JP2015228323A - 電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置 - Google Patents

電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂発泡体の表面に金属層を備えた断熱パネル等に、固定具取付用の凹部や曲面部等を容易に形成できる電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置を提供する。
【解決手段】耐熱性樹脂により形成された略円形のヘッド本体12の内側に、誘導コイル30を設けて電磁誘導加熱ヘッド10を形成する。前記誘導コイル30に電流を流した状態で、断熱パネル40にヘッド本体12を接触させると、表面の金属層44Aが電磁誘導により発熱する。そして、発熱した金属層44Aによって発泡体42が溶融して厚みが薄くなるとともに、発熱した金属層44A自体も凹んだ発泡体42に沿うように変形する。このため、固定具50を取り付けるための厚みの薄い凹部46を、他の部材を用いることなく容易に形成できる。また、取手20を設けたハンディタイプとすることで、凹部46の形成位置の変更や、凹部46の深さの調整も容易である。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置に関し、更に具体的には、樹脂発泡体の表面に金属層を備えた断熱パネル等の加工用の電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置に関するものである。
例えば、建築材料として用いられる断熱パネルは、樹脂発泡体の表面に、アルミニウムなどの金属層を設けた構造となっている。下記特許文献1には、フェノール樹脂発泡体からなる板状の芯材と、アルミ箔からなる表面材とを備えた断熱不燃パネルが記載されている。このような断熱パネルは、固定側の下地材やフレームなどに、ボルトや釘などの固定具を用いて取り付けられる。このとき、断熱パネルに何ら細工をしておかないと、固定具の頭部が断熱パネルの表面から突出してしまい、後の工程に支障を生じるおそれがある。また、断熱パネルが厚みのあるものである場合には、固定具が、固定側部材に届くように、固定具を設ける位置の断熱パネルの厚みを薄くしておく必要がある。
下記特許文献2には、表面材として金属層を用いた上記の構造とは異なるが、ボルト取付構造を有する複合パネルが開示されている。当該文献に開示されたボルト取付構造は、複合パネルの表面層に対して垂直方向に形成されたブッシュ取付穴と、該ブッシュ取付穴に取り付けられたブッシュ部材とを備えている。そして、前記ブッシュ部材は、ボルト頭を受けると共にボルト軸が貫通可能なボルト穴が形成されたボルト座面部を有することが開示されている。
特開2002−339472号公報 特開2008−51224号公報
しかしながら、前記特許文献2のボルト取付構造は、複合パネルにブッシュ取付穴をあける工程と、該ブッシュ取付穴にブッシュ部材を取り付ける工程が必要となるほか、前記ブッシュ部材をボルトとは別に用意しなければならない。また、前記ブッシュ取付構造を一旦形成してしまうと、その部分には複合パネルを貫通する穴が形成されることになるため、ボルトの取付位置の変更に対応できないという不都合もある。そこで、樹脂製の発泡体の表面に金属層を備えた断熱パネルに、固定具取付用の凹部を容易に形成でき、該凹部の位置変更や深さ調整にも対応可能な断熱パネルの加工を行うことができれば都合がよい。更に、前記金属層を備えた断熱パネルのみならず、木材や合板、樹脂板などの加工にも利用できれば、多目的に使用することができる。
本発明は、以上のような点に着目したもので、断熱パネル等の加工対象に、凹部の形成や曲面加工等を容易に行うことができ、その加工部分の位置変更や形状・深さの調整等にも対応可能な電磁誘導加熱ヘッドを提供することを、その目的とする。他の目的は、前記電磁誘導加熱ヘッドを利用した加工装置を提供することである。
本発明は、加工対象を加熱して所望の加工を施すための電磁誘導加熱ヘッドであって、前記加工対象に接触させるヘッド本体と、前記加工対象に接触させる部分に相当する範囲内で、前記ヘッド本体の内側に設けられた誘導コイルと、を備えたことを特徴とする。主要な形態の一つは、前記ヘッド本体は、前記加工対象に接触させる部分にテーパーないし曲面形状を有することを特徴とする。
他の形態は、前記加工対象が、金属板又は金属層を表面に有する積層板であるときに、前記ヘッド本体を耐熱性樹脂により形成し、該ヘッド本体との接触により、前記加工対象に凹部若しくは穴を形成し、又は前記加工対象を軟化し若しくは曲げ加工することを特徴とする。更に他の形態は、前記加工対象が、樹脂製の発泡体の表面に金属層が設けられた断熱パネルであるときに、前記ヘッド本体の前記金属層に接触させる部分の平面形状が略円形であって、該ヘッド本体と前記金属層の接触により、前記断熱パネルに、固定具取付用の凹部を形成することを特徴とする。更に他の形態は、前記断熱パネルの金属層が、アルミ箔であることを特徴とする。
更に他の形態は、前記加工対象が金属を含まないときに、前記ヘッド本体を耐熱性樹脂により形成するとともに、該ヘッド本体の表面側に、前記加工対象に接触させる範囲で金属層を設け、前記ヘッド本体との接触により、前記加工対象に凹部若しくは穴を形成し、前記加工対象を軟化し若しくは曲げ加工し、又は前記加工対象を接着剤により他の部材に接着することを特徴とする。更に他の形態は、前記ヘッド本体が、前記加工対象と接触させる部分と前記誘導コイルとの間に、冷却手段を備えたことを特徴とする。更に他の形態は、前記ヘッド本体に操作用の取手を設けたことを特徴とする。
