸取紙は、乳頭を覆うような大きさである、吸取紙;
(b)乳頭吸引液サンプル中の細胞上の抗原に結合する抗体であって、抗原は、CK5、CK14、CK7、CK18、p63、CK7、CK18から選択される、抗体;及び
(c)乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための光学顕微鏡又は自動システム
を含むことを特徴とする、システム。 - 吸取紙は、直径約1.0乃至約3.0インチ、及び厚さ約0.01乃至約0.1インチであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
- 乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための手段を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
- 乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための手段は、1つ以上の染色であることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
- 染色は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ジアミノベンジジン、Fast Red、ヘマトキシリン、エオシン、又はそれらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
- 吸取紙から乳頭吸引液サンプル中の細胞の溶出のための洗浄体を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
- 実行可能な指示を行なうように構成される、任意にネットワークに繋がれたコンピュータ処理デバイス;及び、コンピュータプログラム、即ち、前記細胞を分析するためのモデル又はアルゴリズムを適用するコンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを含むコンピュータプログラムを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、個体のための処置レジメンを指定するため、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、photomicrogramsのデータベースにおいてphotomicrogramsを蓄えるための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、分析のデータベースにおいて分析を蓄えるための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、乳頭吸引液サンプル中の細胞を標準のものと比較するための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、保健医療提供者又は個体に分析を送るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、保健医療提供者又は個体に診断を送るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、分析を含む報告書を作るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- 吸取紙は図1に示されるようなデバイスであることを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
- アプリケーションを作るためのコンピュータ処理デバイスによって実行可能な指示を含むコンピュータプログラムでコード化された、非一次的なコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、前記アプリケーションは:
(a)乳頭を覆うような大きさである吸取紙上に吸収された乳頭吸引液サンプルの細胞を分析するためのモデル又はアルゴリズムを適用するように構成されたソフトウェアモジュールであって、細胞は、CK5、CK14、CK7、CK18、p63、CK7、及びCK18に結合する抗体を更に含む、ソフトウェアモジュール;及び
(b)個体のための処置レジメンを指定するように構成されたソフトウェアモジュール
を含むことを特徴とする、記憶媒体。 - 吸取紙は、直径約1.0乃至約3.0インチ及び厚さ約0.01乃至約0.1インチであることを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- モデル又はアルゴリズムは、細胞を標準のものと比較することを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- アプリケーションは、顕微鏡写真の、コンピュータメモリーにおけるデータベースを更に含むことを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- アプリケーションは、分析の、コンピュータメモリーにおけるデータベースを更に含むことを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- アプリケーションは、分析を含む報告書を作るように構成されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- 吸取紙は図1に示されるようなデバイスであることを特徴とする、請求項16に記載の記憶媒体。
- 乳癌を分類する方法であって、該方法は:
(a)吸取紙上に吸収された乳頭吸引液サンプルの細胞を、CK5、CK14、CK7、CK18、及びp63に結合する抗体に接触させる工程であって、吸取紙は、乳頭を覆うような大きさである、工程;
(b)抗体の1つ以上の前記細胞への結合を検出する工程;及び
(c)一次的な抗体の結合パターンに基づいて癌を分類する工程
を含み;
