JP2015228753A - 電圧調整システム - Google Patents

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和彦 平
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和彦 平
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Abstract

【課題】 送出電圧の適正な維持供給を可能にする電圧調整システムを提供する。
【解決手段】 この電圧調整システムは、負荷時タップ切替変圧器10Aから需要家に供給される送出電圧を監視し、予め決められている基準送出電圧を基に設定されている不感帯幅を送出電圧が外れると、送出電圧を調整するための切替信号を出力する90リレー60を備え、負荷時タップ切替変圧器10Aは、切替信号を基にタップを切り替えて送出電圧を調整する。さらに、電圧調整システムは、不感帯幅の上限および下限と基準送出電圧との間に、上限値と下限値とが設定され、送出電圧が上限値を超過した場合、または、送出電圧が下限値を下回った場合、送出電圧を基準送出電圧にするための切替信号を出力する電圧逸脱監視用リレー70を備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、配電用変電所で使用される電圧調整システムに関する。
配電用変電所は、需要家に供給する電圧の品質を保つために、電力需要に応じて、送出する送出電圧を調整している。配電用変電所の主変圧器(配変)の送出電圧については、プログラム制御とLDC(Line Drop Compensator:線路電圧降下補償器)制御とがある。プログラム制御は、タイムスイッチにより送出電圧を調整する方法であり、LDC制御は、ピーク時とオフピーク時の電圧降下の模擬回路から、継電器に電圧を与え送出電圧を調整する方法である。そして、配電用変電所では、静止形電圧調整継電器(以下「90リレー」という)により基準送出電圧を設定して運用している(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、90リレーには、不感帯や動作時間を設定するつまみがある。不感帯や動作時間の設定により、配電用変電所の負荷時タップ切替変圧器(LRT)が動作する。配電用変電所では、寿命等を考慮し、負荷時タップ切替変圧器の動作回数を例えば「約22回以下/日」とし、配電用変電所を運用している流通部門では、負荷時タップ切替変圧器を運用している。そして、この動作回数を超過しないように、90リレーが動作しない電圧の範囲つまり不感帯の幅(以下「不感帯幅」という)を整定し、送出電圧を調整している。
特開2012−135113号公報
ところで、先に述べた送出電圧の調整には、次の課題がある。負荷時タップ切替変圧器の動作回数には制限がある。よって、この動作回数を超過しないように、不感帯幅や動作時間を整定し、運用している。不感帯幅は、上下対象であり、「±○○%」という整定の仕方である。
ここで問題となるのは、次のような場合である。例えば、基準送出電圧が6690Vであり、かつ、不感帯幅が±1.4%であるような整定をしている場合、送出電圧が不感帯幅上限で推移したとき、次のような問題が発生する。送出電圧が不感帯幅上限の6783Vであり、これを低圧に換算すると107.9V(変圧器タップ=6600Vの場合)となる。これは、法律(電気事業法第26条および電気事業法施行規則第44条)に定められている標準電圧(101±6V)の上限値を逸脱することになり、法律違反となる恐れがある。
ところで、近年、電力の固定価格買取制度の導入により、太陽光発電設備等の再生可能エネルギー発電設備の普及が急激に進んでいる。こうした発電設備の普及により、配電設備側の電圧対策のみでは限度があり、90リレーの機能改良による変電設備での更なる電圧調整が必要不可欠な時代となっている。配電用変電所を運用している流通部門では、規定(電圧調整維持細則の「IV運用実績の把握」の「16.運転目標値を外れた場合の連絡等」)に、
配電目標電圧±2.5%
以内を保持するよう定められている。例えば配電目標電圧が6690Vに整定されている場合、配電目標電圧の上限である+2.5%は6857V、低圧換算で109.1Vまでは許容されている。