本発明の加工装置は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドが、少なくとも1つ以上、固定ベースに着脱可能に取り付けられたことを特徴とする。他の発明の加工装置は、回転可能かつ軸方向に往復可能な主軸と、該主軸の一端に設けられており、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドと、該電磁誘導加熱ヘッド以外の工具とが、それぞれ1つ以上取り付けられた主軸ヘッドと、を備えており、前記主軸ヘッドが、耐熱性樹脂により形成されていることを特徴とする。更に他の発明の加工装置は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドと、該電磁誘導加熱ヘッドによる加熱により軟化した加工材料にプレス加工を行うプレス機と、を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明によれば、加工対象に接触させるヘッド本体の内側に、前記加工対象に接触させる部分に相当する範囲で誘導コイルを設けて電磁誘導加熱ヘッドを形成することとした。そして、電磁誘導加熱ヘッドを用い、前記誘導コイルに電流を流した状態で、加工対象に前記ヘッド本体を接触させると、該ヘッド本体の形状に沿って加工対象が変形するので、ボルト等の固定具を取り付けるための厚みの薄い凹部を、他の部材を用いることなく、容易に形成することができる。また、前記凹部の形成のみならず、加工対象への穴の形成,加工対象の軟化若しくは曲げ加工,あるいは、加工対象を接着剤を介して他の部材に接着するなどの各種の加工が可能となる。
更に、前記電磁誘導加熱ヘッドを用いて加工装置を形成することで、次のような効果がある。
(1)複数の電磁誘導加熱ヘッドを固定ベースに脱着可能に固定することで、加工の目的に対応してヘッドの交換が可能となる。
(2)回転可能かつ軸方向に往復駆動可能な主軸の先端に、前記電磁誘導加熱ヘッド及び他の工具を取り付けた主軸ヘッドを設けることで、凹部形成又は曲面加工に加え、穴開け加工などの他の加工を1つの加工装置で行うことが可能となる。
(3)電磁誘導加熱ヘッドによる加熱により軟化した加工材料を、プレス機によってプレス加工することで、大量生産にも対応可能となる。
本発明の電磁誘導加熱ヘッドを示す図であり、(A)は実施例1の外観斜視図,(B)は前記(A)を矢印FA方向から見た平面図,(C)は前記実施例1の誘導コイルの配置を示す断面図,(D)及び(E)は変形例を示す断面図である。 前記実施例1の電磁誘導加熱ヘッドを利用した断熱パネルの加工例を示す断面図である。 本発明の実施例2の加工装置の主要部を示す外観斜視図である。 前記実施例2の変形例及びそれを利用した加工工程の一例を示す図である。 本発明の実施例3の加工装置の主要部を示す外観斜視図である。 本発明の実施例4の電磁誘導加熱ヘッドとそれを利用した曲面加工を示す図である。 本発明の実施例5の加工装置による曲面加工を示す図である。 本発明の実施例6の電磁誘導加熱ヘッドを利用した加工工程の一例を示す図である。 本発明の実施例7の加工装置による曲面加工を示す図である。 本発明の実施例8を示す断面図である。 本発明の実施例9を示す図である。 本発明の実施例10を示す図である。 本発明の実施例11を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1及び図2を参照しながら本発明の実施例1を説明する。本発明は、様々な加工対象への凹部や穴の形成,加工対象の軟化や曲面加工等に適用可能であるが、本実施例は、積層構造を有する断熱パネルに、ボルト等の固定用金具を取り付けるための凹部形成に本発明の電磁誘導加熱ヘッドを適用した例である。図1(A)は実施例1の電磁誘導加熱ヘッドの外観斜視図,図1(B)は前記(A)を矢印FA方向から見た平面図,図1(C)は本実施例の誘導コイルの配置を示す断面図,図1(D)及び(E)は変形例である。図2は、本実施例の電磁誘導加熱ヘッドを利用した断熱パネルの加工例を示す断面図である。
本発明の電磁誘導加熱ヘッド10は、図2(D)に示すように、断熱パネル40を、固定側部材60に取り付ける固定具50のための凹部46を形成するものである。前記断熱パネル40は、樹脂製の発泡体42の両主面に金属層44A,44Bが設けられた公知の構成となっており、例えば、建築材料等として利用される。本実施例では、前記金属層44A,44Bはアルミ箔である。
図1(A)に示すように、電磁誘導加熱ヘッド10は、ヘッド本体12の底面18側に、操作用の取手20が設けられた構成となっている。前記ヘッド本体12は、耐熱性樹脂により形成されており、断熱パネル40に接触させる部分の平面形状(すなわち、図1(A)の矢印FA方向から見た平面形状)が、図1(B)に示すように略円形となっている。また、前記断熱パネル40に接触させる部分は、図1(A)に示すように、平面部14とテーパー部16を有している。そして、前記ヘッド本体12の内部には、図1(B)に示すように、誘導コイル30が渦巻き状に配置されている。本実施例では、図1(C)に示すように、前記誘導コイル30は、前記平面部14からテーパー部16にかけて、ヘッド本体12の内面に沿うように形成されている。