ここで、乳頭吸引液(NAF)サンプル由来の細胞は、組織ではないことを特徴とする、方法。 - 吸取紙は、直径約1.0乃至約3.0インチ及び厚さ約0.01乃至約0.1インチであることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 1以上の抗体の結合を検出する工程は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ジアミノベンジジン、Fast Red、ヘマトキシリン、エオシン、及びそれらの組み合わせの中から選択された染色により細胞を染色する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 吸取紙を洗浄する工程及び流出物を集める工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 吸取紙は、ミクロセルロース、混合セルロースエステル、又はニトロセルロースを含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 吸取紙は図1に示されるようなデバイスであることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 抗CK5抗体、抗CK14抗体、及び随意に抗p63の一次的な抗体が、細胞に結合する場合、乳癌を基底様として分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- (i)抗CK7抗体及び抗CK18の一次的な抗体が細胞に結合し、(ii)抗CK5抗体、抗CK14抗体、及び抗p63抗体が細胞に結合しない場合、乳癌を管腔のものとして分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- 抗CK5抗体、抗CK14抗体、抗CK7抗体、抗CK18抗体、及び抗p63の一次的な抗体が細胞に結合する場合、乳癌を通常の乳管過形成として分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- (i)抗CK7抗体及び抗CK18抗体、並びに随意に抗p63抗体が細胞に結合し、(ii)抗CK5抗体及び抗CK14抗体が細胞に結合しない場合、癌を異型乳管過形成として分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- (i)サンプルが1より多くの細胞を含み、(ii)抗CK5抗体、抗CK14抗体、及び抗p63抗体に結合する細胞と、抗CK7抗体及び抗CK18抗体に結合する細胞の比率が侵襲性の対照以下である場合、癌を侵襲性として分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- サンプルが1より多くの細胞を含み、抗CK5抗体、抗CK14抗体、及び抗p63抗体に結合する細胞と、抗CK7抗体及び抗CK18抗体に結合する細胞の比率が非侵襲性の対照以上である場合、癌を非侵襲性として分類する工程を更に含むことを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- NAFサンプルは、乳頭吸引液の古典的非分泌者又は古典的分泌管から得られることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
- (a)乳頭吸引液サンプルを吸収するためのミクロセルロース、混合セルロースエステル、又はニトロセルロースを含む吸取紙上に吸収された乳頭吸引液由来の少なくとも1つの細胞であって、吸取紙は乳頭を覆うような大きさである、細胞;及び、(b)乳頭吸引液サンプル中の細胞上で抗原に結合する抗体であって、抗原は、CK5、CK14、CK7、CK18、p63、CK7、及びCK18から選択される、抗体、を含むことを特徴とする、組成物。
- 乳癌を分類するためのシステムであって、該システムは:
(a)乳頭吸引液サンプルを吸収するためのミクロセルロース、混合セルロースエステル、又はニトロセルロースを含む吸取紙であって、吸取紙は乳頭を覆うような大きさである、吸取紙;及び
(b)乳頭吸引液サンプル中の細胞上で抗原に結合する抗体であって、抗原は、CK5、CK14、CK7、CK18、p63、CK7、及びCK18から選択される、抗体
を含むことを特徴とする、システム。 - 乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための光学顕微鏡又は自動システムを更に含むことを特徴とする、請求項37に記載のシステム。
- 吸取紙は、直径約1.0乃至約3.0インチ及び厚さ約0.01乃至約0.1インチであることを特徴とする、請求項37に記載のシステム。
- 乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための手段を更に含むことを特徴とする、請求項37に記載のシステム。
- 乳頭吸引液サンプル中の細胞に結合された抗体を視覚化するための手段は、1つ以上の染色であることを特徴とする、請求項40に記載のシステム。
- 染色は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ジアミノベンジジン、Fast Red、ヘマトキシリン、エオシン、又はそれらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項41に記載のシステム。
- 吸取紙から乳頭吸引液サンプル中の細胞の溶出のための洗浄体を更に含むことを特徴とする、請求項37に記載のシステム。
- 実行可能な指示を行なうように構成された、随意にネットワークに繋がれたコンピュータ処理デバイス;及び、コンピュータプログラム、即ち、前記細胞を分析するためのモデル又はアルゴリズムを適用するコンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを含むコンピュータプログラムを更に含むことを特徴とする、請求項37に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、個体のための処置レジメンを指定するための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、photomicrogramsのデータベースにおいてphotomicrogramsを蓄えるための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、分析のデータベースにおいて分析を蓄えるための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、乳頭吸引液サンプル中の細胞を標準のものと比較するための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、保健医療提供者又は個体に分析を送るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、保健医療提供者又は個体に診断を送るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- コンピュータプログラムは、分析を含む報告書を作るための、コンピュータ処理デバイスによって実行されたソフトウェアモジュールを更に含むことを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
- 吸取紙は図1に示されるようなデバイスであることを特徴とする、請求項44に記載のシステム。
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