このように、流通側と配電側との電圧維持方法についての考え方が、法律に従うか、または規定に従うかで、配電用変電所における送出電圧の電圧維持が相違する場合もある。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、送出電圧の適正な維持供給を可能にする電圧調整システムを提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、負荷時タップ切替変圧器から需要家に供給される送出電圧を監視し、予め決められている基準送出電圧を基に設定されている不感帯幅を前記送出電圧が外れると、前記送出電圧を調整するための切替信号を出力する第1の継電器を備え、前記負荷時タップ切替変圧器は、前記切替信号を基にタップを切り替えて送出電圧を調整する電圧調整システムにおいて、前記不感帯幅の上限および下限と前記基準送出電圧との間に、上限値と下限値とが設定され、前記送出電圧が前記上限値を超過した場合、または、前記送出電圧が前記下限値を下回った場合、前記送出電圧を前記基準送出電圧にするための切替信号を出力する第2の継電器を備えることを特徴とする電圧調整システムである。
請求項1の発明では電圧調整システムが第1の継電器を備えている。第1の継電器は、負荷時タップ切替変圧器から需要家に供給される送出電圧を監視している。第1の継電器は、予め決められている基準送出電圧を基に設定されている不感帯幅を送出電圧が外れると、送出電圧を調整するための切替信号を出力する。負荷時タップ切替変圧器は、切替信号を基にタップを切り替えて送出電圧を調整する。さらに、電圧調整システムは第2の継電器を備えている。第2の継電器には、不感帯幅の上限および下限と基準送出電圧との間に、上限値と下限値とが設定されている。そして、第2の継電器は、送出電圧が上限値を超過した場合、または、送出電圧が下限値を下回った場合、送出電圧を基準送出電圧にするための切替信号を出力する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の電圧調整システムにおいて、前記基準送出電圧に上限と下限とがある場合、前記第2の継電器では、前記不感帯幅の上限と前記基準送出電圧の上限との間に前記上限値が設定され、前記不感帯幅の下限と前記基準送出電圧の下限との間に前記下限値が設定されている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電圧調整システムにおいて、前記第2の継電器では、前記上限値が前記基準送出電圧の上限付近に設定され、前記下限値が前記基準送出電圧の下限付近に設定されている、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、既設の第1の継電器に対して、第2の継電器を組み合わせている。この結果、第1の継電器により送出電圧を不感帯内に維持運用することに加えて、第2の継電器により送出電圧を上限値と下限値以内に維持運用する。これにより、送出電圧が不感帯幅内にあっても、第2の継電器の上限値と下限値とにより、常に適正な送出電圧の維持運用、つまり法律および規定の両方に従う送出電圧の維持運用を実現することができる。
請求項2の発明によれば、第2の継電器の上限値と下限値とが基準送出電圧の付近に設定されているので、送出電圧が不感帯幅内にあっても、送出電圧が基準送出電圧から外れることを防ぐことができる。
請求項3の発明によれば、第2の継電器の上限値が基準送出電圧の上限付近に設定され、下限値が基準送出電圧の下限付近に設定されているので、送出電圧が不感帯幅内にあっても、基準送出電圧の上限および下限から送出電圧が大幅に外れることを防ぐことができる。
実施の形態1による電圧調整システムの構成を示す構成図である。 90リレーの不感帯幅を説明するための説明図である。 送出電圧が不感帯幅上限で推移する様子を示す図である。 電圧逸脱監視用リレーの動作を説明する図である。 送出電圧が不感帯幅下限で推移する様子を示す図である。 電圧逸脱監視用リレーの動作を説明する図である。
次に、この発明の各実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態による電圧調整システムを図1に示す。図1の電圧調整システムは、配電用変電所で用いられるものであり、負荷時タップ切替変圧器(LRT)10Aと、タップ切替器10Bと、計器用変圧器(PT)20Aと、計器用変流器(CT)20Bと、LDC30と、単巻変圧器40と、インダクタンス回路50と、90リレー60と、電圧逸脱監視用リレー(Ry)70とを備えている。
負荷時タップ切替変圧器10Aは、電気の供給を停止することなく、一次側の電圧を切り替えるための複数のタップ(図示を省略)を備えている。そして、負荷時タップ切替変圧器10Aは、タップを切り替えることにより、二次側の電圧を変える。つまり、負荷時タップ切替変圧器10Aは、二次側からの送出電圧が適正な電圧、例えば法律に定められている標準電圧(101±6V)またはこの標準電圧付近になるように、タップ切替器10Bの制御でタップを切り替え、二次側からの送出電圧を調整する。