前記誘導コイル30の端部30A,30Bには、リード線32A,32Bが接続されている。前記リード線32A,32Bは、コード34としてまとめられ、前記底面18から引き出され、高周波電流を供給するための図示しない電源に接続されている。該誘導コイル30に電流を流すと強力な磁場が発生するので、その近くに配置された金属は、電磁誘導により渦電流が発生し、抵抗により金属が発熱する。この原理は、電磁誘導加熱として公知である。
次に、図2を参照して、本実施例の電磁誘導加熱ヘッド10を利用した断熱パネル40の加工手順を説明する。図2(A-1)に示すように、断熱パネル40は、樹脂製の発泡体42の両主面に金属層44A,44Bを形成した構成となっており、本実施例では、前記金属層44A側に加工を施して、固定具取付用の凹部46を形成するものとする。電磁誘導加熱ヘッド10の誘導コイル30に、図示しない電源から高周波電流を供給した状態で、図2(B-1)に示すように、ヘッド本体12を金属層44A側に押し当てると、電磁誘導により金属層44Aが発熱し、該金属層44Aの発熱によって樹脂製の発泡体42が溶融して空気層が潰れ、厚みが薄くなる。同時に、金属層44A自体も発熱によって変形し、薄くなった発泡体42の表面に沿うように変形し、凹部46が形成される。
この際、ヘッド本体12の平面形状が略円形となるように形成し、かつ、平面部14に続けてテーパー部16が形成された形状としたので、断熱パネル40に形成される凹部46にも、平面部46Aとテーパー部46Bが形成されることなる。前記凹部46の深さは、固定具50の頭部52が断熱パネル40の表面から突出しない程度の深さとする。次に、図2(C-1)に示すように、前記凹部46の平面部46Bに、ドリルなどの工具で穴48を開ける。そして、図2(D)に示すように、断熱パネル40と固定側部材60の位置を合せ、固定具50の軸部54が前記穴48を貫通して固定側部材60に食い込むよう、頭部52が平面部46Aに当接するまで固定具50を捻じ込み、断熱パネル40を固定側部材60に取り付ける。このとき、凹部46にもテーパー部46Bが形成されるため、穴48の形成作業や、固定具50の取付作業等を行いやすい。
また、前記図2(A-1)〜(C-1)に示す工程例では、断熱パネル40に凹部46を形成してから穴48を形成することとしたが、穴48を先に形成するようにしてもよい。例えば、図2(A-2)に示すように、断熱パネル40の所定の位置にドリルなどの工具で穴48を空けておき、次に、前記電磁誘導加熱ヘッド10の誘導コイル30に、図示しない電源から高周波電流を供給した状態で、図2(B-2)に示すように、前記穴48の位置に合わせてヘッド本体12を金属層44A側に押し当てる。すると、電磁誘導により金属層44Aが発熱し、該金属層44Aの発熱によって樹脂製の発泡体42が溶融して空気層が潰れ、厚みが薄くなる。同時に、金属層44A自体も発熱によって変形し、薄くなった発泡体42の表面に沿うように変形し、図2(C-2)に示すように凹部46が形成される。
このように、実施例1によれば、次のような効果がある。
(1)耐熱性樹脂により形成された略円形のヘッド本体12の内側に、誘導コイル30を設けて電磁誘導加熱ヘッド10を形成することとした。このため、前記誘導コイル30に電流を流した状態で、発泡体42の表面に金属層44A,44Bが設けられた断熱パネル40に前記ヘッド本体12を接触させると、前記金属層が電磁誘導により発熱する。そして、発熱した金属層によって発泡体44が溶融して厚みが薄くなるとともに、発熱した金属層自体も凹んだ発泡体に沿うよう変形するので、ボルト等の固定具を取り付けるための厚みの薄い加工部を、他の部材を用いることなく、容易に形成することができる。
(2)前記ヘッド本体12にテーパー部16を設けることで、断熱パネル40に形成される凹部46にもテーパー部46Bが形成されるため、穴48の形成作業や、固定具50の取付作業等を行いやすい。
(3)凹部46を形成した後に穴48を形成する場合には、穴48を形成する前であれば、凹部46を別の位置に形成し直して使用することもできる。すなわち、凹部46は、断熱パネル40を貫通するものではないので、位置変更にも対応可能である。
(4)本実施例では、ヘッド本体12に取手20を設けたハンディタイプとしたので、断熱パネル40の任意の位置に凹部46を形成することができる。また、ヘッド本体12の押し付け加減により、断熱パネル40の厚さ等に応じて凹部46の深さの調整も容易である。
次に、図3及び図4を参照しながら本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と同一ないし対応する構成要素には、同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。実施例2は、前記実施例1の電磁誘導加熱ヘッド10のヘッド本体12を利用した加工装置である。図3には、本実施例の加工装置100の主要部の外観斜視図が示されている。前記加工装置100は、回転可能かつ軸方向に往復駆動可能な主軸102の先端に、主軸ヘッド104を備えている。該主軸ヘッド104には、軸106を介して、前記実施例1と同様のヘッド本体12が設けられている。また、前記主軸ヘッド104には、前記ヘッド本体12のほか、他の工具であるドリル108,110が設けられている。ドリル108,110は、先端の形状や寸法が異なるものである。これらヘッド本体12,ドリル108及び110は、主軸ヘッド104に対して着脱可能に取り付けられており、必要に応じて他の寸法や形状のものに交換可能である。前記主軸ヘッド104は、前記ヘッド本体12の電磁誘導加熱により加熱されないように、耐熱性樹脂により形成されている。このように、電磁誘導加熱用のヘッド本体12と、穴開け加工用のドリル108,110を設けることにより、1つの加工装置100で、前記実施例1で示した凹部形成及び穴開け加工の双方を行うことができる。
図4には、本実施例の変形例の加工装置100Aと、該加工装置100Aを用いた凹部形成及び穴開け加工の様子が示されている。図4(A)に示すように、加工装置100Aは、主軸ヘッド104に、電磁誘導加熱用の4つのヘッド本体12A〜12Dと、ドリル110A,110Bが設けられている。ヘッド本体12A〜12Dは、全て同一のものであり、ドリル110Aと110Bも同一のものである。まず、図4(B)に示す状態から、主軸ヘッド104を下降させ、図4(C)に示すように、ドリル110A,110Bによって断熱パネル40に穴48A,48Bを形成する。そして、主軸ヘッド104を上昇させてから、主軸102及び主軸ヘッド104を図4(D)に矢印F2で示すように回転させ、ヘッド本体12A,12Cを、穴48A,48Bの位置に合わせる。また、この状態において、前記ドリル110A,110Bは、断熱パネル40に接しない位置となる。
そして、ヘッド本体12A,12C内の誘導コイルに、図示しない電源から高周波電流を供給した状態で、ヘッド本体12A,12Cを、断熱パネル40の金属層44A側に押し当てる。すると、電磁誘導により金属層44Aが発熱し、上述した実施例1と同様の作用により、断熱パネル40が変形し、図4(D)に示すように凹部47A,47Bが形成される。なお、この場合も、前記実施例1と同様に先にヘッド12A〜12Dで凹部47A,47Bを形成してから、ドリル110A,110Bで穴48A,48Bを形成するようにしてもよい。このように、1つの主軸ヘッド104に複数の電磁誘導加熱用のヘッド本体12A〜12Dとともに、ドリル110A,110Bを設けることで、同時に複数箇所の穴開け及び凹み加工を行うことができるため、効率的な加工が可能になる。
次に、図5を参照しながら本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例1の電磁誘導加熱ヘッド10のヘッド本体12を利用した加工装置である。本実施例の加工装置150は、主軸152の先端に固定ベース154を備えている。該固定ベース154には、軸156を介して、前記実施例1と同様のヘッド本体12が設けられている。前記軸156とヘッド本体12は複数設けられる(図示の例では3つ)。前記ヘッド本体12は、軸156に対して着脱可能となっており、加工の目的に応じて、異なる形態のヘッド本体に交換したり、任意の箇所の軸156にのみヘッド本体を装着したりして適宜加工を行うことができる。むろん、図5に示した例も一例であり、軸156を介した取付も一例であって、同様の効果を奏するように、固定ベース154にヘッド本体12を着脱できるようにしてよいし、ヘッド本体12を装着する位置や数も必要に応じて適宜変更してよい。なお、本実施例においても、前記実施例2と同様に、主軸152が回転可能であってもよいし、軸方向に進退可能な構成であってもよい。また、固定ベース154に装着できるヘッド本体12は1つとし、加工の目的に応じて他の形態のヘッド本体に交換するようにしてもよい。
次に、図6を参照しながら本発明の実施例4について説明する。前記実施例1では、加工対象として金属層44A,44Bを表裏に備えた断熱パネル40を用いることとしたが、本発明の電磁誘導加熱ヘッドは、それ以外の加工対象にも適用可能である。例えば、図6に示す電磁誘導加熱ヘッド200は、受型220とともに使用することで、加工対象230に曲面加工を施すためのものである。前記電磁誘導加熱ヘッド200は、軸方向に昇降可能な軸202の先端にヘッド本体204が設けられており、該ヘッド本体204には、加工対象に接触させる側に曲面206が形成されている。また、ヘッド本体204の内部には、加工対象230に接触する範囲内で誘導コイル208が設けられている。前記加工対象230は、図示の例では、ベースとなる基板232の表裏に表面板234A,234Bが設けられた構造となっている。この表面板234A,234Bが金属板の場合は、前記実施例1と同様に、ヘッド本体204は耐熱性樹脂により形成すればよいが、表面板234A,234Bが樹脂板の場合には、ヘッド本体204の曲面部分206の表面に図6(A)に点線で示すように金属層210を設けることで、加熱により加工対象230を変形させることができる
一方、前記受型220は、前記ヘッド本体204を受けて、該ヘッド本体204との間に加工対象230を挟み込むものであって、図示の例では、上面側に、前記ヘッド本体204の曲面206と略同一の曲面222が形成されている。なお、受型220の曲面222の形状は、どのような曲面加工を加工対象230に施すかによって任意に設計変更可能である。このような受型220の上に加工対象230を置き、前記電磁誘導加熱ヘッド200のヘッド本体204を下降させて加工対象230をプレスすることにより、加工対象230を加熱して所望の曲面加工を施すことができる。また、前記受型220側にも、必要に応じて誘導コイル224や金属層226を設けるようにしてもよい。なお、図示の例では、前記加工対象230として積層構造のものを用いたが、単層構造の木材,樹脂板,金属板などの曲面加工を行うようにしてもよい。例えば、加工対象230として平板樹脂を用い、平板樹脂を経済寸法に切断してから、前記電磁誘導加熱ヘッドで二次成形するようにしてもよい。また、図示の例では、加工対象230の全体の曲げ加工を行うこととしたが、加工対象の一部に曲面加工を施すようにしてもよい。加工対象の一部に加工を施す例については、後述の実施例6で説明する。