タップ切替器10Bは、負荷時タップ切替変圧器10Aに備えられている。タップ切替器10Bは、90リレー60から送られてくる第1の切替信号や、電圧逸脱監視用リレー70から送られてくる第2の切替信号に応じて、負荷時タップ切替変圧器10Aのタップを切り替えて、二次側の送出電圧が適正になるように調整する。
計器用変圧器20Aは、負荷時タップ切替変圧器10Aの二次側からの送出電圧に対応した電圧を、検出電圧として出力する。計器用変流器20Bは、負荷時タップ切替変圧器10Aの二次側から需要家に向けて流れる電流に対応した検出電流を出力する。
LDC30は、可変式の抵抗R1と、可変式のリアクタンスL1とを備えている。負荷時タップ切替変圧器10Aの二次側からの送出電圧により、配電用の線路を経て電流が需要家側に流れるとき、配電線路による電圧降下が発生する。LDC30は、抵抗R1とリアクタンスL1とにより、この電圧降下を補償するための既存設備である。
単巻変圧器40は、複数のタップT1〜T4を備えている。単巻変圧器40には、LDC30からの電圧降下を補償した検出電圧が加えられる。単巻変圧器40は、複数のタップT1〜T4で電圧値が切り替えられた検出電圧を出力する。単巻変圧器40は電圧切替用の既存設備である。
インダクタンス回路50は、インダクタンスS1〜S4と、マイクロスイッチM1〜M4とを備え、マイクロスイッチM1〜M4にはインダクタンスS1〜S4がそれぞれ接続されている。インダクタンス回路50には、単巻変圧器40からの電圧値が切り替えられた検出電圧が加えられる。インダクタンス回路50は、マイクロスイッチM1〜M4によりインダクタンスS1〜S4の接続を切り替えて検出電圧の位相を調整する。インダクタンス回路50は調相用の既存設備である。
こうしたLDC30と単巻変圧器40とインダクタンス回路50は、計器用変圧器20Aの検出電圧を補償する補償装置である。つまり、負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧が配電線により需要家に送られると、需要家に向けて電流が配電線を流れるので、配電線のインピーダンスにより送出電圧の降下等が発生する。LDC30と単巻変圧器40とインダクタンス回路50は、計器用変圧器20Aからの検出電圧に対して、こうした配電線による影響を補償するための既存設備である。
90リレー(90R)60は、あらかじめ設定された基準送出電圧と、入力される検出電圧とに基づいて負荷時タップ切替変圧器10Aのタップを切り替えることによって、送出電圧を調整している。この90リレー60には、不感帯と動作時間とが設定されている。そして、各種の補償が行われた検出電圧(以下、「補償後の検出電圧」という)が不感帯から外れた時間を調べる。90リレー60は、この時間が動作時間に達すると、補償後の検出電圧に応じて、スイッチ61を切り替えるための信号を送る。このとき、90リレー60は、電圧上げ信号または電圧下げ信号を第1の切替信号として、タップ切替器10Bに出力する。つまり、90リレー60は、動作時間を条件として、基準送出電圧を中心に、送出電圧が不感帯内に入るようにする。この基準送出電圧の下限が例えば0時〜6時までの6390Vであり、上限が9時〜20時までの6690Vである場合の不感帯の幅を、図2の2種類の破線で示す。図2の不感帯幅は、基準送出電圧に対して±1.4%に整定されている。
こうした90リレー60は、負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧を監視している。そして、送出電圧が不感帯幅から外れると、90リレー60は負荷時タップ切替変圧器10Aに対して第1の切替信号を出力して、負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧を調整する。
電圧逸脱監視用リレー70は、90リレー60に対して、新たに並列に設けられた監視用のリレーである。つまり、電圧逸脱監視用リレー70は、補償後の検出電圧を基にして、負荷時タップ切替変圧器10Aのタップ切替器10Bに第2の切替信号を出力する。このために、電圧逸脱監視用リレー70には、電圧の上限値および下限値の2つが整定され、かつ、不感帯が設定されていない。さらに、電圧逸脱監視用リレー70は、0.25〜0.5V刻みのように可変型、つまり整定変更可能なものである。
例えば、負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧が上限値6720V(二次側112V)を超過したら、電圧逸脱監視用リレー70は、スイッチ71を切り替えて、タップを下げるように、負荷時タップ切替変圧器10Aに第2の切替信号(電圧下げ信号)を出す。また、送出電圧が下限値6360V(二次側106V)を下回ったら、電圧逸脱監視用リレー70は、スイッチ71を切り替えて、タップを上げるように、負荷時タップ切替変圧器10Aに第2の切替信号(電圧上げ信号)を出す。