次に、図7を参照しながら本発明の実施例5について説明する。上述した実施例4では、電磁誘導加熱ヘッド200が、加工対象230を加熱すると同時に圧力をかけて任意の曲線に加工する構成としたが、本実施例は、電磁誘導加熱による加工材料の加熱の後に、別途プレス工程を設けた例である。すなわち、本実施例の加工装置は、図7(A)に示す電磁誘導加熱ヘッド250と、図7(B)及び(C)に示すプレス機270により構成されている。前記電磁誘導加熱ヘッド250は、軸方向に昇降可能な軸252の先端にヘッド本体254が設けられており、該ヘッド本体254の内部には、加工対象260に接触する範囲内で誘導コイル256が設けられている。本実施例では、前記加工対象260として、例えば、水分を有する木質系板を用いている。このため、前記ヘッド本体254の表面側には、加工対象260と接触する範囲に金属層258が設けられている。前記電磁誘導加熱ヘッド250のヘッド本体254を下降させて加工対象260に接触させることにより、加工対象260を加熱して軟化する。
一方、前記プレス機270は、上型272と下型280により構成されている。前記上型272は、軸274の先端に接続されており、前記軸274の軸方向に昇降可能となっている。また、前記上型272は、加工対象260に接触させる側に曲面276が形成されている。前記下型280は、前記上型272を受けて、該上型272との間に加工対象260を挟み込むものであって、図示の例では、上面側に、前記上型272の曲面276と略同一の曲面282が形成されている。なお、下型280の曲面282の形状は、どのような曲面加工を加工対象260に施すかによって任意に設計変更可能である。このような下型280の上に、前記電磁誘導加熱ヘッド250で加熱した加工対象260を置き、前記上型272を下降させて加工対象260をプレスすることにより、所望の曲面加工を施すことができる。なお、本実施例では、プレス機270によって、加工対象260の全体に曲面加工を施すこととしたが、これも一例であり、一部の場所にのみ穴加工,溝加工,彫刻等を施すようにしてもよい。
次に、図8を参照しながら本発明の実施例6を説明する。上述した実施例4では、電磁誘導加熱ヘッドによって、加工対象の全体に曲面加工を施すこととしたが、本実施例は、加工対象の一部をプレスして変形させる例である。図8(A-1)及び(B-1)は外観斜視図,図8(A-2)及び(B-2)は、前記(A-1)及び(B-1)の断面図である。本実施例で用いる加工対象310は、樹脂板であり、電磁誘導加熱ヘッド300は、ヘッド本体302の内部に誘導コイル304を有するとともに、前記ヘッド本体302の表面側には、前記誘導コイル304が設けられた範囲に対応する位置に、金属層308が設けられている。また、ヘッド本体302の反対側には取手306が設けられている。なお、ヘッド本体302は、前記金属層308の発熱により変形することがないように、耐熱性樹脂により形成される。前記電磁誘導加熱ヘッド300を加工対象310に押し当ててプレスすることにより、加工対象310を加熱してヘッド本体302の形状に沿って変化させ、図8(B-1)及び(B-2)に示すように、凹部312を形成することができる。従来、樹脂板のプレスはインジェクションにより行われているが、本発明によれば、電磁誘導加熱を利用して樹脂板のプレス加工を行うことが可能である。
次に、図9を参照して、本発明の実施例7を説明する。本実施例は、前記実施例6の応用例である。すなわち、実施例6では、電磁誘導加熱ヘッド300がプレスも行うこととしたが、本実施例では、図9(A)に示すように、電磁誘導加熱ヘッド300を加工対象310に当てて加熱する事により、図9(B)に示すように、電磁誘導加熱ヘッド300と接触した部分から、その周囲に熱が広がり、加工対象310の全体が加熱され軟化する。その後、図9(C)に示すように、任意のプレス機を用いて加工対象310の軟化部分314をプレス機316で加工することにより、同図に示すような彫刻318等を施すことができる。また、図示した彫刻は一例であって、穴加工や溝加工等を施すようにしてもよい。なお、本実施例及び前記実施例6では、加工対象310として樹脂板を用いたために、電磁誘導加熱ヘッド300の表面に金属層308を設けたが、加工対象310が金属板である場合には、ヘッド本体302側の金属層308が不要であることは、上述した実施例1と同様である。
次に、図10を参照して、本発明の実施例8について説明する。本実施例の電磁誘導加熱ヘッドは、内部に強制的な冷却手段を備えた例である。図10(A)に示す例では、ヘッド本体12Gの内側に、誘導コイル30を設置する支持部70を設ける。該支持部70とヘッド本体12Gの平面部14の間には、空間74が設けられており、該空間74にファン76が設けられている。また、前記支持部70には多数のスリット72が設けられており、ヘッド本体12Gの側面には排気口78が設けられている。ヘッド本体12Gを成形に使用した後、前記ファン76を駆動させると、スリット72及び排気口78を介して排熱される。
また、図10(B)に示すように、水を使用して冷却する構造としてもよい。具体的には、ヘッド本体12Hの内側に前記スリット72を備えた支持部70を設けて誘導コイル30を設ける。前記支持部70と平面部14の間の空間74には、水などの冷却媒体の通路であるパイプ80が例えば渦巻き状に設けられる。ヘッド本体12Hを成形に使用した後、前記パイプ80に水を流すと、空間74内の空気が冷却され、ヘッド本体12Hも冷却される。
例えば、上述した実施例4及び実施例6のように、電磁誘導加熱ヘッドを用いたプレスにより二次成形を行う場合に、本実施例のような空冷式あるいは水冷式のヘッド本体を用いることにより、加熱と冷却を適切なタイミングで行い、加工対象の素材の特性に応じた適切な条件で二次成形を行うことができる。むろん、空冷式と水冷式を併用するようにしてもよい。また、複数の空冷式あるいは水冷式のヘッド本体を最適条件で使用できるように、加工対象に合わせて制御する制御機構を設けるようにしてもよい。また、これら空冷式あるいは水冷式のヘッド本体を、加工対象に対応させて上下に配置して使用したり、左右に配置して使用したりしてもよいし、いずれかのヘッド本体を予備加熱用に用いるようにしてもよい。
次に、図11を参照しながら本発明の実施例9を説明する。本実施例は、本発明の電磁誘導加熱ヘッドによる加熱を利用して、畳を製造する例である。一般的な畳の厚みは、50mm〜60mmである。その一方、フローリングの厚みは畳よりも相当に薄く、一般的には10〜20mm程度である。しかし、近年、バリアフリー住宅の需要が増しており、このようなバリアフリー住宅では、畳の面とフローリング材の表面の高さを同じにして、段差をなくす必要がある。このため、畳の厚さをフローリング材と同程度の厚みにする必要がある。本発明の電磁誘導加熱ヘッドは、このような薄い畳を製造する際にも適している。図11(A)に示すように、畳320は、木材からなる芯材322の裏面に裏打324が設けられ、表面側には畳表326が設けられる。該畳表326は、芯材322及び裏打324の側面を覆い、裏打324側へ折り返される。前記畳表326は、例えば、繊維を圧着したもので、柔らかいものが用いられる。
このような畳320を製造するためには、まず、前記芯材322と裏打ち324を適宜貼り合わせておく。そして、図11(B)に示すように、芯材322の表面と、裏打324の適宜位置に接着剤328(例えば、ホットメルト接着剤)を設けておき、ヘッド本体302の表面に金属層308を有する電磁誘導加熱ヘッド300を用いて、畳表326の表面に接触させて加熱し、溶融した接着剤328によって畳表326と芯材322を接着する。次に、畳表322の縁を折り込み、裏打324側でも電磁誘導加熱ヘッド300で加熱すると、接着剤328によって畳表326の縁と裏打324が接着される。本実施例によれば、畳を縫う必要がなく、簡単に薄い畳を製造することができる。このように、本発明の電磁誘導加熱ヘッドは、加工対象が金属でない場合には、接着剤を用いて他の部材との接着にも利用することができる。
次に、図12を参照して本発明の実施例10を説明する。本発明の電磁誘導加熱ヘッドは、上述した実施例1に示すように、加工対象の加工したい部分のみに接触させて加熱するようにしてもよいが、前記実施例9のように、複数箇所を加熱したい場合や、加工対象の全体を加熱したい場合には、ヘッド本体を移動させながら加熱するようにするとよい。例えば、図12(A)に示す例では、略正方形の加工対象330の縁に沿って電磁誘導加熱ヘッド300を移動させながら加熱する例である。また、図12(B)に示すように、複数の電磁誘導加熱ヘッド300A,300Bを用い、これら複数の電磁誘導加熱ヘッド300A,300Bを、図12(B)に矢印で示すように、同期して動かし、加熱効率を高めるようにしてもよい。なお、前記図12(A)及び(B)に示した例は一例であり、加工対象の材質や形状,寸法等に応じ、電磁誘導加熱ヘッドの利用数や配置,移動経路は必要に応じて適宜変更してよい。
次に、図13を参照しながら本発明の実施例11を説明する。本実施例は、金属板等に金棒を固定するのに適した例である。本実施例では、加工対象が金属であるため、使用する電磁誘導加熱ヘッドは、例えば、実施例1の電磁誘導加熱ヘッド10が用いられる。図13(A)に示すように、加工対象350は、略L字状の金属プレートであって、金棒を取り付けたい位置に、前記電磁誘導加熱ヘッド10を接触させて加熱する。すると、電磁誘導加熱ヘッド10と接触した部分が発熱し軟化する。そこに、図13(B)に示すように、同じ高さに突起362を有する金棒360を、軟化部分352に同図に矢印F13で示すように挿しこむ。そして、加工対象350が冷却すると、金棒360と結合し、更に、金棒360には突起362が設けられているため抜けることがない。本実施例によれば、簡単な方法で安全に金属同士の結合ができるため、リベットの代わりに用いることができる。