こうした電圧逸脱監視用リレー70の上限値は、基準送出電圧の上限と不感帯幅の上限との間に位置するように整定され、下限値は基準送出電圧の下限と不感帯幅の下限との間に位置するように整定されている。例えば先の図2に示すように、基準送出電圧の上限が6690Vであり、下限が6390Vである場合には、電圧逸脱監視用リレー70の上限値と下限値とは、基準送出電圧に対して±0.46%になるように、
上限値:6720V
下限値:6360V
に整定されている。つまり、この実施の形態では、電圧逸脱監視用リレー70の上限値が基準送出電圧の上限付近に位置するように整定され、下限値は基準送出電圧の下限付近に位置するように整定されている。
このように、電圧逸脱監視用リレー70には不感帯が設定されてなく、電圧逸脱監視用リレー70は負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧を監視している。そして、送出電圧が上限値を超過し、また下限値を下回ると、電圧逸脱監視用リレー70は、負荷時タップ切替変圧器10Aに対して第2の切替信号を出力して、送出電圧を調整する。この結果、送出電圧が90リレー60の不感帯幅内にあっても、電圧逸脱監視用リレー70により基準送出電圧の上限および下限から送出電圧が大幅に外れることを防いでいる。このような電圧逸脱監視用リレー70としては、90リレー60に電圧逸脱監視用リレー70の機能を組み込んでもよい。また、電圧逸脱監視用リレー70の機能を行う専用のリレーを用いてもよい。
次に、この実施の形態による電圧調整システムの作用について説明する。負荷時タップ切替変圧器10Aからの送出電圧に応じて、計器用変圧器20Aが検出電圧を発生し、計器用変流器20Bが検出電流を発生する。計器用変圧器20Aからの検出電圧は、計器用変流器20Bからの検出電流と、LDC30と単巻変圧器40とインダクタンス回路50とから成る既存設備により補償される。補償後の検出電圧は、90リレー60および電圧逸脱監視用リレー70の両方に加えられる。
例えば、図3に示すように、9時から20時までの基準送出電圧が6690Vであり、かつ、不感帯幅が±1.4%であるような整定をしている場合、送出電圧が不感帯幅上限で推移するときがある。送出電圧が例えば6783V(不感帯幅上限)であり、これを低圧に換算すると、107.9V(変圧器タップ=6600Vの場合)になる。これは、法律(電気事業法第26条および電気事業法施行規則第44条)に定められている標準電圧(101±6V)の上限値(107V)を逸脱することになる。
このとき、電圧逸脱監視用リレー70が補償後の検出電圧を監視していて、図4に示すように、電圧逸脱監視用リレー70の上限値6720V(二次側112V)を送出電圧が超過したら、電圧逸脱監視用リレー70は、タップを下げるように、第2の切替信号として電圧下げ信号を負荷時タップ切替変圧器10Aのタップ切替器10Bに出す。これにより、タップ切替器10Bが負荷時タップ切替変圧器10Aを駆動して、負荷時タップ切替変圧器10Aのタップを下げ、電圧逸脱監視用リレー70の上限値6720V以下になるように負荷時タップ切替変圧器10Aの二次側の送出電圧を下げる。
また、例えば図5に示すように、9時から20時までの基準送出電圧が6690Vであり、0時から6時までの基準送出電圧が6390Vであり、かつ、不感帯幅が±1.4%であるような整定をしている場合、送出電圧が不感帯幅下限で推移するときがある。送出電圧が例えば6301V(不感帯幅下限)であり、これを低圧に換算すると、100.2V(変圧器タップ=6600Vの場合)になる。これは、先の法律に定められている標準電圧(101±6V)の下限値(95V)を逸脱することになる。なお、低圧換算値100.2Vで不良とする根拠は、
100.2V−低圧線電圧降下許容値5V−引込線電圧降下許容値1V
=94.2V
であり、需要家に供給される電圧が法定電圧(95V)を逸脱するためである。
このとき、電圧逸脱監視用リレー70が補償後の検出電圧を監視していて、図6に示すように、電圧逸脱監視用リレー70の下限値6360V(二次側106V)を送出電圧が下回ったら、電圧逸脱監視用リレー70は、タップを上げるように、第2の切替信号として電圧上げ信号を負荷時タップ切替変圧器10Aに出す。これにより、タップ切替器10Bが負荷時タップ切替変圧器10Aを駆動して、負荷時タップ切替変圧器10Aのタップを上げ、電圧逸脱監視用リレー70の下限値6360V以上になるように負荷時タップ切替変圧器10Aの二次側の送出電圧を上げる。
一方、配電用変電所を運用している流通部門では、規定(電圧調整維持細則の「IV運用実績の把握」の「16.運転目標値を外れた場合の連絡等」)に、
配電目標電圧±2.5%
以内を保持するよう定められている。例えば9時〜20時までの基準送出電圧が6690Vに整定されている場合、上限である+2.5%は6857V、低圧換算で109.1Vまでは許容される。電圧逸脱監視用リレー70の上限値は6720Vであるので、先の規定に従う。
また、9時〜20時までの基準送出電圧が6690Vに整定され、0時から6時までの基準送出電圧が6390Vに整定されている場合、下限である−2.5%は6230Vまでは許容されている。電圧逸脱監視用リレー70の下限値は6360Vであるので、先の規定に従う。
なお、負荷時タップ切替変圧器10Aの1タップ当たりの電圧変化量を100Vとすると、例えば図6で基準送出電圧6690Vの時間帯に、電圧逸脱監視用リレー70の上限値6720Vを超過し、電圧逸脱監視用リレー70のリレー動作により負荷時タップ切替変圧器10Aのタップが電圧下げ信号を受け取り、送出電圧が6620Vとなる。この時に、不感帯幅下限の6596Vより上位に電圧が推移しているので、ハンチングをすることはない。
この実施の形態によれば、既設の90リレー60による不感帯電圧維持運用に加えて、もう1つのリレーである電圧逸脱監視用リレー70を追加して組み合わせている。これにより、法律および規定の両方に従う送出電圧の維持運用、つまり常に適正な送出電圧の維持運用が実現でき、電気事業法26条および電気事業法施行規則第44条を遵守することが可能となる。また、この実施の形態によれば、次の効果を期待することができる。
1.90リレー60の不感帯幅上下限を推移した場合の法定電圧逸脱を、電圧逸脱監視用リレー70により防止することができる。このため、法定電圧範囲内の電圧を6kV配電線へ常に供給することができる。
2.上記1により、再生可能エネルギー発電設備(主に太陽光発電)の電圧出力抑制に対する発電設備設置者への対応回数が減少する。また、電力会社への売電量も安定する。
3.配変の送出電圧が法定電圧範囲内を推移することにより、電圧対策を配電線側のみで検討することが可能となる。なお、タップリミットにより配変の電圧調整が不可能な場合は除く。
(実施の形態2)
この実施の形態では、電圧逸脱監視用リレー70による上限値と下限値との整定を次のようにしている。実施の形態1では、例えば先の図2に示すように、基準送出電圧の上限が6690Vであり、下限が6390Vである場合には、電圧逸脱監視用リレー70の上限値と下限値とは、基準送出電圧に対して±0.46%つまり、
上限値:6720V
下限値:6360V
に整定されている。この実施の形態では、電圧逸脱監視用リレー70の上限値と下限値とを異なる値にして、補償後の検出電圧を監視する。
この実施の形態によれば、電圧逸脱監視用リレー70の上限値と下限値とを異なる値にするので、法律および規定の両方に従い、かつ、状況に応じた弾力的な送出電圧の維持運用を可能にする。
10A 負荷時タップ切替変圧器
10B タップ切替器
20A 計器用変圧器
20B 計器用変流器
30 LDC
40 単巻変圧器
50 インダクタンス回路
60 90リレー(第1の継電器)
70 電圧逸脱監視用リレー(第2の継電器)

Claims (3)

  1. 負荷時タップ切替変圧器から需要家に供給される送出電圧を監視し、予め決められている基準送出電圧を基に設定されている不感帯幅を前記送出電圧が外れると、前記送出電圧を調整するための切替信号を出力する第1の継電器を備え、前記負荷時タップ切替変圧器は、前記切替信号を基にタップを切り替えて送出電圧を調整する電圧調整システムにおいて、
    前記不感帯幅の上限および下限と前記基準送出電圧との間に、上限値と下限値とが設定され、前記送出電圧が前記上限値を超過した場合、または、前記送出電圧が前記下限値を下回った場合、前記送出電圧を前記基準送出電圧にするための切替信号を出力する第2の継電器を備えることを特徴とする電圧調整システム。
  2. 前記基準送出電圧に上限と下限とがある場合、前記第2の継電器では、前記不感帯幅の上限と前記基準送出電圧の上限との間に前記上限値が設定され、前記不感帯幅の下限と前記基準送出電圧の下限との間に前記下限値が設定されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電圧調整システム。
  3. 前記第2の継電器では、前記上限値が前記基準送出電圧の上限付近に設定され、前記下限値が前記基準送出電圧の下限付近に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電圧調整システム。
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