また、本実施例では、加工対象350を軟化させて金棒360差し込むこととしたが、電磁誘導加熱ヘッド10によって、加工対象350に穴を開けてから金棒360を差し込むようにしてもよい。むろん、このようなインサート金物の挿入のみならず、本発明は、金属板の軟化した部位に金属を圧入して接合し金属板の接合を行うようにしてもよいし、軟化した部分にプレス加工などの各種加工を施して金属板の二次加工を行ったりしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。材質についても同様に、前記実施例1では、金属層44A,44Bとしてアルミ箔を用いることとしたが、他の公知の各種の金属を用いてもよい。また、ヘッド本体としても、ワークの素材に応じて適宜変更可能であるが、加圧しながら加工する場合には、加圧する圧力に耐え得る強度を有するものを使用することができる。
(2)前記実施例1では、ヘッド本体12に平面部14とテーパー部16を設けることとしたが、これも一例であり、テーパー部16は必要に応じて設けるようにしてもよいし、テーパーの傾斜具合も適宜変更可能であり、図1(D)に示すヘッド本体12Eのように、曲面部17を設けるようにしてもよい。また、ヘッド本体12内での誘導コイル30の配置についても、図1(C)に示すようにテーパー部16の内面に沿って設けるほか、図1(D)に示すヘッド本体12Fのように、平面部14に相当する部分に厚みを設け、誘導コイル30が同一平面上で渦巻きを形成するようにしてもよい。更に、用途に応じて、図1(E)に示すヘッド本体12Fのように、テーパー部を有しない構成としてもよい。
(3)前記実施例1では、ヘッド本体12に取手20を設けたハンディタイプとしたが、これも一例であり、実施例2に示すようにヘッド本体12を加工装置等に設けるようにしてもよい。
(4)前記実施例1で示した電源との接続形態も一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更してよい。また、電磁誘導加熱ヘッド自体が電源を備えた構成としてもよい。
(5)前記断熱パネル40は、建築材料として利用されるほか、他の公知の各種の用途に使用するものであってもよい。また、前記断熱パネル40は、断熱以外の目的(例えば、防湿や遮音など)のために使用することを妨げるものではない。
(6)前記実施例2で示したドリル108,110も一例であり、他の公知の各種の工具を主軸ヘッド104に設けるようにしてもよい。また、主軸ヘッド104に設ける電磁誘導加熱ヘッドのヘッド本体12の数や、他の工具の数や位置も、必要に応じて適宜変更してよい。また、実施例2で示した加工装置100によって加工を行う対象も、断熱パネル40に限定されるものではなく、他の公知の各種の加工対象に対して凹み加工や曲面加工を行うために使用してもよい。
(7)実施例3で示した電磁誘導加熱ヘッド200のヘッド本体204の曲面206や、受型220の曲面222の形状も一例であり、必要に応じて適宜設計変更可能である。
(8)本発明の電磁誘導加熱ヘッド及び加工装置は、金属層を備えた断熱パネルの凹み加工又は曲面加工が好適な加工対象であるが、これに限定されるものではなく、他の公知の各種加工対象に対して凹み加工や曲面加工を行う際に適用可能である。例えば、木材(薄板、べニア等の積層材等の素材)、樹脂(樹脂、成形品、塗料、接着剤、粉末等の素材)、金属(加熱することにより軟化する金属等の素材)、実施例9に示したような畳表326等の繊維品等に対しても、本発明は適用可能である。また、例えば、靴,鞄,雑貨類等に、リボン,イニシャル,ロゴなどの装飾類をつけたり、修理をしたりする際に、本発明を適用してもよい。例えば、靴であれば、前記リボン等の接着以外にも、靴底を本体に付けたり、靴の内側に布地を貼り付けたり、踵の修理等を行う際に、接着剤を塗布し本発明の電磁誘導加熱ヘッドで加熱し、必要に応じて圧着するなどである。
(9)本発明は、コイルやヘッドの交換・脱着により、前記装飾類の取り付けのほか、半田付けが可能になり、ローズ付けも可能となる。また、焼きコテのように使用して、木材,皮,菓子,樹脂等に刻印を押すことができる。また、複合物を部分的に加熱し、曲げ、狂いの修正を行うようにしてもよい。更に、20mm以下の薄く細長い物を誘導加熱して曲げ、加圧・捩じる等を行うことで、任意の形にしてもよいし、20mm以下の薄く大きい物の加工に利用してもよい。
本発明によれば、加工対象に接触させるヘッド本体の内側に、前記加工対象に接触させる部分に相当する範囲で誘導コイルを設けて電磁誘導加熱ヘッドを形成することとした。そして、電磁誘導加熱ヘッドを用い、前記誘導コイルに電流を流した状態で、加工対象に前記ヘッド本体を接触させると、該ヘッド本体の形状に沿って加工対象が変形するので、ボルト等の固定具を取り付けるための厚みの薄い凹部や曲面部分を、加工対象に形成するための電磁誘導加熱ヘッドの用途に適用できる。また、前記凹部の形成のみならず、加工対象への穴の形成,加工対象の軟化若しくは曲げ加工,あるいは、加工対象を接着剤を介して他の部材に接着するなどの各種の加工用途にも適用可能である。
更に、前記電磁誘導加熱ヘッドを用いることで、次のような効果があるため、加工装置の用途にも適用可能である。
(1)複数の電磁誘導加熱ヘッドを固定ヘッドに脱着可能に固定することで、加工の目的に対応してヘッドの交換が可能となる。
(2)回転可能かつ軸方向に往復駆動可能な主軸の先端に、前記電磁誘導加熱ヘッド及び他の工具を取り付けた主軸ヘッドを設けることで、凹部形成又は曲面加工に加え、穴開け加工などの他の加工を1つの加工装置で行うことが可能となる。
(3)電磁誘導加熱ヘッドによる加熱より軟化した加工材料を、プレス機によってプレス加工することで、大量生産にも対応可能となる。
10:電磁誘導加熱ヘッド
12,12A〜12H:ヘッド本体
14:平面部
16:テーパー部
17:曲面部
18:底面
20:取手
30:誘導コイル
30A,30B:端部
32A.32B:リード線
34:コード
40:断熱パネル
42:発泡体
44A,44B:金属層
46:凹部
46A:平面部
46B:テーパー部
47A,47B:凹部
48,48A,48B:穴
50:固定具
52:頭部
54:軸部
60:固定側部材
70:支持部
72:スリット
74:空間
76:ファン
78:排気口
80:パイプ
100,100A:加工装置
102:主軸
104:主軸ヘッド
106:軸
108,110,110A,110B:ドリル
150:加工装置
152:主軸
154:固定ベース
156:軸
200:電磁誘導加熱ヘッド
202:軸
204:ヘッド本体
206:曲面
208:誘導コイル
210:金属層
220:受型
222:曲面
224:誘導コイル
226:金属層
230:加工対象
232:基板
234A,234B:表面板
250:電磁誘導加熱ヘッド
252:軸
254:ヘッド本体
256:誘導コイル
258:金属層
260:加工対象
270:プレス機
272:上型
274:軸
276:曲面
280:下型
282:曲面
300,300A,300B:電磁誘導加熱ヘッド
302:ヘッド本体
304:誘導コイル
306:取手
308:金属層
310:加工対象
312:凹部
314:軟化部分
316:プレス機
318:彫刻
320:畳
322:芯材(木材)
324:裏打ち
326:畳表
328:接着剤
330:加工対象
350:加工対象
352:軟化部分
360:金棒
362:突起

Claims (11)

  1. 加工対象を加熱して所望の加工を施すための電磁誘導加熱ヘッドであって、
    前記加工対象に接触させるヘッド本体と、
    前記加工対象に接触させる部分に相当する範囲内で、前記ヘッド本体の内側に設けられた誘導コイルと、
    を備えたことを特徴とする電磁誘導加熱ヘッド。
  2. 前記ヘッド本体は、前記加工対象に接触させる部分にテーパーないし曲面形状を有することを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  3. 前記加工対象が、金属板又は金属層を表面に有する積層板であるときに、
    前記ヘッド本体を耐熱性樹脂により形成し、
    該ヘッド本体との接触により、前記加工対象に凹部若しくは穴を形成し、又は前記加工対象を軟化し若しくは曲げ加工することを特徴とする請求項1又は2記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  4. 前記加工対象が、樹脂製の発泡体の表面に金属層が設けられた断熱パネルであるときに、
    前記ヘッド本体の前記金属層に接触させる部分の平面形状が略円形であって、
    該ヘッド本体と前記金属層の接触により、前記断熱パネルに、固定具取付用の凹部を形成することを特徴とする請求項3記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  5. 前記断熱パネルの金属層が、アルミ箔であることを特徴とする請求項4記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  6. 前記加工対象が金属を含まないときに、
    前記ヘッド本体を耐熱性樹脂により形成するとともに、
    該ヘッド本体の表面側に、前記加工対象に接触させる範囲で金属層を設け、
    前記ヘッド本体との接触により、前記加工対象に凹部若しくは穴を形成し、前記加工対象を軟化し若しくは曲げ加工し、又は前記加工対象を接着剤により他の部材に接着することを特徴とする請求項1又は2記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  7. 前記ヘッド本体が、前記加工対象と接触させる部分と前記誘導コイルとの間に、冷却手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  8. 前記ヘッド本体に操作用の取手を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッド。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドが、少なくとも1つ以上、固定ベースに着脱可能に取り付けられたことを特徴とする加工装置。
  10. 回転可能かつ軸方向に往復可能な主軸と、
    該主軸の一端に設けられており、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドと、
    該電磁誘導加熱ヘッド以外の工具とが、それぞれ1つ以上取り付けられた主軸ヘッドと、
    を備えており、
    前記主軸ヘッドが、耐熱性樹脂により形成されていることを特徴とする加工装置。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電磁誘導加熱ヘッドと、
    該電磁誘導加熱ヘッドによる加熱により軟化した加工材料にプレス加工を行うプレス機と、
    を備えたことを特徴とする加工装置。
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